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1 Vol. (1 年 月号 ) Contents of This Month 今月のトピック 月号 豊かさとオートバイ保有率の関係は比例? 反比例? 1. 国内経済関連指標 3 1~1 月期 GDP は季節調整系列が.% と消費税増税以来初めてプラス圏に このまま安定的成長につながるか, 今後が注目 円安による輸入価格上昇と原油安によるコストメリットが相殺された形だが 貿易収支は依然赤字基調 経常収支は若干黒字も減少ぎみ. 国内産業関連指標 鉱工業生産指数は 1 年夏を底としてやや上昇の兆しあるもまだ力強さなし 製造鉱業生産予測指数も先月急上昇が今月は若干低下で安定感見られず 工作機械受注は堅調な回復が続いており 特に外需はリーマンショック前を超える水準に 一方 好調続いた太陽電池モジュールはピーク越えて下降局面に 3. 海外経済 産業関連指標 7 米国の雇用関連数値は依然順調な動きが続く一方で中国消費者物価上昇率は 9 年以来の 1% 割り込 中国の景気減速 デフレ懸念消えず 日本とシンガポールを基準とした主要国ビジネス環境比較 前月のウズベキスタンに続き 今月も中央アジアからカザフスタンを取り上げる 1

2 ***1.*** - 豊かさとオートバイ保有率の関係は比例? 反比例?- 経済発展とオートバイ保有率の関係国が発展し 国民が豊かになるにつれて車の保有率があがる これはほぼ 定説 として認められており 一人当たり GDP が 3, ドルを超える頃からその国のモータリゼーションが本格化するともいわれる では オートバイはどうであろうか? オートバイが多い国といえばベトナムが有名だが ベトナムに限らずインドなどの新興国では路上で多くのオートバイを見かける そう考えると 豊かさがあるレベルに達すると車の保有率が上がるが そのレベルに達していない国ではバイクの保有率が高い とも考えられる とすれば 国が豊かになり 車の保有率が上がるにつれてオートバイ保有率の方は逆に下がるのではないかと推測したくなる 右に掲げた表は欧米 アジア主要国のオートバイ保有台数を多い順に示したものであるが これを見るとベトナムは確かにオートバイの台数は多いものの 数量的にやはり中国が圧倒的であり その台数は 1 億台を超えているというのだから恐れ入る しかし中国は人口もまた多い 保有率となると話は変わるはずである そこで各国のバイクと自動車の保有台数をそれぞれの国の人口で割り 人口 1, 人あたりの保有台数 として算出したものを下に掲げる 図 -1 オートバイ保有台数 中国 1,17,91 ベトナム 39,, タイ 19,3,311 台湾 1,139, 日本 11,9, マレーシア 1,91, イタリア,,79 米国,33,1 ドイツ 3,3,1 韓国 1,,31 出典 :( 社 ) 日本自動車工業会 HP クルマと世界 掲載データ 年次は米国が 11 年 他は 1 年 ベトナムについては 1 年に登録台数 3,9 万台突破という 1 年現地報道情報を採用 図 - 9 タ イ 17 3 ベトナム 1 37 マレーシア 37 台湾 97 3 韓国 37 7 中国 9 ドイツ オートハ イ保有台数 (1 人あたり ) 自動車保有台数 (1 人あたり ) イタリア米国日本 7 出典 : 自動車保有率は世界銀行による各国人口 1 人あたり保有率データ (11 年 ) を 人口は国連経済社会局 世界の人口推計 1 を採用 ただし 台湾の自動車保有台数に関しては中華民国交通部発表数値 人口に関しては日本政府外務省データ (13 年 ) を用いた ( 台 ) 台湾こそ世界一のオートバイ王国オートバイの保有率でみるとベトナムは人口 1, 人に 3 台 中国の 倍以上という保有率であるから確かに高い しかしさらに驚かされるのは台湾である 1, 人あたり 台ということはほぼ 1. 人に 1 台 他の東南アジア諸国を上回る圧倒的保有率で 実は台湾のこの数字は世界的に見ても断トツの 1 位なのである 台湾以外でオートバイ保有率が高いのはやはり東南アジア諸国であり 米国やドイツ 日本などの先進国は完全に二輪車から四輪車に需要がシフトしていることがうかがえる ということはやはり 反比例 か? だが細かく見ていくと不思議な部分もある たとえばイタリア 自動車保有率は日本やドイツより高いのに なぜかバイクの保有率もけっこう高く 日本のほぼ 1. 倍 ドイツの 3 倍である イタリア人は特に オートバイ好き なのであろうか? アジアはさらに不思議である たとえばマレーシア 台湾 韓国という 3 カ国は自動車保有率では大きな差がないのに オートバイ保有率では韓国はマレーシアの 1 割 台湾のたった % と極端に低い 特に韓国と台湾などは一人当たり GDP でも差が少なく ( 韓国が約. 万ドル 台湾が約.1 万ドル ) 地理的にも近い 同程度に豊かな 同じ東アジアの国 で 自動車保有率も大体同レベルなのにオートバイ保有率ではなぜこうも極端な開きがあるのか? 自動車の保有率がその国の " 豊かさ " のレベルにほぼリンクしているということに異論のある方は少ないだろうが オートバイ保有率に関しては車ほどわかりやすくはないようである 一人当たり GDP が約 1,9 ドルのベトナムでは近い将来 四輪者市場が本格的に拡大し始めるであろうが そうなった時 ベトナムのオートバイ保有率が日本や韓国のように減少に向かうのか? それとも台湾やマレーシアのように 高止まり のままなのか? 興味深いところである

3 1. 国内経済関連指標 -1 我が国の GDP 成長率 ( 出典 : 内閣府 ) 季節調整系列 3 四半期ぶりにプラス 年率換算.% 成長 景気動向指数 :CI( 出典 : 内閣府 ) 両指数とも反転上昇 この動きが長期的なものになるか? 1 (1 年 =1) 実質原系列 ( 前年同期比 ) 実質季節調整系列 ( 前期比 ) -1 ( 歴年 四半期 ) 先行指数 一致指数 OECD 先行指標 (CLI)( 出典 :OECD) 日銀短観 : 業況判断 ( 出典 : 日本銀行 ) ( 指数 ) 1 主要 新興国 = 中国 インド インドネシア ロシア ブラジル 南アフリカ 3 ( 良い - 悪い % ホ イント ) 日本 97 OECD Total 9 OECD+ 新興国 大企業製造業中小企業製造業 為替相場 ( 出典 : 日本銀行 ) 前月の119 円台からは若干戻すも依然円安傾向続く 1 ( 円 ) 円 / ドルスポット 17 時時点の月中平均 我が国の国際収支 ( 財務省 ) 円安テ メリットと原油安メリットが相殺 貿易赤字基調変わらず 9 経常収支 貿易収支

4 1. 国内経済関連指標 - 物価指数 ( 出典 : 日本銀行および総務省 ) 消費者物価前月から横這いも企業物価は下落続く 1 企業物価指数 ( 前年比 ) 消費者 :.9 従業員数判断 :BSI( 出典 : 財務省 ) 不足気味 - 過剰気味 社数構成比 企業 :1.9 - 消費者物価指数 ( 前年比 ) ( 歴年 月 ) 大企業 ( 製造業 ) 中堅企業 ( 製造業 ) 中小企業 ( 製造業 ) 消費者態度指数 ( 出典 : 内閣府 ) 約半年ぶりに指標上昇 この動きが続くか注目 ( 指数 ) 消費者態度指数 実質賃金指数 ( 出典 : 厚生労働省 ) 1 (1=1) 耐久消費財買い時指数 実質賃金指数 ( 従業員 3 人以上製造業 ) 景況判断 BSI( 出典 : 財務省 ) 大企業 中堅 中小ともに7~9 月期の急上昇は続かず.1 1 建築受注額 ( 出典 : 国土交通省 ) 機械装置等工事建築工事 設備工事 土木工事 大企業 ( 製造業 ) 1 - 中堅企業 ( 製造業 ) 中小企業 ( 製造業 ) - 当期の 上昇 - 下降 社数構成比

5 . 国内産業関連指標 -1 鉱工業生産指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 1 年夏の9.を底として回復の兆しあるも未だ力強さなし 1 (1 年 =1) 製造工業生産予測指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 前月急上昇するも今月は微減 先行き不透明感残る 13 (1 年 =1) 11 1 製造工業生産予測指数 ( 翌月 季節調整済 ) 鉱工業生産指数 ( 季節調整済 ) 情報通信機械出荷 在庫指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 輸送機械出荷 在庫指数 ( 出典 : 経済産業省 ) (1 年 =1) 1 (1 年 =1) 在庫 出荷 在庫 出荷 電気機器出荷 在庫指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 汎用 生産用機械出荷 在庫指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 1 (1 年 =1) 在庫 (1 年 =1) 13 1 在庫 1 1 出荷 出荷

6 . 国内産業関連指標 - 電子部品テ ハ イス出荷 在庫指数 ( 出典 : 経産省 ) 依然 出荷指数が在庫指数上回るも 差は縮小 (1 年 =1) 主要品目別生産指数 ( 出典 : 経済産業省 ) 好調が続いた太陽電池もピークを越え 下降局面の気配 (1 年 =1) 普通乗用車デジカメ 3 携帯電話太陽電池モシ ュール 在庫出荷 設備投資額 ( ソフトウェア含む )( 出典 : 財務省 ) 機械受注額 ( 出典 : 内閣府 ) 1 非製造業 製造業 1 内需官公需 外需 ( 歴年 四半期 ) 産業機械受注 ( 出典 : 日本産業機械工業会 ). 外需 工作機械受注 ( 出典 : 日本工作機械工業会 ) 順調な回復続き 外需はリーマンショック前を大きく超える ( 億円 ) 内需 内需 外需 ( 歴年 四半期 ) ( 歴年 四半期 )

7 3. 海外経済 産業関連指標 -1 米国 :GDP 伸び率 ( 出典 : 米国商務省 ) 米国 : 雇用指標 ( 出典 : 米国労働統計局 ) 雇用者数 3 万人 / 月ペースで増加 堅調な回復揺るがず 1 ( 百万人 ) 失業率 ( 右軸 ) 1 -. 実質 GDP 伸び率 ( 前年同期比 ) 非農業部門雇用者数 ( 左軸 ) EU:GDP 伸び率 ( 出典 :EUROSTAT) EU: 最終消費支出推移 ( 出典 :EUROSTAT) 前年同期比 ( 季節調整前 ) 前年同期比 ( 季節調整前 ) ドイツスペインフランスポルトガル英国 ドイツ スペイン フランス ポルトガル 英国 中国 :GDP 伸び率 ( 出典 : 国家統計局 ) GDP 伸び率 ( 前年同期比 ) 中国 消費者物価上昇率 ( 出典 : 国家統計局 ) 9 年以来の 1% 割り込みで景気減速 デフレ懸念消えず 消費者物価上昇率 ( 前年同期比 )

8 3. 海外経済 産業関連指標 - 新興国 :GDP 伸び率 ( 出典 :OECD) 1 前年同期比 ( 季節調整済 ) 1 新興国 : 民間消費支出 ( 出典 :OECD) 1 前年同期比 ( 季節調整済 ) トルコブラジルインドロシア南アフリカ トルコブラジルインドロシア 南アフリカ 東南アジア :GDP 成長率 ( 出典 : 各国統計局等 ) データ出揃わないが 総じて% 超の好調な伸びをキープ タイ データは前年同期 マレーシア 1 ベトナム インドネシア 1 フィリピン - 東南アシ ア : 消費者物価上昇率 ( 出典 : 同左 ) インドネシアのみ物価上昇傾向が見られ 1 月は.% に タイ データは前年同月比 マレーシア ベトナム インドネシア 1 フィリピン 国別ビジネス環境比較 : カザフスタン ( 出典 : 世界銀行 ) 1 1 ( 日数 ) シンカ ホ ール ( 総合 1 位 ) 日本 ( 総合 7 位 ) カサ フスタン ( 総合 位 ) ヒ シ ネス開業建設認可電力調達不動産登記輸出通関輸入通関 9 世界銀行データによるビジネス環境ランキング比較 前月のウズベキスタンに続いて今月は同じ中央アジアのカザフスタンをシンガポール 日本と比較 カザフスタン共和国原油やウラン クロムなど豊富な資源の輸出が盛んな一方で人口規模が小さいため ( 約 1, 万人 ) 一人当たり GDP はすでに 1 万ドルを超え ブラジルなどよりも高い 地理的 歴史的にロシアとの関係が強いが 中央アジアの中では比較的欧州的性格の強い国とされ 西側諸国との関係も良好である 先月取り上げたウズベキスタンが総合ランキング 1 位だったのに対し カザフスタンは 位とビジネス環境という点でも隣国とはかなりの差がある カスピ海油田開発に日本企業が参画している例がある程度で我が国企業の存在感はまだ小さいものの 資源開発にからんだビジネスチャンスは十分ある国といえる

9 編集 発行 : 一般社団法人日本機械工業連合会発行人 : 副会長兼専務理事安達俊雄発行日 : 平成 7 年 月 1 日問合せ先 : 一般社団法人日本機械工業連合会 1-11 東京都港区芝公園三丁目 番 号 ( 機械振興会館 ) TEL : ( 代表 ) FAX : koho@jmf.or.jp 9