日中経済交流 2006年-構造調整時代の関係構築を-

Size: px
Start display at page:

Download "日中経済交流 2006年-構造調整時代の関係構築を-"

Transcription

1

2 本報告書は 平成 18 年度日中経済協会経済交流委員会の研究成果である 研究メンバーは次の通りである ( 敬称略 ) 委 員 長大塚正修元野村総合研究所主席研究員 委 員井関裕介国際協力銀行国際金融第一部第一班課長奥野康史電源開発株式会社国際事業部調査役川手純一日本郵船株式会社定航マネジメントグループグループ長代理北原基彦社団法人日本経済研究センターアジア研究部長兼主任研究員国吉澄夫九州大学アジア総合政策センター教授 小林 守株式会社三菱総合研究所 国際戦略研究グループリーダー 主席研究員 小松博史社団法人海外鉄道技術協力協会技術本部部長 近藤信一財団法人機械振興協会経済研究所 調査研究部研究員 佐谷 浩日本通運株式会社海外企画部次長 白鳥智裕独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構 金属資源開発調査企画グループ 竹原美佳独立行政法人石油天然ガス 金属鉱物資源機構石油 天然ガス調査グループサブリーダー 戸田弘元元日本鉄鋼連盟常務理事 東北大学大学院客員教授 萩原陽子株式会社三菱東京 UFJ 銀行経済調査室調査役 広瀬英樹株式会社小松製作所 建機マーケティング本部海外営業本部中国グループマネージャー 三浦良雄元川崎汽船理事中国室長 上海フェリー社長 三竹英一郎国際協力銀行開発第二部第一班課長 光益 彰株式会社日本航空インターナショナル中国事業推進部課長 村瀬哲司京都大学国際交流センター教授 八島継男社団法人国際善隣協会理事 山口安彦元本田技研工業株式会社中国業務室四輪ブロック主幹 執筆協力四津雅人日本郵船株式会社調査グループグループ長代理 細野直也日本郵船株式会社 調査グループ コンテナ 港湾調査チーム長 事務局執筆者藤原 弘財団法人日中経済協会調査部長 山本祐子財団法人日中経済協会調査部課長 髙見澤学財団法人日中経済協会調査部課長 ( 役職等は 2007 年 3 月末現在 )

3

4 日中経済交流 2006 目次 はじめに 1 1. 日本企業の対中投資 踊り場に 1 2. 戦略的互恵関係 肉付けが急務 1 3. 環境 省エネは共通の関心事 3 第 Ⅰ 部中国の経済と改革 5 第 1 章国内経済と貿易 直接投資 5 第 1 節国内経済の動き 5 1. 第 11 次五カ年計画と 2006 年の経済運営方針 年の中国経済 7 3. 経済過熱抑制がテーマの一年 年の経済見通し 12 第 2 節対外経済関係 貿易 13 (1) 輸出 13 (2) 輸入 17 (3)11 次五カ年計画における貿易政策 19 (4)06 年の貿易関連措置 20 (5) 貿易摩擦と品質トラブル 22 (6) 自由貿易協定 (FTA) 22 (7) 中国のサービス貿易 対中直接投資 24 (1)2006 年中国の対外直接投資受け入れ状況 24 (2) 米国企業の対中投資 25 (3) 欧州企業の対中投資 29 (4) アジア企業の対中投資 中国の WTO 加盟 5 周年 38 (1) 輸出補助金 38 (2) 検査認証問題 39 (3) 為替問題 中国の FTA 戦略 41 (1) 中国 ASEAN の FTA 戦略の進捗 41 (2) 中国メーカーの迂回輸出候補としてのインドシナの ASEAN 諸国 41 (3) 南西アジア諸国との FTA 日中貿易と日本の対中投資 43 (1) 拡大を続ける日中貿易と一巡した対中投資 43 (2)2000 億ドルを超えた日中貿易 43 (3) 前年比 3 割減の日本の対中投資 46 (4) 新たな日中間の貿易と投資に向けて 47 第 2 章公的資金の流れ 49 第 1 節円借款 近年の円借款供与の動向 今後の日中経済協力の推進に向けて 55 第 2 節その他資金協力 年度の業務概況 今後の対中資金活動 58 第 3 節無償援助 援助実施の動向 年度の JICA の対中国技術協力 年度の JICA の対中国技術協力計画 その他の事業 67 5.JICA の機構改革及び今後の展望 67 第 3 章制度環境の変化 71 第 1 節産業構造調整 過剰 劣後設備の淘汰 構造調整と外資政策 国有資本経営予算制度が浮上 76

5 第 2 節政府改革 強まる垂直管理 公務員の考課 各級人民代表大会常務委員会監督法 土地管理の強化 収入分配制度改革 80 第 3 節財税改革 財政執行状況 収支分類の改革 地方財政管理 税制改革 85 第 4 節企業改革 企業経営 国有企業改革 郵政改革 破産法の公布 物権法の成立 93 第 5 節金融 資本市場改革 金融面の動き 94 (1) 銀行業の完全開放 94 (2) 進む国有銀行の上場 95 (3) 国内銀行と外資系金融機関との連携 96 (4) 金融工作会議が示す今後の改革の方向性 資本市場の動き 100 (1) 株式市場の動き 100 (2)6 兆元弱の債券市場 104 (3) 今後の資本市場政策 105 第 6 節民間ベースの資金の流れ はじめに 中国の国際収支の特徴 資本収支の問題点 109 第 7 節外為制度と外為市場 年の人民元をめぐる動向 資本取引に関する規制 上海外国為替市場の改革 117 第 Ⅱ 部中国の産業動向 121 第 1 章資源 エネルギー 121 第 1 節石油 天然ガスの需給と石油政策 石油需給の現状と見通し 天然ガス需給の現状と見通し 中国の石油政策 中国国有石油企業の国外進出 石油産業における日中の提携 131 第 2 節石炭 年の石炭資源と需給 石炭政策 石炭輸送 石炭貿易 139 第 3 節電力 年の電力事業概況 年の電力需給見通し 長期電力発展展望 電気事業の課題と対策 省エネ 環境保全 電力構造改革に関する動向 148 第 4 節鉱物資源 年の概要 主要鉱産物の生産 輸入 消費 輸出動向 中国の鉱業政策の方向性 中国経済の拡大と我が国への影響 159 第 2 章製造業 161 第 1 節鉄鋼業 世界一の位置を占める粗鋼生産と鋼材輸出 過剰生産能力の懸念が現実に 官民対応強化 中国鉄鋼需給の短期的見通しと趨勢 165

6 4. 世界鉄鋼業の再編 統合の影響 拡大著しい鉄鋼生産設備能力 製鉄資源の輸入は急速に増大趨勢辿る 168 第 2 節ハイテク動向 自主創新 ( 自主開発 ) の波 数字電視地面広播 の規格決定 海外進出とイノベーション 電子信息百強 と中国電子情報企業動向 主要ハイテク製品市場動向データ 178 第 3 節電子デバイス 中国の IT 部品産業の競争力 中国の半導体産業の現状と見通し 中国の液晶パネル産業の現状と見通し 中国電子デバイス産業の課題と見通し 193 第 4 節建設機械 年の市場概況 製品別の市場概況 196 第 5 節自動車 生産と市場の動向 自動車に関する政策などの変化 第 11 次五カ年計画 生産能力過剰に関連して 中国製自動車関連製品の輸出 中国企業による英ローバー買収とその後 中国での事業活動 210 第 3 章運輸 213 第 1 節港湾物流 - 投資の過熱傾向と物流の変貌 港湾物流概況 上海 洋山港の順調な拡充と問題点 寧波急増するコンテナ取扱量 珠江デルタ大鏟湾新港建設のインパクト 深圳 塩田港の整備強化 PRD 西岸の新港湾 ( 南沙 高欄 ) 建設 天津濱海新区の突破口 保税港区 青島港に外資 100 パーセント出現 大連港整備計画 内外企業の港湾投資意欲 221 第 2 節物流サービスと国内輸送 中国の物流政策の動向 第 11 次五カ年計画における物流政策 交通インフラの整備状況 旺盛な物流関連投資と施策 外資系物流企業への規制緩和 外資系物流企業と民族系物流企業 国内貨物輸送道路輸送と鉄道輸送 物流業界と環境対策 235 第 3 節鉄道 中国の鉄道概況 鉄道部における企業改革 輸送情況 最近の建設状況 243 第 4 節外航海運 日中コンテナ輸送動向 年のドライバルク市況と中国の輸入動向 存在感を増す中国貨物 259 第 5 節航空 持株の相互保有 合弁設立の状況 中国の航空政策及び主な課題 空港整備の現状と課題 訪中日本人 訪日中国人の動向 日中間の航空路線便数拡大の動向 270

7

8 日中経済交流 2006 年 はじめに 1. 日本企業の対中投資 踊り場に投資の面で大きな変化があった 2003 年から連年史上最高を記録していた日本企業の対中投資は減少に転じた 商務部の統計によると 実行ベースで見た投資額は 45 億 9800 万ドルで前年と比べ 29.6% 減という大幅な落ち込みとなった 日本の対中直接投資額が減少したのは 2002 年以来 4 年ぶりのこと 中国の世界貿易機関 (WTO) 加盟をきっかけとして 中国の国内市場を狙った新しい対中投資のブームが起きたが その波が一巡したのが大きな要因だ これに加え中国の投資環境の変化も大きい 06 年に全国のほとんどの地方で最低賃金が大幅に引き上げられるなど労働力コストの上昇が目立つほか 電力不足など事業環境の改善も進んでいない また 08 年に実施が予定されている企業所得 ( 法人 ) 税改正などに見られるように中国の外資優遇に対する姿勢の変化も見逃せない 日本ばかりでなく全体としても 中国への外国企業直接投資額は 694 億ドルで前年比 4.1% の減少だった ただ日本の多くの企業にとって中国がもっとも有望な投資先 ( 国際協力銀行 06 年調査では中国を選んだ企業が 77%) であることは変わっていない 日本企業にとって 2006 年は投資や市場リスクの見極めや 新しい投資の芽を模索するため必要な調整時期との考え方も成り立つ 通関統計でみた 2006 年の日中貿易額は欧州連合 (EU) 米国についで 3 位だった 2003 年まで連続して 11 年間 1 位を続けてきたが その後 3 位に落ち込み 3 年間連続しての定位置 金額は輸出入合わせて 2073 億ドルで 前年比 12.3% の伸びだった 1 位の欧州連合 (EU) が 25.3%(2,173 億ドル ) 2 位の米国が 24.1%(2,116 億ドル ) また東南アジア連合 23.3%(1,304 億ドル ) 韓国 20.0%(1,119 億ドル ) と中国の主要貿易パートナーの多くが 2 割の増加を記録した中で 日本は二ケタの伸びを示したものの中国の輸出入全体に占める日本の比重は前年より下がった 日中経済交流 2005 年版では 政冷経涼 への危惧が指摘された 外交面では 2006 年 10 月の安倍首相の訪中後 関係改善に向けた動きが活発化しているが 投資 貿易面ではなお 経涼 の状態をぬけきってはいないというのが実情といえる 2. 戦略的互恵関係 肉付けが急務安倍晋三首相は 9 月 26 日の就任後 2 週間もたたない 10 月 8 日に北京を訪問した 訪問 - -

9 期間中 胡錦濤国家主席 温家宝首相ら中国首脳と精力的に会談し 両国は戦略的互恵関係を構築することで合意した 日本の首脳の中国訪問は 2001 年以来 5 年ぶりのこと 小泉純一郎首相の度重なる靖国神社参拝で冷却化が進み 1972 年の国交回復後もっとも低調な関係に陥っていた日中関係はこの訪中をきっかけに関係改善に踏み出すことになった このときの会談の主な中身は以下のような点だ 日中関係を政治 経済の車輪で高度な次元に高め 共通の戦略的利益に基づく互恵関係の構築を目指す 日本は平和国家として歩むと強調 中国はこれを評価 中国の指導者の訪日 国際会議の場で首脳が頻繁に会談 東シナ海ガス田の共同開発の方向を堅持し協議を加速 政治 経済 安全保障 文化などでの交流促進 エネルギー 環境保護 金融 情報通信技術 知的財産権保護などで協力 歴史共同研究に着手 朝鮮半島情勢に深い憂慮を表明日中関係のキーワードとして 1972 年の 善隣友好 ( 日中共同声明 ) 1998 年の 友好協力パートナーシップ ( 日中共同宣言 ) があったが 今回は 友好 に代え 戦略 という言葉が使われた 日本では米国以外に 中国も米国やロシア以外にこの言葉を使うことはほとんどない 今後の両国関係は1 目先のものでなく長期的 2 二国だけでなく地域的な広がる3 政治 経済など個別分野にとどまらず幅広く ということが含まれているのであろう 2006 年の日中関係 02 月 22 日 二階経済産業相が訪中 温家宝首相と会談 03 月 06 日 北京で東シナ海ガス田開発をめぐる政府間協議 03 月 14 日 温家宝首相が 3 項目の対日外交方針 03 月 25 日 北京で日中財務対話 03 月 31 日 日中友好 7 団体 北京で胡錦濤国家主席と会談 05 月 23 日 ドーハ ( カタール ) で日中外相会談 05 月 31 日 日中省エネルギー 環境総合フォーラム ( 東京 ) 08 月 15 日 小泉首相 靖国神社参拝 09 月 03 日 日中経済協会代表団訪中 温家宝首相と会談 09 月 22 日 次官級の総合政策対話 09 月 26 日 安倍晋三氏が首相就任 10 月 08 日 安倍首相が訪中 胡錦濤国家主席 温家宝首相などと会談 11 月 18 日 安倍首相と胡錦濤国家主席がハノイで会談 12 月 27 日 日中歴史共同研究プロジェクト第一回会議が北京で開催 - 2 -

10 その後 11 月にハノイで開いた APEC( アジア太平洋経済閣僚会議 ) では安倍首相と胡錦濤国家主席が会談 1 日中経済閣僚会議の設置 2 省エネ対策の閣僚対話 3 日中間の相互訪問者数年間 500 万人 などが合意された 年明けの 1 月 14 日にはフィリピンで安倍 温家宝両首相の会談が行われ 温家宝首相の訪日を要請 このほか1エネルギー閣僚対話 2 羽田 - 上海のシャトル便創設 などで合意 これまでのところ関係回復は順調といえる 日中関係がこじれ始めた 2001 年はちょうど中国が WTO( 世界貿易機関 ) に加盟した年 関係の冷却化が進んでいるうちに 中国は高度経済成長をとげ 世界第 4 位の経済大国の座についた この 100 年以上アジアで強国は ( 少なくとも経済面だけ見れば ) 日本だけという状況は大きく変化し 日本と中国が並立するという大きな地殻変動が生じた 両国関係が戦略関係に格上げされたことには相応の背景があるというべきだ 現在のところ戦略関係は 6 カ国協議に示されるように政治的な側面が前面に出ているが クローズアップされている東アジア経済統合においても 日中韓投資協定の推進など両国が重要な役割を果たしていくことが重要だ もちろん火種はある 東シナ海ガス田開発がそのひとつ 排他的経済水域の問題が絡むだけに共同開発といっても曲折があることは間違いない また安全保障面でも中国の国防費増大や昨年末の衛星破壊実験など 日本側から見て中国の不透明感は強い 日中関係でもうひとつ大きな変化は インターネットの普及で相手国の情勢が時間差なしに伝わると同時に 狭隘で扇情的な言動をよしとする草の根ナショナリズムともいうべき現象が台頭している点だ これへの対応を誤るとせっかく築き上げた関係改善が一瞬のうちに崩れる恐れもある これまでの日中首脳会談でも中国側は歴史認識の問題にまったく触れていないわけではない 両国関係は過去の歴史という負の遺産を抱え 世界中の二国間関係の中で最も難しい関係 であることに変わりはない 両国関係の新しい展開には指導者の 理性 がもっとも必要とされるだろう 3. 環境 省エネは共通の関心事 2007 年 3 月の全国人民代表大会の政府活動報告で 温家宝首相は前年に打ち出した環境 省エネの目標が未達成だったことを認めた 昨年 3 月に正式に採択した第 11 次 5 カ年計画では 拘束性 ( 強制力のある ) 指標として大々的に省エネを打ち出したが 結果は GDP エネルギー原単位削減は 1.2%( 年間の目標は 4% 削減 ) にとどまり 主要汚染物質 ( 化学的酸素要求量と硫黄酸化物 ) の排出量の 2% 削減にいたっては 反対に増加するという結果となった 政府活動報告は 2007 年も環境保護とエネルギー利用効率の改善に力を入れる方針だ 人間社会と環境とのマクロ的なバランスを見るときに 生物学的に生産可能な面積 ( バイオキャパシティ ) と人間の生活を維持するために仮想的に必要とされる面積 ( エコロジカル フットプリント ) がしばしば比較される 中国についてこれを調べると 1980 年 - 3 -

11 代から後者が前者を上回り 2001 年現在でフットプリントがキャパシティを 41% も上回っている 中国の専門家彭希哲氏は 生態系が不安定になっている と指摘している 問題なのは中国全体の生態系の赤字の総量は世界全体の赤字の 24% を占めるまでになっている点だ 中国の環境問題の解決は世界的に見てもまったなしの課題といえる 昨年 10 月以来の 3 度に及ぶ日中首脳会談でも環境 省エネルギーについての閣僚対話が重要な協力分野にあげられた 日本は地理的な位置関係から中国の経済活動がもたらす環境変動の影響をもっとも受けやすい また中国経済がエネルギー多消費型の発展を続ければ世界のエネルギー市場を不安定にし 海外にエネルギー資源のほとんどを依存する日本の経済にも影響を及ぼす この面での民間が主体となった協力は不可欠である 06 年 5 月に日中経済協会は日中の官庁などと共催で日中省エネルギー環境総合フォーラムを開催した 9 月の日中経済協会の訪中の際にも 中国が進める 十大重点省エネ事業 省エネ 1000 社 などのプロジェクトに対する日本の技術や経験の移転について 中国側もサポートするよう要請した 経団連が中国の中国企業連合会と共同で行った 06 年 9 月の日中産業シンポジウムのテーマも環境保全とエネルギーであった 07 年はこの流れをどう太くしていくかが課題になっている - 4 -

12 第 1 部中国の経済と改革 第 1 章国内経済と貿易 直接投資 第 1 節国内経済の動き国家統計局の 2006 年国民経済 社会発展統計公報 (2007 年 2 月 28 日発表 ) によると 2006 年の中国の国内総生産 (GDP) は 20 兆 9,407 億元で 対前年比の伸び率は 10.7% となった 2003 年から 4 年連続の二ケタ成長 けん引役は前年比 24.0% の伸びとなった固定資産投資と 同じく前年比 27.2% 増の輸出の 2 つである 2005 年の経済運営の基調を引き継ぎ 06 年も引き締め気味の経済政策を目指したものの 貿易黒字の速すぎる拡大は国内の過剰流動性を招き 経済過熱の再現につながる懸念が浮上したため 経済運営はこれへの対応に追われた側面が強かった 政府活動報告 (2006 年 3 月の第 10 期全国人民代表大会第 4 回会議で採択 ) に盛り込まれた環境 省エネルギー関連の指標 たとえば GDP のエネルギー消費原単位の削減は目標の 4% に対し 実績は 1.2% にとどまり 目標に届かなかった 同じ会議で採択された第 11 次五カ年計画がうたう 持続可能な経済発展への転換 を具体化する作業は 2007 年以降に持ち越された 1. 第 11 次五カ年計画と 2006 年の経済運営方針 2006 年から 2010 年までを対象年次とする第 11 次五カ年計画は 2005 年 10 月に開かれた中国共産党第 16 期 5 中全会で 提案 として採択された後 06 年 3 月の全国人民代表大会で正式採択をみた 同計画については日中経済交流報告書 2005 年版 (06 年 3 月発行 ) に詳細な分析があるが 06 年の経済運営を分析する際に必要と思われるので簡単に触れておきたい 第 11 次五カ年計画がそれまで策定 実行された 10 回の五カ年計画との最大の相違は 計画 ( 英文 Plan) を 規劃 ( 英文 Guideline) に改めたことにある その理由は 計画経済から市場経済への転換に伴って ほとんどの商品 サービスの価格決定が市場で行われるようになり拘束的な計画を立てる必要性がなくなった 一方で上記の転換により政府の職能も変化しており 公共分野については目標を示す必要があるの 2 点であろう これに基づき計画に盛り込まれた経済成長率など各種の数値目標は 拘束力を持たない 予測性 数値と 何らかの強制力を伴う 拘束性 数値に分類されるようになった ( 詳しくは後述 ) 第 11 次五カ年計画は 6 つの原則 6 つの立脚点 そして 9 つの経済 社会発展目標が掲げられた 6 つの原則は1 経済の安定的かつ比較的速い発展を維持 2 経済成長方式の転 - -

13 換を図る③科学技術の自主創造能力の向上④都市農村の調和ある発展⑤調和のとれた社会 の建設⑥改革開放の深化 であり 6 つの立脚点は①投資 輸出主導の経済から消費と 投資 外需と内需がバランスよく主導する経済に転換②工業と量的拡張の経済から一次 二次 三次の各産業の協調と産業構造高度化がひっぱる経済に転換③資源節約と環境保護 の発展④自主創造能力の向上⑤改革開放の深化⑥人間本位の発展 である 安定成長 国内消費主導経済への転換 環境 省エネ重視 都市農村格差の解消 自主技術開発 の促進 などがキーワードといえる 9 つの経済 社会発展に関する目標は図表 1 にまとめたが 経済成長や経済構造にかか わる指標はほとんど 予測性 に属するのが特徴だ 一方人口 資源 環境関連のうち総 人口や環境保護関連の指標 公共サービス 国民生活関連のうち都市部住民の年金加入率 農村合作医療の加入率などが 拘束性 とされているのが目立つ 図表 1 第 11 次5カ年計画の主要目標 ᜰ ᚑ㐳 ㅧ 㪞㪛㪧 න 㪉㪇㪇㪌ᐕ ళర ᒰ䈢䉍㪞㪛㪧 ర 䉰䊷䊎䉴 䈱ኻ ടଔ୯㗵 䋦 䉰䊷䊎䉴 䈱ዞ 䋦 ᐕᐔဋ䋨 䈱 䈭䈇䉅䈱䈲䋦䉁 㪉㪇㪈㪇ᐕ 䈢䈲䊘䉟䊮䊃䇮㪲 㪴 ዻᕈ 䈲䋵ᐕ䈪䇮䂦䈲䊙 䉟䊅䉴䋩 㪈㪏㪅㪉 㪉㪍㪅㪈 㪎㪅㪌 ᕈ 㪈㪊㪃㪐㪏㪌 㪈㪐㪃㪉㪎㪇 㪍㪅㪍 ᕈ 㪋㪇㪅㪊 㪋㪊㪅㪊 㪲㪊㪴 ᕈ 㪊㪈㪅㪊 㪊㪌㪅㪊 㪲㪋㪴 ᕈ 㐿 䈱ኻ㪞㪛㪧 䋦 㪈㪅㪊 㪉 㪲㪇㪅㪎㪴 ᕈ ㇺᏒൻ 䋦 㪋㪊 㪋㪎 㪲㪋㪴 ᕈ 㪈㪊㪇㪃㪎㪌㪍 㪈㪊㪍㪃㪇㪇㪇 㪇㪅㪏એਅ ᕈ ญ 䌇䌄䌐䈱䉣䊈䊦䉩䊷ᶖ න න Ꮏ ടଔ୯㗵䈅䈢䉍䈱 ㊂ ญ䊶 Ḯ䊶 ㄘ ἠṵ ല ଥᢙ ⅣႺ Ꮏ ᑄ ว ㊂ 㪿㪸 㪲䂦㪉㪇㪴 ᕈ 㪲䂦㪊㪇㪴 ᕈ 㪇㪅㪋㪌 㪇㪅㪌 㪲㪇㪅㪇㪌㪴 ᕈ 㪌㪌㪅㪏 㪍㪇 㪲㪋㪅㪉㪴 ᕈ 㪈㪅㪉㪉 㪈㪅㪉 䂦㪇㪅㪊 ᕈ ਥⷐᳪᨴ 䋨㶎䋩ឃ ㊂ 䋦 㪲䂦㪈㪇㪴 ᕈ ᨋⵍⷒ 䋦 㪈㪏㪅㪉 㪉㪇 㪲㪈㪅㪏㪴 ᕈ ᐔဋᢎ ᐕᢙ ᐕ 㪏㪅㪌 㪐 㪲㪇㪅㪌㪴 ᕈ ㇺᏒၮᧄᐕ㊄ട 㪈㪅㪎㪋 㪉㪅㪉㪊 㪌㪅㪈 ᕈ 䋦 㪉㪊㪅㪌 㪏㪇એ 㪲㪌㪍㪅㪌㪴એ ᕈ ㄘ ว ක ട 䉰䊷䊎 ㇺᏒ䈱ᣂⷙዞ 䉴䊶 ㄘ 䈎䉌䈱ഭ ജ䈱⒖ォ ᵴ ㇺᏒᄬ 㪲㪋㪃㪌㪇㪇 㪴 ᕈ 㪲㪋㪃㪌㪇㪇 㪴 ᕈ 䋦 㪋㪅㪉 㪌 ᕈ ㇺᏒ 䈱นಣಽᚲᓧ ర 㪈㪇㪃㪋㪐㪊 㪈㪊㪃㪊㪐㪇 㪌 ᕈ ㄘ 䈱 ర 㪊㪃㪉㪌㪌 㪋㪃㪈㪌㪇 㪌 ᕈ は化学的酸素要求量と硫黄酸化物を指す 出所 新華社電などから作成

14 第 11 次五カ年計画とともに全国人民代表大会で採択された温家宝首相の政府活動報告と国民経済 社会発展計画は 2006 年の経済運営について以下のような目標を掲げた GDP 成長率は 8% 前後 都市新規就業者数 900 万人 都市失業率 4.6% 消費者物価指数の上昇率 3% GDP のエネルギー消費原単位の 4% 前後削減 輸出入総額は前年比 15% 増 都市住民の可処分所得と農村住民の純収入の伸びはそれぞれ 6% と 5% 財政をみると 中央政府の歳入と歳出は 1 兆 9,272 億元 ( 前年実績比 11.7% 増 ) 2 兆 2,222 億元 ( 同 9.7% 増 ) となった 1 中央政府の財政赤字額の圧縮 (05 年 3,000 億元 06 年 2,950 億元 )2 長期建設国債の発行額の削減 (05 年 800 億元 06 年 600 億元 ) など財政健全化を重視した内容 一方金融では広義の通貨供給量 (M 2 ) の伸びを対前年比 16% 増と 2005 年よりも 1 ポイント高く設定した また固定資産投資額の伸びも前年よりも 2 ポイント高い 18% となっていたことも目を引いた 2004 年の景気過熱に対し 05 年は引き締め気味の政策を展開したことを受け 国民経済 社会発展計画は総論で 政策を安定させ 適切な微調整を行う ことを堅持すると強調した ただ一方で五カ年計画の第一年目として 立派な序盤 すばらしいスタートを切ろう とも呼びかけており 持続可能な安定成長への転換 という中長期的な要請と 高度成長の維持 景気や雇用への配慮 という目先の政策目標が交錯する内容になっていたことは否めない 2.06 年の中国経済 2006 年の GDP 成長率は 10.7% 増となった 2003 年 10.0% 04 年 10.1% 05 年 10.4% と連続して二ケタ成長を続けてきたが 引き続き高成長を維持した セクター別では一次 二次 三次産業のそれぞれが 5.0% 12.5% 10.3% の増 結果として第三次産業の比重は 39.5% と前年より 0.4 ポイント低下した 消費関係では商品小売総額が 7 兆 6,410 億元で前年比 13.7% 増と高い伸び 大多数の省で最低賃金が引き上げられたことなどが個人所得の増加の背景にあると見られる 事実都市住民の可処分所得 農村住民の純収入はそれぞれ 1 万 1,759 元 ( 前年比 10.4% 増 ) 元 ( 同 7.4% 増 ) となった ただし農村部の個人所得の伸びは都市部を大きく下回り 都市と農村の収入格差の縮小にはつながっていない 固定資産投資の指標は消費関連の伸びを大きく上回る 年央以降引き締め策の強化にもかかわらず 固定資産投資額は当初目標の前年比 18% 増に対し 同 24% 増の 10 兆 9,870 億元となった これに伴って当初 2 兆 5,000 億元と見込んでいた金融機関による人民元の新規貸出額も 3 兆 1,800 億元と目標を 27% も超過した 広義の通貨供給量 (M 2 ) も下半期に引き締めを強めたものの 当初 16% 増の目標を 0.9 ポイント上回った - 7 -

15 図表 年の経済運営目標と実績 䌇䌄䌐ᚑ㐳 㪇㪍ᐕ 䋨䃁䈲 ᐭᵴ ႎ๔ 䈎䉌䇮䈾䈎䈲 䊶 ળ ዷ 㪇㪍ᐕታ 䈎䉌䋩 䃁䋸䋦೨ᓟ 㪈㪇㪅㪎䋦 䇭 䌇䌄䌐䈱䉣䊈䊦䉩䊷ᶖ න 䃁䋴䋦 㪈㪅㪉䋦 䇭 ᶖ ଔ 䃁䋳䋦 㪈㪅㪌䋦 䇭 ㇺᏒㇱ䈱ᣂⷙ㓹 䃁㪐㪇㪇 㪈㪃㪈㪏㪋 䇭 ㇺᏒㇱ䈱ᄬ 䃁㪋㪅㪍㩼એ 㪋㪅㪈䋦 䇭 ャ ว 㗵 㪈㪌䋦Ⴧ 㪉㪊㪅㪏䋦Ⴧ 䇭 ㇺᏒ 䈱นಣಽᚲᓧ 䋶䋦Ⴧ 㪈㪇㪅㪋䋦Ⴧ 䇭 䇭 䈍䉅䈭㗄 ㄘ 䈱 ㅢ ଏ ㊂ 䋵䋦Ⴧ 㪎㪅㪋䋦Ⴧ 㪈㪍䋦䋨㪤㪉䋩 㪈㪍㪅㪐䋦䋨㪤㪉䋩 㪈㪋䋦䋨㪤㪈䋩 㪈㪎㪅㪌䋦䋨㪤㪈䋩 ᣂⷙ రⲢ 䋲ళ㪌㪃㪇㪇㪇 ర 䋳ళ㪈㪃㪏㪇㪇 ర 䇭 ቯ ᛩ 㪈㪏䋦Ⴧએ 㪉㪋㪅㪇䋦Ⴧ 䇭 出所 新華社電などから作成 輸出を中心とする貿易も高い伸び持続した 輸出入の合計額は 1 兆 7,607 億ドルで前年 比 23.8 増 ただ輸出の好調は手放しでよろこべない 貿易黒字の拡大などで 外貨準備 高は 06 年 2 月に日本を抜いて世界一となったが その後も膨らみ続け 06 年 12 月末には 1 兆 663 億ドルと ついに 1 兆ドルの大台を超えた しかしこの結果国内では元がだぶつき 土地 不動産を中心としたバブル現象を起こしかねない状況が続いた 外国企業の対中直 接投資額は 694 億ドル 前年比 4.1 減 だった 中国人民銀行 中央銀行 は国内の過剰流動性の吸収のために 06 年春から 2 度にわ たる金利引き上げ 3 度の預金準備率引き上げ 07 年 3 月までにさらに 2 度行った など さまざまな手段で元の吸収を行った しかし①為替管理システムの改善②輸出商品攻勢の 見直しや輸入の促進など貿易構造の改善 など根本的な対策はとりきれず 政府や中央 銀行は受身の政策運営を強いられた感は否めない 産業別で見ると 工業は外需や投資に支えられて好調を維持した 企業の利潤総額 一 定規模以上の企業対象 は 1 兆 8,784 億元 前年比 31.0 増 と大きく伸びた 産業別で は一次エネルギーの生産量が 22.1 億トン 標準炭換算 で前年比 7.3 の伸び そのほか 粗鋼 4 億 2,266 万トン 19.7 増 自動車 727 万台 27.6 増 携帯電話 4 億 8,013 万台 58.2 増 などの数字を残した 一方農業については 食糧生産は 4 億 9,746 万トンで前年を 2.8 上回る豊作となった 2003 年に 4 億 3,070 万トンに落ち込んだ後 3 年連続で生産量を伸ばした 農地転用面積 は 16.7 万ヘクタールと当初の目標 万ヘクタール を下回ったものの 前年の実績 を 2.8 万ヘクタール上回るなど農業を取り巻く環境は引き続き厳しい 環境 省エネルギー関連は厳しい数字が並んだ 第 11 次五カ年計画で政府は 5 年間 で GDP のエネルギー消費原単位の 2 割削減を公約 拘束力のある目標 として掲げ こ

16 れに基づき 2006 年も 4% 削減を目標とした しかし上半期の数字は前年同期比 0.8% 増と 逆にエネルギーの無駄遣いが明らかとなった 国務院は 8 月に 省エネルギー強化についての決定 ( 国発 28 号文書 ) を地方政府などに通知し 省エネ目標の達成を行政幹部や企業経営者の業績評価に組み入れることを明確化 また 10 月にはエネルギー浪費型の産業などを中心に電力料金を引き上げるなどして 省エネルギーの徹底を図った 結果数字はマイナスに転じたが 06 年の削減幅は 1.2% にとどまった また同じく 5 年で 10% 削減を目標としていた主要汚染物質の排出量については 化学的酸素要求量 (COD) が 1.2% 増 硫黄酸化物が 1.8% 増と 逆に悪化する結果となった 国家統計局の謝伏瞻局長は 1 月に 2006 年の中国経済について 成長速度が高く 経済効率はよく 物価上昇が低く 大衆の実利の多い 年だったと総括しつつ 問題点として 農業の基礎は引き続き脆弱 投資と消費の ( マクロ的な ) 関係が不合理 省エネルギーと環境汚染物質の排出減の目標達成は極めて厳しい と述べて問題も山積していることを認めた 3. 経済過熱抑制がテーマの一年 各四半期の GDP 成長率は 10.4% 11.5% 10.6% 10.4% と推移した 民間シンクタンク 日本経済研究センターが毎月発表しているアジア経済インデックスをみても 中国経済は 2006 年 3 月のプラス 6.9( プラスが好調 マイナスが不調 ) をピークにプラス 5 程度で推移 第 4 四半期にはいり 5 を下回るというラインを描いている 6 月前後までに固定資産投資の急増など経済過熱の懸念が顕在化 年央からさまざまな対応策をとり 年末にかけてなんとか歯止めをかけたことを示している 特徴的なのは 2004 年以来 2 年ぶりに引き締めの手法として行政によるコントロールが発動されたこと 70 年代末から現在に至るまでさまざまな分野で 規制緩和 混乱 治 図表 3 中国の景気の動向 ( 出所 )2002 年 1 月 ~ 06 年 11 月 日本経済研究センター (JCER) アジア経済インデックスより - 9 -

17 理整頓 ( 正常化と取り締まり ) 事態の沈静化 というサイクルが繰り返されたが 市場経済への転換をほぼ成し遂げ 計画 を 規劃 に変更した直後にこうした対応が行われたことは皮肉とも言える 2006 年の固定資産投資の伸びは高く 上半期の伸び率は前年同期比 31.3%( 都市部の固定資産投資額 ) に達した 主因は地方政府のプロジェクトの積極化 中央政府の定めた第 11 次五カ年計画では成長率重視から成長の持続可能性重視 バランス重視への転換が図られたのに 地方政府はなおも成長率重視の色彩は強い 地方で業績を上げることが昇進の条件になっている現在の政治体制のもとで 地方の幹部が五カ年計画のスタート年によい業績を上げようと いっせいに投資拡大に走ったことは間違いない 中央政府が経済過熱に警戒を強め始めたのは 5 月 17 日の国務院常務会議 温家宝首相は住宅 不動産市場の混乱を指摘 マーケットの正常化を指示した ( 国 6 条 と称される ) 6 月 14 日の国務院常務会議では固定資産投資の急拡大が問題視され 土地利用 金融の両面から抑制する必要性があると強調した 転換点となったのは上半期の経済統計がまとまった 7 月中旬のこと 胡錦濤総書記は 7 月 21 日に党中央が行った党外人士との座談会で 下半期の経済工作の最重点として固定資産投資規模の圧縮を挙げた これを受けて同 26 日に全国の省を結んで行ったテレビ会議の席上 温家宝首相は 経済成長が高めから過熱に転じることを防ぐ との方針を示した 具体的には1 固定資産投資の抑制 2 住宅 不動産市場の管理強化 3 環境 省エネ対策の強化 などで 地方政府の幹部に対し1 経済情勢についての中央政府の判断への同調 2 中央の示すマクロコントロール政策の擁護 3 政策に対する責任制の実施 3 点を強く求めたのが特徴だ これと相前後して中央から地方に対し以下のような文書が通知された 1プロジェクトの見直し2 土地利用 開発の管理強化 3 住宅 不動産市場の正常化 が主な内容で いずれも固定資産投資の抑制の一環だ ( 日付は発表日または発出日 ) 7 月 11 日 住宅 不動産市場への外資参入と管理の規範化についての意見 ( 国内に事務所を持っている外国企業または中国に 1 年以上住んでいる外国人しか住宅を購入できない 建設部など 6 省庁 ) 7 月 24 日 国家土地督察制度設立に関する通知 7 月 26 日 住居の転売所得に関する個人所得税に関する通知 ( 住宅の売却益課税の管理強化 国税総局 ) 8 月 1 日 新規プロジェクトの見直し工作に関する通知 ( 発展改革委員会など 5 省庁 ) 8 月 6 日 省エネルギー強化についての決定 ( 内容は先述 国務院 ) 9 月 4 日 住宅 不動産市場の外貨管理の規範化についての通知 ( 外国人の不動産取得に関する送金管理を厳格化 外貨管理局と建設部 ) 9 月 5 日 土地の管理に関する問題についての通知 ( 土地利用についての地方政府の指導者の責任を明確化 国務院 )

18 2 番目の国家土地督察制度は全国の 9 カ所 北京 瀋陽 上海 南京 済南 広州 武漢 成都 西安 に国土資源部の出先機関を置き 地方政府の土地政策を直接監視し 野放図 な開発行為を抑制する狙い また 新規プロジェクト見直し工作に関する通知 は総投資 額 1 億元 一部の産業は 3,000 万元 以上の新規プロジェクトについて産業政策との整合 性や プロジェクトの審査立案 土地収用 環境評価 資金の各面について適格性を見直 し 一カ月以内に結果を報告せよという異例の内容だった 地方幹部の処分も行った 8 月 16 日 9 月 27 日の国務院常務会議でそれぞれ 内モン ゴル自治区の新豊発電所の建設現場での事故 2005 年 7 月 を 河南省鄭州市の龍子湖 大学園区の土地収用問題 年 をとりあげ 省市の関係者の処分を命じた い ずれのプロジェクトも中央政府が中止または規則違反行為の是正を求めていたのに 地方 が勝手に継続したことを 罪状 に挙げており 一罰百戒の色彩が極めて濃い 9 月には陳良宇 上海市党委員会書記が汚職事件に関与したとして更迭された この失 脚劇の背景をさまざまに推測することは可能だが 少なくとも 中央対地方 の力関係の なかで ともすればおされ気味だった胡錦濤 温家宝政権が基盤を強化し 中央政府が進 める固定資産規模の抑制という経済政策の浸透にプラスの効果を残したことは確実だ 図表 4 ᣣ 2006 年以降の金融引き締め策 㪉㪇㪇㪍ᐕએ㒠䈱㊄Ⲣᒁ䈐 䉄 ታᣉᣣ 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪋 㪉㪎ᣣ 㪍 㪈㪍ᣣ ኈ ၮḰ ㊄ 䉕ᒁ䈐 䈕 㪋 㪉㪏ᣣ 㪌㪅㪌㪏䋦㸢㪌㪅㪏㪌䋦䋨䋱ᐕ䋩 㪎 㪌ᣣ 㗍㊄Ḱ ᒁ䈐 䈕䋨㪎㪅㪌䋦㸢㪏㪅㪇䋦䋩 㪎 㪉㪈ᣣ 㪏 㪈㪌ᣣ 㗍㊄Ḱ ᒁ䈐 䈕䋨㪏㪅㪇䋦㸢㪏㪅㪌䋦䋩 ၮḰ㗍㊄ ㊄ 䉕ᒁ䈐 䈕 㪏 㪈㪏ᣣ 㪏 㪈㪐ᣣ 㗍㊄䋺㪉㪅㪉㪌䋦㸢㪉㪅㪌㪉䋦䋨䋱ᐕቯ 䋩 䋺㪌㪅㪏㪌䋦㸢㪍㪅㪈㪉䋦䋨䋱ᐕ䋩 㪈㪈 㪊ᣣ 㪈㪈 㪈㪌ᣣ 㗍㊄Ḱ ᒁ䈐 䈕䋨㪏㪅㪌䋦㸢㪐㪅㪇䋦䋩 㪉㪇㪇㪎ᐕ㪈 㪌ᣣ 㪉 㪈㪍ᣣ 㪈 㪈㪌ᣣ 㗍㊄Ḱ ᒁ䈐 䈕䋨㪐㪅㪌䋦㸢㪐㪅㪌䋦䋩 㪉 㪉㪌ᣣ 㗍㊄Ḱ ᒁ䈐 䈕䋨㪐㪅㪌䋦㸢㪈㪇㪅㪇䋦䋩 図表 5 固定資産投資額と伸び率 都市部 㪈㪅㪍 㪊㪌 㪉㪌 㪇㪅㪏 㪉㪇 㪇㪅㪋 㪈㪌 㪉 㪊 㪋 㪌 㪍 㪎 㪏 㪐 㪈㪇 㪈㪈 㪈㪉 ㊄㗵 䈶 䋨ኻ೨ᐕห 䋩 11 䈶 䋨䋦䋩 ㊄㗵䋨ళర䋩 㪊㪇 㪈㪅㪉

19 金融面での市場調節も強化された 7 月 8 月 11 月と 3 回にわたり預金準備率が引き上げられ 過剰流動性の吸収も行われた これらにより固定資産投資の伸び率は徐々に鈍化し 下半期の固定資産投資額 ( 都市部 ) は前年同期比 21.1% 増となった ただしこの数字は経済成長率よりはるかに高く 固定資産投資や銀行融資の伸びは鈍化したもののまだ安定してはいない (10 月 18 日国務院常務会議 ) という認識が示されるなど 目標達成まではなお距離があった このような状況を受けて 12 月 5 日から 7 日に党中央と国務院が開催した中央経済工作会議は 2007 年の重要任務として真っ先に マクロコントロールの強化と改善 をあげた 具体的には 投資の伸びの抑制 住民とりわけ農民の消費の拡大 輸入の拡大と国内企業の海外投資 穏健な財政 金融政策 などの方針を示しており 引き続き経済過熱への警戒を解いていない 年の経済見通し最後に 2007 年の経済見通しと経済運営について見ておこう 07 年 3 月 5 日に開幕した全国人民代表大会第 10 期第 5 回会議では 以下の 6 点が主要目標として掲げられた GDP 成長率は 8% 前後 都市新規就業者数 900 万人 都市失業率 4.6% 都市住民の可処分所得 農村住民の純収入額の伸びは各 6% 社会商品小売総額 12% 増 消費者物価指数の上昇率 3% 科学技術 教育 衛生 文化など各種事業の発展 国際収支不均衡の改善政府活動報告の中で温家宝首相は1マクロ経済政策の連続性と安定性を保ち 穏健な財政政策と貨幣政策を継続 2 固定資産投資と融資規模の抑制 3 省エネルギーと環境保護を突出させる などを強調 06 年末の中央経済工作会議を受けて引き締め気味の経済運営方針を示した この目標を 06 年と比べると GDP 労働市場関係 物価の数値はまったく同じ ただ GDP 成長率の目標設定では 構造の改善 効率の向上 エネルギー消費の抑制 排出物の削減の基礎のうえに 適切な経済成長率を保持する と述べ 地方政府に根強い成長率一辺倒にクギを刺している また対外経済にかかわる部分も違いが目立つ 貿易黒字の拡大による過剰流動性に悩んだ 06 年の教訓を生かし 国際収支の平衡 という目標は 国際収支不均衡の改善 と明確化された 一方ほとんどが未達成に終わった環境 省エネルギー対策は目標達成があまりに困難だったからか 政府活動報告からはマクロ的な数値目標が除かれた (06 年は 4% 減をうたった ) その一方各論で 1 小型火力発電所 1,000 万キロワット分の設備停止 2 遅れた製鉄 製鋼設備のうちそれぞれ 3,000 万トン分 3,500 万トン分を淘汰 などを挙げたのが特徴的だ

20 第2節 対外経済関係 1 貿易 2006 年の中国の貿易総額は 1 兆 7,606 億 9,000 万ドル 05 年比 23.8 増となった この うち輸出は 9,690 億 7,000 万ドル 同 27.2 増 輸入は 7,916 億 1,000 万ドル 同 20 増で ある 貿易総額は 02 年から 5 年連続で 2 割を超える伸びを示している 04 年には 1 兆ド ルを超えたが この勢いが続けば 07 年に 2 兆ドルを超えることは間違いない 世界貿易機関 WTO の国際貿易統計速報版によれば 堅調な世界の経済成長と資源 価格の高騰を背景に世界の輸出額は 11 兆 7,620 億ドル 14 増 輸入額は 12 兆 800 億ドル 14 増となった このうち中国は世界の輸出額の 8 輸入額の 6.4 を占め 05 年に引 き続き 輸出 輸入とも世界第 3 位であった 中国の輸出額は 06 年下半期に初めて米国 を上回り 07 年通年では世界第 2 位になるものと見られている 貿易黒字は 1,775 億ドルと 05 年を 757 億ドル上回った うち 地域別では対米国が 1,400 億ドル 対 EU が 900 億ドルに達し これら地域との貿易摩擦は一段と厳しさを増した このうち加工貿易の出超は 1,889 億ドルに達し 中国政府は遂に加工貿易に対する優遇措 置撤廃を打ち出した 農産物貿易 水産物を含む は輸出 314 億ドル 13.9 増 輸入 320 億ドル 11.7 増 で 3 年連続で貿易赤字となった 赤字額は水産物の輸出増を受けて 6 億 7,000 万ドルと 05 年 より 4 億ドル減った 中国政府は 量的拡大に頼る貿易の発展方式が 06 年も依然として変わらず 貿易不均 衡が激化し 黒字が大きすぎることを問題視しており 内外経済にいずれもマイナスだと して 07 年は貿易黒字削減を貿易の最重要課題とした 同時に これを契機に貿易成長 方式の転換を加速し 加工貿易政策を整備し 輸出構造を改善し 企業の社会的責任を強 化して 国内資源 エネルギーの消費が多く 効率の悪い輸出を確実に圧縮すると同時に 先進的技術設備など国内で必要な製品の輸入を積極的に拡大することを表明している 数 値は中国海関統計による 輸出は最終仕向国 地域 輸入は原産国 地域 1 輸出 輸出額は 9,691 億ドル 05 年比 27.2 増である 伸び率は 05 年を 1.2 ポイント下回っ たが依然高い水準にある 輸出額のうち 一般貿易は 4,163 億ドル 32.1 増 加工貿易は 5,104 億ドル 22.5 増 であった 輸出構造は高度化が進み 機電製品は 5,494 億ドル 28.8 増 で全体の 56 を占め ハイテク製品も 2,815 億ドル 29 増 となった 企業別では 外資系企業が 5,638 億ドル 26.9 増 と引き続き 6 割近くを占めた 国 13

21 図表 1 ਛ 䈱ャ ᐕ ,000 䊄䊦 9,000 8, , , , , , , , , , , , , ,690.7 中国の貿易総額の推移 ਛ 䈱ャ ኻ೨ᐕ , , , , , , , , , , , , , ,916.1 㗵 ኻ೨ᐕ ᡰ 63.0 ኻ೨ᐕ , , , , , , , , , , , , , , , , , , , ャ 㗵 ャ 㗵 ャ 㗵 ャ 㗵 ャ ャ 㩿 ᚲ㪀 ਛ ᶏ㑐 7, % ,000 5, , , , , ,000-2, ɶ Ʒ ତ ਖ਼ᆆ

22 有企業は 1,913 億ドル (13.4% 増 ) であったが 民営などその他企業は 2,139 億ドル 43.6% 増の高い伸びを示した なお 国有資産監督管理委員会によれば 中央所管の国有企業の輸出向け製品出荷額は 05 年比 40% 増の 2,778 億元に達した これは石油 天然ガスの海外での探査 開発開始 鉄鋼 鋼材輸出 海外での建設請負などの活発化を反映している 国 地域別 大陸別に見ると アジア 4,558 億ドル (24.4% 増 ) 北米 2,192 億ドル (25.5% 増 ) 欧州 2,153 億ドル (30% 増 ) 南米 360 億ドル (52.1% 増 ) アフリカ 266 億ドル (42.9% 増 ) 大洋州 160 億ドル (24.2% 増 ) であった 依然としてアジア向けが最も多く半分近くを占め アジア 北米 欧州で全体の 9 割以上を占める構造は変わっていないが 新しい市場として南米 アフリカ向けが高い伸び率を示した 国 地域で見ると 輸出先の第 1 位は引き続き米国で 2,035 億ドル (24.9% 増 ) となった 2 位は香港で 1,554 億ドル (24.8% 増 ) 3 位が日本で 916 億ドル (9.1% 増 ) 4 位が韓国で 445 億ドル (26.8% 増 ) 5 位がドイツで 403 億ドル (23.9% 増 ) であった 主な輸出先国 地域では 日本を除き軒並み 2 割以上の伸びが見られた なお EU25 カ国合計では 1,820 億ドル (26.6% 増 ) ASEAN10 カ国合計では 713 億ドル (28.8% 増 ) で これらをそれぞれ 1 つの単位として見れば EU は第 2 位 ASEAN は第 5 位となる 品目別 主力輸出商品上位 5 品目は アパレル 952 億ドル (28.9% 増 ) 自動データ処理設備及びその部分品 930 億ドル (21.9% 増 ) 紡織糸 織物及びその製品 488 億ドル (18.7% 増 ) 自動データ処理設備の材料 326 億ドル (15% 増 ) 携帯 車載電話 312 億ドル (51.2% 増 ) である アパレルは世界的に繊維品輸出割当制が廃止され 広東省を中心にアパレル輸出に従事する中国企業が急増して 3 割近い伸びを示して 1 位となった また 06 年に中国が粗鋼生産量 4 億トンを超えたことを反映して 鋼材の輸出は 4,300 万トン 262 億ドルと数量 金額とも前年比 100% を超える伸びとなり 輸出品目として第 6 位に浮上した 鋼材の主な輸出先は韓国 EU 米国である このほか 7 位がテレビ ラジオ 無線電信設備とその材料で 38.7% 増の 252 億ドル 8 位は集積回路とマイクロ電子ユニットで 48.1% 増の 213 億ドルと 大宗品目がいずれも高い伸びを示した 一方 減少が目立ったのは 穀物及び穀物粉 605 万トン 12 億ドル ( 数量で 4 割減 金額で 24% 減 ) 食用油種子 86 万トン 5 億ドル ( 数量で 15.7% 減 金額で 19.8% 減 ) 石炭 6,323 万トン 37 億ドル ( 数量で 11.8% 減 金額で 14% 減 ) AV 機器及びその部品 39 億ドル ( 数量で 18.1% 減 金額で 12.9% 減 ) である また 原油と石油製品は輸出量が減る一方で輸出金額は若干の増加となった 省市自治区別 輸出額の上位 5 省は 1 位が依然として広東省で 3,055 億ドル (26.8% 増 ) と全国の

23 割を占めた 2 位以下は江蘇省 1,630 億ドル 30.8 増 上海市 1,085 億ドル 25.3 増 浙江省 1,076 億ドル 31.9 増 山東省 603 億ドル 26.5 増 となった これら 5 省 市で中国の輸出の 8 割近くを担っており 珠江デルタ 長江デルタが輸出を牽引する構造 に変化はない このうち アパレルでは広東省が 農産物では山東省が全国の輸出額のそ れぞれ 3 割を占めてトップとなった 図表 2 ಓ䈱㝼䊶 䉍り 䈶䈠䈱 ㊁ 㞲㊁ ᨐ 䊶ᧁ䈱ታ ൻቇ ᢱ ว 䊶䊔䊆䊟 ශ 䉮䊷䉪䉴䊶ඨ䉮䊷䉪䉴 ᴤ ᴤ 䉧䉸䊥䊮 Ἦᴤ ක ว એᄖ䈱 ᣂ 䈱లႯᑼ䉯䊛䉺䉟䊟 ኅᐸ 䊶ⵝ㘼 ᧁ 䇮 䇮 䇮 วᚑ 䈫 䉶䊜䊮䊃 ፘጤ ᧚ 䈶 䉧䊤䉴 ኅᐸ 㒻 䊶ቲ 䊶ඨቲ 䉟䊮䉯䉾䊃䊶 ㅧ ᧚ ᧚ 䉝䊮䉫䊦᧚ ᧚ 䊌䉟䊒 ᧂ ㅧ䈱 䊶 ᧚ 䈶䈠䈱ว㊄ ᧂ ㅧ䈱䉝䊦䊚䊶䉝䊦䊚᧚ 䉝䊦䊚 䈶䈠䈱ว㊄ 䉝䊦䊚 䈶䈠䈱ว㊄ 䈶 䈱 䉄 ኅᐸ 䉴䊁䊮䊧䉴 ᚻ 䇮ᯏ Ꮏ ᚸ㘑ᯏ 䉣䉝䉮䊮 ᯏ 䈫䈠䈱ㇱ Ꮏ ᯏ 䊂䊷䉺ಣℂ 䈫䈠 䊂䉳䉺䊦 䊂䊷䉺ಣ 䊘䊷䉺䊑䊦㪘㪛㪧 䊙䉟䉪䊨䊒䊨䉶䉾䉰䊷 䊂䉳䉺䊦ಣℂ ജㇱ 䊂䉞䉴䊒䊧䉟 ᶧ᥏ᑼ 䊒䊥䊮䉺 䉨䊷䊗䊷䊄䈫䊙䉡䉴 䊂䊷䉺ಣℂ 䈱 䊔䉝䊥䊮䉫 㔚 䊝䊷䉺䊷䊶 㔚ᯏ ᢙ㊂ න 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 㪚㪤 㪈㪐㪋 㪈㪉㪎 㪍㪇㪌 㪌㪍㪏 㪊㪎㪌 㪈㪐㪏 㪌㪋㪈 㪏㪊㪇 ೨ᐕ 㪈㪇㪅㪊 㪈㪌㪅㪊 㪄㪋㪇㪅㪊 㪐㪅㪈 㪍㪅㪋 㪄㪈㪅㪉 㪈㪏㪅㪉 㪋㪏㪅㪎 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 ᧄ 䊃䊮 䊃䊮 㪍㪃㪊㪉㪊 㪈㪃㪋㪌㪇 㪍㪊㪋 㪈㪃㪉㪊㪌 㪊㪌㪈 㪊㪍㪌 㪋㪌 㪎㪏㪃㪈㪉㪈 㪉㪍㪃㪍㪉㪇 㪎㪋 㪊㪇㪌 㪄㪈㪈㪅㪏 㪈㪊㪅㪍 㪄㪉㪈㪅㪋 㪄㪈㪈㪅㪐 㪄㪊㪎㪅㪋 㪊㪏㪅㪌 㪈㪊㪅㪉 㪊㪈㪅㪏 㪈㪏㪅㪉 㪈㪅㪌 㪏㪉㪅㪌 䊃䊮 䌭 䌭 䋛 䊃䊮 䊃䊮 㪌㪏 㪍㪏 㪉㪏 㪉㪈㪃㪏㪏㪐 㪊㪃㪍㪈㪊 㪌㪐㪏 㪉㪉㪅㪐 㪈㪉㪅㪉 㪈㪊㪅㪌 㪉㪌㪅㪈 㪍㪊㪅㪈 㪈㪋㪅㪇 䊃䊮 䌋䌇 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 บ บ 㪉㪈㪈 㪊㪎㪐 㪐㪇㪋 㪋㪃㪊㪇㪈 㪈㪃㪈㪇㪎 㪉㪎㪌 㪉㪃㪇㪊㪎 㪈㪈㪋 㪏㪈 㪉㪌 㪌㪍 㪉㪋㪌 㪈㪉㪈 㪈㪉㪋 㪊㪋 㪉㪇㪏 㪊㪋 㪈㪉㪉 㪊㪇 㪌㪌㪃㪇㪊㪍 㪊㪃㪊㪎㪉 㪌㪅㪈 㪄㪌㪐㪅㪇 㪉㪎㪅㪏 㪈㪇㪐㪅㪍 㪏㪈㪅㪎 㪉㪇㪋㪅㪌 㪈㪋㪈㪅㪈 㪊㪌㪅㪊 㪊㪉㪅㪌 㪎㪇㪅㪍 㪉㪇㪅㪍 㪉㪇㪅㪏 㪄㪏㪅㪈 㪎㪋㪅㪊 㪈㪊㪉㪅㪌 㪊㪎㪅㪊 㪈㪉㪅㪏 㪈㪇㪅㪍 㪉㪅㪉 㪌㪅㪏 㪈㪈㪅㪉 บ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ ઙ 䊃䊮 䉶䉾䊃 ઙ 㪎㪐㪈 㪈㪋 㪍㪃㪈㪐㪋 㪌㪃㪈㪐㪐 㪏㪈㪌 㪐㪋㪈 㪍㪏㪃㪎㪏㪋 㪈㪇㪃㪎㪇㪊 㪐㪃㪋㪊㪎 㪍㪃㪎㪏㪉 㪋㪐㪃㪇㪊㪋 㪈㪋㪊 㪉㪏 㪊㪍 㪈㪌㪅㪐 㪐㪅㪊 㪉㪊㪅㪉 㪉㪌㪅㪎 㪊㪈㪅㪈 㪇㪅㪎 㪋㪅㪍 㪈㪉㪅㪇 㪉㪍㪅㪌 㪄㪈㪅㪏 㪊㪅㪊 㪈㪅㪐 㪈㪊㪅㪉 㪈㪇㪅㪇 2006 年の主要輸出品目 ㊄㗵 䊄䊦 ೨ᐕ 㪋㪎㪅㪋㪇 㪐㪅㪇 㪉㪏㪅㪎㪇 㪈㪏㪅㪎 㪈㪈㪅㪌㪋 㪄㪉㪋㪅㪇 㪊㪐㪅㪏㪇 㪉㪇㪅㪌 㪈㪎㪅㪇㪍 㪉㪏㪅㪌 㪈㪇㪅㪐㪌 㪉㪇㪅㪐 㪈㪈㪅㪍㪐 㪈㪌㪅㪍 㪉㪐㪅㪈㪈 㪌㪋㪅㪐 㪈㪋㪅㪋㪇 㪉㪌㪅㪊 㪊㪍㪅㪎㪉 㪄㪈㪋㪅㪇 㪉㪇㪅㪇㪏 㪄㪈㪋㪅㪉 㪉㪎㪅㪊㪎 㪈㪅㪌 㪎㪇㪅㪋㪏 㪐㪅㪐 㪉㪇㪅㪏㪌 㪄㪉㪉㪅㪉 㪉㪋㪅㪎㪈 㪍㪋㪅㪎 㪋㪋㪅㪏㪎 㪈㪏㪅㪏 㪈㪌㪅㪇㪍 㪉㪍㪅㪍 㪌㪈㪅㪉㪏 㪊㪌㪅㪍 㪈㪊㪅㪉 㪈㪈㪅㪌 㪉㪉㪅㪊 㪍㪍㪅㪇 㪋㪏㪏 㪈㪏㪅㪎 㪈㪏㪅㪉㪎 㪊㪇㪅㪌 㪎㪐㪅㪈㪊 㪈㪊㪅㪈 㪈㪎㪅㪌㪏 㪉㪊㪅㪎 㪈㪇㪅㪍㪐 㪈㪋㪅㪎 㪈㪈㪅㪏㪈 㪎㪉㪅㪌 㪈㪊㪅㪏㪈 㪏㪅㪉 㪉㪉㪅㪐㪊 㪉㪌㪅㪋 㪈㪐㪅㪈㪌 㪈㪌㪅㪋 㪈㪐㪅㪈㪋 㪈㪏㪅㪉 㪊㪊㪅㪐㪐 㪉㪎㪅㪉 㪉㪍㪉㪅㪋㪊 㪈㪇㪇㪅㪎 㪋㪎㪅㪌㪍 㪎㪈㪅㪏 㪈㪉㪅㪍㪏 㪈㪏㪊㪅㪐 㪈㪉㪈㪅㪇㪍 㪈㪊㪈㪅㪏 㪈㪍㪅㪐㪐 㪋㪎㪅㪎 㪌㪈㪅㪐㪈 㪐㪎㪅㪏 㪈㪋㪅㪐㪐 㪈㪎㪉㪅㪍 㪊㪍㪅㪐㪉 㪎㪏㪅㪇 㪍㪎 㪌㪋㪅㪎 㪉㪏㪅㪋㪈 㪈㪐㪅㪋 㪊㪏㪅㪌㪐 㪐㪎㪅㪏 㪈㪈㪅㪋 㪋㪏㪉㪅㪋 㪉㪋㪅㪊㪐 㪊㪊㪅㪈 㪈㪋㪅㪌㪈 㪈㪍㪅㪈 㪊㪍㪅㪈㪎 㪈㪐㪅㪐 㪈㪈㪅㪋㪇 㪉㪉㪅㪉 㪉㪋㪅㪌㪍 㪈㪇㪅㪍 㪋㪎㪅㪎㪈 㪐㪅㪐 㪈㪉㪅㪊㪍 㪋㪉㪅㪉 㪈㪈㪅㪏㪍 㪋㪋㪅㪊 㪐㪊㪇㪅㪈㪏 㪉㪈㪅㪐 㪋㪌㪌㪅㪇㪍 㪊㪈㪅㪐 㪊㪏㪋㪌㪅㪎㪉 㪉㪏㪅㪍 㪋㪏㪅㪎 㪊㪈㪅㪎 㪋㪏㪅㪈㪏 㪊㪌㪅㪉 㪉㪌㪍㪅㪎㪏 㪊㪅㪈 㪈㪍㪏㪅㪉 㪋㪅㪉 㪈㪌㪐㪅㪉㪐 㪐㪅㪍 㪍㪎㪅㪊㪉 㪄㪈㪅㪏 㪈㪌㪅㪊㪈 㪈㪇㪅㪎 㪊㪉㪍㪅㪈㪐 㪈㪌㪅㪇 㪈㪉㪅㪋㪉 㪈㪉㪅㪐 㪋㪊㪅㪎㪈 㪉㪏㪅㪊 න ᄌ ઙ 㕒㔚ᑼᄌᵹ ઙ 㔚ᳰ ઙ ઙ ቯ㔚 ᯏ บ ៤Ꮺ㔚 䊶ゞタ㔚 ᯏ บ ჿ บ 䊎䊂䉥 䊶 ᯏ บ 䊂䉳䉺䊦䊎䊂䉥䊂䉞䉴 บ 㖸䊶 䉮䊮䊘䊷䊈䊮䊃 บ 䊁䊧䊎䋨㪚㪢㪛䊶㪪㪢㪛䉕 บ 䉦䊤䊷䊁䊧䊎 บ 㪘㪭ᯏ 䈱ㇱ 䊶ㇱ᧚ 䊃䊮 䊁䊧䊎䊶䊤䉳䉥䊶ή 㔚 䊃䊮 䊂䉳䉺䊦䉦䊜䊤 บ 䉮䊮䊂䊮䉰䊷 䊃䊮 ශ ၮ 䊃䊮 ㅢ 䊶 ⵝ 䈫䈠 䉻䉟䉥䊷䊄䈫㘃 䈱ඨዉ ઙ 㪠㪚 䈶䊙䉟䉪䊨㔚ሶ䊡 ઙ 㔚 䊶㔚 䉬䊷䊑䊦 䊃䊮 䉮䊮䊁䊅 ゞ 䈶䉲䊞䉲䊷 บ ゞㇱ ベゞ บ ォゞ บ ベゞㇱ 㓲 ⶄ౮ᯏ บ ක ኅ 䊶ኅ 䈱ㇱ 䊙䉾䊃䊧䉴 䈶䊔䉾䊄 ᾖ 䈶䈠䈱ห㘃 ᣏⴕ 䇮䉴䊷䉿䉬䊷 ஜᐽ ᢱ 䈫䈠䈱 ዻ 䊆䉾䊃䊶 䉂 䈪䈭䈇 䊆䉾䊃䊶 䉂 㕟 ઙ ᚻⴼ ኻ 㕦ਅ Ᏺሶ 㕦㘃 䉯䊛䊶䊒䊤䉴䉼䉾䉪 㕦 㕟 㕦 䉯䊛䊶䊒䊤䉴䉼䉾䉪ᐩᏓ 䊒䊤䉴䉼䉾䉪 䊃䊮 䊎䊂䉥䉭䊷䊛 ઙ 䉪䊥䉴䊙䉴 ㊄ዻ 䈶 ㊄ዻ䉕 ᧄ ᢙ㊂ 㪉㪌 㪉㪌 㪉㪈㪊 㪉㪏 㪈㪏㪃㪉㪊㪏 㪊㪏㪃㪌㪋㪊 㪉㪈 㪈㪏㪃㪍㪉㪍 㪈㪌㪃㪊㪋㪐 㪈㪐㪃㪎㪋㪏 㪈㪈㪃㪌㪎㪍 㪈㪇㪃㪌㪍㪉 㪉㪋 㪌㪏 㪏㪃㪏㪉㪇 㪍㪍㪃㪍㪍㪎 㪈㪃㪍㪊㪊 ೨ᐕ 㪏㪅㪎 㪈㪐㪅㪐 㪌㪅㪈 㪏㪅㪐 㪄㪎㪅㪐 㪍㪐㪅㪈 㪌㪅㪎 㪊㪅㪉 㪌㪅㪉 㪄㪇㪅㪌 㪊㪋㪅㪎 㪋㪋㪅㪐 㪄㪈㪏㪅㪈 㪊㪊㪅㪇 㪈㪍㪅㪈 㪈㪉㪅㪋 㪊㪋㪅㪉 㪉㪃㪇㪐㪊 㪊㪊㪊 㪈㪋㪈 㪉㪉㪇 㪈㪃㪍㪋㪉㪃㪊㪐㪍 㪉㪇㪅㪇 㪌㪉㪅㪋 㪈㪋㪅㪉 㪎㪅㪊 㪌㪈㪅㪐 㪈㪃㪇㪉㪎 㪌㪃㪍㪇㪈 㪎㪅㪍 㪋㪅㪌 㪈㪏㪇㪃㪏㪇㪍 㪈㪃㪊㪇㪊 㪊㪉㪅㪎 㪊㪐㪅㪋 㪋㪃㪊㪎㪊 㪋㪉 㪏㪇 㪌㪏 㪎㪎 㪋㪋 㪈㪋 㪈㪊 㪎㪉㪋 㪄㪉㪉㪅㪈 㪈㪌㪅㪌 㪈㪏㪅㪋 㪈㪌㪅㪌 㪈㪇㪅㪎 㪈㪊㪅㪐 㪉㪅㪊 㪈㪌㪅㪋 㪎㪅㪎 㪉㪍㪃㪐㪇㪎 㪄㪈㪉㪅㪋 㪏㪏㪃㪈㪏㪌 㪎㪅㪌 出所 中国海関統計 2006 年 12 月号 ページ 10 億ドル以上の品目を抽出 16 ㊄㗵 䊄䊦 ೨ᐕ 㪈㪊㪅㪈㪌 㪉㪌㪅㪉 㪍㪏㪅㪎㪊 㪊㪇㪅㪉 㪈㪊㪅㪈 㪉㪈㪅㪎 㪌㪇㪅㪎㪋 㪉㪉㪅㪎 㪉㪊㪅㪊㪌 㪈㪇㪅㪎 㪊㪈㪉㪅㪇㪉 㪌㪈㪅㪉 㪉㪌㪅㪋㪊 㪉㪇㪅㪈 㪎㪎㪅㪎㪊 㪈㪅㪍 㪍㪊㪅㪊㪍 㪄㪊㪅㪊 㪋㪋㪅㪉㪊 㪈㪊㪅㪌 㪈㪉㪐㪅㪍㪊 㪌㪋㪅㪇 㪈㪉㪏㪅㪋㪇 㪌㪌㪅㪋 㪊㪏㪅㪏㪌 㪄㪈㪉㪅㪐 㪉㪌㪈㪅㪌㪎 㪊㪏㪅㪎 㪍㪉㪅㪏㪌 㪈㪊㪅㪍 㪈㪏㪅㪋㪋 㪉㪏㪅㪉 㪎㪍㪅㪋㪐 㪋㪊㪅㪊 㪎㪋㪅㪇㪉 㪊㪐㪅㪎 㪌㪈㪅㪇㪈 㪌㪈㪅㪏 㪉㪈㪊㪅㪇㪍 㪋㪏㪅㪈 㪎㪉㪅㪋㪊 㪋㪐㪅㪎 㪌㪐㪅㪏㪌 㪈㪅㪐 㪊㪌㪅㪉㪍 㪏㪌㪅㪊 㪏㪏㪅㪎㪎 㪊㪋㪅㪐 㪊㪈㪅㪐㪍 㪊㪉㪅㪉 㪈㪏㪅㪏㪌 㪎㪅㪏 㪈㪐㪅㪌㪉 㪉㪈㪅㪍 㪏㪇㪅㪇㪍 㪎㪋㪅㪐 㪋㪌㪅㪐㪎 㪌㪍㪅㪎 㪉㪌㪅㪋㪍 㪊㪈㪅㪊 㪈㪎㪈㪅㪊 㪉㪍㪅㪐 㪊㪎㪅㪍㪈 㪉㪉㪅㪌 㪍㪊㪅㪈㪌 㪈㪎㪅㪈 㪏㪎㪅㪇㪊 㪈㪐㪅㪈 㪋㪐㪅㪇㪐 㪉㪊㪅㪐 㪐㪌㪈㪅㪐㪉 㪉㪏㪅㪐 㪏㪇㪏㪅㪏 㪊㪋㪅㪈 㪊㪐㪍㪅㪍 㪉㪉㪅㪊 㪋㪈㪉㪅㪉㪈 㪋㪎㪅㪐 㪈㪍㪅㪋㪋 㪄㪉㪎㪅㪏 㪈㪇㪅㪌㪎 㪉㪈㪅㪐 㪉㪉㪅㪌㪋 㪊㪇㪅㪏 㪈㪎㪅㪈㪈 㪉㪉㪅㪉 㪉㪈㪇㪅㪈㪌 㪈㪋㪅㪇 㪏㪇㪅㪏 㪈㪎㪅㪎 㪏㪎㪅㪎㪋 㪏㪅㪏 㪉㪏㪅㪋㪉 㪉㪇㪅㪌 㪈㪊㪊㪅㪇㪉 㪈㪏㪅㪇 㪎㪇㪅㪌㪌 㪎㪅㪌 㪏㪉㪅㪌㪋 㪉㪐㪅㪋 㪈㪈㪅㪌㪈 㪎㪅㪉 㪉㪈㪅㪇㪉 㪋㪅㪐 㪈㪇㪅㪋㪋 㪈㪐㪅㪉

24 同時に 中西部地域の輸出が高い伸びを示した 中部では 安徽省 66 億ドル 30.1% 増 江西省 40 億ドル 48.9% 増 河南省 73 億ドル 29.3% 増 湖北省 59 億ドル 40.7% 増 湖南省 52 億ドル 34.3% 増となった 西部も 四川省 57 億ドル 38.7% 増 新疆ウイグル自治区 70 億ドル 40.4% 増など一部を除き高い伸び率が目立った 一方 東北 3 省は 遼寧省 284 億ドル 15% 増 吉林省 31 億ドル 12.8% 増 黒龍江省 70 億ドル 21.2% 増と全国の平均伸び率を下回った (2) 輸入輸入額は 7,916 億ドル 05 年比 20% 増である 伸び率は 05 年を 2.4 ポイント上回ったが 依然輸出の伸びを下回った 輸入額のうち 一般貿易は 3,332 億ドル (19.1% 増 ) 加工貿易は 3,215 億ドル (17.3% 増 ) であった 輸入構造も高度化が進み 機電製品は 4,277 億ドル (22.1% 増 ) で全体の 54% を占め ハイテク製品も 2,473 億ドル (25.1% 増 ) となった 企業別では 外資系企業が 4,726 億ドル (22% 増 ) と引き続き 6 割近くを占めた 国有企業は 2,252 億ドル (14.2% 増 ) その他企業は 938 億ドル (24.4% 増 ) となった 国 地域別 大陸別に見ると アジア 5,255 億ドル (19% 増 ) 欧州 1,149 億ドル (19.1% 増 ) 北米 669 億ドル (19.2% 増 ) 南米 342 億ドル (27.6% 増 ) アフリカ 288 億ドル (36.6% 増 ) 大洋州 213 億ドル (18.4% 増 ) であった 依然としてアジアからの輸入が多く 7 割近くを占める 一方 資源輸入の増加を反映して南米 アフリカなどからの輸入が高い伸びを示した 国 地域で見ると 輸入元の第 1 位は引き続き日本で 1,157 億ドル (15.2% 増 ) となった 2 位は韓国で 898 億ドル (16.9% 増 ) 3 位は台湾で 871 億ドル (16.6% 増 ) 4 位は米国で 582 億ドル (21.8% 増 ) 5 位はドイツで 379 億ドル (23.3% 増 ) であった 主な輸入元国 地域では アジアの伸び率が低く 欧米の伸び率が高かった なお EU25 カ国合計では 903 億ドル (22.7% 増 ) ASEAN10 カ国合計では 895 億ドル (19.4% 増 ) で これらをそれぞれ 1 つの単位としてみれば EU は第 2 位 ASEAN は第 4 位となる 品目別 主力輸入商品上位 5 品目は 集積回路及びマイクロ電子ユニット 1,063 億ドル (30.4% 増 ) 原油 664 億ドル (39.2% 増 ) 液晶ディスプレイ 322 億ドル (17.1% 増 ) 初級形状のプラスチック 271 億ドル (11.7% 増 ) 自動データ処理設備及びその部分品 199 億ドル (10.6% 増 ) である このうち 原油の輸入量は 1 億 4,518 万トンで 14.5% 増 初級形状のプラスチックは 1,807 万トンで 0.8% 減であった このほか テレビ ラジオ及び無線電信設備の部品は 197 億ドル (18.9% 増 ) 自動データ処理設備の材料は 182 億ドル (15.9% 増 ) 石油製品は 3,638 万トン 155 億ドル ( 数量

25 で 15.7 増 金額で 49.2 増 であった 一方 減少したのは 穀物及び穀物粉 359 トン 8 億ドル 数量 金額とも 4 割減 エチレングリコール 234 万トン 27 億ドル 数量で 16.7 減 金額で 10.5 減 化学肥 料 1,129 万トン 25 億ドル 数量 金額とも 2 割近く減 紙及び紙板 436 万トン 34 億 ドル 数量で 16.3 減 金額で 5 減 鋼材 1,851 万トン 198 億ドル 数量で 28.3 減 金額で 19.4 減 鋼鉄板材 1,553 万トン 145 億ドル 数量 金額とも 3 割近く減 AV 図表 3 ᢙ㊂ න ೨ᐕ ಓ䈱㝼 䊃䊮 ᄢ 2, 䊃䊮 㘩 ᴤ 䊃䊮 䊌䊷䊛䉥䉟䊦 䊃䊮 ᄤὼ䉯䊛 䊃䊮 วᚑ䉯䊛 䊃䊮 ᧁ 3, 䌣䌭 ᧚ᧁ 䌣䌭 䊌䊦䊒 䊃䊮 䊃䊮 䊃䊮 วᚑ 䊃䊮 䈫䈠䈱 18.6 䊃䊮 32,630 䈫䈠䈱 䊃䊮 䉝䊦䊚䊅 䊃䊮 3, 䊃䊮 ᴤ 14.5 䊃䊮 14,518 ᴤ 3, 䊃䊮 Ἦᴤ 䊃䊮 䈠䈱 Άᢱᴤ 2, 䊃䊮 ᶧൻ ᴤ䉧䉴 䊃䊮 䉴䉼䊧䊮 䊃䊮 䉣䉼䊧䊮䉫䊥䉮䊷䊦 䊃䊮 䊁䊧䊐䉺䊦 䊃䊮 ක 39, 䊃䊮 ᢱ 1, 䊃䊮 Ⴎൻ䉦䊥䉡䊛 䊃䊮 䊒䊤䉴䉼䉾䉪 ᢱ 1, 䊃䊮 䊘䊥䉣䉼䊧䊮 ᢱ 䊃䊮 䊘䊥䊒䊨䊏䊧䊮 ᢱ 䊃䊮 䉴䉼䊧䊮䊘䊥䊙䊷 ᢱ 䊃䊮 䌁䌂䌓 䊃䊮 䈠䈱 䉴䉼䊧䊮䊘䊥䊙䊷 ᢱ 䊃䊮 䊘䊥䊎䊆䊦䉪䊨䊤䉟䊄 ᢱ 䊃䊮 䊘䊥䉣䉴䊁䊦 ᢱ 䊃䊮 䈠䈱 䊘䊥䉣䉴䊁䊦 ᢱ 䊃䊮 㕖ᄙሹᕈ䊒䊤䉴䉼䉾䉪䈱 䊶䉲䊷 䊃䊮 㕟 䈶㚍 㕟 䊃䊮 ฎ 1, 䊃䊮 䊶 䊃䊮 ήᯏ䉮䊷䊁䉞䊮䉫䈚䈢䉅䈱 䊃䊮 䊃䊮 วᚑ 䊃䊮 -5.0 䌭 155,540 วᚑ㐳 -4.5 䌭 192,505 䊒䊤䉴䉼䉾䉪లႯ䊶ⵍⷒ 䊃䊮 䊆䉾䊃䊶 䉂 䊃䊮 䉻䉟䊟䊝䊮䊄 3, 㪢㪞 䈒䈝 䊃䊮 ᧚ 1, 䊃䊮 ᧚ 1, 䊃䊮 ᧚ 䊃䊮 䊌䉟䊒 䊃䊮 䈶 䈱 䉄 䊃䊮 ᧂ ㅧ䈱 䊶 ᧚ 䊃䊮 䈶䈠䈱ว㊄ 䊃䊮 䊃䊮 䈱䈒䈝 䊃䊮 ᧂ ㅧ䈱䉝䊦䊚䊶䉝䊦䊚᧚ 䊃䊮 䉝䊦䊚 䊃䊮 䉝䊦䊚䈱䈒䈝 䊃䊮 䊏䉴䊃䊮ᑼ Άᯏ㑐䈱ㇱ 䊃䊮 ᶧ 䊘䊮䊒䊶 㒠ᯏ 4, บ 䊶 ಓᯏ 2006 年の主要輸入品目 ㊄㗵 䊄䊦 ೨ᐕ ᢙ㊂ න ᯏ ᑼᒁ䈐 䈕ㆇ 䈶 ᑪ 䈶 ጊ ᯏ 䈫䈠䈱ㇱ ශ 䈶ⵝ ᯏ 䈫䈠䈱ㇱ ᯏ 䈫䈠䈱ㇱ Ꮏ ᯏ ㊄ᯏ 䈫䈠䈱ㇱ 䉯䊛 䈲䊒䊤䉴䉼䉾䉪ടᎿᯏ ㊄ 䊋䊦䊑 䊂䊷䉺ಣℂ 䈫䈠䈱ㇱ 䊂䉳䉺䊦 䊂䊷䉺ಣℂ ജㇱ 䊂䊷䉺ಣℂ 䈱ㇱ᧚ 㔚 䊝䊷䉺䊷䈫 㔚ᯏ ォᑼ㔚ജ 䈱ㇱ ᄌ 䇮ᢛᵹ䇮䉟䊮䉻䉪䉺䊷䈫䈠䈱 㔚ᳰ ቯ㔚 䈱ㇱ 䈘䉏䈩䈇䈭䈇 ᇦ ៤Ꮺ㔚 㪘㪭ᯏ 䈱ㇱ 䊶ㇱ᧚ 䊎䊂䉥䉦䊜䊤 䊁䊧䊎䊶䊤䉳䉥䊶ή 㔚 䈱 ៤Ꮺ㔚 ㇱ 䉮䊮䊂䊮䉰䊷䈫䈠䈱ㇱ 㔚 ᛶ 䈫䈠䈱ㇱ ශ ၮ 㔚 ㅢ㔚ㆤᢿ䊶 ⵝ 䈫 䉻䉟䉥䊷䊄 䈶ห㘃䈱ඨዉ ㇱ 㪠㪚 䈶䊙䉟䉪䊨㔚ሶ䊡䊆䉾䊃 㔚 䊶㔚 䉬䊷䊑䊦 ゞ 䈶䉲䊞䉲䊷 ਸ਼ ゞ䋨䌃䌋䌄䊶㪪㪢㪛䉕 䉃䋩 㪪㪬㪭䋨䌃䌋䌄䊶㪪㪢㪛䉕 䉃䋩 ゞㇱ 䈶 ዻ ᯏ ᯏㇱ 䉮䊏䊷ᯏ䈱ㇱ 䊶ㇱ᧚ ᶧ᥏䊌䊈䊦 ක ᯏ ㊂ᬌᩏಽᨆ ᓮᯏ 䊒䊤䉴䉼䉾䉪 ,517 䊃䊮 䊃䊮 22,145 ઙ 40, ઙ 9,277 ઙ 27 ઙ บ 166, 䊃䊮 ,753 15,613 䊃䊮 บ 2, บ 䊃䊮 58.3 บ 16, 䊃䊮 103,859 19, 䊃䊮 76, 䊃䊮 18, 䊃䊮 2, 䊃䊮 2,323 ઙ 874 ઙ 36 䊃䊮 บ 229,405 บ 111,780 86,247 บ ᯏ 3,407 䊃䊮 52,015 䊃䊮 บ 178, 䊃䊮 出所 中国海関統計 2006 年 12 月号 ページ 10 億ドル以上の品目を抽出 18 ೨ᐕ ㊄㗵 䊄䊦 ೨ᐕ ,

26 機器及びその部品 28 億ドル ( 数量で 27.3% 減 金額で 11% 減 ) などである また 石油の純輸入量は 05 年比 19.6% 増の 1 億 6,287 万トンで うち原油は 16.9% 増の 1 億 3,884 万トン 石油製品が 37.9% 増の 2,403 万トンである 中国の石油需要の輸入依存度は 05 年より 4.1 ポイント増加し 47% に達した 省市自治区別 輸入額の上位 5 省は輸出額の上位 5 省と同じで 1 位が広東省 2,363 億ドル (19.3% 増 ) 2 位以下は 江蘇省 1,360 億ドル (19.5% 増 ) 上海市 1,128 億ドル (18.8% 増 ) 浙江省 524 億ドル (24.2% 増 ) 山東省 503 億ドル (21.5% 増 ) である これら 5 省市で中国の輸入の 75% を占め 世界の工場 世界の市場の中核である珠江デルタ 長江デルタが引き続き圧倒的な物資を輸入している構図となっている 中西部 東北は各省市区ごとに傾向がまちまちだった 中部では安徽省 (56 億ドル 35.2% 増 ) 江西省 (33 億ドル 43.1% 増 ) が高い伸びを示す一方 湖南省は 9.9% 減の 28 億ドルであった 西部では広西自治区 (38 億ドル 30.8% 増 ) 海南省(23 億ドル 81% 増 ) 四川省 (50 億ドル 39.5% 増 ) 甘粛省 (28 億ドル 50.3% 増 ) などの伸びが高かったが 陜西省は 9.7% 増の 25 万ドル 貴州省 チベット自治区 新疆自治区は前年比減となった 東北 3 省では黒龍江省が 50.8% 増の 71 億ドル 吉林省は 21.5% 増の 56 億ドル 遼寧省は 7.6% 増の 241 億ドルであった なお 中国では資源不足を反映して再生資源の輸入が急増している 06 年 9 月 7 日開催の中国再生資源回収利用高級座談会によれば 05 年に中国が回収した再生資源は 1 億 2,959 万トン ( 金額にして 3,500 億元 ) で うち 3,000 万トンが輸入であり そのうち 8 割は東南沿海地域が占めるとのことである (3)11 次五カ年計画における貿易政策中国は 3 月の全人代で第 11 次五カ年計画 (2006 年 ~ 2010 年 ) を採択し このうち貿易についても新五カ年計画の原則である 経済成長方式の転換 自主革新能力の向上 に基づいて 相対的優位性を発揮し 資源の不足を補い 発展の余地を拡大し 付加価値向上の要請に従い 貿易を積極的に発展させ 貿易を量的拡大から質の向上へ転換させる として 成長方式の転換を加速する方針が明らかにされた 2010 年までに貨物貿易総額は 2 兆 3,000 億ドル サービス貿易総額は 4,000 億ドルとする目標も盛り込まれた 具体的指針は次のとおり 1 輸出構造の最適化自主ブランド 独自の知的財産権と自主経営販売を重点とし 企業の総合的競争力増強を誘導する 独自のハイテク製品 機械電気製品と高付加価値の労働集約型製品の輸出を支援する 労働 安全と環境保護の基準を厳格に適用し 輸出のコスト構成を規範化し 高エネルギー消耗 高汚染と資源性製品の輸出を抑制する 加工貿易政策を充実させ 加

27 工貿易を引き続き発展させ 産業水準と加工レベルの向上に重点をおき 国内のものづくり自己完結能力を増強し 国内産業水準の飛躍的向上を促進する 企業に海外経営販売網を構築するよう誘導し 自主経営販売能力を増強する 新規輸出市場を積極的に開拓し 市場の多元化を推進する 輸出商品の価格 品質と数量の動向に対する監視観測を強化し 品質と利益を指向する対外貿易の促進と調整制御システムを構築する 2 輸入の積極的拡大輸出入の均衡を基本的に保つ政策を実行し 中国の経済発展における輸入の促進作用を発揮する 輸入関税政策を整備し 先端技術 鍵となる設備と部品及び国内で不足するエネルギーと原材料の輸入を拡大し 資源輸入の多元化を促進する 3サービス貿易の発展工事請負 設計コンサルティング 技術譲渡 金融保険 国際運輸 教育研修 情報技術 民族文化等サービス貿易の輸出を拡大する 外資に対しソフトウェア開発 国境を跨ぐアウトソーシングと物流サービス参入を奨励する サービスのアウトソーシング基地を設立し 国際サービス業の移転を秩序立って受け入れる サービス業の開放を積極的かつ穏当に拡大し その監督管理体制と促進システムを確立する 4 公正貿易政策を充実貿易運営の監督予測警報システムと摩擦対応の仕組みを健全化し 反ダンピング 反補助金 保護措置を合理的に運用し 貿易紛争への対応能力を増強し 企業の合法的な権益と国の利益を保護する 貿易の多国間または二国間の対話と協力を強化し 共に発展することを実現する 貿易に関する法制を充実させ 大宗商品の輸出入協調システムを設立し 業界の自律を強化し 貿易秩序を規範化する 技術的な貿易措置を有効に運用し 輸出入の検査検疫と疫病状況に対する監視と管理を強化する (4)06 年の貿易関連措置 WTO 加盟時の関税譲許の約束履行や 経済の質の向上への転換という国策に基づき 関税率の調整をはじめとする措置が採られた また 06 年も引き続き 小麦 トウモロコシ 籾 精米 砂糖 羊毛 ウールトップの農産品 7 品目と 尿素 燐酸二アンモニウム (DAP) 複合肥料の化学肥料 3 品目について関税割当制度が実施され 尿素 燐酸二アンモニウム (DAP) 複合肥料については引き続き 1% の割当税率が適用された 06 年の中国の平均関税率は 9.9% このうち農産物が 15.2% 工業製品は 9.0% であった 輸出関税 4 月 10 日より 製錬銅及び銅合金の輸出関税の暫定税率を従来の 5% を 10% に 銅材は従来のゼロ % を 10% に引き上げた また 11 月 1 日から 110 品目の輸出関税を引き上げた

28 リン灰石 希土類金属鉱 金属鉱石など 44 鉱産物の税率を 10% に 石炭 コークス 原油など 4 エネルギー品目を 5% に 銅 ニッケル 電解アルミなど 11 非鉄金属製品は 15% に 鉄合金 銑鉄 鋼片など 30 鉄鋼製品は 10% に 希土類化合物 フローリングボード 割り箸など 21 製品は 10% になった 輸入関税 1 月 1 日から自動車輸入の関税率を従来の 30% から 28% に引き下げ 7 月 1 日からはさらに 25% に引き下げた セダン SUV ミニバスの完成車の輸入税率は 25% に 車体 シャシー 中低排気量ガソリンエンジンなどの部品の輸入税率は従来の 13.8%~ 16.4% から 10% にそれぞれ引き下げた これで WTO 加盟時の自動車 自動車部品に関わる関税譲許の約束がすべて履行された また中国 ASEAN 自由貿易圏に関する取決めに従い フィリピン原産の約 2,800 の税目の商品について 7 月 1 日から輸入関税を引き下げた 同日 アンゴラ イエメン モルディブ サモア バヌアツ 5 カ国の一部商品に対してゼロ関税を実施した 同じく CEPA に基づき 香港 澳門原産で原産地基準認定を終えた第 4 次商品についてゼロ関税を実施した 9 月 1 日からは アジア太平洋貿易協定第 3 回関税譲許交渉の結果を受けて 韓国 インド スリランカ バングラデシュ ラオスの 5 カ国で生産される約 1,700 の税目の商品について関税を引き下げ ラオスとバングラデシュの一部商品については特恵関税を適用した 品目は農産物 医薬品 化工製品 繊維品 金属製品 機械 電気製品 自動車とその部品など 中国で生産された化工製品 木製品 プラスチック製品 皮革 金属製品 機械 電気製品をこれら 5 カ国に輸出する際も優遇税率が適用される 11 月 1 日には 58 品目の税率を引き下げた コンピューター直接製版機器 紡織機械部品 変流機能付き半導体モジュールなど 7 品目及び省エネ製品の生産 製造に必要な基幹設備や部品は従来の 1 ~ 7% を 0 ~ 3% に引き下げ 石炭 石油製品 酸化アルミなど 26 の資源製品は 3 ~ 6% を 0 ~ 3% に引き下げ 合成アンモニア 肥料用硝酸カリウム 重過リン酸石灰など 16 の化学肥料は 3 ~ 5.5% を 1% に引き下げ ウエットブルー皮革 6 品目は 6 ~ 14% を 5 ~ 12% に引き下げた 輸出戻し税政策の見直し エネルギー多消費型品目や 巨額の貿易黒字の一因となっている加工貿易に対する管理強化のため 輸出品目に対する増値税の還付率の廃止や引き下げ措置が次々と打ち出された 1 月 1 日からは コールタール 生皮 生毛皮 ウエットブルー皮革 湿皮 乾皮の戻し税を廃止 ロッテルダム条約 ストックホルム条約に基づく 25 種類の駆除剤 分散染料 水銀 タングステン 亜鉛 錫 アンチモンなどの還付率を 5% に引き下げた また化学肥料については輸出戻し税の一時中止措置が 06 年も継続された 9 月 15 日からは 還付率引き下げの拡大と 加工貿易禁止類商品の追加が実施された 塩

29 セメント以外のすべての非金属鉱物 石炭 天然ガス パラフィン コールタール 珪素 砒素 石材 非鉄金属とそのスクラップ 陶磁器 25 種類の農薬 一部皮革製品 鉛蓄電池 酸化水銀電池 細山羊毛 木炭 枕木 軟木製品 一部木材一次製品などについて輸出戻し税が廃止された 還付率の引き下げについては 鋼材は 11% を 8% に 陶磁器 皮革製品 セメント ガラスは 13% を 8 11% に 繊維品 家具 プラスチック ライター 一部木材製品は 13% を 11% に 手押し車とその部品は 17% を 13% に引き下げた 同時に 重要技術装置 一部 IT 製品 バイオ医薬品 輸出奨励対象のハイテク製品や農産物を原料とする一部加工品は 5 11% が 13% に引き上げられた (5) 貿易摩擦と品質トラブル中国の大幅な貿易黒字の増加に伴い 特に欧米との間で貿易摩擦が深刻化した このうちアンチダンピングでは EU が上半期時点で 11 件の調査を開始 米国も同じく 28 件の調査を開始した EU は 10 月 中国製靴類に対しダンピング防止税課税を実施した こうした動きに対し中国も化学品を中心にダンピング防止調査を続々と実施し 欧米製耐摩耗紙 インド 台湾産ノニルフェニール EU 産ジャガイモ澱粉 日本製電解紙 スパンデックス ( 日 シンガポール 韓 台湾 米 ) 日台製 PBT 樹脂 日米製カテコール 日韓製ヌクレオチド類食品添加剤 日韓製ステンレス冷延薄板 シリコンポリマー ( 日 米 英 独 ) 日韓製 TDI などがダンピングと認定され 課税措置が採られている このほか 食品を中心に品質問題を理由に中国が輸入品にクレームを提起し 返品するなどの事件が多発した 3 月にはカナダのキャドバリー チョコレートを一時輸入中止に 8 月には米国の粉乳 10 万 kg を返品 ブラジルの家禽の輸入を禁止した 農産物のポジティブリストを実施した日本に対しても 食品を中心に検疫が強化され 冷凍魚介類 菓子 化粧品などが各地の検疫機関で問題を指摘された (6) 自由貿易協定 (FTA) 中国は 06 年末現在 ASEAN チリ パキスタンと FTA を締結している このうち ASEAN とは 全面的経済協力枠組協定 ( アーリーハーベスト案 ) を 04 年 1 月 1 日より実施 全面的経済協力枠組協定( 貨物貿易協定 を 05 年 7 月より実施している チリとは 06 年 7 月 1 日よりモノの貿易の関税譲許を開始 10 年以内に 97% の製品の関税ゼロを目指すことで 10 月 1 日より正式に実施された パキスタンとは 11 月 24 日に合意 07 年 7 月 1 日からすべての貿易品目を対象に 2 段階に分けて関税を引き下げる 第 1 段階は 3 年以内に関税品目総数の 36% の関税率をゼロにする 対象品目は 中国側が畜産品 水産品 野菜 鉱産品 紡績品など パキスタン側が牛羊肉 化工製品 機械 電機製品など さらに 5 年以内に関税品目総数の 49% の関税を引き下げる 第 2 段階は 6 年目から始まる予定

30 (7) 中国のサービス貿易商務部は 06 年 12 月 28 日 中国サービス貿易発展報告 2006 を発表し 初めて WTO の基準に従って中国のサービス貿易統計を示した これによれば 05 年の中国のサービス貿易は 1,570 億 8,000 万ドルで うち輸出は 739 億 1,000 万ドル 輸入は 831 億 7,000 万ドルであった また 金融以外の FATS(Foreign Affiliates Tradein Services) の試算では 05 年の中国にある金融以外のサービス業の外国籍企業子会社の中国国内での売上は 739 億 7,400 万ドルであった さらに 05 年に中国から海外に派遣された労働者は 27 万 4,000 人で 同年末の在外労働者数は 56 万 5,000 人だった 記者会見した商務部サービス貿易司の胡景岩司長は 1982 年から 05 年の間の中国のサービス貿易輸出の伸びは年平均 15.9% で 中国はサービス貿易では世界第 7 位となった しかし 輸送 観光など伝統的サービスが主体で 技術集約型 知識集約型ではない上 長年入超状態にあるとしてさらなる制度の整備が必要であると述べている

31 2. 対中直接投資 年中国の対外直接投資受け入れ状況 2006 年の中国の外資受け入れ状況をみると 投資件数では前年比 5.75 減の 4 万 1,473 件となったが 実行額べースでは同 4.47 増の 630 億 2,053 万ドルを記録した 中国の WTO 加盟以降 2001 年から 2004 年までの外資の伸び率は 平均して 10 前後の伸びをみ せてきたが 2006 年の伸び率はかなり低いものとなった 対中投資の 7 割のシェアを占めるアジアの動向をみると 香港が不動産関連投資を中心 に前年同期比 増の 202 億 3,300 万ドルを タイが同 51.1%増の 1 億 4,482 万ドルと かなりの伸びをみせた 更に香港同様に自由なビジネスセンターとして注目を集めている バージン諸島が同 増の 112 億 4,758 万ドルと大きな伸びをみせている 㽳 䊶 ኻਛ ធᛩ ᴫ 図表 1 各国の対中直接投資 䋲䋰䋰䋵ᐕ ᄾ ઙᢙ ታⴕ㗵 䌎䌉䌅䌓 㪉㪍㪃㪇㪎㪇 㪉㪎㪋㪅㪎 㚅 㪈㪋㪃㪏㪊㪈 㪈㪎㪐㪅㪌 บḧ 㪊㪃㪐㪇㪎 㪉㪈㪅㪌 㖧 㪍㪃㪈㪈㪌 㪌㪈㪅㪎 䉲䊮䉧䊘䊷䊦 㪈㪃㪉㪈㪎 㪉㪉㪅㪇 㪘㪪㪜㪘㪥㪋 㪏㪊㪍 㪎㪅㪊 䉺䉟 㪈㪋㪎 㪈㪅㪇 䉟䊮䊄䊈䉲䉝 㪈㪉㪏 㪇㪅㪐 䊙䊧䊷䉲䉝 㪊㪎㪈 㪊㪅㪍 䊐䉞䊥䊏䊮 㪈㪐㪇 㪈㪅㪐 ᣣᧄ 㪊㪃㪉㪍㪐 㪍㪌㪅㪊 㪊㪃㪎㪋㪈 㪊㪇㪅㪍 㪜㪬㩿㪈㪌䉦 㪀 㪉㪃㪏㪋㪍 㪌㪈㪅㪐 䊄䉟䉿 㪍㪌㪇 㪈㪌㪅㪊 䊐䊤䊮䉴 㪊㪋㪉 㪍㪅㪉 䉟䉺䊥䉝 㪋㪏㪈 㪊㪅㪉 䉥䊤䊮䉻 㪉㪊㪋 㪈㪇㪅㪋 䊔䊦䉩䊷 㪍㪏 㪇㪅㪌 䊦䉪䉶䊮䊑䊦䉫 㪊㪍 㪈㪅㪋 㪌㪌㪊 㪐㪅㪎 䉝䉟䊦䊤䊮䊄 㪈㪎 㪇㪅㪈 䊂䊮䊙䊷䉪 㪍㪌 㪈㪅㪇 䊐䉞䊮䊤䊮䊄 㪋㪉 㪇㪅㪉 䉴䉡䉢䊷䊂䊮 㪏㪇 㪈㪅㪈 䉥䊷䉴䊃䊥䉝 㪎㪏 㪇㪅㪏 䉩䊥䉲䊞 㪏 㪇㪅㪇 䉴䊕䉟䊮 㪈㪎㪉 㪉㪅㪇 䊘䊦䊃䉧䊦 㪉㪇 㪇㪅㪇 䉦䊅䉻 㪐㪍㪋 㪋㪅㪌 䊋䊷䉳䊮 ፉ 㪉㪃㪋㪐㪊 㪐㪇㪅㪉 䉬䉟䊙䊮 ፉ 㪉㪍㪉 㪈㪐㪅㪌 ኻ ว 㪋㪋㪃㪇㪇㪈 㪍㪇㪊㪅㪉 䋨 ᚲ䋩 ㇱ䇸 㓙 ᤃ䇹㪉㪇㪇㪎ᐕ 㪊 䇯 䋨න 䋺ઙ䇮 䊄䊦䇮䋦䋩 㪉㪇㪇㪍ᐕᧃ 䋲䋰䋰䋶ᐕ ᄾ ઙᢙ 㪉㪋㪃㪍㪐㪐 㪈㪌㪃㪋㪐㪍 㪊㪃㪎㪌㪉 㪋㪃㪉㪍㪉 㪈㪃㪈㪏㪐 㪎㪇㪍 㪈㪇㪏 㪈㪈㪌 㪊㪊㪍 㪈㪋㪎 㪉㪃㪌㪐㪇 㪊㪃㪉㪇㪌 㪉㪃㪍㪈㪐 㪌㪎㪍 㪊㪊㪏 㪋㪇㪐 㪉㪍㪉 㪍㪏 㪋㪈 㪋㪍㪉 㪈㪍 㪌㪍 㪊㪐 㪏㪏 㪍㪎 㪈㪈 㪈㪍㪎 㪈㪐 㪏㪏㪏 㪉㪃㪍㪇㪌 㪋㪈㪋 㪋㪈㪃㪋㪎㪊 ኻ೨ ᐕ 㪄㪌㪅㪊 㪋㪅㪌 㪄㪋㪅㪇 㪄㪊㪇㪅㪊 㪄㪉㪅㪊 㪄㪈㪌㪅㪍 㪄㪉㪍㪅㪌 㪄㪈㪇㪅㪉 㪄㪐㪅㪋 㪄㪉㪉㪅㪍 㪄㪉㪇㪅㪏 㪄㪈㪋㪅㪊 㪄㪏㪅㪇 㪄㪈㪈㪅㪋 㪄㪈㪅㪉 㪄㪈㪌㪅㪇 㪈㪉㪅㪇 㪈㪊㪅㪐 㪄㪈㪍㪅㪌 㪄㪌㪅㪐 㪄㪈㪊㪅㪐 㪄㪎㪅㪈 㪈㪇㪅㪇 㪄㪈㪋㪅㪈 㪊㪎㪅㪌 㪄㪉㪅㪐 㪄㪌㪅㪇 㪄㪎㪅㪐 㪋㪅㪌 㪌㪏㪅㪇 㪄㪌㪅㪏 出所 商務部 国際貿易 2007 年第 3 期 24 ታⴕ㗵 㪉㪏㪌㪅㪉 㪉㪇㪉㪅㪊 㪉㪈㪅㪋 㪊㪐㪅㪇 㪉㪉㪅㪍 㪎㪅㪎 㪈㪅㪌 㪈㪅㪇 㪊㪅㪐 㪈㪅㪊 㪋㪍㪅㪇 㪉㪏㪅㪎 㪌㪊㪅㪉 㪈㪐㪅㪏 㪊㪅㪏 㪊㪅㪌 㪏㪅㪋 㪇㪅㪏 㪈㪅㪇 㪎㪅㪊 㪇㪅㪉 㪈㪅㪐 㪇㪅㪍 㪉㪅㪇 㪈㪅㪌 㪇㪅㪇 㪉㪅㪋 㪇㪅㪈 㪋㪅㪉 㪈㪈㪉㪅㪌 㪉㪈㪅㪇 㪍㪊㪇㪅㪉 ኻ೨ ᐕ 㪊㪅㪏 㪈㪉㪅㪎 㪄㪇㪅㪎㩷 㪄㪉㪋㪅㪍㩷 㪉㪅㪍 㪌㪅㪌 㪌㪈㪅㪇 㪈㪍㪅㪇 㪏㪅㪐 㪄㪉㪏㪅㪐㩷 㪄㪉㪐㪅㪍㩷 㪄㪍㪅㪋㩷 㪉㪅㪌㪈 㪉㪐㪅㪊 㪄㪊㪎㪅㪏㩷 㪏㪅㪎 㪄㪈㪐㪅㪋㩷 㪋㪎㪅㪇 㪄㪊㪊㪅㪊㩷 㪄㪉㪋㪅㪎㩷 㪈㪋㪍㪅㪐 㪐㪉㪅㪍 㪈㪌㪌㪅㪊 㪏㪊㪅㪌 㪐㪌㪅㪐 㪄㪐㪇㪅㪏㩷 㪈㪐㪅㪋 㪈㪊㪐㪅㪎 㪄㪍㪅㪍㩷 㪉㪋㪅㪎 㪎㪅㪍 㪋㪅㪌 ᄾ ઙᢙ 㪋㪇㪇㪃㪇㪏㪏 㪉㪍㪐㪃㪌㪌㪌 㪎㪈㪃㪏㪋㪎 㪋㪊㪃㪈㪊㪇 㪈㪌㪃㪌㪌㪍 㪈㪈㪃㪎㪇㪍 㪊㪃㪎㪐㪉 㪈㪃㪋㪋㪋 㪊㪃㪐㪋㪎 㪉㪃㪌㪉㪊 㪊㪎㪃㪎㪈㪋 㪌㪉㪃㪉㪈㪈 㪉㪋㪃㪇㪋㪍 㪌㪃㪊㪊㪏 㪊㪃㪉㪎㪈 㪊㪃㪊㪏㪌 㪈㪃㪐㪋㪐 㪍㪌㪇 㪈㪐㪉 㪌㪃㪊㪌㪐 㪈㪈㪌 㪋㪊㪊 㪉㪏㪍 㪏㪈㪊 㪏㪇㪈 㪍㪐 㪈㪃㪉㪋㪐 㪈㪊㪍 㪐㪃㪎㪏㪏 㪈㪍㪃㪍㪈㪍 㪈㪃㪏㪋㪊 㪌㪐㪋㪃㪋㪈㪌 ታⴕ㗵 㪊㪃㪏㪏㪍㪅㪌 㪉㪃㪎㪐㪎㪅㪍 㪋㪊㪐㪅㪇 㪊㪌㪇㪅㪇 㪊㪇㪇㪅㪇 㪈㪇㪐㪅㪍 㪉㪐㪅㪎 㪈㪌㪅㪍 㪋㪉㪅㪊 㪉㪉㪅㪇 㪌㪎㪐㪅㪏 㪌㪊㪐㪅㪋 㪌㪉㪍㪅㪊 㪈㪊㪋㪅㪉 㪎㪏㪅㪈 㪊㪌㪅㪇 㪎㪎㪅㪍 㪏㪅㪏 㪌㪅㪌 㪈㪊㪐㪅㪊 㪇㪅㪏 㪏㪅㪏 㪋㪅㪐 㪈㪊㪅㪎 㪎㪅㪎 㪇㪅㪍 㪈㪇㪅㪊 㪈㪅㪉 㪌㪋㪅㪉 㪌㪎㪈㪅㪎 㪈㪇㪎㪅㪌 㪍㪃㪏㪌㪋㪅㪋 ታⴕ㗵 䉲䉢䉝 㪌㪍㪅㪎 㪋㪇㪅㪏 㪍㪅㪋 㪌㪅㪈 㪋㪅㪋 㪈㪅㪍 㪇㪅㪋 㪇㪅㪉 㪇㪅㪍 㪇㪅㪊 㪏㪅㪌 㪎㪅㪐 㪎㪅㪎 㪉㪅㪇 㪈㪅㪈 㪇㪅㪌 㪈㪅㪈 㪇㪅㪈 㪇㪅㪈 㪉㪅㪇 㪇㪅㪇 㪇㪅㪈 㪇㪅㪈 㪇㪅㪉 㪇㪅㪈 㪇㪅㪇 㪇㪅㪈 㪇㪅㪇 㪇㪅㪏 㪏㪅㪊 㪈㪅㪍 㪈㪇㪇㪅㪇

32 しかし 日本の対中投資が同 29.58% 減の 45 億 9,800 万ドル 韓国が同 24.64% 減 米国は同 6.41% 減の 28 億 6,500 万ドルとなったほか EU は同 2.51% 増の 53 億 2,300 万ドルの微増となった 外国企業の対中投資が全体的に鈍化している背景には 最近の中国の投資環境の変化がその要因としてあげられよう 大きな投資環境上の変化としては 1 低賃金と土地取得コストの上昇 2 輸出増値税の還付率の引き下げ 3 人民元レートの切り上げなどがあげられる 中国はもはや低コストの生産基地ではなく 高コスト ハイテクの生産基地へと変化する兆しを見せている 更に中国政府は第 11 次五ヵ年計画で 外資利用政策 を量から質へと転換することを打ち出し 外資の導入も選別的な方向に動いている その一環として 2007 年 3 月の第 10 期全国人民代表大会で 企業所得税が採択され 外資系企業に対する法人税に関する優遇措置が 2008 年から撤廃されることになったことに注目したい 中国の WTO 加盟以降 市場の自由化が進み 製造業にかわり卸売小売業 不動産業といったこれまで規制のあった分野が開放されたことから 外資のサービス産業化が進んでいることも窺われる 卸売小売分野で 100% 外資の進出は 2004 年 12 月以降に リース業は 2005 年 3 月以降に認可された このような第三次産業の自由化の進展は これまでの製造業中心からサービス産業へと対中投資の重心が動きつつあることを意味しよう こうした市場開放の動きを受けて ドイツの METRO が 2006 年に出店したほか 米国のウオールマートは同年 12 月に 英国の TESCO も 2007 年 2 月に進出したほか 台湾の新光三越が 2007 年に 韓国のロッテが 2008 年に進出することが報じられている 中国市場を巡る各国主要企業のビジネス戦略にさまざまな変化がみられるが 以下に主要国の対中投資の特徴を紹介したい (2) 米国企業の対中投資 ( 中国市場に高まる期待感 ) 在中国米国商工会議所が発行する中国ビジネス白書によると 中国が WTO に加盟した 2001 年以来 米国企業の中国市場に対する関心は急激に高まったが 米国企業の対中投資にはかなり大きな変動がみられる 2005 年の対中投資は前年比 56.4% 減の 16 億 1,300 万ドルと大きく落ち込んだが これは日本の統計と異なり 純投資額だけでなく撤収額も含まれていることによる 同年の対中投資のうち対中投資全体の 43.5% を占める製造業投資が同 76.8% 減の 7 億 300 万ドルとなった 特にその他製造業 コンピュータ 電気製品 輸送機械が減少した この結果 2005 年の対中投資全体に占める製造業投資の割合は 82.6% から 43.5% へと大きく落ち込んだ 2006 年の米国の対中投資は 中国側の統計によると前年比 6.4% 減の 28 億 6,509 万ドルとなった 米国企業のアジア太平洋地域における投資額に占める対中投資の割合は 4.6% であったが 2005 年は 12.4% へと増加している 在中国米国商工会議所が 2006 年に米国企業に対して実施したアンケート調査結果によると 中国のビジネス環境の改善によりこ

33 図表 2 米国の対中投資の推移 単位 100 万ドル ᐕ ㅧ 㘩 ൻቇ ㊄ዻ ᯏ ࡇࡘ 㔚 㩷 㔚 ᯏ หㇱ ャㅍᯏ ߘߩ ㅧ ᄁ ᖱႎ ⴕ ㊄Ⲣ㧔 ⴕࠍ㒰ߊ㧕 ኾ㐷ࠨ ࡆ ࡎ ࡄ 㧔 ⴕࠍ㒰ߊ㧕 ߘߩ 㪉㪇㪇㪈 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪉 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪊 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪋 ᐕ㩷 㩿㪛㪀 㪋㪏㪈㩷 㪊㪇㪊㪊㩷 㪉㪍㩷 㪌㪈㪏㩷 㪌㩷 㪐㪇㩷 㩷 㪌㪋㪏㩷 㪊㪐㩷 㪌㪐㪐㩷 㪈㪉㪇㪏㩷 㪄㪈㪊㪋㩷 㪄㪉㩷 㪈㪉㪐㩷 㪋㪎㩷 㪊㪉㩷 㪍㪌㩷 㩷 㪈㪐㩷 㪈㪉㪎㪊 㪊㪍㪎㪇㩷 㪌㪋㪌 㪄㪈㪈㪇 㪈㪌㪐㪐 㪋㪋 㪄㪌㪏 㪄㪉㪇 㪄㪊㪉㪎 㪌㪉 㪋㪋㪐 㪏㪏 㪈㪋㪐 㪄㪈㪋 㪊㪇㪐 㪋㪎㪍 㪈㪇㪇 㪉㪌㪈 㪄㪈㪌 㪎 㪎 㪍㪉 㪎㪏㪈 㪎㪎㪋 㪄㪋 㪈㪍㪍 㪄㪉㪉 㪐㪈 㪄㪌㪊 㪄㪈㪉㪊 㵪 㪄㪈㪐㪇 㪉㪌 㪐㪐 㪉㪉㪎 㪋 㪈㪍㪋 㩿㪛㪀 㩿㪉㪇㪈㪀 㵪 㪄㪋㪎㪊 㪐㪎 㪋㪊㪋 㪎㪍 㪊㪎㪍 㪌㪌 㪏㪎 㩿㪛㪀 㪊㪇 㪄㪌㪊 㪄㪈㪏㪉 㪈㪐㪈㪉 㩿㪛㪀 㪏㪎㪌 㪉㪇㪇㪌 ᐕ㩷 㪄㪎㪌 㪎㪇㪊 㪉㪏 㪌㪉㪈 㪍㪏 㪍㪏 㪄㪏㪎 㪈㪏㪎 㪄㪉㪈㪈 㪈㪊㪈 㪋㪎㪉 㪈㪍㪋 㪈㪌㪐 㪐 㪍㪌 㪈㪎 㪐㪐 㪈㪍㪈㪊 注 D データ非公開 出所 米国商務省国際収支統計 れら米国企業のビジネスパフォーマンスもよくなっており 今後とも対中ビジネス戦略を 強化させる方向にあることが明らかになっている 中国市場特化型企業が増大 米国企業の対中ビジネス戦略が活発化するなかで 中国進出を目指す米国企業も中国市 場だけでなく海外市場全体をみる多国籍企業から 中国市場特化型企業つまり中国市場で の収益が全体の収益の 90 以上を占める企業の動きが活発化する方向にある これら企 業の 7 割以上が中国市場に製品を供給するための生産拠点を有しており 利益率は回答企 業の平均利益率よりも高くなっている その要因として 規模の経済を実現し 製品構成 をシフトさせ マーケテイング コストを減少させたことがあげられている 中国市場特化型企業が増加するなかで 中国市場に適応したマーケテイング戦略を展開 する企業が増えていると言えるが 同時に中国市場でのさまざまな企業との競争に直面す ることも指摘されている つまり 中国市場に適応する必要のない競争力のある商品を有 し 中国市場の特性とは関係なくマーケテイング戦略を展開することが収益の向上に繋が るとする見方もあることに注目したい インテル社のように大連に 25 億ドルを投入して半導体工場を建設する計画を発表した ケースもみられる 同工場は 2010 年生産開始予定で 12 インチウエハー 5 万 2,000 枚 月 産能力 の生産能力を有する インテル社のポール オテリニ会長は 米国の輸出管理制 度が許す範囲内で最高の技術を投入する と述べている 同社は既に中国にパケジング 26

34 とテステイングチップの工場 ( 従業員規模 1,000 人 ) を有しており 対中投資額は総額 40 億ドルにまで膨らむものと予測されている 更にメディアを賑わせた投資計画としては エクソンが SAUDI ARAMCO と共同で中国石油化工総公司 (SINOPEC) および福建省政府と 2009 年までに石油精製基地を福建省の泉州に建設する計画である その内容は 1 石油精製能力を現行の 1 日あたり 8 万バーレルから 24 万バーレルに拡大 2エチレン ポリエチレンの年間生産の能力をそれぞれ 80 万トンに 3ポリプロピレン年間生産能力を 40 万トン パラキシレンを 70 万トン生産するというものである 同社は更に SINOPEC との間に福建省の 750 のガソリンスタンドを通じてガソリンを販売する契約を締結した エクソン社は 今後中国の中間層が増大し車の保有率も高まりガソリンの消費量が今後数年間 年平均 4.3% は増大するとみている このように石油をビジネスとするエクソン社には中国市場の特徴にあわせたビジネス戦略を採る必要はあまりない 一方 パソコン販売の Dell 社は 従来の企業 機関向けから個人消費者に販売のターゲットを絞りこみつつあると報じられている パソコンの価格も 335 ドルという低価格で設定し 個人消費者の手に届くよう配慮しているとのことである 個人消費者は 現状では同社の中国でのパソコンの販売額の 10% しか占めていない 中国の消費者は 購入前に自ら触れて性能を細かくチェックし 代金は現金決済を好む傾向にあり これにどう対応するかが同社にとって大きな問題といえよう いずれにしても中国進出米国企業は 中国地場企業よりも日本 欧州 アジア NIEs 等その他外資系企業との競争が激化していることが今回の調査で明らかにされている ( 米国企業の中国ビジネスに新たな展開 ) まずあげられるのは 沿海部市場から内陸部市場への転換である 前述の米国商工会議所のアンケート調査でも回答企業の 58% が内陸市場を狙っていることが判明した 沿海部と内陸部の所得格差は依然拡大傾向にあるが 内陸部もそれなりに消費市場を形成しつつある 内陸部から沿海部への出稼ぎ労働者の送金に加え 中国政府が農業税を廃止した 農民一人当たり 1,200 元程度であるが その平均可処分所得は 3,255 元であるから 消費拡大という意味では一定の意味を持つことになろう IBM ビジネス研究所 (IBM Institute of Business Value) が 200 社の中国進出外国企業に対して行った最近の調査によると 遼寧省鞍山市や河北省唐山市のように すでに外資の集中した沿海部大都市より賃金が 30% 低く 大市場がある都市が進出の目標地となっているという 同調査によると 2004 年の中国の GDP に占める三級以下の地方都市の割合は 43% であり 沿海部の一級及び二級都市の占める割合は 34% とのことである 今後 10 年間に 内陸農村地帯からこうした内陸三級都市に 1 億 5,000 万人の人口移動があると同調査では予測している 次に挙げられるのは対中 R&D 投資の増大である 今回の米国商工会議所の調査では回答企業の 7% が R&D センターを有し 45% の企業が R&D 活動を拡大している 日本貿

35 易促進機構の調査 米国企業の対中経営戦略 によると 米国企業の R&D センター設置の理由は 1 内販の現地化 2 本国の研究開発支援 3 中国市場への長期コミットメントを中国政府に印象付ける 4 自社規格の中国市場での採用 普及 5 市場シェアの確保のための先行投資が挙げられている 3 番目に 米国企業の対中投資が中国企業の資産買収もしくは企業買収へと向かっていることである 2004 年もしくは 2005 年に中国企業の買収を検討した企業は 40% に達しているとのことであり 今後も米国企業の中国企業の買収は増加傾向にあるといえる 買収にあたっては 客観性を欠く資産評価 買収予定企業の経営面の不透明さ 官僚主義 法的透明性の欠如 買収価格の 10% の保証金の支払いなどさまな不合理な問題に直面している 買収の動機は 市場参入の拡大 顧客の拡大 国内販売の拡大 ビジネスライセンスの取得であるが 最も大きな動機は規制分野への参入である 内陸市場への転換 R&D そして M&A と 米国企業の対中ビジネス戦略は点から線へ 線から面へと拡大しているといえよう ( 人材不足が最大の問題 ) 前述の米国商工会議所の白書は外国企業の人材不足は中国経済の今後の発展にとり深刻な問題だと述べている 同会議所のアンケート調査によれば 経営スタッフの不足を訴える企業は 58% に達し 大企業ほどこの傾向が強い また 非管理職スタッフも 37% の企業が採用難を訴えており 技術者 熟練工の確保に関しても それぞれ 61% 47% の企業が問題を抱えていることが判明した フォード インテルなどの投資では 高度な熟練度の高い技術者と高度な技術を要する生産設備を必要とすることから こうした分野で人材獲得に向けての競争が更に激化することを暗示している 同白書ではこれら専門職の人件費は消費者物価の 4 倍以上の伸びを見せ 人件費の高騰は沿海部よりも内陸部の方が深刻であることが明らかにされている これは内陸部の優秀な人材が沿海部に流れるためで コスト削減を狙って内陸部の二級都市にビジネス拠点を移した米国企業が沿海部よりも内陸部で人件費の高騰に悩まされていることが浮き彫りにされている 米国企業の人材戦略の特徴をまとめると次のとおり ( 筆者のモトローラ IBM など数社の米国企業に対するインタビューによる ) 1 英語に優れた台湾人 香港人 その他アジアの華人系スタッフを中国人スタッフとともに雇用し 多国籍の華人経営スタッフを擁している 2 企業は人なり の意識が鮮明で 有望と思われるスタッフには 給与 米国本社での 研修 さまざまなビジネス経験の特典を付与する 3 一定の範囲内で権限を付与し 自由に判断させる 米国企業は人材の現地化がかなり進んでいるといわれるが ある米国人コンサルタントはその理由として 日本企業は辞令一本で日本人スタッフを派遣できるが 米国企業は米国人スタッフを納得させなければならないと述べている 日米のビジネスカルチャーの違

36 いが人材の現地化の度合いの差となっている なお 米国企業は中国において 米国での特許件数 40 万件を上回る 60 万件以上の特許を取得しているが 知的財産権の侵害が米国企業の対中進出の大きな障害になっている 米国商務省イレーン T L ウー特許商標局法律顧問は 米国映画の上映による収益の 81% 以上がコピー映画によるものであり 米国製品が欧州での展覧会に参加してもそれがコピーされ中国市場で販売されるコピー製品のグローバル化現象を指摘し 中国側の地方保護主義の廃止 知的財産権訴訟手続きの充実の必要性を強調している 2006 年 12 月に第一回目の会合をもった米中戦略的経済対話 (Strategic Economic Dialogue) のなかで米国側はこの知的財産権の保護を強く中国側に要求したとのことである (3) 欧州企業の対中投資 EU15 カ国の 2006 年の対中投資は前年比 2.5% 増の 53 億 2,400 万ドルであった 主要投資国のなかで大きな伸びを見せた国は ドイツが前年比 29.32% 増の 19 億 7,900 万ドル イタリアが同 8.69% 増の 3 億 5,000 万ドル スペインが同 19.44% 増の 2 億 3,500 万ドルを記録したほかは オランダが同 19.41% 減の 8 億 4,100 万ドル 英国が同 24.74% 減の 7 億 2,600 万ドル フランスが同 37.78% 減の 3 億 8,300 万ドルとなった 欧州企業の対中ビジネス戦略の展開は活発といえよう 中国企業の買収 R&D センターの設立 生産拠点の拡大など中国市場に重点をおいたビジネス戦略の展開が特徴となっている 中国欧州商務協議会のアンケート調査によると 欧州企業の対中進出目的は第一に中国市場向けの製品の生産 第 2 に中国での輸出製品の生産 三番目に中国での調達となっている また上海の欧州商務協議会関係者によると 中国進出欧州企業のビジネス活動は活発化し 内陸部へのビジネス拡大の傾向があるとのことであった ここでは中国欧州商務協議会が 2006 年の 欧州企業の中国ビジネス白書 に基づき 中国における欧州企業の実態を明らかにしたい ( 明るい欧州企業の中国ビジネスの見通し ) 同協議会が中国進出欧州企業に対して 2006 年に行ったアンケート調査によると 回答企業の 92% が中国でのビジネス展開に楽観的な見方をしている 収益は 83% の企業が 2006 年には収益があがると楽観しており わずかに 7% が損失を記録すると回答している 今後 3 年以内に 71% の欧州企業の収益が向上するとみており 全般的に中国ビジネスに対して明るい見方をしている また中国での操業期間が長く ビジネス経験の豊富な企業ほど中国ビジネスの収益性 将来性に明るい見方をしている しかし WTO 加盟以降の中国政府の加盟条件履行に関しては 77% の企業が評価しているものの知的財産権保護 政府規制 人材不足を欧州企業のビジネス展開の最大の問題としてあげている 同協議会は今後も知的財産権の保護だけでなく CSR 文化の浸透を図り 労働条件の改善だけでなく 環境保護をも中国側との共同で進めようとしている 同時に 最近の EU の調査によると 2005 年に摘発されたコピー製品のうち 64% が中国製であることから

37 図表 年米国企業の対中投資事例 ડ ฬ ࠤࡒ ડ ฬ ㅴ వ ᳯ ᒛኅ ㅴ ᯏ ࡑ ࠕߢᠲ ߒߡ ࠆ ะ ߣ ࠊߖߡ ࠕ ࠕ ߩ ࠍ ᒝൻߔࠆ ޕ ਛ ߢᎿ႐ߏߣߦ㈩ ߒ ߡ ߚ ࠕ ㇱ㐷ࠍ㓸 ߒ ߩߘޔ ᯏ ᒝ ൻࠍ ࠆ ޕ ᡰ ޕ ᶏᏒ ࡈࠚ ࡊ ධ੩Ꮢ ጊ 㕍ፉ 㔚 ㇱ ߩ Ꮏ႐ߣᣂ ᳯ Ꮊ Ꮏ႐ߩ㐿 ޕ ࡓ ࠕ ࡂ ਛ 㐿 ᶏᏒ ࠤࡒ ᶏᏒ +$/ ਛ ᐢ Ꮢ ࡊ ਛ ࡄ 㧦ᓢᎿ 㓸 Ꮏ ᯏ ࡕ ਛ ࡄ 㧦ධㅢ ⴕ ᐢ ࡉ ᶏᏒ ኈ ߩ Ꮏ႐ߩ ᣂ ޕ ᐕ ቯߢᐕ ജ ޕ ᣣᧄ ޔ 㖧 ޔ บḧ ޔ ਛ ߩࠕ ࠕ ߩଏ ၮ ߣߔࠆ ޕ ᚲ ޔࡊ ޔ ࠍ ޕ ࠕ ޔ ᛛⴚ ฬࠍ㈩ ޕ ධ੩Ꮢ ߩᳯካ㐿 ߦ ࠅ ޔ ᢝ 㕙 ߪ ᐔᣇࡔ ޕ ℂߩߚ ߩ ࡍ ャ ኾ ߩ ಽߌ ᐶࠍ ߒ ޔ 㑆ߦ ઙߩ ಣℂ ജࠍ ߔࠆ ޕ ਛ Ꮏ႐ߪ ᚲߣߥࠅ ޔ 㔚ሶ㔚 ᯏㇱ ߩ Ꮢ႐ ߩャ ਛ ะߌߦ ᒝൻ ޕ 㕍ፉᎿ႐ ߢߪ ᯏ ሶࠍ ߔࠆ ޕ ᎺᎿ႐ߦߪゞ ࡀ ߩ ࠍዉ ޕ 㐿 ߩ㐿 ޕ 㐿 ߩߤߥ ࠤ ࡑޔ ฦㇱ 㐷ࠍ㓸 ߒ ߦ ޔ ㄦ ㅦߦኻᔕߔࠆ ޕ ߦߪਛ ߛ ߌߢߪߥߊ ࠕ ࠕޔ ᄥᐔᵗ ߩ 㐿 ߣߔࠆ ޕ 㐿 +6 ὐߩ ޕ ਛ ߦ ὐࠍᜬߟ㘈ቴߩⷐ ߦㄦㅦߦኻᔕߒ ޔ ߩ ὐ ߩᖱႎಣℂ ࠍᡰ ߔࠆ ޕ ᶏ ߩࡂ ࡄ ߢ ᐔᣇࡔ ߩ ߦᑪ ਛ ޕ ᐕᓟ ඨߦቢᚑ ቯ ߩ ࡈ ᢙߪ ޕ ࡃ ᧄㇱᯏ ߩ⒖ォߦࠃࠅ ޔ ਛ ࠕ ߩ ޕ ࠕߢߩ ࠍ ᄢߐߖ ޔ ߥ ࠍ ᜰߔ ޕ ᑼขᓧߦࠃࠆ ޕ ࠍᛩ ߒߡ ޔ 㧑ߩ ᑼࠍขᓧߒߚ ߪ ߦᦝޕ ᓢᎿߩ 㧑 ߩޠ ᑼࠍ రߢขᓧߒᦝߦ రߢᓢᎿ ߩ ࠅᒰߡჇ ࠍᒁ߈ฃߌ ࠆ ޕ ਛ ⴕ ⴕߩ ߦ ਛ ⴕ߇ࡑ ߩᛩ ળ ࠍㅢ ࠃࠆ ಽ㊁ ߩ ߡߓ ޕ 㧑ߩ ᑼࠍ ߒߡ ߚ ߇ ߇ ࡕޔ 㗵 ขߞߚ ޕ ਛ ߢ ⴕ ߦ ߔ ࠆߎߣߢ ޔ ర ߩㅴ ᣂߚߥ㘈ቴ ᓧࠍ ᜰߔ ޕ ᤋ ࡆ ࡀ ߆ࠄ᠗ㅌ ޕ ᐭߦࠃࠆᄖ ⷙ ߇ᒝൻߐࠇ ޔ ༡ ࠍਛ ߦᆔ ߒߥߌࠇ ߥࠄߥߊߥߞߚ ޕ วᑯߢ ᶏߥߤߢ ߟߩᤋ 㙚ࠍ ߒߡ ߚ߇ ޔ ਛ ᐭߣ ߩ ᨐ ޔ ᤋ ࡆ ࡀ ߆ࠄ᠗ㅌࠍ ቯ ޕ 30

38 ( 出所 ) 日中経済協会月刊 資料日中経済 より作成

39 図表4 㧠 Ꮊડ ߩኻਛᛩ ડ ฬ ࡈ ࡂ ߥ ߤ 㧑 ࠨ 㧔 㧕 ડ ฬ 㓙 ᣣᧄ ࡄ ߪ ࡊ ޕ $2㧔 㧕 ᶏ $2 ൻᎿ $#5(㧔 㧕 ࡂ ࡑ 㧔 㧕 ࡌ ਛ ࡄ 㧦ਛ 㓸 ޔ ਛ ᴤൻ Ꮏ ޔ ධ੩ ࡌ 欧州企業の対中投資事例 ㅴ వ ㅴ ᯏ ਛ 㑆ߩ ߩャ ㅍ ኈ 㧑 ޕ ਛ ਛ 㑆ࠍ 㐿ᜏߒ ޔ ਛ ߩ 㔛ⷐࠍขࠅㄟ ޕ ᚑ ⵝ ߩ ᄁ ᛛⴚଏ ਈߢߩឭ៤ ࠨ ߩᚑ ⵝ 1'/ ଏ ࠍ એ㒠ߦ㐿ᆎߔࠆ ޕ ᐢ ᶏ Ꮢ วᚑ ᢱߩ㜞 ᐲ ࡈ ߩჇ ᶏᏒ ࡐ ᢱᎿ႐ ߩ ᐕ ߩ ജࠍ ߜ ޔ ⅣႺ㈩ᘦ ߩᦨᣂ ࠍዉ ߒ ޔ ㊂ࠍᐕ ߦᒁ߈ ߍࠆ ޕ ᐕ 㐿ᆎ ቯ ޕ ਛ ߩ ゞ ⵝ᧚ߥߤࡐ ߩ㔛ⷐࠍขࠅㄟ ߚ ޕ ධ੩Ꮢ ਛ ࡄ ߪධ ੩㓸 ޕ ዊ ߩ ߢ ឭ៤ᒝൻ ޕ ᛩ 㗵 ޕ ࡐ ߩᒝ ൻ ޕ ࡃ 㧔 㧕 ࡏ ࡏ㧔 㧕 ࡏ ࡏᴁゞ㊄Ⲣ 㧔ਛ 㧕 ർ੩Ꮢ ゞะߌ㊄Ⲣળ ࡈ ࠕ 㧔 ࠕ㧕 ᄸℰᴁゞ㧔 ᔂ 㧕 㐿 ߒߚ ߩଏ ࡁࡃ 㧔 㧕 㐿 ߩ 㧔 㧕 ਛ ࡄ 㧦㗂ᣂ ࡊ วᑯડ ߩ ߩ ᒁ߈ ߍ ࡊ ࡌ ࡔ 㧔 㧕 Ꮉ Ⰲ㗼 ઙ㧔 Ꮉ㐳 Ⰲ㔚 ߣᓀ㔕㔚 ሶߩ ห ળ 㧕 ࡊ ࡑ ࡊ ࡄࡀ ߩ ߩߚ ߩ ޕ 32 ࡈ ࠕ ߣධ੩ᴁゞ ਅߩべ ㅴᴁゞ߆ࠄ ޟ べㅴ ߩ ࡉߩޠ シ ዊ ࠍฃߌ ߋ ޕ ਛ ߩࡐ 㔛ⷐߪ ᐕ ߦߪ㕦 ޔ ᑪ᧚ߥߤߢ ᦨᄢߦߥ ࠆߚ ޔ ߩ ࠍ ᜰ ߔ ޕ /&& ߩಽ㔌ⵝ ࠍ ߐߖ ࠆ ޕ ᐕߦߪ㓞ធ ߦ /&+ Ꮏ ႐ࠍቢᚑߐߖࠆ ޕ ᐕߦߪ 6&+ Ꮏ႐ࠍቢᚑߐߖࠆ ޕ ਛ ߩ ゞ㊄Ⲣળ ߣߥࠆ ߆ ᧄࠕ ࠕޔ ㇱࠍർ੩Ꮢߦ ߔࠆ ߡߩ ゞ㊄Ⲣળ ߣ ߥߞߚ ޕ ᄸℰᴁゞ߇㐿 ߒߚ ࠍ ᐕ߆ࠄ ࠕડ ߦᐕ㑆 บଏ ߔࠆ ޕ ᣣ ߩ ゞᄢᚻ߇ਛ ㇱ ߢ ࠆ ߢਛ 㐿 ߩ ࠍᧄ ណ ߔࠆߩߪߪߓ ߡ ޕ ࠍᛩߓߡ ᶏߦ ක ߩ 㐿 ࠍ ߔ ࠆ ޕ ᐕ߆ࠄᠲ 㐿ᆎ ޕ ߦߪ ߩ ࠍ㓹 ޕ วᑯડ ߩਥዉ ࠍ ࠅ ޔ ᚑ㐳߇ ㄟ ࠇࠆਛ Ꮢ႐ߢᐫ ዷ㐿 ࠍടㅦߐߖࠆ ޕ ਛ ߢዊᄁࠍⴕ߁วᑯડ ߩ ࠍᒁ߈ ߍࠆ ޕ ᐕ ߦߪർ੩ߦ ᐫߔࠆ ቯ ޕ Ꮉ㐳Ⰲ㔚 ߣᓀⰂ㔚ሶߩ ห ળ 㧔 Ⰲ㧕߇ ޔ 㖧 2&2 ࡔ ࠍ ߢ ޕ Ⰲߪ ߩᛩ ળ ࡊ ߩ 㧑ߩ ᑼࠍขᓧ ޕ ࡊ ߪ㖧 ߩ 2&2 ߩ ળ ߢ ޔ Ⰲ߇ ࠍ㑆ធ ߦ ਅߦ ࠆ ޕ

40 ડ ฬ.) ࡈ ࡊ.%& 㧔 㧕 ડ ฬ ࡏ ࡑ 㧔 㧕 ㅴ వ ᶏᏒ ㅴ ᯏ ᶧ᥏ࡄࡀ ߩ ߺ ߡ Ꮏ႐ߩᣂ ޕ Ꮏ႐ߩჇ ߦࠃࠆ ᯏ ߩჇ ޕ ᛩ 㗵 ޕ ߩ Ꮏ ႐ߣ ࠊߖߡ ᄢ ὐ ࠍᢝ߈ ޔ ਛ ߢߩჇ ߦࠃࠅ ࠕޔ ࠕᏒ႐ ߩଏ ജߣଔ ജࠍ㜞 ߡ ޔ రߩὑᦧ ࠍㆱߌࠆ ޕ ኈ ᐢ ߦߪ ࡆ ៤Ꮺ㔚 ߥ ߤߩ ߺ ߡᎿ႐߇㓸 ߒߡ߅ ࠅ ߩߘޔ 㔛ⷐߦኻᔕߔࠆߚ ޕ ᐕ㑆 ജߪᦨᄢߢ บ ޕ ᶏ ᄖߩᎿ ߦ ࠆ Ꮏ႐߆ࠄ 㔌ࠇߚߣߎࠈ ߦ Ꮏ႐ࠍᑪ ޕ ᚻ ߒᑼォ ᯏ ਸ਼ᑼ භ ᯏ ࠍ ߔࠆ ߛޕ Ꮏ႐ߩ ߢਛ ߢߩ ߩ ജߪᐕ㑆 บ 㧔ᓥ ߩ 㧕ߣߥࠆ ޕ 出所 同前 WTO 提訴の動きがあることも事実である 4 アジア企業の対中投資 不動産投資に沸く香港企業 アジア諸国 地域の対中投資で最大のシェアを占める香港は 2006 年は前年比 増の 202 億 3,300 万ドルを記録した 2008 年の北京オリンピックの不動産需要を見込んで 新鴻基 恒基 ハチソン ワンポアなどの大手不動産会社は上海や北京で商業ビル 大型 ショッピングセンター 高級住宅の建設 改修を行っている 特に恒基は沿海部の大都市 だけでなく内陸の 30 余の都市で用地買収や住宅建設を行っており 同社が中国で開発中 もしくは未開発の土地は約 134 万平方メートルといわれる 2006 年 7 月に中国政府は不 動産投資を規制する措置を講じたが 香港不動産企業の投資熱を冷やすことにはならな かったようだ 更に香港は 2003 年 6 月に CEPA1 経済緊密化協定 CEPA 年 8 月発効 CEPA 年 1 月発効 を中国の間に締結しており これを活用した外国企業の対中 投資が活発化している 2005 年 11 月現在で CEPA 原産地証明認定件数は 9,381 件 繊維 3,255 医薬品 1,587 食品 1,170 CEPA サービス業認定件数は 901 件 運輸ロジステイッ ク 420 小売業 245 広告宣伝 69 となっている CEPA を活用する日本企業としては 三井倉庫 深圳 日本通運 広州 西日本鉄道 広州 角川 洲立集団と映画 ビデ オ配給等があげられる 香港企業も永隆銀行 大伸銀行が深圳に支店を開設したほか 小売関係では満寧が広州 に進出している 小売 流通 銀行等の関係企業が中国に進出する背景には 消費市場と して華南が成熟しつつあることがあげられよう 香港貿易発展局によると 仏山 東莞 中山 江門等の香港に近接した都市の旅行者は年間 400 万人に達し 一人当たり平均 600 香港ドルを香港に落としているとのことである 33

41 図表 5 韓国の対中地域別直接投資 申告ベース 䋨න 䋺ઙ䇮㪈㪃㪇㪇㪇䊄䊦䋩 ർ 䋰䋴ᐕ ઙᢙ 㪇㪌ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ 䋰䋶ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ ㊄㗵 㪈㪃㪉㪎㪐 㪈㪌㪌㪃㪐㪎㪊 㪈㪃㪊㪌㪇 㪈㪃㪐㪍㪇㪃㪈㪊㪋 㪈㪃㪉㪊㪎 㪈㪃㪐㪎㪊㪃㪋㪍㪌 ጊ 㪏㪌㪋 㪏㪍㪊㪃㪋㪊㪏 㪏㪐㪍 㪈㪃㪉㪋㪍㪃㪍㪏㪉 㪎㪎㪈 㪈㪃㪈㪐㪈㪃㪉㪉㪏 ᄤᵤᏒ 㪈㪎㪌 㪈㪐㪎㪃㪋㪉㪉 㪉㪈㪉 㪉㪐㪎㪃㪊㪇㪐 㪈㪏㪇 㪊㪎㪍㪃㪐㪌㪇 ർ੩Ꮢ 㪉㪇㪎 㪋㪍㪈㪃㪉㪈㪌 㪉㪇㪐 㪊㪋㪇㪃㪋㪉㪌 㪉㪊㪊 㪊㪉㪏㪃㪊㪇㪊 ᴡർ 㪋㪊 㪊㪎㪃㪍㪌㪐 㪊㪊 㪎㪌㪃㪎㪈㪏 㪌㪊 㪎㪍㪃㪐㪏㪋 ർ 㪊㪈㪉 㪉㪌㪏㪃㪐㪌㪏 㪊㪎㪊 㪊㪋㪇㪃㪎㪏㪈 㪊㪍㪊 㪊㪈㪐㪃㪌㪊㪌 䇭 ㆯካ 㪉㪊㪍 㪉㪉㪋㪃㪌㪉㪎 㪉㪇㪏 㪉㪍㪊㪃㪉㪇㪇 㪉㪍㪈 㪉㪋㪐㪃㪐㪍㪇 ศᨋ 㪌㪋 㪉㪊㪃㪎㪏㪈 㪍㪐 㪌㪉㪃㪍㪉㪏 㪏㪌 㪋㪈㪃㪐㪏㪌 㤥㦖ᳯ 㪉㪉 㪈㪇㪃㪍㪌㪇 㪉㪋 㪉㪋㪃㪐㪌㪊 㪈㪎 㪉㪎㪃㪌㪐㪇 㪋㪎㪍 㪈㪃㪋㪇㪇㪃㪇㪍㪉 㪋㪌㪊 㪐㪏㪐㪃㪐㪎㪉 㪌㪇㪍 㪈㪃㪏㪇㪌㪃㪏㪇㪋 ᶏᏒ 㪈㪊㪍 㪈㪋㪉㪃㪊㪋㪉 㪈㪎㪇 㪈㪍㪇㪃㪎㪌㪈 㪈㪎㪐 㪉㪏㪍㪃㪎㪋㪇 ᳯ 㪉㪋㪐 㪈㪃㪈㪉㪊㪃㪎㪇㪏 㪉㪇㪌 㪍㪎㪍㪃㪎㪐㪉 㪉㪊㪈 㪈㪃㪋㪇㪎㪃㪍㪎㪊 ᵽᳯ 㪐㪈 㪈㪊㪋㪃㪇㪈㪉 㪎㪏 㪈㪌㪉㪃㪋㪉㪐 㪐㪍 㪈㪈㪈㪃㪊㪐㪈 㪈㪇㪊 㪈㪏㪋㪃㪊㪋㪊 㪏㪍 㪈㪈㪇㪃㪏㪊㪈 㪎㪐 㪈㪋㪊㪃㪈㪏㪉 ᐢ 㪐㪊 㪈㪎㪍㪃㪐㪌㪌 㪎㪉 㪐㪊㪃㪏㪌㪏 㪎㪉 㪈㪉㪐㪃㪈㪊㪋 ᑪ 㪈㪇 㪎㪃㪊㪏㪏 㪈㪋 㪈㪍㪃㪐㪎㪊 㪎 㪈㪋㪃㪇㪋㪏 㪉㪃㪉㪋㪉 㪊㪃㪌㪉㪇㪃㪍㪋㪇 㪉㪃㪊㪉㪇 㪊㪃㪌㪉㪈㪃㪏㪋㪐 㪉㪃㪉㪐㪈 㪋㪃㪌㪇㪋㪃㪊㪇㪇 ධ 䋨ᵈ䋩 䈲ਛ 䈱 䈪䇮 ർ䇮 ർ 䇮 䇮 ධ䈱 䈪䈲䈭䈇䇯 注 計は中国の全体計で 華北 東北三省 華東 華南の計ではない 出所 韓国輸出入銀行 DB 06 年 12 月末時点 からジェトロ作成 高まるリスク分散の可能性 日本の対中投資は前年比 減の 45 億 9,800 万ドルと大きく落ち込んだが これは ①自動車関連産業の新規大型投資が少なかった ② 2004 年 12 月に卸売 小売分野での 100 外資企業の設立が可能となり 2005 年には商社を中心に外商投資商業企業の設立が相 次いだが 2006 年にはこのような動きが少なかった ③ビジネスリスク分散の観点からベ トナムなどに分散投資を行う企業も出てきたことなどによるものである 韓国の対中投資は中国側の投資統計では前年比 減の 38 億 9,500 万ドルとなって いるが 韓国輸出入銀行の統計によると 同 27.9 増の 45 億 430 万ドルである このう ち製造業が 35 億 4,169 万ドルで全体の 78.6 を占める 中核は電子 通信装備で前年比 2.05 倍で 11 億 1,428 万ドル 続いて輸送機械が同 28.4 増の 7 億 2,523 万ドルとなった 韓国 企業はこれまで華北を中心に投資していたが 最近は華東に投資の重点が移行しており とりわけ江蘇省は 14 億 7,670 万ドルと前年の倍以上の韓国資本を吸収した 韓国の対中 投資も中小企業中心の労働集約産業から技術集約産業へと変化する兆しをみせている 韓 国企業も人民元切り上げ 法制度の透明性 人件費高騰 人材不足 環境コストなどの問 34

42 図表 6 韓国の業種別直接投資 申告ベース 䋨න 䋺ઙ䇮㪈㪃㪇㪇㪇䊄䊦䋩 䋰䋴ᐕ ઙᢙ 㪇㪌ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ 䋰䋶ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ ㊄㗵 ㄘᨋṪ 㪊㪊 㪈㪐㪃㪈㪇㪐 㪊㪌 㪈㪐㪃㪐㪎㪋 㪊㪈 㪉㪈㪃㪏㪏㪏 㪈㪉 㪍㪃㪉㪎㪇 㪌 㪉㪋㪃㪋㪏㪋 㪈㪐 㪉㪊㪃㪊㪐㪉 ㅧ 㪈㪃㪎㪌㪌 㪊㪃㪈㪊㪊㪃㪇㪍㪍 㪈㪃㪌㪎㪌 㪉㪃㪏㪈㪍㪃㪎㪊㪏 㪈㪃㪋㪏㪈 㪊㪃㪌㪋㪈㪃㪍㪐㪏 ᑪ 㪉㪇 㪌㪏㪃㪎㪊㪍 㪍㪊 㪈㪇㪊㪃㪌㪊㪇 㪎㪊 㪈㪌㪉㪃㪍㪍㪊 㪈㪇㪍 㪈㪊㪇㪃㪍㪍㪈 㪉㪎㪊 㪉㪋㪋㪃㪊㪏㪊 㪉㪐㪏 㪊㪈㪊㪃㪊㪈㪇 ㆇャ ᐶ 㪌 㪋㪃㪋㪉㪇 㪉㪉 㪊㪈㪃㪌㪌㪎 㪉㪊 㪊㪏㪃㪎㪌㪌 ㅢ 㪋 㪍㪋㪋 㪉 㪊㪊㪈 㪏 㪈㪃㪈㪐㪌 ㊄Ⲣ 㒾 㪇 㪊㪍㪇 㪈 㪉㪇 㪋 㪉㪋㪇 ኋᴱ㘶㘩 㪐㪋 㪊㪇㪃㪇㪎㪎 㪈㪇㪎 㪋㪊㪃㪐㪉㪈 㪈㪇㪏 㪌㪊㪃㪋㪊㪌 䉰䊷䊎䉴 㪉㪇㪌 㪐㪎㪃㪍㪋㪍 㪉㪇㪐 㪈㪌㪍㪃㪊㪋㪍 㪉㪉㪎 㪉㪍㪎㪃㪍㪎㪈 ਇ 㪏 㪊㪏㪃㪐㪌㪈 㪉㪏 㪏㪇㪃㪌㪍㪌 㪈㪐 㪐㪇㪃㪇㪌㪊 䈠䈱 㪇 㪎㪇㪇 㪇 㪇 㪇 㪇 㪉㪃㪉㪋㪉 㪊㪃㪌㪉㪇㪃㪍㪋㪇 㪉㪃㪊㪉㪇 㪊㪃㪌㪉㪈㪃㪏㪋㪐 㪉㪃㪉㪐㪈 㪋㪃㪌㪇㪋㪃㪊㪇㪇 ዊᄁ 䋨 ᚲ䋩 䋱䈫ห䈛 出所 表1と同じ 図表 7 韓国の製造業分野別対中直接投資 申告ベース 䋨න 䋺ઙ䇮㪈㪃㪇㪇㪇䊄䊦䋩 ಽ㊁ 䋰䋴ᐕ ઙᢙ 㪇㪌ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ 䋰䋶ᐕ ㊄㗵 ઙᢙ ㊄㗵 㘩ᢱ 㪈㪊㪉 㪈㪉㪍㪃㪉㪉㪏 㪈㪈㪏 㪈㪍㪋㪃㪈㪇㪉 㪐㪌 㪈㪋㪊㪃㪈㪋㪇 㪉㪍㪇 㪊㪇㪌㪃㪊㪇㪊 㪉㪏㪊 㪊㪌㪊㪃㪌㪋㪐 㪉㪌㪇 㪉㪈㪍㪃㪌㪋㪈 ጁ 䊶㕟 㪍㪐 㪌㪏㪃㪏㪋㪎 㪌㪐 㪈㪉㪇㪃㪌㪌㪍 㪌㪏 㪌㪇㪃㪎㪋㪎 ᧁ᧚ኅ 㪊㪐 㪉㪈㪃㪇㪋㪏 㪌㪇 㪉㪉㪃㪈㪎㪎 㪊㪍 㪉㪈㪃㪐㪍㪋 䊶ශ 㪊㪋 㪊㪈㪃㪊㪉㪎 㪉㪎 㪉㪉㪃㪋㪈㪏 㪊㪌 㪈㪏㪃㪍㪐㪈 ᴤൻቇ 㪈㪌㪎 㪉㪎㪈㪃㪊㪍㪉 㪈㪍㪈 㪉㪏㪈㪃㪍㪐㪇 㪈㪌㪇 㪊㪋㪍㪃㪏㪈㪏 㕖㊄ዻ 㪌㪈 㪈㪈㪌㪃㪋㪐㪏 㪊㪐 㪈㪊㪉㪃㪊㪌㪊 㪊㪎 㪈㪌㪋㪃㪇㪌㪐 䋱 ㊄ዻ 㪊㪍 㪈㪉㪎㪃㪊㪌㪌 㪊㪋 㪐㪇㪃㪊㪍㪏 㪋㪌 㪈㪊㪍㪃㪌㪇㪎 ㊄ዻ 㪍㪍 㪐㪎㪃㪐㪉㪉 㪍㪍 㪈㪈㪊㪃㪎㪍㪌 㪏㪏 㪈㪍㪈㪃㪋㪋㪋 ᯏ ⵝ 㪉㪊㪈 㪊㪊㪊㪃㪍㪊㪈 㪉㪊㪋 㪉㪍㪍㪃㪊㪊㪈 㪉㪉㪇 㪊㪇㪍㪃㪊㪈㪌 㔚ሶㅢ ⵝ 㪉㪏㪏 㪈㪃㪈㪈㪐㪃㪌㪍㪉 㪉㪉㪏 㪌㪋㪊㪃㪌㪍㪋 㪉㪉㪇 㪈㪃㪈㪈㪋㪃㪉㪏㪈 ャㅍᯏ 㪈㪉㪎 㪊㪊㪍㪃㪋㪊㪌 㪈㪇㪉 㪌㪍㪌㪃㪇㪈㪋 㪏㪐 㪎㪉㪌㪃㪉㪊㪈 䈠䈱 㪉㪍㪌 㪈㪏㪏㪃㪌㪋㪏 㪈㪎㪋 㪈㪋㪇㪃㪏㪌㪈 㪈㪌㪏 㪈㪋㪌㪃㪐㪍㪇 㪈㪃㪎㪌㪌 㪊㪃㪈㪊㪊㪃㪇㪍㪍 㪈㪃㪌㪎㪌 㪉㪃㪏㪈㪍㪃㪎㪊㪏 㪈㪃㪋㪏㪈 㪊㪃㪌㪋㪈㪃㪍㪐㪏 出所 表1と同じ 35

43 図表 8 韓国の対中投資案件 申告額 TOP5 㪏䇭㖧 䈱ኻਛᛩ ઙ䋨 ๔㗵㪫㪦㪧㪌䋩 න 䋺㪈㪇㪇㪇䊄䊦 ㅴ వ ડ ฬ ᴺฬ ข䉍ᛒ䈇 ๔ᣣ ๔㗵 ᛩ ㊄㗵 ᛩ ᱷ㜞 ᳯ 䊊䉟䊆䉾䉪䉴ඨዉ 㪟㪰㪥㪠㪯㩷㪪㪜㪤㪠㪚㪦㪥㪛㪬㪚㪫㪦㪩 㩿㪮㪬㪯㪠㪀㪣㪫㪛㪅 ඨዉ 㪉㪇㪇㪍㪆㪋㪆㪈㪇 㪈㪇㪇㪅㪇㪇 㪉㪊㪇㪃㪈㪏㪍 㪈㪐㪍㪃㪇㪇㪇 㪈㪐㪍㪃㪇㪇㪇 ጊ 䉡䉞䉝 㪮㪠㪘㩷㪘㪬㪫㪦㪤㪦㪫㪠㪭㪜㩷㪜㪥㪞㪠㪥㪜 㩿㪪㪟㪘㪥㪛㪦㪥㪞㪀㩷㪚㪦㪤㪧㪘㪥㪰 ゞ䉣䊮䉳䊮 㪉㪇㪇㪍㪆㪐㪆㪉㪎 㪈㪏㪅㪇㪇 㪌㪋㪃㪇㪇㪇 㪈㪌㪃㪇㪇㪇 㪈㪌㪃㪇㪇㪇 ᳯ 䊍䊢䊮䉳䊮 㪢㪬㪥㪪㪟㪘㪥㩷㪟㪰㪬㪥㪡㪠㪥 㪛㪜㪭㪜㪣㪧㪦㪤㪜㪥㪫㩷㪚㪦㪅㪃㩷㪣㪫㪛 䉝䊌䊷䊃 㪉㪇㪇㪍㪆㪊㪆㪈㪇 㪈㪇㪇㪅㪇㪇 㪋㪌㪃㪇㪇㪇 㪈㪈㪃㪇㪐㪋 㪈㪈㪃㪇㪐㪋 ᐢ 㪣㪞㪃㪧㪟㪠㪣㪠㪧㪪㪣㪚㪛 㪣㪞㪅㪧㪟㪠㪣㪠㪧㪪㩷㪣㪚㪜㪛㩷㪞㪬㪘㪥㪞㪱㪟㪦㪬 㪚㪦㪅㪃㩷㪣㪫㪛 ᶧ᥏㪤㪦㪛㪬㪣㪜 㪉㪇㪇㪍㪆㪏㪆㪈 㪈㪇㪇㪅㪇㪇 㪋㪇㪃㪇㪇㪇 㪋㪇㪃㪇㪇㪇 㪋㪇㪃㪇㪇㪇 ጊ ઍ ゞ 㪮㪠㪘㩷㪘㪬㪫㪦㪤㪦㪫㪠㪭㪜㩷㪜㪥㪞㪠㪥㪜 㩿㪪㪟㪘㪥㪛㪦㪥㪞㪀㩷㪚㪦㪤㪧㪘㪥㪰 ゞ䉣䊮䉳䊮 㪉㪇㪇㪍㪆㪈㪈㪆㪉㪈 㪈㪏㪅㪇㪇 㪊㪐㪃㪍㪇㪇 㪈㪈㪃㪇㪇㪇 㪈㪈㪃㪇㪇㪇 出所 韓国輸出入銀行 図表 9 06 年台湾企業の主な対中投資案件 5,000 万ドル以上 䋨න 䋺 䊄䊦䋩 ડ ฬ ᛩ 㗵 ⷐ 㪈 ඨዉ ജ᥏ඨዉ 㩿䌐䌓䌃䋩 㪋㪇㪃㪈㪇㪇 ജ᥏ඨዉ 䋨ਛ 䋩䈻ᛩ 㪉 ඨዉ ᓼ⑼ᛛ䋨㪧㫉㫆㪤㪦㪪㪀 㪊㪍㪃㪌㪇㪇 ᓼਛ 䋸䉟䊮䉼Ꮏ႐䈻ᛩ 㪊 㔚 䊶㔚ሶ 㡨ᶏ ኒᎿ 䋨㪝㪦㪯㪚㪦㪦㪥㪀 㪈㪇㪃㪇㪇㪇 㡨ᶏ ኒᎿ 䋨 䉶䊮䋩䈻ᛩ 㪋 㔚 䊶㔚ሶ 㡨ᶏ ኒᎿ 䋨㪝㪦㪯㪚㪦㪦㪥㪀 㪐㪃㪇㪇㪇 ን㢈 ኒᎿ 䈻ᛩ 㪌 ᶧ᥏ శ㔚㩿㪘㪬㪦㪀 㪏㪃㪇㪇㪇 శ㔚䋨䉝䊝䉟䋩䈻Ⴧ 㪍 ᶧ᥏ ᄸ 㔚ሶ㩿㪚㪤㪦㪀 㪍㪃㪇㪇㪇 ካᵄᄸ 㔚ሶ䈻Ⴧ 㪎 ᶧ᥏ ᄸ 㔚ሶ㩿㪚㪤㪦㪀 㪍㪃㪇㪇㪇 ධᶏᄸ 㔚ሶ䈻Ⴧ 㪏 ඨዉ ᣣ శඨዉ ㅧ㩿㪘㪪㪜㪀 㪍㪃㪇㪇㪇 ᆭቝ⑼ᛛ ኽⵝ䈻ᛩ 㪐 㔚 䊶㔚ሶ 㔚 㩿㪘㪪㪬㪪㪀 㪌㪃㪇㪇㪇 ᕶ ⑼ᛛ䋨 ᶏ䋩䈻Ⴧ 㪈㪇 ᶧ᥏ శ㔚㩿㪘㪬㪦㪀 㪌㪃㪇㪇㪇 శ㔚䋨䉝䊝䉟䋩䈻Ⴧ 㪈㪈 㔚 䊶㔚ሶ ᛛཅ⑼ᛛ㩿㪞㪠㪞㪘㪙㪰㪫㪜㪀 㪌㪃㪇㪇㪇 ካᵄᛛཅ⑼ᛛ䈻Ⴧ 㪈㪉 㔚 䊶㔚ሶ 㔚 㩿㪘㪪㪬㪪㪀 㪌㪃㪇㪇㪇 ᕶ ⑼ᛛ䋨 ᶏ䋩䈻Ⴧ 㪈㪊 䊒䊤䉴䉼䉾䉪 บḧ䊒䊤䉴䉼䉾䉪Ꮏ 㪌㪃㪇㪇㪇 บ Ꮏ 䋨ካᵄ䋩䈻ᛩ 㪈㪋 㔚 䊶㔚ሶ ᙧ ኒ⑼ᛛ 㪌㪃㪇㪇㪇 ᙧ ኒ⑼ᛛ䋨 Ꮊ䋩䈻ᛩ 䋨 ᚲ䋩 䋱䈫ห䈛 出所 表1と同じ 題その他投資環境の変化により 今後は対中投資の 90 を占める中小企業がベトナムな どへシフトしていくものと見られている 台湾の対中投資動向をみると 2006 年は前年比 27.2 増の 76 億 4,200 万ドルとなっ た 1990 年に台湾の対大陸間接投資が解禁されて以来最高の額を記録した これによ り台湾の対外投資額に占める大陸投資は 63.9 に達した 業種別では 電子部品 シェ ア 21.2 が前年比 90.4 増の 16 億 1,857 万ドル パソコン 通信 視聴電子産品 同 14.9 が同 15.7 増の 11 億 4,021 万ドル 電力機械機器 設備製造修理業 同 8.7 が同 18.6 増の 6 億 6,472 万ドルとかなりの伸びを見せた これは禁止類に分類されてい た半導体と液晶が規制緩和されたことおよび投資許可がこれまで下りなかった力晶半導体 と茂徳科技の 8 インチウエハー工場 0.25 ミリ以下 の設立が 2006 年 12 月に許可された 36

44 図表 10 台湾の対中国大陸業種別投資の推移 䋨න 䋺㪈㪃㪇㪇㪇䊄䊦䊶ઙ䊶䋦䋩 㪉㪇㪇㪋 ઙᢙ ㄘᨋ 䊶 ណข ㅧ 㪉㪇㪇㪌 ㊄㗵 䈶 ઙᢙ 㪉㪇㪇㪍 ㊄㗵 䈶 ઙᢙ ㊄㗵 䈶 㪌 㪊㪃㪎㪉㪉 䂦㩷㪐㪇㪅㪇 㪌 㪏㪃㪇㪈㪊 㪈㪈㪌㪅㪊 㪊 㪏㪃㪐㪍㪇 㪈㪈㪅㪏 㪈㪇 㪊㪇㪃㪏㪏㪈 㪋㪌㪅㪌 㪋 㪊㪉㪃㪌㪋㪍 㪌㪅㪋 㪇 㪈㪃㪈㪌㪇 䂦㩷㪐㪍㪅㪋 㪈㪃㪉㪏㪋 㪍㪃㪉㪏㪋㪃㪐㪎㪈 䂦㩷㪎㪅㪏 䇭㘩 䊶㘶ᢱ䊶䉺䊋䉮 㪊㪋 㪏㪐㪃㪌㪐㪋 䂦㩷㪎㪋㪅㪍 㪉㪏 㪌㪊㪃㪋㪊㪇 䂦㩷㪋㪇㪅㪋 㪉㪇 㪐㪐㪃㪎㪇㪏 㪏㪍㪅㪍 䇭 㪎㪇 㪈㪐㪌㪃㪎㪌㪐 䂦㩷㪌㪉㪅㪇 㪌㪍 㪈㪏㪏㪃㪏㪌㪊 䂦㩷㪊㪅㪌 㪋㪈 㪈㪍㪌㪃㪉㪐㪉 䂦㩷㪈㪉㪅㪋 䇭 䊶ශ 㪊㪇 㪈㪋㪎㪃㪈㪋㪏 㪉㪅㪎 㪈㪎 㪈㪋㪍㪃㪍㪋㪎 䂦㩷㪇㪅㪊 㪉㪈 㪎㪍㪃㪐㪉㪊 䂦㩷㪋㪎㪅㪌 䇭ൻቇ 㪏㪋 㪋㪋㪎㪃㪌㪌㪈 䂦㩷㪉㪋㪅㪋 㪌㪏 㪊㪍㪉㪃㪌㪐㪐 䂦㩷㪈㪐㪅㪇 㪋㪐 㪌㪋㪎㪃㪍㪌㪌 㪌㪈㪅㪇 䇭䉯䊛 㪈㪐 㪈㪇㪋㪃㪌㪏㪏 㪇㪅㪌 㪈㪈 㪈㪇㪎㪃㪋㪇㪏 㪉㪅㪎 㪈㪈 㪍㪊㪃㪐㪇㪏 䂦㩷㪋㪇㪅㪌 䇭䊒䊤䉴䉼䉾䉪 㪏㪍 㪉㪍㪇㪃㪇㪐㪌 䂦㩷㪊㪊㪅㪉 㪋㪉 㪉㪋㪐㪃㪋㪍㪍 䂦㩷㪋㪅㪈 㪋㪏 㪉㪈㪐㪃㪎㪌㪍 䂦㩷㪈㪈㪅㪐 䇭㕖㊄ዻ 㪋㪎 㪋㪉㪈㪃㪊㪈㪊 䂦㩷㪍㪅㪎 㪉㪊 㪈㪎㪐㪃㪌㪎㪍 䂦㩷㪌㪎㪅㪋 㪉㪊 㪊㪏㪍㪃㪏㪉㪎 㪈㪈㪌㪅㪋 㪈㪈㪊 㪍㪎㪍㪃㪉㪉㪏 㪈㪉㪅㪍 㪐㪏 㪌㪋㪎㪃㪐㪈㪈 䂦㩷㪈㪐㪅㪇 㪎㪉 㪋㪋㪍㪃㪌㪌㪋 䂦㩷㪈㪏㪅㪌 㪐㪋 䇭ၮᧄ㊄ዻ 㪐㪇㪈 㪌㪃㪉㪏㪈㪃㪐㪉㪈 䂦㩷㪈㪍㪅㪇 㪈㪇㪊㪐 㪎㪃㪋㪉㪈㪃㪉㪈㪎 㪋㪈㪅㪇 䇭ᯏ 㪈㪋㪎 㪉㪌㪉㪃㪇㪊㪉 䂦㩷㪋㪊㪅㪋 㪈㪉㪊 㪋㪊㪏㪃㪐㪌㪈 㪎㪋㪅㪉 㪊㪏㪏㪃㪍㪇㪋 䂦㩷㪈㪈㪅㪋 䇭䉮䊮䊏䊠䊷䉺 㔚ሶ 㪈㪌㪈 㪐㪍㪏㪃㪌㪊㪎 㪉㪌㪅㪋 㪐㪎 㪐㪏㪌㪃㪈㪌㪍 㪈㪅㪎 㪎㪊 㪈㪃㪈㪋㪇㪃㪉㪈㪋 㪈㪌㪅㪎 䇭㔚ሶㇱ 㪈㪉㪈 㪈㪃㪋㪏㪉㪃㪉㪉㪌 㪏㪈㪅㪎 㪍㪉 㪏㪌㪇㪃㪈㪇㪍 䂦㩷㪋㪉㪅㪍 㪐㪋 㪈㪃㪍㪈㪏㪃㪌㪍㪍 䇭ャㅍᯏ 㪍㪋 㪉㪌㪐㪃㪊㪌㪐 䂦㩷㪈㪐㪅㪉 㪋㪈 㪈㪏㪈㪃㪉㪏㪋 䂦㩷㪊㪇㪅㪈 㪉㪌 㪈㪋㪈㪃㪇㪊㪏 䂦㩷㪉㪉㪅㪉 䇭 ኒᯏ 㪌㪏 㪉㪇㪏㪃㪐㪌㪊 䂦㩷㪈㪊㪅㪊 㪌㪊 㪉㪐㪎㪃㪋㪉㪐 㪋㪉㪅㪊 㪋㪐 㪋㪉㪊㪃㪊㪈㪈 㪋㪉㪅㪊 ᑪ 䊶㔚 䊶䉧䉴䊶 㪉㪎 㪎㪇㪃㪏㪈㪐 㪎㪉㪅㪉 㪈㪇 㪊㪈㪃㪊㪉㪉 䂦㩷㪌㪌㪅㪏 㪈㪎 㪍㪈㪃㪍㪏㪍 㪐㪍㪅㪐 㪊㪉㪇 㪈㪏㪊㪃㪇㪎㪇 㪋㪅㪋 㪈㪋㪊 㪉㪎㪋㪃㪉㪏㪏 㪋㪐㪅㪏 㪈㪌㪇 㪊㪈㪉㪃㪎㪎㪏 㪈㪋㪅㪇 ኋᴱ䊶㘶㘩 㪎㪍 㪉㪍㪃㪍㪋㪈 㪌㪅㪏 㪉㪍 㪊㪍㪃㪉㪉㪇 㪊㪍㪅㪇 㪈㪍 㪈㪍㪃㪋㪈㪇 䂦㩷㪌㪋㪅㪍 ㆇャ䊶 ᐶ䊶ㅢ 㪍㪅㪋 䊶ዊᄁ 㪐㪇㪅㪋 㪊㪈 㪉㪈㪃㪎㪉㪉 䂦㩷㪈㪎㪅㪇 㪈㪌 㪈㪇㪇㪃㪏㪊㪐 㪇㪅㪇 㪈㪎 㪈㪍㪎㪃㪊㪎㪈 ㊄Ⲣ 㪇 㪇 㪇㪅㪇 㪇 㪇 㪇㪅㪇 㪇 㪇 㪇㪅㪇 ㊄Ⲣᛩ 㪈 㪈㪇㪇 㪄 㪉 㪊㪇㪃㪇㪋㪇 㪉㪐㪐㪋㪇㪅㪇 㪇 㪏㪃㪐㪊㪈 䂦㩷㪎㪇㪅㪉 㒾 㪈 㪌㪇㪃㪏㪊㪐 䂦㩷㪊㪉㪅㪋 ว 㪉㪃㪇㪇㪋 㪍㪃㪐㪋㪇㪃㪍㪍㪊 䂦㩷㪐㪅㪏 㪇 㪇 㪄 㪈㪉㪐㪎 㪍㪃㪇㪇㪍㪃㪐㪌㪊 㪉 䂦㩷㪈㪊㪅㪌 㪌㪉㪃㪎㪌㪊 㪄 㪈㪇㪐㪇 㪎㪃㪍㪋㪉㪃㪊㪊㪌 㪉㪎㪅㪉 䋨 ᚲ䋩 ㇱᛩ ክ ᆔ ળ 出所 経済部投資審議委員会 ことの影響が大きい 更に 12 月 29 日には半導体の 0.18 マイクロメートル製造プロセス の対中投資も可能となった このような規制緩和の動きのなかで 台湾の IT 関連企業の 対中投資は更に拡大する方向にある 2005 年は 5,000 万ドルの対中投資案件が 14 件もあるが 鴻海精密工業の 1 億ドル 9,000 万ドルのプロジェクトを筆頭に友達光電 奇美電子などの大型プロジェクトが目白押しと なった これら台湾企業は地域的には江蘇省 広東省 浙江省 9.93 といった長江デルタや珠江デルタの沿海部に集中していたが 今後は人件費をはじめとす るさまざまなコストアップにより 工場の移転を迫られるケースが出てきており 業種に よりベトナム等のアセアンへの転進の可能性が高くなっている 37

45 3 中国の WTO 加盟 5 周年 輸出をめぐる諸問題 1 輸出補助金 中国は 2006 年 12 月 WTO 加盟 5 周年を迎えた WTO ルールとの整合を図るため の 国内法制度の整備の進展などにより 中国国内で標準的な投資環境が生まれつつある 2004 年の販売会社設立にかかわる規制緩和 2006 年の外資系金融機関の営業範囲にかか わる規制緩和など最近の一連の動きは 国内企業と外資企業の格差を是正し WTO の精 神のひとつである 内外無差別 原則の浸透に向けた主な事例としてあげることができる 今後も引き続き 外資企業にとって中国市場の投資環境は規制緩和を通じて 透明化され てゆくであろう しかし他方で 中国から国際市場への対応として WTO の精神にのっとっていない として外国政府から指摘される事例はむしろ目立ちつつある たとえば 輸出にかか わる WTO 補助金協定への抵触である 2007 年に入って中国における輸出企業など に対する税制優遇策が WTO 協定に違反するとして米国政府は中国政府を提訴した 米国政府は中国による輸出企業への税的優遇措置が WTO で禁止あるいは相殺処置の対象 とされている 輸出補助金 や 国内産品優先使用補助金 に該当するとして 是正を求 めている 米国は中国との協議で解決しない場合は WTO の紛争処理小委員会 パネル に判断を委ねていく意思を示している 中国が WTO に加盟して 5 年が経過し 問題は中 国国内の外資企業に対する差別よりも むしろこうした補助金の取り扱いに注目が集まっ ている 米国はこれを厳しく批判し 日本 欧州連合 EU は第三国の立場ではあるものの この問題について関心は高く 今後 実施される米中間の協議に参加する意図を表明して いる WTO 協定の 補助金協定 では禁止される補助金と相殺措置がとられる補助金に二分 される 輸出を条件として交付される補助金は 禁止される補助金 である 特に 世界 から厳しい目を注がれているのは中央政府というよりも むしろ地方政府の 輸出促進関 連補助金 国際市場開拓資金 であろう もうひとつの 相殺措置 の対象となるのは特定性のある補助金だ たとえば国有企業 に対する補助金や東北開発 東北老工業企業外貿発展特別基金等 など特定の地方の支援 にかかわる補助金も対象を特定しているために国際的には厳しい目が注がれつつある ただし 中央政府は必ずしもこうした地方の補助金をコントロールできていないのが現 状であるとされている 輸出主導型による地方の経済発展に対する肯定は 鄧小平氏以来 の 経済哲学 であり 今も中国の地方指導者が中央へ昇進していくためには 地方の経 済成長が重要な評価項目である したがって 米国政府は 地方の補助金交付の背景には 中央政府の黙認がある とするスタンスにもとづき 今回の WTO パネルに言及した提訴 を起こしたと考えられる 実際 中央政府がこうした地方主導のすべての補助金について その実態を把握し 制御することが可能かどうかは 地方の独自性が目立つ最近の状況を 38

46 考えれば 容易なことではなかろう こうした補助金制度を地方政府が設けるのは 最近中央政府が固定資産投資抑制を強く求めていることをうけ 地域経済を支える狙いがあるとされる 地方政府 特に主な産業に乏しい内陸の地方政府はこれまでも 不動産開発を地域景気の追い風にするため 盛んに 官製土地バブル を演出してきたが 中央政府からの再三の固定資本投資抑制の指示により 今後は バブル で地方経済を牽引していくことは難しくなりつつある こうしたことを考慮するならば 輸出補助金をめぐる中国国内の対応は迅速に行われるとは考えにくい (2) 検査認証問題補助金批判に加えて 検査認証等に係る中国製品に対する輸入制限的な措置が欧米にて行われつつある 2006 年 4 月 25 日の新華社電によると 欧米諸国は中国機械電気製品に対し 指導 的な対応をとり始めているという 相応の基準を満たせない中国企業およびその製品は欧米市場に進出できなくなっている 輸出用エアコンを例にあげると EU の要求に基づき 中国メーカーは製品の原材料と部品に対して有害物質検査を行わなければならない EU では輸入製品に対しては市場で抜き取り検査を行っており 中国輸出企業もおおむね欧州側の輸入業者の要求に応じて検査を行っている しかし 欧州で行う検査作業の費用は中国国内で行われる検査作業の費用と比較して 当然のことながら非常に高く 中国メーカーの利益を圧迫する要因になっている 同様に電線メーカー オートバイメーカーも課せられる高い検査費用に頭を痛めているという 中国の機械産業は国内景気の減速に加えて このような輸出先市場における製品基準クリアのための費用上昇という板ばさみに直面しているのである (3) 為替問題現在 為替面でも中国製品の輸出環境はかつてほど良好ではない 人民元が次第に切りあがっていることに加えて 米ドルが弱くなっているため 中国の輸出企業の利益の目減りが続いている 人民元の対米ドル通貨レートは 2005 年 7 月にくらべて 5-6% 切りあがっているが 米国は依然として人民元切り上げの政治的圧力を弱めていない 2006 年 11 月末現在で 2,135 億ドルの貿易赤字を抱え 前年度の 2,020 億ドルを超えているからである 人民元高によって 輸出競争力は今後低下していくことになろう 企業の側の対応策も出てきた 原材料の海外調達比率の小さい中国の玩具 繊維 日用品メーカーは従業員のリストラと ベトナム製品などの輸入による原材料調達コスト削減でしのぎつつある 現在の通貨高状況は原材料輸入にとってはプラスに働くため ベトナムなど人民元 そして米ドルに対して弱く推移している通貨の国からの原材料を求めるものである また そのほかに中国の輸出業者の短期的対応策としては輸入業者との契約条件によって 為替リスクを最小化しようとする動きもでている 華南のギャランツなどの家電メーカーは電子レンジを米国に 7 億ドル輸出しているが 米国の輸入業者との間で契約の短期

47 化や為替リスクの相互負担などについて交渉を進めている 中長期的に中国企業は高い人民元を生かして コストの安い周辺の東南アジア諸国連合 (ASEAN) 等発展途上国への直接投資により 海外生産拠点を設け 先進国市場に迂回輸出をする戦略に移っていくであろう これは 1985 年のプラザ合意以降の日本企業がとった戦略と同様である

48 4 中国の FTA 戦略 1 中国 ASEAN の FTA 戦略の進捗 2007 年 1 月 14 日にフィリピンのセブ島で行われた中国と東南アジア諸国連合 ASEAN の首脳会談で 中国と ASEAN は自由貿易協定 FTA を通信 運輸 観光などサービ ス分野に拡大する合意書に署名した 2005 年 11 月 28 日にラオスのビエンチャンにおい て署名された製品分野 モノ分野 の貿易に関する FTA に続くものである ちなみにノー マルトラックは 2005 年 7 月からすでに段階的に関税が引き下げられ始めており 中国と ASEAN の貿易 経済圏形成の動きは着々と進んでいる 新たなサービス分野での合意は 中国 ASEAN 自由貿易地域にとって重要な一歩を意 味する 温家宝 中国首相 であるという サービス分野への FTA 拡大は 2007 年 7 月 から実施される これは 2001 年に中国が宣言した 2010 年までの ASEAN との中国の 中 国 ASEAN 自由貿易地域の基礎設立 という目標に向けてのものである 例外措置以外 の通常製品 ノーマルトラック について自由化を 2010 年までに完了し 例外措置製品 セ ンシティブ品目 の一部分は 2012 年までに自由化する 1990 年代に遅れて ASEAN に加 盟したインドシナのカンボジア ラオス ベトナムとミャンマーの間ではその 5 年後の実 現を目標とする こうした中国 ASEAN の FTA については先進国側から 個々の製品においては例外 的なセンシティブ品目がそれなりに存在しているため その実効性を問う声もあるが 関 係国がすべて 発展途上国 である包括的な FTA であることを考えればやむをえない面 もある 先進国間の FTA から見ればその 水準 は低いかも知れないが 発展途上国で あるがゆえに それぞれの自国経済へのネガティブな影響を与える FTA の条文 構成要 素 を最小限におさえることで合意にこぎつけた むしろ確実に国際間の紐帯を強める形 で前進しているところに中国の経済外交 そしておそらく政治外交も の巧みさがあるこ とに注目すべきであろう 2 中国メーカーの迂回輸出候補としてのインドシナの ASEAN 諸国 貿易のみならず 中国企業の直接投資 たとえば海外生産拠点の設立という意味でも FTA は大きな意味をもつ 賃金が安く 投資環境が整った ASEAN とくに CLMV カン ボジア ラオス ミャンマー ベトナム は中国企業の有力進出先候補になっている 特 に米ドルに対して通貨がこの 10 年に緩やかな安値で推移していることに加えて 製造業 に向いたベトナムは中国企業の進出先として 今後大きく注目されることになろう 2006 年 11 月に WTO に加盟したベトナムは投資環境においても改善が急速に進むと予想され ている 特に繊維製品や電気製品を製造する中国企業の動向が注目される 中国からの繊維製品輸出に外国からの風当たりが強くなって久しい しかし 繊維製品 のクオータ廃止後も ベトナムでは繊維製品の輸出に悲観論はない ベトナムからの輸出 41

49 環境は悪くはなっていないとして ベトナムの大手国営繊維企業などは二桁の売り上げ増を見込んでいる また海外からの投資増加に関して 引き続きベトナム政府も強気の読みを行っている 2006 年度は 148 件の直接投資が承認され 金額は 6 億ドルとなったが 2007 年度は金額ベースで 15 億ドルを目指している また 外資による再投資は 11.2 億ドル (5.1 億ドルの増加 ) になった (Vietnam News 2007 年 1 月 13 日付け 14 ページおよび 15 日付け 18 ページ ) 従来ホーチミンに比べて海外企業の直接投資が少なかったハノイへの投資も 実行ベースで 3 億 5,000 万ドル (17% 増 ) となったと見込まれている ベトナム企業自身も通貨安を利用して輸出を伸ばしている ベトナムの地場オートバイメーカーはアフリカ向け輸出を増やすため アンゴラなどに生産 販売拠点を設け始めていると伝えられる (Vietnam News 2007 年 1 月 16 日 15 ページ ) (3) 南西アジア諸国との FTA ASEAN だけでなく 南西アジア諸国との FTA にも目に見える動きがある 中国とパキスタンは今年に入り FTA 締結で基本合意した これに伴って パキスタンのマンガマンディ ( ラホール近郊 ) で経済開発区と工業団地の性格を併せ持つ ハイアール ルーバ経済区 が設立された これは中国政府が支援する初の海外経済開発区であるという 中国の海爾 ( ハイアール ) 集団とパキスタンのルーバグループの合弁 ( 海爾 55% ルーバ 45%) で設立された開発企業によってインフラの整備や運営が行われる 当面 両社および関連の家電メーカーを誘致するコンセプトの開発区であり 生産拠点の海外展開を中心とする海爾の多国籍企業化戦略を象徴するものといえる 中国とインドの間でも FTA も既に研究が始まっている この両者の繊維製品 鉄鋼製品などの貿易活発化によってメリットが予想されているものである 両国政府関係の共同調査グループは既に FTA 推進を両国政府当局に進言している 現在 中国製品の強さを懸念するインド側がやや慎重な姿勢を見せているものの 有力シンクタンク インド国立応用経済研究所なども前向きの提言を出しているため 早晩 FTA に向けて前進の動きがでる可能性はきわめて高いといえよう WTO の舞台においては米国をはじめとする先進国からの圧力に対し 受身 になら ざるを得ない中国政府にとって 逆に FTA は 攻めの手段 となっている

50 5 日中貿易と日本の対中投資 1 拡大を続ける日中貿易と一巡した対中投資 日中経済関係は 政冷経熱 の影響を受けたまま 06 年を迎えることになった しかし 9 月の安倍政権の誕生 10 月の安倍晋三首相の訪中 温家宝総理の言葉を借りれば 氷を 砕く旅 によって 政治的関係改善の兆しが見え始めたことから それを追い風に経済 分野でも更なる関係拡大に向けた期待が高まっている 政冷 状態にあった時期 日本の経済界 産業界は政治とは一線を隔して中国とのビ ジネスを進めてきた このため 日中間の貿易額は堅調に推移し 中国経済の発展が日本 の経済成長を牽引していると言っても過言ではない状態が続いている しかしその一方で ここ数年中国経済における日本の影響力が小さくなっていることは否めない 今回の政治 的関係改善によって 日中間の経済協力に対する両国政府の支援が期待されるところであ り それを梃子に日中両国の経済関係をこれまでの量的拡大から質的発展へと転換させて いく必要があるだろう 2 2,000 億ドルを超えた日中貿易 日本の財務省統計によると 06 年の日中間の貿易額は前年比 18.1 増の 24 兆 5,781 億 円で 依然として中国は米国に次いで第 2 番目の貿易相手国であった 輸出入別では 日 本の対中輸出は同 22.1 増の 10 兆 7,934 億円 対中輸入が同 15.1 増の 13 兆 7,844 億円 であった これを日本貿易振興機構 ジェトロ がドル建て換算したところでは 日中貿 易額は前年比 11.6 増の 2,113 億ドルに達し 初めて 2,000 億ドルを超え 8 年連続で過去 最高となった ドルベースでの日本の貿易総額に占める中国の割合は 05 年に比べ 0.2 ポ イント上昇して 17.2 となり 日本最大の貿易相手国である米国との差は 05 年の 0.9 ポ イントから 0.7 ポイント縮まり 0.2 ポイントとなった また 中国と香港を合わせた割合 は 20.3 で 昨年に引き続き米国を超えてトップであった この趨勢が続けば 07 年に は中国が単独で日本の最大貿易相手国となることは間違いない 輸出入別では 日本の対中輸出額は前年比 15.6 増の 929 億ドルで 日本の輸出総額に 占める中国の割合は 05 年の 13.4 から 14.4 に上昇し 最大の輸出相手国である米国へ の輸出との差はさらに 1.1 ポイント縮まり 8.1 ポイントとなった 対中輸入額は同 8.5 増 の 1,184 億ドルで 引き続き中国が日本の最大の輸入相手国であったものの 日本の輸入 総額に占める割合は 05 年の 21.1 から 0.6 ポイント下がって 20.5 となった 日本側の 統計による 06 年の日中の貿易収支は日本側の 255 億ドルの貿易赤字であった 一方 中国の税関統計でも 06 年の日中間の貿易額は前年比 12.5 増の 2,077 億ドルと 2,000 億ドルを超えており 中国からすると 3 年連続で日本は欧州連合 EU 米国に次 いで第 3 位の貿易相手国となった 中国全体の貿易総額の伸びは同 23.8 増と対中貿易 総額の伸びを大幅に上回り 貿易総額に占める日本の割合は 前年比 1.2 ポイント減の 43

51 11.8% となった 日中貿易を輸出入別にみると 中国の対日輸出は前年比 9.1% 増の 916 億ドルで 国別では昨年同様 米国 EU 香港に次いで第 4 位となっており 対日輸入では同 15.2% 増の 1,157 億ドルで 引き続き日本が最大の輸入国であった 貿易収支では 05 年に続いて中国の対日貿易赤字で 赤字額は 241 億ドルとなった 双方の統計では それぞれが貿易赤字を計上して矛盾する結果となっているが これは双方の輸入統計が原産地主義をとっている一方 輸出統計には香港など第三国 地域経由での再輸出分が反映されていないことがその原因で 結果的には 日中間の貿易収支はほぼ均衡しているといえる ( 図表 1 ~ 3) ドルベースによる日本の対中貿易額の品目構成を輸出入別にみると 対中輸出では電気機器 27.1% 一般機械 20.4% 化学製品 13.2% 金属及び金属製品 10.9% 輸送用機器 5.8% 図表 1 日中双方の統計による日中貿易総額と伸び率の推移 ( 出所 )JETRO 及び中国商務部ホームページ統計資料より作成 図表 2 日中双方の統計による日本から中国へのモノの流れ ( 出所 )JETRO 及び中国商務部ホームページ統計資料より作成

52 と上位を占めている ( 図表 4) 対前年比では輸送用機器が 33.0% 増 電気機器が 21.3% 増 食料品が 19.8% 増 金属及び金属製品が 19.2% 増 化学製品が 16.7% 増と高い伸びを示し 輸出額全体を押し上げた 中国では 富裕層を中心に高級品や高付加価値製品への需要が高まっており なかでも日本製の高級乗用車及び自動車部品 高級デジタル家電及び電子部品の対中輸出の伸びが顕著であった このように 日本の対中輸出が伸びる一方で 一部の化学製品等に対するダンピング問題も依然として生じており 06 年中には日本製のシリコンポリマー ヌクレオチド類食品添加剤 カテコール PBT( ポリブチレンテレフタレート ) 樹脂 スパンデックス等へのダンピング課税が課せられた 今のところ 日本の対中輸出全体に対する影響は大きくないものの 化学製品に対する中国の国内産業保護の動きに注目する必要があるだろう 一方 対中輸入の品目構成では機械機器が 40.8% 繊維製品が 19.2% 食料品が 6.8% 金属及び金属製品が 6.0% 化学製品が 4.5% と上位 5 品目を占めた ( 図表 5) 対前年比では 図表 3 日中双方の統計による中国から日本へのモノの流れ ( 出所 )JETRO 及び中国商務部ホームページ統計資料より作成 図表 4 日本の対中輸出額の品目別割合 ( 出所 )JETRO ホームページ統計資料より作成

53 図表 5 日本の対中輸入額の品目別割合 ᢱ 㪈㪅㪌㩼 䈠䈱 㪈㪎㪅㪈㩼 㕖㊄ዻ 㪈㪅㪎㩼 ᯏ ᯏ 㪋㪇㪅㪏㩼 ᕈΆᢱ 㪉㪅㪋㩼 ൻቇ 㪋㪅㪌㩼 ㊄ዻ 䈶ห 㪍㪅㪇㩼 㘩ᢱ 㪍㪅㪏㩼 㪈㪐㪅㪉㩼 出所 JETRO ホームページ統計資料より作成 化学製品が 25.0 増 金属及び金属製品が 13.3 増 機械機器が 8.7 増と伸びを示した ものの 中国からの食料品輸入の伸びが 1.8 増と低迷したほか 鉱物性燃料が 14.2 減 となって輸入全体としての伸び率を大幅に低下させた 食料品の輸入の伸びが低迷した原因として 日本の食品衛生法の改正により 06 年 5 月 29 日から輸入食料品の残留農薬に対するポジティブリスト制度が導入され 中国から の農産物への検査が強化されたことが考えられる 中国では農産物の生産コストが上昇す る中で 検査コスト増や通関日数の長期化など 輸出企業にとって負担はさらに大きく なっている また 鉱物性燃料では 特に石炭の中国国内での需要が高まり 輸入が前年 比 18.8 減少したことが主な要因と考えられる このように 様々な問題を抱えつつも日中間の貿易額は引き続き増加傾向にある 日本 にとって貿易相手国としての中国の存在感はますます高まる一方で 中国にとっては欧米 やアジア諸国との貿易額が相対的に高い伸びを示しており 日本の存在感は次第に低下し つつあることは否めない 3 前年比 3 割減の日本の対中投資 中国商務部の統計によると 06 年の日本企業の対中投資 金融分野を含まず は契約 件数が前年比 20.8 減の 2,590 件 実行額は同 29.6 減の 46.0 億ドルで 契約件数 実行 額ともに大幅に落ち込んだ 06 年の全世界の対中投資が契約件数 5.8 減 金融分野を含 まず 実行額 4.5 増 同 と低迷していることから 海外からの対中投資は全体的に冷 え込み傾向にあるといえよう 図表 6 国 地域別の実行ベースでの対中投資額では 日本は前年同様に香港 英領バージン諸 島に次いで第 3 位で 全体に占める割合は 6.6 で 前年の 10.8 から 4.2 ポイント低下した また 契約件数では香港 韓国 台湾 米国に次ぎ第 5 位で 全体に占める日本の割合は 6.2 であった 日本の対中投資がここまで大幅に減少した要因として ①日本の自動車関連等の大型投 46

54 図表 6 日本の対中投資の推移 ᣣᧄ䈱ኻਛᛩ 䈱ផ⒖ 䊄䊦 㪎㪇㪅㪇 㪋㪃㪇㪇㪇 ઙ 㪍㪇㪅㪇 㪊㪃㪌㪇㪇 㪊㪃㪇㪇㪇 㪌㪇㪅㪇 㪉㪃㪌㪇㪇 㪋㪇㪅㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪊㪇㪅㪇 ታⴕ㗵 ᄾ ઙᢙ 㪈㪃㪌㪇㪇 㪉㪇㪅㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 㪈㪇㪅㪇 㪌㪇㪇 㪇㪅㪇 㪇 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 ᐕ 出所 中国商務部ホームページ統計より作成 資や地域性本部 あるいはサービス分野での投資が 年に集中し その反動が 06 年に現れたこと ②沿海部を中心に土地価格や人件費等のコスト上昇 用地確保難及び労 働者不足などの問題が顕在化したことに加え 外国企業所得税等外資優遇政策の見直しの 動きをにらみ 日本企業が対中投資に対して暫時模様眺めの状態にあったこと ③日本企 業が ASEAN 等中国以外の地域に進出するなど投資リスクの分散を図っていること ④ 中国側が導入する外資に対して選別し始めたことなどが挙げられる 今後 経済の量的拡大から質的向上へと中国が政策を転換する際に 導入する外資に対 しても これまでの労働集約的な分野からハイテク産業やサービス分野といった資本集約 的 技術集約的な企業の誘致に力を入れていくことは間違いない このため 今後は投資 件数や投資額の動向に加え 分野別の外資導入状況を踏まえさらに詳しく分析していく必 要があるだろう 4 新たな日中間の貿易と投資に向けて 日中省エネルギー 環境総合フォーラム開催と 日中省エネルギー 環境ビジネス推進協議会 JC-BASE の設立 06 年 5 月 日の両日 東京で第 1 回日中省エネルギー 環境総合フォーラムが開 催された これは 05 年に日本政府と経済界が中国政府に対して日中間の省エネルギー 環境協力を提案したことがきっかけとなり 日中両国政府と日中経済協会が中心となって 準備を進めてきた官民一体の最初の大規模なイベントである このフォーラムには 日本側からは二階俊博経済産業相 小池百合子環境相 中国側か らは薄煕来商務部長 姜偉新国家発展改革委員会副主任など両国の政府関係者 ビジネス マン 研究者など総勢 850 名が参加した 会議では ハイレベル講演のほか 官民合わせ て 6 項目の省エネルギー 環境関連の覚書が調印され さらに専門家による個別講演や分 野別の 7 分科会でそれぞれが取り組んでいる省エネルギー 環境対策についての紹介が行 47

55 われた このフォーラムをきっかけに 両国の産業界でこの分野への関心が高まり始めた しかし 各々の企業がビジネスとして事業を展開する上で 一企業だけではプロジェクトの発掘や相手企業とのマッチング 技術移転に伴う知的財産保護及び技術流出対策等の面で限界があり 経済界 産業界がまとまった上で さらに両国政府の支援が必要との認識から 個々の問題を整理し 情報の共有化を図り 両国政府への要望を申し入れるための日本側のプラットフォームとして 日中省エネルギー 環境ビジネス推進協議会 (JC-BASE) を 12 月に設立した 両国政府においても こうした経済界の動きに合わせ 首脳会談やエネルギー担当大臣の会談の際に 経済閣僚会議及びエネルギー大臣対話の創設など政府間での協力を進めることが合意され 経済産業省と国家発展改革委員会を中心とした支援体制が徐々に確立されてきている こうした新たな分野での事業は 中国の求める経済の質的向上に合致するものであり エネルギー不足や環境汚染など中国が抱える深刻な問題を解決するばかりでなく 日本企業の持つ優位性を十分に活かした貿易や投資の拡大と発展につながるものと期待される

56 第2章 第1節 公的資金の流れ 円借款 1 近年の円借款供与の動向 改革開放が始まった直後の 1980 年 4 月に中国政府との間で初の円借款契約が調印され て以来 2005 年度までの中国向け円借款の承諾累計額は約 3 兆 2,511 億円にのぼる この 承諾累計額はインドネシアに次いで第 2 位の規模であり 2002 年度まで中国は単年度で 最大の円借款受け取り国であった また 中国側からみても 日本は二国間ベースでは最 大の援助国であり その対象事業も基礎的な経済インフラ整備から 環境改善事業まで多 岐にわたっている 2006 年度には 2005 年度円借款 2006 年度円借款にかかる供与がおこなわれた 2005 年度円借款については 2006 年 3 月の自民党外交関係合同部会において 現下の日中関 係を取り巻く諸般の情勢を受け 2005 年度内の供与決定を見合わせる ことが決定され 2006 年 6 月になり供与決定がなされたものである 2006 年度円借款については 2007 年 3 月の自民党外交関係合同部会において了承され 3 月末に 借款契約が調印された 近 年の円借款供与の特徴は以下の通りである 1 供与額は 6 年連続減少 中国向け円借款は 2000 年度の供与総額である約 億円をピークに 2006 年度ま で連続して減少した 2006 年度の供与額は約 623 億円で ピーク時に対し 71 減となっ ている 図表 1 に 2006 年度円借款案件の概要を示した 2 開発課題の変化に伴い環境と人材育成案件に集中 2001 年 10 月に日本政府は 対中経済協力の見直し 図表 2 を発表した この見直し の目的は 対中国経済協力を取り巻く状況として 沿海部と内陸部の格差是正 貧困問題 への対応 WTO 加盟に向けた体制整備 地球環境問題への対応 など中国の経済発展 に伴う開発課題の変化に対応するというものである 見直し後の中国向け円借款は 重点 分野として 環境など地球規模問題への対応 市場経済化促進 相互理解の増進 内陸部 の民生向上 社会開発 民間レべルの経済関係拡大のための環境整備など を掲げ 沿 海部の経済インフラは基本的に中国自らが実施 することとしている この方針を受けて 中国向け円借款は 2001 年度以降沿海部のインフラから内陸部の環境及び人材育成案件 等にその対象を顕著にシフトさせており 以降供与分野はこの 2 分野に限定されている 過去 6 年間の中国向け円借款の分野別内訳をみると 2001 年度には 環境保全事業が 全体金額の 54 人材育成事業が同 19 地方開発が同 27 となっている 2002 年度には 49

57 図表 1 㩷 䋱㩷 䋲㩷 䋳㩷 䋴㩷 䋵㩷 䋶㩷 䋷㩷 ઙฬ㩷 2006 年度案件概要 ઙ ⷐ㩷 㔕ධ Ꮢ Ⅳ 㔕ධ Ꮢ䈱Ꮢⴝ 䈮䈍䈇䈩䇮ਅ ಣℂ႐䇮ਅ Ⴚᢛ 䋨㸈䋩㩷 䇮 䈶䊘䊮䊒႐䈱ᢛ 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䈦䈩ห 䈱ਅ ಣℂ ജ䈱ะ 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩ṍᳰ䈱 ᳪỘૐ 䉕ㅢ䈛䈢ห 䈱 ᵴⅣႺᡷༀ䈮ነਈ 䈜䉎䉅䈱䇯㩷 ካᄐ ᣖ ᴦ ካᄐ ᣖ ᴦ ᎹᏒ䇮 ཚጊᏒ䈱ਔᏒ䈮䈍䈇 ⅣႺᢛ 㩷 䈩䇮 ᣉ 䇮ਅ ಣℂᣉ 䈶ਛ ಣℂᣉ 䈱 ᑪ ਗ䈶䈮ឃ 䈱ᢛ 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䈦䈩䇮 ቯ 䈎䈧 䈭 ଏ 䇮 䈶 ᳪᨴ 䈱ឃ ㊂ 䈱 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩ਔᏒ 䈱 ᵴⅣႺ䈱ᡷༀ䈮 ነਈ䈜䉎䉅䈱䇯㩷 ᣂ 䉡䉟䉫䊦 ᴦ ᣂᒪ䉡䉟䉫䊦 ᴦ 䈱ລኒᏒ䇮ฯ㞉 Ꮢ䇮ὖ Ꮢ䇮 ᣇㇺᏒⅣႺ 䈶ᄻገᏒ䈮䈍䈇䈩䇮ਅ ಣℂᣉ 䇮 ᣉ 䇮 䈶㓸ਛ ᾲଏ 䈱ᢛ 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䉍䇮 วᢛ 䋨㸇䋩㩷 ଏ ജ䈱ะ 䇮 ᳪỘ䊶ᄢ ᳪᨴ䈱ᡷༀ 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩หᏒ䈱ⅣႺᡷༀ 䈶 䈱 ᵴ Ḱ䈱ะ 䈮ነਈ䈜䉎䉅䈱䇯㩷 Ꮉ ᣇㇺᏒ 㐳ᳯ ᵹ 䈱ਛᔃㇺᏒ䈪䈅䉎䇮 Ꮉ ᡕᨑ 䇮ቱ ⅣႺᢛ 㩷 䇮 㓁䇮ㆀካ䇮 㓁䈱 㪌 ㇺᏒ䈮䈍䈇䈩䇮ਅ ಣℂ ᣉ 䈶 ᣉ 䈱ᢛ 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䉍䇮ฦᏒ ᴡᎹ䈻ᵹ 䈜䉎 ᳪỘ 䈱ឃ ㊂䈱 䇮 䈶 ቯ 䈎䈧 䈭 ଏ 䈱ታ 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩 ห 䈱 ᵴⅣႺ䈱ᡷༀ䈮ነਈ䈜䉎䉅䈱䇯㩷 ศᨋ ᳯᵹ ศᨋ 䈱 㪉㪊 䇮㪌 Ꮢ䇮 ロ 䈮䈍䈇䈩 ᨋ 㪈㪎㪅㪈 ᘒⅣႺᢛ 㪿㪸䊶 㪉㪅㪉 㪿㪸䇮㑐ㅪᣉ 䈱ᑪ 䇮㑐ㅪ ᯏ᧚ 䈱 䇮 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䉍䇮 ᨋ 䈱ะ 䍃 䈱 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩 ᨋ䈱ᄙ㕙 ᯏ 䈱 ᓳ䊶 Ṽൻ䈱㒐ᱛ䈮ነਈ䈜䉎䉅䈱䇯㩷 ฎ ᴦ 䊐䊐 ฎ ᴦ 䈱 䊐䊐䊖 䊃Ꮢ 䈮䈍䈇䈩䇮 䊖䊃Ꮢᄢ ⅣႺᡷ 㪈㪃㪇㪇㪎 㫄㪉 䉕ኻ 䈮䇮ᳪᨴ 䈱ૐ䈒䉣䊈䊦䉩䊷ല ༀ 䋨㸈䋩㩷 䈱 䈇㓸ਛ ᾲଏ 䉕ᑪ 䈜䉎䈖䈫䈮䉋䉍䇮 ዊⷙ ᳪᨴឃ Ḯ䈱ᛥ 䈮䉋䉎ᄢ ᳪᨴ 䈱 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩หᏒ䈱 ᵴⅣႺ䈱ᡷༀ䈮ነਈ䈜䉎 䉅䈱䇯㩷 ᔂ ᣇㇺᏒ ᔂ Ⰸ Ꮢ䈮䈍䈇䈩䇮ਅ ಣℂᣉ 䈶 ⅣႺᢛ 㩷 ᣉ 䈱ᢛ 䉕ⴕ䈉䈖䈫䈮䉋䉍䇮 ᴡ䈻ᵹ 䈜䉎 ᳪỘ 䈱ឃ ㊂䈱 䇮 䈶 ቯ 䈎䈧 䈭 ଏ 䈱ታ 䉕 䉍䇮䉅䈦䈩หᏒ 䈱 ᵴⅣႺ䈱 ᡷༀ䈮ነਈ䈜䉎䉅䈱䇯㩷 㩷 50 ⷐ 㗵㩷 䋨 䋩㩷 㪈㪇㪃㪋㪇㪇 㪏㪃㪋㪊㪉 㪈㪉㪃㪐㪐㪏 㪍㪃㪊㪇㪇 㪐㪃㪌㪇㪇 㪍㪃㪊㪇㪇 㪏㪃㪋㪇㪇 㪍㪉㪃㪊㪊㪇

58 図表 2 対中国際経済協力計画の骨子 2001 年 10 月 㧚ኻਛ දജࠍขࠅᏎߊ ᴫ z ᣣᧄ ߦ߅ߌࠆᒝ ᛕ ߣ෩ߒ ᖱ 㧔1&# ᄢ ߣߩ㑐ଥ ޔ ਛ りߦࠃࠆኻᄖ ഥ ޔ ਛ ߢߩਇචಽߥᐢႎ ޔ ߩ෩ ߒ ᖱ ߤߥޔ 㧕 z ਛ ߩ ዷߦ ߁㐿 㗴ߩᄌൻ 㧔ᴪᶏㇱߣ 㒽ㇱߩ Ꮕᤚᱜ ޔ 㗴 ߩኻᔕ ޔ 961 ട ߦะߌߚ ᢛ ޔ ⷙ 㗴 ߩኻᔕ ߤߥޔ 㧕 ψኻਛ දജߩ ߒߩᔅⷐᕈ 㧚 ᓟߩኻਛ දജ 㧔ኻਛ දജ ߦၮߠߊലᨐ ല ߥኻਛ දജ 㧕 ኻਛ දജ ߩࡐ 㧔 㧕 ୫᱅ߦߟ ߡߪ ޔ ᄙᐕᐲᣇᑼࠃࠅනᐕᐲᣇᑼ ޕ 㧔 㧕 ߩℂ ߣᡰᜬ߇ᓧࠄࠇࠆࠃ߁ߥ ഥ ߚߩߘޔ ߩ ὐߦ ߞ ߡ ߩޘ ઙࠍ ᩏ ޕ ޣ ㊀ὐಽ㊁ ޤ ⅣႺߥߤ ⷙ 㗴 ߩኻᔕ ޔ Ꮢ႐ ൻଦㅴ ޔ ℂ ߩჇㅴ ޔ 㒽ㇱߩ ะ ળ㐿 ޔ 㑆 ߴ ߩ 㑐ଥ ᄢߩߚ ߩⅣႺᢛ ߤߥޔ 㧔 㧕ᴪᶏㇱߩ ࡈ ߪၮᧄ ߦਛ ࠄ߇ታᣉ ޕ 㧔 㧕ⷙ ߦߟ ߡߪ ޔ ᓥ ߩᡰ 㗵ࠍᚲਈߩ ߩߣߖߕ ޔ ઙ ߺ ߍᣇ ᑼࠍዉ ޔߚ ޕ ㅘ ᕈࠍ㜞 ࠆߚ ᣇᑼࠍዉ ޕ 㧔 㧕1&# ᄢ ߩ ߃ᣇߦߟ ߡ ࠆࠁࠄ ޔ ᯏળࠍᵴ ߒߡਛ ߩ ߣℂ ࠍ ࠆࠃ߁ᦨᄢ㒢ߩദജࠍᛄߞߡ ߊ ޕ 㧔 㧕 ଔࠍㆡ ㆡ ߦታᣉߒ ߩߘޔ ᓟߩ ഥߦㄦㅦߦ ᤋߔࠆ ޕ 㧔 ᚲ㧕ᄖ ࡎ ࡓࡍ 環境保全事業が全体金額の 71 人材育成事業が同 23 地方開発が同 6 となり 地 方開発案件が減少した反面 環境案件が増加した 2003 年度においては 公衆衛生基礎 施設整備事業も含んだ環境案件が全体金額の 53 放送施設整備事業も含んだ人材育成 事業が同 47 となり 対象分野は全て環境 人材育成に限定されている 2004 年度にお いては環境案件のシェアが大きく増加し 全体金額の 94 人材育成案件が 6 という結 果になった 2005 年度においては 環境案件が全体金額の 80 人材育成案件が 年度においては環境案件 100 となっている 3 環境保全分野における円借款 中国向け円借款においては これまで大気汚染対策案件 水質汚濁対策案件あるいは砂 51

59 塵の浮遊を防ぐための黄土高原の植林案件等の環境案件を採り上げているが これらは 環境対策として中国のみならず 隣国である日本にとっても非常に重要である 中国の大気汚染 ( 黄砂問題等含む ) 及び水質汚濁は 直接日本における酸性雨 黄砂の飛来 東シナ海 日本海などの水質汚染との因果関係が指摘されている 日本の酸性雨の原因は中国大陸の二酸化硫黄 (SO 2 ) 等が原因であると推測する説が有力であり また中国に起因する海洋汚染が質的に そして量的にも東シナ海や日本海において深刻な環境問題を惹起しているとの研究もある 我が国の日本海側や西日本等の地方自治体の中には このような中国の環境問題に関心を有し 環境対策面での対中協力に取り組んでいるところもあるが 自治体レベルでの対応では限りがあるため 円借款によって自治体と連携しつつ環境対策を支援していくことの意義は大きい 現在 中国向け円借款においては 上記のような日本にも直接影響する可能性の高い中国の環境問題を解決する手段として環境案件を優先的に採り上げているところであり 今後もこれらを積極的に展開していく必要があると考えられる 環境保全分野に対する円借款の分野別供与状況概要 (2005 年度案件までの実績 ) は以下のとおりである 下水処理中国国内の 38 の都市をカバーしており 供与額合計は約 1,571 億円にのぼる その中には北京 天津 上海 重慶の 4 直轄市を全て含むほか たとえば吉林市 長春市 遼源市 ( 吉林省 ) では 当該市の下水処理に占める円借款事業の比率が人口ベース 面積ベースのいずれをとっても約 9 割にも達する 大気汚染対策中国国内の 31 の都市をカバーしており 供与額の合計は約 1,868 億円にのぼる これらの都市には北京 重慶といった直轄市 蘭州 長沙 貴陽といった省都 さらには比較的中規模の 県レベルにまで広く及んでいる 効果については 瀋陽 大連 重慶 柳州および貴陽市における円借款により削減され得る二酸化硫黄総量 ( 試算 ) は 当該市全体で排出される工業排気中の二酸化硫黄総量の 5%~ 35% 程度に相当する 植林生態保護 回復にかかる事業として 植林 ( 植草 ) 事業を実施してきており 11 の省 自治区をカバーし 供与金額は 1,004 億円にのぼる 対象面積は 147 万 ha( 東京都の面積の約 7 倍に相当 ) 森林 草地面積の増加を通じ 砂漠化防止を目的としている事業と 土壌流失防止を目的としたものとに分けられる 上記の中国向け円借款の環境事業については 包括的にその効果を把握する目的で 2005 年 日本の国際協力銀行 (JBIC) が京都大学に対して委託し 中国環境円借款貢献度評価にかかる調査 を実施した 現地調査を含む実証調査の結果 これまで行ってきた円借款事業の具体的な環境改善効果が明らかになった 調査結果によれば 円借款で実施

60 した中国向けの環境対策事業により 大気汚染対策事業では二酸化硫黄 SO2 排出量の 削減 汚水処理施設の整備により化学的酸素要求量 COD の削減といった直接的効果 のみならず これら環境対策事業を通じて重点地域の環境汚染対策事業の推進と総量規制 導入を支え 省エネ省資源型経済構造への転換を推進する環境政策発展の基盤を提供し さらには都市環境整備に係る制度と技術の普及に貢献したことなど 中国の環境政策 制 度改善に大いに寄与したことが指摘されている このように 中国向け円借款が中国の環 境問題に対して大きな貢献をしたことが実証されたことにより 対中経済協力の中での円 借款の意義が再認識された 4 人材育成分野における円借款 中国向け円借款における環境保全と並ぶもうひとつの柱は人材育成事業であり その代 表的なものが 内陸部 人材育成事業 である 本事業は 中国の内陸部における高等教 育機関の質を強化 確保すると共に 日中間の相互理解の増進に寄与することを目的とし ており 具体的には内陸部の 22 省 市 自治区の大学を対象に ハード面 校舎 設備 図表 3 内陸部 人材育成事業の内容 㧔㧝㧕 ઙ ⷐ 䃂 ኈ 㧦ਛ 㒽ㇱߦ߅ߌࠆ ᵴᕈൻ㨯 ᵹ ޔ Ꮢ႐ ᒝൻ ޔ ⅣႺ ߦነ ਈߔࠆߚ ߦ ޔ 㒽ㇱߩ㧞㧞 Ꮢ㨯 ᴦ ߩᄢቇࠍኻ ߦ ࡂޔ 㕙 㨯 ߩᢛ 㨯 ࡈ 㕙 ኻ ᄢቇߩᢎ ߩᣣᧄ ߩᵷ ޔ ᣣᧄ߆ࠄߩኾ㐷ኅ ߩᵷ ߩታᣉ ߩᡰ ࠍⴕ߁ ߩ ޕ 䃂 ୫ 㧦ਛ ᐭ 䃂 ታᣉኻ 㧦એਅߩ 㒽ㇱߩฦ ޔ Ꮢ ࠃ߅ޔ ᴦ 㧨㧞㧜㧜㧝ᐕᐲ㧪㒪 ޔ ޔ Ꮉ ޔ ㊀ᘮᏒ ޔ 㔕ධ ޔ ḓධ 㧨㧞㧜㧜㧞ᐕᐲ㧪ᣂ ᴦ ޔ ᐢ ჽᣖ ᴦ ޔ Ꮊ ޔ ศᨋ ޔ ᔂ ޔ ᴡධ 㧨㧞㧜㧜㧟ᐕᐲ㧪㕍ᶏ ޔ ካᄐ ᣖ ᴦ ޔ 㤥㦖ᳯ ޔ ᳯ ޔ ḓർ ޔ ጊ 㧨㧞㧜㧜㧠ᐕᐲ㧪 ฎ ᴦ 㧨㧞㧜㧜㧡ᐕᐲ㧪ㆯካ ޔ ᴡർ ޔ ᶏධ 䃂 ᛚ 㗵㧔߁ߜ ㇱಽ㧕 㧨㧞㧜㧜㧝ᐕᐲ㧪 ߁ߜ ㇱಽߪ ᛚ 㗵ߩ 㧨㧞㧜㧜㧞ᐕᐲ㧪 ޖ ޖ 㧨㧞㧜㧜㧟ᐕᐲ㧪 ޖ ޖ 㧨㧞㧜㧜㧠ᐕᐲ㧪 ޖ ޖ 㧨㧞㧜㧜㧡ᐕᐲ㧪 ޖ ޖ 㧨ว 㧪 ޖ ޖ ٨ ታⴕ 㑆㧦㧡ᐕ㧙㧣ᐕ 㧔㧞㧕 ࡈ 㕙㧔ᣣᧄߦ߅ߌࠆ 㧕 ኈ 㧨ಽ㊁㧪 Ԙ ޔ ਛ ߩᏒ႐ ᒝൻߦ ߔࠆಽ㊁㧔 㧦 ቇ ޔ ᴺቇ ޔ 㧕 ԙ ࡃ ࡘ ߢ ࠆⅣႺ ߦ ߔࠆಽ㊁㧔 㧦ⅣႺቇ ޔ ቇ ޔ 㧕 Ԛᣣਛߩ ᵴᕈൻ ᵹߦ ߔࠆಽ㊁㧔 㧦ᣣᧄ ᣣᧄቇ ޔ 㧕 㧨 ኻ 㧪 ୫᱅ኻ ᄢቇߩᢎ ᢎ ޔ ഥᢎ ޔ Ꮷ ߅ࠃ 㧨 ᢙ㧪 ᢙߪ ޔ 㐳 วࠊߖ ߣ ޔ ࠄࠇߡ ࠆ ߦߢ ࠇߎޕ ฬ㧔 ᐕ 㧕߇ߔߢߦ ᣣߒߡ߅ࠅ ߦ ޔ ℂᎿ ߇ᄙᢙ ᣣߒߡ ࠆ ޕ 53

61 等の整備 ソフト面 対象大学の教職員の日本への派遣 日本からの専門家の派遣の実施 への支援を行うものである ソフト面の支援においては 中国側対象大学の教職員が 幅 広く日本全国の大学等研究機関にて研修 共同研究などを実施することによって 日中間 の人的交流の増進に幅広く活用することができる 日本の各大学 自治体等の中には 本 事業を積極的に活用し 中国側の本事業対象省 大学等との新たな関係を構築していこう という動きが出てきている 国際協力銀行はこれらの研修 共同研究などの交流の場を提 供すべく 情報提供や大学間の仲介などを積極的に行っている 図表 3 にこれまでの実績 を示した なお 本人材育成分野の円借款は 2005 年度に内陸部への協力が一巡したことから 同 年度をもって一段落することとなった 5 供与条件は 中所得国 に分類 円借款の供与条件は日本政府が決定する円借款供与条件表に基づいて決定される 円借 款供与条件表は供与相手国を所得段階毎に分類し 各々の所得段階毎に円固定金利と期間 据置期間 を定めるものであり 2007 年度分の円借款供与条件表によれば 中国は 2005 年一人あたり国民総所得 GNI 1,740 ドル に基づき 中所得国 と分類される 中所 得国 向け円借款適用条件は ①一般条件 金利 年利 1.5 期間 30 年 内据置 10 年 ②優先条件 地球環境案件 人材育成支援案件等の案件対象 金利 年利 0.75 期 間 40 年 内据置 10 年 等である 6 全案件がアンタイド 最近 6 年間の中国向け円借款におけるタイド化率 二国間タイド及び日本タイドが全体 に占める割合 は図表 4 のとおりである 2004 年度以来 全ての案件が一般アンタイド 条件で供与されており 現在に至っている 他方 中国向け円借款においては 近年中国 国籍の企業の受注の伸びが顕著であるが この中には中国に工場を設置するなど 中国企 業として登録している企業もあり これら企業の受注も見られる 図表 4 対中円借款の調達条件 ᐕᐲ ൻ 㧞㧜㧜㧝 㧠㧜㧑 㧞㧜㧜㧞 㧜㧑 㧞㧜㧜㧟 㧞㧝㧑 㧞㧜㧜㧠 㧜㧑 㧞㧜㧜㧡 㧜㧑 㧞㧜㧜㧢 㧜㧑 54

62 7 地方自治体等との連携の推進 顔の見える援助 に効果 中国向け経済協力の大きな特色として 我が国の各地方自治体が中国の様々な省 都市 等との姉妹関係等を通じて従来から積極的に自治体ベースの地方対地方の経済協力を行っ ているという点があげられる 円借款においても 従来からこのような我が国の地方自治 体 あるいは地方の大学 研究機関 NGO 等との連携を重視しながら案件の形成が行わ れてきた 2006 年度円借款においても 前年度に引き続き 我が国国民の知見を反映し 日本の顔の見える援助を実施するために 案件形成の段階から 我が国の地方自治体等と の連携が積極的に行われている 具体的自治体等との連携の事例は以下のとおり 雲南省昆明市水環境整備事業 日本の湖沼汚染対策の経験を生かし 滋賀県の琵琶湖研 究所での研修や姉妹都市である神奈川県藤沢市との交流を事業の一環として実施する予 定 また 北九州市による下水道事業経営研修プログラムが策定されており 実施機関 からの研修生受入を準備中 寧夏回族自治区都市水環境整備事業 寧夏大学と島根大学の協力関係を基礎に 再生水 の有効利用等節水型 循環型年の構築に向けた取組について島根大学よりの知見を得た また 同様に姉妹都市である島根県をはじめ 節水対策 再生水利用にかかるノウハウ の蓄積が豊富な福岡市 北九州市などでの研修を検討 吉林省松花江流域生態環境整備事業 吉林省と姉妹都市である宮城県において日中緑化 基金と連携した植林活動の展開及び宮城県における種苗生産技術や森林管理技術の研修 を実施予定 内蒙古自治区フフホト市大気環境改善事業 姉妹都市関係にある愛知県岡崎市における 環境政策 モニタリング対策等に関する研修を実施予定 また京都大学の行うフフホト 市の環境インパクト調査と連携し その知見を事業に反映していく予定 2 今後の日中経済協力の推進に向けて 1 量から質重視へ 2001 年の 対中経済協力計画の見直し 以降 中国向け円借款は 金額が減少してい く一方 インフラから環境 人材育成等へ 比較的開発の進んだ沿海部から開発が遅れて いる内陸部へと円借款の対象がシフトしていくのに伴い プロジェクトの形成に際し よ り緻密な準備 ハード面のみならず研修等のソフト コンポーネントの組み合わせが必要 となっており 従来の 量 の時代から 新しく 質 の時代に入ってきたということが できよう これに伴い 上述したように 円借款の準備段階から中国側の事業実施機関と JBIC 日本政府のみならず 我が国地方自治体等が積極的に案件形成に関与する等 地 55

63 方自治体 大学 研究機関 あるいは NGO 等との共同による案件の形成 実施が重要なポイントになってきた 我が国の顔の見える援助 あるいは日中相互理解の増進という点からもこれらの草の根的な地方と地方の間の協力という図式は今後益々重要性を増してくるものと考えられる (2) 日中双方の 互恵性 の観点からの案件の採択過去 6 年間に日本の中国向け円借款は 約 1,000 億円以上減額し 2000 年度当時の 3 分の 1 以下の規模になった また 2005 年 諸般の情勢により 日中政府間で北京オリンピック前までに円借款の新規供与を終了する旨が了解されている このため 今後はこれまでの円借款の総括という大きな作業に取り組んでいく必要がある 一方 中国は依然として農村問題や深刻な貧困問題を始め様々な課題を抱える開発途上国であり 我が国にも直接影響を与えうる環境問題や感染症問題などの問題をも抱えている これらの問題を解決し 中国国内が安定するための必要な支援を行っていくことは隣国である我が国にとっても重要であり 特に環境 省エネ 人材育成等の分野で協力していくことの意義は依然として大きいと言える 対中 ODA また円借款の 30 年近くにわたる経験とネットワークの蓄積は 今後の日中協力の枠組みにおいても有益な資産として活用できるものと考える

64 第 2 節その他資金協力 1 06 年度の業務概況 06 年度の融資承諾は 本邦企業の事業投資案件への支援ならびに日本の資源確保 本 邦企業の事業環境整備を企図する事業開発等金融の承諾であり 輸出金融の承諾は前年度 に引き続きなかった 1 輸出金融 我が国から中国へのプラント等の輸出に伴う輸出金融承諾額は 累計で 751 件 7,217 億円である 近年は 中国政府が国産化政策を推進していること また中国地場金融機関 における低金利 長期間の外貨建融資が進展してきていること 中国企業における資金調 達手段が多様化してきていること等を背景として 06 年度も 05 年度に引き続いて融資承 諾がなかった 中国優良企業向けプラント輸出商談はキャッシュ決済となっており 延払 いファイナンスを前提にした輸出金融利用の商談が減少してきている 他方 原子力発電 交通分野等の大型プロジェクト商談においては 本邦企業も国際コンソーシアムにより受 注を目指しているところ これらの案件は諸外国との厳しい競合が予想されており 本邦 企業支援の見地から金融面においても相応の支援の必要性が見込まれることから 積極的 に支援していく予定である 2 投資金融 06 年度の我が国企業の対中投資に伴う投資金融の承諾は 大型案件がなかったことか ら 22 件 177 億円と前年度比減少した 日本の対中投資は 90 年から急速に増加し 95 年にピークに達し その後低下を続け 99 年に底を打ったが 以降着実に回復してきている 中国向け投資金融は本邦製造業の中国における生産拠点設立 増設等を支援することによ り 本邦企業の国際競争力強化 海外市場の維持 確保等を促進し 海外事業における収 益力の向上を通じて 国内事業の高度化 活性化等に繋がるという意義を有するものであ る 対中投資金融はこれまでも対中投資全般の動きをタイムラグを追って推移してきてい るが 06 年度は自動車等の中小裾野産業向けが大宗を占めており 金額的にも前年度比 減少したものである 3 事業開発等金融 79 年に開始した中国向け事業開発等金融は 中国政府向けの貸付であり これまで本 邦と中国のその時々の経済貿易関係を背景に 両国にとってメリットが見込まれる案件に 融資を行なってきた まずは 中国における石炭 石油開発を支援し 間接的に日中間の 長期的な資源引取に寄与した資源バンクローンを皮切りに 90 年代後半以降は日本政府 57

65 の資金協力計画等の下 インフラ基幹セクターを主要融資対象とし 累計で 152 件 約 2 兆 2,949 億円の融資承諾を行なっている 近年は エネルギー関連案件として 市中金融機関とともに 04 年度に安徽省の石炭 ガス化 環境改善案件向けに 8,000 万ドル 山西省炭鉱メタンガス案件向けに 2,000 万ド ルの融資承諾を 06 年度については黒龍江省のコージェネレーション案件向けに 6,000 万 ドルの融資承諾を行った 07 年度についても 引き続き複数の省エネルギー 環境改善 案件について融資検討を行っている 2 今後の対中資金活動 1 輸出金融 投資金融 輸出金融の承諾案件数は減少しているが 03 年度に承諾した大型プロジェクトファイ ナンス案件のように金融面におけるより踏みこんだリスクテイクが本邦企業受注のカギと なるケースが出てきている他 発電 交通等の大型インフラ案件が予定されており 民間 金融機関と共に 引き続き本邦企業の国際競争力確保の観点から支援していく 投資金融については これまで同様本邦企業の対外進出を金融面からサポートしていく こととなるが 中国に進出することによって生産コスト削減を行い 以て企業の国際競争 力維持 強化に資するような事業 これまで本邦企業が中国市場において必ずしも十分に 市場開拓が出来ていなかった分野や同様に本邦の技術 ブランドが十分に普及していな かったような事業 また 本邦の排出権獲得や省エネ 新エネルギー等の環境分野におけ る事業等については積極的に支援していくこととなる 2 事業開発等金融 中国向け事業開発等金融は 79 年以降これまでに約 2 兆円以上を融資してきたが この 約 8 割に当たる 1 兆 7,000 億円が中国の石油 石炭資源の開発資金として使用された資源 ローンである 資源ローンは日中の民間ベースの日中長期貿易取決めに基づいて 大慶原 油や原料炭の輸入を念頭に置きながら 中国側へ融資したものであり 日本側の資源確保 と中国側の開発資金ニーズがうまくマッチしたものであった いわば 目的はタイドであ る一方 資機材の調達はアンタイドであるというのが この融資の特質である 96 年以降は 当時の日本における膨大な経常収支の黒字を背景に国策として実施され た資金還流計画 資金協力計画に基づく事業開発等金融を実施した 現在 中国は目覚し い経済発展を遂げるとともに 日中間の経済関係も一層緊密化していることから これま で以上に本邦企業の中国における円滑な経済活動の支援や ビジネス環境の整備 環境支 援に繋がるような案件を中心に検討していくことにより 広い意味で我が国の国益に資す るという観点が益々必要ということになるものと考える 58

66 (3) その他以上の融資分野における中国側との関係強化に加え 融資以外の支援としての政策対話や情報提供等による本邦企業支援も活発化してきている 例えば 投資金融利用企業に対しての外債登記手続のサポートや利払い関連の国税局手続のサポートがあげられる これらはいずれも国際銀が中国の中央 地方政府と直接に交渉 協議し 本邦企業が行なってきた交渉を質的に補完することによって 中国国内における諸手続きの迅速な実現 手続きの簡素化に資するものである これまでの国際銀の中国における長年にわたる活動を通じて培った中国政府当局とのパイプを十分に活用し 本邦企業のビジネス展開に役立てるものである また 2005 年 2 月 16 日には京都議定書が発効しているが 中国自身も CDM( クリーン開発メカニズム ) を活用していく意向があり 国際銀としても事業開発等金融や投資金融等に加え 04 年 12 月に設立した 日本温暖化ガス削減基金 (JGRF) も活用しつつ 中国における CDM に前向きに取り組む予定である 加えて 国際銀は 02 年 12 月に日本政府が提唱したアジア債券市場育成イニシアチブ (ABMI) に対して積極的に取り組んでおり これまでにタイや韓国における保証供与の実績があるが 中国における喫緊の重要課題の一つである資本市場育成についても これまで国際銀が債券発行体として長年にわたり培ってきた経験 ノウハウを活かし 他方 融資サイドにおいて高まってきている人民元建融資のニーズと結びつけることによる人民元建債券の発行等に向けた取り組みも本格化させていく予定である ( 参考 ) 国際銀 ( 旧輸銀 ) の対中融資の経緯等 1962 年 11 月 日中総合貿易に関する覚書 調印 (LT 貿易の開始 ) 1963 年 3 月 輸銀の中国向融資開始 ( 中国向第 1 号延払輸出案件融資承諾 ) 1972 年 9 月 日中国交回復 1978 年 2 月 日中長期貿易取決め調印 ( 対象期間 : 当初 78 年から 85 年までの 8 年間 その後 79 年に改訂し 90 年まで延長 ) 8 月 輸銀の資源バンクローンの交渉開始 ( 中国側三原則 援助 借款 投資は受け入れず の変更が背景 ) 12 月 中国 : 中国共産党第 11 期第 3 中全会にて 経済改革開放路線 決定 1979 年 5 月 第 1 次資源バンクローン ( 総額 4,200 億円 ) 覚書調印 1984 年 12 月 第 2 次資源バンクローン ( 総額 5,800 億円 ) 覚書調印 1987 年 9 月 中曽根総理が中国輸出基地開発計画に関し 資金還流計画 (87 年 5 月発表 ) に基づき 総額 1,000 億円 ( 約 7 億ドル ) の資金協力 ( 輸銀融資分約 2 億ドル ) を行う旨表明 1988 年 8 月 竹下総理訪中 輸銀の青島 海南島向資金還流 400 億円の供与につき表明 1989 年 6 月 中国 : 天安門事件発生 1990 年 12 月 日中長期貿易取決め調印 (91 年から 95 年までの 5 年間 ) 1992 年 1 月 中国 : 鄧小平による 南方講話 ( 深圳 珠海を視察 ) 6 月 第 3 次資源バンクローン ( 総額 50 億ドル相当 7,000 億円 ) 覚書調印 1995 年 9 月 日中長期貿易取決め調印 (96 年 ~ 2000 年までの 5 年間 ) 1996 年 1~3 月 対中資金協力アンタイドローンの貸付契約締結 ( 以降 個別案件毎に対応 ) 2000 年 12 月 日中長期貿易取決め調印 (2001 年 ~ 05 年までの 5 年間 ) 2005 年 12 月 日中長期貿易取決め調印 (2006 年 ~ 2010 年までの 5 年間 )

67 第3節 無償援助 1 援助実施の動向 1 無償援助対象国としての位置付け 対中新規円借款が近く終了となることについて 日中双方はほぼ共通の認識に達してい る 一方 ODA の一環とはいえ円借款に比べ 額の著しく少ない技術協力及び無償資金協 力についてはとくにその終了について言及はない ただし円借款の動向の影響を受け 技 術協力及び無償資金協力は漸減する方向にある 日本政府の無償資金協力の供与基準は国 際復興開発銀行 IBRD 世界銀行の一部 の融資指針を参考に 1 人当たりの GDP が直 近では 1,675 ドル以下を目安としている 中国の 1 人当たりの GDP は 05 年には 1,727 ド ルとなったため 無償資金協力も近い将来打ち切られる方向にあることは確かであるが 06 年度において打ち切りについての明確な政策決定は出ていないようである わが国の無償協力には①無償資金協力②技術協力 の 2 種類があり 前者には一般無 償 文化無償 水産無償 災害援助 教育無償 食料増産援助及び在外の大使館が直接行 う 草の根無償 がある これらは基本的には日本政府は資金を開発途上国に供与し 途 上国はそれを用いて 資材を購入する これらの案件について JICA は事前調査及び実施 中の実施促進業務を行い 後者は主として JICA が実施している わが国の対中国無償協力は中国の第 10 次五ヵ年計画及びわが国の援助政策の基本であ る 政府開発援助大綱 政府開発援助に関する中期政策 及び 対中国経済協力計画 に基づいている その重点分野は次の通りである 環境問題等地球規模の問題に対処するための協力 具体的には環境保全 水資源管理 森 林保全 造成 環境情報の作成 対応策の研究 新 再生エネルギーの導入及び省エネルギー の促進 改革 開放支援 中国がより開かれた社会へ発展し 世界の統一した経済連関に加わり 市場経済化していくよう促すための支援を実施する 制度整備 人材育成支援 世界基準 ルールへの理解促進 相互理解の促進 中心は人的交流の促進 共同研究 日本研究の促進 とりわけ次代のリー ダーとなる人達 さらに広く一般の中国人及び日本人の交流を促進する 貧困克服のための支援 貧困対策のための政策 制度面の整備 人材養成 貧困層を対象 とした保健 教育面の支援及び貧困地域の民生向上のための協力 但しその際 日本農業 などへの影響を考慮する 60

68 2 援助実績とスキーム別の援助動向 援助実績は図表 1 に示した 以下援助スキーム別に最近の動向を解説する 無償資金協力 05 年度 億円 対中無償資金協力の重点分野は①わが国国民生活にも直接関係する分野 環境分野 伝 染病対策 教育分野など ②わが国に対する理解の増進に資する分野 日本語教育 日本 研究 広報効果のある案件など ③主として内陸部の貧困地域の民生向上に資する分野 生 活用水 農村電化 基礎 職業教育 保健 医療 洪水防止など である 地域は内 陸部に重点を置く そして改革 開放の支援である 03 年度から減少傾向にあった供与額は 05 年度も減少し その傾向を強めた これは大 型案件が無くなり 対象分野も限られてきていることのほか 対中協力見直しの本格化及 び日中間の政治間係の悪化を反映したものである また最近の特徴的なことは 02 年度か ら開始された留学生無償 NGO を対象とした草の根援助 農村教育 医療が中心 と災 害援助が 人間の安全保障無償資金協力 として主流となったことである JICA は無償資金協力に関しては文化無償以外の調査業務及び実施促進業務を行うが 05 年度 JICA 関連の無償資金協力案件は以下のものである 実施促進事業 ①新疆ウイグル自治区医療水準向上②大連日中友好人材育成センター設 立計画③留学生支援無償④第 2 次黄河中流域保全林造成計画⑤家庭保健研修センター機材 整備計画 ⑥第 4 次貧困地域結核抑制計画⑦その他草の根無償 事前調査案件 ①酸性雨及び黄砂モニタリングネットワーク整備計画②第 3 次中等専業 教育学校機材整備計画③山西省母子保健 児童病院医療機材計画④第 5 次貧困地域結核抑 制計画 以上でも明らかな通り 内容的には環境 貧困対策 保健衛生 教育に絞られている 図表 1 ఘ ㊄දജ 援助実績 ήఘ ㊄දജ ᛛⴚදജ ᐕᐲ ᐕᐲ ᐲㄥว 注 有償資金協力は 05 年に凍結解除されたもの 無償資金協力は JICA が事前調 査及び実施促進を実施しているもののみ 両者とも交換公文ベース 技術協 力は JICA 経費実績ベース JICA ベース以外のものは含まず 出所 中国における JICA 事業の概要 06 年 6 月等より作成 61

69 技術協力 05 年度 億円 技術協力についても分野及び地域は無償資金協力と基本的には同じであり また方式で は総合性の高いプロジェクト方式技術協力が減少し 研修事業を重視する方向である さ らに WT0 等の世界基準に合致すべく法律 制度の整備 他方市場経済化の中での社会の セーフティネットの構築などのソフト面の協力が中心となる これはここ数年の傾向であ り 05 年度においても同様である 金額的には 2000 年に 82 億円を供与した後 毎年減 少している 05 年度も前年に比較し かなり減少を見たが 従来の比較的大型な案件が終了時にき ていたこと また比較的金額のかさむプロジェクト方式技術協力 開発調査事業が減少し さらに日本の技術協力案件が JICA 主体及び現地主体への移行過程にあって 新たなプロ ジェクトが減少したことも要因である 今後については減少傾向にある技術協力が大きく 増加に転じる可能性は少ない 人材交流 留学生 1999 年から開始 長期研修員の名称で 2 年間 を中心とするソフ ト面の協力に重点が移る また 2000 年度から日本の地方自治体 民間団体が中国の地方 政府 大学との間で行う協力 主として研修員受入 専門家派遣 を支援する草の根技術 協力が次第に活発化している ただし中国側は JICA の新規のスキームであるシニア海外 ボランテイア事業 熟年者の海外協力隊事業 開発パートナ事業 民間団体 大学など によるプロジェクト方式協力 に対する関心はあまり強くない 3 他のドナーの中におけるわが国に位置 日本は OECD 開発委員会 DAC の諸国の中で対中国二国間援助の最大供与国となっ ているが 03 年のその全体に占める割合は 67 と前年の 68 より若干減少した 02 年か らは 3 位に英国に替わってフランスが入っている 図表 2 に主要国の実績を示した 一方国際機関からの援助では 03 年は欧州基金 CEC が 1 位 2 位がオゾン層保護基金 3 位が地球環境フアシリテイ GEF 4 位が国連児童基金 UNICEF であり 5 位が世 図表 2 主要国の援助実績 ᐕ 㗵 㧝 㧞 ᣣᧄ ࡈ ᣣᧄ ࡈ ᣣᧄ ᣣᧄ 注 数字は支出純額 単位は百万ドル 出所 04 年度 ODA 白書国別データブックより 62 㧟

70 図表 3 主要国際機関の援助実績 ᐕ 㗵 㧝 㧞 㧟 㧯㧱㧯 /QPVQTGCN 2TQVQEQN 㧳㧱㧲 㧵㧰㧭 /QPVQTGCN 2TQVQEQN 㧯㧱㧯 㧵㧰㧭 /QPVTGCN 2TQVQEQN 㧯㧱㧯 㧵㧰㧭 / PVQTGCN 2TQVQEQN 㧯㧱㧯 注 数字は支出純額 単位は百万ドル MontorealProtocol は地球温暖化防止に関連した環境分野の基金 出所 04 年度 ODA 白書国別データブックより 界食糧生産基金 WFP である 国際開発協会 IDA 世界銀行の一部 の供与はその額が年々減少傾向にあるが 2002 年以降中止した これは中国に対する世銀の政策の変化を示すもので 後発開発途上国 LLDC 扱いから脱却したことを示している しかし一般借款の方は継続する方向である 次に重点分野は洪水防御等のインフラ整備 貧困対策 農業 環境 地方開発である 2 05 年度の JICA の対中国技術協力 対中国技術協力の内容には研修員受入れ 現地研修 第三国研修 青年招聘 専門家派 遣 青年海外協力隊 プロジェクト方式技術協力 草の根技術協力 開発調査 国民参加 型技術協力推進事業等から成る 05 年度協力等実績は次の通りである 二国間研修及び交流事業 1,367 名 日本国内研修 現地国内研修 第三国研修 日韓共 同研修 青年招聘事業を含む 日本国内研修 とくに国別特設を重視し 環境保護 円借款汚水処理業務の業務従事者研修 地域住民の砒素感染対策従事者研修 財政部財 政立法研修 証券先物取引市場監督者管理研修 中西部貿易 投資促進研修 東北部貿 易 投資促進研修 日本 NPO 法制度視察 東アジア海上犯罪取り締まり研修等のソフ ト分野へ重点が移行している その他 2000 年度から 中央党校の 1 年コースの修学旅行的研修を実施しているが こ れは当時の河野洋平外相と曽慶紅党組織部長 現国家副主席 との合意によるもので 将 来の中国各分野のリーダーとなる人々を日本に短期間招き 日本を理解してもらうことを 目的とした新事業である 05 年は 80 名を受け入れた 現地国内研修①環境情報ネットワーク 日中友好環境保全センター ②貧困地区医療技 術研修 日中友好病院 ③西部職業訓練教師研修 天津工程師範学院 第三国研修アジア地域環境保護能力向上 日中友好環境保全センター 青年招聘事業 240 名 外交部 全国青年連合会を窓口とする 2 コース 一般公募 1 コー 63

71 64 㧤 㧥 㧤 㒐 ធ ᒝ ൻ 㧥 ක ଔ 㧝㧤 ⴕ ᡷༀᡰ ࡊ ࠚ 㧞㧢 㧞㧡 㧞㧡 ᄢㅪᏒࡆ ࡀ ᧚ ᚑ ߦ߅ߌࠆⅣႺ ẑṵࡕ 㧏 ⑼ቇᛛⴚ ജᒝൻࡊ ࠚ 㒐น ᗵᨴ ߩࠨ ࡌ ᒝൻࡊ ࠚ ᣂ ᄤὼណ ᘒ ߣ ቯ ࡊ ࠚ 㧏 ጊ 㓵 㐷 㑐 ᘒ Ⅳ Ⴚ ᓳ ࡊ ࠚ 㧏 㧴 㧵 㨂 㧭 㧵 㧰 㧿 ኻ ࡊ ࠚ Ꮊ 㔗ጊ ട ว ኻ 出所 2003 年 12 月 2004 年 12 月 中国における JICA 事業の概要 から作成 は環境保護分野の案件 㧞㧠 㧞㧟 㧞㧞 㧞㧝 㧞㧜 ਛ ਛ ㇱ ኅ ᣖ ኅ ᐸ ஜ ࠨ ࡆ ᒝ ൻ ࡊ ࠚ 㧝㧥 㧞㧠 ᣣਛ ἴኂදജ 㧞 㧟 ㇱ ⴕ ታ 㙃 ᚑ 㧞㧞 Ꮊ 㔗ጊ ട ว ኻ 㧞 㧝 ࡊ ࠚ 㧞 㧜 ਛ ਛ ㇱ ኅ ᣖ ኅ ᐸ ஜ ࠨ ࡆ ᒝ ൻ 㧝 㧥 ᐢ Ꮊ Ꮢ 㒮 ᗵ ᨴ ኻ ࡊ ࠚ ᄢㅪࡆ ࡀ ᧚ ᚑ ᣣਛ ἴኂදജ 㧝㧤 㧝㧢 㧝 㧢 ᛛ ⴚ ડ Ḱ ൻ ㆡ ว ᕈ ଔ ࡊ ࠚ ㇱ ⴕ ታ ᚑ ᐢᎺᏒ㒮 ᗵᨴ ኻ ࡊ ࠚ 㧝㧡 㧝 㧡 ᴺ ડ ᴺ ᢛ ࡊ ࠚ ⴕ ᡷༀᡰ ࡊ ࠚ ᛛⴚⷙ Ḱൻ ㆡวᕈ ଔࡊ ࠚ ᴺ ડ ᴺᢛ ࡊ ࠚ ᣣਛᨋ ᘒ 㧏 ᄥḓᵹ ߩ ⅣႺ ᓳ㜞ᐲൻ ࡓ㐿 㧏 ㊄Ά ࡀ ⅣႺ ᛛⴚ 㧏 㤥㦖ᳯ ㄘ ዷ Ꮉ ᨋㅧᚑࡕ ᡷ 㧏 ਛ ᨋᧁ 㧏 ਛ ᄢ ẑṵ ẑṵࡕ ਛ ࡂࡆ ኾ㐷 㙃ᚑ ᜬ ㄘ ᛛⴚ 㐿 ᧚ ᚑ 㧞㧜㧜㧢ᐕᐲ㧔 㧕 㧝㧣 㧝㧠 㧝 㧠 ᣣ ਛ ᨋ ᘒ 㧏 㧝㧣 ਛ ḓർ ᛛⴚ㐿 ታ ᩏ 㧝㧟 㧝 㧟 ᄥ ḓ ᵹ ߩ Ⅳ Ⴚ ᓳ 㜞 ᐲ ൻ ࡓ 㐿 㧏 㧝㧞 㧣 㧣 ਛ ᨋ ᧁ 㧏 㧝 㧞 ㊄ Ά ࡀ Ⅳ Ⴚ ᛛ ⴚ 㧏 㧢 㧢 ਛ ᄢ ẑ Ṵ ẑ Ṵ ࡕ 㧏 㧝㧝 㧡 㧡 ਛ ࡂ ࡆ ኾ 㐷 㙃 ᚑ 㧝 㧝 㤥 㦖 ᳯ ㄘ ዷ 㧠 㧠 ㄘ ᛛ ⴚ 㐿 㧔 ᜬ ㄘ ᛛ ⴚ 㐿 㧕 㧝㧜 㧟 㧟 ᧚ 㙃 ᚑ 㧝 㧜 Ꮉ ᨋ ㅧ ᚑ ࡕ ᡷ 㧏 㧞 㧝 㧞㧜㧜㧡ᐕᐲ プロジェクト方式技術協力 㧞 ᔂ ࡊ ࡑ ࡋ ࠤ ࠕ ᛛ ⴚ 図表 4 㧝 ᣣ ਛ ᅢ Ⅳ Ⴚ 㧔 Υ 㧕 㧏

72 65 㧢 㕍ᶏ ካᏒ ว శ㐿 㧣 ਛ ㄘ ㇱ ળ㙃 㒾ߩ ᣂߣ ℂߩⷙ ൻ ᩏ 㧤 ࡌ ᾲ Ḯ㐿 ᩏ 㧡 ᣂ ข ࡈࠔ ߦ߅ߌࠆᜬ ਅ Ḯ 㚂ㇺ㘑 ⵍኂ ߦ߅ߌࠆ ᨋ ᓳᣥ ࡕ ᨋㅧ ਛ ㄘ ㇱ ળ㙃 㒾 ᐲߩ ᣂߣ ℂߩⷙ ൻ ᚑ ᩏ 㧏 㧟 㧟 ㇱ ਛ Ꮢ ዷᚢ ቯ ᩏ 㧞㧜㧜㧢ᐕᐲ㧔 㧕 㕍ᶏ ካᏒ ว శ㐿 ᩏ 㧠 ਛ ㇱ㐿 ㊄Ⲣᡷ㕟 ᩏ 㧞 㧞 㔕ධ ዊᳯᵹ ว ἴኂኻ ⅣႺ ᘒ ᓳ 㧏 㧝 㧞㧜㧜㧡ᐕᐲ 開発調査 㧝 ᐲᢛ 出所 同前 図表 5

73 ス その他は中央党校だが一般的には本招聘事業にはカウントされていない ) その他国際機関等からのマルチ型受入若干名 派遣専門家プロジェクト方式技術協力による派遣を含めると全体で 360 名となる しかし中国の場合 長期個別専門家が少ない シニア海外ボランテイア派遣 6 名 青年海外協力隊 97 名 ( 新規 33 名 継続 64 名 ) シルバーボランティア支援 JICA は国際航空賃のみ負担 技術協力プロジェクト旧プロジェクト方式技術協力ほか それ以外の案件も含み25 件 ( 継続中 18 件 ) 節末の図表 4 に概要を示した 最近 JICA の対中技術協力でいうプロジェクト方式技術協力 ( プロ技協 ) は従来と異なり ソフト面を中心にするため 大規模な機材供与部分が無く 専門家派遣 研修員受入れが中心であり 協力期間も 3 ~ 4 年程度となるので 従来のプロジェクト協力に比し規模も小さい しかし 開始に際し協議議事録 (R / D) を日中双方で締結することは変わりない 一般に終了後必要ならば 2 年 派遣専門家の数も極端に減らして フオローアップ を行う そのため同一年度に正規の期間とフォローアップが重なることもある 開発調査前年からの実施中のものが 7 件 新規案件は 1 件 図表 5 に概要を示した 開発協力引き続き湖北小菜種生産技術開発 現地実証調査 ( これらは民間企業による投融資のための試験的事業への協力である 05 年 6 月まで ) 草の根技術協力 26 件 その他事業開発福祉支援事業として住民参加の形式を採る 貴州省道真県 雷山県全民参加型総合貧困対策モデルプロジェクト がある 3.06 年度の JICA の対中国技術協力計画計画では基本的に 05 年度と同様漸減傾向にある 研修員受入事業 1,318 名 現地研修 1 貧困地区医療技術研修 ( 日中友好病院 )2 西部職業訓練教師研修 ( 天津 )3 循環経済に向けた政策改革と体制革新 ( 日中友好環境保全センター ) ほかに新たに 1 コースを実施する予定 第 3 国研修アジア地域環境保護能力向上 ( 日中友好環境保全センター ) 青年招聘事業 229 名 中央党校 80 名 派遣専門家 247 名前後 うち個別専門家の人数は少なく 中でも長期派遣は極めて少ない またシニア海外ボランテイアは 6 名を予定する 青年海外協力隊 97 名 技術協力プロジェクト 26 件 うち継続が 20 件 開発調査 06 年度に実施予定案件は 4 件である 現在の開発調査案件は制度改革 環境

74 造林及び自然生態保護が中心である 草の根技術協力 30 件 ( 新規 7 件 継続 23 件 ) 無償資金協力 9 件 ( 調査 4 件 実施促進 5 件 ) 4. その他の事業その他 現地の住民が中心となって行う事業への支援する形のものも開始された 中国においては既に環境保全が国の重要国策となっており こうしたことを反映して対中国無償資金協力 技術協力においても数年前から重点分野として取り上げられているが 05 年度においても実施中のプロジェクト方式技術協力は自然保護も含め 25 案件中 7 案件を占め こうした中で大きな役割を果たしているのが日中友好環境保全センター (96 年開所 ) である 本センターに対し 日本の政府系機関 民間機関がさまざまな形で協力していたが 06 年 3 月に第 3 フエーズが終了し 終了式が 06 年 7 月 2 日に同センターにおいて盛大に実施された その後は 2 年間 フォローアップを実施し 1ダイオキシン等の残留毒性の研究 2 環境管理者制度研究 ( 日本でいう公害管理者制度 ) の 2 テーマについて 長期専門家 2 名を派遣することになった 同時に同センターと 北九州国際研修協会 地球環境戦略研究機関 海外環境協力センター 日本環境技術協会 国立環境研究所との間で未来に向けての協力協定を締結した ところで最近の中国の環境面の動きの中で注目されるのは 次に示す諸都市では提示されている問題を解決しない限り 当該都市において新たな開発プロジェクトは認可しないとする方針が打ち出されていることである 1 山東省莱蕪市の製鉄所の公害問題 2 山西省呂梁市のコークス セメント工場の公害問題 3 貴州省六盤山市の発電所の公害問題 4 河北省唐山市の製鉄所の公害問題 である 5.JICA の機構改革及び今後の展望一連の行政改革の中で JICA は 2003 年 10 月から独立行政法人国際協力機構 ( 英文名称 JICA は変更せず ) に改組され さらに近い将来独立行政法人国際協力銀行の円借款部門と合併する予定である 近年 JICA は海外の現地事務所を強化し 現地事務所に一層権限を委譲することで 現地のニーズにより適合した協力案件が実施されるものと期待されている ODA の重要な一翼を担う JICA の対中協力はここ数年大きく方向を転換しつつある 巨額の機材供与が絡んだプロジェクトから ソフト中心の協力の方式に重点を移していることである たとえば法整備面では NPO 法制整備 海上犯罪防止 税務 証券 財政立法 経済法 企業法 技術 規格 知的財産保護 の協力 市場経済化に適応したシステム構築等である また環境改善面の協力 中でも自然環境建設の協力が中心となる こうした方向は中国の経済力の向上に伴い 今後もニーズが増加しよう JICA はここ数年 民間との協力を強化する方向としてパートナシップ開発協力 シニア海外ボランテイア派遣を実施している これに対し理由は必ずしも明確でないが 中国

75 はあまり積極的でない 一方日本の地方自治体と中国の地方政府 大学 医療機関 民間団体などとの間の人事交流を主とした 草の根技術協力 が急速に増加し 協力の中心なる方向にある ( 図表 6 に概要を示した ) また 地方における貧困対策で現地の国民参加型の協力も見られ始めた 日中協力による第三国支援は第三国研修という形で結実しつつあり 例えば 03 年度から始まった アジア地域環境保護能力向上 は 05 年度も継続された 国際機関 第三国と連携して中国を支援するものとして日中韓共同研修 淡水環境研修 大気環境保全管理 洪水ハザードマップ作成 が 中国と WHO との連携の基礎の下で実施される 貧困地域結核抑制計画 ( 無償資金協力 ) があげられる

76 69 ฃ ฃ ฃ ޔ ኾ㐷ኅᵷ ኾ㐷ኅᵷ ޔ ฃ ฃ ޔ ኾ㐷ኅᵷ ኾ㐷ኅᵷ ἀ㓁Ꮢ 㤥㦖ᳯ 㐳ᤐᄢቇ ࡂ ࡆ Ꮢ ࡂ ࡆ Ꮢ ᄢㅪᏒ ᣂẟ 㧺㧼㧻 Ꮊ ࡉ ᣂẟ ߇ࠎ ർᶏ ᣩᎹᏒ ੩ㇺᏒ 㢬 㙚 ㅧᯏ 㤥㦖ᳯ ㇹ ᑪ දജ 㓚ኂఽ ᢎ ᣉ ᡰ ࡂ ࡆ Ꮢක ᛛⴚදജ 㤥㦖ᳯ ኙ 㜞㦂 ኻᔕᑪ ᄢㅪ ᤃ ᛛⴚ᥉ ฃ ޔ ኾ㐷ኅᵷ ห ห ห ห ኾ㐷ኅᵷ ฃ ޔ ኾ㐷ኅᵷ ฃ ޔ ኾ㐷ኅᵷ ᄢㅪᏒ ጊ ᄢหᏒ 㐳ᤐᏒ ศᨋᄢቇ 㓁Ꮢ ᐢ ᔂ ศᨋ ንጊ ጟᏒ ᄢ Ꮢ ችၔ ߇ࠎ ᏪᐢᏒ ᐶ 㜞 ችၔ ㆯካ ㆯḧ ᶏḧ ℂ ਅ ޔ ޔ ᜬ ℂߩᛛⴚදജ ᄢหᏒⅣႺᡷༀ ᚑ ೨ ߇ࠎᣧ 㓁Ꮢㄘ ᝄ 㘧 ᕈኂ ኤ ᔂ ᅢߩ ᢛ ਅ ㆡᱜൻᛛⴚ ᧅ Ꮢᶖ㒐ዪ ኈ ਛ 㑐ଥᯏ㑐 ᶖ㒐ⴕ ᣣᧄ 㑐ଥᯏ㑐 2005 年度 草の根技術協力 ࡊ ࠚ ฬ 図表 6

77 - 70 -

78 第3章 第1節 制度環境の変化 産業構造調整 目標達成にがむしゃらな対応 1 過剰 劣後設備の淘汰 環境 エネルギー面からアプローチ 1 上期に相次いで出された指導意見 中国政府は 05 年 12 月に産業調整暫定規定 産業構造調整指導規定 2005 年版 を出し 産業構造調整の大枠を示した 特に過剰設備と技術的 規模的に劣後した設備については 05 年からその淘汰 廃棄に傾注しており 06 年 3 月には 生産能力が過剰な産業の構造 調整を速やかに推進することに関する通知 国発 号 を出し 過剰設備を抱 える産業として以下を明示した 明らかに過剰な産業 鉄鋼 電解アルミ カーバイド 合金鉄 コークス 自動車 今後過剰となる産業 セメント 石炭 電力 紡績 また産業構造調整の原則として次のようなことを示した ①市場による資源配分の発揮 ②経済及び法律手段 必要な行政手段の総合運用 産業政策による指導強化 信用貸付政 策による支援 財政 税制の調整 環境 生産安全 技術 土地利用と資源利用などに よる市場参入標準の厳格な執行 ③産業 地区 企業の具体的状況による分類指導のうえで劣後設備を淘汰 ④改革を推進することなどで構造調整を保証する しかし 中国政府が構造調整のために実施する処置として掲げているものは 以下の通 り必ずしも市場機能のみを利用するものではない 設備投資の再拡大の防止 再拡大の防止は 過剰生産能力を持つ産業の構造調整推進の 重要な前提であり そのためには 中央政府のマクロコントロールを継続し 土地の供 給 貸付を制限し 設備投資規模を厳格にコントロールする 新規プロジェクトの厳格なコントロール 関連する法 規則を根拠に 厳格な環境 安 全 エネルギーと水の節約 資源の総合利用 品質 技術 設備規模などの各種標準に より参入障壁を高める プロジェクトの建設情報を選別し 整理整頓を継続的に進める 関連する計画 産業政策 土地供給政策 環境保護 生産の安全などで市場への参入条 件に合わないプロジェクトは法に基づき建設を中止する 資源を破壊し 環境を汚染し 安全な生産条件を備えていない小企業は法に基づき閉鎖 する 産業政策に符合し 技術水準が高く 産業の高度化にとって重要な大企業の技術 改造プロジェクトを支援する M&A などにより産業の集中化 大型化 基地化を促進 する 金融政策 土地政策 建設関連の政策 環境政策 生産の安全にかかわる政策などと産 71

79 業政策の協調を図る このように重要な施策は法 規則 行政手段の総合運用であり 中国の報道によれば当初 行政手段の運用が中心になっていたという 国発 11 号文献が出された後 各産業の構造調整指導意見が以下の順で出された 3 月 : コークス 4 月 : 合金鉄 石炭 アルミ セメント 電力 カーバイド 紡績 6 月 : 鉄鋼 9 月 : 亜鉛 11 月 : 銅製錬 板ガラス 12 月 : 自動車これら指導意見は協調体制というだけあり 国家発展改革委員会 ( 発改委 ) によって出された 3 件 ( コークス 銅製錬 自動車 ) を除くと 業種により違いがあるものの財政部 国土資源部 商務部 人民銀行 労働社会保障部 環境保護総局 電力監督管理委員会 工商行政管理総局 質量監督検験検疫総局 安全生産監督管理総局 建設部 鉄道部 水利部 科学技術委員会 農業部 税務総局 銀行業監督管理委員会 証券業監督管理委員会 海関総局なども名前を連ねている (2) 変化する規制方法の重点指導意見が出された過程を見ると 下期はテンポが鈍った 自動車は国発 11 号文献に記載された業種であり 銅製錬 板ガラスは 11 号文献に記載されていないが 年央には通達が出るとの報道があったものである それにもかかわらず通達は第 4 四半期にずれ込んでしまった 中国の報道によればこの遅れの原因は上期の経済状況にあり 中央政府は次のような文献を出さざるを得なかった 1 固定資産投資調整の強化において新規プロジェクトの厳格なコントロールに従うことに関する意見 (6 月 ) 2 高エネルギー消費産業の盲目拡張の防止に関する通知 (7 月 ) 3 規則違反の優遇電力などの政策措置を断固として取り消す (7 月 ) 4 新たに開始したプロジェクトの整理工作指導意見の下達に関する通知 (8 月 ) 上記の4つの通達がだされた背景には 上期の全社会固定資産投資が前年同期比 29.8% 増に達したこと また 2006 年にGDPのエネルギー消費原単位を 4% 引き下げるとの目標に対し 上期がプラス 0.8% 増と達成が難しい情勢が明らかになったことがある 1の通達では 06 年上期に統計に加えられた総投資額 1 億元及びそれ以上のプロジェクトのほか 生産能力が過剰とされた産業では 3,000 万元以上のプロジェクト 石炭産業では年産 3 万トン以上のプロジェクトが見直し対象となった 見直しは政府の決めた産業政策と市場参入基準 プロジェクト審査 土地利用と環境面での承認 貸付審査上の書類の整備状況の各面から実施され これらをすべてクリアしていないプロジェクトの建設は

80 一時停止される この通達には 特急 と付されており 発改委が急いで通知したものである 中国の報道から見て 上期の政策が効果を上げられなかった理由は以下の通りである 産業調整は地方の基幹産業を閉鎖に追い込むことも多く 地方経済( 成長 雇用 財政収入 ) に多大な影響を与える ひとくちに過剰生産能力といっても 市場は国内ばかりとは限らず 説得力に欠ける 構造調整は企業の差別化であり 大型国有企業の拡張は構造調整産業でもここ 2 年間影響を受けていないだけでなく 設備投資が大々的に推進されている 05 年 12 月に出された産業構造調整指導目録における淘汰設備基準を上回る設備 ( 明確な淘汰期限なし ) でも 地方によっては閉鎖対象とされるなど 行政指導方針が明確性を欠く 実施を強制するための制度的裏付がない 一方で国務院は国発 28 号文献としてエネルギー節約の強化に関する決定を公表し エネルギー節約目標責任制と目標達成の評価 考課の実施 設備投資プロジェクトのエネルギー節約評価とその審査制度を始めることになった こうしたことから中国では 政府が構造調整をエネルギー消費や環境 生産安全の面からの制限強化によって進めるのではないかとの報道が流れた 更に 8 月に鉱山 交通運輸 建設 危険化学品製造 花火製造などの特定産業に適用される生産安全リスク担保金融制度が開始された 11 月には監察部と安全生産監督管理総局が公務員による生産の安全にかかわる違法 規律違反の処分についての暫定規定を公布 施行した クリーン生産促進法に基づく鉄鋼 コークス アルミなど有色金属 セメント ガラス 建材 化学工業 紡績などの技術目録が公表され 12 月には 7 業種のクリーン生産評価指標が公表された これらは企業に対し 資源 エネルギーの消耗 汚染物 製品 生産技術 環境管理 生産の安全といった項目ごとに定められた産業別評価基準を上回るよう指導するものである エネルギー 環境 品質といった面での規制は国民にとって受け入れやすいもので 地方政府もこれを拒絶しづらい 実際下期に入り国発 28 号文献に基づき 30 の省 新疆生産建設兵団及び一部の中央企業と目標責任制に基づく調印が行われた このような手法の改善により今後構造調整効果が出てくるとみられる ただしこのような技術面からの生産工程管理と審査の強化は 外資の技術流出懸念を拡大させ また中国企業の生産工程に対する改善努力を損ないかねない また行政執行にかかわる環境検査などは外資にとっては不透明な部分も多い 2. 構造調整と外資政策 目標にとって有利 不利による選別中国政府は産業構造の高度化 優良化 自主イノベーション ( 自主創新 ) 能力の向上のために中小企業を中心に劣後設備を淘汰する一方で 国有大企業に対しては新設 改造を

81 含め優先的に投資許可を与えてきた 06 年にはこのような動きと同時に 外資への批判的論調が活発化した 外資への批判は古くからあったが 04 年に香港の郎咸平教授の論文をきっかけに国有資産の流出問題とからみ外資批判が活発化 05 年下期には国有商業銀行の戦略投資受け入れにからみ再燃した この時には中央銀行と銀行業監督管理委員会が投資受け入れの必要性を主張 大きな問題にはならなかった しかし 06 年 3 月に邱暁華国家統計局局長 ( 当時 ) は 高い技術力 一定の販売シェア 販売網を持つ企業が安く外資の手に渡れば中国の目指す自主技術の育成は達成できなくなるとして 中国における外資の M&A を例にあげた 同時に最近は M&A の焦点が食品 小売りから基幹産業に移ってきたとも指摘した このような発言は発改委の研究所の幹部の発言にも見られ 徐州工程機械集団の買収などの事例をあげ 製造業の基幹である装置産業が外資に握られれば産業技術の自主権 延いては国家の安全の脅威としている 06 年に入ってから中国の第 11 次五カ年計画期の戦略目標 産業政策と外資が密接に関連する形で取り上げられるようになってきた 注目を浴びた徐州工程機械集団は地方国有企業であり 02 年に江蘇省が指定した企業制度改革実験 82 社のうちの 1 社として国有商業銀行の不良債権処理のために設立された華融など 4 つの資産管理公司のデットエクイティスワップの対象となった 03 年には米投資銀行を財務顧問に戦略投資の導入を図った このような経緯で経営改善を進めてきた企業が 米カーライルグループの買収を機に注目を浴びるようになった 同業の三一重工などの買収反対の論陣などもその一因と見られるが この案件を機に 06 年 6 月に外資による境内企業の M&A は国務院の認可事項になったという 8 月に公布された外国投資者による M&A に関する規定 (03 年 3 月公布の規定の大幅改訂 9 月 8 日施行 ) は 改訂前に比べ1 株式交換による買収について新たに規定した 2 買収取引には中国で登録された仲介機構に委託することを定めた などの特徴があるが 同規定の公布時に 商務部は国の経済的安全を守るために著名なブランドを持つ企業の買収などは報告が必要 中国の重点 基幹産業に属する基幹企業の M&A に対する監視 管理を強化するとした 既に 国有財産権の取引機構は 60 社が認定されており 国有資産監督管理委員会 ( 国資委 ) は企業国有財産権取引情報観測系統を作ったと発表している 党の中央紀律検査委員会と国務院は 07 年から地方を含めた観測システムを作ることを要求しており 06 年内には省クラスの国資委が観測を開始すると報道されている ( 人民網 9 月 28 日 ) 中国の経済発展目標 産業構造調整目標にとって有利な外資導入は積極的に進める一方で 自国の経済的安全 技術創新にとって不利な外資は拒絶することになる 外資の選別審査については産業政策の面から発改委が中心となり これに商務部など関連部門が参画すると見られる 発改委は 11 月に外資利用の第 11 次五カ年計画を公表した これは同委が 外交部 財政部 商務部 人民銀行など国務院の 40 の部委 直属機構 11 の産業別協会 地方の発改委 専門学者などの意見を基礎のうえにまとめたものである これには次のような指摘が見ら

82 れる 1 一部産業で上位企業の外資による M&A が増加 個別領域における外資の独占あるいは独占の可能性が急速に拡大する兆候が見られる 国家の経済的安全 特に産業の安全に対し脅威となる可能性がある 2 外国投資企業のもたらす技術の浸透作用が非常に不足している 一部の外国投資企業は知的財産権保護を濫用している わが国の企業の自主創新にとって不利である 3 現行の外資利用管理体制の整備を速やかに行う 現行政策の一部は内外資企業の公正な競争環境の創造にとって不利である 4 若干の重点産業 重点領域のコントロール能力と発展に対する国家の主導権を保持する 5 他国指摘企業の我国の重点産業 領域におけるコントロールと独占を防止する 6 国家の安全にとって重要な領域と重点企業を除き その他企業と領域での外資の制限を緩和する 7 税収の監督管理を強化する 外資企業の移転価格 内部取引などの手段を利用しての利益の移転を抑制する 発改委のこの政策について OECD などは 政府の裁量余地が広がりかねず 基準を具体的に示すよう改善を求めている しかし発改委は 12 月に海南省で全国発展改革系統外資工作会議を開き この方針を確認し また同月には 国有資本の調整と国有企業のリストラの推進に関する指導意見 を公表した この文献について国有資産監督管理委員会主任は中国の考えている重点産業について以下のように語っている 1 国家の安全と国民経済にとって極めて重要な産業と基幹領域については絶対的なコントロール力を保持する 分野は軍事工業 発送電 石油 石油化学 電気通信 石炭 航空 水上運輸の 7 業種 そして 軍事工業 石油 天然ガスなどの重要資源開発 発送電 通信などの基礎インフラ領域の中央企業については国有資本の独資あるいは絶対的支配権を保有する 以上の分野の重要子会社と航空 水上運輸の中央企業は国有資本の絶対的支配権を保持 石油化学の下流製品 通信付加価値サービスなどの領域の中央企業は民間資本や外資を導入し投資主体と財産権の多元化を推進する なお 中国の場合 国防科学技術工業委員会の管轄には船舶が含まれるため軍事工業には造船も含まれると考えてよいだろう 2 基礎的 支柱となる産業領域の基幹企業に対しては比較的強いコントロール力を保持する これには設備製造 自動車 電子情報 建築 鉄鋼 非鉄金属 化学工業 探査測量 設計 科学技術など 9 産業が含まれる 機械装備 自動車 電子情報 建設 鉄鋼 非鉄金属産業の中央企業は重要な基幹企業及び産業のトップ企業に育成する 国有資本は絶対的あるいは特定の条件の相対的な支配権を保持する この発言は 05 年央の国資委の考え方と基本的に同じであり ( 日中経済交流 2005 年 第 4 章第 2 節参照 ) 1 年半を経てようやく政府 大手企業内で合意ができたと見られる さて 米投資会社カーライルグループによる徐州工程機械集団のM&Aについて 最近

83 の報道は1 徐州工程機械への出資比率を 85% から 50% に引き下げる2 株式買収価格を引き上げる (2.01 元から 2.41 元に ) と伝えている 国資委が上記の方針に基づき 比較的強いコントロール力 を発揮するかどうか またカーライルグループが買収後に既進出の外資系同業他社に売却した場合 独占禁止審査の対象とするのかなど 中国の産業政策をみるうえで注目されている 3. 国有資本経営予算制度が浮上 06 年 9 月に国有資本経営予算の試行に関する意見が作られたという この制度については 05 年初めに国務院法制弁公室が他部門と協力して条例化の研究を行ったが 条例との位置付けゆえに進展しなかった 06 年に入り国資委と財政部が協力し起草に当たった これも当初は国務院各部から各種異なった意見が出されたが 年央以降 発改委 国資委 財政部の間で国有資本経営予算を 国家経済の安全を考慮し国有企業構造を調整するための重要な手段として位置づけることで合意が成立した 中国の報道ではこれを発改委 財政部 国資委の 鉄の三角 と表現している 11 月の国務院常務会議で温家宝首相はこれを迅速に制度化するよう求めたとされており 07 年にまず中央管理国有企業とタバコ産業の国有企業で実験するという 最終的に地方国有企業も予算に組み込まれることになるが 国資委の当初計画のように中央匯金投資有限責任公司 ( 国有商業銀行への資本注入のため人民銀行などが設立 ) など中央各部の企業も含むのかどうかは不明である 予算収入は国有株式会社の配当 国有独資企業の利潤の一部上納 重要でない国有企業の売却益などからり 支出は国有企業への資本注入 国有企業の退出費用という

84 第 2 節政府改革 1. 強まる垂直管理 実態的な大行政区制へ 80 年代の中国は権力の下放の時期であった 80 年 8 月の中共中央政治局拡大会議において鄧小平氏は 権力の過度の集中 兼職などの多さ 党と行政の不分離などの問題点を指摘 その後権力の下放が本格化した 財政についてはこれより若干早く権限の一部が そして 82 年に立法権の一部 84 年に投資決定権の一部が各々下放された これにより中国の行政管理体制は中央と地方の二重指導と地方管理の 2 つが中心となった 中国の行政管理には 条条管理 条塊結合 塊塊管理 の 3 種がある 条条管理は中央の業務主管部門が地方の同一業務部門についての管理権限を持つこと ( 垂直管理 ) を 塊塊管理とは地方が管理権限を持つことを意味する 条塊結合 ( 中央と地方の二重指導 ) とは中央の業務主管部門が業務権限を持ち 地方政府が人事権 財政権を持つことを意味する しかし二重指導の場合 実際は人と金の権限を持つ地方の意向が強く反映される この改革の結果 地方保護主義 市場分割がひどくなると同時に 中央の財力は大幅に低下した このため 94 年中央の財力の回復を狙って分税制改革を行ったものの マクロコントロール 監督 法の執行などといった分野では中央の政策が行き渡らなかった このため 98 年以降各種分野で以下のような動きが続いた 98 年中央銀行の省級分行の廃止 99 年工商行政管理体制の改革省級以下垂直管理 00 年質量技術監督系統垂直管理改革開始 04 年国家統計局直属調査隊の管理体制改革国土資源部土地審査基準権限を集中 05 年環境総局環保センター設置 06 年国土資源部土地督察局制度実施垂直管理は上記以外にも税務 医薬 海関 紀律検査 法院でも行われており 06 年末までに 13 の行政部門で何らかの垂直管理的な制度変更が実施されている 一番新しいところでは審計署が垂直管理に移行する方向という 中央銀行は省級分行を廃止し 全国 9 分行体制に移行したが 銀行業監督管理委員会 証券監督管理委員会 保険業監督管理委員会 環境保護総局 国土資源部も同様に一部の中心都市に中央の垂直管理のための機構を設置する方式を採用している 06 年に実施された国土資源部の国家土地督察局は 北京 瀋陽 上海 南京 済南 広州 武漢 成都 西安に設置され 国土資源部には国家土地総督察弁公室が設けられた 弁公室主任の国家土地総督察は国土資源部部長が兼任する 上海の土地督察局の場合 上海 浙江 福建 寧波 厦門を担当 省と計画単列市の土地利用とその管理状況を監督 検査する また期限内の土地利用の変更 土地審査批准の停止の指示を行うことができる 一部の学者はこの動きを 大行政区制 (49 年導入

85 59 年廃止 ) が実態化する動きととらえている なおこのような垂直管理強化の動きに対し新華社主管の雑誌 瞭望 10 月号は 中央省庁が関連の独占的国有企業や外資大手企業と共に自らの部門利益を最大化していると批判する論文を掲載した さらに同論文は国際的慣例 国際競争力の強化 資源コントロール力の向上などを理由に 中央の各組織が外国企業などの利益代弁者になっていると批判していることにも注目しておく必要があろう 2. 公務員の考課 - 94 年の制度を廃止 07 年 1 月に党中央組織部は公務員考課規定 ( 試行 ) を公布した その主な内容は以下の通りである 1 考課内容 新しく廉 ( 清廉 ) が加わった徳思想政治的素質能要求された業務に対する能力 素質勤仕事に対する責任感 仕事のやり方績仕事 任務の完成度合い 社会への影響廉清廉か否か 2 考課結果 考課結果に伴う対応を明確にした 優秀 称職( 職責にたえる ) 基本称職 不称職の 4 段階 優秀は人員の 15% 以内 多くても 20% 以内 以前はそれぞれ 10% 15% 以内 3 年以上連続優秀であった場合は 職務の昇格を優先的に考慮する 基本称職の場合 考課奨金は受け取れない また 職務の昇進は 1 年間ストップ 不称職の場合 職務を降格し 2 年連続で退職 06 年 1 月から実施された公務員法に基づき この考課制度は行政部門だけではなく党 人民代表大会 政治協商会議 司法検察 民主諸党派にも適用される 06 年 7 月に党中央組織部は 地方党政指導人員 幹部総合考課評価試行弁法 を公布した 年が地方党委員会の入れ替えの年であり 人事調整を開始するに当たっての基本方針となるものである 人事調整の特徴は 1ここ数年の傾向と同様に沿海の発達した地区の幹部を遅れた地域に異動する 2 若年齢化 3 民主的手続きの重視 民意 民衆の福利の重視 4 科学的発展観の実践 などとなっている 民意の重視 では党大会 人民代表大会 政治協商会議などの代表が参加し 省統計局が当該地域の人々から直接聞き取り調査を行うという なお 06 年には党員にかかわる 5 つの規定と 4 つの意見が出されている これらの規定の中で重要と思われる内容を紹介すると次の通りである 指導幹部の任期は 5 年を超えない 在職 3 年以上で 1 つの任期とする 健康上の問題 不称職 処分など特殊な状況以外は必ず 1 つの任期を全うする 一つの地方 一つの部門など狭い範囲で仕事をし続けないようにする

86 幹部の育った地域での任職を制限する 夫婦 直系血族 傍系などに関する職務の制限 配偶者 子女及びその配偶者の就業制限 中国では 04 年から幹部教育条例など制度強化のための規則 規定 意見を出しているが 06 年で幹部にかかわる法規体系が初歩的に整ったという 公務員の考課に 廉 が加えられたほか 多くの規定 意見も出されたが これで汚職腐敗が少なくなるのだろうか 近年各種行政指導権限が強化される方向にあり レントシーキングを生みやすい土壌が変わったとは思えない ( レントシーキング : 特権に基づく浪費行為で ここでは 政府の特権的な権限 例えば 行政許認可権などに基づき行われる集り 収賄など各種の腐敗汚職行為を指す ) 3. 各級人民代表大会常務委員会監督法 ようやく日の目を見た法律 8 月に全人代常務委員会を通過 07 年 1 月 1 日に施行された この法律は 20 年来検討されてきたもので 06 年にようやく日の目を見た 同法は人民代表大会常務委員会が監督職務権限を行使するための法律で 全人代常務委員会は国務院 最高人民法院 最高人民検察院への監督職務権限を持ち これらの組織が行う国民の利益に関する活動について聴取 審査ができるようになった 同法によると県級以上の各級人代常務委員会は同級政府が行った不適当な決定 命令を取り消すこともできる 一党独裁という限界はあるものの 人代の一府両院 ( 政府 法院 検察院 ) に対する権限が法的に定められた意義は大きい 先述の 瞭望 の論文は中央政府の各部門が自らの利益の最大化を図り 社会の公正と国民の利益を害しているばかりでなく 国家の経済及び政治的利益をも損なっているという 監督法の成立はこのようなことに対する歯止めとなるかもしれない 07 年 3 月に 地方各級人民政府機構設置 編成管理条例 が公布 (07 年 5 月施行 ) された 05 年末から 06 年初めにかけて行われた河南省における郷鎮の人員編成実名管理によれば隠れ職員 2 万 773 人に対し給与支払いが行われていた このような状況は全国的にみられ 中央の機構編成委員会弁公室は郷鎮の機構 人員編成を今後 5 年間減らすことはあっても増加させないとしている 4. 土地管理の強化 土地価格は大幅に上昇不動産投資の過熱 不動産価格の高騰のなかで 05 年には不動産開発企業の異常に高い収益 不動産開発企業の不正 金融機関の不動産企業への貸し付けの増大 不動産開発に依存する地方政府による違法な土地の占有 土地収用補償に関連した農民のデモの増大 農地を失った農民への社会保障など多くのことが問題となった 06 年はこのような状況への対応に追われた年と言えよう もっとも 06 年 6 月の以下の報道から見て国土資源部などは以前から問題を把握していたとみられ 対策が大幅に遅れた感は否めない 報道によると 03 年 10 月から 04 年 9 月にかけての国土資源部の調査 ( 全国 15 都市 70 区県強 )

87 では 新規の建設用地での違法案件は全体の 63.8% 面積比では 52.8% に達する また国の資料によると土地収用の収益配分は地方政府が 20 ~ 30% 企業が 40 ~ 50% 村級組織が 25 ~ 30% で 農民はたったの 5 ~ 10% という 5 ~ 6 月に国土資源部から土地取引 土地管理を厳格に行うよう通達が 2 回出されていることからみて これら報道は通達を正当化するためのものかもしれない 9 月に入り 国務院から土地のコントロール強化に関する通知が出された これに伴い払い下げられる土地の最低価格標準を国が統一的に公布することになった また 土地払い下げ価格は土地取得コスト 払い下げ前に実施される事前開発コスト 規定により必要とされる関連諸費用の合計を下回らないものとされた この通知を出した目的は以下の通りである 税収増加を狙っての土地払い下げの防止 企業誘致のための低価格による土地払い下げの防止 それに伴う重複投資の増大の防止 土地資産の大量流出の防止 農民への土地接収保障の確保この通知に基づき 12 月に国土資源部は工業用地払い下げ最低価格標準を公表した 07 年 1 月から施行されたが 価格標準は全国を 15 等級に分け 地価は 1 平方メートルあたり最高 840 元 ~ 最低 60 元となっている 国家土地副督察は第一経済日報に対し 工業用地の払い下げ価格は 40 ~ 60% 上昇すると発言している また開発業者の土地売却代金から政府に収める納付金も 2 倍に引き上げられており 1 平方メートル当たり最高で 140 元となっている また同月に改正 都市土地使用税暫定条例 (07 年 1 月施行 ) が公布された 88 年の規定を基礎に使用税は約 2 倍に引き上げられ 徴収範囲も外資企業に拡大された なお 政府の土地払い下げ収入は予算外収入に計上されていたが 予算に計上されることとなった ( 第 3 章第 3 節 財政税制改革 を参照 ) 8 月に第 11 次五カ年計画における地籍管理発展要綱が出された 現代的な土地管理制度の確立と土地の監督 調査 評価システムの確立を目指すもので 1 不動産の統一的な登記及び土地権利にかかわる法規の制定 2 第 2 次全国土地調査の実施 全国農業センサスに土地調査を加える 3 登記 地籍管理情報網の構築 などを行うという 5. 収入分配制度改革 低所得者層の所得向上が柱 5 月に開いた中央政治局会議は 収入分配制度改革の基本原則について 提低 拡中 調高 ( 低所得者の所得水準を向上させ 中所得者の比重を拡大し 高過ぎる収入を有効に調整する ) とすることを決めた 低所得者の所得水準の向上が最も重視されており 1 農民の生活水準の向上 2 企業の退職者の基本養老年金標準の引き上げ 3リストラによる失業労働者の再就業促進 4 最低賃金の引き上げ などのために各種対策が実施されている 高収入層対策としては高賃金産業の賃金レベルをチェックのうえ 給与水準の是

88 正勧告を出している また公務員の賃金制度も手直しされた その内容は 1 公務員の賃金の平均水準を経済 社会の発展水準に合わせる 2 全体的に平均主義的傾向があるため職務 級別間の賃金格差を拡大する 3 最低ランクの公務員の収入を引き上げる 4 級別のインセンティブシステムを強化する などである

89 第 3 節財政税制改革 1. 財政執行状況 高水準で増加する歳入 2006 年の歳入は 3 兆 9,343 億 6,200 万元 ( 債務収入含まず ) に達し 前年比 24.3% 増と前年を大きく上回った 中央政府の赤字は中央予算安定調節基金への支出 500 億元を含んでも 2,749 億元と去年を下回った GDP 比 1.3% の水準という 06 年の財政執行状況は図表 1 の通りである 図表 年の予算執行状況 歳入総額 3 兆 9,343 億 6,200 万元前年比 24.3% 増 中央歳入 2 兆 1,232 億 3,100 万元同 23.0% 増 中央収入 2 兆 449 億 7,700 万元同 23.6% 増 地方上納 782 億 5,400 万元同 9.9% 増 地方歳入 3 兆 1,771 億 5,500 万元同 19.5% 増 地方収入 1 兆 8,280 億 8,500 万元同 21.1% 増 租税還付 移転支出 1 兆 3,490 億 7,000 万元同 17.5% 増 歳出総額 4 兆 213 億 1,600 万元同 8.5% 増 中央歳出 2 兆 3,482 億 2,600 万元同 15.9% 増 中央支出 9,991 億 5,600 万元同 13.9% 増 租税還付 移転支出 1 兆 3,490 億 7,000 万元同 17.5% 増 地方歳出 3 兆 1,004 億 1,400 万元同 19.9% 増 地方支出 3 兆 221 億 6,000 万元同 20.1% 増 中央上納 782 億 5,400 万元同 9.9% 増 ( 注 1.) 歳入総額には債務収入を含まない また 輸出による税還付金の未払い分 613 億元を差し引いていない ( 注 2.) 中央歳入 中央収入には債務収入を含まない しかし 輸出による税還付金の未払い分 613 億元を差しいてある 従って 中央収入 地方収入 税還付分を加えたものが歳入総額になる ( 注 3.) 中央支出には新設された中央予算安定調節基金への繰り入れ 500 億元は含まれていない 従って 07 年 3 月に開かれた第 10 期全人代第 5 回会議の財政報告に見られる中央政府赤字 2749 億元は 上記の中央支出に 500 億元を加えたうえで中央収入との差額を計算したものである 07 年の全国人民代表大会における財政報告によれば 06 年の歳入が極めて高い伸びとなったのは 1 良好な経済状況 2 国有商業銀行及び資源関連産業の所得税の大幅増加 3 違法な税の減免措置の規制など歳入の徴収 管理の強化 4 石油特別収益金の徴収 5 探鉱権 採鉱権収入の国庫繰り入れ などによる なお 高培勇社会科学院財政貿易研究所副所長によれば 名目的な税負担に対する実際の徴税率は 94 年の 50% から 05 年には 70% に上昇したと推定できるという 中央財政収入が当初予算より 2,573 億元も伸びたため これを次のような分野に追加投

90 入したという 輸出による税還付金の利払い 613 億元 中央予算安定調節基金 500 億元 農林水産分野への石油価格高騰対策補助 及びエネルギー開発 省エネ 環境保全プロジェクト 372 億元 社会保障 241 億元 地方への租税還付 移転支出 231 億元 中央政府赤字削減 200 億元 新農村建設向け予算内経常投資増加 100 億元 なお 06 年末の国債残高は 3 兆 5,381 億 6,800 万元である 07 年の予算案の重点は 06 年と同様 三農問題 民政問題支援 移転支出の増加による地方財政の支援など方向性は同じで 公表数値は図表 2 の通りである 07 年の予算案はこれまでと異なり 新しい財政収入 支出分類によって行われている また 最近では 財政は国民の経済行為に基づくものであり 一部の公表できない部分を除き国民に対し公表すべきものであるとの意見も多くなっている 公共財政を基本理念としていることもあり 今後 中国財政の透明性は若干高まると見られる 図表 年の予算 歳入総額 4 兆 4,064 億 8,500 万元 前年比 13.8% 増 歳出総額 4 兆 6,514 億 8,500 万元 同 15.7% 増 中央予算部分中央歳入 2 兆 4,421 億 800 万元 同 15.0% 増 中央収入 2 兆 3,590 億 3,000 万元 同 15.4% 増 地方上納 830 億 7,800 万元 同 6.2% 増 中央歳出 2 兆 6,871 億 800 万元 同 14.4% 増 中央支出 1 兆 1,062 億元 同 10.7% 増 租税還付 移転 1 兆 5,809 億 800 万元 同 17.2% 増 中央赤字 2,450 億元 国債残高限度額 3 兆 7,865 億 5,300 万元 同 2,483 億 8,500 万元増 2. 収支分類の改革 06 年の改革の重点中国の財政収支分類は旧ソ連のシステムに基づき作られたもので その後手直しはされたものの行政管理費 基本建設支出 事業費など経費の性格に基づく分類が中心であった また基本建設支出 事業費などは細かく業種ごとに分類されている 業種と言ってもその中身は特定の国有企業を指していた 例えば基本建設支出の石化集団基本建設支出は中国

91 石油化工集団公司所属の企業 事業単位の設備投資を意味するといった具合である 収支分類改革の研究は 99 年に開始され 04 年に改革案が完成 05 年天津など 5 地域と交通部など 6 つの中央部門でこれを試行した そのうえで同年末に国務院が正式に批准 2 月に改革についての通知が出されている 06 年の政府活動報告で 温家宝首相は 06 年の財政改革の重点として政府の収支分類改革により予算管理制度を整備すると述べた 新しい分類の特徴は次の通りである 1これまでは一般予算 基金予算 債務予算に分類され それぞれで収入と支出が分別されていた これからは収入 政府活動の機能と政策目標を反映した支出 ( 支出効能分類 ) 経済的な具体的用途による支出 ( 経済支出分類 ) の 3 つに大別される 2 収入は税収 社会保険基金収入 債務収入など 6 種に区分される 社会保険基金収入はこれまで文教関連基金などと並んで基金予算収支に含まれていた これからは収入に分類される 各種政府基金が整備されたこともあり 社会保険基金以外の政府基金収入は非税収入として収入項目の 1 つとなる 3 分税制に伴う税収返還収入などの一般予算分配調整収入は移転性収入に変更された 4 支出効能分類は全部で 17 に区分され 一般公共サービス 外交 国防 公共安全 教育 科学技術 社会保障 就業 移転性支出などからなる 5 経済支出分類は全部で 12 に区分され 賃金 福利 個人及び家庭に対する補助 企業 事業単位に対する補填 基本建設支出 債務利息 債務元本などからなる 07 年 1 月からこの制度が実施されるが 政府によれば公共財政の確立 予算の公正 公開 透明性の向上が見込め 財政の分析 決定にとって有利 国際比較が容易になるなどの利点があるという 土地にかかわる各種収入のうち都市土地使用税 耕地占用税は税金であるが 有償使用費 土地使用権の譲渡金の財政処理についてはこれまでも多くの問題が指摘されていた これらの収入は予算内収入に入らず予算外収入に繰り入れられることが多く 場合によっては予算外収入の 6 割を占めていたともいわれる 07 年 1 月からは新規 増加分の有償使用費は国庫に新しく開設された国有土地有償使用専用口座に納入される これら資金は土地整理 耕地保護 同開発に使用しなければならない 土地使用権の譲渡収入は同じく新設の国有土地収益基金に納入 これら資金は土地補償費 土地を失った者の転職補助費 社会補償費 生活水準維持費 農村基礎インフラ建設など農業 農村支援資金など決められた分野に投入される 土地が都市部の場合は都市建設支出に向けられる また土地補償費などの公示制度も導入しなければならないことになった 移転性支出 ( 交付金 ) 制度については 資金が途中で消えて無くなる 他に流用される 制度の重複 資金投入の分散 管理方法の未公開など これまで各種の批判があった しかし 7 月の第一経済日報によれば この制度に関する立法が中止されたという 立法の目的は 政府間財政関係の規範化 責任 権限の規範化 一般財政交付金の増加と特定目的 ( 専

92 項 交付金の減少 交付金の透明度の向上 使用効果の向上などである 必要な立法であ るにもかかわらず中止された背景には 専項交付金を出している 37 の中央の関連各部門 の権限の減少につながるといった事情があると見られる このような状況から見ると収支 分類の改革の効果を過大に評価することはできない なお予算内資金 予算外資金 社会 保険基金の 3 つの分別管理方法は維持される 3. 地方財政管理 郷財管県 村財管鎮も 中国の財政は中央 省 市 地級市 地区 盟 州 県 県級市 市轄区 郷鎮の 5 級体制をとっているが 税費 税金と費用 改革の実施に伴い基層財政は急速に悪化 こ のため省が直接県財政を管理する例が増えている 現在 18 省で実施 06 年党中央 1 号 文献は 条件が整っている地方は 省直管県 の財政管理体制と 郷財県管郷用 の財政 管理方式の改革を推進するよう指摘した 7 月に財政部は 郷財県管 をさらに推進する ことに関する通知を出した これは 農業税の廃止に伴い収入が減少 一方で政府職能の 転換により基層財政の公共サービス支出などが拡大することに伴うものである この方式 の内容は①郷財政管理の主体は変化させない ②財政資金の所有権 使用権は変化させな い ③郷鎮政府の事業権限範囲内の支出は郷鎮政府の規定に基づき郷鎮政府が審査批准す る ④予算の編成は県と郷が共同で行い 県は指導意見を出す ⑤郷財政の口座管理は県 級が代理する などとなっている 現在 28 省で実施 このような実験の一方で 村級 でも変化が出てきている 海南省では村の資産と資金口座の管理を会計能力のある機関の 管理にゆだねる方式を導入した この場合 村の資産の所有権 使用権 受益権は不変で ある 02 年浙江省で始められた省直管県の実験はついに最基層の段階にまで至っている 政府の財政報告は 中央政府の交付金の増額及びこれら財政管理体制の改革によって財 政難を抱えている地方政府が大きく減少し 今後も減少していくとしている しかし 国 務院弁公庁は 10 月に郷村債務の整理についての通達を出しているし 郷財政の困難さを 示す報道も散見される 例えば 湖南省のある郷政府では郷財県管により 職員の給与支 払いには問題はなくなったものの 電力料金 また上級の新任幹部への土産代 県から降 りてくる工商税収任務の未達分などは郷で支払わなければならない しかしすでに金融機 関からは郷政府名はおろか 郷政府幹部の個人名での借り入れもできず 今では幹部個人 名で郷に出入りする業者から借り入れをせざるを得なくなっている こうした事情をみると基層財政が健全化しつつあると言えるのか 疑問とせざるを得な い 4. 税制改革 なお改善が必要 1 企業所得税 企業所得税法は第 10 期全人代第 5 回会議で可決された これにより外商投資企業及び 外国企業所得税法 91 年 外資企業対象 と企業所得税暫定条例 94 年 国内企業対象 85

93 の 2 本建てだった法人税制が 08 年から一本化され 税率は 25% となる 一本化の理由は以下の通りである 1 内外資で税率 控除などで税負担が不公平である 2 企業の組織形態の多様化により 内資 外資といった区分は適用しづらくなってきた 3 税法の立法レベルが異なるため執行の効力に差がある 4 優遇政策に問題が多い 内資の香港法人による国内投資が外資扱いされる 5 WTO 加盟の過渡期が終了し 外資の市場参入制限は大幅に緩和されている 6 中国は高成長期にあり 統一に伴う税収減への受容能力を持っている 7 優遇税制のあり方を変更することにより より良い発展を促進できる 8 外資利用の質 水準を高められる 企業所得税法の全容が公表されていないので これまでの中国側の報道のうち重要と思われることについて見ておこう 1 内資企業が外資に比べ不利だったのは給与の控除で 内資の場合は税工資標準に基づき控除されるため 実際の支払額より控除額が低くなる 今後は外資と同様に労働者に支払った給与を全額控除できる また 公益分野への寄付行為 企業の研究開発費 広告費用の控除などについても定めることになっている 2 優遇策については統一基準を作る 産業優遇が主で地域優遇は従という 拡大 : 国が重点的に発展させたいハイテク企業は 15% の優遇税率とし 全国範囲で適用 環境 節水投資に対する優遇を環境 省エネルギー 安全生産 節水に拡大する 創業投資 非営利公益組織に対する優遇政策を設ける 留保 : 港 飛行場 鉄道 道路 電力など基礎インフラ施設に対する優遇策代替 : 労働サービス企業及び福利企業の直接減免を特定の就業者や身体障害者賃金の控除に変更取り消し : 外資企業に対する期限を定めた減免優遇策 税の半減政策 3すでに認められた外資に対する優遇策は移行期間を設けて対応することになっているが 具体的な方法は国務院が規定する 報道によれば期間は 5 年 これまでの報道では ハイテク企業とは何かなど不明な点も多く これらは今後明らかにされるだろう 但し 中長期科学技術発展規格要綱に基づき 8 月に 中国に必要な高技術産業の育成 創新型国家の建設のための優遇策は発表されている (2) 消費税の大幅調整 4 月に 94 年以来最大の消費税調整が実施された 94 年当時は消費財も多くなく タバコ 酒 宝飾品 自動車など 11 種を対象とすればよかったが 今では多くの消費財が流通し消費税の対象商品が消費構造に適合しなくなったことによる また 今回の調整では資源利用 環境への配慮も考慮された 1 消費税の取り消し : 既に生活必需品となったもの シャンプー 一般化粧水など

94 2 新課税対象 : 木材製品 ( 箸 床材 ) レジャーボート ゴルフボール ゴルフ用品 貴金属宝石などを使用した高級腕時計及び 1 万元以上の高級腕時計 ナフサ 潤滑油 航空燃料など 3 税率の改訂 : 乗用車及び 4 輪駆動車 バス オートバイ タイヤ 白酒など この分野については環境に配慮し 乗用車は排気量による分類をより細かく設定し 大排気量車は税率を大幅に引き上げた 例えば 4,000cc 超では これまでの 8% から 20% に引き上げられている なお 11 月に国家税務総局の王力副局長は贅沢品の消費税の引き上げを考慮中と発言している (3) 個人所得税修正された個人所得税法が 06 年 1 月から実施された 06 年の税収は 2,452 億 3,200 元と前年比 17.1% 増であった 前年に比べ伸び率は 11.8 ポイント下落したものの 予算案の 12% 増を上回った 納税者は 2,000 万人強減少した模様である 税務総局は個人所得税自己申告弁法を出した 4 年前に北京市で高額所得者の自己申告制度の実験を開始していたが これからは全国で実施されることになる 所得が年 12 万元以上の人が対象となる 税務総局によれば沿海 7 省市だけで全国の高額所得者の 70% を占めるという なお北京市の実験では副収入を補足することが難しかったと言われている 北京市では 10 月から個人所得の全額自己申告制度の実験が開始された 実験の対象となるは高賃金産業 1 万 6,000 社で 企業の選定は北京市各区の分局が行う (4) 石油特別収益金の徴収 ( 暴利税の徴収 ) 石油採掘企業に対し 4 月より石油特別収益金の徴収が始められた 原油価格高騰の中で独占的利益を上げているとして決められたもので 税率は原油価格が 1 バレル 40 ドル以上に上昇した場合 5 ドル刻みで 1 バレル当たり 20% 25% 30% と上昇 50 ~ 60 ドルでは 35% 60 ドル以上は 40% と定められた (5) 葉タバコ税の新設 04 年 6 月の農民の収入増加に関する若干の政策意見に基づき 葉タバコ以外の農業特産農業税の廃止が決められた 農業税の廃止に伴い 06 年 2 月に農業特産農業税の徴収もなくなった しかし 1 葉タバコに対する税は県や郷の財政収入に大きな影響を与える 2 葉タバコの主産地は西部と辺境地区で 農業インフラも整っていない地域のため収入減は公共事業に影響を与える 3タバコ産業の発展にとって不利であり 地方政府の産業育成に影響を与える などが懸念された 財政部は対策として 3 つの方法を比較考慮したが 結局 これまでの体制との継続性 システム的な困難が少なさなどから葉タバコ税を新設したという

95 (6) 輸出戻し税の調整 9 月に調整が実施された 1 石炭 天然ガス 木炭といった資源 一部の木材製品など低付加価値製品は取り消し 2 鋼材 セメント ガラス 非鉄金属材料といった産業構造調整対象業種品目は引き下げ 3 紡績 家具 ライターなど労働集約型産業製品も引き下げ 4 IT 製品 バイオ医薬品などハイテク製品の引き上げ 5 一部の農産物 同加工品の引き上げ などである (7) 燃料税実施へ 06 年は政府部門から燃料税実施の条件が整ったとの発言が何度も行われた 7 月の全国エネルギー節約工作会議で朱志剛財政部副部長は石油価格の変化 エネルギー節約の必要性 企業所得税の統一といったことから燃料税実施の条件が整ってきたと述べた また 8 月にはエネルギー節約のためには 燃料税の導入 省エネ型設備の導入に対する優遇税制 乗用車向け税制の見直し ( 消費税は既施済み 保有税を変更 ) など税制の整備が必要と発言 11 月には国務院法制弁公室の責任者が 燃料税の法規 文献は既に起草されていると語った そして 12 月に入ると金人慶財政部長が全国財政工作会議で1 燃料税実施の外部条件が整ってきた 2 07 年の適当な時期に燃油税改革計画を公布する 3 交通 車両関連でみだりな費用徴収 道路上での勝手な料金所の設置の取り締まる と発言した このような発言にもかかわらず 乗用車の個人保有が急増していることもあり 燃料税の実施が国民の理解を得られるかどうか定かではない (8) 増値税改正東北地区における増値税の改正実験の結果 改正に伴う税の減収が予想を大きく下回ったため 全国的に改正すべきとの意見が増えてきた しかし 東北地区における実験は全産業を対象としたものではなく 8 業種のみに限定され それも固定資産税額の増分を戻す形で実施された 従って 減収が当初の予想を大きく下回るのは当然のことといえる それに 東北方式を全国展開すると業務が極めて煩雑になる また 税の戻し分は下期に実行されるため下期の税収が大きく落ち込むことになる このような状況のため 06 年は 政府部内では増値税改正の全国展開は話題にならなかった 但し 4 月に 中部地区の急速な発展を促進することに関する意見が出され ここで中部地区における増値税改正が正式に決定された これは 05 年 9 月に国家発展改革委員会が開始した調査に基づくもので 国家政策として中部の古い工業基地を急速に発展させることを目的としたものである この調査の結果 中部とは山西 湖南 湖北 江西 安徽 河南の 6 省 都市で太原 南昌 武漢 淮南 洛陽などの都市が対象となった しかし 中部での実験は決まったものの まだ実施されていないようだ これは各省が指定を争っていること 各省の要求する増値税改正の方式が異なることによる なお 東北 次に中部という特定の地域で実施するのは差別的税優遇策との批判があるが 財政部楼継偉副部

96 長 ( 当時 ) は 11 月に開かれた全国税収工作会議で改正増値税を第 11 次五カ年計画期中に 全国範囲に拡大すると発言しており 差別的といっても短期間のことになろう (9) その他の税制改革物業税 ( 総合的な不動産課税 ) の実現は短期的に困難とみられている これは不動産に関連した税が多く これらの統合は当面難しいからである 相続税についても 1 財産登記制度が確立していない 2 金持ちの多くが青壮年のため当面導入の必要性が薄い などの問題があるという 但し国家情報センターがまとめた収入分配体制改革についての報告は 富の再配分の一つの手段として相続税を実施する時期に来ていると指摘している

97 第 4 節企業改革 1. 企業経営 依然高い成長 国家統計局の発表によれば 06 年の売上高 500 万元以上の工業企業の利潤は前年比 31.0% 伸びた 所有制別でみると私営企業の伸びが最も高く 外資系企業の伸びが最も低 い 利潤前年比伸び率 規模以上工業企業 31.0% 内国有及び国有持株企業 27.0% 集団所有制企業 20.5% 株式制企業 32.3% 香港 台湾を含む外資系企業 26.7% 私営企業 43.6% 業種別にみると 有色金属 同加工 専用設備製造業 交通運輸設備製造業 電力工業 電子通信業に高い 国有企業だけについてみると次のとおりであり ( 財政部発表 ) 国家統計局の発表よりも伸び率が低い 国家統計局は国有及び国有持株企業 2.9 万社をカバーするのに対し 財政部は全産業の全国有企業 12 万社強を対象としていることによる 06 年伸び率 05 年伸び率 全国有企業 売り上げ 19.5% 19.2% 利 潤 19.7% 25.1% 内中央企業 売り上げ 20.5% 19.8% 利 潤 18.1% 30.7% 利益の伸びが高い業種は建材 100.5% 有色金属 81.7% 紡績 56.2% 電力 53.0% 機械 45.0% 自動車 37.5% などである 全国有企業の 06 年の売上総額は 13.7 兆元で 利潤は 1.1 兆元と初めて 1 兆元を突破した 06 年 12 月に李榮融国有資産監督管理委員会 ( 国資委 ) 主任は 国家の安全と国家経済にとって極めて重要な産業 基幹領域として 7 つの業種 ( 軍事工業 発送電 石油 石油化学 通信 石炭 航空 水上運輸 ) を また 基礎的 支柱的な業種として 9 つの業種 ( 設備製造 自動車 電子情報 建築 鉄鋼 非鉄金属 化学工業 探査測量 設計 科学技術 ) をあげた これら業種の中央企業における構成をみると以下の通りである ( 業種については第 3 章第 1 節を参照 )

98 資産総額 国有資産 利 潤 7 業種 基礎 支柱業種 その他業種 この統計は中央企業が 161 社 中央企業は当初 196 社 06 年末には 159 社に減少 の 段階のものである 中国にとって重要な産業とは国資委にとって重要な産業でもあるよう だ 国資委は各種のリストラにより 2010 年に中央企業を 社に絞り込み 内 社は国際競争力を持つ大企業集団にすることを目標としている 2 国有企業改革 国有企業の利益は誰のもの 1 国有資本経営予算制度と専業の資産経営公司 07 年から国有企業の戦略的改造のために国有資本経営予算制度 第 3 章第 1 節参照 が中央直轄企業とたばこ産業の国有企業で開始される この制度と同時に 企業再生 成 長促進のためのプリンシパル投資の活用が活発化しようとしている 05 年に国資委は 国家開発投資公司と中国誠通持株集団を専業資産経営公司試点企業に指定 国有企業が債 務危機に陥ったときにこれら企業を使用したことがある 今後 国有資本経営予算制度が作られたとき 国資委は専業資産経営公司に資本注入し 中央企業のリストラのプラットホームにする予定である このような場合 専業資産経営 公司に国家開発銀行が多額の融資ラインを与えるとの見方もある なお 中央企業は国民経済にとって特殊な地位を持つため戦略投資家の導入より上場の 方が望ましいという 資金調達のためには A 株 H 株の同時上場が良い方法と考えてい るようだ この考え方は中国証券業監督管理委員会も同様という 2 中央企業の経営成績評価とインセンティブシステム 国資委は 05 年に中央企業との間で 4 6 年の経営業績責任書を取り交わした また 初歩的な経営業績考課システムを作り 中央企業総合成績評価管理弁法 06 年 4 月公布 5 月施行 に基づき 05 年の経営成績評価を行った その結果 166 社のうち 6 社が考課目 標を達成できなかったという 10 月には管理弁法細則を公布した 成績評価は以下の項 目によって行われる 財務成績評価 ウェイト 70 利益創出能力 資産の質と量 債務リスク 経営 の拡大の 4 分野 22 指標で評価 管理成績の定性評価 ウェイト 30 戦略管理 発展と革新 革新を重視 経営戦略 リスクコントロール 基礎管理 人的資源 産業への影響 社会 貢献の 8 指標 85 点以上を 優 70 点以上を 良 50 点以上を 中 40 点以上を 低 40 点以下を 差 91

99 ( 劣る ) とする 国資委によれば 中央企業の一部で資産の拡大より負債の拡大が大きい企業が 06 年上期 76 社に達するという 国資委は 中央企業のリスク管理がまだ不十分と考え 6 月にリスク管理指導要綱を出し1 CEO の傘下にリスク管理委員会を設置すること2 首席リスク担当者を置く ことを求めた 05 年に株式投資 資産運用委託など高リスク業務の全面整理を指示していたが 06 年 11 月に専門的組織を設置すれば株式投資が行なえることになった 投資プロジェクトが制限されているため 遊休資金が増大しているためという なお 国資委は金融デリバティブなどについてはまだ慎重である また 中央企業には 476 の研究機関があり 161 万人の技術人員がいるものの 05 年の R&D 費用は販売収入の僅か 1.5% にすぎない また 50% 以上の企業が主要産品について特許を持っておらず 40% 以上の企業が主要産品について商標登録をしていないという 06 年 8 月に広く意見を求めていたストックオプション制度の試行弁法が 11 月にようやく出された ストックオプションは 99 年 8 月の党 15 期 4 中全会報告においてハイテク技術企業で実験するとされていた しかし 実際には各種要因により実施されなかった 今回は 第 1 次として宝鋼集団を含む 5 社を超えない程度が認可されると見られている 3. 郵政改革 取扱いは何グラムから 7 月に国務院常務会議で郵政体制改革法案が原則的に承認された そして 9 月から郵政管理局と郵政公司の分離が正式に開始された 9 月中旬には全国で郵政管理局が作られており 例えば北京市の場合 3 万人を超える人員のうち 30 人が管理局員となり その他は全て企業に移ることになる また 郵政公司部門はホテル 飲食店 印刷 建築など数多くの企業を抱えており 08 年を目標にこれらを分離しなければならない 人員数は 6 万 8,000 人という また 郵政集団公司が独占する郵便の重さについては去年から問題になっていたが 未だ決着がついていないようだ 87 年施行の郵政法の当初修正案では 500 グラム以下とされ その後 350 グラムに引き下げられ 更に改訂第 8 稿では 150 グラム以下に変更された しかし 中国の民間郵便物取扱企業の調査によれば 顧客の 90.4% が独占に反対しているという 中国郵政集団公司は 11 月に全民所有制工業企業法に基づく登録資本 800 億元の大型国有独資企業として登記された 郵政貯蓄銀行については当初取締役全員を集団公司から出し その後 株式会社に衣替えする時点で集団公司と子会社の共同出資の形態をとると見られている 中央銀行に高い金利 (4.131%) で預けられている預金については 初年度 10% 次年度 15% その後 20% 25% 30% と 5 年間で全額引き出される 4. 破産法の公布 全ての法人に対し適用全 12 章 136 条からなる企業破産法が 8 月の全人代常務委員会第 23 回会議で成立した 施行は 07 年 6 月 1 日 同法は 94 年から制定に向けて作業が続けられていたが 国有企業の従業員の労働債権問題 破産管財人制度の導入などから制定が長引いていた これで

100 これまでの国有企業のみに適用されてきた企業破産法 ( 試行 ) は廃止され 全ての企業に対し新破産法が適用される 特徴は以下の通りである 1 全ての法人に対し適用されるが 法人格のない個人経営などは適用対象外 但し破産法の規定を参照活用する (135 条 ) 2 金融機関の場合は迅速な対応が必要となるため 附則 134 条で金融監督管理機構が裁判所に破産 再生の申し立てをすることができる 実施方法については別途定める 3 清算 和議 再生の 3 つの手続きを規定 4 債務者の国外財産についても効力を持つ 5 債務者の関係者 例えば 企業の取締役など高級幹部が忠実義務を怠った場合 その責任が追及される 6 労働債権は担保付き債権に対し優先しない 但し 新破産法公布前の債権については優先 94~05 年の 17 年間に 3,658 社が政策的破産の対象となったが まだ 2,000 余社が対象として残されている 08 年末に政策的破産は取り止めることになっているため 新破産法附則 133 条は 08 年末までは旧法で破産させると定めている 5. 物権法の成立 民法通則から 11 年目第 10 期全人代第 5 回会議で物権法が一部修正のうえ可決 成立した 中国で民法通則が成立したのは第 6 期全人代第 4 回会議 (86 年 4 月 ) のことであった 民法通則が作られれば 時を置かず物権法の立法作業に入るのが通例 しかし 中国で物権法の立法作業が必要と考えられたのは 93 年であり 全人代法制工作委員会に民法典研究小組が作られたのが 98 年 最初の意見徴収稿が出されたのが 02 年 1 月だった その後 同年 11 月党 16 回大会で個人財産の保護のための法制度を整備するとし これを受け 12 月に全人代常務委員会で物権法草案の 1 回目の審議が行われた 05 年 7 月に意見徴収稿を公表 10 以上の省で意見徴収稿に基づき調査が行われ 全人代常務委員会自ら 3 回の公聴会を開催した 意見徴収稿が出てから 物件の保護において公私いずれかを優先するかについて論争が行われた 04 年 3 月の第 10 期全人代第 2 回会議で可決された修正憲法が公民の合法的な財産権を不可侵とする一方で 国有財産の不可侵を定めたためである 06 年 8 月の第 5 次草案では国家財産 集体財産 私有財産の平等保護の原則がうたわれ 論争は終結したというが その後も保守的な人々は憲法を物権法反対への論拠としていた このため 成立した物権法は草案に比べ国有資産保護についてより明確に規定をしたと説明されている それにしても民法通則から 11 年 全人代常務委員会の最初の審議から 5 年 中国でも最も長い法審議期間だった 一般国民にとって関心の高い土地使用権の期間は 農民の場合 耕地 30 年 草地 30 ~ 50 年 林地 30 ~ 70 年で許可を得れば延長が可能 住宅建設用地の使用権 ( これまで 70 年 ) も延長できることになった 同法は農地収用にかかわる農民の保護も規定した

101 第5節 金融 資本市場改革 1 金融面の動き 中国は 2001 年 12 月の WTO 加盟時に 5 年間で漸進的に銀行業を対外開放することを 約束し 2006 年 12 月 その完全開放の期限を迎えた 中国当局は スケジュールに従い 対外開放を進める一方 中国の国内銀行の改革を通じて競争力の強化に努め その努力は 予想以上の成果を挙げた 1 銀行業の完全開放 2001 年 WTO 加盟時に約束した外国銀行に対する人民元業務の開放の具体的なスケ ジュールは 2 年後に中国企業向け 5 年後に中国個人顧客向けの業務を可能とするとと もに 地域としては 毎年 2 5 都市が新たにサービス提供可能な地域に加わり 5 年後 に地域制限も撤廃するというものであった 規制緩和はほぼスケジュール通りに実施され 地域的な開放はむしろ若干前倒しされた 図表 1 5 年間の銀行業対外開放の期限を前に 2006 年 11 月 15 日 外国銀行管理条例が発表さ れた 12 月 11 日施行 同時にこれまでの外国金融機関管理条例は廃止 同条例は資本 金 10 億元以上などの条件をクリアして設立した外国銀行の現地法人に中国個人顧客向け 人民元業務を全面的に認めた 現地法人は商業銀行法に従って 中国の国内銀行同様 預 図表 1 人民元業務の対外開放実施状況 㐿 ㇺᏒฬ ኻ ട ೨ ᶏ㧔ᳯ ޔ ᵽᳯ ߩડ ߣߩขᒁ น 㧕 ޔ 㧔ᐢ 㨮ᐢ ᣖ ᴦ ޔ ḓධ ߩડ ߣߩข ᄖ ડ ޔ ᄖ ᒁ น 㧕 ട ᐕ㧔 ᐕ 㧕 ᄤᵤ ޔ ᄢㅪ ᄖ ડ ޔ ᄖ ട ᐕᓟ㧔 ᐕ 㧕 ᐢᎺ ޔ 㕍ፉ ޔ ධ੩ ޔ ᱞṽ ޔ ᶏ ᄖ ડ ޔ ᄖ ട ᐕᓟ㧔 ᐕ 㧕 ධ ޔ Ꮊ ޔ ᚑㇺ ޔ ㊀ᘮ ᄖ ડ ޔ ᄖ 㧗ਛ ડ ട ᐕᓟ㧔 ᐕ 㧕 ർ੩ ޔ ޔ 㐷 ޔ ἀ㓁 ޔ ᄖ ડ ޔ ᄖ 㧗ਛ ડ ട ᐕᓟ㧔 ᐕ 㧕 㗡 ޔ ካᵄ ޔ ࡆ ࡂޔ 㐳ᤐ ޔ Ꮊ ޔ Ꮉ ޔ ධካ ᄖ ડ ޔ ᄖ 㧗ਛ ડ ᄖ ડ ޔ ᄖ 㧗ਛ ડ ട ᐕᓟ㧔 ᐕ 㧕 㒢᠗ᑄ 㧗ਛ 注 下線部の都市は 加盟時の約束よりも 1 年前倒しで開放 出所 WTO 資料等 94

102 貸比率を 75 以下 一顧客当りの貸出額を資本金の 10 以下としなければならないが 現状では外国銀行がこの条件をクリアするのは容易でないという事情に配慮して 当局は 預貸比率に関しては 2011 年末まで 貸出上限については 2009 年末までの猶予期間を設定 し また既存の支店の一つをホールセール向け外貨取引専門の外貨法人業務支店として保 留することを認めた ついに人民元市場が完全開放されたことを好機として 12 月 24 日には三菱東京 UFJ 銀行 みずほコーポーレート銀行の 2 邦銀を含む 9 外銀が第一弾として設立準備認可を受 け 体制造りに全力をあげている なお支店形式の場合は 中国個人顧客向け人民元業務は 100 万元以上の定期預金が新た に認められる 2 進む国有銀行の上場 銀行業務の対外開放のなかで 中国当局は 銀行システムの中核を担ってきた四大国有 商業銀行の改革を通じて外国銀行に伍する競争力の強化を第一義としてきた その切り札 として 上場による資本力の強化を急いだ 四大銀行のうち 中国銀行 中国建設銀行 工商銀行は 大幅な人員削減ならびに不良 債権償却などの経営努力に加え 外貨準備からの資本注入や不良債権処理機関の活用など の政府支援策もあり 不良債権比率は低下 自己資本比率は上昇し 上場準備が整った 図 表 年 10 月 建設銀行が四大銀行初の香港上場に踏み切り 調達額は 92 億ドルに達 した 次いで 中国銀行は 2006 年 6 月に香港市場で 97 億ドルを 7 月には上海市場で過 去最高となる 200 億元 約 25 億ドル を調達した さらに 10 月には 工商銀行が香港 上海両市場で同時上場 香港で 161 億ドル 上海で 468 億元 約 59 億ドル を調達した 合計 220 億ドルという調達額は 98 年の NTT ドコモを抜いて世界的にも過去最大である 図表 2 金融機関の総資産シェア 2006 年 9 月末 ᄖ ⴕ ߘߩ ㇺᏒ ⴕ ᄢ ⴕ ㄘ ว ㇺᏒ ว ߘߩ ⴕ 出所 中国人民銀行統計季報 95

103 図表 3 㧔㧑㧕 四大銀行の経営指標の推移 ਇ ਛ ㄘ ⴕ ਛ ᑪ ⴕ ਛ ⴕ ਛ Ꮏ ⴕ 㧔ᐕ 㧕 Ꮖ ᧄ 㧔㧑㧕 㧔ᐕ 㧕 出所 各銀行年報等 中国内では 長く非流通株 注 を巡る問題が株価低迷の要因となっており その解決 のための改革が 2005 年 4 月に再試行されて以来 株式需給悪化を避けるべく新規株式公 開 IPO は約 1 年間凍結されていた 中国銀行 工商銀行の上場は IPO 再開直後に異例 の早さで認可され その後の株式市場の活況に弾みをつけた 注 中国の株式は 国家や法人が保有する非流通株と一般投資家が保有する流通株に分かれるが 後者の株 式数は全体の 3 分の 1 にとどまっていた 2001 年から非流通株を流通させるという改革が始まると 需 給悪化への懸念から株価は急落し 改革停止後も株価低迷が続いた しかし 長い検討期間を経て 2005 年に再開された改革は成功裏に進み 株価は急回復した 3 国内銀行と外資系金融機関との連携 中国の国内銀行への資本参加は 2004 年以降のブームが続いている 図表 4 外国銀 行側からすれば 自前では容易に拡充できない拠点網や人民元資金調達源を補強する意図 がある 一方 中国の銀行ならび中国当局側は 外国銀行との競争激化を踏まえて 早期 に金融技術ノウハウの向上やコーポレートガバナンス 資本力 健全性の強化を進めるべ く 戦略機関投資家という位置付けで外資の受け入れを積極化してきた 国有大銀行も上場に際して戦略機関投資家を受け入れている 建設銀行は バンク オ ブ アメリカから 25 億ドル シンガポールの政府系投資会社テマセクから 14 億ドル 中 96

104 図表 4 外資が株式取得する国内銀行 ᄖ 㧔 ᐕ ޔ ర㧕 ਛ శᄢ ⴕ #&$ +(% ᶏ ⴕ *5$% ᶏ ⴕ㧔㚅 㧕 +(% ධ੩Ꮢ ⴕ $02ࡄ ࡃ㧔ࡈ 㧕 +(% ⴕ ࡑ 㧔 ࡐ 㧕 ᶆ ዷ ⴕ ࡃ Ꮢ ⴕ +(% ࠕࡃ 㧔 㧕 ࡂ ⴕ㧔*5$% ࡊ㧕 ⴕ +(% )+% ࡐ 㧕 ࡘ ࡉ ࡖࡇ ዷ ⴕ )' ㅢ ⴕ 㚅 ᶏ ⴕ㧔*5$% ࡊ㧕 P C ࡖ ⴕ ᄤᵤ ᶏ ⴕ ࡕ ࠚ ⴕ㧔 ࠕ㧕 ධᏒ ⴕ +0)㧔 㧕 ർ੩ ⴕ +(% ࡕ ࠚ ⴕ㧔 ࠕ㧕 ᎺᏒ ⴕ #&$ ࡃ ࡉ ࠕࡔ ᑪ ⴕ ࡑ 㧔 ࡐ 㧕 &') ᛩ 㐿 ળ 㧕 ධలᏒ ⴕ P C 5+&6 㧕 ࡗ ࡃ ࡉ ࠍਛᔃߣߔࠆ ห 㧔ࡔ ޔ 㚅 ߩ 㑓᧘ཅ ࠍ 㧕 ਛ ⴕ ࡑ 㧔 ࡐ 㧕 7$5 㧕 #&$ ੩7(, ⴕ ⴕ ᄐ ⴕ ࡍ ࡂ ࡓ㧔 㧕 ࡑ ࠨ ࠍਛᔃߣߔࠆડ Ꮏ ⴕ ㅪว㧔 ߩ 㒾ળ ࠕ ࠕ ࠕޔ ࡔ ࡊ ࠍ 㧕 ࡓ Ꮢ ⴕ ࡂࡆࡉ ⴕ㧔ࡄ 㧕 ࡏࡃ 㧔 㧕 Ꮊㅪว ⴕ +(% #0<㧔 ࠕ㧕 ᄤᵤᏒ ⴕ #0<㧔 ࠕ㧕 ᶏㄘ ⴕ ਛ ⴕ㧔%+6+% 㧕 $$8#㧔 ࡍ 㧕 ࡃ ࠍਛᔃߣߔࠆડ ㅪว㧔 ࡊ 㧑 ޔ ਛ ኼ 㧑 ޔ ኅ ᐢ ዷ ⴕ 㔚 㧑 ޔ ਛ 㧑 ޔ ᥉ ᛩ 㧑 ޔ +$/ 㧑㧕 ᄢᣂ ⴕ㧔㚅 㧕 ㊀ᘮᏒ ⴕ ਛ ߩ ⴕ ᄖ ߪ 㧑㧕 出所 中国金融年鑑 各種報道 等 国銀行はロイヤル バンク オブ スコットランドを中心とした共同出資団ならびにテマ セクからそれぞれ 31 億ドル スイスの UBS 銀行から 5 億ドル ADB から 7,500 万ドル さらに三菱東京 UFJ 銀行から 1.8 億ドル 工商銀行はゴールドマンサックスを中心とし た企業連合から 30 億ドルの出資を得た 97

105 一方 2005 年 8 月 政府は広東省傘下の広東発展銀行の経営再建にあたって外資に実 質経営権を与える可能性を示唆した 中堅銀行については投資誘因を高める必要があった からである これに対し シティグループとフランスのソシエテ ジェネラル銀行がそれ ぞれ連合を組み 取得を目指して激しい争奪戦を繰り広げてきたが 2006 年 11 月 シティ グループ連合が 31 億ドルで株式 85.6 を取得することで決着した 各企業の出資比率は シティグループ 20 IBM4.74 中国人寿 20 国家電網 20 中信信託 普 華投資 8 となった 1 海外投資家当り 20 以下 海外投資家全体で 25 という従来通り の外資規制の枠内ながら 経営の主導権はシティグループが握るとみられている 4 金融工作会議が示す今後の改革の方向性 2007 年 1 月 日 金融工作会議が開催された これは 金融政策の方向性を定 めるために不定期に開かれる重要会議である アジア危機発生直後の 97 年 11 月 WTO 加盟直後の 2002 年 2 月に続き 今回が 3 回目である WTO 加盟に伴う銀行業の完全開放を乗り切り 新たなステップへと踏み出そうという 図表 5 金融工作会議の重点政策の概要 㽲 ⴕᡷ㕟ߩ ൻ ߔߢߦ ႐ࠍᨐߚߒߡ ࠆᎿ ⴕ ޔ ਛ ⴕ ޔ ᑪ ⴕ ޔ ㅢ ⴕ ߦߟ ߡߪ ߩ ࡃ ࡐ ޔ ᢛ ޔ ༡ࡔ ࡓߩォ ߩടㅦࠍㅴ ࠆ ޕ ㄘ ⴕߦߟ ߡߪ ޔ ᑼ ᡷ㕟ࠍផㅴߒ ޟޔ ㄘ㧔ㄘ ޔ ㄘ ޔ ㄘ 㧕 ߁ ߣ ࡆ ࠨߩ ޠ ߠߌߣ છࠍᒝൻ ޕ ޟ ㄘ ߩޠ ᓽߦㆡߒߚ ޔ ㊀ጀ ߢᐢ ࠍ ࡃ ߔࠆᜬ น ߥㄘ ㄘ ㊄ Ⲣ ᡷ 㕟 ߩ ട 㽳 ㅦ ㊄Ⲣ ࡓߩ ࠍᕆߋ ޕ ㄘ ㊄Ⲣ ߩ㕟ᣂࠍㅴ ޔ ㄘ ߩ㊄Ⲣᯏ㑐ߩ ࠍ ᢛ ߒ ޔ ߩࡂ ࠍᒁ߈ਅߍ ޔ ㄘ ߩ㔛ⷐߦㆡวߒߚᄙ ߥᚲ ߩ㊄Ⲣ ߩ ዷࠍᅑബ ᡰ ߒ ޔ ᄙ ߥᒻᑼߩዊญⲢ ᯏ㑐ࠍ ߦ ᚑߔࠆ ޕ 㽴 ᧄ Ꮢ ႐ ߣ 㒾 Ꮢ ᧄᏒ႐㧦 ធ㊄Ⲣߩⷙ ᄢࠍᔨ㗡ߦ ᧄ ޔ Ꮢ႐ߩ ࡈ ᒝൻ ޔ ႐ߩ ᚑ ႐ડ ߩ ߩะ ޔ ᖱႎ㐿 ߩ෩ ൻߣㅘ ᐲߩᒝൻ ޔ Ꮢ႐ߩ ዷടㅦࠍㅴ ࠆ ޕ 㒾Ꮢ႐㧦 㒾 ߩᡷ㕟 ዷࠍߐࠄߦផㅴ ࡆ ࠨޔ ಽ㊁ࠍ ᄢ ޔ ࠨ ࡆ Ḱࠍะ ޔ ㆱ ߩᗧ ജࠍᒝൻߔࠆ ޕ 㽵 ㊄ Ⲣ ࠨ ࡆ ㊄Ⲣ ߩ ᕈ ⑼ቇᕈ ലᕈࠍ ጀ㜞 ޔ ㅢ ᯏ ߩ ㊂ࠍวℂ ߦ ߒ ޔ ㅧࠍᦨㆡൻߔࠆ ޕ ᒝൻ ਛዊડ ޔ ਥ㕟ᣂ ޔ ળ ᧂޔ ߩ㊄Ⲣᡰ ࠍᒝൻߔ ࠆ ޕ ㊄ ߩᏒ႐ൻࠍ ታߦផㅴߔࠆ ޕ 㽶 ㊄Ⲣ ߩኻᄖ㐿 ߩផㅴ ర ႐ᒻᚑࡔ ࡓࠍߐࠄߦᢛ ߒ ޔ ᄖ Ḱ ߩㆇ ℂࠍᒝ ൻߒ ޔ ᄖ Ḱ ߩ ᣇᴺࠍ ߦ ᄢߔࠆ ޕ ㊄Ⲣ ߩ㐿 ㅧࠍᦨㆡൻߒ ᧄ ޔ Ꮢ႐ߩኻᄖ㐿 ࠍ ታߦㅴ ࠆ ޕ ᄖ㊄Ⲣᯏ㑐ߩ ᐔߥ ࠍ ࠆ ޕ 㽷 ㊄ Ⲣ ᒰ ዪ ߩ ㊄Ⲣ ℂߩಽ ࠍᢛ ߒ ޔ ℂߩද ࠍᒝൻߔࠆ ޕ ജߩะ ℂᚻᴺߩᒝൻ ޔ ᴺᢛ ࠍㅢߓ ޔ ᧄ⒖ ߦ ޔ ᛩᯏ ㊄ߦኻߔ ࠆ ⷙ ߩ ലᕈࠍ㜞 ࡀࡑޔ 㒐ᱛࠍᒝൻߒ ޔ ᒁ ߈ ߈㊄Ⲣ⒎ᐨࠍᢛℂ ⷙ ൻߔࠆ ޕ 出所 各種報道等 98

106 政府のスタンスが窺える 温首相は重点政策として 1 銀行改革の深化 2 農村金融改革の加速 3 資本市場と保険市場の育成 4 金融サービス コントロール機能の強化 5 金融業の対外開放の推進 6 金融当局の監督能力の向上 の 6 項目を挙げた 主な内容は図表 5 のとおりである 従来に比べ 農村金融の問題が前面に押し出されているのが特徴的で 現政権が金融面からも農村部の底上げを志向しているというスタンスが窺われる 具体的には 国有銀行改革においては 四大国有商業銀行のなかで唯一上場を果たしていない中国農業銀行について 上場の前段階として株式制への移行が明示された また 農村金融改革では 農村に適合した小規模金融機関の育成が重要視されている なお 特に海外の関心を集めたのは 1 兆ドルを超えた外貨準備について運用の多様化を進める方針が明示されたことである これに伴い 現行の米国債などドル建て資産中心の運用に対して ユーロ 円建て資産比率の拡大 運用専門機関の新設などの可能性が浮上していた すでに 外貨準備運用機関については 2007 年 3 月 金人慶財政部長が新設の方針を公表している 過去の金融工作会議後も そこで打ち出された方向性に沿って 新政策が相次いで出されており 今後の金融政策の展開が注目される

107 2 資本市場の動き 1 株式市場の動き 株価は 8 年来の安値からバブル懸念へ 上海取引所の総合株価指数は 05 年 6 月 6 日に と 8 年来の安値を付けたが 06 年に入ってからは一本調子で上昇する傾向にあった 05 年には 15 台で低迷していた株価 収益率も 06 年年末には にまで上昇した 上海 A 株 上海の総合株価指数は 07 年 1 月 16 日には 2, と過去最高を更新した 07 年には 合計 4,500 億元の資金が株式市場に流れこみ 2012 年までブルマーケットが続くとの報道 もあった しかし 1 月下旬以降は 成思危全人代副委員長 のバブル発言などから値を下 げるなど神経質で警戒感の強い局面に入っていた このような中 2 月 28 日に上海の総 合株価指数は一挙に 8.84 下げ 指数は 2, となった 同時に深圳も 9.92 の下落と なった この下げについて中国では 株式市場に流入する資金を政府が各種の方式で制限 するのではないか 物価が上昇傾向にあり金利が引き上げられるのではないか 株式の譲 渡益課税が開始されるではないか などの流言によるものと見られている 中国には機関投資家が育っていない 上場企業の情報公開が不十分であるなど多くの問 題が指摘されており これらが市場の不安定を助長している ただ今回の事態は流動性過 剰が株価を実態以上に上昇させたことが基本的な原因と言えよう 中国は 80 年代後半か ら常に流動性過剰の中にあったと言っても過言ではない 90 年代前半に中国は物不足か ら物あまりの時代に変わり 余った資金は資産に流れるのが一般的となった 90 年代前 半は不動産投資へ その後に株に資金が流れたが 02 年央以降の株の下落の中で資金は 図表 1 株価収益率の推移 ଔ ߩផ⒖ ᶏ # $ # $ ᐕ ᐕ 㧔 ᚲ㧕%54% 出所 中国証券監督管理委員会 CSRC 100

108 再度不動産投資 そして 新型工業化の時代 重化学工業化の必要性 電力不足 といっ た論調の中で工業向けの投資や関連する生産資材の先物投資へと向かった 年に 問題化している設備過剰は この時の投資によるものである 04 年下期から政府は徐々に 景気過熱 不動産投資過熱対策に乗り出し 05 年にこの政策が本格化するが これに呼 応するように 05 年下期からは株式市場に資金が大幅に流入する 中国の流動性過剰は①改革開放の中で問題点があると常に通貨供給量拡大してきたこ と ② 94 年に非効率な国有企業の競争力を基準に為替を切り下げ この時採用した制度 を長く維持しすぎたこと ③中央銀行が政府の一部門であり金融政策の独立性がないこと などに起因する 近年では 流動性過剰は人民元の先高観 経常収支の巨額な黒字よ り拡大の一途をたどっている 株式の分置改革 国有企業の未流通株の流通株化は 06 年も進められており 06 年末には株式の放出が困 難な企業だけ残されている 従って この改革は完了したと言っても良いだろう 改革の 開始にあたり出された通達により 非流通株の株主は株が流通権を獲得した後 最初の 12 カ月以内は売買 譲渡できないことになっていた 従って 最初に改革を実施した企 業 三一重工 の実施日の一年後に当たる 06 年 6 月 19 日が A 株市場の本当の全流通時代 への突入の日となった この日に三一重工の非流通株主 法人株 の 1,093 万株が流通可能になり 深圳市場上 場の中国国際工程株式有限公司が全株流通株式の最初の IPO 企業となった しかし 上 図表 2 ႐ડ ᢙ ᐕ ᐕ ᐕ 㧔 ᚲ㧕%54% 出所 CSRC 流通株の株数 時価総額の割合 ᑼ ᢙ ᵹㅢ ว 101 ଔ 㗵 ర ᵹㅢ ଔ 㗵

109 場企業の流通株割合が大きく増えているわけではない 05 年 5 月の流通株割合は 36.4 流通株の時価総額割合は 31.9 であったが 07 年 1 月には各々 と比率はか えって下がった 国有商業銀行などの大型上場があり このため未流通株比率が増加した ことによる 急増した IPO と増資 05 年にストップ状態であったため 06 年に入り以下に見られる通り IPO や増資が急増 し 資金調達額も 5,594 億 2,900 万元に達した これだけ多くの IPO が実施されたのは 株式の分置改革実施のため中国証券監督管理 委員会 CSRC の手元に案件が止め置かれたためである 9 月の報道によれば 新株発 行の凍結は総額 8,200 億元とされており 07 年に入っても IPO は高水準で続くことになる 9 月に証券発行と委託販売管理弁法が公布された 04 年に上場株式の価格引き合い制度が 導入され さらに発行価格の決定方法の改善が行われた 上場企業の経営体質の改善 3 月に上場企業規則手引 修正版 上場企業株主総会規則 上場企業対外担保行為規 範に関する通知 上場企業と投資者の関係工作手引 8 月に公開発行企業の情報公開内 図表 3 06 年株式発行社数 ᣂⷙ ႐ડ # $ * ડ # Ⴧ ㈩ಽ ォ $ * 㧔 ᚲ㧕%54% 出所 CSRC 図表 4 06 年資金調達額 㧔න 㧦 ర ޔ 㧕 ᐕ 㨪 ᐕ 㨪 㗵 ᣂⷙ ႐ # * 㧔 㧕 # Ⴧ ㈩ಽ ォ * 㧔 㧕 出所 CSRC 㧔 ᚲ㧕%54% 102

110 容の修正 07 年 1 月上場企業情報開示管理弁法 ( 修正版 ) など多くの規則 弁法などが出されている しかし これらが守られるかどうか疑問である というのも 01 年に発覚した上場企業の大株主による巨額な資金流用が 06 年末になっても解決していないからである この問題については 02 年に監督が開始されたものの整理が進まず 05 年に打ち出された上場企業の体質改善に関する意見で 06 年末までに流用された資金の整理を完了するすると決められた 12 月末の数字は公表されていないが 11 月末現在 325 社が完了 56 社が部分的に完了し 合計 億元が整理された 全流用資金の 52.38% に相当するという これ以外に 17 社の株主総会で計 22 億 8,900 万元の整理案が可決されている 証券会社の整理 整頓 CSRC は 10 月に 3 年余の大規模な証券会社の整理整頓の終結宣言を出した 03 年 4 月に大連証券の閉鎖に始まり 06 年 8 月には南方証券の破産が正式に決定した CSRC は 6 月南方証券行政清算組に対し破産に同意 7 月に深圳中級法院が破産申請を受理した 資産 106 億 3,100 万元 負債 228 億 800 万元 債務超過 121 億 7,700 万元であった CSRC は一方で証券会社を分類し 優良な企業で新しい業務を優先的に認可する証券会社 ( 創新類証券 ) 約 20 社 ( 現 18 社 ) 証券会社としての要求は満たし重大な法規違反がない証券会社 ( 規範類証券 ) 約 50 社の合計 70 社程度の体制にしたいと考えている また 7 月にはインターネットで証券会社の情報公開が始められ また 証券会社リスクコントロール指標管理弁法 証券会社ネット資本計算標準公布に関する通知が出され 証券会社経営の安全性への施策も強化されている 創新類証券に分類される 18 社の仲介業務の市場占有率は 54% であり 今後証券会社の寡占化が進むとみられる 06 年には保険大手の中国人寿が中信証券の第 2 位の株主に 平安保険が深圳商業銀行の % の株を取得 交通銀行 建設銀行が保険会社を設立など金融 保険 証券の垣根を超えた動きが活発化した 6 月に劉明康銀行業監督管理委員会主席は 証券分野の総合経営は必然的な趨勢であり 条件をもつ銀行に総合経営を認める方向だ と発言している 更に中央銀行が金融持株会社法の起草を考えている 金融協調監督管理弁公室が設立されるなどの噂も流れている なお 証券に対する整理整頓 監督の強化が終わりに近づいたこともあり 06 年はファンドに対する監督が強化された 出された主な通達類は以下の通りである 4 月受託銀行の基金運営状況報告の内容監督と書式手引 5 月証券投資基金管理公司の督察長管理規定 7 月基金の投資する非公開発行株式などの流通が限られた証券の問題に関する通知 8 月基金管理公司のリスク準備金提取の問題に関する通知合格外国機関投資家の国内証券投資管理弁法公布 (02 年の弁法は廃止 ) 10 月基金管理公司の投資管理人員管理指導意見 11 月マネーマーケットファンドの投資銀行預金に関連する問題についての通知

111 2 6 兆元弱の債券市場 債券の発行規模は 06 年 5.87 兆元に達した 伸び率は 05 年の前年比 48.2 には及ばな いものの 前年比 32.9 と高い伸びとなった もっとも発行債券総額の 62.3 は過剰流動 性の吸収のために出された中央銀行債券である この中央銀行債券を除く債券の伸び率は 05 年の前年比 27.7 から 06 年には前年比 35.8 に上昇している この上昇の主因は開発 銀行債と短期融資券 CP の 2 つである 開発銀行債の増加は第 11 次五カ年計画の開始 に伴いインフラ投資が拡大していることによる CP の発行は発行コストが借り入れに比 べ相対的に安いために拡大しているが 06 年については 政府の景気過熱対策の影響も あるとみられる なお 各種債券のうち貯蓄国債 記帳式 以外はインターバンクもしく は金融機関のカウンター取引が可能である 06 年の 7 月上旬に新しい国債が発行された 電子式国債と呼ばれるもので条件などに は次の通りである 貯蓄国債 電子式 150 億元 利率 3.14% 販売対象 国内個人投資家のみ 販売方法 銀行に個人国債口座を開設 銀行は人民銀行が代理販売実験資格を与えた 7 図表 5 中国の債券発行推移 න 㧦 ర Ꮽᑼ 㔚ሶᑼ Ꮽᑼ ਛᄩ ⴕ ㊄Ⲣᯏ㑐 ᕈ ⴕ 㐿 ⴕ ャ ⴕ ㄘ ዷ ⴕ ⴕ 㕖 ⴕ㊄ⲣᯏ㑐 ม ห Ⲣ ડ ਛᄩડ ᣇડ Ⲣ #$5 㓙ᯏ㑐 出所 財政部 中国債券信息網 104

112 行 ( 当初 ) の支店網のカウンターで販売 将来は全国 6 万以上の拠点へ拡大する なお記帳式国債で口座を保有している個人はその口座を利用可販売単位 :100 元単位 上限 100 万元手数料 :1% 最終的には 400 億元が発行された その他 06 年に長期建設国債の発行中止についての各種意見が報道されたことが目を引く 財務部の立場を代弁するものは 固定資産投資が急増する中で 穏健な財政政策をとるならば長期建設国債の発行停止は必要である 最近の建設プロジェクトの負債率が増加しており 資金効率が低下している としている 財政部は積極財政からの退出 公共財政への転換 債務リスクの拡大懸念などを抱えているからである これに対し国家発展改革委員会は投資を続け長期建設国債の分配権を保持したいと考えという 8 月には 06 年内に期限が来る記帳式国債の公開市場操作を行うとの公告が出された これは中央国庫現金管理暫行弁法が実施されてから初めてのことである 国庫の現金保有が膨らみすぎたためであり 12 月には 1 年の記帳式国債の発行が取り消され 反対に国庫現金 200 億元の 90 日定期による運用が開始された 資産の証券化は 当初 住宅担保債権の証券化から始まったが 開発銀行のインフラ投資資産の証券化 更に 資産管理公司の保有する不良債権の証券化も実施されることになった 不良債権証券化実験の指定が行われており まず 銀行業管理監督委員会が信達の案件を批准した なお 9 月の APEC の会議で中国の金人慶財政部長は中央政府が一定の制限のもとで地方政府による債券発行を認める考えであると発言した 発行の条件 発行の手順などを決めるために 2 ~ 3 年の準備期間が必要であるが 現在 作業は始まっていないという ここ 5 ~ 6 年地方債の議論が行われているが 考え方の統一には至っていないようだ 現在の予算法では地方の債権発行は許されておらず 中央が地方の必要分を起債し 地方に転貸する形を取り 一方で地方は元利返済の責任を負う (3) 今後の資本市場政策尚福林 CSRC 主席は 12 月の中国金融論壇において今後の資本市場政策について述べている その要点は次の通りである 1 株式市場の建設 上場企業の質の向上 取引市場規模の拡大 大型企業の内外同時上場 海外上場企業の国内 A 株発行 高成長中小企業の上場推進 場外取引市場建設の推進 統一した監督のもとで非上場企業の株式譲渡価格のプラットホームを建設する 2 企業債市場の発展 発行体制の整備 建全な発行審査 核准体制の建立 債権信用評価制度の整備

113 3 市場のイノベーション 優良証券会社の育成と上場による資本の充実 ファンドの販売業務の革新 ファンド公司の委託理財業務の展開 従業員持株制度の具体的な方式の確立 証券会社の融資及び有価証券貸出業務の実験の拡大と推進 4 市場監督の強化 5 金融先物の安定的推進また 尚福林主席は 9 月に中国の対外開放は新しい段階に入っていると発言した 上場企業に対する戦略投資管理弁法の実施 QFII の管理弁法の修正 中外合資証券公司 同基金管理公司の数などをその論拠としている QFII は 03 年 5 月に最初の認可が下りたが 06 年末現在 投資総額は 億ドルである 銀行部門に比べ 証券業についての対外開放は大きく遅れている なお 06 年 4 月中央銀行の 5 号公告により資本勘定の一部開放が行われた 一定の枠で国外の固定収益商品への投資を許可するなどの内容で 一定の基準を満たす金融機関に対し 適格国内機関投資家 制度 (QDII) を認可した この公告に基づき中国銀行が募集した米ドル建ての確定利回り証券への投資ファンドは 投資収益の低下から解約が相次いだため募集規定に基づき 07 年 2 月に清算を決定した

114 第6節 民間ベースの資金の流れ 国際収支表からのアプローチ 1 はじめに 2006 年 7 月 25 日に発表された 2006 年上半期世界経済発展概要および通年の見通し の中で国家統計局は 2 月から 5 月までの 4 カ月間に 人民元の切上げを見込んで 232 億ド ル超のホットマネーが中国に流入したと述べている その際 ホットマネー の便宜的な 定義として 外貨準備の増加額から対内直接投資 FDI と貿易黒字を差し引いた金額をホッ トマネーとしている 2006 年 7 月 28 日付 MUFG 北京週報 [7 月 26 日新聞晨報 ] 実際に 2006 年上半期 1 6 月 について試算してみると 上記でホットマネーと呼 ばれた資金が 324 億ドル流入している 一方 下半期 7 12 月 については逆に 254 億ドル流出した形になっている 上半期の国際収支の明細はすでに公表されていることか らある程度分析可能であるが 06 年下半期および通年の数字は 本稿執筆の時点 07 年 3 月 10 日 では明らかにされていない 人民元切上げへの期待感は変わらないのに な ぜ ホットマネー が流入から流出に方向を転じたのだろうか 図表 年上 下半期の主な資金の流れ ᤃ㤥ሼ㧔ㅢ㑐ࡌ 㧕 ኻ ធᛩ ߘߩ ߩ ㊄ᵹ ᄖ Ḱ Ⴧട㗵 㨪 㧔න 㧦 㧕 㨪 ᐕㅢᐕ 注 貿易黒字と対内直接投資は商務部発表 その他の資金流出入 は 外貨準備増加額との差額 2 中国の国際収支の特徴 本節の表題の 民間ベースの資金の流れ とは何を指すのだろうか これは自明なよう で意外と難しい問題である 国際収支表を概観すると イ 経常収支 ロ 資本収支 ハ 外貨準備の増減および ニ 誤差脱漏の四大項目で構成されている このうち ハ 外貨準備の増減は中国人民銀行の所管事項であり 公的な資金の動きである ニ 誤差 脱漏は その名が示すとおり統計で把握されない資金の流出入であり しばしばこの項目 は 資本逃避 や ホットマネーの流入 とみなされがちである 国家外貨管理局 SAFE は 2005 年上半期の国際収支報告のボックス 2 において 誤差脱漏の項目を分析しており アングラマネーなどの要因を認めつつ 金額的に貿易総額の 1 未満のレベルは十分国際 的な許容範囲内 5 であるとしている いずれにせよ誤差脱漏は 民間資金 と考え てよいだろう 107

115 図表 2 中国の国際収支の推移 䋨න 䋺 䊄䊦䋩 Ᏹ ᡰ ᤃ ᡰ ャ ャ 㩅㨺㩕㩨㩇 ᡰ ᚲᓧ ᡰ ⒖ォ ᡰ ᛩᛩ ᧄ ᡰ ᛩ ߘߩ ᄖḰჇ ᄖ Ḱ 㜞 ᐕᧃ,WP Ꮕ ṳ ᄖ Ḱ Ⴧ 䈱䂥䈲Ⴧട䉕 䈜䇯䋨 ᚲ䋩ਛ ኅᄖ ℂዪ 外貨準備増減の は増加を示す 出所 中国国家外貨管理局 *2006 年貿易黒字は通関ベース ** 商務部発表の対内直接投資 イ 経常収支と ロ 資本収支については公的な取引と民間取引が混在している 経 常収支には貿易 サービス 所得 経常移転収支の 4 つの項目があり これらは GDP な いし国民所得に直接関係している すなわち 総国民可処分所得 GDP 内需 貿易 サー ビス収支 所得収支 経常移転収支 一方 資本収支は単なる資金の貸借であり 大 きく直接投資 証券投資 その他投資の 3 つの項目に分けられる これらの項目は GDP 統計とは直接の関係はない 経常収支 資本収支の諸項目のうち貿易と直接投資は すで に第 1 章において解説されているのでここでは触れない 貿易と直接投資の担い手は国有 企業 非国有企業 外資系企業など多彩である 中国の国際収支が 先進国 途上国を問わず多くの国の国際収支と異なる最大の特徴は 経常収支と資本収支が共に黒字という 双子の黒字 を続けていることである 双子の黒 字は 1994 年から アジア危機の 1998 年を除き 05 年まで記録されており 06 年も経常 黒字を 2,000 億ドル程度と見込んでも 資本収支が黒字となったのは確実と見られる 日 本は恒常的に経常黒字を計上しているが 資本収支は赤字である すなわち経常黒字の受 取り資金を対外的に投資し その差額が外貨準備の増減に反映される 誤差脱漏は無視で きる規模 双子の黒字が 13 年間も継続する事態は異例であり 経常 資本収支相互の調 整メカニズムが働きにくいために 外貨準備の膨張を招く結果になっている その主な原 因は厳格な為替管理と人為的な人民元相場の決定にあると考えられる 経常収支の中で サービス収支の赤字が比較的小幅に収まっている背景は 観光客やビ ジネス出張者がもたらす旅行部門の大幅黒字が 輸送や特許料支払いなどの赤字を穴埋め 108

116 していることにある 所得収支 ( 雇用者報酬と投資収益 ) は 2004 年まで赤字であったが 05 年に黒字に転換した 巨額の直接投資 (FDI) 受入れにともなう配当金など投資収益の対外支払いにも拘らず所得収支が黒字化した理由は 外貨準備の急増にともなう運用利息の受取り増加が寄与していると推測される 経常移転収支 ( 公的部門と労働者送金などその他 ) の黒字幅が着実に拡大している点も特徴的である 日本では ODA 支払いのためにこの項目は恒常的に赤字であるが 中国の場合 在外の華僑などからの海外送金の受取りが大宗を占めている 人民元の切上げ期待と 中国国内での投資資金需要がその背景にあると考えられる 3. 資本収支の問題点中国の資本収支の内訳に関しては 理解しにくい部分が少なくない 比較的信頼性が高い直接投資の数値に関しても 2005 年の対内直接投資が商務部発表のもの ( 貸記すなわち受入れ 603 億ドル ) と国際収支ベースのもの ( 貸記 855 億ドル 借記 ( 支払い )64 億ドル ネット 791 億ドル ) の相違が 252 億ドルにのぼったことで 注目を集めた SAFE の国際収支報告は 金融部門の外資流入 121 億ドル 国内外の親子会社間の投資 97 億ドル 国外機関の中国不動産購入 34 億ドルがその差額であると説明している 証券投資とその他投資の内容の分析を試みてみよう 2006 暦年の統計が未発表であることから 過去 3 年分の上半期の統計を比較する 証券投資の資産サイド ( 中国資本の対外株式 債券投資 ) を見ると 海外における株式取得は皆無である 問題は海外における債券の取得 処分である 04 年 ( 上 ) は 209 億ドルもの債券の処分 ( 売却 償還 ) だったものが 05 年 ( 上 ) は 85 億ドルの取得に転じ 06 年 ( 上 ) は取得額が 448 億ドルに拡大している SAFE は債券の処分から取得に転じた理由として 05 年の海外金利の上昇により国内金融機関が 04 年 ( 上 ) の海外資産削減 国内資産積み増しから 05 年 ( 上 ) に海外資産積み増しに転じたものと説明している しかし同時期の 外貨建て金融資産負債残高表 ( 人民銀行発表 ) では 対外証券投資が 04 年 ( 上 )+ 71 億ドル 05 年 ( 上 ) + 96 億ドル 06 年 ( 上 )430 億ドルと 最近 2 年間の数値は整合性が取れているが 04 年 ( 上 ) の数値は流出入が逆となっている 04 年当時に残高総額で 874 億ドル (03 年末 ) にすぎない債券を半年で 209 億ドルも売却するとは考えられず 人民銀行の統計のほうがおそらく事実に近いと考えられる すなわち SAFE の国際収支統計における証券投資の数字は 何らかの理由で 鉛筆をなめた のではなかろうか 債券投資の主体には 商業銀行のほかに人民銀行 政策性銀行なども含まれるため 民間ベースの資金 は特定できない 証券投資の負債サイドは外国資本の対中証券投資を示している 対内株式投資は 3 年間を通じて漸増しており 内容は中国企業の海外上場と QFII やその他海外投資家による A 株 B 株投資である その他投資には 直接投資と証券投資以外のすべての資本取引 すなわち貿易金融 銀

117 図表 3 資本収支の受払い明細 過去 年の上半期 1 月 6 月 㧟 ᧄ ᡰߩฃᛄ 㧔ㆊ 3 3 ᐕߩ ඨ 㧔1 6 㧕㧕 + Ᏹ ᡰ ++ ᧄ ᡰ # ߘߩ ᧄ ᡰ $ ᛩ ᡰ ធᛩ ኻᄖ ធᛩ ኻ ធᛩ ᛩ ᑼ ᑼ ߘߩ ᛩ ᤃ ߌ 㗍㊄ 㔀ᛩ ᤃ ୫ ࠇ 㗍㊄ 㔀ᛩ +++ ᄖ Ḱ Ⴧ +8 Ꮕ ṳ ᐕ ඨ ࡀ ୫ 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 ᐕ ඨ ࡀ ୫ 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧔න 㧕 ᐕ ඨ ࡀ ୫ 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 SAFE HP 出所 国家外匯管理局 SAFE HP 中国国際平衡表 注 貸記 credit には実物資産 金融資産の減少と 金融負債の増加を分類する すなわち大 福帳ベースでは資金の流入 借記 debit には実物資産 金融資産の増加と 金融負債 の減少を分類する すなわち大福帳ベースでは資金の流出 行貸出し 借入れ 預金の出し入れなどが含まれる これらの項目の個別の動きを把握す ることは困難であるが 2005 年上半期の国際収支報告では 対外債務残高 1,909 億ドル 注 の借入れ主体は政府部門 334 億ドル 17.5 中資金融機関 672 億ドル 35.3 国内 の外資金融機関 363 億ドル 19.1 外資系企業 477 億ドル 25.0 中資企業 57 億ド ル 3.0 と発表されていることから 太宗は民間ベースの資金と推測される 注 同じ報告書に対外債務残高 2,661 億ドルの残存期間別内訳として中長期債務 1,248 億ドル 46.9 短 期債務 1,413 億ドル 53.1 の記述があるが 残高 1,909 億ドルとの関連は不明である なお 資本取引については対内直接投資を除いて 厳しい規制下にあるが それにもか かわらず 05 年 上 から 06 年 上 にかけて 対外債券投資など多くの項目で激しい動 きを示している点は興味深い 110

118 第 7 節外国為替制度と外国為替市場 制度と市場の両面で改革進む 年の人民元をめぐる動向 2005 年 7 月 21 日の人民元相場制度の改革と小幅切上げ (1 ドル = 元から同 8.11 元 2.1% 切上げ ) の後 人民元はゆっくりと上昇し 06 年 1 月は 1 ドル = 元でオー プンした 1 月から 8 月に至るまで 7.90 元に向けてなだらかに強含んで推移した後 ポー ルソン米財務長官 ( 注 ) が訪中した 9 月から年末にかけて若干上昇のテンポを速めた 12 月 29 日の終値は 元で 年間を通じての対ドル上昇率は + 3.4% だった ( 注 ) ポールソン米財務長官は 9 月の胡錦濤国家主席 温家宝首相との会談に続き 12 月にも 米中戦略経済対話 のために訪中した 人民元の年間上昇率 3.4% は 結果的に米中の短期市場金利差 (2006 年 6 月米国 FF 金 利 5% に対し中国の銀行間 7 日もの金利 2% 前後 ) を反映する形になっている しかし これは中国人民銀行が連日市場介入して形成した政治的な管理相場であることは周知の通 りである 国際的な環境としては 米国議会を中心に人民元改革を促す圧力は強く さら に 06 年 10 月の G7 財務相 中央銀行総裁会議でも 多額の経常収支黒字を有する新興国 市場経済 特に中国の為替レートの一層の柔軟性が望ましい との共同声明が出されるな ど 中国の為替政策は批判にさらされてきた 国内経済の運営面でも 2006 年の貿易黒字が 1,774 億ドルと前年比 74% 増の史上最大 を記録 人民銀行によるドル買い介入 ( 人民元売り ) により外貨準備高は 1 兆ドルを超え これにともなう国内過剰流動性は不動産部門や株式市場などでバブル的現象を引き起こす に至っている 人民銀行はこの間 手形売りオペにより市場の流動性を吸収する一方 預 金準備率を 3 回引上げ (7.5% から 11 月に 9.0% へ ) 法定金利を 2 回引上げるなど金融引 締め政策を実施した 政府は行政手段を動員して過剰流動性がもたらす景気過熱の抑制に 努力し 一応年末までに効果が出たように思われる 内外でこのような問題を抱えているにも拘らず 人民元相場の弾力化 = 上昇に政府が慎 重な理由は ( イ ) 人民元高が特に一部の中資系企業の国際的価格競争力を弱める懸念が ること ( ロ ) 為替リスク回避の手段が十分整備されていないこと ( ハ ) したがって急速 な人民元高は輸出企業の破綻と失業 さらに社会不安を招きかねないことにあると考え られる ジレンマを抱えつつ 2007 年も政府 金融当局は慎重な相場管理を行なわざる を得ないだろうが 年間上昇幅は拡大すると予想する向きが多い ( 例えば EABER: East Asian Bureau of Economic Research の 07 年 2 月のニュースレターは対ドル 6% 上昇を 予想 ) 対円相場は 2006 年 1 月 1 元 14 円 37 銭 (05 年 1 月 12 円 44 銭 ) で始まった後 前年に 引き続き円安人民元高の傾向をたどり 12 月 15 円 24 銭 (05 年 12 月 14 円 63 銭 ) で終了 した 年平均相場は 14 円 60 銭 (05 年 13 円 47 銭 04 年 13 円 08 銭 03 年 14 円 01 銭

119 図表 1 1㩷 中国の最近の経済指標 ਛ 䈱ᦨㄭ䈱 ᜰ 㧚)&2 ᚑ㐳 㧔 ᐕ ߩᡷቯ୯㧕 㧚ᶖ ଔᜰᢙ 㧚ᄬ 㧚 Ᏹ ᡰ 㧚㧔ኻ )&2 㧕 㧚ኻ (&+ 㧚ᄖ Ḱ 㧚 ర ႐ 㧚ਛᄩ ᐭ ሼ )&2 㧚 ᄢ ⴕਇ 㧚ࡓ ᄖ ߌ 㧚5 2ᄖ ߌ 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧔 㧕 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙 㧙,WP # $$$ # $$$ # $$$ # $$$ # $$$ # $$$ # $$$ # #㧙 # # IMF IMF 予測値 なお は日中経済協会 IMF 出所 IMF 世界経済見通し 2006 年 9 月 網掛け数字は 中 国経済データハンドブック 失業率は 都市部の実質失業率 都市部失業者 一時解雇者合計数 / 都 市部就業者 非就業者合計数 2002 年以降は都市登録失業者 *2006 年 12 月末の人民元相場 02 年 15 円 12 銭 資料 MIX: Management Intelligence Express であった これは米ド ル金利の引上げと円の超低金利の継続により 年間を通じ円の対ドル相場が弱含みで推移 する一方 人民元の対ドル相場は逆に上昇したことから 円の米ドルを介する対人民元裁 定相場が下落 人民元は上昇 したことによる なお ドル円相場は 06 年 1 月平均 115 円 49 銭 05 年 1 月平均 103 円 28 銭 から 12 月平均 117 円 34 銭 05 年 12 月平均 118 円 70 銭 に下落し 年平均相場は 116 円 38 銭 05 年 110 円 20 銭 04 年 108 円 23 銭 03 年 115 円 99 銭 02 年 125 円 17 銭 だった 2 資本取引に関する規制 QDII 制度が発足 1 概況 中国の外国為替管理の基本的な法規は 1996 年 4 月施行の 外国為替管理条例 で 中国人民銀行傘下の国家外貨管理局 SAFE が所管している 条例は 経常収支項目お よび資本収支項目の為替管理 人民元の為替相場および外国為替市場の管理について規定 している 輸出入およびサービス取引といった経常収支項目については 実需を証明する 貿易書類などが揃っていれば 外国為替指定銀行から輸入に必要な外貨を購入し また逆 に輸出代金として受け取った外貨の一定割合を保有できるなど 外貨の売買は原則自由で ある 一方 直接投資 証券投資 外債発行 対外貸付け 対外借入れ 保証や預金などの資 本取引については 外貨の購入 売却ともに原則として国家外貨管理局の許可を必要とし 厳重な管理体制がしかれている 長い間中国は外貨不足に悩んできたという背景から 資 本取引規制は外資の流入を促進し 流出を抑制するという体系をとってきた しかし近年 の国際収支動向の急激な変化 経常 資本収支の双子の黒字に加え 人民元切上げを期待 する資本流入 を踏まえ 2005 年 3 月 SAFE は資本の流出と流入の均衡管理への方針転 112

120 換を表明した 2006 年 3 月 SAFE 資本項目司の鄒林司長は次のように述べている 政府は資本流出 を積極的に奨励し 総体として資本流出と流入はバランスを保つべきである 優先的に QDII を推進することを考慮するが 目下のところ研究段階である 筆者注 翌 4 月 18 日 QDII 解禁が正式発表された 中国は 近い将来資本項目の基本的な交換性を実現するこ とを計画しているが 完全な交換性はなお長期目標である どのように国内資金を海外市 場に入れるかは 中国政府が関心を持つ重要な課題である 資本項目と経常項目の双方が 黒字で すでに経済がアンバランスになった 3 月 2 日付経済日報 同年 4 月 27 日 SAFE 李東栄副局長は 国内企業による 海外進出 を支援するために 海 外外貨管理規定 を公布する計画を明らかにした すなわち 海外投資の外貨管理に対す る試験的な改革は 2001 年 10 月に始まり 現在すでに全国的に展開されている 内容は外 貨購入枠の許認可の緩和をはじめ 外貨購入や外貨建て融資を利用した海外投資審査権限 の下級機関への委譲 審査資料の簡素化などが含まれている 李東栄副局長はまた以下 2 点について言及している ①海外投資を計画する企業のニーズに合わせ 海外投資のための外貨購入への制限枠を撤 廃することを検討していること 筆者注 7 月 1 日実施 ②多国籍企業に対し 外貨資金を内部運用することを前提に 国内外の外貨資金をプール して運用することや 外貨資金を海外の子会社に投入することを認め 海外での企業発 展を支援するために 制限をさらに緩和する方針であること 5 月 23 日付 MIX 海外 トピックス 図表 2 通貨の交換性に関連する主な資本取引規制等 2006 年1月末現在 +/( ⒖ⴕ ὐ వ ᄖ ὑᦧᏒ႐ ਛ ᐕ ㊄Ⲣᒰዪ߇ นߒߚ ⴕ߇ Ᏹขᒁ ߦߟ߈వ ฃ ర ߢ 㧔 ᐕ ࠃࠅ㧕 ᴺ ߪⷐ น ㅢ ߩᶏᄖᜬ ᶏᄖ߆ࠄߩᜬㄟ 㗍 ዬ ߦࠃࠆᶏᄖ㗍㊄ ቯߩ㐿 ㊄ 㕖ዬ ߦࠃࠆ 㗍㊄ ቯߩ㐿 ᄖ 㗍㊄ߪ ṛ ߦ㒢ቯ ᣣᧄ ᐕ ర㗍㊄ߪ 㧔ᄖ ߩ ߪวᴺᕈ 㧕 ኻᄖ ᛩ ᛩ ኻ ᛩ ኻ㕖ዬ ኻ 㧔ዬ 㧕 ធ ᛩ ኻᄖ ធᛩ ኻ ធᛩ ኻᄖ ᤃ Ⴚ ᤃ ᑼ㧦ⷐ น㧔 ᐕ 3&++ ᐲ 㧕 㧦 น ⴕ 㒾ળ ߦ㒢ቯ 6 DKNN ߥߤ 㧦 น ⴕ 㒾ળ ߦ㒢ቯ ᑼ㧦$ ߪ ޔ # ߪ 3(++ ᐲ 㧦3(++ ߦ㒢ቯ 6 DKNN ߥߤ 㧦 ᱛ ㊄Ⲣᒰዪ น ⴕߦ㒢ቯ ᄙ ડ ߪ ࡊ ߢน ㊄Ⲣᒰዪ น ⴕߪ ୫ ࠇน ਛ ડ ߪⷐ น ᄖ ડ ߪⷐ ⷐ น㧔 ㇱߩ Ꮢߦ ቯ㊄㗵 ߩ ߢ น ᆔ 㧕 㧔ὑᦧ ℂ ߩⷙ ߪߥ ߇ ޔ ㇱߩหᗧ ⷐઙࠍⷐల 㧕 రᑪߡᄾ ߪน ߛ߇ ߪ ᱛ นߐࠇߚ Ⴚ ᤃߩ ర น 出所 Annual Report on Exchange Arrangements and Exchange Restrictions 2006, IMF 113

121 (2) 主な政策措置 海外投資家による A 株式への直接投資を解禁 2005 年 12 月 31 日商務部 中国証券監督管理委員会 ( 証監会 ) 国家税務総局 国家工商行政管理総局 SAFE は連名で 海外投資家による上場企業への戦略投資管理弁法 を公布した ( 実施 06 年 1 月 31 日 ) この措置により 従来 QFII( 適格海外機関投資家 ) に限定されていた海外投資家の A 株投資が 一定の要件を満たす海外投資家にも開かれることになった この 弁法 は 海外投資家が株権分置改革 ( 非流通株である国有株 法人株の流通化改革 ) を終えた上場企業に対し 一定規模かつ中長期的な戦略合併買収投資を通じて A 株を取得する行為を適用対象としている 海外投資家は事前に商務部の認可を要し 原則として上場企業発行全株式の 10% 以上を取得しなければならず また保有株式は 3 年以内に売却することを禁じられる (2006 年 1 月 19 日付け MUFG 北京週報 ) 外国為替管理政策の一部改訂 4 月 14 日付中国人民銀行公告 (2006) 第 5 号 : 公告の主な内容は次の通り 1 企業の外為勘定開設の事前審査を不要とする 2 外貨購入のための外為指定銀行限りの権限を拡大する 3 個人の外貨購入は年度総額管理とする 4 条件に合う銀行が域内機構と個人の人民元資金を集めて一定限度内で外貨を購入し 域外の固定収益類商品に投資することを許可する 5 条件に合う基金管理公司など証券経営機構が一定限度内で 域内機構と個人の保有する外貨で 域外での株式を含む証券投資をすることを許可する 6 保険機構が 総資産の一定比率を限度として域外証券投資をすることを許可する 4 月 14 日付国家外国為替局匯発 (2006)19 号 : 上記の公告第 5 号に基づき SAFE は 経常項目外貨管理政策を調整することに関する通知 を公布 主な内容は次の通り 1 経常取引の外為勘定開設の事前審査を取り消した 2 外貨保留限度の引上げ ( 前年の経常取引外貨収入の 50% か 80% 前年の経常取引外貨収入の 80% と同支出の 50% の合計 前年の経常取引実績がない場合は 20 万ドル 50 万ドル ) 3 輸入の支払いに必要な外貨は事前に購入して 外貨勘定に入金することが出来る サービス貿易では 5 万ドル以下 個人の場合には 5 千ドル以下の場合 契約書あるいは支払い通知書で外貨を購入できる 4 外為指定銀行かぎりで 10 万ドルまでの外貨購入が出来る 5 個人の外貨購入は年間 2 万ドルまでとなり 身分証明書で購入できる ( 大久保勲 中国動向 2006 年 4 月 )

122 適格域内機関投資家 (QDII) による対外証券投資を解禁 4 月 18 日人民銀行 中国銀行業監督管理委員会 ( 銀監会 ) SAFE は共同で 商業銀行の海外資産運用顧客代理業務暫定弁法 を公布し 国内の個人 機関による商業銀行を通じた海外証券投資を解禁した 主な内容は以下の通り ( 資料 : Provisional Administrative Rules on the Overseas Wealth Management Business of Commercial Banks on Behalf of Clients dated 1. June 2006 による ) 1 商業銀行は銀監会に海外資産運用業務の認可を申請する ( 第 8 条 ) 2 商業銀行は外為指定銀行であり かつ以下の要件を満たすこと 良好かつ有効な市場リスク管理システムを有すること 良好な内部コントロールシステムを有すること 海外投資管理の能力と経験を有することなど( 第 9 条 ) 3 認可された商業銀行は 個人資産管理業務暫定弁法 ( 実施細則か :Administrative Rules) にしたがって資産管理商品を売ることが出来る ( 第 12 条 ) 4 商業銀行は人民元を対価として顧客のための海外資産購入を目的として 外貨限度枠を SAFE に申請する ( 外貨を対価とする場合は申請不要 )( 第 13 条 ) 7 月 21 日 SAFE は 中国銀行 中国工商銀行 東亜銀行の 3 行に対し海外証券投資代行業務に関する投資限度枠 48 億ドルを認可 続いて 8 月 2 日中国建設銀行と交通銀行に対して計 35 億ドルを認可した 06 年 10 月までに銀行系 QDII は 香港上海銀行 スタンダード チャータード銀行を含む累計 12 銀行 111 億ドルを超えた ( なお 同時期の QFII の累計認可実績は 億ドル 40 社であり QDII の認可ペースが速いことが目立つ ) 外資に対する不動産投資規制 7 月 11 日建設部 商務部 国家発改委 人民銀行 国家工商行政管理局 SAFE6 部門共同で 不動産市場への外資の参入と管理を規範化することについての意見 を発表した 実体あるビジネスの存在という原則を明確化し ホットマネー ( 特に中小規模 ) や出所不明の資金流入を防ぐこと また自己使用 自己居住用の不動産以外の購入を禁止し 実名制度の適用をうたっている 上記 意見 の実施細則として 9 月 1 日 SAFE と建設部が共同で 不動産市場の外貨管理を規範化することに関する通知 を発表した この 通知 により 海外から法人や個人が外貨で直接中国国内の不動産を購入する途を断つともに 国内での不動産投資関連の外貨資金の管理を厳格化した (MUFG 華東地区 / 経済産業動向 2006 年 9 月 30 日 ) QFII による対内証券投資規制を緩和 8 月 25 日人民銀行と SAFE は連名で 適格海外機関投資家の国内証券投資管理弁法 と 同法実施に関する通知 を発表した ( 実施 9 月 1 日 ) 従来の 暫行弁法 に比べると 1 QFII の資格要件の緩和 ( 基金管理機関と保険公司について なお証券公司と商業銀行

123 は不変 またその他機関投資家の範囲を拡大 ②投資可能証券の拡大 外資株 全ての 取引所取引債券など ③投資委託先の拡大 ④資金管理の規制緩和 海外送金の禁止期 間と手続きの緩和など ⑤カストディアンの変更可能 ⑥証券投資口座の直接開設など を盛り込んでおり QFII 制度を通じて国内証券市場の健全化を図ろうとする目的がある 2006 年 8 月 25 日付け MUFG 北京週報 12 月 25 日人民銀行が 個人外貨管理弁法 を公布 ①個人の外貨購入は 年度総額管理枠の範囲内では身分証明書の提示により銀行限りで取 図表 年資本取引に関する規制 直接 間接 の主な変更 2006 ᐕ ᧄขᒁߦ㑐ߔࠆⷙ 㧔 ធ 㑆ធ)ߩਥߥᄌᦝ ᣣ ᐕ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᧃ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᐕ ᣣ ភ ߥߤ ㇱ ળ߇ ޟ ᄖ ᛩ ኅߩ ႐ળ ߦኻߔࠆᚢ ᛩ ℂᑯᴺ ࠍޠ 㧔 ᣣᣉⴕ㧕 ޕ 㧔3(++ એᄖߦ㧕 ቯ ઙࠍḩߚߔᄖ ᛩ ኅߪ ᑼᡷ 㕟ࠍታᣉߒߚ ႐ળ ߩ # ߦᚢ ᛩ ߔࠆߎߣ߇น ߦ ޕ ⴕ ๔ ภ߅ࠃ ኅᄖὑ ℂዪ㧔5#('㧕ߦࠃࠆ ޟ Ᏹ㗄 ᄖ ℂ ࠍ ᢛߔࠆߎߣߦ㑐ߔࠆㅢ ޠ 㧔එ =? ภ㧕㧦ᄖ Ᏹญᐳ ޔ ࠨ ࡆ ᤃ㑐ㅪᄖὑขᒁߥߤ ޕ ⴕ ળ 5#(' หߢ ޟ ⴕߩᶏᄖ ㆇ 㘈ቴઍℂ ᥳ ቯᑯᴺ ࠍޠ 㧦3&++ 㧔 ߩ ᯏ㑐ߩ ⴕࠍㅢߓߚᶏᄖᛩ ߩ 㧕 ޕ ㇱ ഭ 㓚ㇱ ⴕߪ ޟ ળ 㓚ၮ㊄ᶏᄖᛩ ℂᥳቯᑯᴺ ޠ ࠍᣉⴕ ޕ ળ 㓚ၮ㊄㧔 ᐕᧃ ర㧕ߩᶏᄖᛩ ޕ 5#(' ߪ ޟ ኻᄖᛩ ᄖ ℂ ߩ ㇱࠍ ᢛߔࠆㅢ ࠍޠ ߒ ޔ ᶏᄖᛩ ߩߚ ߩᄖ 㒢ᐲᨒ㧔 ᐕ 㒢 ߦ ቯ㧕ࠍ᠗ᑄ㧔 ᣣᣉⴕ㧕 ޕ ᑪ ㇱ ㇱ ᡷᆔ ⴕ Ꮏ ⴕ ℂዪ 5#(' ߇ ޟ ਇ Ꮢ ႐ ߩᄖ ߩ ߣ ℂࠍⷙ ൻߔࠆߎߣߦߟ ߡߩᗧ ޕ ࠍޠ 5#(' ߪਛ ⴕ ޔ Ꮏ ⴕ ޔ ⴕ㧔3&++㧕ߦኻߒᶏᄖ ᛩ ઍⴕ ߩ㒢ᐲᨒว ࠍ น ޕ ળ ⴕ 5#(' ߪ ޟ 3(++ ߩ ᛩ ℂᑯᴺ ޟޠ หታᣉߦ㑐ߔ ࠆㅢ ޔߒ ࠍޠ ᛩ ⷙ ࠍ ޕ 5#(' ޟ ㇱߩࠨ ࡆ ᤃ㗄 ਅߩᄖ ᄁࠅ ߒ ࠍ ᢛߔࠆߎߣߦ㑐ߔ ࠆㅢ ޠ 㧔එ =? ภ㧕㧦ࠨ ࡆ ᤃ㑐ㅪኻᄖᡰᛄ ࠍ ޕ 5#(' ޟ ਇ Ꮢ႐ߩᄖ ℂߦ㑐ߔࠆㅢ ޠ 㧦ᄖ ਇ ડ ߩኻᄖ୫ ࠇࠍⷙ ޕ 5#(' ޟ ᤃᄖฃขߣ రォߩ ℂࠍߐࠄߦᒝൻߔࠆߎߣߦ㑐ߔࠆㅢ ޠ 㧔එ =? ภ㧕㧦ⷐᵈᗧડ ߩ ℂࠍᒝൻ ߩߘޔ ડ ߪ ൻ ޕ 3(++ ᛩ น㗵 㧔 㧕 ޕ 㒮 ޟ ᄖ ⴕ ℂ ޠ 㧔 ภ 㒮 㧕ࠍ 㧔 ᣣᣉⴕ㧕 ޕ ળߪ ޟ ᄖ ⴕ ℂ ታᣉ ࠍޠ 㧔 ᣣᣉⴕ㧕 ޕ ળߪᄖ ⴕ ⴕߦኻߒ ᡰᐫߩ ᴺ ߩォ Ḱ ࠍ น㧔 ߪߺߕ ࡐ ⴕߣ ੩ 7(, ⴕ㧕 ޕ ⴕ߇ ޟ ᄖ ℂᑯᴺ ࠍޠ Ꮣ ޕ 5#(' ޟ ᄖ ℂᑯᴺታᣉ ޠ 㧦 ߩᐕ㑆ᄖ 㒢ᐲࠍ ߆ࠄ ߦᒁ ߍ ޕ 出所 三菱東京 UFJ 銀行 北京週報 上海支店人民元レポート 経済マンスリー 大久保勲 中 国動向 その他新聞報道など 116

124 扱い可能となる ②個人が貿易業務に従事するときは 銀行で外貨決済口座を開設可能になる ③個人が出来る資本取引を明確化した 域内個人は 域内金融機構を通じて域外の株式 債券など金融商品の売買ができる 域外個人は 規定に基づき域内に直接投資をすることができる 域外個人は 実需により自己使用の原則で域内不動産を購入することができる 域外個人は 関係規定に基づき B 株を購入することができる また QFII を通じて国 内の人民元株式を売買できるなど ④ 外貨現金預金口座 と 外貨預金口座 の区分を廃止し 個人の外貨預金は 外貨貯 蓄預金口座 として管理する 上述の弁法に基づき 2007 年 1 月 5 日 SAFE は 個人外貨管理弁法実施細則 を公布し 国は国内個人の外貨購入に対し 年度総額管理を実施する 個人の年間外貨購入限度は 2 万ドルから 5 万ドルに引上げられた 大久保勲 中国動向 2006 年 12 月 2007 年 1 月 3 上海外国為替市場の改革 1 これまでの経緯 中国外貨取引センター 中国外匯交易中心 CFETS China Foreign Exchange Trade System は 1994 年 4 月中国人民銀行のもとで 全国の外貨取引センターを回線で結ぶ 中核組織として上海 バンド沿い に設立された 設立から 2005 年上半期まで基本的に CFETS は 会員金融機関に対して相対で 当事者の一方として 主として人民元と米ド ルの直物為替取引を行ってきた 香港ドル 日本円 ユーロと人民元の売買も若干はあっ たものの 全取引の 以上が対米ドル取引で占められていた 当時のシステムは 人民元の先物為替取引は想定していなかった 2005 年 5 月 CFETS はロイター社の協力を得て 新しい外貨 外貨の取引システムを 導入した このときから 2007 年第 1 四半期までの間 94 年から稼動している中国語表示 の人民元取引システム 人民元対米ドルなど と外貨 外貨ロイター取引システム 米ド ル対円 ユーロなど が並列して利用されることになった 両システムは電子的には結ば れていないが この間 2005 年から 06 年にかけて 銀行間外為市場で二つの大きな革新が 行われることとなった 第一は 人民元対外貨の先物為替および直先スワップ取引が実現 したことである 第二は CFETS が為替取引の一方の当事者となる伝統的な取引 取引 所取引 から銀行間の相対取引 OTC 取引 への移行が進んだことである また 2005 年 7 月 21 日に人民元の為替相場制度が改革され それまでの事実上の対米 ドル固定相場制度から 通貨バスケットを参考にする管理変動相場 但しこれまでの 相場の運用は対米ドル クローリングペッグとでも呼ぶべきもの なお国際通貨基金は conventional pegged arrangement と称している に移行し 相場の変動幅は従来に比 べやや拡大された 世界に注目されたこの改革は 05 年 5 月のロイター社の新システム 117

125 導入によって 初めて実現可能となったものと考えられる 2 銀行間相対取引 OTC 取引 の導入 2005 年末までの外貨取引センター CFETS の人民元為替売買システム 競値交易 システム では CFETS と商業銀行との間の為替売買のみが許容されていた すなわ ち常に売買の一方の相手方は CFETS となる形で 取引所による仲介取引方式 取引所方 式 であった その際 CFETS が相手方の商業銀行の信用リスクと関連する決済リスク 例 えば資金支払いの遅延 事務リスクを負担していた 2006 年 1 月 4 日より銀行間直物為替市場において相対取引 OTC Over the counter 方式が導入された 詢価交易システム 新しい OTC 市場では商業銀行は相互に直接 人民元の為替売買をすることが出来るとともに 取引当事者の信用リスクなども負担する こととなった また同時に導入されたマーケット メーカー制度 商業銀行の中から公式 に選ばれた銀行が 連続して売り相場 買い相場を提供し 為替市場に取引の流動性を提 供する仕組み 当初 13 銀行が指定された によって マーケット メーカー認可銀行が OTC 市場の中心的役割を果たすこととなった OTC 市場においても CFETS は取引シ ステムを提供 管理する役割を担っていることから 中国人民銀行は引き続き CFETS の システムを通じて 全ての為替取引をモニターすることが出来る 市場参加者は集中授信 集中競売方式 従来の取引所方式 競値交易システム あ るいは双方授信 双方清算方式 OTC 方式 詢価交易システム のいずれを選択して もよい すなわち新旧のシステムが並列することとなった しかし金融当局が 市場参 加者を OTC 方式に誘導するようにブローカレッジ手数料を設定したこともあって 取引 所方式では手数料は 1 日のネット取引額の 0.03 に対し OTC 方式ではグロス取引額の 図表 4 上海外国為替市場の取引方式 例示 (ᣥ)ขᒁᚲขᒁᣇᑼ ળ ర ᄖ ὑ ᜰ ቯ ⴕ ᄖ ข ᒁ 䏚 ర ਛ ⴕ ర (ᣂ)OTC ขᒁᣇᑼ ળ ర ᄖ ὑ ᜰ ቯ ⴕ ర ᄖ ข ᒁ 䏚 118 ᄖ ὑ ᜰ ቯ ⴕ ర ਛ ⴕ

126 0.001%) 2006 年末までに上海外国為替市場の全取引の 9 割以上を OTC 方式が占めるに至った なお OTC 取引の導入と同時に 人民元の対米ドル中値の形成方式を これまでの外為センターでの前日終値から当日朝のマーケット メーカーの気配値を基準にする方式に変更した すなわち CFETS が毎朝 銀行間為替市場開始前に全てのマーケット メーカーに相場を問い合わせ 報告された相場を人民元対米ドルの中値の計算のサンプルとし 最高値と最低値を除去し 残りの相場を加重平均して 当日の対米ドル中値とする 加重平均は 外貨取引センターがマーケット メーカーの銀行間外為市場での取引量および相場状況などの指標を総合して確定する (3) 次世代取引システムの検討外貨取引センター (CFETS) は 2006 年 8 月上海旧市街から浦東新区に移転し ハイテク地区の一画でロイター社のシステムを基盤として次世代取引システムを構築している ( バックアップ機能は北京 ) 次世代システムは 07 年 4 月外貨系の稼動を皮切りに 5 月人民元系が加わり本格稼動する予定である 次世代システムは人民元と米ドル ユーロ 円など ( 俗称 G7 通貨 ) 外貨取引が統合されており 相場の表示が自動化されるとともに 為替ディーラーは一回の操作で売買を完結することが出来る 画面はすべて英語表示になり 世界の国際金融センターで使われている操作機能に準ずる仕様になっている 稼動後は主として中資系 外資系のマーケット メーカー 22 銀行 (16 行が liquidity provider としてシステムにより切れ目なく為替相場を提示 6 行が rate maker として手ベースで為替相場を提示する ) が 途切れのない厚みのある為替市場を作るうえでの原動力となることが期待されている 稼動当初の会員金融機関の数は 人民元直物会員 262 行 同先物 77 行 同スワップ 62 行 ( 先物 スワップ会員は直物会員と重複すると考えられる ) 外貨直物会員 43 行とのことで 将来的には一般企業に対しても拡大したいとの意向である CFETS の参加銀行は 基本的に OTC 方式で相手銀行と直接取引を行い 信用 決済リスクも当事者が負担する ( なお 一部限定的に小規模金融機関のために CFETS 相手の取引所取引も残される ) CFETS は市場での取引そのものには介在しないが 全ての取引をモニターできる体制となっている なお 現在のところ海外からの取引システムへの参入は想定されていない 従来の取引システムは 人民元と外貨 外貨の取引基盤が分離された二元体制だったために 人民元対米ドルの動きには対応できても 人民元とユーロ 円 英ポンドなどその他主要通貨との為替相場 ( 直物と先物 ) の動きを迅速に捉えることが出来なかった それが現在まで中国の貿易決済のほとんどが米ドルで行われている背景でもある 新しい人民元 外貨統一の為替取引システムは米ドルと平行して 俗に G7 通貨と呼ばれる主要通貨の直物 先物相場 ( 対人民元クロス相場 ) をリアルタイムで提示することが出来る

127 図表 年外国為替市場と外国為替制度に関する主な出来事 ᐕᄖ ὑᦧᏒ႐ߣᄖ ὑᦧ ᐲߦ㑐ߔࠆਥߥ ᣣ ᐕ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣨ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ ᐕ ᣣ ᣣ ᣣ ᣣ రὑᦧߩ ⴕ㑆Ꮢ႐㧔16% Ꮢ႐㧕 ޕ ࡑ ࠤ ࡔ ᐲ㐿ᆎ ޕ ࡑ ࠤ ࡔ ᗐ ႐ߦ ߣߠߊ ખ୯ ቯ㐿ᆎ ޕ ర㊄ ࡊ 㛎ขᛒ ߦ㑐ߔࠆㅢ ޕ %('65 ߢ ⴕ㑆ὑᦧ ࡊ ޕ ⴕ ⓹ޟ ญᜰዉ ޠ ળ 㧔 ߒߩᛥ ߦߟ ߡ㧕 ޕ ⴕ ߒၮḰ㊄ ᒁ ߍ 㧔㧗 㧑㧕 ޔ 㗍㊄㊄ ᝪ ߈㧔 ᣣታᣉ㧕 ޕ ⴕ ජ రᚻᒻᄁࠅ ࡍ㧔 ቯ ⴕ ߩᜰቯ ⴕ 㧕 ޕ ⴕ ⓹ޟ ญᜰዉ ޠ ળ ޕ ⴕ ⓹ޟ ญᜰዉ ޠ ળ 㧔 ߒᕆჇߩᛥ ߦߟ ߡ㧕 ޕ ⴕ ජ రᚻᒻᄁࠅ ࡍ㧔 ቯ ⴕ ߩᜰቯ ⴕ 㧕 ޕ ⴕ㗍㊄ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑㧔 ᣣታᣉ 㧕 ޕ ⴕߪ ޟ ਛ ⴕߩㅢ ࡉ ม߇ ⴕ㑆Ꮢ႐ߦ ࠆߎߣߦ 㑐ߔࠆㅢ ࠍޠ ߒ ޔ ⴕ㑆Ꮢ႐㧔 㧕ߢߩࡉ ࠍ㐿ᆎ ޕ ⴕ రᚻᒻᄁࠅ ࡍ㧔 ቯ ⴕ ߩᜰቯ ⴕ 㧕 ޕ ⴕ㗍㊄ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑㧔 ᣣታᣉ 㧕 ޕ %('65 ߢ ࡐ ขᒁ㐿ᆎ ޕ ળ ႐ ⴕ ⴕࠍ ࡊൻߒ ߒߩ ࠍ 㒢 ޕ ⴕᄖ 㗍㊄Ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑㧔 ᣣታᣉ㧕 ޕ ⴕ ⓹ޟ ญᜰዉ ޠ ળ ޕ ⴕ ߒၮḰ㊄ ᴺቯ㗍㊄㊄ ᒁ ߍ㧔 ᣣታᣉ㧕 ޕ ਛ ㊄Ⲣవ ขᒁᚲ ઝ 㒢 ม߇ ᶏవ ࡆ ߢ㐿 㧔ਛ ߩ㊄Ⲣ ࡃ ࡉ ขᒁᚲ㧕 ޕ ⴕ㧔 =? ภ㧕 ర ㊄ߩᦨ㐳ขᒁ 㑆ࠍ ᐕ㑆ߦ ᑧ㐳 ޕ 5#(' ޟ రవ ขᒁ㧔 ࡊ㧕 ߩᡷᱜ ޠ 㧔එ =? ภ㧕 㧦 ὑᦧ ߩᏅ㊄ ᱛ ޔ ൻ㧔ታ㔛 ߪ ጁⴕ ߩߺ㧕ߥߤ ޕ ⴕ㗍㊄ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑㧔 ᣣታᣉ 㧕 ޕ ⴕ రᚻᒻᄁࠅ ࡍ㧔 ቯ ⴕ ߩᜰቯ ⴕ 㧕 ޕ %('65 ߢߩࡑ ࠤ ࡔ ߇ ⴕ߆ࠄ ⴕ㧔߁ߜਛ ⴕ ޔ ᄖ ⴕ㧕 㧔ߐࠄߦ ᐕ ⴕㅊടߐࠇ ⴕ 㧕 ޕ ᶏ ࡃ ㊄ 㧔5JKDQT㧕 㐿ᆎ㧔 ᣣ ޔ ㅳ㑆 ޔ ㅳ㑆 ޔ ࠃ߅ ޔ ޔ ᐕ ߩᏒ႐㊄ ࠍ ߩ ⴕ߇୯ 㧕 ޕ ⴕ㗍㊄ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑㧔 ᣣታᣉ㧕 ޕ ⴕ ర㧔ㆊ ᦨᄢⷙ 㧕ߩᚻᒻᄁࠅ ࡍታᣉ ޕ ⴕ㗍㊄ḱ ᒁ ߍ 㧑ψ 㧑 ޕ 出所 三菱東京 UFJ 銀行 北京週報 上海支店人民元レポート 経済マンスリー 大久保勲 中国動向 財 国際金融情報センター 寺田晴彦 神戸大学経済 学部資料 中国の金融セクターが抱える問題 その他新聞報道など この結果として第一に 中国の貿易決済通貨を米ドル一辺倒ではなく ユーロや円など に多様化 分散することが可能になるだろう 中国政府は 貿易の契約 決済通貨の多様 化を奨励しているといわれており その方針に沿う動きである 第二に 国際金融市場に おけるユーロや円などの米ドルに対する相場動向を 容易に人民元の相場に反映させるこ とが可能になるだろう 中国の金融当局は 通貨バスケットを参考にして人民元相場を管 理する方針を打ち出しているが 2005 年 7 月の改革以来実際の人民元相場の運営には生 かされていない 今後 金融当局は為替政策を実施するうえで 技術的な制約が軽減され たということが言えよう ただし海外からの市場参入が想定されていない以上 上海外為 市場の活性化にはおのずから限界があることを忘れるべきではない 120

128 第Ⅱ部 第1章 第1節 中国の産業動向 資源 エネルギー 石油 天然ガスの需給と石油政策 1 石油需給の現状と見通し 1 石油 原油 石油製品 の需給 中国の通関統計によると 原油生産量は 1 億 8,732 万トン 375 万バレル 日 で前 年に比べ 1.6%増加した 原油輸入量は 1 億 4,518 万トン 290 万バレル 日 で前年 に比べ 14.2%増加した 輸出量は 633 万 7,200 トン 約 13 万バレル 日 で前年に比べ 21.4%減少した 原油の純輸入量は 1 億 3,884 万トン 約 278 万バレル 日 である 石 油製品の輸入量は 3,639 万 2,800 トンで前年比 15.7%増加 輸出量は 1,237 万 7,000 トンで 11.6%減少した 石油製品の純輸入量は 2,401 万 5,800 トンである 原油輸入量が増加した理由は 需要の堅調な増加に加え 2006 年 8 月以降 浙江省鎮 海国家石油備蓄基地でオイルイン 貯油 を開始したことなどが影響していると思われる 原油輸出減少は今に始まったことではない 石油需要増大に伴い 中国は 1990 年代後半 から原油輸出を政策的に抑制している 原油輸出量は 1998 年の年間 1,560 万トン 31 万 バレル 日 から 1999 年には同 700 万トン 14 万バレル 日 に減った 輸出を若干増 加した年もあるが 基本的には減少の一途を辿っている 中国政府は 国内供給確保のた め 石油製品についても 2005 年後半以降 増値税還付廃止などの輸出抑制策をとっている 図表 1 中国国家石油備蓄基地 4 基地 1 期 概要 ႐ᚲ ᶏ 㩿㪱㪿㪼㫅㪿㪸㫀㪀 ᵽᳯ ካᵄᏒ 㪪㫀㫅㫆㫇㪼㪺 ਛ ᴤൻᎿ㓸 ม ጨጊ 䋨㪛㪸㫀㫊㪿㪸㫅䋩 ᵽᳯ ጊᏒ 㪪㫀㫅㫆㪺㪿㪼㫄 ਛ ਛൻ㓸 ม ᄢㅪ 䋨㪛㪸㫃㫀㪸㫅䋩 ㆯካ ᄢㅪᏒ 㪧㪼㫋㫉㫆㪚㪿㫀㫅㪸 ਛ ᴤᄤὼ䉧䉴 㒢 ม 㤛ፉ 䋨㪟㫌㪸㫅㪾㪻㪸㫆䋩 ጊ 㕍ፉᏒ 㪪㫀㫅㫆㫇㪼㪺 ਛ ᴤൻᎿ㓸 ม 㪋ၮ 䉺䊮䉪ኈ㊂ 䋨 㫂㫃䋩 㪌㪉㪇 㪉㪇㪇㪌ᐕ ㇱቢ ᚑ䇮㪉㪇㪇㪎ᐕ ቢ 㪌㪇㪇 㪉㪇㪇㪎ᐕ ㇱቢ ᚑ䇮㪉㪇㪇㪎ᐕ 㐿ᆎ ቯ 㪊㪇㪇 㪉㪇㪇㪏ᐕቢᚑ ቯ 㪊㪇㪇 㪉㪇㪇㪏ᐕ䌾㪉㪇㪇㪐 ᐕ㗃ቢᚑ ቯ 㪈㪃㪍㪉㪇 出所 JOGMEC 121 ቢᚑ

129 2 国家石油備蓄構築状況 中国政府は第 10 次五カ年計画において 国家石油備蓄の構築を決定 第 1 期として 浙江省鎮海 浙江省舟山 山東省黄島 遼寧省大連の 4 カ所を国家備蓄基地に選定し 建 設を進めている 鎮海備蓄基地は 2006 年 8 月にオイルインを開始した 2007 年 1 月時点 で 貯油能力の 75%の 2,500 万バレル 約 397 万キロリットル のオイルインが完了した と報じられている 中国新華社 China OGP 誌によると 4 国家石油備蓄基地合計の貯油 能力は 1,620 万キロリットル 約 1 億 200 万バレル で 中国の石油消費量の約 14 日分 に相当する 現在 中国の三大国有石油企業 PetroChina Sinopec 中国海洋石油有限 公司 CNOOC の商業備蓄は石油消費量の 21 日分あり 両方を合わせた備蓄量は石油消 費量の約 35 日分である 残り 3 基地の建設も進んでいる 舟山ならびに黄島基地は 2007 年中にオイルインを開 始する予定であり 遼寧省大連も 2008 年以降オイルインを行う模様である 政府はこれ まで 4 備蓄基地に 60 億元を投じたと報じられている 政府は 2 期候補地の選定を進めている 広東省 河北省 安徽省 天津市 海南省な どが候補にあがっている 2 期の基地数は不明だが 貯油量は 2,800 万トン 約 2 億 440 万バレル を計画している 3 石油需給見通し 国際エネルギー機関 IEA によると 2006 年の中国の石油 原油 石油製品 消費 量は 712 万バレル 日である 2007 年の石油需要について IEA は前年比 45 万バレル 日増加の約 756 万バレル 日 国内供給は約 370 万バレル 日と見込んでいる 図表 2 中国の石油需給推移 年 䋨㪈㪇㪇 䍨䍼䍸䍷䋯ᣣ䋩 㪏 㪈㪏㩼 㪎 㪈㪍㩼 㪈㪋㩼 㪍 㪈㪉㩼 㪌 㪈㪇㩼 㪋 㪏㩼 㪊 㪍㩼 㪉 ᴤᶖ ଏ Ⴧട 㩿㩼㪀 㩿 ᚲ㪀㪠㪜㪘 㪋㩼 㪈 㪉㩼 㪇 㪇㩼 㪈㪐㪐㪇ᐕ 㪈㪐㪐㪉ᐕ 㪈㪐㪐㪋ᐕ 㪈㪐㪐㪍ᐕ 㪈㪐㪐㪏ᐕ 㪉㪇㪇㪇ᐕ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 㪉㪇㪇㪋ᐕ 㪉㪇㪇㪍ᐕ 122

130 中国の石油消費の伸びは 過去 10 年にならすと年率 7%である 年の電力 不足に起因する一時的な需要増加分を差し引くと 実質の伸び率は 5%程度である IEA によると 2004 年の石油消費の伸びは前年比 15.6% 約 85 万バレル 日の増加 であったが 2005 年は 2.6% 約 20 万バレル 日の増加 にとどまった 2006 年の消費の伸びは 7.6% 約 50 万バレル 日の増加 だが ここから国家石油備蓄に投じた分 約 14 万バレル 日 をさしひくと 石油消費の伸びは平年並みもしくは若干減速気味といえる しかし中国の石油消費は今後も増加する見通しである一方 国内供給は頭打ちで 350 万バレル 日をようやく維持している状態であり 2015 年頃には 石油自給率が現在の 約 5 割から 3 割程度に低下すると見込まれている 中国は 石油供給多様化政策を推進し ており アフリカやロシアからの原油輸入を増やし 中東依存度の抑制を図っている ア フリカからの原油輸入比率は 1995 年の 10.8%から 2006 年には 31.5%に増加した 図表 3 中国の石油需給予測 年 㪉㪇㪈㪇ᐕ 㪉㪇㪈㪌ᐕ 㪉㪇㪉㪇ᐕ 㪉㪇㪉㪌ᐕ 㪉㪇㪊㪇ᐕ ᴤᶖ 㪏㪅㪎 㪈㪇 㪈㪈㪅㪎 㪈㪊㪅㪉 㪈㪌 㪊㪅㪋 㪊㪅㪉 㪊㪅㪊 㪊㪅㪊 㪊㪅㪉 䉩䊞䉾䊒 㪌㪅㪊 㪍㪅㪏 㪏㪅㪋 㪐㪅㪐 㪈㪈㪅㪏 㪊㪐㩼 㪊㪉㩼 㪉㪏㩼 㪉㪌㩼 㪉㪈㩼 単位 百万バレル 日 出所 米国 EIA International Energy Outlook2006 にもとづき作成 図表 4 中国原油輸入地域別比率 2006 年 䊶ਛධ 㪍㪅㪐㩼 䍹䍚䍏䊶ਛᄩ䍏 䍚䍼䍏 㪈㪉㪅㪏㩼 䍏䍚䍼䍏䍃ᄥᐔ ᵗ 㪊㪅㪍㩼 ਛ 㪋㪌㪅㪉㩼 䉝䊐䊥䉦 㪊㪈㪅㪌㩼 4 パイプラインによる原油輸入計画 ①カザフスタン 中国原油パイプライン 2005 年 12 月 カザフスタンのアタス 阿拉山口 新疆ウイグル自治区 向けの原油パ イプラインが完成し 2006 年 7 月に商業輸送を開始した パイプライン総延長は約

131 で 1 期の輸送能力は 20 万バレル 日である 今後 40 万バレル 日へ増強する計画が ある 同パイプラインにおける 2006 年通年の供給量は 170 万トン 3 万 4,000 バレル 日 であった 中国はカザフスタンから 鉄道による輸入を行っており 同国からの輸入量は 2006 年通年で約 268 万トン 約 5 万 3,600 バレル 日 である ②ロシア 東シベリア 中国東北部向けパイプライン 東シベリアの油田を開発し タイシェトからスコボロジーノ経由で黒龍江省大慶まで原 油パイプラインを建設する計画が進んでいる 輸送能力は当初 30 万バレル 日 60 万バ レルに増強する計画がある で 2008 年に稼働開始予定である ロシアは 2006 年にタイシェト スコボロジーノ間 2,400 の石油パイプライン建設を 開始した 中国向け支線 スコボロジーノ 中露国境間 70 ならびに中露国境 黒龍江 省大慶間約 960 は 2007 年中に建設を開始し 事業者トランスネフチの評価によると カ月で完成する予定である また このパイプラインは スコボロジーノからコズミノ湾まで 2,000 の原油パイプ ライン 太平洋ルート を建設する計画があり 日本は 2003 年 1 月の小泉首相 当時 の訪ロ時に正式に協力を表明している 同ルートについて 当初は鉄道で輸送し 東シベ リア地域の石油資源の開発が進んだ後 パイプラインの建設に着手する模様である 太平 洋ルートの完成後 同パイプラインの輸送能力は中国向けの支線と合わせ 100 万バレル 日となる予定である 2 天然ガス需給の現状と見通し 1 天然ガス需給 天然ガス生産量は 595 億 2,000 万立方メートルで 前年比 17.9%増加している 新疆か らタリムまで約 3,900 の 西気東輸 パイプラインや四川省 忠県 湖南省 武漢 パイプラインなど幹線パイプラインの整備が進展したことに伴い 主に民生 炊事や暖房 用 産業用の天然ガス需要が増加している パイプラインの敷設距離は 1996 年の約 9,000 から 2005 年には約 2 万 8,000 に伸びている 中国の都市部では 都市ガスとして 石炭ガス LP ガス 天然ガスを併用しているが 今後は LP ガスと天然ガスの消費が伸 びる見通しである 北京市では都市ガスの 9 割以上が LPG と天然ガスである 国有石油企業は国産天然ガスの開発を積極的に行っており 生産量は今後も増加する見 通しである しかし 石油同様 天然ガスも輸入に頼らざるを得なくなると思われる 2 LNG 輸入 中国は 2006 年に液化天然ガス LNG の輸入を開始した 2006 年 9 月 広東 LNG 受 入基地は商業稼動を開始 2006 年通年で LNG 約 68 万 7,500 トン 天然ガス換算で約 9 億 5,000 万立方メートル を輸入した 広東省は中国最大の LPG 消費地域 中国における 124

132 LPG 輸入の約 7 割を占める だが 2006 年に同省の LPG 輸入量は前年比 14.7 減少した China OGP は 広東省は LNG の輸入を開始したことにより LPG から LNG へ燃料の 転換が進んだとしている 現在 中国には中央政府が承認しているものだけで LNG 受入基地 8 基地の建設計画 があり 広東の他 福建省と上海市で基地の建設が進んでいる 福建基地は 2008 年に稼動を開始する予定で インドネシア タングー と長期購入 契約を締結している 上海基地は 2006 年 8 月に石川島播磨 IHI 連合 IHI 丸紅 台湾のエンジニアリ ング会社 CTCI 中国武漢設計院 が約 300 億円で設計 調達 建設 EPC 業務を受注 した 2007 年 1 月に着工 2009 年に稼働を開始する予定で マレーシア ティガ と長 期購入契約を締結している 他の基地については 国際 LNG 価格の高騰に伴い 原料の調達交渉が難航し 軒並み 建設が遅れている模様である 図表 5 中国の LNG 受入基地計画一覧 中央政府承認のみ ฃ ജ V㧛ᐕ ᑪ ᴫ 㐿ᆎᐕ 㧔 ㄟߺ㧕 ᒰ ଏ Ḯ Ⴧᒝᓟ Ꮊ ർ ᄢ㒽 ᐢ Σ ਛ 㧔 ᄢ㢈ḧ㧕 095 㨪 %011% ޔ $2 ޔ ᐕ ᣣ ޔ 㩀㨺㩄㩨 ᐢ 㚅 ડ 㧔52#㧦 ޔ 㧛ᐕ ᐕ ޔ ᑪ 㧔ḆᎺḧ㧕 ᑪ ਛ 㧔 㧕 㐿 ม ᶏ 㧔ዊᵗጊ㧕 ᑪ ਛ 㧔 㧕 㧔5JPGTI[㧕 ㆯካ 㧔ᄢㅪᣂ 㧕 ਛᄩ ᐭᛚ 㧔 ᑪ ᛩ 㒢 ม ᳯ 㧔ධㅢᏒ ޔ ᵗญ 㧕 ਛᄩ ᐭᛚ ਇ 㓸 㧛 ጊ 㧔㕍ፉᏒ㧕 ਛᄩ ᐭᛚ ਇ ᵽᳯ 㧔ካᵄᏒ㧕 ਛᄩ ᐭᛚ 㧔 ᴡർ 㧔 ጊᏒ ޔ ᦡᅥ 㧕 ਛᄩ ᐭᛚ ਇ %011% ޔ ᑪᛩ %011% ޔ ᶏ 2GVTQ%JKPC ޔ ᄢㅪ (1$㧕 ࡀ ࠕ 㧔52# 㧛ᐕ ᐕ (ޔ 1$㧕 ࡑ ࠕ 㧔52#㧛(1$㧕 ᧂቯ '2%ฃᵈ㧦+*+㧛ਣ 㧛 บḧ%6%+ㅪว (''&ฃᵈ㧦 ੩ ࠕ 㧛 2GVTQ%JKPC㧛ᳯ ᧂቯ ࡐ 4)/ ਇ 5KPQRGE㧛 㓸 ᧂቯ %011% ޔ ᵽᳯ Ḯ㓸 ม ޔ ᧂቯ ካᵄᏒ㔚ജ㐿 ม 2GVTQ%JKPC ޔ ർ ੩ប 㓸 㒢 ᧂቯ ม ޔ ᴡർ ᑪ ᛩ ม *RGM ラジャ ガルーダ マス インターナショナル シンガポール 125 (''&ฃᵈ㧦 ੩ ࠕ 㧛

133 3 パイプラインによる天然ガス輸入計画 中国には 現在建設中 稼働中の天然ガス輸入パイプラインはない 政府および PetroChina がロシア 東シベリア コビクタ サハリン 西シベリア トルクメニスタン カザフスタンならびにミャンマーの政府または国営石油企業と天然ガス輸入パイプライン 建設および輸入について交渉を行っている 4 天然ガス需給見通し 中国の国産天然ガスは政策的に国際市場価格より低くおさえられており 輸入計画はパ イプラインにせよ LNG にせよ 価格がネックとなり難航している しかし 政府は昨 年来石炭や天然ガス価格制度の市場化に向けた見直しを進めており 価格の問題は遅々と したペースではあるものの 徐々に解決に向かうと思われる 政治や経済で大きな変化が 起きなければ 2015 年頃には輸入天然ガス パイプライン LNG を国際市場価格で購 入できる体制が整うのではないかと思われる 2015 年頃 中国の天然ガス需要に対する国産天然ガスの不足 輸入が必要な量 は 年 億立方メートルと見込まれている この時点で LNG 受入基地は少なくと も広東 福建 上海の 3 基地が稼動しており LNG 輸入量は年 1,000 1,500 万トン 天 然ガス換算年約 億立方メートル に達しているはずである したがって 残り の年 億立方メートルをパイプラインガスによる輸入または LNG で調達する必 要が出てくることになる 中国のエネルギー価格見直しが進み 国際市場価格で天然ガスを調達できることが可能 となった場合 経済性や中国政府の調達多様化政策にもとづき LNG ではなく 東シベ リアなどからのパイプラインによる輸入が進展する可能性が高いと思われる パイプライ ンガスによる輸入に的を絞ると 上海など華東地域向けは西気東輸など国産ガスで当面対 応できるので 中国は東北部や北京 華北地域向けとして 東シベリア コビクタやサハ リンの天然ガスを志向すると思われる 一方 ロシアは地理的条件から 価格さえ折り合 えば コビクタガス田の天然ガスを中国に供給したいと考えていると思われ コビクタガ スの先行供給で両者の利害が一致することになるのではないかと思われる 図表 年 2020 年における天然ガス需給バランス 㪉㪇㪇㪌ᐕ ᄤὼ䉧䉴㔛ⷐ㊂ 䋨 ণ䋩 ᄤὼ䉧䉴ଏ ㊂ 䋨 ণ䋩 ਇ ㊂ 䋨 ণ䋩 㪉㪇㪈㪇ᐕ 㪍㪇㪇 㪌㪇㪇䌾㪌㪌㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 㪉㪇㪈㪌ᐕ 㪉㪇㪉㪇ᐕ 㪈㪃㪌㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪏㪇㪇䌾㪐㪇㪇 㪈㪃㪇㪇㪇䌾㪈㪃㪉㪇㪇 㪈㪃㪊㪇㪇䌾㪈㪃㪌㪇㪇 㪈㪇㪇䌾㪉㪇㪇 㪊㪇㪇䌾㪌㪇㪇 㪌㪇㪇䌾㪎㪇㪇 出所 2020 年に向けた中国石油 天然ガス産業の行方 JETRO2006 年 3 月 126

134 3 中国の石油政策 1 第 11 次五カ年計画における石油政策 2006 年 3 月に中国の全国人民代表大会 全人代 で採択された第 11 次五カ年計画で石 油政策は 主に第 3 編第 12 章 エネルギー産業の発展 で述べられている 石油 天然 ガス関連政策におけるキーワードは主に以下の通りである 国内石油探鉱開発を加速する 深海ならびに非在来型石油 天然ガス資源 炭層ガスオ イルサンドオイルシェールメタンハイドレート の探鉱ならびに研究開発を強化する 国内鉱区の対外開放を引き続き拡大する 国内パイプライン網を整備する 輸入石油 天然ガスパイプライン建設を推進する LNG 受入ターミナル建設は 適宜 進める 国家石油備蓄基地建設は 1 期の建設を進め 2 期の建設計画を進める 2 石油関連税制見直し また 政府は 2005 年以降 石油関連の税制見直しに着手している ①生産税 2005 年 7 月 財政部と国家税務総局は石油 天然ガス生産税を引き上げた 生産税は 1993 年に制定された 陸上は生産地域毎 油種により異なる税率が設定され 沖合は石油 天然ガス売上の 5%となっていた 12 年振りの改定により 陸上における原油の生産税は 1 トン当たり 8 24 元 ドル バレル から同 元 ドル バレル に 天然ガスは 1 立方メートル 2 15 元 セント cf から同 7 15 元 セント cf に引き上げられた 今回 沖合については改定の対象となっ ていない 図表 7 石油 天然ガス生産税 ᡷቯ೨ 㪏䌾㪉㪋 䋨㪇㪅㪈㪊䌾㪇㪅㪋䋩 㪇㪌ᐕ㪎 એ㒠 㪈㪋䌾㪊㪇 䋨㪇㪅㪉㪋䌾㪇㪅㪌㪇㪀 㪏 㩿㪇㪅㪈㪊䋩 㪈㪋 㩿㪇㪅㪉㪋㪀 ᄤὼ䉧䉴 䋨ర䋯ජণ䋩 䋨䉶䊮䊃䋯ජ㪺㪽䋩 㪉䌾㪈㪌 䋨㪇㪅㪎䌾㪌㪅㪉䋩 㪎䌾㪈㪌 䋨㪉㪅㪋䌾㪌㪅㪉㪀 ᴒว ᴤ䊶ᄤὼ䍔䍼䍛 ᴤ䊶ᄤὼ䉧䉴ᄁ 䈱㪌㩼 ᄌᦝ䈭䈚 ᴤ䋨ర䋯䊃䊮䋩 䋨䊄䊦䋯䊋䊧䊦䋩 ㊀ ᴤ䊶㜞䉮䊮䊂䊮䉶䊷䊃䉧䉴 䋨ర䋯䊃䊮䋩 㒽 䋨䊄䊦䋯䊋䊧䊦䋩 1 元 8.1 ドルとする 財政部 国家税務総局 05 年 7 月 29 日 出所 China OGP CNOOC 年報にもとづき作成 127

135 ②石油特別収入税 2006 年 3 月 政府は国産原油の販売について新税 石油特別収入税 を導入した 原 油の平均販売価格が バレル当たり 40 ドルを超過した時点から 20 課税し 税率は原油 販売価格が 5 ドル上がるごとに 5 上乗せ 原油価格 60 ドルにおける税率 40 を上限と する 徴収は毎月行う仕組みである 試算では 45 ドル バレルの時 課税額は 1 ドル バレル 50 ドルの時 2.25 ドル バレル程度となる模様である 2006 年 11 月時点で 納税額は 200 億元を超え 120 億元は補助金として農民に支出 残りは林業など石油を使用する公益部門に補助金として支給したと報じられている 図表 8 ᴤଔ 䋨䊄䊦䋯䊋䊧䊦䋩 㪋㪇䌾㪋㪌䋨㪋㪌䉕 䉃䋩 石油特別収入税速算表 ᓽ 䋨䋦䋩 ប㒰㗵 䋨䊄䊦䋯䊋䊧䊦䋩 㪉㪇 㪇 㪋㪌䌾㪌㪇䋨㪌㪇䉕 䉃䋩 㪉㪌 㪇㪅㪉㪌 㪌㪇䌾㪌㪌䋨㪌㪌䉕 䉃䋩 㪊㪇 㪇㪅㪎㪌 㪌㪌䌾㪍㪇䋨㪍㪇䉕 䉃䋩 㪊㪌 㪈㪅㪌 㪍㪇એ 㪋㪇 㪉㪅㪌 特別収入税 加重平均販売価格 40 比率 控除額 販売数量 出所 中国財政部 ③増値税還付廃止 2006 年 4 月 政府はガソリンやナフサの輸出に係る増値税の還付を廃止した 政府は 輸出奨励のため増値税の還付制度を設け 石油製品は輸出奨励品目として増値税還付の対 象となっていた 石油製品の税率は 17%であったが ガソリンは 13% ナフサは 11%が 還付されていた しかし 企業が製品を高く売れる輸出に多く回し 国内への供給に支障 が生じたため 2005 年 8 月末 政府は ガソリンやナフサの輸出に係る増値税の還付を 2005 年 9 月 1 日から 12 月末まで暫定的に廃止するという石油製品輸出抑制策を出した 増値税還付は 2006 年 1 月に一旦再開したが 同年 4 月以降完全に廃止した 増値税還付制度の見直しは石油製品のみならず 金属資源や軽工業 紡織 冶金 鋼鉄 なども対象となっている ④関税 2006 年 11 月 政府は原油の輸出関税を 5%に引き上げ 石油製品輸入関税を 3 6%か ら 0 3%に引き下げた 3 石油製品価格制度見直し 政府は 2007 年 1 月から石油製品価格について新たな制度の導入を検討している 128

136 図表 9 石油産業に対する主な政策措置 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪊 ᴤ ၮḰଔ 䈚 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪌 ᴤ ၮḰଔ 䈚 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪌 ᴤ ၮḰଔ 䈚䋨ᒁਅ䈕䋩 ኅ䉣䊈䊦䉩䊷ᜰዉ䉫䊦䊷䊒 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪍 ᴤ ၮḰଔ 䈚 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪎 ᴤ ၮḰଔ 䈚 ᴤ ᒁ䈐 䈕 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪏 ᴤ 䈱ャ 䈮ଥ䉎Ⴧ୯ 䈱ㆶ 䉕ᥳቯ 䈮ᑄᱛ䋨㪐 䌾㪈㪉 䋩 㪉㪇㪇㪌ᐕ㪈㪉 㪪㫀㫅㫆㫇㪼㪺 ㇱ㐷䈱 ᄬ Ⴏ䈫䈚䈩 㪈㪃㪋㪇㪇 ᡰ 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪈 ᴤ ャ 䈮ଥ䉎Ⴧ୯ 䈱ㆶ 㐿 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪊 ᴤ ၮḰଔ 䈚 ᴤ ᄁ䈮ଥ䉎䇸 ᴤ ᓽ 䇹䋨㪮㫀㫅㪻㪽㪸㫃㫃䇭㪫㪸㫏䋩䉕ዉ 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪋 䉧䉸䊥䊮䉇䊅䊐䉰䈱ャ 䈮ଥ䉎Ⴧ୯ 䈱ㆶ ᐲᑄᱛ 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪌 ᴤ ၮḰଔ 䈚 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪈㪈 ャ 㑐 ᒁ䈐ਅ䈕䇮 ᴤャ 㑐 ᒁ䈐 䈕 㪉㪇㪇㪍ᐕ㪈㪉 ᴤ 䈱 ᄁᏒ႐䉕ᄖ 䈮㐿 䋨㪮㪫㪦ട 䈱䉮䊚䉾䊃䋩 㪪㫀㫅㫆㫇㪼㪺 ㇱ㐷䈱 ᄬ Ⴏ䈫䈚䈩 㪎㪌㪇 ᡰ 㪉㪇㪇㪎ᐕ㪈 ᴤ ၮḰଔ 䈚䋨ᒁਅ䈕䋩 出所 各種資料にもとづき作成 1998 年に制定された基準価格制度は 国家発展改革委員会が前月の国際石油市場 当初 はシンガポールのみ 2001 年以降ロッテルダムニューヨークを追加 製品価格 加重平均 を参考に設定する仕組みであった 価格の見直しは原則として 2 カ月に一度 国際石油市 場の価格上昇幅が 1 カ月に 8 を超える場合に行うこととなっていた模様である しかし 近年の国際原油価格の上昇スピードに価格の見直しが追いつかず 石油製品の小売価格は 恒常的に国際価格を下回っており 企業は苦肉の策として 石油製品の輸出を増やし 結 果として国内の供給が逼迫する事態が発生した 政府は企業に対し 国内への供給を優先 するよう指導する一方で 価格制度の見直しに着手した 今後は 国際原油価格 ブレン ト ドバイ ミナス原油 に連動させ 価格見直しの頻度を増やすことを検討している 一方 政府は公共輸送部門や農業など低所得者層への影響を考慮し 石油製品価格の完 全な自由化については当面行わない意向である 4 中国国有石油企業の国外進出 中国のエネルギー戦略 政策のキーワードは 走出去 海外進出 多様化 可持続 持 続可能性 である 経済の持続的な成長を維持するため国外の市場 資源の利用ならびに 調達の多様化により安定した供給を図るのが狙いだ 政府は経済の持続的な成長維持に欠 129

137 かせない原油の安定供給 調達の多様化という観点から 国有石油企業の国外進出を奨励 支援している 政府が求める調達の多様化とは中東への過度の依存を避けること あるいは輸入だけに 頼らず 調達方法を多様化するということである 国有石油企業が国外で権益を取得し石 油を発見した場合市場価格ではなく生産コストベースで原油を安定的に調達することがで きる これが政府が企業の進出を支援する最大の理由である 政府の支援ツールは多種多様である 例えば 政府首脳外遊時に 100 名以上の企業経営 者を随行させるなど 企業のニーズに基づくトップセールスを行っている また 資源国 への金融支援などを通じ 企業の進出環境を整備している 国外への進出企業に対して は 中国輸出入銀行や国家開発銀行が優遇金利で融資を行うなど金融面の支援を提供して いる 政府は国外の市場 資源の利用ならびに調達の多様化という政策に合致しているという 前提条件の下 事業の選定や遂行は基本的に企業にまかせているようである 現 在 国 有 石 油 企 業 3 社 中 国 石 油 天 然 気 集 団 公 司 CNPC お よ び そ の 子 会 社 PetroChina 中国石化集団公司 SINOPEC 中国海洋石油有限公司 CNOOC Ltd. に加え 国有石油貿易企業の中国中化公司 SINOCHEM 国有コングロマリット CITIC 子会社 中信資源 CITIC Resources の計 5 社が約 40 ヵ国で石油探鉱開発事業を行っている また CNPC および SINOPEC は 探鉱開発事業だけではなく 製油所やパイプライン 建設 油田サービスなど幅広い分野で進出している 非常に積極的な国際展開を行ってい るように見えるが 権益 持ち分 生産量のボリュームはそれほど大きくない 2005 年 における国有石油企業の国外における原油ならびに天然ガスの権益分 持ち分 生産量は 合計で日量約 50 万 BOE BOE 石油換算バレル である 原油の純輸入量に占める比率 図表 10 中国国有石油企業の進出国 地域 㪈㪇䇭ਛ ᴤડ 䈱ㅴ 䊶 㽲䉝䊐䊥䉦 㽳ਛධ 䋨㪐䉦 䋩 䋨㪌䉦 䋩 䊅䉟䉳䉢䊥䉝 䉝䊮䉯䊤 䊆䉳䉢䊷䊦 䊔䊈䉵䉣䊤 䊕䊦䊷 䉣䉪䉝䊄䊦 䉧䊗䊮 䉨䊠䊷䊋 䉼䊞䊄 䉮䊨䊮䊎䉝 䊝䊷䊥䉺䊆䉝 䉩䊆䉝 䉬䊆䉝 䊅䉟䉳䉢䊥䉝䋭䉰 䊮䊃䊜㪡㪛㪱㪁 㽴䊨䉲䉝䊶 ਛᄩ䉝䉳䉝 䋨㪌䉦 䋩 㽵ਛ 䊶 ർ䉝䊐䊥䉦 䋨㪈㪈䉦 䋩 䉦䉱䊐䉴䉺䊮 䉟䊤䊮 䉝䉷䊦䊋䉟䉳䊞 䉟䉣䊜䊮 䊨䉲䉝 䉼䊠䊆䉳䉝 䉡䉵䊔䉨䉴䉺䊮 䉥䊙䊷䊮 䊃䊦䉪䊜䊆䉴䉺䊮 䉝䊤䊑㚂㐳 ㅪ ว 䉝䊦䉳䉢䊥䉝 䉲䊥䉝 䉰䉡䉳䉝䊤䊎䉝 䊥䊎䉝 䊝䊨䉾䉮 䉴䊷䉻䊮 㽶 Ꮊ䊶ർ 䋨㪈䉦 䋩 䉦䊅䉻 㽷䉝䉳䉝䊶 ᄥᐔᵗ 䋨㪎䉦 䋩 䉺䉟 䉟䊮䊄䊈䉲䉝 䊌䊒䉝䊆䊠䊷 䉩䊆䉝 䊚䊞䊮䊙䊷 䉥䊷䉴䊃䊤䊥䉝 䊐䉞䊥䊏䊮 䊝䊮䉯䊦 㪉㪇㪇㪎ᐕ㪈 㪊㪏䉦 䇮 ᴤត 㐿 ᄾ 䈱ઙᢙ䋨䊌䉟䊒䊤䉟䊮 䉇วᗧ 㓏䈱䉅䈱䈲 䉁䈝䋩 2007 年 1 月現在 38 カ国 石油探鉱開発契約の件数 パイプライン事業や合意段階のものは含まず JDZ: Joint Development Zone 共同開発地域 130

138 は約 20% で 原油生産量の約 15% に相当する 国有石油企業の主な活動エリアはあくまで中国である 国有石油企業 3 社 (CNPC SINOPEC CNOOC) は基本的に中国国内の石油産業において独占的な地位 ( 主要油田 製油所等資産をおさえている ) にあり 日本の石油開発企業とは比較にならない程強固な収益基盤を持っている 彼らはこうした強固な財務 事業基盤を背景に 政府の手厚い支援を受け 国外では挑戦的とも思える大胆な事業展開を行うことが可能である 2005 年以降中国国有石油企業は生産 開発中の油ガス田資産の買収を積極的に行っており 2006 年の権益分生産量は 約 70 万 BOE / 日に増加した模様である 2010 年頃には権益分生産量は 100 万 BOE / 日に達する可能性がある 5. 石油産業における日中の提携 2007 年 3 月 9 日 新日本石油と PetroChina は主に精製 石化における提携拡大で合意した 主な内容は以下の通りである 2004 年度から新日本石油が行っている原油受託精製を 4 月から 前年度 25% 増の 5 万バレル / 日に拡大する 樹脂原料となるプロピレンの輸出をこれまで行っていたスポット( 現物 ) 輸出から 2 万トン / 年のターム契約にする 新日石は PetroChina から LPG を輸入する 中国は石油製品の需要が増加し 特に PetroChina は製油所などの能力増強が追いついていない 一方 日本は石油製品需要が頭打ちで 余剰能力が生じており 今回の提携は互いに生産能力に余裕がある製品を融通するという面で利害が一致している

139 第2節 石炭 03 年下半期から顕在化した中国の石炭供給のひっ迫は ここ数年 電力不足などのエ ネルギー全体の供給不足や石炭価格の上昇など 中国経済に大きな影響を及ぼしてきた このため中国政府は石炭資源の探査と開発による石炭供給能力の拡大 鉄道や港湾等の整 備による石炭輸送能力の拡大 合理的な石炭取引市場の整備を図ると同時に 省エネルギー や資源の有効活用 総合利用に向けた政策を策定 実施して 石炭供給ひっ迫の緩和に努 めてきた こうした対策によって 06 年は石炭の供給不足が基本的に解決し ひっ迫感 は薄れてきた しかし その一方で これまで長年行われてきた海外への石炭輸出は減少傾向にあり 石炭に対する中国国内での需要増加と価格高騰が 積極的な石炭輸出を阻害している 1 2006 年の石炭資源と需給 1 石炭需給 中国の石炭の確認埋蔵量は 2005 年末時点で 1,145 億トン BP 統計 2006 年版 で 米国 ロシアに次ぐ世界第 3 位の石炭埋蔵国である この膨大な埋蔵量を背景に 中国は世界最 大の石炭生産国になっており 06 年の生産量は前年比 8.0 増の 23.8 億トンに達した 中 国では改革開放を契機に経済が発展し エネルギー需要が高まり 90 年代を通して各地 で小規模炭鉱が乱立した このため 90 年代後半には石炭の生産過剰状態に陥り 97 年に生 産のピークを迎えた その後 小規模炭鉱の整理 整頓を実施したことで 00 年にかけて 一旦は減少したが 再び石炭需要が急増するなかで 生産量は増加に転じ 06 年まで年 平均 10 近い伸びを示した 一方 中国の 06 年の石炭消費量は前年比 9.6 増の 23.7 億トンに達した 中国は生産 した石炭のほとんどを国内消費する世界最大の石炭消費国でもある 90 年代末には石炭 需要に余剰感があったことから 輸出が奨励されるとともに生産調整が行われた しかし 00 年以降 石炭への需要が急増し 03 年下半期から 04 年にかけて供給不足が続いた 05 年からは 00 年以降新規に開発した炭鉱が操業を始めたほか 鉄道や港湾 船舶等の石 炭輸送網も改善され ひっ迫感は次第に緩和されつつある 06 年は石炭需給がほぼバラ ンスしたとの見方もあるが これまでの海外輸出分を国内消費に回し 石炭輸出量を抑制 するとともに 海外からの輸入も増加傾向にあり 今後注意していく必要がある 図表 1 からこれまで中国の石炭生産量が消費量を上回ってきたことが分るが それにも 拘らず供給がひっ迫していた主な原因は 生産総量の問題というよりは不合理な炭種構造 や資源配置 不十分な石炭輸送能力 さらには石炭価格を巡る石炭企業と電力企業との確 執の問題など 石炭取引を取り巻く環境における矛盾が複雑に絡み合った結果が この時 期に一気に顕在化したものと思われる 06 年の生産量と消費量がほぼ均衡した状況にあ るなかで 石炭需給に大きな問題が生じなかったのは こうした問題への解決が進んでい 132

140 図表 1 中国石炭生産量 消費量推移 ਛ ㊂䊶ᶖ ㊂ផ⒖ 䊃䊮 㪉㪌㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪉㪇㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪈㪌㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 ㊂ ᶖ ㊂ 㪈㪇㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪌㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪇㪅㪇 㪈㪐㪏㪇 㪈㪐㪏㪌 㪈㪐㪐㪇 㪈㪐㪐㪌 㪉㪇㪇㪇 ᐕ 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 出所 中国国家統計局 中国統計年鑑 各年版及び 統計公報 2007 年より作成 ることを示している 2 石炭生産 利用における問題点 1 生産における問題 中国の石炭生産企業は中央政府が開発した国有重点炭鉱 地方政府が経営する国有地方 炭鉱 郷鎮単位や都市の企業団体が運営する郷鎮炭鉱に分けられる この企業類別の生産 量では 国有重点炭鉱の生産量が最も多く 次いで郷鎮炭鉱で 国有地方炭鉱が最も少ない 05 年の石炭生産量 22 億トンのうち半分近い 10 億トン余りを国有重点炭鉱が生産し 郷鎮炭鉱は約 8 億トン 地方炭鉱は約 3 億トンをそれぞれ生産した ここ 5 年間の年間平 均増加率をみると 国有重点炭鉱が約 13 増 国有地方炭鉱が約 9 増 郷鎮炭鉱が約 26 増で 郷鎮炭鉱の伸びが著しい 図表 2 これは 石炭需要の急増に対応するため には郷鎮炭鉱の生産量を増やさざるを得なかったことが原因である 郷鎮企業は中小炭鉱 零細炭鉱が一般的で 国有重点炭鉱や国有地方炭鉱に比べ生産効率や安全生産の面で劣る ことが多い 中国国家炭鉱安全監察局によると 06 年の炭坑事故による死者は 4,746 名と 前年に比べ 20.1 減少したものの 依然として炭鉱の安全対策は重要な課題である 中国 政府は 石炭生産をできるだけ大型の炭鉱に集中させ 効率的な生産と安全生産に対する 厳格な管理 監視体制の構築に努めている 2 利用における問題 中国では 硫黄酸化物や煤塵等による大気汚染が深刻である 国民経済 社会発展に関 する統計公報によると 06 年における二酸化硫黄の総排出量は前年比 1.8 増の 2,594 万 133

141 図表 2 中国企業類別石炭生産量推移 ડ 㘃 ㊂ផ⒖ 䊃䊮 㪉㪌 㪉㪇 㪊㪎㪅㪌㩼 㪊㪎㪅㪐㩼 㪈㪌 㪊㪌㪅㪍㩼 㪊㪇㪅㪇㩼 㪈㪇 㪉㪍㪅㪐㩼 㪈㪐㪅㪋㩼 㪌 㪈㪎㪅㪈㩼 㪉㪊㪅㪐㩼 㪈㪌㪅㪈㩼 㪈㪊㪅㪐㩼 ㇹ ᣇ ㊀ὐ 㪈㪏㪅㪐㩼 㪉㪇㪅㪉㩼 㪌㪌㪅㪎㩼 㪌㪍㪅㪇㩼 㪉㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪈 㪋㪏㪅㪉㩼 㪌㪈㪅㪈㩼 㪋㪎㪅㪇㩼 㪋㪏㪅㪍㩼 㪇 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 ᐕ 出所 中国能源発展報告 2007 中国水利水電出版社 2007 年 P.37 トンであった その主な原因は石炭の直接燃焼による大量消費とそれに対する環境対策が 不十分なことである 中国で利用される石炭の選炭率は 05 年現在 33 で 中国の石炭業界ではこれを 2010 年までに 50 に引上げることを目標としている 中国国際選炭大会 06 年 10 月 17 日於北 京 つまり 現在中国で使われている石炭のうち 2 3 に相当する 16 億トンは原炭のま ま消費されている計算になる また 石炭火力発電所など石炭燃焼設備における排煙脱硫装置等の設置が徹底されてお らず 04 年末の段階で 全国で脱硫装置を設置した発電所の設備容量は約 2,320 万 kw と 全体のわずか 7.3 に過ぎないとの報告がある 中国環境規画院 中国電力業界の排煙脱 硫における現状と課題 JICA 委託調査 2005 年 11 月 P.2 石炭燃焼に伴う硫黄酸化物の 排出は各地で深刻な酸性雨の被害をもたらし 日本海を越えて日本にまで影響を及ぼすほ か 石炭燃焼による二酸化炭素の排出は地球温暖化の原因の一つともいわれ 気候変動へ の影響も懸念されている このため 如何にクリーンに石炭を使うか クリーンコール 如何に無駄なく資源を利用するか 資源総合利用 という観点から 石炭利用の検討が行 われ始めた 3 中国の石炭企業 中国の炭鉱数は 05 年時点で 2.3 万カ所 そのうち一定以上の規模を有する石炭企業は 5,206 社で 全国の原炭生産量の 78.5 を生産している さらに年間 1,000 万トン以上の 生産能力を有する企業は 31 社で その合計の生産量は 8.92 億トンに達している 特に生産量の大きな企業としては 北京に本部を置く神華集団有限責任公司と中国中煤 能源集団公司 山西省の山西焦煤集団公司と大同煤鉱集団公司の 4 大石炭企業がある こ れに黒龍江省の龍煤集団公司 山東省の 州鉱業集団公司 山西省の陽泉煤業集団公司 134

142 図表 年主要石炭企業生産量 න 㧦 ડ 㓸 㧔ർ੩Ꮢ㧕 ਛᾓ Ḯ㓸 㧔ർ੩Ꮢ㧕 ጊ ὶᾓ㓸 㧔ጊ 㧕 ᄢหᾓ 㓸 㧔ጊ 㧕 㧠ᄢ ડ ว 㦖ᾓ㓸 㧔㤥㦖ᳯ 㧕 ܪ Ꮊ 㓸 㧔ጊ 㧕 㓁ᴰᾓ 㓸 㧔ጊ 㧕 ධ 㓸 㧔 ᔂ 㧕 㧤ᄢ ડ ว ㊂ ว 㧥㧑 㧠㧑 㧟㧑 㧟㧑 㧑 㧞㧑 㧞㧑 㧞㧑 㧝㧑 㧑 出所 中国煤炭報 2007 年 3 月 9 日などから作成 及び安徽省の淮南鉱業集団公司を加えた 8 大石炭企業の 06 年の生産実績は 5 億 8,600 万 トンに達し この 8 大石炭企業だけで中国の原炭総生産量の約 1 4 を占めている 図表 3 また市場経済への転換政策を進める中で 石炭企業の市場化改革も進展しており 05 年 6 月に神華集団有限責任公司によって設立された中国神華能源株式有限公司が香港株式 市場に上場したほか 06 年 12 月には中国中煤能源集団公司傘下の株式会社である中国中 煤能源株式有限公司が香港株式市場に上場を果たした 中煤能源集団公司は神華集団有限 責任公司に次ぐ中国第 2 位の石炭生産企業で 石炭生産のほか石炭貿易 輸送 関連サー ビス等の事業を行う総合石炭企業である これまで石炭輸出の大半を同社が取り扱ってき ており 日本の石炭ユーザーや大手商社とは深い関係を有している 2 石炭政策 1 第 11 次五ヵ年計画要綱と石炭政策 05 年 3 月開催の全国人民代表大会では 年までの第 11 次五ヵ年計画 十一五計画 が採択された そのなかのエネルギー産業の発展目標では最適化による発展を基本政策と して 節約を優先し 国内に立脚し 石炭を基礎として 多元的な発展を堅持し 生産 消費構造を最適化し 安全で経済的でクリーンなエネルギー供給体系を構築する とされ た 石炭は中国における最大のエネルギー資源であり 国内に立脚できる十分な埋蔵量を有 し 今後も石炭を中心としたエネルギー消費構造は変わらない しかし 現在の石炭の利 用効率は悪く 環境への負荷は大きい そのため 石炭利用でのエネルギー効率改善によ る節約の潜在力は極めて大きく 利用方法によっては安定的で 経済的で クリーンなエ ネルギーとなる可能性は高い 十一五計画では 石炭産業の秩序ある発展を目指し 以下のような具体的方針を示して いる 135

143 1 石炭資源の探査 統一的な計画 合理的な開発を強化し 回収率を高め 石炭採掘による生態環境への影響を低減させる 2 大型石炭採掘基地を建設し 石炭企業間の合併と再編を奨励し 生産量 1 億トン規模の企業の誕生を促進する 3 条件を有する石炭企業の石炭 発電の共同経営 あるいは石炭 発電 輸送の一体化経営を奨励する 4 中小規模の石炭企業を調整 改造 あるいは再編し 安全生産の条件が十分でなく 資源保護と環境保護に適さない石炭企業を閉鎖する 5 炭鉱における石炭ガスの総合利用を強化し 炭層ガスの開発と利用を加速する 6 石炭のクリーンな生産と利用を強化し 洗炭 選炭を行い 低品位炭やボタによる発電等総合利用の発展を奨励し 高効率でクリーンな燃焼 排煙 排ガス脱硫等の技術開発を推進する 7 石炭化学工業を発展させ 石炭ベースの液体燃料を開発し 石炭液化のモデルプロジェクト建設を推進して 石炭の高付加価値加工への転換を促す (2) 石炭産業における十一五計画十一五計画要綱の採択を受け 国家発展改革委員会ではブレークダウンした各産業別の五ヵ年計画を策定している 07 年 1 月に発表された 石炭工業発展の十一五計画 では 石炭産業における 2010 年までの発展目標と重点任務が具体的に記されている 石炭産業の重点任務として 1 石炭配置の最適化 2 石炭総量の調整 3 大型石炭基地の建設 4 大型石炭企業集団の育成 5 中小炭鉱の整頓と改造 資源回収率が低く安全性に問題のある小規模炭鉱の淘汰 6 石炭科学技術創造刷新能力の加速 7 炭鉱安全生産レベルの向上 8 資源節約型 環境に優しい鉱区の建設を挙げている 1 石炭配置の最適化石炭の流入地域の生産を安定させ 流出地域の開発を増やし 自給地域の資源を適度に開発する 流入地域は北京 天津 河北 東北 華東 中南地域で 流出地域は山西 陝西 内モンゴル 寧夏地域 自給地域は西南 新疆 甘粛 青海地域である 2 石炭総量の調整石炭供給を合理的に行うために 2010 年の石炭生産量を 26 億トンに抑制する 主に良質の一般炭と PCI(Pulverized Coal Injection) 炭 ( 微粉炭吹込みに用いられる非粘結炭 ) を増産し 原料炭と無煙炭を適度に増産 高硫黄高灰分の石炭生産を抑制する 石炭増産は大型炭鉱を主 中型炭鉱を従とする 小型炭鉱の増産を圧縮し 炭鉱の能力を超えた生産を厳格に制限する 3 大型石炭基地の建設神東 陝北 黄龍 ( 華亭 ) 晋北 晋中 晋東 魯西 両淮 冀中 河南 雲貴 蒙東( 東北 ) 寧東の 13 カ所を含む大型石炭基地建設において秩序ある開発 制度刷新の推進 生

144 産構造の最適化 産業融合の促進 循環経済の発展と環境保護の強化を行う 十一五計画期間中に年産 1,000 万トン級の近代化露天掘り炭坑と同規模の安全性の高い炭坑をそれぞれ 10 カ所重点的に建設し 2010 年に大型石炭基地の生産量を 22.4 億トンとする 4 大型石炭企業集団の育成市場メカニズムと政府の指導に基づき 地域を越えた企業集団を発展させる 業種を越えて石炭 発電 輸送を一体化した企業集団を発展させる 所有制の枠を越えて 様々な資本が参画した混合所有制の企業集団を発展させる 5 中小炭鉱の整頓と改造 資源回収率が低く安全性に問題のある小規模炭鉱の淘汰経済 法律及び必要な行政手段を総合的に用いて中小炭鉱の整理 改造を加速し 開発経営の集約を図る 大型石炭企業による中小炭鉱の吸収合併を奨励し 中小炭鉱の技術改造を推進する 資源配置 安全生産 資源浪費 環境保護の面から小規模炭鉱を閉鎖し 違法経営の小規模炭鉱を取り締まる 6 石炭科学技術創造刷新能力の加速石炭探査 石炭生産 安全防災 クリーンコール 汚染防止と環境保護等に係る科学技術の強化を図る 企業主体の技術刷新体系を確立し 炭鉱の重要設備の国産化を推進する 安全で効率の高い炭坑建設を加速し 中小炭鉱の機械化を進める 7 炭鉱安全生産水準の向上炭鉱における 一通三防 ( 通風 防ガス 防火 防塵 ) 水害防止システムを確立する 安全発展計画の制定 責任体制や規則制度の健全化 炭鉱安全規程 の履行などを通じて炭鉱の安全基礎管理を強化する 炭鉱安全の教育訓練を強化する ガス抜き設備を設置するなど炭鉱ガス処理を推進する 重大事故につながる隠れた危険の調査と措置を強化する 機械化 自動化による労働者の負担を軽減し 坑内の作業環境を改善するなど操業上の危険防止工作を重視する 8 資源節約型 環境に優しい鉱区の建設廃棄物の減量化 再利用 再資源化の原則に基づき ボタ 炭鉱水 石炭灰の処理 利用など 循環経済の発展を図る 2010 年までにボタの利用率を 70% 以上に高め 炭鉱水の利用も 70% まで高める 炭層ガスの開発と利用を加速する 石炭の洗炭加工を発展させる ガス化 液化等の石炭の資源評価を展開し 石炭化学工業基地計画 石炭液化モデル工程建設を推進する 鉱区の環境保護と処理を強化する 3. 石炭輸送 03 年下半期からの石炭供給ひっ迫の要因の一つとして 石炭の輸送能力不足が指摘された 中国では 石炭資源の多くが主に山西省 陝西省 内モンゴル 河南省といった北方内陸部に埋蔵されており 遠く離れた東部沿海地域の消費地までの輸送が大きな問題となる 一般的には 西煤東送 北煤南運 といわれるように 西部にある石炭を鉄道で東

145 部の港に送り 北部にある港から南部の消費地へ船で運ぶ 1 鉄道輸送 中国鉄道部が 07 年 3 月 15 日付で公表した 2006 年鉄道公報 によると 全国の鉄道 による貨物発送量は前年比 7.0 増の 28 億 7,156 万トンで そのうち石炭輸送量は史上最 高の 13 億 7,864 万トンを達成し 昨年に比べ 8,826 万トン 6.8 の増加であった 図表 4 10 億トンを超える大量の石炭が鉄道によって運ばれ その輸送量は年々伸びている 山 西省大同から河北省秦皇島までを結ぶ大型石炭専用線の大秦線では 06 年 3 月から 2 万 トンの重積載列車の運行を開始し 年間輸送量は 2.5 億トンに達した このほか 朔黄線 侯月線等でも大幅に輸送量が増加した こうした鉄道輸送量に加え 山西 陝西 内モンゴル 寧夏等の主要産炭地域で山元発 電所や石炭化学工場が建設されたことで 石炭輸送に対する需要の伸びは抑えられ 05 年に比べ伸び率は 23 ポイント下落した こうした輸送の需給調整と鉄道輸送力の増強により 全国 368 カ所の発電所の石炭在庫 は平均石炭消費量の 14 日分以上の水準を維持し 夏場と冬場のピーク時における需要を 満たすことができ 2 3 年前から続いている石炭供給のひっ迫感は緩和された 2 港湾輸送 中国交通部が 06 年 5 月 18 日付で公表した 2005 年公路水路交通行業発展統計公報 によると 05 年における中国の港湾貨物取扱量は前年比 16.4 増の 億トンに達した 06 年 9 月に北海道札幌市で開催された日中石炭関係総合会議での中国交通部総合運輸処 傳錦秀副処長の発言から推計すると 05 年における石炭の港湾積出量は前年比 10 増の 3 億 7,000 万トンに達したものと思われ ここ数年 10 を超える成長となっている 図表 4 中国石炭輸送量推移 ਛ ャㅍ㊂ផ⒖ 䊃䊮 㪈㪍㪅㪇 㪊㪌㪅㪇㪇㩼 㪈㪋㪅㪇 㪊㪇㪅㪇㪇㩼 㪈㪉㪅㪇 㪉㪌㪅㪇㪇㩼 㪈㪇㪅㪇 㪉㪇㪅㪇㪇㩼 㪏㪅㪇 㪈㪌㪅㪇㪇㩼 㪍㪅㪇 ャㅍ㊂ ḧ ᢙ㊂ ャㅍ 䈶 ᢙ㊂ 䈶 㪈㪇㪅㪇㪇㩼 㪋㪅㪇 㪌㪅㪇㪇㩼 㪉㪅㪇 㪇㪅㪇 㪇㪅㪇㪇㩼 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 ᐕ 出所 2006 年鉄道統計公報 及び 日中石炭関係総合会議報告書 各年版より作成 138

146 主な石炭積出港には遼寧省の営口港 河北省の秦皇島港 京唐港 黄驊港 天津市の天 津新港 山東省の前湾港 日照港 嵐山港 江蘇省の連雲港港などがあり 各港とも年々 石炭の取扱能力を増強している 05 年までに沿海地域の港湾には石炭専用バースが 259 カ所設置され その取扱能力は合計で 6.7 億トンに達した 統計公報によると 05 年の石 炭及びその製品の呑吐量が 8.07 億トンに達したことから 能力以上の石炭を取り扱った ことが分る 06 年の石炭積出量については 国家発展改革委員会によれば前年比 2.2 増の 4.07 億ト ンであった 図表 4 交通部の発表でも 1 8 月までの実績が前年同期比 8.8 増の 2.68 億トンに達していることから 年間で 4 億トンに達したことは間違いない 1 8 月の実 績の内訳をみると 国内向け輸送が同 14.3 増の 2.25 億トン 輸出が同 13.7 減の 0.42 億トンであり 輸出が大幅に減少し 国内向けの石炭の取扱いが急増している 4 石炭貿易 これまで中国は豊富な石炭資源と一定量の石炭輸出確保の方針という下に石炭を輸出し てきた しかし ここ数年は国内需要の増加と石炭の内外価格差により 国内供給を優先 する傾向が強く 輸出量は年々減少している 1 06 年の石炭貿易実績と政策転換 中国の 06 年における石炭輸出量は前年比 11.8 減の 6,323 万トンで 輸出額は同 14.0 減の 億ドルであった また コークス 半コークスの輸出量については同 13.6 増 の 1,450 万トン 輸出額は同 14.2 減の 億ドルであった 中国の石炭輸出は 03 年の 9,388 万トンをピークに減少傾向にある 図表 5 図表 5 中国石炭輸出入推移 㪈㪇㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪐㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪏㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪎㪃㪇㪇㪇㪅㪇 䊃䊮 㪍㪃㪇㪇㪇㪅㪇 ャ ㊂ ャ ㊂ 㪌㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪋㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪊㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪉㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪈㪃㪇㪇㪇㪅㪇 㪇㪅㪇 㪈㪐㪏㪇 㪈㪐㪏㪌 㪈㪐㪐㪇 㪈㪐㪐㪌 㪉㪇㪇㪇 ᐕ 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 出所 中国国家統計局 中国統計年鑑 各年版および 海関統計 より作成 139 㪉㪇㪇㪍

147 図表 6 ታᣉᣣ 中国石炭輸出増値税還付率引下げ一覧 ㆶ ᢱ ᡷ ೨ ᡷ ᓟ ᡷ ೨ ᡷ ᓟ 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 㧑 出所 各種報道から筆者作成 政策面では 04 年から大規模な石炭輸出制限が行われている その一つが石炭及びコー クスの輸出割当制度である 01 年 12 月の中国の WTO への正式加盟に伴って貿易の自由 化が進められ 経過期間の 5 年を過ぎた 06 年 12 月までにあらゆる製品に対する貿易の自 由化が基本的に達成された しかし 加盟時の約束の中で 石油 石炭等のエネルギー製 品や食糧については国家貿易品目として例外措置が認められており 自由化の対象には なっていない こうした中 中国政府による石炭輸出割当が行われ 04 年 05 年 06 年 とそれぞれ年間 8,000 万トンの総枠について輸出権を有する中国煤炭進出口公司 中煤能 源集団の子会社 神華集団有限責任公司 山西省煤炭進出口有限公司 中国五金鉱産集 団公司の 4 社に配分し 各社はその割当数量内で輸出を行っている もう一つの石炭輸出制限政策は石炭に課せられる輸出増値税の還付の撤廃である これ まで石炭の輸出に際して還付されていた増値税の還付率が 04 年から徐々に引き下げられ 原料炭については 05 年 5 月にすでに還付が撤廃されており 一般炭についても 06 年 9 月 15 日から還付が撤廃された 図表 6 ただし LT 炭については例外措置として 07 年 3 月末までこの徹廃措置の適用が猶予された また 石炭輸出に係る関税が 06 年 11 月 1 日より暫定的に 5 課せられることになったことも 石炭輸出意欲を大きく低下させる要 因となった 一方 輸出とは逆に中国の石炭輸入は増加傾向にある 06 年の輸入量は前年比 46.1 増の 3,825 万トンで 輸入額は 17.0 増の 億ドルと大幅な伸びを示している 図表 5 これまで中国は 北出南進 の方針で 秦皇島港や天津港などから石炭を海外に輸出し 南方地域では海外からわずかな量を輸入していた しかし最近では 北出北進 と言われ るように モンゴルからの石炭輸入が増加している また 政府の石炭政策では輸入を促 す措置が講じられており 06 年 11 月 1 日からの石炭の輸入関税は それまでの 6 から 1 に軽減された こうした傾向から 膨大な資源を有する石炭についても中国が純輸入国になる可能性は 高く 07 年 1 月にはすでに輸入数量が輸出数量を上回っている 国内の石炭価格が国際 価格に比べ大幅に高い現在の情勢からしても これまで中国炭に依存していた国々は調達 先の変更を余儀なくされる 140

148 2 日中長期貿易取決めにおける石炭取引 中国の石炭輸出のうち 2 割強が対日輸出であり 日本は中国にとって最大の石炭輸出国 である このうち その大半が 78 年に締結された日中長期貿易取決め LT 取決め の下 双方で合意された数量に基づいて取引が行われている LT 取決めでは 鉄鋼原料となる原料炭と発電燃料等の一般炭が取引の対象となってい る 日本では 昨今の原油高騰や原子力発電所のトラブルの影響によって 電力業界を中 心に石炭需要が増加し 近距離であることから中国炭への期待が高まり 取引数量は増加 してきた しかし 00 年度 00 年 4 月 01 年 3 月 に 1,307 万トンと 1,000 万トンを超え 02 年度に 1,643 万トンとピークを迎えて以降は減少傾向にある 図表 7 図表 8 中国側 の暦年ベースでの統計では 06 年の LT 炭取引実績は 962 万トンで 1,000 万トンに達しな 図表 7 中国石炭の対日輸出量推移 ਛ ኻᣣャ ㊂ 䊃䊮 㪊㪃㪇㪇㪇 㪉㪃㪌㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪣㪫ᄖขᒁ 㪣㪫ขᒁ㊂ 㪈㪃㪌㪇㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 㪌㪇㪇 㪇 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 ᐕ 出所 中国中煤能源集団資料より作成 図表 8 LT 炭取引実績 年度ベース 㪣㪫 ขᒁታ 䋨ᐕᐲ䊔䊷䉴䋩 䊃䊮 㪈㪃㪉㪇㪇㪅㪇㪇 㪈㪃㪇㪇㪇㪅㪇㪇 㪏㪇㪇㪅㪇㪇 ᢱ 㪍㪇㪇㪅㪇㪇 㪋㪇㪇㪅㪇㪇 㪉㪇㪇㪅㪇㪇 㪇㪅㪇㪇 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 ᐕ 出所 日中長期貿易協議会事務局 141 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌

149 かった ( 図表 7) LT 取決めでは 年度ごとの契約時に数量と同時に取引価格についても決めており 価格とのバランスによって数量調整を図ることもしばしばである 06 年度の一般炭価格は トン当たり 05 年度比 3.96 ドル安の平均 ドル 数量は同 90 万トン減の 万トンで合意した しかし 07 年度においては 中国国内での価格がトン当たり 60 ドルを超える状況にあり 07 年の日本とオーストラリアの契約金額の 55 ~ 56 ドルを大幅に超える金額を中国側が要求することは間違いなく 取引数量はかなり限られたものになると思われる 一方 原料炭については 06 年度の契約数量は 212 万トンで その内訳は強粘結炭と 1 / 3 焦炭が 152 万トン 非微粘結炭が 60 万トンであった 価格 国内需要圧力については原料炭も同様の情勢にある 今後 LT 取引も含め 中国との石炭取引は益々厳しいものとなる

150 第3節 電力 需給ほぼ均衡で転換点に 2006 年の電力事業は 2002 年 6 月以降大きな問題となってきた電力不足がようやく沈 静化し 電力需給が基本的に均衡したという点で ひとつの転換期にさしかかったと言え る 従来は 供給力拡大が大きな課題であったが 今後は 省エネ 環境保護に力点を移 した構造改革や 市場経済原則に基づく電力価格体系確立 そのための統一電力市場建設 電力流通設備の増強等 電気事業の質的向上を主眼に置いた政策が推進されるものと考え られる すでに エネルギー多消費産業主要 1,000 社の省エネ 環境保護に関する動向をモニタ リングする体制作りに着手するとともに 上大圧小 と呼ばれる 低効率の小規模火力 を大規模高効率火力にリプレースしていく政策や 再生可能エネルギー開発推進政策が進 められている また 電力市場建設については 正式運用までには今しばらく時間を要す るものと思われるが 東北 華東 南方地区で試行 検証が進められている 年の電力事業概況 1 電力設備の概況 発電設備では中国電力企業聯合会の速報 2007 年 1 月 12 日発表 によると 2006 年に 中国全体で新たに運転を開始した設備は 1 億 117 万 kw であり 2006 年末時点の総発 電設備容量は 6 億 2,200 万 kw 前年同期比 20.3%増 に達する これは 米国に次ぐ世 界第 2 位の規模である ちなみに 2005 年度末時点の米国の発電設備容量は 10 億 6,700 万 kw 日本の電気事業用発電設備容量は 2 億 3,500 万 kw である 電源種別別に見ると 水力 1 億 3,000 万 kw 構成比 21% 火力 4 億 8,000 万 kw 同 78% 原子力 700 万 kw 同 1% 風力 200 万 kw と 火力発電が全体の 8 割近くを占 図表 1 中国の発電設備 1 ޓ 2006ᐕਛ ߩ 㔚 ᐕ ೨ᐕ Ⴧ 㔚 㧔 M9㧕 ޓޓ ജ ޓޓ Ἣജ ޓޓ ሶജ ޓޓ 㘑ജ 㪄 ޓޓ ജ 㪄 ޓޓ Ἣജ 㪄 㪄 㪄 ᣂⷙㆇォ㐿ᆎ M9 ޓޓ ሶജ ޓޓ 㘑ജ 䋨 ᚲ䋩㪉㪇㪇㪍ᐕ 㔚ജᎿ ㅦႎ㩿ਛ 㔚ജડ วળ㪀 出所 2006 年全国電力工業統計速報 中国電力企業聯合会 143

151 めており そのほとんどが国内で豊富に産出する石炭を燃料としている 水力発電設備は 前年同期比 9.5%の伸びで 安定的な進展を示している 2006 年中に 971 万 kw が新規に運転を開始した 火力発電設備は 9,048 万 kw が新規に運転を開始し 設備容量は前年比 23.7%の伸びであった また 原子力発電所は 9 基 685 万 kw が営業 運転を行っている 地区別に見ると 発電設備が前年比 30%以上増加した省は 内蒙古 +45.5% 雲南 +42.2% 山東 +33.6% であった 送変電設備についてみると 2006 年末時点での中国全土に於ける 220kV 以上の送電線 の総延長は 万キロメートル 前年同期比 10.4%の増 220kV 以上の変電設備容量は 9 億 8,131kVA に達し 前年比 15.7%の伸びである 2006 年に新規に建設された 220kV 以 上の送電線は 3.51 万キロメートル 220kV 以上の変電設備容量は 1 万 5,531kVA であった 2 需給状況 2006 年の中国全体の発電電力量は 2 兆 8,344 億 kwh で前年比 13.5%の伸び 電源別内 訳は 水力 4,167 億 kwh 前年比 5.1%増 で 14.70% 火力 2 兆 3,573 億 kwh 同 15.3%増 で 83.17% 原子力 543 億 kwh 同 2.4%増 で 1.92%を占める 増加率が 20%を超えた地区は 内蒙古 33% 青海 25.6% 貴州 23.6% 雲南 23.4% 浙江 20.8% 江蘇 20.2% である 2006 年の消費電力量は 2 兆 8,284 億 kwh で前年比 14.0%の伸び 伸び率は 2005 年 度に比べ 0.4 ポイント上昇した 内訳は 第一次産業用 832 億 kwh 前年比 9.9%増 で 2.9% 第二次産業用 2 兆 1,354 億 kwh 同 14.3%増 で 75.6% 第三次産業用 2,822 億 kwh 同 図表 2 中国の発電電力量と消費電力量 䋲䇭ਛ 䈱 㔚㔚ജ㊂䈫ᶖ 㔚ജ㊂ ᐕ 㔚㔚ജ㊂㧔 M9J㧕 ೨ᐕ Ⴧ ޓޓ ജ ޓޓ Ἣജ ޓޓ ޓޓ ߜ߁ޓޓޓޓ シᎿ ޓޓޓޓޓޓ ㊀Ꮏ ޓޓ ޓޓ ሶജ ޓޓ 㘑ജ ᶖ 㔚ജ㊂㧔 M9J㧕 䋨 ᚲ䋩㪉㪇㪇㪍ᐕ 㔚ജᎿ ㅦႎ㩿ਛ 㔚ജડ วળ㪀 出所 2006 年全国電力工業統計速報 中国電力企業聯合会 144

152 11.8% 増 ) で 10.0% 民生用 3,240 億 kwh( 同 14.7% 増 ) で 11.5% を占める 第二次産業のうち 重工業用が 1 兆 7,021 億 kwh( 同 15.4% 増 ) 軽工業用が 4,133 億 kwh( 同 11.9% 増 ) であり 増加率は重工業が 1.87 ポイント上昇し 軽工業は 0.14 ポイント下降した 需給状況についてみると 2002 年以降大規模な範囲で発生した慢性的な電力不足は 2006 年には大幅に緩和され 局部的 地域的 短期的なものに変わった 2005 年に供給制限を行った省市区は 26 に及んだが 2006 年には 9 省市区に減少し 需要ピーク時に発生する時限的なものとなった 2007 年には 全国の電力需給は全体的に概ねバランスし いくつかの地区で余剰が生ずると見られ 2008 年から 2010 年には全国的に余裕ある状態になると予想されている 2006 年の発電設備の運転状況は 大型発電所が相次いで運転開始したため 電力需給状況が緩和され 運転時間が 2005 年に比べ大幅に減少した 2006 年の平均利用時間は 5,221 時間で 前年比 203 時間の減少 電源種別別の内訳は 水力 3,434 時間で 前年比 230 時間の減少 火力 5,633 時間で 同 233 時間の減少 原子力 7,774 時間で 同 19 時間の増加であった 年の電力需給見通し国家電網公司は 2007 年全国電力市場分析予測報告 を発表した (2007 年 1 月 24 日 ) 2006 年の全国電力需給は基本的に均衡し 電力需給の矛盾は明らかに緩和された との見解を示し 2007 年の見通しを次のとおり発表した 2007 年の GDP 伸び率 :9.5 ~ 10.3% 2007 年消費電力量 :3 兆 1,300 億 ~ 3 兆 1,800 億 kwh( 対前年比 11 ~ 12.5% 増 ) 2007 年新規電源規模 :9,500 万 kw 2007 年末発電設備容量 :7.2 億 kw 2007 年には 電網間の融通を通じ 全国各地区の電網は需給均衡を実現することが可能である 華中 西北電網は余裕があり 東北 華北 華東 南方電網は基本的に均衡する 局地的に水 石炭等の供給等不確定要素の影響により なお 短時間の需給逼迫状況が生ずる可能性がある 3. 長期電力発展展望昨年 5 月末に国家電網公司の舒印彪副総経理は 成長方式の転換が電力工業の持続可能な発展を促進する と題した論稿を発表し その中で電力工業発展展望について次のように示している 電力需要については 2010 年までの伸び率を年 8.0% 2011 年から 2020 年の伸び率を年 4.5% と想定し 2010 年時点で 3.64 兆 kwh 2020 年時点で 5.64 兆 kwh に達すると推定している また 最大負荷については 2010 年まで年 8.7% 2011 年から 2020 年は 5.1% の伸びを想定し 2010 年に 5.84 億 kw 2020 年には 9.56 億 kw に達すると見込んでいる これに応ずる設備容量は 2010 年で約 8 億 kw 2020 年で

153 図表 3 電力産業の展望 䋳䇭㔚ജ 䈱ዷ 㪉㪇㪈㪇 㪉㪇㪉㪇 ᚑ ᐕ ᚑ ᐕ 㩿 ዪ㐳 㪀 㩿䌾㪉㪇㪈㪇㪀 㩿㪉㪇㪈㪈 㩿㪉㪇㪈㪇㪀 ᚑ 䌾㪉㪇㪀 㔚ജ㔛ⷐ㩿ళ㫂㪮㪿㪀 㪊㪅㪍㪋 㪏㪅㪇㩼 㪌㪅㪍㪋 㪋㪅㪌㩼 ᦨᄢ 㩿 㫂㪮㪀 㪌㪅㪏㪋 㪏㪅㪎㩼 㪐㪅㪌㪍 㪌㪅㪈㩼 ኈ㊂㩿 㫂㪮㪀 㪏㪅㪈㪏 㪈㪈㪅㪏㪏 㩿 㪀 㩿㩼㪀 㪏㪅㪋㪇 㩿㩼㪀 ജ 㪈㪅㪍㪋 㪉㪇㪅㪈 㪉㪅㪍㪏 㪉㪉㪅㪍 㪇㪅㪈㪏 㪉㪅㪉 㪇㪅㪊㪇 㪉㪅㪌 Ἣജ 㪌㪅㪐㪇 㪎㪉㪅㪈 㪎㪅㪎㪍 䉧䉴Ἣജ 㪇㪅㪉㪌 㪊㪅㪈 ሶജ 㪇㪅㪈㪇 ᣂ䉣䊈䊦䉩䊷 㪇㪅㪈㪈 㩿㩼㪀 㪈㪅㪐㪇 㪉㪉㪅㪍 㪍㪌㪅㪊 㪌㪅㪐㪋 㪎㪇㪅㪎 㪇㪅㪊㪊 㪉㪅㪏 㪇㪅㪊㪍 㪋㪅㪊 㪈㪅㪉 㪇㪅㪋㪇 㪊㪅㪋 㪇㪅㪈㪇 㪈㪅㪉 㪈㪅㪊 㪇㪅㪋㪈 㪊㪅㪋 㪇㪅㪈㪇 㪈㪅㪉 䇭䋨 ᚲ䋩㩷 ශᓁ㪑ォᄌჇ㐳ᣇᑼଦㅴ㔚ജᎿ นᜬ ዷ㩿㪉㪇㪇㪍㪅㪌㪅㪊㪇㪀䇭䈮䉋䉍 ᚑ 出所 舒印彪 : 転変増長方式促進電力工業可持続発展 ( ) により作成 備考は 国家発展改革委員会ホームページ掲載記事に基づき作成 億 kw が必要になると推定している 内訳は 2010 年時点が 水力 1.64 億 kw 揚水 0.18 億 kw 石炭火力 5.9 億 kw ガス火力 0.25 億 kw 原子力 0.1 億 kw 新エネ 0.11 億 kw で 小規模火力 2,000 万 kw 以上を停止するとしている また 2020 年時点は 水力 2.68 億 kw 揚水 0.30 億 kw 石炭火力 7.76 億 kw ガス火力 0.33 億 kw 原子力 0.40 億 kw 新エネ 0.41 億 kw としている また 昨年末に国家発展改革委員会の趙小平能源局長は 内部会議で第 11 次五カ年計 画期間の電力工業発展構想について言及し 非公式ながら 当該期間の経済発展を 8.5% と想定し 2010 年の発電設備容量を 8.4 億 kw に達するとの見通しを示した 内訳は 水 力 1.9 億 kw 石炭火力約 6 億 kw 原子力 1,000 万 kw 天然ガス 3,600 万 kw 新エネ ルギー 1,000 万 kw である 4. 電気事業の課題と対策 国家発展改革委員会は 2006 年 4 月 18 日付けで 電力産業構造の調整を速め 健全で 秩序ある発展を促進することに関する通達 を発表 関係機関宛に通知した 同委員会は この通達の中で 電力産業の現状について 2002 年以来の電力需給逼迫に対応するため 電源開発の促進に努め 供給不足の緩和が図られた反面 ①無秩序な発電所建設 ②不合 理な電源構成 ③電力建設の品質低下 ④安全事故の増加 ⑤電力系統の建設遅延等の問 題が発生していると指摘し 電力産業構造の調整を急ぐ必要があるとの見解を示した 提起された問題点と対応策は次のとおりである 146

154 (1) 存在する問題点 1 無秩序な発電所建設規定に合致するプロジェクトを優先的に許認可し 規定違反案件に対しては専門家による評価制度を導入し違反案件の整理作業を実施した その結果 約 4,300 万 kw に対し追加の許認可を発行 約 4,600 万 kw に対しては許認可を延期 約 3,400 万 kw は建設停止することを決定した 2 不合理な電源構成石炭火力の新規電源が大量に開発される一方 小規模設備の廃止が遅れ 石炭火力の比率が増した また 一部地方で自家用石油火力が増加した これらは エネルギー利用効率の向上を阻害し 環境保全にも悪影響を及ぼすものである 3 電力系統建設遅延電力系統建設遅延により 電網間の電力融通を阻害 一部地域では 地域内送電にも支障をもたらした ( 河北 遼寧 浙江 河南 四川 ) また 大都市の配電網整備の遅れも生じている ( 北京 広州 杭州 蘇州 ) 4 電力設備生産高急伸と発注の過度集中大中型重電機メーカー 29 社の生産能力は約 5,000 万 kw( うち水力 1,000 万 kw 火力 4,000kW) だが 2005 年度の主機生産は 8,700 万 kw( 対前年比 30.4% 増 ) に上る 下請け比率の拡大 鍛造品の輸入等により対応している 2006 年 2007 年の受注量は 1.41 億 kw 6,700 万 kw あり 出荷に影響を生じる恐れがある また 製造能力過剰になりかねないというおそれも生じている 5 電力建設品質と安全問題設計 施工不良発生の恐れ 人身事故発生件数増加 系統上の配置の不合理により系統に影響を及ぼす恐れも生じている (2) 健全な発展を促進するための対策 1 電力計画の最適化を図る 2006 年 2007 年の建設案件は 国家発展改革委員会が明確化した計画に基づき建設を調整する 2008 年以降の建設案件は 計画 市場発展状況に基づき 更に検討し確定する 遅れている電力系統建設を重視し 電源と系統との協調発展を目指す 地域内の系統強化 地域間連繋強化 大都市配電能力強化 電網企業の管理レベル向上を進め 第 11 次五カ年計画期間内に各電圧クラスの送電能力を 15 ~ 20% 高めることを目指す 2 規定違反案件整理推進規定違反案件の停止 延期を徹底し 正規案件の建設を確保する 計画外案件に関する関連諸手続きを停止 電網接続 銀行融資を禁止 メーカーとの契約締結を禁止する 3 構造調整に着手水力 原子力等のクリーン電源開発に注力する 火力は 大容量設備を導入し 小容量

155 設備を抑制 石炭火力を導入し 石油火力を抑制 低効率設備を廃止する 5 万 kw 以下 の石炭火力 1,500 万 kw 老朽小容量石油火力 700 万 kw を廃止する なお 後述のとおり 2007 年 1 月 20 日に出された 小規模火力の停止加速に関する意見 によれば 第 11 次五カ年計画期間中の停止規模を石炭火力 5,000 万 kw 石油火力 700 万 1,000 万 kw としている ④電力引取り方式 発電指令方式 の変更 各種設備の利用時間数を平均配分する現行の電力引取り方式を 再生可能エネルギー 高効率設備 汚染物質排出量の低い設備の発電量を優先的に引き取る方式に変更する 廃 止期限を過ぎた火力発電設備からの電力引取りを禁止する 13.5 万 kw 以下の熱併給発電 所については 熱供給しない期間の電力引取りを禁止する 再生可能エネルギー法が規定 する電力料金 電力引取り量を徹底する 水力発電の全量引取り 同系統同一料金を実現 する ⑤電力建設の品質確保と安全管理強化に努める 各級人民政府 監督管理機関 企業は 国家発展改革委員会 国家安全生産監督総局 電監会の通知に基づき 安全措置を講じ 電力建設の品質 安全を確保し 電力供給の信 頼性を確保する 5. 省エネ 環境保全 電力構造改革に関する動向 2006 年以降に採択 発令された 省エネ 環境保護 電力構造改革に関連する政策のうち 重要と思われるものを以下に記載する 1 国家発展改革委等中央 5 部局が 1,000 社省エネ行動実施方案の通知 を通知 国家発展改革委員会 国家能源指導小組弁公室 国家統計局 国家質量監督検験検疫総 局 国務院国有資産監督管理委員会が連名で 9 種のエネルギー多消費重点産業の主要 1,008 社に対し 1,000 社企業省エネ行動実施方案の通知 を発送した その内には 132 社の電 力企業が含まれている 2006 年 4 月 7 日 通知は 各企業に対し 次の 6 項目の実施を要求し 実施責任者名を国家発展改革委員 会に通知するよう求めている 組織指導を強化し 省エネルギー目標責任制を実行する エネルギー計量 統計制度を整備し エネルギー利用状況を定期的に報告する エネルギー監査を展開し 省エネルギー計画を制定する 省エネルギー技術改善を加速する 省エネルギー奨励メカニズムを形成する 省エネルギー広報と教育訓練を強化する 148

156 (2) 国務院常務会議が 第 11 次五カ年計画における電力体制改革深化に関する実施意見 採択 2006 年 11 月 1 日 温家宝首相が主催する国務院常務会議は 第 11 次五カ年計画における電力体制改革深化に関する実施意見 を審議 採択した 同意見によると 改革の基本原則は 1 改革による発展の促進を堅持する 2 市場化改革の方向性を堅持する 3 全体計画策定 段階実施 重点突破の進め方を堅持する ことである また 改革の主要任務は次のとおりである 1 発送電分離に関する未解決問題を確実に処理する 2 電網企業の主要業務と補助的業務の分離を逐次推進する 3 電力市場建設を加速し 国情に適合した統一公開の電力市場体系を構築する 4 市場経済に適合した電力価格制度を設計し 省エネ 環境保護に有利な電力価格政策を実施する 5 政府機能の転換を進め 政府と企業の分離を堅持し 電力市場監督管理体制を整備する (3) 国家環境保護総局が 4 市及び 4 電力集団公司に対し行政罰則手段を発動国家環境保護総局長は 2007 年 1 月 7 日 環境保護総局が実施した 建設プロジェクトの三同時環境保護検収制度 ( 本体工事と同時に環境保護設備の設計 施工 運転を行うこと ) に関する査察 及び新規運転開始プロジェクトの環境影響評価審査手続きに関する査察で 82 件の重大違反事例が発覚したと公表した 23 件が三同時制度 59 件が環境影響評価審査手続きに関するもので 全国 22 省市 鉄鋼 冶金 電力 化学工業等 12 業種に及び 最もひどいのは河北省唐山市と山西省呂梁市であると名指しした 環境保護総局は これらの違反行為が 一部の地方と企業とが国のマクロ経済調整政策を無視し 地方や部門の利益のみを追い求め 地元の環境資源制約や国の産業政策を省みず 違法行為によってエネルギー多消費 高度汚染産業を盲目的に展開し 経済構造調整を進める際に一層のコスト増と困難をもたらせたとして 環境保護部門成立以来 30 年にして始めて行政処罰手段を発動し 違反が徹底是正されるまで 4 市 ( 河北省唐山市 山西省呂梁市 貴州省六盤水市 山東省莱蕪市 ) 及び 4 電力集団公司 ( 大唐 華能 華電 国電 ) の循環経済類項目以外のすべてのプロジェクトの許認可手続きを停止し 監察部門に対し関係者の行政責任追及を建議することを決定した (4) 国務院が 国家発展改革委員会 国家能源指導小組弁公室策定の 小規模火力の停止加速に関する意見 を採択 2007 年 1 月 20 日 国務院は 国家発展改革委員会 国家能源指導小組弁公室が策定した 小規模火力設備の停止加速に関する若干の意見 を採択し 中央各機関 各地方政府に通知した これを受けて 1 月 29 日 北京において 全国電力工業省エネ 排出削減会議 が開催され

157 曾培炎副総理が次の方針を示した 1 第 11 次五カ年計画期間中に小規模石炭火力 5,000 万 kw 以上 石油火力 700 万 ~ 1,000 万 kw を停止 2 小規模火力の新設は行わない 新設火力はできるだけ 60 万 kw 以上の超臨界圧 超超臨界圧設備を採用 3 停止対象範囲は次のとおり 単機 5 万 kw 以下の通常火力設備 満 20 年運転した 単機 10 万 kw 以下の通常火力設備 設計寿命満了した 単機 20 万 kw 以下の各種の設備 石炭消費が多く排出基準を満たさない設備及びその他の停止すべき設備 4 小規模火力停止業務を順調に進めるため 次の措置を取る 大規模火力を促進し 小規模火力を抑制する省エネ発電に有利な運転指令方式を採用する 小規模火力に適用する基準電力価格を定め 徴収の管理を行う 小規模火力の運転状況の監督を行う 設備停止に対する補償制度を設立する 5 新規火力の建設には 小規模火力の停止が前提であり 先に停止 後に建設の方針を堅持する 設備停止計画を完了しない地方には 新規プロジェクトの認可を行わない 電力体制改革を深化するため 発電指令方式を石炭消費量の少ないものから順次並入する方式に改めることにより 石炭消費量の多い設備を逐次淘汰する (5) 中国の再生可能エネルギー開発と省エネ推進の政策国家発展改革委員会姜偉新副主任は 2006 年 10 月 17 日に開かれた 中豪再生可能エネルギー エネルギー利用効率化研究会 で中国の再生可能エネルギー開発と省エネ推進の政策について次のように述べた 中国は 持続可能な発展の問題を重視し 再生可能エネルギー開発利用を第 11 次五カ年計画期間のエネルギー開発の重要任務と位置づけ 以下の一連の取組を行う 1 発展目標を確定する 即ち 2010 年 一次エネルギー消費量に占める再生可能エネルギーの割合を 10% に高める 2 行動計画を定める 大型水力基地 100 万 kw 級風力発電基地 大型太陽電池モデル発電所を建設 太陽熱温水器の利用を拡大する 農村メタンガス利用の普及 バイオ発電 バイオエタノール開発を援助する 再生可能エネルギー技術と設備製造の産業化 国産化を加速する 3 政府の政策支援を行う 再生可能エネルギー開発利用を促進するため 電力優先受入れ 価格 税収の優遇 投資の増額を図る 4 再生可能エネルギー法 実施を徹底する 各方面の責任と義務を確定し コスト増の

158 負担制度を確立する また 省エネについても同様に重視し 第 11 次五カ年計画の中で 2010 年の単位 GDP 当りのエネルギー消費を 2005 年の 20% 以下に削減する という省エネ目標を確定している 今年 8 月に政府は 省エネ活動強化についての決定 を出し 以下を推進することとした 1 省エネ型産業体系の構築 産業構造調整 経済成長方式の転換 エネルギー多消費産業の過度の成長を抑制する エネルギー利用構造を改善し 高効率 クリーンエネルギー推進に注力する 2 省エネ技術開発の促進 先進技術 製品開発加速のため資金投入 政策支援を行う 石炭ボイラー改造 コジェネ 石油代替 建築省エネ等十大重点省エネ工事の全面実施 3 省エネ監督管理の強化 省資源 省エネ促進法体系の整備 エネルギー消費削減目標に関する責任制 評価体系の整備 問責制実行 1,000 社のエネルギー多消費企業の動向を追跡 指導監督強化 4 省エネ保障制度の確立 エネルギー価格改革の深化 エネルギー資源の稀少程度 需給関係 環境コストを反映した価格形成制度の確立を加速

159 第4節 鉱物資源 年の概要 中国は 1990 年代以後の経済発展に伴い 非鉄金属需要量が増加し 銅 鉛 ニッケル 錫 亜鉛 アルミ プラチナ 鉄の需要量はそれぞれ世界第一位と 世界をリードする水準に 達し 中国の非鉄金属消費動向が世界の非鉄金属価格を左右するまでになっている また 対外戦略として 走出法 海外進出 対外投資 政策を積極的に推し進めている さらに 2006 年 3 月に開催された第 10 期全国人民代表大会第 4 回会議で承認された 中華人民共 和国第 11 次国民経済 社会発展五カ年長期計画要綱 では 鉱物資源の管理 備蓄の強化 海外での資源共同開発の拡大を強調した 中国の資源外交は活発化し 4 月にはオーストラリアとの二国間協定により オースト ラリアから中国へのウランの輸入を可能とし また 7 月には中国の国営企業 中国核工 業集団 傘下の関連企業 3 社がニジェールのウラン鉱区での開発権を取得した 11 月には 中国 アフリカ協力フォーラムを開催し アフリカとの関係を強化している 一方 中国 は 対象国の人権弾圧等に対して内政不干渉の立場をとっているため 欧米諸国の非難を 浴びており 7 月のザンビア チャンビシ鉱山での落石事故や労働者による暴動など 必 ずしも 地域住民との良好な関係を築くには至っていないケースもある 国内政策としては 国内資源を確保するため 10 月 1 日から輸出増値税還付の段階的 廃止 11 月 1 日には一部の非鉄金属製品の輸出税を 10 15%に上げる等の資源確保に向 けた政策を実行している 2. 主要鉱産物の生産 輸入 消費 輸出動向 1 主要 6 鉱種の精鉱生産状況 一定規模を有する企業の銅 鉛 亜鉛 ニッケル 錫 アンチモンなど 6 種の 2006 年 の精鉱生産量 金属量 は 2005 年と比較して 15.9%増の 万トンとなった それぞ れの前年比は銅精鉱は 16.0%増 鉛精鉱 18.0%増 亜鉛精鉱 17.6%増 ニッケル精鉱 15.0% 減 錫精鉱 33.3%減 アンチモン精鉱 9.7%増である 図表 年の精鉱生産量 㧔න 㧦 㧕 㩷 㩷 㩷 㩷 䊆䉾䉬䊦㩷 㩷 䉝䊮䉼䊝䊮㩷 㪈㪐㪐㪎㩷 㪈㪐㪐㪏㩷 㪈㪐㪐㪐 㪉㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 㪉㪇㪇㪋㩷 㪉㪇㪇㪌㩷 㪉㪇㪇㪍 㪋㪐㪅㪍㩷 㪎㪈㪅㪉㩷 㪈㪉㪈㪅㪇㩷 㪋㪅㪎㩷 㪍㪅㪎㩷 㪈㪊㪅㪈㩷 㪋㪏㪅㪎㩷 㪌㪏㪅㪈㩷 㪈㪉㪎㪅㪊㩷 㪋㪅㪐㩷 㪎㪅㪇㩷 㪐㪅㪎㩷 㪌㪉 㪌㪋㪅㪐 㪈㪋㪎㪅㪍 㪌㪅㪇 㪏㪅㪇 㪐㪅㪈 㪌㪐㪅㪊 㪍㪍 㪈㪎㪏 㪌㪅㪇 㪐㪅㪐 㪐㪅㪐 㪌㪏㪅㪎 㪍㪎㪅㪍 㪈㪍㪐㪅㪊 㪌㪅㪉 㪐㪅㪊 㪐㪅㪎 㪌㪍㪅㪏 㪍㪋㪅㪈 㪈㪍㪉㪅㪋 㪌㪅㪋 㪍㪅㪉 㪍㪅㪇 㪌㪏㪅㪏 㪍㪊㪅㪊 㪈㪍㪋㪅㪈 㪍㪅㪈 㪌㪅㪍 㪋㪅㪎 㪍㪇㪅㪎㩷 㪌㪐㪅㪏㩷 㪈㪎㪉㪅㪌㩷 㪍㪅㪊㩷 㪍㪅㪋㩷 㪌㪅㪉㩷 㪍㪌㪅㪈㩷 㪍㪉㪅㪎㩷 㪈㪏㪉㪅㪉㩷 㪍㪅㪇㩷 㪎㪅㪏㩷 㪍㪅㪉㩷 㪎㪌㪅㪌 㪎㪋㪅㪇 㪉㪈㪋㪅㪉 㪍㪅㪐 㪌㪅㪉 㪍㪅㪏 152

160 2 非鉄金属地金生産状況 2006 年における 10 種 銅 アルミ 鉛 亜鉛 ニッケル 錫 水銀 マグネシウム チタン アンチモン の非鉄金属生産量は 1,917 トンに達し 2005 年比で 17.5%増となっ た 中国の 10 種非鉄金属の生産量は連続 5 年世界第一位を占めている 2006 年における 10 種非鉄金属生産量は 1999 年の 2.8 倍 年平均成長率は 14.9%となった 図表 2 非鉄金属地金生産量 㧔න 㧦 㧕 ᐕ㩷 㩷 㪉㪇㪇㪍㪆㪉㪇㪇㪌㩷 䋨䋦䋩㩷 㪈㪐㪐㪐 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪇 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪈 ᐕ 㪉㪇㪇㪉 ᐕ 㪉㪇㪇㪊 ᐕ 㪉㪇㪇㪋 ᐕ 㪉㪇㪇㪌 ᐕ㩷 㪉㪇㪇㪍 ᐕ㩷 㪈㪇 ว 㩷 㪍㪐㪋㪅㪎㩷 㪎㪏㪊㪅㪏㩷 㪏㪏㪊㪅㪎 㪈㪃㪇㪈㪉 㪈㪃㪉㪇㪌 㪈㪃㪋㪊㪇 㪈㪃㪍㪊㪈㪅㪏㩷 㪈㪃㪐㪈㪎㪅㪇㩷 㪈㪎㪅㪌 㩷 㪈㪈㪎㪅㪋㩷 㪈㪊㪎㪅㪈㩷 㪈㪌㪉㪅㪊 㪈㪍㪊㪅㪊 㪈㪏㪋㪅㪇 㪉㪈㪎㪅㪇 㪉㪌㪏㪅㪊㩷 㪉㪐㪐㪅㪐㩷 㪈㪍㪅㪈 䉝䊦䊚㩷 㪉㪏㪇㪅㪐㩷 㪉㪐㪏㪅㪏㩷 㪊㪌㪎㪅㪍 㪋㪌㪈㪅㪈 㪌㪌㪍㪅㪊 㪍㪏㪊㪅㪎 㪎㪏㪇㪅㪍㩷 㪐㪊㪋㪅㪐㩷 㪈㪐㪅㪏 㪐㪈㪅㪏㩷 㪈㪈㪇㪅㪇㩷 㪈㪈㪐㪅㪌 㪈㪊㪉㪅㪌 㪈㪌㪎㪅㪏 㪈㪏㪈㪅㪉 㪉㪊㪎㪅㪐㩷 㪉㪎㪊㪅㪍㩷 㩷 㪈㪌㪅㪇 㪈㪎㪇㪅㪊㩷 㪈㪐㪌㪅㪎㩷 㪉㪇㪊㪅㪎 㪉㪈㪌㪅㪌㪇 㪉㪉㪐㪅㪉 㪉㪌㪈㪅㪐 㪉㪎㪈㪅㪈㩷 㪊㪈㪌㪅㪊㩷 㪈㪍㪅㪊 䊆䉾䉬䊦㩷 㪋㪅㪋㩷 㪌㪅㪈㩷 㪌㪅㪇 㪌㪅㪉 㪍㪅㪌 㪎㪅㪌 㪐㪅㪌㩷 㪈㪇㪅㪏㩷 㪈㪊㪅㪎 㩷 㪐㪅㪈㩷 㪈㪈㪅㪉㩷 㪈㪇㪅㪌 㪏㪅㪉 㪈㪇㪅㪇 㪈㪈㪅㪎 㪈㪈㪅㪐㩷 㪈㪊㪅㪏㩷 㪈㪍㪅㪇 䉝䊮䉼䊝䊮㩷 㪏㪅㪌㩷 㪈㪈㪅㪊㩷 㪈㪋㪅㪏 㪈㪉㪅㪊 㪈㪇㪅㪉 㪈㪉㪅㪌 㪈㪋㪅㪍㩷 㪈㪌㪅㪇㩷 㪉㪅㪎 㪈㪉㪅㪈㩷 㪈㪋㪅㪉㩷 㪉㪇㪅㪇 㪉㪊㪅㪌 㪊㪊㪅㪐 㪋㪉㪅㪍 㪋㪎㪅㪇㩷 㪌㪉㪅㪋㩷 㪈㪈㪅㪌 㪈㪃㪍㪌㪐㩷 㪈㪃㪐㪇㪌㩷 㪉㪃㪋㪍㪏 㪊㪃㪍㪋㪏 㪋㪃㪈㪈㪏 㪋㪃㪐㪍㪋 㪐㪃㪉㪎㪋㩷 㪈㪊㪃㪉㪍㪍㩷 㪋㪊㪅㪈 㩷 㩷 䊙䉫䊈䉲䉡䊛㩷 䉼䉺䊮㩿䊃䊮㪀㩷 出所 中国有色工業協会 3 主要鉱産物の輸出入額及び量 中国海関統計によると 2006 年中国の非鉄金属輸出入総額は前年と比べ 39.7%増し 億ドルとなった そのうち輸入額は 億ドル 輸出額は 億ドルで それぞ れ対前年比 36.5% 45.4%の増加となった 2005 年の状況と同様 輸入額の伸び率は輸出 額の伸び率より大きかった 中国の非鉄金属輸出入総額は年々大幅に伸び 非鉄金属輸 出入総額 2004 年は 362 億ドル 2005 年は 億ドル 2006 年の非鉄金属輸出入総額は 億ドルで 中国の非鉄金属 2002 年の 億ドルと比較して約 2.8 倍となっている 銅地金原料となる銅精鉱 スクラップ 粗銅の輸入量を図表 3 に示す 銅原料輸入に関しては 銅精鉱は 2005 年と比較して 11.01%減の 3,611,904 トンであっ たが スクラップについては 2.52%増の 4,942,874 トンとなった 粗銅の輸入量は 31.6%減 と大幅に減少した 銅精鉱の最も輸入量の多い相手国はチリであるが 2005 年と比較し て 21.6%減の 1,633,220 トン 1,260,548 トン であった 2005 年の輸入量の多い国はペルー であったが ペルーからの輸入量は大幅に減少し 647,367 トン 511,106 トン 隣国の モンゴルからの輸入が第 2 位 512,029 トン 542,298 トン となり 第 3 位は豪州 454,

161 トン 516,828 トン となった ペルーは第 4 位であった 銅スクラップ輸入について は もっとも輸入量の多い国は日本からのスクラップで 対前年比 3.9%増の 万トン となり 輸入銅スクラップ総量の 39.4%を占める 第 2 位はアメリカであるが 2005 年と 比較して 6.0%減であった 鉛 亜鉛原料の輸入に関しては 鉛精鉱が 15.4%増 亜鉛精鉱 は 45.9%減となっている 錫は 2005 年に引き続き 5.22%減となったが ニッケル精鉱は 2005 年の 11.7 倍をさらに大きく上回り 7.8 倍となった 国内の盛んな需要に応えた形で 原料の輸入が急増している 非鉄金属地金の輸出入に関しては 図表 4 に示すとおりである 地金の輸入量は 銅 地金が対前年比 32.3%減少の 827,021 トン となった 亜鉛の輸入量は急増し 18.9%の減 図表 年及び 2006 年の原料輸入量 㧔ታ ㊀㊂ ޔ න 㧦 㧕 㧦 ࡊ ࠕ ࡒ㧦 ࠕ ࡒ ࡊ 㧦 ࡊ 㧦 ࡊ 㧦 ࡊ ࠤ 㧦 ࡊ 㪉㪇㪇㪌 ᐕ㩷 㪋㪃㪇㪌㪏㪃㪏㪎㪍 㪋㪃㪏㪉㪈㪃㪉㪈㪋 㪈㪉㪐㪃㪉㪋㪌 㪎㪃㪇㪈㪍㪃㪈㪎㪋 㪈㪃㪍㪏㪎㪃㪉㪇㪐 㪈㪃㪇㪊㪇㪃㪈㪍㪇 㪈㪋㪃㪐㪈㪍 㪌㪍㪎㪃㪎㪌㪉 㪎㪍㪃㪋㪏㪋 㪎㪃㪋㪏㪌 㪋 㪋㪏㪊㪃㪏㪏㪏 㪇 㪉㪇㪇㪍 ᐕ㩷 㪊㪃㪍㪈㪈㪃㪐㪇㪋 㪋㪃㪐㪋㪉㪃㪏㪎㪋 㪏㪏㪃㪊㪐㪋 㪍㪃㪐㪈㪈㪃㪉㪈㪏 㪈㪃㪎㪍㪌㪃㪊㪎㪋 㪈㪃㪈㪏㪏㪃㪍㪎㪏 㪉㪉㪃㪏㪍㪐 㪏㪉㪏㪃㪊㪎㪇 㪎㪉㪃㪋㪏㪊 㪎㪃㪇㪐㪋 㪇 㪊㪃㪎㪎㪎㪃㪏㪋㪉 㪋㪋㪐 ኻ೨ᐕ 㩼㩷 㪄㪈㪈 㪉㪅㪌 㪄㪊㪈㪅㪍 㪄㪈㪅㪌 㪋㪅㪍 㪈㪌㪅㪋 㪌㪊㪅㪊 㪋㪌㪅㪐 㪄㪌㪅㪉 㪄㪌㪅㪉 㪇 㪍㪏㪇㪅㪎 㪇 出所 中国有色金属工業協会 図表 年及び 2006 年の製錬金属の輸出入量 㧔න 㧦 㧕 ㊄㧦 ャ ャ ࠕ ࡒ႙㧦 ャ ャ 㧦 ャ ャ 㧦 ャ ャ 㧦 ャ ャ ࠤ 㧦 ャ ャ 㪉㪇㪇㪌 ᐕ㩷 㪈㪃㪉㪉㪉㪃㪈㪐㪋 㪈㪋㪇㪃㪈㪎㪉 㪋㪉㪎㪃㪋㪎㪋 㪈㪃㪈㪊㪍㪃㪋㪎㪈 㪊㪌㪃㪎㪏㪉 㪋㪌㪌㪃㪇㪋㪈 㪊㪐㪉㪃㪉㪉㪈 㪈㪉㪊㪃㪉㪌㪊 㪈㪐㪃㪇㪈㪉 㪉㪉㪃㪐㪉㪏 㪏㪐㪃㪍㪏㪋 㪈㪌㪃㪉㪈㪇 出所 中国有色金属工業協会 154 㪉㪇㪇㪍 ᐕ㩷 㪏㪉㪎㪃㪇㪉㪈 㪉㪋㪊㪃㪇㪉㪐 㪉㪏㪐㪃㪏㪌㪌 㪏㪊㪏㪃㪉㪏㪍 㪊㪊㪃㪋㪇㪍 㪌㪊㪎㪃㪇㪐㪉 㪊㪈㪏㪃㪈㪎㪎 㪊㪉㪌㪃㪋㪇㪌 㪈㪌㪃㪐㪈㪊 㪈㪐㪃㪐㪏㪉 㪐㪍㪃㪍㪋㪋 㪉㪉㪃㪍㪊㪉 ኻ೨ᐕ 㩼㩷 㪄㪊㪉㪅㪊 㪎㪊㪅㪋 㪄㪊㪉㪅㪉 㪄㪉㪍㪅㪉 㪄㪍㪅㪍 㪈㪏㪅㪇 㪄㪈㪏㪅㪐 㪈㪍㪋㪅㪇 㪄㪈㪍㪅㪊 㪄㪈㪉㪅㪏 㪎㪅㪏 㪋㪏㪅㪏

162 輸出量が 164.0%増加した 鉛は輸入量が 6.6%減少し 輸出量は 2005 年とほぼ同じであっ た 錫は輸入量が 16.3%減少し 輸出も 12.8%減少 ニッケルは輸入量が 7.8%増 輸出が 48.8%増となった 4 主要非鉄金属の消費 2006 年の中国経済は 2005 年に引き続き急速な発展が継続しており 非鉄金属需要は 2005 年同様旺盛な内需に支えられ堅調な伸びを示している 中国政府は 2004 年 4 月に過 熱気味な中国経済に対しマクロ調整を行ったが 経済面の大きな減速もなく堅調に推移し た その結果 2006 年の主要非鉄金属の地金消費量は 2005 年を更に上回る消費の伸び を示した 主要非鉄金属の消費推移を図表 5 に示す ちなみに 銅は 万トン 対前 年比 1.2%減 鉛は 万トン 同 12.3%増 亜鉛は 万トン 同 4.2%増 ニッ ケル 22.5 万トン 対前年比 12.1%増 といずれも世界第一位で 銅以外はいずれも消費が 伸びた 図表 5 主要非鉄金属の消費進展 㧔න 㧦ජ 㧕 ࠤ ኻ೨ᐕ 出所 World Metal Statistics March 中国の鉱業政策の方向性 2006 年 11 月 14 日 16 日に 鉱業の促進と調和した発展 をテーマに北京国際会議場 で開催された 2006 年中国国際鉱業大会の開会スピーチの中で 曾培国国務院副首相は 1 鉱業分野の更なる連携強化をつうじた投資促進による資源の安定供給確保 2 需給 構造改善による金属関連市場の安定化と鉱業収益の合理的な配分 3 環境保護に配慮し た鉱山開発の持続的発展の推進の三点を図るべきと指摘し 中国政府 企業は世界の鉱業 界と連携し 資源需給の安定化と資源貿易の健全な発展を促進したいと語った 中国の最近の鉱業政策は既に第 10 次五カ年計画 2001 年 2005 年 において 資源 開発における鉱山生産能力や製錬能力を管理することが明記されている 更に 現行の第 11 次五カ年計画 2006 年 2010 年 では 資源節約型 環境配慮型社会の実現を目指す としている 具体的な政策としては 1 外国企業による中国国内における探査 開発を奨励するた め国内の投資環境の更なる改善 2 中国企業の海外探鉱開発への取り組み奨励 3 タ 155

163 ングステン アンチモン レアアースなど中国の強い鉱物資源については 輸出構造を改 善し 輸出品の付加価値を高め 国内外の鉱産物貿易の健全な発展を促進 4 採掘 選 鉱 製錬による環境汚染を低減するためクリーンな技術による生産を推進 5 低品位鉱 物資源の活用 リサイクル資源の利用 省エネルギー 省資源の推進を挙げている 1 国内政策 2005 年 12 月 9 日に発行された 一部の高エネルギー消費 高汚染型資源産品の輸出規 制措置に関する通知 により 2006 年 1 月 1 日から銅の委託加工貿易が全面禁止された また 輸出の際の増値税還付率についてタングステン 8 亜鉛 8 錫 8 ア ンチモン 8 マグネシウム 13 が 5 にまで引き下げられた 更に 9 月 15 日からは 上記鉱種に加え 銅 ニッケル アルミ等についても へと引き下げられた 同年 12 月 21 日の産業構造調整目録で 奨励 抑制 淘汰 廃止 の 3 つに分類し 経済成長一辺倒から 産業の効率性 環境保護 循環型社会構築等に目を向けた経済政策 へと転換を図ろうとしている また 銅産業構造調整の加速化 銅産業の持続的かつバラ ンスのとれた発展 環境保全の強化 資源の総合利用 銅製錬産業への投資行為の規範化 盲目的な投資と低レベルの重複する製錬所建設の防止を目的として 2006 年 7 月 1 日から 中華人民共和国発展改革委員会公告 2006 年第 40 号 銅製錬産業への参入条件 を実施した 9 月 13 日には 鉛 亜鉛製錬業界の投資行為の規範化 構造調整の加速化の指導意見 に関する通達 を発布した 図表 年の中国政府による主な輸出措置等 㧢 ᐕߩਛ ᐭߦࠃࠆਥߥャ ភ ㇱ ㇱ ㇱ ޔ ኅ ዷᡷ㕟 㧥 ᆔ ળ ޔ ㇱ ޔ 㑐 㨬 ᐕᐲᏗ ャ ડ ߩ ၮḰ ๔ᚻ㗅㨭ߦߟ ߡ ๔ࠍ Ꮣ ߣ 㑐ㅪ ߩャ ᥳቯ ߩᒁ߈ ߍ 㨬 ߩᛩ ⴕὑߩⷙ ൻ ޔ ㅧ ᢛߩടㅦ ൻߩᜰዉᗧ ߦ㑐ߔࠆㅢ 㨭ࠍ Ꮣ Ⴎ ࡔ ޔ એᄖߩ㕖㊄ዻ㘃 ޔ ޔ ᄤὼ ޔ ࡄ ࡈ ޔ ޔ ޔ 㕖 ㊄ዻ ࡊ ኅ ዪ ߩャ Ⴧ୯ ㆶ ߩขࠅᶖߒ ਛ ߣ ߣߩ ᤃදቯ (6# ߦၮߠߊ ߆ࠄߩ ㇱ ャ ߩ ភ ῂἯ ޔ Ꮧ 㘃㊄ዻ ޔ ㊄ዻ ߥߤ 㗄 ߩ ࠍ ޔ ޔ ޔ ᴤ 㗄 ߩ ࡀ 㘃 ࠍ ޔ ޔ ࠤ ޔ 㔚 ࠕ ࡒߥߤ 㗄 ߩ ㇱ 㕖 ㊄ዻ ࠍ ޔ ว㊄ ޔ ޔ ߥߤ 㗄 ߩ ࠍ ޔ Ꮧ 㘃ൻว ޔࠕ ࡈ ᧁޔ ߥߤ 㗄 ࠍ ߦャ ࠍᒁ߈ ߍ ᐕߩ ޔ ࡕ ࠕޔ ߩャ ᒰ㊂ ㇱ ߩ ዋߩ ㇱ ㇱ㕖 ㊄ዻ ߩャ ࠍ 㨪 㧑ߦᒁ߈ ߍ ㇱ ޔ ኅ ዷ ᆔ ળ ޔ ㇱ ޔ 㑐 156

164 中国は 輸出措置等の資源の囲い込みを行う一方 国内の鉱業構造を整理 合理化する 動きに出ている 特に輸出措置については 2006 年 9 月の輸出増値税還付の撤廃 10 月 の委託加工貿易の禁止 11 月 1 月と相次ぐ輸出課税とレアメタル輸出規制が続いている 2 外資の参入 中国での探鉱予算支出額は 2002 年の 15 社 780 万ドルから 2006 年には 75 社 2 億 1,600 万ドルに急成長している 図表 7 参照 西側企業による探鉱投資は 10 年前に中国政府 が鉱業部門の外国投資開放に踏み切るまで不活発であったが 近年ではジュニア鉱山会社 と中国企業の探鉱活動が主体となり活発化している また リオティント社等の非鉄メ ジャー企業も 探鉱案件のモニタリングや近隣国も含めたプロジェクト発掘を行うために 中国内に支社を立ち上げ 探鉱開発に取り組みはじめている 中国での探鉱開発のための鉱物資源法は 1996 年に実質的な改訂が行われた この時 点の最も重要な改訂は国内企業 地方地質局と外国の鉱業企業との共同企業体 J/V を 形成することが可能となった点である 中国政府は 中国企業が外資と J/V を組むこと を奨励しており 特に 中国西部の探鉱開発に対しては外資導入により積極的である そ の一方で 技術的に開発が容易な鉱床については国内企業のみでの対応を求めている 外国企業の探鉱案件進出事例では コンチネンタルミネラルズ社 カナダ が 同社が 権益 100%を保有するチベットの銅 金鉱床の最終段階の探鉱と F/S に 1 億 5,800 万ドル の探鉱を計画している 2006 年初時点の確定鉱量は 1 億 600 万トン Cu 0.49% Au 0.73g/ トン とのことである 年産 30 万 oz と中国内最大の産金鉱山会社である紫金鉱業集団公司では 2005 年の 900 万ドルから 2006 年は 1,000 万ドルの既存金鉱床の周辺探鉱に 450 万ドルの最終段階の 探鉱を含む 1 億 450 万ドルを計画している サウスウェスタンリソーシイズ社 カナダ は雲南省の金鉱床探査に 2005 年の 650 万ドルに対して 2006 年は 1 億 600 図表 7 万ドルを同社と雲南省企業との J/V で支出し 2006 中国の鉱種別探鉱支出推移 㪉㪌㪇 㪉㪇㪇 㪬㪪㩻 䊄䊦 䈠䈱 䍫䍼䍎䍛䍰䍞䍷 ㊄ 㪈㪌㪇 㪈㪇㪇 㪌㪇 㪇 㪉㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪈 㪉㪇㪇㪉 㪉㪇㪇㪊 ᐕ 出所 Metals Economics Group 157 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍

165 年中に F/S を終えたいとしている 3 中国企業の海外進出 中国政府の 走出法 戦略の重点進出先は発展途上国とアジア地域である 走出法 戦略の実現には 産官学 連携が不可欠であり 産業界の資本資源 政府の外交資源 学 術界の科学研究資源の 3 つが 走出法 戦略に参画しなければならないと認識している 温家宝首相が第 10 期全国人民代表大会で 輸入促進と中国企業の海外展開 について 報告した中で 輸入促進については 国内で不足している原材料 技術および重要設備の 輸入を増やし 輸入源の多元化を推進する としている また 対外展開では 中国企 業の海外進出を速め 各種所有制企業が様々な形で対外投資し 国際市場を開拓するよう 奨励する としている 資源分野においても 石油 鉄 銅 アルミ ニッケルといった社会資本整備に欠かせ ない重要資源が国内で賄えない状況下 中国政府は走出去戦略を積極的に推進し 非鉄に 関しては五鉱集団公司 中国有色金属建設集団公司等の国有企業を中心に政策実行を果た そうとしている 図表 年の中国政府 企業による主な対外活動 ਛ ᐭ ਛ ᑪ 㓸 ứ ኅਥᏨ ㊄Ꮉ㓸 㒢 ม ኅ ዷᡷ㕟ᆔ ળ ኅቲ㚂 㒪 ㊄ዻ㓸 ม ਛ 㓸 ม ᑆ㐷 ม ਛ ㊄ዻ 㓸 ม ਛ ㊄ᑪ 㓸 ม ᳯ 㓸 ਛ ม ਛ 㓸 ม ਛ ᐭ ਛ ᐭ ㊄Ꮉ㓸 ม ਥߥኻᄖᵴ ᐕᐲ 㧙ਛ ࡈࠔ ർ 㞲ߩ㊄ዻ ጊ㐿 ߦදജߔࠆ ኈߩදቯࠍ ࠨ ࠕ ࡆࠕ ࠕ ࠤޔ ࡕޔࠕ ࠚ ޔ 0QPQE ࠤ ࡊ ࠚ ߦ㑐ߔࠆ /17 ࠍࡈ ࡇ ᐭߣ ਛ ࡉ දജᆔ ળ ࡀ ಽ⑼ળߩ ߦ㑐ߔࠆ ᦠࠍ ࡊ ޔ ࠕޔ ޔ ޔ ධࠕࡈ ޔࠕ ޔ ࡕ ߩ $C[CP 1NIK[ ߦ߅ߌࠆᄙ㊄ዻ ᐥࠍ หߢ㐿 ߔࠆ දቯᦠࠍ ᣣߦ ർ 㞲ડ ߢ ࠆ ਛ 㓙 มߣߩ หߦࠃࠆ *[GUCP ጊ 㐿 ߦวᗧ Ꮊ ࡘ ࠨ Ꮊߩ ጊࠍ -KPI+UNCPF 5EJGGNKVG -+5 ߣ หߢ 㐿 ߔࠆ ᦠߦ ශ ർ 㞲ߩ *[GUCP ጊߩ 㐿 ߣ ጊ ༡ߦ㑐ߔࠆදቯࠍขࠅ ࠊߔ ࡄࡊࠕ ࡘ ࠕ 20) ߩ 4COW ࠤ ࡊ ࠚ ߩᑪ ࠍ㐿 ᆎ ࡔ 5KPCNQC Ꮊ ᐭߣ ጊ㐿 ߦ㑐ߔࠆᄾ ߩ ධࠕߩ 5COCPEQT ߣ 75 એ ߢዊⷙ ߥ ࡓ ጊߣ㜞 ࡈࠚ ࡓࠍ ߔࠆ ߟߩ ᚲ߆ࠄ ᚑߐࠇࠆࡈࠚ ࡓ ᚲߩ ߩ ࠍขᓧߔࠆදቯᦠߦ ශ ജ ᐕߩ ᚲᑪ ࠍ ࡖ ࡆ ጊߩㄭߊߢ 㐿ᆎ ਛ ࠕࡈ දജࡈ ࡓ㐿 ਛ ߣ ߩ 㑆දജߦ㑐ߔࠆදቯᦠߩ ශ ࡆࠕ /WPCNK ࠤ ࡊ ࠚ ߩᛩ ᄁᄾ ࠍ 158

166 4 中国経済の拡大と我が国への影響 中国経済は 1992 年より急速に拡大してきており 経済成長率 9 を上回る高い経済成 長を続け あらゆる分野で中国への依存度が高まり 世界経済に影響力を持つ状況にある といえる 非鉄金属分野においても例外ではない ベースメタル レアメタルを問わず 中国は鉱物資源の有数の埋蔵量を誇っており 銅 鉛 ニッケル 錫 亜鉛 アルミ プ ラチナ 鉄は 2005 年時点で既に需要量は世界第 1 位と世界をリードする水準に達している 日本は 鉛地金の マグネシウム地金の クロム地金の APT タ ングステン の 五酸化バナジウム アンチモン地金 希土類原料 製品の というように 鉱種によってはその大部分を中国に依存しており その他 の非鉄金属についても中国に依存しているものが多い 今後 中国の経済拡大とともに 中国国内の需要の増加 非鉄金属に関する輸出入に関 する規制 また 走出法 政策による中国政府 企業の海外進出により 日本の海外から の非鉄金属の輸入に大きな影響を与える可能性がある 図表 9 中華人民共和国の鉱物資源埋蔵量 2006 年 㧥 ਛ ߩ Ḯၒ ㊂㧔 ᐕ㧕 㧔ජ 㧕 㧔ජ 㧕 㧔ජ 㧕 ࠤ 㧔 㧕 ࡏ ࠨ 㧔ජ 㧕 ㊄㧔 㧕 㧔 㧕 ࠕ ࡕ 㧔 㧕 ࡆ ࡑ 㧔 㧕 ࡒ ࡓ㧔 㧕 ࡓ㧔 㧕 ࡔ 㧔ජ 㧕 ࡓ㧔 㧕 ࡑ ࡀ ࡓ㧔ජ 㧕 ࡑ 㧔ජ 㧕 ࡕ ࡉ 㧔ජ 㧕 Ꮧ 㘃㧔 㧕 㧔 㧕 㧔 㧕 ࡃ ࡓ㧔 㧕 ࡓ㧔 㧕 ࡓ㧔ජ 㧕 ࡓ㧔 㧕 㧔 㧕 ࡃ 㧔 㧕 ਛ 㧔#㧕 出所 Mineral Commodities Summaries 㧔$㧕 㧔#㧕 㧔$㧕 㧔 㧕

167 図表 10 日本の中華人民共和国からの主要非鉄金属輸入実績 2006 年 ㊄ ㊄䋨㫂㪾䋩 ㊄䋨䊃䊮䋩 ㊄䋨䊃䊮䋩 䋨ජ䊃䊮䋩 ㊄䋨䊃䊮䋩 䊗䊷䉨䉰䉟䊃䋨ජ䊃䊮䋩 䉝䊦䊚䊆䉡䊛 ㊄䋨ජ䊃䊮䋩 䊆䉾䉬䊦䊙䉾䊃䋨ජ䊃䊮䋩 䊆䉾䉬䊦 ㊄䋨䊃䊮䋩 䉪䊨䊛 䋨ජ䊃䊮䋩 䊐䉢䊨䉪䊨䊛䋨ජ䊃䊮䋩 䉪䊨䊛 ㊄䋨䊃䊮䋩 㪘㪧㪫䋨䊃䊮䋩 䉮䊋䊦䊃 ㊄䋨䊃䊮䋩 ൻ䉮䊋䊦䊃䋨䊃䊮䋩 䊝䊥䊑䊂䊮 䋨䊃䊮䋩 䊙䊮䉧䊮 䋨䊃䊮䋩 ൻ䊋䊅䉳䉡䊛䋨䊃䊮䋩 䊐䉢䊨䊋䊅䉳䉡䊛䋨䊃䊮䋩 䉝䊮䉼䊝䊮 ㊄䋨䊃䊮䋩 ㊄ᣖ㊄ዻ䋨㫂㪾䋩 䉼䉺䊮 䋨ජ䊃䊮䋩 䊙䉫䊈䉲䉡䊛 ㊄䋨䊃䊮䋩 Ꮧ 㘃 ᢱ䊶 䋨䊃䊮䋩 䉴䉵 䋨ජ䊃䊮䋩 出所 日本貿易月表 ਛ 䋨㪘㪀 㪈㪃㪉㪋㪊 㪎㪋 㪊㪈㪃㪍㪏㪊 㪈 㪐㪃㪋㪍㪏 㪊㪉 㪈㪋㪉 㪈 㪈㪃㪈㪊㪏 㪇 㪈㪏 㪊㪃㪈㪊㪊 㪉㪃㪉㪇㪈 㪉㪍㪉 㪈㪋㪎 㪉㪃㪉㪇㪍 㪈㪃㪌㪈㪐 㪉㪃㪇㪎㪌 㪋㪐㪍 㪍㪃㪐㪇㪍 㪈㪈㪊 㪇 㪋㪎㪃㪋㪎㪐 㪊㪍㪃㪇㪎㪉 㪐 㩿㪙㪀 㪊㪏㪃㪍㪎㪎 㪈㪃㪐㪊㪎 㪊㪈㪃㪐㪈㪌 㪈㪃㪈㪉㪌 㪊㪐㪃㪎㪌㪇 㪈㪃㪍㪏㪏 㪈㪃㪏㪐㪐 㪈㪇㪍 㪌㪐㪃㪏㪎㪈 㪈㪊㪍 㪏㪎㪐 㪌㪃㪌㪏㪉 㪉㪃㪉㪈㪏 㪈㪉㪃㪍㪐㪍 㪊㪎㪇 㪊㪏㪃㪍㪊㪏 㪈㪃㪈㪍㪎㪃㪌㪎㪌 㪉㪃㪉㪌㪇 㪌㪃㪎㪈㪏 㪎㪃㪉㪏㪌 㪈㪎㪉㪃㪋㪋㪍 㪊㪋㪍 㪌㪇㪃㪈㪊㪈 㪋㪈㪃㪐㪌㪌 㪊㪎 㩿㪘㪀㪆㩿㪙㪀㩿㩼㪀 䊤䊮䉪 㪊㪅㪉㪈㩼 㪐 㪊㪅㪏㪇㩼 㪍 㪐㪐㪅㪉㪎㩼 㪈 㪇㪅㪇㪏㩼 㪈㪈 㪉㪊㪅㪏㪉㩼 㪈 㪈㪅㪏㪎㩼 㪌 㪎㪅㪋㪌㩼 㪎 㪇㪅㪍㪏㩼 㪊 㪈㪅㪐㪇㩼 㪈㪇 㪇㪅㪇㪍㩼 㪏 㪉㪅㪇㪋㩼 㪍 㪌㪍㪅㪈㪊㩼 㪈 㪐㪐㪅㪉㪈㩼 㪈 㪉㪅㪇㪎㩼 㪏 㪊㪐㪅㪍㪏㩼 㪈 㪌㪅㪎㪈㩼 㪌 㪇㪅㪈㪊㩼 㪌 㪐㪉㪅㪉㪉㩼 㪈 㪏㪅㪍㪎㩼 㪋 㪐㪋㪅㪎㪐㩼 㪈 㪇㪅㪇㪎㩼 㪈㪌 㪇㪅㪈㪇㩼 㪎 㪐㪋㪅㪎㪈㩼 㪈 㪏㪌㪅㪐㪏㩼 㪈 㪉㪋㪅㪉㪋㩼 㪉

168 第 2 章製造業 第 1 節鉄鋼業中国鉄鋼業の詳細事情は 1980 年前半頃より海外に明らかになってきていた 中国の WTO 加盟交渉において WTO 協定に整合性ある国内規律 (Conducts) を整備するとの合意に従い 民営化 自由化が進み 鉄鋼業の構造改革も加速された 無差別内国民待遇 無差別最恵国待遇は加盟の二大原則であった 日本 中国の官民両サイドでの交流は進み 鉄鋼業においての交流も 1970 年代後半より本格的に行われてきた 即ち中国旧冶金工業部と社団法人日本鉄鋼連盟との定期交流は 10 年余続き 各分野で対話交流 意見交換 製鉄事業現場視察が活発に行なわれてきた この交流は現在の中日鉄鋼交流の先駆的風土を築いた 2006 年から 2010 年の第 11 次五カ年計画はエネルギー消費削減 環境汚染削減を最優先目標 ( 緑の猫論 ) とし 都市化 産業化進展のなかで改善への努力が重ねられている 現実に日本鉄鋼業との環境問題対策交流は大きい成果をあげている 2008 年からの COP3 京都議定書の実施段階を迎え 日本鉄鋼業の環境問題対策 省エネ技術トランスファーへの協力は積極化している 第 11 次五カ年計画で中国政府が示した経済成長率の指標は年 7.5% であり よりましな社会実現に向けて期待される ( 予期性 ) 目標として掲げられている GDP 単位当たりの鉄鋼集約度パターンの違いで一様には言えないが 日本の歴史的な経験では実質経済成長率が 4% を超えると対 GDP 鉄鋼消費の弾性値は 1.0 を超える 経済 産業構造パターン 国際市場環境等の相違で画一的には言えないにしても この成長率は中長期な趨勢として鉄鋼消費増大を期待させる水準である 鉄鋼消費は趨勢的に伸び 供給力は階段状に増大する 1990 年代終わりから 2005 年までの鉄鋼業投資は いま投資懐妊期間を終えて現実の稼動段階に入っている 官民で言われている量的過剰能力への強い懸念の背景要因であり 需給調整努力が必要と示唆されるゆえんでもある 中国鉄鋼業の一つの大きい課題は 自動車 造船工業を中心とする需要産業が求める高級鋼材 ( 特に鋼板類 ) の供給が充たされていない点にある プロダクツ ミックスの改善が急務である 世界的にみて高級鋼材の生産比率は全鋼材生産の 25% までに達していない 鉄鋼技術は公知の技術が多いが ある段階まで達すると それ以後の開発研究の段階を登るには広範囲の産業技術導入が必要であり これらをクリアして行くのには時間が必要になる このために需要の増大している高級鋼材の価格は下方硬直的であり 不況時でも下落幅は小さいのが一般的だ 中国もこの点に関し鋭意努力を重ねているが 高級鋼材の自給までになお距離があり 輸入鋼材依存度が高いのが実情だ 中国鉄鋼業は以前の重点 10 大企業から国有 民営混在に変化し 更に新 8 大 10 大企

169 業の存在する産業組織図に変化している また世界鉄鋼業の変化を正確に踏まえつつ競争 力強化への企業努力 政策的支援が行われている 1 世界一の位置を占める粗鋼生産と鋼材輸出 2006 年 暦年 の中国は世界一の粗鋼生産を記録した 生産量は 4 億 1,878 万トンで 世界の 33.8 を占め日本の 3.6 倍 1949 年の中華人民共和国成立時の粗鋼生産 15.8 万ト ン水準と比べて巨大な伸張率になる 鋼材輸出も 4,300 万トンとなり世界一の記録である この生産水準を支える製鉄原材料は膨大であり 副原料を含んで大量の輸入拡大を生ん だ 世界的な製鉄資源高騰の背景でもある 中国には国内資源も存在しているが 一定レ ベルの品質を満たした資源の存在には限度があり海外資源への依存度は増大した 加えて中国が過去 20 年から 25 年位前から導入してきた外国の製鉄技術 特に高炉 は 高品位の製鉄原料を使用することで効率的に生産できるため 1980 年代から中国鉄鋼企 業の海外資源アプローチは積極化していた 国内鉄鉱石の焼結鉱化 ペレット化の事前処 図表 1 世界主要鉄鋼生産国の粗鋼生産ランキング 年 䋱䇭 ਥⷐ 䈱 䊤䊮䉨䊮䉫䋨㪉㪇㪇㪋䋭㪇㪍ᐕ䋩 㗅 䊶 ฬ ᐕ䋨ᥲᐕ䋩 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 㪈 ਛ 㪉㪏㪃㪇㪋㪐 㪊㪌㪃㪊㪋㪌 㪋㪈㪃㪏㪎㪏 㪉 ᣣᧄ 㪈㪈㪃㪉㪎㪉 㪈㪈㪃㪉㪋㪎 㪈㪈㪃㪍㪉㪉 㪊 㪐㪃㪐㪍㪏 㪐㪃㪋㪐㪇 㪐㪃㪏㪋㪏 㪋 䊨䉲䉝 㪍㪃㪌㪌㪏 㪍㪃㪌㪈㪌 㪎㪃㪇㪍㪌 㪌 㖧 㪋㪃㪎㪌㪉 㪋㪃㪎㪏㪉 㪋㪃㪏㪋㪋 㪍 䊄䉟䉿 㪋㪃㪍㪊㪎 㪋㪃㪋㪌㪉 㪋㪃㪎㪉㪊 㪎 䉡䉪䊤䉟䊅 㪊㪃㪏㪎㪋 㪊㪃㪏㪍㪋 㪋㪃㪇㪏㪇 㪏 䉟䊮䊄 㪊㪃㪉㪍㪊 㪋㪃㪇㪏㪍 㪋㪃㪋㪇㪇 㪐 䊑䊤䉳䊦 㪊㪃㪉㪐㪈 㪊㪃㪈㪌㪈 㪊㪃㪇㪐㪈 㪈㪇 䉟䉺䊥䉝 㪉㪃㪏㪍㪇 㪉㪃㪐㪊㪌 㪊㪃㪈㪌㪎 㪈㪈 䊃䊦䉮 㪉㪃㪇㪋㪏 㪉㪃㪇㪐㪎 㪉㪃㪊㪊㪈 㪈㪉 บḧ 㪈㪃㪐㪍㪇 㪈㪃㪏㪐㪋 㪉㪃㪇㪈㪇 㪈㪊 䉴䊕䉟䊮 㪈㪃㪎㪍㪉 㪈㪃㪎㪏㪊 㪈㪃㪏㪊㪋 㪈㪋 䊜䉨䉲䉮 㪈㪃㪍㪎㪋 㪈㪃㪍㪉㪇 㪈㪃㪍㪊㪉 㪈㪌 䉦䊅䉻 㪈㪃㪍㪊㪈 㪈㪃㪌㪊㪊 㪈㪃㪌㪊㪎 㪈㪇㪏㪃㪏㪐㪇 㪈㪈㪊㪃㪐㪌㪌 㪈㪉㪊㪃㪐㪋㪐 ᣣᧄ 㪈㪇㪅㪋 㪐㪅㪐 㪐㪅㪋 ਛ 㪉㪌㪅㪏 㪊㪈㪅㪇 㪊㪊㪅㪏 ኻ 䉲䉢䉝 䋨䋦䋩 注 各国歴年統計 2006 年は速報値 各国 世界計の単位は万 MT 出所 IISI 国際鉄鋼協会 162

170 理費用を考慮すると鉄分単位当たりで経済性が低く輸入依存度は高まった 世界的に鉄鉱石資源は 7 割の供給シェアをもつ三大グループとの価格交渉になる 中国は大量購入ユーザーとして欧米製鉄国に替る鉄鉱石の購買価格決定のリーダー的位置を占めつつあり 交渉パターンは新たな展開となっている 中国国内の産業組織変化においても 2006 年に顕著になった世界的鉄鋼企業の企業統合 連携のインパクトは 中国鉄鋼企業の競争力強化への大きい動機として影響を及ぼしている 中国国内鉄鋼企業にしても この種の動向に敏感であり トップ企業の上海宝山鋼鉄は 2006 年から 2007 年にかけて国内鉄鋼企業との統合 連携を推進した経緯がある 2. 過剰生産能力の懸念が現実に 官民対応強化 1990 年代の終わりから 2005 年位の期間 鉄鋼業の新設 設備拡大投資は極めて大きかった それ等の投資が投資懐妊期間を経て現実に稼動し 生産能力となったのは 2005 年から 2007 年にかけてである 中国鉄鋼業に関しての官民両サイドの年次公式報告は通常毎年 2 月から 3 月に行われる また各種歴年統計は 3 月から 5 月にかけて集計されている 2007 年に入っての報告は 2 ~ 3 月に行われる 2006 年 2 月 21 日付の 冶金報 は中国鋼鉄協会呉渓淳顧問 ( 前会長 ) による市場分析報告を伝え そのなかで以下の重要ポイントを指摘している 1 鉄鋼生産が 2006 年 10% 台の増加に留まるとすると 需要は下方硬直的であるため在庫調整が進み 供給過剰局面は改善に向う可能性がある (2006 年推定需要伸び 18.5%) 2 中国の国情から見て 外国の鉄鋼企業が行って来たような価格維持のための需給調整や自主減産といった措置は採用出来ない 3 中国の直販比率が 2005 年で約 30% と日米に比べ低いのを改善すべきである 以上総じて過剰生産現象への警告と改善努力の必要を強調していた これに関して中国省庁のある幹部は行政改革のなかで地方鉄鋼企業の投資拡大状況が把握しきれて居なかった事情を指摘している 全体的に見ると 急増した鉄鋼需要に対応する国有 民営の鉄鋼企業の設備投資姿勢には温度差があり 過渡的には経営資源が動員可能な企業の自由判断による能力拡大が可能になった事情があった ミクロ判断とマクロ判断のミスマッチの要素も存在し 需要の伸びが下降に転じた場合 問題として顕在化する可能性がある 実際に既に一部問題が現われている 政府は国有重点企業に対し指導性は維持し 国有企業には指令的管理能力は残しているが 全体的にその力は弱い 企業の自由経済原則に基づく判断が先行したケースが多かった 国家発展改革委員会は鉄鋼産業の生産能力過剰への強い懸念を持っている 国務院の指導のもとに 2 年の歳月を掛けて作業を行い 2007 年 7 月 鉄鋼業に関する 鉄鋼産業発展政策 を公布した 全 9 章 40 条よりなる綱領的かつ戦略的とも言える誘導政策で 罰則

171 規定は無いものの 今後の鉄鋼業の政策方向を示すものとして内外より注目された 内容はほぼ全分野におよんでいる 1 鉄鋼業の集約化 2 鉄鋼業の再配置調整 年を目標に製品の品質改善と構成構造改善 4 国のなすべき役割と粗鋼生産 500 万トン以上企業グループの中長期発展計画への弾力的対応 5 省エネルギー 水資源節約 廃棄物の総合利用向上 それらを通じて廃棄物ゼロの循環型鉄鋼業の確立達成に努力 並行して鉄鋼技術政策の細目にわたる吟味と指導的支援誘導策を推進 6 投資管理を強化し 一定の投資案件について国家発展改革委員会による審査 認可を義務付け 海外鉄鋼企業の投資には原則を決めて適用する 7 原材料政策として製鉄資源輸出抑制 5,000 万トン以上の鉄鉱石採掘に関し国家発展改革委員会の審査 認可を義務付け 鋼材消費 / 利用原単位向上を図るこの 鉄鋼業発展政策 の公布により 外国鉄鋼企業の高炉一貫製鉄事業計画について FS 段階での判断に影響が出ている 具体的には日本の JFE による広東地区での高炉式一貫計画では FS 段階で高炉建設が後退している 2006 年 2 月 14 日の中国鋼鉄工業協会拡大理事会で当時の謝企華会長 ( 上海宝山鋼鉄集団 ) は次の変化が中国鉄鋼業に起こっている事を適確に触れている 1 鋼板類のウェイト増大で 鋼材のプロダクト ミックスが改善 2 企業の統合再編が進み構造改革が進んだ 3 省エネルギーが進み 消費原単位も向上した 4 生産設備内容の近代化が進み 2005 年内で 1,000 立方メートル以上の高炉が 15 基新設され 100 トン以上の転炉が 21 基建設された 上海宝山鋼鉄では 1,800mm 冷間圧延機 自動車 家電用熔融亜鉛メッキ設備が稼動 5 粗鋼生産規模が拡大し 1,000 万トン規模企業が 8 社 500 万トン以上が 18 社に達した 6 鉄鋼生産能力の過剰が進み 価格下落で企業収益は悪化に転じている 謝企華会長は 2006 年の課題として 新五カ年計画の初年として生産能力過剰問題への対処が重要であると指摘し 新しい需給バランス構築の契機となる年と位置づけていた そのためには第一に鉄鋼企業の再編 統合 幅広い専業化 資源最適配分等を行い 無計画な拡張と能力拡大を避ける必要があること 第二に競争力劣位にある設備淘汰の確実な実行が必要で 国務院の方針に則り成果を挙げる必要性があること を指摘していた 更に中国鋼鉄工業協会の羅氷生常務副会長は拡大理事会で情勢報告を行った 羅副会長は中央統制経済から自由主義経済メカニズム導入の要素に触れ 全国的な統一計画と指導 各利害を調整出来る指導的メカニズムが不足している として国家の関連措置 政策公布

172 を提案していた 2006 年 3 月 12 日に国務院が公布した 生産能力過剰業界の構造調整推進 加速に関する国務院通知 (2006 年 11 号 ) は生産過剰業界の構造調整を強く求めていた 過剰業種として鉄鋼 電解アルミ カーバイド 合金鉄 コークス 自動車産業が指摘されていた 潜在的な生産能力過剰業種として 基本的に需給の崩れる恐れのあるセメント 石炭 電力 紡織があげられていた 海外鉄鋼企業による中国での事業展開も活発化し 2000 年前後以降から多分野にわたっている 日本企業も新日鉄 JFE 住友金属工業 神戸製鋼所 日新製鋼 丸一鋼管 伊藤忠丸紅鉄鋼販売等が事業展開している その他の国では韓国 台湾 シンガポール 豪州 米国 ドイツ等が進出している 2006 年についてみると投資懐妊期間 立ち上がり期を終わり本格的操業に入った事業が多い 新日鉄と上海宝山鋼鉄 Mittal Arcelor との 3 者合弁によるメッキ鋼板製造事業 BNA 社の拡大計画が 2007 年早々に入って報じられている 中国と各国との技術供与 提携は日本 韓国 オーストリア ドイツ等との間でみられている 国内産業政策上の厳しいとも言える抑制策はあるものの海外鉄鋼企業との企業間協力は進展している 3. 中国鉄鋼需給の短期的見通しと趨勢 2006 年から 07 年にかけての中国鉄鋼業は短期的に見て難しい局面を迎えている 業界内外の環境が転換点とも言える段階に達しているためである 具体的には1 官民共に過剰生産能力問題 鋼材在庫問題を軸とする諸要素への対応は強く認識しているものの 実効性が問われている 2 世界市場で先発製鉄国の再構築による競争力強化 鉄鋼企業統合 連携の進展による巨大企業出現 (Mittal Arcelor Corus 等 ) の現実があり 中国鉄鋼業も国際競争力強化が求められている 3 自動車 造船業を中心に高級鋼材需要は伸びてきているが 国内鉄鋼業のこの種製品の供給は品質的に充たすまでに至っておらず 量的にも輸入品依存が続いている このためにプロダクツ ミックスの再編が課題となっている ことである 日本鉄鋼業の専門家グループを含む大方は 2007 年の中国粗鋼生産について増加率はやや低下するものの 4 億 9,000 万トンを超える生産水準になるだろうと見ている 2007 年の世界の粗鋼生産を 12 億トンと仮定すると 40 数 % 余のシェアとなる 一方実際において一部鋼板類を中心に不足気味であり 中国内流通在庫は積み増しの傾向にある ユーザー在庫は概ね適正水準にあって横ばい推移が予想されている 鉄鋼需要産業の活動水準は横ばいないし高水準維持が予想され 特に自動車産業は 30% 近い増大 造船業は好調な拡大を続けており 世界造船シェアで 20% に近い位置にある 因みに中国の場合 造船業は軍事産業的な要素も位置つけられており 戦略的育成が図られている

173 2005 年 4 月 5 月に鋼材輸出への輸出増値税の還付率引き下げと半製品への輸出増値税還付の撤廃 一部鉄鋼製品原料の加工貿易禁止リストへの追加を行っている これらは鉄鉱石 銑鉄 鉄スクラップ 鋼塊 半製品 その他となっている 2006 年の鋼材輸出は速報暫定値ベースで 4,300 万トンと報じられている 銑鉄 半製品等を含む全鉄鋼ベースでは約 5,000 万トンを越していると見られている 鋼材輸入は国内鉄鋼企業の生産拡大で輸入代替が進み 2006 年同様 2007 年も微増で推移すると予想される 中国の場合 低グレード製品の多い汎用製品は需要を量的に充たしており自動車 造船業用の高級グレード製品は輸入依存度が高い 更に広大な市場の中国の場合 製品配送は物流コスト拡大に結びつき 国内輸送網の整備や合理化が港湾荷役能力整備と共に待たれている 高級鋼材の生産はクリアすべき技術の段階がある 例えば自動車鋼板の場合 材質面では強度 加工性の向上には難しい技術的要素がある 品質面では寸法精度制御 形状制御等は総合的な技術要素が求められ この段階を登るのは容易ではない 加えてプロパテント戦略の動きもあり 先発製鉄国からの鉄鋼先端技術の商業契約導入も以前より難しくなっている 4. 世界鉄鋼業の再編 統合の影響 2006 年に TOB( 敵対的買収 ) による鉄鋼企業巨大買収が行われ 世界鉄鋼業に衝撃を与えた 即ち世界一の鉄鋼生産企業 Mittal Steel( オランダ ) による第二位の企業 Arcelor Steel( ルクセンブルグ ) に対しての TOB である TOB は 2006 年正式に明らかになり 種々の経緯を経て 2006 年 7 月中旬 TOB は成功し決着した 買収が最終的に決着した事で 1 億 1,000 万トン ( 新日鉄の 3.6 倍 ) の粗鋼生産企業グループが誕生した 次いでブラジル CNS とインド TATA Steel とで買収が争われていた英国 Corus 社の TOB は Tata が勝利し欧州を舞台とする二大鉄鋼企業の帰趨が決定した 残るドイツ ティッセングールプを巡っては うわさは多いが確証的な情報はすくない このような再編統合は中国にとっても 世界市場での競争 原材料購買 自国への外国直接投資 (FDI) の各面で影響は避けられない また強力なライバル企業の登場でもあり関心と注目の事柄として留意されてきた Mittal Arcelor グループを率いる Lakushimi Mittal 会長は更なる買収を示唆し プライスリーダーへの意向を示している その鉾先はアジア 南北米州にありロシアの鉄鋼企業も含んで 買収のうわさが絶えない Mittal グループは条鋼類生産比率が高いところから 買収先として銑鋼一貫事業を持つ鋼板類生産企業にターゲットが定められているといわれる 実際 第一位といっても世界シェアは約 10% に満たない規模である 因みに Mittal Arcelor の合併統合は手続的には 2007 年 7 月までには終り新会社が発足する それまでは企業一体運営のもとに置かれている Mittal Arcelor の企業グループ業績は 2006 年 12 月決算で売上 886 億ドル 純利益 80 億ドルとなっている しかしながらこうした世界の鉄鋼業界の再編の動きから中国が影響を

174 受けるにしても 中国自身はすでに巨大鉄鋼生産国となっており その動静は世界鉄鋼業 の景況を左右するポジションにある 図表 2 各国主要鉄鋼企業粗鋼生産 2004 年 06 年 䋲䇭ฦ ਥⷐ ડ 䋨㪉㪇㪇㪋ᐕ䋭㪇㪍ᐕ䋩 ડ ฬ ᐕ䋨ᥲᐕ䋩 㪉㪇㪇㪋 㪉㪇㪇㪌 㪉㪇㪇㪍 䊶 ฬ 㪤㫀㫋㫋㪸㫃䇭㪘㫉㪺㪼㫃㫆㫉 㪏㪃㪐㪎㪇 㪈㪇㪃㪐㪎㪇 ᣂᣣᧄ 㪊㪃㪈㪋㪈 㪊㪃㪉㪐㪈 㪊㪃㪊㪎㪇 ᣣᧄ ᶆ㗄 ว 㪊㪃㪈㪇㪌 㪊㪃㪈㪋㪉 㪊㪃㪈㪉㪇 㖧 㪡㪝㪜䇭䉴䊁䉞䊷䊦 㪊㪃㪈㪈㪊 㪉㪃㪐㪌㪎 㪊㪃㪉㪇㪉 ᣣᧄ ᶏቲጊ 㓸 㪉㪃㪈㪋㪈 㪉㪃㪉㪎㪊 㪉㪃㪉㪌㪊 ਛ 㪬㪪䇭䉴䊁䉞䊷䊦 㪉㪃㪇㪏㪊 㪈㪃㪐㪉㪍 㪉㪃㪈㪉㪌 䊆䊠䊷䉮䉝䉴䊁䉞䊷䊦 㪈㪃㪎㪐㪈 㪈㪃㪏㪋㪌 㪉㪃㪇㪊㪈 㪚㪦㪩㪬㪪 㪈㪃㪏㪍㪇 㪈㪃㪏㪈㪏 㪈㪃㪏㪎㪇 㪩㪠㪭㪘 㪈㪃㪍㪎㪇 㪈㪃㪎㪌㪊 㪈㪃㪏㪈㪐 䉟䉺䊥䉝 䊁䉞䉾䉶䊮䊶䉪䊦䉾䊒 㪈㪃㪎㪌㪏 㪈㪃㪍㪌㪌 㪈㪃㪍㪊㪇 䊄䉟䉿 䉶䊔䊦䉴䉺䊥 㪈㪃㪉㪏㪇 㪈㪃㪌㪈㪍 㪈㪃㪎㪌㪇 䊨䉲䉝 㪜㪭㪩㪘㪱䇭䊖䊷䊦䊂䉞䊮䉫 㪈㪃㪉㪉㪊 㪈㪃㪊㪏㪌 㪈㪃㪍㪈㪇 䊨䉲䉝 㪞㪜㪩㪛㪘㪬䇭䉫䊦䊷䊒 㪈㪃㪊㪋㪇 㪈㪃㪊㪎㪇 㪈㪃㪌㪌㪎 䊑䊤䉳䊦 ㊄ዻᎿ 㪈㪃㪉㪊㪊 㪈㪃㪊㪋㪏 㪈㪃㪊㪌㪏 ᣣᧄ 㪐㪊㪈 㪈㪃㪊㪇㪌 㪈㪃㪊㪎㪍 ਛ 㪪㪘㪠㪣 㪈㪃㪉㪈㪋 㪈㪃㪉㪉㪉 㪈㪃㪊㪌㪇 䉟䊮䊄 㕷ጊ 㪈㪃㪈㪊㪊 㪈㪃㪈㪐㪇 㪈㪃㪌㪇㪇 ਛ ਛ 䋨บḧ䋩 㪈㪃㪉㪈㪎 㪈㪃㪈㪍㪌 㪈㪃㪉㪋㪏 บḧ 㪏㪐㪊 㪈㪃㪈㪋㪉 㪈㪃㪉㪏㪊 䉝䊦䉷䊮䉼䊮 䊙䉫䊆䊃䊦䉴䉪 㪈㪃㪈㪉㪏 㪈㪃㪈㪊㪏 㪈㪃㪉㪋㪌 䊨䉲䉝 ᳯ ᴕ 㓸 㪎㪌㪌 㪈㪃㪇㪋㪍 㪈㪃㪋㪌㪊 ਛ 㚂ㇺ 㪏㪋㪏 㪈㪃㪇㪋㪋 㪈㪃㪇㪌㪌 ਛ ධ 㪍㪏㪎 㪈㪃㪇㪋㪉 㪈㪃㪈㪉㪋 ਛ 㪍㪌㪏 㪈㪃㪇㪊㪋 㪈㪃㪇㪎㪐 ਛ ጊ 㪎㪍㪍 㪈㪃㪇㪇㪎 㪈㪃㪐㪇㪍 ਛ 㚍㕷ጊ 㪏㪇㪊 㪐㪍㪌 㪈㪃㪇㪐㪈 ਛ 䉟䊚䊄䊨 㪏㪎㪇 㪐㪋㪈 㪐㪎㪐 䉟䊤䊮 㪬㪪㪠㪤㪠㪥㪘㪪 㪏㪐㪌 㪏㪍㪍 㪏㪐㪇 䊑䊤䉳䊦 ᱞṽ 㪫㪜㪚㪟㪠㪥㪫 㪈㪈㪃㪏㪇㪇 㩿ᵈ䋱㪀 䋵 㓸ਛᐲ䈲䋰䋴ᐕ䈪㪈㪏㪅㪏䋦㪃㪇㪌ᱧᐕ䈲㪈㪏㪅㪉䋦䈪䈅䉎䇯 注 1 上位 5 社累積集中度は 04 年で 18.8,05 歴年は 18.2 である 注 歴年は速報値 単位は万 M T 連結 注 3 CORUS はインド タタ製鉄による買収が最終的に決定している 出所 IISI 国際鉄鋼協会 資料及び鉄鋼統計要覧 メタルブレテン誌 07 年 3 月 12 日等より作成 167

175 5. 拡大著しい鉄鋼生産設備能力中国の設備能力を論ずる場合 能力の概念 定義がどの様なものなのかが問題だ 一般的に1 OECD が示す有効生産能力 ( エフェクティブ キャパシテイ 設備の前後工程に必要な経営資源がスムーズに投入されたうえで発揮される能力 ) と2 設備本体のエンジニアリング上の名目能力 の 2 つに大別される 実際にはその区別の境界は曖昧であり OECD の表示する能力も1の概念に必ずしも拠らない例がしばしばある 中国の場合 2の概念と見られるために実際よりは大き目に表現されていると考えられる 中国の製鋼設備のの能力拡大状況は例年 中国鋼鉄工業協会の年初 (2 月から 3 月 ) の協会長 副会長報告において前年の事情が触れられるのが通例である 2007 年の報告はまだであり 2006 年年初の報告をベースに触れてみよう 2006 年 2 月鋼鉄工業協会拡大理事会で羅氷生副会長が行った報告によると 2005 年末で全国製銑能力 3.91 億トン 製鋼能力 4.14 億トン 鋼材生産能力 4.2 億トンと発表していた 更に次の追加能力を加え 2006 年末までに製銑能力 4 億 1,400 万トン 製鋼能力 4 億 3,900 万トン 鋼材生産能力 4 億 6,300 万トンに達していることを意味する事になる 因みに中国鋼鉄工業協会の会員カバー率は 2006 年での製鋼能力で 72% となる 2006 年の追加能力は全国ベースで製銑能力 2,300 万トン 製鋼能力 2,500 万トン 鋼材生産能力 4,300 万トンと推定される 日本の有力鉄鋼業界専門家の推定では 未確証部分を含むとの前提ながら 2005 年だけで 4,028 万トン 30 基以上の高炉が新設され 製鋼用転炉 3,027 万トン 条鋼生産能力 1,120 万トン 厚中板圧延能力 1,260 万トン 熱間圧延能力 3,870 万トン 冷間圧延能力 1,746 万トン 亜鉛メッキ能力 742 万トンと 生産能力は大きく拡大したとされている 高炉については大型化が進み 1,000 立方メートル以上のものが 15 基で 3,000 立方メートルまでが 3 基 それ以上が 3 基となっている 転炉も 100 トン以上のものが 21 基新設されている 但し世界的設備規模と比べ大型化は途上にあり 先端技術装備強化と共に一つの課題となっている 6. 製鉄資源の輸入は急速に増大趨勢辿る中国の鉄鋼生産の拡大は製鉄資源確保への努力を加速させ 特に海外資源確保に対するアプローチは顕著になった 鉄は酸化物の形で天然鉱石として存在しており世界の埋蔵量は 8,000 億トンかそれ以上とされる 探査技術の進歩で新たな鉱石資源の存在が発見されている 実際の鉱石鉄分が 64 ~ 65% 位の鉱石が国際的に取引されている 高品位鉱石は粒度調整破砕がおこなわれ 低品位鉱石については選鉱のための破砕が行われる このために塊鉱石と粉鉱石が発生する 製鉄のためには粉鉱石は焼結により焼結鉱にされるか ペレタイジングによりペレットに事前処理される 中国の鉄鉱石は Fe 分の低いものが多く (Fe 分 35 ~ 55%) 事前処理費用を考慮する

176 と高品位の輸入鉱石に経済的に対抗出来ないものが多い また技術的にも新しく導入された高炉は高品位鉱石使用に適しており 輸入鉱石依存度が高くなる 2005 年に中国は 2 億 7,500 万トンの鉱石を輸入した 鉄鉱石の世界貿易量の 42% 余を占めている 海外鉱石依存度は約 50 ~ 55% となっている 製鉄原料としての石炭はコークス炉で蒸し焼きにしてコークスとして鉄鉱石の還元剤としての炭素の供給源および装入物加熱 溶解熱源としての役目をはたしている 中国は国内に石炭資源を持ち鉄鋼業に供給されている 中国は中小高炉への微粉炭吹き込み (PCI = Pulverized Coal Injection) で独自の技術を持ち 世界のトップ水準にあり 欧米鉄鋼企業に技術輸出されている 中国鉄鋼業には中小高炉が多いこともあり出銑比は 2.2 ~ 2.4 位で推移してきた 技術的に大型高炉に関しては西欧側の技術要素を取り入れて操業技術水準は高いレベルにある 中国の原料炭輸入は 2005 年で約 720 万トン 輸出約 530 万トンである 国内需要を反映し輸出減 輸入増の趨勢にある 主に電炉製鋼に投入される鉄スクラップはおおむね 17 年から 20 年前の当該国の鉄鋼消費量に比例して発生してくる 近年は自動車屑が多くなりリサイクル量は早いサイクルで現われる 中国の場合 1980 年代 90 年代の鉄鋼消費は低い水準にあり 大量のスクラップを輸入してきた 一般的に輸出貿易ルートにのるスクラップは高品質のものが多く 先発製鉄国のスクラップ需給に影響を及ぼしていた 事実 2005 年は約 6,000 万トンの消費 ( スクラップ配合率 16%) 国内供給約 5,000 万トン 輸入 1,016 万トンとなっていた 総じて 2006 年の中国鉄鋼業は本格的オープン体系下の鋼業発展段階を迎え 民営的色 彩を強めた産業として 2007 年に向かって国際的な業界動向から影響を受けながら 一 方で国際的にも影響を与える存在としての今後の行方が注目されている

177 第 2 節ハイテク動向中国ではこの 10 年来 科教興国 の名の下に科学技術の発展と教育が国策として推進されてきたが この数年の経済グローバル化の中で 先進国の多国籍企業が圧倒的な力を持つ グローバルスタンダード に対峙して 自らの産業技術の自立を図ろうとする 自主開発技術 構築を目指す動きがいくつかのハイテク分野毎に起きている こうした流れは 2002 年頃より目立ってきたが 2006 年から始まった第 11 次五カ年計画では 自主創新 という重要な国策の一つに掲げられるに至り 全中国的な広がりとなった 本稿では 過去数年 中国の技術動向や中国企業の海外進出 主要電子情報産業の動きを定点観測してきたが ここでは 自主創新 を中心に 2006 年のハイテク動向全般について述べる 1. 自主創新 ( 自主開発 ) の波ハイテクの領域ではこの数年 中国独自技術規格化 が大きなテーマとなってきたことをこの項でも取り上げてきた 外国技術への過度の依存から脱し 自主開発技術によって国の標準を定め 結果として海外に支払ってきた多額の特許料の支払いを避けるのが目的である 具体的には 携帯電話第三世代における 中国が独自の知的財産権を有する とされる TD-SCDMA 1 方式や 無線 LAN 通信における WAPI 2 規格 グローバル規格である DVD に対する中国規格 EVD 3 グローバル規格 MPEG2 4 映像圧縮技術に対する中国規格 AVS 5 地上波デジタル放送の中国独自規格等 電子情報産業の広い分野で 中国独自技術規格 化が推進されてきた ここではその背景を概観し その後具体的な例として 2006 年夏に 規格 発表があり 今後の動向に大きな注目が集まっているデジタルテレビ放送の地上波デジタル規格について言及したい 2004 年に中国国内政府内外で繰り広げられた いわゆる 外資論争 が火付け役となって 自主開発技術の脆弱さと共に 中国経済のラテンアメリカ化 6 に対する懸念が広く議論された 翌年以降引き続いた 改革を巡る論争 の過程でも 中国の 産業構造の高度化 を図る目的で 外資導入の質の転換 と 自主開発力の強化 が重要課題として注目されてきた こうした議論の結果が 2006 年 3 月全国人民大会で採択された第 11 次五カ年計画の中で 自主創新 政策として明確化されるに至った しかしながら 上記に挙げた電子情報産業での独自技術化のケースでも グローバルスタンダードに対して中国発のローカルスタンダードが当初計画どおりに順調に開発 商用化されない ( 第三世代携帯電話 デジタル放送等 ) ことや 貿易摩擦として国際的なぶつかり合いが発生する (WAPI 規格等 ) 等 推進過程で幾つかのジレンマにも陥った また この 1 ~ 2 年急速に進んだ自動車産業の外資導入の過程でも 自主創新 の名の下に外資企業側に 研究開発センター設立促進や中国ブランドの付与を強く求める等 事業運営上の摩擦原因になっているケースもある 一方で 外国技術を無断借用して 自主技術 として発表する不祥事も既に発生している 2006 年 5 月上海交通大学が 捏造事件 と

178 して発表せざるをなくなった 陳進教授事件 7 も 上からの自主開発圧力と資金獲得競争に研究者の研究成果が追いつけなかった一例であろう 自主創新 政策は中国の産業構造の高度化に向けての重要な施策として評価される一方 運用において 行き過ぎ が起これば 上述のような 捏造事件 や 自国品崇拝からくるナショナリズム 排外主義に発展する懸念が起こる 現在の経済グローバル化時代においては スタンダード というものは中国一国だけで決められるものではなく 国際的に開かれた場で決められる必要があろう 今の中国では 新聞を開くと 創新 の文字が見出しにない日はないぐらい 創新 が流行語になっており 1% でも中国の自主技術があれば 自主創新 として賞賛の対象とされる風潮にある しかし 自主創新 は決して 自己創新 になってはならず 中国が独りよがりの 自己創新 に陥らないことを希望する 2. 数字電視地面広播 ( デジタルテレビ地上波放送 ) の規格決定中国のデジタル放送は 1994 年に国家レベルで研究がスタートして以来 前項で述べたように 外国技術への依存と多額な特許料支払いを避けるため 独自技術規格 化が規格策定の大きな眼目とされてきた 当初 2003 年末までに地上波を含むデジタル規格化を完成し 商用試験放送を経て 2008 年北京オリンピックには ハイビジョンで中国内外に映像を発信し 2015 年にはアナログ放送を廃止して全面的にデジタル放送に切り替える計画であったが 現時点までに既に大幅な遅れが生じている 遅れの最大原因は地上波デジタル放送の 中国規格 が決まらなかったことであった ケーブルテレビ (CATV) は上海等都市部を中心に 1 億 1,200 万戸にまで普及しているが そのデジタル放送規格化は 規格の統一が出来ないまま 国家広播電視総局の積極的後押しもあり 欧州方式 (DVB-C) によって 2004 年以降中国各地放送局毎に実施に移されてきた 2007 年 2 月段階では 1,200 万戸がデジタルに転換した 8 というが デジタル信号を暗号化した STB( セットトップボックス チューナー ) の取り扱いや 視聴料をめぐるトラブルも多発しているという 9 地上波デジタル放送に関しては 中国政府は一貫して 独自技術規格化 を掲げ 清華大学方式 上海交通大学方式 広播科学研究院方式という中国オリジナルの三つの異なる技術の 融合 作業を 国家デジタルテレビ研究開発プロジェクト総体組 と呼ばれる国家プロジェクトとして推進してきた そうした中 2006 年 8 月 30 日に国家標準委員会から 2006 年第 8 号 ( 総第 95 号 ) 中国国家標準批准発表公告 地上波デジタル放送システム構造 通信コード 変調 ( 批准日 2006 年 8 月 18 日 ) に関する国家標準が発表された これは内容としては 清華大学を中心として開発された技術方式 (DMB-T 10 ) と上海交通大学を中心して開発された技術方式 (ADTB - T 11 ) を 地上固定受信と車載移動受信に関して 両規格の 融合 を目指す前提で規格統一を行ったもので 2007 年 8 月 1 日より実施されることになった なお 携帯電話等個人移動体通信に関わる規格 ( 日本でのい

179 わゆる ワンセグ ) は別の規格取決めとなる見込みである 当局は 融合 という決断について コストは上がるが地方のテレビ放送の利便性は向上するので具体的状況に応じて対応 としているが 関係者の間では 二つの異なった技術の 融合 が 実際にはどうした形でハード面に現れてくるのかという技術的疑念と 拡大するマーケットへの期待という両者が入り混じった複雑な気持ちで事態の推移を見守っている つまり 放送局側は放送方式として 二つの規格のいずれかを選択できる一方 テレビ受像機メーカーは二方式以外にも両方式に対応可能な受信部分を組み込むという 3 つの選択肢が存在するからである 今後 4 億台を越えるデジタルテレビの市場において 1 億 1,200 万戸の CATV ユーザー以外は 2015 年に向けて地上波デジタル放送へ切り替えていく可能性があり どの方式が一番市場の要求にマッチし ビジネスチャンスを広げることが出来るか 各機関 企業とも最適解を模索中である 一方 地上波デジタル放送が普及すると 新たな融合製品のビジネスモデルが登場する可能性も高い テレビ放送が現在の家庭への視聴に限られる限りでは 都市部で普及する CATV に対して 地上波デジタルは都市近郊や農村 山村部への普及を目指すことになる ( 村々通 政策 12 ) が それだけでは事業者や製造企業にとってコストメリットは必ずしも大きいとは言えない しかし 公共交通機関への車載広告 オフィスや公共の場での固定広告 インターネットや移動体通信と一緒になった総合ネットワークなどへの展開等 市場が広がれば地上波デジタルのメリットも拡大すると見られている 現在の通信と放送の融合技術である MPEG4 13 や IPTV 14 の次世代発展等も視野に入れた視点で 2007 年 8 月 1 日以降の動向が注目されている 3. 海外進出 ( 走出去 ) とイノベーション海外進出を意味する 走出去 政策は近年 中国政府の重要国策といわれているが 中国企業の国際活動を歴史的に見れば 幾つかの段階があることがわかる また 国内市場の飽和状態から海外市場を求めた経緯と海外の技術やブランドを求めた流れが並存しており 必ずしも最初から 国策 が意識されたものとは言い切れないのではと思われる中国社会科学院の見解によると中国企業の海外進出ブームは三度あったという 15 最初は 1992 ~ 2000 年で レッドチップスと呼ばれる中国国有企業が香港地域に進出し 株式市場に上場して資金を調達した時期である 中国国際投資信託公司や華潤公司といった投資企業が多く進出した 二回目は 2001 ~ 2004 年の時期で 家電メーカーを中心として海外企業との提携ブームが起こった時期である 日本の家電メーカーも中国企業と様々な包括契約で提携を行なったが その延長上に TCL とトムソンの AV 部門での大型合弁や聯想 ( レノボ ) による IBM のパソコン部門買収が実現した 三回目は 2005 年以降の新しい動きで 資源と技術を求めた明確な戦略を持った海外展開が強まった時期である 中国企業のこうした海外投資の特徴は 途上国向けの 既存技術や過剰設備を活用した生産拠点拡大の投資と同時に 先進国向けには貿易摩擦の回避や技術 研究開発成果 ブ

180 ランドの確保の目的が主要なものになっている 政府はこうした海外進出企業に対して 外貨融資枠を与えたり 地方レベルで奨励基金を設置したりして奨励するほか 国が先導 して工業団地を建設するケースもある タイ ベトナム エジプト他 しかしこうした中国企業の 走出去 には同時に まだ様々な阻害要因があることも指 摘されている 例えば 国策とはいえ 中国はまだ外貨管理や資本取引には規制を設けて おり 自由化 には至っていない また急速な海外進出や買収に対して海外要員が不足 しており 買収した後の経営人材の確保には苦労をしている さらに 買収企業 部門も 不採算企業 部門を買収しており 経営建て直しには苦労が多い また 中国脅威論 の国際世論があるのみならず 米国など進出先での企業経営においては コストを伴う厳 しい内部統制 コンプライアンス ルールに戸惑ったり 集団訴訟に巻き込まれたりする ケースも多々見られ 企業統治の歴史の浅い中国企業の試行錯誤は続いている しかし 中国企業の一層のイノベーション 技術革新 のためには 走出去 は不可欠といわれ 今後も資源や技術を求めた積極的な動きは継続すると共に 国の政策的バックアップも強 まるものと予測される 電子信息百強 と中国電子情報企業動向 1 中国電子報 中国電子信息百強 ランキング 2006 年 5 月 31 日に恒例の 中国電子報 紙による中国電子情報百強ランキングが発表 された 図表 1 今回は 1986 年の第一回目ランキング発表より数えて 20 回目に当たる 中 国電子報 紙による解説から 年の中国電子情報産業の概要を見ることが出来 る 以下にそれをまとめた ①聯想集団 レノボ が IBM の PC 部門の売上高がプラスされトップへ 売上高 1,082 億 元 但し利益は大幅減少で厳しい経営を強いられている ②華為技術の売上高は昨年に引き続きさらに上昇し 5 位に浮上した また利益額 研究開 発投入額共にトップ 各 51.5 億元 47.5 億元 に立った 但し研究開発投入額の売上 高比率では 5 を越える企業が 22 社あり トップはソフトウエアの東軟集団 22.5 売上高順位 58 位 次いで液晶技術への投入を行なった彩虹集団 20 売上高順位 40 位 と連なり 華為は 10.1 で第 3 位であった 図表 2 を参照 ③薄型パネル FPD においては 韓国現代の液晶パネル部門を買収した京東方科技 3 位 や NEC と合弁生産の上海広電集団 8 位 が第 5 世代 TFT 生産に成功し 第 6 世代 に向おうとしている ④トップ 100 ランキング企業の 77 社が長江デルタ 珠江デルタ 渤海沿岸の三地域に集 中している また 製造事業分野も第一回ランキング統計を取った 20 年前にはカラー テレビとその関連企業がトップを占めていたのに対して 現在では通信 コンピュー ター システム製品 IC ソフトウエア 研究 開発等幅が広くなっているのも特徴 173

181 図表 年中国電子情報企業上位 20 社 䋱䇭䋲䋰䋰䋵䋭䋲䋰䋰䋶ᐕਛ 㔚ሶᖱႎડ 䋲䋰 䋨න 䋺 ర䋩 㗅 䇭䇭䋲䋰䋰䋵ᐕ 䋨䋲䋰䋰䋴ᐕታ 䋩 ડ ฬ 㪈 ᶏῺ䋨䊊䉟䉝䊷䊦䋩 ᄁ 㗵 䇭䋲䋰䋰䋶ᐕ 䋨䋲䋰䋰䋵ᐕታ 䋩 㗵 㐿 㪈㪇㪈㪃㪍㪉㪐 㪈㪃㪏㪈㪐 㪉 ੩ ᣇ⑼ᛛ 㪋㪌㪃㪈㪇㪎 㪈㪃㪊㪇㪍 㪊 䌔䌃䌌 㪋㪉㪃㪇㪏㪏 㪌㪏㪇 㪋 ᗐ 㪋㪈㪃㪐㪉㪉 㪌 ᶏᐢ㔚 ડ ฬ 㪋㪃㪊㪍㪇 ᗐ㩿䊧䊉䊗㪀 ᄁ 㗵 㗵 㐿 㪈㪇㪏㪃㪈㪏㪐 㪉㪃㪇㪌㪉 㪈㪃㪌㪇㪇 㪎㪎㪈 ᶏῺ䋨䊊䉟䉝䊷䊦䋩 㪈㪇㪊㪃㪐㪊㪍 㪈㪃㪊㪉㪇 㪋㪃㪌㪍㪌 㪈㪃㪋㪈㪇 ੩ ᣇ⑼ᛛ 㪌㪋㪃㪏㪈㪋 㪄㪍㪎 㪐㪉㪍 㪈㪃㪋㪏㪈 㪈㪃㪈㪎㪍 䌔䌃䌌 㪌㪉㪃㪈㪌㪇 㪄㪈㪃㪈㪏㪈 㪈㪃㪐㪌㪇 㪊㪋㪃㪇㪉㪋 㪈㪃㪋㪋㪉 㪈㪃㪈㪏㪇 ὑ 㪋㪍㪃㪐㪍㪎 㪌㪃㪈㪌㪇 㪋㪃㪎㪋㪏 㪍 ὑ 㪊㪈㪃㪌㪉㪈 㪌㪃㪇㪉㪊 㪊㪃㪐㪎㪇 㪋㪉㪃㪋㪐㪏 㪎㪎㪍 㪈㪃㪊㪊㪍 㪎 㪊㪇㪃㪇㪋㪎 㪌㪌㪋 㪏㪐㪊 ᶏ 㪊㪊㪃㪊㪎㪎 㪍㪉㪈 㪈㪃㪋㪊㪉 㪏 ᾢ₀ 㪉㪏㪃㪇㪇㪋 㪎㪎㪈 㪊㪊㪈 ᶏᐢ㔚 㪉㪐㪃㪊㪇㪉 㪄㪋㪍㪎 㪈㪃㪇㪇㪍 㪐 ᶏ 㪉㪎㪃㪉㪐㪊 㪋㪊㪊 㪈㪃㪉㪋㪇 ᾢ₀ 㪉㪏㪃㪈㪉㪊 㪍㪉㪌 㪊㪋㪏 㪈㪇 ਛ ㅢ 㪉㪉㪃㪍㪐㪏 㪈㪃㪋㪈㪐 㪉㪃㪉㪌㪉 ർᄢᣇᱜ 㪉㪌㪃㪏㪏㪈 㪏㪌 㪈㪃㪉㪍㪐 㪈㪈 ർᄢᣇᱜ 㪉㪉㪃㪉㪋㪍 㪏㪍㪇 㪈㪃㪈㪋㪌 ਛ ㅢ 㪉㪈㪃㪌㪎㪍 㪈㪍㪈 㪈㪃㪐㪍㪇 㪈㪉 ᒝ 㪈㪋㪃㪎㪉㪎 㪊㪋㪌 㪌㪈㪌 Ꮉ㐳Ⰲ 㪈㪏㪃㪈㪈㪐 㪉㪍 㪏㪍㪊 㪈㪊 ᐽ૫ 㪈㪊㪃㪊㪍㪊 㪈㪎㪈 㪍㪐㪇 ᒝ 㪈㪌㪃㪍㪌㪍 㪋㪐 㪊㪇㪋 㪈㪋 㐳ၔ⑼ᛛ 㪈㪉㪃㪍㪐㪇 㪉㪈㪌 㪈㪍㪎 㐳ၔ⑼ᛛ 㪈㪌㪃㪇㪐㪈 㪍㪉 㪊㪌㪏 㪈㪌 㪈㪉㪃㪊㪍㪎 㪈㪉㪇 㪋㪉㪇 㪈㪊㪃㪌㪉㪎 㪈㪌 㪉㪇㪊 㪈㪍 ᶏ Ὼ 㪈㪈㪃㪉㪐㪍 㪐㪇㪇 㪏㪉㪋 㪈㪊㪃㪇㪍㪈 㪌㪌 㪋㪐㪊 㪈㪎 ᶉầ 㪈㪇㪃㪌㪏㪏 㪉㪉㪋 㪌㪈㪍 ᶉầ 㪈㪉㪃㪌㪏㪎 㪉㪌 㪍㪎㪉 㪈㪏 ቲ 㪈㪇㪃㪊㪌㪌 㪍㪈㪏 㪈㪉㪇 ᶏ Ὼ 㪈㪉㪃㪇㪈㪇 㪌㪌 㪐㪈㪉 㪈㪐 㪈㪇㪃㪊㪊㪇 㪉㪉㪉 㪈㪌㪌 ᕺᎺᓼ 㪈㪈㪃㪎㪉㪐 㪋㪐 㪌㪇㪎 㪉㪇 ᕺᎺᓼ 㪈㪇㪃㪉㪌㪌 㪋㪉㪏 㪋㪏㪉 ᐽ૫ 㪈㪈㪃㪍㪈㪊 㪍 㪌㪏㪐 䋨 ᚲ䋩ਛ 㔚ሶႎ㪆䌃䌃䌉䌄䇮ડ ฬ䈲 ⒓䇯 䈲 ᒁᓟ 䋩 出所 中国電子報 /CCID 企業名は略称 利益は税引後利益 である ⑤ IC 回路の領域で テレビメーカーが幾つかの新しい回路を開発している 例えば XOCECO アモイ華僑電子 炎黄 1 号 ハイビジョンテレビディスプレーコントロー ル用チップ ハイアール 海爾 が 中国芯 デジタルテレビ用チップ ハイセンス 海 信 が 信芯 ビデオ処理チップ 長虹が 虹芯 ビデオ処理チップ を開発した と発表した 自主創新技術の基礎が出来たと信息産業部は自賛している ⑥ 走出去 海外進出 との関係では 輸出総額が 2,458 億元で 前年比 33 増 企業別トッ プは華為の 173 億元など 100 億元を越える企業が 9 社となった また 企業総収入の 半分以上が海外収入である企業が 3 分の 1 に達しているのも特徴である 図表 3 を参照 ⑦中国ブランド企業の国際化に伴い 国際的なスポーツ イベントのスポンサーになる企 業も増えている 聯想は国際オリンピック委員会のトップスポンサーになり ハイアー ルはバスケットボール NBA と提携してブランドの知名度を上げている 世界ブラン ド研究所 WBL が発表した 2005 年 グローバルブランドトップ 500 の中にランク 入りした 4 社の中国企業の内 3 社がエレクトロニクス企業である 即ち 89 位のハイ 174

182 図表 年中国電子 100 社 研究開発費トップ 10 䋨㪉㪇㪇㪌ᐕታ 䇮න 䋺 ర䋩 㗅 ડ ฬ 䌒䋧䌄㗵 ᄁ 㜞 䋱 ὑᛛⴚ 㪋㪎㪅㪌 㪈㪇㪅㪈㪇㩼 䋲 ᶏῺ䋨䊊䉟䉝䊷䊦䋩 㪋㪌㪅㪍 㪋㪅㪎㪇㩼 㪊 ਛ ㅢ 㪈㪐㪅㪍 㪐㪅㪈㪇㩼 㪋 㪫㪚㪣 㪈㪐㪅㪌 㪊㪅㪎㪇㩼 㪌 ᗐ䋨䊧䊉䊗䋩 㪈㪌㪅㪇 㪈㪅㪋㪇㩼 㪍 ᶏ 䋨䊊䉟䉶䊮䉴䋩 㪈㪋㪅㪊 㪋㪅㪊㪇㩼 㪎 㔚 㪈㪊㪅㪋 㪊㪅㪈㪇㩼 㪏 ർᄢᣇᱜ 㪈㪉㪅㪎 㪋㪅㪐㪇㩼 㪐 ᓀⰂ 㪈㪇㪅㪎 㪉㪇㪅㪈㪇㩼 ᶏᐢ㔚 㪈㪇㪅㪈 㪊㪅㪋㪇㩼 㪈㪇 出所 中国電子報 図表 年中国電子 100 強企業 輸出高トップ 10 䋳䇭㪉㪇㪇㪍ᐕ㩷ਛ 㔚ሶ㪈㪇㪇ᒝડ 䇮ャ 㜞䊃䉾䊒䋱䋰䋨㪉㪇㪇㪌ᐕታ 䋩 㗅 ડ ฬ ャ 㜞 ᄁ 㜞 ᛒ䈇 㪈 ὑᛛⴚ 㪈㪎㪊㪅㪊 㪊㪍㪅㪐㪇㩼 ㅢ ᯏ 㪉 ᶏᐢ㔚 㪈㪌㪌㪅㪍 㪌㪊㪅㪈㪇㩼 㪚㪫㪭㪃㪚㪧㪫 㪊 ᾢ₀䋨䊌䊮䉻䋩 㪈㪋㪎㪅㪋 㪌㪉㪅㪋㪇㩼 ៤Ꮺ㔚 㪃䌃䌔䌖 㪋 㔚 㪈㪋㪌㪅㪍 㪊㪋㪅㪊㪇㩼 䉣䉝䉮䊮䇮㔚ሶ䊧䊮䉳 㪌 㐳ၔ⑼ᛛ 㪈㪉㪊㪅㪎 㪏㪉㪅㪇㪇㩼 䌐䌃 㪍 ᗐ䋨䊧䊉䊗䋩 㪈㪈㪌㪅㪉 㪎 ᒝ 㪈㪇㪐㪅㪐 㪏 ᶏῺ䋨䊊䉟䉝䊷䊦䋩 㪈㪇㪎㪅㪋 㪈㪇㪅㪍㪇㩼 䌐䌃䋬៤Ꮺ㔚 㪚㪛䊒䊧䊷䊟䊷㪃㪚㪫㪭㪃㪤㪄 㪎㪇㪅㪉㪇㩼 㫄㫆㫋㫆㫉 㪈㪇㪅㪊㪇㩼 ᐶ䇮䉣䉝䉮䊮䇮䌃䌔䌖 㪐 㪫㪚㪣 㪍㪊㪅㪏 㪈㪉㪅㪉㪇㩼 䌃䌔䌖䇮៤Ꮺ㔚 ਛ ㅢ 㪍㪉㪅㪉 㪉㪏㪅㪏㪇㩼 ㅢ ᯏ 㪈㪇 䋨 ᚲ䋩ਛ 㔚ሶႎ 出所 中国電子報 アール 148 位の聯想 447 位の長虹である 2 テレビ業界動向と主要企業 2006 年の中国カラーテレビ生産台数は 8,613 万台で 前年比 10.3%増 出荷数量は 8,714 万台 対前年比 8.5%増とされている 中国電子報 2007 年 2 月 1 日 そのうち CRT 型 テレビが 6,548 万台と 73.5%を占め また 出荷台数のうち輸出が 4,639 万台と 53 を占 めている 一方 液晶テレビは 2,037 万台出荷され 前年比 102.5%増 うち輸出が 1,473 万台と 72%が輸出されているのが特徴である 逆に中国国内市場には 3,582 万台が出荷 175

183 され ( 前年比 3.2% 増 ) CRT 型 3,112 万台 LCD 型 380 万台 PDP 型 60 万台 その他 26 万台であった 以上より中国のカラーテレビ市場は 国内市場では CRT 型がまだ中心であるが伸び率は低く 薄型テレビを中心に輸出ドライブが強まっているのが特徴であるといえる 中国のテレビ業界は 10 年前と異なり 本業で稼ぐのが難しくなってきた 電子企業ランキング表で見るように カラーテレビ製造販売を営む大手中国企業は軒並み利益を落としている TCL 集団など数社は数字の上でも赤字を示している ( ランキング表に赤字会社でも掲載されるは 2006 年版が初めて ) 原因は カラーテレビ価格が大幅に低下し 薄型テレビでは液晶や PDP などの部材購入コストが上昇し テレビ本体として利益が出ないためである そのため 本業以外で稼ごうと各社とも事業の再編 拡大を図っている その一つが不動産業である 例えば かつての工場敷地が市の経済発展によって 市の中心街に位置したため 土地活用により大きな儲けが期待できると見通した経営者が 工場移転後の跡地を活用して不動産投資に参入するケースも多い もう一つがこれまでテレビ業界では部品の内製化を積極的に進めてきたが 今や 部材製造子会社 ( 例えばダンボール製造 ) を売却して現金化してしまう傾向が強い 現在の中国テレビ業界は競争により各社とも経営環境が非常に厳しくなっており 薄型テレビで利益を出しているのは青島海信 ( ハイセンス ) と XOCECO( アモイ華僑電子 ) しかいないとも言われている 以下長虹 TCL の主要 2 グループの動向について解説する 長虹電子のプラズマディスプレーへの参入本業の売上げが伸びないため 他業種を買収するケースも増えている ハイセンスは科龍の白物家電を買収 長虹電子は美菱の洗濯機を買収した また 長虹はそれ以外にも上海の IT 企業である 朝華 を買収し携帯電話に参入した ( 社名を 国虹 と称し 責任者に TCL 携帯電話事業のトップであった万明堅氏を抜擢 ) 半導体設計では成都に 虹微 社を設立 台湾の TECO( 東元電機 ) 社からエアコン用のコンプレッサー技術を購入した そうした長虹の積極的な国際的な買収 提携戦略の中で 特に注目を集めているのはブラウン管トップメーカーである彩虹集団と組んでプラズマディスプレー (PDP) 製造に参入を図っていることである 2007 年 1 月 長虹は 倒産してオランダの投資会社 STEROPE 社の傘下に入っていた韓国オリオン社の PDP 技術を STEROPE 社の 75 % のシェアーを持つことで 実質的に入手した 発表では 四川虹欧顕示器件公司 を設立して 年産 200 万枚規模の 42 インチプラズマパネル生産ライン建設を 2008 年 3 月稼動を目処にスタートしたという これは長虹にとっては過去最大規模の投資プロジェクトになる見込みであり このチャレンジの成否が注目されている ( 長虹の PDP プロジェクトの概要は図表 4 参照 )

184 図表 4 䋨ਛ CTV䊃䉾䊒䊜䊷䉦䊷䋩 㐳Ⰲ㓸 䋸䋰䋦䇮14.4 ర 中国 長虹の国際連携 プラズマ ディスプレー 䋨ਛ 䊑䊤䉡䊮 䊃䉾䊒䊜䊷䉦䊷䋩 ᓀⰂ㓸 䊨䉲䉝䉋䉍ዉ 䈚䈢PDP ታ㛎ቶ䊧䊔䊦ᛛⴚ䈅䉍 20%䇮䋳䋮䋶 ర 100% ᛩ ળ 䋨 䋩 ᛩ ળ 䋨 䋩 Ꮉ Ⰲ㗼 ઙ 㒢 ม 䋷䋵䋦 STEROPE 9990 US䋥 25% MP ม Alcyone 䋱䋰䋰䋦 3330 US$ 㖧 ORION PDP 䋨ୟ ળ 䇮䊒䊤䉵䊙㊂ ᛛⴚ 䈜䉎䋺䋶 ᧄ/ᐕ䋩 100䋦 䋱䋰䋰䋦 Mavericks 䋴䋲䋮䋲䋲䋦 䋷䋮䋶 ర 㐳Ⰲ㔚 ᧄ䋲䋮䋲䋵 US$ Cloudbreak 䋱䋳䋮䋰䋹䋲䋵䋦 0.29 US$ ᎹⰂ 㗼 ઙ ม 40% 䋷䋮䋲 ర 䋨 ᚲ䋩ਛ 㔚ሶႎ䈠䈱 䉋䉍 ᚑ 䊒䊤䉵䊙䊂䉞䉴䊒䊧䊷䈱 䋲䋰䋰䋸ᐕ䋳 ቯ ജ䋻䋴䋲䉟䊮䉼 䋲䋰䋰 ᧄ/ᐕ ᛩ 㗵䋻ᣣᧄ 䋱䋰䋰䋰 䋴䋮䋶䋸䋷䋵䋦 䋰䋮䋱䋱 US$ 出所 中国電子報その他より筆者作成 TCL 李東生 CEO の 鷹の再生 広東省の TCL 集団は 2004 年以降 自社マジョリティーで仏トムソンとのテレビ DVD 事業合弁 仏アルカテルとの携帯電話合弁と立て続けに電撃的な提携戦略を展開し 世界を驚かせた しかし その後の展開は 1 年でのアルカテルとの合弁解消を初めとし 2006 年 10 月末には欧州工場の撤退を含む事業リストラ策を表明せざるを得なくなった 業績の方も 2005 年は売上高は伸びたものの税引き後段階で 11.8 億元の赤字 図表 1 参照 を記録 2006 年上半期も 7.38 億元の赤字に陥った 人民日報ネット 2006 年 8 月 30 日 こうした中 2006 年 6 月李東生総裁 CEO が TCL 社員に向けにあてたメッセージが ホームページに掲載され 中国内で注目を集めた それは 鷹的重生 鷹の再生 と題 された一文で 鳥の中で最も寿命の長い鷹は 70 歳まで生きることが出来るが 40 歳の時 自らくちばしや足の爪 羽毛を傷つけて自然に生え変わるのを待って寿命を全うするとい う自然界の摂理に例えて 現在の TCL の厳しい経営環境に対して 痛みを伴って企業 活力を再生しよう と社員に訴えたといわれる 中国青年報 2007 年 2 月 6 日 欧州事 業のリストラ 宣言も単なる撤退ではなく こうした再生に向けたより一層の事業活動活 性化への一歩だとしている 中国の経済界ではこうした TCL の国際化の一時的な 挫折 に対し M&A の成功と は何か 真の国際化とは何か という議論が盛んに行なわれている すなわち 短期的 な黒字転換か否かで国際的な M A の成否を判断すべきではない 中国企業の規模と成 熟度を見れば最低 5 年は見る必要がある 中国企業は自分の規模に見合った国際化戦略を 177

185 䋵 図表 5 国内カラーテレビ市場 タイプ別市場動向 䉦䊤䊷䊁䊧䊎Ꮢ႐䇮䉺䉟䊒 Ꮢ႐ ะ 䋨2004ᐕ䊷0䋵ᐕታ 䇮0䋶ᐕ䊷09ᐕ 䋩 ᶧ᥏TV䈲ㇺᏒㇱ䉕ਛᔃ䈮 ᐕ 䋫100䋭200%䈪Ⴧട 45,000 න 䋺ජบ ർ੩䉥䊥䊮䊏䉾䉪䉕ᄾᯏ䈮 ᣇㇺᏒ䇮ㄘ 䈮 TV䈏᥉ 40,000 35,000 30,000 25,000 20,000 15,000 10,000 5, LCoS-RPTV LCD-RPTV DLP-RPTV CRT-RPTV 1, ,959 PDP ,505 2,108 2,529 LCD 255 1,525 4,500 9,293 14,868 18, CRT 34,007 35,237 32,984 28,696 24, ,020 出所 Display search 2006 設計しなければならない 等等である 新華ネット 2006 年 12 月 6 日 中国企業の経営 や技術の実力を短期的な事象で評価するのではなく 長期的に且つ複眼的な視点で評価す べきことは論を待たない 5 主要ハイテク製品市場動向データ 2005 年の主要機器の中国市場動向と予測として 中国国内カラーテレビ市場 タイプ 別市場動向 図表 5 中国国内携帯電話端末 デジタルカメラ MP3 プレーヤー市場動向 図表 6 中国国内パソコン ノート型含む 液晶モニター市場動向 図図表 7 ディ スプレーサーチ 2006 より を示す 特にカラーテレビの動向が 2008 年北京オリンピッ クを契機に CRT 型から FPD 型 液晶 プラズマ へ大きく転換し 市場がそれにつれ て都市から農村に発展すると予測されているのが特徴である また 携帯電話端末につい ては 現在 TD-SCDMA 方式の商用化実験が昨年から各地で行なわれており 2007 年に は商用化に入るものと予測されているが 従来の GSM 方式 CDMA 方式と第三世代 3G それぞれが市場に占める比率を図表 8 で示した それによると 3G 方式 TD-SCDMA 以 外に W-CDMA,CDMA2000 を含む が急速に拡大し 2009 年には市場の半分を占める と予測されている 178

186 図表 6 国内携帯電話 デジタルカメラ MP3 プレーヤー市場動向 න 䋺 บ % 25% % % % % Mobile Phone Digital Camera* % 28% 20% 19% 19% 17% MP3* Portable Devices Annual Growth 0% 出所 Display Search 2006 図表 7 国内パソコン 液晶モニター市場動向 䊉䊷䊃PC䉅ᶧ᥏䊝䊆䉺䊷䉅ᐕ 30䋭40%䈪Ⴧട න 䋺 บ Notebook PC LCD Monitor Total PC 出所 Display Search

187 図表 8 国内携帯電話端末通信方式別市場動向 䋳G䈏2007ᐕ䈎䉌 ൻ㐿ᆎ䈪ᕆ ᄢ䈏 䈘䉏䉎 න 䋺 บ 注 3G には TD-SCDMA,W-CDMA,CDMA2000 を含む 出所 中国電子報 2006 年 8 月 22 日号 注 1 中国が独自の知的財産権を持つとされる第三世代移動体通信技術規格 Time Division Synchronous Code Division Multiple Access の略 2 無線LANの中国独自規格 Wired Authentication and Privacy Infrastructure の略 3 Enhanced Versatile Disc の略 4 映像圧縮技術 Moving Picture Experts Group Phase2 の略 5 Audio Video Coding Standard の略 年春に中国社会科学院世界貿易研究所主催の 中国の外資利用の回顧と反省 座談会を契機として 外資導入は是か非かという議論が中国内で引き起こり その過程で 経済発展の過程で発生した様々な矛 盾に対して政府が的確な社会改革の政策を打たなかったために停滞に陥ったラテンアメリカの失敗に対す る懸念が議論された 年 5 月 12 日に上海交通大学が声明を発表し 同大学微電子研究院の陳進教授のDSP デジタル信 号処理 ICチップの回路が捏造であったと言明せざるを得ない事件が起こった これは 中国版 黄教 授事件 として中国メディアで騒がれたが 国を挙げての 独自技術 自主創新 への意気込みが研究 者に大きなプレッシャーとなって 外国技術の 盗用 捏造 に向かった結果と思われる 中国の知的 財産権保護のあり方に大きな課題を投げかける事件となった 8 中国情報局 デジタル化開始に先立ち 当初放送局よりセットトップボックス STB を無料配布したが 各家庭の 2 台目以降については自己負担としたことや アナログからデジタル移行で視聴料が上がった事に対する ユーザーの不満が大きくなっている 10 Digital Media Broadcasting for terrestrial の略 11 Advanced Digital Television Broadcast-terrestrial の略 12 中国広播電視総局が 1998 年より推進している辺境地や貧困地の村々までテレビ放送が受信可能になるよ うに進めている施策 また情報産業部主導で電話網を普及させる 村々通 政策も 2004 年から始まって いる 13 移動体通信に適した映像圧縮技術 MPEG については既説 14 インターネットを用いたテレビ放送サービス IP は Internet Protocol の略 15 中国社会科学院日本研究所経済研究室張季風教授 180

188 第 3 節電子デバイス 成長続ける半導体産業 勃興期の液晶パネル産業 1. 中国の IT 部品産業の競争力 - IT 関連製品の貿易特化係数本稿では昨年度と同様に中国の半導体 液晶パネル産業を取り上げたい ただし中国では 半導体だけでなく 液晶パネルも勃興期に入ったことから本年度からは 電子デバイス という名称に変更している さて 世界の工場 と呼ばれる中国は 2006 年も IT 関連製品の生産を拡大させている しかし同国は IT 完成品産業では高い競争力を保持しているものの IT 部品産業は IT 完成品産業の発展に比べて脆弱であるといわれている 本稿では昨年と同様に まず中国の IT 部品産業の脆弱性を貿易特化係数より定量的に明らかにする 貿易特化係数とは 対象品目の輸出額から輸入額を引いた純輸出額を 輸出額と輸入額を足した総貿易額で割った数値 のことであり 数式で表すと 貿易特化係数 =( 輸出額 - 輸入額 )/( 輸出額 + 輸入額 ) ということになる 数式から求められた結果は その対象品目を全く輸入していない場合は + 1 をとり 逆に全く輸出していない場合は - 1 の値をとる 貿易特化係数は ある産業の国際的な競争力の強弱を示す指標で プラスの数値が大きければ大きいほど対象品目の貿易構造が輸出に偏っていることを示し その財の比較優位 (= 産業競争力が高いこと ) を意味し 逆にマイナスの数値が大きければ大きいほど対象品目の貿易構造が輸入に偏っていることを示し その財の比較劣位 (= 産業競争力が低いこと ) を意味する IT 関連製品において貿易特化係数を算出するにあたり IT 関連製品を完成品と部品とに分類して算出し それぞれの国 地域での産業競争力を推測する IT 関連製品の定義については 日本貿易振興機構 ( ジェトロ ) が ジェトロ貿易投資白書 で採用している品目に拠った 図表 1 は中国の IT 関連製品の対世界の貿易特化係数を示したものである IT の完成品の貿易特化係数をみると 2004 年の から 2005 年は と拡大している 2005 年についてさらに詳しくみると コンピュータ 周辺機器 は 事務用機器 が 通信機器 が 映像機器 が 音響機器 が と完成品では大幅なプラスとなっている IT の部品の貿易特化係数をみると 2004 年の から 2005 年は とマイナス幅が縮小しているものの 依然として大幅な輸入超過となっている 同じく 2005 年についてさらに詳しくみると コンピュータ 周辺機器の部品が その他の電子部品 が とプラスになっているものの 測定器 電子部品 は 半導体等電子部品 は と大幅なマイナスとなっている 半導体等電子部品 のうち 電子管 半導体等 は 集積回路等 が であることから 中国において IT 部品産業 特に集積回路 (IC) に脆弱さが存在していることは明らかである 次にその脆弱な IT 部品産業の代表として 半導体産業 ( 特に IC 産業 ) と液晶パネル産業を考察したい

189 図表 1 中国の IT 関連製品の輸出入 対世界 と貿易特化係数 䋨න 䋺㪈㪇㪇 䊄䊦㪃㩷䋦䋩 㪉㪇㪇㪋 ャ ャ ㊄㗵 㪠㪫㑐ㅪ 䈶 ㊄㗵 䈶 ᤃ ൻଥᢙ 㪉㪇㪇㪌 ャ ャ ㊄㗵 䈶 ㊄㗵 䈶 ᤃ ൻଥᢙ 㪈㪏㪏㪃㪎㪈㪋 㪋㪍㪅㪍 㪈㪍㪇㪃㪇㪉㪋 㪊㪊㪅㪏 㪇㪅㪇㪏㪉㪊 㪉㪋㪎㪃㪊㪇㪈 㪊㪈㪅㪉 㪈㪐㪍㪃㪏㪊㪐 㪉㪊㪅㪇 㪇㪅㪈㪈㪊㪍 䉮䊮䊏䊠䊷䉺䈍䉋䈶 ㄝᯏ 㪏㪋㪃㪈㪋㪏 㪋㪈㪅㪍 㪉㪏㪃㪏㪊㪊 㪉㪉㪅㪎 㪇㪅㪋㪏㪐㪍 㪈㪇㪋㪃㪐㪇㪌 㪉㪋㪅㪏 㪊㪋㪃㪋㪏㪇 㪈㪐㪅㪍 㪇㪅㪌㪇㪌㪊 䉮䊮䊏䊠䊷䉺䊶 ㄝᯏ 㪌㪐㪃㪐㪍㪋 㪋㪍㪅㪉 㪈㪋㪃㪌㪇㪎 㪉㪎㪅㪈 㪇㪅㪍㪈㪇㪋 㪎㪍㪃㪊㪇㪎 㪉㪎㪅㪋 㪈㪏㪃㪇㪉㪈 㪉㪋㪅㪍 㪇㪅㪍㪈㪎㪐 䉮䊮䊏䊠䊷䉺䊶 ㄝᯏ 䈱ㇱ 㪉㪋㪃㪈㪏㪋 㪊㪈㪅㪋 㪈㪋㪃㪊㪉㪍 㪈㪏㪅㪍 㪇㪅㪉㪌㪍㪇 㪉㪏㪃㪌㪐㪏 㪈㪏㪅㪍 㪈㪍㪃㪋㪌㪐 㪈㪋㪅㪍 㪇㪅㪉㪍㪐㪋 㪇㪅㪍㪈㪋㪌 ᯏ 㪉㪃㪉㪌㪏 䂥㩷㪉㪅㪎 㪍㪉㪌 㪈㪅㪍 㪇㪅㪌㪍㪍㪌 㪌㪃㪇㪇㪉 㪈㪉㪈㪅㪍 㪈㪃㪈㪐㪋 㪐㪍㪅㪌 ㅢ ᯏ 㪉㪋㪃㪇㪉㪎 㪎㪎㪅㪇 㪍㪃㪇㪋㪌 䂥㩷㪈㪐㪅㪌 㪇㪅㪌㪐㪏㪇 㪊㪊㪃㪎㪏㪇 㪋㪇㪅㪍 㪌㪃㪌㪏㪎 䂥㩷㪎㪅㪍 㪇㪅㪎㪈㪍㪉 ඨዉ 㔚ሶㇱ 㪈㪍㪃㪈㪐㪏 㪌㪌㪅㪋 㪎㪋㪃㪈㪏㪉 㪋㪈㪅㪉 䂥㩷㪇㪅㪍㪋㪈㪍 㪉㪇㪃㪋㪈㪌 㪉㪍㪅㪉 㪐㪌㪃㪊㪈㪌 㪉㪏㪅㪌 䂥㩷㪇㪅㪍㪋㪎㪉 㔚ሶ 䊶ඨዉ 㪋㪃㪐㪎㪌 㪊㪇㪅㪇 㪈㪉㪃㪎㪊㪍 㪈㪐㪅㪈 䂥㩷㪇㪅㪋㪊㪏㪉 㪌㪃㪏㪈㪉 㪈㪎㪅㪉 㪈㪊㪃㪈㪈㪌 㪊㪅㪇 䂥㩷㪇㪅㪊㪏㪌㪏 㓸 㪈㪈㪃㪉㪉㪊 㪎㪇㪅㪉 㪍㪈㪃㪋㪋㪍 㪋㪍㪅㪏 䂥㩷㪇㪅㪍㪐㪈㪈 㪈㪋㪃㪍㪇㪉 㪊㪇㪅㪉 㪏㪉㪃㪉㪇㪇 㪊㪊㪅㪏 䂥㩷㪇㪅㪍㪐㪏㪊 䈠䈱 䈱㔚ሶㇱ 㪊㪍㪃㪋㪐㪋 㪋㪇㪅㪏 㪊㪎㪃㪉㪐㪇 㪋㪇㪅㪏 䂥㩷㪇㪅㪇㪈㪇㪏 㪋㪏㪃㪌㪋㪐 㪊㪊㪅㪉 㪋㪍㪃㪏㪊㪊 㪉㪌㪅㪍 㪇㪅㪇㪈㪏㪇 ᤋ ᯏ 㪈㪐㪃㪇㪏㪋 㪋㪈㪅㪈 㪉㪃㪋㪉㪐 㪍㪌㪅㪍 㪇㪅㪎㪎㪋㪉 㪉㪊㪃㪎㪋㪏 㪉㪋㪅㪋 㪉㪃㪍㪇㪏 㪎㪅㪉 㪇㪅㪏㪇㪉㪈 㖸㗀ᯏ 㪊㪃㪊㪊㪐 㪈㪈㪐㪅㪊 㪌㪍 䂥㩷㪈㪌㪅㪇 㪇㪅㪐㪍㪎㪇 㪍㪃㪐㪈㪏 㪈㪇㪎㪅㪈 㪈㪏㪐 㪉㪉㪐㪅㪎 㪇㪅㪐㪋㪍㪎 ቯ 䊶㔚ሶㇱ 㪊㪃㪈㪍㪍 㪌㪏㪅㪍 㪈㪇㪃㪌㪍㪌 㪋㪊㪅㪈 䂥㩷㪇㪅㪌㪊㪏㪏 㪊㪃㪐㪏㪌 㪉㪌㪅㪏 㪈㪇㪃㪍㪊㪊 㪇㪅㪌 䂥㩷㪇㪅㪋㪌㪋㪏 㪎㪍㪃㪏㪎㪍 㪋㪇㪅㪋 㪈㪉㪌㪃㪎㪐㪏 㪊㪏㪅㪈 䂥㩷㪇㪅㪉㪋㪈㪋 㪐㪎㪃㪌㪍㪉 㪉㪎㪅㪈 㪈㪌㪏㪃㪍㪇㪎 㪉㪍㪅㪈 䂥㩷㪇㪅㪉㪊㪏㪊 㪈㪈㪈㪃㪏㪊㪎 㪌㪈㪅㪉 㪊㪋㪃㪉㪉㪍 㪉㪇㪅㪊 㪇㪅㪌㪊㪈㪋 㪈㪋㪐㪃㪎㪊㪐 㪊㪊㪅㪐 㪊㪏㪃㪉㪊㪊 㪈㪈㪅㪏 㪇㪅㪌㪐㪊㪉 ㇱ ቢᚑ 資料 各国貿易統計からジェトロ作成 出所 ジェトロ資料より筆者作成 2 中国の半導体産業の現状と見通し 1 中国の半導体産業概観 世界の半導体需要に占める中国の比率が年々上昇している 中国では 白物 黒物家電 や IT 関連機器だけでなく 薄型 TV に代表されるデジタル家電の組立工場が相次いで建 設されている 世界の工場 中国での生産拡大は 中国における半導体需要の拡大に繋がっ ている 中国の政府系調査機関である CCID Consulting によると 中国 IC 市場の世界市 場に占める比率は 1999 年の 5.1%から 2005 年には 22.3%まで高まっている 今後も比率は 高まる予想で 2010 年には 38.7%まで高まると同機関では予測している 中国における IC 需要が増加基調にある一方で 生産額は依然として低水準で 国産化 率は低い状態にある IC の販売額と生産額をもとに計算した国産化率は 2005 年で 18.5% にとどまり 中国は必要な IC の 8 割強を輸入に依存している 中国の 2005 年の IC 輸出 額は 141 億ドル 一方で輸入額は 783 億ドルにもおよび 中国の IC 需要は輸入依存度が 高いことがわかる 図表 2 ただし中国の IC の生産能力が 急成長を示していることも事実である その中国の IC 生産の内訳についてみていきたい 図表 3 信息産業部微電子研究所 MRD によると 2005 年の IC 生産の工程別の内訳は IC の回路設計が 15 億ドル 前工程が 29 億ドル 1 人件費比率が高い後工程が 43 億ドルと後工程が最も多かった 同研究所の 2010 年までの 予測では 後工程の生産額は 2005 年比 2.8 倍の 121 億ドルで依然として生産額で最大と なる また IC の回路設計は 2005 年に比べて 4.7 倍と最も拡大する 中国の IC 産業は人 件費の安いことが有利に働く後工程と 設備投資がかからない回路設計が急速に伸びてい く予測となっている 182

190 図表 2 㪐㪇㪇 中国の IC 輸出入額の推移 2000 年 2005 年実績 䋨 䊄䊦䋩 㪏㪇㪇 㪠㪚䈱ャ 㗵 㪎㪇㪇 㪠㪚䈱ャ 㗵 㪍㪇㪇 㪌㪇㪇 㪋㪇㪇 㪊㪇㪇 㪉㪇㪇 㪈㪇㪇 㪇 㪇㪇ᐕ 㪇㪈ᐕ 㪇㪉ᐕ 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪇㪌ᐕ 資料 信息産業部微電子研究所 2006 年 7 月 出所 日経マーケット アクセス レポート 2006 年 9 月号 図表 3 中国国内の半導体生産額の推移 2005 年まで実績 2006 年から予測 㪊㪌㪇 䋨 䊄䊦䋩 㪝㪄㪈䃂ਛ 䈱ඨዉ 㗵䈱ផ⒖䋨㪉㪇㪇㪇ᐕ䌾㪉㪇㪇㪌ᐕታ 䋬㪉㪇㪇㪍ᐕ䌾㪉㪇㪈㪇ᐕ 䋩 㪠㪚䈱ᓟᎿ 㪊㪇㪇 㪠㪚䈱೨Ꮏ 㪠㪚䈱 㪉㪌㪇 㪠㪚䈱೨Ꮏ 㪠㪚䈱ᓟᎿ 㪉㪇㪇 䊂䉞䉴䉪䊥䊷䊃 ว 㪇㪇ᐕ 㪇㪈ᐕ 㪈㪅㪉 㪈㪅㪊 㪠㪚䈱 㪊㪅㪈 㪊㪅㪊 㪈㪏㪅㪉 㪈㪐㪅㪋 㪉㪌㪅㪌 㪉㪎㪅㪐 㪋㪏 㪌㪈㪅㪐 㪇㪉ᐕ 㪉㪅㪌 㪍㪅㪎 㪉㪌㪅㪍 㪊㪌㪅㪊 㪎㪇㪅㪈 㪇㪊ᐕ 㪌㪅㪋 㪎㪅㪊 㪉㪐㪅㪍 㪋㪇㪅㪌 㪏㪉㪅㪏 㪇㪋ᐕ 㪐㪅㪐 㪉㪈㪅㪎 㪊㪋㪅㪉 㪌㪋㪅㪋 㪈㪉㪇㪅㪉 㪇㪌ᐕ 㪈㪌㪅㪌 㪉㪐㪅㪈 㪋㪊㪅㪈 㪎㪌㪅㪈 㪈㪍㪉㪅㪏 㪇㪍ᐕ 㪉㪈㪅㪏 㪊㪐㪅㪊 㪌㪊㪅㪐 㪏㪍㪅㪊 㪉㪇㪈㪅㪊 㪈㪌㪇 ᚲ䋺 ᕷ ㇱᓸ㔚ሶ ᚲ䋬䋨㪉㪇㪇㪍ᐕ㪎 䋩 ᣣ 䊙䊷䉬䉾䊃䊶䉝䉪䉶䉴䊶䊧䊘䊷䊃䋬㪉㪇㪇㪍ᐕ㪐 ภ䋬㫅㫆㪅㪈㪉㪇䋬 㪝㪄㪈 㪈㪇㪇 㪌㪇 㪇 㪇㪇ᐕ 㪇㪈ᐕ 㪇㪉ᐕ 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪇㪌ᐕ 㪇㪍ᐕ 㪇㪎ᐕ 㪇㪏ᐕ 㪇㪐ᐕ 㪈㪇ᐕ 資料 信息産業部微電子研究所 2006 年 7 月 出所 日経マーケット アクセス レポート 2006 年 9 月号 自給率を上げたい中国当局は 外資系メーカーの前工程の投資を誘致することで 中国 国内の IC 生産額を増やし その後中国メーカーが回路設計から前工程 後工程まで手が けられるようにすることを狙っている インテル Intel Corporation が遼寧省大連市 2 のサイエンスパーク内に最先端チップ工場の建設を望んでいると報道 されたが 中国政 3 府は 2007 年 3 月 13 日に同社が大連市に計画している半導体工場の建設について認可する と発表した インテルにとってアジア初となる 前工程 の工場で 建設地点は大連市 4 の経済技術開発区 総投資額は 25 億ドル 同社全額出資 回路幅は 90nm 300 対応 183

191 図表 4 中国 IC 市場の売上規模と成長率 2006 年まで実績 2007 年以降予測 㪇㪉ᐕ 㪈㪉㪃㪇㪇㪇 ᄁ㗵䊶ታ 䋨Ꮐゲ䋩 䇭ห䇭ᚑ㐳 䊶ታ 䋨ฝゲ䋩 㪈㪋㪎㪈 㪉㪇㪎㪋 㪉㪐㪇㪏 㪊㪏㪇㪋 㪋㪏㪍㪊 㪉㪏㪅㪍 㪋㪈 㪋㪇㪅㪉 㪊㪇㪅㪏 㪉㪎㪅㪏 㪉㪊㪅㪈 䋨 ర䋩 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪈㪇㪃㪇㪇㪇 㪇㪌ᐕ 㪇㪍ᐕ 㪇㪎ᐕ 㪏㪃㪇㪇㪇 㪇㪏ᐕ 㪇㪐ᐕ 㪍㪃㪇㪇㪇 㪈㪇ᐕ 㪈㪈ᐕ ᄁ㗵䊶 䋨Ꮐゲ䋩 㪌㪐㪏㪏 㪎㪉㪇㪌 㪏㪋㪍㪈 㪐㪎㪋㪍 㪈㪇㪐㪌㪋 䇭ห䇭ᚑ㐳 䊶 䋨ฝゲ䋩 䋨೨ᐕ 䈶 䋦䋩 㪉㪊㪅㪈 㪉㪇㪅㪊 㪈㪎㪅㪋 㪈㪌㪅㪉 㪈㪉㪅㪋 㪋㪃㪇㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪇 㪋㪌 㪋㪇 㪊㪌 㪊㪇 㪉㪌 㪉㪇 㪈㪌 㪈㪇 㪌 㪇 㪇㪉ᐕ 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪇㪌ᐕ 㪇㪍ᐕ 㪇㪎ᐕ 㪇㪏ᐕ 㪇㪐ᐕ 㪈㪇ᐕ 㪈㪈ᐕ ᄁ㗵䊶ታ 䋨Ꮐゲ䋩 ᄁ㗵䊶 䋨Ꮐゲ䋩 䇭ห䇭ᚑ㐳 䊶ታ 䋨ฝゲ䋩 䇭ห䇭ᚑ㐳 䊶 䋨ฝゲ䋩 出所 CCID Consulting 2007 年 2 月より筆者作成 ファブで 月産能力は 5.2 万枚になるという 信息産業部微電子研究所の郭毅然所長は 後 工程だけでも 開発だけでもだめ 開発 設計から後工程まで一貫して産業全体が伸びる ことが重要 であると述べている 2 中国 IC 市場の現状 2006 年の中国 IC 市場 国内需要 は前年比 27.8 の伸びと高成長を維持し 市場規 模は 4,863 億元になった 図表 年から 2006 年までの平均成長率は 33.6 となり 5 世界の工場 中国の生産拡大の影響を受けて 中国の IC 市場は急拡大している 今後 の中国 IC 市場は 規模の拡大とともに成長率を鈍化させるものの 依然として世界市場 全体の伸び率を上回る成長を続けると予想されている 2006 年の製品構成をみると メモリーが 1,162 億元 全体の 23.9 と最大で その背 景には拡大を続ける PC DRAM の需要 と携帯電話端末 NAND 型フラッシュメモリー の需要 がある また IC 市場の用途別市場占有率をみると 図表 5 GSM 携帯電話端末 ルータなどの通信機器の生産拡大を受けて Communication 通信 向けが前年比伸び率 39.6% 全体の 億元 と高成長となった それ以外では Car 自動車 向 けが引き続き高い成長率を維持したものの Consumer 一般消費財 向けは液晶 TV や PDP-TV の成長率が前年より鈍化したため 成長率が鈍化している しかしながら 中国 の IC 市場は 引き続き Communication Computer Consumer という 3C が 88.5 を占めており 今後 Car を加えた 4C が市場の主役になるとみられる 次に Consumer 向け IC について詳細にみていきたい Consumer 向けは 2006 年に 市場規模 1,267 億元 前年比伸び率は 23.2 となった 内訳をみると小家電向けが

192 図表 5 中国 IC 市場の用途別市場占有率 2006 年 㪃䈠䈱 㪃㩷㪈㪌㪉㪅㪐 㪊㪅㪈㩼 㪃㪚㪸㫉ะ䈔㪃㩷㪍㪉㪅㪎 ㊄㗵 䉲䉢䉝 㪋㪉㪅㪋 㪚㫆㫄㫇㫌㫋㪼㫉ะ 㪈㪅㪊㩼㪉㪇㪍㪉㪅㪌 㪚㫆㫅㫊㫌㫄㪼㫉 㪈㪉㪍㪎㪅㪍 㪚㫆㫄㫄㫌㫅㫀㪺 㪃㪠㫅㪻㫌㫊㫋㫉㫐ะ䈔㪐㪎㪊㪅㪊 㪠㫅㪻㫌㫊㫋㫉㫐ะ 㪎㪅㪈㩼㩷㪃㪊㪋㪊㪅㪋 㪊㪋㪊㪅㪋 㪚㪸㫉ะ䈔 㪍㪉㪅㪎 䈠䈱 㪈㪌㪉㪅㪐 㪉㪍㪅㪈 㪉㪇 㪎㪅㪈 㪈㪅㪊 㪊㪅㪉 㪚㫆㫄㫄㫌㫅㫀㪺㪸㫋㫀㫆㫅 㪃ะ䈔㪃㩷㪐㪎㪊㪅㪊 㪉㪇㪅㪇㩼 㪃㪚㫆㫄㫇㫌㫋㪼㫉ะ䈔 㪋㪉㪅㪋㩼㩷㪃㪉㪇㪍㪉㪅㪌 㪃㪚㫆㫅㫊㫌㫄㪼㫉ะ䈔 㪉㪍㪅㪈㩼㩷㪃㪈㪉㪍㪎㪅㪍 出所 CCID Consulting 2007 年 2 月より筆者作成 図表 6 㪈㪃㪉㪇㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 㪏㪇㪇 中国国内の IC 産業の販売収入推移 2006 年まで実績 䋨 ర䋩 䋨೨ᐕ 䈶 㩼䋩 ᄁ 䈶 䋨ฝゲ䋩 ᄁ 㪇㪉ᐕ 㪉㪍㪏㪅㪋 㪋㪉㪅㪌 㪇㪊ᐕ 㪊㪌㪈㪅㪋 㪊㪇㪅㪐 䈶 䋨ฝゲ䋩 㪇㪋ᐕ 㪌㪋㪌㪅㪊 㪌㪌㪅㪉 㪇㪌ᐕ 㪎㪇㪉㪅㪈 㪉㪏㪅㪏 㪇㪍ᐕ 㪈㪇㪇㪍㪅㪊 㪋㪊㪅㪊 㪍㪇 㪌㪇 㪋㪇 㪍㪇㪇 㪊㪇 㪋㪇㪇 㪉㪇 㪉㪇㪇 㪈㪇 㪇 㪇 㪇㪉ᐕ 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪇㪌ᐕ 㪇㪍ᐕ 出所 CCID Consulting 2007 年 2 月より筆者作成 白物家電向けが 4.6 黒物家電向けが 14.6 デジタル家電向けが 億元 となっている デジタル家電向け需要は 液晶 TV などデジタル家電の生産拡大に合わせ て拡大してきている 液晶ディスプレイ用のドライバ IC の生産は 2005 年に 6,926.2 万個 となり 2004 年の 1,134.4 万個から実に 増加している 需要の拡大だけでなく 中国国内 IC 産業の販売収入 国内供給 も増加している 図 表 年の国内 IC 産業の販売収入は 前年比 43.3 増の 1,006.3 億元と 1,000 億元 を突破した 中国の政府系調査機関は 1990 年代初めの 10 億元から 2000 年までに 100 億元を突破するのに 10 年近い年月を要したものの 100 億元から 1,000 億元までは 6 年の 年月を要したに過ぎない とコメントしている 同機関によると 中国の IC 産業は今後 6 も高成長を維持し 年の販売収入の年平均成長率は 27.7 に達し 2011 年の 販売収入は 3,415 億元に達すると予測している 同機関は その時には中国は世界の重要 185

193 な IC の製造基地のひとつになる という 注目すべき点は生産ラインの高度化である 江蘇省無錫市での 300mmウエハー対応ラインが稼働すると 中国国内の 300mm対応の生産ラインは 2 ラインになる 200mm対応の生産ラインは既に 10 ラインあることから 300mmと 200mmの生産ラインが 中国国内全体の生産ラインの 4 分の 1 を占め 300mm対応と 200mm対応の生産ラインの生産量は国内総生産量の 60% を超えるまでになっている さらに中国の IC 新製品の回路幅は 0.13 ~ 0.11 μ m のものが拡大しており 確実にプロセス技術化が高度化している (3) 中国の IC 産業におけるファウンドリーの動向中国の半導体産業では 2006 年末から 2007 年初め以降に大型投資が目白押しである 7 SMIC( 中芯国際集成電路製造有限公司 Semiconductor Manufacturing International Corporation) や上海華虹グループ ( 上海華虹 ( 集団 ) 公司 ) ハイニックス ST( 無錫海力士意法半導体有限公司 ハイニックス ST 半導体有限公司 江蘇省無錫市 ) を中心に 300mmウエハー対応のファブへの投資が活発化している ( 図表 7) 中国半導体産業の設備投資の中心的な役割を担うのは これら既存のファウンドリーメーカーになるとみられる 稼働中の 300mm対応ファブは SMIC の北京のファブ 4 で 月産能力は 1.8 万枚 インフィニオン向けに 0.14 ~ 0.11 μ m エルピーダメモリ向けに 0.11 ~ 0.10 μ m の DRAM を供給している SMIC と上海華虹グループは 300mm対応ファブへ投資を計画している 上海華虹グループが 300mmウエハーの生産をするために設立した上海華虹国際公司 (SIS) は 月産能力 1 万枚のミニファブ立ち上げを計画している SMIC は 2006 年末から 2007 年にかけて上海市や武漢市で 300mm対応ファブの新設を計画している 同社は 基本的に 300mm対応ファブしか投資しない方針で 上海で建設中のファブ 8 は 2006 年末から 2007 年初めに装置を搬入し 100 ~ 90nm 幅のフラッシュメモリー製品を生産する計画である 湖北省武漢市では湖北省と武漢市政府が中心となり 武漢新芯集成電路製造有限公司 が設立され 2006 年 6 月から 300mm対応ファブの建設 ( 当初の月産能力は 1.25 万枚相当 ) が始められている 8 同ファブには SMIC が 300mmのプロセス技術を供与し エンジニアを派遣してファブの運営管理を請け負う 将来的には SMIC が同ファブを買い取るスキームが組まれているという 一方で 上海華虹 NEC は 2006 年 11 月 28 日に上海における 300mm対応ファブの工場の建設計画を延期し 代わりに 200mmウエハーに対応した生産ラインを増設することを発表している 9 したがって 中国における 300mmウエハー対応ファブへの設備投資は 事実上図表 7 の三社に絞られたといえるだろう 中国の半導体の 2006 年末の生産能力は 200mmで月産能力 34.5 万枚 ( 前年比 82% 増 ) 300mmで同 5.5 万枚に拡大したとみられる 10 SMIC は 2006 年末に北京の 300mm対応ファブの生産能力を月産 2.5 万枚に引き上げている GSMC や ASMC も 200mm対応ファブの生産ラインにテコ入れし GSMC は月産能力 2.5 万枚に ASMC は月産能力 2.0 万枚に稼動状況を改善させている 300mm対応ファブの設備投資が実現すれば 2007 年には 200mmの

194 図表 7 ડ ฬ 中国における 300 ファブの生産 投資状況 䊐䉜䊑ฬ ᴫ 䇭䇭䇭 ർ੩ 䊐䉜䊑䋴 ㊂ ਛ 䈱 ജ㪈㪅㪏 ᨎ䇮㪇㪅㪈㪋ঙ䌾㪐㪇ঘ䇯䉟䊮䊐䉞䊆 䉥䊮䇮䉣䊦䊏䊷䉻ะ䈔䈮䌄䌒䌁䌍䉕 䇯 ᒛ 䈲 㪇㪏ᐕએ㒠䋨 ᶏ䊶ᱞṽ䈱㪊㪇㪇䋘㪧㪡䉕ఝవ䋩䇯 ᶏ 䊐䉜䊑䋸 ᑪ ਛ 㪇㪍ᐕᧃ㪇㪎ᐕ䋱䌑䈎䉌 ജ䋱䌾䋲 ᨎ䈱 ㅧⵝ 䉕 ዉ 䇯㪈㪇㪇䌾㪐㪇ঘ䈱㪝㫃㪸㫊㪿䈪䉴䉺䊷䊃䇮䊨䉳䉾䉪䈮 ዷ㐿䈘䈞䉎䇯 ᱞṽ 㿽 䊊䉟䊆䉾䉪䉴 ή 䊐䉜䊑䋲 Ⰲ䌓䌉䌓 ᶏ 䊐䉜䊑䋱 䌓䌍䌉䌃 䋨ᣂ ඨዉ 䋩 㪇㪎ᐕ䋴䌑 Ꮏ䇮 ㅧⵝ 䈱ዉ 䇮㪇㪏ᐕ㊂ 㐿ᆎ䈱 ቯ䇯 ᶏ䊐䉜䊑䋸䈎䉌ᛛⴚ⒖ 䇯䋨㪊㪇䌋䋫㪊㪇䌋䋩䋽㪍㪇䌋 䈱䊐䉜䊑䉕䋳 ᑪ 䈜䉎 䇯 㪇㪍ᐕᧃ䈮 ജ㪊㪇䌋䈱ⵝ 䉕ዉ 䇯㪇㪎ᐕ䈎䉌㊂ ⵝ ዉ ਛ 㐿ᆎ䇯㪏㪇ঘ䈱䌄䌒䌁䌍䉕 ㅧ䇯㪇㪎ᐕ䈲䈘䉌䈮 ᒛ 䈅䉍䇯 㪇㪍ᐕᧃ㪇㪎ᐕ䋱䌑䈎䉌ⵝ ዉ 䈱 ቯ䇯 䋱 ᨎ ዉ ᓙᯏਛ ജ䈱䊚䊆䊐䉜䊑䈪 䈤 䈕䇮 ᒛ 䈮䈲 䈱ᑪ 䈏ᔅⷐ䇯 ᑪ ਛ 出所 半導体産業新聞 2006 年 8 月 30 日 月産能力は 38 万枚 300 は同 13 万枚に拡大する予測である 中国最大のファウンドリーである SMIC は 他の大手ファウンドリーの決算が過剰在庫 により軒並み落ち込む中で 2006 年第 4 四半期に黒字回復を果たした 2006 年の同社の 全ファブの稼働率は第 1 四半期が 95 第 2 四半期が 93.5 第 3 四半期が 84.3 第 4 四半期が 86.6 と低下傾向にあったものの 130nm 0.13 μ m 以下の製品の生産比率が 拡大したことが 売上拡大に貢献したものと見られる 同社の全製品に占める 130nm 以 下の製品比率は 2005 年末時点で 40.6 だったが 2006 年第 4 四半期には 57.6 に拡大し 90nm 以下の製品比率も 14.4 となっている 中国の半導体業界で 一社だけ勝ち抜けた 感のある SMIC だが 同社が台湾の TSMC や UMC や米国の IBM 韓国のサムスン電子 などと互角に競争するほどに成長できるのか 今後の成り行きが注目される 4 日系半導体メーカーの動向 日系半導体メーカー各社は 拡大する中国での半導体需要を狙って 中国での事業体制 を強化している 特に 顧客であるセットメーカーの生産量と品目の多様化に対応するた めに 営業拠点の充実とともに開発設計拠点の拡充を進めている 図表 8 11 例えばルネサス テクノロジは中国での早期事業拡大のため 応用技術を含めて中国に おいて一体運営を目指した事業体制の再編を発表している 同社はこれまで 販売面で 12 は華北地域は上海 華南地域は香港の販売会社が担当し さらに日系向けと日系以外と顧 客別の販売会社を設けて運営していた 応用技術サポート面でも中国とシンガポールの応 用技術会社が別々に運営していた 事業再編では対象地域を分けずに販売と応用技術を一 体化して よりスピーディーなサポート体制の構築を狙っている 同社は日系向けのトラ ンスファービジネスだけでなく 中国系向けのローカルビジネスにも注力していく計画で ある さらに同社は現地での開発 設計体制の拡充も急いでおり マイコン設計を中心に 187

195 図表 8 日系半導体メーカーの中国 及びアジア地域 での事業拠点強化状況 ฬ䋯 ㇱ㐷 䊦䊈䉰䉴㩷䊁䉪䊉䊨䉳 ὐᒝൻ 㪇㪋ᐕਛ 䈱䇸ℰ ඨዉ ℂ䋨ਛ 䋩䇹 䇯ਛ 䊨䊷䉦䊦㘈ቴ䈱㐿 ᜏផㅴ䇯ਛ 䇮䊔䊃䊅䊛䈪 ⷙ ᄢ 䌎䌅䌃䉣䊧䉪䊃䊨䊆䉪䉴 㪇㪌ᐕ䋶 䇮ਛ 䈱䇸䌎䌅䌃䉣䊧䉪䊃䊨䊆䉪䉴ਛ 䇹 䇯㪈㪇 䈎䉌ᧄ 䈭ᵴ 㐿ᆎ䇯 ᐕ䋴 䈮ർ੩䈮㐿 ὐ䇮䋹 䈮㖧 䈮 䉶䊚䉮䊮䉻䉪䉺䊷 㪇㪋ᐕ䋳 䈮ਛ 䈱䇸 㔚ሶ ℂ䋨ਛ 䋩 䇹 䇯㪇㪌ᐕ䋴 䇮ᄢㅪ䈮 䇯ᛛⴚ䉰䊘䊷䊃 ὐ䉕ਛ 䈫䉟䊮䊄䈮 ን ㅢ ਛ Ꮢ႐ 䌔䌖ะ䈔䈱䊥䉸䊷䉴 ల䈱䈢䉄 ડ 䈫䋶 䈮ᄾ 䇯ን 㔚ሶ䊂䊋䉟䉴 ᧄㇱ ㅢ䊙䉟䉪䊨䉣䊧䉪䊃䊨䊆䉪䉴䋨 ᶏ䋩䉕䈲䈛䉄 䊂䉱䉟䊮ᯏ ᒝൻ ਅ㔚 ඨዉ 䋰䋵ᐕ䋴 䈮䇸䊌䊅䉸䊆䉾䉪ඨዉ ᄁਛ 䇹 䇮 ὐ ዷ㐿䇯ਛ 䈱䋵䉦 ᚲ䈱䈾䈎䇮䉪䉝䊤䊦䊮䊒䊷䊦䇮䉸䉡䊦䇮䉲䊮䉧䊘䊷䊦䈮 䇮㐿 ὐ 䉲䊞䊷䊒 䌌䌓䌉 ᧄㇱ 䉲䊞䊷䊒䊶䉣䊧䉪䊃䊨䊆䉪䉴䋨 ᶏ䋩䈫บḧ䇮㚅 䇮䉲䊮䉧䊘䊷䊦 䈫䈱ㅪ៤ ᒝൻ䇯ਛ 䈲䌆䌁䌅䉕 䉄Ⴧ ᴒ㔚 Ꮏ 䋷 䈮ਛ 䊶 ᶏ䈱 ᄁ䇮 ᯏ ൻ䇯䋶 䈮䉲䊮䉧䊘䊷䊦䈱ᡰᐫ䈫䈚 ඨዉ 䉫䊦䊷䊒 䈩䉟䊮䊄䊶䊋䊮䉧䊨䊷䊦䈮 ὐ㐿 䊨䊷䊛 䌌䌓䌉 ㇱ㐷 ᵗඨዉ 㪇㪊ᐕ䋱 䈱ᄢㅪ䉕 䉄䉝䉳䉝 䈪䋷 䇯㚅 䇮 ᶏ䇮 ධ䇮บḧ䇮 㖧 䈮䊂䉱䉟䊮䉶䊮䉺䊷䇯䌑䌁䉶䊮䉺䊷䉅ዷ㐿 ᵗඨዉ 䋨㚅 䋩䈱ਅ䈮䉸䉡䊦ᡰᐫ䈫 ᶏ䇮 䇮㕍ፉ䈮ㅪ ᚲ䇯 ᵗ䉶䊚䉮䊮䊂䊋䉟䉴䈏䉲䊮䉧䊘䊷䊦䈫㚅 䈮ᡰᐫ 出所 電波新聞 2006 年 9 月 14 日より筆者作成 2005 年度末の 300 人から 2008 年度末には 500 人に増員する計画である 沖電気工業は 中国での半導体事業の拡大を加速させるために 2006 年 7 月に上海の販売と開発 設計 部門を一体化し ローカルデザイン体制を強化している 同社は今後 内陸部に生産拠 13 点を展開するセットメーカーへの技術サポートにも注力していく計画である 日系半導体メーカーの動きで本年特筆されるのは エルピーダメモリによる半導体の 中古製造設備の中国企業への売却である エルピーダメモリは 2007 年 2 月 19 日に中 14 国半導体メーカーである成都成芯半導体製造 Cension Semiconductor Manufacturing Corporation 四川省成都市 に中古の製造設備を売却 売却金額は 300 億円程度になる 見込み すると発表した 売却される半導体製造設備は エルピーダの生産子会社であ る広島エルピーダメモリ 広島県東広島市 にある直径 200 ウエハー対応ラインの設備 のすべてである 同社によると 売却するのは月産能力 5 万枚の製造設備だが 先端の DRAM の製造が難しくなっていることが売却の理由という 売却先の成都成芯半導体製 造は SMIC が工場を運営している中国政府系の企業である この売却ケースに見られる ように 中国半導体メーカーへの技術移転 特に製造技術移転が 日系メーカーが 200 ウエハー対応ラインから 300 ウエハー対応ラインへ生産ラインの切り替えを急いでいる こともあり 中古の半導体製造設備の売却を通じて行われる可能性も十分にありえる 5 中国の IC 産業振興策 中国の信息産業部が発表した 情報産業における第 11 次五カ年計画 信息産業 十一五 188

196 規劃 2007 年 3 月 1 日 ) によると IC 産業については回路設計業を優先的に発展させるとともに ウエハー口径の大型化と回路幅の微細化を進めて生産技術の高度化を推進し IDM( 垂直統合型 ) メーカーを数社持ちたいと考えている 従来の半導体産業の政策は 通称 第 18 号文書 ( ソフトウェア産業と集積回路産業の発展を奨励するための若干の政策 2000 年 6 月発表 ) で優遇政策がまとめられていた 第 18 号文書 では 半導体メーカーの企業所得税を 二免三減半 ( 黒字化した年から 2 年間は免除 その後 3 年間は半減 ) と規定していた 中国政府は 2006 年 7 月に新たな政策指針を発表している 新たな政策指針では 五免五減半 ( 黒字化した年から 5 年間は免除 その後 5 年間は半減 ) に改訂され 減免期間が延長されている この 五免五減半 の他にも 研究開発に対する減税 半導体設備投資への免税 集積回路設計プロジェクトへの資金援助などの内容が盛り込まれる見通しである 第 18 号文書 に続く半導体産業振興政策 ソフトウェアと集積回路産業の発展条例 は 現在信息産業部で制定準備が進められており 早ければ 2007 年内にも発表される見通しである 15 さらに中国政府は 2006 年 9 月には輸出増値税の還付率を 13% から 17% に引き上げると発表している 輸出増値税については 繊維製品では還付率が引き下げられており 中国政府がハイテク分野 特に半導体や液晶パネルなど電子デバイス産業の発展に注力していることがわかる 16 中国政府は半導体産業に対して財政面での支援もさることながら 技術面での支援も積極的に行っている 中国の半導体産業で克服すべき課題の一つが 国産自主技術の乏しさ である 国内の回路設計企業の技術力はまだ脆弱で 現時点で中国市場に出回る半導体製品の約 85% は海外で設計 開発されたものだといわれている 北京大学マイクロ電子研究院の王陽元院長は 2006 年 6 月 7 日に中国科学院第 13 回総会で学術報告を行い 中国が国家 IC 研究センターの建設を計画していることを明らかにしている 17 計画中の国家 IC 研究開発センターには 床面積約 5,000m2のクリーン実験室が設けられ 300mmウエハー対応 ナノメートル級の IC 開発ラインが設置されるという 中国科学院情報技術科学部が中央に提出した マイクロエレクトロニクス強国建国に関する提案 によると 中国の IC 産業の発展は 2 段階で進み 2010 年までの第 1 段階では売上高 2,700 億元超 国内市場シェア 35% 世界市場シェア 10% 研究開発水準は 45nm 超という IC 生産大国 になり 2020 年までの第 2 段階では売上高で世界市場シェア 15% 前後 世界市場が中国の IC 製品の市場になり IC 製品の自給率 95% 超という IC 産業強国 になるとしている このように IC 産業の発展が進むかどうかは 中国科学院計算技術研究所が研究開発している国産の汎用型デジタル信号処理装置 CPU( 中央演算処理装置 ) 龍芯 シリーズなど 自主開発の製品に期待がかかっているといえるだろう 18 龍芯 2 号 の強化計画を進めていた中国科学院計算技術研究所は 開発した 龍芯 2E 号 が 情報技術分野の専門家チームの審査に合格したと 2006 年 9 月 13 日に発表した 19 龍芯 2E 号 は 中国がすべての知的財産権を所有している 同研究所は 2002 年に 龍芯 1 号 の開発に成功し 2003 年に 龍芯 2B 号 2004 年に 龍芯 2C 号 そして 2005 年に 龍芯 2E 号 と 3 年連続で 龍

197 芯 2 号 シリーズの新製品を開発している 龍芯 シリーズは 開発のたびに性能が一代前の約 3 倍に向上し CPU 開発の飛躍的発展を実現させてきている 現在は同研究所の龍芯課題チームが 龍芯 3 号 の研究開発を進めているという また 中国初となる携帯電話用 TFT 液晶ディスプレイ用のドライバ IC 龍騰 T1 が 2006 年 12 月 25 日に陝西省科学技術庁の審査を通過している 20 龍騰 T1 は 西北工業大学航空微電子センターが研究開発したもので 中国が初めて研究開発に成功し 独自の知的財産権を持っている IC である これらの中国政府の後押しで進められている自主技術開発が 産業化のレベルにまで達するか否かは注目されるところではある しかし 国産 CPU 龍芯 が搭載されたパソコン (1,599 元 ) について 中国政府系の調査機関ですら価格性能比で不利であり 龍芯 の産業化の過程はまだまだ長い道のりを要するとコメントしている 21 さらに 中国の自主技術開発に冷や水をさしたのが 中国版 黄教授事件 ( 黄教授事件は ソウル大学の黄禹錫教授による捏造事件 ) といわれる 上海交通大学の陳進教授による DSP 偽造事件 である 年 2 月に 陳進氏は中国で初めて自ら知的所有権を有する高性能 DSP( デジタル信号処理装置 ) 漢芯 1 号 の研究開発に成功したと発表していた しかし調査の結果 厳重な偽造と詐欺行為 が存在しており 捏造した研究成果で国から巨額な研究資金を騙し取ったとされた 上海交通大学は 同氏を解雇すると発表している この事件は 第 11 次五カ年計画で 自主創新 を掲げて自主技術の振興を図る中国政府にとって 不正防止の体制作りの必要性などの課題を提示したといえる 3. 中国の液晶パネル産業の現状と見通し上記のように中国は液晶ディスプレイの消費大国であるが TFT 液晶パネルは輸入依存の状態にある しかし 昨年の 日中経済交流 2005 で筆者が記述したように 中国でも液晶パネルメーカーによる本格的な液晶パネルの生産が始まっている 液晶 TV の中国での生産が増加するに伴って 液晶パネルの市場規模が拡大している 中国の政府系調査会社による液晶 TV 用パネル市場の調査結果によると 中国大手 TV メーカーの薄型 TV への生産シフトに伴って 30 インチ以上の大画面パネルを中心に需要が拡大している 23 需要拡大の結果 2010 年には 2005 年比で 15 倍近い約 6,900 万枚規模になると予測している 2005 年の中国での液晶 TV 用パネルの販売量は 万枚で 2004 年に市場の 3 分の 1 を占めていた 20 インチの比率は 2005 年には 25% 程度に低下している 32 インチが 22.6% 37 インチが 16.6% と大画面パネルの需要が伸びた 今後は 40 インチ超の大画面パネルの需要が伸び 2010 年には 6,893.4 万枚に達すると見られている 2005 年の順位を見ると 長虹の主供給元である LG フィリップス LCD がシェア 34.4%(159 万枚 ) でトップ 二位もサムスン電子 (23.7%) で 韓国メーカーが上位を占めた 中国の液晶パネルメーカーは SVA-NEC( 上海広電 NEC 液晶顕示器有限公司 ) が 9.3 万枚 京東方科技が 5.3 万枚にとどまっている 液晶パネルの需要拡大を受けて 中国の液晶パネルメーカー各社は主に液晶 TV 向けの

198 図表 9 䊜䊷䉦䊷ฬ 䌓䌖䌁䋭䌎䌅䌃 中国の大型液晶パネルの生産状況と投資計画 䊐䉜䊑 ႐ᚲ 䉰䉟䉵 䌆䌡䌢䋱 ᶏ 䋵䌇 ജ䈫ᛩ ജ䋶 ᨎ 䇮䋰䋶ᐕ䋱䋰 䈮䋱䋰 ᨎ 䉕 䇯 䌆䌡䌢䋲 ᶏ 䌆䌡䌢䋱 ർ੩ 䋵䌇 ജ䋶 ᨎ 䇮䋸䋮䋵 ᨎ䈮 ᒛਛ䇯 䌆䌡䌢䋲 ർ੩ 䋶䌇 䈪㪫㪭䋴 ㅪว䈱 㦖శ㔚䌐䌊䈮 ട䉕 䇯 䌉䌖䌏 䌆䌡䌢䋱 ጊ 䋵䌇 ജ䋳 ᨎ䈪 䈤 䈕ਛ䇮䋱䋰 ೨ᓟ䈎䉌㊂ 䉕㐿ᆎ䇯 㦖శ㔚 䌆䌡䌢䋱 䋶䌇 ਛ 䈱㪫㪭䊜䊷䉦䊷䋴 䋨䌔䌃䌌䇮䉮䊮䉦䇮䉴䉦䉟䊪䋭䉴䇮㐳Ⰲ䋩䈱䋶㪞 ห䊐䉜䊑 ᗐ䈮䌂䌏䌅䈏วᑯ䉕 䇯 ᄤ㚍ᓸ㔚ሶ 䌆䌡䌢䋱 ᶏ 䉟䊉䊤䉾䉪䉴 䌆䌡䌢䋱 䌂䌏䌅䋭䌏䌔 䋶䌾䋷㪞 䉲䊞䊷䊒䈫䋶㪞䈪วᑯ 䇮 䈲 䈪䋷㪞 䈤 䈕䉕ᬌ 䇯 䋴䌾 ៤Ꮺ㔚 䈱ਛዊ 䉕 䇮ᒛᳯ䊊䉟䊁䉪䊌䊷䉪䈪Ꮏ႐ᑪ 䉕 䋴䋮䋵䌇 㐿ᆎ䇯 䋵䌇䌾䋶䌇 ਛ ᄢ㒽䈻䈱ㅴ ⷙ 䈪䇮 ᑧ 出所 半導体産業新聞 2006 年 8 月 23 日 パネルの増産を進めている 図表 9 中国で稼働中の第 5 世代 以下 世代を G で表記する の TFT 液晶パネルの工場は 北京の BOE-OT 北京京東方光電科技有限公司 と上海の SVA-NEC の 2 社である 両社は 2004 年末から 2005 年初めにかけて月産 2 万枚程度の生産能力で生産を開始し 2006 年 春には月産 6 万枚程度まで生産能力を拡大している さらに SVA-NEC は 2006 年に 追加投資して月産約 6 万枚の設備能力を約 9 万枚に拡張している 2006 年 1 月に 創維 SKYWORTH TCL 康佳 KONKA 長虹の中国 TV 大手メーカー 4 社と深圳市政 府系の深超科技投資有限公司は 共同出資で深圳市に 聚龍光電有限公司 を設立登記した BOE-OT は 2006 年 4 月にこの中国の大手 TV メーカー 4 社が深圳ですすめる聚龍光電 の 6G の投資プロジェクトに参加を表明した しかし この投資計画が進展していないため BOE-OT はファブ 2 への投資の前に北京の 5G のファブの生産能力を月産 8.5 万枚程度ま で拡張した模様である 江蘇省昆山市では IVO InfoVision Optronics 昆山龍騰光電有 限公司 の 5G の工場が月産能力 3 万程度の規模で 2006 年 10 月から量産を開始した模様 である 深圳市の大手 STN 液晶メーカーの天馬微電子は上海で 4.5G のファブを立ちあげ 携帯電話端末や車載ディスプレイ向けに中小型パネルを生産する計画である マスコミ報道によると SVA グループはファブ 2 については NEC ではなくシャープと 6G クラスの工場を立ち上げる交渉を進めているという シャープは 大型 主に 30 イ ンチ以上 の TV 向け液晶パネルについては日本国内 亀山第 1 第 2 工場 で生産し 小型の TV 向け液晶パネルで自社生産が間に合わない分については台湾 Quanta Display Inc. から外部調達している シャープは TV 向け液晶パネルの生産能力の確保という点 で 中国で 3 通りの投資プランを比較検討しているという ①中国の TFT 液晶メーカー の SVA グループと合弁する ②中国の大手家電メーカーの TCL と合弁する ③シャー プの液晶モジュール組み立て拠点がある江蘇省の南京市か無錫市で独資の液晶パネル工場 を建設する である このような状況下で シャープが深圳市政府や TCL 集団と合弁 191

199 で 深圳に合弁で約 10 億ドルを投じて 7.5G の液晶パネル工場を建設するという報道が流れた 24 しかしシャープと TCL は 2007 年 1 月 15 日にこれを否定している 25 中国の TFT 液晶パネルメーカーの SVA( 上海広電電子 上海市 ) BOE( 京東方科技集団 北京市 ) 龍騰光電 ( 江蘇省昆山市 ) が液晶パネル事業の統合を検討し 2007 年 6 月に合併する見込みであると報道された 26 合併は中国国内の液晶パネル産業の競争力を高めるためで BOE が液晶生産ラインの合併を打診し 2006 年末に 3 社は大画面液晶パネルの生産と関連する資産などを統合する意向書を交わしているという 27 現在のところ 3 社が所有する液晶パネル製造ラインは 最新型ではないものが 6 つ稼働している 生産能力は すべての製造ラインを合わせると月産約 20 万枚に達する 合併で生産規模を拡大し 政府の資金支援も仰ぎ 国産液晶パネルの競争力を高めたい考えである この合併が実現すれば 合併会社の年間売上高は 10 億ドル規模に達する ただし 製造できる液晶パネルは 汎用的なノート PC や PC 用液晶モニターを対象にした 15 インチ型や 17 インチ型 19 インチ型に限定される また SVA は NEC と提携しており 5G の生産ラインを稼働させているが SVA 広報担当者によると新会社が設立された場合は その計画を延期する可能性があるという 信息産業部は 液晶パネル産業に対して 2010 年までに第 5 世代以上のパネルの生産ラインを 10 本前後建設することを計画し 液晶パネル産業の拡大を目指している 中国政府は さらに 2010 年には第 6 世代と第 7 世代のラインの増設を目標に掲げている 液晶パネルだけでなく TFT 液晶用のガラス基板の工場建設が 2007 年 1 月から始まった 28 中国のブラウン管大手メーカー 彩虹集団電子 ( 陝西省 ) は 陝西省咸陽市において中国で本格的な生産ラインでは初めてとなる液晶ガラス基板工場を着工した 図表 9 にあるように 中国では相次いで液晶パネル生産ラインの建設が進められているが 従来中国国内でこれらとセットになる液晶ガラス基板生産メーカーは存在しなかった 中国ではこれまで液晶ガラス基板を輸入に頼っていたが 初めて国産化できることになる 液晶ガラス基板工場建設のプロジェクトの総投資額は 13 億元で 二期にわたり建設される 第一期では 7 億元が投入され 第 5 世代向け液晶ガラス基板生産ラインを 1 本建設し 2007 年末の稼動を目指している 予期される年間生産能力は 75 万平方メートル 年間売上高は 3.39 億元 利益も 1.2 億元近くに上る計画である この生産ラインは 彩虹が自主技術に基づき材料の配合方法 重要生産設備及び生産プロセスを開発したもので 設備改良をすれば 第 5.5 世代 第 6 世代のガラス基板を生産することも可能とされている 彩虹の液晶ガラス基板プロジェクトは 外国メーカーによる独占を打破し 中国の TFT の産業連鎖を完成させ 新型ディスプレイ産業の飛躍的発展を実現するものとして注目を集めている 彩虹のプロジェクトは 液晶パネルの中核部材となるガラス基板も国産化することで 液晶パネル産業の競争力向上を目指す中国の産業発展戦略と合致している

200 4. 中国電子デバイス産業の課題と見通し中国は海外からの投資増大と国内 OEM 企業の成長によって世界最大の電子機器生産拠点になった 中国の半導体市場は 同国における電子機器製造の拡大によってけん引されているのである 中国に生産拠点を設立する海外の電子機器セットメーカーは今後も増加し 中国の半導体需要が今後も増加することは容易に予想できる しかし 中国で半導体を消費するメーカーは 主に需要が顧客の意向に応じて突然変わる OEM メーカーであるため 中国の半導体メーカーは 顧客である OEM メーカーの需要の急激な変化に対応する必要がある また中国の国内半導体メーカーをみると SMIC を除き古いタイプの生産ライン ( 製造設備とプロセス技術 ) が依然として多く 歩留まりも悪い状況である 今後は SMIC を除く国内メーカーの動向が注目される 2006 年 1 ~ 11 月の液晶 TV の生産台数は 1,002.0 万台と前年同期比 130.3% 増となり 中国の液晶パネル産業 特に TV 向けに対する需要は拡大している ただ液晶パネルの国産化比率は 5% 程度にとどまっているものと推測されている 識者によると 需要は拡大しているものの 供給は 10 年遅れ であるという 29 液晶パネル産業は 大型化による設備投資資金の急増と生産技術の高度化に加えて 日系メーカーを中心に生産ノウハウをブラックボックス化する傾向があるため 中国のローカルメーカーが独力で量産化にこぎつけるには相当険しい道であるといえる 主な参考文献 参考 URL サーチナ総合研究所企画編集 中国 IT 白書 - サーチナ中国白書 2006 ~ サーチナ 2006 年 産業タイムズ社編 アジア半導体 / 液晶ハンドブック 年 CCID Consulting( 賽迪顧問 ) 中国信息産業部 中国総合研究センター ( 独立行政法人科学技術振興機構 ) 中国半導体行業協会 中日液晶ネット 注 1 中国半導体産業協会が発表した 2006 年の IC 設計業の売上高は 265 億元に達する見込み (2005 年は約 190 億元 ) であるという ( 半導体産業新聞 2007 年 1 月 10 日 ) 2 しかし 後述するように上海華虹 NEC 電子有限公司が 300mm ウエハー対応工場の建設を延期したように 前工程は人件費比率が 5% 程度と低く 中国の低コストの労働力を活用するメリットが少なく 全体としては外資系メーカーの前工程への設備投資意欲は決して高くない 3 EE Times Japan 2007 年 1 月 16 日 NIKKEI NET 2007 年 1 月 19 日など 4 日本経済新聞 2007 年 3 月 13 日など 年中国 IC 市場增長 27.8% 未来增速漸緩 CCID Consulting 2007 年 2 月 5 日 年中国集成電路産業規模破千億 CCID Consulting 2007 年 2 月 27 日 7 以下 半導体産業新聞 2006 年 8 月 30 日参照 8 中国情報局 NEWS 2006 年 8 月 9 日などを参照 9 EE Times Japan 2006 年 11 月 29 日 10 半導体産業新聞 2007 年 2 月 14 日 11 電波新聞 2006 年 9 月 14 日 崩せ中国市場日本半導体メーカーの挑戦上 / 下 日経産業新聞 2006 年 7 月 6 日及び 7 日などを参考にしている 12 電波新聞 2007 年 1 月 12 日 13 電波新聞 2006 年 9 月 12 日

201 14 日本経済新聞 2007 年 2 月 20 日 日経産業新聞 同日などを参考にしている 15 中国情報局 NEWS 2007 年 1 月 11 日 18 号文全面昇級徹改軟件和集成電路政策凌乱 ( 中国半導体行業協会 )2007 年 1 月 25 日 16 以上は 半導体産業新聞 2006 年 10 月 11 日 半導体産業を揺るがす 新 18 号文書 とは? Nikkei BPnet 2007 年 2 月 9 日 中国情報局 NEWS 2006 年 7 月 20 日 などを参考にしている 17 新華網 2006 年 6 月 7 日 電場新聞 2006 年 6 月 12 日 JETRO 北京センター知的財産権部知財ニュース 2006/6/30 号 (N0.92) を参考にしている 18 龍芯 2 号 は 第 10 期全国人民代表大会 ( 全人代 ) 第 5 回会議の国民経済 社会発展計画報告 ( 国家発展 改革委員会 ) でも自主創新関連政策の重要な革新的政策として取り上げられている 19 人民網日本語版 2006 年 9 月 14 日 20 人民網日本語版 2006 年 12 月 26 日 21 自主知識産権 PC 龍芯盒子受困性価比 CCID Consulting 2006 年 12 月 8 日 22 事件の詳細については 漢芯 チップのねつ造問題で上海交通大学教授らが処分 (MYCOM ジャーナル ) 2006 年 5 月 15 日 日経産業新聞 2006 年 5 月 17 日などを参照 23 日経産業新聞 2006 年 5 月 23 日 年 1 月 15 日付の台湾紙 工商時報 によると シャープと TCL と深圳市政府は合弁会社を設立し 中国で初の 7.5 世代液晶パネル工場を設立する と伝えた 工商時報 は業界筋の話として 新工場への初期投資額が 300 億台湾ドル (9.17 億ドル ) 以上になり 生産開始は 2008 年の見込み として伝えている ( Reuters 2007 年 1 月 15 日 ) 25 Reuters 2007 年 1 月 15 日 人民網日本語版 2007 年 1 月 16 日 26 EE Times Japan 2007 年 1 月 11 日 日本経済新聞 2006 年 12 月 28 日 27 中国情報局 NEWS 2007 年 3 月 6 日 28 以下は 国吉委員提供資料 ( 中国電子報 2007 年 1 月 18 日号抄訳 ) 電波新聞 2007 年 1 月 24 日 日経産業新聞 2007 年 1 月 22 日 MYCOM ジャーナル 2007 年 1 月 22 日 などを参照 29 泉谷渉氏講演 中国エレクトロニクス産業は大ブレーク (2006 年 10 月 11 日 神奈川県横浜市 )

202 第4節 建設機械 持続的な成長段階へ 年の市場概況 2006 年の中国の建設機械 以下建機 の需要は 国際的な統計には表れない中国純国 産メーカー製品も含めた主要 7 建機 ブルドーザ 油圧ショベル ホイールローダ オフロー ドダンプトラック モータグレーダ ミニ油圧ショベル ホイール式油圧ショベル の需 要は約 16 万台程度と推定される 対前年比では 13.8 増という状況である 内訳は純国 産メーカーが市場を独占するホイールローダが約 12 万台 同じく国産メーカーの独壇場 であるブルドーザが約 6,000 台 逆に外資系メーカーが優勢な油圧ショベル 外資系メー カーの現地生産分 が約 3 万台 その他オフロードダンプトラックやモータグレーダなど がそれぞれ数百台から 1,000 台規模程度の需要があると思われる 図表 1 200% 20 トンクラス油圧ショベルの月次需要と対前年同月比伸び率の推移 ( บ) 7, % HE 㔛ⷐ 150% 6,000 5, % 58% 50% 22% 16% 48% 0% 49% 29% 18% 43% 40% 4,000 27%3,000 2,000-50% 出所 中国工程機械工業協会統計データから作成 輸出は含まず 図表 2 中国の建設機械の需要推移 㪈㪏㪇㪇㪇㪇 㪈㪍㪇㪇㪇㪇 㪈㪋㪇㪇㪇㪇 䍓䍪䍹䍎䍢䍼䍞䍼䍻䍪䍽䍢䍵䍍䍖 䍱䍎䍞䍖䍼䍸䍎䍞䍼 䍬䍐䍎䍷䍹䍎䍞䍼 䍬䍐䍎䍷ᑼᴤ 䍚䍌䍫䍼䍷 䊚䊆ᴤ 䍚䍌䍫䍼䍷 ᴤ 䍚䍌䍫䍼䍷 䍪䍼䍷䍢䍼䍎䍙䍼 㪈㪉㪇㪇㪇㪇 㪈㪇㪇㪇㪇㪇 㪏㪇㪇㪇㪇 㪍㪇㪇㪇㪇 㪋㪇㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪇㪇 㪈㪐 㪐㪏 ᐕ 㪈㪐 㪐㪐 ᐕ 㪉㪇 㪇㪇 ᐕ 㪉㪇 㪇㪈 ᐕ 㪉㪇 㪇㪉 ᐕ 㪉㪇 㪇㪊 ᐕ 㪉㪇 㪇㪋 ᐕ 㪉㪇 㪇㪌 ᐕ 㪉㪇 㪇㪍 ᐕ 㪇 出所 中国工程機械工業協会統計データから作成 一部推定を含む 輸出は含まず 195 㪈㪉 㪈㪈 㪐 㪈㪇 㪏 㪎 㪍 㪌 㪋 㪊 㪉 㪈 㪈㪉 㪈㪈 㪐 㪈㪇 㪏 㪎 㪍 㪌 㪋 㪊 㪉 㪈 㪈㪉 㪈㪈 㪐 㪈㪇 㪏 㪎 㪍 㪌 㪋 㪊 㪉 㪈 -100% 1,000 0

203 政府のマクロコントロールによる影響で需要が大きく減った 2004 年から需要回復過程 にあった 2005 年に対して市場は安定的に成長していると言えよう また旺盛な固定資産 投資を背景に当面は堅調な需要の伸びが続くものと見られている 2006 年の日本から中国への建機 特に油圧ショベル 全旋回 油圧式 6 トン以上の油 圧ショベル の輸出通関実績を台数で見てみると 新車の油圧ショベルの中国向けが 2,646 台ある一方 中古車の油圧ショベルの中国向けは 373 台 香港向けが 1 万 9,881 台となっ ている 香港向けはその大半が大陸へ再輸出される為 中国に輸入される油圧ショベルの 新車と中古車の合計は 2 万 2,900 台となり 外資系メーカーが中国で現地生産し販売して いる油圧ショベルの需要に匹敵するボリュームで 中国で現地生産される油圧ショベルと あわせて 5 万台を超える油圧ショベルの需要があることになる 2 製品別の市場概況 1 油圧ショベル 車体重量 6 トン以上 外資系メーカーの主戦場である車体重量 6 トン以上の油圧ショベルの需要は 対 2005 年比で 38.5 の増加の 2 万 7,984 台となり過去最高の需要を記録した 2003 年の需要の 2 万 7,451 台を超え完全に復活した状況となった 油圧ショベルの中でも需要構成比の約 6 割を占める車体重量 20 トンクラスの月次の需要推移を見ても 2004 年の需要落ち込みに 対して需要回復が鮮明となった 2005 年に比較しても大きく伸びており金融引き締めの影 響もなく需要は旺盛な状況であった 月次の需要推移を見ても 春節明けの 3 4 カ月のセールスシーズンに需要が集中する 状況は変わらず 単月では春節がずれた影響もあるが 春節休暇明けの 2 月単月の需要は 対前年同月比で 158 増 3 月単月でも 58 増と高い伸びを示した 夏場は例年のことな 図表 3 油圧ショベルの年度別月次需要推移 㪎㪃㪇㪇㪇 㪍㪃㪇㪇㪇 㪌㪃㪇㪇㪇 㪇㪉ᐕ 㪇㪊ᐕ 㪇㪋ᐕ 㪇㪌ᐕ 㪇㪍ᐕ 㪋㪃㪇㪇㪇 㪊㪃㪇㪇㪇 㪉㪃㪇㪇㪇 㪈㪃㪇㪇㪇 㪇 㪈 㪉 㪊 㪋 㪌 㪍 㪎 㪏 㪐 㪈㪇 㪈㪈 㪈㪉 出所 中国工程機械工業協会統計データから作成 輸出は含まず 196

204 がらやや伸び悩みの状況であったが 年後半も対前年で 40% 以上伸びるなど好調であった ( 図表 3 参照 ) 建機需要の大半を占める油圧ショベルの需要は 西部大開発や西気東輸などに代表される国家的なインフラ整備推進や北京オリンピックや上海万博などの国家的プロジェクトにより喚起される それ以上に建機業界にとっては 農村の都市化 などの草の根的に推進される道路や電気などの社会インフラ整備の影響の方が大きいことは従来述べてきたとおりである しかしここ数年の爆発的な需要の伸びは 株か ショベルか という言葉で表されるような投機的な購入層が底上げしていた部分もあり 政府の金融引き締めの影響は懸念されるところである ただし建機の需要と相関関係が見られる固定資産投資についていえば 政府が目安としている伸び率 20% 程度が維持されるのであれば これに対応する建機 とりわけ油圧ショベルの需要は年率 10 ~ 20% 程度の成長が見込まれ 当面堅調な成長が見込まれよう 一方輸出に関して言えば 外資系メーカーの中国製油圧ショベルの年間輸出合計台数は 1,722 台 ( 中国工程機械工業協会統計データによる ) で総需要の 6% 程度であるが 2005 年比では 8 倍以上の実績となった 元々一部外資系メーカーが母国向けに限られた台数を輸出しているに過ぎず 2004 年の需要低迷による過剰在庫の解消の為の輸出があったのみだった しかし世界的な建機需要の盛り上がりによる各メーカーの生産逼迫状況を受けて 中国から供給をした影響があったと思われる これらは輸出先での品質 性能の評価にもよるが 世界的な建機需要の盛り上がりが継続する中 輸出増加の傾向はしばらく続くと思われる 国産メーカーの油圧ショベルの輸出は正確な全体像が把握できていないが 新聞報道で断片的に分かる状況において 中国コントラクターの海外工事受注に伴う持ち出しも含めてホイールローダなどとパッケージで輸出されているようである 国産メーカーの油圧 図表 4 基本建設投資と建機需要の相関 ( 出所 ) 国家統計局データなどを基にコマツにて作成

205 ショベルは外資系メーカーの席巻によって一時は撤退を余儀なくされるような状況であったが 急増する市場に食い込むべく 輸入コンポーネントや外資系部品メーカーを採用した製品を発売して再参入している ただ中国内市場は品質 性能のユーザー評価に一日の長があり アフターサービス網も充実している外資系メーカーの独壇場であり厳しい状況に変わりがない 一部の国産メーカーは 走出去 ( 海外進出 ) の方針の下で海外へ目を向け 安値を武器に特定の地域 国に食い込んでいる また 中国コントラクターの積極的な海外進出と併せて今後の輸出量は増加してゆくものと思われる (2) ホイールローダ中国国産メーカーが市場を独占する状況に変わりなく 積載重量 5 トンクラスの機械が日本における油圧ショベルと同様に 土木 建設工事で汎用機として普及しており 世界的に見ても圧倒的な市場規模となっている 2006 年 (1-12 月 ) の総需要は 11 万 8,911 台と対前年比で 12.8% 増 汎用機として安定的な成長をしていると言えよう 内訳は 4 トン以上のクラスのホイールローダが 7 万 766 台 4 トン未満の小型ホイールローダ ミニホイールローダが 4 万 8,171 台である 一方で外資系メーカーや海外メーカーの輸入車の需要は 300 台程度にとどまっており 大手国営系企業や鉱山 港湾など限られた市場しか開拓できておらず 汎用機として使用される一般土木などの市場はほとんど手付かずになっている 性能 品質に優れる外資系メーカーや輸入車の需要が広がらない主因は 輸入車の半分とも 3 分の 1 とも言われる安価な国産車の市場に性能 品質やアフターサービスなどの付加価値の説明を持ってしても圧倒的なイニシャルコスト差をユーザーに納得してもらえないことにある 加えて交換部品の入手が容易で一般の修理工場でもメンテナンスや修理が可能などのランニングコストもさほどかからない 中国の国産ホイールローダは中央政府主導の下 80 年代に締結した海外メーカーとの技術援助 ( ライセンス ) 契約に基づき全国のほとんどのメーカーで同じ図面を基に生産されており メーカーが違えどもモデル名も基本的な構造も同じことが大きい 但し今後は油圧ショベルの市場と同様に高品質 高性能やアフターサービスを重視するなどユーザーニーズの多様化に合わせ コンポーネントを輸入品や外資系部品メーカー製に切り替えるなど国産車のグレードアップがトップメーカーを中心に始まっており また 2009 年にも正式に始まるといわれている排ガス規制への対応から安値一辺倒の戦略も見直しが必要となろう このことは以前の売り切り 保障期間やアフターサービスなしの姿勢からここ 1-2 年で一部国産メーカーが 三包 ( 修理 交換 返品の保証 ) の実施 以客戸為中心 ( ユーザー中心 ) や 及時服務 ( 即時サービス ) などのスローガンを掲げてのアフターサービス重視 ユーザー重視を前面に出してきていることからも窺えよう また欧米メーカーによる中位国産メーカーの買収もあり このようなメーカーに対しては品質改善を中心にてこ入れが進むものと思われ 業界は新たな段階へ入ったといえよう

206 図表 5 ホイールローダの需要推移 บ 㪏㪇㪇㪇㪇 㪎㪇㪇㪇㪇 㪍䊃䊮એ 㪌䊃䊮 㪋䊃䊮 㪍㪇㪇㪇㪇 㪌㪇㪇㪇㪇 㪋㪇㪇㪇㪇 㪊㪇㪇㪇㪇 㪉㪇㪇㪇㪇 㪈㪇㪇㪇㪇 ቯ 䋩 䋨ផ 㪇㪌 ᐕ 㪉㪇 㪇㪍 ᐕ 㪉㪇 㪉㪇 㪇㪋 ᐕ 㪇㪊 ᐕ 㪉㪇 㪇㪉 ᐕ 㪉㪇 㪉㪇 㪇㪈 ᐕ 㪇 輸出についてはトップメーカーを中心に油圧ショベル同様イニシャルコストをアピール してアフリカ 中央アジアや中南米などにへの輸出が増加しているようだ 特にアフリカ は中国の資源獲得外交を背景に 中国企業の進出に伴う持ち込みや輸出が相当あると推定 される 油圧ショベル同様 この傾向は今後もしばらく続き輸出量は増えてゆくであろう 3 ブルドーザ ホイールローダと同様国産メーカーが市場を独占するカテゴリーである ホイールロー ダとは異なり 油圧ショベルと同様マクロコントロールの影響を大きく受け 2004 年は需 要を減らしたが 2005 年 2006 年と需要が戻ってきた 図表 3 参照 ブルドーザはホイールローダや油圧ショベルと異なり汎用機として使用されることはな く 整地など用途が限定されることもあり 現在の需要規模で今後推移してゆくという業 界の見通しは変わらない 輸出については油圧ショベルやホイールローダと同じく 中国コントラクターによる中 国域外工事受注による海外への持ち出しやアフリカ 中央アジアなどへの輸出がある 図表 6 中国のブルドーザの需要推移 䋶䇭ਛ 䈱䊑䊦䊄䊷䉱䈱㔛ⷐផ⒖ บ 䊑䊦䊄䊷䉱䈱㔛ⷐ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 㪋㪃㪎㪌㪇 㪉㪇㪇㪊ᐕ 㪎㪃㪋㪉㪐 䋨ᵈ䋩䉮䊙䉿 䈼 出所 コマツ調べ 199 㪉㪇㪇㪋ᐕ 㪌㪃㪌㪇㪌 㪉㪇㪇㪌ᐕ 㪌㪃㪉㪊㪎 㪉㪇㪇㪍ᐕ 㪌㪃㪌㪇㪇

207 4 ミニ油圧ショベル ミニ油圧ショベルは車体重量 6 トン未満の小型のショベルをいうが 不動産投資の急増 を背景とした都市土木工事の増加を背景に 20 トンクラスの油圧ショベルの頭金程度で 購入でき かつひとつ上のクラスの機械の仕事もこなせることなどの新規参入の壁の低さ とあいまって今後もかなり強い需要が期待できると見られている また中国の土木 建設 工事では個人による下請け 孫請けでの請負仕事が多く ミニ油圧ショベルはイニシャル コストが少なくてすむが 大きなクラスの機械と比べても請負単価がさほど変わらないこ とから 個人事業者にとっては大変魅力的であり 需要増の後押しをしているようだ ま たこのクラスのショベルは工事現場から工事現場へと渡り歩いて請負の土工仕事をするた め 現場間の輸送コストが重要であり 積載重量 5 トンのトラックで移動できる輸送性の 良さも需要増の一因と言えよう この為現地生産している各メーカーも相次いでミニ油圧 ショベルへの参入や該クラスのモデルの増産を打ち出している 5 その他の建設機械 ①道路機械 振動ローラ モータグレーダ アスファルトフィニッシャ このカテゴリーの建機は 道路網整備の進展に伴う高速道路網建設や建設後の補修工事 図表 7 ミニ油圧ショベル 車体重量 6 トン未満 の需要推移 䋷䇭䊚䊆ᴤ 䉲䊢䊔䊦䈱㔛ⷐផ⒖ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 䊚䊆ᴤ 䉲䊢䊔䊦 ኻ೨ᐕ 䈶 㪏㪇㪏 㪉㪈㪊㪅㪉㩼 㪉㪇㪇㪊ᐕ 㪉㪃㪌㪐㪈 㪉㪉㪇㪅㪎㩼 㪉㪇㪇㪋ᐕ 㪊㪃㪋㪐㪈 㪊㪋㪅㪎㩼 㪉㪇㪇㪌ᐕ 㪋㪃㪊㪐㪎 㪉㪍㪅㪇㩼 㪉㪇㪇㪍ᐕ 㪌㪃㪏㪋㪍 㪊㪊㪅㪇㩼 䋨ᵈ䋩ਛ Ꮏ ᯏ Ꮏ දળ 䊂䊷䉺䈎䉌 ᚑ 出所 中国工程機械工業協会統計データから作成 に使用され需要が増えてきている 中国交通部によると中国の高速道路の総延長は 2006 年末で 4 万 5,000 に達しており また農村における舗装道路も 2005 年末で 63 万 0,000 が建設されている状況である 2005 年 1 月に発表された政府の 国家高速道路網計画 に基づいて人口 20 万人以上の都市高速道路で結ばれ 2020 年に完成する予定の高速道路 の総延長は 2006 年末現在の実績の約 1.8 倍の 8 万 5,000 となる また 2006 年からの 5 年間で道路総延長は 38 万 増加し 230 万 に達するという見込みもあり 今後もこの 分野向けに道路機械をはじめとする建設機械の需要が見込まれよう ②オフロードダンプトラック 中国経済の急速な発展に伴う原材料の需要拡大による既存鉱山の増産や新規鉱山開発が 背景にあり 大手鉱山ユーザーを中心に一層の生産効率の向上やスケールメリットによ るコストダウン追求の姿勢が鮮明になっていることは変わらないが 依然として積載重 量 20 トンクラスの国産ダンプや欧州メーカー系の合弁現地製ダンプが価格を武器に高い 200

208 シェアを占めている市場である 但し石炭鉱山向けに一層の設備の大型化が求められ 中小鉱山でも性能 品質のより優れた製品を求めるユーザーニーズが現れ始めている 一方全世界的に鉱山向け大型油圧ショベルやオフロードダンプトラックの需要がかつてない盛り上がりを見せており これらの輸入製品の納期はどのメーカーも長納期化している傾向は変わらない 昨今の国内産業の保護 育成の機運の高まりもありこれまで輸入建機の牙城であった中国での生産がほとんどない大型建機の分野においても 最近は 中国国産 を前面に押し出し 短納期 安価をアピールする例が目立ってきている 中国に進出している外資系メーカーは従来輸入で対応してきた大型機械の現地生産への切り替えをはじめ 従来の考え方にとらわれない思い切ったアクションを早急に起こすことが設備投資を急ぐ中国の鉱山ユーザーの要求を満足させる為に必要であろう

209 第5節 自動車 拡大する市場と 企業環境の変化 1 生産と市場の動向 2006 年の自動車生産は速報ベースで台数が 万台 伸び率が 27.3 と またも大 幅増加となった 4 月から 7 月にかけて減少を続けていたことから 伸び率 10 程度を見 込む向きもあったが 9 月以降急激に増加し 通年では大きな伸びとなった 販売 工場 出荷 は 万台 伸び率 25.1 だった 生産 販売ともにドイツを 販売は日本を それぞれ大きく抜いた 伸びの主体は基本型乗用車 以下 すべて単に 乗用車 と記す で 05 年の 万台から 万台へと 万台増 年初予測 15 を大幅に上回る 39.8 の驚異的な 増加である 伸び幅の過去最高は 2003 年の 92.8 万台 伸び率 85.1 これによって自 動車全体のうち乗用車の割合は と 半分を越えた 05 年は 市場拡大の 重点は完全に乗用車に移ったといえる その要因は①続々投入される新商品②価格の低下 ③販売網の急速な整備④収入の急増と購入意欲の拡大 そして⑤乗用車を身近な商品とす る意識の変化 などといえる これまでの拡大足取りを見ると 2002 年から翌 03 年まで乗用車の 井噴式 増加で 市場規模が一気に拡大したあと 04 年には成長鈍化の様相が見えた しかし同年後半か ら乗用車が再び拡大基調に変り 年を通じてこの動きはいっそう加速した 乗用 車市場急拡大の事態が再度現われたことは ひところいわれた 乗用車購入が可能な層は 図表 1 㪉㪇㪇㪈ᐕ 㩷 บᢙ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 自動車生産台数と内訳の変化 輸入台数 㪉㪇㪇㪊ᐕ 㪉㪇㪇㪋ᐕ 㪉㪇㪇㪌ᐕ 㪉㪇㪇㪍ᐕ 䇭䇭䇭䇭䇭䇭䇭 㩷㩷㩷㪉㪃㪊㪊㪋㪃㪋㪋㪇 㩷㩷㩷㪊㪃㪉㪌㪈㪃㪉㪉㪌 㩷㩷㩷㪋㪃㪋㪋㪊㪃㪍㪏㪍 㩷㩷㩷㪌㪃㪇㪎㪇㪃㪌㪉㪎 㩷㩷㩷㪌㪃㪎㪇㪎㪃㪍㪏㪏 㩷㩷㩷㪎㪃㪉㪎㪐㪃㪎㪉㪍 㩷㪇㪌ᐕ䈎䉌䈱Ⴧടᐲ䈏䈘䉌䈮ടㅦ䈚䇮㪇㪍ᐕ䈱ᄢ 䈶䈮䈧䈭䈏䉎 ਸ਼ ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪇㪊㪃㪌㪉㪈 㩷㩷㩷㪈㪃㪇㪐㪇㪃㪏㪉㪇 㩷㩷㩷㪉㪃㪇㪈㪏㪃㪏㪎㪌 㩷㩷㩷㪉㪃㪊㪈㪍㪃㪉㪍㪉 㩷㩷㩷㪉㪃㪎㪍㪎㪃㪎㪉㪉 㩷㩷㩷㪊㪃㪏㪍㪐㪃㪋㪐㪋 䇭䇭ᵈ䋺㩷㪉㪇㪇㪌ᐕએ㒠䈲ၮᧄ ਸ਼ ゞ䈱䉂 ゞ 㩷㩷㩷㪈㪃㪍㪊㪇㪃㪐㪈㪐 㩷㩷㩷㪉㪃㪈㪍㪇㪃㪋㪇㪌 㩷㩷㩷㪉㪃㪋㪉㪋㪃㪏㪈㪈 㩷㩷㩷㪉㪃㪎㪌㪋㪃㪉㪍㪌 㩷㩷㩷㪉㪃㪐㪊㪐㪃㪐㪍㪍 㩷㩷㩷㪊㪃㪋㪈㪇㪃㪉㪊㪉 䇭䇭ᵈ䋺㩷㪉㪇㪇㪌ᐕએ㒠䈲䇮䌍䌐䌖䍂䌓䌕䌖䍂 ਸ਼ ゞ䉕 䉃 㩷㩷㩷䈉䈤㩷䌃䌋䌄 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪋㪃㪎㪇㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪃㪇㪏㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪉㪐㪃㪇㪊㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪏㪉㪃㪍㪐㪍 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪉㪊㪃㪈㪉㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪊㪏㪃㪈㪉㪌 䇭䇭ᵈ䋺㩷䈉䈤ၮᧄ ਸ਼ ゞ䈲䇮㪇㪌ᐕ㩷㪋㪇㪉㪃㪋㪋㪍บ䇮㪇㪍ᐕ㩷㪊㪊㪎㪃㪍㪈㪉บ䇯 ਛ㪚㪢㪛 㩷 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪅㪉㪇 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪇㪅㪊㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪅㪐㪇 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪅㪌㪏 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪅㪋㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪅㪍㪋 㩷ਸ਼ ゞ ᄙ ൻ䇮 䈩 䈱Ⴧട䇮䈭䈬䈱 ᥊䈲䈬䈉 䈒䈎 㩷 บᢙ䈱Ⴧട䈫ኻ೨ᐕჇട 䇭䋨 䊂䊷䉺䈎䉌 䋩 㩷 บᢙ䈱Ⴧട 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪍㪌㪃㪊㪎㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪈㪍㪃㪎㪏㪌 㩷㩷㩷㪈㪃㪈㪐㪉㪃㪋㪍㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪉㪍㪃㪏㪋㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪊㪎㪃㪈㪍㪈 㩷㩷㩷㪈㪃㪌㪎㪉㪃㪇㪊㪏 䇭ㆊ ᦨᄢ䈱ᐕ㑆Ⴧടบᢙ䉕 䇮䇭 ኻ೨ᐕჇട 㩷 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪉㪅㪏㪊 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪐㪅㪉㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪍㪅㪍㪏 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪋㪅㪈㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪉㪅㪌㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪎㪅㪌㪋 䇭㪇㪋ᐕ䈲 䈤 䈇䈢䈎䈮 䈋䈢䈏䇮㪇㪍ᐕ䈲 ᗐ䉕 䈋䉎ᕆჇ 䇭㩷㩷㩷㩷䈉䈤㩷ਸ਼ ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪏㪃㪏㪋㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪏㪎㪃㪉㪐㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪉㪏㪃㪇㪌㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪎㪃㪊㪏㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪌㪈㪃㪋㪍㪇 㩷㩷㩷㪈㪃㪈㪇㪈㪃㪎㪎㪉 䇭㪇㪍ᐕ䈱Ⴧടบᢙ䈲䇮ㆊ ᦨᄢ䇮䇭䇭ਸ਼ ゞ䈏 บᢙ䉕 ᒁ ኻ೨ᐕჇട 㩷 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪅㪊㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪌㪅㪇㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪌㪅㪇㪏 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪋㪅㪎㪊 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪐㪅㪋㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪐㪅㪏㪈 䇭䈖䉏䈾䈬䈱ਸ਼ ゞჇട䈱 䈐䈲 䈏 䈭䈎䈦䈢 䇭㩷㩷㩷㩷䈉䈤㩷 ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪍㪃㪌㪉㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪉㪐㪃㪋㪏㪍 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪍㪋㪃㪋㪇㪍 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪉㪐㪃㪋㪌㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪏㪌㪃㪎㪇㪈 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪎㪇㪃㪉㪍㪍 䇭㪇㪌ᐕ䈱Ⴧട㊂䈏ዋ䈭䈜䈑䈢 䈎 ኻ೨ᐕჇട 㩷 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪅㪊㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪉㪅㪋㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪉㪅㪉㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪊㪅㪌㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪅㪎㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪅㪇㪇 䇭ᵄ䈲䈅䉎䉅䈱䈱䇮䈾䈿 ቯ䈚䈢Ⴧട 䇭㩷㩷㩷㩷ਸ਼ ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪇㪅㪈㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪊㪅㪌㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪌㪅㪋㪊 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪌㪅㪍㪏 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪏㪅㪋㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪊㪅㪈㪌 䇭ਸ਼ ゞ 䈱ᕆ 䈒 㩷ャ ゞ䈱บᢙᄌൻ 㩷ャ บᢙ ਸ਼ ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪈㪃㪊㪐㪏 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪉㪎㪃㪊㪉㪊 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪉㪃㪊㪇㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪎㪃㪍㪐㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪈㪃㪏㪍㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪉㪎㪃㪐㪎㪎 䇭 䈱ᕆჇ䈮䉅䈎䈎䉒䉌䈝䇮 ᒝ䈇ャ ゞ㔛ⷐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪍㪃㪍㪊㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪇㪃㪊㪉㪐 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪊㪃㪇㪈㪎 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪍㪃㪇㪏㪌 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪍㪃㪌㪋㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪈㪃㪎㪏㪇 䇭 Ⴧട䈮䉋䉍ャ ゞ䈲㜞 ਸ਼ ゞ䈮 ᢳ䈚䈩ⴕ䈒 ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪋㪃㪎㪍㪍 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪍㪃㪐㪐㪋 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪐㪃㪉㪐㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪈㪃㪍㪈㪇 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪌㪃㪊㪉㪇 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪍㪃㪈㪐㪎 䇭䈉䈤䇮䉥䊐䊨䊷䊄ゞ䈏 ታ䈮Ⴧട䇮㪏㪍㪃㪉㪋㪎บ 出所 中国汽車工業綜合分析 各年 各月版 一部 中国汽車工業年鑑 データを処理 202

210 図表 2 㪉㪇㪇㪍ᐕ 乗用車企業販売 企業出荷 ランキング 㪉㪇㪇㪌ᐕ 㪉㪇㪇㪋ᐕ 㪉㪇㪇㪊ᐕ 㪉㪇㪇㪉ᐕ 㪉㪇㪇㪈ᐕ 㪈 㩷 ᶏㅢ ᴁゞ 㪊㪍㪌㪃㪊㪎㪉 㪐㪅㪌㪋 㩷 ᶏㅢ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪏㪃㪌㪎㪈 㪈㪇㪅㪎㪊 㩷 ᶏᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪌㪌㪃㪇㪋㪉 㪈㪌㪅㪋㪎 㩷 ᶏᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪐㪍㪃㪇㪉㪊 㪉㪇㪅㪌㪐 㩷 ᶏᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪎㪏㪃㪏㪐㪇 㪉㪌㪅㪍㪊 ᶏᄢⴐᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪊㪇㪃㪉㪎㪏 㪉㪈㪅㪈㪍 㪉 㩷 ᴁᄢⴐᴁゞ 㪊㪋㪈㪃㪉㪈㪏 㪏㪅㪐㪈 㩷 ᶏᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪋㪋㪃㪎㪉㪍 㪏㪅㪎㪐 㩷 ᴁᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪐㪃㪐㪉㪇 㪈㪊㪅㪇㪎 㩷 ᴁᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪏㪃㪇㪇㪍 㪈㪌㪅㪋㪐 㩷 ᴁᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪐㪈㪃㪍㪐㪌 㪈㪎㪅㪍㪉 ᴁᄢⴐᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪊㪊㪃㪏㪐㪊 㪈㪉㪅㪊㪈 㪊 㩷 ᶏᄢⴐᴁゞ 㪊㪋㪇㪃㪌㪎㪏 㪏㪅㪐㪇 㩷 ᴁᄢⴐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪊㪌㪃㪍㪉㪉 㪏㪅㪋㪎 㩷 ᶏㅢ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪌㪉㪃㪈㪇㪐 㪈㪇㪅㪐㪐 㩷 ᶏㅢ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪇㪈㪃㪉㪏㪉 㪈㪇㪅㪋㪍 㩷 ᶏㅢ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪈㪃㪍㪉㪊 㪈㪇㪅㪉㪍 ᶏㅢ ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪏㪃㪌㪋㪊 㪌㪅㪊㪏 㪋 㩷ᄸℰᴁゞ 㪉㪎㪉㪃㪋㪊㪉 㪎㪅㪈㪉 㩷ർ੩ ઍ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪉㪈㪃㪍㪍㪈 㪎㪅㪐㪎 㩷ᐢᎺᧄ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪇㪉㪃㪋㪎㪈 㪏㪅㪏㪉 㩷ᄤᵤᴁゞᄐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪋㪃㪍㪉㪉 㪏㪅㪌㪍 㩷ᄤᵤᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪉㪃㪇㪍㪎 㪏㪅㪋㪍 㦖ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪊㪃㪐㪏㪇 㪋㪅㪐㪍 㪌 㩷ർ੩ ઍ 㪉㪍㪈㪃㪏㪊㪌 㪍㪅㪏㪋 㩷ᐢᎺᧄ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪇㪊㪃㪉㪉㪐 㪎㪅㪊㪇 㩷ർ੩ ઍ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪋㪋㪃㪇㪐㪇 㪍㪅㪉㪏 㩷ᐢᎺᧄ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪎㪃㪈㪊㪇 㪍㪅㪇㪐 㩷 㦖ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪋㪃㪊㪎㪏 㪎㪅㪎㪌 ᐢᎺᧄ ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪈㪃㪈㪋㪍 㪋㪅㪎㪇 㪍 㩷ᐢᎺᧄ 㪉㪉㪋㪃㪊㪈㪐 㪌㪅㪏㪍 㩷ᄤᵤ ᴁᄐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪐㪇㪃㪇㪈㪐 㪍㪅㪏㪊 㩷ᄤᵤ ᴁᄐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪊㪇㪃㪇㪊㪈 㪌㪅㪍㪎 㩷 㦖ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪊㪃㪈㪉㪍 㪌㪅㪊㪍 㩷㐳 ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪎㪃㪏㪋㪍 㪍㪅㪉㪋 ᄤᵤᴁゞᎿ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪈㪃㪇㪈㪐 㪋㪅㪍㪐 㪎 㩷 ᴁ ໐ 㪉㪈㪇㪃㪊㪏㪎 㪌㪅㪋㪐 㩷ᄸℰᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪏㪊㪃㪐㪉㪋 㪍㪅㪍㪈 㩷㐳 ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪇㪃㪇㪌㪉 㪋㪅㪏㪇 㩷㐳 ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪇㪃㪇㪌㪋 㪌㪅㪉㪇 㩷ᐢᎺᧄ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪐㪃㪇㪌㪉 㪌㪅㪋㪊 㐳 ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪉㪃㪌㪇㪌 㪊㪅㪐㪈 㪏 㩷ᵽᳯศ 㪉㪇㪋㪃㪊㪊㪈 㪌㪅㪊㪋 㩷 㘑ਸ਼ ゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪌㪎㪃㪌㪈㪍 㪌㪅㪍㪍 㩷 㦖ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪐㪃㪈㪉㪐 㪊㪅㪏㪏 㩷 ᶏᄸℰ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪐㪃㪎㪎㪏 㪋㪅㪈㪌 㩷 ᶏᄸℰ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪇㪃㪊㪐㪏 㪋㪅㪍㪊 ᶏᄸℰᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪃㪐㪋㪈 㪉㪅㪎㪌 㪐 㩷 㦖ᴁゞ 㪉㪇㪈㪃㪊㪈㪏 㪌㪅㪉㪍 㩷 㦖ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪋㪇㪃㪊㪐㪐 㪌㪅㪇㪌 㩷 ᶏᄸℰ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪍㪃㪌㪍㪏 㪊㪅㪎㪎 㩷㘑 ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪍㪃㪐㪎㪉 㪉㪅㪐㪍 㩷 㘑ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪏㪃㪈㪍㪏 㪊㪅㪌㪈 ᴁゞ㓸 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪈㪃㪊㪎㪌 㪈㪅㪐㪍 㪈㪇 㩷 㘑ᴁゞਸ਼ ゞㇱ 㪈㪐㪏㪃㪐㪇㪌 㪌㪅㪈㪐 㩷 ᴁ ໐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪊㪌㪃㪋㪎㪈 㪋㪅㪏㪎 㩷 ᴁ ໐ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪈㪃㪏㪎㪐 㪊㪅㪌㪎 㩷 ᴁヴゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪈㪃㪊㪈㪋 㪉㪅㪍㪎 㩷 ᴁ㓸 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪊㪃㪊㪍㪋 㪊㪅㪇㪎 㘑ᴁゞ ม 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪃㪐㪍㪊 㪈㪅㪍㪌 㪈㪈 㩷ᄤᵤ ᴁᄐ 㪈㪐㪍㪃㪏㪈㪎 㪌㪅㪈㪋 㩷ᵽᳯ ᖱ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪏㪃㪇㪋㪈 㪋㪅㪉㪋 㩷 㘑ᖝ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪉㪃㪋㪎㪇 㪉㪅㪎㪉 㩷ർ੩ ઍ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪏㪃㪋㪏㪐 㪉㪅㪌㪉 㩷ᶏධᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪃㪋㪌㪍 㪈㪅㪍㪇 ⒌Ꮉ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪃㪇㪏㪏 㪇㪅㪋㪎 㪈㪉 㩷㐳 㪈㪊㪌㪃㪌㪎㪈 㪊㪅㪌㪋 㩷 㘑ᖝ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪌㪃㪍㪈㪏 㪊㪅㪏㪇 㩷 㘑䋨㘑 䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪇㪃㪎㪏㪐 㪉㪅㪍㪌 㩷 㘑ᖝ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪍㪃㪊㪈㪏 㪉㪅㪋㪈 㩷 ⒌Ꮉ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪃㪌㪇㪇 㪈㪅㪌㪉 ർ੩ᴁゞᎿ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪃㪊㪊㪌 㪇㪅㪋㪇 㪈㪊 㩷 㘑ᖝ 㪈㪈㪉㪃㪈㪍㪉 㪉㪅㪐㪊 㩷㊀ᘮ㐳 ᧁ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪇㪃㪎㪈㪎 㪊㪅㪉㪍 㩷ᶏධᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪊㪃㪉㪇㪌 㪉㪅㪊㪉 㩷べㅴᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪍㪃㪏㪎㪈 㪈㪅㪐㪉 㩷ർ੩ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪃㪈㪍㪌 㪇㪅㪋㪎 Ꮊ Ꮏ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪃㪉㪌㪊 㪇㪅㪈㪉 㪈㪋 㩷㊀ᘮ㐳 ᧁ 㪈㪈㪉㪃㪇㪐㪎 㪉㪅㪐㪊 㩷㐳 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪍㪉㪃㪏㪐㪌 㪉㪅㪉㪍 㩷 ᴁヴゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪇㪃㪎㪐㪏 㪉㪅㪉㪈 㩷 ධ䋨 ᑪ䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪊㪃㪌㪌㪎 㪈㪅㪎㪋 㩷 Ꮊ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪃㪏㪊㪈 㪇㪅㪈㪎 ᳯධᯏ ෧ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪏㪐 㪇㪅㪇㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪏㪐 㪇㪅㪇㪉 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪐㪃㪋㪍㪈 㪊㪅㪍㪊 䈠䈱 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪐㪍 㪇㪅㪇㪌 㪈㪌 㩷 ᴁᶏ㚍ᴁゞ 㪍㪌㪃㪏㪇㪇 㪈㪅㪎㪉 㩷 ᴁᶏ㚍 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪐㪃㪎㪊㪐 㪉㪅㪈㪌 㩷㐳 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪎㪃㪈㪈㪐 㪉㪅㪇㪌 㩷ລ㘧ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪊㪃㪇㪋㪎 㪈㪅㪎㪉 㩷ᳯධᯏ ෧ 㪈㪍 㩷ລ㘧ᴁゞ 㪍㪌㪃㪊㪐㪈 㪈㪅㪎㪈 㩷 ᴁヴゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪐㪃㪈㪊㪍 㪉㪅㪈㪊 㩷ᵽᳯ ᖱ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪇㪃㪉㪏㪐 㪈㪅㪊㪉 㩷㊄ ਛ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪏㪃㪇㪉㪍 㪈㪅㪋㪍 㪈㪎 㩷ᳯ ᴡᴁゞ 㪍㪋㪃㪇㪏㪐 㪈㪅㪍㪎 㩷ລ㘧ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪐㪃㪍㪋㪇 㪈㪅㪎㪏 㩷ລ㘧ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪃㪐㪌㪇 㪈㪅㪊㪈 㩷ศ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪋㪃㪇㪋㪋 㪈㪅㪉㪌 㪈㪏 㩷㊄ ᴁゞ 㪍㪉㪃㪐㪐㪎 㪈㪅㪍㪌 㩷ᳯ ᴡ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪋㪍㪃㪌㪊㪎 㪈㪅㪍㪎 㩷ർ੩ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪐㪃㪏㪊㪋 㪈㪅㪊㪇 㩷ർ੩ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪈㪃㪐㪍㪌 㪈㪅㪈㪋 㪈㪐 㩷ᐢᎺ 㪍㪈㪃㪉㪌㪋 㪈㪅㪍㪇 㩷 ධ䋨 ᑪ䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪎㪃㪈㪐㪍 㪈㪅㪊㪋 㩷 ධ䋨 ᑪ䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪏㪃㪍㪐㪊 㪈㪅㪉㪌 㩷 ⒌Ꮉ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪇㪃㪉㪌㪊 㪈㪅㪇㪌 㪉㪇 㩷 ㄻᴁゞ 㪍㪇㪃㪈㪈㪍 㪈㪅㪌㪎 㩷べㅴᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪊㪍㪃㪇㪋㪈 㪈㪅㪊㪇 㩷 ᴡ㘧ᯏ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪎㪃㪊㪏㪐 㪈㪅㪈㪐 㩷㐳 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪃㪉㪐㪏 㪇㪅㪐㪇 㩷䈠䈱 㪉㪈 㩷 ᴁヴゞ 㪌㪍㪃㪊㪋㪇 㪈㪅㪋㪎 㩷㊄ ᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪎㪃㪌㪏㪊 㪇㪅㪐㪐 㩷べㅴᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪍㪃㪌㪌㪊 㪈㪅㪈㪍 㩷 ᴡ㘧ᯏ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪍㪃㪇㪈㪊 㪇㪅㪏㪊 㪉㪉 㩷 ᴁㅢ 㪋㪇㪃㪇㪈㪌 㪈㪅㪇㪌 㩷 ᴁㅢ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪍㪃㪐㪇㪇 㪇㪅㪐㪎 㩷ᵽᳯศ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪈㪃㪉㪊㪌 㪇㪅㪐㪊 㩷ᶏධᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪐㪃㪊㪇㪍 㪇㪅㪋㪏 㪉㪊 㩷 㘑ᧄ 㪊㪎㪃㪏㪏㪇 㪇㪅㪐㪐 㩷ศ ᶏ ᥉ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪉㪃㪌㪋㪍 㪇㪅㪏㪈 㩷㊄ ਛ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪐㪃㪍㪐㪇 㪇㪅㪏㪍 㩷 㘑䋨㘑 䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪏㪃㪈㪊㪍 㪇㪅㪋㪉 㪉㪋 㩷 ධ䋨 ᑪ䋩 㪊㪈㪃㪊㪊㪌 㪇㪅㪏㪉 㩷 ㄻᴁゞ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪈㪃㪈㪎㪈 㪇㪅㪋㪇 㩷 ⒌Ꮉ䋨 ㅛ䋩 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪎㪃㪐㪇㪇 㪇㪅㪎㪏 㩷ᳯධᯏ ෧ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪌㪃㪌㪋㪍 㪇㪅㪉㪐 㪉㪌 㩷べㅴᴁゞ 㪊㪈㪃㪊㪈㪇 㪇㪅㪏㪉 㩷ᵽᳯศ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪃㪍㪋㪎 㪇㪅㪊㪏 㩷ศ ᶏ ᥉ 㪇㪅㪋㪌 㩷ᵽᳯ ᖱ 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪉㪃㪍㪌㪈 㩷ၮᧄ ਸ਼ ゞ㩷 㪊㪃㪏㪉㪏㪃㪏㪍㪉 㪊㪍 㩷ၮᧄ ਸ਼ ゞ㩷 㩷㩷㩷㪉㪃㪎㪏㪉㪃㪏㪌㪏 㪊㪌 ว䇭䇭䇭 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪈㪇㪃㪊㪉㪈 㩷㩷㩷㪉㪃㪉㪐㪋㪃㪎㪌㪉 㪊㪊 ว䇭䇭䇭 㩷㩷㩷㪈㪃㪐㪉㪊㪃㪏㪈㪎 㪇㪅㪈㪋 㪊㪉 ว䇭䇭䇭 㩷㩷㩷㩷㪈㪃㪇㪏㪏㪃㪇㪏㪊 ว䇭䇭䇭 㩷㩷㩷㩷㩷㩷㩷㪎㪇㪉㪃㪈㪇㪋 出所 中国汽車工業綜合分析 各年各月版データから作成 すでに購入を終え 今後の伸びは大きくない との見方を覆すもので 乗用車には根強い 需要があることを示すものと見ることができる ただし今年の大幅な拡大の後 今後の継 続余力がどれほど大きいかは 予測の難しいところといえよう 07 年予測は 成行きで 800 万台 強気に 850 万台を予測する向きもあり つぎは 1,000 万台が何時になるかが関心事である 図表 1 に 2001 年以来の自動車生産台数と内訳およ び輸入台数の変化を整理した 2010 年の生産台数が繁く取り沙汰されているが このあと一ケタの伸びでも 1,000 万台 を越えてしまう さらに行けば 2010 年代半ばに米国並みの 1,500 万台規模に至る流れで ある 燃料 原材料などの制約要因があるとはいえ 経済発展に伴う自動車需要の増大は 大方の予想を遥かに上回るものになっている 保有台数の状況を見ると 増加幅が大きいのは依然として沿海部の数省市であり 内陸 部の需要が顕在化している様子はまだ見えて来ない 今後の内陸経済の発展動向は 自動 車需要の拡大に直接影響を与える注目点といえよう 基本型乗用車の生産企業は 36 社を数え 市場シェアは分散している 先発メーカーで ある VW フォルクスワーゲン 系の 2 社は最上位を保つとはいえ シェアは各々 8.8 強まで下がり 二ケタにも届かない 少数企業が市場の大部分を押さえる寡占状態は こ こ数年多くの新規参入が加わった結果 大きく変化している 自主開発を標榜する地方国 有企業の奇瑞汽車 民営企業の吉利汽車が 生産ランキングでそれぞれ 第 3 位 27 万 5,688 台 シェア 7.12 第 8 位 20 万 6,958 台 同 5.35 と大健闘していることも 記して おかねばならない 図表 2 に 2001 年からの乗用車販売 出荷 の企業別ランキングを 整理した 203

211 2 自動車に関する政策などの変化 1 小型車の制限解除 2005 年 12 月 25 日 国務院から各省 市政府部門等宛てに 省エネ環境保護型小排気 量車の発展を奨励することに関する意見 が転送された この意見は 06 年 3 月末までに 小排気量車の走行およびタクシー使用の制限等を すべて撤廃するよう求めている 実際 には 各地の事情によって異なる対応がとられていて 07 年 7 月の 国Ⅲ 排ガス規定 の施行と併せて解除する地区もあるとされる 2 消費税の改定 4 月 1 日から自動車に係る消費税の改定がなされた 1,000 1,500cc の税率が 5 から 3 に引き下げられたが 2,000cc 以上については 排気量別に異なる引き上げ率が決めら れた SUV MPV も排気量別の税率となった 排気量が大きくなるほど高い税率で 最 大 20 上げ幅のもっとも大きいものは 15 上げとなっている 上記 1 とともに 小型乗用車需要の増加が期待されているが 現在までのところ顕 著な変化は無い しかし SUV に相当減少影響が出たともいわれる 3 いくつかの法規について 車輌購置税徴収管理弁法 2005 年 11 月 15 日公布 は 1 月 1 日から施行された また 自動車製品外部標識管理弁法 2005 年 11 月 3 日公布 が 2 月 1 日から施行された こ れには 漢字の企業名称を車体後部に付けねばならないこと などが規定されている 中古車取引規範 が 3 月 24 日公布 同日施行となった 05 年 10 月 1 日から施行され ている 中古車流通管理弁法 に基づいて施行されるものである 4 車輌に関わる標準類とリサイクル 環境関連 自動車や部品の強制認証関連標準類と法規類 車輌強制廃車新基準等の検討が進められ ている 中国汽車技術研究中心による衝突試験結果の公表 10 月 27 日 国家発展改革 委員会 発改委 による乗用車燃料消費測定数値の発表 11 月 3 日 などは 国際的レ ベルでの技術標準の実施を内外にアピールするともに 国内企業の技術向上を促す意味合 いも持つものといえる このほか 自動車製品リサイクル技術政策 が 2 月 6 日発表され 2010 年から 2017 年まで 3 段階に分けて 自動車リサイクルの実施を宣言している さらに 環境に優しい 自動車実施法案 の意見徴収原稿が 国家環境保護総局から関連企業や検査機構などに提 示された 申請に基づいて国家環保総局が審査表彰し 企業と製品に 環境友好汽車 の 称号を授与する内容だが 公布の時期等は未定である 第 11 次五カ年計画期間には技術関連の法規類を積極的に整備する方針で 別項で述べ 204

212 る自動車産業における第 11 次五カ年計画 十一五規劃 は 全 5 篇構成のうち 第 5 篇 を 標準法規建設 に当ててその大要を記すとともに 具体名を挙げた 計画期間中に制 定公布予定の標準法規リスト を付属文書としている 5 WTO 合意事項の実施 7 月 1 日から完成車と部品の輸入関税が 25 と 10 にそれぞれ引き下げられ WTO 加盟時合意日程の最終内容が実施された 狼が来た とまで騒がれた WTO 加盟と そ の打撃に対する懸念は 02 年以降の自動車市場急拡大の中で徐々に薄れ この時点になっ ては もはやそれほどの関心を引くことも無くなった 12 月 11 日の加盟記念日に人民大 会堂で 自動車関係者による 力を蓄え発展に向かう中国自動車 と題するメディア向け 報告会が 100 余名の記者を集めて行われた由である これとの関連もあるが 05 年 2 月 28 日に公布され同 4 月 1 日から施行される予定だっ た 完成車の特徴を構成する自動車部品の輸入管理弁法 は 欧米からの抗議で実施が繰 り延べられた その後交渉を経て 基準に変更を加えた上で 08 年 7 月 1 日から実施すると 海関総署と商務部から通達が出されている 3 第 11 次五カ年計画 1 全体計画と自動車産業 3 月 14 日に採択された全体の五カ年計画では この 5 年間を 経済が安定的に速めの 発展を保つこと 社会が調和の取れた進歩を保つこと これによって 全面的に 小康社 会 を建設する段階 と位置付けている それに向かう課題のひとつとして科学技術の 自 主創新 能力の不足を挙げた さらに第 10 次五カ年計画期に現れた問題として 盲目的 な拡大による生産能力過剰状態 過大なエネルギー消費 加速する環境汚染などの課題を 列挙した これらはいずれも 自動車に直接関わるものばかりである 計画の中で 自動車産業に対して 自動車工業レベルを高める との主題の下に 自 主創新能力を増強し 自主知財権を有する自動車エンジン 自動車用の電子 重要構成部 分や部品の発展を加速する 重点企業の作用を発揮させて 自主ブランド乗用車の市場シェ アを高める 省エネ 環境対応の新エネ自動車の開発と使用を奨励する 企業を競争の中 で再編成を進めるよう促し いくつかの 100 万台能力企業を作る と提示されている 2 自動車産業の五カ年計画 自動車産業の五カ年計画策定作業は 2005 年の早い段階から進められていた 意見徴 収は政府部署だけでなく 関係者や重要退職者などに対しても広く進められた模様である この過程で 自動車関係著名人 13 名による 15 年で自主開放の自動車強国を初歩的に建 設する建議 北京大学薛旭教授の 国家自動車産業競争力を作り上げる創新計画 など の提案書が提出され 計画に関する議論が高まった 06 年 5 月頃公表予定とされていたが 205

213 草案に対して多くの意見が出されて議論が続き 年末に至ってもまだ公表されていない 中国汽車工業年鑑 2006 年版に 中国汽車産業 十一五 発展規劃綱要 中国自動 車産業における第 11 次五カ年発展計画要綱 として収録されている文書があるが これ は検討段階のものと考えられる 5 月に行われた日中省エネ 環境フォーラムで国家発改 委李鋼副処長から紹介された内容と併せると 興味深いものがある ここでは この文書 について検討しておきたい 全体の構成は まず指導方針と主要目標を掲げ ついで自主発展 構造調整 技術進歩 の三つを具体的な方策とし 技術標準法規の整備計画を最後に置いている 自主発展の力 点を 自主創新 自主ブランドと部品産業の競争力に置き 構造調整では産業構造と商品 構造の最適化を目指し 技術進歩では重点を省エネ 環境 安全 ニューテク ハイテク に置いている 全体として 自主 と 技術 を強調した内容といえよう 目標値としては 市場需要の伸びを年 10 と見込み 2010 年の国内生産を 900 万台 内需 850 万台としている 差となる 50 万台は輸出を意味すると考えられる 保有台数は 5,500 万台に達し 千人あたり 40 台になると見込んでいる 年産 200 万台の企業を 1 2 社作りたいとしている 輸出目標に 自動車は年産の 10 オートバイは同じく 30 を 掲げている また自主ブランドの発展目標として 自主ブランド乗用車の市場シェアを 60 に高める と記されているが これは広く議論を呼んだポイントの一つである 総じて技術的な面のみを取り上げた文書との感が強く 産業発展の基盤となる市場や使 用環境などに関する言及が見当たらないのは 産業 に限定した計画だからであろうか 初年度を経過した現実は 上述の生産販売や 下記する輸出ともに 計画の目標を大きく 踏み出す拡大を予想させるものである 加えて 本計画で技術進歩に掲げられている 省 エネ 環境 安全 などは 技術問題に止まらず 広く社会全体と人々の意識が関連して くる大問題である クルマをとりまく社会環境への視点を含まない計画は 今後の産業の 発展に課題を残すのではないだろうか 4 生産能力過剰に関連して 生産能力過剰は ここ何年かの間に大きな課題として取り上げられるようになっている 発改委が自動車産業を 過熱産業 に指定するとの報道もあった 自動車市場ではメーカー の急増と市場競争の激化から販売価格の低下が続き 収益の悪化が加速しているが それ でも新規参入意欲は衰えないようである その理由は 市場の急拡大が続くため 利益率 の低下を販売量の増加で補って 利益額は増加方向に転じていることから 生産資格にし がみつく企業が多いためともいわれている この結果整理や淘汰は進み難いようである 1 生産企業の生産資格取消し 124 企業 国家発改委は 2 月 10 日に 142 企業 一部オートバイ企業を含む の国際メーカー識別コー ド WMI の取り消しリストを出した うち 124 企業は 生産資格の永久取り消しである 206

214 リスト企業の大半は これまでの組織変更等で実体の伴わない企業や生産実績のない企業 で 単に生産資格を保持していたに過ぎないとのことである 今回の措置は こうした企 業が他の企業に生産資格を転売することを防ぐ目的もあるといわれる 新規参入を厳しく 制限する一方で 参入希望企業に対して門戸を閉じるのでなく 既存の国有企業への出資 へと誘導するなどの方向とされる 2 国務院通達 3 月 12 日 生産能力過剰業界の構造調整を加速推進することに関する国務院の通達 が出されたが この中で鉄鋼 アルミ カーバイド 合金鉄 コークスとともに自動車が 明らかな生産能力過剰 と指摘されている 通達は 構造改革の措置として 新規プロジェ クトの制限 旧式設備の淘汰 再編成強化など 8 項目を挙げている 3 国家発改委通達 上記の国務院通達を受け 12 月 20 日に 自動車産業構造調整の意見に関する国家発展 和改革委員会の通達 が出された 構造調整に実効を挙げる措置として①完成車新規プロ ジェクトの抑制②省エネ環境保全型及び自主ブランド製品の奨励③企業の連合と再編成推 進④部品産業の発展加速支援⑤生産力情報監視制度と新興市場の開拓⑥国有企業の業績評 価内容の完備 を掲げている 4 生産能力と企業数 生産能力の規模について国家発改委の見解は 06 年初段階で 800 万台の既存能力があ り 建設途上が 220 万台 さらに計画段階が 1,000 万台あって 合計すると 2,000 万台以 上というものである 前記李鋼副処長の紹介 建設途上が完成した段階での能力は 1,000 万台を超えるが 実際の生産はそれをはるかに下回る規模に止まる それにもかかわらず やがて建設に入る大きな計画があり 新規参入意欲も依然として強い これが 能力過剰 の実態であろう 生産能力とともに企業数も考えねばならないが 中国の自動車企業数について 一般に 完成車企業百十数社 部品企業約 1,600 1,700 社 総企業数 2 千数百社 とする数字が 使われている これは 中国汽車工業年鑑 統計資料の数値である 同年鑑は中国自動車 産業に関する唯一かつ権威ある資料として広く使われており そのデータは 信頼性のあ る数値として定着している ところが 中国工業報 記載の中国汽車工業協会 中国自動 図表 年の自動車関連企業数 ว䇭䇭 ゞ ᡷⵝゞ 䉥䊷䊃䊋䉟 ゞ 䍒䍻䍚䍼䍻 ゞ ㇱ 䇭㩷䇺ਛ ᴁゞᎿ ᐕ㐓䇻㩷㪉㪇㪇㪍ᐕ 㪉㪃㪍㪊㪎 㪈㪈㪎 㪋㪎㪇 㪈㪋㪎 㪌㪋 㪈㪃㪏㪋㪐 㩷䇭䇸ਛ Ꮏ ႎ䇹㩷㪉㪇㪇㪍ᐕ㪉 㪈㪎ᣣ 㪍㪃㪊㪈㪌 䇭䇭䇭䇭䇭ਛ ᴁゞᎿ දળ㩷㪉㪇㪇㪌ᐕ ಽᨆ 㪈㪋㪌 㪌㪋㪌 㪈㪃㪈㪉㪇 㪌㪏 㪋㪃㪋㪋㪎 207

215 車工業会 ) が把握している 2005 年の 一定規模以上の 企業数は 年鑑のそれとは大きく異なっている 図表 3 にその対比を示す 年鑑記載の企業数は 1990 年頃から 05 年まで大きな変化はない しかし実際には現在までに 完成車 部品ともに合弁や独資などを含めて多くの新規企業が設立されている その増加や変化が毎年の年鑑数値にどのように反映されているのか 疑問がない訳ではない 年鑑数値 協会数値 ともに内訳が示されてはいないので 内容を比較することは出来ない 企業数ひとつについてもこのように大きな差があることは 実情を把握するうえで大きな支障となる 研究目的のみならず より重要な施策目的のために 統計数値の精度向上と整合性の確保が切望される 5. 中国製自動車関連製品の輸出中国からの自動車関連製品の輸出は急速かつ着実に増加している 2006 年の輸出総金額は 億ドルとなった (2005 年は 億ドル ) 金額内訳では部品が 6 割強を占めている 部品の仕向先は 05 年まではアメリカ向け ついで日本向けの金額が 飛びぬけて大きい (06 年の資料は未入手 ) オートバイ完成車の輸出は 万台 (05 年 万台 ) に達している 総生産台数は 2,100 万台を越えたとされているが (05 年 1,776.7 万台 ) そのうち 4 割が輸出にまわされていることなる 90 年代末に在庫処分の洪水輸出が発生して 海外市場で大きな不評を買った事態は過去のものとなり この業界がすでに輸出産業の位置を占めるようになったといえる 仕向先をみても途上国向けのほか 欧米など先進国向けも定着している また オートバイ用エンジンが 200 万台程度に達しているのは 海外での生産も進んでいる証であろう 自動車完成車は 34.2 万台と 2005 年 16.4 万台の倍になっている うち乗用車は 9.2 万台 (05 年 3.1 万台 ) である 途上国に限られていた仕向先も 欧米先進国が加わってきている 図表 4 に 自動車と関連製品の輸出数量と金額 を示した 輸出拡大に伴い 輸出の形態や仕向先市場などで 様々な問題が浮上している 2005 年の自動車完成車輸出業者は 1,025 社 うち 10 台未満の扱いが 600 余社 1 台扱いが 160 社あるという 仕向先も 207 カ国 地域に及ぶといわれる 零細業者の単発営利目的の輸出が注視され 中国製自動車の市場評価が懸念されている また 以前からある途上国向けトラック輸出では 品質問題などの事態が深刻なようである ( 21 世紀経済報道 7 月 5 日および 財経時報 7 月 9 日 ) こうした現状を受け 商務部は輸出企業整理の法整備に着手した 輸出企業を絞り込む制度についても検討を始めている 輸出資格を持つ自動車生産企業とその企業が権限を授与した輸出企業のリスト を策定し それに載らない企業の自動車輸出を認めないことを目指すものとされる 5 月 9 日 ダンピング輸出に備える 不当競争低価格輸出行為の調査と処罰規定 ( 暫行 )

216 図表 4 䋲䋰䋰䋰ᐕ ᢙ㊂ 自動車と関連製品の輸出数量と金額 䋲䋰䋰䋱ᐕ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 ᢙ㊂ 䋲䋰䋰䋲ᐕ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 ᢙ㊂ 䋲䋰䋰䋳ᐕ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 ᢙ㊂ 䋲䋰䋰䋴ᐕ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 ᢙ㊂ 䋲䋰䋰䋵ᐕ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 ᢙ㊂ ㊄㗵䋨 䊄䊦䋩 㩷 ゞቢᚑゞ 㪈㪐㪃㪏㪉㪊 㪈㪏㪃㪇㪏㪎㪅㪇 㪈㪌㪃㪋㪐㪎 㪈㪏㪃㪐㪇㪉㪅㪈 㪉㪈㪃㪊㪍㪏 㪉㪉㪃㪎㪏㪇㪅㪏 㪋㪉㪃㪉㪉㪋 㪊㪌㪃㪐㪇㪉㪅㪎 㪎㪌㪃㪐㪐㪐 㪌㪐㪃㪍㪎㪎㪅㪇 㪈㪍㪋㪃㪉㪌㪏 㪈㪌㪈㪃㪇㪈㪇㪅㪐 㩷䊃䊤䉾䉪 㪎㪃㪇㪐㪊 㪌㪃㪏㪊㪍㪅㪏 㪏㪃㪌㪉㪎 㪌㪃㪌㪊㪇㪅㪋 㪈㪇㪃㪌㪉㪇 㪎㪃㪈㪍㪊㪅㪇 㪉㪍㪃㪈㪋㪉 㪈㪌㪃㪐㪈㪏㪅㪍 㪌㪉㪃㪎㪐㪍 㪉㪎㪃㪌㪇㪇㪅㪍 㪈㪇㪇㪃㪈㪌㪊 㪍㪏㪃㪈㪐㪐㪅㪇 㩷䊋䇭䉴 㪈㪃㪇㪌㪊 㪊㪃㪍㪋㪋㪅㪉 㪈㪃㪇㪐㪈 㪌㪃㪋㪋㪈㪅㪏 㪉㪃㪇㪎㪍 㪋㪃㪏㪋㪍㪅㪇 㪉㪃㪌㪌㪇 㪋㪃㪊㪇㪊㪅㪎 㪋㪃㪎㪏㪋 㪏㪃㪈㪇㪉㪅㪍 㪍㪃㪋㪊㪐 㪈㪐㪃㪍㪍㪋㪅㪌 㩷ਸ਼ ゞチ 㪉㪃㪍㪊㪋 㪉㪃㪌㪇㪈㪅㪈 㪈㪃㪍㪏㪌 㪉㪃㪉㪉㪉㪅㪐 㪈㪃㪍㪎㪏 㪉㪃㪐㪏㪈㪅㪇 㪋㪃㪉㪋㪉 㪋㪃㪏㪉㪐㪅㪊 㪈㪉㪃㪐㪌㪋 㪈㪈㪃㪋㪈㪏㪅㪇 㪊㪏㪃㪎㪏㪌 㪊㪉㪃㪋㪍㪇㪅㪈 㩷ਸ਼ ゞ 㪌㪉㪊 㪐㪈㪋㪅㪏 㪎㪍㪊 㪈㪃㪊㪋㪌㪅㪍 㪐㪍㪐 㪈㪃㪍㪎㪌㪅㪌 㪉㪃㪏㪋㪐 㪊㪃㪇㪏㪌㪅㪍 㪐㪃㪊㪊㪌 㪏㪃㪊㪐㪍㪅㪐 㪊㪈㪃㪈㪉㪌 㪉㪎㪃㪇㪌㪎㪅㪐 㩷䉥䊐䊨䊷䊄ゞ 㪉㪃㪇㪌㪇 㪈㪃㪌㪇㪎㪅㪌 㪏㪌㪊 㪎㪍㪊㪅㪐 㪋㪋㪇 㪈㪃㪇㪐㪊㪅㪐 㪍㪋㪏 㪈㪃㪊㪎㪍㪅㪇 㪎㪎㪐 㪈㪃㪋㪌㪎㪅㪏 㪈㪃㪏㪋㪋 㪉㪃㪉㪋㪉㪅㪈 㩷䊙䉟䉪䊨䊋䉴 㪍㪈 㪎㪏㪅㪏 㪍㪐 㪈㪈㪊㪅㪋 㪉㪍㪐 㪉㪈㪈㪅㪍 㪎㪋㪌 㪊㪍㪎㪅㪎 㪉㪃㪏㪋㪇 㪈㪃㪌㪍㪊㪅㪊 㪌㪃㪏㪈㪍 㪊㪃㪈㪍㪇㪅㪈 㩷ኾ ゞチ 㪉㪃㪎㪊㪌 㪌㪃㪉㪐㪏㪅㪋 㪎㪍㪎 㪋㪃㪎㪊㪐㪅㪎 㪈㪃㪈㪐㪊 㪌㪃㪏㪎㪌㪅㪍 㪏㪋㪈 㪎㪃㪐㪋㪇㪅㪊 㪈㪃㪉㪌㪎 㪏㪃㪋㪌㪈㪅㪋 㪈㪃㪍㪉㪌 㪈㪈㪃㪎㪏㪉㪅㪌 㩷䉲䊞䊷䉲 㪍㪃㪉㪎㪐 㪍㪊㪍㪅㪌 㪊㪃㪋㪈㪈 㪏㪎㪐㪅㪈 㪌㪃㪏㪌㪌 㪈㪃㪎㪋㪇㪅㪇 㪏㪃㪊㪋㪍 㪉㪃㪈㪎㪐㪅㪊 㪊㪃㪋㪎㪋 㪉㪃㪇㪏㪌㪅㪈 㪈㪊㪃㪉㪐㪋 㪌㪃㪈㪌㪐㪅㪊 㪉㪐 㪈㪎㪇㪅㪇 㪈㪍 㪏㪏㪅㪉 㪋㪍 㪈㪎㪌㪅㪉 㪈㪇㪊 㪎㪊㪈㪅㪌 㪎㪊㪋 㪉㪃㪈㪈㪐㪅㪊 㪊㪃㪐㪍㪉 㪈㪊㪃㪎㪋㪌㪅㪌 㩷 ᒁゞ 㩷䈠䈱 タቴゞチ 㪉㪃㪍㪈㪋 㪌㪎㪊㪅㪌 㪈㪃㪏㪐㪋 㪈㪃㪇㪌㪇㪅㪋 㪌㪐㪉 㪊㪎㪏㪅㪈 㪊㪃㪌㪌㪊 㪈㪃㪉㪏㪎㪅㪏 㪍㪇㪃㪉㪌㪐 㪌㪃㪎㪐㪍㪅㪉 㪎㪈㪏㪃㪐㪉㪈 㪋㪇㪃㪌㪎㪏㪅㪇 㩷䍢䍸䍎䍵䍎䈍䉋䈶䍜䍮䍢䍸䍎䍵䍎 㪋㪃㪍㪐㪐 㪈㪃㪐㪇㪐㪅㪉 㪏㪃㪍㪏㪉 㪈㪃㪋㪋㪊㪅㪍 㪍㪃㪍㪏㪌 㪈㪃㪍㪈㪎㪅㪎 㪈㪈㪎㪃㪋㪈㪌 㪊㪃㪍㪋㪍㪅㪋 㪈㪎㪏㪃㪊㪐㪉 㪈㪉㪃㪌㪐㪈㪅㪇 㪊㪇㪏㪃㪉㪋㪏 㪊㪇㪃㪐㪋㪎㪅㪍 㩷䉣䊮䉳䊮 㪊㪌㪇㪃㪎㪍㪊 㪍㪃㪎㪇㪊㪅㪏 㪏㪋㪋㪃㪍㪏㪏 㪈㪈㪃㪐㪉㪍㪅㪋 㪉㪃㪇㪊㪍㪃㪇㪉㪍 㪉㪌㪃㪈㪇㪇㪅㪈 㪉㪃㪉㪍㪏㪃㪋㪏㪐 㪊㪇㪃㪇㪌㪎㪅㪌 㪉㪃㪈㪎㪊㪃㪋㪏㪍 㪋㪐㪃㪍㪇㪌㪅㪎 㪉㪃㪈㪏㪋㪃㪈㪇㪌 㪍㪇㪃㪎㪎㪎㪅㪌 㪊㪈㪍㪃㪏㪐㪊 㪋㪃㪏㪎㪏㪅㪐 㪏㪊㪍㪃㪍㪈㪎 㪈㪈㪃㪉㪈㪋㪅㪈 㪉㪃㪇㪊㪉㪃㪇㪋㪉 㪉㪋㪃㪏㪈㪏㪅㪉 㪉㪃㪉㪍㪉㪃㪊㪊㪐 㪉㪐㪃㪋㪈㪐㪅㪇 㪉㪃㪇㪉㪐㪃㪍㪐㪉 㪉㪊㪃㪏㪐㪇㪅㪋 㪈㪃㪐㪍㪈㪃㪈㪐㪊 㪉㪉㪃㪎㪍㪇㪅㪌 㩷䋲䋵䋰㪺㪺એ 㪈㪍㪃㪌㪎㪋 㪈㪃㪈㪍㪈㪅㪉 㪈㪃㪌㪊㪇 㪎㪐㪅㪊 㪉㪃㪏㪊㪏 㪈㪏㪏㪅㪉 㪉㪃㪐㪍㪐 㪊㪈㪏㪅㪌 㪈㪋㪇㪃㪏㪈㪍 㪉㪌㪃㪈㪎㪈㪅㪌 㪉㪈㪎㪃㪏㪍㪐 㪊㪍㪃㪐㪌㪍㪅㪍 㩷䊂䉞䊷䉷䊦 㪈㪎㪃㪉㪐㪍 㪍㪍㪊㪅㪎 㪍㪃㪌㪋㪈 㪍㪊㪊㪅㪇 㪈㪃㪈㪋㪍 㪐㪊㪅㪎 㪊㪃㪈㪏㪈 㪊㪉㪇㪅㪇 㪉㪃㪐㪎㪏 㪌㪋㪊㪅㪏 㪌㪃㪇㪋㪊 㪈㪃㪇㪍㪇㪅㪋 㪈㪃㪐㪋㪊㪃㪍㪊㪏 㪎㪊㪃㪐㪌㪈㪅㪈 㪉㪃㪌㪋㪉㪃㪇㪈㪐 㪎㪈㪃㪍㪌㪌㪅㪉 㪈㪃㪌㪍㪈㪃㪊㪉㪍 㪌㪋㪃㪍㪇㪉㪅㪉 㪊㪃㪇㪉㪈㪃㪍㪏㪐 㪈㪇㪍㪃㪈㪏㪐㪅㪇 㪊㪃㪏㪐㪌㪃㪇㪉㪌 㪈㪋㪊㪃㪈㪐㪈㪅㪊 㪎㪃㪉㪉㪍㪃㪍㪉㪎 㪉㪉㪋㪃㪏㪋㪋㪅㪉 㪎㪌㪎㪅㪏 㪊㪊㪋㪃㪐㪎㪉 㪊㪃㪇㪊㪋㪅㪇 㪈㪃㪏㪎㪍㪃㪌㪈㪇 㪌㪌㪃㪍㪇㪋㪅㪇 㪉㪃㪊㪈㪐㪃㪌㪍㪋 㩷䋲䋵䋰㪺㪺ᧂḩ 㩷䉥䊷䊃䊋䉟 㩷䈠䈱 䉥䊷䊃䊋䉟䈭䈬 㪋㪊㪃㪋㪍㪋 㩷ㇱ ว䇭䇭 㪈㪇㪃㪋㪇㪋㪅㪏 㪍㪃㪉㪈㪈㪃㪇㪇㪊 㪈㪍㪃㪐㪊㪊㪅㪊 㪈㪋㪌㪃㪏㪎㪈㪅㪋 㪈㪍㪊㪃㪉㪈㪌㪅㪍 㪉㪉㪈㪃㪇㪇㪌㪅㪐 㪍㪉㪌㪃㪌㪌㪏㪅㪍 㪐㪈㪌㪃㪋㪋㪎㪅㪉 㪈㪃㪈㪌㪈㪃㪐㪊㪍㪅㪇 㪉㪋㪎㪃㪏㪌㪊㪅㪏 㪉㪎㪈㪃㪉㪉㪎㪅㪊 㪊㪊㪌㪃㪏㪏㪐㪅㪍 㪏㪇㪉㪃㪍㪋㪉㪅㪇 㪈㪃㪉㪋㪈㪃㪐㪈㪉㪅㪋 㪈㪃㪍㪎㪎㪃㪇㪉㪎㪅㪌 䇶ᐕ㐓䇷䈪䈲䇮㪉㪇㪇㪇ᐕ䈍䉋䈶㪉㪇㪇㪈ᐕ䈱䇸 ゞቢᚑゞ䇹䈮䇮䇸䈠䈱 タቴゞチ䇹䈫䇸䍢䍸䍎䍵䍎䈍䉋䈶䍜䍮䍢䍸䍎䍵䍎䇹䉕ട䈋䉎䈏䇮ᧄ 䈪䈲㒰ᄖ䈚䇮㪉㪇㪇㪉ᐕએ㒠䈫䈱ᢛวᕈ䉕 䉎䇯 出所 中国汽車工業年鑑 各年版 修正草案 の意見徴収原稿が関連組織や業界などに提示された 8 月 17 日 国家汽車出 口基地 の指定が行われ 長春 上海など 8 地区が基地に 160 企業がプレートを授与さ れた この指定は固定的なものでなく 取り消しや新規指定があるということで 国家 自動車部品輸出基地資格検定管理弁法 の制定が日程にのぼっている 12 月 31 日 商務部 国家発改委 海関総署 国家質検総局 国家認監委五部署は連名 で 自動車の輸出秩序を規範化することに関する通達 を出し 輸出許可制度の導入を布 告した オートバイ輸出については 2001 年に輸出入札制度 03 年に輸出許可制度が導入 されて 輸出企業の選別が実施されており 自動車完成車についても同様の制限手法を採 るものであろう オートバイ輸出については上記の制度に加えて 05 年 12 月 28 日に オートバイ製品 の輸出秩序を規範化することに関する通達 が 続いて 06 年 2 月 15 日にその 補充通達 が出され さらに輸出体制を整備 管理していくことになっている 完成車や部品の輸出が急速に増加している外 中国企業による海外での自動車生産も注 目すべき状況にある 2003 年に公表された奇瑞のイラン生産は 中国企業初の海外生産 プロジェクトとされたが その後 吉利 華晨 中興 長城なども海外での生産を進めて いるとされる 対象市場はアフリカ 中東 東南アジアなどであるが アルゼンチンに進 出 との報道もある 06 年はロシアに注目が集まり 奇瑞 長城 一汽などがつぎつぎ 名乗りを上げた しかし ロシア側の事情から棚上げになっているとも言われる 海外生産事業に積極的になる理由は国内の過剰能力にあるとの見解もある これら海外 活動については 断片的な報道に止まり 契約状況 実施状況など整理された情報がなく 209

217 残念ながらまとまった状況は把握できない 米国市場へは 05 年に吉利や奇瑞など新興企業の参入計画が大きく報道されたが 製品 規格などに課題があって 出荷には至っていないとされる 06 年には奇瑞のクライスラー との提携が報道された 奇瑞についてはこのほかフィアットへのエンジン供給の報道あっ た しかしいずれも意向書や覚書の段階にあり 実現には時間が必要のようである これ ら新興企業は 海外市場への参入行動において 既存大企業とは比較にならぬほど積極的 に行動しているのは 注目すべきところである なお輸出実績の検討に当たって 中国汽車工業年鑑 中国統計年鑑 中国商務年鑑 中 国汽車工業綜合分析 と 2005 年 2006 年の 中国汽車出口年報 を参照したが それぞ れの対象内容とデータ数値に差があり 数値では一部数倍の開きがあるなど 疑問も少な くなかった 品種内訳が詳細なのは 中国汽車工業年鑑 であり データの出所は国家海 関総署と記されている 図表 4 は 中国汽車工業年鑑 のデータを使用した 6 中国企業による英ローバー買収とその後 2005 年に注目された上海汽車集団と南京汽車集団によるローバーの買収競争は 上汽 が 6,700 万ポンドで 2 モデルとエンジンの知的財産を購入 南汽が 5,078 万ポンドで MG ロー バーとエンジン会社の全資産を購入することで 決着したようである 第一財経日報 3 月 28 日 4 月 13 日 上海汽車集団は 2 月に 自主ブランド車の生産販売を目的とした 上汽汽車 を設立 10 月にローバー車をベースにした 栄威 750 を発表した 上汽汽車は新商品の投入を続 けて初期計画で 12 万台 中期計画で 30 万台の生産を目指すという 一方の南京汽車集団 は 3 月 南京に 名爵 MG プロジェクトを定礎し ローバーから購入した設備類を 搬入し年産 20 万台の工場建設に掛ったほか 投資会社としてプロジェクト推進にあたる 南京名爵実業 を設立した 南汽で生産された MG 用アフターサービス部品は 6 月以 降 3 ロットに分けて英国へ出荷済みという 南汽はさらに英国工場の稼働準備を進めてい るほか 米国でも合弁工場建設の計画を進めているとされる 上汽 南汽の両社とも 中国内での生産体制建設に加えて英国に技術センターを設立済 みで 一部ローバーの技術者を雇用しているとのことである 経営環境の異なる二社が ひとつの外国メーカーの資産を分割購入して自主発展を図る展開は 今後それぞれの展開 が注目される 7 中国での事業活動 1 日本企業の動向 東風本田は 2 月新生産ライン 12 万台能力 を稼働させ エンジン工場建設に着手した 広州豊田は 5 月 かねて建設中だった年産 20 万台能力工場を稼働させた 併せて 広州 新工場の建設と 09 年までに中国生産能力を年 90 万台まで引上げる拡大計画をアナウン 210

218 スした また広州本田は 9 月 第 2 工場 (12 万台能力 ) を稼動させた 日産も中国での生産販売拡大を加速している 出資の動きでは マツダが長安フォードへ 15% 出資して 長安福特馬自達 に改組 また三菱自は 東南汽車株式の 25% を取得することで 乗用車生産販売事業に参入した 生産合弁だけでなく 高級車の輸入販売にも 新たな動きがあった トヨタはすでに レクサス 販売網を展開しているが ホンダは 9 月に アキュラ 店を深圳に開設し 販売網の整備を始めた 日産も インフィニティ チャンネルの設立準備を進めているといわれ 日本メーカーの中国事業範囲がさらに拡大している (2) 気掛かりな事態もマツダは長安福特で 2 月から進めていた マツダ 3 の生産を 4 月に一時停止した 政府への提出書類に不備があった との当初の説明だったが その後の経過で別の事情が明らかになってきた 2004 年 汽車工業発展政策 で 国内で自社製品を販売する製造企業は 自社のブランドによる販売サービス体制を設立しなければならない ( 第 34 条 ) とされており マツダのケースでは 長安福特馬自達 で生産した製品を 一汽馬自達銷售 のルートで販売するのがこの政策に合わないということである しかしその後 同政策の第 39 条 生産企業は 製造と販売サービスまでの全体の利益を併せ考え 総合的な経済利益を高めねばならない に抵触すると報道された 長安汽車の利益が損なわれているとの見解である 折から 一汽 東風 長安などをからめた再編成案など取り沙汰される微妙な状況下にあったのも別要因である ともいわれた 種々複雑な要因がからんだ事態だったが 長安と一汽という中国企業の利害に関わる事態を 外資であるマツダ側の意向で取り仕切られることに対する不快感も底流にあったと理解する必要があるのではないか いまひとつの事例は 合弁会社 天津一汽豊田 で生産を計画していた HQ3( 一汽 紅旗 の新モデル ) が 中国企業 一汽轎車 での生産に切り替えられたことである その理由は 合弁会社での生産では一汽自主ブランドとは認めない との政府部門の指示であると報道された 同モデルはトヨタのマジェスタをベースに開発されている背景のもとで 一汽の伝統ブランド 紅旗 を合弁企業で生産する製品に使用するのは適当でない と判断されたものと考えられる (3) 合弁批判と 外資利用 急拡大を続ける自動車市場 とりわけ乗用車では 大部分が外国メーカーとの合弁事業の生産であり ここ 1 2 年急速に外資批判が強まっている 過去 20 余年の合弁経営の中で 外国企業は中国自動車業界に何らの利益ももたらさなかった 合弁会社の利益の 8 割は外資側が持って行ってしまう 意思決定権は外資側が握り中国側は何の権利もない といった極端な意見さえある 合弁事業に依存することで 導入 落伍 再導入 という悪

219 循環を招いた 自動車産業の空洞化を招いたのは 外資化 である という意見 さらに 合弁企業が市場の大半を占めている状況を 8 カ国連合軍と義和団 に譬える向きもある これらの意見について それぞれ反論することは可能ではあろうが 一方で 立場の違いも考慮に入れねばならないだろう 政府の意図や政策の方向性を理解するのはもちろんだが 底流に絡む感情などの視点も含め 状況判断にはますます慎重さが求められる 他業種では 製品の品質などを理由に販売停止などが起きている 自動車ではそうした事例は聞いていないが 生産 販売 アフターマーケットなど 広い範囲に十分目配りする企業活動が求められる 能力過剰を解決しようと政府が動いている状況のもとで 合弁企業が相次いで進める生産能力拡大計画は 声にはならぬが関係部門の不興を招いている事情も考えられる 合弁企業にも要求されている自主ブランドと自主開発にどう対応するかは こうした意味からも 小さな課題ではなかろう 第 11 次五カ年計画で 産業構造の最適化の内容のひとつとして 合弁企業は Win - Win の発展原則を堅持しなければならない との一項が明記されていること さらに 上述の国家発改委 12 月の構造調整の通達では 中国資本企業と中外合弁企業の発展を統一計画的かつ同時に考慮する とあること などに留意する必要があろう 11 月 9 日に公布された 外資利用における第 11 次五カ年計画 は 外資に対する基本的な姿勢を示したものとして重要である 過去 20 余年にわたる外国企業との関係を その間における経済や社会発展の状況を踏まえて 外資歓迎 から 選択導入と利用 へと転換を明確にしている 外資優遇政策の解消も日程に上っている 国家経済の安全と公共利益の保護 を基本にする 外資利用 の政策下で 今後の合弁事業経営は 新たな視点を求められている

220 第 3 章運輸 第 1 節港湾物流 - 投資の過熱傾向と物流の変貌 1. 港湾物流概況 2006 年の中国港湾貨物取扱量 (2007 年 2 月 21 日 李盛霖交通部長発表 ) は 前年比 15.4% 増加して 56 億トンであった コンテナ取扱量は 9,300 万 TEU 前年比 26% もの高成長である うち 上海港の取扱貨物量は 4.65 億トンを突破し 前年同様世界一を保持した 2005 年実績で上海 寧波 広州 天津 青島 大連 秦皇島 深圳 蘇州 南京の 10 港あった取扱量 1 億トン超の中国港湾は 2006 年 新たに日照港と南通港が加わり 12 港となった 2006 年における主要な港湾建設整備は 上海 洋山港第 2 期 深圳 塩田港区第 3 期コンテナターミナル 大連 30 万トン鉱石埠頭 秦皇島石炭埠頭第 5 期などである 新たに建設された港湾埠頭バースは 252 そのうち万トン級以上の深水バースは 144 であった これを貨物取扱能力に換算すると 新規に 4.95 億トンのキャパシティ増加であり そのうち河川港の増加分は 6,720 万トンである 因みに 2005 年における沿海深水港バース建設は 83 バースであった 各主要港湾の整備拡充状況については後述するとおりであるが 中国の輸出入貨物量が増大しているとは言え 年々港湾建設が熱気を帯びる背景に外資導入がある 企業としての港湾を香港市場に上場し また 投資目的の外部企業受入れを積極的に展開する 港湾当局との中外合弁のみならず 外資 100% による埠頭ターミナル経営までも実現した 世界の工場 から輸出される世界一のコンテナ貨物量と 世界の海運市場を高騰させた鉄源 食料の輸入激増により 港湾事業 が投資 投機の対象と化した 以下に述べる主要港湾 2006 年の動向と将来計画に そのようなトレンドを見ることができる 2. 上海 洋山港の順調な拡充と問題点 2006 年は 洋山港の年間パフォーマンスに世界の注目が集まった 上海市の南東端沖 30kmの海上に建設された人工洋上ターミナル洋山港は 2005 年 12 月に稼働した 洋山港があまりに特異な人工港湾であるだけに 初動年 (2006 年 ) の実績は 世界海運界の重大関心事となった そして この上海コンテナ港湾の新戦力は 見事に大方の予想を裏切る好成績をあげたのである 建設プロジェクト発表当初 濃霧や強風による不稼動日数が 20 日以上発生するであろうと言われていたが 結果は僅かに 2 日間であり 取扱量も 目標値を超えて 310 万 TEU に達した 拡張建設工事は計画以上に順調で 稼働開始から 1 年経過した 2006 年 12 月には 第 2 期 4 バース ( 岸壁長 1,400 メートル ) が戦力に加わった 2006 年末現在 第 1 期 1,600 メー

221 トル 5 バースとあわせ 3,000 メートル 9 バースがフル稼働状態であり 2007 年には 洋山港だけで 550 万 TEU 前後を取り扱うものと予想されている この現況を背景に 2006 年 2,171 万 TEU の実績を挙げた上海当局は 2007 年の全上海港取扱目標を 2,500 万 TEU と公表した (2007/2/17 中華航運網 ) この目標数字は 年間 15% 以上の増加率を保てば容易に達成可能である この数量が達成されれば 上海は香港を追い抜き シンガポールに次ぐ世界第 2 位になることが確実視されている 因みに 上海の過去 3 年のコンテナ増加率を見ると 2004 年 1,455 万 ( 前年比 29% 増 ) 2005 年 1,808 万 ( 同 24% 増 ) 2006 年 2,171 万 ( 同 20% 増 ) である 2007 年の目標値を前年比プラス 15% 以上と設定するのは妥当な予想といえよう 2006 年末現在 洋山港建設は第 3 期に入っている 第 3 期ターミナル建設の岸壁長は 2,200 メートルで 6 バースである 奥行き 50 ~ 60 メートル程度しかない 1 期 2 期と異なり ヤードはたっぷり 100 メートルの奥行きを造成し コンテナ蔵置容量とオペレーション機能を高める 上海港当局では 外高橋など既存ターミナル 26 バース ( キャパシティ約 1,500 万 TEU) に加えて 洋山港のコンテナ港湾作業能力を 第 1 期 300 万 TEU 第 2 期 250 万 TEU 第 3 期 410 万 TEU としており 2007 年末には 洋山港全体で 960 万 TEU の公称キャパシティを整備することになる 過去のパフォーマンスから推定して 実力 1,000 万 TEU 以上となるであろうから 洋山港だけで 2006 年の高雄港の実績 (977 万 TEU 世界第 6 位 ) に匹敵する大港湾となる そして その先第 4 期以降の拡張工事により さらに 15 バースの建設が続けられ 2010 ~ 2012 年には合計 30 バースとする計画である 洋山港コンテナターミナルの 各オペレーターも関心の的となっている 第 1 期には外部資本は入れず 上海港直属の 上海盛東国際コンテナ埠頭有限公司 のオペレーション体制でスタートした 当初から出資を希望する内外の企業は多く 参入にしのぎを削る状況であるが 第 2 期分には 4 グループの外部資本が受け入れられた 上海港直系の上海国際港務集団公司 (SIPG) に加え ハチソン (HPH) マースク(APMT) コスコ(COSCO) 中国海運 (CHINA SHIPPING) の 5 社合弁となった 資本金は 40 億元である ハチソンは世界最大のコンテナターミナル運営会社であり マースクは世界最大のコンテナ船社 コスコと中国海運は中国の 2 大船社である しかしながら ターミナルオペレーションは第 1 期ターミナルと合併させ 上記 上海盛東国際コンテナ埠頭有限公司 が一元的に行うことになった 実質的に上海港側の一元管理体制に変わりはない 現在は第 3 期の出資形態に注目が集まっているが 上海国際港務集団公司と シンガポール港湾会社 (PSA) 中国海運 CMA-CGM( 欧州船社 ) の 4 者合弁になるとの観測が流れている 洋山港の拡張建設が進捗する一方 当面 ( 過渡期 ) の問題は洋山港ターミナル使用航路 船社の選別である 十分な水深と先進技術を導入した高性能ターミナルであるから 超大型コンテナ船の運航船社にとっては魅力もあるが 荷主にとっては遠距離のデメリットが

222 図表 年コンテナ取扱量ランキング世界上位と中国 10 港 䋱䇭㪉㪇㪇㪍ᐕ䉮䊮䊁䊅ขᛒ㊂䊤䊮䉨䊮䉫 䈫ਛ 䋱䋰 䊤䊮䉪 ḧฬ ขᛒ㊂䋨 㪫㪜㪬䋩 Ⴧ 䋦 㪈 䉲䊮䉧䊘䊷䊦 㪉㪃㪋㪎㪐 㪍㪅㪐 㪉 㚅 㪉㪃㪊㪌㪋 㪋㪅㪇 㪊 ᶏ 㪉㪃㪈㪎㪈 㪉㪇㪅㪇 㪋 㪈㪃㪏㪋㪎 㪈㪋㪅㪇 㪌 ጊ 㪈㪃㪉㪇㪊 㪈㪅㪍 㪍 㜞㓶 㪐㪎㪎 㪊㪅㪉 㪎 䊨䉾䊁䊦䉻䊛 㪐㪍㪇 㪋㪅㪇 㪏 䊊䊮䊑䊦䉫 㪏㪏㪍 㪐㪅㪍 㪐 䊄䊋䉟 㪏㪎㪏 㪈㪌㪅㪊 㪈㪇 䊨䉴䉝䊮䉷䊦䉴 㪏㪋㪎 㪈㪍㪅㪐 㪈㪈 㕍ፉ 㪎㪎㪇 㪉㪉㪅㪉 㪈㪊 ካᵄ䍃 ጊ 㪎㪇㪍 㪊㪌㪅㪏 㪈㪌 ᐢᎺ 㪍㪍㪇 㪋㪈㪅㪇 㪈㪎 ᄤᵤ 㪌㪐㪌 㪉㪊㪅㪐 㐷 㪋㪇㪉 㪉㪇㪅㪉 ᄢㅪ 㪊㪉㪈 㪉㪈㪅㪉 ㅪ㔕 㪈㪊㪇 㪊㪇㪅㪇 ਛጊ 㪈㪈㪎 㪐㪅㪈 㩿 ᚲ㪀ਛ ㆇ ዷႎ๔㪉㪇㪇㪍ᐕ 䈍䉋䈶ᣣᧄᶏ ᣂ 㪇㪎䍃㪉䍃㪌ㅦႎ 䈭䈬䉋䉍 ᚑ 出所 中国航運発展報告 2006 年版および日本海事新聞 速報記事などより作成 図表 2 中国コンテナ上位 5 港取扱量推移 㪉㪌㪇㪇 㪉㪇㪇㪇 㪈㪌㪇㪇 㪈㪇㪇㪇 㪌㪇㪇 㪇 㪉㪇㪇㪇ᐕ 㪉㪇㪇㪊ᐕ 㪉㪇㪇㪍ᐕ ᶏ 㪌㪍㪈 㪈㪈㪉㪏 㪉㪈㪎㪈 㪊㪐㪐 㪈㪇㪍㪌 㪈㪏㪋㪎 㕍ፉ 㪉㪈㪉 㪋㪉㪋 㪎㪎㪇 215 ካᵄ ጊ 㪐㪇 㪉㪎㪎 㪎㪇㪍 ᐢᎺ 㪈㪋㪊 㪉㪎㪎 㪍㪍㪇 ᄤᵤ 㪈㪎㪈 㪊㪇㪉 㪌㪐㪌

223 ある 外高橋を好む船社もあって 洋山港への移転に対する不公平を生じさせる恐れがある そのため これまで外高橋から洋山港 第 1 期 第 2 期への移転は航路単位で そっくり移転させ 船社 ( ユーザー ) 間に不公平感を残さない対策をとったのであるが 第 3 期への移転方針をどうするか 当面の問題である 加えて 洋山港の強力なライバルとなりつつある寧波港の存在がある 大手船社の情報によれば 最初に洋山港へ移転した欧州航路において 上海港の実績が他航路の伸びほどには上がらず 一方の寧波港では顕著に増加しているというのが実情のようである 上海港当局の 洋山港コンテナ荷役料金調整や ユーザーとなる船社のターミナル投資を招致するなど 政策的な方策が練られることとなろう 3. 寧波急増するコンテナ取扱量 2006 年は寧波港の大発展の年となった 陸地側の寧波港と 海を隔てた舟山島の舟山港と合併し 2006 年 1 月 1 日より 寧波 - 舟山港 となった 新体制の貨物取扱実績は 4 億トンを超え コンテナ取扱量は 706 万 TEU と 700 万の大台に乗せた コンテナで顕著な増加を続ける寧波港の大宗貨物は 鉄鉱石 3,650 万トン 石炭 3,000 万トンのほか 原油は 5,000 万トンを超え 全国一を保持している 国内最大となる 30 万トン級タンカーバースは中国で最初に建造された 意欲的に拡張建設が展開されているコンテナターミナルは 寧波市の東端 穿山地区の 北侖 4 期 後期部分の 3 バース ( 欧州船社との合弁 前期 4 バースは既に稼動中 ) 同 5 期前期の一部 1 バース (OOCL/COSCO との合弁 ) それに香港招商局( チャイナマーチャント CMHI) が開発する 大榭島 後期分 2 バースが 2006 年に完工投入された 2006 年現在 16 バースが稼動する大規模コンテナ港湾となっている 一方 舟山との一体化に基づき 新たな大規模コンテナターミナル建設計画を明らかにした 陸地と舟山島の中間に位置する島嶼 金塘島を橋で結び 金塘大浦口地区に 5 バースの大水深ターミナルを建設する このプロジェクトは寧波 舟山 香港企業 3 者合弁とし 北侖 6 期 と呼称される うち前期 2 バースは 2008 年稼働の計画である 寧波 - 舟山港の建設計画はさらに続き 2015 年を目標に 金塘 ( 上記大浦口とは別地区 ) 六横 衢山などの島嶼に 合計 30 バースの大水深ターミナルを建設する構想を打ち出した 名目上は 上海国際航運中心の重要な深水港 としているが 洋山港を脅かす競合港になることは明白であり 中央政府の調整がなされる可能性があるかもしれない 現在稼動中および建設中のコンテナターミナルが 20 バースある上 上記の如く さらに 30 バースもの大規模拡張を企画する背景には 現在 700 万 TEU レベルのコンテナ取扱量を 2,000 万 TEU レベルまで増大させる目論見があるものと推測される そして その可能性の裏づけとして 2008 年開通予定の 杭州湾跨海大橋 がある 杭州湾をバイパスする高速道路により 江蘇省 上海市方面からの貨物を寧波港に吸収する戦略である

224 杭州湾跨海大橋の建設予算は 107 億元といわれるが 主として民間資金である 開通すれば寧波港と無錫 蘇州 常州など大貨物源との距離を 200km短縮し ほぼ 2 時間圏内に納めることになる 上海 洋山港との所要時間差は 30 分程度になるのである また 寧波港から南の温州方面への高速道路も整備されつつあり 浙江省内各産業地帯の 寧波港をハブとする物流インフラ強化となることも 港湾拡張整備の大きな要素である 4. 珠江デルタ大鏟湾新港建設のインパクト大鏟湾 (Dachan Bay) コンテナターミナル建設プロジェクトが 2005 年に着工した 2007 年末には第 1 期 5 バースのうち一部が稼働開始予定である 深圳 蛇口の広州寄り 5kmほどの位置にあり バース水深 15.5 ~ 18 メートルの大型船対応ターミナル 15 バース および 沿岸航路中小型船用 7 バース合計 22 バースを 全くの更地に埋立て開発する 香港オペレーター MTL(Modern Terminals Ltd.) が主体となって中国で行う最初の大規模開発投資であり 第 1 期分の 65% を MTL 35% を深圳市側が出資する 大鏟湾 のアドバンテージは珠江デルタ(PRD) における集荷に有利なロケーションである 既存の港湾 香港 深圳 塩田 赤湾 蛇口のどこよりも PRD 最大の貨物源である東莞 広州に近いポジションを占めるのみならず 現在建設中の広州高速道路 ( 香港と蛇口を跨海大橋でバイパスする 西部通道 を経由して沿岸高速道路につながり 香港 - 広州を 1 時間あまりで結ぶ ) が すぐ側を走るようになる 将来 香港を含む PRD 全体の物流を一変させる可能性を有すると言っても過言ではない 世界第 2 位の香港 中国第 2 位 世界第 4 位の深圳既存港湾 ( 塩田 赤湾 蛇口 ) のコンテナターミナルで船積みされている貨物が 大鏟湾ターミナルに流出する可能性が大きい とりわけ香港への影響は 後述する南沙港の影響ともあいまって懸念されるところであり 香港は その対策の一環として 香港 -マカオ 珠海跨海大橋 ( 港珠澚大橋 ) の建設を 2007 年中にも決断し施工することになるものと思われる 元来 大鏟湾は港湾条件を具備するものの 外海からのアプローチチャンネル ( 航路 ) の水深が浅く 大型船時代の港湾建設には不向きであったが 世界最大級コンテナ船 (1 万 2,000 個積み ) の入港を可能とするべく 現在 珠江口湾内の航路 銅鼓航道を浚渫中である 総予算 250 億元といわれるこのメガプロジェクトは 上述のごとく MTL 主体でスタートしたが 最近になってハチソングループの参入も取りざたされるようになった 大鏟湾ターミナルが現実になるにつれて 香港および深圳東部 塩田港への影響が浮き彫りにされ 香港クワイチュン最大の そして深圳最大のコンテナターミナルオペレーターであるハチソンとしても 傍観しておれない状況となりつつある

225 5. 深圳 塩田港の整備強化塩田港は深圳市の東部にあり 上述した貨物源 東莞 広州とは比較的遠距離にあるが 港湾条件は勝っており 香港のハチソングループが 90 年代に開発して いまや香港を脅かす強力な大型港湾となっている 現在 11 バースが稼働し さらに 4 バースが建設中である 世界の最先端を行くコンテナクレーンとオペレーションソフトを装備した最新鋭ターミナルである 2006 年 10 月には 世界最大 1 万 2,000 個型コンテナ船の荷役オペレーションで 時間当たり取扱数の世界新記録を達成している 塩田港を筆頭に発展する深圳港の 2006 年のコンテナ取扱量は 1,847 万 TEU で 世界第 4 位 中国第 2 位であった 世界第 2 位香港の 2,354 万 TEU と肩を並べるのも遠くないであろう 深圳港取扱量の内訳は 塩田 830 万 TEU 赤湾 526 万 TEU 蛇口 236 万 TEU その他 255 万 TEU であった 2008 年からは これに加えて 上述の大鏟湾が登場する 因みに 香港の取扱量のうち 中核のクワイチュン (24 バース ) で 1,605 万 ミッドストリームおよびリバーボートターミナルで 718 万であった 現在 11 バースの塩田港が 830 万の実績をあげた盛況振りがうかがわれるのである 6.PRD 西岸の新港湾 ( 南沙 高欄 ) 建設南沙港の発展も注目の的である 元来河川港の広州港が 21 世紀の大型船時代の生き残りと トヨタ自動車を始めとする南沙経済開発の促進のため開発建設された南沙港は 2005 年にコンテナターミナル 4 バースが稼働開始し さらに現在第 2 期 6 バースの建設中である ここには 中国最大船社コスコと 世界最大船社マースクが出資する また 2006 年 7 月 トヨタ南沙工場の近くに 本格的な自動車専用埠頭がオープンし 完成車の輸出や沿岸輸送を開始した 2006 年 広州港のコンテナ取扱量は 前年比 41% 増と大幅に伸びて 660 万 TEU に達した 南沙港が大きく寄与した結果であり 2007 年には 南沙だけでも 450 万 TEU を目標としている 南沙港の問題点は 11.5 メートル程度であった船舶アプローチチャンネルの水深であるが 香港沖から約 30kmの航路を 既に 13 メートルまで浚渫しており 将来 16 メートルにまで増深する計画である 一方 珠海南部の高欄港の開発も ハチソングループによって進められている これまで PRD 南西部には珠海港など小規模港湾しかなく 主として香港 深圳に水上輸送している 高欄港は外洋に面した優位性を秘めてはいるが 大規模港湾建設の採算性に疑問を呈する向きもあり 発展途上にある広大な南部デルタ地帯の将来性に着目したハチソンの 先見性が占われるところでもある 7. 天津濱海新区の突破口 保税港区 2006 年は 中央政府が天津港の大発展計画を認可した記念すべき年として 中国の港

226 図表 3 天津港平面図 ർ ᳰ ർ 䉮䊮䊁䊅䌔 ධ 湾物流に特記されるべき年である 同年 6 月 国務院は 天津濱海新区の開発開放推進に 関する意見 の中で 同新区を 国家経済開発戦略における最も重要なテスト区域と位置 づけた その一環として 東疆港区 建設があり そして その中に 保税港区 を設置 して濱海新区開発の先行区域 牽引車 とし 国際物流 中継貿易 輸出加工区など広範 囲の内外企業の投資誘致計画がある 保税港区 は 上海に次いで第 2 番目に国務院の 認可を得たものであり これを大々的に報じ PR している 東疆港区建設は 2002 年に着工されており 2006 年 3 月には 第 3 期と呼称されるコン テナ埠頭 6 バースの建設が着工し 保税港区建設プロジェクトがスタートした 東疆港区は 渤海湾に突き出た 30 平方 の埋立て造成中の新区である コンテナ埠頭 物流加工 ロジスティックスセンター 観光遊覧区からなるが 北方国際航運中心 と して上海の洋山港に匹敵する一大物流インフラに育てる計画である 21 世紀は天津 を スローガンとする壮大なプロジェクトプランであるが 2006 年の港湾取扱量は 2.55 億ト ン 中国 4 位 であり 4.65 億トンの上海とは大差がある さらに コンテナ 595 万 TEU 6 位 は 2,171 万 TEU の上海 770 万 TEU の青島と比して発展速度の遅れを如実に示している 80 年代の深圳 90 年代の上海 そして 21 世紀は天津 とすることが出来るかどうか は いかに中央政府 胡錦濤 温家宝政権 のバックアップがあるとは言え 天津濱海新 区に企業誘致を推進するための 思い切った金融 税制政策を打ち出さねばならないであ ろう 天津港は 大きく 3 港区に分かれる 一般貨物 客船 コンテナ埠頭などがある 北疆 港区 河口を挟んで南側が 現在 30 万トンタンカーバースなどを建設中の 南疆港区 そして新しく 東疆港区 が建設され 将来の天津濱海新区物流の基幹インフラとなる構 想である 2006 年中に建設されたコンテナターミナルは 天津港と外資 3 社 OOCL/APMT/ 219

<82E082CC82C382AD82E88DFB8E712096DA8E9F8F E696E6464>

<82E082CC82C382AD82E88DFB8E712096DA8E9F8F E696E6464> 1 1 4 4 1 2 3 4 5 3 10 Web 15 16 12 16 4 15 11 5 8 1 5 16 13 16 16 14 11 4 1 11 6 1 5 5 䉒 䈏 䈱䇸 䈵 䈫 䉒 䈙䇹 㪧㪩 䉲䊷 䊃㩷 ಽ㘃ͳ ડ ⷐ㩷 㩷 ળ ฬ 㩷 㩷 ኈ 㩷 ਥⷐ 㩷 ᚲ 㩷 㔚 㧛(#: ภ 㩷 ᧄ㊄㧔 㧕 㧼㧾 㗄 4 ಽ㘃ฬ⒓ 㔚 䊶㔚ሶ ㅧ䊶 ઍ ฬ ጊ 㩷

More information

システム技術開発調査研究 21-R-9 次世代に変革が予想される自動車産業に必要とされる新技術を提供する地域産業集積の可能性に関する調査研究報告書 要旨 平成 22 年 3 月 財団法人機械システム振興協会 委託先財団法人日本立地センター この事業は 競輪の補助金を受けて実施したものです http://ringring keirin. jp 3 1 2 () 3 4 5 6 7 8 9 10 11

More information

Title 二 者 状 況 と 三 者 状 況 における 体 験 から 見 た ふれ 合 い 恐 怖 的 心 性 対 人 恐 怖 的 心 性 Author(s) 永 山, 智 之 Citation 京 都 大 学 大 学 院 教 育 学 研 究 科 紀 要 (2011), 57: 195-209 Issue Date 2011-04-25 URL http://hdl.handle.net/2433/139724

More information

00kaihou128.indd

00kaihou128.indd ቇ 2011 年 12 月 7 日 2011 㘑 ᄀ ᜬߜ㧋 ㊄ ᄢ ಽߪ ข᧚ ߇㧝ᣣ㑆㚟ߌᑫߞߡ ߦߥࠆ ߟߌߚ ߣߞࠂߜ ޔ ߦߥࠆ ડ ࠍߏ ߒ ߔ ޕޕ ᄢࠅࠎߏ㘸 㧒ߎߩᓟข᧚ ߇ 㧓 ߅ ߒߊ ߚߛ߈ ߒߚ ࠕߢߪ 㗻 ࠍ ឬ ߡ ࠄ߃ࠆࡉ ࠍ 㧋 3 ߐ߆ ߩ㧚 ࡊ ࡀࡑޟ ߩ ޠ ࠃࠆ ή Ⴖߦ ࡉ ࡄ 6 #%6 ᓟᄛ ޠ ࡃ ࡊ ޟ 㒮 ߦࠃࠆࡐ ട ࡕ ࡊ 㧋 ߇ ട 㧡 ߦ

More information

244.indd

244.indd 5 No. 244 p r q 施 設 コ ー ナ ー ᅢߩ߅ ߅ ᣣ ᣣ 㧍㧍 シ シ ࡎ ࡓࠤࠕࡂ ࡂ ߟߟߓ ᤓᐕߪ㔎ߦ ߦᵅ߆ߐࠇ ࠇ ᧄޔ ᒰߦ ᐕᝄࠅ߆ߩ ߩ ᪉ળ ޕ ᪉ ߎߩᣣ ᣣߩ೨ᣣߪ ࡘ ߦ ߦߥࠆߊࠄ ߩ ޟ ᤐߩ፲ ߢޠ ߢ ޔ ߪ ᔃ ޔ ޟ ᐕ ᐕ ߆㨯㨯㨯 ޠ ߣޠ ᕁߞߡ ߚߩ ᕁ ߩߢߔ߇㨯㨯 㨯㨯 ޔ ᐕߪ ߪ᥍ࠇ ߒߚ ߚ ޕ ࠃ߆ߞߚ

More information

1 はじめに 近年 様々な大学において 学生に対して提示するカリキュラム情報の整備が進められ ている 学習内容や講義スケジュール 成績評価方法 使用する教科書などの情報を記載 したシラバスに加えて カリキュラム全体における授業科目の位置付けや履修順序を可視 化し 先修科目を明示した科目系統図 プレレ

1 はじめに 近年 様々な大学において 学生に対して提示するカリキュラム情報の整備が進められ ている 学習内容や講義スケジュール 成績評価方法 使用する教科書などの情報を記載 したシラバスに加えて カリキュラム全体における授業科目の位置付けや履修順序を可視 化し 先修科目を明示した科目系統図 プレレ 研究紀要 58 59 61 76 高松大学経営学部のカリキュラム構造の可視化の取組み 2 浮 穴 学 慈 Report on a Visualization Work on the Curriculum Structure of Faculty of Business Administration at Takamatsu University 2 Satoshige Ukena 要約 近年 様々な大学においてカリキュラム構造の可視化や先修科目を明示した科目系統図

More information

1pi~iii

1pi~iii 1998 3 1988 1989 2006 1988 89 1950 28 66 98 3 3 3 88 3 2 50 2007 i iii 1 16852 116 16892 530 16936 1890 (1701)? 2 1818-87 1831 1834 1845 1848 1852 1863 1754 1641 255 1779 ) ) 18 1797 17732 1757() 17183

More information

[000]目次.indd

[000]目次.indd 第 4 部 1 マクロ経済動向 (1)GDP と物価 2008 年の米投資銀行リーマン ブラザースの破綻以降 深刻化した世界金融危機は 経済に大きな影響を与え 実質経済成長率は2009 年には0.7% にまで低下した その後 2010 年には 1997 年のアジア通貨危機後に見せたV 字回復の再現とも言うべき目覚ましい回復を見せ 6.5% の成長を達成した しかし 2011 年には欧州の財政危機の影響を受け

More information

0202012_b_3392407052210.doc 0202012_b_3392407052210.doc :0304010_3392407052210.doc :9/15/2010 2:55:00 PM :10/10/12 13:42 0304022_3392407052210.doc 0304022_3392407052210.doc 0304022_3392407052210.doc

More information

沖縄地方とその周辺の地震活動(2011年11月~2012年4月)

沖縄地方とその周辺の地震活動(2011年11月~2012年4月) 10-2 沖縄地方とその周辺の地震活動 (2011 年 11 月 ~2012 年 4 月 ) Seismic Activity around the Okinawa District (November 2011 - April 2012) 気象庁沖縄気象台 Okinawa Meteorological Observatory, JMA 今期間, 沖縄地方とその周辺でM4.0 以上の地震は86 回,M5.0

More information

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(5月号)~輸出は好調も、旧正月の影響を均せば増勢鈍化

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(5月号)~輸出は好調も、旧正月の影響を均せば増勢鈍化 ニッセイ基礎研究所 218-5-9 東南アジア経済 ASEAN の貿易統計 (5 月号 ) ~ 輸出は好調も 旧正月の影響を均せば増勢鈍化 経済研究部研究員斉藤誠 TEL:3-3512-178 E-mail: msaitou@nli-research.co.jp 18 年 3 月のASEAN 主要 6カ国の輸出 ( ドル建て通関ベース ) は前年同月比 1. 増 ( 前月 : 同 8.6% 増 )

More information

42

42 海外展開に関する特別調査 海外展開に関する特別調査 結果概要... 43 1. 県内企業の海外展開の内容... 44 2. 現在行っている海外展開の相手国 地域... 46 3. 海外展開にあたっての課題... 47 4. 海外展開後に新たに発生した課題... 49 5. 今後の新たな海外展開の関心の高い相手国 地域... 50 6. 今後の新たな海外展開の内容... 51 7. 調査要領... 52

More information

Microsoft Word - 5_‚æ3ŁÒ.doc

Microsoft Word - 5_‚æ3ŁÒ.doc 第 3 編企業行動に関する意識調査 64 Ⅰ. 調査要領 特別アンケート企業行動に関する意識調査結果 2011 年 7 月 調査時期 :2011 年 7 月 1 日 ( 金 ) を期日として実施 調査対象 :2010 2011 2012 年度設備投資計画調査の対象企業 調査名 対象 回答状況 ( 回答率 ) 製造業非製造業 企業行動に関する意識調査 大企業 ( 資本金 10 億円以上 ) 3,302

More information

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(1月号)~輸出の好調続くも新型スマホ関連がピークアウトへ

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(1月号)~輸出の好調続くも新型スマホ関連がピークアウトへ ニッセイ基礎研究所 18-1- 東南アジア経済 ASEAN の貿易統計 (1 月号 ) ~ 輸出の好調続くも新型スマホ関連がピークアウトへ 経済研究部研究員斉藤誠 TEL:3-3512-178 E-mail: msaitou@nli-research.co.jp 17 年 11 月のASEAN 主要 6カ国の輸出 ( ドル建て通関ベース ) は前年同月比 15.9% 増と 前月の同 19.6% 増から低下したものの

More information

01 目次.indd

01 目次.indd 第Ⅱ部 中国の産業動向と日本 第 2 章 製造業 第 6 節 エレクトロニクス 1 電子情報産業 1 1 全体概要 中国の電子情報産業全体の市場規模と生産額を世界の国 地域との比較で示したのが図 表 1 及び図表 2 である それによると 2008 年の中国のエレクトロニクス産業の市場規 模は 2,690 億ドルとされており 日本市場の 1.8 倍 最大市場である米国市場の 6 割強の 規模の巨大市場まで伸張した

More information

難病のある人のための職業生活ガイドブック ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 5 -----------------------------------------------------------------------------------

More information

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7%

1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7% 日 経済情勢 217 年 7 月 外務省 1 1. 世界における日 経済 人口 (216 年 ) GDP(216 年 ) 貿易 ( 輸出 + 輸入 )(216 年 ) +=8.6% +=28.4% +=36.8% 1.7% 6.9% 6.6% 4.% 68.6% 中国 18.5% 米国 4.3% 32.1% 中国 14.9% 米国 24.7% 21.8% 41.1% 中国 11.3% 32.8% 米国

More information

00表紙.ai

00表紙.ai 社 会 入 試 対 策 地 理 分 野 雨 温 図 をはじめ グラフや 地 図 を 用 いた 読 解 問 題 が 毎 年 出 題 されます 雨 温 図 や 製 造 出 荷 額 等 割 合 などは 地 域 ごとの 特 色 を 抑 えることが 重 要 となります また 地 形 図 も 扇 状 地 やリアス 式 海 岸 など 基 本 的 知 識 はも ちろん 地 図 からの 情 報 の 読 み 取 りも

More information

(Microsoft Word \224N\203\215\203V\203A\213\311\223\214\223\212\216\221.doc)

(Microsoft Word \224N\203\215\203V\203A\213\311\223\214\223\212\216\221.doc) 2004 年のロシアロシア極東極東の外国投資 2005 年 10 月 日本貿易振興機構 ( ジェトロ ) 海外調査部 はじめに ジェトロでは ロシア科学アカデミー極東支部経済研究所 ( ハバロフスク経済研究所 ) の協力を得て 情報収集 調査活動を行なっているが 本レポートは 2004 年のロシア極東地域の経済情勢について同研究所に整理並びに分析を委託 とりまとめたものである 本レポートが関係各位の参考となれば幸いである

More information

Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ

Ⅰ. 世界海運とわが国海運の輸送活動 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガ 1. 主要資源の対外依存度 わが国は エネルギー資源のほぼ全量を海外に依存し 衣食住の面で欠くことのでき ない多くの資源を輸入に頼っている わが国海運は こうした海外からの貿易物質の安定輸送に大きな役割を果たしている 石 炭 100% 原 油 99.6% 天然ガス 97.2% 鉄 鉱石 100.0% 羊 毛 100.0% 綿 花 100.0% 大 92% 豆 小 88% 麦 木材 72% 注 ) 食料需給表

More information

24.4 20.8 14.1 5.0 10.5 11.9 4.8 4.9 29.7 2.9 1.5 ⅣႺᣇ ߪ ޔ ⅣႺ ߩข ߺ ᴫࠍ ߣߦ ޔ ቯ ߥ ߒ ޔ ᡷༀࠍⴕߥߞߡ ࠆ=㧟? 認 証 基 準 が 取り組まれ て いるか 自己チェック ޣ ⅣႺⴕ ߩ ᚑ ߒ ޤ ߩⅣႺ ᵴ ߩข ߺ ᴫߦ㑐ߔࠆ ଔ ᨐ ޔ ᬌ ߒߚข ߺᡷༀ ࠍ ߃ ޔ ᓟߩ ᚑ ะߌߚ ߥข ߺ ኈߥߤࠍ ࠅㄟࠎߛⴕ

More information

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43 目で見る ASEAN -ASEAN 経済統計基礎資料 - 1.ASEAN 概要 1 2.ASEAN 各国経済情勢 9 3. 我が国と ASEAN との関係 13 平成 3 年 7 月 アジア大洋州局地域政策参事官室 1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(217 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ

More information

我が国中小企業の課題と対応策

我が国中小企業の課題と対応策 資料 3 我が国中小 小規模企業を取り巻く環境と現状 平成 24 年 月 8 日 中小企業庁 本資料は 第 回法制検討ワーキンググループでの 2000 年以降の中小企業を取り巻く環境についての分析を行う必要があるのではないか との委員のご指摘等を受けて 経済社会環境の中長期的な動向 中小 小規模企業の財務 経営を中心とした状況をまとめたもの 目次. 中小 小規模企業を取り巻く経済社会環境 p. 2.

More information

ご参考資料 オーナー経営者経営者の意識調査 - 概要 - 調査期間 2003 年 9 月 1 日 ~10 月 31 日 調査機関日本では ASG グループが本調査の主体になり 日経リサーチ社に調査を委託した 調査の一貫性を保つために 各国のデータの取りまとめは 国際的な調査機関である Wirthli

ご参考資料 オーナー経営者経営者の意識調査 - 概要 - 調査期間 2003 年 9 月 1 日 ~10 月 31 日 調査機関日本では ASG グループが本調査の主体になり 日経リサーチ社に調査を委託した 調査の一貫性を保つために 各国のデータの取りまとめは 国際的な調査機関である Wirthli 2004 年 4 月 15 日 報道関係者各位 Press release ASG グループ 2004 年度オーナーオーナー経営者経営者の意識調査意識調査 結果発表対中堅 中小企業中小企業 世界 26 カ国同時調査 景況感は回復回復 収益面収益面はよりはより厳しくしく 経営経営の最大最大の不安要素不安要素は競争激化 輸出企業の半数半数が対中輸出対中輸出を行っておりっており 調査参加国中第 経営上のリスクリスクへのへの対応対応は欧米企業欧米企業に遅れ

More information

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43

1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム ) 面積 449 万 km2 日本 (37.8 万 km2 ) の11.9 倍 世界 (1 億 3,43 目で見る ASEAN -ASEAN 経済統計基礎資料 - 1.ASEAN 概要 1 2.ASEAN 各国経済情勢 9 3. 我が国と ASEAN との関係 13 平成 29 年 8 月 アジア大洋州局地域政策課 1.ASEAN 概要 (1) 現在の ASEAN(216 年 ) 加盟国 (1カ国: ブルネイ カンボジア インドネシア ラオス マレーシア ミャンマー フィリピン シンガポール タイ ベトナム

More information

101-0032 東京都千代田区岩本町1-12-11-102 TEL.03-5829-8363 FAX.03-5823-6536 taxgateok yahoo.co.jp

101-0032 東京都千代田区岩本町1-12-11-102 TEL.03-5829-8363 FAX.03-5823-6536 taxgateok yahoo.co.jp が たときなど なときに 随 時 相 談 の 処 理 から で 処 理 ( ) ー 101-0032 東 京 都 千 代 田 区 岩 本 町 1-12-11-102 TEL.03-5829-8363 FAX.03-5823-6536 相 続 の 事 相 談 の チ の 成 地 の の 税 務 調 査 時 の 事 の 相 談 社 の 手 続 き の 社 手 続 き 手 続 き 税 務 調 査 時 の

More information

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活

第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活 第 2 章 産業社会の変化と勤労者生活 戦後日本経済と産業構造 1 節 2 第章産業社会の変化と勤労者生活 1950 年代から 70 年代にかけ 急速な工業化を通じて高度経済成長を達成した我が国経済第は その後 サービス化 情報化を伴いながら進展する ポスト工業化 の時代の中を進んでいる ポスト工業化 社会では 社会の成熟化に伴い 物質的な豊かさだけでなく精神 1 節第的な充足も重視され 企業には

More information

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(10月号)~輸出はスマホ用電子部品を中心に高水準を維持

【東南アジア経済】ASEANの貿易統計(10月号)~輸出はスマホ用電子部品を中心に高水準を維持 ニッセイ基礎研究所 217-1-1 東南アジア経済 ASEAN の貿易統計 (1 月号 ) ~ 輸出はスマホ用電子部品を中心に高水準を維持 経済研究部研究員斉藤誠 TEL:3-312-178 E-mail: msaitou@nli-research.co.jp 17 年 8 月のASEAN 主要 6カ国の輸出 ( ドル建て通関ベース ) は前年同月比 16.4% 増と 前月の同 18.4% 増から低下した

More information

Microsoft Word 地元説明資料表紙.rtf

Microsoft Word 地元説明資料表紙.rtf 㧺 5V Ԛ Ꮉ ᐈ ਛ ᓟ ⷞ ᩏ ቯ 㧔ടฎᎹᏒ㊁ญ ဈర㨪 ᐈ 㧕 㧔ᑧ㐳 MO㧕 ᐈ ᦅ ޓ Ꮉ Ꮢ ㊁ዊቇ Ꮢ ㊁ᐜ ട 㜞 㧕 㧔ਥ 㧔 ᐈ ᐭ ട ฎᎹ 㧕 ධ 㒮 㜞ጟ Ꮢ ጊᚻਛቇ ጊᚻ ͳ㧠 ㊁ ㊁ ㊁ ዊ Ꮉ ฎ ਥ 㧔 ᳰ 㙃 ࡎ ࡓ ߎߔ ߔ ᐘ 㒮 㧕ട ₀ ޓ ᳰ 5V 5V ടฎᎹ ᚲ Ꮢ ਐ ਛ ቇ ടฎᎹർ㜞 ቇ ᚭ ᚲ ടฎᎹ ᐭᎹ 㧔 ⒓㧕 ടฎᎹਛᄩ ㊁ญ

More information

タイトル

タイトル Economic Trends マクロ経済分析レポート テーマ : 消費増税使途見直しの影響 2017 年 9 月 26 日 ( 火 ) ~ 景気次第では8% 引き上げ時の使途見直しも検討に~ 第一生命経済研究所経済調査部首席エコノミスト永濱利廣 (TEL:03-5221-4531) ( 要旨 ) 消費増税の使途見直しは 社会保障の充実以外にも 借金返済額の縮小を通じて民間部門の負担の軽減となる 軽減税率を想定した場合

More information

01 目次.indd

01 目次.indd 第Ⅱ部 中国の産業動向と日本 第3章 第三次産業 第1節 金融 3 保険 損保 3 1 中国保険業の歴史 1949 年 10 月の中華人民共和国建国により 当時の中国保険業界の主導権を握ってい た外資系保険会社は撤退あるいは接収され 中資保険会社は統合され中国人民保険公司 PICC が設立された その後 PICC は人民銀行の一部局として活動したが 1966 年から の文化大革命の期間中は PICC

More information

表紙01

表紙01 研 究 情報要求と情報源利用に関するプランニングが 情報探索行動に与える影響 The Effects of Planning for Information Needs and Use of Information Resources upon an Information Seeking Behavior 名古屋大学附属図書館研究開発室 Library Studies, Nagoya University

More information

ブラジル中国インド インドネシア ロシア 図表 新興国の消費者物価上昇率 ( 単位 :%)( 資料 :IMF 世界経済見通し ) 通常であれば 成長率が低下すれば 国内の需給バランスが緩和し むしろ物価は低下するのが自然である しかし 中国以外の カ国は逆に物価上

ブラジル中国インド インドネシア ロシア 図表 新興国の消費者物価上昇率 ( 単位 :%)( 資料 :IMF 世界経済見通し ) 通常であれば 成長率が低下すれば 国内の需給バランスが緩和し むしろ物価は低下するのが自然である しかし 中国以外の カ国は逆に物価上 1 年 3 月 日 JBPress 掲載 景気減速する新興国とマクロ経済の安定を保つ中国のコントラスト 瀬口清之 新興国は軒並み成長率減速と物価上昇圧力に直面 新興国の経済情勢の悪化が目立ってきている 代表的な新興国である ブラジル ロシ ア インド 中国およびインドネシアの 5 か国について 1 年から 13 年までの成長 率の推移を見ると 全ての国が低下傾向を辿ってきていることがわかる ( 図表

More information

1 消費増税後の影響に関するアンケート調査 結果について ~ 消費税率 10% 景気によっては引き上げを延期すべき が 53.6%~ < 調査結果のポイント> 消費税率 8% 引き上げによる影響 2014 年 4 月に消費税率が 8% に引き上げられたことによる影響は かなりのマイナス影響 ( 業績を左右するほど ) ( 以下 かなりのマイナス ) が 11.6% 多少のマイナス影響があった ( 業績を左右するほどではないが

More information

視覚障害リハビリ-表紙.indd

視覚障害リハビリ-表紙.indd ! 3F 4F JR ( ) 433-8118 1 11 13 TEL:053-522-7624 FAX:053-522-7694 440-0083 116 TEL:0532-39-4502 FAX:0532-39-4503 http://www.enegene.co.jp/ Ʀ Ǖ ƕ ᛒ ƍ Ҕ Ʒ ᡈ Ƙ ƴ ᵧ ද ක⑼ߪක ᯏ ߩኾ㐷 ߢߔ ޕ ߢ ߥ ޔ ක ᯏ ߩ㐿 ߢ ߥ ⑳

More information

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期

中国:PMI が示唆する生産・輸出の底打ち時期 Economic Report ~ 海外情報 ~ 212 年 4 月 19 日全 8 頁中国 :PMI が示唆する生産 輸出の底打ち時期 経済調査部齋藤尚登新田尭之工業生産は 212 年 1 月 ~2 月に 輸出は 3 月 ~ 月に底打ちか [ 要約 ] 国家統計局の製造業 PMI は 2 月の 1. から 3 月には 3.1 へと大幅に改善した一方 HSBC の製造業 PMI は 2 月の 49.6

More information

中国国内需給動向と中露石油ガス貿易

中国国内需給動向と中露石油ガス貿易 中国の石炭ピーク需要と政策 株式会社エイジアム研究所 平成 6 年 4 月 013 年の中国の経済概況 国内総生産 (GDP) は 8.3 兆ドル 対前年比 7.7% 増 一人当たり GDP は 6,103 ドル 輸出額は. 兆ドル 輸入額は.0 兆ドル FDI 投資額は 1,176 億ドル 010 年以降の FDI の年平均伸び率は 3.6% 005~010 年の 11.9% と比べて低下 010

More information

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要) 地球温暖化対策基本法案 ( 環境大臣案の概要 ) 平成 22 年 2 月 環境省において検討途上の案の概要であり 各方面の意見を受け 今後 変更があり得る 1 目的この法律は 気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させ地球温暖化を防止すること及び地球温暖化に適応することが人類共通の課題であり すべての主要国が参加する公平なかつ実効性が確保された地球温暖化の防止のための国際的な枠組みの下に地球温暖化の防止に取り組むことが重要であることにかんがみ

More information

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7

平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7 平成 25 年 3 月 19 日 大阪商工会議所公益社団法人関西経済連合会 第 49 回経営 経済動向調査 結果について 大阪商工会議所と関西経済連合会は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 2 月下旬から 3 月上旬に 1,7 06 社を対象に行い 468 社から回答を得た ( 有効回答率 27.4 %) それによると 足もとの

More information

医療人教育を目的とした CPR 心肺蘇生 と AED 自動体外式除細動器 の再学習効果について アセスメント実習の一項目として毎週火曜日に 10 週間かけて実習を行った ③使用機器 は1年次にも使用した全身と半身の蘇生人形を用い AED においては日本光電社製 レー ߪ 1 ᐕ ߦ ߒߚ りߣඨりߩ

医療人教育を目的とした CPR 心肺蘇生 と AED 自動体外式除細動器 の再学習効果について アセスメント実習の一項目として毎週火曜日に 10 週間かけて実習を行った ③使用機器 は1年次にも使用した全身と半身の蘇生人形を用い AED においては日本光電社製 レー ߪ 1 ᐕ ߦ ߒߚ りߣඨりߩ 医療人教育を目的とした CPR( 心肺蘇生 ) と AED ( 自動体外式除細動器 ) の再学習効果について 大道真由美, 中本賀寿夫, 内海美保, 前田光子, 山岡由美子, 白川晶一 1. はじめに 疾病構造の変化や医療の細分化に伴い 薬剤師の仕事が多様化してきた チーム医療の一員として 命を預かる仕事に携わる職種にはプライマリ ケアは欠かせない そこで本学では 2007 年度より初年次教育に 命の大切さ

More information

Microsoft Word - 市場調査レポートサンプル(Website用).doc

Microsoft Word - 市場調査レポートサンプル(Website用).doc 2010-2011 年中国コールセンター市場調査レポート 2010-2011 年中国 市場調査レポート 著作 : 賽迪顧問股份有限公司 (CCID) 発行 : 賽迪顧問股份有限公司日本事務所邦訳 : ファーイースト パートナーズ株式会社 重要な説明 本レポートの著作権は賽迪顧問股份有限公司 ( 以下 CCID と略す) に帰属する 本レポートは CCID がお客様社内の参考に資する目的で独自の調査

More information

4 4 4 4 4 目 次 巻 頭 随 想 地 下 鉄 東 西 線 平 成 27 年 開 業 に 向 けて 3 仙 台 市 長 奥 山 恵 美 子 解 説 Ⅰ 平 成 26 年 度 都 市 鉄 道 関 係 予 算 の 概 要 7 国 土 交 通 省 鉄 道 局 都 市 鉄 道 政 策 課 整 備 係 長 池 田 朋 樹 Ⅱ 消 費 税 率 改 定 に 伴 う 運 賃 改 定 について 10 国 土

More information

Microsoft PowerPoint - 08economics4_2.ppt

Microsoft PowerPoint - 08economics4_2.ppt 経済学第 4 章資源配分と所得分配の決定 (2) 4.2 所得分配の決定 中村学園大学吉川卓也 1 所得を決定する要因 資源配分が変化する過程で 賃金などの生産要素価格が変化する 生産要素価格は ( 賃金を想定すればわかるように ) 人々の所得と密接な関係がある 人々の所得がどのように決まるかを考えるために 会社で働いている人を例にとる 2 (1) 賃金 会社で働いている人は 給与を得ている これは

More information

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 )

[ 調査の実施要領 ] 調査時点 製 造 業 鉱 業 建 設 業 運送業 ( 除水運 ) 水 運 業 倉 庫 業 情 報 通 信 業 ガ ス 供 給 業 不 動 産 業 宿泊 飲食サービス業 卸 売 業 小 売 業 サ ー ビ ス 業 2015 年 3 月中旬 調査対象当公庫 ( 中小企業事業 ) ニュースリリース 2 0 1 5 年 6 月 2 6 日株式会社日本政策金融公庫総合研究所 中小企業の4 割が 円安は業績に対し マイナスの影響 が大きいと回答 ~ プラスの影響 が大きいとする割合は1 割 輸出比率の高い企業では その割合は高い~ 円安 原油安の影響に関する調査結果 ( 全国中小企業動向調査 ( 中小企業編 )2015 年 1-3 月期特別調査 ) 2014 年秋以降の円安が中小企業の業績に与えた影響についてみると

More information

EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA

EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA 資料 2 EPA に関する各種試算 平成 22 年 10 月 27 日 内閣官房 - EPA に関する各種試算 試算 1 EPA のマクロ経済効果分析 (3 ページ ) 内閣官房を中心に関係省庁と調整したシナリオに基づき 川崎研一氏 ( 内閣府経済社会総合研究所客員主任研究官 ) が分析 WTO はじめ広く関係機関が活用している一般均衡モデル (GTAP モデル ) を使用 EPA により 我が国経済全体にどのような影響が与えられるかを試算

More information

企業活動のグローバル化に伴う外貨調達手段の多様化に係る課題

企業活動のグローバル化に伴う外貨調達手段の多様化に係る課題 決済システムフォーラム 企業活動のグローバル化に伴う 外貨調達手段の多様化に係る課題 2016 年 3 月 18 日 株式会社野村総合研究所金融 IT イノベーション事業本部金融 IT イノベーション研究部 グループマネージャー片山謙 100-0005 東京都千代田区丸の内 1-6-5 丸の内北口ビル 目次 1. 企業活動のグローバル化と外貨調達 ( ご参考 ) 欧州レポ市場の特徴 ( ご参考 )

More information

3_2

3_2 三井住友信託銀行調査月報 1 年 7 月号 中国の景気減速の影響をどう見るか < 要旨 > 中国の景気減速が続いている 工業生産や電力生産量の伸びは低下傾向にあり 中国人民銀行は貸出基準金利を 3 年半ぶりに引き下げ景気重視に舵を切った 景気減速とともに中国の輸入が頭打ちになっているが その動きには地域差が見られ 中部 西部 東北といった内陸部に比べて沿海部 ( 東部 ) の落ち込みが大きい 全世界的な景気鈍化で中国の輸出基地である沿岸部からの輸出が伸び悩み

More information

野村資本市場研究所|急増する上海企業の対外直接投資(PDF)

野村資本市場研究所|急増する上海企業の対外直接投資(PDF) 急増する上海企業の対外直接投資 関根栄一 要約. グローバル企業の M&A 取引の増加の兆しの中で 国際金融センター構想を掲げる上海市の企業 ( 上海企業 ) の対外直接投資が急増している 2009 年 ~6 月の上海企業の対外直接投資は 前年同期比で 倍強の 7 億,00 万ドルに達し 2008 年通年の 7 億 800 万ドルを既に上回っている 2. 2009 年に入ってからの上海企業の直接投資の急増の原因は

More information

2018 年 10 月号 中国の金融経済動向について 中国の AI 動向について 千葉銀行上海駐在員事務所

2018 年 10 月号 中国の金融経済動向について 中国の AI 動向について 千葉銀行上海駐在員事務所 2018 年 10 月号 中国の金融経済動向について 中国の AI 動向について 千葉銀行上海駐在員事務所 ~ 中国の金融経済動向について ~ 中国の今年 4-6 月期の GDP 成長率は前年比 +6.7% と 今年 1-3 月期 ( 同 +6.8%) から小幅低下しました 中国国家統計局は 上半期の中国経済について 上半期は 全体として安定的に良い方向へ向かう態勢を維持した との見解を示しました

More information

2

2 JA全農いしかわ 発行 - / % ; % + 6 ) ) 2-7, 春の味覚が続々と 出荷 春きゅうり初 県内トップを切りJA小松市からたけのこ初出荷 写真 JA小松市たけのこ部会 水田久志部会長 ㄘ ߒ߆ࠊ ᑼ(CEGDQQMࡍ ㄘ ߒ߆ࠊߩ ᑼ(CEGDQQMࡍ ޟ Ꮉ߁ ࠇ߇ߛ ߔ߈ߐ ޠ ㄘ 㧴㧫ടᎿ ࡌ ޔ ᖱႎߥߤࠍឝタਛ㧋ߗ ߏ ߊߛߐ 㧋 㧿㧼㧶㧤YYY HCEGDQQM EQO

More information

イノベーション活動に対する山梨県内企業の意識調査

イノベーション活動に対する山梨県内企業の意識調査 甲府支店山梨県甲府市飯田 1-1-24 OSD-Ⅲ ヒ ル 4F TEL: 055-233-0241 URL:http://www.tdb.co.jp/ イノベーション活動 企業の 4 割超が実施 ~ イノベーション活動の阻害要因 能力のある従業員の不足が半数に迫る ~ はじめに 日本再興戦略改訂 2015( 成長戦略 ) においてイノベーションによる 稼ぐ力 の強化が掲げられているほか 女性の活躍推進政策のなかで

More information

<4D F736F F D E937890AC96F18EC090D195F18D C A E646F63>

<4D F736F F D E937890AC96F18EC090D195F18D C A E646F63> 日本機械輸出組合平成 26 年 6 月 25 日 日本機械輸出組合は わが国主要プラント エンジニアリング輸出企業に対し 海外成約アンケート調査を実施し この度本調査の概要を取りまとめましたので公表致します 213 年度海外プラント エンジニアリング (PE) 成約実績調査 ~ 中東 中国向けが大きく落ち込み 昨年度実績に届かず 海外調達比率は過去最高 ~ 1.213 年度海外 PE 成約実績概況について

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 3 月 1 2 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 5 月平成 25 年 5 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,606,009 5,765,204-2.8 6,523,232 6,756,526-3.5 917,223 991,322-7.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 11 月 平成 24 年 11 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,898,812 4,983,180 18.4 7,199,902 5,940,220 21.2 1,301,090 957,040 35.9 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 3 月 1 2 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 7 月平成 25 年 7 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,191,918 5,958,497 3.9 7,158,458 6,990,954 2.4 966,540 1,032,457-6.4 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

【No

【No No. 3 ある個人は働いて得た賃金の全てをY 財の購入に支出するものとする この個人の効用関数が u = x 3 y u: 効用水準 x:1 年間 (365 日 ) における余暇 ( 働かない日 ) の日数 y:y 財 の消費量で示され Y 財の価格が 労働 1 日あたりの賃金率が4であるとき この個人の1 年間 (365 日 ) の労働日数はいくらか ただし この個人は効用を最大にするように行動するものとする

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 24 年 12 月 平成 23 年 12 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,298,547 5,623,882-5.8 5,944,295 5,832,191 1.9 645,748 208,309 210.0 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

Microsoft Word - 20_2

Microsoft Word - 20_2 三井住友信託銀行調査月報 1 年 1 月号 海外資金に揺さぶられる新興国の銀行 < 要旨 > リーマンショック以降 海外からの新興国向け与信残高が増加してきた 中でも経常赤字国では海外金融機関を通じた与信の増加スピードが速く 部門別に見るとこの間特に存在感を増してきたのが銀行部門向け与信である 銀行部門への海外与信残高の増加は その国の経済情勢が悪化して与信減少が始まった場合 国内における信用収縮を引き起こして実体経済への悪影響を増幅する可能性を高める

More information

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造

2. 利益剰余金 ( 内部留保 ) 中部の 1 企業当たりの利益剰余金を見ると 製造業 非製造業ともに平成 24 年度以降増加傾向となっており 平成 27 年度は 過去 10 年間で最高額となっている 全国と比較すると 全産業及び製造業は 過去 10 年間全国を上回った状況が続いているものの 非製造 トピックス 企業収益と利益分配の動向 平成 27 年度の中部地域の企業活動は 世界経済の緩やかな回復や原油価格の下落による交易条件の改善などにより回復基調が続き それに伴い企業収益も増加が続いた 本トピックスでは 企業収益の増加に伴い利益剰余金や給与額等がどのように推移したのか 中部と全国を対比しながら検証してみた 分析手法 平成 28 年企業活動基本調査 ( 平成 27 年度実績 ) の調査項目から一部を抜粋し

More information

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金

おカネはどこから来てどこに行くのか―資金循環統計の読み方― 第4回 表情が変わる保険会社のお金 なるほど金融 おカネはどこから来てどこに行くのか 資金循環統計の読み方 第 4 回 2013 年 11 月 6 日全 6 頁 表情が変わる保険会社のお金 金融調査部主任研究員島津洋隆 前回 日本の年金を通じてどのようにおカネが流れているのかということについて説明しました 今回は 保険会社を巡るおカネの流れについて注目します Q1 保険会社のおカネの流れはどうなっていますか A1 保険会社は加入者から預かった保険料を金融資産として運用する一方で

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 4 年 3 月 1 3 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 平成 23 年 6 月平成 22 年 6 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,774,613 5,867,220-1.6 5,710,161 5,196,697 9.9 64,452 670,523-90.4 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 2. 輸出は当該輸出貨物を積載する船舶又は航空機の出港の日

More information

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民

目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向 6 (3) 国民 ケーブルテレビ事業の現状 (2015 年度決算版 ) 2016 年 11 月 株式会社日本政策投資銀行 企業金融第 2 部 産業調査部 目次 要旨 1 Ⅰ. 通信 放送業界 3 1. 放送業界の歩み (1) 年表 3 (2) これまでの主なケーブルテレビの制度に関する改正状況 4 2. 通信 放送業界における環境変化とケーブルテレビの位置づけ (1) コンテンツ視聴環境の多様化 5 (2) 通信 放送業界の業績動向

More information

Microsoft PowerPoint - Itoh_IEEJ(150410)_rev

Microsoft PowerPoint - Itoh_IEEJ(150410)_rev 第 4 回エネルギー輸送ルートの多様化への対応に関する検討会 日本の LNG 原油輸入と 米国シェール革命の現況 2015 年 4 月 10 日於国土交通省 ( 中央合同庁舎 3 号館 ) 伊藤庄一 戦略研究ユニット国際情勢分析第 2 グループ マネージャー 研究主幹一般財団法人日本エネルギー経済研究所 日本の LNG 原油輸入状況 (2014 年 ) 1 LNG 原油 ( 出所 ) 日本貿易月表

More information

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ

1 食に関する志向 健康志向が調査開始以来最高 特に7 歳代の上昇顕著 消費者の健康志向は46.3% で 食に対する健康意識の高まりを示す結果となった 前回調査で反転上昇した食費を節約する経済性志向は 依然厳しい雇用環境等を背景に 今回調査でも39.3% と前回調査並みの高い水準となった 年代別にみ 平成 24 年度下半期消費者動向調査 食の志向等に関する調査結果 1 食に関する志向 2 国産品かどうかを気にかけるか 3 国産食品の輸入食品に対する価格許容度 4 プライベートブランド商品に関する意識 調査要領 調査時期平成 25 年 1 月 1 日 ~1 月 11 日調査方法インターネット調査全国の 2 歳代 ~7 歳代の男女 2, 人 ( 男女各 1, 人 ) インターネット調査であるため 回答者はインターネット利用者に限られる

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 1 1 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 10 月 平成 25 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,688,484 6,102,969 9.6 7,398,479 7,203,396 2.7 709,995 1,100,427-35.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 7 年 1 月 2 6 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 12 月 平成 25 年 12 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,896,467 6,109,178 12.9 7,557,180 7,416,345 1.9 660,713 1,307,167-49.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数

各資産のリスク 相関の検証 分析に使用した期間 現行のポートフォリオ策定時 :1973 年 ~2003 年 (31 年間 ) 今回 :1973 年 ~2006 年 (34 年間 ) 使用データ 短期資産 : コールレート ( 有担保翌日 ) 年次リターン 国内債券 : NOMURA-BPI 総合指数 5 : 外国株式 外国債券と同様に円ベースの期待リターン = 円のインフレ率 + 円の実質短期金利 + 現地通貨ベースのリスクプレミアム リスクプレミアムは 過去実績で 7% 程度 但し 3% 程度は PER( 株価 1 株あたり利益 ) の上昇 すなわち株価が割高になったことによるもの 将来予想においては PER 上昇が起こらないものと想定し 7%-3%= 4% と設定 直近の外国株式の現地通貨建てのベンチマークリターンと

More information

特集 ロシア NIS 圏で存在感を増す中国特集 ロシアの消費市場を解剖する Data Bank 中国の対ロシア NIS 貿易 投資統計 はじめに今号では ロシア NIS 諸国と中国との経済関係を特集しているが その際にやはり貿易および投資の統計は避けて通れないであろう ただ ロシア NIS 諸国の側

特集 ロシア NIS 圏で存在感を増す中国特集 ロシアの消費市場を解剖する Data Bank 中国の対ロシア NIS 貿易 投資統計 はじめに今号では ロシア NIS 諸国と中国との経済関係を特集しているが その際にやはり貿易および投資の統計は避けて通れないであろう ただ ロシア NIS 諸国の側 特集 ロシア NIS 圏で存在感を増す中国特集 ロシアの消費市場を解剖する Data Bank 中国の対ロシア NIS 貿易 投資統計 はじめに今号では ロシア NIS 諸国と中国との経済関係を特集しているが その際にやはり貿易および投資の統計は避けて通れないであろう ただ ロシア NIS 諸国の側の統計は 様式が不揃いであったり 発表が遅かったり 一部の項目を国家機密扱いしていたりと ( 特にロシアの天然ガスや軍需関連品目の輸出

More information

現代資本主義論

現代資本主義論 終章世界的金融危機と 薄氷の帝国アメリカ 第 1 節 2008 年秋以降の世界的金融 経済危機と 危うい循環 (1) 世界的金融 経済危機の発生 (a) サブプライム ローンの行き詰まりケース シラー 20 都市住宅価格指数 220 200 180 160 140 120 100 80 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 2006 年半ば 住宅価格低下 住宅価格上昇に依存した景気上昇にブレーキ

More information

2. 景気後退の影響 (2) 2008 年 10 月以降の世界的な景気後退の影響 ( 業種別 ) 大きなマイナス若干のマイナス影響なし 若干のプラス 大きなプラス 製造業 印刷 出版 (n=14) ゴム製品 (n=35) 金属製品 ( メッキ加工を含む

2. 景気後退の影響 (2) 2008 年 10 月以降の世界的な景気後退の影響 ( 業種別 ) 大きなマイナス若干のマイナス影響なし 若干のプラス 大きなプラス 製造業 印刷 出版 (n=14) ゴム製品 (n=35) 金属製品 ( メッキ加工を含む 2. 景気後退の影響 (1) 2008 年 10 月以降の世界的な景気後退の影響 ( 国 地域別 ) 大きなマイナス若干のマイナス影響なし 若干のプラス 大きなプラス マイナス 86.9% 影響なし 10.7% プラス 2.4% 総数 (n=2,963) 58.0 28.9 10.7 1.8 0.6 香港 (n=67) 61.2 32.8 6.0 シンガポール (n=216) タイ (n=701)

More information

第9回 大 切なことを 川からいっぱい学んできました 活動 記録 活動記 録 開催場所 開 催 日 2009年 9 月5日 土 受付 11 45 開会式 12 15 6日 日 受付 8 30 主催 第9回 川に学ぶ体験活動全国大会inひろしま実行委員会 共催 NPO法人 川に学ぶ体験活動協議会 主会場 中国新聞社7Fホール 広島市中区土橋町7-1 後援 国土交通省 文部科学省 環境省 中国地方整備局太田川河川事務所

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 1 1 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 10 月 平成 24 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,104,509 5,148,011 18.6 7,195,191 5,704,206 26.1 1,090,682 556,195 96.1 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし

More information

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 28 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 28 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 29 年 1~3 月期 来期平成 平成 29 年 7 月 11 日山口県商工会議所連合会 第 148 回 山口県中小企業景況調査結果 ( 平成 29 年 4~6 月期実績 平成 29 年 7~9 月期見通し ) 県内中小企業景況感 前期よりマイナス幅が拡大し悪化 来期は若干改善の見込み 山口県商工会議所連合会では 日本商工会議所が昭和 55 年 7~9 月期から全国一斉にはじめた四半期ごとの中小企業景況調査に伴い 県内 6 商工会議所が実施した同調査をもとに

More information

普通救命講習会を開催します 消防本部警防課 鹿児島県出身沖縄戦没者追悼式参列者の募集について 県庁社会福祉課 財部 ( 福祉事務所 ) 末吉 ( 保健課 ) 大隅 ( 保健福祉課 )

普通救命講習会を開催します 消防本部警防課 鹿児島県出身沖縄戦没者追悼式参列者の募集について 県庁社会福祉課 財部 ( 福祉事務所 ) 末吉 ( 保健課 ) 大隅 ( 保健福祉課 ) 戦没者の妻及び父母等の皆さまへ 県庁社会福祉課 099-286-2830 財部 ( 福祉事務所 ) 0986-72-0936 末吉 ( 保健課 ) 0986-76-8807 大隅 ( 保健福祉課 ) 099-482-5925 移動援護相談を実施します 県庁社会福祉課恩給係 099-286-2828 普通救命講習会を開催します 消防本部警防課 099-482-0579 鹿児島県出身沖縄戦没者追悼式参列者の募集について

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 6 年 2 月 2 0 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 平成 26 年 1 月平成 25 年 1 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 5,252,882 4,798,574 9.5 8,042,855 6,432,116 25.0 2,789,973 1,633,542 70.8 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF 価格 ( ただし 特例輸入申告制度により輸入

More information

TCS_AI_STUDY_PART201_PRINT_170426_fhj

TCS_AI_STUDY_PART201_PRINT_170426_fhj 日々進歩する能力 AIをビジネス向上に活用し始めたグローバル企業 TCSグローバル トレンド スタディ Contents 調査結果の概要 4 5 6 AIに関するグローバルトレンドレポート 前編 タタコンサルタンシーサービシーズ TCS では今年 世界 4 地域の大企業が認識技術をどのように活用 しているかを調査したレポートを 前編 後編の 2 巻にわたって発行する 本レポートはその前編にあたり

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 26 年 7 月 24 日財務省 報道発表 ( 速報 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8 2,671,236 29.5 22 年 67,399,627 24.4 60,764,957 18.0 6,634,670 148.4 23 年 65,546,475-2.7 68,111,187

More information

平成28年 成田空港貿易概況(速報)

平成28年 成田空港貿易概況(速報) 特集 平成 28 年成田空港貿易概況 ( 速報 ) 平成 29 年 1 月 25 日 ( 水 ) 東京税関 本資料を引用する場合 東京税関の資料による旨を注記して下さい 本資料に関するお問合せは東京税関調査部調査統計課 TEL:3-3599-6385 まで 1. 概況平成 28 年成田空港貿易概況 ( 速報 ) 輸出は4 年連続の増 輸入は5 年ぶりの減 輸入超過額は2 兆 2,743 億円で6 年連続の輸入超過

More information

日本の国際競争力調査

日本の国際競争力調査 日本の国際競争力調査プレ調査の結果概要 2014 年 4 月 15 日 一般社団法人日本経済団体連合会 目次 1. 調査の概要 1-1 調査の概要 3 1-2 調査の総括 4 2. 日本企業の競争力 2-1 競合企業の国籍 ( ベンチマーク国 ) 5 2-2 グローバル市場での競争力の評価 6 2-3 自社および競合企業の強み 8 3. 日本のビジネス環境 3-1 日本のビジネス環境の全体評価 9

More information

企業経営動向調査0908

企業経営動向調査0908 調査レポート東日本大震災が埼玉県内の企業経営に及ぼす影響調査 調査対象 : 県内企業 社調査方法 : アンケート方式 ( 月上旬郵送回収 ) 回答企業 : 社 ( 回答率.%) 業種別内訳 : 製造業 社非製造業 社要旨 月 日に発生した東日本大震災による被害や企業経営に支障となる影響 ( 原発事故の影響を含む ) を県内企業からのアンケート調査によりとりまとめたものである 実際に被害を受けたり企業経営に支障となる影響があったとする企業は約

More information

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度

( 億円 ) ( 億円 ) 営業利益 経常利益 当期純利益 2, 15, 1. 金 16, 額 12, 12, 9, 営業利益率 経常利益率 当期純利益率 , 6, 4. 4, 3, 2.. 2IFRS 適用企業 1 社 ( 単位 : 億円 ) 215 年度 216 年度前年度差前年度 216 年度自動車部品工業の経営動向 217 年 6 月 12 日 一般社団法人日本自動車部品工業会 一般社団法人日本自動車部品工業会は 217 年 5 月 1 日現在での会員企業 4 4 社 のうち 上場企業で自動車部品の比率が5 以上 かつ前年同期比較が可能な自動車 部品専門企業 79 社の 2 1 6 年度 (4~3 月 ) の経営動向を各社の連結決算短信 ( 連結 決算を行っていない企業は単独決算

More information

Microsoft PowerPoint - 3rdQuarterPresentations2013_J03.ppt

Microsoft PowerPoint - 3rdQuarterPresentations2013_J03.ppt 1 NSG グループ 213 年 3 月期第 3 四半期決算報告 (212 年 4 月 1 日 ~ 12 月 31 日 ) 日本板硝子株式会社 213 年 1 月 31 日 2 ( ブランクページ ) 3 213 年 3 月期第 3 四半期決算報告 (212 年 4 月 1 日 ~12 月 31 日 ) アジェンダ要点決算概要事業状況リストラクチャリング施策の進捗リファイナンス進捗まとめ 4 要点

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 2 5 年 1 1 月 2 8 日財務省 報道発表 貿易統計 ( 輸出確報 ; 輸入速報 (9 桁 )) 総額 ( 原値 ) 平成 25 年 10 月 平成 24 年 10 月 伸 率 輸 輸 差 出 入 引 6,104,361 5,148,011 18.6 7,197,044 5,704,206 26.2 1,092,683 556,195 96.5 ( 注 ) 1. 輸出はFOB 価格 輸入はCIF

More information

日本企業による国外での環境への取り組みに係る

日本企業による国外での環境への取り組みに係る 日本企業による国外での環境への取り組みに係る 実施状況調査結果 概要版 平成 23 年 3 月 環境省 日本企業による国外での環境への取り組みに係る実施状況調査 結果の概要 調査の体制環境省の委託により 公益社団法人日本環境教育フォーラムが調査を実施した 調査主体環境省 ( 地球環境局国際連携課国際協力室 ) 調査請負機関公益社団法人日本環境教育フォーラム 調査の目的本調査は 日本企業の国外における環境への取り組みに係る現状を把握するために実施したものである

More information

エコノミスト便り

エコノミスト便り エコノミスト便り ( ロンドン ) 217 年 12 月 29 日 三井住友アセットマネジメント シニアエコノミスト西垣秀樹 欧州経済 高まるやの潜在成長率 ~ は労働と資本の投入でよりも高い成長率を実現 ~ やでは景気拡大が続く中で 中期的に持続可能な成長率に相当する潜在成長率が高まる傾向にある との潜在成長率を比較すると 9 年代半ば以降は がほぼ一貫してよりも高く 足元では % ポイント前後の差がある

More information

国土技術政策総合研究所 研究資料

国土技術政策総合研究所 研究資料 国 土 技 術 政 策 総 合 研 究 所 資 料 TECHNICAL NOTE of National Institute for land and Infrastructure Management No.434 March 2008 I S S N 1 3 4 6-7 3 2 8 国 総 研 資 料 第 434 号 平 成 2 0 年 3 月 景 観 デザイン 規 範 事 例 集 ( 河 川

More information

Microsoft Word - 18_2

Microsoft Word - 18_2 三井住友信託銀行調査月報 213 年 1 月号 経常赤字新興国で異なる資金調達構造 < 要旨 > 米国 QE3 規模縮小観測が高まる中 経常赤字を抱える新興国では通貨安が進んできた これは経常赤字分の資金調達を海外に依存し 調達の中身によっては赤字ファイナンスに支障をきたすことが懸念されるためである とりわけ直接投資中心の国よりも証券投資やその他投資が中心の国の方が世界金融市場の動きに左右され易く脆弱である

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 26 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8 2,671,236 29.5 22 年 67,399,627 24.4 60,764,957 18.0 6,634,670 148.4 23 年 65,546,475-2.7 68,111,187

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 24 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 19 年 83,931,438 11.5 73,135,920 8.6 10,795,518 36.6 20 年 81,018,088-3.5 78,954,750 8.0 2,063,338-80.9 21 年 54,170,614-33.1 51,499,378-34.8

More information

財務省貿易統計

財務省貿易統計 平成 25 年 3 月 13 日財務省 報道発表 ( 確定 ) 総額 ( 原値 ) 輸出輸入差引 価額伸率価額伸率価額伸率 平成 19 年度 85,113,381 9.9 74,958,073 9.5 10,155,308 12.7 20 年度 71,145,593-16.4 71,910,442-4.1-764,849-21 年度 59,007,879-17.1 53,820,852-25.2 5,187,027-22

More information

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推

第 70 回経営 経済動向調査 公益社団法人関西経済連合会 大阪商工会議所 < 目次 > 1. 国内景気 2 2. 自社業況総合判断 3 3. 自社業況個別判断 4 4. 現在の製 商品およびサービスの販売価格について 8 参考 (BSI 値の推移 ) 11 参考 ( 国内景気判断と自社業況判断の推 記者発表資料大阪経済記者クラブ会員各位 2018 年 6 月 8 日 公益社団法人関西経済連合会大阪商工会議所 第 70 回経営 経済動向調査 結果について 関西経済連合会と大阪商工会議所は 会員企業の景気判断や企業経営の実態について把握するため 四半期ごとに標記調査を共同で実施している 今回は 5 月中旬から下旬に 1,632 社を対象に行い うち 398 社から回答を得た ( 有効回答率 24.4%)

More information

平成10年7月8日

平成10年7月8日 KEIBUN しがぎん県内企業動向調査 212 年 4-6 月期定例項目結果 212 年 6 月 ~ しがぎん県内企業動向調査 ~ ~4-6 月期の実績見込みと 7-9 月期の見通し ~ 景況感は持ち直しがみられるものの 依然大幅なマイナス水準 今回の調査によると 現在 (4-6 月期 ) の業況判断 DIは-29 で前回調査 ( 月期 ) の-34 から 5ポイント上昇した エコカー補助金を背景とした新車販売の増加

More information

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成

Ⅱ 用語等の説明 今期の状況 来期の状況 前年同期 ( 平成 29 年 4~6 月期 ) と比べた今期 ( 平成 30 年 4~6 月期 ) の状況 前年同期 ( 平成 29 年 7~9 月期 ) と比べた来期 ( 平成 30 年 7~9 月期 ) の状況 前期平成 30 年 1~3 月期 来期平成 平成 30 年 7 月 10 日山口県商工会議所連合会 第 152 回 山口県中小企業景況調査結果 ( 平成 30 年 4~6 月期実績 平成 30 年 7~9 月期見通し ) 景況感 前期よりマイナス幅が 1.7 ポイント悪化 来期もさらに悪化の見込み 山口県商工会議所連合会では 日本商工会議所が昭和 55 年 7~9 月期から全国一斉にはじめた四半期ごとの中小企業景況調査に伴い 県内 6 商工会議所が実施した同調査をもとに

More information

<4D F736F F D F28955C8E86298AD690BC926E88E690DD94F5938A8E918C7689E692B28DB E646F6378>

<4D F736F F D F28955C8E86298AD690BC926E88E690DD94F5938A8E918C7689E692B28DB E646F6378> 218 年 8 月 1 日 218 年度設備投資計画は全産業で前年比 +23. - 製造業で先端分野に関連する能力増強投資が相次ぐ - 1. 関西地域における 218 年度の設備投資計画は 製造業が 4 年連続の増加 (+25.7) も 2 年連続の増加 (+21.4) となり 全産業で 2 年 連続の増加 (+23.) となる (1) 製造業は

More information

<8CA788E389EF95F E717870>

<8CA788E389EF95F E717870> 䋨 ACR1987 ᐕ RA RA䈱ಽ㘃ၮḰ䋨 早期関節リウマチの診断 䋩 䋱 1 㑆એ 䈒 䈱䈖䉒䈳䉍 2 ห 䈮3㗔 એ 䈱㑐 Ἳ 䋨ਔ PIP MCP ᚻ䇮 䇮 䇮 䇮MTP䋩 ᚻ MTP䋩 䋳 ᚻ PIP MCP䈱ዋ䈒䈫䉅1㗔 䈱㑐 Ἳ 䋴 ኻ ᕈ䈱㑐 Ἳ 䋵 䊥䉡䊙䊃䉟䊄 䊄 䋶 ⴊ 䊥䉡䊙䊃䉟䊄 ሶ㓁ᕈ 䋷 X ᚻ䋯ᜰ㑐 䈱㛽䈶䉌䉖䇮ㄭற䈱㛽 ᚻ䋯ᜰ㑐 䈱㛽䈶䉌䉖 ㄭற䈱㛽 䃁䋱䈎䉌䋴䈲䋶ㅳ㑆એ

More information

む状態の断面であれば 樹木にとって過湿状態である と推定される 写真 2は A防雪林の生育不良区画の土壌断面で ᨑ䈱㐳䈘 䋨ᨑᒛ䋩 䋱ᨑ㓏 䋨䋱ᐕ ᨑ䋩 2012ᐕ䈱 㐳㊂ 㜞ᐙ 䋲ᨑ㓏 䋨䋲ᐕ ᨑ䋩 2011ᐕ䈱 㐳㊂ 1.3䌭 上昇と下降が頻繁に生じている可能性がある 最下層 はグライ層であるこ

む状態の断面であれば 樹木にとって過湿状態である と推定される 写真 2は A防雪林の生育不良区画の土壌断面で ᨑ䈱㐳䈘 䋨ᨑᒛ䋩 䋱ᨑ㓏 䋨䋱ᐕ ᨑ䋩 2012ᐕ䈱 㐳㊂ 㜞ᐙ 䋲ᨑ㓏 䋨䋲ᐕ ᨑ䋩 2011ᐕ䈱 㐳㊂ 1.3䌭 上昇と下降が頻繁に生じている可能性がある 最下層 はグライ層であるこ 技術資料 道路防雪林における植栽初期の生育判定について * 上田真代 ** 渡邊崇史 松澤 *** 勝 1. はじめに 北海道における国道の通行止めの 4 割は吹雪に起因 するものであり 吹雪対策は安全な冬の交通を確保す るうえで重要である 道路防雪林は 吹きだまりや視 程障害を緩和し 視線誘導効果を併せ持つ樹木を利用 した吹雪対策施設であり 北海道の国道において 2011 年の時点で整備延長が約

More information

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料

第 3 節食料消費の動向と食育の推進 表 食料消費支出の対前年実質増減率の推移 平成 17 (2005) 年 18 (2006) 19 (2007) 20 (2008) 21 (2009) 22 (2010) 23 (2011) 24 (2012) 食料 1部第2章第 3 節 食料消費の動向と食育の推進 (1) 食料消費をめぐる動き ( 微減傾向で推移してきた食料消費支出は平成 24 年に 1% 増加 ) 近年 消費者世帯における実質消費支出が微減傾向で推移する中 平成 24(2012) 年における消費 者世帯 ( 二人以上の世帯 ) の実質消費支出 ( 全体 ) は 交通 通信 家具 家事用品 保健医療等の支出が増加したことから 前年に比べて1.1%

More information

社団法人日本生産技能労務協会

社団法人日本生産技能労務協会 Press Release 一般社団法人日本生産技能労務協会 報道関係者各位 平成 30 年 11 月 19 日一般社団法人日本生産技能労務協会専務理事新宅友穂電話 :03-6721-5361 URL:http://www.js-gino.org/ 平成 30 年 10 月度製造請負 派遣事業動向調査結果 一般社団法人日本生産技能労務協会は 製造請負 派遣業の事業主団体として 会員企業を対象に製造請負

More information

08flN10„”“ƒ†E…O…›…r…A.QX

08flN10„”“ƒ†E…O…›…r…A.QX 2008 10 Vol.55 No.10 日 本 病 院 学 会 スライド1 められる病院医療はさまざまあると思いますし そ 経営はうまくいく と考えておりました そんな一 れぞれの病院において検討され頑張っておられるこ 面もあったかもしれませんが しかし 病院とは とは重々承知しています 山本先生に紹介していた ということも考えました だきましたように 私は昭和60年に山形大学から済

More information

特許庁工業所有権保護適正化対策事業

特許庁工業所有権保護適正化対策事業 2010 年度模倣被害調査報告書調査分析結果の概要 平成 23 年 3 月特許庁 2010 年 9 月から 11 月にかけて実施した我が国企業 団体 8,031 社への模倣被害に関するアンケート結果 ( 有効回答数 4,304 社 被害企業数 1,059 社 ) をもとに 2009 年度 (2009 年 4 月 ~2010 年 3 月 ) における我が国産業界が受けた国内外での模倣被害の状況について

More information