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1 熊本で何が起きたか - 応用地質学の大活躍 - 釜井俊孝 ( 京都大学防災研究所 ) 小野晃司 渡辺一徳 (1985), 地質調査所

2 目次 カルデラ内部における斜面変動の分布と特徴 溶岩円頂丘の変形 テフラ層の流動性地すべり 断層直上の地すべり 市域の発展と地盤災害 火砕流台地の地表面 災害に遭わないためには すべり面 メカニズム 断層変形と地すべりの重複 谷埋め盛土 谷壁の開発 歴史的土地利用を反映した都市域の被害

3 阿蘇カルデラ内部における斜面変動の分布 カルデラ壁の急斜面における溶岩や溶結凝灰岩の崩壊 中央火口丘斜面におけるテフラ層の崩壊 外輪山 草千里ヶ浜火山 中央火口丘群 分布図は京都大学防災研究所 山地災害環境分野 ( 千木良研 ) による

4 阿蘇カルデラ内部における斜面変動の特徴 阿蘇火山よりも古い火山の輝石安山岩溶岩 阿蘇火砕流 ( 溶結凝灰岩 ) 立野口 中央火口丘を覆うテフラ層の崩壊

5 火山研究所溶岩円頂丘の変形と斜面変動 山頂部における引張域の形成 山腹におけるテフラ層の崩壊

6 火山研究所溶岩円頂丘の変形 山頂の平坦地では N W の走向を持つ 平行な亀裂群が形成された 平坦地の南側に分布する亀裂の多くは北落ち 北側の亀裂の多くは南落ちで 横ずれのセンスはほとんど認められない すなわち 亀裂群は一対の引張域を形成している 斜面の肩の部分よりも下方では 斜面下方側に落ち 浅い斜面変動の表現 円頂丘の北方と南方には右横ずれ断層 ( フラワー状に分岐した布田川断層 ) 山頂の変形は tectonic? N N

7 流動化したテフラ層の地すべりによる災害 流下経路の違いによって流動性が異なった 最も流動性の高い流れによって災害が発生 すべり面と地下水条件の違いが流動性を左右した? ほぼ流動化した流れ 高野台 塊状の土塊が残っている流れ

8 テフラ層の地すべり 8m 50 すべり面 地下水の湧出 崩壊したテフラ層の厚さは少なくとも 8m である 滑落崖には 50 傾斜する削痕が残されていた 土塊は主に北西と南西に分かれて流下した 北西 ( 右 ) 方向に向かった流れでは 土塊の分解が進み 流動性が高かった すべり面の傾斜は 約 15 と緩い これは地すべり発生以前の地表傾斜とほぼ等しい すべり面直上から地下水が湧出している

9 すべり面の観察 すべり面では やや固い暗褐色のスコリア質テフラ層上に黄色粗粒の軽石層が数 mm 厚に薄く引き延ばされて付着 この地域ではほぼ同層準に姶良 AT と草千里ヶ浜火山降下軽石 ( 約 2.6 万年前 ) が知られている 姶良 AT は白く砂質であることから すべり面に露出していたのは 草千里ヶ浜火山降下軽石と考えられる 姶良 AT は 締っていて固いが 草千里ヶ浜火山降下軽石は多量の水分を含み軟らかい 姶良 AT 草千里軽石 鏡肌に付着する草千里軽石

10 地すべりのメカニズム 既存ボーリング ( 全地連による復興支援 ) の資料を参照すると 軽石層や黒ボクの連続性をもとに地質断面図を書くことができる 現時点で推定される地すべりのメカニズムは 以下の通り 地すべりは草千里ヶ浜火山降下軽石の底面付近をすべり面として発生し より上位の厚いテフラ層が 軽石層をすりつぶしながら高速で移動した すなわち ほぼ飽和状態の軽石層の急速非排水せん断により すべり面付近の間隙水圧が上昇 せん断抵抗が急激に低下した この過程は 移動中も positive なフィードバックとして継続したため 流下する間にますますせん断抵抗が減少し 高速で長距離を移動する流動性地すべりとなり 災害を引き起こした と考えられる

11 もう一つの地すべり 火山研究所溶岩円頂丘の北側では 規模では 2 番目の地すべりが発生した 末端部では 道路下にあった住宅群が約 60m も押し流されたが 住宅の中にいた住民は無事だった 斜面上部では軽石をすべり面とするが 斜面下部ではより下位の火山灰質粘土 ( ローム ) をすべり面とする つまり 全体としては テフラ層序を切って滑っている だから 流動性がそれほどでは無かった?

12 東急カントリータウン阿蘇の地すべり 布田川断層は カルデラに入ると二本に分岐した このうち 南の断層上では 多くの住宅を巻き込む大規模な地すべりが発生した 濁川に沿って 奥行き約 200m の造成地が川に向かって移動中 周辺にも地すべりは発生したが この造成地での変形は特に激しい 造成に伴う宅地盛土が原因か? ( 住民証言によると一部は水田を埋め立てた )

13 重複する断層変位と地すべりの変位 Tectonic から Gravitational へ 立ち位置がユニークな地すべり 地すべりブロック内に見られる右横ずれセンスの亀裂 地すべりで上書きされているため 連続性は悪い 住宅地南端部の亀裂 亀裂群全体では右横ずれの特徴を持つ中でのテンションクラック 地震直後には 住民の女性が乗り越えるのに苦労するほどの高さ (1m 程度?) であったが その後徐々に落差が縮まった

14 末端部の地すべり現象 すべり面 撮影 : 国際航業 パスコ 末端部の激しい地すべり変位 河岸部では 盛土による上載荷重の増加が被害を拡大した可能性がある テフラ層に覆われる石英安山岩溶岩 ( 火山研究所溶岩 ) の上面 熱水変質によって軟弱な粘土になっている

15 都市域の発展と地盤災害 熊本市健軍 熊本南工業団地 御船町の谷埋め盛土地すべり 健軍駐屯地 谷埋め盛土と地山の境界における建物の被害 ( 柱の座屈 ) 浅い谷 ( 盛土?) 本流は埋めきれない ( そもそも需要が無い ) 谷壁に張り付いた薄い盛土の崩壊 治水地形分類図 ( 国土地理院 )

16 熊本南工業団地における地すべり 小規模であるが典型的な谷埋め盛土地すべり 地すべり末端の圧縮域 擁壁が破壊している 事業所 ( 冨田鉄工 ) の内部は大きく変位し この場所での事業継続は難しい こうなると 最近はやりの BCP は意味が無い まず最初に足もとを見つめる必要性を示す事例

17 御船町中原団地における地すべり 末端の圧縮クラック 頭部のテンションクラック この地域は 1964 年に熊延鉄道 ( 南熊本 - 砥用間 ) が廃止され 道路とトンネルが建設されて以降 急速に開発が進んだ 同様のパターンは全国的? 北側の谷埋め盛土全体が地すべり 団地全体に避難指示 既視感のある災害

18 火砕流台地の地表面 ( 建物被害の地形地質的制約 ) 地すべり的に移動した領域頭部に見られるテンションクラック 建物被害の分布は 単に断層からの距離だけで無く 地形的 地質的条件にコントロールされていた 地すべり的に移動した領域は 中位段丘の段丘崖の下 低位段丘の直上に分布する 中位段丘面の内部の被害は 古くからの道路網に関係する

19 生活盛土の災害 生活盛土の露頭 以前の益城町中心部 ( 役場跡周辺 ) に発生した小規模地すべり 地すべりの影響を受けて住宅が圧壊している この地区の斜面のほとんどは著しい人工地形改変を受けており 明治期からの都市形成 ( 土地利用 ) の過程で形成された古い盛土 ( 生活盛土 ) が多い

20 表層地質と集落の形成 そして災害 益城町総領の南部では 自然堤防上に建物被害が集中した 自然堤防の周縁部は液状化したが 中心部では液状化の痕跡が見られない 揺れ?? 自然堤防上には 洪水への配慮から 古くからの立派な民家が多い 本家災害 の可能性

21 日々の営みが作った崖 極めて軟弱な台地の表層 ( 一部は盛土 ) と埋もれた小崖ネットワークの存在は 宅地被害を制約する地形的 地質的条件となった可能性がある 低位段丘から中位段丘へ上る道路網に見られる不思議な微地形 陸地測量部 ( 昭和 4 年 ) 人馬や車の交通によって自然に道が掘られていった その結果 道の両側に崖ができた ( 人工斜面の形成 ) 自然に表面水が集まるので 水路になってる場合もある

22 歴史的土地利用 ( 道路網 ) を反映した都市域の被害 益城町中心部 益城町の郊外 古くからの道路網で起きた斜面崩壊の例 両側の擁壁が崩壊して道路を閉塞した 両側の建物も被害甚大で 著しい場合は倒壊している 都市化以前の状態を留めた道路 崖は土羽で 一部崩壊している

23 まとめ 熊本地震では 山地から都市域にかけて様々な地盤災害が発生した それらは 火山地域と都市直下地震という 2 つのキーワードでくくることができる なかでも 生活盛土 と 本家災害 という新しいアイテムが 今回見いだされた 以上を踏まえて 災害に遭わないためには 地学 を勉強する事 これに尽きる 地学は 災害列島に住む日本人にとって 生存のための必須の教養である 事が改めて確認できた

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溶結凝灰岩を含む火砕流堆積物からなっている 特にカルデラ内壁の西側では 地震による強い震動により 大規模な斜面崩壊 ( 阿蘇大橋地区 ) や中 ~ 小規模の斜面崩壊 ( 南阿蘇村立野地区 阿蘇市三久保地区など ) が多数発生している これらの崩壊土砂は崩壊地内および下部に堆積しており 一部は地震時に 平成 28 年熊本地震による土砂災害に関する緊急調査に基づく提言 熊本県熊本地方を震源として平成 28 年 4 月 14 日に M=6.5 の前震に続き 4 月 16 日に M=7.3 の本震が発生し いずれも最大震度 7を記録した 特に熊本県の阿蘇地域およびその周辺ではこの地震により多数の斜面崩壊 地すべり 土石流等が発生し人命 家屋 道路 鉄道等に大きな被害が発生した 8 月 26 日現在 土砂災害による死者は

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