上原記念生命科学財団研究報告集, 28 (2014)

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1 上原記念生命科学財団研究報告集, 28 (2014) 173. 前立腺肥大症に対する個別化治療の確立 小島祥敬 Key words: 前立腺肥大症,α1 交感神経遮断薬, 個別化治療 福島県立医科大学医学部泌尿器科学講座 緒言 α1 遮断薬, 特にサブタイプ選択的 α1 遮断薬は, 前立腺の平滑筋を弛緩させ, 前立腺による閉塞を緩和させることによりその効果を発揮し, 今日では前立腺肥大症に対する第一選択薬として位置付けられている. しかし,α1 遮断薬は効果的で標準的な薬物治療とは言いながら, その一方で個々の症例をみると, 短期もしくは長期経過観察の中で, 経験的に効果的な患者と効果的でない患者が存在し, またいったん効果を認めても長期経過の中で尿閉を発症したり, 最終的に手術を必要とする患者に遭遇する. つまり薬剤効果には個人差がある. その原因のひとつとして, 薬剤の応答性が遺伝的背景に基づいて個々の患者によって異なる可能性が考えられる. ゲノム薬理学とは, 患者の個々遺伝子情報をもとにして, 短期および長期にわたる薬剤効果や副作用を予測し, 治療に応用するという研究分野である. 一般的に, さまざまな疾患に対して薬物治療を行う上で, ひとつの薬剤が同じ疾患を有する患者すべてに効果的であるというわけではない. つまり薬剤の効果は, その患者自身が個別に有する遺伝的背景に基づいて決まると考えられる. この概念を礎として期待されている治療は, これまで行われてきた個人差を無視した集団に対する統計学的情報をもとにした薬物治療ではなく, 今後は患者一人一人を薬剤に対するレスポンダーとノンレスポンダーとに識別し, 至適個別化することによる効率的な薬物選択と投与計画実現させるという, いわゆるオーダーメード医療である. 私たちは, 前立腺肥大症患者の個々の遺伝的特徴により, 尿閉や不必要な外科的治療を回避し, より効率的で安全な薬物治療が可能であるのではないかと考えた. 本稿では, 高齢者 QOL 向上に向けた新たな前立腺肥大症治療のアルゴリズムの構築に向けた私たちの取り組みについて報告する. 方法下部尿路機能障害を主訴に来院した未治療の前立腺肥大症患者を対象とした. 前立腺肥大症の診断は, 国際前立腺症状スコア (IPSS)8 点以上,QOL スコア 2 点以上, 尿流測定による最大尿流率 (Qmax) が 15 ml/ 秒以下, 前立腺容量 20 ml 以上とした. ヒト前立腺生検組織を 1 ml 容量 organ bath に懸垂し,95%O2,5%CO2 混合ガスに通気した 37 Krebs 液内で, 前立腺の自発収縮の有無を検討した. また,Phenylephrine 投与下で,α1a 受容体遮断薬である RS17053 と α1d 受容体遮断薬である BMY7378 を投与し, 前立腺の自発収縮の張力 頻度の変化について検討し, 患者間での個人差について検討した. 未治療の前立腺肥大症患者 100 例を, タムスロシン群 (n=50) とナフトピジル群 (n=50) に分け, 治療前に前立腺生検を施行した後, タムスロシン群患者には α1a 受容体に比較的選択性の高い塩酸タムスロシンを1 日 0.2 mg, ナフトピジル群患者には α1d 受容体に比較的選択性の高いナフトピジルを1 日 50 mg,12 週間投与した. 投与後に生検組織を用いて定量した α1a 受容体と α1d 受容体の発現量により, 前立腺肥大症患者を α1a 受容体発現優位の患者と α1d 受容体発現優位の患者にわけて, 塩酸タムスロシンとナフトピジルの薬剤効果に相違があるか否か検討した. 前立腺肥大症患者に対し α1a 受容体に比較的選択性の高い塩酸タムスロシンもしくは α1d 受容体に比較的選択性の高いナフトピジルを3ヶ月間投与した患者の投与前後の α1 受容体各サブタイプの発現量を比較検討した. 塩酸タ 1

2 ムスロシンを投与した患者に関しては, その後長期経過観察を行い ( 平均観察期間 47.6±22.6 カ月 ), 長期有効性が確認された有効群と長期経過観察中に尿閉をきたした無効群にわけ, 塩酸タムスロシン内服後の本剤血中濃度を高速液体クロマトグラフィー法により測定するとともに, 各群の α1 受容体サブタイプの発現量の投与前後の変化について検討した. 前立腺肥大症による下部尿路機能障害を有する患者を対象として,α1 交感神経遮断薬を投与した際の, 薬物動態, 薬剤効果の個人差に影響を与える遺伝子および遺伝子多型の全ゲノム解析をおこなった. 各種 α1 遮断薬投与前後の自覚症状 (IPSS,QOL index), 他覚症状 ( 尿流量測定 ), 残尿量の変化, 薬物濃度, 副作用の有無を評価項目として, その有効性と関連する SNP を同定した. 解析方法として,MAF (minor allele frequency) < 0.10 の SNP を除外し, 383,689 SNPs( 全体の 61.8%) を解析に用いた. 結果ヒト前立腺においても同様に自発収縮が認められることが新たにわかった ( 図 1). 図 1. 前立腺平滑筋自発収縮と phenylephrine の影響. ヒト前立腺生検組織を 1 ml 容量 organ bath に懸垂し,95%O2,5%CO2 混合ガスに通気した 37 Krebs 液内 に設置. 前立腺は自発収縮を認め,phenylephrine 投与により前立腺の自発収縮の張力 頻度が増加した. また Phenylephrine により前立腺の自発収縮の張力 頻度が増加することも明らかになった. さらに Phenylephrine 投与下で,α1a 受容体遮断薬である RS17053 と α1d 受容体遮断薬である BMY7378 を投与したところ, 濃度依存的に前立腺の自発収縮の張力 頻度を低下させた. さらに前立腺の自発収縮に対する抑制効果は, 患者によって RS17053 が効果的な患者前立腺と BMY7378 が効果的な患者前立腺が存在した. 後述するオーダーメード医療という観点からみても非常に興味深い結果であった. 前立腺肥大症の薬物効果は α1 受容体サブタイプの発現量に基づいて規定されうると仮定した. その結果,α1 受容体発現量に関係なく全患者 (n=100) で検討した場合, 塩酸タムスロシンもナフトピジルも排尿障害および各種下部尿路症状に対して有意な改善を認めたのに対し,α1a 受容体優位な患者と α1d 受容体優位な患者に分けると, 塩酸タムスロシンは α1a 受容体発現優位の患者に効果的で, ナフトピジルは α1d 受容体発現優位の患者に効果的であった ( 表 1). 2

3 表 1a α1 受容体サブタイプ優位群と塩酸タムスロシンの効果 α1a 受容体の発現が有意な患者のほうが塩酸タムスロシンの効果は良好である 表 1b α1 受容体サブタイプ優位群とナフトピジルの効果 α1d 受容体が優位に発現している患者においてナフトピジルは効果を認めた 3

4 つまり, 一見全体としては, 統計学的に塩酸タムスロシンもナフトピジルも前立腺肥大症に対し効果的であるように見えるが, 患者毎の α1a 受容体と α1d 受容体の発現量により詳しく検討してみると, 薬剤効果は異なった. つまり, 前立腺肥大症の薬物効果は α1 受容体サブタイプの発現量に基づいて規定されていた. 前立腺肥大症患者に対し, 塩酸タムスロシンもしくはナフトピジルを3ヶ月間投与し, 投与前後の α1 受容体各サブタイプの発現量を比較検討したところ, 症例により異なるものの, 塩酸タムスロシンでは,α1a 受容体発現量は統計学的に有意に up-regulation されていた. 一方, ナフトピジルにおいては,α1d 受容体発現量は統計学的に有意に upregulation されており, 逆に α1a 受容体の発現量は down-regulation されていた. しかしながら,3ヶ月間の投与では薬剤効果と受容体の変化との相関は認めなかったそこで, これら発現量変化と長期投与による薬剤効果との相関について塩酸タムスロシンを長期投与することにより検討した. 塩酸タムスロシンの血中濃度は有効群 7.6±6.0 ng/ml, 無効群 7.5±6.2 ng/ml と有意差を認めず, 両群の薬物動態に差はないことが示唆された. 有効群における投与前の α1a 受容体,α1d 受容体の発現量は薬物投与による増加を認めた. このことは, 前立腺における受容体発現の代償性変化によるもので, これらの患者は良好な薬物受容体相互作用を有していることが考えられた. 一方無効群においては, 投与前後で発現量の増加は認めず, 薬物の受容体への反応性の低下が示唆された ( 図 2). 図 2. 塩酸タムスロシン長期投与有効群と無効群における α1 受容体サブタイプ発現量の変化. 塩酸タムスロシンが長期有効群においては, 投与前に比べて投与 3 カ月後で α1a 受容体の発現量が増加してい たが, 無効群においては α1 受容体サブタイプの発現量に差を認めなかった.Mann-Whitney U 検定. 1 次スクリーニングにて α1 交感神経遮断薬の薬物動態に関与する SNP を 71 か所同定し, これらのうち rs と rs が α1 交感神経遮断薬の薬物動態に関与する遺伝子であることを明らかにした. 考察前立腺平滑筋の収縮は α1a 受容体を介して行われているとされていたが, 前立腺において α1d 受容体がどのような働きをもっているかは今のところよくわかっていなかった. しかし前立腺の自発収縮から得られた私たちの研究の結果から,α1d 受容体も前立腺の平滑筋収縮作用に関与している可能性が考えられた. また, 自発収縮抑制作用には個人差を認めた. 一般的に同一の薬剤でも患者によって効果的な患者と効果的でない患者が存在する. また, 前立腺肥大症患者の中には, 塩酸タムスロシンが効果的な患者と, ナフトピジルが効果的な患者の2 種類がいる 1). 今回の私たちの研究で示し 4

5 たように, 患者間で α1 受容体遮断による自発収縮抑制効果に差がでるということは, 患者毎の遺伝的体質によるものと考えられ, このことは前立腺肥大症に対する各種サブタイプ選択的 α1 遮断薬の治療効果に差違があることの理由のひとつであることが考えられた. サブタイプ選択的 α1 遮断薬である塩酸タムスロシンとナフトピジルは, 前立腺に特異的に作用するため, 血圧や脈拍に影響を与えにくいとされ, 臓器選択性という観点から見て, 非常に優れた薬剤であることが証明されている 2-5). これらふたつの薬剤のうち, 前立腺においては α1 d 受容体に比較して α1a 受容体が多く発現しているというこれまでの報告から, 塩酸タムスロシンの有効性が理論的に証明されたが, ナフトピジルの有効性を理論的に証明した報告はこれまでになかった. しかしながら, 私たちの以前の研究結果から, 前立腺肥大症に伴う排尿障害を有する患者のなかには α1a 受容体が多く発現している患者と α1d 受容体が多く発現している患者がいることがわかった 6). そこで α1 受容体サブタイプの発現量が, 前立腺肥大症に伴う排尿障害に対するサブタイプ選択的 α1 遮断薬の薬剤効果を規定しうることを仮定した. 結果として,α1 受容体の発現量に応じてサブタイプ選択的 α1 遮断薬の効果は異なった. これらの結果は, 前立腺肥大症患者の前立腺における α1a および α1d 受容体の発現量により, 塩酸タムスロシンおよびナフトピジルに対するレスポンダーとノンレスポンダーをある程度特定できることを示すものである. 言い換えれば, 前立腺肥大症患者の中には塩酸タムスロシンおよびナフトピジルが効果的な患者と効果的でない患者が存在し, それらを規定する因子のひとつとして α1a および α1d 受容体の発現量があげられる. つまり患者の遺伝的背景が薬剤効果をある程度規定すると考えられる. α1 遮断薬の長期薬剤効果にも個人差があると考えられる. すなわち長期的に効果が持続する患者と持続しない患者がいることが想定される. 一般的に, 薬剤効果は体内での薬物動態または薬物受容体相互作用により規定されると考えられる. 上述したように, 私たちの検討では, 塩酸タムスロシン長期有効群と, 無効群の血中濃度は両群の薬物動態に差はないものの, 薬物受容体相互作用に差があることが推察された. 一方尿閉群においては, 投与前後で発現量の増加は認めず, 薬物の受容体への反応性の低下が示唆された.α1 遮断薬の長期投与にみられる患者間の有効性の相違は, 患者個々の薬物動態よりむしろ, 受容体親和性および固有効果が寄与していることが明らかになった.α1 遮断薬の薬物反応における患者間の相違をもたらす薬理作用機構を解明することは極めて重要であり, 前立腺肥大症の個別化医療につながると考えられた. 図 3に, 現在私たちが想定している高齢者 QOL 向上に向けた新たな前立腺肥大症治療のアルゴリズムを示す 7). 5

6 図 3. 前立腺肥大症におけるオーダーメード医療の可能性. 現在私たちが想定している高齢者 QOL 向上にむけた新たな前立腺肥大症治療アルゴリズム. 現在世界的に, ゲノムの構造からゲノムに記されている遺伝子機能の読解, いわゆる機能ゲノム科学へと研究者の興味は移行している. その中でも遺伝子多型解析は全世界で研究が進められ, 一塩基遺伝子多型 (single nucleotide polymorphism: SNP) が中心的役割を担い, 疾病の発生や薬剤の応答性に関与するものも報告されている. これまでいくつかの薬剤効果と SNP との関係を検討した報告があり, 現在進行中の研究であるため本稿では一部のみ紹介したが, 私たちも α1 遮断薬を投与した際の薬剤効果 副作用の個人差に影響を与える SNP を同定するためのゲノムワイド解析を行っている ( 図 4). 6

7 図 4. α1a 受容体の構造と SNP. α1a 受容体の SNP 解析は今のところ不十分である. 今回の研究では薬物動態に関与する SNP を明らかにしたが 8), 特に α1 受容体の SNP に着目し, 薬物効果に影響す るいくつかの候補 SNP を同定し現在二次スクリーニングを行っている. 機能ゲノム科学の進歩により, 様々な疾病の 原因解明や診断による効率的な治療の選択が可能になることが予測される. 将来的に, 前立腺肥大症のような QOL 疾 患に対しても, 患者の遺伝的体質に合わせた処方や治療計画が期待される. 私たちは, 前立腺肥大症薬物治療における 適正用量および薬剤効果を服薬前に予測する, より詳細なアルゴリズムを作成し, 高齢者の QOL の向上に役立てたい と考えている. 共同研究者 本研究の共同研究者である, 福島県立医科大学医学部泌尿器科学講座の相川健准教授, 名古屋市立大学大学院医学研 究科腎 泌尿器科学分野の郡健二郎教授に心より深謝申し上げます. 文献 1) Ikemoto, I., Kiyota, H., Ohishi, Y., Abe, K., Goto, H., Kishimoto, K. & Miki, K. : Usefulness of tamsulosin hydrochloride and naftopidil in patients with urinary disturbances caused by benign prostatic hyperplasia: a comparative, randomized, two-drug crossover study. Int. J. Urol., 10 : , ) Chapple, C. R., Wyndaele, J. J., Nordling, J., Boeminghaus, F., Ypma, A. F. & Abrams, P. : Tamsulosin, the first prostate-selective alpha 1A-adrenoceptor antagonist. A meta-analysis of two randomized, placebocontrolled, multicentre studies in patients with benign prostatic obstruction (symptomatic BPH). European Tamsulosin Study Group. Eur. Urol., 29 : , ) Lepor, H. : Phase III multicenter placebo-controlled study of tamsulosin in benign prostatic hyperplasia. Tamsulosin Investigator Group. Urology, 51 : , ) Takei, R., Ikegaki, I., Shibata, K., Tsujimoto, G. & Asano, T. : Naftopidil, a novel alpha1-adrenoceptor antagonist, displays selective inhibition of canine prostatic pressure and high affinity binding to cloned human alpha1-adrenoceptors. Jpn. J. Pharmacol., 79 : , ) Yasuda, K., Yamanishi, T., Tojo, M., Nagashima, K., Akimoto, S. & Shimazaki, J. : Effect of naftopidil on urethral obstruction in benign prostatic hyperplasia: assessment by urodynamic studies. Prostate, 25 : 46-52, ) Kojima, Y., Sasaki, S., Shinoura, H., Hayashi, Y., Tsujimoto, G. & Kohri, K. : Quantification of alpha1- adrenoceptor subtypes by real-time RT-PCR and correlation with age and prostate volume in benign prostatic hyperplasia patients. Prostate, 66 : , ) Kojima, Y., Sasaki, S., Hayashi, Y., Tsujimoto, G. & Kohri, K. : Subtypes of alpha1-adrenoceptors in BPH: future prospects for personalized medicine. Nat. Clin. Pract. Urol., 6 : 44-53,

8 8 8) Takata, R., Matsuda, K., Sugimura, J., Obara, W., Fujioka, T., Okihara, K., Takaha, N., Miki, T., Ashida, S., Inoue, K., Tanikawa, C., Shuin, T., Sasaki, S., Kojima, Y., Kohri, K., Kubo, M., Yamaguchi, M., Ohnishi, Y. & Nakamura, Y. : Impact of four loci on serum tamsulosin hydrochloride concentration. J. Hum. Genet., 58 : 21-26, 2013.

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