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みりあたかひ
5 years ago
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1 2 想定する地震津波と被害の想定 2.1 想定する地震 ( 元禄型関東地震 ) 下水道 BCP で想定する地震被害想定は防災計画やその関連計画である市 BCP の地震被害想定と整合している地震被害想定に関しては国の防災計画の見直しに伴いあらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震津波を想定し対策を推進することが規定されたことを踏まえ消防局が横浜市地震被害想定専門委員会を設置して検討を進めたその成果として横浜市地震被害想定調査報告書 ( 平成 24 年 10 月 )( 以下被害想定報告書という ) をまとめこれをもとに防災計画や市 BCP の改訂が行われたところである防災計画では被害想定報告書で対象とした元禄型関東地震東京湾北部地震南海トラフ巨大地震慶長型地震を想定地震としており元禄型関東地震において広い範囲で震度 6 強以上の強い揺れになり特に西区中区磯子区の沿岸部の一部では震度 7となるとしているまた慶長型地震を津波被害の検討対象地震としているこれを受けて市 BCP では防災計画が想定する大規模地震のうち主に市域における被害が最も甚大と想定される元禄型関東地震を想定地震としておりこれを踏まえ下水道 BCP における想定地震も市 BCP に基づき元禄型関東地震とする元禄型関東地震の震度分布液状化危険度津波浸水想定を図 2-1~2-3 に示す発災時刻の相違を考慮した想定条件発災時刻により発災当初の対応が変わってくることから下水道 BCP では発災時刻を平日昼間と夜間休日の2つのパターンを想定する参考に市 BCP における元禄型関東地震の想定条件を表 2-1 に示す防災計画によると下記条件が物的人的被害火災による被害が最も大きくなる条件としている表 2-1 元禄型関東地震の想定条件と想定する季節時間気象条件項目内容発生時期冬の午後 6 時 ( 気象状況 : 北の風 6m/s) 震源地相模湾 ( 相模トラフ ) 規模マグニチュード 8.1 市域内の震度震度 5 弱 ~7 出典 : 市 BCP

2 2.2 想定する津波 ( 元禄型関東地震慶長型地震 ) (1) 元禄型関東地震をベースに設定本書において行動計画 ( 非常時対応計画 ) を策定する際に対象とする津波は元禄型関東地震による津波を想定する (2) 元禄型関東地震における津波被害の状況元禄型関東地震による津波被害の概略を表 2-2 に示す臨海部の緊急輸送路などでは津波により一部通行禁止が想定されるなど一定の制約が見込まれる一方下水処理施設においては軽微な被害にとどまっている状況である表 2-2 津波による下水道関連施設の被害概要項目被害概要鶴見神奈川西中磯子金沢津波浸水域区の一部で浸水緊急輸送路の浸水区間数浸水域にかかる処理施設被害の程度 47 区間神奈川水再生センター中部水再生センター南部水再生センター北部第二水再生センター金沢水再生センター主要施設への被害なし (3) 管路施設における津波への対応元禄型関東地震による管路施設への被害については鶴見区神奈川区西区中区磯子区金沢区などの臨海部において揺れが大きく液状化の危険度が高いエリア等で浸水が想定される東日本大震災においては津波の遡上による被害としてマンホール蓋の飛散が記録されているが津波による管きょへの被害に関しては明確な知見が得られていないこれらを踏まえ本計画においては津波被害の影響を考慮しないこととした (4) 水再生センターにおける津波への対応東日本大震災では津波により処理施設へ重大な被害が生じ多くの施設で機能停止に陥ったうえ機能低下状態が長期間にわたって生じたこのような教訓から水再生センターについては横浜市で最大の被害をもたらす慶長型地震による津波 ( 図 2-4) による負荷をかけていくこととした詳細な考え方については 3.1 水再生センターへの被害設定の考え方で後述する

3 震度７震度６強震度６弱震度５強震度５弱震度４図 2-1 元禄型関東地震震度分布予測図出典被害想定報告書

4 液状化危険度が高い液状化する可能性がある液状化危険度は低い液状化危険度はかなり低い図 2-2 元禄型関東地震液状化危険度分布図出典 : 被害想定報告書

5 4.0 H 3.0 H< H< H< H< <H<0.5 図 2-3 元禄型関東地震津波浸水深の分布図出典 : 被害想定報告書

4.0 H 3.0 H<4.0 2.0 H<3.0 1.0 H<2.0 0.5 H<1.0 0.0<H<0.

6 4.0 H 3.0 H< H< H< H< <H<0.5 図 2-4 慶長型地震津波浸水深の分布図出典 : 被害想定報告書

7 2.3 下水道に関連する市内公共施設に及ぼす被害の想定被害想定報告書に記載されている建物及び人的被害の予測結果( 最大推計 ) のうち下水道に関連する項目を以下に抽出するライフラインへの被害の想定 ( 最大推計 ) 下水道管きょのうち 4.1% が被害を受け下水の流下機能に支障が生じて約 73,000 人の市民に影響を及ぼすことが想定される市域全体表 2-3 各ライフラインの被害想定上水道下水道電信電話電力ガス断水世帯数下水道流下機能支障人口不通世帯数停電世帯数供給停止件数被害量 399,000 72,900 54, ,000 1,160,000 支障率 25.0% 4.1% 3% 16% 出典 : 市 BCP 道路施設被害の予測市 BCP では道路施設における被害を表 2-4 のとおり想定している表 2-4 道路被害の予測区分被害想定一般道路 1 液状化等により道路が部分的に亀裂陥没が想定されるまた法肩の崩壊やがけ崩れによる道路の被害が想定される 2 市内の家屋が密集した地域の幅員 15m 以下の道路では沿道の火災建物の崩壊落下物などにより通行困難となる高速道路 1 高架橋は関東大震災クラスの地震を考慮して設計されておりまた阪神淡路大震災以後耐震補強や落橋防止対策等を行っている中南部を中心に軽微な被害が想定されるが桁の落下等の致命的な被害はない 2 安全点検のために入口が閉鎖され通行止めとなる橋りょう本市管理の道路橋は関東大震災クラスの地震を考慮して設計しておりまた阪神淡路大震災以後耐震補強や落橋防止対策等を行っている中南部を中心に被害が想定されるがひび割れ等の軽微な被害は発生しても桁の落下等の致命的な被害はないトンネルクラック等が発生することはあっても通行に支障をきたすような被害はない出典 : 市 BCP

8 2.4 市役所機能に及ぼす被害の想定施設関係 (1) 概要市 BCP によると本市が所有する公共施設ならびに本市が利用している民間ビルにおいて不測の事態が生じた場合に業務の継続性確保のためにあらかじめ代替手段を確保しておく必要のある施設として以下を想定している (2) 想定内容ア公共施設建築局横浜市が所有する公共建築物耐震性能リスト ( 平成 25 年 5 月 ) において補強の必要性がありかつ耐震対策が未実施の施設を代替手段を確保しておく施設として想定しているイ民間ビル新耐震基準 (1981 年 6 月施行 ) が適用される前の建築物でかつ元禄型関東地震において震度 6 強以上の揺れが予測される地域に所在する建築物のうち代替手段を確保しておく施設を想定している (3) 環境創造局における対象施設表 2-5 環境創造局における対象施設種別施設名所在地公共施設環境科学研究所本棟同第二研究棟出典 : 市 BCP 磯子区滝頭 (4) 津波発生時の想定市 BCP では市職員の執務場所となる施設等のうち津波による避難対象区域に所在するものについて津波浸水時の対策が必要と考えられる施設として想定している表 2-6 環境創造局における対象施設 ( 津波浸水時の対策が必要な施設 ) 種別区局名施設名 ( 包含施設 ) 北部第二水再生センター神奈川水再生センター中部水再生セン局関連施設民間ビル環境創造局総務局ター南部水再生センター金沢水再生センター北部汚泥資源化センター南部汚泥資源化センター平沼ポンプ場楠ポンプ場山下ポンプ場磯子ポンプ場磯子第二ポンプ場金沢ポンプ場六浦ポンプ場関内中央ビル関内駅前第一ビル

9 2.4.2 リソース (1) 概要市 BCP によるとネットワーク及びライフラインの復旧までに要する期間( 要復旧期間 ) は以下のように想定される表 2-7 ネットワーク及びライフラインの復旧までに要する期間の想定項目要復旧期間補足説明情報システム 6 日 YCAN や基幹ネットワークを利用するシステムが対象電気 3 日官公署は優先的に送電ガス 2 か月中圧導管は 1 週間程度で復旧上水道 4 週間完全復旧までは応急給水や応急復旧で対応下水道道路で支障となったマンホールの除去を最優先緊急を要する箇所や優先度の高い箇所から順次着手応急的な仮復旧が出来ない箇所は使用制限により対応一般電話 3 日復旧までの間受信は可発信は輻輳状態が継続出典 : 市 BCP 解説下水道施設は自然流下を基本とする排除方式や施設の規模の大きさ及び複雑さなどの特徴により復旧に時間を要する場合が多い本下水道 BCP は市 BCP にある復旧に要する期間の想定について想定のシナリオのもとに具体的な復旧の手順と期間を示した計画である

10 - 30 -

2 被害量と対策効果 < 死者負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラスあらゆる可能性を考慮した最大クラス対策前対策後対策前対策後死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人軽傷者

2 被害量と対策効果 < 死者負傷者 > 過去の地震を考慮した最大クラスあらゆる可能性を考慮した最大クラス対策前対策後対策前対策後死者数約 1,400 人約 100 人約 6,700 人約 1,500 人重傷者数約 600 人約 400 人約 3,000 人約 1,400 人軽傷者 1 概要この被害想定は南海トラフで発生する地震として平成 26 年 2 月 3 日に本市が公表した2つの地震に係る人的被害や建物被害などの推計を取りまとめたものです市民が防災対策の効果を実感しより一層の防災対策に取り組んでいただくため防災対策を講じた場合の被害軽減効果の推計もあわせて行っています過去の地震を考慮した最大クラスについては今後の防災対策の基礎資料とするため人的被害や建物被害のほか