や 給付の重点化 効率化等に関する改革項目が挙げられている 今後 社会保障 税一体改革の関連法案が国会へ提出される予定である 2011 年度の社会保障給付費は107.8 兆円となる見込みである 内訳は 年金 53.6 兆円 ( 社会保障給付費全体の49.7%) 医療 33.6 兆円 ( 同 31.2

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1 みずほインサイト 政策 2012 年 3 月 27 日 年金の給付抑制案年金財政安定化には更なる給付抑制が不可欠 政策調査部上席主任研究員堀江奈保子 naoko.horie@mizuho-ri.co.jp 2012 年 2 月 17 日に閣議決定された社会保障 税一体改革大綱に基づき 今後 関連法案が国会に提出される予定である このうち 社会保障改革案については 高齢者に対する給付の重点化や効率化が不十分であり 特に 年金給付の更なる抑制が今後の課題である 次期年金改革では見送られたマクロ経済スライドの見直しや 年金支給開始年齢の更なる引き上げ 年金課税の強化については いずれも早期に再検討されることが求められる 1. 社会保障 税一体改革大綱の概要政府は 2012 年 2 月 17 日に 社会保障 税一体改革大綱について ( 以下 一体改革大綱 ) を閣議決定した 一体改革大綱では 社会保障制度について 給付に見合う負担が確保されておらず 負担が将来世代に先送りされているため 社会保障の持続可能性確保の観点や 財政健全化の観点から制度改革の実施が必要であると指摘されている そこで 消費税率を2014 年 4 月に8% 2015 年 10 月に10% へ引き上げることが明記された また 世代間の公平の見図表 1 社会保障給付費の推移と見通し地から 全世代対応型 ( 兆円 ) の社会保障制度へ転換す福祉その他 ることを目指すとされて介護 医療 おり 子ども 子育て支援年金 100 の強化や 格差 貧困対策 80 の強化等が改革項目に含 60 まれている 高齢者に対す 40 る給付が中心となる医 20 療 介護については サー 0 ビスの提供体制の効率 化 重点化と機能強化が 年金については 低所得者に対する年金給付の拡充 ( 注 )70~09 年度までは実績 10~11 年度は当初予算ベース 15 年度以降は見通し ( 資料 ) 国立社会保障 人口問題研究所 平成 21 年度社会保障給付費 (2011 年 10 月 ) 社会保障改革に関する集中検討会議 ( 第 10 回 ) 参考資料 1-1(2011 年 6 月 2 日 ) より作成 年度 1

2 や 給付の重点化 効率化等に関する改革項目が挙げられている 今後 社会保障 税一体改革の関連法案が国会へ提出される予定である 2011 年度の社会保障給付費は107.8 兆円となる見込みである 内訳は 年金 53.6 兆円 ( 社会保障給付費全体の49.7%) 医療 33.6 兆円 ( 同 31.2%) 介護 7.9 兆円 ( 同 7.3%) 福祉その他 12.7 兆円 ( 同 11.8%) である ( いずれも当初予算ベース ) 今後 高齢者数が急増するため 2025 年度には 高齢者に対する大幅な給付増が見込まれ 社会保障給付費全体で150 兆円を超える見通しである ( 図表 1) 一方で 主として社会保障給付費の財源を支える現役世代が減少することから 給付の重点化 効率化を進め 給付増に歯止めをかけるという視点が欠かせない 一体改革大綱では 社会保障給付の重点化 効率化が一つの課題とされているが 当初 検討されていた給付抑制につながる改革案のうち 見送られた項目は少なくない 特に 見送りが目立つのは社会保障給付費の約半分を占める年金に関する給付抑制案である そこで 本稿では 年金改革に関する給付抑制案について 実施が予定されている改革案も含め 必要な改革案について検討する 2. 実施が見込まれる年金の給付抑制案 一体改革大綱に盛り込まれ 実施が見込まれる年金に関する給付抑制案は (1) 物価スライド特例 水準の解消と (2) 高所得者の年金額の調整 の2つである (1) 物価スライド特例水準の解消 年金制度においては 年金額の実質的な価値を維持するため 既裁定者 ( 既に年金をもらっている人 ) の年金額は物価の変動に応じて改定される仕組み ( 物価スライド ) が導入されている 1 現行の物価スラ イド制度は 毎年 (1~12 月 ) の消費者物価指数の変動に応じ 翌年 4 月から年金額が改定される仕組み となっている ただし 図表 2 年金の物価スライド特例水準と本来水準の推移 かつて 特例法により 99 マイナスの物価スラ 年度 -0.3% -0.9% イドが行われずに年 の年 -0.7% -1.7% -0.3% 物価スライド特例水準 金額が据え置かれた 金 ( 実際に支給されている年金の水準 ) 水 -0.7% -0.3% -0.4% こと等により 2011 準 -0.9% -1.7% -0.8% -0.3% 年度現在 本来の年金 -0.9% -0.3% 本来水準 0.9% 額より2.5% 高い水準 -0.3% -1.4% ( 特例水準 ) の年金額 -2.5% -0.8% -0.7% が支給されている 2-0.8% % ( 図表 2) 一体改革大綱では 物価スライド 年度特例措置 今の年金受給者の年 特例水準解消 金額を本来の水準に 引き下げることで 年 ( 注 ) 特例水準解消期間は 2012 年 10 月に 0.9% 2013 年度に 0.8% 2014 年度に 0.8% の年金水準の引き下げを実施し 2013 年度 2014 年度の物価上昇率はゼロとした場合 ( 資料 ) 厚生労働省 年金額の改定の仕組み (2012 年 1 月 ) 等より作成 2

3 金財政の負荷を軽減し 現役世代 ( 将来の受給者 ) の将来の年金額の確保につなげるとともに その財源を用いて社会保障の充実を図るとされている 具体的には 2012 年度から2014 年度の3 年間で 本来水準と特例水準の差 2.5% を解消するとされており 既に改正法案 国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案 が2012 年 2 月 10 日に国会へ提出されている 3 なお 厚生労働省によると 2000 年度以降 2009 年度までに 物価スライドのマイナス改定を実施しなかったために生じたとみられる年金財政に対する影響は 約 5.1 兆円という 4 すなわち 本来水準と特例水準との乖離の10 年間の合計が約 5.1 兆円に上るということである また 今後 法案通りに2014 年度までに特例水準が解消されたとしても 2000 年度から2013 年度までの14 年間で約 8.5 兆円の乖離が生じる見通しである 5 将来世代への負担の先送りをこれ以上拡大させないためにも 2014 年度までの特例水準の解消の確実な実施が求められる (2) 高所得者の年金額の調整一体改革大綱では 高所得者に対する年金給付の見直しを行うとされている これは 高所得者の老齢基礎年金について その一部 ( 国庫負担相当額まで ) を調整 ( 減額 ) する制度を創設するものである すなわち 現在 基礎年金の財源は 2 分の1が保険料負担 2 分の1が国庫負担となっているが 高所得者に対しては 国庫負担分について支給調整が実施されるという案である 高所得者の年金額の調整の具体的な制度設計については 1 高所得者 の基準をどうするか 2 調整の対象を新規裁定者 ( 年金を初めてもらう人 ) のみとするか 既裁定者 ( 既に年金をもらっている人 ) も対象とするか 3 年金減額の範囲をどうするか の3 点の検討が必要である まず 1の高所得者の基準については 2012 年 2 月 14 日の社会保障審議会年金部会では 調整を開始する基準の年収金額案と 国庫負担分を全額支給停止とする年収金額案として 以下の案が示された ( 図表 3) 調整開始の基準とする年収金額案は 1,000 万円 850 万円 700 万円の3つが挙げられている 本人収入が年収 1,000 万円以上の年金受給者の割合は約 0.6% 同 850 万円以上の割合は約 0.9% 同 700 万円以上は約 1.5% となっており 年収 700 万円以上を調整の対象としても年金が減額されるのは 年金受給者の約 1.5% にとどまる また 全額支給停止とする年収金額案は 1500 万円以上や 調整開始金額に500 万円を加えた額とされている なお 2012 年 2 月 21 日の民主党の年金ワーキングチームの会合では 年収 850 万円から調整を開始し 年収 1300 万円で国庫負担分を支給停止する案が了承されている 2の調整の対象を新規裁定者のみとするか 既裁定者も対象とするかについては 世代間の公平の観図表 3 年金額の調整対象となる高所得者の基準案 調整開始の基準とする年収金額の案 1000 万円 ( 勤労者世帯の上位 10% に当たる収入 ) 850 万円 ( 同上位 20% に当たる収入 ) 700 万円 ( 同上位 3 分の 1 に当たる収入 ) 国庫負担分を全額支給停止とする年収金額の案 1500 万円以上 調整開始金額に 500 万円程度加えた額 ( 参考 ) 年金受給者の高所得者の割合 1500 万円以上 約 0.2% 1300 万円以上 約 0.3% 1200 万円以上 約 0.3% 1000 万円以上 約 0.6% 850 万円以上 約 0.9% 700 万円以上 約 1.5% ( 資料 ) 第 11 回社会保障審議会年金部会資料 (2012 年 2 月 14 日 ) より作成 3

4 点からは 既裁定者も対象にすべきであると考えられる 改革案では 調整対象となる年収が高めに設定されており 既裁定者も対象としなければ国庫負担分の縮減効果は極めて限定的になる また 自営業者や無職等も含めた現役世代の平均年収が約 260 万円であり このうち 相対的に賃金水準の高い男性の厚生年金加入者の平均年収が約 520 万円 6 であることと比較しても 高所得高齢者に対する国庫負担分の調整は 既裁定者を含めても対象者の理解は得られると考えられる 3の年金減額の範囲については 基礎年金の国庫負担相当分とされている 現在 基礎年金の国庫負担割合は2 分の1であり 老齢基礎年金が満額 (2011 年度価格で月額 6.6 万円 ) 支給されていれば 国庫負担分は同 3.3 万円となり 高所得者の支給調整の実施により最大同 3.3 万円が減額されることになる ただし 現役時代に保険料を免除されている期間があれば 年金額の国庫負担分は2 分の1を上回る 例えば 保険料を全額免除されている期間があれば その期間に関する給付は全て国庫負担となることから 国庫負担分が減額されることになると 保険料全額免除期間に関する給付は全額支給停止になる そこで この点について 調整の上限は 個々人の老齢基礎年金額の半分までとする案が示されている なお 高所得者の年金額の調整は 低所得者に対する年金加算等の 最低保障機能の強化 とともに 消費税率 10% 引き上げに併せて2015 年 10 月に実施するとされており 2012 年通常国会に提出される予定の年金改正法案に盛り込まれる見込みである 3. 見送られた給付抑制案次に これまでの社会保障改革の議論の過程で検討され 一体改革大綱では改革の検討項目としては挙げられたものの 2012 年通常国会に改正法案が提出される見込みの次期年金改革では見送られた給付抑制案について 以下の3つの改革案 (1) マクロ経済スライドの見直し (2) 支給開始年齢の引き上げ (3) 年金課税の強化 を検討する (1) マクロ経済スライドの見直しまず マクロ経済スライドの仕組みについて確認する 年金額は その実質的な価値を維持するため 賃金や物価の上昇に応じて改定される ただし 長期的な年金財政運営を図るため 年金額の伸びの調整を行う期間 ( 調整期間 ) が設定されている これは 少なくとも5 年に1 度の財政検証の際 概ね100 年間の財政均衡期間にわたり年金財政の均衡を保つことができないと見込まれる場合は 年金額の調整を開始するものである 年金の調整期間中は 年金を支える力 ( 公的年金全体の被保険者数 ) の減少や 平均余命の延びが年金額の改定に反映されるので 年金の改定率は賃金や物価の伸びよりも抑制される この仕組みが マクロ経済スライド である なお その後の財政検証において年金財政の均衡を保つことができると見込まれるようになった時点で 年金額の調整を終了するとされている 調整期間における年金額の調整の具体的な仕組みは 賃金や物価の伸びから スライド調整率 を差し引いて年金額を改定するというものである ( 図表 4) この スライド調整率 は 公的年金全体の被保険者の減少率 + 平均余命の延びを勘案した一定率 であり マクロ経済スライドが導入された 2004 年の年金改正時には 調整期間 ( 約 20 年 ) の平均として0.9% という値が示された なお このマクロ経済スライドの仕組みは 賃金や物価がある程度上昇する場合にはそのまま適用さ 4

5 れるが 賃金や物価の伸びが小さく 適用すると名目額が下がる場合には 調整は年金額の伸びがゼロになるまでにとどめられ 名目の年金額が下がることはない ( マイナス改定されることはない ) また 賃金や物価の伸びがマイナスの場合には 調整は行われない したがって 賃金や物価の下落分は年金額を下げるが それ以上に年金額は下がらない仕組みになっている マクロ経済スライドが導入された2004 年以降は 賃金も物価もマイナス傾向が続いており ( 図表 5) これまでマクロ経済スライドによる年金額の調整 ( 引き下げ ) は一度も行われていない そこで 一体改革大綱では マクロ経済スライドについて デフレ経済下においては 現行のマクロ経済スライドの方法による年金財政安定化策は機能を発揮できないことを踏まえ 世代間公平の確保及び年金財政の安定化の観点から デフレ経済下におけるマクロ経済スライドの在り方について見直しを検討する とされた しかし デフレ経済下においても マクロ経済スライドの仕組みを機能させ 年金額のマイナス改定を行う改革案は見送られ 物価スライド特例分の解消の状況も踏まえながら 引き続き検討する とされるにとどまった マクロ経済スライドの発動が遅れると その分だけ調整期間が延長され 将来世代の給付水準が低下することになり 世代間格差がより拡大する 経済が順調に推移すれば 現行のマクロ経済スライドの 図表 4 マクロ経済スライドの仕組み マクロ経済スライドの導入前の年金改定の仕組み 年金を初めてもらうとき( 新規裁定者 ) : 賃金の伸び率で改定 年金をもらっている人( 既裁定者 ) : 物価の伸び率で改定 マクロ経済スライドの導入後の年金改定の仕組み 賃金や物価の伸びをそのまま使うのではなく 年金の伸びを抑制する仕組みを導入 年金を初めてもらうとき( 新規裁定者 ) : 賃金の伸び率 - スライド調整率で改定 年金をもらっている人( 既裁定者 ) : 物価の伸び率 - スライド調整率で改定 スライド調整率 : 公的年金全体の被保険者数の減少率 + 平均余命の延びを勘案した一定率 (0.3%) 2025 年度までは平均年 0.9% となる見込み 賃金 ( 物価 ) の伸び スライド調整率 年金改定率 ( 注 ) マクロ経済スライドの導入後は 賃金の伸び率は 2 年前までの実績を 3 年平準化して使用するため 64 歳到達年度の賃金の伸び率は 67 歳到達時の年金額に反映されることから 67 歳到達年度までは賃金の伸び率 68 歳到達年度以降は物価の伸び率に応じて年金額が改定される ( 資料 ) 厚生労働省 平成 16 年年金制度改正のポイント~ 持続可能 で 安心 の年金制度とするために~ より作成 5

6 仕組みで十分であり デフレ経済脱却に向けた取り組みが必要であるとの指摘があるものの 将来世代への負担の先送りを抑制するためにも 2012~14 年度に実施される見込みの特例水準の解消後には 賃金 物価の動向に関わらずマクロ経済スライドを発動させ 年金額の調整を実施し 年金給付総額の抑制を図ることが求められる なお 一体改革大綱では 消費税率を 2014 年 4 月からは 8% 2015 年 10 月からは 10% へ引き上げるとされているが 消費税率が上がればそれに応じて物価も上昇することが見込まれ 2014~2016 年の物価は上昇するとみられる 消費税率が 3% から 5% へ引き上げられたのは 97 年 4 月であるが 97 年の物価は 1.8% 上昇し 98 年度の物価スライドは 1.8% とされた また 消費税 (3%) が導入されたのは 89 年 4 月であるが 89 年の物価は 2.3% 上昇し 90 年度の物価スライドは 2.3% とされた 消費税率の引き上げは年金財源確保も一つの目的であることを考えれば 消費税率引き上げに伴う物価上昇分は翌年度の物価スライドに反映させずに 年金給付総額の抑制を図ることも今後の検討課題となろう 年金のマイナス改定について高齢者世代への影響は大きい しかし 現在の年金受給者世代は 平均余命まで生存した場合には 現役時代に負担した保険料を大きく上回る年金額を受給できるのに対し 将来世代は負担した保険料ほど給付を受けられない可能性があること また 現役世代は平均賃金が減少傾向にあるなかで 厚生年金保険料率は毎年引き上げられていること等を考慮すれば デフレ経済下においてもマクロ経済スライドを実施することに高齢者世代の理解を得ることは可能であろう (2) 支給開始年齢の引き上げ年金の支給開始年齢の引き上げについては 68~70 歳への更なる引き上げを視野に検討することや 厚生年金の支給開始年齢引き上げスケジュールの前倒しが検討されていた しかし 最終的には 次期年金改革での実施は見送られ 一体改革大綱では 世界最高水準の長寿国である日本において 現在進行している支給開始年齢の引き上げとの関係や高齢者雇用の進展の動向等に留意しつつ 中長期的課図表 5 賃金と物価上昇率の推移 (%) 賃金上昇率物価上昇率 年 ( 注 ) 物価は総合指数 賃金は事業所規模 5 人以上の きまって支給する給与 の前年比上昇率 ( 資料 ) 厚生労働省 毎月勤労統計 総務省 消費者物価指数 各年版より作成 6

7 題として 支給開始年齢の在り方について検討する とされた しかし 平均余命が延び 年金の平均受給期間が長期化することが見込まれるなかで 支給開始年齢の引き上げは早急に検討すべき給付抑制策のひとつである 2012 年 1 月に発表された国立社会保障 人口問題研究所の 日本の将来推計人口 によれば 2050 年時点の65 歳の平均余命は 2010 年と比較して男性で2.97 年 女性で3.28 年延びる見通しである ( 図表 6) 支給開始年齢の引き上げ時期に年金を受給する世代には影響が大きいものの 中長期的には少なくとも平均余命の延びと同程度の支給開始年齢の引き上げは必要であろう なお 支給開始年齢を引き上げるには まず 支給開始年齢までの雇用確保が求められる 政府は 2013 年 4 月から希望者全員を65 歳まで雇用するよう企業に義務付ける法改正を実施する見通しであるが 支給開始年齢の更なる引き上げや 65 歳までの引き上げスケジュールの前倒しを実施するには 併せて雇用確保措置の見直しも必要となる また 支給開始年齢前に減額した年金を受給する 繰上げ受給 を認めることや 7 公的年金を補完するための自助努力が必要となるなか 私的年金を拡充させるための施策の実施も必要であろう こうした条件が整えば 支給開始年齢の引き上げは不可能ではない なお 支給開始年齢の引き上げは 国民の高齢期の生活に及ぼす影響が大きいため 計画的な生涯の資産設計ができるよう 改革を先送りすることなく早急に検討を開始し 引き上げ決定から実施まで十分な期間を設けることも求められる 8 (3) 年金課税の強化一体改革大綱では 高齢者 年金に関する税制について 高齢者であっても経済力のある方にはそれに見合った負担を求め 世代内の公平性を確保する必要がある また 年金受給者は給与所得者に比べて 課税最低限が高いなど税制上優遇されている状況であり 世代間の公平性の確保も必要である と指摘されている しかし 具体的な改革については言及されておらず 年金課税のあり方については 年金の給付水準や負担のあり方など 年金制度そのものと密接に関連する問題であり 今後の年金制度改革の方向性も踏まえた上で 見直していく との表現にとどまっている 公的年金等は 税法上 雑所得となり 課税の対象となるが 年金の収入金額から公的年金等控除額を差し引いた額が所得金額となる この雑所得に該当する主な年金は 1 国民年金法 厚生年金保険法 公務員等の共済組合法等の規定による年金 2 過去の勤務により会社等から支払われる年金 3 外国の 図表 6 男女別の 65 歳時点の平均余命の見通し 2010 年 2020 年 2030 年 2040 年 2050 年 男性 女性 平均余命 ( 年 ) 年との差 ( 年 ) 平均余命 ( 年 ) 年との差 ( 年 ) ( 資料 ) 国立社会保障 人口問題研究所 日本の将来推計人口 2012 年 1 月推計より作成 7

8 法令に基づく保険や共済に関する制度で1の法律の規定による社会保険または共済制度に類するもの である 公的年金等に係る雑所得の金額は 図表 7により算出する 例えば 2011 年度価格で男性の標準的な年金受給額 ( 平均的収入で40 年間就業した会社員の場合の65 歳新規裁定の給付水準 ) は年額 万円であるが 公的年金等に係る雑所得の金額は 万円 100%-120 万円 =79.1 万円 となる 他に所得がなければ 79.1 万円 から基礎控除 (38 万円 ) 該当する配偶者がいれば配偶者控除(38 万円 ) 医療や介護保険料といった社会保険料控除( 概ね9 万円程度 地域等により異なる ) 等を控除すれば 非課税になる また 財務省によると 夫婦 2 人の年金収入世帯の課税最低限は概ね205.3 万円であるのに対し 夫婦 2 人の給与所得者世帯の課税最低限は概ね156.6 万円である 少子高齢化が進行していくなか 高齢者であっても負担能力に応じた負担を求めるには 年金に対する課税を強化することで実質的な給付水準を抑制することもひとつの手段となる また 年金以外に給与収入を得ている者は 公的年金等控除と給与所得控除のそれぞれが適用される 図表 8では 年収が同じ場合に 収入が公的年金のみの場合 給与所得のみの場合 公的年金と給与所得が50% ずつの場合のそれぞれの公的年金等控除 (65 歳以上の場合 ) と給与所得控除の合計を比較した 年収が同じで 年金のみ と 給与所得のみ の場合を比較すると 年収 400 万円までは 公的年金等控除の方が給与所得控除より大きく 課税負担が軽減される また 公的年金と給与所得が50% ずつ ( 例えば 年収 300 万円の場合は年金 150 万円 給与所得 150 万円 ) の場合には 公的年金等控除と給与所得控除のそれぞれが適用されるため 合計の控除額が大きく 課税負担が軽減される この点については 世代内や世代間の公平性を考慮すれば 給与所得等がある場合には公的年金等控除を縮小するなどの見直しを検討することが求められる 図表 7 公的年金等に係る雑所得の速算表 公的年金等に係る雑所得の金額 ((a) (b)-(c)) 年金受給者の年齢 (a) 公的年金等の収入金額の合計額 (b) 割合 (c) 控除額 ( 公的年金等の収入金額の合計額が 700,000 円までは 所得金額はゼロ ) 700,001 円から 1,299,999 円まで 100% 700,000 円 65 歳未満 1,300,000 円から 4,099,999 円まで 75% 375,000 円 4,100,000 円から 7,699,999 円まで 85% 785,000 円 7,700,000 円以上 95% 1,555,000 円 ( 公的年金等の収入金額の合計額が 1,200,000 円までは 所得金額はゼロ ) 1,200,001 円から 3,299,999 円まで 100% 1,200,000 円 65 歳以上 3,300,000 円から 4,099,999 円まで 75% 375,000 円 4,100,000 円から 7,699,999 円まで 85% 785,000 円 7,700,000 円以上 95% 1,555,000 円 ( 注 )2005 年分以後 ( 資料 ) 国税庁ホームページ 8

9 また 公的年金には 老齢になった場合に支給される 老齢年金 のほかに 傷病により障害を有することになった場合に支給される 障害年金 年金受給者または被保険者 ( 加入者 ) 等が死亡した場合に一定の遺族に支給される 遺族年金 があるが 障害年金 遺族年金はいずれも非課税とされている まず 障害年金については 基本的には所得制限が設けられていない 例外として 20 歳前傷病による障害基礎年金については所得制限が設けられている 9 この場合の所得制限は 所得が398.4 万円 (2 人世帯 ) を超える場合には年金額の2 分の1 相当額が支給停止され 同 万円を超える場合には全額支給停止される 障害年金の支給対象となる障害状態は 障害等級 1 級から3 級までだが 10 3 級でも 労働に著しい制限を受ける とされており 障害年金を受給しながら多額の所得を得ている人は限定的とみられ 所得制限を設けず 一律非課税としても年金財政上は大きな影響はないと考えられる 一方 遺族年金については 年金受給者や被保険者等が死亡した当時 死亡した者によって生計を維持されていた遺族に対して受給権が発生する 生計を維持されていた遺族とは 死亡した者と生計を同じくし 恒常的な収入が将来にわたって年収 850 万円以上にならないと認められること という2つの要件を満たす遺族をいう 11 遺族年金の生計維持認定要件は 法律上 権利発生要件であることから 社会通念上著しく高額の収入を有している者以外は 生計を維持されていたものとして 遺族年金の支給対象とする考え方がとられている そのため 年収要件は 所得分位の上位 10% に当たる者の推計年収 ( 年収 850 万円 ) という高い基準が設定されている しかし 現役世代の平均年収から考えると 年収 850 万円という基準や 他の収入等に関係なく遺族年金を一律非課税とすることについては 見直しの余地があると考えられる 図表 8 年収別の公的年金等控除と給与所得控除の合計 ( 万円 ) 250 公的年金のみ給与所得のみ公的年金 50% 給与所得 50% 公的年金等控除 + 給与所得控除 年収 ( 万円 ) ( 注 )1. 公的年金等控除は65 歳以上の場合 それぞれの年収別に 収入が公的年金のみの場合 給与所得のみの場合 公的年金と給与所得が50% ずつ ( 例えば 年収 300 万円であれば公的年金 150 万円 給与所得 150 万円 ) の場合の公的年金等控除と給与所得控除の合計額を示したもの 2. 他に基礎控除 社会保険料控除 配偶者控除等の各種控除がある ( 資料 ) 国税庁ホームページを基にみずほ総合研究所作成 9

10 4. 持続可能な年金制度とするには更なる給付抑制が不可避前述の 日本の将来推計人口 (2012 年 1 月推計 ) によると 日本の総人口に占める65 歳以上の人口割合 ( 高齢化率 ) は 2010 年時点で23.0% だが 2060 年には39.9% に達する見通しである また 高齢者 1 人を現役世代何人で支えるかを示す 高齢者扶養比率 ( 現役世代人口 / 高齢者人口 ) をみると 高齢者 を 65 歳以上 現役世代 を 20 歳から64 歳とした場合には 2010 年時点で2.6である この比率は徐々に低下し 2060 年には1.2となる見通しである 仮に 高齢者 を75 歳以上 現役世代 を20 歳から 74 歳とすると 2060 年時点の高齢者扶養比率は2.2にとどまる 高齢者 の定義を75 歳以上としても 将来の 現役世代 の負担が増加することを考慮すれば 65 歳以上を 高齢者 とし 現役世代の負担増や若干の給付抑制のみで年金制度を維持していくことは現役世代の過度の負担増を招くことは明らかである したがって 将来世代の負担増の抑制を図り 持続可能な制度とするには 青天井で年金給付を増やすことは不可能であり 次期年金改革では見送られた給付抑制案については 速やかに検討を開始し 更なる給付抑制に向けた改革の実施が求められる 本稿では 社会保障給付の抑制について年金のみを取り上げたが 医療や介護についても給付抑制は重要な課題である 例えば 医療保険については 1 初診 再診時に100 円程度の患者負担を加算する受診時定額負担の導入や 270 歳以上 75 歳未満の患者の自己負担割合を1 割から2 割へ引き上げ 12 が見送られた 1の受診時定額負担の導入により1 回 100 円の患者負担を求めれば 年 1,300 億円の公費負担減 2の70 歳以上 75 歳未満の患者の自己負担割合を2 割へ引き上げれば 年 2,000 億円の公費負担減が見込まれている また 介護保険についても 負担能力に応じて利用者負担の2 割負担 3 割負担を導入するなど 給付総額の抑制を図ることを検討する必要があろう 1 68 歳到達年度以降 年から 2001 年に物価が下落したため 本来であれば 2000 年から 2002 年度の年金額は 3 年間の累計で 1.7% の引き下げとなるところ 年金受給者の生活の状況等に鑑み 特例的に年金額を据え置く措置が講じられた 2004 年の年金改正では この特例水準の年金額を解消するための措置が講じられた 具体的には 賃金 物価上昇時において 本来水準は一定の調整を行いつつ引き上げる一方 特例水準の年金額は据え置かれた これにより 賃金 物価の上昇に伴い 本来水準が特例水準の年金額を上回ることとなれば それ以降 本来水準の年金額を実際に支払うという方法により 特例水準を解消することとされた しかし その後 賃金 物価の下落傾向が続いていることにより 本来水準と特例水準との差は縮まらず 2011 年度現在 両者の差は 2.5% に拡大している 3 同法案では ほかに 基礎年金国庫負担を 2 分の 1 にすることに関する改正案が含まれる 4 第 3 回社会保障審議会年金部会 (2011 年 9 月 29 日 ) の資料による 年年金財政検証による年金給付額の見通し等から算出した額 6 民主党 新制度の財政試算のイメージ ( 暫定版 ) (2012 年 2 月 10 日 ) による 7 現行制度では 1 カ月受給を前倒しするごとに 0.5% 年金額が減額される 8 詳細は 堀江奈保子 先送りされた年金支給開始年齢の引き上げ~ 給付抑制と負担増の選択 ~ みずほ総合研究所 みずほ政策インサイト (2011 年 12 月 13 日 ) を参照 9 厚生年金や共済年金に加入しておらず 20 歳前に初診日がある場合において 障害認定日 ( 障害の原因となる傷病について初診日から 1 年 6 カ月経過した日 または それまでに傷病が治った ( 障害 症状が固定した ) ときはその日 ) が 20 歳以後のときは障害認定日に 障害認定日が 20 歳前の場合は 20 歳到達日に 一定の障害の状態にある場合には障害基礎年金が支給される ただし この場合は 保険料を納付していないため 障害基礎年金の支給には所得制限が設けられている 10 障害厚生年金は 1 級から 3 級まで支給されるが 障害基礎年金は 1 級から 2 級までの支給となる 厚生年金では 3 級に該当しない一定程度の障害状態の場合には障害手当金 ( 一時金 ) が支給される 11 ただし 遺族が老齢厚生年金等を受給している場合には年収に関係なく遺族厚生年金等との併給調整がある 歳以上 75 歳未満の患者の自己負担割合は 法令上は 2 割負担だが 毎年度約 2,000 億円の予算措置により 1 割負担に凍結されている 2012 年度は 2 割負担への引き上げが見送られたが 2013 年度以降の取り扱いは 2013 年度の予算編成過程で検討するとされている 当レポートは情報提供のみを目的として作成されたものであり 商品の勧誘を目的としたものではありません 本資料は 当社が信頼できると判断した各種データに基づき作成されておりますが その正確性 確実性を保証するものではありません また 本資料に記載された内容は予告なしに変更されることもあります 10

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表 2 イ特別支給の老齢厚生年金老齢厚生年金は本来 65 歳から支給されるものです しかし 一定の要件を満たせば 65 歳未満でも 特別支給の老齢厚生年金 を受けることができます 支給要件 a 組合員期間が1 年以上あること b 組合員期間等が25 年以上あること (P.23の表 1 参照 ) c 3 老齢給付 (1) 老齢厚生 ( 退職共済 ) 年金 ( 以下 老齢厚生年金 ) 老齢厚生年金は 組合員が退職した場合に安定した生活を送るため 支給される給付です ( そのうち一定の要件を満たした方が 6064 歳で受給できるものを特別支給の老齢厚生年金といい 施行日以降も一般厚年被保険者 ( 民間会社等の厚生年金 ) の女性の支給開始年齢とは異なります ) ア本来支給の老齢厚生年金本来 年金は65

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