「既存コンクリート構造物の性能評価指針2014」の概要

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1 既存コンクリート構造物の性能評価指針 2014 の概要 三橋博三 *1 米澤敏男 *2 岸利治 *3 今本啓一 *4 野口貴文 *5 上田多門 *6 *7 下村匠 持続可能な社会を構築するために, 既存構造物の状態 保有性能を適切に評価し, 補修 補強を加えながらその長寿命化を図っていくことは重要である 2014 年 11 月に出版された 既存コンクリート構造物の性能評価指針 には, このような状況で利用できる既存コンクリート構造物の性能評価に対する一般的な要求事項, および性能評価の方法 手順が規定されている 本指針に示される性能評価には, 概略性能評価に加えて 2 レベルの詳細性能評価が含まれる また, 用いられる具体的な方法として, 書類調査や外観調査などに加えて, 劣化 損傷の詳細調査, 材料特性の将来予測, 保有性能の詳細な数値計算による算定などの方法も示されている : 建築物, 土木構造物, 調査, 変状, 将来予測, 保有性能, 代用指標 1 はじめに 地球環境の温暖化を抑制し持続可能な社会を構築するために, 既存構造物の状態や保有性能を適切に評価し, 補修 補強を加えながら長寿命化を図り, できるだけ長期間にわたって供用できる環境を作り上げることが求められている しかしながら, 既存構造物の性能評価は新しい構造物の設計とは異なり, 設計基準の範囲が及ばない知識をも必要とするので, 既存構造物の性能評価を行うための原則を確立することが必要である このような状況に鑑み, 全ての種類の構造物を対象とする一般事項を定めた国際規格として ISO 構造物の設計の基本 - 既存構造物の性能評価 が 2001 年に発行された また,2014 年には ISO コンクリート構造物の維持管理と補修 - 第 2 編 : 既存コンクリート構造物の評価 が発行された JCI では,2006 年から 2 年間にわたって韓国コンクリート学会との JCI KCI 合同研究委員会を実施し, この課題について検討を重ねてきた その成果は, 上記の ISO に反映されている しかしながらこの国際規格には, コンクリート構造物を対象に具体的な内容を含む性能評価手法が規定されてはいるが, ISO の性格からそのまま実務に適用できる具体的な内容の記述は限定的である そこで,JCI の技術委員会に 既存コンクリート構造物の性能評価指針作成委員会 *1 / 東北大学名誉教授 ( 正会員 ) *2 / 竹中工務店技術研究所リサーチフェロー ( 正会員 ) *3 / 東京大学生産技術研究所教授 ( 正会員 ) *4 / 東京理科大学工学部教授 ( 正会員 ) *5 / 東京大学大学院工学系研究科教授 ( 正会員 ) *6 / 北海道大学大学院工学研究院教授 ( 正会員 ) *7 / 長岡技術科学大学工学部教授 ( 正会員 ) を設けて頂き,JCI 指針の作成作業を 2009 年に開始した 2 年後には最初の指針 ( 案 ) をまとめたが,JCI の一委員会としてではなく,JCI という組織として出す最初の指針であることもあり, 規準委員会および標準化委員会の査読と理事会の承認を経て, 完成したのは 2014 委員長 三橋博三 幹事長 野口貴文 副幹事長 岸利治 幹 事 今本啓一 上田多門 下村匠 米澤敏男 委 員 秋山充良 石田哲也 大屋戸理明 兼松学 鎌田敏郎 楠原文雄 後藤昭彦 小林信一 高橋良輔 武若耕司 中村成春 西脇智哉 濱幸雄 濱崎仁 福山智子 藤山知加子 舟橋政司 前田匡樹 横田弘 旧委員 鳥取誠一 和田圭仙 本文 付属書 Ⅰ 詳細調査の方法と特性評価値の設定 付属書 Ⅱ 材料特性の将来予測 性能評価事例参考資料性能評価の事例集 第 1 章総則第 2 章性能評価レベルと評価プロセスグレード第 3 章性能評価シナリオ第 4 章概略性能評価第 5 章詳細性能評価 第 1 章一般第 2 章構造体および部材の調査第 3 章コンクリートの調査第 4 章鉄筋および構造細目の調査第 5 章特性評価値の設定第 6 章荷重 作用の調査 第 1 章一般第 2 章コンクリートの材料特性の将来予測第 3 章鉄筋の材料特性および付着 定着特性の将来予測 1 章 概略性能評価に関する資料 2 章 既存の性能評価式に基づく詳細性能評価事例 3 章 詳細な数値解析に基づく詳細性能評価事例 Vol. 53, No. 4,

2 年になってからである その間の査読者との意見交換により, 指針としての内容に大きな改善が施された 既存コンクリート構造物の性能評価指針作成委員会 の委員構成を に示す また, 既存コンクリート構造物の性能評価指針 の目次を に示す 2 指針の概要と性能評価シナリオ 性能評価 とは, 構造物の調査結果に基づいて既存コンクリート構造物が保有している 現在 または 将来 の性能を評価し, それらが要求性能を満足しているか否かを確認することである 満足している程度を 余裕度 と定義している 新設構造物では, 所定の 安全率 を確保すべく設計 施工が行われるのに対し, 既存構造物では, 調査からスタートして 現在 または 将来 の性能を推定し 余裕度 を評価するため, 相当に異なった技術の体系が必要とされる 性能評価指針が設計 施工指針とは別に必要とされる大きな理由が, この点にある 本指針では, 性能評価のレベルを概略性能評価である レベルⅠ と詳細性能評価に区分しており, 詳細性能評価を, さらに既存の設計式などを利用する レベルⅡ と数値解析による レベルⅢ に区分している 本指針による性能評価の構成を に, 流れを に示す 本指針では, 性能評価において, 構造物の 調査, 将来予測, 照査( 検証 ) 基準の設定 および 保有性能の算定 を行うこととしている これらの行為をまとめて 性能評価プロセス と定義しており, おのおののプロセスの確度 精度をグレード 1 ~ 3 に区分している 上記のレベルとグレードの適切な組み合わせによって合理的な性能評価を行うのが本指針の基本的な考え方である 性能評価の考え方を体系化するに当たり, いくつかの新しい用語を定義することが必要であった に特徴的な用語のいくつかを紹介する 本指針では, 性能評価の対象とする性能を下記の 5 項 性能評価 性能評価シナリオの作成 概略性能評価 ( レベル Ⅰ) 詳細性能評価 ( レベル Ⅱ レベル Ⅲ) 開始 性能評価シナリオの作成 性能評価の目的 性能評価の流れ レベル 評価プロセスグレードなど 概略性能評価が必要 概略性能評価の実施 要求性能を満足する 詳細性能評価が必要 終了 詳細性能評価の実施 要求性能を満足する さらなる詳細性能評価を行う 対応策の要否の判定 報告書の作成 概略調査 変状の原因推定 照査 ( 検証 ) 基準の設定 照査 ( 検証 ) と判定 適用規 基準類の設定 詳細調査 変状の原因判定 材料特性の将来予測 照査 ( 検証 ) 基準の設定 保有性能の算定 照査 ( 検証 ) 余裕度の評価 ( 性能評価レベル Ⅰ) ( 性能評価レベル Ⅱ または Ⅲ) Outline of Guidelines for Performance Assessment of Existing Concrete Structures 2014 By H. Mihashi, T. Yonezawa, T. Kishi, K. Imamoto, T. Noguchi, T. Ueda and T. Shimomura Concrete Journal, Vol.53, No.4, pp.325~332, Apr Sypsis In order to build a sustainable society, it is important that we properly evaluate the condition and residual performance of existing structures, and that we prolong their service lives through repair and strengthening. The Guidelines for Performance Assessment of Existing Concrete Structures published in November 2014 cover general requirements and methods and procedures for the performance assessment of existing concrete structures. In addition to preliminary performance assessment, they include two levels of detailed performance assessment. Besides document search and visual inspection, detailed investigation of deterioration and damage, prediction of material properties, and calculation of residual performance using detailed numerical analysis are described as specific methods for use. Keywords: building, civil engineering structure, investigation, visual sign of deterioration, prediction, residual performance, alternative indicator 326 コンクリート工学

3 目に定めており, これらの中から目的に応じて評価を行 う性能を選択する これらの 5 つの性能を 性能評価項目 と呼んでいる 1 構造安全性 2 日常安全性 3 使用性 4 修復性 5 耐久性性能評価においては, 構造物の所有者や評価の依頼者とよく協議し, 性能評価の目的を実現すべく性能評価の基本計画書 ( 全体計画書 と呼称 ) を作成することが必要である この全体計画書では, 性能評価項目として何を選定し, 性能評価のレベルと評価プロセスグレードなどをどのように設定するかなどを決定する これらは, 性能評価作業の基本となるものであり, これらを定めることを 性能評価シナリオの作成 と呼んでいる 性能評価レベルと評価プロセスグレードの対応関係の基本を に示す レベルの高い評価においては, 対応する評価プロセスグレードも高くすることを基本としている 3 用語定義 特性評価値 照査 ( 検証 ) 代用指標 余裕度 余裕度係数 コンクリートの圧縮強度などの調査結果を, ばらつきや信頼性を考慮して保有性能の算定や照査 ( 検証 ) 基準の設定に利用可能な形とした値であり, 設計における特性値に対応する 保有性能が要求性能を満足しているか否かを判定することを言う 土木学会の用語である 照査 と日本建築学会の用語である 検証 を合体している 鉄筋腐食があれば, 鉄筋腐食による性能低下を評価するのが性能評価の本来の姿である しかし, これを正確に評価するのは, 現状では必ずしも容易ではない そのため, 腐食の開始条件である中性化によって耐久性を評価することが多い このような構造物の性能を間接的に評価するための指標を 代用指標 と呼んでいる 保有性能が照査 ( 検証 ) 基準を満足する度合いを余裕度と定義しており, 余裕度を数値化したものを余裕度係数と呼んでいる 性能評価レベル 調査将来予測 概略性能評価 評価プロセスグレード 照査 ( 検証 ) 基準の設定 保有性能の算定 Ⅰ 1,(2) Ⅱ (1),2,3 (1),2 2,(3) 2 Ⅲ 2,3 (2),3 2,(3) 3 本指針は, 性能評価指針であることから, 概略性能評価においても, いわゆる従来のコンディションアセスメント ( 劣化状態の評価 ) で行われるような構造物全体の 状態に関するランク分けに留まることなく, 設定した照査 ( 検証 ) 基準を用いて工学的に性能そのものを評価することとしている 概略性能評価では, 構造安全性, 日常安全性, 使用性および耐久性の中から性能評価シナリオで定めた性能評価項目について評価を行い, 取るべき対応について判定する 修復性は, 技術的評価を基に修復に要する経費や期間の観点からの評価が必要とされるので, 概略性能評価では評価の対象としていない 概略性能評価では, 概略調査 ( 原則として調査グレード 1) を行い, 変状の原因推定を行う また, グレード 1 の照査 ( 検証 ) 基準を設定し, グレード 1 で保有性能を推定して照査 ( 検証 ) を行い, レベルⅠの性能評価を行うものである 概略調査では, 書類調査と外観調査を行う あらかじめ調査計画書を作成し, 概略調査の実施者 組織, 調査項目 方法および調査工程, ならびに必要に応じて安全 衛生上の留意点および周辺環境への配慮について記述する 調査項目は, 性能評価シナリオで定めた評価項目と照査 ( 検証 ) の方法に適合するように選択する 書類調査の対象となる書類は, 設計図書, 施工記録, 維持管理記録, 気象データなどであり, 構造物の設計, 施工, 供用環境 荷重状態, 維持管理などに関する情報を収集 分析する 外観調査では, 変状を全般的に調査することとし, 目視観察を基本とするが, 必要に応じて, スケール, クラックスケール, ノギス, ハンマ, デジタルカメラなどの簡単な機器を使用する 概略調査の結果, 変状が認められた場合には, 変状の原因推定を行う 本指針では, 変状を1ひび割れ,2 表面劣化,3 変形,4その他に分類しており, これらの変状の原因推定を行う ひび割れの原因推定は, 日本コンクリート工学会 コンクリートのひび割れ調査, 補修 補強指針 (JCI ひび割れ指針 ) 1) に準じ,4 つの条件の共通項目 ( 共通原因 ) から,8 つに分類されたひび割れ種類に対して, 可能性のある原因を絞り込む 表面劣化の原因推定は, 剥離 剥落, 溶解 ぜい弱化, すり減りなどの外観上の特徴とともに, 構造物の立地する自然環境や供用条件などを総合的に考慮して行う 傾斜 沈下, たわみおよび膨れの 3 つの変形に対しては, 大地震による破壊や液状化, 地盤の不同沈下, 積雪, 土圧 水圧による偏荷重, 過荷重や過大スパン等の設計上の不備などの原因推定を行う いずれの変状に対しても, 原因推定上の着目点を示した図表 写真など ( 表面劣化の一例を に示す ) が指針の解説に示されている 変状の原因は, 信頼できる資料や専門家の意見などを参考に, 責任技術者が推定する 変状の原因が推定できない場合には, 詳細性能評価を行うことを基本としている 照査 ( 検証 ) 基準は, 経過供用期間 ( 状態 V), 残存供用期間 ( 状態 W), 供用環境 供用状態 ( 状態 X), 設計 施工 維持管理の状態 ( 状態 Y), および変状の状態 Vol. 53, No. 4,

4 種類表面劣化の外観 流水によるすり減り ( 状態 Z) という構造物の性能と関連する 5 つの状態に対 して, 構造物の性能に及ぼす影響などを考慮して 3 つの状態区分 ( たとえば,Z 1,Z 2,Z 3) を責任技術者が設定する このうち, 変状の状態区分は特に重要であり, Z 1: ほぼ健全で要求性能を満足 Z 2: 経過観察か詳細性能評価が必要 Z 3: 場合によっては緊急対応が必要というように, 判定を念頭に設定する 照査 ( 検証 ) では,5 つの状態に関する状態区分を組み合わせて保有性能を推定する 耐久性であれば,(V 1 or V 2 or V 3) ( W 1 or W 2) ( X 1 or X 2) ( Y 1 or Y 2) Z 2 のような組合せのときに, 経過観察が必要と判定される 安全性では, 経過供用期間と残存供用期間によらないとの考えから, これらを考慮しない 構造物の性能に関する判定は,1 要求性能を満足,2 経過観察が必要,3 詳細性能評価が必要,4 緊急対応策が必要, のいずれかの判定を行う 構造物が 要求性能を満足している と判定できなかった場合には, 判定の結果に応じた対応を取ることになる 緊急対応としては, 供用制限, ネットや防護柵の設置, 補修, 補強等がある 概略性能評価の内容と結果は, 概略性能評価報告書として, 適切な様式で記録する 328 ( 文献 2) より作成 ) 剥離 温泉水の酸による溶解 鉄筋腐食によるさび汁 剥落 下水処理場の酸による溶解 ップアウトによる剥離 骨材の膨張 硫化鉄骨材によるさび汁 調査項目 コンクリート強度 コンクリートのヤング係数 鉄筋の腐食状態 鉄筋径 位置 かぶり ( 厚さ ) 付着 定着特性 部材寸法 荷重 作用 ( 死荷重 ) 荷重 作用 ( 活荷重 ) 荷重 作用 ( 地震 ) 荷重 作用 ( 地盤変位 ) 残留プレストレス 4 詳細性能評価 調査グレード 設計基準強度から推定 ひび割れ状況などの目視観察 ひび割れ状況などの目視 限られた数のコア採取 十分な数の小径コア採取 コアと超音波法 コアと反発度法 限られた数のコア採取 十分な数の小径コア 超音波法 自然電位による腐食状態の推定 電磁誘導法 電磁波レーダ法 X 線法 十分な数のコア採取 十分な数のコア採取 目視 ( はつり ) による腐食グレード評価 鉄筋径の測定による質量減少率など断面欠損量の測定 はつり調査 ドリルなどでの鉄筋位置調査とグレード 2 の方法の組み合わせ 間接的調査方法 ( 非破壊試験 ) 直接的調査方法 代表的な部分の実測 十分な数の部分の実測 部材寸法の実測 部材寸法の実測 立地条件からの推定 類似構造物からの推定 - 交通量や軸量計による車輛重量の実測 近年の地震事例からの概略分析に基づく推定 実測と概略解析に基づく推定 実測と概略解析に基づく推定 振動測定や載荷試験による推定 近年の地震事例からの詳細分析に基づく推定 実測と詳細解析に基づく推定 実測と詳細解析に基づく推定 詳細調査における調査項目と調査グレードは, 詳細性能評価シナリオと整合するように選定する必要がある 本調査においてカバーされる性能は, 構造安全性, 日常安全性, 使用性, 修復性および耐久性であり, 調査結果に基づいて特性評価値を設定する ここでいう特性評価値とは, 調査した結果をそのばらつきや信頼性を考慮して整理し, 構造物の保有性能の算定や照査 ( 検証 ) 基準の設定に利用可能な形に整えた値として定義される 構造安全性に関する調査は, コンクリート強度, ヤング係数, 鉄筋の径 位置 かぶり ( 厚さ ), 鉄筋の腐食状態, 付着 定着特性, 部材寸法, 荷重 作用,PC 鋼材の残留プレストレス量等の調査項目について実施することを基本とし, 調査グレードに応じて推奨される調査方法は, のように分類される 上記以外の性能に関する調査項目は以下となる 日常安全性に関する調査 : コンクリートの剥離 剥落, タイル モルタルなどの仕上げ材料の剥離 剥落, 埋込み金物の定着状態など コンクリート工学

5 使用性に関する調査 : たわみ 変形, 振動, ひび割れ, コンクリートのヤング係数, 鉄筋の径 位置 かぶり ( 厚さ ), 部材寸法, 荷重 作用など 大地震による損傷に対する修復性に関する調査 : 構造安全性と使用性に準じる 耐久性に関する調査 : 中性化深さ, 塩化物イオン浸透, 凍害, 化学的侵食, アルカリシリカ反応, 鉄筋の 径 位置 かぶり ( 厚さ ), 鉄筋腐食, 疲労など 以上を踏まえた特性評価値の設定の目安を に示す 本指針では, に示すように, 環境作用などにより劣化する材料特性の将来予測の結果を用いて, 構造安全性や使用性という構造物の性能の低下の将来予測を行うことを, 構造物の耐久性評価における望ましい考え方 調査項目調査の目的評価の対象特性評価値の設定の目安 強度 ヤング係数保有性能の算定部材または構造体 かぶりコンクリートの剥離 剥落 平均値 : 設計基準強度 (A 1) 平均値 : 調査した値の平均値 (A 2) 保有性能の算定部材調査したそのものの値 標準偏差 : 強度については 2 5 N/mm 2, もしくは設計基準強度の 10% の大きい方 (B 1) ヤング係数を圧縮強度から推定する場合は, 算定値の 12% を標準偏差とする (B 2) 所定のサンプル数がある場合は実測値による (B 2) [ 注 * ] 鉄筋のかぶり ( 厚さ ) 保有性能の算定 部材または構造体 平均値 : 設計値または調査した値の平均値標準偏差 :10 mm 所定のサンプル数がある場合は実測値による 寸法 平均値 : 設計値の平均値 腐食の危険性のある場合は調査値もしくは推定値の最小値 鉄筋の腐食状態 保有性能の算定 部材または構造体 腐食程度の平均値または最大値 ひび割れ幅 保有性能の算定 部材 ひび割れ幅の平均値または最大値 ひび割れ深さ 保有性能の算定 部材 位置および最大値 たわみ 変形 保有性能の算定 部材 調査したそのものの値 中性化深さ 劣化の程度 部材または構造体 平均 : 調査した値の平均値標準偏差 : 平均値の 10% 所定のサンプル数がある場合は実測値による 塩化物イオン量 劣化の程度 部材または構造体 平均 : 調査した値の平均値標準偏差 : 調査した値の平均値の 30%, もしくは実測値による 凍害 劣化の程度 部材 凍害劣化深さ, 劣化程度の平均値または最大値 化学的侵食 劣化の程度 部材 侵食深さの平均値または最大値 アルカリシリカ反応 劣化の程度 部材 強度 ヤング係数の平均値または最小値, ひび割れ幅または残存膨張率の平均値または最大値 含水率 将来予測 部材 調査したそのものの値 [ 注 * ] 調査グレード 1 の場合は (A 1) と (B 1) を組み合わせる 調査グレード 2 あるいは調査グレード 3 の場合は (A 2) と (B 2) を組み合わせる INP T( 現在の材料などの状態 ) 構造物の現在の保有性能 環境作用気温 度日 雪二酸化炭素塩分酸硫酸塩 劣化の進行 コンクリート鉄筋付着 定着 強度断面積 ( 腐食量 ) ヤング係数 [ 伏点 ] 断面積 ( かぶり ( 厚さ )) [ ヤング係数 ] ひび割れ中性化深さ (ph) 塩分濃度化学的侵食物質の濃度 (ph) O TP T( 将来の材料などの状態 ) 付着強度定着強度付着 性定着 性 構造物の将来の保有性能 コンクリート鉄筋付着 定着 強度の低下断面積の減少ヤング係数の低下 [ 伏点の低下 ] 断面積の減少 [ ヤング係数の低下 ] ひび割れの増加中性化深さの増加塩分濃度の増加化学的侵食物質の濃度の増加 付着強度の低下定着強度の低下付着 性の低下定着 性の低下 Vol. 53, No. 4,

6 としているが, 現状では, 多くの場合, 構造物の将来の 性能を予測することは難しい その場合には, 構造物の将来の性能を直接予測するのではなく, 低下する構造物の性能に代わる材料特性に関する指標 ( 代用指標 ) の将来予測を行って耐久性を評価することとなる たとえば, コンクリートの中性化深さが鉄筋位置の近傍に到達すると鉄筋の腐食が始まるが, 中性化深さを代用指標として耐久性を評価する場合には, 鉄筋の腐食開始の時点を限界値として耐久性を評価する 本指針では, 材料特性の将来予測は, コンクリート, 鉄筋 および コンクリートと鉄筋の付着 定着特性 について実施するものとし, グレード 1 またはグレード 2 では, 既存の規 基準類に定められた予測式, 信頼できる提案式, または実験により行い, グレード 3 では, 信頼性の高い数理モデルを用いた数値解析により行う たとえば, 中性化に関するグレード 2 の将来予測は t 則に基づいて行う すなわち, 調査時点の中性化深さ (y i) と材齢 (t 0) とから式 ( 1 ) により中性化速度係数 a o を求め, 調査時点から残存供用期間終了時 (t r) までの中性化進行量 Δy を式 ( 2 ) から算定する また, グレード 3 の将来予測は, 二酸化炭素の移動と空隙内部での気体 - 溶存二酸化炭素の平衡関係, ならびに水酸化カルシウムおよび C S H 水和物と二酸化炭素との反応プロセスを数値解析で追跡し, かつ空隙水中の各種共存イオンの平衡状態を計算することで, セメント硬化体中の各時間 各場所の ph を算定して中性化の進行を予測する 一方, アルカリシリカ反応 (ASR) については, 劣化現象の予測式は規 基準類で定式化されていないため,ASR によるコンクリートの特性変化の将来予測は, 採取したコアの残存膨張率の促進試験による ao = yi t0 ( 1 ) 330 ( 0 ) y = ao tr - t ( 2 ) 本指針では, コンクリートに関しては, 中性化, 塩害, 凍害, 化学的侵食, アルカリシリカ反応, 温度変化 乾燥収縮 クリープによる変形, および疲労といった劣化現象それぞれによって生じる材料特性の変化について, 鉄筋に関しては, 腐食および疲労によって生じる材料特性の変化ついて, さらに, 鉄筋とコンクリートとの付着 定着特性の変化について, グレード 2 およびグレード 3 の将来予測方法が付属書 Ⅱに詳しく紹介されている 構造物の性能評価の最後の段階である性能の照査 ( 検証 ) は, 構造物の保有性能 (PI pos) と, 要求性能によって定まる照査 ( 検証 ) 基準 (PI req) とを比較して, 現時点または将来の保有性能が要求性能を満足しているかどうかを確認することによって行う この点は, 保有性能の算定を, 既存評価式, 実験, 詳細な数値解析のいずれ に基づいて行う場合も同様である その際, 調査において認められた変状の状態と原因判定の結果を考慮して行う必要がある 安全係数は現行の規 基準類に規定するものを用いることを基本とするが, 責任技術者の判断によっては低減したり, 増加したりしてよい 既存性能評価式に基づく性能の照査 ( 検証 ) は, 本指針のレベルⅡの性能評価に位置づけられる 既存性能評価式とは, 鉄筋コンクリート構造物の新設時の設計や既存コンクリート構造物の性能評価に従来用いられてきた信頼性のある規 基準類に示されている性能評価式のことであり, 照査 ( 検証 ) 基準も同じ規 基準類に示されているものを用いる必要がある 構造物の性能評価に用いる, 部材 材料の特性や状態および荷重や作用の特性に関するデータは, グレード 2 またはグレード 3 の調査により取得し, 特性評価値を設定する必要がある ( 表 2 参照 ) 将来予測の場合の特性評価値の設定, 照査 ( 検証 ) 基準の設定, および保有性能の算定はグレード 2 が基本となる 既存性能評価式の適用にあたっては, その適用範囲である対象構造物 ( たとえば, 建築物なのか土木構造物なのか ) や対象材料特性 ( たとえば, 異形鉄筋なのか丸鋼なのか, 適用材料強度の範囲 ) には留意する必要がある 材料に劣化が生じている既存コンクリート構造物の部材耐力などを算定する場合には, 材料強度や寸法などに対する劣化の影響を適切に考慮して, 特性評価値を設定することが重要である 一般的には, 鉄筋腐食により鉄筋の実質的な断面積が減少すれば, 部材としての構造性能も低下する たとえば, 原子力発電所屋外重要土木構造物の構造健全性評価に関するガイドライン 3) では, 劣化状態に応じて, 構造性能の限界値 ( 保有性能 ) を低減させる方法を提示している ( ) 使用性と耐久性に対しては, 環境作用に対する材料の劣化抵抗性を表す代用指標を用いた間接的な照査 ( 検証 ) も可能である 各要求性能に対する照査 ( 検証 ) 項目を に示す 構造安全性に関する既存性能評価式の例として, 鉄道構造物等維持管理標準 同解説 ( コンクリート構造物 ) 4) には, 式 ( 3 ) が示されている I J = Km γ i I Rm Lm ( 3 ) ここに,K m は維持管理指標 J のための係数,γ i は構造物係数,I Rm と I Lm は維持管理用応答値 ( 要求性能 ) と限 κ cr ( 保有性能 ) κ 3) 劣化状態 潜伏期 進展期 加速期前期 加速期後期 劣化期 曲げ耐力 κ crm 適用外 曲げ変形 κ crr 適用外 コンクリート分担力 κ crc 適用外 せん断補強分担力 κ crs 適用外 コンクリート工学

7 ( 検証 ) 要求性能構造安全性日常安全性使用性修復性耐久性 照査 ( 検証 ) 項目 部材の破壊, 過大変形, 構造物全体の破壊, 過大変形など 剥離 剥落, 落下など 変位 変形, 振動, 騒音, 床衝撃音, 水密性 防水性など地震による損傷や材料の経年劣化などコンクリートの中性化, 塩化物イオンの浸透, 凍害, 化学的侵食, アルカリシリカ反応および疲労 (a) 有限要素解析メッシュ 離散鉄筋 荷重 ( N) 実験値事前解析 中 変位 (mm) (b) 中桁の結果 ( 建物外壁の剥離部をサーモグラフィー法で検出した例 ) 5) 界値 ( 保有性能 ) であり, 作用や材料特性の調査によっ て求まる実際の値を用いる 維持管理指標の大きさによって補修 補強の要否を判定する 日常安全性の照査 ( 検証 ) には, 既存の性能評価式などの方法は特にないが, 5) に示すようなひび割れや剥離といった変状の詳細調査結果に基づいて行う 性能評価の代用指標の例としては, 水密性に対するひび割れ幅, 鉄筋腐食に対する中性化深さと塩化物イオン濃度, 凍害に対する相対動弾性係数などがある 参考資料の 2 章には, 既存性能評価式に基づく次の 4 つの性能評価例が示されている 1 既存建築物の詳細性能評価事例 2 耐震性能評価指針による建築物の詳細性能評価事例 3 鉄道土木構造物の詳細性能評価事例 4 既存 PC 桁の詳細性能評価事例 詳細な数値解析に基づく性能の照査 ( 検証 ) は, 本指針第 2 章の性能評価レベルの分類では, レベルⅢの性能評価に位置づけられるものであって, 非線形有限要素解析に代表される数値解析法により, 構造物の挙動を忠実に再現することを旨とした性能評価法である 構造物の非線形有限要素解析は, 構造物の変形および破壊性状を精度よく表現することを目的として発達してきた したがって, 構造物の安全性の照査 ( 検証 ) への適用に最も実績がある しかし, 構造物の変形および破壊状況を指 荷重 ( N) 実験結果事前解析事後解析 中 変位 (mm) (c) 外桁の結果 6) 標として照査 ( 検証 ) を行うものであれば, 他の性能の照査 ( 検証 ) にも用いることができる 疲労, 凍害, 化学的侵食などによる将来のコンクリートの力学特性の変化や, 腐食による鉄筋の断面欠損が予測される場合には, に示すように 5), これらを考慮して詳細な数値解析を行って構造物の耐荷性状を評価することにより, 将来の構造安全性の照査 ( 検証 ) を行うことができる 劣化が生じた既存構造物への非線形有限要素解析の適用事例はまだ多くはないが, 構造物の現況をできるだけ忠実に考慮して性能評価を行うことができるので, 適用が期待され, 研究が進められている 非線形有限要素解析に代表される詳細な数値解析を用いるメリットのひとつは, 構造物のリダンダンシー ( 冗長性 ) の度合いを実態に即して考慮することができることである すなわち, これらの手法によれば, 構造物を形成する部材単体だけでなく, それらが組み合わされた構造物の一部または全体を対象とした照査 ( 検証 ) が可能となる 鉄筋の腐食など, 構造物中の材料劣化は構造 Vol. 53, No. 4,

8 物中で均一に進行することはまれであり, 構造物中の部材ごとまたは部位ごとに劣化の進行度合いは異なる 健全部材による応力の再分配が期待されるので, 構造物全体の実際の挙動は, 構造物中の最も劣化が激しい部材や断面を対象に算定した場合よりも劣化の影響が現れにくいことがある 非線形有限要素解析法に代表される詳細な数値解析法は, 用いる構成モデル, 解析対象構造物のモデル化の方法などにより, 解析結果が大きく影響を受ける場合がある したがって, 信頼性のある結果を得るためには, 同様の事例への適用実績やベンチマーク問題により精度の確認されている解析プログラムによらなければならない さらに, 既存構造物の場合においては, 劣化や損傷をどのように数値解析に反映させるかが, 保有性能の算定結果を大きく左右するため, 解析法の特徴とその適用限界を理解し, 適切なモデル化を行わなければならない すなわち, 応力 -ひずみ関係, 破壊条件など材料特性のレベルにおいて劣化の影響を考慮するだけでなく, 部分的なコンクリートの剥落や鉄筋の露出, 定着部の損傷などの巨視的な変状を, 解析メッシュの設定方法や要素種類選択のレベルにおいて反映することが重要である なお, 高度な数値解析手法を用いて構造物の保有性能を算定する際, 照査 ( 検証 ) 基準の値が設計荷重のように, 事業的判断や安全余裕度の考慮など, さまざまな曖昧さを含む因子の影響を含んだ値になっていると, 保有性能を現実に即して精緻に評価するといった数値解析手法の利点を十分に生かしたことにはならない 保有性能を精緻に評価するのであれば, 照査 ( 検証 ) 基準の値も真に構造物に要求されている性能を精度よく表す値である必要がある つまり, 保有性能と要求性能の精粗のレベルは一致させておくことが望ましい また, 曲げモーメント, せん断力など, 従来用いられている構造安全性の性能指標は, 棒材モデルなど既存の構造解析法を用いることを前提にしたものである 有限要素解析によれば, 与えられた作用のもとで, 構造物の破壊 損傷の有無 部位が現実に即して評価されるので, 破壊 崩壊するか否かなどを指標として安全性の照査 ( 検証 ) を行うことができる したがって, 曲げモーメント, せん断力など, 構造物の安全にとって間接的な量を特性評価値として照査 ( 検証 ) する必要はない 詳細な数値解析を用いるメリットを生かすためには, 構造物の性能をより直接的に表す特性評価値を用いることが望ましい 本指針では, 参考資料の 3 章において 1 鉄筋が腐食した鉄筋コンクリート梁の有限要素解析による耐力性能評価事例 2 非線形有限要素解析を用いた塩害劣化鉄筋コンク リート単純 T 桁橋上部工の保有性能の算定例 3 塩害により劣化した鉄筋コンクリート単純 T 桁橋上部工の非線形有限要素解析事例 4 塩害により劣化した橋齢 80 年の実橋鉄筋コンクリート桁の載荷試験とその数値解析事例 5 詳細調査結果を用いた既存鉄筋コンクリート構造物の確率論的性能評価事例 6ひび割れ調査に基づく道路橋鉄筋コンクリート床版の疲労に対する性能評価事例が示されている 5 おわりに 本指針の特徴は, すぐにでも実務に応用可能な実務者向けの沢山の情報はもちろんのこと, 最先端の研究の位置付けや将来の方向性に関する研究者向けの情報が盛り込まれている点にある 本質的な劣化メカニズムを踏まえた材料特性の将来予測および保有性能の算定に際して, 鉄筋の腐食やコンクリートのひび割れの影響を考慮するために必要な高精度な数値解析手法など, 最先端の研究成果をも取り込むことを敢えて行っている このような最先端の将来予測技術や性能評価技術は, 現段階では誰もが使える技術として一般に普及しているとは言い難いが, 劣化損傷部分を含む既存構造物の保有性能を適切に評価できる方法として, 今後進むべき方向であると確信している したがって, それほど遠くない将来において, 多くの技術者に使いやすい形で解析ツールが用意される時代になることを期待している 会員諸氏, コンクリート診断士, 補修 補強などの実務者, 構造物の維持管理者, 研究者および学生諸君に大いに活用して頂きたい 末筆ながら, 本指針を作成するに当たりご尽力いただいた本指針作成委員会委員各位および指針案の査読などを通じて貴重なご意見を賜った公益社団法人日本コンクリート工学会の関係各位に, 謝意を表する 1) 日本コンクリート工学会 : コンクリートのひび割れ調査, 補修 補強指針 2013,2013 2) 日本非破壊検査協会 :NDIS 3418: 2012 コンクリート構造物の目視試験方法,2012 3) 土木学会 : 原子力発電所屋外重要土木構造物の構造健全性評価に関するガイドライン,2008 4) 鉄道総合技術研究所 : 鉄道構造物等維持管理標準 同解説 ( 構造物編 ) コンクリート構造物,2007 5) 福川義明 宮地邦男 蔵方弘之 : コンクリートの非破壊検査 ( 原理と手法 ), 表面温度, コンクリート工学,Vol.27,No.3,pp.59~ 63,1989 6) 田中泰司 山口貴幸 下村匠 : 塩害劣化による鉄筋腐食が進行した鉄筋コンクリート橋桁の耐荷試験と数値解析による評価, 土木学会論文集 E,Vol.66,No.4,pp.466~482, コンクリート工学

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1. 緒言我が国の橋梁 港湾構造物 高架道路 高架鉄道 ビルディング 公団住宅 マンションなどの鉄筋コンクリート構造物は 高度経済成長期とそれ以降に建設されたものが多く 最近高齢化の問題が生じつつある そのためには 非破壊検査技術 目視検査技術等を用いて 現在の鉄筋コンクリート構造物の疲労度 老朽度 鉄筋鉄筋コンクリートコンクリート構造物構造物の老朽化老朽化 耐震耐震シミュレータシミュレータの研究開発研究開発 Advanced Algorithm & Systems 1. 緒言 2. 解析方法 2.1. 鉄筋コンクリートコンクリート構造物構造物の老朽化老朽化シミュレータ 2.1.1. 部材劣化シミュレータ 2.1.2. 老朽化シミュレータ 2.2. 鉄筋コンクリートコンクリート構造物構造物の耐震耐震シミュレータ

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