土木学会構造工学論文集(2012.3)

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1 構造工学論文集 Vol.58A(1 年 3 月 ) 土木学会 鋼小片から製作した試験片によるシャルピー衝撃試験に関する研究 Charpy impact test with test specimens made with Stop-Hole-size cores 小野潔 *, 穴見健吾 **, 及川光晴 *** Kiyoshi Ono, Kengo Anami and Mitsuharu Oikawa * 博士 ( 工 ), 大阪大学大学院准教授, 工学研究科地球総合工学専攻 ( 大阪府吹田市山田丘 -1) ** 博士 ( 工 ), 芝浦工業大学准教授, 工学部土木工学科 ( 東京都江東区豊洲 3-7-5) *** 芝浦工業大学, 工学部土木工学科 ( 同上 )( 現在, 東日本旅客鉄道 ( 株 )) In order to examine or repair fatigue damaged steel bridges, it is necessary to obtain information of mechanical and chemical properties of steel of damaged members or joints. However, for the aging bridges, it is sometimes difficult to obtain such kinds of information from design articles. For such case, a sample material might be taken from the structures, but the sample should be as small as possible. This study examines the use of small steel pieces regarded as cores, which are taken from stop-holes or bolt-holes. Test specimens for Charpy impact test are made with small steel pieces by Electron Beam Weld (EBW) and the effect of the steel piece size and the other parameters on Charpy absorbed energy are examined. Key Words: Charpy impact test, small steel piece,old steel キーワード : シャルピー衝撃試験, 鋼小片, 経年鋼材 1. はじめに 近年, 鋼橋の疲労損傷事例 1)~7) が報告されている. その中には, 鋼桁ウェブにおける 1m を超えるき裂 6) や鋼管の約半周にも及ぶき裂 7) といった, 疲労き裂を起点としたぜい性破壊によるものと推測される重大な損傷も報告されている. これらの疲労損傷は過酷な環境下で供用されている我が国の基幹交通網を構成する鋼橋で多く報告されているが, 疲労損傷の発生は作用応力の大きさと回数, および疲労強度に支配されるため, 供用年数の経過とともに損傷橋梁が増加する可能性もあり, 今後損傷橋梁を効率的に再生し維持供用していくことが非常に重要である 8). その実現には, 損傷原因を把握し余寿命評価などに基づく補修 補強法を含めた維持管理計画を策定することが必要となるが, その検討のために機械的性質 ( 強度 伸び性能 破壊靱性など ) や化学成分といった鋼材の基本的情報が必要となる場合も多い. しかし, 特に経年橋梁では, 資料が残っていなかったり, もともと鋼材規格としての要求値が無く必要な情報が得られないこともある. そのような場合, 鋼橋の一部を切り出して, 試験片 試料を採取することがある. 例えば, ぜい性破壊をおこしたと考えられる部材の破壊靱性を調査す るために部材から切り出して試験片を製作してシャルピー衝撃試験を行ったり 7), また溶接補修の可能性を検討するために部材から試料を取り出して化学成分分析を行う 9) 場合がある. しかしながら, 健全な部位から, 試験片 試料を大きく取り出すことは極力避けた方が望ましい. 一方, 疲労損傷の応急 恒久対策としてき裂進展防止を目的としたストップホール工法が多く用いられる. また, 補修 補強法として鋼板をボルト接合することがある. その際得られるストップホールやボルト孔のコアを用いて鋼材の性質が把握できれば, 非常に効率的かつ有用である. 鋼材の化学成分のような情報はストップホールのコアのような少量の試料でも計測可能である. それに対し,JIS 等の規格に準拠した試験片を用いて機械的性質を測定する場合には, 試験鋼材 ( コア ) に他の鋼材を接合して試験片を製作する必要がある. その接合手法として溶接接合が挙げられるが, その際, 溶接接合による熱影響や, 試験鋼材の強度と取り付ける鋼材の強度や熱影響による硬化部の強度の差異による拘束効果の影響を受けず試験鋼材の機械的性質を正確に測定することができる試験片設計をする必要がある. これまで橋梁から採取したコアに鋼材を圧接接合し材料試験を行っている

2 ストップホール等のコア 普通の鋼材 (a) 古材 1( 鋼桁の横桁ウェブ ) 接合 B 図 -1 コアからの試験片の製作 (b) 古材 ( 鋼トラス橋弦材 ) 9) 実績はあるが, 本研究で対象とするストップホールのコアから切り出した鋼小片のような非常に小さな試料を用いて図 -1に示す接合に圧接接合を用いることは困難である. そこで, 本研究では, 近年, 架設された橋梁の他, 昭和初期に架設された経年橋梁も対象に, ストップホールもしくはボルト孔のコア程度の鋼小片 ( 以下, 単に 鋼小片 という ) からシャルピー衝撃試験片を作成してシャルピー吸収エネルギーを適切に測定するための検討を行った. 具体的には, 図 -1に示すように, 切欠部を含む領域のみを鋼小片とし, それ以外の部分を一般の鋼材として両者を溶接接合して試験片を製作することとした. 本研究では溶接接合として入熱量が少なく熱影響範囲の小さい電子ビーム溶接 (Electron Beam Weld)( 以下, 単に EBW という ) を用い, 主として鋼小片の幅 Bをパラメータとしてシャルピー吸収エネルギーとの関係について整理を行った.. 対象とした鋼材および機械的性質等 本研究では, 経年橋梁に用いられている鋼材の性質を把握することも主眼の 1 つとしている. そこで, 現在, 橋梁で一般的に使用される SM49 の他, 以下に示す昭和初期のほぼ同時期に架設され, 撤去された つの実橋梁から試験鋼材 ( 古材 ) を切り出し検討に供した. これら 種類の古材 1 および古材 の鋼種や機械的性質等に関する情報は得られていない. 古材 1: 昭和初期に日本の橋梁メーカーで製作されたプレートガーダー橋の横桁ウェブから切り出した鋼材 ( 写真 -1 (a)). 古材 : 昭和初期にアメリカで製作された鋼トラス橋の弦材から切り出した鋼材 ( 写真 -1 (b)). これら SM49, 古材 1, 古材 の 3 種類の鋼材の鋼小片を対象とした. そして,EBW で試験片を製作する前に, これらの鋼材の基本的な性質の調査を行った. 写真 -1 昭和初期の鋼橋から切り出した鋼材.1 引張試験古材 1 については,5 号試験片を長手方向および長手直角方向から各 3 本ずつ合計 6 本, 古材 については 4 号試験片を長手方向から 3 本を製作した.SM49 材については, 圧延方向から 5 号試験片を 3 本製作した. 表 -1 に試験結果 ( 平均値 ) の一覧を, 図 - に引張り試験から得られる公称応力 - 公称ひずみ関係の一例を示す. 表 -1 には, 一般構造用圧延鋼材および溶接構造用圧延鋼材が初めて JIS 化された時 (195 年 ) の SS41 および SM41, 最新の JIS(8 年 ) の SS4 および SM4A の引張試験に関する規定も併せて示す. 表 -1 に示すように, 古材 1 および古材 は現行の SS4 および SM4A の強度や伸びに関する規定を満足しており, 強度的には現在の SS4 もしくは SM4A 相当の鋼材であることがわかる. 図 - の公称応力 - 公称ひずみ関係に示されるように, 現在の SS4 の応力 - ひずみ関係と同様に降伏棚が存在するものとなっている. なお, 図 - には古材 1 の長手方向の公称応力 - 公称ひずみ関係を示しているが, 表 -1 に示す機械的性質からもわかるように, 長手方向および長手直角方向の強度に大きな差は見られなかった.. 化学成分分析古材 1, 古材 および SM49 材の化学成分分析を行った. その結果を表 - に示す. 表 - に示す化学成分のうち, C については JIS G111 で規定される赤外線吸収法により,S については JIS G115 で規定される赤外線吸収法により,Si,Mn および P については JIS G 158 で規定される誘導結合プラズマ発光分法分析法により, それぞれ分析を行った. なお, 表 - には 195 年の SS41 および SM41, 最新の JIS(8 年 ) の SS4 および SM4A の化学成分に関する規定を併せて示す.SS41 および SM41 の

3 化学成分が JIS に初めて規定されたのが 195 年であり, 古材 1 および古材 はそれより 年程度以上前に製作された鋼材ではあるが, 表 - から, 古材 の C, 古材 1 および古材 の S は SM4A の規定を満足しないものの, それ以外の成分については JIS の SS4,SM4A の規定を満足していることがわかる. のシャルピー吸収エネルギーは古材 の 4~5 倍程度の値となっている. しかしながら, 本研究で供した古材 1, 古材 ともに での吸収エネルギーは J 程度以下であり, 後述する SM49 のシャルピー吸収エネルギーと比 6.3 ミクロ組織観察古材 1, 古材 および SM49 のミクロ組織観察を金属顕微鏡により行った. 板厚 1/4 の位置におけるミクロ組織観察結果 ( 倍率 : 倍 ) を写真 - に示す. 写真 - より, いずれの鋼材もフェライトおよびパーライトが混在する組織であり, またその組織は SM49 が最も微細であり, 古材 が最も粗いことがわかる..4 シャルピー衝撃試験古材 1, 古材 および SM49 のシャルピー衝撃試験を行った. 古材 1 および SM49 は板厚が 9mm の鋼材を実験に供したため, 板厚中心が試験体の V ノッチ中心と一致する試験片幅 7.5mm のサブサイズ ( 以下, 単に サブサイズ という ) の V ノッチ試験片を製作した. 古材 は板厚が 3mm の鋼材であり, 板厚 1/4 の位置が V ノッチ中心となるようにサブサイズ試験片を製作した. なお, V ノッチは古材 1 および古材 では部材長手方向に直角方向に,SM49 では圧延方向および圧延直角方向に導入した.JIS の規定によれば, シャルピー衝撃試験片は圧延方向から採るとされており, これは V ノッチを圧延直角方向に導入した場合に相当する. 本研究では,SM49 から製作したサブサイズ試験片について,V ノッチを圧延直角方向に入れた方向を ロール方向, 圧延方向に入れた方向を ロール直角方向 ということにする. 試験温度は,-6,-3, の 3 温度とし,SM49 のロール直角方向の試験片では各温度で 3 体ずつ, それ以外の試験片では各温度で 5 体ずつシャルピー衝撃試験を行った. 古材 1 と古材 のシャルピー吸収エネルギーを比較したものを, 図 -3 に示す. 図 -3 より,-6 および -3 では, 古材 1 のシャルピー吸収エネルギーが古材 より若干大きくなっている程度であるのに対し, では古材 1 公称応力 (MPa) 公称ひずみ 古材 1( 長手 ) 古材 SM49 図 - 公称応力 - 公称ひずみ関係 表 -1 鋼材の機械的性質 試験片の長手 降伏応力度 引張強さ破断伸び 方向と鋼材の上降伏 σ yu 下降伏 σ yl σ B δ 方向との関係 (MPa) (MPa) (MPa) (%) 古材 1 長手 長手直角 古材 長手 SS41(JIS-195) 3-41~5 SM41(JIS-195) 3-41~5 1 SS4(JIS-8) 45-4~51 17 SM4A(JIS-8) 45-4~51 18 SM49 ロール SS41(JIS-195) の応力度の単位は kg/mm である. SS41(JIS-195) の 破断伸び は鋼材の厚さが 9mm 以上の値である. SS4(JIS-8) は鋼材の厚さが 16mm 以下の値である. SM4(JIS-8) は鋼材の厚さが 5mm を越え 16mm 以下の値である. 表 - 化学成分分析結果 C Si Mn P S (%) (%) (%) (%) (%) 古材 古材 SS41(JIS-195) ( 注 1).6 SM41(JIS-195) SS4(JIS-8) SM4A(JIS-8) C SM 注 1) 転炉による場合の値である. (a) 古材 1 (b) 古材 (c) SM49 写真 - ミクロ組織観察結果

4 シャルピー吸収エネルギー (J) 3 古材 1 古材 1 シャルピー吸収エネルギー (J) SM49(L 方向 ) SM49(C 方向 ) 古材 1 古材 試験温度 ( ) 試験温度 ( ) 図 -3 古材 1 と古材 の比較図 -4 SM49 ロール方向およびロール直角方向, 古材 1 および古材 の比較 較すると低い値となっている. ロール方向およびロール直角方向の SM49 のシャルピー吸収エネルギー, 古材 1および古材 のシャルピー吸収エネルギーを図 -4に示す. 図 -4より,SM49 のシャルピー吸収エネルギーは, いずれの温度においても古材 1 および古材 より大きい値となっているが, 既往の研究 1) でも報告されている通り, ロール直角方向のシャルピー吸収エネルギーはロール方向と比較してかなり低くなっていることがわかる. 梁の中には, 本研究で対象とした古材のように,JIS の規定が存在する以前の鋼材を使用して製作された経年鋼橋も多数存在するため, そのような鋼材も対象にした検討を行う必要がある. そこで, 章で紹介した 3 種類の鋼材のうち, 古材 1 および SM49 を対象に, 鋼小片を EBW で接合して試験片の製作を行った. なお, 古材 を対象としなかったのは, 鋼材自体のシャルピー吸収エネルギーが小さすぎるため,EBW による影響がほとんどでないと考えたためである. 3. 鋼小片を EBW で接合して製作した試験片 EBW で試験片を製作する場合, 熱影響部そのものによる影響や, 試験鋼材強度と取り付ける鋼材の強度や熱影響による硬化部の強度の差異による拘束効果の影響を受けることなく, 試験鋼材の機械的性質を正確に測定することができる試験片設計をする必要がある. 例えば破壊靱性を評価する一つの手法であるシャルピー衝撃試験片をストップホールもしくはボルト孔等のコアから作成する場合, 図 -1 に示すように,V ノッチを含む領域のみ試験鋼材から作成し, その以外の部分を他の鋼材で溶接接合して製作することになるが, 熱影響部そのものや熱影響部による拘束効果の影響を受けない試験鋼 材である鋼小片の幅 Bを十分に検討する必要がある. 瀬 11), 尾らの既往の研究 1) でも, 本研究で対象とした接合方法である EBW を用いてシャルピー衝撃試験片を製作し, 熱影響を受けない幅 Bとシャルピー吸収エネルギーの関係について報告がなされている. しかしながら, これらの研究では, 長大橋以外の橋梁ではほとんど用いられることのない 8 キロ級の高張力鋼を対象としており, 瀬尾らの研究成果が SM49 といった 5キロ鋼が使用されることが多い一般的な橋梁に対して適用できるかどうかは不明である. さらに, 疲労損傷対策が必要となる橋 3.1 鋼小片のサイズ本研究では, 図 -1 に示すように, ストップホールもしくはボルト孔 ( 程度 ) のコアから試験片の切欠き (V ノッチ ) 部を含む部位を作成し, その両側に鋼材を接合することでシャルピー衝撃試験に用いる試験片を製作することを目的としている. ストップホールまたはボルト孔として直径 Φ4.5mm もしくは Φ6.5mm を考え, その場合,Φmm の円柱のコアが残ると想定すると, 図 -5 に示すように一辺 13mm(B=1 =14.14 >13) の正方形の鋼小片を取り出すことが可能と考えられる. そこで,B=13mm を最大幅と設定して, 図 -6 に示すように, この幅 B の鋼小片の側面に鋼材を接合して, サブサイズの V ノッチ試験片を製作することとした. なお, ストップホールのコアを活用する場合, き裂先端が幅 B の鋼小片に含まれないように注意してストップホールをあける必要がある. 3. EBW による鋼小片を用いた試験片の製作 EBW は高電圧タイプ電子ビーム加工機 ( ビーム容量 : 6kV,1mA,6kW. 加工時の真空度 :1 1-4 torr) を用いて, 加速電圧 6kV, ビーム電流 65mA, 溶接速度 65mm/min の条件で試験片の片面からの電子ビームにより行った. 以下に製作の流れの概要を示す ( 図 -7 参照 ).

5 B=14.1 >13(mm) EBW の中心 Φ=mm 3 B-6 3 B ( 単位 : mm) (B-6: 熱影響を受けない幅 ) (B: 試料幅 ) 図 -5 想定したコアと鋼小片 図 -6 鋼小片を EBW で接合して製作した試験片 1 鋼小片 1 鋼小片 1 鋼小片 1 EBW 図 -7 鋼小片を用いた EBW による試験片製作法 表 -3 EBW で製作した試験片の種類 試験片 鋼材試験片の EBW 間隔未影響 ( 想定 ) 試験区間両側部分採取方向 B (mm) B -6(mm) 古 -a 13 7 古 -b SM 古材 1 長手古 -c 4 - 古 -d SM S-a 13 7 S-b ロール (L) 9 3 SM49 SM49 S-c 4 - S-d 直角 (C) 13 7 鋼小片の他, スペーサー ( 図 -7 の 1), 試験片の端部となる鋼材 ( 図 -7 の ), 裏当て金をセットする. 上記のセット終了後,EBW( 図 -7 の青色の実線 ) を行う. EBW 後, スペーサーの部分で小切断 ( 図 -7 の黄色の点線 ) を行う. 小切断後, 所定の寸法まで切断する, 削る等により試 験片 ( 図 -7 の赤線で示したもの ) を製作する. 3.3 EBW で製作した試験片の種類古材 1 および SM49 を試験鋼材とし,EBW を用いてサブサイズの V ノッチ試験片を製作した. 試験片の一覧を表 -3 に示す. 試験片名の最初の文字の 古 は古材 1 を, S は SM49 をそれぞれ鋼小片の材質として使用した試験片であること示す. 表 -3 に示すように,EBW の間隔に相当する鋼小片の幅 B をパラメータとして試験片を製作した. また, 古材 1 については,EBW で鋼小片の両側に取り付ける鋼材の強度の違いがシャルピー吸収エネルギーに与える影響を調査するため, 鋼小片の両側部分を SM57 とした試験片 古 -d も製作した. さらに,SM49 については,EBW で接合した試験片のロール方向とロール直角方向の違いによるシャルピー吸収エネルギーについても考察を行うため, 鋼小片をロール直角方向から切り出した試験片 S-d も製作した. なお, 試験片の製作を依頼した会社の EBW の過去の経験から,3. に示す条件で EBW を実施した場合の熱影響範囲は EBW の中心位置に対して片側 3mm 程度, 合計で 6mm 程度とのことであった. よって, 表 -3 には熱影響を受けないと想定される幅 B-6 の値も記述してある. 表 -3 の B-6 の値からもわかるように, 試験片 古 -c および試験片 S-c は V ノッチを有する試験区間全てが熱影響を受けることを想定した試験片である. 3.4 EBW 部周辺のマクロ観察および硬度測定 EBW による熱影響の調査を行うため, 試験片の両面に対して,EBW 部周辺のマクロ観察および硬度測定を行った. 一例として,SM49 の試験片 S-a および試験片 S-c のマクロ観察結果を写真 -3, 写真 -4 に, 硬さの測定結果を図 -8, 図 -9 にそれぞれ示す. 図 -8 および図 -9 中の赤の点線は想定される EBW の中心位置を示している.EBW 部周辺 ( 高さは試験片高さの中央位置 ) を.5mm ピッチでビッカース硬さ試験 ( 試験力 9.8N) により測定した. なお, これから写真および図で, 表面

6 表面 裏面 (a) 表面 (b) 側面 (c) 裏面 写真-3 試験片 S-a B=13mm の EBW 周辺部のマクロ観察結果 表面 裏面 (a) 表面 (b) 側面 (c) 裏面 写真-4 試験片 S-c B=4m の EBW 周辺部のマクロ観察結果 5 ビッカース硬さ (HV) ビッカース硬さ (HV) 中心からの距離 (mm) 中心からの距離 (mm) (a) 表面 (b) 裏面 図-8 試験片 S-a B=13mm の EBW 周辺部の硬さの分布 5 ビッカース硬さ ( HV) ビッカース硬さ (HV) 中心からの距離 (mm) 中心からの距離 (mm) (a) 表面 (b) 裏面 図-9 試験片 S-c B=4mm の EBW 周辺部の硬さの分布 が EBW の入射側となっている 写真-3 写真-4 より いずれの試験片についても EBW で電子ビームを入射する側とその反対側で熱影響部の 幅が異なり 入射側の熱影響部の幅が広くなっているこ とがわかる そのことは図-8 図-9 の硬さの測定結果で も同様のことが言え ビッカース硬さ値の高い範囲が試 験片の両面で異なっており 入射側の方がビッカース硬 さの値が大きい幅が広いことがわかる 表-4 に 各供試 体の EBW 間の領域ついて ビッカース硬さ試験結果を もとに求めた 鋼材母材の硬さと同程度の硬さである領 域の幅 L の値を示す この幅 L の領域は母材と硬さが同 程度であることから 熱影響を受けていないと考えられ -77-

7 表 -4 硬さから判断した熱影響を受けていない幅 L 試験片 鋼小片幅未影響 ( 想定 ) 未影響 ( 硬さ測定結果 ):L (mm) B (mm) B -6(mm) 表面裏面平均 古 -a 古 -b 古 -c 4-1. S-a S-b S-c る. 表 -4 より, 鋼小片の幅 B が小さくなれば熱影響を受けていない幅 L も小さくなるといった相関関係がみられる. また, 幅 B が同じであれば, 表面および裏面の熱影響を受けていない幅 L は, 古材 1 および SM49 の両者でほとんど差が無いことがわかる. シャルピー吸収エネルギー (J) 3 1 古 - 無 (EBW 無し ) 古 -a(b=13mm) 古 -d(b=13mm,sm57) 古 -b(b-9mm) 古 -c(b=4mm) 試験温度 ( ) 図 -1 古材 1 のシャルピー吸収エネルギー 4. シャルピー衝撃試験結果 図 -1~ 図 -1 に, 古材 1,SM49( ロール方向 ),SM49 ( ロール直角方向 ) のシャルピー衝撃試験から得られるシャルピー吸収エネルギーを示す. 古材 1,SM49( ロール方向 ),SM49( ロール直角方向 ) の試験片で EBW のない試験片の結果は, それぞれ 古 - 無, S- 無, S- 無 -C と表記している. なお, シャルピー衝撃試験後の試験片の破断経路は,EBW の有無および EBW の中心間隔に相当する鋼小片の幅 B の値に関係なく, 全ての試験片で最小断面に沿っていた. 図 -1 に示す古材 1 のシャルピー吸収エネルギーについて,-6 および -3 ではいずれの試験片もシャルピー吸収エネルギーの値自体が小さいこともあり,EBW の有無, 幅 B の値に関わらずシャルピー吸収エネルギーに大きな差は見られない. それに対して, の試験結果では, 試験片によってはシャルピー吸収エネルギーに差が見られる.EBW のない試験片 古 - 無,EBW の幅 B を 13mm とした試験片 古 -a および試験片 古 -d ( 取付け鋼材が SM57) では, 各試験片のバラツキは見受けられるものの,1 つの集合となっており特段の差は見られず, 他の試験片のシャルピー吸収エネルギーと比較して若干高い値となっている. それに対し. 幅 B を 4mm とした試験片 古 -c のシャルピー吸収エネルギーが他の試験片の結果と比較して低い値となっており, 幅 B を 9mm とした試験片 古 -b は つのグループの中間に位置している. このことから, 幅 B が大きく熱影響を受けない幅 L が大きくなるほど, シャルピー吸収エネルギーが大きくなっており, 幅 B が 13mm の場合では EBW をしない場合と同様のシャルピー吸収エネルギーが得られていることがわかる. また, 間隔 B が 13mm でつかみ部の鋼種を SM57 材とした試験片 古 -d のシャルピー吸収エネルギーとつかみ部を SM49 材とした試験片 古 1-a の試験結果には差がほとんど見られておらず, 幅 B を 13mm とした試験体では取付け鋼材の強度の影響は殆どないと言える. シャルピー吸収エネルギー (J) S- 無 (EBW 無し ) S-a(B=13mm) S-b(B=9mm) S-c(B=4mm) 試験温度 ( ) 図 -11 SM49( ロール方向 ) のシャルピー吸収エネルギー シャルピー吸収エネルギー (J) S- 無 -C S-d(B=13mm:C 方向 ) 試験温度 ( ) 図 -1 SM49( ロール直角方向 ) のシャルピー吸収 エネルギー 図 -11 に示すロール方向の SM49 のシャルピー吸収エネルギーについて, 図 -1 の古材 1 と比較して幅 B が 4mm の試験片 S-c を除き全体的にシャルピー吸収エネルギーが大きくなっているためばらつきは見られるが, 幅 B が大きくなるにつれてシャルピー吸収エネルギーが大きくなり, 古材 1 の場合と同様, 幅 B が 13mm の試験片 S-a は,EBW の無い試験片 S- 無 とシャルピー吸

8 収エネルギーが同程度となっていることがわかる. 図 -1 に示すロール直角方向の SM49 のシャルピー吸収エネルギーについて, 図 -11 のロール方向と比較して全体的にシャルピー吸収エネルギーが小さくなっているものの, 幅 B が 13mm の試験片 S-d と EBW の無い試験片 S- 無 -C のシャルピー吸収エネルギーには差がみられないことがわかる. 以上の結果より, 今回の溶接条件で EBW により鋼小片を用いてシャルピー衝撃試験片を製作した場合, 鋼材自体のシャルピー吸収エネルギーが小さい場合を除き, 幅 B が小さくなるほどシャルピー吸収エネルギーが小さくなる傾向が見られ, 幅 B が 13mm の場合では,EBW をしない場合と同等のシャルピー吸収エネルギーが得られる結果となった.EBW の中心間隔に相当する鋼小片幅 B が小さい試験片でシャルピー吸収エネルギーが小さくなった理由として, 写真 -4 および図 -9 に示すように, 試験片の V ノッチの存在する領域自体が熱影響部となっていて材料劣化していることの他, 熱硬化部による V ノッチ近傍の塑性変形領域が狭い領域のみに限定されること 1), 13) が考えられる. この後者の影響については, 以下の 5 章で解析的に検討を行う. 5.EBW による材料不均一の影響に関する解析的検討 本研究で検討した EBW を用いて製作した試験片から得られるシャルピー吸収エネルギー値に影響を及ぼす可能性のある因子としては, 試験部の断面の溶接熱影響による性質の変化の他, 溶接部が硬化することによる硬化部に挟まれた試験部の塑性変形挙動への影響も考えられる. そこで本章では, 熱硬化部による塑性拘束の影響について, 熱影響を受けない幅 L をパラメータとして解析的に簡易に検討を行った. シャルピー吸収エネルギーは V ノッチ先端からの破壊の発生時に試験体に蓄えられるひずみエネルギーと破壊に伴う破面形成に消費されるエネルギーの両方が含まれると考えられ, 衝撃的な作用力の評価を含めて解析的な検討は困難である. しか 1, し, ここでは既往の研究 13) を参考に, 静的に力を載荷した時に Vノッチ部の塑性変形を熱硬化部がどの程度拘束するかについて検討することにより, 熱硬化部による塑性拘束がシャルピー衝撃試験結果に影響を与えない取付け幅について検討を行った. 解析は汎用ソフト MARC を使用した三次元弾塑性 FEM 解析により行った. 解析モデルの説明を図 -13 に示す. 図 -13(a) に示すように, 解析モデルは本研究の実験で用いたサブサイズ試験片とし, 硬化部幅は図 -8(a) に示す表面の EBW による熱影響部 ( 硬さの値が大きい幅 ) を参考に 4mm とし, 板厚方向には等幅とした. 鋼材の応力 -ひずみ関係は, 図 -13(b) に示すように, 硬度計測結果を参考に硬化部の降伏点は試験部の 倍とし, 応力 -ひずみ関係はバイリニア型とした. この硬化部の応力 -ひずみ関係は, ビッカース硬さと引張強度の関係 14) を参考に, 硬化部の強度変化の影響を検討するために簡易に設定したものである. 支点間隔は 4mm とし, 載荷は試験片中央 (Vノッチ断面 ) 上面に強制変位で mmを与えた. Vノッチ先端の最小要素寸法は.1mm 程度であり, 全ての解析ケースでモデル全体の要素分割を同じとしている. 材料不均一の影響を検討するために, 豊田ら 13) は, 切欠き先端の相当塑性ひずみと試験体全体に蓄えられるひずみエネルギーの関係, 瀬能ら 1) は載荷点変位が.4mmを基準とした時のひずみエネルギーやそこからのき裂進展に伴うエネルギー解法率などを指標として検討を行っている. ここでは, 硬化部による塑性変形の拘束の程度を見ることを目的としており, 板厚中央の Vノッチ先端の相当塑性ひずみが.3 となった時点, および載荷荷重が 6.kN となった時点において取付け幅をパラメータとして比較を行った. なお, 鋼小片の幅 Bに代わり, 熱影響を受けていない幅 ( 以下, 本章で 硬化部間隔 という )Lに着目して整理を行った. 図 -14(a) にVノッチ先端の相当塑性ひずみが.3となった時の V ノッチ先端近傍の相当塑性ひずみ分布を示す. 全てのケースで相当塑性ひずみが.1~.5 の間で色識 7.5m 応力 (N/mm ) 硬化部 1mm 56 7 試験鋼材 取付け鋼材 4 4mm 4mm 硬化部間隔 L V ノッチ近傍部 8 ひずみ. (a) 試験片のモデル化 図 -13 解析モデル (b) 鋼材の応力 - ひずみ関係

9 1mm 溶接なし 6mm L=1mm 4mm ひずみエネルギー (J) 1 溶接なし強度 倍 溶接なし L=6mm L=4mm 1 硬化部間隔 L (mm) (a) 相当塑性ひずみ分布 図 -14 V ノッチ先端部の相当ひずみが.3 の時の解析結果 (b) 硬化部間隔 L とひずみエネルギーの関係 1mm 荷重 6kN 溶接なし 4mm L=1mm mm ひずみエネルギー (J) 1 Empty 相当塑性ひずみ Solid ひずみエネルギー 溶接なし強度 倍. 溶接なし.1 相当塑性ひずみ L=4mm L=mm 1 硬化部間隔 L (mm) (a) 相当塑性ひずみ分布 図 -15 載荷荷重が 6.kN の時の解析結果 (b) 硬化部間隔 L とひずみエネルギーの関係 別した相当塑性ひずみ分布を示している. 図 -14(b) には, その時の試験体全体に蓄えられる全ひずみエネルギーを示している. なお, 参考のためにモデル全体を硬化部の強度を持つ材料としたモデル ( 溶接なし強度 倍 ) も併せて示している. 硬化部間隔 L が 1~4mm の間では塑性変形が発生している領域はほぼ硬化部内に限定されている. そして,V ノッチ先端の大きな塑性変形の分布やひずみエネルギーの変化を見ると, 硬化部間隔 L が 1mm 程度ではほぼ硬化部による影響は見られていないことが分かる. 図 -15(a) に載荷荷重が 6.kN となった時の V ノッチ先端近傍の相当塑性ひずみ分布を示す. 全てのケースで相当塑性ひずみが.1~.5 の間で色識別した相当塑性ひずみ分布を示している. 図 -15(b) には, その時の試験体全体に蓄えられる全ひずみエネルギー, および V ノッチ先端の相当塑性ひずみを示している. 同一荷重で比較する と, 硬化部間隔 L が小さくなるに従い, 明らかに塑性化領域, 特に切 V ノッチ先端近傍の高い塑性ひずみ領域が非常に小さくなり, また,V ノッチ先端の相当塑性ひずみおよび試験体全体に蓄えられる全ひずみエネルギーも非常に小さくなるが,V ノッチ先端の相当塑性ひずみが.3 で同一とした場合と同様, 硬化部間隔 L が 1mm 程度では EBW 無しの場合と比較して殆ど差異が見られていないことが分かる. 以上のいずれの検討によっても, 熱硬化部の存在により, 硬化部の間にある V ノッチ近傍の塑性ひずみやその分布, さらには試験体に蓄えられるひずみエネルギーは影響を受けるが, 硬化部間隔 L が 1mm 程度になるとその影響は非常に小さくなることが分かる. この結果は, 鋼小片の幅 B が 13mm の試験片では, 古材 1 および SM49 の 種類の試験鋼材とも, 硬化部間隔 L に相当する熱影響を受けない幅 ( 試験片の表裏の平均値 ) は約

10 9mm であり,EBW のない試験片と同様のシャルピー吸収エネルギーが得られたという事実と一致していると言える. なお, 今回の検討では, 硬化部が試験部の塑性変形を拘束する様子を検討することを目的に, 硬化部の応力 - ひずみ挙動を仮定し, ある基準 ( 塑性ひずみ.3 や載荷荷重 6.kN) を簡易に設定して比較検討を行っているが, より大きな塑性変形を生じる場合など実際の試験体の挙動についてはさらなる検討が必要である. 6. まとめ 本研究は, 鋼材として現在の SM49 の他, 経年橋梁として昭和初期に架設された鋼桁横桁ウェブおよび鋼トラス橋弦材から取り出した鋼材 ( 古材 1, 古材 ) も対象に, ストップホールやボルト孔のコア程度の鋼小片からシャルピー衝撃試験片を作成してシャルピー吸収エネルギーを適切に測定するための検討を行った. 以下に本研究で得られた主な知見を示す. 機械的性質については, 古材 1, 古材 のいずれについても, 降伏強度, 引張強さ, 伸びは現行 JIS の SS4,SM4A の規定を満足している. 化学成分については, 古材 の C, 古材 1 および古材 の S は現行 JIS の SM4A の規定を満足しないものの, それ以外の成分については JIS の SS4,SM4A の規定を満足している. 古材 1 および古材 のシャルピー吸収エネルギーは SM49 と比較して小さく, 特に古材 1 のシャルピー吸収エネルギーは における試験でも 1J 未満と非常に小さい. また,SM49 のロール直角方向のシャルピー吸収エネルギーはロール方向と比較してかなり小さい. 鋼小片を電子ビーム溶接 (EBW) で接合し, 鋼小片の幅 (EBW の中心間隔 ) をパラメータとして試験片を作成した. 試験片のマクロ観察結果および硬度測定の結果, 鋼小片の幅が大きくなれば熱影響を受けない幅が大きくなるといったように, 両者には相関関係が見られる. 鋼小片の幅が小さくなれば, シャルピー吸収エネルギーが小さくなる傾向が見られるが, 鋼小片の幅を 13mm とした試験片では通常の試験片と同様のシャルピー吸収が得られる. このことは, ストップホールのコア程度の鋼小片を用いて製作した試験片でもシャルピー衝撃吸収エネルギーを適切に評価できる可能性を示している. 鋼小片の幅が小さい試験片でシャルピー吸収エネルギーが小さい理由として, 熱影響自体による材料劣化の他, 解析的な検討より熱影響部により V ノッチを含む領域の塑性変形が抑制されることが考えられ る. 謝辞本研究は, 基盤研究 (S) 重度の疲労損傷を受けた鋼橋の機能回復 機能向上を目的とする橋梁再生工学の確立 ( 研究代表者 : 東京工業大学三木千壽教授 ) の一環として行われました. ここに感謝致します. 参考文献 1) 日本道路協会 : 鋼橋の疲労,1997. ) IIW-XIII-WG5, Repair of fatigue loaded welded structures. 3) Miki, C. and Konishi, T.: Retrofit Engineering for Steel Bridge Structures in Japan, A-673, IABSE SYMPOSIUM, WEIMAR, 7. 4) 三木千壽 : 造る時代から守る時代へ - 技術者に求めるモノ -,( 財 ) 首都高速道路技術センター技術講習会資料,8. 5) 日本道路協会 : 道路橋補修 補強事例集 (7 年版 ), 平成 19 年. 6) 日本道路協会 : 道路橋補修 補強事例集 (9 年版 ), 平成 1 年. 7) 三木千壽, 小野潔, 横山功一, 原田隆郎 : 横断歩道橋の支柱に生じたき裂損傷の原因調査と対策, 土木学会論文集 A,Vol. 65,No. 3,pp ,9. 8) 西川和廣 : 道路橋の寿命と維持管理土木学会論文集, No.51/I-9,pp. 1 1, ) 三木千壽, 冨永知徳, 柳沼安俊, 下里哲弘 : 既設鋼橋脚の補修溶接におけるラメラティアの発生の可能性検討, 土木学会論文集,No.759/I-67,pp.69-77,4. 1) 志田悠歩 : 既設橋梁の鋼材品質確認のための材料試験法に関する研究, 芝浦工業大学修士論文,1. 11) 瀬尾健二, 正木順一 : シャルピー衝撃試験による溶接部切欠靱性評価に対する一考察, 溶接学会誌, 第 51 巻, 第 3 号,pp.39-45,198. 1) 瀬尾健二, 正木順一, 野方文雄, 佐藤邦彦 : シャルピー衝撃試験による溶接部切欠靱性評価に対する一考察 (II)- 遷移温度のおよぼす材料的不連続の影響 -, 溶接学会論文集, 第 1 巻, 第 号,pp.13-19, ) 豊田政男 : 溶接構造物の破壊靱性要求と靱性試験法 - 溶接部のもつ特異性が生む問題について -( その ) 溶接部靱性試験法はいかにあるべきか, 溶接学会誌, 第 54 巻, 第 号,pp.15-, ) 三木千壽 : 鋼構造, 共立出版株式会社,. (11 年 9 月 14 日受付 )

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