ダブルレーザーアブレーション法によるカーボンナノチューブの新規合成装置の開発とその最適合成条件の探究 Development system for Synthesis of Carbon Nanotubes by double wavelength of beams-laser ablation m

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1 ダブルレーザーアブレーション法によるカーボンナノチューブの新規合成装置の開発とその最適合成条件の探究 Development system for Synthesis of Carbon Nanotubes by double wavelength of beams-laser ablation method and Investigation the optimum condition 東京理科大学大学院総合化学研究科総合化学専攻 B11262 石井宏治 Department of chemical science and technology College of chemical science of technology, Tokyo University of Science B11262, Koji Ishii Abstract: 単層カーボンナノチューブ (Single Wall Carbon Nanotubes:SWNT) は 高い機械的 電気的特性から 様々な分野での応用が期待されている SWNT の持つ特性は SWNT の炭素の 6 員環構造に起因するため 実用化の際には結晶性の高い SWNT が必要とされる 本研究では 既存のレーザーアブレーション (Laser Ablation:LA) 法を改良することによりこの両立を目指すものである ダブルレーザーアブレーション装置での SWNT 合成の問題点として 触媒として用いる金属のプラズマ周波数が挙げられる 本研究で使用している Nd:YAG レーザーのうち 触媒に照射するレーザーの波長を 4 倍波の 266nm を用いて合成するとともに ハーフミラーを用いた改良により Nd:YAG の 2 倍波である 532nm のレーザーと 4 倍波である 266nm のレーザーを同時に照射することが可能となった 炭素とニッケルのダブルターゲットを用意し 266nm 単波長での合成と 532nm と 266nm の二波長をそれぞれ炭素及びニッケルに照射した場合の合成を比較した結果 Raman スペクトルから 単波長での合成では SWNT 特有のピークである RBM は確認できなかったが 二波長を用いた合成では RBM を確認し SWNT 合成が確認された この結果を基に 圧力 温度について触媒混合ターゲットまたはグラファイト ニッケルのダブルターゲットを原料 触媒として用いた最適条件の調査を行った その結果 13.1kPa 1 C グラファイトとニッケルのダブルターゲットを用いた合成が圧力 温度について最適条件であることが明らかとなった 1. 背景 1991 年 日本の飯島博士によってカーボンナノチューブ (Carbon nanotube : CNT) が発見されてから [1] その電気的 機械的 構造的特性 形状 サイズから様々な応用が考えられてきた [2] 数十 GPa という繊維方向への引っ張り強度や 6W/m/K という熱伝導性から 他物質へ混ぜてのコンポジット材料としてや 熱交換器としての利用ができる 円筒状で内部が空洞であることから 吸着剤やドラッグデリバリーシステム (Drug Delivery System : DDS) としての利用が考えられる また CNT の中でも単層のものは グラフェンの巻き方によって金属的 半導体的な性質を示すことから Si に変わる新しい半導体への材料として期待される ここに上げた以外にも 様々な応用方法が考えられてきた CNT が持つ特性は CNT を構成する炭素の 6 員環構造に起因するため カーボンナノチューブを実際に応用する際には結晶性の高い高品質な CNT が大量に必要になることが予想される CNT の合成法として 現在はアーク放電法 LA 法 化学気相成長法 (Chemical Vapor Deposition:CVD) 法の 3 種類の方法が主に取られている [3] これらの合成方法には それぞれ利点 欠点がある この中で私たちは LA 法に着目した LA 法での SWNT 合成手順は 9~13 C の電気炉内にて 触媒として Ni Co 等の金属を含んだ炭素に高出力のレーザーを照射することで 3~4 C の炭素や金属のプラズマを発生させる ターゲットから高速で飛び出した原子はプラズマ化し キャリアガスと衝突して互いに減速する その結果 炭素 金属の非常に濃度が高い塊 ( プルーム ) を形成し これらが電気炉内の温度まで冷却され 炭素 - 触媒の固溶体を形成 SWNT が析出する [4] LA 法による SWNT の合成効率が悪い原因に 原料 ( ターゲット ) と キャリアガスの流向にある ターゲットにレーザーを照射する際 炭素と触媒の融点に差があるため ターゲットに触媒が取り残され 徐々にターゲット表面の炭素に対する触媒の比率が増加する また 従来 の LA 法では キャリアガスの流向とプラズマの発生方向が逆になっており 発生したプラズマが気流に乗り再堆積してターゲット表面の触媒比率が変化する これらを解決するために 我々はダブルレーザーアブレーション (Double Laser Ablation : DLA) 法による SWNT の合成を試みた 上記の問題点に対する改善点は まず炭素と金属のターゲットの 2 つに分け それぞれに適したレーザーを照射する構造にした これにより 炭素と金属のターゲットの状態を合成中一定に保てる 次に キャリアガスの流向とプラズマの発生方向を同方向とすることにより プラズマ化した試料が再堆積するのを防ぐ これにより 高品質な SWNT の合成と レーザーアブレーション法の効率の悪さを克服でき 大量合成へつなげることが出来ると考える 炭素と金属触媒のダブルターゲットを用いる際に考えられる問題点として 触媒金属から生じるドロップレットが挙げられる レーザーが金属に照射された時 プラズマが発生すると同時にレーザーを照射した表面には溶融層が形成される 溶融層から放出された粒子をドロップレットと呼び 数百 nm~ 数 m 程度の直径となる CNT の直径と触媒の粒径は相関があり ドロップレットは CNT 合成の妨げとなる ドロップレットの発生を防ぐことを目的とする 二つ目には金属のプラズマ周波数が挙げられる 金属は固体プラズマの一種であり 固有のプラズマ振動数を持つ 光が金属に照射されたとき 光の周波数がプラズマ振動数よりも小さい場合は光は反射される 金属光沢はこの現象に起因しており 合成の際触媒として用いる場合は紫外光レーザーを使用することが望ましい そこで ダブルターゲットを使用する際には Nd:YAG レーザーの 4 倍波である 266nm のレーザーを用いて合成する しかしながら 炭素の分光反射率 [5] を見ると 266nm における反射率は従来の LA 法で用いてきた 532nm の光と比べ大きくなり 炭素ターゲットに 266nm のレーザーは不向きである 266nm のレーザーを同出力で炭素及びニ

2 ッケルターゲットに照射したプルームをハイスピードカメラで撮影した写真をそれぞれ Fig.1-1 Fig1-2 に 示す Fig.1-1 と Fig.1-2 を比較し ニッケルから生じたプルームが炭素から生じたプルームより大きく成長している様子が見られる 従来法の LA 法では 用いているターゲットの炭素に対する触媒の割合が おおよそ.1~2% 程度であることを考慮すると DLA 装置および 266nm のレーザーを用いた合成では 二種類のターゲットを用いた優位性を最大限に生かすことが出来ない 現在用いているレーザー出力装置では単一の波長のみ射出されるので 本実験では装置の改良を施すことにより 二波長のレーザーを射出するようにする 同時に単波長と二波長について CNT 合成を行い 合成結果の比較を行った 較する DLA 装置において ターゲットが電気炉の外部に設置してあるため ターゲットから生じたプルームの電気炉への流入及びプルームの拡散が圧力に依存することが推察されるため 圧力依存性を調査する CNT 成長における温度は直接的なファクターであるため こちらも調査を行う 3. 実験方法 条件 3-1. ダブルレーザーアブレーション装置 DLA 装置の石英管部分設計図 写真及び概略図をそれぞれ Fig. 3-1 Fig.3-2 Fig.3-3 に示す DLA 装置は光学系部分と反応管部分で構成される YAG レーザー発振器 (LOTIS TII 社製 LS-2137U) DLA 用五又石英管 ( 株式会社鎌田理化学器械製作所製 ) 加熱炉 (YKC-32) 試料回収部 圧力計 アルゴンガスボンベ ロータリーポンプより構成される DLA 用の石英管は 4 の管状炉の中心に設置される細い石英管と レーザー照射するための 8 の太い石英管が 直角に交差し その間からターゲット挿入部が 4 で 二か所 五股の構造となっている 管状炉は石英管の太さに合わせて穴が開いており その部分に石英管を設置する Fig. 3-4 の図の左からキャリアガスが流れ込む 図の右にはロータリーポンプへ通じる十字管と石英管が接続され ニードルバルブで圧力を調整する Fig.1-1 炭素ターゲット上から生じたプルーム写真波長 Nd:YAG 4th 266nm レーザー発振出力 34J フルーエンス 2J/pulse/cm 2 のレーザーを照射した際の炭素ターゲットから生じたプルームの写真 Fig. 3-1 ダブルレーザーアブレーション装置石英管 Fig.1-2 ニッケルターゲット上から生じたプルーム写真波長 Nd:YAG 4th 266nm レーザー発振出力 34J フルーエンス 2J/pulse/cm 2 のレーザーを照射した際のニッケルターゲットから生じたプルームの写真 Fig.1-1 と比較し よりプルームが大きく成長している 2. 目的グラファイト及びニッケルのダブルターゲットを用いた CNT 合成の最適化を行う 最適化に当たり 本研究では ドロップレットを防ぐ試み ターゲットに照射するレーザーの波長及び装置内圧力 温度の最適化を行う レーザーの波長をターゲット毎に調整することにより CNT 合成の条件を最適化する グラファイトターゲットには 532nm 及び 266nm の波長のレーザーを照射し ニッケルターゲットには 266nm のレーザーを照射し結果を比 Fig. 3-2 ダブルレーザーアブレーション装置写真

3 Table. 3-4 光学機器部 品名 Nd:YAG レーザー発振器ハーフミラー集光レンズアルミ平面ミラー誘電体多層膜ミラー 備考 LOTIS TII 社製 LS-2137U シグマ光機製 PSMH-3C シグマ光機製 SLSQ-3-3P シグマ光機製 TFA-5C8-1 シグマ光機製 TFM-3C 実験条件 Fig.3-3 ダブルレーザーアブレーション装置概略図 Table. 3-1 Table. 3-2 Table. 3-3 及び Table. 3-4 に DLA 装置に用いた装置及び部品を示す ドロップレットの発生防止ドロップレットの発生は ターゲット表面に形成される溶融層である 溶融層は ターゲット表面に熱が集中するために生じる ドロップレットの発生を防止するため メタルマスクを設計 作製した メタルマスクの設計図及び写真を Fig に示す メタルマスクは 4 3mm の大きさで 中心上部に 1mm 間隔に 1mm の大きさの格子状のスリットを有する このメタルマスクをレーザーに透過させ ターゲット上での熱の集中を防ぐ Table. 3-1 反応管部部品品名備考ダブルビーム用石英管鎌田理化学器械製作所フレキシブルチューブアルバック回転導入部ヒーター温度調節器山田電機株式会社製 YKC-32 圧力計 Granville-Phillips 社製コンベクトロン 375 Table. 3-2 排気部部品品名備考フレキシブルチューブ SUS ロータリーポンプ佐藤真空社製 DW-36 荒引きバルブキャノンアネルバ製 V25RV-MN ニードルバルブベローズシールバルブ Swagelok 社製 BMW エアリークバルブストップバルブ Table. 3-3 ガス導入部 品名 備考 1/4 インチチューブ SUS マスフローコントローラー 流量計 HORIBA Fig.3-4 メタルマスク設計図メタルマスクの材質には SUS34 を使用した 4mm 3mm 3mm であり 中心上部に 1mm 15mm の格子状の穴が 1mm 間隔で開いている

4 ターゲット ( 触媒 ) ニッケル 合成時間 (min) ダブルレーザーアブレーション装置の改良 二波長を得るために 二通りのアプローチを行った 非線形結晶を用いた改良レーザー発振器を Fig.3-6 に示す レーザー発振器から生じたレーザー (532nm) をハーフミラーにより分割し 片方のレーザーをそのまま炭素ターゲットに照射し もう一方のレーザーを非線形結晶 BBO を通すことにより 4 倍波の 266nm を得る BBO の写真を Fig.3-7 に示す Fig.3-5 メタルマスク写真 Fig.3.4 の設計を基に作成したメタルマスク アブレーションレーザーを メタルマスクのスリットを通過させることにより 熱アブレーションによる触媒粒子ドロップレットの発生を防ぐ メタルマスクを用いた CNT 合成 メタルマスクを用いた CNT 合成及び評価を行った DLA 用の石英管を環状の電気炉に設置 固定をした 固定の際は石英管の重心となる 8 の部分をしっかりともち 慎重に設置した 石英管用の NW4 接続フランジを石英管の両端につなぎ キャリアガス導入部とロータリーポンプをそれぞれ両端から接続しクランプで固定した 二つのターゲット試料を試料回転部に装着し 石英管へと挿入し クランプで固定した 特に炭素のターゲットを装着する際は ターゲットが割れないよう細心の注意を払った レーザー光路を分割したレーザーが二つのターゲットの中心にあたるように調整した 回転部の支えを調整し ターゲットの高さを調整し ターゲットが装置の中心線上になるようにした アブレーションに用いたレーザーは Nd : YAG 2 nd 532nm または Nd : YAG 4 th 266nm の波長 パルス周波数 1Hz 2ns のパルスレーザーであった 装置内の圧力が 5Pa になるまでロータリーポンプで真空引きした 真空度が安定したのを確認後 キャリアガスを 5ccm で流入し 流量を実験中一定に保った キャリアガスにはアルゴンガス ( 三喜商会 47L ガスボンベ ) を使用した 電気炉を 1 C に設定し 作動させた 昇温中は 1 C/min の割合で電気炉は昇温した 圧力は 66.6kPa に保持し 設定温度に達したところでレーザーを内部出力 34J フルーエンス 2J/pulse/cm 2 で 3 分照射した Table.3-5 に合成条件を示す Table.3- 合成条件 炉温度 ( C) 1 装置内圧力 (kpa) 13.1 Fig.3-6 レーザー発振器使用する波長ごとに光路が異なり 内部の反射鏡の位置を選択することにより通過する非線形結晶の違いから 4 波長を得る キャリアーガス Ar ガス流量 (ccm) 5 レーザー種類 YAG レーザー波長 (nm) 266(metal mask あり ) レーザー出力 (J) 34 レーザー発振周波数 (Hz) 1 ターゲット ( 原料 ) グラファイト Fig.3-7 BBO 結晶 BBO 結晶による波長変換に際して 温度及び光の入射角度 厚さにより位相が変化するため 波長変換の最適条件が存在する この BBO 結晶については照射角度を変え

5 ることにより波長変換を試みた ハーフミラーの設置による改良二波長レーザーを得る改良の二つ目の試みとして レーザー発振器内の非線形結晶を用いて二波長を得ることを考案した Fig.3-8 に Nd:YAG レーザー発振器内の写真を示す Nd:YAG レーザー発振器は基本波長 164nm から 4 倍波の 266nm のレーザーを照射することが可能である 波長を変更する場合は 図中の黄色の矢印で示したミラーを動かし 光路を変更し 非線形結晶を通過させることにより波長を変化させる仕組みになっている Fig に二波長を得る改良スキームを示す まず Fig.3-8 では二倍波の 532nm の単波長を使用する場合のミラーの配置を示す 次に Fig.3-9 に 266nm の単波長を使用する場合のミラーの配置を示す 532nm のレーザーを使用する配置は 266nm のレーザーを使用する配置のちょうど中心点にミラーを設置する形となっている その部分にハーフミラー ( シグマ光機製 PSMH-3C3-1-55) を設置することにより 二波長を得る Fig.3-11 に二波長の光路図を示す 266nm Fig nm のレーザーを使用する場合のミラーの配置及び光路図 Fig.3-8 Nd:YAG レーザー発振器内部写真図中黄色の矢印で示したのはミラーであり これをスライドさせることにより光路を変更し透過させる非線形結晶を変えることにより波長を変換する Fig.3-11 二波長の光路図光路中にハーフミラーを設置することにより 266nm と 532nm の二波長を使用することが可能となった 基本波長である 164nm の光は KTP 結晶及びフィルターを通過することにより 532nm の光として照射される 図中 (a) のハーフミラーを用いることにより 分割される 一方は 532nm のまま照射される もう一方の光は図中 (b) の BBO 結晶を透過することにより 4 倍波の 266nm の光となる 532nm Fig nm レーザーを使用する場合のミラーの配置及び光路図 波長依存性の調査 ターゲットには ニラコ製のグラフェン及びフルウチ化学製のニッケルを使用した 合成条件一覧を Table. 3-6 に示す DLA 用の石英管を環状の電気炉に設置 固定をした 固定の際は石英管の重心となる 8 の部分をしっかりともち 慎重に設置した 石英管用の NW4 接続フランジを石英管の両端につなぎ キャリアガス導入部とロータリーポンプをそれぞれ両端から接続しクランプで固定した 二つのターゲット試料を試料回転部に装着し 石英管へと挿入し クランプで固定した 特に炭素のターゲットを装着する際は ターゲットが割れないよう細心の注意を払った レーザー光路を分割したレーザーが

6 二つのターゲットの中心にあたるように調整した 回転部の支えを調整し ターゲットの高さを調整し ターゲットが装置の中心線上になるようにした アブレーションに用いたレーザーは Nd : YAG 2 nd 532nm または Nd : YAG 4 th 266nm の波長 パルス周波数 1Hz 2ns のパルスレーザーであった 装置内の圧力が 5Pa になるまでロータリーポンプで真空引きした 真空度が安定したのを確認後 キャリアガスを 5ccm で流入し 流量を実験中一定に保った キャリアガスにはアルゴンガス ( 三喜商会 47L ガスボンベ ) を使用した 電気炉を 1 C に設定し 作動させた 昇温中は 1 C/min の割合で電気炉は昇温した 圧力は 4Pa 13.3kPa 66.6kPa で条件ごとにいずれかに保持し 設定温度に達したところでレーザーを内部出力 34J フルーエンス 2J/pulse/cm 2 で 3 分照射した Table. 3-6 合成条件 炉温度 ( C) 1 装置内圧力 (kpa) 13.3 キャリアーガス Ar ガス流量 (ccm) 5 レーザー種類 YAG レーザー波長 (nm) (metal mask あり ) レーザー密度 (J/pulse/cm 2 ) 2 レーザー出力 (J) 34 レーザー発振周波数 (Hz) 1 ターゲット ( 原料 ) ターゲット ( 触媒 ) 合成時間 (min) 3 グラファイト (G) ニッケル 圧力依存性の調査ダブルターゲットを用いた合成には ニラコ製のグラフェン及びフルウチ化学製のニッケルを使用した 触媒混合ターゲットを用いた合成では豊島製作所製のグラフェンに Ni と Co を 2 wt% ずつ混ぜ込んだ試料を用いた 装置を組んだ後 YAG レーザーを立ち上げた 照射されたレーザーがビームスプリッターを通ることで 2 本に分割し それぞれのレーザーがミラーによって反射し 凸レンズによって収束されてターゲットに照射されるよう光路調整を行った ロータリーポンプを起動して装置内を真空引きし 装置内圧力を 5 Pa まで下げた 目標到達温度をそれぞれの実験条件に設定し ヒーターにつながった温度調節器を起動させた ストップバルブを開き 装置内にキャリアーガスとして Ar を流入した 圧力を任意の圧力にするためニードルバルブを調整した ヒーターが目標温度に到達した時点で ターゲットを回転させレーザーを照射し合成を開始した この時 ターゲットは 1 rpm で回転させた 3 分間レーザーを照射し合成を行った後 レーザー照射をストップし ターゲットの回転を止めた ヒーターの温度が C 以下まで下がった後 ロータリーポンプを停止させ キャリアーガスとしてのアルゴンの流入を停止させた 装置が常温まで冷えた後 生成物を取り出し Raman 分光分析装置によって測定を行った 表 3.7 に合成条件一覧を示す 表 3.7 圧力依存性調査合成条件一覧 炉温度 ( C) 1 装置内圧力 (kpa) キャリアーガス Ar ガス流量 (ccm) 5 レーザー種類 レーザー波長 (nm) レーザー密度 (J/pulse/cm 2 ) レーザー発振周 波数 (Hz) 266(Ni) 532(G) Nd:YAG ターゲット G Ni 触媒混合 G 触媒 Ni Ni Co 2wt% 合成時間 (min) 温度依存性の調査ダブルターゲットを用いた合成には ニラコ製のグラフェン及びフルウチ化学製のニッケルを使用した 触媒混合ターゲットを用いた合成では豊島製作所製のグラフェンに Ni と Co を 2 wt% ずつ混ぜ込んだ試料を用いた 装置を組んだ後 YAG レーザーを立ち上げた 照射されたレーザーがビームスプリッターを通ることで 2 本に分割し それぞれのレーザーがミラーによって反射し 凸レンズによって収束されてターゲットに照射されるよう光路調整を行った ロータリーポンプを起動して装置内を真空引きし 装置内圧力を 5 Pa まで下げた 目標到達温度をそれぞれの実験条件に設定し ヒーターにつながった温度調節器を起動させた ストップバルブを開き 装置内にキャリアーガスとして Ar を流入した 圧力を任意の圧力にするためニードルバルブを調整した ヒーターが目標温度に到達した時点で ターゲットを回転させレーザーを照射し合成を開始した この時 ターゲットは 1 rpm で回転させた 3 分間レーザーを照射し合成を行った後 レーザー照射をストップし ターゲットの回転を止めた ヒーターの温度が C 以下まで下がった後 ロータリーポンプを停止させ キャリアーガスとしてのアルゴンの流入を停止させた 装置が常温まで冷えた後 生成物を取り出し Raman 分光分析装置によって測定を行った 表 3.8 に合成条件一覧を示す

7 表 3.8 温度依存性調査合成条件一覧 炉温度 ( C) 装置内圧力 (kpa) 13.1 キャリアーガス Ar ガス流量 (ccm) 5 レーザー種類 Nd:YAG レーザー波長 266(Ni) 532 (nm) 532(G) レーザー密度 2 (J/pulse/cm 2 ) レーザー発振周波数 (Hz) 1 ターゲット G Ni 触媒混合 G 触媒 Ni Ni Co 2wt% 合成時間 (min) 3 また CNT の結晶性の指標として G/D 比がある 下記の式により算出した 式中の BG はバックグラウンド (Background : BG) である (G-band 最大値 -G-band BG 値 )/(D-band 最大値 -D-band BG 値 ) (2) 4. 評価方法 条件 4-1. ラマン分光分析 ラマン分光分析により合成した試料の測定 評価を行った Fig.4-1 にラマン分光分析装置の写真を示す ラマン分光装置は KAISER OPTICAL SYSTEM INC. 製 RAMAN RXN SYSTEM を用いた 暗室において測定を行った レーザーの励起波長は (Nd : YAG 2 nd )532nm を用いた 1. 可視画像カメラ (CCD) YAG レーザー 顕微鏡 パソコンを各々起動した 2. パソコンが起動したら HoloGRAMS532 と GRAMS AI を立ち上げた ソフトを立ち上げた後 CCD の温度表示が規定値になるまで安置した この間にスライドガラスをエタノールで洗浄した 3. HoLoGRAMS532 の CCD を起動し 標準サンプルの Si プレートを顕微鏡のステージに静置した 4. 光学顕微鏡のフォーカスを合わせ レーザーを照射し HoloGRAMS532 の focus を押し 波形が表示されることが確認できたら Abort を押し 測定を停止した Acquire Spectrum を押し 積算回数 1 回で標準サンプルの測定をした GRAMS AI にて Si による 52cm -1 にピークが観察されることを確認した 5. 測定操作 と同様に 試料の測定を行った この時積算回数は 1 回に設定をした 6. GRAMS AI に出力されたデータを保存した Fig.4-1 顕微ラマン分光分析装置 4-2. 透過型電子顕微鏡 (Transmission Electron Microscopy : TEM) による観察 生成物を TEM によって観察を行った 本実験で用いた TEM は株式会社日立製作所製 HF- である Fig.4-2 に TEM の装置写真を示す 粉末試料をエタノールで 3 分間超音波分散させた後 マイクロピペットで銅メッシュに滴下させた 滴下した試料が乾燥した後 装置内にセットし測定を行った SWNT が生成した時に見られるピークとして RBM が挙げられる RBM は SWNT の直径に反比例することが知られている RBM の波数 cm -1 と直径 d nm の関係は以下の式で表される [2] Fig.4-1 透過型電子顕微鏡写真 d

8 を示す ドロップレットを確認したが 同時に nm~ 十 nm オーダーの触媒粒子を確認した 5. 結果 5-1 ドロップレットの発生防止及びメタルマスクを用いた CNT 合成 Fig.5-1 に実験後の装置内に生成物が堆積した写真を示す 石英管の出口から 1cm 程度にわたり石英管内部に付着していた黒色のすすをサンプルとして採取した Fig.5-2 メタルマスクを用いて合成した試料の TEM 像数十 nm のドロップレットの存在を確認したが 一方で数 nm オーダーの大きさの触媒粒子も確認した Fig.5-3 にメタルマスクを用いて合成した試料のラマンスペクトルを示す Fig.5-1 ヒーター末端外部写真石英管出口付近からロータリーポンプ側にかけて黒いすす状の物質が 1cm 程度にわたり石英管内部に付着していることを確認した 1 Fig.5-2 に メタルマスクを用いず合成した試料の TEM 像を示す 大きさが ~3nm 程度のドロップレットを確認した 筒状の物質は確認できなかった 5nm Fig.5-4 メタルマスクをもちいて合成したサンプルのラ マンスペクトル励起波長 532nm 強度 2mW 積算回数 1 回 G-band D-band の確認はできたが SWNT 特有の RBM は確認できなかった 5-2. 二波長を得るための装置の改良 Fig.5-2 メタルマスクを用いず合成した試料の TEM 像写真上部にうつっている球状の物質がドロップレットである ドロップレットの大きさはおよそ nm から 3nm 程度であるドロップレットにグラファイト塊が接していることが観察できる Fig.5-3 にメタルマスクを用いて合成した試料の TEM 像 BBO 結晶を用いて二波長を得る試みにおいては 二波長を得ることができなかった 一方装置内にハーフミラーを置くことにより二波長を得ることができ 532nm と 266nm の二波長を合成に用いることが可能となった 5-3.CNT 合成におけるアブレーション波長依存性 Fig に 266nm 単波長のレーザーを用いて合成したサンプルのラマンスペクトルを示す

9 Fig.5-5 装置内圧力 4Pa 266nm 単波長をもちいて合成し たサンプルのラマンスペクトル励起波長 532nm レーザ ー強度 2mW 積算回数 1 回 Fig.5-8 装置内圧力 4Pa 266nm 及び 532nm の二波長の レーザーを照射して合成したサンプルのラマンスペクト ル励起波長 532nm 強度 2mW 積算回数 1 回 223cm -1 に RBM を確認した Fig.5-6 装置内圧力 13.3kPa 266nm 単波長をもちいて合 成したサンプルのラマンスペクトル励起波長 532nm 強 度 2mW 積算回数 1 回 Fig.5-9 装置内圧力 13.3kPa 266nm 及び 532nm の二波長 のレーザーを照射して合成したサンプルのラマンスペク トル励起波長 532nm 強度 2mW 積算回数 1 回 ラマンスペクトルの低波数領域に RBM が 234cm -1 に確認できたため 単層のカーボンナノチューブの成長を確認した Fig.5-7 装置内圧力 66.6kPa 266nm 単波長をもちいて合 成したサンプルのラマンスペクトル励起波長 532nm 強 度 2mW 積算回数 1 回 Fig に 532nm 及び 266nm の二波長のレーザーを用いて合成したサンプルのラマンスペクトルを示す Fig.5-1 装置内圧力 13.3kPa 266nm 及び 532nm の二波 長のレーザーを照射して合成したサンプルのラマンスペ クトル励起波長 532nm 強度 2mW 積算回数 1 回

10 5-4. CNT 合成における圧力依存性結果 Fig にそれぞれ kPa で グラファイト及びニッケルのダブルターゲットを用いて合成したサンプルのラマンスペクトルを示す Fig.5-11 グラファイトとニッケルのダブルターゲットを 使用し 装置内圧力.4kPa で合成したサンプルのラマ ンスペクトル 測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1368cm -1 に D-band を 1597cm -1 員環構造を有する物質である 226cm -1 に単層カーボンナノチューブ特有のピークである RBM を確認できたため カーボンナノチューブが成長した Fig.5-13 グラファイトとニッケルのダブルターゲットを 使用し 装置内圧力 39.3kPa で合成したサンプルのラマ ンスペクトル 測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1342cm -1 に D-band を 161cm -1 員環構造を有する物質である RBM は検出されず カーボンナノチューブの成長は確認できなかった Fig5-14. グラファイトとニッケルのダブルターゲットを使用し 装置内圧力 66.6kPa で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1355cm -1 に D-band を 158cm -1 員環構造を有する物質である Fig.5-12 グラファイトとニッケルのダブルターゲットを使用し 装置内圧力 13.1kPa で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 :1 室温の条件で行った 1345cm -1 に D-band を 1582cm -1 員環構造を有する物質である ラマンスペクトルの低波数領域に RBM が 234cm -1 に確認できたため 単層のカーボンナノチューブの成長を確認した Fig にそれぞれ kPa で 触媒混合ターゲットを用いて合成したサンプルのラマンスペクトルを示す

11 Fig 触媒混合ターゲットを使用し 装置内圧力 13.1kPa で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1339cm -1 に D-band を 1574cm -1 員環構造を有する物質である RBM は検出されず カーボンナノチューブの成長は確認できなかった Fig.5-17 触媒混合ターゲットを使用し 装置内圧力 66.6kPa で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1338cm -1 に D-band を 1571cm -1 員環構造を有する物質である 181cm -1 に RBM を確認したため カーボンナノチューブが成長した 5-5. CNT 合成における温度依存性結果 グラファイト ニッケルのダブルターゲットを用いて 8 C 9 C 1 C 11 C で合成したサンプルのラマンスペクトルをそれぞれ Fig に示す Fig.5-16 触媒混合ターゲットを使用し 装置内圧力 39.3kPa で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1368cm -1 に D-band を 1597cm -1 員環構造を有する物質である RBM は検出されず カーボンナノチューブの成長は確認できなかった Fig グラファイトとニッケルのダブルターゲットを使用し 電気炉温度 8 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 135cm -1 に D-band を 1582cm -1 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM は確認できなかった

12 Fig グラファイトとニッケルのダブルターゲットを使用し 電気炉温度 9 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1353cm -1 に D-band を 1579cm -1 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM を 22 cm-1 に確認した Fig.5-21 触媒混合ターゲットを用いて 9 C 1 C 11 C で合成したサンプルのラマンスペクトルをそれぞれ Fig に示す Fig.5-2 グラファイトとニッケルのダブルターゲットを使用し 電気炉温度 1 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1345cm -1 に D-band を 1582cm -1 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM を 22 cm -1 に確認した Fig.5-22 触媒混合ターゲットを使用し 電気炉温度 11 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1359cm -1 に D-band を 1587cm -1 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM を確認できなかった

13 Fig.5-2 の TEM 像では nm~3nm 程度の CNT 成長核としては大きすぎる触媒粒子を確認することが出来る CNT 成長が確認できないこと また 触媒粒子周辺にグラファイト塊を確認することが出来るため 触媒粒子とグラファイトが接しなかった 又は触媒粒子に炭素が取り込まれず CNT 成長が生じなかった様子の TEM 像であると考えられる Fig.5-3 の TEM 像から 1nm オーダーの粒子はなく 数 nm の大きさの触媒粒子や 最大で 5nm 程度の触媒粒子を確認することが出来た 従って Fig.5-2 及び Fig.5-3 の TEM 像の比較から ドロップレットの防止にメタルマスクは効果的である Fig.5-4 のラマンスペクトルからは RBM を確認することが出来なかった Fig.5-3 の TEM 像の観察と合わせて考察すると 触媒粒子の大きさが CNT の成長に最適化されているにも関わらず CNT の成長がなされなかったという結果となる つまり 触媒粒子の直径以外に CNT 成長を妨げているファクターがあると考える Fig.5-23 触媒混合ターゲットを使用し 電気炉温度 1 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 :1 室温の条件で行った 1339cm -1 に D-band を 1571cm -1 に G-band を確認したため サンプルはグラファイトの 6 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM を 181 cm -1 に確認した 二波長を得るための装置の改良 BBO 結晶を用いた際に二波長が得られなかった原因として以下が原因として考えられる 波長変換を行う際には 結晶を加熱する方法及び結晶と照射レーザーの入射角を変化させる二方法がある 今回は角度を変化させることによりレーザーの倍波を得ることを試みたが 通常そような場合には照射するレーザーと得たいレーザーの波長に対応した切り出し角度の BBO 結晶を用いる 今回使用した BBO 結晶であるが FEL に対応するための赤外用に切り出された結晶であったため 切り出し角度が対応していなかった また 角度を手動で調整したが 532nm と 266nm の変換に際して 許容角度が存在する この場合は.2 であったため 手動での調整が困難であったことが挙げられる Fig.5-24 触媒混合ターゲットを使用し 電気炉温度 11 C で合成したサンプルのラマンスペクトル測定は励起波長 532nm レーザー強度 :2mW 積算回数 : 1 室温の条件で行った 1354cm -1 に D-band を 1575cm -1 員環構造を有する物質である 単層カーボンナノチューブに特有の RBM を 28 cm -1 に確認した 6. 考察 6-1. ドロップレットの発生防止及びメタルマスクを用いた CNT 合成に対する考察 6-3. カーボンナノチューブ成長におけるアブレーション波長依存性 単波長で合成した場合と 二波長で合成した場合とでは ラマンスペクトルに明らかな差が生じた 二波長で合成した場合 4Pa 及び 13.3kPa で合成した場合に RBM を確認したことから SWNT が生成したと考えられる しかし G/D 比は 13.3kPa で合成した場合 1.1 であり 結晶性に関してはいずれの圧力で合成しても低い結果となった 圧力依存性に関して 二波長では 4Pa で合成した場合 RBM を確認でき 13.3kPa で合成した場合 特に RBM のピークが鋭く確認でき 66.6kPa では RBM を確認することが出来なかった 従来の LA 法では 66.6Torr 程度で合成することで最も収率よく SWNT を合成でき 圧力を下げていくと収量が減少し 66.6kPa 以下では CNT の合成がほぼなされないことが知られている [6] 今回の結果と比較し 従来では最も収率よく合成される 66.6kPa では CNT が得られなかったことから LA 法と DLA 法における合成スキームが違うことが考えられる LA 法では一つのターゲットを用い ターゲット中に触媒が混合されている DLA 法ではターゲットを二つ用い それぞれに触媒と炭素の単体のターゲットを用いている 故に DLA 装置で CNT 合成を行う際に 炭素及び触媒ターゲットから生じたプルームをうまく混合する必要がある 生じたプルームは雰囲気ガスであるアルゴンによって周囲を囲まれ

14 押し戻されながら電気炉へと流入する そのため 圧力が大きいとプルーム同士が混ざらずに単体のままそれぞれ電気炉中へと流される そのため 5Torr では合成が出来なかったと推察する 圧力を下げた場合 プルームが拡散すると同時にプルームが混合されるようになったため CNT の合成が出来たと考えられる 6-4. カーボンナノチューブ成長における圧力依存性 266nm または 532nm の単波長を用いた合成ではラマンスペクトルより RBM が見えなかったことから CNT の成長が確認できなかった 一方で 266nm と 532nm の二波長をそれぞれニッケルとグラファイトダブルターゲットに照射した合成ではラマンスペクトルより RBM が確認でき また TEM 像からチューブ状の物質を観察したことから CNT の成長が確認できた つまり ターゲット毎に最適な照射波長が存在することを示している アブレーションの過程の論点からこの結果に関して考察すると フォノンエネルギーによる光化学反応的なアブレーションと ターゲットがレーザーのエネルギーを吸収し加熱 溶融して生じる熱的アブレーションが存在する [7] ターゲットに照射されるレーザーのフォノンエネルギーは 532nm は 266nm の半分であるため フォノンエネルギーが少ない 532nm ではニッケルの光化学的アブレーションが生じないかまたは劣勢で またプラズマ周波数の関係から CNT の成長が生じなかったと考えられる 一方で 266nm では光化学的なアブレーションが生じ ニッケルターゲットのアブレーションが生じた また 表 3-2 よりグラファイトにおける 532nm と 266nm の波長の違いが G/D 比に影響を与えたものであると考えられる 分光反射率の違いにより グラファイトのアブレーションの量が変化し 触媒との比率が異なったことにより カーボンナノチューブ成長に差が生じたと考えられる 表 2 より 266nm のレーザーをニッケルに 532nm のレーザーをグラファイトに照射した合成が ラマンスペクトルより G/D 比が最も高く RBM も出現したことから 最適条件であると考えることが出来る 6-5. カーボンナノチューブ成長における温度依存性グラファイト ニッケルのダブルターゲットを用いて合成した場合 9 C 1 C においてカーボンナノチューブの成長が確認できた 一方で触媒混合ターゲットを用いた場合 1 C 11 C でカーボンナノチューブが成長したという結果が得られ グラファイト ニッケルのダブルターゲットと触媒混合ターゲットを用いた場合では温度の最適条件が異なることが明らかとなった 一般的にニッケル コバルトを触媒として用いた場合 レーザーアブレーション法では 9 C よりも高温下でカーボンナノチューブが成長する [8] そのため グラファイト ニッケルのダブルターゲットを使用し温度を 8 C に設定し合成した場合と 触媒混合ターゲットを用い 9 C で合成した場合にはカーボンナノチューブの成長温度に達しなかったためカーボンナノチューブが成長しなかったと考えられる グラファイト ニッケルのダブルターゲットを用いた場合 11 C では RBM が検出されず カーボンナノチューブの成長は確認できなかった レーザーアブレーション法において 最適温度は 1 C から 1 C 程度であり それよりも高温となると触媒は失活することが知られている [9] グラファイト ニッケルのダブルターゲットを用いた本実験では 11 C で合成を行ったにも関わらず カーボンナノチ ューブの成長が確認できなかった 原因について 電気炉温度と石英管中の温度に違いがあり 乖離があった可能性がある また触媒の化学種が触媒混合ターゲットとは異なり ニッケル単体をアブレーションしているため 触媒混合ターゲットと比較し融点が下がり 失活の温度が低下した可能性がある G/D 比及び RBM の有無から グラファイト ニッケルのダブルターゲットを使用し 1 C で合成を行った場合が最適条件であった 7. 課題と解決方法 7-1. ドロップレットの発生防止及びメタルマスクを用いた CNT 合成 触媒粒子の直径以外に CNT 成長を妨げているファクターがあるという結果が示唆されたことから 合成条件を最適化する必要がある メタルマスクを用いた合成の際は単波長で合成していたことから 炭素に対するレーザーの波長が適していなかったことが考えられるが フルーエンス等を最適化する必要がある 7-2. CNT 合成 7-1. ドロップレットの発生防止及びメタルマスクを用いた CNT 合成において述べた事と同様に 合成条件を最適化する必用がある なぜならば SWNT の応用化に際し 高品質な SWNT が求められるが DLA 装置で生成した SWNT は G/D 比が低く 応用化には高品質化が必要である 高品質化には温度のファクター及び触媒の種類が重要であると考えられる 一般的に NiCo 触媒を用いた LA 法では電気炉が 1 C~1 C 程度での運用で CNT が成長するが それはターゲット付近の温度であり 本装置ではターゲット温度はそれよりも低い また温度が 1 C を超すと触媒が失活することも知られている [2] よって温度条件及び触媒を最適化する 8. まとめ 本研究では 既存の LA 法を改良することによりこの両立を目指すものである 今回は 構築した DLA 装置を基に メタルマスクを用いたドロップレットの防止 Nd:YAG レーザー発振器を改良することによる二波長のレーザーを使用可能とする試み 二波長を用いたダブルレーザーアブレーション装置における SWNT 合成のターゲット毎の最適化を行った メタルマスクを用いたドロップレットの防止に関しては TEM イメージより メタルマスクを使用せずアブレーションをした際には数百 nm の触媒粒子が生成したが メタルマスクを用いた際には百 nm~ 数 m の触媒粒子は確認できず メタルマスクがドロップレット防止に効果があることが示された しかし 触媒粒子が CNT 成長に適した直径となったにもかかわらず ラマンスペクトルから CNT の成長は確認できなかったため 触媒粒子径以外に CNT 成長を妨げるファクターが存在していることが判明した 二波長を得る試みは レーザー発振器中にハーフミラーを設置する改良により 532nm 及び 266nm のレーザーを使用することが可能となった 532nm と 266nm のレーザーをそれぞれ炭素及びニッケルのダブルターゲットに照射し 266nm のみで合成した

15 結果と比較した 単波長で合成した場合にはラマンスペクトルから SWNT 特有のピークである RBM は検出されなかったが 二波長で合成した場合にはラマンスペクトルから RBM を確認することが出来た また 同時に圧力依存 温度依存に関して調査を行った結果 従来の LA 法と比較して圧力依存性 温度依存性が異なるデータが得られた またグラファイト及びニッケルターゲットを用いて 13.1kPa 1 C グラファイトに 532nm Ni に 266nm のレーザーを照射する条件が最適であることが明らかとなった 今後の研究として 生成する CNT の品質を高めるための条件探索を行う 9. 参考文献 [1]S. Iijima : Helical microtubules of graphitic carbon Nature, 354,56-58(1991) [2] 齋藤理一郎 篠原久典共編 カーボンナノチューブの基礎と応用 培風館 [3] 齋藤弥八 坂東俊治 : カーボンナノチューブの基礎 コロナ社 [4] M. Yudasaka R. Yamada N.Sensui T. Wilkins T.Ichihashi and S.Iijima : J. Phys. Chem. B (1999) [5] 日本化学会編 化学便覧応用化学編第 5 版 丸善出版 [6]E.Munoz, W.K.Maser, A.M.Benito, M.T Martinez, G.F.de la Fuente, Y. anisette, A. Righi, E.Anglaret, and J.L.Sauvajoi : Gas and pressure effects on the production of single-walled carbon nanotubes by laser ablation Carbon 38 () [7] H. Ishibashi, S. Arisaka, K. Kinoshita and T. Kobayashi, Phenomenological Interpretation of Excimer Laser Ablation of Single-Crystal Oxides Jpn. J. Appl. Phys. 33,(1994) 4971 [8] M. Yudasaka, F. Kokai, K. Talahashi, R. Yamada, N. Sensui, T. Ichihashi, and S. Iijima Formation of Single-Wall Carbon Nanotubes: Comparison of CO2 Laser Ablation and Nd:YAG Laser Ablation J. Phys. Chem, B, (1999) [9] H. Kataura, Y. Kumazawa, Y. Maniwa, Y. Ohtsuka, R. Sen, S. Suzuki, and Y. Achiba Diameter control of single-walled carbon nanotubes Carbon 38 ()

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