Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 38, No. 1 パリ協定 2 目標から見た我が国の 2050 年排出削減目標に関する分析 Analyses on Japan's GHG Emission Reduction Targe

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1 パリ協定 2 目標から見た我が国の 25 年排出削減目標に関する分析 Analyses on Japan's GHG Emission Reduction Target for 25 in Light of the 2 C Target Stipulated in the Paris Agreement 秋元圭吾 * 佐野史典 * Keigo Akimoto Fuminori Sano ( 原稿受付日 216 年 6 月 24 日, 受理日 216 年 12 月 19 日 ) The Paris Agreement describes To hold the increase in the global average temperature to well below 2 C above pre-industrial levels. The Plan for Global Warming Countermeasures by the Japanese Government includes the emission reduction target of 8% by 25 corresponding to the 2 C target although several conditions including compatibility with its economic growth are imposed. This paper firstly estimated the global emission pathways for the 2 C target considering scientific and policy uncertainties. Then, based on the global emissions in 25, emission reductions required of Japan were estimated under the condition of equalized marginal abatement costs across countries in 25 by using a global energy and climate change mitigation model having regionally disaggregated. The result shows emission reduction required of Japan varies widely ranging from + to -77% relative to 21. In addition, for the 8% reductions by 25, the mitigation measures and costs were estimated. The CO2 marginal abatement costs were found around six thousand $/tco2 and the annual mitigation costs were trillion JPY. The 8% reductions by 25 in Japan are very difficult to be achieved. 1. はじめに 215 年 12 月にパリで開催された国連気候変動枠組条約 (UNFCCC) 第 21 回締約国会議 (COP21) において,22 年以降 ( 具体的には 23 年もしくは 25 年 ) の温室効果ガ ス排出削減枠組み 目標となるパリ協定 1) が合意された 年に採択され 25 年に発効した京都議定書は, 事実 上, 先進国 ( 附属書 I 国 ) のみに温室効果ガス排出削減の 義務を負わせる枠組みであり, 更に米国は批准せず, カナダも途中で離脱することとなった. 結果としては 2 年以降の世界排出量はむしろそれ以前よりも排出の速度を高め 2), 京都議定書の効果はあまりなかったと考えられる. その間, 例えば EU は地域内で化石燃料が燃焼されて排出された CO2 は削減が進んだが, 域外で製品等が製造されて排出され, その製品が EU に輸出され消費された場合も CO2 排出として計上して排出量を計算した場合 ( 消費ベース CO2 排出と呼ばれる ),EU の排出量は 1995~211 年の間でほとんど減少しなかったとの報告も OECD 等からもなされている 3). すなわち, 世界レベルで見ると,EU であっても排出削減は実現しなかった. このような中, すべての国が実質的に排出削減に取り組む新たな国際枠組みの必要性の認識が共有されるようになり, ようやくパリ協定により, 先進国と途上国という隔てなく, ほぼすべての国が温室効果ガス排出削減に取り組む法的拘束力を有する国際枠組ができた. 特にこの点でパリ協定は画期的なものと言える. * 公益財団法人地球環境産業技術研究機構システム研究グループ 京都府木津川市木津川台 aki@rite.or.jp パリ協定では長期目標に関して, 第 2 条の目的において 全球平均気温上昇を産業革命前に比べ 2 を十分に下回るようにし, また 1.5 に抑えるような努力を追求 するとした. そして, 協定第 2 条の長期目標を達成するため, 世界の温室効果ガス排出をできる限り早期にピークにする. その後, 急速に削減し, 今世紀後半には, 温室効果ガスについて人為的起源排出とシンクによる吸収をバランスさせる. ( 第 4 条 1 項 ) とされた. なお, すべての国は, 温室効果ガス低減のための長期発展戦略を策定するよう努力すべき ( 第 4 条 19 項 ) とし,COP21 決定では 22 年までに策定するようにと時期も明示された. パリ協定の上位に位置する UNFCCC においては, 気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させることを究極的な目的とする. そのような水準は, 生態系が気候変動に自然に適応し, 食糧の生産が脅かされず, かつ, 経済開発が持続可能な態様で進行することができるような期間内に達成されるべき とされている. パリ協定では, 世界が目指す地球温暖化抑制の数値レベルを明記したという点で大きな変化である. また, 濃度安定化ではなく, 気温上昇レベルを目標にする記述に書き換わった. しかし, 気温目標の場合, 温室効果ガス排出と気温上昇との関係の不確実性の大きさが, 排出経路に大きな影響を及ぼす. これ 第 35 回エネルギー 資源学会研究発表会の内容をもとに作成されたもの 1

2 について本稿で検討を行った. 一方, 我が国においては, 政府はパリ協定を受ける形で, 216 年 5 月に地球温暖化対策計画を閣議決定した 4). そこでは, 我が国は, パリ協定を踏まえ, 全ての主要国が参加する公平かつ実効性ある国際枠組みの下, 主要排出国がその能力に応じた排出削減に取り組むよう国際社会を主導し, 地球温暖化対策と経済成長を両立させながら, 長期的目標として 25 年までに 8% の温室効果ガスの排出削減を目指す. このような大幅な排出削減は, 従来の取組の延長では実現が困難である. したがって, 抜本的排出削減を可能とする革新的技術の開発 普及などイノベーションによる解決を最大限に追求するとともに, 国内投資を促し, 国際競争力を高め, 国民に広く知恵を求めつつ, 長期的, 戦略的な取組の中で大幅な排出削減を目指し, また, 世界全体での削減にも貢献していくこととする. とした. 本稿では, 産業革命以前比で全球平均気温上昇を 2 以内に抑制する目標のための世界排出経路を導出し, そのときの 25 年の世界の排出削減を費用最小化, すなわち, 世界の限界削減費用が均等化する条件をおいて, 日本の 25 年排出量を導出した. 一方, 日本国内で 25 年に 8% 削減を達成するとした場合の削減費用と対策のあり方を分析した 目標と世界の排出経路 目標に関する不確実性 2 目標は, これを超えると危険であると科学的に導かれた目標では必ずしもない. 例えば Knutti らは, 2 目標の根拠は科学的評価にもとづいており, 広くグローバルに受け入れられた目標と認識されているが, この認識は誤っている.2 目標が安全な水準であることを明確に主張 正当化した科学的評価はなく, これは科学だけで対応出来る問題ではない. としている 5). また,2 目標の水準に関しても多くの批判があり, 例えば Geden は, 2 実現へは時間切れになりつつあるが今行動すれば間に合うという気候政策のスローガンは科学的にナンセンスである. それを言わないアドバイザーというのは科学的評判と人々の信用を損ねている. としている 6). このように, 科学的には 2 目標はその妥当性についても, 引き続き議論されるべき目標である. しかし, 本稿では, パリ協定で政治的に設定された 2 目標を前提として分析を行うこととする. 一方, 2 未満に抑制するとしても,2 目標には自然科学的な不確実性と政治目標としての曖昧さからくる不確実性が存在している. 自然科学的な不確実性は, 気候感度に代表されるものである. 平衡気候感度 (CO2 濃度が倍増し安定化したときの最終的な全球平均気温上昇幅 ) については,IPCC 第 3 次評 価報告書 (TAR) 7) までは 1.5~4.5, 最良推定値が 2.5 と評価されてきた. 一方,27 年に発行された第 4 次評価報告書 (AR4) 8) では上方に修正され,2.~4.5, 最良推定値 3. と評価された. ところが, 最新となる第 5 次評価報告書 (AR5) 9) では, 平衡気候感度は 1.5~4.5 ( 最良推定値は合意できず ) と再び下方のレベルが広がり,AR4 以前の幅と同様となった. これによって, 仮に 2 未満に抑制するとしても許容される排出量は大きく異なってくる (Kaya et al. 1) も参照 ). 政治目標としての曖昧さからくる不確実性としては, パリ協定では,"well below 2 C" とされたが, 上記のように大きな不確実性が存在する中で "well below" をどう考えれば良いのかという問題がある.IPCC では, 気候感度の不確実性を踏まえた上で,"likely" が >66% 確率,"More likely than not" が >5% 確率などとして定義し,2 未満などの気温目標の達成確率を提示している 2). しかし, これもそもそも気候感度の確率密度関数が実際には不明な中で,IPCC AR5 においては,MAGICC モデル 11) で想定されている確率密度関数 (AR4 の気候感度の判断を参考に設定, 気候感度の最頻値および中央値は 3. と想定されたもの ) で計算されている 2, 12-13). また, 将来にわたって 2 を超えないとするのか, たとえば 21 年時点を判定基準にするのか, もっと遠い将来 ( たとえば 23 年など ) を判定基準とするのか, また気温のオーバーシュートを認めるのか, など様々に考えられる. そのほかにも産業革命以前とは何年を指すのかについても曖昧との指摘もある 5). その基準年のとり方によって.1.2 程度の差異は出てくるが,.1.2 とは言え, 許容排出量は必ずしも小さくはない差異となる ( 本稿ではこれについては議論せず,IPCC WG3 AR5 のシナリオに対する気温推計の基準に用いられている 年の間の平均を基準とした ). 2.2 不確実性を踏まえた 2 目標の排出経路の導出これらの研究背景を基に, 本研究では, 図 1 のような 2 目標に対応した 5 種類の全球平均気温上昇経路を想定した. 平衡気候感度について, そのうちの 3 種類は 3. (AR4 における最良推定値 ) を想定し,2 種類は 2.5 (AR4 以前の最良推定値 ) を想定した. 例えば,45 ppm CO2eq 濃度安定化の場合, 濃度が安定化した後にも緩やかに気温の上昇が続く. そのため,21 年断面で見ると,>66% 確率で 2 未満となるが ( 期待値としては 1.6 程度 ),23 年頃になると 2 未満となる確率が >5% に近づいていく. 一方,21 年に >5% 確率で 2 未満 ( 一旦, わずかながら気温はオーバーシュート ) となるシナリオは,21 年以降は緩やかに気温が低下していくため,23 年では期待値として 1.8 程度で, それ以降, 更に低下が期待できるため,23 年で 2

3 185~1899 年比気温上昇 [K] (58 ppm を超えない ) (5 ppm 程度以下 ) (53 ppm を一旦超える 気温のオーバーシュート ) (58 ppm を一旦超える ) 45ppmCO2eq 安定化 _ 気候感度 3. 図 1 本研究で分析を行った 2 目標と整合性のあると考 えられる全球平均気温上昇経路の想定 GHG 排出量 [GtCO2eq/yr] % 19% 2 31% 42% 1 71% いずれも21 年比 ( オーバーシュート ) 45ppm 濃度安定化 22 年以降の約束草案を踏まえた排出見通し (RITE 推計 ) 図 3 2 目標のための世界温室効果ガス排出経路 は, むしろ 45 ppm 安定化シナリオよりも高い確率で 2 未満となり得る. なお, 気温が安定化するシナリオでは, 温室効果ガス濃度はオーバーシュートし, その後, 濃度は時間とともに低下する. パリ協定の "well below 2 C" は国際政治文書における曖昧な表現であるが, 本稿では図 1 のような "well below 2 C" に対応すると考えられる 5 種類のシナリオを想定して分析することとした. このとき,CO2 排出量と GHG 排出量は, 簡易気候変動モデル MAGICC 11) を用いて推計すると, 図 2,3 のような経路となる ( 図 2 は 23 年まで表示, 図 3 は 21 年までを表示 ). これは 2 目標に限ったことではないが, 気温安定化のためにはいずれの排出経路をとっても, いつの時点かには CO2 排出量をほぼゼロにする必要があり, この場合でも 21~23 年にかけてゼロ近辺に収斂している. 一方で, 2 未満とする時期, 実現期待確率, 気候感度の分布等によって,21 年までの排出経路は大きく異なってくることがわかる. 特に 25 年頃までの排出経路は大きな違いが見られ, ここで想定したシナリオだけでも 25 年の GHG 排出量は 21 年比で +13%~ 71% まで大きな幅が見られた (CO2 排出量は 21 年比で +11~ 66%, 非 CO2 の GHG 排出量は +2~ 4%. 削減率はいずれも分母は 21 年 GHG 排出量とした場合 ).IPCC AR5 2) のシナリオ整理では, 各種モデル計算の報告から 21 年に ppm CO2eq となるシナリオを整理した結果として 21 年比 41%~ 72% と報告している. しかし,2 目標との整合がある排出削減水準は, このようにもっと幅広く考えることが可能である. CO2 排出量 [GtCO2/yr] 図 2 2 目標のための世界 CO2 排出経路 (58 ppmを超えない ) (5 ppm 程度以下 ) (53 ppmを一旦超える ) (58 ppmを一旦超える ) 45 ppm CO2eq 安定化 なお,215 年 1 月 1 日までに提出された各国の約束草案から推計した 23 年までの世界の温室効果ガス排出量は, 気候感度 2.5 で考えた場合の 21 年に 2 未満目標のシナリオとほぼ整合的と評価される 14) ( 図 3 中の赤太線 ). これによって緩和費用も大きく異なってくる. 著者らが開発している世界エネルギー 温暖化対策モデル DNE21+ 15,16) ( 付録にモデルの概要を記載 ) による推計では, 世界全体で排出削減費用最小化 ( 限界削減費用均等化 ) を想定した場合,25 年に 21 年比 +13% の場合は 26 $/tco2, 71% の場合は 275 $/tco2 と推計された. このとき, 所得階層によって世界 4 地域に区分したときの地域別の 25 年の排出削減率は表 1 のとおりである. 高所得国では 21 年比で 9~ 78%, 高中位所得国 ( 中国等 ) は +17~ 71%, 低中位所得国 ( インド等 ) は +129~ 16%, 低所得国は 7~ 2% 程度である. 低所得国で削減率が高いのは, とりわけサブサハラアフリカにおいて比較的安価で実現可能と推計される植林による CO2 固定対策のポテンシャルが大きいことに依っている. 日本に求められる排出削減と対策の内訳については次章で述べる. 表 1 2 目標のための世界温室効果ガス排出経路におけ る 25 年の世界地域区分別の 21 年比排出削減率 ( 括弧 内の数字は植林による CO2 固定対策を除外した場合の数 字 ) 高所得国 高中位所得国 低中位所得国 低所得国 21 年の世界 GHG 排出量に対する割合 43.8% 39.4% 12.5% 4.3% 45 ppm 濃度安定化 78% ( 67%) 54% ( 39%) 4% ( 25%) 46% ( 31%) 9% ( 3%) 71% ( 55%) 41% ( 26%) 17% ( 2%) 31% ( 15%) +17% (+32%) 16% ( 17%) +26% (+32%) +81% (+86%) +51% (+56%) +129% (+134%) 2% (+16%) 152% (+69%) 16% (+113%) 128% (+92%) 7% (+148%) 注 ) 地域区分は World Bank (213) 15 の区分に基づく. 高所得国 :$12,616 以上, 高中位所得国 :$4,86~$12,615, 低中位所得国 :$1,36~$4,85, 低所得国 :$1,35 以下.IPCC AR5 2) ではこの区分で地域差が示されている. 3

4 3.2 目標の世界排出経路の限界削減費用均等化時の日本の 25 年排出削減量本章では, 前章で推計した 2 目標のための複数の世界排出経路を基に, 世界全体での削減費用最小化 ( 限界削減費用が世界で均等化 ) 時に, 日本で求められる 25 年の排出削減量を推計した ( 図 4).23 年までの排出削減目標となる約束草案においては, 世界の限界削減費用は大きな差異があるが, 効率的, 効果的な排出削減のためには, 費用の配分は別の課題としてあるとしても, 限界削減費用が均等化する方向での対策が求められる. このとき, 日本の 25 年時点の排出削減レベルは,21 年比で +%~ 77% と大きな幅が生じる ( パリ協定では, 目標を深掘りしていくことを求めており, それに照らせば,23 年の約束草案である 213 年比 26%(21 年比では 2% 程度 ) を下回る削減は除外されるべきではある ).45 ppm CO2eq 安定化シナリオを前提とすれば,25 年に約 8% 削減という数字も妥当性を有するものとなるが, 広く 2 目標をとらえると, 大きな幅をもって 25 年時点などの排出削減レベルを認識すべきと考えられる. なお, 図 3 で示しているように, 提出された世界の約束草案を積み上げると, 特に 45 ppm CO2eq 安定化シナリオや 2 安定化 ( 気候感度 3. ) シナリオの世界排出経路 (25 年に 21 年比 4~7% 減程度 ) からは大きく外れていることを理解しておくべきである. シナリオにおいて, 世界の限界削減費用均等化を前提とすれば, 日本のエネルギー構成で現状よりも石炭を増加させることが費用効率的と推計される ( 一次エネルギー総供給量および化石エネルギー総供給量は 21 年比で低減 ). 一方, ここで想定したシナリオのうち, その他のシナリオにおいては, 石炭利用の場合でも CCS 利用などが相当量見られる. また, 原子力発電については, 総発電電力量比で 4 割程度となる結果となっている. また, ここで想定したシナリオの中で最も大幅な排出減となる 25 年 77% の場合は, 再生可能エネルギーの更なる利用拡大とともに, 相当量の水素発電も費用効率的な対策の一部となる ( ただしこの時の限界削減費用は 275 $/tco2 程度 ). 一次エネルギー供給 [Mtoe/yr] 年実績 ( オーバーシュート ) 25 年 26$/tCO2 12$/tCO2 57$/tCO2 244$/tCO2 275$/tCO2 45ppm 濃度安定化 輸入水素輸入バイオ燃料太陽光風力原子力水力 地熱バイオマス (CCS 有 ) バイオマス (CCS 無 ) ガス (CCS 有 ) ガス (CCS 無 ) 石油 (CCS 有 ) 石油 (CCS 無 ) 石炭 (CCS 有 ) 石炭 (CCS 無 ) 図 5 2 目標, 限界削減費用均等化時の日本の 25 年の一次エネルギー供給量 16 GHG 排出量 [MtCO2eq/yr] カンクンプレッジ 25 年比 3.8% 約束草案 213 年比 26% 限界費用 :26$/tCO2 +% 2% 57$/tCO2 28% 12$/tCO2 38% 244$/tCO2 53% 275$/tCO2 いずれも21 年比 77% 実績値 ベースライン (BAU) カンクンプレッジ + 約束草案 ( オーバーシュート ) 45ppm 濃度安定化 図 4 2 目標, 限界削減費用均等化時の日本の温室効果ガス排出経路 注 1) の時の 25 年排出量はベースライン (Business as Usual: BAU) 排出量を上回っているが, これは 25 年以前の対策の違いによって国際的な化石燃料価格が異なってくる等の影響による. 注 2) カンクンプレッジは,COP16 カンクン合意に基づいて各国が宣言した 22 年の排出削減目標であり, 日本は原子力発電の再稼働がないとした場合の目標として 25 年比 3.8% 削減をとしている. また, 図 5,6 にそれぞれ,2 目標, 限界削減費用均等化時の日本の 25 年の一次エネルギー供給量と電源構成を示す.2 目標と整合的と考えられるシナリオであっても, 気候感度が 2.5 で考えた場合の 21 年に 2 未満目標の 発電電力量 [TWh/yr] 年実績 25 年 26$/tCO2 12$/tCO2 57$/tCO2 244$/tCO2 275$/tCO2 21 年 2. _ 気候感度 年 2. _ 気候感度 3. ( オーバーシュート ) 2. 安定化 _ 気候感度 安定化 _ 気候感度 3. 45ppm 濃度安定化 水素 太陽光 風力 原子力 水力 地熱 バイオマス (CCS 有 ) バイオマス (CCS 無 ) ガス (CCS 有 ) ガス (CCS 無 ) 石油 (CCS 有 ) 石油 (CCS 無 ) 石炭 (CCS 有 ) 石炭 (CCS 無 ) 図 6 2 目標, 限界削減費用均等化時の日本の 25 年の電源構成 4. 日本の 25 年 8% 排出削減時の排出削減費用と対策次に本章では, 前提条件付きながら, 地球温暖化対策計画で言及された 25 年 8% 削減について分析評価を行った結果をまとめる. 4.1 分析のケース想定ここでは,25 年比 8% 削減について評価を行った ( 第 2~3 章においては IPCC AR5 のシナリオ分類時の基準年で 4

5 ある 21 年比で記載している. 一方, 本章では地球温暖化対策計画 2) で記載の 8% 減の基準年は明記されていないが, 22 年目標のカンクンプレッジなどで, 日本政府がこれまでにしばしば用いてきた 25 年を基準年として 8% 削減について分析を行った.21 年比では 79% 減程度となる ). その上で, 電源構成等の技術の利用可能性についての条件として, 表 2 のように複数のケースを想定して分析を行った. 国内の具体的な対策を詳細に検討するため, ケース [a]~[e] については不確実性が大きい植林による CO2 固定は想定していない. 一方, 第 3 章での分析の技術想定条件は植林による CO2 固定オプションも含むケース [f] である. なお本章の分析では, 世界排出量については, すべてのケースにおいて 25 年比で半減 ( 気候感度 3 の場合の 2 目標と概ね整合的な世界排出量 ) を想定した. 4.2 分析 評価結果図 7 には, 日本において 25 年 8% 削減時の一次エネルギー供給量を, 図 8,9 には, 同じく電源構成と最終エネルギー消費量を示す ( 比較のためベースライン (BAU) も表 2 25 年 8% 削減分析のためのケース想定 ケース名内容 [a] 約束草案約束草案の前提となっている 23 年の電源構成比率 ( 石電源構成比率炭 26%, 石油 3%, ガス 27%, 原子力 2%, 再エネ 24%) 継続を 25 年も継続する ( エネルギー安全保障や社会的な受容性など, 電源構成決定において考慮すべきだが, モデルで考慮できない要素が多いと想定して設定したケース ). [b] 電源構成電源構成についても,DNE21+ モデルによる費用最小化最適化の最適化計算によって決定する. [c] 電源構成 23 年より先は,4 年ルールに基づいて原子力発電は最適化 + 原子フェーズアウトすると想定 (25 年における原子力発電力発電フェー電力量は 19 TWh/yr と想定 ). その他の電源については, ズアウト DNE21+ モデルによる費用最小化の最適化計算によって決定する. [d] 電源構成電源構成最適化ケースについて, 利用可能な CCS を拡最適化 +CCS 大する. 拡大 * [e] 電源構成電源構成についても,DNE21+ モデルによる費用最小化最適化 + 水素の最適化計算によって決定する. 他想定のケースは, 保国際輸出入有守的に水素の国際輸出入は想定しないとした仮定したのに対して, 本ケースでは国際輸出入も費用効率的な範囲で利用するとした場合 [f] 電源構成最 [e] に加え, 植林オプションについても費用効率的な範囲適化 + 水素国で利用するとした場合 ( 本ケースは第 3 章の分析と技術際輸出入有 + 想定に関する条件が同じもの ) 植林有 ** * CCS については, 約束草案において 23 年の利用が想定されていないことから,23 年より後の時点で利用可能とし, 短期間で貯留ポテンシャルを使い切ることがないよう, その拡大率に制約をおいて分析を行った ( 日本の 25 年における最大 CO2 貯留量は 91 MtCO2/yr). [d] ケースでは, この拡大率の制約に関し, より CCS の拡大が可能と想定し, 日本の 25 年における最大 CO2 貯留量は 182 MtCO2/yr と想定した. 総 CO2 貯留可能量の想定は付表 5 に示す. ** 約束草案では 23 年の温室効果ガス吸収源対策として 37 MtCO2/yr を見込み, その内数として農地土壌炭素吸収源対策及び都市緑化等の推進による温室効果ガス排出削減として 9.1 MtCO2/yr が想定されているが, ここでは植林による CO2 固定対策のみを考慮した. 示す ). また, 表 3 には, そのときの CO2 限界削減費用とベースライン (BAU) 比の排出削減費用を示す. DNE21+ モデルによる計算では,[a] 約束草案電源構成比率を 25 年まで継続した場合には,25 年 8% 削減の実行可能解は見いだせなかった. それ以外 [b]~[f] ケースにおいては, 鉄鋼, セメント部門では, 生産プロセス上, 石炭利用が一定量不可欠であり, また鉄鋼部門では CCS を実施することを想定しても, 実際上, 高炉ガスからの CO2 回収となるため, 転炉鋼生産プロセス全体での CO2 排出量の 3 割程度しか回収が困難であることなどから, これら部門からの排出で許容排出量 (25 年比 2%) の多くを占めてしまう.CCS は, 脱炭素化対策のオプションが比較的多く存在している発電部門よりも鉄鋼部門で優先的に利用することが効果的との結果となっている. また, 発電部門では CCS 利用によって回収はできるものの, このような極めて厳しい排出削減目標下では 1 割程度未回収となる CO2 排出もネックとなり ( 分析結果としての平均 CO2 回収率はケースによって 9~93% 程度 ),CCS 利用拡大ケース ( ケース [d]) でも発電部門における CCS 利用拡大はあまり大きく見られない ( ケース [d] では, 化石燃料からの水素製造の際の CCS 利用が多く見られ, 都市ガス代替や燃料電池自動車に利用 ). なお, いずれのケースでもバイオマス発電 CCS の利用もわずかながら見られる結果となっており, 結果として実行可能解があったケース [b]~[f] すべてで, 発電部門全体としては 25 年にはわずかながら正味負の排出原単位となっている. またいずれのケースにおいても, バイオ燃料は特に運輸部門において大きく利用される結果となっている他, 原子力フェーズアウトケース ( ケース [c]) では発電部門においても相当量のバイオマス利用が見られる. なお, ケース [c] 以外は原子力比率が 4 割強となっている ( モデルの前提条件として原子力比率の上限は 5 割としている ). ケース [c] では, 一次エネルギーで見ても相当量 ( 約 37%) のバイオマス利用となっており, これは約 3.2 Mha を利用し多年生として 24~25 年までの間に蓄積したバイオマスを 25 年時点の単年で多くを伐採して利用するような結果 (25 年で約 11 Mtoe/yr の供給 ) ともなっている, そのため, モデル計算を行っていない 25 年以降の持続的な排出削減の実行可能性という点からも懸念が生じる結果となっている. 最終エネルギーを見ると, いずれのケースでも, 天然ガス系の利用もほとんどできず, 大部分を水素に転換する必要があることが示されている. なお, 電力での脱炭素化対策のオプションが多いケースほど, 電力比率を高めることが費用効率的な結果となっていることがわかる. 例えば, 21 年の最終エネルギーで見た電力比率は 3% 程度, ベー 5

6 スラインでの 25 年は 35% 程度であるが, ケース [d] と [e] では 25 年に約 46% となっている. 一方, ケース [c] は約 43% である. 運輸部門については, 乗用車において, プラグインハイ ブリッド車でのバイオ燃料および電力利用, そして燃料電 池自動車での水素利用が必要となっている. また小型トラックでは電気自動車やバイオ燃料ハイブリッド車, 大型トラックでは水素燃料電池車が主となっている. 道路交通部門全体の石油系燃料利用は, 当該部門のエネルギー消費量全体の 6~7% に留まる結果になっている. また, その他の交通部門 ( 鉄道, 航空, 海運 ) においても, 液体燃料比率が低下するとともに, 液体燃料に占める石油系燃料比率は 3 割程度まで抑制する ( 残りはバイオ系燃料 ) 結果となっている. なお, ケース [f] では安価なオプションとしての植林により CO2 排出削減を行う結果となっているが ( 費用効率的な対策の結果として 25 年時点で約 3 MtCO2/yr の CO2 吸収 ), 植林のために土地を利用するため, ケース [e] に比べ国内バイオエネルギー生産量が減少する. バイオ燃料利用の減少し, 替わりに石油系燃料の消費が大きくなるが, 省エネをより進展させ, 液体燃料全体としての消費量はケー 一次エネルギー供給 [Mtoe/yr] ベースライン (BAU) 実行可能解なし [a] 約束草案電源構成比率継続 [b] 電源構成最適化 [c] 電源構成最適化 + 原子力発電フェーズアウト [d] 電源構成最適化 +CCS 拡大 [e] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 [f] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 + 植林有 輸入水素輸入バイオ燃料太陽光風力原子力水力 地熱バイオマス (CCS 有 ) バイオマス (CCS 無 ) ガス (CCS 有 ) ガス (CCS 無 ) 石油 (CCS 有 ) 石油 (CCS 無 ) 石炭 (CCS 有 ) 石炭 (CCS 無 ) ス [e] より減少する結果となっている. また CCS 付のバイオマスガス化も減少し, それにより生産される国内水素が減少し, 替わりに海外からの水素輸入が増大する. またそれに伴い,CCS 付のバイオマスガス化に要する電力消費量も減少し, 全体の発電電力量も小さくなっている. 表 3 で見ることができるように,25 年に日本国内の温室効果ガス排出を 8% 削減しようとすると, 実行可能解が存在したケースは, ケース [f] を除くいずれのケースも, 限界削減費用は 6 $/tco2 程度,BAU 比の排出削減費用は年間 43~72 兆円が必要となる. また, 植林による排出削減が 2% ポイント分程度 ( 植林対策を除くと 78% 程度の排出削減 ) となるケース [f] でも限界削減費用は 35 $/tco2 程度, BAU 比の排出削減費用は年間 29 兆円が必要となり, いずれも現実に許容できるようなレベルの排出削減費用ではないと考えられる ( 成り行きケースでの GDP 増加は 23-5 年の間で 13 兆円程度であり, それを大きく超える費用となる ). 第 3 章における分析の 45 ppm ケース ( このとき限界削減費用は 21 $/tco2 程度で, 日本の 25 年の排出削減率は 21 年比 77% 削減程度相当 ) と比較しても, わずか 最終エネルギー需要 [Mtoe/yr] 図 9 5 ベースライン (BAU) 実行可能解なし [a] 約束草案電源構成比率継続 [b] 電源構成最適化 [c] 電源構成最適化 + 原子力発電フェーズアウト [d] 電源構成最適化 +CCS 拡大 [e] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 [f] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 + 植林有 電力 水素 ガス バイオ燃料 石油系液体燃料 バイオマス 25 年の BAU および 8% 削減時の日本の最終エネルギー消費量 石炭 図 7 発電電力量 [TWh/yr] 図 8 25 年の BAU および 8% 削減時の日本の一次エネルギー供給量 ベースライン (BAU) 実行可能解なし [a] 約束草案電源構成比率継続 [b] 電源構成最適化 [c] 電源構成最適化 + 原子力発電フェーズアウト [d] 電源構成最適化 +CCS 拡大 [e] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 [f] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 + 植林有 水素 太陽光 風力 原子力 水力 地熱 バイオマス (CCS 有 ) バイオマス (CCS 無 ) ガス (CCS 有 ) ガス (CCS 無 ) 石油 (CCS 有 ) 石油 (CCS 無 ) 石炭 (CCS 有 ) 石炭 (CCS 無 ) 25 年の BAU および 8% 削減時の日本の電源構成 表 3 25 年 8% 削減時の日本の削減費用推計 ケース名 限界削減費用 ($/tco2) BAU 比排出削減費用 ( 兆円 / 年 ) [a] 約束草案電源構成 実行可能解なし 比率継続 [b] 電源構成最適化 [c] 電源構成最適化 原子力発電フェーズアウト [d] 電源構成最適化 CCS 拡大 [e] 電源構成最適化 水素国際輸出入有 [f] 電源構成最適化 + 水素国際輸出入有 + 植林有 注 ) ケース [f] は植林対策分を除くと 25 年比 78% 相当となる. 6

7 2% ポイント程度の差でしかないが, 同じ技術想定条件の場合で 35 $/tco2 と 1.5 倍程度となり, また植林対策分を加えずに 8 割減とする場合には 6 $/tco2 程度と 3 倍程度に上昇する. その追加的な排出削減対策としては運輸部門の大型トラックの水素燃料電池自動車化や小型トラックの電気自動車化の徹底, また水素製造においても 45 ppm ケースでは化石燃料改質 CCS による製造が主だったものが, 8% 削減の場合には, バイオマスガス化 CCS によってネガティブ排出にするなど, 小さい追加的な排出削減量を高い排出削減費用で実現する必要が生じ, 限界削減費用が急激に上昇する結果となっている. なお, 例えば, 原子力フェーズアウトケース ( ケース [c]) では, 時系列で原子力フェーズアウト制約を想定したことで,25 年以前の時点で原子力フェーズアウトに応じた追加対策が必要となり 24 年の限界費用は高くなる結果になっている一方で,25 年断面だけで見ると電源構成最適化のケース [b] よりも CO2 限界削減費用は安価となっている. しかし,BAU 比の排出削減費用で見ると, 年間 2 兆円も高い費用が必要となる. 5. おわりにパリ協定で 2 目標に対して合意がなされたが, 気候感度には大きな不確実性があり, どの時点で 2 未満をどの程度の確率で ( もしくはどの程度の期待気温上昇水準で ) 達成を目指すかなどの戦略次第で,2 目標達成のための世界排出経路には大きな幅が生じる. 本研究で想定した気温経路と気候感度の想定だけでも, 例えば,25 年では世界排出量では 21 年比 +13~ 71% 程度もの大きな幅が生じてくる. 費用効率的な世界排出量の削減のため, 少なくとも国内排出削減分については将来的に限界削減費用が世界で均等化するような方向で対策をとっていくべきと考えられる. 限界削減費用が世界で均等化する場合,25 年に日本国内で求められる排出削減は,21 年比で +~ 77% 程度と大きな幅が生じる. ただし, 77% という下限値は,45 ppm CO2eq 安定化のための世界排出量経路に対応した値であり, このときの世界の限界削減費用は 21 $/tco2 相当と相当に高い費用である. また, そもそも世界の約束草案は 45 ppm CO2eq 安定化の経路とは大きく乖離していることにも留意が必要である. また,21 年比 77% 削減のケースになると, 原子力発電比率は 4% 以上を達成することを前提にしたときの限界削減費用推計であり, この原子力比率が達成できない場合, より大きな費用が必要となる. 25 年 8% 削減目標については, 現時点で展望されているような技術進展を見込んだとしても, 限界削減費用は 35~6 $/tco2 程度, 成り行きケース比の排出削減費用は年間 29~72 兆円が必要と推計された. 現時点では見通し が困難な革新的技術の開発とその大幅な普及等がなければ実現が困難な目標と考えられる. また, 本稿で指摘してきたような不確実性の大きさを考えると, 特に 25 年 8% 削減という, 時点, 削減率両者を決め打ちした目標設定は, 適切な気候変動リスク対応戦略とは考えられない. 第 3 章と 4 章の分析の比較でもわかるように, 少し削減率が小さくなるだけで限界削減費用はかなり小さくなる可能性もある. 気候変動影響被害のみが生じ得るリスクではなく, 高い排出削減費用と技術動向等から生じる費用の不確実性も大きな社会的リスクとなり得ることを忘れてはいけない. 一方で 2 目標達成のためには, そうでなくても気温を安定化しようとすれば, 超長期的に大幅な CO2 排出削減を実現していく必要がある. しかし, 利用可能な範囲の技術と規模について, 時間軸と世界レベルでの対策を意識しながら目標を決めていくことが重要と考えられる. 参考文献 1) UNFCCC, Paris Agreement (215). pdf/paris_agreement_english_.pdf 2) IPCC WG3, Climate Change 214: Mitigation of Climate Change, Cambridge University Press (214). 3) OECD, Carbon Dioxide Emissions Embodied in International Trade. (215) edininternationaltrade.htm 4) 日本政府, 地球温暖化対策計画,(216). 5) R. Knutti, J. Rogelj, J. Sedláček, E.M. Fischer, A scientific critique of the two-degree climate change target,nature Geoscience 9, (216). 6) O. Geden, Policy: Climate advisers must maintain integrity, Nature (215). 7) IPCC WG1, Climate Change 21: The scientific basis, Cambridge University Press (21). 8) IPCC WG1, Climate Change 27: The scientific basis, Cambridge University Press (27). 9) IPCC WG1, Climate Change 213: The Physical Science Basis, Cambridge University Press (213). 1) Y. Kaya, M. Yamaguchi, K. Akimoto, The uncertainty of climate sensitivity and its implication for the Paris negotiation, Sustainability Science, DOI: 1.17/s z (215). 11) M. Meinshausen, S.C.B. Raper, T.M.L. Wigley, Emulating coupled atmosphere-ocean and carbon cycle models with a simpler model, MAGICC6 Part 1: Model description and 7

8 calibration. Atmos. Chem. Phys. 11, (211), ) Rogelj, J., Meinshausen, M., Knutti, R.. Global warming under old and new scenarios using IPCC climate sensitivity range estimates. Nature Climate Change 2, (212) ) Schaeffer, M., Gohar, L., Kriegler, E., Lowe, J., Riahi, K., van Vuuren, D., Mid- and long-term climate projections for fragmented and delayed-action scenarios. Technol. Forecast. Soc. Change 9, (215) ) 秋元他, 世界各国の約束草案の排出削減努力に関する評価, 第 32 回エネルギーシステム 経済 環境コンファレンス (216). 15) World Bank; World Development Indicators 213. The World Bank (213). 16) K. Akimoto, F. Sano, T. Homma, J. Oda, M. Nagashima, M. Kii, Estimates of GHG emission reduction potential by country, sector, and cost, Energy Policy, 38-7, (21), ) K. Akimoto, T. Homma, F. Sano, M. Nagashima, K. Tokushige, T. Tomoda, Assessment of the emission reduction target of halving CO2 emissions by 25: macro-factors analysis and model analysis under newly developed socio-economic scenarios, Energy Strategy Reviews, 2, 3-4, (214), ) RITE システム研究グループ ; 電源別発電コストの最新推計と電源構成の費用便益分析, rming/ouyou/powergeneration_cost.html ( アクセス日 ) 19) R.C. Hyman, J.M. Reilly, M.H. Babiker, A. De Masin and H.D. Jacoby; Modeling non-co2 greenhouse gas abatement, 分割しており, 本論文で分析対象としている日本, 米国, EU28, ロシアや中国は他の国々と集約されていない独立した地域として分析が可能となっている. エネルギーシステムについては, 各種発電技術のようなエネルギー供給部門の技術のみならず, エネルギー需要部門の様々な技術についても, その技術特性 ( エネルギー効率 ) やコストを明示的にモデル化している. 具体的には, エネルギー需要部門では, 産業部門 : 鉄鋼, セメント, 紙パルプ, アルミニウム, 化学の一部 ( エチレン, プロピレン, アンモニア ), 運輸 : 道路交通 ( 乗用車, バス, トラック ), 民生部門 : 照明, 冷蔵庫, 給湯, 暖房等, について, こうしたモデル化を行っている. これらの活動量については, 実績値や人口,GDP の将来見通しに基づいて, その将来シナリオを想定している ( 人口,GDP の見通しは, それぞれ付表 1,2 に示すとおり ). それ以外の部門については, 地域によって技術特性が様々である, 将来の技術が多様であると予想されるなど, 個別に技術を積み上げることが必ずしも的確な評価につながらないと考えて, 最終エネルギー需要をマクロ的に区分 ( 固体燃料需要, 液体燃料需要 ( ガソリン, 軽質油, 重質油 ), 気体燃料需要, 電力需要 ) してモデル化し, 全部門を対象とした評価を可能としている. なお, 各種電源の発電コストについては, 文献 18) に基づいて想定した. 技術積み上げ評価をしている技術のうち, 太陽光発電やバッテリー技術, 電気自動車, 燃料電池車など, 技術進展が見込まれる技術については, 各種報告のある技術進展の見通しなどを基に, コスト低減やエネルギー効率向上の想定をおいて分析を行っている. 付表 3 には発電設備費と効率に関する想定値, 付表 4 には CO2 排ガス回収に関する想定値を, 付表 5 には世界および日本の CO2 貯留に関する想定値を示す. Environmental Modeling and Assessment, 8 (23), 付録 DNE21+ モデルの概要エネルギー 温暖化対策評価モデル DNE21+(Dynamic New Earth 21+) 16,17) は,1) エネルギー起源 CO2 評価モデル, 2) 非エネルギー起源 CO2 排出評価,3)CO2 以外の 5 種類の温室効果ガス評価モデルから構成されている. エネルギー起源 CO2 評価モデルは, 各種部門の活動量 ( 例えば, 鉄鋼部門の粗鋼生産量や運輸部門の輸送サービス需要など ), 各種技術の技術特性やそのコストなどを所与とした上で, 世界全体のエネルギーシステム総コストが最小となるエネルギーシステムを導出できるモデルであり, 線形計画モデルとなっている. 評価対象期間は 25 年までとしており,23 年までは 5 年間隔, それ以降は 1 年間隔で 付表 1 本分析における人口の想定 ( 単位 : 百万人 ) 21 年 22 年 23 年 25 年 日本 米国 EU 豪州 ロシア 中国 韓国 メキシコ インド トルコ 南アフリカ 世界計 最適化代表時点をとっている. モデルでは, 世界を 54 地域 8

9 付表 2 本分析における実質 GDP 成長率の想定 ( 単位 :%/ 年 ) 21 2 年 22 3 年 23 5 年 日本 米国 EU 豪州 ロシア 中国 韓国 メキシコ インド トルコ 南アフリカ 世界計 石炭火力 石油火力 天然ガス火力 バイオマス発電 付表 3 発電設備費と効率に関する想定 2 年価格設備費 ($/kw) 発電効率 (LHV%) 低効率 ( 在来型 ( 亜臨界 ), 現在の途上 国での利用 ) 中効率 ( 主に現在の先進国での利用 ( 超臨界 )~ 将来, 複合発電化 (IGCC) を含む ) 高効率 ( 現在先進国で利用 ~ 将来, 複合発電化 (IGCC, IGFC)) 低効率 ( ディーゼル発電等 ) 中効率 ( 亜臨界 ) 高効率 ( 超臨界 ) CHP * 低効率 ( 蒸気タービン ) 中効率 ( 複合発電 ) 高効率 ( 高温型複合発電 ) CHP * 低効率 ( 蒸気タービン ) 高効率 ( 複合発電 ) 原子力 在来型 25 発電 先進型 23 CO 2 回収付 IGCC/IGFC 天然ガス酸素燃焼発電 水素発電 (FC/GT) 電力貯蔵 ( 揚水発電等 ) 1 注 1) 発電効率は表中に示す範囲において時点の経過と共に向上するように 想定している. * 排熱回収効率はエネルギー需給バランスを考慮して想定することとし, 地 域によって 5~2% の範囲で想定している. 注 2) 原子力発電の先進型 ( 第 4 世代等 ) は 225 年以降利用可能としてい る. 非エネルギー起源 CO2 排出については, 工業プロセス, 廃棄物, 燃料からの漏出を対象とし, その実績値及びセメント, 粗鋼, アルミニウム新地金生産の将来シナリオ等から将来排出シナリオを策定している. また,CO2 以外の温室効果ガス評価モデルについては, 米国の EPA(Environmental Protection Agency) の分析, 評価モデル 19) に基づきつつ, 随時最新の実績値等を反映している.CH4 は 7 部門 ( 農業, 石油, 天然ガス, 石炭, 民生 運輸, エネルギー多消費産業, その他産業 ),N2O は 6 部門 ( 農業, 石油, 天然ガス, 民生 運輸, エネルギー多消費産業, その他産業 ),HFCs,PFC,SF6 についてはそれぞれ 1 部門を考慮したモデルとなっている. CO 2 回収付 IGCC/IGFC 天然ガス酸素燃焼発電 付表 4 CO 2 排ガス回収に関する想定 2 年価格設備費 ($/kw) 付表 3 参照 2 年価格設備費 (1$/(tC/hr)) 発電効率 (LHV%) 必要電力量 (MWh/tC) CO 2 回収率 (%) CO 2 回収率 (%) 石炭発電からの燃焼後 CO 2 回収 天然ガス発電からの燃焼後 CO 回収 バイオマス発電からの燃焼後 CO 2 回収 ガス化 CO 2 回収 製鉄所高炉ガスからの CO 2 回収 注 ) 設備費, 必要電力量,CO2 回収率は表中に示す範囲において時点の経過 と共に向上するように想定している. 付表 5 世界および日本の CO 2 貯留に関する想定 貯留ポテンシャル (GtC) 日本世界 貯留費用 ($/tc) *1 廃油田 ( 石油増進回収 ) *2 廃ガス田 深部帯水層 炭層 ( メタン増進回収 ) *2 注 1) 廃ガス田の貯留ポテンシャルの幅は, 将来のガス採掘量が増加するに 従って, 表中の上限値までポテンシャルが増大し得ると想定している. 注 2) 貯留費用の幅は, 表中に示す範囲において累積貯留量の増大と共に上 昇するように想定している. *1 CO2 回収費用は本数値には含めていないが, 別途考慮している. *2 石油やガスの利益は本数値に含めていないが, 別途考慮している. 9

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