【土木構造・材料論文集 第17号 2001年12月】   

Size: px
Start display at page:

Download "【土木構造・材料論文集 第17号 2001年12月】   "

Transcription

1 土木構造 材料論文集第 21 号 2005 年 12 月 実道路橋変状調査への橋体の加熱および冷却を用いた熱赤外線映像法の適用 Application of the Thermal-Infrared Imaging Method Using Heating and Cooling of the Main Girderto Road Bridge Deterioration Survey 浅利公博 * 後藤惠之輔 ** 高橋洋一 *** 渡邉浩平 **** Kimihiro ASARI,Keinosuke GOTOH,Youichi TAKAHASHI and Kohei WATANABE * 正会員 計測リサーチコンサルタント ( 福岡市博多区東比恵 2 丁目 2-25) ** 正会員長崎大学大学院生産科学研究科教授 ( 長崎市文教町 1-14) *** 正会員 計測リサーチコンサルタント ( 福岡市博多区東比恵 2 丁目 2-25) **** 九州大学新キャンパス計画推進室助手 ( 福岡市東区箱崎 6 丁目 10-1) 本論は 熱赤外線映像法を実橋としての道路橋の変状調査に適用することについて述べたものである 今回の対象橋梁は表面被覆が施されており 一般的な検査技術である目視観察だけで変状を確認することは困難であるが 提案する熱赤外線映像法では コンクリート主桁の表面被覆下の変状や アスファルト舗装下の調整コンクリートの剥離等の抽出を可能としている この方法は対象橋梁を人為的に加熱 冷却することにより 調査にかかる時間短縮を可能とするとともに デ-タ解析の際に 差画像を用いることにより 変状がより明確に抽出できるようにした 1. 緒言高度成長期に次々と建設された構造物が経年 30 年を越え 構造物の維持管理が近年ますます重要となってきている 2001 年にコンクリート標準示方書 維持管理編 が制定され ようやくマニュアルが整備されてきたが 健全度調査診断 補修設計からその工法に至るまで 未だ研究開発中のものが多い このうち調査診断においては 可能な限り非破壊の検査が望ましく 種々の非破壊検査手法が開発されているが これらのほとんどが対象構造物に接触することを必要とし そのために多くは足場や高所作業車等を用いなければならない 調査費に占める これらの補助設備 機械の割合は大きく 遠隔から可能な構造物の非破壊検査の開発が切に望まれているところである 本論は 東九州の山間地に位置するコンクリート道路橋 (A 橋梁及びB 橋梁 ) を対象に 従来より行なわれている検査手法とともに 遠隔からの検査が可能である熱赤外線映像法を用いて橋梁の変状を調査 検証し 橋体の加熱および冷却による熱赤外線映像法が実橋梁の変状調査に適した手法であることを提言するものである 2. 熱赤外線装置を用いた既往の研究コンクリート構造物を対象とした非破壊検査手法のうち 電磁波を利用する方法としては 利用する電磁波の 波長の長い方から レ-ダ- 法 熱赤外線法 X 線法等に分類される また これらの電磁波を利用する方法を用いることにより 主として1コンクリート中の鉄筋の位置 径 かぶり 2コンクリート中の空隙 3コンクリートのひび割れ および4コンクリートの剥離のような情報を得ることができる 1) とされている ここで 熱赤外線映像法で用いる熱赤外線装置とは 物体から放射される熱赤外線エネルギーを検知し その表面温度を平面的に映像化する装置である 物体から放射される熱赤外線エネルギーは物体内部に空洞や異物が存在する場合 加熱冷却時にその影響を受けるため 同内部が均一な部分に比べ温度の経時変化が異なってくると考えられる 従って 今回の橋梁の観測個所の内部に剥離もしくは漏水個所などが存在すれば 加熱または冷却時に観測することにより その存在を推定できることになる 熱赤外線装置を用いた コンクリート構造物の非破壊検査に関する既往の研究としては コンクリート構造物内の空隙や鉄筋の状態の判読に関する研究 2) FRPシートとコンクリート間の剥離検出に関する研究 3) タイルやモルタルなどの外壁仕上げ材の欠陥に熱負荷を与えて検出する研究 4) 型わくのコンクリートの充填状況をセメントの水和熱を利用して検出する研究 5) トンネル覆工の変状調査に関する研究 6) 7) などがある このように コンクリート構造物を対象とした研究は

2 浅利 後藤 高橋 渡邉 : 多く行われていると言えるが 本研究で対象とするような実橋梁での熱赤外線装置を用いた非破壊検査については 若干の研究 8) 9) がなされているのみで 試行段階であるのが現状である 3. 調査対象橋梁及び調査方法の概要 (1) 調査橋梁の概要調査を実施した橋梁は 1960 年に架設された橋長 62.2m RC3 径間連続 T 桁橋のA 橋梁と 1966 年架設 橋長 42.0m のPC2 径間単純ポストテンションT 桁橋のB 橋梁である 両橋梁とも後年 吹き付けコンクリ-トによる表面被覆が施されている A 及びB 橋梁の橋梁諸元を表 -1に示す また 両橋梁の変状に対し用いた調査方法を 表 -2に示す 表中の熱赤外線映像法を用いた調査以外の方法は いずれも従来より用いられているものであり ここではその説明は割愛する なお これら従来の調査は部分的に設置した調査足場 を用いて行っている (2) 熱赤外線映像法を用いたA 橋梁の調査方法図 -1(a) に示すA 橋梁では 上部工下面及び橋面の変状を熱赤外線装置を用いて調査した 上部工下面の調査では 離れた場所から表面被覆の剥離箇所及び密着した表面被覆下のコンクリートの損傷などについて その変状箇所の推定を試みた A 橋梁では 橋面にアスファルト舗装のひび割れが多く ポットホールも発生していること また上部工下面の一部表面被覆が剥落している箇所に遊離石灰や漏水が発見されたことから アスファルト舗装下の調整コンクリートにおける剥離 損傷が懸念された なお 橋面上の構造は橋桁上面に調整コンクリート ( 厚さ 10cm) が打設され その上にアスファルト舗装 ( 厚さ 5cm) が施工されている ポットホ-ルに対してはパッチング処理がなされ 橋面防水は未施工である このため変状調査として 部分的なア 表 -1 調査橋梁の諸元 橋梁名 A 橋梁 B 橋梁 表 -2 調査方法 調査方法 備考 上部工橋長 62.2m 42.0m 橋格一等橋一等橋 橋種 RC 橋 PC 橋 構造形 式 支間 3 径間連続 T 桁 24.8m 1 連 18.7m 2 連 2 径間単純ポスト テンション T 桁 21.0m 2 連 幅員 7.8m 8.8m 下部半重力式半重力式工橋台 橋脚 ラ-メン式 ハンマ- 式 架橋年次 1960 年 1966 年 示方書 1956 年 1964 年 目視調査打音調査シュミットハンマ- 法圧縮強度試験鉄筋探査自然電位測定超音波測定応力頻度測定熱赤外線映像法 近接目視 遠望目視点検ハンマーにより人力で打音した コンクリ-ト圧縮強度の推定 JIS A 1155 コンクリートの反発度の測定方法 に準拠コンクリ-トコアφ75mm 使用 JIS A 1107 コンクリートからのコア及びはりの切り取り方法並びに強度試験方法 に準拠パコメ-タ- 使用鉄筋の腐食状況の調査コンクリ-トの品質調査実交通による応力の発生状況表面温度の遠隔測定 高欄 橋台 A m 観測箇所 P1 P2 A2 (a)a 橋梁 高欄 橋 橋台 橋台 m 観測箇所 橋台 A1 P1 A2 (b)b 橋梁 図 -1 調査対象橋梁の概観 ( 側面図 )

3 実道路橋変状調査への橋体の加熱および冷却を用いた熱赤外線映像法の適用 スファルト舗装のはぎ取り調査により 舗装下の調整コンクリートの損傷が確認されたが 供用中の橋梁であるため 橋面全体を同様に調査することは困難であった したがって 全体的な状況を非破壊で把握する熱赤外線映像法を用いることとした a) 上部工下面の調査方法写真 -1 に示すA 橋梁上部工下面の調査方法としては 観測箇所を加熱するために桁下 4.0m の位置にジェットヒーターを設置し 上部工下面の表面温度が 2 上昇するまで加熱した その際の主桁ならびに床版における加熱過程及び自然冷却過程の温度変化を 橋梁下に設置した熱赤外線装置により観測した 加熱は 15:30 から 16:40 としその後は自然冷却とした 温度の観測時間は 16:00 から 18:50 までである 使用した熱赤外線映像装置は 温度分布表示の能力が最低表示温度から最高表示温度までを段階的に色彩表示するのは 8 段階までという制限があった そのため 健全部と変状部との温度差を明示しながら 全体の状況をも把握できるような温度分布帯を繰返し試行した結果 装置の温度分解能力の設定を本装置の温度最小分解能力である 0.7 として観測を行った b) 橋面の調査方法写真 -2には A 橋梁の橋面の舗装ひび割れの状況を示している 中心線上や路側上の舗装に発生している多くのひび割れに 写真 -3のように冷水を注入すると ほとんど冷水は溢れることなく舗装内部に浸透していくことから 少なくともひび割れ直下には剥離層が存在すると考えられた そこで このひび割れを中心として剥離層がどのくらいの範囲で広がっているのか 熱赤外線装置により測定することとした 調査方法としては 温度差を与えるために 7:10 より 30 分間 冷水 ( 約 200l 水温約 5 ) をひび割れに注入し 道路脇に設置した熱赤外線装置から 冷水の注入によるアスファルト舗装面の温度変化を観測して 剥離部分の抽出を行った 温度の観測時間は 7:00 から 19:00 までとし 観測のための熱赤外線映像装置の温度分解能力の設定を 0.7 とした (3) 熱赤外線映像法を用いたB 橋梁の調査方法図 -1(b) に示すB 橋梁では 吹き付けにより表面被覆が施されており 被覆の上から主桁側面での変状箇所の推定を試みた 調査方法としては 写真 -4に示す観測箇所を写真 -5のように 主桁側面から 3.5m 離れた位置に設置したジェットヒーターにより 同側面の表面温度が 5 程度上昇するまで加熱し その後ジェットヒーターを止め自然冷却させた これらの加熱から自然冷却までの温度変化の過程を 橋梁に近接した斜面に設置した熱赤外線装置を用いて観測した 観測時間は 9:00 から 11:30 までとし 熱赤外線映像装置観測の温度分解能力の設定はA 橋梁と同じく試行を繰返した結果 1.0 として観測を行った 4. 調査結果及び考察 (1)A 橋梁における調査結果と考察 a) 従来方法による調査結果熱赤外線装置による観測に先立ち その観測箇所を含む限定された範囲で調査足場を設置し 近接目視及び打音調査を実施した その結果 橋梁下面において表面被覆の浮きが部分的に発生しており これらの浮きを除去したところ コンクリート表面に遊離石灰や漏水などが認められた コンクリートコアの圧縮強度は シュミットハンマーによる推定値が 30N/mm 2 抜取りコアを用いた強度試験値が 38N/mm 2 ( いずれも平均値 ) と いずれも十分な強度を保写真 -2 橋面舗装ひびわれの状況 (A 橋梁 写真中点線はひび割れ箇所を示す ) 測定箇所 ジェットヒ - タ 熱赤外線装置写真 -1 上部工下面の調査状況 (A 橋 ) 写真 -3 舗装ひびわれへの冷水注入状況

4 浅利 後藤 高橋 渡邉 : ジェットヒ - タ 観測箇所 写真 -4 観測箇所の主桁側面 (B 熱赤外線装置観測方向写真 -5 加熱及び観測状況 (B 橋 + a + b + a + b + a + b + c + e + c + e + c + e (a) 温度分布 ( 最高温度状態 ) (b) 温度分布 最低温度状態 (c) 差画像 ( 最高温度分布 - 最低温度分布 ) (a) 温度分布 ( 最高温度状画像 -1 (b) A 橋梁 上部工下面の温度分布温度分布 ( 最低温度状 (c) 差画像 ( 最高温度分布 画像 -1 A 橋梁, 上部工下 っていることが判明した また 超音波測定の結果からは 3050m/sec 以上で やや良 の領域にあり 建設当時のコンクリートの品質に問題はないものと考えられた 中性化の進行は 7mm から 20mm 程度であり全体的にはまだ鉄筋に達していないが 自然電位測定の結果 局部的に-300mv を下回る箇所があった これは この部位でコンクリート内部の鉄筋が発錆している可能性を示唆するものである 応力頻度測定の結果については 主桁および床版ともに応力度は許容値内であった 以上より 従来の方法による調査結果としては A 橋梁のコンクリート強度及び品質は おおむね良好であるが 橋面防水工が未施工であったために 遊離石灰や漏水及び表面被覆の剥離を生じており 劣化が進行しつつあると判断された ただし 調査足場が部分的な設置であったため 近接目視及び打音調査は限定的な範囲での実施となった このため 広範囲な状況の把握は熱赤外線映像法によることとした る 温度変化の大きかった観測点 a b c 点では 観測を開始した 16:00 の時点で 既に温度変化の比較的小さい観測点 d e 点に比べて温度が高くなっている 加熱を止めた 16:40 で観測点はすべてほぼ最高温度に達し その後 自然冷却過程に入ると観測点 a b c 点は急速に温度低下し 観測を終えた 18:50 には観測点 d e 点よりも温度が低くなった これは観測点 a b c 点のそれぞれの位置に剥離個所もしくは漏水箇所などの変状部が存在することを示唆するものである しかし 観測点 aからe 点の観測結果は点的なデータであるため その変状部の範囲は見て取ることができない そこで 観測箇所の温度変化のデ-タを面的に捉えるため また観測箇所の汚れなどによる表面温度分布への影響を取り除くために 温度差画像による変状部の抽出を試みた 画像 -1(c) には 最高温度状態の画像 ( 画像 -1(a)) から最低温度状態の画像 ( 画像 -1(b)) を差し引いた差画像を示している この差画像から 温度差の大きい 所がa 点及びb 点の周辺部に面的に広がっていることを b) 熱赤外線映像法による上部工下面の解析画像 -1(a) に ジェットヒーターによる上部工下面の加熱過程における最高温度状態を示し 画像 -1(b) に冷却過程での最低温度状態を示す それぞれの画像内のアルファベット a 点から e 点は観測点を示している この加熱及び自然冷却過程の観測画像を比較した結果上部工下面に温度変化の大きい箇所が存在していることが判明した それらの箇所の温度経時変化を調べるために 温度変化の大きな箇所に観測点 a b c 点を 温度変化の比較的小さい箇所に観測点 d e 点を設定した 図 -2は 観測点 aからe 点の温度経時変化を示してい 確認できる ここで実橋において 健全部よりも変状部の温度変化率が大きくなったのは 本試験による作用 ( ジェットヒーターによる加熱 ) を受けた為であるのか また この事象が理論的な計算とも合致するかを確認するため FEM 解析によるシミュレーションを実施した 図 -3と表 -3に FEM 解析に用いたモデル図と解析条件を 図 -4に解析結果を示す シミュレーションでは 橋面上の外気温を 19 に設定し ジェットヒーターによる上部工下面の外気温上昇を 15 と仮定して1 時間継続させた後 3 時間かけて自然冷却する過程を解析した

5 表面温度()実道路橋変状調査への橋体の加熱および冷却を用いた熱赤外線映像法の適用 観測点 表 面 18.0 温 加熱過程 自然冷却過程 a b c d e :00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00 17:10 17:20 17:30 17:40 17:50 18:00 18:10 18:20 18:30 18:40 18:50 時刻 図 -2 観測点の温度変化 (A 橋梁, 上部工下面 ) FEM 解析結果においても ジェットヒーターによる小規模な加熱により 変状部の温度上昇 下降率を健全部よりも高めることが可能であることが確認された c) 熱赤外線映像法による橋面の解析画像 -2(a) は 熱赤外線装置による冷水注水前におけるアスファルト舗装面の温度画像である センターライン以外 舗装面はほぼ均一な温度分布となっている これは アスファルト舗装の表面温度に対する調整コンクリートの剥離 損傷の影響よりも 日照による影響の方が卓越していたためと考えられる 画像 -2(b) は 温度差を付与するために アスファルト舗装のひび割れ部から冷水 ( 水温約 5 ) の注入作業を行った後の画像である 画像 -2(b) に示すように 冷水を注入したひび割れ箇所を中心にアスファルト舗装面の温度が低下していることが分かる ( 写真 -2 参照 ) これはアスファルト舗装下の調整コンクリートが剥離も表 -3 FEM 解析条件物性値コンクリート空気水熱伝導率 λ (W/K m) 比熱 C (J/kg K) 密度 ρ (kg/m3) 温度 ( ) 床版 ( 変状部 ) 主桁図 -3 A 橋梁のモデル図 空洞部 25 健全部 時刻 ( 秒 ) 図 -4 FEM 解析結果のグラフ (A 橋梁 ) (a) 冷水注入前 (b) 冷水注入後画像 -2 橋面の温度分布 (A 橋梁 )

6 浅利 後藤 高橋 渡邉 : しくは損傷しており ひび割れに注入された冷水がそれらの損傷部の空隙に浸透していったためと考えられる 冷水注入による冷却が アスファルトを通し 舗装面にまで伝達し得るのかを確認するため FEM 解析によるシミュレーションを行った 図 -5 6にシミュレーション結果を示すが 実橋観測とほぼ一致した結果が得られた したがって アスファルト舗装下の調整コンクリートには 剥離 損傷が広い範囲で存在すると推定された (2)B 橋梁における調査結果及び考察 a) 従来方法による調査結果 B 橋梁においても A 橋梁と同様に部分的に調査足場を設置し 近接目視及び打音調査を行った その結果 局部的な表面被覆の浮き 上部工間詰部から遊離石灰の析出 漏水が認められた コンクリートの圧縮強度については シュミットハンマーによる推定値が 30N/mm 2 コアを用いた強度試験値 42N/mm 2 ( いずれも平均値 ) と十分な強度を保っていることが判明した 超音波測定の結果も 3660m/sec 以上と 良 の領域にあり 建設当時のコンクリートの品質に問題はないものと考えられる 中性化深さは 0.5mm から 1.5mm とほとんど進んでいなかった また 主桁の応力頻度測定については 応力度は許容値を満足する結果となった このようにB 橋梁においても コンクリートの強度及 50 び品質は概ね良好であるものの 遊離石灰の析出や漏水等の劣化が進行しつつあると判断された 橋梁全体の状況については 調査足場が全面足場でないために 熱赤外線映像法を用い より広範囲に変状部の抽出 把握を行うこととした b) 熱赤外線映像法による主桁側面の解析画像 -3(a) にジェットヒーターによる主桁側面の加熱過程における最高温度状態を示し 画像 -3(b) に自然冷却過程における最低温度状態を示す この両画像からは B 橋梁の主桁側面の加熱及び自然冷却過程の観測においても 熱しやすく冷めやすい 箇所が存在することが分かった B 橋梁においても表面温度の経時変化を調べるために 温度変化の大きい箇所に観測点 aから c 点 温度変化の比較的小さい箇所に観測点 dおよびe 点を設定した 観測点は画像 -3(a) 及び画像 -3(b) に示しているが 両画像間でいずれも同一箇所である 図 -3に B 橋梁の主桁側面における各観測点の温度の経時変化を示す 温度変化の大きかった観測点 a b c 点は観測開始の 9:10 の時点で 温度変化の小さい観測点 d e 点に比べて既に温度が高くなっている 表面温度は 加熱を止めた 10:30 にすべての観測点が最高温度に達し その後 自然冷却過程に入ると観測点 a b c 点は急速に冷却され 観測点 d e 点との温度差は小さくなり 観測を終えた 11:30 にはほとんど差がなくなっ健全変状部アスファル 温度 ( ) 健全部 空洞部 時間 ( 秒 ) 図 -5 FEM 解析による温度変化図 (B 橋梁 舗装面 ) 調整コンクリートの損傷部 ( 剥離部 ) 図 -6 FEM 解析による温度分布 + e + c +a + b + e + c +a + b + e + c +a + b (a) 温度分布 ( 最高温度状態 ) (b) 温度分布 ( 最低温度状態 ) (c) 差画像 ( 最高温度分布 - 最低温度分布 ) 画像 -3 主桁側面の温度分布 (B 橋梁 )

7 実道路橋変状調査への橋体の加熱および冷却を用いた熱赤外線映像法の適用 ていることが分かる このことより観測点 a b c 点 のそれぞれの位置に変状部分が存在することが考えられる 画像 -3(c) には 面的な変状部分を捉えるために最高温度状態から最低温度状態を差し引いた差画像を示している 画像中央部の 特に観測点 aの周辺に変状部と考えられる箇所が現れており この周辺が変状部であることを推定できる 5. 熱赤外線映像法による調査結果の検証 (1)A 橋梁 a) 上部工下面調査の検証画像 -1に示した観測点 aからe 点の結果についての検証として足場を架設し 表面被覆の剥ぎ取り調査を実施した 写真 -6に例示するように 熱映像法により変状が推定された観測点 a b c 点においては いずれも表面被覆が剥離しており これらの箇所のコンクリート表面には遊離石灰が析出していた また 熱映像法では変状が認められなかった観測点 d e 点については 表面被覆層は剥離しておらず 被覆をはぎ取ってもコンクリートに変状は認められなかった b) 橋面調査の検証熱赤外線映像法により A 橋梁の橋面舗装下の調整コンクリートの剥離が推定されたため 2001 年 3 月に補修 表面温度 ( ) :10 9:20 9:30 加熱過程 9:40 9:50 10:00 10:10 10:20 時刻 工事が実施された 調整コンクリートの打ち替え準備をした上で アスファルト舗装の撤去を行ったが その結果 調整コンクリートと橋桁面との剥離が広範囲に認められたため 調整コンクリートの打ち替えが施工されることとなった 写真 -7は A 橋梁における調整コンクリートの撤去後の状況である 調整コンクリートが一枚の板状になって 橋桁から引き剥がされていることが分かる これは 調整コンクリートと橋桁が剥離していたことを示すものであり 熱赤外線調査に基づく剥離層存在の推定を実証するものである (2)B 橋梁画像 -3に示した観測点 aからe 点の結果についての検証として A 橋梁と同様に足場を架設し 表面被覆の剥ぎ取り調査を実施した 熱映像法により変状が推定された観測点 a b c 点においてはいずれも表面被覆が剥離し 浮きが生じていたが表面被覆下のコンクリートには変状はなかった また 熱映像法では変状が認められなかった観測点 d e 点については 表面被覆は剥離しておらず 被覆を剥ぎ取っても 表面被覆下のコンクリートに変状は認められなかった 6. 結論本研究から得られた結果をまとめると次のとおりである 10:30 10:40 自然冷却過程 10:50 11:00 11:10 11:20 11:30 観測点 a b c d e 図 -7 観測点の温度変化 (B 橋梁, 主桁側面 ) 写真 -6 上部工下面の変状 (A 橋梁 画像 -1 の点 a 付近 ) 写真 -7 調整コンクリ-トの板状剥離の状況 (A 橋梁 )

8 浅利 後藤 高橋 渡邉 : 1 A 橋梁において 上部工下面をジェットヒーターで加熱し その後の自然冷却過程までを熱赤外線装置を用いて観測したところ 温度変化の大きい箇所が存在することが判明した 温度変化の大きい箇所は 温度変化の比較的小さい箇所に比べ 温度の上昇および低下ともに急速に経時変化しており 変状部が存在すると推定された これらの変状が推定された箇所を温度差画像により面的に把握した上で 表面被覆の剥ぎ取り調査を実施したところ 温度変化の大きな箇所は いずれも表面被覆が剥離しており コンクリート表面に遊離石灰の析出が認められた また 温度変化の小さい箇所の表面被覆は剥離しておらず 被覆を剥ぎ取ってもコンクリートに変状は認められなかった 2 A 橋梁の橋面舗装部を 熱赤外線装置により観測し 舗装面がほぼ均一な温度分布であることを確認した上で 舗装ひびわれ部に冷水 ( 水温 5 ) を注入し 熱赤外線装置により再度 舗装面の温度分布を観測した 冷水注入後の温度画像により 冷水を注入したひびわれ部を中心に温度低下が広がっていることが判明し 舗装下の調整コンクリートが剥離もしくは損傷している可能性が大きいと判断された このことは 舗装補修工事における調整コンクリート撤去の際に実証された 3 B 橋梁において 主桁側面をジェットヒーターで加熱し その加熱過程及び自然冷却過程の温度経時変化を熱赤外線装置を用いて観測し 変状箇所の推定を試みた 温度変化の大きい箇所を温度差画像により面的に把握し 表面被覆の剥ぎ取り調査を実施したところ 変状が推定された箇所においては コンクリートに変状はなかったもののいずれも表面被覆が剥離し 浮きが生じていることが確認された 以上の結果から コンクリート実道路橋変状調査に適用した 橋体の加熱および冷却を用いる本法は 次のような特色を有することが明らかとなった 1) 提案する熱赤外線映像法により コンクリート素地の浮きの検出だけでなく 表面を被覆されたコンクリートにおける 表面被覆自体の浮き及び表面被覆下に存在する遊離石灰等の変状 並びにアスファルト舗装下の調整コンクリートの剥離についても探知することが可能である 2) 観測対象橋梁における温度経時変化の前後の画像から得た差画像を用いれば より明確に かつ面的に変状を把握することができる 3) 自然光の熱エネルギーのみの条件下で 差画像から より明瞭に変状部を検出するためには 観測に7 時間から8 時間を要してしまうが 本研究で提案した対象橋梁を人為的に加熱もしくは冷却する方法を採用すれば 観測時間帯を選ばず かつ観測時間を3 時間以内に短縮することが可能である コンクリート橋の変状についての調査手法は数多くあるが 熱赤外線映像法による調査方法は 対象橋梁に対し非破壊かつ非接触で観測できるところに大きな特長がある 今回 熱源としてジェットヒーターを用いたため橋梁の観測対象箇所が熱風の届く範囲 ( 離隔距離 3m から4m 程度 ) に制限されたが 今後 手法の改良を重ねることにより さらに短時間で広範囲の調査が行えるようになると考える なお 本調査で確認されたAおよびB 両橋梁の変状は 2001 年 3 月までにすべて補修が完了していることを付記しておく 謝辞本論の執筆に際し 種々の助言を頂いた日本学術振興会特別研究員 ( 西南学院大学 ) 後藤健介 長崎大学工学部社会開発工学科助手サロワロ ウッディン アーメド両氏に深謝する次第である 参考文献 1) 土木学会 : コンクリート標準示方書 [ 維持管理編 ] pp ) 柳内睦人 魚本健人 : 熱赤外線計測技術によるコンクリート構造物内空隙 鉄筋の判読に関する基礎的研究 土木学会論文集 No.422/Ⅴ-16 pp ) 河辺信二 岡島達雄 武藤正樹 : サーモグラフィー法による内部検出の可能性 - 左官モルタル塗りの施工管理に関する研究その1- 日本建築学会構造系論文集 No.467 pp ) 塚田光司 七里知文 軽部良平 : 赤外線によるコンクリート桁の検査と評価 土木学会第 49 回年次学術講演会 Ⅴ-80 pp ) 渡部正 魚本健人 : 型わく面の熱画像解析によるコンクリート打込み時の欠陥検出法に関する研究 土木学会論文集 No.478/Ⅴ-21 pp ) 菊地保孝 小野田滋 佐野力 前川迪弘 島貴美樹 : 熱赤外線映像によるトンネル変状調査 土木学会第 45 回年次学術講演会 Ⅵ-90 pp ) 木村定雄 石橋哲夫 弘中義昭 岩藤正彦 : 赤外線温度測定による覆工表面の欠陥部調査 土木学会第 46 回年次学術講演会 Ⅵ-PS 3 pp ) 森吉昭博 : 土木 特にアスファルト舗装における熱画像解析の応用 土木学会論文集 No.409/Ⅵ-7 pp ) 塚田光司 七里知文 軽部良平 : 赤外線によるコンクリート桁の検査と評価 土木学会第 49 回年次学術講演会 Ⅴ-80 pp ( 受付 )

Microsoft PowerPoint - 01_内田 先生.pptx

Microsoft PowerPoint - 01_内田 先生.pptx 平成 24 年度 SCOPE 研究開発助成成果報告会 ( 平成 22 年度採択 ) 塩害劣化した RC スラブの一例 非破壊評価を援用した港湾コンクリート構造物の塩害劣化予測手法の開発 かぶりコンクリートのはく落 大阪大学大学院鎌田敏郎佐賀大学大学院 内田慎哉 の腐食によりコンクリート表面に発生したひび割れ ( 腐食ひび割れ ) コンクリート構造物の合理的な維持管理 ( 理想 ) 開発した手法 点検

More information

【土木構造・材料論文集 第17号 2001年12月】   

【土木構造・材料論文集 第17号 2001年12月】    土木構造 材料論文集第 21 号 2005 年 12 月 熱赤外線映像法を用いた自然環境下における道路橋変状調査手法の研究 Research of the Road Bridge Deterioration Sensing Method under the Natural Conditions Using Thermal Infrared Imaging Method 浅利公博 * 吉岡良平** 後藤恵之輔

More information

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22

図 維持管理の流れと診断の位置付け 1) 22 22 第 2 章. 調査 診断技術 2.1 維持管理における調査 診断の位置付け (1) 土木構造物の維持管理コンクリート部材や鋼部材で構成される土木構造物は 立地環境や作用外力の影響により経年とともに性能が低下する場合が多い このため あらかじめ設定された予定供用年数までは構造物に要求される性能を満足するように適切に維持管理を行うことが必要となる 土木構造物の要求性能とは 構造物の供用目的や重要度等を考慮して設定するものである

More information

国土技術政策総合研究所研究資料

国土技術政策総合研究所研究資料 (Ⅰ) 一般的性状 損傷の特徴 1 / 11 コンクリート床版 ( 間詰めコンクリートを含む ) からコンクリート塊が抜け落ちることをいう 床版の場合には, 亀甲状のひびわれを伴うことが多い 間詰めコンクリートや張り出し部のコンクリートでは, 周囲に顕著なひびわれを伴うことなく鋼材間でコンクリート塊が抜け落ちることもある 写真番号 9.1.1 説明コンクリート床版が抜け落ちた例 写真番号 9.1.2

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.27

コンクリート工学年次論文集 Vol.27 論文アクティブ赤外線法における照射光源の影響に関する基礎的研究 田中寿志 *1 仁平達也 * 鳥取誠一 *3 *4 栗田耕一 要旨 : アクティブ赤外線法に用いる照射設備は, はく離検知の程度に大きな影響を及ぼす そこで, 本研究では, 遠赤外線, キセノンランプ, およびハロゲンランプを用いた場合のコンクリート平板の照射試験および非定常熱伝導解析を行い, 熱伝導の挙動を確認した また, 照射条件を検討するために,

More information

< E28F4390DD8C762E786477>

< E28F4390DD8C762E786477> 5. 数量計算 5-74 5-75. 数量総括表項目断面修復工 ( その) 仕 様 単位 数 量 備 考 ケレン有りケレン無し 上部工補修工 修復面積 ( 左官工法 ) m 2 0.090 0.96 はつり面積 t=50mm( 推定値 ) m 2 0.090 0.96 修復材料ポリマーセメントモルタル m 3 0.005 0.02 m 3 0.04 殻運搬 処理無筋コンクリート殻 t 0.033 修復面積

More information

Microsoft Word - H20アップ原稿-最終(NEXCO修正版)

Microsoft Word - H20アップ原稿-最終(NEXCO修正版) 報告 凍結防止剤による鋼橋 RC 床版の塩害劣化に関する実橋調査 本荘淸司 *1, 横山和昭 *2, 藤原規雄 *3, 葛目和宏 *4, 牧博則 *5 Field Investigation of Deteriorated RC Slabs on Steel Girder by Chloride Attack of Deicing Salt Kiyoshi HONJO *1, Kazuaki YOKOYAMA

More information

<4D F736F F D2091E682508FCD816091E682528FCD95F18D908F912E444F43>

<4D F736F F D2091E682508FCD816091E682528FCD95F18D908F912E444F43> http://www.townkamiita.jp - 1 - - 2 - 補助事業(1/2)/2)長寿命化修繕計画 第 1 章業務概要 1.1 業務目的本業務は 板野郡上板町が管理する橋長 15m 以上の橋梁において 橋梁修繕工事に先立ち 橋梁の点検調査を行うものである また この調査結果は これら管理橋梁の 長寿命化修繕計画 を策定するための基礎資料となるものである 長寿命化修繕計画 について

More information

<4D F736F F D F88DB8E9D8AC7979D82C98AD682B782E9918A926B8E9697E1>

<4D F736F F D F88DB8E9D8AC7979D82C98AD682B782E9918A926B8E9697E1> 作成日平成 年 月 日番号タイトル桟橋の現地調査についてキーワード内容答答後の対応維持管理に関する相談事例 桟橋上部コンクリートの防食 エポキシ鉄筋 鉄筋腐食調査 塩化物イオン濃度試験 圧縮強度試験 中性化試験 桟橋式岸壁は昭和 年に桟橋上部工に流電陽極 ( 亜鉛防食板 ) エポキシ樹脂 裸鉄筋を施しており 平成 年度までその防食効果をモニタリングしている これらの防食効果を確認 および鉄筋電位等と鉄筋腐食度及び塩化物イオン浸透状況との関係を整理し

More information

Microsoft Word - 第5章.doc

Microsoft Word - 第5章.doc 第 5 章表面ひび割れ幅法 5-1 解析対象 ( 表面ひび割れ幅法 ) 表面ひび割れ幅法は 図 5-1 に示すように コンクリート表面より生じるひび割れを対象とした解析方法である. すなわち コンクリートの弾性係数が断面で一様に変化し 特に方向性を持たない表面にひび割れを解析の対象とする. スラブ状構造物の場合には地盤を拘束体とみなし また壁状構造物の場合にはフーチングを拘束体として それぞれ外部拘束係数を定める.

More information

§1 業務概要

§1 業務概要 48 号橋 ( 松の木橋 ) 平成 25 年度 松伏町 1. 橋梁長寿命化修繕計画の背景と目的 1.1 背景 一般的に橋梁の寿命は 50 年から 60 年と言われており 松伏町では 高度成長期 ( 昭和 30 年 ~ 昭和 48 年 ) に整備された多くの橋梁が近い将来に更新時期を迎え 今後 これらの橋梁に対する維持管理および架け替え費用が増加する傾向にある 橋梁の維持管理費や更新費が年々減少傾向にあるなかで

More information

<4D F736F F F696E74202D FC92F9817A D815B838B8E9E82CC88D98FED94AD8CA981698BB497C095D2816A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D FC92F9817A D815B838B8E9E82CC88D98FED94AD8CA981698BB497C095D2816A2E707074> パトロール時の異常発見 ( 案 ) ( 橋梁編 ) 日常巡回における橋梁異常の気づきと報告 平成 22 年 12 月 東北地方整備局 道路部道路管理課 橋の構成要素と損傷の特徴 P1 出展 ) 道路巡回のポイント ( 案 ) ( 社 ) 東北建設協会 日常巡回における橋梁の異常発見について パトロール車内からの目視及び走行時の異常音 振動により 下記の異常を発見することは可能です (1) 路面の異常

More information

様式及び記入例 (3) 点検結果一覧表 ( その 1) 半田市橋梁点検 補修設計業務 橋梁諸元 定期点検結果 整理番号 橋梁 ID 橋梁名 橋梁形式 径間 長根橋 ( 上流側 ) PC 単純プレテンホロー桁橋 1 橋種 PC 橋 有効 橋長 幅員 橋面積 (m) (m) (m2) 供

様式及び記入例 (3) 点検結果一覧表 ( その 1) 半田市橋梁点検 補修設計業務 橋梁諸元 定期点検結果 整理番号 橋梁 ID 橋梁名 橋梁形式 径間 長根橋 ( 上流側 ) PC 単純プレテンホロー桁橋 1 橋種 PC 橋 有効 橋長 幅員 橋面積 (m) (m) (m2) 供 名 形式 径間 00002 長根橋 ( 上流側 ) 2.05 3.85 66.9 H4.2 24 その他 ( 後打ちコンひびわれ ) e B 以外 その他 ( 型枠材剥がれ ) e B その他 ( 目地材はみだし ) e B 漏水 遊離石灰 d B 路面の凹凸 e M 舗装ひびわれ d B 土砂詰まり e M 中央分離帯 その他 ( フン害 ) e M 排水ます土砂詰まり e M 添架物その他 (

More information

1. 研究背景 目的 2. 使用機器 3. 橋梁点検システム 4. 選定橋梁 5. 安全対策 橋梁点検フロー 6. 計測結果 計測条件 7. まとめ - 2 -

1. 研究背景 目的 2. 使用機器 3. 橋梁点検システム 4. 選定橋梁 5. 安全対策 橋梁点検フロー 6. 計測結果 計測条件 7. まとめ - 2 - ひび割れ計測機と飛行ロボットによる橋梁点検支援システムに関する研究 大阪市立大学大学院教授プロジェクトリーダー 山口隆司大阪市立大学大学院学生堂ノ本翔平菱田伸鉄工業 ( 株 ) 菱田聡クモノスコーポレーション ( 株 ) 藤田誠二近畿地方整備局道路部, 近畿技術事務所, 大阪国道事務所 - 1 - 1. 研究背景 目的 2. 使用機器 3. 橋梁点検システム 4. 選定橋梁 5. 安全対策 橋梁点検フロー

More information

様式 ( その2) 状況写真 ( 損傷状況 ) 部材単位の判定区分がⅡ Ⅲ 又はⅣの場合には 直接関連する不具合の写真を記載のこと 写真は 不具合の程度が分かるように添付すること 上部構造 ( 主桁 ) 判定区分: Ⅰ 写真 1 床版 01 上部構造 ( 横桁 ) 判定区分: Ⅲ 写真 2 竪壁 0

様式 ( その2) 状況写真 ( 損傷状況 ) 部材単位の判定区分がⅡ Ⅲ 又はⅣの場合には 直接関連する不具合の写真を記載のこと 写真は 不具合の程度が分かるように添付すること 上部構造 ( 主桁 ) 判定区分: Ⅰ 写真 1 床版 01 上部構造 ( 横桁 ) 判定区分: Ⅲ 写真 2 竪壁 0 別紙 3 点検表記録様式 様式 1( その1) 橋梁名 管理者名等 橋梁名 路線名 起点側 緯度 35 08 02.710 経度 136 09 16.840 上出石寺線 2 号橋 ( フリガナ ) カミデイシデラセンニゴウキョウ 上出石寺線 近江八幡市安土町上出 管理者名 点検実施年月日 路下条件 代替路の有無 自専道 or 一般道 緊急輸送道路占用物件 ( 名称 ) 近江八幡市 2015.9.18

More information

スライド 1

スライド 1 日本コンクリート技術株式会社 Japan Concrete Technology Co.LTD (JC-tech) JC-tech ) JC-tech ( 国土交通省中部地整発注 ) ( 国土交通省東北地整発注 ) 2 比較する従来技術 ( 従来工法 ) ひび割れ誘発目地の設置 新技術の概要及び特徴本工法は 壁状コンクリート構造物の構築において 水和熱抑制型超遅延剤 ND リターダー を添加したコンクリートを壁体下部に打ち込むことにより

More information

KEN0109_施工技術の動向-三.indd

KEN0109_施工技術の動向-三.indd 施工技術の動向 橋梁補修工の新規制定歩掛について 国土交通省総合政策局公共事業企画調整課 1. 国土交通省では平成 26 年度土木工事標準歩掛に 橋梁補修工 3 工種の歩掛を新規に制定した 本稿では, 調査状況や歩掛制定の検討内容について, その概要を紹介する 2. 近年の橋梁補修工事の増加により全国的に歩掛制定の要望があったことから, 施工実態調査を実施した 調査の規模としては, 国土交通省および都道府県ならびに政令市が行っている橋梁補修工事を対象としている

More information

西松建設株式会社

西松建設株式会社 Application of Pipe Cooling Method in Side Wall of Caissons * Tomoki Ito ** Kuniyoshi Yamashita 1.5 m 1 3 4 5 15.5 m 1.5 m 1.5 m 33.75 m σ ck=4 N/mm * 1 ** ( ) ( )( : ( )) パイプクーリングの計画と予測解析 1 パイプクーリングの計画

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.28

コンクリート工学年次論文集 Vol.28 論文橋梁コンクリート部材の維持管理シナリオの策定 細江育男 * 加藤一郎 * 広瀬道夫 * 森本博昭 * 要旨 : 岐阜県における既設橋梁の最適な維持管理計画を策定するため, 岐阜県独自の橋梁点検マニュアルによる点検結果を活用して,LCC 型のマネジメントの考え方に基づいた維持管理シナリオを検討した その結果, 鉄筋コンクリート床版とプレストレストコンクリート上部工 ( 以下 PC 上部工と記す )

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.34

コンクリート工学年次論文集 Vol.34 論文赤外線サーモグラフィ法における向上のための検討 林詳悟 *1 橋本和明 *2 *3 明石行雄 要旨 : 赤外線サーモグラフィ法は 赤外線カメラの性能やコンクリート表面の状態によってが大きく異なる 筆者らは, 赤外線カメラによる損傷の検出限界をコンクリート試験体にて確認し, また, 遠赤外線フーリエ分光分析を実施することでコンクリート表面状態によって赤外線の放射率が異なることを確認した さらに,

More information

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 (

8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 ( 8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 8.2 支承取替工 8.3 沓座拡幅工 8.4 桁連結工 8.5 現場溶接鋼桁補強工 8.6 ひび割れ補修工 ( 充てん工法 ) 8.7 ひび割れ補修工 ( 低圧注入工法 ) 8.8 断面修復工 ( 左官工法 ) 8.9 表面被覆工 ( 塗装工法 ) 3-8-1 8 章橋梁補修工 8.1 橋梁地覆補修工 ( 撤去 復旧 ) 旧高欄の撤去を含めた地覆コンクリートの撤去

More information

<4D F736F F D E C982A882AF82E98E E968D8082D682CC91CE899E82C982C282A282C4>

<4D F736F F D E C982A882AF82E98E E968D8082D682CC91CE899E82C982C282A282C4> 20180410 評価室事務局 インスペクションにおいて指摘された劣化事象についての考え方 Ⅰ インスペクションに基づく劣化事象への対応の考え方インスペクションで指摘された劣化事象は 様式 8 添付図面 維持保全計画の中で 今回補修するもの 維持保全計画に記載して将来対応とするもの に区別して 全ていずれかの対応を行う必要があります 評価基準 及び認定基準に規定されている構造耐力上主要な部分に著しい劣化事象が生じている部分及び雨漏りが生じている部分

More information

別紙 3 点検表記録様式 様式 1( その1) 橋梁名 所在地 管理者名等 橋梁名 路線名 所在地 起点側 緯度 経度 学園橋 ( フリガナ ) ガクエンバシ 町道上中下中線 鹿児島県熊毛郡南種子町中之下 管理者名 点検実施年月日 路下条件 代替路の有無 自専道

別紙 3 点検表記録様式 様式 1( その1) 橋梁名 所在地 管理者名等 橋梁名 路線名 所在地 起点側 緯度 経度 学園橋 ( フリガナ ) ガクエンバシ 町道上中下中線 鹿児島県熊毛郡南種子町中之下 管理者名 点検実施年月日 路下条件 代替路の有無 自専道 別紙 3 点検表記録様式 様式 1( その1) 橋梁名 所在地 管理者名等 橋梁名 路線名 所在地 起点側 緯度 30 24 21 経度 130 54 5 学園橋 ( フリガナ ) ガクエンバシ 町道上中下中線 鹿児島県熊毛郡南種子町中之下 管理者名 点検実施年月日 路下条件 代替路の有無 自専道 or 一般道 緊急輸送道路占用物件 ( 名称 ) 鹿児島県熊毛郡南種子町 2017.9.26 河川 有

More information

Microsoft PowerPoint - 03_HP掲載資料(詳細).pptx

Microsoft PowerPoint - 03_HP掲載資料(詳細).pptx 名古屋高速道路の大規模修繕計画について 平成 27 年 7 月 8 日 名古屋高速道路公社 名古屋高速道路の大規模修繕計画について 策定経緯 H25.7.30 名古屋高速道路の長期維持管理及び大規模修繕等に関する技術検討委員会 を設置 名古屋高速道路を将来にわたって健全な状態で管理していくため 構造物の大規模な修繕等の必要性や実施に必要な環境整備などを含め 長期的な視点での維持管理のあり方について技術的観点から検討を行うため

More information

< F2D32362D C8E86816A E D815B>

< F2D32362D C8E86816A E D815B> 26. 1. テストハンマーによる強度推定調査要領 2. ひび割れ発生状況調査要領 3. 非破壊試験によるコンクリート構造物中の配筋状態及びかぶり測定要領 4. 微破壊 非破壊試験によるコンクリート構造物の強度測定要領 -799- ( 白紙 ) -800- 国官技第 61 号 平成 13 年 3 月 29 日 大臣官房技術調査課長から各地方整備局企画部長あて について 土木コンクリート構造物の耐久性を向上させる観点から

More information

Microsoft Word - KSスラブ 論文.doc

Microsoft Word - KSスラブ 論文.doc トラス筋を用いた軽量スラブ (KS スラブ ) 所属名 : 極東工業 ( 株 ) 発表者 : 牛尾亮太 1. はじめに都市再開発にともなうペデストリアンデッキ用床版, 歩道橋, 水路蓋といった比較的小さい荷重が作用する場所への適用を前提として, 軽量スラブ ( 以下 KS スラブ ) の開発 1) を行った.KS スラブは高流動コンクリートを使用した上下面の薄肉コンクリート版とトラス筋を結合した構造である.

More information

道路橋の耐震設計における鉄筋コンクリート橋脚の水平力 - 水平変位関係の計算例 (H24 版対応 ) ( 社 ) 日本道路協会 橋梁委員会 耐震設計小委員会 平成 24 年 5 月

道路橋の耐震設計における鉄筋コンクリート橋脚の水平力 - 水平変位関係の計算例 (H24 版対応 ) ( 社 ) 日本道路協会 橋梁委員会 耐震設計小委員会 平成 24 年 5 月 道路橋の耐震設計における鉄筋コンクリート橋脚の水平力 - 水平変位関係の計算例 (H24 版対応 ) ( 社 ) 日本道路協会 橋梁委員会 耐震設計小委員会 平成 24 年 5 月 目次 本資料の利用にあたって 1 矩形断面の橋軸方向の水平耐力及び水平変位の計算例 2 矩形断面 (D51 SD490 使用 ) 橋軸方向の水平耐力及び水平変位の計算例 8 矩形断面の橋軸直角方向の水平耐力及び水平変位の計算例

More information

< F2D8F C7689E F97702E6A7464>

< F2D8F C7689E F97702E6A7464> 北海道橋梁長寿命化修繕計画 平成 2 2 年 1 2 月 北海道建設部土木局道路課道路計画グループ 目 次 1 橋梁長寿命化修繕計画の基本方針 2 橋梁長寿命化修繕計画の流れ 3 橋梁点検及び日常的な維持管理方針 ( 1 ) 橋梁点検 ( 2 ) 日常的な維持管理 4 橋梁長寿命化修繕計画の策定 ( 1 ) 橋梁のグルーピング ( 2 ) 健全度の評価 1 ) 評価対象 2 ) 評価単位 3 ) 評価方法

More information

<4D F736F F D B F090CD82C982C282A282C42E646F63>

<4D F736F F D B F090CD82C982C282A282C42E646F63> 1/8 温度応力解析についてアサヒコンサルタント 佃建一 1. はじめに解析は有限要素法 (FEM) と言われる数値解析手法で行ないます 一言で表現すれば 微分方程式で記述できるような物理現象 ( 熱現象 構造力学など ) に対して コンピュータを用いて近似解を求める手法です 右図のように解析する領域 ( 構造物 地盤 ) を 3 角形や 4 角形 ( 二次元や三次元 ) に細分割し ( 要素 )

More information

平成 29 年度事業報告 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 平成 29 年度事業の概要 当会計年度における県内の経済は 公共投資では大型案件の増加等により 景気は回復基調にありましたが 県が行う土木事業については 減少傾向にありました 平成 29 年度の

平成 29 年度事業報告 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 30 年 3 月 31 日まで ) 平成 29 年度事業の概要 当会計年度における県内の経済は 公共投資では大型案件の増加等により 景気は回復基調にありましたが 県が行う土木事業については 減少傾向にありました 平成 29 年度の 平成 29 年度事業報告 ( 平成 29 年 4 月 1 日から平成 3 年 3 月 31 日まで ) 平成 29 年度事業の概要 当会計年度における県内の経済は 公共投資では大型案件の増加等により 景気は回復基調にありましたが 県が行う土木事業については 減少傾向にありました 平成 29 年度の事業につきましては事業活動方針に基づき 建設事業において品質の良い調達ができるよう 品質検査 ( 監督補助

More information

強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着

強度のメカニズム コンクリートは 骨材同士をセメントペーストで結合したものです したがって コンクリート強度は セメントペーストの接着力に支配されます セメントペーストの接着力は 水セメント比 (W/C 質量比 ) によって決められます 水セメント比が小さいほど 高濃度のセメントペーストとなり 接着 コンクリートの強度 コンクリートの最も重要な特性は強度です ここでは まず コンクリート強度の基本的特性について解説し 次に 呼び強度および配合強度がどのように設定されるか について説明します 強度のメカニズム 強度の影響要因 強度性状 構造物の強度と供試体強度 配合 ( 調合 ) 強度と呼び強度の算定 材料強度のばらつき 配合強度の設定 呼び強度の割増し 構造体強度補正値 舞鶴市および周辺部における構造体強度補正値

More information

<8CBB8BB58C9F8DB E B D891A D9C91A A2E786C73>

<8CBB8BB58C9F8DB E B D891A D9C91A A2E786C73> 一戸建て用 第 1 面 現地調査用 現況検査チェックシート 木造 鉄骨造も含む 戸建住宅 基本情報 検査対象住宅 住宅所有者 様邸 所在地 検査依頼主 会社名 担当者 現況検査立会者 会社名 担当者 構造 木造 S 造 階数 地上階 地下階 建築時期 S H 年延床面積. m2 検査事業者名称 資格 一級建築士 登録第号 氏名 印 建築士事務所 一級建築士事務所 知事登録第号 建築士事務所名 住所

More information

市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月

市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月 市民皆様が安心して利用していただくために 佐伯市橋梁長寿命化修繕計画 佐伯市建設課 2018 年 12 月 目 次 これまでの橋梁維持管理の取り組み 1 1 橋梁長寿命化修繕計画の策定 ( 平成 25 年 3 月 ) 1 2 橋梁長寿命化修繕計画の対象橋梁 1 3 橋梁長寿命化修繕計画に沿った維持管理の実施状況 2 4 橋梁長寿命化修繕計画に沿った維持管理の結果 3 5 今後の橋梁の維持管理に向けて

More information

京都大学博士 ( 工学 ) 氏名宮口克一 論文題目 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用した断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 本論文は, 塩害を受けたコンクリート構造物の対策として一般的な対策のひとつである, 断面修復工法を検討の対象とし, その耐久性をより

京都大学博士 ( 工学 ) 氏名宮口克一 論文題目 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用した断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( 論文内容の要旨 ) 本論文は, 塩害を受けたコンクリート構造物の対策として一般的な対策のひとつである, 断面修復工法を検討の対象とし, その耐久性をより 塩素固定化材を用いた断面修復材と犠牲陽極材を併用し Titleた断面修復工法の鉄筋防食性能に関する研究 ( Abstract_ 要旨 ) Author(s) 宮口, 克一 Citation Kyoto University ( 京都大学 ) Issue Date 2015-01-23 URL https://doi.org/10.14989/doctor.k18 Right Type Thesis

More information

Microsoft Word - 要領.doc

Microsoft Word - 要領.doc テストハンマーによるコンクリート強度推定要領 平成 25 年 7 月 熊本県土木部 テストハンマーによるコンクリート強度推定要領本要領は 硬化コンクリートのテストハンマー強度の試験方法 ( 案 ) (2010 制定コンクリート標準示方書 [ 規準編 ] JSCE-G 504-2007) 及び テストハンマーによる強度推定調査の 6 つのポイント ( 平成 13 年 独立行政法人土木研究所 ) を参考に作成したものです

More information

<4D F736F F F696E74202D208D E9197BF28947A957A89C2208E9197BF C90DD937996D82091BD93638E81>

<4D F736F F F696E74202D208D E9197BF28947A957A89C2208E9197BF C90DD937996D82091BD93638E81> AI 技術によるひび割れ自動検知を活用した コンクリート構造物の画像ベース点検 多田佳史 1 画像ベース点検とは 概要 東設土木コンサルタントの 15 年以上の取り組み 画像ベース点検のメリットと課題 AI 技術導入による新 画像ベース点検 今後の展望 2 画像ベース点検とは インフラ構造物の点検を 近接目視ではなく 画像をベースとして行う点検で 1 撮影 2 画像処理 3 変状検知からなる 車載カメラでトンネル壁面撮影

More information

- 四国中央市橋梁定期点検マニュアル - 平成 24 年 1 月 四国中央市建設部建設課

- 四国中央市橋梁定期点検マニュアル - 平成 24 年 1 月 四国中央市建設部建設課 四国中央市橋梁定期点検マニュアル 平成 24 年 1 月 四国中央市建設部建設課 目次 第 1 章 総則....1 1.1 点検の目的....1 1.2 適用の範囲....2 1.3 点検対象橋梁及び点検の頻度....3 1.4 安全対策....4 1.5 マニュアルの修正....5 第 2 章 点検要領....6 2.1 点検項目....6 2.2 点検体制....8 2.3 点検方法....9

More information

国土技術政策総合研究所研究資料

国土技術政策総合研究所研究資料 第 1 章 塗装鉄筋の性能に関する基礎的検討 1.1 はじめに 塗装鉄筋は鉄筋の防錆が本来求められる機能であり 各種試験によりその有効性 ( 性能 ) が確認されている 1) しかし その性能については 塗膜が健全であるという前提に立っ ており 例えば施工中に塗膜に大きな力を受けた場合 あるいは供用後に繰返し大きな荷重が作用した場合に 防食対策としての塗膜が健全であるかについては 十分な検討がなされていない

More information

<4D F736F F F696E74202D2091B98F9D8E9697E18F FAC8B7B8E528F4390B3816A205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D2091B98F9D8E9697E18F FAC8B7B8E528F4390B3816A205B8CDD8AB B83685D> 床版は 死荷重による発生応力に比べ 活荷重による発生応力の割合が高い部材である その ため 自動車交通量の増大と車両の大型化がみられた 1965 年 ( 昭和 40 年 ) 前後から コンクリートの 剥離 陥没あるいは抜け落ちといった損傷事例が顕著になり それ以降 鉄筋コンクリート床版の損 傷問題は道路橋の維持管理上の大きな課題となっている 鉄筋コンクリート床版は 4 方向に荷重分配を行う等方性に近い版として設計されているが

More information

資料 2 輪荷重走行試験の既往データ 1. 概要 道路橋 RC 床版の損傷メカニズムの解明には, 輪荷重走行試験機を活用した研究が大きく寄与してきた. 輪荷重走行試験機は, 任意の荷重を作用させながら往復運動するもので国内に十数機が設置され, 精力的な研究が行なわれてきた. 輪荷重走行試験機はその構

資料 2 輪荷重走行試験の既往データ 1. 概要 道路橋 RC 床版の損傷メカニズムの解明には, 輪荷重走行試験機を活用した研究が大きく寄与してきた. 輪荷重走行試験機は, 任意の荷重を作用させながら往復運動するもので国内に十数機が設置され, 精力的な研究が行なわれてきた. 輪荷重走行試験機はその構 資料 2 輪荷重走行試験の既往データ 1. 概要 道路橋 RC 床版の損傷メカニズムの解明には, 輪荷重走行試験機を活用した研究が大きく寄与してきた. 輪荷重走行試験機は, 任意の荷重を作用させながら往復運動するもので国内に十数機が設置され, 精力的な研究が行なわれてきた. 輪荷重走行試験機はその構造から, フライホイール等の回転力を往復運動に変換し鉄輪を介して載荷を行うクランク式試験機と移動台車に駆動装置を搭載しゴムタイヤを介して載荷を行う自走式試験機に大別される.

More information

イマー ) とコテ塗用 ( 断面増厚 ) の仕様の異なる 2 種類のポリマーセメントモルタルを交互に施工することによって, 既設床版と補強部材の一体化を強固に図っている さらに施工を下面から行うため, 交通に障害を与えず, 床版振動下にあっても既設床版と増厚部が一体化するものである 位計を設置してた

イマー ) とコテ塗用 ( 断面増厚 ) の仕様の異なる 2 種類のポリマーセメントモルタルを交互に施工することによって, 既設床版と補強部材の一体化を強固に図っている さらに施工を下面から行うため, 交通に障害を与えず, 床版振動下にあっても既設床版と増厚部が一体化するものである 位計を設置してた コンクリート工学年次論文集,Vol.38,No.2,2016 報告下面増厚工法によって補強された大垣橋 RC 床版の 20 年経過後の補強効果について 財津公明 *1 細井正也 *2 松井繁之 *3 三ツ井達也 *4 要旨 : 補強後 20 年経過時点における下面増厚工法 (PSR 工法 ) の補強効果の持続性を確認することを目的として, 基礎データ採取のために現場にて走行試験を実施した なお, 補強

More information

数量総括表 東広畔橋 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 m 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック

数量総括表 東広畔橋 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 m 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック 数量総括表 工 種 種別規格単位 数 量 摘 要 ひびわれ注入工ひびわれ注入エポキシ樹脂系 24 表面含浸工 ひびわれ注入 ひびわれ注入 表面含浸 エポキシ樹脂系 IPH システム同工法 329 横 下向き注入 エポキシ樹脂系 IPHシステム同工法 317 上向き注入 サンハイドロック L 同工法 2 633 W=95kg ひびわれ充填工 ひびわれ充填 シリコーン系シーリング材 2 ひびわれ幅 =5.0

More information

設されたサンドイッチ床版では床版上鋼板に設置されたコンクリート打設孔 ( 以下 打設孔 ) から水分が浸入し 内部コンクリートの砂利化が進行し 上鋼板のたわみ等による舗装の損傷が報告されている 1) 現在では 輪荷重走行位置に打設孔を設けない あるいは打設孔を閉塞する等の改良が行われているが 長万部

設されたサンドイッチ床版では床版上鋼板に設置されたコンクリート打設孔 ( 以下 打設孔 ) から水分が浸入し 内部コンクリートの砂利化が進行し 上鋼板のたわみ等による舗装の損傷が報告されている 1) 現在では 輪荷重走行位置に打設孔を設けない あるいは打設孔を閉塞する等の改良が行われているが 長万部 平成 26 年度 サンドイッチ床版補修について 一般国道 37 号長万部橋における床版補修の施工事例 函館開発建設部八雲道路事務所工務課 成田勇太藤井大道寒地土木研究所寒地道路保全チーム星卓見 長万部橋は道南と道央を連絡する主要幹線道路である国道 5 号と国道 37 号が交差する広域交通の要衝地の国道 37 号側に位置し 平成 12 年度にサンドイッチ床版構造橋に架替えを行っている 近年 橋面舗装の劣化が著しく

More information

3-1 2 修繕工事の実態 ( ヒアリング ) 計画修繕は 定期点検等で明らかになった建物の劣化の補修のため 調査 診断 修繕計画の作成 工事の実施へと 区分所有者の合意を形成しつつ 進められる 当勉強会で実施したヒアリングより 管理会社による点検 定期点検は 1 回 / 年の頻度で行っている 目視

3-1 2 修繕工事の実態 ( ヒアリング ) 計画修繕は 定期点検等で明らかになった建物の劣化の補修のため 調査 診断 修繕計画の作成 工事の実施へと 区分所有者の合意を形成しつつ 進められる 当勉強会で実施したヒアリングより 管理会社による点検 定期点検は 1 回 / 年の頻度で行っている 目視 3-1 共同住宅の修繕工事 1 修繕工事の実態 共同住宅では 発生した不具合を修繕する工事だけでなく 長期修繕計画に基づき積み立てた修繕積立金を用いた計画修繕等が行われている マンション管理会社 (A 社 ) の受注した工事 計画修繕工事実施時の資金調達 計画修繕の工事資金は修繕積立金で賄うことが多い 大規模修繕工事 ( 計画修繕工事のうち足場を設置したもの )1.9% 計画修繕工事 ( 屋上防水工事

More information

<4D F736F F D FC92E881698AC48E8B8AAF816A89F090E B95B62E646F6378>

<4D F736F F D FC92E881698AC48E8B8AAF816A89F090E B95B62E646F6378> 微破壊 非破壊試験によるコンクリート構造物 の強度測定要領 ( 解説 ) 平成 24 年 3 月 国土交通省大臣官房技術調査課 目 次 1. 適用範囲... 1 2. 強度測定要領の解説事項... 1 (1) 測定要領 6.1 試験法について について... 1 (2) 測定要領 3.2 事前準備 (3) 検量線の作成 について... 2 (3) 測定要領 6.2 測定者 について... 2 (4)

More information

改定対照表(標準単価)

改定対照表(標準単価) 目次 標準単価移行にともない 第 Ⅵ 編市場単価の 2 区画線工 3 高視認性区画線工 19 排水構造物工の 3 工種は廃止 目次 6-4 削除 頁 6-5 削除 6-13 削除 7-1 7-2 7-3 7-4 7-5 7-6 7-7 頁 7-8 7-9 7-10 7-11 頁 7-12 7-13 7-14 7-15 7-16 改定前 改定後 ( 平成 30 年 1 月 4 日以降適用 ) 7-17

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.25

コンクリート工学年次論文集 Vol.25 22 報告継手部を有する連続繊維補強材により下面増厚補強した RC はりの疲労性状 小田切芳春 *1 辻幸和 *2 岡村雄樹 *3 小林朗 *4 要旨 : 性能が低下した道路橋 RC 床版の補修 補強対策は, 非常に重要な課題である この補強工法としては, 吹付け下面増厚補強工法がある 本研究では, 補強材に炭素繊維の連続繊維補強材 ( 以下 CFRP) を使用し, 継手部を有する CFRP と継手部が無い

More information

勝浦市橋梁長寿命化修繕計画 平成 25 年 3 月 勝浦市都市建設課

勝浦市橋梁長寿命化修繕計画 平成 25 年 3 月 勝浦市都市建設課 勝浦市橋梁長寿命化修繕計画 平成 25 年 3 月 勝浦市都市建設課 勝浦市橋梁長寿命化修繕計画 1. 長寿命化修繕計画の目的 1 2. 長寿命化修繕計画の対象橋梁 1 3. 健全度の把握及び日常的な維持管理に関する基本的な方針 2 4. 長寿命化及び修繕 架替えに係る費用の縮減に関する基本的な方針 2 5. 対象橋梁ごとの概ねの次回点検時期及び修繕内容と時期 2 6. 長寿命化修繕計画による効果

More information

<4D F736F F F696E74202D B78EF596BD89BB82CC8EE888F882AB C8E86816A F4390B3205B8CDD8AB B83685D>

<4D F736F F F696E74202D B78EF596BD89BB82CC8EE888F882AB C8E86816A F4390B3205B8CDD8AB B83685D> 41 農道路肩 農道法面の補修 対象施設 : 農道施設の区分 : 農道本体対象活動 : 農道路肩 農道法面の補修 農道路肩 農道法面において 侵食 崩壊また ブロック積みや石積み等において 隙間 ひび割れ 欠損などがあり 施設の安全性が十分でない場合な 農道路肩 農道法面の侵食箇所等を補修します また ブロック積みや石積み等の補修又は積み直しをします このことにより 農道利用者の安全な通行が可能となる

More information

国土技術政策総合研究所 研究資料

国土技術政策総合研究所 研究資料 2. 調査結果の整理 2.1. 架替橋梁の内訳表 -2.1(a)(b)(c)(d) に 昭和 52 年度 昭和 61 年度 平成 8 年度 及び 平成 18 年度調査における架替橋梁の道路種別毎の橋種内訳を示す また 図 -2.1(a)(b) には 昭和 62 年から平成 18 年までの架替橋梁の橋種別内訳を示す 全架替橋梁数は 昭和 52 年度調査から平成 8 年度調査までそれぞれ 1545 橋

More information

複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法

複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 FRP 材料 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 接合方法 複合構造レポート 09 FRP 部材の接合および鋼と FRP の接着接合に関する先端技術 目次 第 1 部 FRP 部材接合の設計思想と強度評価 第 1 章 FRP 構造物の接合部 3 1.1 FRP 材料 3 1.2 FRP 構造物における各種接合方法の分類と典型的な部位 3 1.2.1 接合方法の種類 3 1.2.2 FRP 構造物における接合部 9 1.3 国内外における FRP 接合部の設計思想

More information

<4D F736F F D BAD937891AA92E CC816988C4816A F090E0816A2E646F63>

<4D F736F F D BAD937891AA92E CC816988C4816A F090E0816A2E646F63> 微破壊 非破壊試験によるコンクリート構造物 の強度測定要領 ( 案 ) ( 解説 ) 平成 21 年 4 月 国土交通省大臣官房技術調査課 090518 目 次 1. 適用範囲 1 2. 強度測定要領 ( 案 ) の解説事項 (1) 測定要領 ( 案 )3 測定方法について 1 (2) 測定要領 ( 案 )4 測定者要件について 2 (3) 測定要領 ( 案 )5 事前準備について 2 (4) 測定要領

More information

資料 1 3 小規模附属物点検要領 ( 案 ) の制定について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

資料 1 3 小規模附属物点検要領 ( 案 ) の制定について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 資料 1 3 小規模附属物点検要領 ( 案 ) の制定について Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism 1. 小規模附属物点検要領の構成 目次 1. 適用範囲 2. 点検の目的 3. 用語の定義 4. 点検の基本的な考え方 5. 片持ち式 5-1 点検等の方法 5-2 点検の頻度 5-3 点検の体制 5-4 対策の要否の判定 5-5

More information

<322E318AEE91628E9197BF2E786C73>

<322E318AEE91628E9197BF2E786C73> . 基礎資料橋梁長寿命化修繕計画に伴う基礎資料として 道路橋に関する基礎データ収集要領 ( 案 ) ( 国土交通省国土技術政策総合研究所平成 19 5 月 ) に準じ対象橋梁の現地調査 ( 橋梁点検 ) が行われており この調査結果に基づき現橋梁の整理を行う.1 管理橋梁の現状 (1) 町内の橋梁数本町が管理する道路橋は 現在 159 橋 (1 3 月現在 ) あるが 架設次の分かっているものは7

More information

松本橋 橋梁補修一般図 側面図 S=1:200 橋長 L= 荒 崎 古 浜 補修 橋脚 ひびわれ注入工 断面修復工 横桁断面番号 [C1] [C2] [C3] [C4] [C5] [C6] [

松本橋 橋梁補修一般図 側面図 S=1:200 橋長 L= 荒 崎 古 浜 補修 橋脚 ひびわれ注入工 断面修復工 横桁断面番号 [C1] [C2] [C3] [C4] [C5] [C6] [ 松本橋 橋梁一般図 側面図 S=1:200 橋長 L=127000 20 25376 20 25376 20 25376 20 25376 20 25376 20 荒 崎 古 浜 3800 横桁断面番号 [C1] [C2] [C3] [C4] [C5] [C6] [C7] [C8] [C9] [C10] [C11] [C12] [C13] [C14] [C15] [C16][C17] [C1 平面図

More information

<4D F736F F D CA A89FC92E DB92B792CA A8BAD CC816997D18F4390B3816A2E646F6378>

<4D F736F F D CA A89FC92E DB92B792CA A8BAD CC816997D18F4390B3816A2E646F6378> 別添 1 微破壊 非破壊試験による コンクリート構造物の強度測定要領 平成 24 年 3 月 国土交通省大臣官房技術調査課 目 次 1. はじめに... 1 2. 適用範囲... 1 3. 施工者の実施事項... 1 3.1 試験法の選定... 1 3.2 事前準備... 1 (1) 設計諸元の事前確認... 1 (2) 施工計画書への記載... 1 (3) 検量線の作成 ( 非破壊試験の場合のみ

More information

<4D F736F F F696E74202D F4C434392E18CB882F096DA934982C682B582BD8BB48B AAA97A782C482C982A882AF82E982D082D18A8482EA90A78CE490DD8C CC92F188C482C691CE8DF48CF889CA82CC8C9F8FD85F E7

<4D F736F F F696E74202D F4C434392E18CB882F096DA934982C682B582BD8BB48B AAA97A782C482C982A882AF82E982D082D18A8482EA90A78CE490DD8C CC92F188C482C691CE8DF48CF889CA82CC8C9F8FD85F E7 LCC 低減を目的とした橋脚 RC 巻立てにおけるひび割れ制御設計法の構築と対策効果の検証 平成 28 年 9 月 15 日 ( 公財 ) 大分県建設技術センター大野禎亨 1 1 2 3 4 5 6 7 8 コンセプト背景 目的解決方法選定調査 解析方法調査 解析結果ひび割れ制御設計対策立案まとめ 2 建設時の品質不良 3 建設時の品質確保究極の予防保全 < 土木コンクリート構造物の劣化要因,3 省合同調査,1999

More information

作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) (1.0)

作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) (1.0) 作成 承認 簡単取扱説明書 ( シュミットハンマー :NR 型 ) 2012.1(1.0) 本簡単取扱説明書は あくまで簡易な使用方法についての取扱説明書です ご使用に関 して機器取扱説明書を十分ご理解の上で正しくご使用くださるようお願いします 注意 本簡単取扱説明書は 簡易な使用方法についての取扱説明 書です 詳細については機器取扱説明書十分理解して使用 してください 1 シュミットハンマーの使用方法

More information

電磁波レーダ法による比誘電率分布(鉄筋径を用いる方法)およびかぶりの求め方(H19修正)

電磁波レーダ法による比誘電率分布(鉄筋径を用いる方法)およびかぶりの求め方(H19修正) 電磁波レーダ法による比誘電率分布 ( 鉄筋径を用いる方法 ) およびかぶりの求め方 (H19 修正 ) 概要この方法は 測定した結果をエクセルに入力し 土研がホームページ上で公開し提供するソフトによって計算することを前提にしている 1. 適用電磁波レーダによってかぶりを求める際 鉄筋径を用いて比誘電率分布を求める方法を示す 注その比誘電率を用いてかぶりの補正値 ( 1) を求める方法を示す 注 1

More information

論文 重回帰分析等を用いた再生コンクリートの強度特性に関する評価 高橋智彦 *1 大久保嘉雄 *2 長瀧重義 *3 要旨 : 本研究は, 再生コンクリートの強度およびヤング係数を把握することを目的に実施したものである 再生コンクリートの強度およびヤング係数については既往文献結果を重回帰分析し評価した

論文 重回帰分析等を用いた再生コンクリートの強度特性に関する評価 高橋智彦 *1 大久保嘉雄 *2 長瀧重義 *3 要旨 : 本研究は, 再生コンクリートの強度およびヤング係数を把握することを目的に実施したものである 再生コンクリートの強度およびヤング係数については既往文献結果を重回帰分析し評価した 論文 重回帰分析等を用いた再生コンクリートの強度特性に関する評価 高橋智彦 *1 大久保嘉雄 *2 長瀧重義 *3 要旨 : 本研究は, 再生コンクリートの強度およびヤング係数を把握することを目的に実施したものである 再生コンクリートの強度およびヤング係数については既往文献結果を重回帰分析し評価した さらに, 電力施設のコンクリート解体材を用いて, 再生骨材の特性をパラメータとした試験を実施し, 上記分析結果の適用性について検証した

More information

POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-3 EDM

POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-3 EDM POCO 社の EDM グラファイト電極材料は 長年の技術と実績があり成形性や被加工性が良好で その構造ならびに物性の制御が比較的に容易であることから 今後ますます需要が伸びる材料です POCO 社では あらゆる工業製品に対応するため 各種の電極材料を多数用意しました EDM-1 EDM-200 EDM-200 EDM-200 INDEX EDM グラファイトの分類 電極材料選択の主要ファクタ P2

More information

スライド 1

スライド 1 コンクリート橋の補修 補強 ~ 補修 補強技術とその事例 ~ 平成 28 年 1 月 ( 一社 ) プレストレスト コンクリート建設業協会中部支部 1 コンクリート橋の補修 補強 1 補修 補強の定義 2 補修技術の紹介 3 補強技術の紹介 4 機能向上技術の紹介 2 1 補修 補強の定義 コンクリート標準示方書 維持管理編 では 下記の通り定義 補修 : 第三者への影響の除去あるいは 美観 景観や耐久性の回復もしくは向上を目的とした対策

More information

Microsoft PowerPoint - H24全国大会_発表資料.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - H24全国大会_発表資料.ppt [互換モード] 第 47 回地盤工学研究発表会 モアレを利用した変位計測システムの開発 ( 計測原理と画像解析 ) 平成 24 年 7 月 15 日 山形設計 ( 株 ) 技術部長堀内宏信 1. はじめに ひびわれ計測の必要性 高度成長期に建設された社会基盤の多くが老朽化を迎え, また近年多発している地震などの災害により, 何らかの損傷を有する構造物は膨大な数に上ると想定される 老朽化による劣化や外的要因による損傷などが生じた構造物の適切な維持管理による健全性の確保と長寿命化のためには,

More information

Microsoft Word - 博士論文概要.docx

Microsoft Word - 博士論文概要.docx [ 博士論文概要 ] 平成 25 年度 金多賢 筑波大学大学院人間総合科学研究科 感性認知脳科学専攻 1. 背景と目的映像メディアは, 情報伝達における効果的なメディアの一つでありながら, 容易に感情喚起が可能な媒体である. 誰でも簡単に映像を配信できるメディア社会への変化にともない, 見る人の状態が配慮されていない映像が氾濫することで見る人の不快な感情を生起させる問題が生じている. したがって,

More information

早期劣化橋梁に対するモニタリングの取組み MONITORING FOR CONCRETE BRIDGES WITH EARLY-AGED DETERIORATION 深田宰史 *, 宮下剛 **, 鈴木啓悟 ***, 浦修造 **** Saiji FUKADA, Takeshi MIYASHITA,

早期劣化橋梁に対するモニタリングの取組み MONITORING FOR CONCRETE BRIDGES WITH EARLY-AGED DETERIORATION 深田宰史 *, 宮下剛 **, 鈴木啓悟 ***, 浦修造 **** Saiji FUKADA, Takeshi MIYASHITA, 早期劣化橋梁に対するモニタリングの取組み MONITORING FOR CONCRETE BRIDGES WITH EARLY-AGED DETERIORATION 深田宰史 *, 宮下剛 **, 鈴木啓悟 ***, 浦修造 **** Saiji FUKADA, Takeshi MIYASHITA, Keigo SUZUKI and Syuzo URA ABSTRACT This study have

More information

コンクリート構造物のうき 剥離を検出可能な非破壊検査技術の評価 技術名開発者 NETIS 番号 技術概要 赤外線調査トータルサポートシステム Jシステム ポール打検機 回転式打音診断支援システム S-SJ 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 日本電気株式会社 ( 株 ) ネクスコ東日本エンジ

コンクリート構造物のうき 剥離を検出可能な非破壊検査技術の評価 技術名開発者 NETIS 番号 技術概要 赤外線調査トータルサポートシステム Jシステム ポール打検機 回転式打音診断支援システム S-SJ 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 日本電気株式会社 ( 株 ) ネクスコ東日本エンジ 国土交通本省同時発表 平成 30 年 3 月 29 日総合政策局公共事業企画調整課九州地方整備局 コンクリート構造物のうき 剥離を検出可能な非破壊検査技術 技術評価を実施しました! ~ 次世代社会インフラ用ロボット技術の検証結果 ~ 〇近年 橋梁点検における損傷を検出する様々な非破壊検査技術が開発されてきていることを踏まえ コンクリート構造物のうき 剥離を検出可能な非破壊検査技術 について 10 月

More information

平成23年度

平成23年度 橋梁長寿命化修繕計画 公表版 平成 26 年 6 月 長野県伊那市 1931 1974 2013 1 長寿命化修繕計画策定の背景と目的 背景 長野県伊那市が管理する橋梁は平成 25 年 10 月現在 793 橋 (959 径間 ) あります ( 径間とは橋脚などで支えられている上部工の一跨ぎを意味します ) 今回はその中から 重要な道路網にかかる橋梁または経年劣化の比較的大きい橋梁 171 橋を選定して長寿命化修繕計画策定を行います

More information

Microsoft Word - NJJ-105の平均波処理について_改_OK.doc

Microsoft Word - NJJ-105の平均波処理について_改_OK.doc ハンディサーチ NJJ-105 の平均波処理について 2010 年 4 月 株式会社計測技術サービス 1. はじめに平均波処理の処理アルゴリズムの内容と有効性の度合いを現場測定例から示す まず ほぼ同じ鉄筋かぶりの密接鉄筋 壁厚測定時の平均波処理画像について また ダブル筋 千鳥筋の現場測定例へ平均波処理とその他画像処理を施し 処理画像の差について比較検証し 考察を加えた ( 平均波処理画像はその他の各処理画像同様

More information

コンクリート工学年次論文集 Vol.27

コンクリート工学年次論文集 Vol.27 論文インパクトエコー法における鉄筋の影響に関する考察 渡辺健 * 橋本親典 *2 大津政康 *3 *4 水口裕之 要旨 : インパクトエコー法における鉄筋の影響を検討するため, 鉄筋コンクリート供試体を作製し, 実験的検討を行った その結果, 鉄筋を 本配筋した供試体を用いて, 鉄筋による共振周波数を検出し, その特徴について評価することができた 格子状に鉄筋を配筋した鉄筋コンクリート供試体により,

More information

平成 26 年度建設技術フォーラム発表資料 道路パトロール支援サービス ~ 社会インフラの維持管理業務へのスマートデバイス活用 ~ 平成 26 年 11 月富士通株式会社 Copyright 2014 FUJITSU LIMITED

平成 26 年度建設技術フォーラム発表資料 道路パトロール支援サービス ~ 社会インフラの維持管理業務へのスマートデバイス活用 ~ 平成 26 年 11 月富士通株式会社 Copyright 2014 FUJITSU LIMITED 平成 26 年度建設技術フォーラム発表資料 道路パトロール支援サービス ~ 社会インフラの維持管理業務へのスマートデバイス活用 ~ 平成 26 年 11 月富士通株式会社 Copyright 2014 FUJITSU LIMITED 道路施設の維持管理をめぐる変化と課題 大量の管理道路 限られた体制での道路パトロールと住民通報による現場確認作業により現場担当者の作業負荷が増大 点検頻度とコスト 厳しい財政状況により

More information

<4D F736F F D EBF8AC7979D8AEE8F BD90AC E A82CC89FC92E88A E646F63>

<4D F736F F D EBF8AC7979D8AEE8F BD90AC E A82CC89FC92E88A E646F63> 参考資料 2 品質管理基準 ( 平成 23 年度 ) の改定概要 1/9 主な改定箇所一覧 手引き該当頁 セメント コンクリート 3-4-3 ( 転圧コンクリート コンクリートダム 覆工コンクリート 吹付コンクリートを除く ) ガス圧接 3-4-7 下層路盤工 3-4-9 上層路盤工 3-4-9 セメント安定処理路盤 3-4-10 アスファルト舗装 3-4-11 転圧コンクリート 3-4-13 グースアスファルト舗装

More information

アルカリ骨材反応の概要

アルカリ骨材反応の概要 沖縄県の特殊環境下に適したコンクリート構造物の品質確保に向けた取り組みについて 耐久性設計 ( 塩害 アルカリシリカ反応 ) の歴史 品質確保に向けた取り組み を紹介します. 1 かぶり 35mm の離島架橋野甫大橋 この橋は 沖縄県が復帰して最初の離島架橋である しかし 供用 22 年後には著しい塩害が発生し 撤去 架け替えに至った 写真は撤去直前状況である 主筋 フープ筋の腐食 断面欠損はもとより

More information

スライド 1

スライド 1 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会主催コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 ~ コンクリート構造物の健康寿命を考える ~ 長寿命化のための点検要領について 十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 十河茂幸近未来コンクリート研究会代表一般社団法人コンクリートメンテナンス協会顧問工学博士コンクリート診断士

More information

笹子トンネル天井板落下事故 2012 年 12 月 2 日中央自動車道上り線笹子トンネル天井板のコンクリート板が約 130m にわたって崩落死亡者 9 名負傷者 2 名 Wikipedia より 原因 : 複合的な要因ずさんな点検天井板の設計の未熟さ施工不良 老朽化したインフラ施設に対する維持管理の

笹子トンネル天井板落下事故 2012 年 12 月 2 日中央自動車道上り線笹子トンネル天井板のコンクリート板が約 130m にわたって崩落死亡者 9 名負傷者 2 名 Wikipedia より 原因 : 複合的な要因ずさんな点検天井板の設計の未熟さ施工不良 老朽化したインフラ施設に対する維持管理の 2016 年 2 月 29 日道路の老朽化対策に関する講演会 構造物の維持管理における課題と展望 ( 本格的な維持管理の時代を迎えて ) 山梨大学工学部土木環境工学科地域防災 マネジメント研究センター斉藤成彦 笹子トンネル天井板落下事故 2012 年 12 月 2 日中央自動車道上り線笹子トンネル天井板のコンクリート板が約 130m にわたって崩落死亡者 9 名負傷者 2 名 Wikipedia より

More information

十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 2017 年 ~ 近未来コンクリート研究会代表

十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授 2017 年 ~ 近未来コンクリート研究会代表 一般社団法人コンクリートメンテナンス協会主催コンクリート構造物の補修 補強に関するフォーラム 2018 ~ コンクリート構造物の健康寿命を考える ~ 長寿命化のための点検要領について 十河茂幸 近未来コンクリート研究会代表一般社団法人コンクリートメンテナンス協会顧問工学博士コンクリート診断士 十河茂幸 ( そごうしげゆき ) 略歴 1974 年 ~ 大林組技術研究所所属 2011 年 ~ 広島工業大学工学部教授

More information

生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION.

生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION. 生コンクリートに関する基本情報 ここでは 生コンクリートの製造 供給態勢 生コンを注文する際に必要となる基礎的知識 コンクリート施工の要点について概説します 白鳥生コン株式会社 記事の無断転載を禁じます Copyright SHIRATORI NAMAKON CORPORATION. 白鳥生コン 生コンクリートの製造 供給態勢 コンクリートの製造方法 レディーミクストコンクリート ( 生コン ):

More information

柏市橋梁維持管理計画 概要版 平成 28 年 3 月 柏市

柏市橋梁維持管理計画 概要版 平成 28 年 3 月 柏市 柏市橋梁維持管理計画 概要版 平成 28 年 3 月 柏市 1. 背景と目的 柏市では平成 27 年度末現在, 市内全体で179 橋を管理しています これらの橋梁を安心 安全に保つためには, 経年等による傷みを修理する 維持補修 と東日本大震災のような大きな地震に耐える強度に高める 耐震補強 が必要です 柏市では 維持補修 を計画的 効率的に行い, 橋の寿命を延ばすため, 平成 24 年度に 橋の長寿命化計画

More information

Microsoft Word - じょく層報告(三野道路用)_

Microsoft Word - じょく層報告(三野道路用)_ ミノコートのじょく層に関する検討結果 三野道路株式会社 1. はじめにミノコート ( 以下,MK) は, 中温化剤, 改質剤, 植物繊維からなる特殊改質剤 ( ミノコートバインダ ) を添加した, 最大粒径 5mm のアスファルト混合物を平均厚 15mm 程度で敷均し, 締固めを行う表面処理工法である 本工法の特長として, 高いひび割れ抑制効果が期待できることから, 切削オーバーレイ工事や打換え工事等におけるじょく層

More information

鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ 総論 Ⅰ 適用の範囲 Ⅰ 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼

鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ 総論 Ⅰ 適用の範囲 Ⅰ 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼 鋼道路橋防食便覧 目次 A5 判 592 頁本体価格 7,500 円 平成 26 年 3 月 31 日初版第 1 刷発行平成 29 年 5 月 30 日第 3 刷発行 第 Ⅰ 編共通編 第 1 章総則 Ⅰ-1 1. 1 総論 Ⅰ-1 1. 2 適用の範囲 Ⅰ-2 1. 3 用語 Ⅰ-4 第 2 章鋼道路橋の腐食 Ⅰ-5 2. 1 鋼の腐食 Ⅰ-5 2. 2 腐食の分類と形態 Ⅰ-6 2. 3 環境と腐食

More information

4 健全度の把握及び日常的な維持管理に関する基本的な方針 健全度の把握の基本的な方針橋梁の長寿命化を図るため 定期点検要領に基づき5 年に1 回の定期点検を実施していきます また 定期点検の結果に基づく診断結果 ( 健全度 ) を長寿命化修繕計画に反映させていきます 日常的な維持管理に関する基本的な

4 健全度の把握及び日常的な維持管理に関する基本的な方針 健全度の把握の基本的な方針橋梁の長寿命化を図るため 定期点検要領に基づき5 年に1 回の定期点検を実施していきます また 定期点検の結果に基づく診断結果 ( 健全度 ) を長寿命化修繕計画に反映させていきます 日常的な維持管理に関する基本的な 4 健全度の把握及び日常的な維持管理に関する基本的な方針 健全度の把握の基本的な方針橋梁の長寿命化を図るため 定期点検要領に基づき5 年に1 回の定期点検を実施していきます また 定期点検の結果に基づく診断結果 ( 健全度 ) を長寿命化修繕計画に反映させていきます 日常的な維持管理に関する基本的な方針 橋梁を常に良好な状況に保つため 定期的な巡回点検や清掃など日常的な維持管理を行っ ていきます 写真

More information

ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月

ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月 ウィンドブリック施工要領書 2018 年 7 月 目次 1. 使用材料 3P 2. 施工手順 4P 3. 配筋図 5P 4. 注意事項 6P 5. 参考資料 7P 1) その他の使用材料 2) コンクリートブロックの配筋図 3) 基礎仕様 4) 注意事項 2 1. 使用材料 ウィンドブリック LO 型 ウィンドブリック LL 型 3 2. 施工手順 門柱施工 既存 CB 上施工 1 基礎コンクリート打設

More information

様式-1

様式-1 地盤改良の施工管理 品質管理の検証手法に関する研究研究予算 : 運営費交付金 ( 一般勘定 ) 研究期間 : 平 18~ 平 2 担当チーム : 施工技術チーム研究担当者 : 小橋秀俊 堤祥一 要旨 近年 コスト縮減や環境に配慮した社会資本整備等の社会ニーズから 新工法 新技術の普及促進を図る体制整備がなされている これらの提案された新技術 新工法の評価には 統計的に得られた充分なデータに基づくことが求められる

More information

Microsoft PowerPoint 事例紹介:渋川土木・石田.pptx

Microsoft PowerPoint 事例紹介:渋川土木・石田.pptx 平成 31 年度 ( 令和元年度 ) コンクリート品質確保研修 試行現場での取り組み ( 発注者 ) 群馬県渋川土木事務所石田文昭 上信 動 道建設事業 路肩 10.50 m 道 路肩 構造規格 設計速度 線数 道路構造令第 3 種 2 級 60km/h 2 線 コンクリート品質確保試 現場 吾妻軸 渋川市 東吾妻町 直轄事業 金井南牧跨道橋下部工事 橋梁 般図 側面図 No.11+04.500 FH=255.263

More information

<8BB497C092B78EF596BD89BB8F C7689E681798CF6955C A5F F9096BC>

<8BB497C092B78EF596BD89BB8F C7689E681798CF6955C A5F F9096BC> 唐津市橋梁長寿命化修繕計画 平成 25 年 4 月 唐津市都市整備部道路河川課 - 目次 - 1. 橋梁長寿命化計画策定の背景と目的... 1 2. 管理橋梁の現状... 2 3. 唐津市の取り組み... 4 4. 橋梁長寿命化修繕計画策定... 5 5. 橋梁長寿命化修繕計画による効果... 7 6. 橋の継続的な維持管理に向けて... 9 7. 学識経験者からの意見聴取及び計画策定部署... 9

More information

Microsoft Word - 防露試験ガイドライン doc

Microsoft Word - 防露試験ガイドライン doc 計算の結果による温熱環境 ( 結露の発生を防止する対策 ) に関する試験ガイドライン 一般社団法人住宅性能評価 表示協会 ( 平成 21 年 11 月 2 日制定 ) このガイドラインは 5-1 省エネルギー対策等級 の (3) イ3 結露の発生を防止する対策に関する基準において 計算の結果をもとに結露の発生を防止する特別の構造方法に関する試験を行う際の方法を定めるものである 1. 定義 (1) 試験

More information

実験題吊  「加速度センサーを作ってみよう《

実験題吊  「加速度センサーを作ってみよう《 加速度センサーを作ってみよう 茨城工業高等専門学校専攻科 山越好太 1. 加速度センサー? 最近話題のセンサーに 加速度センサー というものがあります これは文字通り 加速度 を測るセンサーで 主に動きの検出に使われたり 地球から受ける重力加速度を測定することで傾きを測ることなどにも使われています 最近ではゲーム機をはじめ携帯電話などにも搭載されるようになってきています 2. 加速度センサーの仕組み加速度センサーにも様々な種類があります

More information

S28-1C1000Technical Information

S28-1C1000Technical Information Technical Information コンクリート用膜養生剤 リポテックス C-1000 < ご注意 > お取扱に際しては 弊社 SDS をご参照頂くようお願い申し上げます 機能化学品第 1 事業部 130-8644 東京都墨田区本所 1-3-7 TEL 03-3621-6671 FAX 03-3621-6557 1. はじめにリポテックスC-1000は アクリル樹脂を主成分とする樹脂膜系のコンクリート養生剤です

More information

< CF68A4A94C5288D828DAA91F292AC825189F196DA816A2E786477>

< CF68A4A94C5288D828DAA91F292AC825189F196DA816A2E786477> 高根沢町橋梁長寿命化修繕計画 平成 26 年 4 月 高根沢町都市整備課 目 次 1. 長寿命化修繕計画の目的 1 2. 長寿命化修繕計画の対象橋梁 2 3. 維持管理に関する基本的な方針 5 4. 対象橋梁の長寿命化及び修繕 架替えに係る費用の縮減 6 5. 橋梁ごとの概ねの次回点検時期及び修繕内容 時期又は架け替え時期 7 6. 長寿命化修繕計画による効果 11 7. 計画担当部署及び意見聴取した学識経験者

More information

Microsoft PowerPoint - 02 関(HP用).pptx

Microsoft PowerPoint - 02 関(HP用).pptx 高速道路におけるアンカーの維持管理の状況 平成 25 年 7 月 30 日 高速道路総合技術研究所 ( ) 関茂和 内 容 1. 高速道路におけるアンカーの施工実績 2. アンカーの損傷事例 3. 高速道路におけるアンカーの維持管理 3.1 点検 3.2 調査 3.3 まとめ 3.4 課題など 2 1. 高速道路におけるアンカーの施工実績 3 アンカー施工本数と高速道路延長 140,000 120,000

More information

Microsoft Word - ①背景説明の概要(丸山先生)

Microsoft Word - ①背景説明の概要(丸山先生) 座長 : 長岡技術科学大学教授丸山久一 長寿命化と維持管理 ( 概要 ) 長岡技術科学大学 丸山久一 1960 年代後半からのわが国の高度経済成長期に 橋梁をはじめとする多数の社会基盤構造物が建造され 社会の発展を支えてきたが 厳しい環境下にある構造物に劣化が目立ち始め 不具合や事故が散見されるようになっている 国土交通省では 管理者に対して構造物の長寿命化修繕計画を立て 対策を講じるよう指導している

More information

Microsoft PowerPoint - 知財報告会H20kobayakawa.ppt [互換モード]

Microsoft PowerPoint - 知財報告会H20kobayakawa.ppt [互換モード] 亀裂の変形特性を考慮した数値解析による岩盤物性評価法 地球工学研究所地圏科学領域小早川博亮 1 岩盤構造物の安定性評価 ( 斜面の例 ) 代表要素 代表要素の応力ひずみ関係 変形: 弾性体の場合 :E,ν 強度: モールクーロン破壊規準 :c,φ Rock Mech. Rock Engng. (2007) 40 (4), 363 382 原位置試験 せん断試験, 平板載荷試験 原位置三軸試験 室内試験

More information

<4D F736F F F696E74202D E838A815B83678D5C91A295A882CC90DD8C7682CC8AEE967B F A2E707074>

<4D F736F F F696E74202D E838A815B83678D5C91A295A882CC90DD8C7682CC8AEE967B F A2E707074> コンクリート構造物の設計の基本と最近の話題 テキスト : 設計編 1 章コンクリート構造物の設計と性能照査 2011 年 8 月 2 日大阪工業大学井上晋 構造物の設計とは? p.1 対象構造物の用途や機能から定められる要求性能とそのレベルを, 施工中および設計耐用期間のすべてを通じて満たすことができるように, その構造形式, 部材, 断面, 配筋等の諸元を定める行為 対象は耐荷力のみにとどまらない

More information

当社は 2017 年 10 月 3 日から開催の CEATEC JAPAN 2017 に 空間採寸ソリューション 向け端末を 2017 年 10 月 11 日より開催される ITpro EXPO 2017 に両開発品を出展します お問い合わせ先 パナソニックパソコンお客様ご相談センター TEL:01

当社は 2017 年 10 月 3 日から開催の CEATEC JAPAN 2017 に 空間採寸ソリューション 向け端末を 2017 年 10 月 11 日より開催される ITpro EXPO 2017 に両開発品を出展します お問い合わせ先 パナソニックパソコンお客様ご相談センター TEL:01 2017 年 10 月 2 日 空間採寸 温度センシングソリューション向け頑丈タブレットを開発 パナソニック株式会社は 頑丈タブレット タフパッド FZ-M1 をベースにして 3D カメラと赤外線サーモグラフィカメラをそれぞれ搭載した 2 種類のセンシングソリューション ( 空間採寸ソリューション 温度センシングソリューション ) 向け端末を開発しました 現場で手軽に使える汎 用性の高い端末として

More information

Microsoft Word - 01_橋梁点検要領_付録-1.doc

Microsoft Word - 01_橋梁点検要領_付録-1.doc 付録 1 損傷等級評価基準 目次 大阪府橋梁点検要領 1. 鋼部材 1 11 腐食 ( 塗装劣化 ) 1 12 亀裂 4 13 ゆるみ 6 14 脱落 7 15 破断 8 2. コンクリート部材 10 21 ひびわれ 10 22 剥離 鉄筋露出 12 23 遊離石灰 13 24 床版抜け落ち 14 25 床版ひびわれ

More information

~ 新都市社会技術融合創造研究会 ~ ひび割れ計測機と飛行ロボットによる橋梁点検手法に関する研究プロジェクトリーダー山口隆司大阪市立大学教授 研究の目的および背景 現行の橋梁点検作業は, 近接目視が基本であり, 足場や点検車両を用いた点検手法によるコスト増, 膨大な作業時間を要することにつながってい

~ 新都市社会技術融合創造研究会 ~ ひび割れ計測機と飛行ロボットによる橋梁点検手法に関する研究プロジェクトリーダー山口隆司大阪市立大学教授 研究の目的および背景 現行の橋梁点検作業は, 近接目視が基本であり, 足場や点検車両を用いた点検手法によるコスト増, 膨大な作業時間を要することにつながってい ~ 新都市社会技術融合創造研究会 ~ ひび割れ計測機と飛行ロボットによる橋梁点検手法に関する研究プロジェクトリーダー山口隆司大阪市立大学教授 研究の目的および背景 現行の橋梁点検作業は, 近接目視が基本であり, 足場や点検車両を用いた点検手法によるコスト増, 膨大な作業時間を要することにつながっている 新たな機器活用による橋梁点検技術の効率化, 高度化が求められ, 実用化に向けた検討が広く行われているが,

More information

第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 既設水路断面修復 表面被

第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 既設水路断面修復 表面被 第 15 章コンクリート補修工 15-1 ひび割れ補修工 (1) ひび割れ表面処理工 ( 研磨工 ) 15-1 (2) ひび割れ低圧注入工 15-1 (3) ひび割れ充填工 15-3 15-2 目地補修工 (1) 成型ゴム挿入工 15-4 (2) 充填工 15-5 15-3 既設水路断面修復 表面被覆工 (1) 高圧洗浄工 15-6 (2) 断面修復工 15-7 (3) 表面被覆工 15-8 第

More information

<4D F736F F F696E74202D208BF38D608B5A8F7095F18D9089EF BB497C C835B83938E9197BF81418DC58F4994C5816A>

<4D F736F F F696E74202D208BF38D608B5A8F7095F18D9089EF BB497C C835B83938E9197BF81418DC58F4994C5816A> 超高強度繊維補強コンクリート (UFC) を用いた GSE 橋梁 羽田空港の再拡張事業における国際線地区のエプロン PFI 事業 東京空港整備事務所先任建設管理官竹田康雄 Ⅰ.GSE 橋梁の構造概要 GSE 橋梁の技術提案 GSE 橋梁における技術提案 主桁に 超高強度繊維補強コンクリートを用いた GSE 橋梁 の技術提案 桁と桁の接合部 桁と床版の接続部 等の応力伝達特性 変形性能等について実験等による確認が必要

More information

PowerPoint プレゼンテーション

PowerPoint プレゼンテーション 社会資本の老朽化 建設後 50 年以上経過する社会資本の割合 2 社会資本の老朽化 高速自動車国道約 14,000 橋 ( 約 2%) 直轄国道約 30,000 橋 ( 約 4%) 補助国道約 30,000 橋 ( 約 4%) 市町村道約 520,000 橋 ( 約 75%) 橋梁 (2m 以上 ) 約 70 万橋 75% 都道府県道約 100,000 橋 ( 約 15%) 四捨五入により端数調整している

More information