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1 卒業論文 青い超巨星 P Cyg ( はくちょう座 P 星 ) の分光ならびに測光観測 2010 年 3 月 18 日提出 岡山理科大学総合情報学部生物地球システム学科 田邉研究室 I06G053 能勢樹葉

2 要約 北天で唯一の銀河系内 LBV (luminous blue variables) として知られる P Cyg ( はくちょう座 P 星 ) の低分散分光ならびに多色測光の同時観測をおこない その時間変動を求めた その結果 F λ /F C ならびに B V R 等級のいずれにも有意な変動が認められた その一方で 今回の観測からは 両者の間にはっきりとした相関は認められなかった これらの結果は Stahl and Kaufer (1994) と基本的に違いはないものの 変動幅がやや大きくなっている傾向にあると思われる

3 もくじ 第 1 章序論 p. 1 第 2 章星の内部構造と LBV ( 青い変光する超巨星 ) の理論 2-1. 基礎方程式 p Eddington 光度 p. 6 第 3 章観測装置と方法 3-1. 観測場所 p 観測装置 p 観測方法 p. 9 第 4 章観測データ 4-1. 分光データ p 測光データ p. 15 第 5 章データ処理と解析 5-1. 分光データの処理 p 輝線の強度 F λ /F C の求め方 p 等価幅 (equivalent width) p バルマー逓減率 p 測光データの処理 p. 23 第 6 章結果 6-1. 輝線の強度 F λ /F C および光度の変化 p 等価幅との比較 p 逓減率の変化 p. 26 第 7 章結論と今後の課題 p. 27 謝辞 引用文献 参考文献 p. 29 Appendix 1 Eddington 光度の求め方 p. 31 Appendix 2 AIP4Win Ver.2 による測光とデータ処理 p. 33 Appendix 3 分光データの処理と解析 p. 40 Appendix 4 マカリによる画像の composite p. 44

4 第1章 序論 Figure 1.2 P Cyg の模式的な 模式的な光度曲線 de Groot (1988)を基に作成 Figure 1.1 はくちょう座 はくちょう座と P Cyg フラムスチード天球図譜 夏の夜空の天頂付近に天の川に沿って大きく翼を広げたような星座がはくちょう座(ラテ ン名 Cygnus)である 1600 年 8 月 18 日 オランダの地理学者で数学者のブラウ (Willem Janszoon Blaeu) は は くちょう座の十字の交わるあたりに 突然出現した 3 等星を発見した (Figure 1.1) この星 は その後 6 年間ほぼ 3 等の明るさを保ったが 徐々に減光し 肉眼では見ることができ なくなった ところが 1655 年に再度増光し 数年間肉眼で見えていた そして 再び減 光し 1665 年以降は 6 等前後で変化する状態が続いた (de Groot 1988) (Figure 1.2) 1700 年 ころからは 1 世紀ごとに 0.15±0.02 等の増光が報告されている (de Groot and Lamers 1992) 現在は V 等級で約 4.8 等と安定しているが 約 0.2 等の小さな変動が続いているという報 告がある (例えば de Groot 1988) この星は 発見後バイエル符号の続きとして P という 符号が付けられ P Cygni (はくちょう座 P 星 短縮形; P Cyg) と命名された ちなみに フ ラムスチード番号では 34 Cyg となっている そして 数十年前まで新星とされていたが 数百年もの間 肉眼で見えるということは異例であるため 永遠の新星 と呼ばれたこと もあった しかし その後 新星の研究が進み 新星は激変星の一種であるとされたこと から これは別の種類の天体であることが明らかとなった そして 現在 これは luminous blue variables (LBV) に分類されている LBV という用語は 明るく赤い超巨星である long-period variables (LPV) と対称的となる よう Conti (1984) によって提唱された そして これは高温の大質量星の総称となってい る LBV の光学的特徴は 全放射絶対等級が 9 等程度より明るく HR 図の上限付近に分 布する早期型星であること 時間変動を示すこと 輝線を示すことの 3 つである ここで HR 図とは 星の温度指標であるスペクトル型 または色指数を横軸に 明るさの指標であ る絶対実視等級を縦軸として星をプロットしたヘルツシュプルング-ラッセル図のことであ る これは 左ほど温度が高く 上ほど明るいことを示すため 星の光度と表面温度の関

5 LBV Of WR 観測者 Figure 1.3 HR 図上の LBV の位置 Figure 1.4 P Cygni プロファイルのモデル 連を表している また HR 図における星の位置から 星の進化段階を推定することができる 大部分の星は 図の左上から右下に走る細い帯 すなわち主系列の上に位置している ここに位置する星は 中心核で水素を燃焼させており 主系列星という HR 図におけるこの他の領域の星には 超巨星や白色矮星などがある これらの中心核では水素燃料を燃焼していないが その外側の薄い球殻では水素を燃焼している 超巨星は 太陽の 300 倍から 10 万倍の光度を持ち 白色矮星は 太陽より 1 万倍低い光度を持ち すでにエネルギー源を失った星である LBV は 超巨星の中でも高温 すなわち青く HR 図において Wolf-Rayet ( ウォルフ ライエ ; WR) 星の近くの最も左上に位置する (Figure 1.3; 図中の Of は 約 10-5 M /year の質量放出のため進化に影響が及び WR 星になっていくとされる O 型星を示す ) LBV は 一般的にゼロ歳主系列星 (zero age main-sequence; ZAMS) の質量が 40M 以上の O 型星の進化後の段階であり その後 WR 星へ進化するとされている (Maeder 1983) WR 星と LBV には 質量損失の割合が高いことや光度が大きいことなどの共通の特徴がある これらは WR 星と LBV の間に進化の関係があることを示唆している (Richard and Christopher 2009) LBV の光度変化のタイムスケールは 数日から数十年である LBV のプロトタイプは 絶対実視等級が-9.8 等と最も大きく 大マゼラン雲に存在する南天の S Dor ( かじき座 S 星 ) である そのため LBV は かじき座 S 型変光星ともいう 代表的な LBV には 他に南半球のη Car ( りゅうこつ座 η 星 ) や上記の S Dor などがあるが P Cyg は 日本など北半球で観測できる唯一の LBV である また LBV の中で最も古くから観測されている星でもある ところで P Cyg のスペクトルはすでに 1897 年には得られ 有名な P Cygni プロファイルが示されていた (Maury 1897) P Cygni プロファイルとは 輝線に青方偏移した吸収線が伴ったスペクトルの線輪郭のことである Figure 1.4 は P Cygni プロファイルを説明するモデルである このモデルにおいて E 1 E 2 部分では ガスが輝線を形成する 流出ガスは 観測者に近付く速度成分と遠ざかる成分の両方を含んでいる そのため 輝線は本来の波長を中心に両側に広がる A 部分のガスは 観測者の正面に近付き 背後に高温の星を持つ

6 ため 短波長側にずれた吸収線を形成する P Cyg は 昔と比べて安定しているが 現在でも光度や輝線の強度に変化があると報告されている (Stahl & Kaufer 1994) これらの間には 相関はないとされているが 測光と分光の同時観測をおこなった例はない また P Cyg は 最近 AAVSO (American Association of Variable Star Observers) のホームページでも特集されており 大きな変動がなくとも観測し続けるべき天体の 1 つと考えられる 以上のことから 私は P Cyg の分光 測光の同時観測をおこない 輝線の強度の変化と光度変化の相関について調べた 以下 本論文の構成は 第 2 章星の内部構造と LBV ( 青い変光する超巨星 ) の理論 第 3 章観測装置と方法 第 4 章観測データ 第 5 章データ処理と解析 第 6 章結果 第 7 章結論と今後の課題である

7 第 2 章星の内部構造内部構造と LBV ( 青い変光変光するする超巨星 ) の理論 2-1. 基礎方程式星は ガスが自己重力によって集まり 重力的に束縛された系をなしているものである 通常 星は重力と圧力勾配がつり合った力学平衡状態にある 多くの場合 星は自転および磁場の効果を無視することができるので 球対称な構造をとることになる 星の構造を支配する方程式は 次の 4 つから成る 質量保存の式は dm r = 4πr 2 ρ, (2.1) dr である ここで M r は半径 r 以内にある質量 r は動径座標 ρ は質量密度である 重 力と圧力勾配のつり合い すなわち力学平衡の式は dp dr GM r = ρ, (2.2) 2 r である ここで P は圧力 G は重力定数である エネルギー輸送の式は 熱伝導方程 式より dt dr 3 κρ F =, (2.3) 3 2 4ac T 4πr である ここで T は温度 a は放射定数 c は光速 κ は吸収係数 F は放射流束であ る エネルギー保存の式は df dr = 4πr 2 ρq (2.4) である ここで q は単位体積あたりのエネルギー量である 一見 式 (2.1) および (2.2) を連立させることにより 星の構造を定めることができ るように思われる しかし ここで 2 式に含まれる未知関数は M r ρ P の 3 つであ るが 連立させる方程式は 2 つであるため解くことができない したがって 密度 ρ と 圧力 P を関係づける式が必要となる 星の中のガスは熱平衡状態にあると考えられているため 圧力 P と密度 ρ は状態方程 式で関係づけられている 圧力 P は ガス圧と放射圧の和で表すことができる ガス圧 は 4 at = 放射圧は P rad = より 状態方程式は 次式で与えられる 3 P gas µ ρκt m H

8 ρκt P = µ m H 4 at + 3. (2.5) ここで k は Boltzmann 定数 m H は水素原子の量 µ は平均分子量である この式には 温度 T という新しい未知関数が含まれるため T を求めるために方程式 (2.3) (2.4) を 連立させる必要がある なお 平均分子量 µ とは 粒子 1 個当たりの質量を m H を単位として表した量である ρ したがって µ = より 粒子数密度 n とは次の関係がある nm H ρ n =. (2.6) µ m H イオンおよび電子の数密度 n i n e は イオンおよび電子の平均分子量を µ i µ e とすると それぞれ次のように表される n i n e ρ =, (2.7) µ m i e H ρ =. (2.8) µ m H ここで n = n i + n より 次のようになる e 1 µ µ i µ e =. (2.9) 平均分子量 µ の値は 物質の化学組成に依存する 例えば 完全電離したガスを考えた とき 水素のみからなるガスに対しては µ i = µ e = 1 すなわち (2.9) より µ=0.5 である 同様に ヘリウムのみからなるガスに対しては µ i = 4 µ e = 2 µ = 1.33 となる 重量比 が水素 : ヘリウム : 炭素以上の重元素 = X:Y:Z の場合は 次のような関係がある 1 Y = X + + µ 4 i Z A 1 Y = X + + Z µ 2 2 e 1 3Y = 2X + + Z µ 4 2, (2.10), (2.11). (2.12) ここで A は重元素の平均質量数である A>>1 とし 平均原子番号は A/2 で近似され るとする

9 2-2.Eddington 光度与えられた質量 M に対する最大の光度を求めるため 次式を考える dp rad dp 一方 dt dm r rad = =. (2.13) r dm dp dm dt dm dp dp dt κf 4πcGM r dm r =, (2.14) dt dt dr r 1 dm r = (2.15) dr dp dr r 1 dp 4 3 である したがって これに (2.1) (2.2) (2.3) を代入し rad = at を用いると dt 3 dprad κf = (2.16) dp 4πcGM r dp rad となる ここで P=P gas +P rad であるため < 1 となる すなわち (2.13) より次 dp の関係が得られる κf < 4πcGM r. (2.17) 星の中心付近において (2.4) および F(0)=0 は M r 0 のとき F q を与える c M ここで q c =q (M r =0) である したがって (2.17) は 中心のエネルギー生成率に次のよ うな一般的な上限を与える これは 放射性エネルギー輸送によって適応されることが 可能である 4πcG q c <. (2.18) κ r 星の外層は 放射のみであるため M r =M とすると次の関係が成り立つ 4πcGM L <. (2.19) κ (2.19) の右辺は 臨界光度を表しているため 星の光度はこれを超えることができない これは Eddington によって指摘されたため Eddington 光度 L Edd として知られている

10 L Edd 4 = cgm κ π 4 = M M κ es L κ. (2.20) これを求める過程の計算は Appendix 1 に示す ここで 不透明度は 電子散乱の不透明度 κ es に対する強度で表され 一定である したがって 放射平衡は次のようになる必要があることが分かる すなわち L < L Edd. (2.21) 縦軸に全放射等級 横軸に温度 すなわちスペクトル型をとった HR 図上に観測された銀河系内の超巨星をプロットすると 高温側に明るい星が多く存在している (Figure 2.1) Figure 2.1 より 星の光度には上限があると考えられ 実線で示されている この上限は Eddington 光度に基づいていると考えられる また Figure 2.1 を作成した Robert M. Humphreys と Kris Davidson にちなみ この上限を Humphreys-Davidson の不安定限界 または Humphreys-Davidson 限界という これは 現在 超巨星として存在できる明るさの上限を示す限界線として定義されている Figure 2.1 銀河系内の超巨星超巨星に対する HR 図 (Humphreys and Davidson 1979) 実線は 超巨星の明るさの上限である Humphreys-Davidson の不安定限界を示している P Cyg は この実線上に位置している 左側の縦方向の点線は ZAMS (zero-age main sequence) の位置 その横の点線は進化の軌跡を示す

11 第 3 章観測装置と方法 3-1. 観測場所観測は 岡山理科大学 21 号館屋上の田辺研究室天文台 (Figure 3.1) において 大学院生の今村和義さん 國富菜々絵さんの協力のもとでおこなった 北緯 東経 Figure 3.1 岡山理科大学田辺研究室天文台 3-2. 観測装置本研究で使用した観測機器は 以下のとおりである 分光観測 望遠鏡:C11 (Celestron) (Figure 3.2) 口径 280mm 焦点距離 2800mm (F10) 光学系シュミットカセグレイン 分光器:DSS-7 (SBIG) (Figure 3.3) 分散 5.4A /1pixcel 分解能 15A Resolution 約 400 速度分解能約 700km/s スリット幅 50µ, (100µ, 200µ, 400µ) Figure 3.2 分光用望遠鏡 (C11) CCD カメラ :ST-402 (SBIG) 冷却方式 1 段電子冷却 ( ペルチェ素子 ) チップサイズ mm pixcel 数 pixcel サイズ 9µ 9µ Figure 3.3 分光器 (DSS-7) と CCD カメラ (ST-402)

12 赤道儀:NJP ( タカハシ ) 望遠鏡コントローラー:Temma2 CCD カメラ 分光器制御ソフト :CCDOPS Ver (SBIG) 赤道儀制御ソフト:Telescope Tracer 2000 コンピュータ:Windows XP 測光観測 望遠鏡:C9 (Celestron) (Figure 3.4) 口径 235mm 焦点距離 1480mm ( レデューサー使用時 F6.3) 光学系シュミットカセグレイン CCD カメラ :ST-7XE (SBIG) 冷却方式 1 段電子冷却 ( ペルチェ素子 ) チップサイズ mm pixcel 数 pixcel サイズ 9µ 9µ Figure 3.4 測光用望遠鏡 (C9) 赤道儀:NJP ( タカハシ ) 望遠鏡コントローラー:Temma2 CCD カメラ 分光器制御ソフト :CCDOPS Ver.5.1 (SBIG) 赤道儀制御ソフト:Telescope Tracer 2000 コンピュータ:Windows XP 3-3. 観測方法 CCD とは charge coupled device ( 荷電結合素子 ) の略で 光情報として蓄えられた電化をアナログ信号の列として同じ方向へ転送する構造を持つ CCD カメラによる観測には 天体の他にスカイや機器によるダークノイズの情報が含まれている ダークノイズとは CCD チップに光が当たらなくとも存在する輝度情報のことで 読み出しノイズとバイアスの 2 つがある 読み出しノイズとは 画像を読み出す際に現れるノイズのことであり バイアスとは 露出時間が 0 でもバックグラウンドのレベルが 0 にならないよう電気的に出力値をわずかに持ち上げる補正によるノイズである バイアスによるダークノイズは CCD チップの冷却によって低減させることができる 冷却方法には 液体窒素を用いた液体窒素冷却式とペルチェ素子を用いた電子冷却式があるが 本研究に用いた ST-402 と ST-7XE では 後者を用いる ペルチェ素子とは

13 電流を流すことにより一方の面は温度が下がり 反対側の面は温度が上がる特性を持つ半導体のことである 冷却は 外気から最大 -25A まで可能である 冷却が完了し 安定するまでに数時間かかるため 観測開始の数時間前から冷却をおこなわなければならない 冷却で除去しきれなかったダークノイズは データ処理の際に除去する なお 本研究において測光観測では 撮像時にダークノイズを除去した 天体の導入望遠鏡の多くの制御は 21 号館 7 階の制御室から遠隔でおこなうことができる 天体の導入の手順は 分光観測 測光観測ともにほぼ同様であるため 合わせて以下に示す (1) 天頂設定赤道儀の電源を入れ Telescope Tracer 2000 を立ち上げる 望遠鏡がすでに天頂に向いていれば Telescope Tracer 2000 の天頂設定をおこなう Figure 号館 7 階制御室 (2) 恒星の導入目的天体を 1 回で CCD の視野に導入することはできないため 初めに目的星付近の恒星を導入し 赤道儀の位置設定をおこなう必要がある 目的星の赤経 赤緯を確認し その付近の明るい恒星を導入する これが CCD の視野の中央に位置するように 望遠鏡コントローラーを用いて調節する この導入は ファインダーを用いて直接おこなうが 測光用望遠鏡のファインダーには 横にビデオカメラが取り付けられているため 制御室のモニターを通しておこなうことができる 恒星が CCD の視野の中央に位置したところで位置設定をおこなう (3) 目的天体の導入 Telescope Tracer 2000 に目的天体の赤経 赤緯を入力し CCDOPS による画像を見ながら位置の微調整をおこなう 分光観測は 表示されるスリットの幅に目的天体の中心が入るように調節し スペクトルデータを撮像する 本研究では 最も細い 50µ のスリットを用いた 測光観測は 比較星がすべて入るように調節し 撮像する

14 観測天体の撮像 < 分光観測 > 目的天体をスリットへ導入した後 露出時間を入力し スペクトルの撮像をおこなう 本研究では 露出時間をすべて 5 秒で統一し 1 夜に 3 枚のスペクトル画像を撮像した < 測光観測 > 目的天体および比較星を CCD の視野へ導入した後 B V Rc それぞれのフィルターで撮像をおこなう 本研究では 露出時間を目的天体のカウント値が 30,000~ 40,000 となるように調節し 1 夜に各フィルターで 5 枚ずつ撮像した フラットフィールドの撮像 CCD は ピクセルごとに感度特性が異なるため 感度ムラが生じる これを補正するために フラットフィールドの撮像をおこなう必要がある < 分光観測 > スライデイングルーフを閉め切った状態で鏡筒にデフューザーを置く そして 白熱球を 2 つ設置し 天井に当たった光が均一に取り込めるようにして撮像する (Figure 3.6) カウント値の目安は 30,000~40,000 である < 測光観測 > 薄明時に各フィルターでそれぞれ 10 枚ずつ撮像する (Figure 3.7) カウント値の目安は 30,000~40,000 である 本研究では 10 枚を加算平均し データ処理の際 マスターフレームとして用いた Figure 3.6 フラットフィールドの撮像 ( 分光用 ) Figure 3.7 フラットフィールドの撮像 ( 測光用 )

15 ダークフレームの撮像読み出しノイズを含む 冷却で除去し切れなかったダークノイズは 観測データからダークフレームを引くことで取り除くことができる < 分光観測 > 望遠鏡に蓋をした状態で撮像した ダークフレームは 目的天体用とフラットフィールド用の 2 種類が必要であるため 露出時間は それぞれの撮像に用いた露出時間と同様にする < 測光観測 > 本研究では 天体の撮像の際に dark を Also に設定し ダークノイズを同時に除去したため ダークフレームの撮像はおこなわなかった

16 第 4 章観測データ Table 4.1 P Cyg の諸量 観測は 2009 年 6 月 26 日から 12 月 20 日の計 31 夜 おこなった P Cyg の諸量は Table 4.1 に示す (Sky Catalogue Vol.1, Lamers et al より作成 ) 4-1. 分光データ分光観測により Figure 4.1 のようなスペクトルが得られる これを分光ソフト BeSpec を用いてグラフ化すると Figure 4.2 のようになる ここでは 例として 2009 年 11 月 25 日のデータを示す Figure 4.1 P Cyg のスペクトル CCD 画像 Hα relative intensity Hβ HeⅠ HeⅠ HeⅠ wavelength(a ) Figure 4.2 P Cyg のスペクトル (2009 年 11 月 25 日 ) 本研究において解析に用いた Hα および Hβ の強度とそれぞれの誤差を Table 4.2 に示 す ただし 1 日のうちで誤差が異常に大きいデータは除いた

17 JD [ ] Hα ±err Hβ ±err Table 4.2 本研究における Hα Hβの相対相対強度

18 4-2. 測光データ測光観測により Figure 4.3 のような画像が得られる V は P Cyg C1~C5 は比較星を示す ここでは 例として 10 月 31 日の V フィルターによるデータを示す Figure 4.3 P Cyg(V) と比較星 (C1~C5) C5) 本研究における P Cyg の比較星との等級差 mag と誤差を Table 4.3 に示す Table 4.3 本研究における P Cyg の比較星比較星とのとの等級差 JD [ ] B filter V filter R filter mag ±err mag ±err mag ±err

19 第 5 章データ処理処理と解析 5-1. 分光データデータの処理分光データの処理方法は 以下のとおりである また 分光ソフトには BeSpec を用いた この詳細な処理の手順は Appendix 3 に示す 一次処理一次処理には 次の 3 つのデータを用いる (1) フラットフィールドこれは CCD のピクセルごとの感度ムラを補正するために用いる 補正は 観測データをフラットフィールドで割ることで可能である ただし フラットフィールドには 目的天体のデータ同様 ダークノイズが含まれる そのため ダークノイズの除去をおこなったものを用いる Figure フラットフィールドフィールド (2) ダークフレームこれは 観測データに含まれるダークノイズを除去するために用いる 除去は 観測データからダークフレームを引くことで可能である また フラットフィールドにもダークノイズが含まれるため フラットフィールドと観測データのそれぞれと同じ露出時間である 2 種類のダークフレームを用意する必要がある Figure 5.2 ダークフレーム

20 (3) 目的天体のスペクトル 観測データには それを解析する前に一次処理として感度ムラ補正とダークノ イズの除去をおこなったフレームを用いる Figure 5.3 目的天体のスペクトル スペクトルの読み取り観測データの画像には 幅の異なる 5 つのスリットから得られたスペクトルが記録されている そのため 分光ソフト BeSpec によって解析範囲を選択する その後 ピクセルナンバーを波長へ変換する スペクトルグラフグラフの作成 BeSpec で処理したデータは Excel を用いてグラフ化する まず 波長較正により 各ピクセルに対応する波長の決定を次式でおこなう -4 2 λ ( A ) = n 5.244n (5.1) 次に x 軸を波長 y 軸をスペクトルの相対強度にして散布図でグラフ化する

21 5-2. 輝線の強度 F λ /F C の求め方 P Cyg のスペクトルにおいて最も顕著な輝線は 6563A の Hα と 4861A の Hβ の 2 つ である (Figure 4.2) 本研究では Hα Hβ が最も顕著な輝線であること また 他の輝 線は弱く 測定誤差が大きくなることから Hα および Hβ の輝線の強度変化を調べた 波長 相対強度相対強度の normalize 輝線の強度の測定は 輝線のピークから短波長 長波長側にそれぞれ約 75A の範囲でおこなう しかし 波長および相対強度は値が非常に大きいため それをそのまま用いて測定すると 計算結果に不具合が生じる そのため 測定前にそれぞれの値を normalize する必要がある Figure 5.4 ( 左 ) のような輝線の場合 x ( 波長 ) y ( スペクトルの強度 ) は 次のように normalize され それぞれ X Y となる x 6400 x X = = 1 (5.2) y y Y = = 1 (5.3) normalize Figure 5.4 normalize の模式図 連続スペクトルスペクトルの強度 F C の求め方連続スペクトルの強度 F C は 次の手順で求める (Figure 5.5) (1) (2) (3) F C F λ Figure 5.5 連続スペクトルスペクトルの強度 F C の求め方

22 (1) 測定範囲から輝線部分を取り除く (2) 残った連続スペクトル部分に対して 最小二乗法による 1 次のフィッティングをおこなう (3) (2) の直線と輝線のピークにおける波長の交点を 測定範囲内における連続スペクトルの強度 F C とする 輝線の強度 F λ /F C の求め方 normalize していた F C を元の値に戻し F λ /F C を算出する F λ は 輝線のピークの値を用いる ピークが明瞭に検出されていない場合は ピークに対して左右から最小二乗法による 1 次のフィッティングをおこない その交点をピークとする (Figure 5.6) ただし P Cyg の輝線 ( 特に Hα) は 非常に顕著であるため輝線の袖 (wings) を持つが この部分は フィッティングの対象としない wings Figure 最小二乗法によるによる輝線輝線のピークピークの決定 F λ /F C の誤差誤差は 節 (2) で求めた直線の傾きと切片から求める Excel のツール 分析ツール 回帰分析で直線に用いたデータを選択すると 概要 が表示される (Table.5.1) 概要 Table Excel による回帰分析回帰分析の結果結果の例 回帰統計 重相関 R 重決定 R 補正 R 標準誤差 観測数 14 分散分析表自由度 変動 分散 観測された分散比 有意 F 回帰 残差 合計 係数 標準誤差 t P- 値 下限 95% 上限 95% 下限 95.0% 上限 95.0% 切片 X 値

23 ここで 標準誤差 の値を用いて計算する (5.4) 切片の標準誤差をδ a 傾き(x 値 1) の標準誤差をδb とすると 直線の式は F C = a + bλ F C ± δf C a ± δa + ( b ± δb) λ = ( a + b λ) ± ( δa + δb λ) と表されるため 誤差は δ = δa + δb λ F C (5.4) である ここで λ は normalize したピークの波長である 5-3. 等価幅 (equivalent width) 等価幅とは等価幅とは スペクトルの強さを表す尺度として一般的に用いられているものである これは スペクトル線を gaussian であると仮定し 連続スペクトルの強度を 1 としたとき スペクトル線と同じ面積を持つ連続スペクトルの幅で表される (Figure 5.7) ( ) ここで F λ F C は それぞれある波長における線スペクトル 連続スペクトルの強度を表す Figure 5.7 等価幅の模式図 Fλ ' FC ' 輝線 : W (A ) = dλ (5.5) F ' C FC ' F ' 吸収線 : W (A ) = λ dλ (5.6) F ' C

24 等価幅の求め方 Excel による等価幅の求め方の手順は 以下のとおりである (1) 傾きの補正 normalize した測定範囲のスペクトルは 傾きを持っている そのため Figure 5.5 のように スペクトルの傾きを 0 にする必要がある 輝線のピークにおける連続スペクトルの強度 F C を基準に 節 (2) で求めた直線の傾きを補正する (Figure 5.8) Figure 5.8 傾きのきの補正 (2) 輝線部分の面積の測定 輝線の輪郭に対して gaussian を仮定し それに近似した面積として長方形の面積 の和を求める (Figure 5.9) Figure 5.9 輝線部分の面積 すなわち (5.5) を用いて次のような計算をおこなう Fλ ' FC ' W (A ) = λd. (5.7) FC ' ここで λ d はデータの間隔 すなわち分散である 誤差は 各点におけるカウント 値の平方根の和とする

25 5-4. バルマー逓減率 バルマー逓減率逓減率の求め方バルマー逓減率とは Hβ 線に対する Hα 線の強度のことである 等価幅 W を用いると 次のように表される (5.8) W ( Hα) D = (5.8) W ( Hβ ) なお 本研究では 等価幅を用いた逓減率に加えて F λ /F C を用いたものも同様に算出した バルマー逓減率逓減率の誤差 δz 誤差には (5.4) を利用する 一般に (5.9) の相対誤差は 次のようにして求 z める まず この両辺に対数をとる これを微分すると すなわち が得られる z = x a y b (5.9) log z = a log x + blog y. dz z W ( Hα) ここで z = D = とすると W ( Hβ ) と置き換えられるため (5.10) より が求められる dx dy = a + b. x y δz δx δy = a + b (5.10) z x y D = W ( Hα) W ( Hβ ) 1 δd δw ( Hα) δw ( Hβ ) = (5.11) D Hα W ( Hβ )

26 5-5. 測光データデータの処理 一次処理一次処理には 画像解析ソフトマカリを用いた マカリによる詳細な処理の手順は Appendix 4 に示す 一次処理に使用するデータは 次の 2 種類である (1) フラットフィールド 分光の際と同様 CCD のピクセルごとの感度ムラ補正に用いる フィルターごとに それぞれ 10 枚を加算平均し マスターフレームとして用いる (2) 目的天体と比較星が同一視野に存在する CCD 画像 本研究では 比較星の等級値が目的天体と比べて暗いため 感度ムラの補正をした 後 フィルターごとに 5 枚を composite した Figure 5.10 フラットフィールド Figure 5.11 目的天体 (V) と比較星 (C1~C5) C5) の CCD 画像 測光測光ソフトには AIP4Win (Astronomical Image Processing for windows) ver.2 を用いた AIP4Win ver.2 による詳細な処理の手順は Appendix 2 に示す 測光手法は aperture photometry による差測光である aperture photometry とは 目的天体や比較星に対して aperture を設定する測光方法である (Figure 5.12) ここで aperture とはいちばん内側の円のことであり この中に目的天体の光がすべて入るようにする その外側に inner annulus と outer annulus の 2 つの円を設定し この間をスカイの幅とする (Figure 5.13 ) Figure 5.12 aperture の設定 Figure 5.13 aperture と annulus

27 星のカウント値は aperture 内のカウント値の和に相当する 一方 スカイのカウント値は スカイの範囲のカウント値の総和をそのピクセル数で割って平均したものである これを星のカウント値から引くことで バックグラウンドのカウント値の引き算ができる 本研究では アンサンブル測光をおこなった アンサンブル測光とは 複数の比較星の明るさの総計と目的天体の明るさを比較する測光法のことであり これは AIP4Win ver.2 から可能となった また S/N (SNR) から誤差 σ m の評価も可能となっ た (5.12) σ m = (5.12) SNR ここで S star star SNR = = = N star S S star S star である S star は星の signal N star は星のノイズを表す

28 第 6 章結果 6-1. 輝線の強度 F λ /F C および光度光度の変化本研究における輝線の強度を表す Fλ/FC の値は Hα で約 1.32 Hβ で約 0.66 の変動を示した (Figure 6.1 上 ) 誤差が Hα で 0.02~0.58 Hβ で 0.02~0.57 であったことから 輝線の強度変化は有意なものであると言える 光度は B フィルターで約 0.30 等 V フィルターで約 0.20 等 R フィルターで約 0.51 等の変化が見られた (Figure 6.1 下 ) 誤差が 0.02 等程度であることから 光度変化が有意であると考えられる Figure 6.1 輝線の強度変化 F λ /F C ( 上段 ) と光度変化 mag ( 下段 )

29 6-2. 等価幅とのとの比較 P Cyg は 強い輝線により非常に幅の広い袖 (wings) を持つため 等価幅の測定には どこまでを限界とするかという問題を含ませるとされている (Stahl & Kaufer 1994) しかし その他多くの研究では等価幅を用いているため ( 例えば Markova et al. 2000) 本研究では F λ /F C と等価幅の値を比較した その結果 それぞれの値による強度変化は きわめて類似した傾向を示した (Figure 6.2) Hα Hβ EW(A ) JD[ ] Figure 6.2 等価幅によるによる輝線輝線の強度変化 6-3. 逓減率の変化 F λ /F C により求めた値と等価幅により求めた値を用いて それぞれ逓減率を測定した これは 両結果とも Hβ がわずかに増加した後半において減少傾向を示した (Figure 6.3) Fλ/Fc による逓減率 等価幅による逓減率 逓減率 JD[ ] Figure 6.3 逓減率によるによる輝線輝線の強度変化

30 第 7 章結論と今後今後の課題 以上の結果を要約すると 次のようになる (1) 輝線の強度および光度は それぞれ有意な変動を示した (2) 輝線の強度変化および光度変化から 明瞭な相関は認められないと考えられる これは Stahl and Kaufer (1994) と同様の結果である (3) 本研究における変動は Stahl and Kaufer (1994) のうちの 1991~1992 年の結果よりは大きな値を示した したがって 将来再び大きな変動が起こる可能性があると考えられる (4) Stahl and Kaufer (1994) では 等価幅による輝線の強度の測定には問題を含むとされていたが 本研究では 等価幅および F λ /F C による変動はほぼ同様の傾向を示した したがって Stahl and Kaufer (1994) 以前の等価幅を用いた研究結果も 有意に評価してよいと考えられる (5) 逓減率は 観測期間後半において減少傾向を示した これは Hβがわずかに増加したためであると考えられる 今後の課題として 次のことが考えられる (1) P Cygni プロファイルの検出本研究で用いた分光器 DSS-7 は 速度分解能が約 700km/s であるため 約 200km/s の P Cyg 自身の P Cygni プロファイルを検出することができなかった そのため 例えば速度分解能約 100km/s の SGS 分光器を用いて観測することにより P Cygni プロファイルの検出をおこないたい (2) 測光方法の工夫 P Cyg は 非常に明るいため CCD の視野内に同程度の明るさの比較星が存在しない したがって 焦点距離を短くする または 変換係数をできるだけ正確に決定することで 絶対測光を試みることもひとつの方法であろう (3) 他の LBV との比較銀河系内の LBV のうち 南天で代表的なものにηCar がある これは 1800 年代以前は見かけの実視等級が 3±1 等程度であったが 1843 年に-0.8 等まで増光したため 超新星であるとされた その後 7.9 等まで減光したが 現在は約 6.2 等で 10 年に 0.3 等の割合で再び増光傾向にある また 輝線の変動に関する報告もいくつか存在する ( 例えば McGregor et al. 1999) P Cyg との違いは η Car は強い赤外放射の根源であるため 主に赤外線による観測が継続されていること そして連星系を成していることなどである η Car は南天のりゅうこつ座にあり 北半球の日本では観測することができないが その他の LBV もあわせて P Cyg と類似した研究との比較をおこないたい

31 謝辞 田邉健茲先生には 大学 4 年間を通して講義やプレゼミ ゼミなどにおいて天文学のみならず 数学や物理学 英語などさまざまな分野に渡って丁寧にご指導していただき 大変感謝しております 入学前に考えていていたよりはるかに多くのことを学ぶことができ そしてこの卒業論文を完成させることができたのは 田邉先生のご指導のおかげであると確信しています ありがとうございました また 大学院生の今村和義さん 國富菜々絵さんには ご迷惑ばかりおかけしていましたが 観測やデータ処理の指導をしてくださったり 質問に熱心にお答えくださるなど 温かいご指導をいただきました 先輩方のご協力なくしてここまで成長することはできなかったと感じ 本当に感謝しております 2009 年 12 月に広島大学で開催された 連星 変光星 低温度星研究会 では 多くの専門家の方々にさまざまなご意見をいただき 考えを深めることができました ご協力してくださった皆さま そして そのような機会を与えてくださった田邉先生に 改めて御礼申し上げます 4 月からは 大学での経験を活かし 教員として皆さまのように熱心な指導ができるよう努力して参ります

32 引用文献 Conti P. S. 1984, IAUS 105, 233C de Groot M. 1988, IrAJ 18, 163D de Groot M., Lamers and H. J. G. L. M. 1992, Nature 355, pp Hirshfeld A. and Sinnott R. W. Sky Catalogue Vol.1, (Sky Publishing Corporation, 1982) Humphreys R. M. 1978, ApJS 38, 309H Kaler J. Extreme Stars (Cambridge UP, 2001), p.101 Lamers H. J. G. L. M., de Groot M. and Cassatella A. 1983, A&A 128, 299L Maeder A. 1983, A&A 120, 113M Markova N., Morrison N., Kolka I. and de Groot M. 2000, ASPC 204, 111M Maury M. 1897, AnHar 28, 1M Humphreys R. M. and Davidson K. 1994, PASP 106, 1025H Richard O. Gray and Christopher J. Corbally, Stellar Spectral Classification (Princeton UP, 2009), pp Stahl O. and Kaufer A. 1994, A&AS 107, 1S 恒星社編, フラムスチード天球図譜( 新装版 ), ( 恒星社 ), p.11 参考文献 de Groot M. 1983, IrAJ 16, 162D de Groot M. 1990, ASPC 7, 165D Humphreys R. M. and Davidson K. 1979, ApJ 232, 409H Israelian G. and de Groot M. 1999, SSRv 90, 493I Markova N. 1993, A&A 273, 555M McGregor P. J., Rathborne J. M. and Humphreys R. M. 1999, ASPC 179, 236M Percy J. Understanding variable stars (Cambridge UP, 2007), pp Prialnik D. An introduction to the theory of stellar structure and evolution (Cambridge UP, 2000), p.72, pp Berry R. and Burnell J., The Handbook of Astronomical Image Processing, (Willmann-Bell, Inc. 2005), pp Sterken C. and Jaschek C. Light curves of variable stars (Cambridge UP, 1996), pp D.C. ベイアート, 加藤幸弘, 近藤康, 千川道幸 ( 訳 ), 実験法入門, ( ピアソン エデュケーション, 2004), p.14, pp G. ヘルツベルク, 堀健夫 ( 訳 ), 原子スペクトルと原子構造, ( 丸善, 1964), pp.1-16 Ian Ridpath, 岡村定矩 ( 監訳 ), オックスフォード天文学辞典, ( 朝倉書店, 2003) 今村和義, 卒業論文活動銀核の CCD 分光観測, ( 岡山理科大学 田辺研究室, 2008) 岡崎彰, 奇妙な 42 の星たち, ( 誠文堂新光社, 1994), pp.1-9, pp.48-52

33 川端哲也, 分光解析ソフト BeSpec チュートリアル, ( 美星天文台, 2002) 国立天文台編, 理科年表 2009 小暮智一, 輝線星概論, ( ごとう書房, 2002), pp.1-43, pp , pp , pp 高原文郎, 宇宙物理学, ( 朝倉書店, 2003), pp.15-16, pp 日本変光星研究会編, 天体観測の教科書変光星観測, ( 誠文堂新光社, 2009), pp 野本憲一, 定金晃三, 佐藤勝彦編, 恒星, ( 日本評論社, 2009), pp.7-11, pp.64-69, p.91, pp 福島英雄, 天文アマチュアのための冷却 CCD 入門, ( 誠文堂新光社, 1996), pp 参考 URL AAVSO HP, URL SBIG 社 HP, URL

34 Appendix 1 Eddington 光度の求め方 ここでは 第 2 章にあるエディントン光度 L Edd の値を実際に計算してみる 定義より を変形すると L Edd L Edd = 4πcGM κ 1 M L 1 4 cg κ = π M es L M κ. (1) es L κ ここで 光速 重力定数 8 10 c = (m/s) = (cm/s) (2) 11 G = (m 3 s 2 8 /kg) = (cm 3 s 2 /g) (3) 太陽質量 30 M = (kg) 33 = (g) (4) 太陽光度 26 L = (W) 33 = (erg/s) (5) 電子の平均分子量 µ = 1 (6) e 陽子の静止質量 27 m p = (kg) 24 = (g) (7) である また 電子散乱による吸収係数 κ es 2 2 8π e 1 = 3 2 mec (8) µ em p に現われる e 2 /m e c 2 は電子の古典半径 であることを用いると 2 e r0 = = m c e 13 (cm) (9) = κ es (cm 2 /g). (10) 以上の数値を代入すると L Edd 1 M L 4 cg κ = π M M κ es L κ 1 es L

35 M 4 κ = es L. (11) M κ が得られる

36 Appendix 2 AIP4Win Ver.2 による測光測光とデータデータ処理 AIP4Win Ver.2 では 比較星を 32 個まで取ることができる また これらを用いてアン サンブル測光をおこなうことができるため 目的星と同一視野に明るい比較星がない場合 でも差測光の精度を上げることができる 1.Master Darkframe と Master Flatframe の作成 1ツールバーの Calibrate Setup を選択し 出てきたウィンドウの Calibration Protocol を Standard にする [Master Darkframe] 2Dark タブの Select Dark Frame (s) をクリックし ダークフレームをすべて選択する 3Median Combine にチェックを入れ Process Dark Frame (s) をクリックする 4Save as Master Dark をクリックし 指定した保存先へ保存する [Master Flatframe] 5Flat タブの Select Flat Frame (s) をクリックし フラットフレームをすべて選択する 6Normalize Combine にチェックを入れ Process Flat Frame (s) をクリックする 7Save as Master Flat をクリックし 指定した保存先へ保存する Figure 1.1 Calibration Setup

37 2.aperture の決定 1ツールバーの File Open Image を選択し 画像を 1 枚表示させる 2ツールバーの Measure Photometry Single Star を選択し Single-Star Photom というウィンドウを表示させる (Figure 2.1) [Setting] 32で表示させたウィンドウの Settings タブを選択し Radii に aperture の半径を入力する (Figure 2.1) 左から順に星の aperture スカイの内側半径 スカイの外側半径である 4Show Analysis にチェックを入れ 1で表示させた画像の目的星をクリックする (Figure 2.2) 5Figure 2.4 が表示される また Curve Growth タブを選択すると Figure 1.5 が表示される これらのグラフの平坦になり始めた値を aperture の半径の目安とする 6aperture を決定したらウィンドウを閉じる 3 Figure 2.2 目的星をクリックする Figure 2.3 Profile 4 Figure 2.1 aperture の半径半径の入力 Figure 2.4 Curve Growth

38 3. 測光 3-1. 連続測光 1 ツールバーの Measure Photometry Multiple Image を選択し Multi-Image Photometry というウィンドウを表示させる (Figure 3.1) [Setup] (Figure 3.1) 2Setup タブの Select Files は Auto-Calibrate にチェックを入れ Select Files から測光する画像をすべて選択する 3Select Stars は Analysis にチェックを入れておくと 目的星をクリックした際に Figure のようなグラフが表示される 4Select Tracking Mode は Manual および Track C1 & V, offset Cs にチェックを入れる [Report] (Figure 3.2) 5Report タブの Send photometry output to は file on Hard Disk を選択する これにより 測光の結果がファイルに書き出される 6 Photometry output format は Differential [w/extra Decimals] にチェックを入れる これにより V-C1 が等級差で出力される 7Column Separation Character は Space にチェックを入れる これにより 出力されるファイルのデータがスペースで区切られる [J.D.] (Figure 3.3) 8J.D タブの Julian Day parameters は UT-9 を選択する Heliocentric Correction には 日心ユリウス日の補正値を入力する Figure 3.1 Setting Figure 3.2 Report 8 8 Figure 3.3 J.D.

39 [Settings] (Figure 3.4) 9Settings タブの Radii には 2.5で決定した aperture の半径を入力する 10Integration Time には 露出時間を秒で入力する 11Instrument Parameters の Zero Point には 100 を入力し save をクリックする 読み込んだ観測フレーム上で 目的星 比較星 1 (C1) 11 比較星 2 (C2; チェック星 K) の順にマウスで選択する 13 比較星は 32 個まで選択することができる この場合 Figure 3.4 Setting 比較星すべての光度の総計と目的星の光度を比較するアンサンブル測光をおこなうことができる 13 目的星 比較星を選択した後 Execute をクリックし 保存先を指定して出力ファイルを保存する このデータ処理は Excel に読み込んでおこなうことができる 14Accept Stars をクリックすると次の画像に切り替わり Manual で測光することができる 測光に使用でいない 画像は Skip Image をクリックして除く 14 Figure 3.5 Manual 測光

40 3-2.Single Image 1 枚の画像を用いて測光をおこなう方法である 1ツールバーの File Open Image を選択し 画像を 1 枚表示させる 2ツールバーの Measure Single Star を選択し Single-Star Photom というウィンドウを表示させる (Figure 3.5) 3Figure 2.1 と同様に設定をおこなう 4 読み込んだ観測フレーム上で 目的星 比較星 1 (C1) 比較星 2 (C2; チェック星 K) の順にマウスで選択する 5Result タブを選択し Get Magnitude をクリックすると Differential Magnitude 欄に mag± 誤差 の形で結果が表示される 5 Figure 3.6 aperture の半径なお 比較星 C を 1 つにすれば 等級差 mag と比較の入力星の等級から目的星の等級を求めることができる 比較星の等級は カタログから調べる

41 4. 光度曲線の作成連続測光した結果は Microsoft Excel を用いて光度曲線に表すことができる 1 ツールバーのファイル 開くで測光結果の テキストファイルを選択する (Figure 4.1) 2テキストファイルウィザード 1/3 というウィンドウが現われるので カンマやタブなどの を選択し 次へ (N) をクリックする (Figure 4.2) テキストファイルウィザード 2/3 では スペースにチェックを入れ 次へ (N) をクリックする (Figure 4.2) テキストファイルウィザード 3/3 で完了をクリックすると テキストファイルが Excel 上に表示される Figure 4.1 ファイルを開く Figure 4.2 ファイルを開く (2) 3ファイルの初めの数行には 測光時の設定等が表示されているが 光度曲線の作成には必要ないので削除する (Figure 4.3) Figure 4.3 削除部分

42 4Julian_Day (D 列 ) (V-C1) (G 列 ) (C2-C1) (I 列 ) をコピーし P~R 列に貼り付ける (Figure 4.4) V-C1 は目的星と比較星 C1 との差 C2-C1 は比較星 C2 と C1 との差等級を表す また K 列の V-Ens はアンサンブル測光の結果であり 目的星とすべての比較星の光度の総計との差等級を表す Figure 4.4 光度曲線の作成作成に用いるいる範囲範囲の選択 5 貼り付けた P~R 列をすべて選択し 散布図でグラフ化する 6 等級は値が小さいほど明るいため y 軸の数値を反転させる そのため グラフが完成したら y 軸をダブルクリックし 軸の書式設定というウィンドウを表示させる 目盛タブを選択し 軸を反転する (R) および最大値で x/ 数値軸と交差する (M) にチェックを入れる (Figure 4.5) Figure 4.5 y 軸を反転反転させる

43 Appendix 3 分光データデータの処理処理と解析 データ処理には 分光ソフト BeSpec を使用する BeSpec は 元美星天文台研究員の川端哲也氏が Windows 用に開発したソフトである 用いるデータは フラットフィールド用ダークフレーム 目的天体用ダークフレーム フラットフィールド 目的天体のスペクトル画像の 4 つである これらをあらかじめデスクトップなどにコピーしておくと 処理しやすい 1. 一次処理 1-1. フラットフィールドのダークダーク補正 1BeSpec を起動し フラットフィールド画像を開く 2 2ダーク フラット補正をクリックし ダーク フラット補正ウィンドウを表示させる (Figure 1.1) Figure 1.1 フラットフィールド用ダークフレームダークフレームの選択 3 ダーク フラット補正ウィンドウのダークファ イルにチェックを入れ 参照をクリックする 使用するフラットフィールド画像と同じ露出時間のダーク画像を選択し 実行をクリックする (Figure 1.2) Figure 1.2 ダーク フラットフラット補正 4ツールバーのファイルから名前を付けて保存 (A) で保存する このダーク補正したフラットフィールド画像を用いて 目的天体の画像処理をおこなう (Figure 1.3) 保存後 ウィンドウを閉じる Figure 1.3 補正したしたフラットフィールドフラットフィールドの保存

44 1-2. 目的天体の画像画像のダークダーク フラットフラット補正 1 目的天体の画像を開く 2 ダーク フラット補正 クリックする を 3ダークファイルにチェックを入れ 参照をクリックし 目 Figure 1.4 目的天体のダークダーク補正的天体と同じ露出時間のダークファイルを選択する また フラットファイルにもチェックを入れ 参照をクリックし ダーク補正をしたフラットファイルを選択した後 実行をクリックする 2. スペクトルの読み取り 1 一次処理をした画像から目的天体のスペクトル部分を選択する マウスを左クリックしながら選択範囲を決定し 右クリックで設定を選択する (Figure 1.5) 範囲を選択し直す際は 右クリックで消去を選択する Figure 2.1 スペクトル部分部分の決定 2 スキャン をクリックする 3スキャンというウィンドウが表示されるので 次へをクリックする 次に表示されるウィンドウでも同様に次へをクリックする (Figure 1.6) Figure 2.2 スキャン 4 縦軸をカウント値 横軸をピクセル番号としたグラフが表示される (Figure 1.7) これを見ながらスキャン幅とスカイの範囲を決定する スキャンの幅およびスカイの範囲とは Figure 1.8 に示したとおりである ここでは スキャンの幅を 4 ピクセルとしている スカイの範囲は ピークを 0 としたとき -6~-3 ピクセルおよび 3~6 ピクセルの範囲とした 設定ウィンドウには これらの値を入力する 次へをクリックする

45 Figure 2.3 スキャン幅 スカイスカイの範囲範囲の設定 Figure 2.4 スキャン幅 スカイスカイの範囲範囲の決定 5スペクトルは 選択した枠の線と平行に写っているとは限らないため 補正が必要である Figure 1.9 のようなグラフが表示されるので スキャンウィンドウの次数を 2 に設定し フィットをクリックする そして 次へをクリックする Figure 2.5 傾きのきの補正 6スペクトルグラフが表示される このときの横軸は ピクセル番号である よろしいですか? と問われるので よければ保存をクリックし 保存先を指定して保存する (Figure 1.10) このデータは テキスト形式で保存される Figure 2.6 スペクトルデータの保存

46 3. スペクトルグラフの作成 BeSpec によりテキスト形式で保存された分光データは Microsoft Excel でグラフ化する 1Microsoft Excel を起動させる ツールバーのファイル 開くからテキスト形式で保存し た分光データを選択する 2テキストファイルウィザードというウィンドウ 1/3 が表示されるので Figure 3.1 のようにチェックし 次へをクリックする 2/3 も同様にチェックする 3/3 は完了をクリックする 3テキストファイルが Excel に表示される A 列はピクセルナンバー B 列はカウント値である ピクセルナンバーをそのまま波長に変換すると 長波長と短波長の方向が反対になるため でデータの順番をピクセルナンバーの大きい順に並べ替える Figure 3.1 ファイルを開く 4 ピクセルナンバーを波長に変換するため 波長較正の式 (5.1) を用いる 計算結果は D 列に表示させる B 列のカウント値をコピーし E 列に貼り付ける 5D 列と E 列を選択し 散布図を作成する (Figure 3.2) 縦軸は相対強度 (relative intensity) 横軸は波長 (wavelength) である Figure 3.2 散布図の作成

47 Appendix 4 マカリによるによる画像画像の composite 暗い星を分光 測光する場合 カウント値が低く 十分な精度を得られない可能性があ る その際 数枚の画像を重ね合わせて (composite) カウント値を稼ぐことができる Composite する天体の画像には あらかじめダーク フラット補正したものを用いる 1. ダークフレームの作成ダークノイズは 天体画像のみではなく フラットフレームにも含まれている そのため ダークフレームの作成は最初におこなう ただし 本研究では天体画像およびフラットフィールドの dark の設定を also にしたため ダークフレームの作成はおこなわなかった 1 まず 10 枚のダークフレームの中央値をとる 開くからダークファイルをすべて選択 する (Figure 1.1) 2 ツールバーのウィンドウ (W) から 上下に並べて表示または左右に並べて表示を選択 すると Figure 1.2 のように画像が整頓される Figure 1.1 ファイルの選択 Figure 1.2 画像の整頓 3これらのフレームを重ね合わせるため 画像演算からバッチ [ 加算平均と中央値 ] (R) をクリックする (Figure 1.3) Figure e 1.3 ダークフレームの合成

48 4バッチ [ 加算平均と中央値 ] というウィンドウが表示される 対称ファイルが正しいこと 位置合わせにチェックが付いていないことを確認する 対称ファイルの削除や追加は リストから削除 (D) やリストに追加 (A) でおこなうことができる 合成先は新規画像にチェックを入れ 合成方法は中央値を選択し OK をクリックする (Figure 1.4) Figure 1.4 対称ファイルファイルの確認 5 合成画像の名前を入力し OK をクリックすると 演算が開 始される (Figure 1.5) Figure 1.5 名前の入力 6 演算が終了し 合成画像が表示されたら ファイルから 名前を付けて保存をクリックする (Figure 1.6) Figure 1.6 合成画像 7FITS 保存設定というウィンドウが表示されるので データ形式 は実数 ビット数は 32 ビットにチェックを入れる (Figure 1.7) Figure 1.7 FITS 保存設定

49 2. フラットフレームフレームの作成 10 枚のフラットフレームを加算平均する 手順は 2 の1~7と同様である ただし バッチ [ 加算平均と中央値 ] ウィンドウの合成方法は 加算平均を選択する (Figure 2.1) Figure 2.1 加算平均を選択 3. 目的天体の補正 1 目的天体のダーク フラット補正をおこなう 目的天体の画像をすべて開き データ一次処理 (A) のバッチ [ 共通バイアス ダーク フラット ] (1) をクリックする (Figure 3.1) Figure 3.1 目的天体のダークダーク フラットフラット補正 (1) 2バッチ [ 共通バイアス ダーク フラット ] (1) ウィンドウが表示されるので ダーク補正およびにチェックを入れる 参照から 1 で作成したダークフレームを選択し OK をクリックする (Figure 3.2) Figure 3.2 目的天体のダークダーク フラットフラット補正 (2) 3 以上ですべての目的天体の画像のダーク フラット補正が完了するので 1 枚ずつファ イルから名前を付けて保存する 画像の composite には これらを用いる

50 4. 画像の composite 1ダーク フラット補正した目的天体の画像を 1 枚開く 2 画像演算の加算をクリックする (Figure 4.1) Figure 4.1 画像演算 3 加算というウィンドウが表示されるので 画像ファイルにチェックを入れ 参照から composite する 2 枚目の画像を選択する (Figure 4.2) OK をクリックすると 1 枚目の画像の上に 2 枚目の画像が表示される 画像を見ながら加算ウィンドウの 移動 をクリックし 重なりのずれを調整する (Figure ) Figure 4.2 加算 5 同様の手順を繰り返すことにより すべての画像を composite することができる 最後に ファイルから名前 を付けて保存して完了する Figure 4.3 composite した画像がずれているがずれている状態

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