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1 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 2. 芳香環における求電子置換反応 3. 置換基効果と配向性 4. 種々の化合物の合成反応 5. 置換基と酸 塩基の強さ

2 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 1. 芳香族化合物 ベンゼン,C 6 H 6 3 つの sp 2 混成軌道 結合を形成 すべての原子は同一平面上にある 正六角形, C ー C ー C = 120 残りの p 軌道 結合を形成 すべてのp 軌道は環に対して垂直であり 互いに平行で重なり合っている 2

3 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 ナフタレン,C 10 H 8 ベンゼンとは異なり 正六角形 ( が 2 つ ) ではない p 軌道の重なりが連なっている系を共役系という その状態を 共役している という 3

4 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 多環式芳香族炭化水素 C 14 H 10 C 18 H 12 anthracene アントラセン naphthacene ナフタセン C 14 H 10 C 18 H 12 phenanthrene フェナントレン ( フェナンスレン ) triphenylene トリフェニレン 4

5 芳香族 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 非芳香族 C 6 H 6 benzene C 4 H 4 cyclobutadiene C 10 H 10 cyclodecapentaene C 8 H 8 cyclooctatetraene C 14 H 14 cyclotetradecaheptaene C 12 H 12 cyclododecahexaene C 18 H 18 C 16 H 16 cyclooctadecanonaene cyclohexadecaoctaene 5

6 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 ヒュッケル則 (Hückel s rule) 共役環状分子において π 電子の数が 4n + 2 のとき その化合物は芳香族性を示す benzene n = 1 anthracene n = 3 naphthacene n = 4 naphthalene n = 2 phenanthrene n = 3 triphenylene n = 4 6

7 芳香族 π 電子の数が 4n + 2 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 非芳香族 C 6 H 6 benzene n = 1 C 4 H 4 cyclobutadiene C 10 H 10 C 8 H 8 cyclodecapentaene n = 2 cyclooctatetraene C 14 H 14 C 12 H 12 cyclotetradecaheptaene n = 3 cyclododecahexaene C 18 H 18 C 16 H 16 cyclooctadecanonaene n = 4 cyclohexadecaoctaene 7

8 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 各炭素原子において 3つの sp 2 混成軌道 結合を形成残りのp 軌道 結合を形成 結合のなす角は 120 隣り合う炭素原子のp 軌道が 平行 のとき p 軌道の重なり 合いにより π 結合 を形成 できる 8

9 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 sp 2 混成軌道をとるから 結合のなす角は120 正八角形なら135 すべての炭素原子は同一平面上に存在できず 折れ曲がった構造になる すべての p 軌道が平行にならない 重なり合いがないため 共役していない 芳香族ではない 9

10 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 複素芳香族化合物 pyridine ピリジン pyrrole ピロール furan フラン thiophene チオフェン 6e, 芳香族 10

11 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 H cyclopentadiene 4e, 非芳香族 C H 芳香族 furan O: 4 sp 3, 4e O: 3 sp 2 + p, 6e 芳香族 pyrrole N: 4 sp 3, 4e N: 3 sp 2 + p, 6e 11

12 主な化合物の慣用名と IUPAC 名 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 3 toluene methylbenzene ethylbenzene ethylbenzene styrene ethenylbenzene o-xylene 1,2-dimethylbenzene m-xylene 1,3-dimethylbenzene p-xylene 1,4-dimethylbenzene 12

13 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 芳香環の番号の付け方の例 ,2,4-trimethylbenzene 4-methylaniline p-methylaniline N-methylaniline 5-methylphenanthrene 1,10-phenanthroline 13

14 I. 有機化合物の反応 (3) 1. 芳香族化合物 主な化合物の慣用名 phenol 1-naphthol 2-naphthol benzaldehyde benzoic acid 安息香酸 aniline salicylic acid サリチル酸 acetylsalicylic acid アセチルサリチル酸 methyl salicylate サリチル酸メチル 14

15 I. 有機化合物の反応 (3) 2. 芳香環における求電子置換反応 2. 芳香環における求電子置換反応 付加反応 無触媒 置換反応 ルイス酸触媒 共鳴安定化効果 15

16 I. 有機化合物の反応 (3) 2. 芳香環における求電子置換反応 2. 芳香環における求電子置換反応 ハロゲンの置換反応 16

17 I. 有機化合物の反応 (3) 2. 芳香環における求電子置換反応 Friedel-Crafts 反応 アルキル化 alkylation アシル化 acylation 17

18 I. 有機化合物の反応 (3) 2. 芳香環における求電子置換反応 ニトロ化反応 ニトロ化は 通常 硝酸と硫酸の混酸を用いる 18

19 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 3. 置換基効果と配向性 一置換ベンゼンの求電子置換反応では 3 つの構造異性体が生成する可能性がある (E = electrophile 求電子体 ) o 体 (ortho 体 ) m 体 (meta 体 ) 芳香環の置換基の効果により 配向性が異なる o, p- 体が生成しやすい o, p- 配向性 p 体 (para 体 ) m- 体が生成しやすい m- 配向性 19

20 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 誘起効果 極性基の影響によって σ 結合に使われている電子対が一方に引き寄せられる効果 ( 電気陰性度の差などによる電子の部分的な偏り ) ベンゼン環の電子密度の低下 ベンゼン環の電子密度の増加 アルキル基は電子供与性 共鳴効果 共鳴構造の寄与により π 結合に使われている電子の移動によって生じる 正 負電荷の非局在化による安定化効果 20

21 共鳴効果 電子供与性置換基 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 o-, p- 位へ負電荷が非局在化 2 o-, p- 位の電子密度が増加 電子供与基が置換すると o, p- 位の電子密度が増加し o, p- 位で反応が起こりやすくなる o, p- 配向性 21

22 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 求電子置換反応を活性化する置換基 電子供与性置換基 ( 反応が起こりやすくなる ) 強く活性化 活性化 わずかに活性化 (R = alkyl, Ar = aromatic) いずれも o. p 配向性 22

23 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 54% 17% 29% 58% 4% 38% 23

24 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 55% <1% 45% ヒドロキシ基は強い活性基であるため 希硝酸中でもニトロ化反応が進行する 混酸を用いると 3 置換体 ( ピクリン酸 ) が生成する 24

25 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 無触媒では進行しない 無触媒でも進行する 25

26 共鳴効果 電子求引性置換基 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 o, p- 位の電子密度が減少 電子求引基が置換すると o, p- 位の電子密度が減少し o, p- 位で反応が起こりにくくなる o- 体 p- 体が生成しにくいため m- 体が生成する m- 配向性 26

27 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 求電子置換反応を不活性化する置換基 電子求引性置換基 ( 反応が起こりにくくなる ) 強く不活性化 いずれも m 配向性 不活性化 27

28 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 93% 7% 95% 1% 4% 28

29 例外 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 (X = halogen) 誘起効果により わずかに不活性化共鳴効果により o, p- 配向性 37% 1% 62% 29

30 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 フェノールは o,p- 配向性 ナフトールは? 30

31 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 1- ナフトールの場合 同じ環の o,p- 位の反応性が高い 31

32 I. 有機化合物の反応 (3) 3. 置換基効果と配向性 2- ナフトールの場合 同じ環の 1- 位の反応性が高い 32

33 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 4. 種々の化合物の合成反応 ジアゾ化合物の合成 33

34 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 ジアゾニウム塩 34

35 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 35

36 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 アゾ基をもつ酸塩基指示薬メチルイエロー メチルオレンジ メチルレッド コンゴーレッド メチルオレンジ 橙色 (ph 4.4) 赤色 (ph 3.1) 36

37 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 メチルイエロー ph ( 赤色 )2.9~4.0( 黄色 ) メチルレッド ph ( 赤色 ) 4.4~6.2 ( 黄色 ) コンゴーレッド ph ( 青紫色 ) 3.0~5.0 ( 赤色 ) 37

38 アゾ基をもつ着色料 SO 3 Na I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 SO 3 Na SO 3 Na H 3 C HO N N HO N N OCH 3 HO N N SO 3 Na NaO 3 S SO 3 Na SO 3 Na 赤色 2 号赤色 40 号赤色 102 号 SO 3 Na SO 3 Na HO N N 黄色 4 号 SO 3 Na 黄色 5 号 38

39 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 フェノールフタレイン 無水フタル酸 フェノール フェノールフタレイン ( 無色 ) 炭素 共役系の範囲が狭い 39

40 I. 有機化合物の反応 (3) 4. 種々の化合物の合成反応 HO OH CO 2 H 強酸性 ( 橙色 ) 広い共役系 HO OH HO O O O 酸性 ~ 中性 ( 無色 ) -H + O H + O アルカリ性 ( ピンク色 ) 強アルカリ性 ( 無色 ) 40

41 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ 5. 置換基と酸 塩基の強さ フェノールの酸の強さ 安息香酸の酸の強さ アニオンが安定なほど 強い酸 アニリンの塩基の強さ アニオンが安定なほど 強い酸 カチオンが安定なほど 強い塩基 41

42 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ フェノール o- 位あるいは p- 位に電子求引性基が置換 電子供与性基が置換 アニオンを安定化 不安定化 酸性度が強くなる 弱くなる m- 位の置換基は誘起効果のみ 電子求引性基が置換 安定化 やや強くなる 42

43 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ 43

44 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ 安息香酸 置換基による誘起効果はあるが 共鳴効果はあまり大きくない 基本的には電子求引性基 電子供与性基 アニオンをやや安定化 やや不安定化 酸性度がやや強くなる やや弱くなる ただし 酸素原子など 電気陰性度大 やや安定化 やや強くなる o- 位の置換基により アニオンが安定化する場合は 酸性度が強くなる ( 隣接基効果 ) 44

45 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ benzoic acid pka benzoic acid pka benzoic acid pka CO 2 H 4.00 NO 2 CO 2 H 2.87 F CO 2 H 3.95 CH 3 O OCH 3 CO 2 H CO 2 H O 2 N O 2 N CO 2 H CO 2 H F F F CO 2 H 1.48 CH 3 O CO 2 H 4.26 OH CO 2 H 2.07 O H O C O O O N O C O o- 位の隣接基効果によりアニオンを安定化 45

46 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ アニリン o- 位あるいはp- 位に電子求引性基が置換電子供与性基が置換 m- 位の置換基は誘起効果のみ電子求引性基が置換 N 上の電子密度が低くなる高くなる やや低くなる 塩基性度が弱くなる強くなる やや弱くなる 46

47 I. 有機化合物の反応 (3) 5. 置換基と酸塩基の強さ 2 共役酸の K a 2 共役酸の pk a が小さい = 塩基性が弱い 共役酸の pk a が大きい = 塩基性が強い 2 - 共役酸の K a

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有機化合物の磁気キラル二色性を初めて観測! - 生命のホモキラリティー起源の候補の一つを有機化合物で初めて実証 - 1 東京大学生産技術研究所第 4 部物質 環境系部門 2 東京大学先端科学技術センター 1 石井和之 1 北川裕一 2 瀬川浩司 有機化合物の磁気キラル二色性を初めて観測! 生命のホモキラリティー起源の候補の一つを有機化合物で初めて実証 1 東京大学生産技術研究所第 4 部物質 環境系部門 2 東京大学先端科学技術センター 1 石井和之 1 北川裕一 2 瀬川浩司 東京大学生産技術研究所第 4 部物質 環境系部門石井和之研究室機能性色素を専門 東京大学先端科学技術センター瀬川浩司研究室光エネルギー変換を専門 内部に蓄電できる新型太陽電池

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