資料 4 1 インバランス料に逼迫時の価格補正を導することで需給改善に期待すること 2019 年 9 13 電広域的運営推進機関

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ありかつかつま
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1 資料 4 1 インバランス料に逼迫時の価格補正を導することで需給改善に期待すること 2019 年 9 13 電広域的運営推進機関

2 次 2 1. はじめに 2. 需給ひっ迫時の補正インバランス料が導されている海外の事例 3. 考察

3 1. はじめに 3

4 はじめに ( 広域機関のち位置 ) 4 電広域的運営機関 ( 以下広域機関という ) は全国での電の安定供給の確保全国での平常時緊急時の需給調整機能の発揮をその重要な業務としてきている特に需給ひっ迫時においては会員たる電気事業者に対して電融通や電源の焚き増しの指をうことなど需給改善における役割を担っているこのため需給ひっ迫時の需給改善にきな影響を及ぼすインバランス料の在りには極めて強い関を有しているところインバランス料の在りについては総合資源エネルギー調査会電ガス基本政策委員会 ( 以下基本政策委という ) および本専会合において議論がなされてきている本年 6 の基本政策委で提された新たなインバランス料の基本的な考えのうち系統利者に対して需給調整の円滑化に向けた適切なインセンティブとなることについては需給ひっ迫時において特に重要と考えている本専会合においても調整が広域調達運されるという状況変化も踏まえて需給調整市場が開設される2021 年度以降の制度検討の中で広域機関としての解と提案をった ( 第 39 回本専会合 )

5 はじめに ( 広域機関の役割を踏まえた本の説明の趣旨 ) 5 需給ひっ迫時における系統利者に対するインセンティブ付けについては海外でも検討がなされあるいは実施されてきている我が国において 2021 年度以降のインバランス料制度 ( 需給ひっ迫時の補正インバランス料等 ) の在りについて検討が進められるに当たりこうした海外の事例から得られる唆を共有することにより需給ひっ迫時の補正インバランス料により期待される効果について広域機関としての解を改めて説明させていただく

( 参考 ) 第 39 回制度設計専会合より 6 出所 ) 第 39 回制度設計専会合 (2019.6.25) 資料 3-1 https://www.

6 ( 参考 ) 第 39 回制度設計専会合より 6 出所 ) 第 39 回制度設計専会合 ( ) 資料 3-1

( 参考 ) 第 19 回基本政策委 7 出所 ) 第 19 回制度設計専会合資料 8-2 https://www.meti.

7 ( 参考 ) 第 19 回基本政策委 7 出所 ) 第 19 回制度設計専会合資料 8-2

( 参考 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会より 8 出所 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会 (2019.6.

8 ( 参考 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会より 8 出所 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会 ( ) 資料 8-1

( 参考 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会より 9 出所 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会 (2019.6.

9 ( 参考 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会より 9 出所 ) 第 19 回電ガス基本政策委員会 ( ) 資料 8-1

10 10 2. 需給ひっ迫時の補正インバランスが導されている海外の事例 2018 年度夏季における国 ERCOT における事例

( 参考 )ERCOT(Electricity Reliability Council of Texas) 概要

需要は7,347 万 kw(2018 年度 ) 域内供給軒数約 2,500 万軒完全由化されており

の市場設計の歴史 1995 年卸電市場の由化 ( 第三者アクセス制度の導 ) 2002 年売電市場の全

(2018 年 ) その他 PV 原炭ピーク時の利可能容量 0.9% 2.1% 5.4% 15.9% 1.

11 ( 参考 )ERCOT(Electricity Reliability Council of Texas) 概要 11 ERCOTは国の独系統運者 (ISO) でありテキサス州の約 90% の地域の系統運をう最需要は7,347 万 kw(2018 年度 ) 域内供給軒数約 2,500 万軒完全由化されており容量市場がなくエネルギー市場のみで予備を含めて調整がわれる発電設備容量は約 7,800 万 kw( 同上 ) であり率が23.4% といまた他系統とは直流連系のため独系統となっており FERCによる管轄下にはない ERCOT の市場設計の歴史 1995 年卸電市場の由化 ( 第三者アクセス制度の導 ) 2002 年売電市場の全由化開始 2010 年 12 地点別限界価格式の導 ( ゾーン別限界価格式の廃 ) 発電容量発電量 (2018 年 ) その他 PV 原炭ピーク時の利可能容量 0.9% 2.1% 5.4% 15.9% 1.3% 10.9% 18.6% [ZONAL MARKET] 23.4% 24.8% ガス 52.4% 44.4% ERCOT 発電容量発電電量 (7,800 万 kw) (3,760 億 kw) [ 出所 ]ERCOT の資料をもとに作成

12 ERCOT における価格騰の仕組み 12 ERCOTでは期的な設備投資を促す観点からリアルタイム市場において価格騰が発する仕組み (Scarcity Pricing) を設けている 5 分単位のリアルタイム価格がインバランス料相当として適される Scarcity Pricing とはオンラインで把握できている発電機の容量と需要の差をリアルタイムの予備として算定しこれらの予備が低下した場合にその予備率に応じてリアルタイム市場価格を騰させる仕組みリアルタイム市場価格が騰するカーブとして運転予備需要曲線 (ORDC) が設定されており最低の予備準 (2,000MW) に到達した場合に上限価格 (VoLL:Value of Lost Load) が設定されている VoLL の変遷出所 )Scarcity Pricing in ERCOT (ERCOT 2016) 3%20 %20FERC2016_Scarcity%20Pricing_ERCOT_Resmi%20Surendran.pdf

2018 年度夏季の予備率通し 13 これは国のエネルギー政策基本法上将来の信頼度評価基準の策定や電系統の監視などを担う機関として位置付けられているNERC(North American Electric Reliability Corporation) の 2018 Summer Reliability Assessment によれば 2018 年度夏季の想定予備率 (2017.

13 2018 年度夏季の予備率通し 13 これは国のエネルギー政策基本法上将来の信頼度評価基準の策定や電系統の監視などを担う機関として位置付けられているNERC(North American Electric Reliability Corporation) の 2018 Summer Reliability Assessment によれば 2018 年度夏季の想定予備率 ( 時点 ) は10.9% ピーク需要が伸びる通しの中炭の廃等主要因とされているが同機関参照値の13.8% を下回り約 200 万 kw 不の通しがされたことでエネルギー市場が値となることが懸念された出所 )2018 Summer Reliability Assessment (NERC)

14 2018 年度夏季の実績 ( 市場価格 ) 年度の実績をるとリアルタイム市場価格は過去実績と較すると価格スパイクの程度はやや増えたが多いとはえなかった (1 に10 分だけ初めて9,000$ を記録した ) 3,000 ~4,499 ドル 2011 年 1,000 ~2,999 ドル 2018 年 9,000 ドル 2011 年 2018 年出所 )ERCOT 2018 State of the Market Report (Potomac Economics) content/uploads/2019/06/2018 State of the Market Report.pdf

15 2018 年度夏季の ERCOT による評価 15 気温はかったがその数は限られていた ( ピーク需要は更新している ) リソースのトラブル ( 電源トラブル ) が例年より少なかったピーク帯については半の発電リソースがセルフコミット ( ら起動し並列 ) した DRおよびDER( 分散電源 ) といった潜在的な供給が出てきた先物市場の値により市場参加者により多くの担保が求められた出所 )ERCOT s Review of Summer2018(June August) (ERCOT) content/uploads/2019/06/2018 State of the Market Report.pdf

16 2018 年度夏季の実績 ( 先物市場価格 ) 年度夏季の先物市場価格は3 から5 の期近になるにつれて上昇していたこれにより先物市場でヘッジする動をLSE( 売事業者 ) が取っていたことが分かる ICE:Intercontinental Exchange ( 国の商品取引所 ) 出所 )2018 Credit Overview (Board of Directors meeting, June , ERCOT)

2018 年度夏季に備えて発電売事業者の取った動特に需給の厳しい 2018 年 7 は Day Ahead(DA) と Real Time(RT) の値段が乖離している ERCOT の市場分析報告書 ( 2018 State of the market report ) にはこの理由として RT の値が想定される需給ひっ迫を想定した場合に各発電売事業者がとる動が記載されており

17 2018 年度夏季に備えて発電売事業者の取った動特に需給の厳しい 2018 年 7 は Day Ahead(DA) と Real Time(RT) の値段が乖離している ERCOT の市場分析報告書 ( 2018 State of the market report ) にはこの理由として RT の値が想定される需給ひっ迫を想定した場合に各発電売事業者がとる動が記載されておりらの需要を満たすこと RT や混雑に対してヘッジすること RT と裁定することなどが挙げられているその例として LSE( 売 ) は RT がくなると思えば DA 市場を含む先物で買う動をとる発電事業者は DA 市場で売ることで機会損失のリスクがあること電源トラブル時に RT での買戻しのリスクがあるため RT 市場を好むことが挙げられている需要のい夏季の価格騰のリスクに対して各事業者が動していたことが分かる 17 出所 )ERCOT 2018 State of the Market Report (Potomac Economics) content/uploads/2019/06/2018 State of the Market Report.pdf Day Ahead Market Performance ERCOT s day ahead market allows participants to make financially binding forward purchases and sales of power for delivery in real time. Although all bids and offers are evaluated for the ability to reliably flow on the transmission network, there are no operational obligations resulting from the day ahead market. These transactions are made for a variety of reasons, including satisfying the participant s own demand, managing risk by hedging the participant s exposure to real time prices or congestion, or arbitraging the real time prices. For example, load serving entities can insure against the higher volatility of real time market prices by purchasing in the day ahead market. The day ahead market helps inform participants generator commitment decisions. For all of these reasons, the effective performance of the day ahead market is essential. The increased day ahead premium in 2018 is consistent with expectations because of the much higher volatility of real time prices. Risk is lower for loads purchasing in the day ahead market and higher for generators selling dayahead. The higher risk for generators is associated with the potential of incurring a forced outage and having to buy back energy at real time prices. This explains why the highest premiums occurred during July 2018 with the highest relative demand and highest prices.

18 広域機関による国 ERCOT へのヒアリング 18 < 広域機関による聞き取り内容 > 1. Scarcity Pricingは短期の需給改善につながる ERCOTとして発電事業者に対する直接的な給電の指はできるだけ回避したい市場決済価格が上がることで事業者がこの価格シグナルに基づき発電するような動を促したい例えば発電者が朝からエネルギー市場の価格をていて午後からオンラインになり供給となろうと考えることもある 2. ひっ迫時料を設定しても価格騰している頻度は実際には少なく年によって異なるものの年 3 時間程度常時はGTが中であるため常に価格が安くある瞬間急騰する本来は徐々に価格騰してほしいむしろ Scarcity Pricingの仕組みによる価格騰が発する頻度が少ないことに問題意識を持っている 3. 供給予備率が少なくなると気に価格騰のリスクが発し供給不の売事業者はリアルタイム市場で多額の払いをするリスクがまるこのため売事業者は予備率が少ない通しであると認識した時点でヘッジする向に動する 4. Scarcity Pricingが機能すればDRの参加が期待できるそうすれば発電アデカシーの問題が改善されるこうした制度を導してきたことに加えここ数年で分散型発電やエアコンのネット管理ができるようになってきており DRの参加が促される環境に変化している

19 3. 考察 19

20 2018 年度夏季における国 ERCOT の事例から得られた唆 20 国 ERCOTの事例は本専会合にて検討が進んでいるひっ迫時の価格補正 (Scarcity Pricing) をすでに導し定の蓄積を得ているという意味で参考に値するもの ERCOTにおいては 1 ひっ迫時料を設定し値が発すると予測されたが実際は値はそれほど発しなかった 2 この要因として早い段階から必要な情報 ( 予備率 ) がされたことにより系統利者の取った以下の動が挙げられた物理的な動定検など計画停の夏季以外への移発電機のより丁寧な整備 DR 分散電源の活など融的な動先物市場による調達これらを踏まえると Scarcity Pricingの仕組みは発電売事業者にら需給ひっ迫時に必要な回避動を促すことでできるだけ市場メカニズムが働く形での需給バランス改善効果を期待する仕組みと思料 ERCOTはリアルタイム市場において5 分単位で経済配分された電源等の限界費を売事業者に請求する仕組みである本におけるインバランス料も調整として15 分単位で経済配分した限界費をインバランスを出した事業者に請求する仕組み市場制度は異なるものの需給状況に関する情報開と市場価格をシグナルとした取組みという点で類似性がい 2023 年度より 5 分単位

21 需給ひっ迫時の補正インバランス料 (Scarcity Pricing) を導した場合の発電売事業者の動への影響 21 インバランス料のひっ迫時補正 ( 需給ひっ迫時のインバランス料を市場価格より常にい価格に騰させる仕組み ) により発電売事業者には以下の2 通りの動が考えられるが適切に需給調整をう発電売事業者はいずれの動をとると考えられるか 1 需給ひっ迫時 ( 想定以上の需要あるいは想定外の電源トラブル等の発時 ) に市場価格より常にい価格に騰した不インバランス料の払いを回避 ( ヘッジ ) するようあらかじめ動する物理的な動定検など計画停の夏季以外への移発電機のより丁寧な整備 DR 分散電源の活相対取引ベースロード市場や先渡市場の活など融的な動先物市場による調達 2 需給ひっ迫時 ( 想定以上の需要あるいは想定外の電源トラブル等の発時 ) に不インバランスを発させた場合市場価格より常にい価格に騰した不インバランス料を払う ( 結果的に不インバランスが発しない可能性もあり発しなければ不インバランス料を払わずに済む ) 逼迫時補正値の懸念売のヘッジ動回避段売に発コスト需給改善今後ありあり 1 とる DR 家発相対取引先物取引などインバラ発を回避するためのコスト期待できる 2 とらない調整インバランス料 ( 値 ) 期待できない現状なしなしとらない調整インバランス料 ( 安値 ) 期待できない

22 まとめ考察 22 我が国においては然災害等の後の需給ひっ迫時には政府の要請により需要抑制や家発等の起動を促してきたしかし今後に向けて市場メカニズムを適切に発現させていくことによりすべての市場参加者が需給改善に取り組んでいく ( またこのインセンティブを持つ ) ことが重要本専会合において検討中の需給ひっ迫時の補正インバランス料の仕組みは市場価格よりいインバランス料の払いを求めるということにその本質あるいは効果があるというよりは各系統利者に需給ひっ迫時に必要な回避動を促すことでできるだけ市場メカニズムの働く形で需給バランス改善さらには安定供給を指向する仕組みと思料加えてこうした制度的枠組みを導することで需給ひっ迫時においても各売事業者がら供給を確保する動をとるため調整の確保量が増えるリスクが減ることとなりこれは社会コストが増することの回避にもつながる需給ひっ迫時の補正インバランス料が導されるのであれば定検など計画停の夏季以外への移発電機のより丁寧な整備 DR 分散電源の活相対取引ベースロード市場先渡市場や先物市場の活のきなインセンティブとなるといった効果も期待できるなお夏季の需給ひっ迫のように定の予性がある場合には需給ひっ迫時の補正インバランス料の仕組みによりこうした動がとられ需給改善につながることが考えられるが規模地震のように突発的に需給がひっ迫する災害時においては予性に基づいて動する時間的尤度は乏しいこうしたケースについては市場停再開の考えなど別途の検討が必要と考えられるしかし市場が停した場合であっても市場停期間をできるだけ短くなるよう早期に市場を再開することで市場メカニズムの中で売事業者が供給を確保していくことこれにあわせ発電機やDR 分散電源が供出されるようになることにより供給確保がなされ需給が改善することを期待したい

1. はじめに 1 需要曲線の考え方については第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において事務局案を提示してご議論いただいている本日はこれまでの議論を踏まえて需要曲線の設計に必要となる考え方について整理を行う具体的には需要曲線の設計にあたり目標調達量目標調達

1. はじめに 1 需要曲線の考え方については第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において事務局案を提示してご議論いただいている本日はこれまでの議論を踏まえて需要曲線の設計に必要となる考え方について整理を行う具体的には需要曲線の設計にあたり目標調達量目標調達第 14 回容量市場の在り方等に関する検討会資料 3 需要曲線作成の考え方について平成 30 年 8 月 9 日容量市場の在り方等に関する検討会事務局本検討会は資源エネルギー庁と電力広域的運営推進機関の共同事務局により開催している 1. はじめに 1 需要曲線の考え方については第 8 回検討会 (2/1) 第 9 回検討会 (3/5) において事務局案を提示してご議論いただいている本日は

資料 4 1 インバランス料 に逼迫時の価格補正を導 することで需給改善に期待すること 2019 年 9 13 電 広域的運営推進機関

資料 4 1 インバランス料に逼迫時の価格補正を導することで需給改善に期待すること 2019 年 9 13 電広域的運営推進機関