福岡医誌 101(11): , メタボロミクスの疾患診断への試み 1) 神戸大学大学院医学研究科病因病態解析学分野 2) 神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野 3) 神戸大学大学院医学研究科附属施設質量分析総合センター 4) 神戸大学大学院医学研究科脂質生化学分野 吉

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1 九州大学学術情報リポジトリ Kyushu University Institutional Repository メタボロミクスの疾患診断への試み 吉田, 優神戸大学大学院医学研究科病因病態解析学分野 波多野, 直哉神戸大学大学院医学研究科附属施設質量分析総合センター 篠原, 正和神戸大学大学院医学研究科脂質生化学分野 神戸大学大学院医学研究科附属施設質量分析総合センター 西, 海信神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野 他 出版情報 : 福岡醫學雜誌. 101 (11), pp , 福岡医学会バージョン :published 権利関係 :

2 福岡医誌 101(11): , メタボロミクスの疾患診断への試み 1) 神戸大学大学院医学研究科病因病態解析学分野 2) 神戸大学大学院医学研究科消化器内科学分野 3) 神戸大学大学院医学研究科附属施設質量分析総合センター 4) 神戸大学大学院医学研究科脂質生化学分野 吉田優 1)2)3), 波多野直哉 3), 篠原正和 3)4), 西海信 2), 入野康宏 3), 東健 2), 竹縄忠臣 3)4) はじめに 最近の医学研究において, メタボローム解析をバイオマーカー検索や疾患診断に応用しようという動きが顕著に活発化している. メタボロームとは, ある時点における生体試料 ( 体液, 組織, 細胞等 ) に含まれる低分子代謝物 ( 分子量 1,000 以下 ) のセットを意味する. この代謝物を網羅的に定性 定量解析することをメタボローム解析といい, 主に質量分析計や核磁気共鳴 (NMR:Nuclear Magnetic Resonance) を使って行われる. 特に近年では, 質量分析計を用いた解析技術が進展し, ライフサイエンス分野では欠かせない研究手法の一つとなりつつある. 医学研究においてもその重要性が認識され始め, 特にバイオマーカーの候補の検索に有用とされている. その理由は, 様々な病態では, 病気に関連する細胞 組織内において酵素タンパク質による代謝の変動が起こり, その疾患特有の代謝物のパターン ( メタボロームプロファイル ) へと変化し, それが血液 尿中にも反映することが予想されるからである. ヒトに限らず地球上に存在する生命体は, 生命活動を維持するため, あるいは外からの刺激や環境変化に適応するため, 遺伝子からメッセンジャー RNA を転写し, タンパク質を合成し, その働きにより恒常性を維持している. 一般に病気と言われる状態ではこの恒常性に乱れが生じており, 患者の病変部位に関わる組織 細胞が, 健常人と異なる疾患特異的な代謝物パターンを示すことは容易に想像できる. そのためこの十数年の間, 疾患特異的に増減する生体分子 ( バイオマーカー ) 探索が, いわゆる オミクス解析 により行われてきた. 例えば, 手術などで摘出されたがん部と非がん部組織に含まれるメッセンジャー RNA を,DNA チップやマイクロアレイで比較定量する トランスクリプトーム解析 やヒトゲノムプロジェクトの成果であるタンパク質アミノ酸配列データベースと質量分析計を利用した, 同組織に含まれるタンパク質を網羅的に比較定量する プロテオーム解析 が挙げられる. これらの手法により, がんなどの疾患特異的に増減する遺伝子産物が新たに検出され, 病気の発症メカニズムの分子レベルでの解明に大いに役立っている. ところが, これらは, 検査目的でよく用いられる血液や尿中に検出されないことから, 疾患の早期発見 病気の進行度の判定 手術予後の判定を目的とするバイオマーカーとしては, 当初に期待したほどの成果が出ていないことが指摘されている. よって, 検査に用いる血液 尿中に検出される代謝物の量の変動を直接調べる方が, 診断を目的とするバイオマーカーの発見に結びつきやすいという考え方が浸透しつつあり, 酵素の働きにより, 生産される代謝物を網羅的に定量する メタボローム解析 を併せて行うことが重要と言われている. 私どもは, がん患者の血清に含まれる代謝物を健常人のものと比較するため, 質量分析計を用いたメタボローム解析を実施している. この解析で得られたがん患者の血清で変動する代謝物群を利用したメタボロミクスの疾患診断への試みについて紹介したい. Masaru YOSHIDA 1)2)3), Naoya HATANO 3), Masakazu SHINOHARA 3)4), Shin NISHIUMI 2), Yasuhiro IRINO 3),Takeshi AZUMA 2) and Tadaomi TAKENAWA 3)4) 1) Division of Metabolomics Research, Kobe University Graduate School of Medicine 2) Division of Gastroenterology, Kobe University Graduate School of Medicine 3) The Integrated Center for Mass Spectrometry, Kobe University Graduate School of Medicine 4) Division of Lipid Biochemistry, Kobe University Graduate School of Medicine The Challenge of Disease Diagnosis by Metabolomics

3 232 吉田優ほか 6 名 1. これまでのメタボローム研究核酸 (DNA,RNA) やペプチド ( タンパク質を断片化したもの ) は, ほぼ性質が均一であるため, これらをターゲットとするゲノム トランスクリプトーム プロテオーム解析は, 比較的容易であった. メタボローム解析はターゲットとする化合物が多種多様であり, 網羅的に一括して代謝物を解析できる系が確立できないことが大きな障壁となっていた. ところが, ここ十数年の間に, 質量分析計や NMR を用いたメタボローム解析法が開発され, 実際に応用が可能となっている. 特に質量分析計を用いた解析技術の進展は目覚ましく, 液体クロマトグラフィー 質量分析計 (LC/MS), ガスクロマトグラフィー 質量分析計 (GC/MS), キャピラリー電気泳動 質量分析計 (CE/MS), マトリックス支援レーザー脱離イオン化 質量分析計 (MALDI/MS) などの質量分析装置を利用したメタボローム解析法が進展してきた. これらの各方法と適当なサンプル前処理法を組み合わせることにより, 質量分析計で定量データが得られるようになり, 疾患や薬物投与, 環境変化などの生体 細胞への影響をメタボロームプロファイルとして捉えられるようになっている. 海外では,LC/MS を使った解析が多く, 国内では,GC/MS や CE/MS を使った解析が実際によく行われている. 代謝物は, 核酸やタンパク質と異なり, 共通の化学組成であるため, 生物種を問わないことが大きな利点である. そのためメタボローム解析は, ゲノムプロジェクトの終了していないマイナーな生物や植物での応用も幅広く行われている. 質量分析計を用いたメタボローム解析の大きな利点は,1 度の解析で多くの代謝物の定量データが取得できる点である. 代謝物の分離にはクロマトグラフィー, あるいはキャピラリー電気泳動を用いる. 中でも,LC/MS を使った解析が世界中でよく使われ, 最も多く報告されている 1)2). 代表的な方法を紹介すると, 多くの場合逆相の ODS カラムを用いており, 検出された抽出イオンのマススペクトルピークが一つの代謝物に相当すると考える. 代謝物は, カラム充填剤との親和力により分離される. 代謝物は, 抽出イオンクロマトグラムの保持時間 ( リテンションタイム ) と m/z( 質量を価数で割った値 ) で定義され, そのピークの高さあるいは面積をその代謝物の量を反映する値として捉える. 代謝物抽出操作過程のサンプル間の抽出効率の誤差を補正するため, 各サンプルに一定量の標準物質を加えておく. 得られたデータについて, 保持時間と m/z についてサンプル間でピーク ( 代謝物 ) の同一性を評価 ( アラインメント ) する. 測定した複数のサンプル間で同じピークを抽出し, 測定したそのピークの高さあるいは面積から代謝物量の比較を行う.LC/MS は代謝物を同定することなく解析を行う ノンターゲット解析 に有効なツールであるが, このアラインメント作業の出来がその後の解析結果に大きな影響をもたらす. この作業を自動的に行うには,MS ++ 3) のようなフリーのソフトウェアもあるが, 基本的には質量分析計のベンダーによりパッケージされている,Mass Profiler Professional(Agilent) や MarkerLynx(Waters) などのソフトウェアがよく使用される. 当然ながら LC-MS の性能 ( 保持時間の再現性の良さ, 測定質量精度 安定性 ) の影響も少なからずある. アラインメントしたデータは, 多変量解析の主成分分析 (PCA:principal component analysis) によるスコアプロットにより, 比較するサンプルのグループが, 得られたデータによりグループ分けできるかどうか調べる. 得られたデータでグループ分けできた場合は, 主成分分析や判別分析 (PLS-DA:partial least squares-discriminant analysis) によるローディングプロットを用い, このグループ分けに貢献しているマススペクトルピークを同定する. 代謝物の同定は, ピークの精密質量や MS/MS よるプロダクトイオンのピークリストを用いて, 代謝物データベースに対して検索を行う.Web に公開されているものもあり,Human Metabolome Database(HMDB) 4) や METLIN 5),MassBank 6) 等のデータベース検索を用いて, 代謝物同定を行うことも可能である. 比較するグループ間で量的変動の見られる代謝物を同定し, その違いが生ずるメカニズムを予測 推定することができる.LC/MS/MS データは, 質量分析装置の機種によって差があるので,MassBank では機種ごとにデータが蓄積されている. 近い将来, 質量分析装置に代謝物ライブラリーをセットで販売される可能性も高いと考えられる. GC-MS を使った解析では, 代謝物をあらかじめ, 揮発性 熱安定性が得られるように誘導体化しておく. 少しずつ温度を上昇させてこれを気化し, キャリアガス ( ヘリウムなど ) を絶えず流したキャピラリーカ

4 メタボロミクスの疾患診断への試み 233 ラム中を通過させ, 代謝物をカラム充填剤との親和力により分離する. 各サンプルに標準物質を等量加えた上で前処理し, その後データを取得する. 比較するデータとして, 全イオン電流クロマトグラム (TICC) を使うノンターゲッティング法と, フラグメントイオンのピークリストで同定した代謝物だけをターゲッティングして用いる二つの方法がある.TICC を使う方法では, 標準物質の保持時間とピークの強度 ( 高さ ) でスケーリングによりクロマトグラムのアラインメントを行って, 各保持時間の TICC の強度データについてサンプル間で比較をする. このデータで主成分分析を行い, スコアプロットで比較するサンプルのグループが明確に分離できた場合には, ローディングプロットを用い, グループ分けに寄与する TICC の保持時間を決定する. この TICC の強度は, 比較するグループ間で大きく変化している場合が多い. 代謝物の同定には, この保持時間に含まれるフラグメントイオンのピークリストを用いる. GC/MS の電子イオン化法では, 通常 70 evのエネルギーで行われるので, フラグメントイオンに装置間の差がほとんどなく,GC/MS 装置の歴史が長いのでデータベースに厚みがあるため,LC/MS と比較して代謝物同定が容易である. 有名な NIST ライブラリーでは, 約 20 万の化合物のスペクトルが登録されている. ただ, 網羅的に様々な化合物のデータを集めたライブラリーであるため, 代謝物でない化合物が多く含まれて使いにくい面がある. そのため, 最近では生体分子に特化した代謝物のみを集めたライブラリーが, 特定の誘導体化 機器設定条件 キャピラリーカラムを使った際の保持時間情報も付加して販売されている. これには,GC/MS 代謝成分データベース ( 島津製作所 ) や Agilent FiehnGC/MS メタボロミクス RTL ライブラリ (Agilent) などがある. このように,GC/MS では代謝物ライブラリーを用いての同定が比較的容易であり, 測定するサンプルに含まれる代謝物をあらかじめ決定し, 比較する代謝物を決めておくターゲット解析もよく用いられる.GC-MS での TICC を用いた比較解析は, 福崎英一郎教授 ( 大阪大 ) が開発した方法で, 高級茶葉の官能試験では, 鑑定士並のランキング予測ができること 7)~9) や生薬として用いられるトウキ ( 当帰 ) の根の解析 10) の報告がある.GC/MS のターゲット解析には, 私どもが報告した膵臓がん患者と健常人を比較した血清メタボローム解析がある 11). CE/MS では, 代謝物にはイオン性物質が多いことに着目した手法で, キャピラリー電気泳動法によりサンプルに含まれる代謝物を分離し, 質量分析計に導入する. この手法では, あらかじめ一定量の数百種類の標準物質を混合したサンプルを測定し, そこで得られた値を基準にした一点補正により, サンプルに含まれる代謝物の絶対量を計算している. ターゲット解析であるため, 標準物質の m/z とおおよその移動時間 (migration time) が判っているので, それを基に比較するサンプル間のアラインメントを行う. この手法は曽我朋義教授 ( 慶応大 ) により開発された方法で, アセトアミノフェンを, マウスに過剰投与して急性肝炎を誘発させたマウスの肝臓の解析 12) や, 大腸がんと胃がん組織の解析 13) の報告がある. かなりの熟練者でないと解析が困難であるが, 約千種類の代謝物の解析が可能とされている. ベンチャー会社であるヒューマンメタボロームテクノロジー (HMT) 社で, この手法を用いた受託解析を実施している. MALDI-MS では, 生体組織切片における生体分子の分布を直接質量分析するマスイメージングに用いられている. 最近では瀬藤光利教授 ( 浜松医科大 ) による高解像度の質量分析を用いた顕微鏡法である, 質量顕微鏡 ( イメージングマススペクトロメトリー ) が開発され, 大きな成果をあげている. 2.GC-MS のターゲット解析を用いたメタボローム解析の実際ここでは, 代謝物をターゲットした GC/MS を用いたメタボローム解析について, 私どもが実際に行った膵臓がん患者の血清を用いた例 11) で紹介する. 膵臓がんは, 食生活の欧米化に伴い, 年々増えてきている. 早期発見が非常に困難な上に進行が早く, 極めて予後も悪いがんである, そのため, 早期発見のための簡便なスクリーニング法が望まれている サンプルの前処理ここでは,GC/MS のためのヒトの血清からの水溶性代謝物の抽出と誘導体化法を紹介する. まず, 血清のスタート量は 50 µl で, サンプル間の補正のための標準物質として, あらかじめ水に溶解した 2-イソ

5 234 吉田優ほか 6 名 プロピルリンゴ酸を6 µg 加える. これは主に植物に存在する化合物で, ヒト血清では検出されない. これに, タンパク質を取り除くために,250 µl のメタノール / 水 / クロロホルム溶液 (2.5:1:1) を加え, ボルテックスでよく混ぜる. これを,37 で30 分間,1,200 rpm で振盪する.4 で5 分間,16,000xgで遠心し, 上清約 225 µlを新しいチューブに移し, これに 200 µlの蒸留水を加える. ボルテックスでよく混ぜた後,4 で5 分間,16,000xgで遠心し, 再び約 250 µlの上清を新しいチューブへ移す. 室温で20 分間スピードバック ( 真空下での遠心濃縮 ) 処理を行った後, 残った液を 80 のディープフリーザー内に 10 分間入れてサンプルを凍結後, 凍結乾燥機で一晩かけて脱水する. これを, ピリジンで溶かした 40 µl の 20 mg/ml のメトキシアミン (methoxyamine hydrochloride) に溶かしボルテックスでよく混ぜた後, 30 で 90 分間,1,200 rpm で震盪し糖をオキシム化する. その後, 誘導体化のため 20 µl の MSTFA (N-methyl-N-trimethylsilyl-trifluoroacetamide) で,37 で30 分間,1,200 rpm で振盪しトリメチルシリル化する. その後サンプルを 20 で5 分間,16,000xgで遠心し, 上清を GC/MS 用のサンプルバイアルに移す. 2-2.GC/MS の測定条件 GC/MS は,GCMS-QP2010( 島津製作所 ) で実施した.GC 用のキャピラリーカラムには,DB-5(30 m 内径 0.25 mm 膜厚 1.00 µm)(j&w Scientific) を用いた.GC の昇温条件は 100 から 320 までを 4 / 分の速度で上昇させた. インレット温度は,280 とし, キャリアガスにはヘリウムを用い,39.0 cm/ 秒の速度で流した. サンプルはスプリットレスモードで,1 µl インジェクションした. 電子イオン化のエネルギーは,70 evとし, ソース温度は 200 で, スキャンする m/z の範囲は とした. 2-3.MS データの解析上記の条件で得られた膵臓がん患者血清由来の水溶性代謝物の TICC を示す ( 図 1). 主要なピークについて, データ解析ソフトである GCMS Solution を使って, 島津の GC/MS 代謝成分データベースに対し検索を行った. このデータベースには, 人の尿中の代謝物から構築されたもので, アミノ酸, 脂肪酸, 有機酸などを含む 178 化合物に関して, ある設定条件での保持時間と EI スペクトルのデータが含まれている.EI スペクトルピークの m/z の類似度 ( シミラリティスコア ) が,80 以上の 60 種類の代謝物を同定し, これらについて9 名の健常人群と 20 名の膵臓がん患者 ( ステージ III-IV) 群のメタボロームデータを取得した. 代謝物の同定のために, 少なくとも2つの特異的なピーク ( 確認イオン, 定量イオン ) の m/z の存 図 1 膵臓がん患者の血清由来の水溶性代謝物の TICC 縦軸がピーク強度で, 横軸が保持時間を表す.1 つのピークが,1 つの代謝物に相当すると考える. 図中の で示したものが, 内部標準でこれを用いてサンプル間の補正をする. 図は,Nishiumi S. et al., Metabolomics 6 : , 2010.(Copyright 2010 Springer) より一部を改変して引用.

6 メタボロミクスの疾患診断への試み 235 在を確認した. 最初に,60 個の代謝物メタボロームデータを用いて, 多変量解析の主成分分析を行った ( 図 2). その結果, 取得したデータの中に, 膵臓がん患者と健常人群を区別に寄与する代謝物が含まれることが示唆された.60 個の代謝物に関して, がん患者群と健常人群と二群に分けて統計解析したところ,18 個で統計的に有意差が認められた. その中には, 乳酸, チオジグリコール酸, アスパラギン, アコニット酸, グリシン, グリセリン酸などが含まれていた. 次に膵臓がん患者のサンプルを, がんの進行度ステージ別 (III,IVa,IVb) に分けてメタボロームデータの比較を行った. 膵臓がん患者の各ステージ群と健常人群の間で統計的に有意差が見られる代謝物を調べたところ,60 個の代謝物のうち 18 個で統計的に有意差を認めた. このうち典型的な二つの代謝物の例を示す ( 図 3).L-グルタミン酸は, がんのステージが進むごとに増加していることが示された. また, グリセリン酸では, 膵臓がん患者ではどのステージでも半減していることが示された. 図 2 膵臓がん患者と健常人のメタボロームデータの主成分分析の 3D スコアプロットがん患者群 ( ) と健常人群 ( ) が, 明確にグループ分けできている. 図は,Nishiumi S. et al., Metabolomics 6 : , 2010.(Copyright 2010 Springer) より一部を改変して引用. 図 3 膵臓がん患者の各ステージ群と健常人群の間で統計的に有意差が見られる代謝物の例健常人を 1 として, 各ステージの膵臓がん患者の代謝物を比で表す.* は t 検定で,P 値が 0.05 未満を意味する. 図は,Nishiumi S. et al., Metabolomics 6 : , 2010.(Copyright 2010 Springer) より一部を改変して引用.

7 236 吉田優ほか 6 名 膵臓がんの初期のステージIの患者で同様の解析を試みたところ, この 18 個の代謝物に関して同様の変動をするものが多く含まれることが判明した. そのため, このメタボローム解析系を診断に応用することにより, 初期の膵臓がんのスクリーニングが実施できる可能性が示唆された. 私どもが実施した GC/MS を用いたターゲットメタボローム解析は, 疾患特異的なメタボロームプロファイルが得られさえすれば, 膵臓がん以外の疾患への応用も可能であると考えている. 現在, 他の消化器系がん ( 大腸がん, 食道がん, 胃がん ) などでも有望な結果を得ている. このメタボローム解析を様々ながんの早期スクリーニング法として, 健康診断での応用を考えている. そのためには, 多くのサンプルを解析するために, ほぼすべてのステップで自動化が必要であると考え, そのための取り組みも行っている. おわりに日本は世界に冠たる長寿国であり,2009 年の厚生労働省の統計によると, 女性は 25 年連続第 1 位で, 男性は第 5 位である.21 世紀を迎え, 早や 10 年が過ぎようとしているが, 高齢化社会が進んでおり,2010 年現在で最も人口が多い年齢層は 60 代となっている. その結果, 高齢者の医療費負担は年々増加しており, 我が国の国家財政を逼迫している. そのため, 発病の予防措置を講じて医療費を削減することは解決しなければならない問題であり, 低コストで簡便に疾患の兆候を検出できる診断法の開発が待たれている. 本稿で紹介した質量分析計によるメタボローム解析により, 様々な疾患特有のメタボロームプロファイルが明らかになり, 一滴の血液から多くの疾患の早期診断ができる時代が早くるように, 努力していく所存である. 謝 辞 ここで紹介した研究成果の一部は, 文部科学省 神戸大学グローバルCOE プログラム次世代シグナル伝達医学の教育研究国際拠点 ならびに, 科学技術振興調整費 神戸大学生命医学イノベーション創出リーダー養成プログラム の支援を受けて行われた. 本研究を進めるにあたり, 臨床サンプルのご提供をいただいた神戸大学附属病院 消化器内科学分野のスタッフの先生方と, メタボロームデータの解析でご指導いただいた福崎英一郎教授 馬場健史准教授 ( 大阪大学工学部 ),GC/MS の条件設定等をご指導いただいた島津製作所の社員の方々, ならびに, 実験のサポートを行っていただいた松井佳子さん, 山川知恵子さんに感謝申し上げたい. 参考文献 1) Lewen J, Jing C, Peiyuan Y, Xin L and Guowang X : Serum metabonomics study of chronic renal failure by ultra performance liquid chromatography coupled with Q-TOF mass spectrometry. Metabolomics. 4 : , ) Chen C, Shah YM, Morimura K, Krausz KW, Miyazaki M, Richardson TA, Morgan ET, Ntambi JM, Idle JR and Gonzalez FJ : Metabolomics reveals that hepatic stearoyl-coa desaturase 1 downregulation exacerbates inflammation and acute colitis. Cell metab. 7 : , ) 4) 5) 6) 7) Pongsuwan W, Fukusaki E, Bamba T, Yonetani T, Yamahara T and Kobayashi A : Prediction of Japanese green tea ranking by gas chromatography/mass spectrometry-based hydrophilic metabolite fingerprinting. J Agric Food Chem. 55 : , ) Pongsuwan W, Bamba T, Yonetani T, Kobayashi A and Fukusaki E:Quality prediction of Japanese green tea using pyrolyzer coupled GC/MS based metabolic fingerprinting. J Agric Food Chem. 56 : , ) Pongsuwan W, Bamba T, Harada K, Yonetani T, Kobayashi A and Fukusaki E: High-throughput technique

8 メタボロミクスの疾患診断への試み 237 for comprehensive analysis of Japanese green tea quality assessment using ultra-performance liquid chromatography with time-of-flight mass spectrometry (UPLC/TOF MS). J Agric Food Chem. 56 : , ) Tianniam S, Tarachiwin L, Bamba T, Kobayashi A and Fukusaki E : Metabolic profiling of Angelica acutiloba roots utilizing gas chromatography-time-of-flight-mass spectrometry for quality assessment based on cultivation area and cultivar via multivariate pattern recognition. J Biosci Bioeng. 105 : , Nishiumi S, Shinohara M, Ikeda A, Yoshie T, Hatano N, Kakuyama S, Mizuno S, Sanuki T, Kutsumi H, Fukusaki E, Azuma T, Takenawa T and Yoshida M : Serum metabolomics as a novel diagnostic approach for pancreatic cancer. Metabolomics. 6 : , ) Soga T, Baran R, Suematsu M, Ueno Y, Ikeda S, Sakurakawa T, Kakazu Y, Ishikawa T, Robert M, Nishioka T and Tomita M : Differential metabolomics reveals ophthalmic acid as an oxidative stress biomarker indicating hepatic glutathione consumption. J Biol Chem. 281 : , ) Hirayama A, Kami K, Sugimoto M, Sugawara M, Toki N, Onozuka H, Kinoshita T, Saito N, Ochiai A, Tomita M, Esumi H and Soga T : Quantitative metabolome profiling of colon and stomach cancer microenvironment by capillary electrophoresis time-of-flight mass spectrometry. Cancer Res. 69 : , ( 参考文献のうち, 数字がゴシック体で表示されているものについては, 著者により重要なものと指定された分です.)

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