第１６０９回埼玉県教育委員会定例会会議録

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るるみにいだ
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1 第回埼玉県教育委員会定例会 1 日時平成 2 8 年 7 月 28 日 ( 木 ) 午前 1 0 時開会午前 1 1 時 35 分終了 2 場所埼玉県教育局教育委員会室 3 出席者髙木委員長藤崎委員長職務代理者志賀委員長職務代理者門井委員上條委員関根教育長櫻井副教育長柚木教育総務部長安原市町村支援部長小澤教育総務部副部長渡邉県立学校部副部長吉田県立学校部副部長松本市町村支援部副部長藤田市町村支援部副部長羽田高校教育指導課長関口小中学校人事課長佐藤書記長案浦書記市川書記川書記江口書記福島書記 4 会議の主宰者髙木委員長 5 会議 (1) 前回会議録の承認 о 全出席委員異議なく本件記載どおり承認 (2) 報告事項県立高校における確かな学力の育成への取組について関根教育長 ( 県立高校における確かな学力の育成への取組についてその概要を報告 ) 羽田高校教育指導課長 ( 取組の視点確かな学力を育成するための学びの改革及び生徒一人一人の得意分野を伸ばすプログラムについて説明 ) 藤崎委員長職務代理者埼玉県の協調学習につきましては他県でも質問を受けることが多く非常に先進的な取組をしていて羨ましいと言われます先日も山形県に行ってきましたが埼玉県の協調学習が話題になっていました小学校中学校の教員が協調学習アクティブラーニングを進めていく際の悩みとしてコミュニケーションに長けている生徒が中心となりそこで後れを -1-

2 取ってしまう生徒がお客様になってしまう授業が課題となっているという話をよく聞きます埼玉県立学校ではどのような課題があるのでしょうか羽田高校教育指導課長以前から各学校の授業では複数の生徒によるグループ学習やペア学習が行われていましたそういった中で何も策を講じないままテーマだけを与えて話し合いなさいと投げ掛けますとどうしても知識をたくさん持っている生徒や発言力のある生徒が主導してしまい内気な生徒や余り知識のない生徒が黙ってしまう傾向があったと考えています県立学校が取り組んでいる知識構成型ジグソー法はあらかじめ教員がち密に計画を作ります生徒一人一人に役割を持たせるため生徒は何か発言をしなければいけないという状況になりますその役割を果たすために生徒も一生懸命に発言をしますので授業中に寝ている生徒はいません私も授業を拝見しましたが普段の授業では厳しいだろうなというテーマでも生徒が一生懸命に発言していました教員がどのような授業計画を作るかテーマを設定するかといったところが課題になりますが昔のグループ学習とは違った切り口で進めていますのでこの方法が定着してくればコミュニケーションを取らない生徒が減ってくるのではないかと考えています藤崎委員長職務代理者文部科学省でも形式にとらわれてしまうことが課題であると議論されていると思います県では県立学校の部分だけではなく義務教育に係る部分もあると思います児童生徒の成長段階でどのような学習方法や授業形態が大事かということを県としてもバランス良く研究していただきたいと思います資料にはフィリピンに日本型教育を伝えると記載されておりとても楽しみな試みだと思いますフィリピンは英語学習が大変盛んになっており日本の大学生の中にはインターネットを通じてフィリピンの英語学校の講師たちとコミュニケーションを深め英会話力が格段に進歩しているといった報告を聞いていますまた日本の生徒が短期留学でフィリピンのセブ島を中心に行っている話を聞きますフィリピン人のコミュニケーション能力は高く日本人にはない魅力を持っていて語学を苦手とする子供たちに新たな刺激となるのではないかと思います例えば発音や文法を間違 -2-

3 えないようにするよりもいかにコミュニケーションを取ろうとすることが大事か楽しく会話をするかを重視するというように学ぶこともたくさんあるのではないかと思います日本側からもフィリピンの教育を学べるようにしていただきたいと思います県立高校を元気にすることが重要な課題だと書かれていましたそのとおりだと思いますその課題の一つは全体の構造からは仕方のないことかもしれませんが大学進学が強く打ち出されていることだと思います高校教育の中で生徒が地域住民として地域とどのように関わって育っていくか高校卒業後の社会人としてどのように育てていくかということにももっと力が入ると良いと思いますまた授業は大事だと思いますが生徒指導ができた上での授業だと思います県立高校の教員の話を聞きますと生徒指導に熱心な教員は午後 1 0 時 1 1 時でも生徒の対応に追われたり面談をしたりしていますがその頑張りは続く不祥事によって評価されない事態になっています生徒自身の教育環境が難しくなっていく中で高校の教員が思春期の児童生徒の心理的な理解や貧困問題また家族病理等様々な問題について勉強し改めて教員としての生きがいやりがいを持ってもらう必要があると思います授業が充実しても根底となる児童生徒や保護者との信頼関係が揺らいでしまっては教員がどんなに研究しても水の泡になってしまうと思います計画の中に生徒指導力の向上進路指導力の向上といった視点が記入されれば教員の意識がそちらに向く一端になると思います少子化の影響もあって高校教育も重要な岐路に差し掛かっており改めてこのことを考えていかないと社会の信頼を得られないと思いますのでよろしくお願いします羽田高校教育指導課長協調学習アクティブラーニングについてですが学習やラーニングということで学ぶ側に基点があると考えています今までは教員がどのように教えるかどのように生徒をコントロールしたら生徒に伝わり生徒が学習できるかというように基点が教員側にあったと思いますもちろんそういう視点も大切にしながら新しい時代の教育としては子供たち側に基点を置く授業の進め方が大切であると思います教員が意識を変え -3-

4 て全てを教員側からの目線ではなく子供の目線を大切にしながら授業を計画していくことが非常に大切になってくると思いますしかしその意識改革をするのは非常に難しいことです知識構成型ジグソー法の型を学習することはパターンを何回か行うことである程度は理解でき独り立ちできる教員も多くいますがそこが本質的なゴールではありません型を学んで大丈夫だと考えている教員がいるとしたら目標が違っていますその先にある子供たちの学びを基点とした授業づくりに向けてその子供たちの実態に合わせたその教員なりの授業を作っていくところまで達成することが我々が考えているところですそのような中で子供たちをどのように捉えるかどのように見ていくかという視点を持って授業に臨むと授業を離れたときも子供の見方や接し方信頼関係の築き方が変わってくると思います生徒指導という話もございましたが以前は一方的に生徒を抑え込む生徒指導もあったと思いますそうではなくて子供たち側に立って信頼関係をいかに築いていくかということが大切でありこの協調学習アクティブラーニングの考え方を延長させていくといろいろなことに活用できるのではないかと考えています子供に対する接し方や考え方を根本的に変えていくという大きなドラスティックな場面に直面していると考えています次にフィリピンの関係についてですがフィリピンを選んだ理由はいくつかございます埼玉県では知事をはじめ経済界中小企業がアジア地域に目を向けていますベトナムやタイには埼玉県のサポートデスクがありますフィリピンのセブ島では J I C A の事業を活用して知事部局が事業を展開しています委員がお話しの英語教育についても非常に先進的です外国語として英語を学ぶ教授法についても各大学が取り組んでいます今回の日本型教育を伝えるというJICAのプロジェクトではありますがそれだけに終わらせないで高校生や中学生を含めて事業に参画してもらい語学の習得や文化の理解アジア地域の理解日本とアジアの関係の理解等に発展させられればと思いますまた日本から行くだけではなく向こう側から教育関係者をお迎えして県内で研修していただくプログラムを用意していますその際には県内の小中高特別支援学校を -4-

5 回っていただいたり地域と交流していただいたりしてこの事業の内容を深めていきたいと考えています藤崎委員長職務代理者埼玉県の英語教員が英語の教授法を研修しに短期でもフィリピンへ行ける制度があれば子供たちの英語力は高まるのではないかと期待を持ちました子供を基点にする学習を展開するに当たってはより一層高度な指導が教員に求められ更に人間的魅力が求められていくと思います多くの教員が愛情を持って献身的に仕事をしていることはよく理解しておりますがより高度な指導や人間的な魅力が求められていくことを考えていかなければいけないと思います志賀委員長職務代理者私は三宅先生が書かれた放送大学の教科書を読んで知識構成型ジグソー法に興味を持って勉強させていただきました私は子供たちが多くの人と接しいろいろな疑問を持ってそれについて討論し子供同士で知識を高め合い賢くなるというすばらしい活動だと理解しています教員が教えるのみの授業ではなく皆が参加する授業として理想的だと思います実際にいろいろな授業を見学し協調学習の授業も見学しましたその中では見ているだけの子供もいました知識構成型ジグソー法は分からないところから入るのではなくて分かったところが出発点だと思います分かるところから始まりそこから皆の話を聞いて討論し合う中で新たな疑問が出てきてそこから更に学ぶということが続いていくものだと思います私が授業を見ていた中で理想と違うと感じたところは分からないところから始まっている子供がいてなかなか参加できない子供がいることです教員が意図を理解し分からない子供を分かるようにした上でそこから出発することが大事だと思います能力が定着していない子供に知識構成型ジグソー法を使うに当たっては分かるようにしてから始めるということを丁寧にやっていただきたいと思います大人でも話すことが苦手な人は多い中で教員が意図を理解して実践すれば子供たちはコミュニケーションしながら学び合うことができますそこに持っていく取組を子供も教員も理解することで成立すると思いますこれから教員も学び子供も学ぶことで良いコミュニケーションを -5-

6 とり良い人間関係が築いていければと思います羽田高校教育指導課長正直申しまして全ての県立高校で知識構成型ジグソー法が完璧に行われている状況ではないと理解していますしかし知識構成型ジグソー法を全ての学校が % やるということを最終ゴールとは考えていません知識構成型ジグソー法を核として普及し教員がいろいろな授業で活用することを目指しています教員が知識構成型ジグソー法に関わることによって授業のどこに着眼しどのように子供たちを動かしどのように工夫すれば子供たちが変容し自分の授業が良い授業だったと思えるようになるかを学んでもらっている最中です教員が見よう見まねでやっている場合も多くもう少し情報交換をしお互いに高め深められれば授業に対する見方が変わってくるのではないかと思いますそうすれば今まで行ってきたペア学習やグループ学習でもこのようなテーマでこのような指示をすれば知識構成型ジグソー法ではないけれどもお互いに対話をしながら考えを深めていく活動も短い時間でできるかもしれませんそのように自分なりの工夫ができるなど教員の指導力が高まっていくことが最終的なゴールだと考えています我々もいろいろな研修や研究授業を繰り返していくとともに教員と情報交換をしながら取り組んでまいりたいと思います志賀委員長職務代理者教員も生徒も話して相手に自分の気持ちを伝えることが大事だと思いますいろいろな角度からコミュニケーション能力を高めていくことが必要だと思いますのでよろしくお願いします上條委員四つ質問と意見があります一つ目は協調学習アクティブラーニングが非常に成果を上げていることはすばらしいことだと思います正しい成果が上がっている評価をするに当たって例えば外部機関や生徒など360 度から様々な形で評価をしているのでしょうかその評価をベースに修正や改善が行われているのでしょうか二つ目はこの方法は非常にティーチングスキルが必要とされる形態だと思います私はアメリカでビジネススクールの経験がありますが教員にいわゆるエンパワーエンカレッジコーチングといった技術がないとグループワークをさせられないので教員のティー -6-

7 チングスキルの差が成果に直接つながりかねないと思います経験者が全体の 2 0 % となっていますがこれをどのように評価しているのでしょうか目標はどのぐらいまで高めようと考えているのでしょうか研修の質について常に改善を重ねていくことが重要だと思いますがどのように取り組んでいるのでしょうか三つ目は先ほど世界的な評価について説明がありましたが大学入試の形態は各国全然違うと思いますある意味日本の大学入試のやり方はユニークです日本では大学入試改革が進められていますがそれとの関係で高校教育はどのように対応しようとしているのでしょうか最後ですが高校生のダブルスクール化が非常に多くなり経済的な負担はかなりあると思います進学校が中心になるかもしれませんがダブルスクールをしている高校生はどのくらいいるのでしょうかなぜそのようなことが起きていてどのように対応しようとしているのでしょうか羽田高校教育指導課長まず評価についてですが評価の手法は難しいと考えており客観的な評価について研究しているところですこれまでのところでは主観的になってしまうかもしれませんが我々が見て何がどうであったかを評価しています授業をしている教員の受け取り方生徒のアンケートによる評価教育委員会が学校へ出向き生徒等の様子を見ての評価などがありますしかしこれを数値的に計れるところまでには至っていません現在ベネッセコーポレーション河合塾と協力しまして数値的に計れる評価のツールを開発しているところですあわせて東京大学の研究チームも学術的に耐えうるような内容でこの取組を研究しておりますのでそういうものも活用できるのではないかと思いますそれから二つ目のティーチングスキルの差についてですが資料には全体の 2 0 % の教員が授業づくりを経験しているとありますこれは 5 年の事業で平成 3 1 年度に完了するのですが完了時点で 3 0 % を目標としておりますこの 3 0 % というのは主としてこの授業をハンドリングできる教員と考えております各学校では教科の研修や校内の研修教員相互に授業の参観もありますので全体の 3 0 % の教員が指導法を確立していれば校内では多くの教員が関われるのではないかと考えてい -7-

8 ます研修の質については常に課題が出てまいりますので東京大学の研究チームに協力をいただきながら研修メニューを見直しています特に高校の初任者研修では理論の勉強から授業を実践していろいろな人に見てもらう授業研究も取り入れるなど工夫しているところですいずれにしても今までのように教員が教科書を持ってただ知識を伝えるだけの形ではなくなりますので教員がいろいろな発見をし工夫できるようなことをやっていかなくてはいけないと考えております三つ目の大学入試の対応についてですがアクティブラーニングの流れは日本だけではなくむしろ日本より先んじて世界各国が注目しております P I S A の調査は年から始まっておりますが年の調査では問題解決型の能力を問う問題が組み入れられています答えが一つでない問題に対してどのようなロジックで結論を導いているかを評価するものでこれが世界的な潮流になっています知識だけなら今はタブレットで全てできてしまいますのでただ知識を持っていることは陳腐になりつつありますそういった知識を組み合わせて何ができるか課題を発見して解決への道筋を付けられるかが問われておりその能力が世界的に注目されています日本でも学習指導要領の改訂の議論を辿っていきますと生徒に身に付けさせるべき資質や能力が何でどのように身に付けさせるかということに終始しているのではないかと思います大学入試改革についてはこちら側から見ていると紆余曲折しているように感じますが文部科学省の発表では世界の流れと同じ方向を向いて進みそういった能力を評価できる入試制度を開発するということでございますので我々が向かっている方向は決して間違っていないと思いますし乗り遅れてはいけないという危機感も持っておりますしかし知識を問う問題が全くなくなるかというと日本の入試の今までの流れからがらっと変わってしまうことは難しいと思います折衷案的なものに落ち着くかどうか分かりませんが高校の授業を進めていく上では協調学習に基づく授業を取り入れつつ大学入試改革を注視しながら生徒が求める力必要な力をしっかりと付けていかなければいけないと考えています最後のダブルスクール化についてですがこの点について調査を行っ -8-

9 たことはございません進学校の様子を聞いたり私も校長をしておりましたので学校現場の様子を振り返ってみたりしますとかなりの生徒が大学に行くには予備校や塾に行かなければと考えていると思う節はあります埼玉県の県立高校には進学率の高い学校がたくさんございますので学校の補習で力を付けている生徒はたくさんいると思います上條委員ティーチングスキルの向上について今の教員はそのような教授法による授業を受けていませんが世界ではとうの昔にそういった方向に行ってしまっていますどちらかというと日本だけが知識重視ペーパーテスト重視の入試をやっていて高校の授業も同じだと思いますどんどん変わっていく中で教員同士のネットワークを作るという話がありましたが教員同士でスキルを共有化していく練磨していくことが非常に大切であり分かってもらうことが必要であると思いますダブルスクールについてはトップクラスの部分では勉強の仕方が分かっているのでそれほど通っていないと思います高校生になっても自分で勉強の仕方が分からないことに問題があり教えてもらわないと入試に対応できない風潮にも問題があると思います中堅クラスの高校に多いのではないかと想像しますが生徒に勉強の仕方をきちんと分かってもらうことが大切だと思いますその辺りをよく見ながら補習の在り方をどうするかや勉強の仕方をどのように教えていくかを含めて検討していただきたいと思います羽田高校教育指導課長教員のネットワークは非常に大切であると考えております先日あるセミナーでこんなことを言っていました 2 0 世紀型の指導しか知らない教員が 2 1 世紀型の能力を必要とする子供たちを教える大変さがある正にそのとおりだと思いますがだから指導できないということではなく我々もいろいろと学びながら教員同士で高め合う文化を作っていく必要があると思いますこの事業が 7 年前からここまで順調に成長できた背景に教員がお互いに情報交換できる電子上の掲示板がございますここでいろいろな教員が悩みを語り合い指導的な立場で東京大学の研究者が加わり我々の指導主事が加わってあまり上下関係なくいろいろなディスカッションをし -9-

10 また教材等を共有するといったことをしていましたこれは教育委員会からトップダウンでやりなさいといったものではなくむしろボトムアップ的に盛り上がった事業でございます掲示板や教員のネットワークが功を奏していると考えていますこの広がりをもっと活用しまた I C T を強化して掲示板の内容をを更に充実し使いやすくしていろいろ教員に関わってもらいながらスキルを高めていける仕組みを作っていきたいと考えています補習の在り方授業の進め方を含めて研究してまいりたいと思います関根教育長もともとこれを始めるときに東京大学の三宅先生とお話したのが今までも良いものは結構あるが流通していないので流通するにはいかに教員のネットワークを研究するかフローができるようにするかだということでしたストックができてもフローが進まないことが問題であり最初からそういった問題意識を持って取り組んでいただきましたこれが成功しているのは知識構成型ジグソー法だけを考えるのではなく広げるための方策をどうしたら良いかを念頭に置いて制度設計を始めたことが大きいと思いますトップダウンではなくいずれは教員が自ら学べるようにしていくためにより工夫していきたいと思います藤崎委員長職務代理者一つお願いしたいことがあります掲示板やインターネットの便利さはよく分かりますが是非直接会って対面で行うことを大事にしていただきたいと思います最近生徒と二人きりで話すことが苦手という教員が増えていますまた保護者との面談が苦手という教員も増えています教育は面授という言葉があるように相対してこそ生まれるものだと思いますので対面を大事にしていただきたいと思います羽田高校教育指導課長そういったことを含めて研究してまいります上條委員私は産業界から委員になっておりますが企業の中で能力とは何かということをかなり研究しました結果として出てきた三つの要素があります一つ目は知識二つ目はスキル技術ですこれはコミュニケーションやIT 技術等も含まれます三つ目が考え方行動です英語で言えば knowledge skill way of thinking behavior でこれが全部掛け算になっていると考 -10-

11 えています一つでも 0 があると答えは 0 になってしまいますどれか一つが良ければ他が多少低くてもカバーするというケースはあります企業側が一番難しいのは最後の要素である考え方行動を伸ばすことです知識や技術はいろいろな教授法である程度教えることができますこれが今の話の中で共通しているのは生徒に対してどのようなバランスで教えていくかと同時に教員側に求められるのは何かということだと思います教員にも同じことが言えます知識と技術と考え方と行動でこれが全て掛け算になります知識ばかりで行動が伴わないと 0 になってしまいます企業側はそのようなことを考えていますので参考にしていただければと思います羽田高校教育指導課長教員の意識改革指導力向上を含めて教員がこれからの時代に合う能力を身に付けるために参考にさせていただき研究してまいります髙木委員長教育委員として他県の視察に行きますと埼玉県の取組について高い評価をいただいていますある意味では最先端のことを埼玉県がやっていると感じています他県では埼玉県を目標にやられているのでどこに成果があってどこに課題があるのかかなり関心を持っているのではないかと思います先ほど全教員の 2 0 % に当たる 1, 名が協調学習の経験者で目標が 3 0 % にすることの説明がありましたしかし教員の配置という部分において偏ってしまっては意味がないと思います人事配置に関して経験者の評価をどのように考えているのでしょうか羽田高校教育指導課長人事的な配置についてはまだ具体的な計画を持っておりませんがマイスターという経験者の中でも指導的な立場にいる教員が約 3 0 名います今年度もマイスター養成の研修をしておりますそういった教員が最大限に力を発揮していただけるような配置ができればと思います各学校には特色がそれぞれあります魅力ある高校づくり課で取り組んでおります成長物語を含めて今後どのような特色で学校を作っていくかということも明らかになると思いますそういった中でこのような特色づくりにはこういった教員が必要ということについては我々の持っている教員に関する情 -11-

12 報を活用しながらうまく配置ができたらと考えておりますただ総合的に考えていかなくてはいけないことですので関係課と情報交換をしながら進めていきたいと思います髙木委員長平成 2 8 年度も 4 か月が経とうとしていますが校長は自分の学校をどうしていくか考えている最中だと思いますその中でこういう経験者が本校に欲しいとか経験者を大量に入れてくれといった要望も出てくる気がします必要とされているところに必要な教員を配置することは大事だと思いますので頭の片隅にでも入れていただきたいと思います次の質問ですが資料にはスーパープロフェッショナルハイスクール S P H について書かれており現在常盤高校 1 校のみが指定されています看護師の養成ということで指定されていると思いますが他にもものづくり等の分野で指定されても良いと思います今後のSPHについてどのように考えているのでしょうか羽田高校教育指導課長 S P H は国の指定事業であり平成 2 6 年度からスタートし今年度 3 年目になりますこれまで各年度全国で 1 0 校ずつしか指定されていないため全国で 3 0 校程度の指定になります理科の S S H と比べると学校が限られている状況ですそういった中で常盤高校が手を挙げ指定をいただいています県内には工業農業商業家庭福祉がございますのでそういった学校の中でできればあと数校が S P H に指定されるように学校を支援していきたいと思います工業高校から 1 校は出したいと考えています髙木委員長国の枠はあると思いますが県側からこの部分は強化すべきだと言うことも必要だと思います枠があるからというよりも埼玉県にはこのような高校があるので指定していただきたいと積極的に訴えていく必要があると思います大変なことだとは思いますが是非やっていただきたいと思います羽田高校教育指導課長我々も特色化に絡めて専門高校の今後の在り方について検討している途中でございますのでそういった中で埼玉県が自信を持って国に推薦できる学校を作っていきたいと考えております -12-

13 (3) 次回委員会の開催予定について 8 月 10 日 ( 水 ) 午前 1 0 時 < 非公開会議結果 > 第 6 5 号議案教職員の懲戒処分について交通事故を起こした久喜市の公立中学校の女性教諭 ( 5 9 歳 ) に対して 1 月間給料の月額の 1 0 分の1を減給する懲戒処分を決定しました第 6 6 号議案教職員の懲戒処分について住居侵入をした三郷市立高州小学校の男性助教諭 ( 2 8 歳 ) に対して 6 月間停職する懲戒処分を決定しました -13-

第１６０９回埼玉県教育委員会定例会会議録

第１６０９回埼玉県教育委員会定例会会議録第 1 8 4 5 回埼玉県教育委員会定例会 1 日時平成 3 0 年 11 月 19 日 ( 月 ) 午前 1 0 時開会午前 1 1 時 1 分終了 2 場所埼玉県教育局教育委員会室 3 出席者上條教育長職務代理者委員石川委員小島副教育長小澤教育総務部長渡邉県立学校部長松本市町村支援部長古垣教育総務部副部長羽田県立学校部副部長芋川県立学校部副部長関口市町村支援部副部長佐藤市町村支援部副部長