V. 診療材料薬剤の調達業務の価格評価 1. 調査実施の基本的な考え方調達リストの納入価が他病院等との比較において適正範囲内で購入されているか否かを目的に実施するまた単品だけでなく診療材料費薬品費全体でどの程度の値引率が達成できているかを検証するなお検体検査に用いる検査試薬のうち PFI

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まなののした
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1 V. 診療材料薬剤の調達業務の価格評価 1. 調査実施の基本的な考え方調達リストの納入価が他病院等との比較において適正範囲内で購入されているか否かを目的に実施するまた単品だけでなく診療材料費薬品費全体でどの程度の値引率が達成できているかを検証するなお検体検査に用いる検査試薬のうち PFI 事業範囲に含まれない細菌検査及び病理検査の試薬についても薬品費の一部として分析を行った 2. 調査経過 (1) データ収集及び運用調査 1) 調達価格のデータ収集現病院の診療材料および薬剤について単品ごとの品名規格メーカー名各種汎用コード数量及び納入価などがリスト化されたデータを収集する 2) 運用調査ヒアリングにより物品管理物流管理 (SPD) 業務との連動性や持続的な価格改善のための取組診療材料検討委員会の活動等を調査する (2) 比較分析 (1) 1) で収集したデータに基づき単品ごとの数量単価と総額の両面から現状分析を行い同規模他施設等との比較分析を実施する 3. 診療材料の購入費用分析アイテック株式会社のデータベースを用いて品目別の価格 ( 単価 ) を比較分析し削減の可能性について調査した 1) 分析データ条件について八尾市立病院平成 20 年度購入実績 ( 平成 20 年 4 月 ~21 年 3 月 ):513,814,528 円医療ガス含む 75

2 2) 分析方法結果の概要品目別リストをもとにアイテック株式会社の診療材料単価データベースを用いて購入単価の比較分析を行い単価改善のベンチマークとなる目標単価を設定し実績との差 ( 削減可能性 ) を検証した比較分析や目標単価の設定に際し八尾市立病院の規模や機能 ( 自治体立病院診療科構成等 ) 採用品目購入数量等に配慮した上で市場流通価格や他病院実績を参考としたなお評価にあたり現状の単価数量と目標単価数量の差を削減目標額購入金額に対する削減目標額の比率を削減率とした分析の結果全品目の合計で年間の削減目標額は 4,300 万円程度 ( 総購入額の 8.49%) と見込まれ削減余地がある価格帯であると判断した保険償還区分 36 購入金額シェア年間削減目標額削減率償還なし 273,474, % 26,054, % 償還あり 240,340, % 17,567, % 総計 513,814, % 43,621, % 年間削減目標額 = ( 現行単価 - 目標単価 ) 平成 20 年度購入数量削減率 = 年間削減目標額購入金額 3) 品目 ( 大分類 ) 別の傾向これを品目 ( 大分類 ) 別に削減率で見ると 10% 以上の削減可能性のあるものについて抜粋すると吸引カテーテル ( 削減率 37.84%) サージカルストッキングサポーター (31.69%) などで特に高い削減率が期待しうる大分類購入金額年間削減目標額削減率吸引カテーテル 1,828, , % サージカルストッキングサポーター 720, , % IABP 37 バルーン 1,945, , % 翼状針 746, , % 血糖測定関連 18,172,201 3,741, % ディスポ注射器針 2,342, , % 血圧モニタリング関連 3,278, , % オキシセンサー 3,426, , % ディスポ電極リード線 5,227, , % ペースメーカー関連 23,163,465 2,985, % フォーリーカテーテル 5,285, , % 皮膚欠損用創傷被覆材 1,159, , % 不織布 ( キット含む ) 24,308,303 2,907, % 眼科関連 27,557,013 3,239, % 気管内気管切開チューブ 5,999, , % 36 保険診療において別途費用請求ができる診療材料のことを償還ありとしその他を償還なしと区分している 37 IABP(Intra-Aortic Balloon Pumping): 大動脈内バルーンパンピング 76

3 大分類購入金額年間削減目標額削減率 PTA 38 関連 2,986, , % 管理用器材 7,842, , % 組織凝固装置用ディスポーザブル電極 3,722, , % 血栓除去用カテーテル 813,415 84, % PCI 39 関連 37,274,631 3,859, % 縫合吻合止血関連 23,216,834 2,360, % サーモダイリューションカテーテル 5,258, , % 次に年間削減目標額が大きい (100 万円以上 ) ものについて抜粋すると PCI 関連 ( 年間削減目標額 3,859,721 円 ) 血糖測定関連 (3,741,591 円 ) 眼科関連 (3,239,615 円 ) などで特に削減の可能性が高いと見込まれる大分類購入金額年間削減目標額削減率 PCI 関連 37,274,631 3,859, % 血糖測定関連 18,172,201 3,741, % 眼科関連 27,557,013 3,239, % 整形インプラント 75,583,036 2,995, % ペースメーカー関連 23,163,465 2,985, % 不織布 ( キット含む ) 24,308,303 2,907, % 縫合吻合止血関連 23,216,834 2,360, % 消化器関連 33,484,817 2,248, % 輸液輸血関連 25,371,207 2,070, % ガーゼ包帯絆創膏 15,183,731 1,472, % 血管造影関連 12,363,268 1,001, % これら特に改善余地が高い品目に対する必要な取り組みについては後段の Ⅵ. 分析及び評価で述べる 38 PTA(Percutaneous Transluminal Angioplasty): 経皮的血管形成術 39 PCI(Percutaneous Coronary Intervention): 経皮的冠動脈形成術 77

4 4. 薬剤の購入費用分析次に薬品費についてみるが医薬品は診療材料と異なり薬価に対する値引率という明確な評価基準があるためその観点から八尾市立病院の水準について評価を行う (1) 薬剤 1) 分析の基本的な考え方一般に薬剤の調達単価は薬価改定の期間である2 年間を総合して評価するよってここでは平成 20 年度と 21 年度上半期を合わせて分析するものとするなお血液製剤については除外して分析を実施した 2) 値引率の概要平成 20 年度 21 年度のそれぞれの薬価に対する値引率は 20 年度 11.07% 21 年度上半期における加重平均値引率は 13.19% であり仮に年間の値引率と同等と仮定すると 2 年間の値引率は 12.13% と算定される年度値引率 ( 加重平均 ) 20 年度 11.07% 21 年度上半期 13.19% 20 年度 +(21 年度上半期 2) 12.13% 3) 各種統計との比較分析株式会社自治体病院共済会が 3 ヶ月ごとに実施する医薬品値引率調査における全国自治体病院の平均値引率と八尾市立病院の値引率との比較を行ったその結果平成 20 年度平成 21 年度とも全国平均を上回り特に平成 21 年度上半期はより改善が進んでいるしかしながら平成 21 年度上半期医薬品単価表の品目別の値引率についてみると下記のような課題があり薬剤の特性に合わせたきめ細かい調整が求められる 1 一般薬全体の納入単価がほぼ一律に薬価に 13.5% を乗じて設定されているが薬剤は品目の特性によって値引きのしやすさが異なり薬剤ごとの値引交渉が必要である 78

5 [ 薬剤種別にみた値引き交渉の一般的な傾向 ] 値引きの取組がしやすい品目造影剤抗生物質後発医薬品の有る先発医薬品日本薬局方 ( 局方品 ) 同種同効品が有る商品後発医薬品値引きの取組が困難な品目オーファンドラッグ ( 稀少薬 ) 流通管理品目 40 血液製剤麻薬抗がん剤漢方製剤逆鞘製品 41 新製品 2 同一の薬効であるにもかかわらず値引率に差が生じている薬剤が見られる例えば造影剤においてイオパミロンでは値引率 13.5% オムニパークでは 15.8% となっており値引率の調整が必要である 3 後発医薬品では一部は値引率が 25% 程度まで確保されているが他の薬剤同様に一律の値引率 13.5% が適用されているものが見受けられる後発医薬品の採用には薬価が低いだけでなく値引率が確保しやすいという特徴がありそのメリットを活かす必要があるこれらの薬剤の特徴に合わせた調達単価を最適化する努力や工夫に改善の余地がある 40 向精神薬の一部など厚生労働省から製薬企業に対して適正使用を図るための流通管理を行うよう指示がある薬剤 41 薬価の設定と病院が求める仕様が異なり手間を掛けて納品する製品 79

6 (2) 試薬 1) 分析データ条件について 1: 平成 20 年度購入実績 ( 平成 20 年 4 月 ~21 年 3 月 ) 全体の値引率 ( ただし PFI 事業で実施する検体検査試薬は検査単価に内包されるため分析対象となるのは中央検査部が実施する細菌検査及び病理検査の試薬である ) 2:1のうちアイテック株式会社データベースとの突合が可能な品目の他施設比較 ( 総購入データ 15,821,953 円中 9,445,536 円相当分適合率 59.7%; 価格ベース ) 2) 分析方法結果の概要収集したデータについてまず試薬費全体の定価 ( 希望小売価格 ) と納入単価の値引き率を確認したその結果試薬購入費全体の値引率 ( 加重平均 ) は 16% であり一般的な傾向と比較して比較的安い水準にあると言える品目別に見ても使用量が多い品目では高い値引率が確保されている購入金額定価換算 ( 品目別定価購入数量 ) 値引率 15,068,660 17,933, % 次にアイテック株式会社のデータベースをもとに他の市立病院と比較可能な品目について細菌検査関連と病理検査関連に分類して単価を比較分析してみると細菌検査関連では3 品目において他病院を若干上回っているものの大半の品目で他病院を下回る価格で調達している病理検査関連については比較可能な品目の全てで他病院を下回ったこれらの結果から検査試薬費については特に問題はないと判断しうる細菌検査関連品目規格容量数量希望価格納入単価 ( 数量単価 )+ 税値引率他事例 ( 市立病院 ) 納入単価八尾との差 J J POS BP COMBO 6.2J 20 枚 81 32,000 27,000 2,296, % 28, % J J NEGBP コンホハネル 3J20 枚 52 32,000 27,000 1,474, % 28, % B D フロンフト 60 入 43 18,000 16, , % 16, % B リノックイノキュレーター 11 50,000 46, , % 45, % TSA2 5% 羊寒天 20 枚 128 5,400 3, , % 4, % TSA2 羊寒天 BTB 100 枚 18 22,000 11, , % 13, % キャンヒロハクタ血液寒天 ,600 5, , % 6, % トリフチケースソイ 2 寒天 20 枚 16 4,400 2,600 43, % 3, % コロンヒア CNA 羊寒天 20 枚 7 5,000 3,700 27, % 4, % J MICROFAST 3J 20 枚 1 20,000 18,850 19, % 18, % J MICROFAST 4J 20 枚 1 20,000 18,850 19, % 18, % B LHB フロス 10 本 5 2,800 2,490 13, % 2, % チョコレート 2 寒天培地 20 枚 4 4,400 2,500 10, % 3, % B HTM フロス 10 本 4 2,800 2,490 10, % 2, % B イノキュラム H2O 3mL 60 入 1 6,000 5,340 5, % 5, % 80

7 病理検査関連試薬品目規格容量数量希望価格納入単価 ( 数量単価 )+ 税値引率他事例 ( 市立病院 ) 納入単価八尾との差ヘンタナ I-VIEW DAB ユニハーサルキット , ,000 1,455, % 160, % ヘンタナヘマトキシリン核染色回 12 18,000 15, , % 16, % ヘンタナ I-VIEW HER2 CB ,000 78, , % 87, % ヘンタナケラチン AE13PCK ,000 20, , % 22, % ヘンタナ M 液体カハスリッフ 2L 12 15,000 11, , % 13, % ヘンタナ炭酸リチウム試薬 250 回 12 13,000 10, , % 11, % ヘンタナ BCL-2(124)50 回 2 75,000 65, , % 66, % ヘンタナ i I-VIEW ER 6F ,000 40, , % 42, % ヘンタナ I-VIEW PGR ,000 40, , % 42, % ヘンタナ CD79A JCB ,000 40,500 85, % 42, % ヘンタナ TTF-1 抗体 50 回 1 85,000 73,500 77, % 75, % ヘンタナ M APK 洗浄液 2L 16 6,000 4,500 75, % 5, % ヘンタナコンファーム P53 DO ,000 30,000 63, % 31, % ヘンタナ CD10 50 回 1 68,000 57,000 59, % 60, % ヘンタナ CD56123C3D5 50 回 1 68,000 57,000 59, % 60, % ヘンタナ CD45 50 回用 1 60,000 52,000 54, % 53, % ヘンタナ CD3 50 回 1 50,000 43,500 45, % 44, % ヘンタナサイトケラチン 7 50 回 1 48,000 40,500 42, % 42, % ヘンタナサイトケラチン回 1 48,000 40,500 42, % 42, % ヘンタナ増感試薬 2 25,000 18,750 39, % 22, % ヘンタナコンファーム CD68KP1 1 30,000 25,500 26, % 26, % ヘンタナフロテアーセ 1 試薬 2 13,000 10,400 21, % 11, % 内因性ヒオチンアヒシンフロッキンク試薬 1 25,000 20,000 21, % 22, % ヘンタナニューヒションフロッキンク試薬 1 20,000 16,000 16, % 17, % ヘンタナ S ,000 16,000 16, % 17, % 81

いつも、大変お世話になっております

いつも、大変お世話になっております資料特定器材の ( 太文字は平成 28 年 4 月の薬価改定で価格が変更になった器材です ) 保険薬局で請求できるの一覧となります ( 全 5ページ ) 737810000 インスリン製剤等注射用ディスポーザブル注射器 17 17 737820000 ヒト成長ホルモン剤注射用ディスポーザブル注射器 10 10 737890000 腹膜透析液交換セット ( 交換キット ) 544 544 737900000