目 次 第 1 章 総 則 目 的 用 語 の 定 義 適 用 範 囲 性 能 を 満 足 するための 対 策 の 方 針... 3 第 2 章 RESA に 関 する 現 状 の 評 価 現 状 の 評 価

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1 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 参 考 資 料 滑 走 路 端 安 全 区 域 (RESA)に 関 する ガイドライン 平 成 25 年 4 月 国 土 交 通 省 航 空 局

2 目 次 第 1 章 総 則 目 的 用 語 の 定 義 適 用 範 囲 性 能 を 満 足 するための 対 策 の 方 針... 3 第 2 章 RESA に 関 する 現 状 の 評 価 現 状 の 評 価 の 項 目 RESA の 現 状 の 評 価 の 検 討 内 容 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 RESA の 評 価 第 3 章 RESA の 性 能 を 満 足 する 対 策 対 策 案 の 例 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 わない 対 策 滑 走 路 長 の 変 更 による 対 策 巻 末 資 料 各 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 表

3 第 1 章 総 則 1.1 目 的 滑 走 路 端 安 全 区 域 ( 以 下 RESA(Runway end safety areas) とする )に 関 するガイドライン( 案 ) は 基 準 を 満 足 していない 滑 走 路 端 安 全 区 域 を 対 象 に 最 終 的 にすべての 空 港 が 滑 走 路 端 安 全 区 域 (RESA)の 性 能 を 満 足 するための 対 策 の 実 施 についてとりまとめたものであり その 具 体 的 な 対 応 方 針 を 示 すことを 目 的 としている 解 説 1) RESA の 長 さおよび 幅 については これまで 平 成 15 年 4 月 1 日 以 降 に 公 示 される 場 合 に 確 保 するこ ととしていたが 平 成 22 年 6 月 に 実 施 された ICAO USOAP(ICAO が 実 施 する 安 全 監 査 )の 勧 告 に 基 づき 空 港 が 設 置 された 時 期 に 係 わらず すべての 空 港 においてこの 規 定 を 遡 及 適 用 することと した そのため 本 ガイドラインは RESA の 長 さおよび 幅 が 確 保 されていない 空 港 での 対 応 について 規 定 したものである 2) 現 在 RESA の 長 さおよび 幅 が 確 保 されていない 空 港 については 1 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 および 2 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 ( 以 下 現 状 の 評 価 )について 実 施 する また 現 状 の 評 価 にお いて 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 および 事 故 発 生 につながる 要 因 が 大 きいと 判 断 された 滑 走 路 端 安 全 区 域 より 順 次 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 性 能 を 満 足 させるための 対 策 を 実 施 する 3) RESA の 性 能 を 満 足 するための 対 策 は RESA 用 地 の 確 保 だけでなく アレスティングシステムなど の 用 地 を 確 保 する 以 外 の 対 策 を 行 うことも 考 えられる ただし アンダーシュートについては 用 地 確 保 のみが その 対 策 となる ICAO USOAP での 勧 告 内 容 航 空 局 は 全 ての 飛 行 場 証 明 を 受 けた 飛 行 場 において 滑 走 路 末 端 安 全 区 域 に 係 る 長 さと 幅 に 関 す る 基 準 に 準 拠 するか 代 替 措 置 がとられるよう 規 程 を 制 定 し 施 行 すべきである 1.2 用 語 の 定 義 本 ガイドラインにおいて 次 の 各 号 に 掲 げる 用 語 の 定 義 は それぞれ 当 該 各 号 に 定 めるところによる 1) 滑 走 路 端 安 全 区 域 航 空 機 がオーバーランまたはアンダーシュートを 起 した 場 合 に 航 空 機 の 損 傷 を 軽 減 させるため 着 陸 帯 の 両 端 に 設 けられる 施 設 2) アレスティングシステム 滑 走 路 をオーバーランする 航 空 機 を 確 実 に 減 速 させ 航 空 機 の 損 傷 を 軽 減 させるため 滑 走 路 の 終 端 を 超 えた 部 分 に 設 置 されるシステム 1.3 適 用 範 囲 本 ガイドラインは 会 社 管 理 空 港 国 管 理 空 港 地 方 管 理 空 港 その 他 の 空 港 で 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 に 示 す 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さおよび 幅 を 満 足 しない 空 港 とする 1

4 解 説 1) 対 象 とする 空 港 は 民 間 航 空 機 の 運 航 が 行 われる 空 港 ( 共 用 空 港 を 除 く)を 対 象 としている 2)RESA の 長 さおよび 幅 を 満 足 しない 空 港 とは 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 における 規 定 を 満 足 し ない 空 港 とする 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 における RESA の 長 さおよび 幅 を 以 下 に 示 す ( 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 より) 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さおよび 幅 (1) 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さは 滑 走 路 の 長 さおよび 滑 走 路 の 分 類 に 応 じて 次 表 に 示 す 値 と することを 原 則 とする 滑 走 路 の 分 類 滑 走 路 長 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さ ( 原 則 ) 計 器 着 陸 用 滑 走 路 1,200m 以 上 90m 以 上 1,200m 未 満 90m 以 上 計 器 着 陸 用 以 外 の 滑 走 路 1,200m 以 上 90m 以 上 1,200m 未 満 40m 以 上 (2) 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 幅 は 着 陸 帯 幅 を 原 則 とする (1) 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さは わが 国 の 空 港 立 地 の 地 形 条 件 等 を 考 慮 して 本 文 中 の 値 を 原 則 とし ているが 航 空 機 の 安 全 な 運 航 のためには できるだけ 広 く 平 坦 な 面 が 確 保 されることが 望 ましく 地 形 等 の 条 件 から 用 地 の 確 保 が 可 能 な 場 合 は 表 に 示 す 値 を 標 準 とする 表 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 望 ましい 長 さ 滑 走 路 の 分 類 滑 走 路 長 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さ ( 標 準 ) 計 器 着 陸 用 滑 走 路 1,200m 以 上 240m 以 上 1,200m 未 満 120m 以 上 計 器 着 陸 用 以 外 の 滑 走 路 1,200m 以 上 240m 以 上 1,200m 未 満 40m 以 上 ( 原 則 と 同 様 ) (2) 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 幅 は 着 陸 帯 幅 を 原 則 としているが 地 形 等 の 条 件 から 着 陸 帯 幅 の 用 地 確 保 等 が 困 難 な 場 合 は 図 に 示 すように 着 陸 帯 より 40m 以 遠 の 区 域 においては 当 該 滑 走 路 の 幅 の 2 倍 まで 縮 小 することができる 2

5 着 陸 帯 W 滑 走 路 過 走 帯 滑 走 路 端 安 全 区 域 2W 着 陸 帯 幅 10m 60m 40m L L:40m( 原 則 標 準 ): 滑 走 路 長 1,200m 未 満 かつ 計 器 着 陸 用 以 外 の 滑 走 路 90m( 原 則 )~120m( 標 準 ): 滑 走 路 長 1,200m 未 満 かつ 計 器 着 陸 用 滑 走 路 90m( 原 則 )~240m( 標 準 ): 滑 走 路 長 1,200m 以 上 の 滑 走 路 滑 走 路 端 安 全 区 域 ( 障 害 物 を 設 けない 区 域 ) 滑 走 路 端 安 全 区 域 ( 障 害 物 を 設 けない 方 が 望 ましい 区 域 ) 場 周 道 路 等 用 地 図 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さおよび 幅 3) 用 地 が 確 保 されている 場 合 でも オーバーランまたはアンダーシュートを 起 した 場 合 に 航 空 機 に 大 き な 損 傷 を 与 える 可 能 性 がある 地 形 (たとえば 高 低 差 を 有 する 水 路 など)の 場 合 には RESA の 長 さおよ び 幅 を 満 足 していないものとする 3

6 1.4 性 能 を 満 足 するための 対 策 の 方 針 現 状 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さおよび 幅 が 確 保 されていない 場 合 には 滑 走 路 端 安 全 区 域 に 関 する 現 状 の 評 価 を 行 い その 後 性 能 を 満 足 するための 対 策 を 実 施 するものとする 解 説 1) 対 応 方 針 国 内 における 空 港 の 多 くが 旧 基 準 である 長 さ 40mで 整 備 されている しかし 運 航 の 安 全 性 を 確 保 する ことの 必 要 性 より 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 の 改 定 を 行 い 国 際 標 準 と 合 致 するよう RESA の 基 準 を 遡 及 適 用 することとした しかしながら 対 策 を 行 う 必 要 性 のある RESA の 数 が 非 常 に 多 く 用 地 確 保 などの 即 時 の 対 応 が 難 しい 状 況 である そのため 長 さおよび 幅 が 不 足 する RESA においては 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 およ び 事 故 につながる 要 因 の 有 無 を 調 査 ( 現 状 の 評 価 )し その 程 度 および 要 因 が 小 さいと 判 断 される 場 合 に は 現 状 の RESA の 長 さおよび 幅 にて 運 航 を 行 うことを 当 面 の 代 替 措 置 と 位 置 付 けることとした 現 状 の 評 価 において 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 および 事 故 発 生 につながる 要 因 が 大 きい 場 合 に は 社 会 的 な 影 響 度 の 高 い 空 港 より RESA の 長 さおよび 幅 等 の 確 保 (RESA の 性 能 を 満 足 する 対 策 )を 実 施 する なお 最 終 的 には 全 空 港 で RESA の 長 さおよび 幅 等 の 確 保 (RESA の 性 能 を 満 足 する 対 策 )を 実 施 する 必 要 がある 現 状 の 評 価 RESA の 不 足 する 空 港 での 遡 及 適 用 ( 国 内 基 準 を 満 足 しない RESA) RESA に 関 する 現 状 の 評 価 の 実 施 1 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 2 事 故 発 生 につながる 要 因 の 有 無 平 成 25 年 3 月 の 基 準 の 改 訂 より 遡 及 適 用 への 対 応 を 開 始 新 基 準 の 適 用 開 始 時 期 ( 平 成 29 年 4 月 1 日 )ま でに 現 状 の 評 価 の 実 施 対 策 の 実 施 現 状 の 評 価 において1およ び2の 影 響 が 小 さい 場 合 (3-A 3-B) 当 面 現 状 の RESA の 長 さ および 幅 での 運 航 を 行 う が 最 終 的 には 性 能 を 満 足 するための 対 策 を 行 う 現 状 の 評 価 において 1および2の 影 響 が 大 きい(1-A 1-B 2-A 2-B)と 判 断 される 滑 走 路 端 安 全 区 域 より 順 次 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 性 能 を 満 足 させるための 対 策 を 実 施 す る RESA の 性 能 を 満 足 するための 対 策 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 わない 対 策 (RESA 用 地 の 確 保 アレスティングシス テムの 導 入 など) 滑 走 路 長 の 変 更 による 対 策 ( 滑 走 路 の 短 縮 運 用 (RESA 用 地 の 確 保 )) 社 会 的 な 影 響 度 の 高 い 空 港 より 対 策 を 実 施 RESA 対 策 の 完 了 図 RESA の 現 状 の 評 価 と 対 策 の 実 施 フロー 3

7 2) 適 用 時 期 とスケジュール RESA の 長 さおよび 幅 を 確 保 していない 空 港 を 早 期 に 全 て 対 応 させることは 困 難 であるため まず 現 状 の 評 価 を 実 施 した 後 RESA の 性 能 を 満 足 するための 対 策 を 実 施 する 必 要 がある そのため 今 後 の RESA の 基 準 の 適 用 と 対 策 の 実 施 に 向 けたスケジュールを 以 下 に 示 す 表 RESA 基 準 の 適 用 と 対 策 の 実 施 に 向 けたスケジュール 基 準 適 用 に 向 けた 検 討 スケジュール 各 空 港 の RESA 対 策 平 成 24 年 度 基 準 改 定 案 の 検 討 国 管 理 空 港 の 現 状 の 評 価 の 実 施 H25.3 頃 基 準 改 定 ( 通 達 改 訂 ) 通 達 平 成 25 年 度 ~28 年 度 対 策 順 位 の 検 討 報 告 会 社 空 港 地 方 管 理 空 港 の RESA に 関 する 現 状 の 評 価 の 実 施 予 算 措 置 RESA の 性 能 を 満 足 するため の 対 策 案 の 検 討 ( 調 査 設 計 ) 平 成 29 年 度 RESA 基 準 の 適 用 開 始 RESA の 性 能 を 満 足 するため の 対 策 の 実 施 優 先 順 位 の 高 い 空 港 より 順 次 実 施 対 策 を 実 施 するための 条 件 が 整 った 場 合 においては 平 成 29 年 4 月 1 日 以 降 に 限 らず 可 能 な 限 り 早 期 に 対 策 を 実 施 する 4

8 第 2 章 RESA に 関 する 現 状 の 評 価 2.1 現 状 の 評 価 の 項 目 RESA の 現 状 の 評 価 は 表 2.1.1に 示 す 項 目 内 容 について 実 施 する また 調 査 に 用 いるデータ 等 の 内 容 を 表 2.1.2に 示 す 表 RESA に 関 する 現 状 の 評 価 の 検 討 項 目 調 査 項 目 調 査 の 内 容 1) 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 1-1) 航 空 機 への 影 響 1-2) 既 存 物 件 への 影 響 現 状 RESAの 延 長 線 上 の 空 港 用 地 外 で 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 に おける 障 害 物 及 び 地 形 の 状 況 ( 急 落 地 形 湿 地 水 辺 の 有 無 軌 道 幹 線 道 路 などの 存 在 )の 確 認 を 行 ない 現 RESA 外 にオーバーランした 場 合 の 航 空 機 への 影 響 について 検 討 を 行 う 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 における 既 存 物 件 への 影 響 ( 人 命 空 港 機 能 など)について 検 討 を 行 う 2) 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 2-1) 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 2-2) 予 見 できない 特 異 な 気 象 状 況 の 発 生 有 無 及 び 進 入 復 行 の 発 生 状 況 の 確 認 2-3) 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 2-4) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 の 確 認 2-5) 当 該 空 港 での 航 空 機 事 故 の 確 認 当 該 空 港 で 運 航 している 航 空 機 または 今 後 運 航 が 予 定 されている 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 の 状 況 を 把 握 し 実 際 の 滑 走 路 長 に 対 する 余 裕 度 を 調 査 する なお 検 討 は 当 該 空 港 での 最 長 の 滑 走 路 長 を 必 要 とする 機 材 について 離 陸 着 陸 滑 走 路 長 の 両 面 で 検 討 を 実 施 する 1 低 層 ウインドシアーの 発 生 状 況 など 予 見 できない 気 象 状 況 の 有 無 について 調 査 を 行 う 2 気 象 の 影 響 により 発 生 した 進 入 復 行 の 状 況 について 調 査 を 行 う 1 滑 走 路 における 路 面 摩 擦 測 定 値 の 発 生 状 況 について 整 理 する 2 滑 走 路 における 維 持 管 理 の 状 況 (ゴム 除 去 作 業 の 頻 度 )について 整 理 する 1 着 陸 時 において 使 用 する 航 空 灯 火 施 設 航 空 保 安 無 線 施 設 標 識 施 設 の 設 置 状 況 について 確 認 する 2 当 該 滑 走 路 への 進 入 時 の 最 終 進 入 方 式 について 整 理 する 当 該 空 港 で 発 生 した 滑 走 路 周 辺 での 航 空 機 事 故 の 事 例 より 事 故 の 発 生 要 因 となる 状 況 について 整 理 する 5

9 表 RESA の 現 状 の 評 価 の 項 目 及 び 調 査 に 用 いる 資 料 等 調 査 項 目 調 査 の 内 容 確 認 が 必 要 な 項 目 使 用 データ 入 手 方 法 1) 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 1-1) 航 空 機 への 影 響 現 状 RESAの 延 長 線 上 の 空 港 用 地 外 で 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 における 障 害 物 及 び 地 形 の 状 況 ( 急 落 地 形 湿 地 水 辺 の 有 無 軌 道 幹 線 道 路 などの 存 在 )の 確 認 を 行 ない 現 RESA 外 にオーバーランした 場 合 の 航 空 機 への 影 響 について 検 討 を 行 う 標 準 RESA 該 当 範 囲 の 地 形 等 の 状 況 航 空 写 真 地 形 図 一 般 資 料 1-2) 既 存 物 件 への 影 響 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 における 既 存 物 件 への 影 響 ( 人 命 空 港 機 能 など)について 検 討 を 行 う 2) 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 当 該 空 港 で 運 航 している 航 空 機 または 今 後 運 航 が 予 定 されている 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 の 状 況 を 把 握 し 実 際 の 滑 走 路 長 に 対 する 余 裕 度 を 調 査 する なお 検 討 は 当 該 空 港 での 最 長 の 滑 走 路 長 を 必 要 と する 機 材 について 離 陸 着 陸 滑 走 路 長 の 両 面 で 検 討 を 実 施 する 1 運 用 上 使 用 できる 滑 走 路 長 の 整 理 現 状 の 運 用 状 況 を 考 慮 し 実 際 に 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 を 確 認 2 必 要 滑 走 路 長 の 算 定 検 討 対 象 航 空 機 を 設 定 就 航 航 空 機 の 離 陸 着 陸 必 要 滑 走 路 長 を 算 出 表 ( 巻 末 資 料 )より 求 める 現 状 の 滑 走 路 長 各 空 港 のAIP( 滑 走 路 諸 元 ) 一 般 資 料 運 用 上 の 滑 走 路 の 使 用 方 法 各 空 港 のAIP( 空 港 の 運 航 ルール) 一 般 資 料 現 状 の 運 航 機 材 運 航 機 材 : 時 刻 表 一 般 資 料 将 来 の 運 航 機 材 将 来 の 想 定 機 材 :エアラインヒアリング 等 エアラインへのヒアリング 2-1) 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 3 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 余 裕 度 の 確 認 必 要 滑 走 路 長 と 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 との 比 較 によ る 余 裕 度 の 確 認 第 1 段 階 最 大 離 着 陸 で 余 裕 度 を 確 認 第 2 段 階 第 1 段 階 で 余 裕 度 が1 未 満 の 航 空 機 路 線 について 離 着 陸 の 推 定 値 を 用 いて 再 度 確 認 空 港 の 諸 元 ( 標 高 滑 走 路 勾 配 ) 各 空 港 のAIP( 空 港 諸 元 滑 走 路 諸 元 より) 一 般 資 料 8 月 又 は2 月 の 日 最 高 気 温 の 平 均 空 港 気 象 データ(アメダスデータ) 気 象 庁 HP 路 線 別 離 着 陸 ( 月 平 均 値 )の 推 定 値 旅 客 貨 物 の 実 績 統 計 資 料 輸 送 統 計 年 報 一 般 資 料 機 種 別 の 運 航 本 ガイドラインの 設 定 値 燃 料 本 ガイドラインの 設 定 値 2-2) 予 見 できない 特 異 な 気 象 状 況 の 発 生 有 無 及 び 進 入 復 行 の 発 生 状 況 の 確 認 2-3) 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 1 低 層 ウインドシアーの 発 生 状 況 など 予 見 できない 気 象 状 況 の 有 無 について 調 査 を 行 う 2 気 象 の 影 響 により 発 生 した 進 入 復 行 の 状 況 について 調 査 を 行 う 1 滑 走 路 における 路 面 摩 擦 測 定 値 の 発 生 状 況 について 整 理 する 2 滑 走 路 における 維 持 管 理 の 状 況 (ゴム 除 去 作 業 の 頻 度 )について 整 理 する 低 層 ウインドシアーの 発 生 状 況 (PIREP 通 報 ) 各 空 港 の 気 象 予 報 ハンドブック 等 気 象 庁 からの 提 供 資 料 進 入 復 行 の 発 生 状 況 進 入 復 行 の 記 録 空 港 事 務 所 からの 提 供 資 料 すべり 摩 擦 測 定 値 路 面 摩 擦 測 定 結 果 空 港 管 理 者 からの 提 供 資 料 ゴム 除 去 作 業 の 実 績 内 容 ゴム 除 去 作 業 の 記 録 空 港 管 理 者 からの 提 供 資 料 航 空 灯 火 施 設 の 設 置 状 況 各 空 港 のAIP( 灯 火 施 設 の 設 置 状 況 図 等 ) 2-4) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 の 確 認 1 着 陸 時 において 使 用 する 航 空 灯 火 施 設 航 空 保 安 無 線 施 設 標 識 施 設 の 設 置 状 況 について 確 認 する 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 各 空 港 のAIP( 保 安 施 設 の 設 置 状 況 図 等 ) 標 識 施 設 の 設 置 状 況 各 空 港 のAIP( 標 識 施 設 の 設 置 状 況 図 等 ) 一 般 資 料 2 当 該 滑 走 路 への 進 入 時 の 最 終 進 入 方 式 について 整 理 する 最 終 進 入 方 式 の 内 容 各 空 港 のAIP( 運 航 方 式 図 より) 一 般 資 料 2-5) 当 該 空 港 での 航 空 機 事 故 の 確 認 当 該 空 港 で 発 生 した 滑 走 路 周 辺 での 航 空 機 事 故 の 事 例 より 事 故 の 発 生 要 因 となる 状 況 について 整 理 す る 各 空 港 での 事 故 の 状 況 事 故 調 査 報 告 書 運 輸 安 全 委 員 会 HP 6

10 2.2 RESA の 現 状 の 評 価 の 検 討 内 容 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 (1) 航 空 機 への 影 響 現 状 RESA の 延 長 線 上 の 空 港 用 地 外 で 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 における 障 害 物 及 び 地 形 の 状 況 ( 急 落 地 形 湿 地 水 辺 の 有 無 軌 道 幹 線 道 路 などの 存 在 )について 調 査 を 行 ない 現 RESA 外 にオーバーランした 場 合 の 航 空 機 への 被 害 程 度 を 確 認 する (2) 既 存 物 件 への 影 響 現 状 RESA の 延 長 線 上 の 空 港 用 地 外 で 標 準 RESA 用 地 90mに 相 当 する 範 囲 における 既 存 物 件 に ついて 調 査 を 行 い 航 空 機 が 現 RESA 外 にオーバーランした 場 合 の 既 存 物 件 への 被 害 程 度 を 確 認 する 航 空 機 への 影 響 既 存 物 件 への 影 響 については 人 命 に 影 響 する 場 合 を 影 響 が 大 きいものとし 以 下 に 示 す 判 定 基 準 による 表 航 空 機 既 存 物 件 への 影 響 の 判 定 基 準 区 分 航 空 機 への 影 響 既 存 物 件 への 影 響 判 定 大 小 大 小 1 空 港 護 岸 進 入 灯 橋 梁 建 築 物 など 強 固 な 構 造 物 との 衝 突 2 海 域 河 口 域 など 水 面 への 逸 脱 転 落 3 高 盛 土 などからの 落 下 4 主 要 道 路 への 逸 脱 1 灯 火 や 場 周 柵 など 小 構 造 物 との 衝 突 2 平 坦 な 地 形 への 逸 脱 3 開 水 路 による 脚 ( 車 輪 )の 損 傷 4 交 通 量 の 少 ない 一 般 道 への 逸 脱 1 住 宅 地 や 公 共 施 設 等 の 破 壊 2 主 要 道 路 の 通 行 車 両 鉄 道 などとの 衝 突 1 進 入 灯 橋 梁 人 工 地 盤 などの 破 壊 2 灯 火 や 場 周 柵 等 小 構 造 物 の 損 傷 3 想 定 事 象 護 岸 など 強 固 で 損 傷 しにくく 直 接 人 命 の 損 失 に 影 響 しない 構 造 物 との 衝 突 4 交 通 量 の 少 ない 一 般 道 への 逸 脱 7

11 ( 松 山 空 港 の 例 ) 空 港 内 開 渠 排 水 路 着 陸 帯 河 川 ( 洗 池 川 ) 県 道 22 号 線 90m 90m 標 準 RESA の 範 囲 図 松 山 空 港 32 側 の RESA 以 遠 の 地 形 状 況 滑 走 路 32 側 には LLZ 用 地 が 整 備 されており 標 準 RESA 範 囲 はその 中 に 含 まれる しかし 標 準 RESA 範 囲 内 には LLZ 用 地 内 に 設 けられている 開 渠 排 水 路 が 存 在 する ( 航 空 機 への 影 響 ) 現 状 の 標 準 RESA 内 には 開 渠 排 水 路 ( 幅 約 5m)が 設 置 されていることから 逸 脱 した 場 合 には 航 空 機 ( 特 に 車 輪 )への 損 傷 が 想 定 される ( 既 存 物 件 への 影 響 ) 標 準 RESA 内 では 開 渠 排 水 路 施 設 以 外 は 存 在 しないことから 既 存 物 件 への 影 響 はない 8

12 2.2.2 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 (1) 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 当 該 空 港 で 運 航 している 航 空 機 の 離 着 陸 時 に 必 要 な 滑 走 路 長 ( 以 下 必 要 滑 走 路 長 とする )の 状 況 を 確 認 し 当 該 空 港 の 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 について 調 査 する 1) 調 査 内 容 当 該 空 港 の 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 について 以 下 に 示 す 手 順 で 調 査 を 行 う ( 検 討 フロー) 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 運 用 上 利 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 設 定 1 利 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 設 定 ( 現 状 の 運 用 状 況 を 考 慮 し 利 用 可 能 な 滑 走 路 長 を 設 定 する) 必 要 滑 走 路 長 の 算 定 検 討 条 件 の 整 理 ( 運 航 機 材 離 着 陸 路 面 状 況 滑 走 路 の 使 用 状 況 など) 2 離 陸 着 陸 時 の 必 要 滑 走 路 長 の 検 討 ( 検 討 条 件 をもとに 機 材 別 の 必 要 滑 走 路 長 を 算 出 ) 第 1 段 階 最 大 離 着 陸 による 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 第 2 段 階 路 線 別 離 着 陸 ( 月 平 均 値 )の 推 定 値 による 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 余 裕 度 の 確 認 1 利 用 可 能 な 滑 走 路 長 と2 必 要 滑 走 路 長 により 余 裕 度 α (1 2)を 算 出 し 余 裕 度 を 確 認 する α 1 余 裕 あり α<1 余 裕 なし 第 1 段 階 最 大 離 着 陸 による 必 要 滑 走 路 長 より 余 裕 度 を 確 認 第 2 段 階 路 線 別 離 着 陸 ( 月 平 均 値 )の 推 定 値 による 必 要 滑 走 路 長 より 再 度 余 裕 度 を 確 認 第 1 段 階 で 余 裕 度 α<1の 場 合 図 余 裕 度 の 確 認 9

13 2) 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 設 定 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 は 特 に 制 約 がない 場 合 には 実 際 の 滑 走 路 長 を 用 いる ただし intersection departure が 設 定 されており 滑 走 路 の 効 率 的 な 運 用 のため 主 に 使 われる 誘 導 路 が 限 定 されている 場 合 には その 誘 導 路 からの 離 陸 を 想 定 した 滑 走 路 長 を 設 定 する 3) 必 要 滑 走 路 長 の 算 定 a) 積 雪 非 積 雪 空 港 の 区 分 必 要 滑 走 路 長 は 計 算 上 気 温 の 高 い 時 期 における 長 さが 最 も 長 いことから 夏 期 における 滑 走 路 長 を 算 出 することとする ただし 積 雪 がある 空 港 では 雪 氷 滑 走 路 の 影 響 より 滑 走 路 長 が 長 く 算 定 されることか ら 冬 期 における 滑 走 路 長 を 算 出 することとする なお 積 雪 空 港 の 区 分 は 主 に 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 における 寒 冷 地 域 ( 北 海 道 および 青 森 県 ) 準 寒 冷 地 域 ( 秋 田 岩 手 山 形 新 潟 富 山 石 川 福 井 鳥 取 および 島 根 )に 位 置 する 空 港 とす る b) 検 討 対 象 便 の 設 定 対 象 とする 航 空 機 の 設 定 及 び 必 要 滑 走 路 の 算 出 条 件 を 表 2.2.2に 示 す 表 検 討 対 象 便 の 設 定 国 内 線 国 際 線 対 象 便 定 期 路 線 臨 時 便 定 期 路 線 チャーター 便 使 用 事 業 等 ( 航 空 事 業 者 海 上 保 安 庁 など) 対 象 機 材 の 設 定 当 該 滑 走 路 長 との 関 係 より 最 長 の 滑 走 路 長 を 必 要 とす る 航 空 機 ランクの 航 空 機 を 対 象 に 検 討 条 件 設 定 が 困 難 であることから 対 象 外 検 討 データの 入 手 が 難 しい 場 合 には 国 内 線 で 運 航 して いる 航 空 機 より 同 型 機 種 のもので 設 定 条 件 設 定 が 困 難 であることから 対 象 外 当 該 滑 走 路 長 との 関 係 により 必 要 と 思 われる 場 合 に 検 討 10

14 c) 検 討 条 件 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 では 表 2.2.3に 示 す 条 件 のうち 離 着 陸 の 設 定 滑 走 路 標 高 滑 走 路 平 均 勾 配 運 航 時 の 気 温 について 設 定 を 行 なう その 他 の 項 目 は 巻 末 資 料 ( 各 航 空 機 における 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 表 )に 示 す 算 出 表 の 条 件 として 反 映 されている 表 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 条 件 運 航 条 件 項 目 離 着 陸 の 設 定 設 定 内 容 第 1 段 階 最 大 の 離 着 陸 第 2 段 階 路 線 別 離 着 陸 ( 月 平 均 )の 推 定 値 推 力 及 びFLAPの 設 定 風 速 最 も 大 きな 離 着 陸 が 得 られる( 必 要 滑 走 路 長 が 短 くなる) 離 陸 推 力 離 着 陸 Flap 無 風 状 態 エアコン 等 の 設 定 A/C Packs( 空 気 調 整 系 統 )は 通 年 使 用 Anti-Ice( 防 雪 氷 装 置 Engine&Wing)は 積 雪 空 港 に 使 用 空 港 条 件 滑 走 路 標 高 ( 空 港 標 高 ) 当 該 空 港 の 標 高 滑 走 路 平 均 勾 配 当 該 空 港 の 滑 走 路 平 均 勾 配 気 象 条 件 ( 非 積 雪 空 港 ):8 月 の 日 最 高 気 温 の 平 均 値 運 航 時 の 気 温 ( 積 雪 空 港 ) :2 月 の 日 最 高 気 温 の 平 均 値 滑 走 路 の 路 面 状 況 ( 非 積 雪 空 港 ) 離 陸 着 陸 ともにWETの 状 態 ( 積 雪 空 港 ) 離 陸 時 : 雪 氷 滑 走 路 の9 割 程 度 を 網 羅 する 路 面 状 況 15/11mm P 2mm SLUSH または SLUSH DEPTH(3mm) 着 陸 時 : 最 も 悪 い 路 面 状 況 Poor または 12mmSlush d) 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 方 法 必 要 滑 走 路 長 は 国 内 の 代 表 的 な 航 空 会 社 が 所 有 する 運 航 機 材 の AOM をもとに 一 定 条 件 のもと 算 出 した 必 要 滑 走 路 長 算 出 表 ( 巻 末 資 料 )を 用 いて 算 出 を 行 なう 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 例 を 図 2.2.3に 示 す なお 最 大 就 航 機 材 がプロペラ 機 の 場 合 には 別 途 滑 走 路 長 の 算 出 を 行 う 算 出 においては 表 2.2.3に 示 す 条 件 のもと 運 航 エアラインからヒアリングを 行 う また 必 要 滑 走 路 の 情 報 が 入 手 困 難 な 場 合 に は 公 表 資 料 等 ( 日 本 航 空 機 全 集 数 字 で 見 る 航 空 など )での 一 般 値 により 検 討 を 行 う 11

15 計 算 例 Ex) 非 積 雪 空 港 におけるB の 離 陸 滑 走 路 長 ( 条 件 ) 離 陸 の 推 定 値 :140,000lb 空 港 の 標 高 :180m(590ft) 滑 走 路 の 平 均 勾 配 :0.5% 気 温 :30 (8 月 の 日 最 高 気 温 の 平 均 値 ) 必 要 滑 走 路 長 = 勾 配 1%あたりの 補 正 量 1 気 温 別 必 要 滑 走 路 長 L(FT) (G: 離 陸 滑 走 路 勾 配 ) 3 標 高 100FT 上 昇 時 の 補 正 量 DOWN UP G=-1.0% G=1.0% ,900 5,000 5, ,279 5,379 5, ,700 5,800 5, ,055 6,155 6, ,410 6,510 6, ,765 6,865 7, ,800 6,900 7, 気 温 別 必 要 滑 走 路 長 : 5,800(FT) 2 勾 配 による 補 正 : % = 190(FT) 3 標 高 による 補 正 : ft/100ft =118(FT) 滑 走 路 長 =5, = 6,108(FT) = 1,862(m) 図 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 例 12

16 4) 余 裕 度 の 確 認 a) 余 裕 度 の 算 定 余 裕 度 については 1 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 と 必 要 滑 走 路 長 に 10%の 誤 差 を 考 慮 した2の 各 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 により 余 裕 度 を 評 価 する 余 裕 度 α=1 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 2 必 要 滑 走 路 長 ( 算 出 表 より 求 めた 必 要 滑 走 路 長 1.1) α 1 余 裕 あり α<1 余 裕 なし 滑 走 路 算 出 表 より 算 出 した 必 要 滑 走 路 長 2 必 要 滑 走 路 長 (10%の 算 出 誤 差 を 含 む) 1 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 図 必 要 滑 走 路 長 の 設 定 必 要 滑 走 路 長 は 以 下 の 理 由 より 10% 程 度 の 算 出 誤 差 を 安 全 余 裕 として 見 込 んだ 値 とした 必 要 滑 走 路 長 の 算 定 条 件 のうち 温 度 条 件 については 日 最 高 気 温 の 月 平 均 値 を 用 いているが 日 中 の 温 度 変 化 では 平 均 値 より 高 くなる 状 態 が 発 生 する 一 般 的 に 温 度 が1 変 化 する 毎 に 滑 走 路 長 が1% 変 化 するとされている(ICAO Aerodrome Design Manual)ことから 仮 に5 程 度 の 変 化 でも 滑 走 路 長 が5% 程 度 変 化 する また 今 回 の 必 要 滑 走 路 長 は AOM より 算 出 した 算 出 表 を 用 いており 若 干 の 読 み 取 り 誤 差 が 生 ず ることから これらの 誤 差 も 含 め 全 体 で 10% 程 度 の 安 全 余 裕 を 設 定 した b) 第 1 段 階 の 検 討 第 1 段 階 の 余 裕 度 の 検 討 は 検 討 を 簡 便 にするため 各 機 材 の 最 大 離 着 陸 による 必 要 滑 走 路 長 を もとに 実 施 する なお 余 裕 度 αが1を 下 回 る 場 合 には 第 2 段 階 として 路 線 別 の 運 航 状 況 を 考 慮 した 離 着 陸 の 推 定 値 をもとに 再 度 余 裕 度 の 検 討 を 実 施 する 各 機 材 の 最 大 離 着 陸 の 設 定 を 表 に 示 す 第 1 段 階 対 象 機 材 の 最 大 離 着 陸 による 必 要 滑 走 路 長 をもとに 余 裕 度 αを 評 価 する 第 2 段 階 第 1 段 階 で 余 裕 度 αが1を 下 回 る 機 材 については その 機 材 が 就 航 している 路 線 の 実 際 の 運 航 状 況 を 考 慮 した 離 着 陸 の 推 定 値 をもとに 必 要 滑 走 路 長 を 算 出 し 再 度 余 裕 度 α の 評 価 を 行 う 13

17 表 最 大 離 着 陸 の 設 定 機 材 最 大 離 陸 最 大 着 陸 (LB) (LB) B D 599, ,000 B , ,400 B , ,000 B , ,100 B , ,000 B , ,000 B , ,200 A , ,100 B , ,000 B , ,000 c) 第 2 段 階 の 検 討 ( 路 線 別 離 着 陸 ( 月 平 均 値 )の 推 定 値 による 検 討 ) 最 大 離 陸 において 余 裕 度 が1 以 下 となる 場 合 の 第 2 段 階 の 検 討 として 路 線 別 の 離 着 陸 の 推 定 値 を 用 いた 必 要 滑 走 路 長 より 余 裕 度 の 再 検 討 を 行 う なお 検 討 路 線 は 該 当 する 航 空 機 が 就 航 する 最 長 路 線 とする 離 着 陸 別 の 推 定 値 路 線 別 の 運 航 状 況 を 考 慮 した 離 着 陸 は 以 下 のとおり 推 定 を 行 う なお 下 記 の 算 出 方 法 による 推 定 値 は 実 績 との 比 較 検 証 結 果 より 若 干 誤 差 を 生 ずるため 推 定 値 は 計 算 値 で 求 めた に5%の 誤 差 を 割 り 増 しした とする 路 線 別 離 着 陸 の 推 定 値 =(1 運 航 +2ペイロード+3 燃 料 ) 1.05 実 績 の 離 着 陸 の 推 定 1 運 航 ( 機 体 + 標 準 装 備 品 + 乗 員 などの ) エアライン 資 料 等 の 使 用 2 ペイロード( 旅 客 貨 物 郵 便 物 などの ) 統 計 データの 使 用 3 燃 料 ( 消 費 燃 料 + 予 備 燃 料 などの ) 機 材 別 の 燃 料 算 出 式 の 使 用 図 離 着 陸 の 内 訳 14

18 運 航 (operating weight) 各 機 材 の 運 航 は 実 際 には 機 材 の 仕 様 や 装 備 品 等 の によって 各 機 材 で 異 なっているが 本 検 討 では 標 準 的 な として エアライン 資 料 やメーカー 資 料 をもとに 下 表 に 示 す 値 とした 表 各 機 材 の 運 航 の 設 定 機 材 運 航 座 席 数 (LB) ( 席 ) B D 400, B , B , B , B , B , B , A320 93, B , B , ペイロード ペイロードは 実 績 の 月 平 均 値 を 用 いることとし 航 空 輸 送 統 計 年 報 等 の 座 席 利 用 率 や 貨 物 を 用 いて 設 定 を 行 う なお データは 夏 期 (8 月 )または 冬 期 (2 月 )の 平 均 値 を 用 いることとする 旅 客 = 機 材 ごとの 座 席 数 座 席 利 用 率 実 績 1 人 あたりの ( 夏 期 150lb 冬 期 153lb) 貨 物 =1 便 当 たりの 平 均 貨 物 実 績 ( 貨 物 郵 便 物 ) 計 算 例 ( 条 件 ) 東 京 ~ 那 覇 路 線 夏 期 (8 月 )の 座 席 利 用 率 : 82.9% 対 象 機 材 の 座 席 数 : B 席 対 象 路 線 の8 月 の 貨 物 貨 物 超 過 手 荷 物 郵 便 物 合 計 9,230,566kg 11,915kg 522,576kg 9,765,257kg 対 象 月 の 運 航 便 数 : 1,752 便 ( 計 算 結 果 ) 旅 客 =470 席 82.9% 150 lb=58,445 lb 貨 物 =9,765,257kg 1,752 便 lb/kg=12,288 lb 合 計 ペーロード( 月 平 均 )=58,445 lb+12,288 lb=70,733 lb 15

19 燃 料 エアラインの 実 績 データを 用 いて 算 出 した 離 陸 時 の 燃 料 は 路 線 距 離 によって 比 例 的 に 増 加 する ため 路 線 距 離 に 応 じて 以 下 に 示 す 算 出 式 で 求 めることができる 表 離 陸 時 の 総 燃 料 の 算 定 式 ( 夏 季 8 月 ) 表 離 陸 時 の 総 燃 料 の 算 定 式 ( 冬 季 2 月 ) 機 材 燃 料 計 算 式 B D Y=24.2X B Y=19.0X B Y=15.6X B787-8 Y= 8.2X B Y=11.2X B Y= 6.3X+9766 B Y= 4.6X+9260 A320 Y= 5.5X B Y= 6.5X B Y= 3.6X Y: 燃 料 (lb) X: 路 線 距 離 (km) 機 材 燃 料 計 算 式 B D Y=34.8X B Y=23.2X B Y=20.3X B787-8 Y=12.5X B Y=15.5X B Y= 8.1X+7805 B Y= 8.0X A320 Y= 9.2X B Y= 8.6X B Y= 7.6X Y: 燃 料 (lb) X: 路 線 距 離 (km) また 着 陸 時 の 燃 料 は 離 陸 時 の 燃 料 から 目 的 地 まで 飛 行 するための 消 費 燃 料 を 除 いたも のと 仮 定 し 以 下 に 示 す 一 定 値 とする 表 着 陸 時 燃 料 の 設 定 値 ( 夏 季 8 月 ) 表 着 陸 時 燃 料 の 設 定 値 ( 冬 季 2 月 ) 機 材 合 計 (lb) B D 39,803 B ,736 B ,310 B ,412 B ,349 B ,513 B ,345 A320 10,616 B ,187 B ,022 機 材 合 計 (lb) B D 39,654 B ,075 B ,691 B ,605 B ,816 B ,524 B ,153 A320 11,252 B ,178 B ,160 ( 参 考 : 燃 料 の 考 え 方 ) 航 空 機 が 離 陸 時 の 搭 載 燃 料 は 1~5までの 燃 料 を 合 わせたものとなる また 着 陸 時 の 搭 載 燃 料 は 離 陸 時 の 燃 料 から 1の 消 費 燃 料 を 除 いたものとなる 搭 載 燃 料 の 区 分 離 搭 陸 載 時 燃 料 着 陸 時 搭 載 燃 料 1TODEST( 又 はBOF): 目 的 地 まで 飛 行 するための 消 費 燃 料 2ALTN: 代 替 空 港 まで 飛 行 するための 燃 料 3EXTRA: 追 加 燃 料 4CONT: 計 算 誤 差 に 備 えた 補 正 燃 料 5HOLDING: 上 空 待 機 用 燃 料 16

20 ( 余 裕 度 の 検 討 の 例 : 東 京 国 際 空 港 の B の 場 合 ) 第 1 段 階 最 大 離 陸 (B ):522,400lb 空 港 の 標 高 :6.4m(21.0ft) 滑 走 路 の 平 均 勾 配 :0.02% 夏 期 の 気 温 :31.3 (8 月 の 日 最 高 気 温 の 平 均 値 ) B の 離 陸 滑 走 路 長 算 出 DOWN UP G=-1.0% G=1.0% ,000 6,100 6, , ,663 6, ,830 6, , , ,227 7, ,386 7, , ,663 7, 気 温 別 必 要 滑 走 路 長 (FT) 2 勾 配 1%あたりの 補 正 量 (FT) (G: 滑 走 路 平 均 勾 配 ) 3 標 高 100FT 上 昇 時 の 補 正 量 (FT) 8, , ,860 8, の 場 合 7,959ft 0.02%の 場 合 7.8ft 標 高 21FT の 場 合 10.5ft 以 上 より 算 出 表 からの 離 陸 必 要 滑 走 路 長 =7,959ft+7.8ft+10.5ft=7,977ft 2,430m 余 裕 度 α=2,490( 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 ) (2,430m 1.1)=0.93<1.0 第 2 段 階 の 検 討 が 必 要 第 2 段 階 夏 期 の 実 績 平 均 (B ):489,109lb 東 京 国 際 空 港 那 覇 空 港 B 区 分 総 備 考 実 績 平 均 の 推 定 値 489,109 lb 合 計 1.05 合 計 465,818 運 航 336,800 lb 燃 料 58,288 lb 路 線 距 離 1687km 旅 客 58,440 lb 輸 送 統 計 年 報 (H23 年 8 月 平 均 値 )より 貨 物 12,290 lb 輸 送 統 計 年 報 (H23 年 8 月 平 均 値 )より (PAYLOADの 算 出 ) ( 貨 物 の 内 訳 ) 人 L/F 貨 物 9,230,566 kg 旅 客 lb= 58,445 lb 超 過 手 荷 物 11,915 kg 貨 物 5,574 kg lb/kg = 12,288 lb 郵 便 物 522,576 kg 合 計 9,765,057 kg 便 数 1,752 便 平 均 5,574 kg/ 便 17

21 空 港 の 標 高 滑 走 路 の 平 均 勾 配 夏 期 の 気 温 は 第 1 段 階 と 同 様 夏 期 の 実 績 平 均 による B の 離 陸 滑 走 路 長 算 出 表 DOWN UP G=-1.0% G=1.0% ,000 6,100 6, , lb 6,663 6, ,830 6,944 6,920 7, , , ,227 7, ,386 7, , ,663 7, 気 温 別 必 要 滑 走 路 長 (FT) 2 勾 配 1%あたりの 補 正 量 (FT) (G: 滑 走 路 平 均 勾 配 ) 3 標 高 100FT 上 昇 時 の 補 正 量 (FT) 8, , ,860 8, lb で 31.3 の 場 合 7,003ft 0.02%の 場 合 6.4ft 標 高 21FT の 場 合 8.4ft 以 上 より 算 出 表 からの 離 陸 必 要 滑 走 路 長 =7,003ft+6.4ft+8.4ft=7,018ft 2,140m 余 裕 度 α=2,490( 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 ) (2,140m 1.1)=1.06>1.0 18

22 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 検 討 例 を 以 下 に 示 す 表 余 裕 度 の 算 出 結 果 の 例 (1) 1 9 非 積 雪 空 港 就 航 機 材 1 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 最 大 推 力 Flap 設 定 最 大 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2= 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 (m) 離 陸 時 4 余 裕 度 :α (4=3 2) 1 実 績 平 均 による 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 実 績 平 均 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2 = 余 裕 度 :α (4 =3 2 ) 1 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 最 大 推 力 Flap 設 定 最 大 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2=1 1.1 東 京 国 際 空 港 B D 1,720 1,892 2, ,200 2,420 2, B ,430 2, ,140 ( 那 覇 ) 2, ,120 2, B ,780 1, ,800 1, B ,840 2, ,930 2, B ,890 2, ,780 1, B ,140 2, ,740 1, B ,960 2, ,630 1, B ,970 2, ,560 1, B ,190 2, ,710 1, A320 1,800 1, ,720 1, B ER( 国 際 ) 香 港 3,270 3, ,500 ( 香 港 ) 1, ,050 2, B ER( 国 際 ) 3,170 3, ,950 2, B ER( 国 際 ) 2,730 3, ,950 2, 八 尾 空 港 ビーチ350 1,006 1,107 1, , セスナ , 広 島 空 港 B ,830 2,013 3, ,800 1,980 3, B ,950 2, ,980 2, B ,000 2, ,830 2, B ,310 2, ,780 1, A320 1,890 2, ,790 1, B ( 国 際 仮 定 ) 2,310 2, ,780 1, 高 松 空 港 B ,950 2,145 2, ,810 1,991 2, B ,240 2, ,760 1, A320( 国 際 仮 定 ) 1,860 2, ,760 1, 松 山 空 港 B ,780 1,958 2, ,790 1,969 2, B ,840 2, ,930 2, B ,900 2, ,780 1, B ,140 2, ,740 1, B ,960 2, ,630 1, A320( 国 際 仮 定 ) 1,800 1, ,720 1, 高 知 空 港 B ,940 2,134 2, ,780 1,958 2, B ,170 2, ,740 1, A320 1,840 2, ,720 1, 北 九 州 空 港 B ,120 2,332 2, ,740 1,914 2, 長 崎 空 港 B ,790 1,969 3, ,790 1,969 3, B ,890 2, ,780 1, B ,160 2, ,740 1, B ,980 2, ,560 1, A320 1,810 1, ,720 1, B737( 国 際 仮 定 ) 2,160 2, ,710 1, 熊 本 空 港 B ,860 2,046 3, ,800 1,980 3, B ,030 2, ,810 1, B ,320 2, ,760 1, B ,070 2, ,580 1, A320 1,940 2, ,760 1, A320( 国 際 仮 定 ) 1,940 2, ,760 1, 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 (m) 着 陸 時 4 余 裕 度 :α (4=3 2) 1 実 績 平 均 による 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 実 績 平 均 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2 = 余 裕 度 :α (4 =3 2 )

23 表 余 裕 度 の 算 出 結 果 の 例 (2) 2 0 非 積 雪 空 港 積 雪 空 港 就 航 機 材 1 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 最 大 推 力 Flap 設 定 最 大 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2= 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 (m) 離 陸 時 4 余 裕 度 :α (4=3 2) 1 実 績 平 均 による 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 実 績 平 均 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2 = 余 裕 度 :α (4 =3 2 ) 1 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 最 大 推 力 Flap 設 定 最 大 による 算 定 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2= 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 (m) 4 余 裕 度 :α (4=3 2) 1 実 績 平 均 による 離 陸 時 必 要 滑 走 路 長 (m) 2 離 陸 必 要 滑 走 路 長 ( 誤 差 を 含 んだもの) 2 =1 1.1 大 分 空 港 B ,880 2,068 3, ,780 1,958 3, B ,110 2, ,740 1, A320 1,770 1, ,720 1, B737( 国 際 仮 定 ) 2,110 2, ,740 1, 宮 崎 空 港 B ,900 2,090 2, ,780 1,958 2, B ,150 2, ,740 1, B ,980 2, ,560 1, A320 1,810 1, ,720 1, B ( 国 際 仮 定 ) 2,140 2, ,740 1, 鹿 児 島 空 港 B ,860 2,046 3, ,800 1,980 3, B ,970 2, ,970 2, B ,070 2, ,820 2, B ,350 2, ,770 1, A320 1,950 2, ,780 1, B ( 国 際 仮 定 ) 2,350 2, ,770 1, 新 千 歳 空 港 B D 2,310 2,541 3, ,920 3,212 3, ,710( 東 京 ) 2, B ,840 3, ,210 ( 東 京 ) 2, ,400 2, B ,230 2, ,100 2, B ,450 2, ,500 2, B ,300 2, ,050 2, B ,220 2, ,990 2, B ,030 2, ,710 1, A320 2,180 2, ,480 2, B ( 国 際 仮 定 ) 2,310 2, ,920 3, B ( 国 際 仮 定 ) 2,390 2, ,050 2, 稚 内 空 港 B ,170 2,387 2, ,210 ( 東 京 ) 1, ,980 2,178 2, 釧 路 空 港 B ,360 2,596 2, ,780 ( 東 京 ) 1, ,090 2,299 2, A320 2,250 2, ,490 2, ,240 2, 函 館 空 港 B ,280 2,508 3, ,140 2,354 3, B ,530 2, ,570 2, B ,370 2, ,110 2, B ,080 2, ,710 1, B737( 国 際 仮 定 ) 2,430 2, ,110 2, 仙 台 空 港 B ,470 2,717 3, ,500 2,750 3, B ,330 2, ,050 2, B ,250 2, ,980 2, B ,090 2, ,710 1, A320 2,210 2, ,470 2, B737( 国 際 仮 定 ) 2,380 2, ,050 2, 新 潟 空 港 B ,250 2,475 2, ,980 2,178 2, B ,090 2, ,710 1, B737( 国 際 仮 定 ) 2,250 2, ,980 2, 着 陸 時 実 績 平 均 による 算 定 4 余 裕 度 :α (4 =3 2 )

24 (2) 予 見 できない 特 異 な 気 象 状 況 の 発 生 の 有 無 及 び 進 入 復 行 の 発 生 状 況 の 確 認 1) 予 見 できない 特 異 な 気 象 状 況 の 発 生 航 空 機 の 離 着 陸 時 において 影 響 を 与 える 気 象 の 発 生 状 況 を 確 認 するため 空 港 における 低 層 ウインド シアの 発 生 状 況 (PIREP 通 報 による)など 予 見 できない 気 象 状 況 の 有 無 について 調 査 を 行 なう PIREP(Pilot Weather Report: 機 上 気 象 報 告 )として 飛 行 中 のパイロットから 低 層 (1,600ft 以 下 )のウ インドシアまたはマイクロバーストが 報 告 された 実 績 を 整 理 し 着 陸 回 数 当 たりの 通 報 回 数 を 求 める 表 PIREP 観 測 報 告 による 件 数 ( 低 層 ウィンドシア 又 はマイクロバースト)の 例 空 港 名 通 報 回 数 着 陸 回 数 着 陸 1 万 回 あたり 平 成 21 年 度 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 年 間 平 均 値 平 成 21 年 度 平 成 22 年 度 平 成 23 年 度 年 間 平 均 値 の 通 報 回 数 新 千 歳 ,375 56,079 56,666 54, 稚 内 ,497 1,531 1,486 1,505 - 釧 路 ,185 5,659 4,360 5, 函 館 ,298 9,045 7,909 8, 仙 台 ,252 21,796 15,261 20, 新 潟 ,662 12,649 11,976 12, 東 京 国 際 , , , , 八 尾 ,179 14,199 13,218 14,532 - 広 島 ,315 9,923 10,805 10, 高 松 ,129 7,252 7,311 7, 松 山 ,036 14,081 14,189 14, 高 知 ,396 9,591 9,838 9, 北 九 州 ,990 8,010 8,174 8, 長 崎 ,409 18,919 17,701 19, 熊 本 ,937 18,471 18,983 18, 大 分 ,686 8,020 8,435 8, 宮 崎 ,569 17,957 17,915 18, 鹿 児 島 ,131 32,118 39,178 34, 着 陸 回 数 は 管 理 状 況 調 書 より 2) 進 入 復 行 の 発 生 状 況 着 陸 時 において 気 象 等 の 影 響 により 不 安 定 な 状 態 となり 着 陸 を 再 度 実 施 した 状 況 を 確 認 するため 進 入 復 行 の 発 生 状 況 について 調 査 を 行 なう 進 入 復 行 の 発 生 件 数 の 実 績 を 整 理 し 着 陸 回 数 当 たりの 発 生 件 数 を 求 める 表 進 入 復 行 の 発 生 件 数 の 例 1 進 入 復 行 の 年 間 平 均 発 生 回 数 着 陸 1000 回 当 りの 発 生 回 数 ( 回 ) 空 港 名 全 発 生 回 数 気 象 要 因 年 間 着 陸 回 数 3 全 発 生 回 数 4 気 象 要 因 5 備 考 1 2 内 ウイント シア 1/ / 新 千 歳 空 港 ( 全 滑 走 路 ) , 新 千 歳 空 港 (01R) 稚 内 空 港 , 要 因 は 低 視 程 やウィンドシア 等 の 気 象 要 因 と 思 慮 される 釧 路 空 港 , 発 生 理 由 記 録 なし 函 館 空 港 , 仙 台 空 港 , (0.1) 9 割 以 上 発 生 理 由 記 録 無 し 新 潟 空 港 ( 全 滑 走 路 ) , 新 潟 空 港 (B 滑 走 路 28) 東 京 国 際 空 港 ( 全 滑 走 路 ) , 東 京 国 際 空 港 (A 滑 走 路 34L) 広 島 空 港 , 高 松 空 港 , 松 山 空 港 , 高 知 空 港 , 北 九 州 空 港 , 長 崎 空 港 , 発 生 理 由 記 録 なし 熊 本 空 港 , (4.5) 28 回 は 理 由 不 明 大 分 空 港 , 宮 崎 空 港 , (0.1) 一 部 を 除 き 発 生 理 由 の 記 載 なし 鹿 児 島 空 港 , (2) 14 回 は 理 由 不 明 1) 平 成 年 度 の 平 均 値 ( 進 入 復 行 の 平 成 21 年 度 以 前 のデータは 欠 損 ) 2)()の 数 値 は 要 因 が 判 明 している 一 部 のデータの 集 計 であり 参 考 値 とする 21

25 (3) 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 1) 路 面 摩 擦 抵 抗 値 の 発 生 状 況 滑 走 路 での 適 切 な 摩 擦 抵 抗 値 の 確 保 や 降 雨 時 のハイドロプレーニング 現 象 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 を 確 認 するため 滑 走 路 における 路 面 摩 擦 測 定 値 の 発 生 状 況 について 調 査 する 滑 走 路 の 管 理 のため 測 定 しているすべり 摩 擦 測 定 値 について 整 理 を 行 う また その 評 価 として 空 港 土 木 施 設 管 理 規 程 において 滑 走 路 のゴム 除 去 等 の 処 置 の 検 討 が 必 要 な 維 持 保 全 レベルμ=0.44 およ び ICAO 空 港 業 務 マニュアルにおいて 是 正 措 置 の 実 施 の 必 要 性 が 求 められる 最 低 摩 擦 レベルμ= 0.34 と 比 較 する ( 新 千 歳 空 港 の 例 ) 過 去 平 成 19 年 度 から 23 年 度 における 調 査 では 22 年 度 を 除 き 各 年 で 維 持 保 全 レベルを 下 回 る 状 況 が 確 認 されている また 平 成 20 年 度 及 び 平 成 21 年 度 では 最 低 摩 擦 レベルを 下 回 る 値 が 発 生 している 1.0 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 すべり 摩 擦 係 数 平 均 値 H23 H21 H19 H22 H すべり 摩 擦 係 数 (μ) 維 持 保 全 レベル(μ=0.44) 最 低 摩 擦 レベル(μ=0.34) R 01R 側 からの 距 離 (km) 19L 図 すべり 摩 擦 係 数 の 状 況 ( 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 の 例 ) 22

26 2) 滑 走 路 面 の 維 持 管 理 の 状 況 滑 走 路 での 摩 擦 抵 抗 値 の 発 生 状 況 に 対 する 維 持 管 理 の 状 況 について 確 認 するため ゴム 除 去 作 業 の 実 施 状 況 頻 度 について 調 査 する 滑 走 路 でのすべり 摩 擦 係 数 の 発 生 状 況 に 対 して 適 正 な 維 持 管 理 の 有 無 を 確 認 するため ゴム 除 去 等 の 実 施 状 況 について 整 理 する ( 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 の 例 ) B 滑 走 路 は 維 持 保 全 レベルを 下 回 る 状 況 が 発 生 しており ほぼ 定 期 的 なゴム 除 去 を 実 施 している 平 成 23 年 度 においても すべり 摩 擦 測 定 後 にゴム 除 去 は 行 われている 表 すべり 摩 擦 係 数 およびゴム 除 去 の 実 施 ( 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 ) 調 査 年 度 すべり 摩 擦 測 定 日 測 定 後 のゴム 除 去 日 01R 側 19L 側 平 成 19 年 度 平 成 19 年 6 月 14 日 - 平 成 19 年 9 月 平 成 20 年 度 平 成 20 年 9 月 16 日 平 成 20 年 11 月 平 成 20 年 11 月 平 成 21 年 度 平 成 21 年 7 月 24 日 - - 平 成 22 年 度 平 成 22 年 7 月 27 日 - 平 成 22 年 9 月 平 成 23 年 度 平 成 23 年 7 月 18 日 平 成 23 年 9 月 平 成 23 年 9 月 23

27 (4) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 の 確 認 1) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 航 空 機 の 着 陸 時 における 適 切 なガイダンスの 提 供 について 確 認 するため 各 空 港 の 航 空 灯 火 施 設 航 空 保 安 無 線 施 設 標 識 施 設 等 の 設 置 状 況 について 調 査 する 当 該 RESA に 関 係 する 進 入 時 の 方 式 に 対 して 適 切 なガイダンス( 航 空 灯 火 施 設 航 空 保 安 無 線 施 設 標 識 施 設 等 )の 提 供 が 行 われていることを AIP などの 資 料 より 整 理 する 2) 最 終 進 入 方 式 の 確 認 航 空 機 の 最 終 進 入 時 の 安 定 性 について 確 認 するため 当 該 RESA に 関 係 する 最 終 の 進 入 方 式 の 状 況 について 調 査 する 当 該 RESA に 関 係 する 最 終 進 入 方 式 について 直 線 進 入 方 式 の 設 定 や 精 密 進 入 方 式 の 設 定 の 有 無 など 進 入 方 式 のレベルについて AIP などの 資 料 より 整 理 する ( 新 潟 空 港 の 例 ) 新 潟 空 港 の A 滑 走 路 については 22 側 04 側 ともに 精 密 非 精 密 進 入 のための 航 空 保 安 無 線 施 設 お よび 進 入 灯 は 設 定 されていない また A 滑 走 路 04 側 については 進 入 角 指 示 灯 が 設 置 されていない 最 終 進 入 方 式 について A 滑 走 路 は 有 視 界 進 入 方 式 (トラフィックパターンによる 進 入 )のみの 設 定 とな っており 計 器 進 入 方 式 による 直 線 進 入 が 設 定 されていない 24

28 ( 新 潟 空 港 の 例 ) 進 入 角 指 示 灯 (B 滑 走 路 用 ) 進 入 角 指 示 灯 (B 滑 走 路 長 ) 進 入 角 指 示 灯 (A 滑 走 路 用 ) 25 簡 易 式 進 入 灯 (B 滑 走 路 用 ) 簡 易 式 進 入 灯 (B 滑 走 路 用 ) 標 準 式 進 入 灯 (B 滑 走 路 用 ) A 滑 走 路 の 進 入 灯 なし A 滑 走 路 の 04 側 の 進 入 角 指 示 灯 なし 標 準 式 進 入 灯 (B 滑 走 路 用 ) 図 新 潟 空 港 における 航 空 灯 火 施 設 及 び 標 識 施 設 の 設 置 状 況

29 B 滑 走 路 A 滑 走 路 図 新 潟 空 港 のトラフィックパターンの 設 定 26

30 表 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 および 進 入 方 式 の 設 定 の 整 理 の 例 対 象 空 港 対 象 RESAの 設 置 位 置 着 陸 時 のオーバーランに 関 する 進 入 方 式 着 陸 滑 走 路 ILSの 有 無 照 明 施 設 設 定 されている 進 入 方 式 新 千 歳 B 滑 走 路 01R 19L 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME RNAV 周 回 進 入 方 式 稚 内 無 釧 路 無 函 館 無 仙 台 B 滑 走 路 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m) 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m) + 進 入 路 指 示 灯 (420m) 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME 周 回 進 入 方 式 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME 周 回 進 入 方 式 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME RNAV 周 回 進 入 方 式 非 精 密 進 入 方 式 :RNAV 周 回 進 入 方 式 新 潟 A 滑 走 路 04 B 滑 走 路 無 10 無 進 入 灯 無 し 進 入 路 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m) 進 入 角 指 示 灯 PAPI 有 視 界 進 入 方 式 (トラフィックパターンのみ) 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME RNAV 周 回 進 入 方 式 東 京 国 際 A 滑 走 路 34L 16R 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 無 し( 滑 走 路 16Rからの 着 陸 は 原 則 行 われない) A 滑 走 路 無 滑 走 路 末 端 灯 + 過 走 帯 灯 進 入 角 指 示 灯 PAPI 周 回 進 入 方 式 のみ 八 尾 A 滑 走 路 27 B 滑 走 路 無 31 無 滑 走 路 末 端 灯 + 過 走 帯 灯 進 入 角 指 示 灯 PAPI 進 入 灯 無 し 進 入 角 指 示 灯 無 し 周 回 進 入 方 式 のみ 周 回 進 入 方 式 のみ B 滑 走 路 無 進 入 灯 無 し 進 入 角 指 示 灯 無 し 周 回 進 入 方 式 のみ 広 島 無 高 松 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME RNAV 周 回 進 入 方 式 周 回 進 入 方 式 のみ 松 山 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI ILS:CAT-Ⅰ 進 入 灯 無 し 進 入 角 指 示 灯 PAPI 周 回 進 入 方 式 のみ ( 直 線 進 入 の 方 式 は 無 いが 優 先 滑 走 路 方 式 の ため 利 用 は 少 ない) 精 密 進 入 方 式 :ILS 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME 周 回 進 入 方 式 高 知 無 北 九 州 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 非 精 密 進 入 方 式 :RNAV 周 回 進 入 方 式 のみ 長 崎 B 滑 走 路 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 非 精 密 進 入 方 式 :VOR/DME RNAV 周 回 進 入 方 式 熊 本 無 大 分 無 宮 崎 無 鹿 児 島 無 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (420m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 簡 易 式 進 入 灯 (421m)+ 進 入 灯 台 進 入 角 指 示 灯 PAPI 周 回 進 入 方 式 のみ 非 精 密 進 入 方 式 :RNAV 周 回 進 入 方 式 周 回 進 入 方 式 のみ 非 精 密 進 入 方 式 :RNAV 周 回 進 入 方 式 27

31 (5) 当 該 空 港 での 航 空 機 事 故 の 確 認 当 該 空 港 で 発 生 した 事 故 において 空 港 特 有 の 状 況 による 発 生 要 因 を 確 認 するため 滑 走 路 周 辺 で 発 生 したすべての 航 空 機 事 故 の 事 例 及 びオーバーラン アンダーシュートの 発 生 状 況 について 調 査 する 当 該 空 港 の 滑 走 路 周 辺 で 発 生 した 航 空 機 事 故 の 状 況 については 事 故 調 査 報 告 書 ( 運 輸 安 全 委 員 会 の HP) 等 より 整 理 する ( 東 京 国 際 空 港 の 例 ) 当 該 RESA が 設 置 されている 滑 走 路 34L の 離 着 陸 に 関 する 事 故 としては 2005 年 4 月 29 日 の 誤 進 入 による 進 入 復 行 ( 管 制 官 による 閉 鎖 滑 走 路 への 誘 導 ) 2005 年 6 月 15 日 の 着 陸 失 敗 ( 操 縦 ミス)による 滑 走 路 での 停 止 があるが いずれも 人 為 的 な 要 因 による 事 故 となっている 表 東 京 国 際 空 港 において 発 生 した 航 空 機 事 故 の 分 類 と 要 因 対 象 空 港 事 故 の 分 類 件 数 主 な 事 故 の 要 因 東 京 国 際 空 港 機 体 接 触 1 駐 機 位 置 が 適 切 でなかったことによる 接 触 機 体 故 障 1 部 品 の 破 損 による 離 陸 中 止 滑 走 路 逸 脱 ( 離 着 陸 時 ) 3 通 常 より 早 い 速 度 での 進 入 異 常 な 機 首 上 げによる 離 陸 の 失 敗 整 備 不 良 による 脚 下 げ 不 良 滑 走 路 接 触 3 停 止 時 における 突 風 による 機 首 上 げ 着 陸 におけるバルーニング( 跳 ね 返 り)による 機 体 後 部 の 接 触 (2 件 ) 滑 走 路 上 での 停 止 1 着 陸 失 敗 による 脚 の 損 傷 誤 進 入 による 着 陸 1 閉 鎖 中 の 滑 走 路 への 着 陸 計 10 28

32 2.3 RESA の 評 価 (1) 評 価 の 方 法 現 状 の RESA の 評 価 は 表 2.3.1に 示 すとおり 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 及 び 事 故 の 発 生 に つながる 要 因 の 有 無 のそれぞれの 評 価 をもとに 総 合 評 価 を 行 なう 表 調 査 項 目 における 評 価 方 法 1) 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 2) 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 1-1) 航 空 機 への 影 響 1-2) 既 存 物 件 への 影 響 2-1) 2-2) 調 査 項 目 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 予 見 できない 特 異 な 気 象 状 況 (ウインドシア) の 発 生 有 無 及 び 進 入 復 行 の 発 生 状 況 の 確 認 評 価 影 響 の 大 きいものより 余 裕 度 なし:A 余 裕 あり:B (マイナス 要 因 としての 評 価 項 目 ) 2-3) 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 マイナス 要 因 を A - B - として 表 示 2-4) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 の 確 認 (その 他 要 因 としての 確 認 事 項 ) 2-5) 当 該 空 港 での 航 空 機 事 故 の 確 認 現 状 評 価 が 難 しいため 参 考 として 確 認 1) 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 についての 評 価 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 についての 評 価 は オーバーラン 事 故 の 発 生 時 における 航 空 機 への 影 響 及 び 既 存 物 件 への 影 響 より 以 下 の 区 分 で 評 価 する ( 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 に 関 する 評 価 区 分 ) 1 : 航 空 機 への 影 響 及 び 既 存 物 件 への 影 響 がともに 大 きい 2 : 航 空 機 への 影 響 のみ 大 きい 3 : 航 空 機 や 既 存 物 件 への 影 響 が 少 ない なお 航 空 機 への 影 響 既 存 物 件 への 影 響 の 判 定 は 以 下 の 判 定 基 準 をもとに 行 う 表 航 空 機 既 存 物 件 への 影 響 の 判 定 基 準 区 分 航 空 機 への 影 響 既 存 物 件 への 影 響 判 定 大 小 大 小 1 空 港 護 岸 進 入 灯 橋 梁 建 築 物 など 強 固 な 構 造 物 との 衝 突 2 海 域 河 口 域 など 水 面 への 逸 脱 転 落 3 高 盛 土 などからの 落 下 4 主 要 道 路 への 逸 脱 1 灯 火 や 場 周 柵 など 小 構 造 物 との 衝 突 2 平 坦 な 地 形 への 逸 脱 3 開 水 路 による 脚 ( 車 輪 )の 損 傷 4 交 通 量 の 少 ない 一 般 道 への 逸 脱 1 住 宅 地 や 公 共 施 設 等 の 破 壊 想 定 事 象 2 主 要 道 路 の 通 行 車 両 鉄 道 などとの 衝 突 1 進 入 灯 橋 梁 人 工 地 盤 などの 破 壊 2 灯 火 や 場 周 柵 等 小 構 造 物 の 損 傷 護 岸 など 強 固 で 損 傷 しにくく 直 接 人 命 の 損 失 に 影 響 しない 構 3 造 物 との 衝 突 4 交 通 量 の 少 ない 一 般 道 への 逸 脱 29

33 2) 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 についての 評 価 a) 必 要 滑 走 路 長 に 対 する 実 際 の 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 評 価 滑 走 路 長 の 余 裕 度 の 確 認 についての 評 価 は 国 内 線 国 際 線 に 就 航 する 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 よ り 求 められる 余 裕 度 αをもとに 以 下 に 示 す A B の 区 分 で 評 価 する A : 機 材 の 必 要 滑 走 路 長 に 対 して 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 α<1 B : 機 材 の 必 要 滑 走 路 長 に 対 して 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 の 余 裕 度 α 1 α=( 運 用 上 使 用 可 能 な 滑 走 路 長 必 要 滑 走 路 長 ) b) マイナス 要 因 としての 評 価 予 見 できない 気 象 状 況 の 発 生 有 無 (ウインドシア 及 び 進 入 復 行 ) や 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 については 定 量 的 な 一 定 の 評 価 が 可 能 であることから これらの 要 因 で 影 響 がある 場 合 にはマイナス 評 価 を 与 えること とする 1 予 見 できない 気 象 状 況 の 発 生 の 有 無 (ウインドシアおよび 進 入 復 行 の 評 価 ) PIREP 通 報 におけるウインドシアの 発 生 件 数 と 進 入 復 行 の 発 生 件 数 については 以 下 に 示 す 値 を 基 準 値 とし これを 上 回 る 項 目 がある 場 合 にはマイナス 評 価 を 加 えるものとする (ウインドシアおよび 進 入 復 行 の 発 生 回 数 に 関 する 基 準 値 ) ウインドシア: 着 陸 1 万 回 あたり 10 回 以 上 の 場 合 進 入 復 行 回 数 : 着 陸 1 千 回 あたり 5 回 以 上 の 場 合 ( 気 象 による 要 因 だけでなく 全 進 入 復 行 の 回 数 で 評 価 を 行 う ) 表 各 空 港 におけるウインドシア(PIREP 通 報 ) 及 び 進 入 復 行 の 発 生 状 況 の 例 ウインドシアの 発 生 件 数 (PIREP 通 報 件 数 より) 進 入 復 行 回 数 空 港 ( 着 陸 1 万 回 あたり) ( 着 陸 1 千 回 あたり) 新 千 歳 稚 内 釧 路 函 館 仙 台 新 潟 東 京 国 際 八 尾 - - 広 島 高 松 松 山 高 知 北 九 州 長 崎 熊 本 大 分 宮 崎 鹿 児 島 基 準 値 を 上 回 る 空 港 を 着 色 30

34 1 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 滑 走 路 すべり 摩 擦 係 数 の 確 認 結 果 において ICAO 空 港 業 務 マニュアルにおける 最 低 摩 擦 レベル (μ=0.34)を 下 回 る 状 況 が 見 られる 場 合 にはマイナスの 評 価 とする 1.0 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 すべり 摩 擦 係 数 平 均 値 H23 H21 H19 H22 H すべり 摩 擦 係 数 (μ) 維 持 保 全 レベル(μ=0.44) 最 低 摩 擦 レベル(μ=0.34) R 01R 側 からの 距 離 (km) 図 すべり 摩 擦 係 数 の 状 況 ( 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 の 例 ) 19L c) その 他 の 評 価 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 当 該 空 港 での 事 故 例 については 現 状 の 評 価 が 難 しいが 事 故 の 発 生 につながる 要 因 としての 参 考 確 認 事 項 として 取 り 扱 うこととする (2) 総 合 評 価 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 及 び 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 による 評 価 をもとに RESA の 現 状 の 評 価 の 方 法 を 表 2.3.4に 示 す なお マイナス 要 因 としての 評 価 の 結 果 については 総 合 的 な 評 価 結 果 での A または B の 記 号 に 対 して - を 加 えることとし たとえば 総 合 評 価 が 1-A の 場 合 1-A - と 表 記 する 31

35 表 現 状 RESA の 評 価 方 法 2) 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 1)オーバーラン 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 2-1) 滑 走 路 長 の 余 裕 度 2-2) 2-3) マイナス 要 因 としての 評 価 2-4) 2-5) その 他 の 評 価 総 合 評 価 1 ( 航 空 機 既 存 物 件 とも に 影 響 が 懸 念 される) 2 ( 航 空 機 への 影 響 が 懸 念 される) 3 ( 被 害 程 度 は 少 ない) A: 余 裕 度 がα<1 B: 余 裕 度 がα 1 A: 余 裕 度 がα<1 B: 余 裕 度 がα 1 A: 余 裕 度 がα<1 B: 余 裕 度 がα 1 ウインドシアや 進 入 復 行 回 数 ま たは 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 の 確 認 に おいて 影 響 がある 場 合 はマイナス 要 因 として 評 価 す る 評 価 付 けが 難 し いが 事 故 に 発 生 につながる 要 因 の 有 無 について 確 認 を 行 う 1-A 1-B 2-A 2-B 3-A 3-B 事 故 が 発 生 した 場 合 大 きな 被 害 が 想 定 されることから 現 状 RESAに 対 する 安 全 対 策 を 実 施 する 必 要 がある 特 に 事 故 の 発 生 につながる 要 因 が 考 えられる 空 港 (A 評 価 )については 優 先 的 に 対 策 についての 検 討 を 行 う 必 要 があ るものと 考 えられる 事 故 が 発 生 した 場 合 の 被 害 は 小 さいも のと 想 定 されることから 当 面 現 状 の RESAでの 対 応 で 問 題 ないものと 考 えら れる 国 管 理 空 港 における 総 合 評 価 の 結 果 の 例 を 表 2.3.5に 示 す 32

36 表 RESA の 現 状 の 評 価 ( 国 管 理 空 港 の 例 ) 1)オーバーラン 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 2 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 対 象 空 港 対 象 RESAの 設 置 位 置 2-1-1) 航 空 機 への 影 響 ( 標 準 RESA 範 囲 内 の 場 合 ) 2-1-2) 既 存 物 件 への 影 響 ( 標 準 RESA 範 囲 内 の 場 合 ) 離 陸 航 空 機 に 対 する 滑 走 路 長 の 余 裕 度 2-1) 滑 走 路 長 の 余 裕 度 (マイナス 要 因 としての 評 価 項 目 ) (その 他 要 因 としての 確 認 事 項 ) 着 陸 航 空 機 に 対 する 滑 走 路 長 の 余 裕 度 2-2) 予 見 できない 気 象 状 況 の 発 生 有 無 2-3) 滑 走 路 の 摩 擦 抵 抗 2-4) 航 空 保 安 施 設 の 設 置 状 況 及 び 最 終 進 入 方 式 2-5) 当 該 空 港 での 事 故 例 現 状 RESAの 総 合 評 価 (マイナス 要 因 がある 場 合 に はA - B - で 表 示 ) 新 千 歳 空 港 B 滑 走 路 01R 空 港 盛 土 からの 落 下 及 び 樹 林 への 衝 突 により 大 きな 損 傷 が 想 定 される 場 周 柵 進 入 灯 の 損 傷 など 影 響 は 比 較 的 小 さいものと 想 定 される 余 裕 あり (B 滑 走 路 は 着 陸 優 先 であるた め 運 航 回 数 は 少 ない ) 2 B 余 裕 あり (B D B 東 京 路 線 の 余 裕 度 αはかろうじて1を 超 える 状 況 ) 対 象 RESAの 離 着 陸 に 関 連 するウイン ドシアは 年 平 均 40 件 PIREPのウインドシアーの 発 生 報 告 は 対 象 空 港 で 最 も 多 い(75 件 / 年 13.8 件 / 着 陸 1 万 回 ) 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 少 ない ゴム 除 去 は 定 期 的 に 実 施 されて いるが 維 持 保 全 レベルを 下 回 る 状 況 が 発 生 し 一 部 で 最 低 摩 擦 レベルを 下 回 っている 着 陸 時 のオーバーランに 対 し て 非 精 密 進 入 方 式 による 航 空 保 安 施 設 及 び 直 線 進 入 法 式 が 設 定 されている 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 の 要 因 は 見 られない 滑 走 路 逸 脱 は1 件 2-B - 釧 路 空 港 17 盛 土 地 形 ( 高 さ60m)からの 転 落 により 大 きな 損 傷 が 想 定 される 進 入 灯 の 損 傷 など 影 響 は 小 さい 余 裕 あり 余 裕 あり PIREPのウインドシアーの 発 生 報 告 は 非 常 に 少 ない (1 件 / 年 1.9 件 / 着 陸 1 万 回 ) 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 比 較 的 多 い (5.6 件 / 着 陸 1 千 回 ) 良 好 な 状 態 である 着 陸 時 のオーバーランに 対 し て 非 精 密 進 入 方 式 による 航 空 保 安 施 設 及 び 直 線 進 入 法 式 が 設 定 されている 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 の 要 因 は 見 られない 滑 走 路 逸 脱 は1 件 2-B - 2 B 東 京 国 際 空 港 A 滑 走 路 34L 空 港 護 岸 進 入 灯 橋 梁 などの 強 固 な 構 造 物 への 衝 突 及 び 河 口 域 への 逸 脱 により 大 きな 損 傷 が 想 定 される ブラストフェンスの 損 傷 など 影 響 は 小 さ い 余 裕 あり (B 那 覇 路 線 の 余 裕 度 αはかろうじて1を 超 える 状 況 ) 2 B ( 着 陸 の 設 定 無 し) 対 象 RESAの 離 着 陸 に 関 連 する 件 数 は 年 平 均 95 件 PIREPのウインドシアーの 発 生 報 告 件 数 は 多 いが 割 合 は 少 ない (52 件 / 年 2.9 件 / 着 陸 1 万 回 ) 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 比 較 的 少 ない (2.1 件 / 着 陸 1 千 回 ) 定 期 的 にゴム 除 去 作 業 を 行 って いるが 一 部 で 維 持 保 全 レベルを 下 回 る 状 況 が 発 生 している 着 陸 オーバーランにより 当 該 RESAに 影 響 する16R 側 から の 着 陸 は 通 常 行 われていな い 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 の 要 因 は 見 られない 滑 走 路 逸 脱 は3 件 2-B 八 尾 空 港 09 工 場 や 車 両 との 衝 突 および 開 水 路 による 工 場 や 車 両 に 対 して 大 きな 影 響 ( 人 命 の 車 輪 ( 脚 )の 損 傷 など 大 きな 影 響 が 想 定 さ 損 失 )を 与 える 可 能 性 が 想 定 される れる 余 裕 あり ( 小 型 プロペラ 機 のみの 運 航 ) 余 裕 あり ( 小 型 プロペラ 機 のみの 運 航 ) 周 回 進 入 方 式 のみであり 直 線 進 入 方 式 は 設 定 されてい ない 1-B 27 開 水 路 による 車 輪 ( 脚 )の 損 傷 が 想 定 され る 1 B 特 になし 余 裕 あり ( 小 型 プロペラ 機 のみの 運 航 ) 余 裕 あり ( 小 型 プロペラ 機 のみの 運 航 ) 情 報 なし 情 報 なし 周 回 進 入 方 式 のみであり 直 線 進 入 方 式 は 設 定 されてい ない 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 の 要 因 は 見 られない 滑 走 路 逸 脱 は2 件 3-B 3 B 広 島 空 港 10 盛 土 地 形 ( 高 さ50m)からの 転 落 により 大 きな 損 傷 が 想 定 される 電 波 高 度 計 用 地 ( 人 工 地 盤 )が 損 傷 する 可 能 性 がある 余 裕 あり 2 B 余 裕 あり PIREPのウインドシアーの 発 生 報 告 は 一 部 で 維 持 保 全 レベルを 下 回 る やや 多 い (12 件 / 年 11.6 件 / 着 陸 1 万 回 ) 状 況 が 発 生 している 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 比 較 的 少 ない (3.0 件 / 着 陸 1 千 回 ) 精 密 進 入 方 式 による 航 空 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 保 安 施 設 及 び 直 線 進 入 法 式 の 要 因 は 見 られない が 設 定 されている 滑 走 路 逸 脱 は1 件 2-B - 松 山 空 港 32 開 水 路 ( 主 脚 )が 存 在 することから 車 輪 等 の 損 傷 が 想 定 される 特 になし 余 裕 あり ( 優 先 滑 走 路 方 式 のため 離 陸 は 少 ない) 余 裕 あり 精 密 進 入 方 式 による 航 空 保 安 施 設 及 び 直 線 進 入 法 式 が 設 定 されている 3-B 14 鹿 児 島 空 港 34 空 港 護 岸 などの 強 固 な 構 造 物 への 衝 突 及 び 海 域 への 逸 脱 により 大 きな 損 傷 が 想 特 になし 定 される 場 周 柵 進 入 灯 との 衝 突 が 考 えられるが 影 響 は 小 さい 3 B 余 裕 あり 2 B 離 陸 時 または 着 陸 時 のオーバーランに 適 用 される RESA の 設 置 されている 滑 走 路 側 を 示 す 余 裕 あり ( 優 先 滑 走 路 方 式 のため 着 陸 は 少 ない) 対 象 RESAの 離 着 陸 に 関 連 するウイン ドシアの 観 測 件 数 は 年 平 均 20 件 場 周 柵 の 損 傷 など 影 響 は 小 さいものと 想 PIREPのウインドシアの 報 告 件 数 は 定 される 余 裕 あり 余 裕 あり 概 ね 良 好 である 24 件 / 年 と 比 較 的 多 い 着 陸 回 数 あた りでは7.0 回 / 着 陸 1 万 回 と 多 くはない 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 比 較 的 少 ない (2.5 件 / 着 陸 1 千 回 ) 3 B PIREPのウインドシアーの 発 生 報 告 は 少 ない (7 件 / 年 4.8 件 / 着 陸 1 万 回 ) 概 ね 維 持 保 全 レベルを 下 回 る 状 進 入 復 行 の 発 生 件 数 は 比 較 的 少 ない 況 が 発 生 している (3.5 件 / 着 陸 1 千 回 ) 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 周 回 進 入 方 式 による 設 定 の の 要 因 は 見 られない みであり 直 線 進 入 方 式 が 設 定 されていないが 優 先 滑 走 路 方 式 のため 利 用 割 合 は 少 ない 着 陸 時 のオーバーランに 対 し て 非 精 密 進 入 方 式 による 対 象 RESAに 関 係 する 特 有 航 空 保 安 施 設 及 び 直 線 進 入 の 要 因 は 見 られない 法 式 が 設 定 されている 2-B 3-B 33

37 第 3 章 RESA の 性 能 を 満 足 する 対 策 3.1 対 策 案 の 例 RESA の 現 状 の 評 価 において 事 故 発 生 時 の 被 害 程 度 の 把 握 及 び 事 故 の 発 生 につながる 要 因 の 有 無 における 影 響 が 大 きい 場 合 より 順 次 RESA の 性 能 を 満 足 するための 対 策 を 行 うこととなる RESA の 性 能 を 満 足 するための 対 策 としては 現 状 の 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 わない 対 策 と 滑 走 路 長 の 変 更 による 対 策 に 区 分 される 対 策 の 実 施 においては 安 全 性 の 確 保 の 他 経 済 性 環 境 への 影 響 など 総 合 的 な 検 討 をふまえ 実 施 する 必 要 がある 以 下 に 対 策 の 例 を 示 す 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 わない 対 策 1RESA 用 地 の 確 保 2アレスティングシステムの 導 入 滑 走 路 長 の 変 更 による 対 策 1 滑 走 路 長 の 短 縮 2 滑 走 路 長 の 短 縮 運 用 ( 公 示 距 離 の 変 更 ) 3.2 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 わない 対 策 (1) RESA 用 地 の 確 保 RESA 用 地 の 確 保 が 比 較 的 容 易 である 場 合 の 対 策 として 考 えられる 必 要 な 範 囲 は 空 港 土 木 施 設 の 設 置 基 準 解 説 の 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 長 さおよび 幅 に 示 され る 所 要 規 模 を 満 足 するものとする なお 用 地 確 保 による 対 策 であることから オーバーラン アンダーシュートの 両 方 に 対 して 有 効 である 120m 90m 埋 立 や 桟 橋 構 造 物 の 設 置 等 による 用 地 の 確 保 ( 東 京 国 際 空 港 34L) 図 RESA の 用 地 確 保 の 対 策 ( 案 )の 例 34

38 (2) アレスティングシステムの 設 置 現 状 の RESA 用 地 内 での 代 替 策 としてアレスティングシステムの 設 置 による 対 策 が 考 えられる アレスティングシステムの 適 用 においては 実 証 されたシステムを 用 いることとなっており FAA の 実 証 実 験 により 解 析 手 法 が 確 立 されている EMAS 1 (Engineered Materials Arresting Systems)が 考 えられ る この EMAS の 計 画 については FAA の AC5220/22B 航 空 機 のオーバーランに 対 応 する 為 の 航 空 機 拘 束 システム (Engineered Materials Arresting Systems - EMAS) 2 にその 検 討 方 法 が 示 されて おり 参 考 とすることができる FAA では RESA に 相 当 する RSA( 滑 走 路 安 全 区 域 Runway Safety Areas)の 長 さを 滑 走 路 端 から 1000ft( 約 300m)としており この 長 さが 確 保 できない 場 合 には 標 準 型 の EMAS を 設 置 することにより 相 当 の 安 全 レベルが 確 保 できるとしている この 標 準 型 EMAS は 滑 走 路 からの 逸 脱 速 度 70kt( 約 130km/s)の 航 空 機 を 拘 束 するものとし て 長 さ 約 180mを 設 置 することとしている また 標 準 型 EMAS が 設 置 できない 箇 所 については 確 保 可 能 な 範 囲 内 で 非 標 準 型 EMAS を 設 置 することを 推 奨 しており その 場 合 でも 最 低 限 40kt ( 約 75km/s)までの 拘 束 を 可 能 とするよう 規 定 している 通 常 EMAS は ジェット 噴 射 による 破 損 及 びアンダーシュートを 防 ぐ 為 に 滑 走 路 終 端 から 幾 分 離 した 地 点 から 設 置 されている 1 オーバーラン 時 の 航 空 機 がかかった 場 合 に 想 定 どおり 破 砕 されるような 指 定 された 強 度 を 持 つ 高 エネルギー 吸 収 材 料 を 用 いたアレスティングシステム

39 AC5220/22B 航 空 機 のオーバーランに 対 応 する 為 の 航 空 機 拘 束 システム (EMAS) より 図 FAA の 基 準 における 標 準 的 な EMAS 36

40 AC5220/22B 航 空 機 のオーバーランに 対 応 する 為 の 航 空 機 拘 束 システム (EMAS) より 図 EMAS の 計 画 検 討 用 グラフ 37

41 標 準 RESA90mの 性 能 と 同 等 の 性 能 を 示 す EMAS の 規 模 は 現 時 点 で 明 確 ではないが 極 力 RESA からの 逸 脱 事 故 の 発 生 を 防 ぐ 目 的 から 限 られた 用 地 においても 可 能 な 範 囲 で 設 置 することが 必 要 と 考 え られる なお この 対 策 は RESA 長 自 体 は 変 わらないため アンダーシュートには 対 応 していない 60m 約 90m 可 能 な 範 囲 での EMAS の 設 置 による 対 策 案 ( 東 京 国 際 空 港 34L) 図 EMAS の 設 置 による 対 策 ( 案 )の 例 38

42 3.3 滑 走 路 長 の 変 更 による 対 策 (1) 滑 走 路 長 の 短 縮 滑 走 路 長 の 変 更 を 伴 う 代 替 策 として 告 示 上 における 実 際 の 滑 走 路 長 を 短 縮 し 必 要 な RESA 用 地 を 確 保 することが 考 えられる ただし 滑 走 路 長 が 短 縮 されるため 告 示 手 続 きが 必 要 となるほか 航 空 灯 火 無 線 施 設 標 識 などの 施 設 の 変 更 も 生 ずる LOC 200m 過 走 帯 60m 過 走 帯 60m 滑 走 路 長 Lm 現 状 RESA 40m LOC 用 地 側 進 入 表 面 実 際 の 滑 走 路 長 を L-50mに 短 縮 変 更 進 入 端 進 入 表 面 の 変 更 ( 右 側 からの 離 着 陸 時 におけるオ ーバーランに 対 応 ) 過 走 帯 分 60m RESA 長 として 90m 確 保 ( 着 陸 時 離 陸 時 のオーバーラン アンダーシュートに 対 応 ) 図 告 示 上 の 滑 走 路 の 短 縮 による 対 策 (2) 滑 走 路 長 の 短 縮 運 用 ( 公 示 距 離 の 変 更 ) 運 用 上 での 滑 走 路 長 の 短 縮 に 伴 う 対 策 として 滑 走 路 の 公 示 距 離 を 短 縮 する 方 法 が 考 えられる この 方 法 により 滑 走 路 端 安 全 区 域 の 所 要 規 模 ( 長 さ)を 確 保 することが 可 能 となるが 滑 走 路 長 の 短 縮 により 航 空 機 の 運 航 に 対 して 制 約 が 発 生 することが 想 定 される なお 図 3.3.2に 示 す 右 側 からの 進 入 時 におけるアンダーシュート 対 策 を 行 なう 場 合 には 進 入 端 を 変 更 する 必 要 があり 航 空 保 安 無 線 施 設 や 照 明 施 設 の 変 更 が 伴 う TORA: 有 効 離 陸 滑 走 距 離 TODA: 有 効 離 陸 距 離 ASDA: 有 効 加 速 停 止 距 離 LDA : 有 効 着 陸 距 離 39

43 LOC 200m 過 走 帯 60m 滑 走 路 長 Lm 過 走 帯 60m RESA 40m LOC 用 地 側 片 側 滑 走 路 の 公 示 距 離 の 変 更 TORA TODA ASDA LDA:L-50m 進 入 表 面 進 入 端 進 入 表 面 ( 右 側 からの 離 着 陸 時 におけるオ ーバーランに 対 応 ) 過 走 帯 分 60m RESA 長 として 90m 確 保 ( 着 陸 時 離 陸 時 の オーバーランに 対 応 ) 図 滑 走 路 短 縮 運 用 による 対 策 40

44 巻 末 資 料 各 航 空 機 の 必 要 滑 走 路 長 の 算 出 表 以 下 の 必 要 滑 走 路 長 算 出 表 に 示 す 値 は 本 編 の (1) 3) C) 検 討 条 件 に 示 す 一 定 の 設 定 条 件 で 求 めた 最 大 性 能 に 近 い 離 着 陸 性 能 であり 条 件 が 異 なれば 必 要 滑 走 路 長 も 異 なる 値 となるため 計 画 値 としての 使 用 においては 注 意 を 要 する 41