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1 平成 29 年 6 月 23 日市民公開講座文京シビックセンター がん遺伝子とがん免疫との関係 講師 : 東京医科歯科大学難治疾患研究所ゲノム病理学分野石川俊平

2 はじめに用語解説 : 遺伝子 ゲノム DNA の関係 ゲノム : 細胞に含まれるすべての遺伝する DNA の情報全体でヒトでは約 30 億塩基 (30 億文字 ) の DNA よりなる 細胞 ゲノム 染色体 : ゲノムの DNA が分割されて折りたたまれた構造で 46 本ある 染色体 遺伝子 : ゲノム DNA のなかの一部で RNA やタンパクに変換されて実際に機能する部分 遺伝子 DNA: デオキシリボ核酸 ゲノムや遺伝子の化学物質としての名前

3 がんのゲノム異常にはどのようなものがあるか? がん がん細胞 ~100mm ~100µm 塩基配列解析 tology/tur/cervical/mod3img1c.html 染色体解析 がん 正常 EGFR 遺伝子の塩基配列の変異 染色体の数の異常 ( コピー数異常 ) 3

4 メラノーマ ( ほくろのがん ) の全ゲノムの解読 Y 染色体 1 番染色体 サーカスプロット 2 番染色体 コピー数異常 ( 数の異常 ) 塩基配列の変異 染色体転座 ( 違う場所の染色体同士がつながる ) Nature Jan 14;463(7278): 今では 30 億塩基の全ゲノムの異常を一度に見れるようになりました

5 30 億塩基のがんゲノムを一度に解読する機械 ( 次世代シーケンサー ) 1 回あたり 2 日で 約 6 兆塩基 =~6Tbp( テラベースペア ) ヒト全ゲノム 60 人分の情報 ( 一人あたり ~3Gbpx33 カバレッジ 100Gbp とした場合 ) -

6 次世代シーケンサーはどのような原理か? DNA を断片化してスライドグラスの上に張り付ける ATCG などの DNA の材料に蛍光色素をつけて見えるようにする レーザー 1 スライドグラスあたり (1 DNA 断片の長さ300bp) x ( 20 億断片 ) = 合計 6 兆塩基 レーザーで画像をとる /what-is-meant-by-single-moleculesequencing 塩基を判定

7 がんゲノムを解読する費用は? 100 億円 1 億円 次世代シーケンサーの登場 (2007) ムーアの法則 ( 同じ半導体の性能 = 部品数のコストが年間半分に ) 10 万円 $1000/genome Consumer Genome の普及ライン ヒトの全ゲノムの配列データを取得するのはそれほど難しくなくなりつつある むしろゲノム解析の情報解析の負荷 コストが今後の課題 ( スーパーコンピューターが必要な場合もある )

8 がんゲノムの解析の実際 GATTTGGGGTTCAAAGCAGTATCGATCAAATAGTAAATCCATTTGTTCAACTCACAGTTT,,,,, これが延々と続く文庫本 冊分 新聞 25 年分程度 どこの配列ですか? この配列が正常か異常か判断するために ヒトゲノム配列 30 億塩基のどこに相当するかを探す =Mapping( マッピング ) という作業??? Mapping( マッピング ) という作業にはコンピューターで多くの計算を行う必要がある - パソコン 1 台 (CPU1 個 ) ではがんゲノムの解析に数日必要 - 医療機関で 100~1000 人分の解析ではスーパーコンピューターが必要

9 がんにとって重要な遺伝子変異とは がん細胞の増殖シグナルの流れ 細胞外からの刺激 細胞増殖やアポトーシス ( 細胞死 ) 抵抗性につながるシグナル経路上の分子の遺伝子は変異を起こしやすい 変異によってがん細胞は細胞外からの刺激なしでも 増殖するようになる Neoplasia ( 悪性新生物 )

10 がんに重要な遺伝子変異の探し方 - 遺伝子は 22,000 個もあるので どれが大事か探すのは簡単ではない 重要な遺伝子の変異はランダムにはおこらない = 特定の部位に集中する ( ホットスポット ) 1 個の は 1 症例の変異 EGFR タンパク質 EGFR 遺伝子の例 Clin Cancer Res Dec 15;10(24): 重要な部位に集中して変異がおこる N Engl J Med 2004; 350: がんに重要な遺伝子や変異は多くの患者さんのがんゲノム情報をあわせてはじめてわかる

11 無増悪生存率 がんで遺伝子変異が見つかるといいことはありますか? EGFR タンパク質 遺伝子変異を持った肺がんの生存曲線 ( 治験の結果 ) 遺伝子変異を持った肺がんの分子標的治療薬の著効例 投与前 6 週間後 EGFR に対する分子標的治療薬 N Engl J Med 2004; 350: N Engl J Med 2004; 350: 重要な部位に集中して変異がおこる 通常の抗がん剤 分子標的治療薬 月 N Engl J Med 2010; 362: 特定の遺伝子の変異が見つかれば 分子標的治療薬がよく効く可能性がある

12 遺伝子変異の情報が使われている抗がん剤の例 遺伝子名遺伝子変異の種類 対象となるがん 分子標的治療薬 EGFR 変異等 肺がん エルロチニブ BRAF 変異 メラノーマ ( ほくろのがん ) ベムラフェニブ ALK 融合遺伝子 肺がん クリゾチニブ ABL 融合遺伝子 慢性骨髄性白血病 ( 白血病の1 種 ) イマチニブ ほかにも治験などで利用できる薬があり また今後も増えてきます

13 親から子に遺伝する がんの遺伝子変異は遺伝しない? ( 今日お話ししている方の変異 ) 親から子に遺伝しない 胚細胞遺伝子変異 体全体の細胞に遺伝子変異が入る 胚細胞遺伝子変異 体細胞遺伝子変異 体細胞遺伝子変異 体ができた後に 一部の細胞のみに遺伝子変異が発生 がん細胞のみに遺伝子変異が存在 精子にも遺伝子変異がはいり子供に伝わる 遺伝子変異は精子には入らず子供には伝わらない

14 がんの種類によって遺伝子変異の数は大きく異なる 小児のがん - がん種ごとに見た遺伝子変異の数 ( 密度 ) 環境要因の蓄積によるがん 肺扁平上皮がん ( タバコ ) メラノーマ ( 紫外線 ) 変異が特別多いがん! 1 つの点が 1 症例 ( 症例によってもかなりのバラツキ ) Nature Aug 22;500(7463):415-21

15 遺伝子変異の特別多いがんは何故できる? 細胞にもともと備わる DNA 複製のエラー修復のメカニズム 複製する酵素 遺伝子変異の特別多いがんの組織像 黒い粒 = リンパ球 T リンパ球が茶色に染まっている DNA2 本鎖 複製する酵素 複製エラーを修復する酵素 Nat Genet Feb;45(2):121-2 Mod Pathol 2001;14(3): 変異が多いがんには免疫がおこっている この仕組みがおかしくなると急に変異が増える 代表的なものが マイクロサテライト不安定性のがん と呼ばれる

16 リンパ球ががん細胞を攻撃するしくみ がんの免疫と免疫療法のしくみ がん細胞 がん抗原を認識して攻撃 T リンパ球 抗原のタンパク ウイルスタンパク : RGFGHYRIRTQ ヒト正常タンパク : RAFGHYKIRVQ がんの遺伝子変異による異常タンパク : RAFCHYKIRVQ 異物 ( 免疫で強く排除 ) 免疫で排除されない 異物 ( 免疫で弱く排除 ) リンパ球を不活性化させて守る Nat Rev Cancer Mar 22;12(4): 抗 PD-1 抗体で リンパ球を不活性化のシグナルをブロック! ( 免疫チェックポイント阻害剤 ) がんで変異したタンパクも異物として認識され免疫で攻撃される

17 腫瘍マーカーのレベル ( 腫瘍の大きさ ) ゲノム変異の数と免疫チェックポイント阻害剤の効果 遺伝子変異の数による抗 PD-1 抗体投与後の腫瘍マーカーレベルの違い マイクロサテライト安定性大腸がん ( 変異の少ないがん ) マイクロサテライト不安定性大腸がん ( 変異の多いがん ) マイクロサテライト不安定性その他のがん ( 変異の多いがん ) 肺がんに対して著効した例 治療前 2 か月後 4 か月後 N Engl J Med 2012;366: 投与後の日数 N Engl J Med 2015;372: 遺伝子変異が多いほど 免疫療法が効きやすいことが分かってきた

18 複数の症例 がん免疫療法をのがれる癌の仕組み 胃がんにおける PD-L1 の遺伝子の数の増加 がん細胞 がん抗原を認識して攻撃 T リンパ球 遺伝子の数 ( コピー数 ) がん細胞は自らの PD-L1 遺伝子を増やして自分を守ろうとする! リンパ球を不活性化させて守る Nat Rev Cancer Mar 22;12(4): 抗 PD-1 抗体で リンパ球を活性化へのブレーキを解き放つ!( 免疫チェックポイント阻害剤 )

19 今日のまとめ - がん遺伝子とがん免疫との関係 ゲノム 染色体 遺伝子 DNAの違い がんのゲノム異常の種類 ( 配列の異常 数の異常 ) 次世代シーケンサーによるがんゲノム解析 がんの遺伝子変異と分子標的治療薬 遺伝子変異の個数のばらつき がん免疫の仕組みと免疫治療薬 抗 PD-1 抗体 遺伝子変異の個数とがん免疫療法の効果

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