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1 がん患者の急性腎障害 Acute Kidney Injury in Patients with Cancer. N Engl J Med 2017; 376: はじめに がん患者では急性腎障害をよく認める. 急性腎障害の発生率と重症度は, がんの種類とステージ, 治療レジメン, および合併疾患によって異なる. デンマークにおける 37,267 名のがん患者を対象とした 7 年間の調査では,RIFLE 分類による 1 年の急性腎障害のリスクは 17.5% であった. 各カテゴリーの 5 年間のリスクは, リスク 27.0%, 障害 14.6%, 不全 7.6% であった. さらに, 急性腎障害が発生した患者の 5.1% は,1 年以内に長期透析を必要とする状態になった. 全身状態が重篤ながん患者が, 急性腎障害に陥るリスクが最も高い ( 発症率 54%). 特に血液がんや多発性骨髄腫の患者, 敗血症性ショックの患者が該当する. 障害 リスク 障害 ( 機能 ) 不全 喪失 ( 末期腎臓病 ) - 1 -

2 血管新生阻害薬 VEGF を標的とする血管新生阻害薬で血管損傷および糸球体障害が起こる. これらの薬物に関連する多くの病変が報告されているが, 血栓性微小血管症 (VEGF 阻害剤に関連する ) と巣状糸球体硬化症 ( チロシンキナーゼ阻害剤に関連する ) が最も多く, しばしば急性腎障害に進行する. インターフェロン インターフェロンは高度の蛋白尿, 急性腎障害, および腎生検での糸球体障害 ( 微小変化型と巣状糸球体硬化症 ) を起こすことがある. インターフェロン関連糸球体障害は, インターフェロンが足細胞の受容体に直接結合して, 正常な細胞増殖を変化させることが原因である可能性がある. マクロファージの活性, サイトカイン パターンが IL-6 や L13 優位に変化する ( 足細胞の透過性の変化につながる ) ことが関与している可能性がある. 微小変化型の病変ではインターフェロンの中止 (± グルココルチコイド療法 ) が急性腎障害と蛋白尿の軽減に有効であるが, 巣状糸球体硬化症, 中でも虚脱性巣状糸球体硬化症においては効果が低い

3 表 3. 急性腎障害に関係する頻度の高い抗癌剤薬剤 作用機序 腎組織像 臨床的な腎毒性 化学療法剤 シスプラチン DNA 鎖に架橋して複製を干渉 急性尿細管障害, 急性尿細管壊死 急性腎障害, 近位尿細管症, ファンコニ症候群, 腎性尿崩症,NaとMgの喪失 イフォスファミド ニトロゲンマスタードアルキル化剤 ; DNA 鎖切断急性腎障害, 近位尿細管症, ファンコニ症候急性尿細管障害, 急性尿細管壊死作用によるDNA 合成の阻害群, 腎性尿崩症 ペメトレキセド 葉酸代謝拮抗剤 ; ジヒドロ葉酸還元酵素, チミジル酸合成酵素, グリシンアミドリボヌクレオチドホルミル転位酵素の阻害 急性尿細管障害, 急性尿細管壊死 急性腎障害, 近位尿細管症, ファンコニ症候群, 腎性尿崩症 メソトレキセート 葉酸代謝拮抗剤 ; ジヒドロ葉酸還元酵素の阻害結晶性腎症, 急性尿細管障害 急性腎障害 パミドロン酸 ピロリン酸類似体 ; 中等度のFPPS 阻害に基づく 巣状糸球体硬化症 (FGS), 急性尿細管障害 ネフローゼ症候群, 急性腎障害 ゾレドロン酸 ピロリン酸類似体 ; 強力なFPPS 阻害に基づく 急性尿細管障害, 急性尿細管壊死 急性腎障害 VGEF 阻害剤 分子標的薬 チロシンキナーゼ, マルチキナーゼ阻害剤 ( スニチニブ, ソラフェニブ, パゾパニブ ) VEGF 受容体抗体, 可溶性受容体 ; VEGF シグナル伝達の阻害 RAF や VEGF,PDGF 等の受容体チロシンキナーゼのシグナル伝達の阻害 血栓性細小血管障害 (TMA) 血栓性細小血管障害 (TMA), 巣状糸球体硬化症 (FGS), 尿細管間質性腎炎 急性腎障害, タンパク尿, 高血圧 急性腎障害, タンパク尿, 高血圧 BRAF 阻害剤 ( ベムラフェニブ, ダブ変異 BRAF V600Eキナーゼの阻害により,MAPK 急性尿細管障害, 尿細管間質性腎炎急性腎障害, 電解質障害ラフェニブ ) 経路の異常なシグナル伝達を抑制する ALK 阻害剤 ( クリゾチニブ ) 変異未分化リンパ腫キナーゼの阻害急性尿細管障害, 尿細管間質性腎炎急性腎障害, 電解質障害, 腎微細嚢胞 免疫製剤インターフェロン 免疫系遺伝子発現を調節する転写因子である血栓性細小血管障害 (TMA), 巣状糸球体 STATの活性化硬化症 (FGS) 急性腎障害, ネフローゼタンパク尿 CTLA 4 阻害剤 CTLA 4 受容体阻害によるT 細胞の活性化 尿細管間質性腎炎, ループス様腎炎 急性腎障害, タンパク尿 PD 1 阻害剤 PD 1 受容体阻害によるT 細胞の活性化 尿細管間質性腎炎 急性腎障害 キメラ抗原受容体 T 細胞 特定の腫瘍抗原を認識するT 細胞の輸血 病理学的特徴は不詳 腎前性急性腎障害を伴う毛細血管漏出症候群 CTLA 4 denotes cytotoxic T lymphocyte antigen 4, FPPS farnesyl pyrophosphate synthase, MAPK mitogen activated protein kinase, PD 1 programmed death 1, PDGF platelet derived growth factor, STAT signal transducer and activator of transcription, and VEGF vascular endothelial growth factor. カルボプラチンやオキサリプラチンはシスプラチンよりも腎毒性が低い. 場合によっては, 尿細管間質性腎炎に肉芽腫性間質性腎炎が伴う.

4 血栓性細小血管障害 結晶性腎症 巣状糸球体硬化症 マイトマイシン C ゲムシタビン 血管新生阻害剤 パミドロン酸 インターフェロン 血管新生阻害剤 異常蛋白血症 骨髄腫 薬剤性 矢印はメトトレ 代謝性 キセート結晶 近位 尿細管 輸出細動脈 輸入細動脈 糸球体 集合管 遠位 尿細管 急性尿細管損傷 尿細管間質性障害 白金製剤 イフォスファミド ペメトレキセド クリゾチニブ ゾレドロン酸 チロシンキナーゼ阻害剤 BRAF 阻害剤 ヘンレのループ 図 2. 抗がん剤のネフロンにおける作用部位 がんの治療で用いる薬剤は 細動脈 糸球体 尿細管 間質など ネフロンに様々な形態の障害を 起こす可能性がある ジョーンズメテナミン銀染色 血栓性細小血管障害 巣状糸球体硬化症 HE 染色 結晶性腎症および急性尿細管障害 過 ヨウ素酸シッフ染色 尿細管間質性障害 -4-

5 Table 2 * ACE denotes angiotensin converting enzyme, AML acute monocytic leukemia, ARBs angiotensin receptor blockers, CMML chronic myelomonocytic leukemia, DIC disseminated intravascular coagulation, and NSAIDs nonsteroidal antiinflammatory drugs. Reported associa ons with focal segmental glomerulosclerosis, membranous nephropathy, and crescentic glomerulonephritis are rare. Figure 1. Diagnostic Approach to Patients Presenting with Acute Kidney Injury and Suspected Myeloma. In patients with multiple myeloma, various glomerular and tubular manifestations can develop. Either isolated light (kappa or lambda) or heavy immunoglobulin chains can lead to injury. Patients with urine albumin levels higher than 2 g per day usually have one of a variety of glomerular lesions, whereas patients with lower urine albumin levels usually have a proximal tubulopathy or cast nephropathy. The stains are Wright Giemsa (multiple myeloma) and hematoxylin and eosin (cast nephropathy). AH denotes amyloid heavy chain, AL amyloid light chain, FLC free light chain, GN glomerulonephritis, LC light chain, and THP Tamm Horsfall protein. -5-

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