. 改正概要 (1) ディーゼル重量車関係 ( 細目告示第 41 条 第 119 条 第 197 条関係 ) 適用対象 軽油を燃料とする車両総重量が.5 トンを超える普通自動車及び小型自動車 ( 乗車定員 10 人以下のものを除く ) 改正概要 1 NOx の規制値を現行の平均値 0.7g/kWh

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車載式故障診断装置 (OBD) に関する制度と運用の現状 資料 4

車両の規制値 ) に示す協定規則第 51 号と同様の規制値とします なお 規制値は フェーズ 1 フェーズ 2 と 2 段階で強化されます ロ. 追加騒音規定 (ASEP) 要件 新たな加速走行騒音試験法の試験条件から外れたエンジン回転数で走行する場合に不適当な騒音の上昇を抑えることを目的として 乗

配慮事項 1 鉛の使用量 ( バッテリーに使用されているものを除く ) が可能な限り削減されていること 2 資源有効利用促進法の判断の基準を踏まえ 製品の長寿命化及び省資源化又は部品の再使用若しくは材料の再生利用のための設計上の工夫がなされていること 特に 希少金属類の減量化や再生利用のための設計上

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自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令に規定する国土交通大臣が告示で定める方法 ( 平成十八年三月十七日国土交通省告示第三百五十号 ) (10 15モード燃費値及びJC08モード燃費値の算定方法) 第一条自動車のエネルギー消費効率の算定等に関する省令 ( 昭和 54 年通商産業省 運輸省令第


国土交通省自動車交通局プレスリリース

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WLTC WLTC WLTC JC0 WLTC 1 LPG CO NOx 1 LPG NMHC 1 LPG PM 1

エコカー減税グリーン化特例(自動車税 軽自動車税)(自動車税 軽自動車税)環境性能割車体課税の見直し ( 自動車重量税 自動車取得税 自動車税 軽自動車税 ) トラック バス タクシーについては 営自格差 を堅持するとともに 一部見直しを行った上で エコカー減税 グリーン化特例を 2 年間延長 また

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今後の自動車排出ガス低減対策の あり方について ( 第十一次報告 ) 平成 2 4 年 8 月 1 0 日 中央環境審議会大気環境部会 自動車排出ガス専門委員会

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別紙 1. 背景 道路運送車両の保安基準等の一部を改正する省令等について ( 概要 ) 自動車の安全基準等について 国際的な整合性を図り自動車の安全性等を確保するた め 我が国は国際連合の 車両等の型式認定相互承認協定 ( 以下 相互承認協定 とい う ) に平成 10 年に加入し 現在 相互承認協

平成 30 年 1 月現在禁無断転載 複製 7 平成 29 年度の税制改正の概要について エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 適用期間 自動車取得税( 取得税 ): 平成 29 年 4 月 1 日 ~ 平成 31 年 3 月 31 日 自動車重量税( 重量税 ): 平成 29

1. 二輪車の排出ガス低減対策に係る国際動向 二輪車の排出ガス低減対策については 中央環境審議会第 12 次答申 (H27.2.4) において 今後の検討課題の 1 つとして挙げられている 答申においては 二輪車の排出ガス許容限度目標値の見直し等をはじめとするさらなる排出ガス低減対策の検討にあたって



(*2) ハイブリッド自動車 ハイブリッドバス トラック ハイブリッド乗用車等車両総重量 3.5t 以下は 車 (*4) かつ燃費基準 +25% 達成車 (*5) 車両総重量 3.5t 超は重量車 車 (*9) かつ重量車燃費基準達成車 (*7) (*3) クリーンディーゼル乗用車平成 21 年排出

1. 次期重量車用試験サイクルの概要と排出ガス性能評価法としての特徴 環境研究領域 鈴木央一 山口恭平 石井素 自動車基準認証国際調和技術支援室 成澤和幸 1. はじめに国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム (UN-ECE/WP29) において 圧縮自己着火 ( ディーゼル ) エンジン等

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ステップ Ⅱ 計画概要 目的 : 将来排出ガス対策技術 ( 後処理 燃焼 制御等の先端技術 ) を搭載した車両 エンジンと各種燃料の組み合わせを用いて 排出ガスおよび信頼性の評価を実施することにより 自動車技術 燃料技術の将来の方向性を探る マトリックス試験 ( 排出ガス低減技術のポテンシャルおよび

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平成 31 年度の軽自動車税の税率について 平成 31 年度の軽自動車税は下記のとおりとなりますのでご確認ください 原動機付自転車 小型特殊自動車 二輪の小型自動車 軽二輪 区分 税率 原動機付自転車 小型特殊自動車 50cc 以下 90cc 以下 125cc 以下三輪以上のもの ( ミニカー )

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(2) 自動車騒音及び道路交通振動対策に係る法体系自動車騒音及び道路交通振動対策に係る法律としては 昭和 42 年に制定された公害対策基本法 ( 平成 5 年より環境基本法 ) に基づく施策を実施するため 昭和 4 3 年に騒音規制法 昭和 51 年に振動規制法が制定された 自動車騒音に係る環境基準

日整連第  -   号

平成20年度税制改正(地方税)要望事項

平成 29 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 29 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 29 年 4 月岐阜県 エコカー減税 及び 中古車の取得に係る課税標準の特例措置 の対象範囲を平成 32 年度燃費基準の下で見直し 政策インセンティブ機能を強化した上で

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(2) 自動車基準調和世界フォーラム (3)WMTC の概要 31

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ドライブレコーダーにより記録すべき情報及びドライブレコーダーの性能要件を定める告示 ( 平成 28 年 11 月 17 日国土交通省告示 1346 号 ) ( 総則 ) 第一条一般貸切旅客自動車運送事業者が 旅客自動車運送事業運輸規則 ( 昭和 31 年運輸省令第 44 号 ) 第 38 条第 1

表 1 乗用自動車のエネルギー消費性能の向上に関するエネルギー消費機器等製 造事業者等の判断の基準等 ( 平成 25 年経済産業省 国土交通省告示第 2 号 ) に定められた燃費基準における各車種の燃費試験法一覧 乗用自動車小型バス 路線バス 一般バス 2015 年度基準 JC08 JC08 JE0

二輪車の排出ガス低減対策 (1) 二輪車の排出ガス低減対策の検討にあたっての視点 二輪車排出ガス規制見直しの背景 二輪車に対しては平成 年規制が実施されているが HC や CO の走行量に対する排出量は四輪車と比べ依然として大きい 排気管排出ガス規制の強化に伴い 燃料蒸発ガスの排出寄与率

7 自動車重量税及び自動車取得税の特例措置 ここに掲載の情報は 平成 22 年度税制改正における自動車重量税 自動車取得税の特例措置の対象となる自動車の一覧をまとめたものです 特例措置の内容は下記のとおりです 記 自動車重量税及び自動車取得税の特例措置の内容 対象 :1 電気自動車 ( 燃料電池自動

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着座させた場合における人体模型のH 点 ( 股関節点 ) の位置又はこれに相当する座席上 に設定した設計基準点をいう ) が前車軸中心線から後方に 1.1 メートルの線より後方 に位置するものに限る 改正概要 適用範囲の拡大 現行 車両総重量 2.5 トンを超える貨物自動車については 歩行者頭部 保

資料 5 自動車検査場における OBD 検査に関する実証実験について 平成 30 年 4 月 ( 独 ) 自動車技術総合機構軽自動車検査協会 Copyright National Agency for Automobile and Land Transport Technology 1

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自動車税 平成 31 年 10 月の消費税率 10% への引上げ時に 自動車取得税が廃止となり 自動車取得時に新たに自動車税環境性能割が課税されます また 現行の自動車税は 自動車税種別割に名称変更されます 1 自動車税 ( 平成 31 年 10 月 1 日以降は 自動車税種別割 ) この税金は 自

目次 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 二輪車の排出ガス低減対策についてガソリン直噴車のPM 対策について燃料蒸発ガス低減対策について今後の検討課題 2

次世代自動車普及戦略

p33-36 (自動車税)

軽自動車税 軽自動車税は 毎年 4 月 1 日 ( 賦課期日 ) 現在 市内に主たる定置場のある軽自動車等を所有している人に課税されます 平成 28 年度から地方税法などの一部改正により 軽自動車税が変更になっています 三輪及び四輪車以上の軽自動車については 平成 27 年 4 月 1 日以降に新車

( 参考 ) 新エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 24 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) ガソリン自動

通省告示第 619 号 以下 細目告示 という ) 別添 103 ガソリン 液化石油ガス特殊自動車 7モード排出ガスの測定方法 に規定するガソリン 液化石油ガス特殊自動車 7モード排出ガスの測定方法を準用するものとし ディーゼル特定原動機 8モード法 及び NRTCモード法 とは 細目告示別添 43

確定版 平成 31 年度 エコカー減税等概要 平成 31 年 3 月 28 日

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「3.調査の結果、不正事案等があった場合には、その詳細」の補足

3. 高性能化しているディーゼルエンジンにおける今後の方向性について 環境研究領域 鈴木央一水嶋教文山口恭平 1. はじめにディーゼルエンジンは 内燃機関の中で最も高効率なだけでなく 信頼性 耐久性にも優れることから 自動車のみならず 建機 舶用 発電所等大型エンジンを中心に広く用いられている その

自動車取得税の 税率の特例 ( 法附則第 12 条の 2 の 2 第 12 条の 2 の 3 第 12 条の 2 の 5) 電気自動車 ( 燃料電池自動車を含む ) 天然ガス自動車 対象車両新車中古車 平成 30 年排出ガス規制適合又は平成 21 年排出ガス規制 NOx10% 以上低減 プラグインハ

平成 31 年度自動車取得税の軽減措置について 平成 31 年度の自動車取得税の軽減措置について 次のとおり変更がありました 平成 31 年 4 月岐阜県 エコカー減税 について 環境インセンティブ機能を強化する観点から 軽減割合等の見直しを行いました なお 平成 31 年 4 月 1 日から平成

自動車税 納税義務者 ( 法 123) 1 自動車の所有者に課税します ( 所有者課税 ) なお 割賦販売などで売主が自動車の所有権を留保している場合は 買主を自動車の所有者とみなして課税します 2 国または地方公共団体等が所有する自動車の貸与を受けてその自動車を使用する場合は その使用者が納税義務

( 参考 ) エコカー減税 ( 自動車重量税 自動車取得税 ) の概要 ( 平成 26 年度改正 ) 乗用車等 ( 乗用車 車両総重量 2.5t 以下のバス トラック ) 対象 要件等 プラグインハイブリッド自動車クリーンディーゼル乗用車 ( 平成 21 年排ガス規制適合の乗用車 ) 燃費性能 (

6 発生源の状況大気汚染物質の発生源は 工場 事業場の固定発生源と自動車 船舶等の移動発生源の二つに大別される 本県の固定発生源は東京湾に面する浦安市から富津市に至る臨海工業地帯とその周辺に 移動発生源は東葛 葛南 千葉地域に集中している 6-1 固定発生源 (1) 発生源の状況と対応千葉市から富津

別添42前部霧灯の技術基準

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一般乗合旅客自動車運送事業者 ( 以下 乗合事業者 という ) が一般乗合旅客自動車運送事業 ( 以下 乗合事業 という ) の用に供する事業用自動車 ( 以下 乗合車両 という ) を用いて一般貨物自動車運送事業を行う場合において 350 キログラム以上の貨物を運送する場合における一般貨物自動車運

第 7 章新規検査及び予備検査 (2)( 1)1 の表中 車両の後部に原動機を有するもの とあるのは 原動機本体の前端を通り 車両中心線に垂直な平面と車両中心線との交点が 最も前方の車軸中心又は最も後方の車軸中心を含み 車両中心線に垂直な二つの平面と車両中心線とのそれぞれの交点の中心より後方にある自

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新車販売台数のシェア 分析の前提条件 燃費 [km/l] 燃料種別新車販売台数のシェアは 自動車産業戦略 の平成 42 年度のシェアに向かって線形に変化し 技術開発等により乗用車販売平均燃費も改善すると仮定 2 この仮定を踏まえつつ 平成 27 年度燃費基準と平成 32 年度燃費基準の

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連絡先 アドレス : : 自動車局審査 リコール課リコール監理室 TEL: 内線 リコール届出一覧表 リコール届出日 : 平成 31 年 4 月 24 日 リコール届出番号 外 リコール開始日平成 31 年

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術基準 に規定する市街地加速走行騒音有効防止後付消音器の基準に適合する消音器に交換した自動車のうち 二輪自動車及び使用の過程にある二輪自動車を改造した側車付二輪自動車にあってはイに定める基準 二輪自動車以外のものにあってはウに定める基準を適用するものとする 騒音の自動車の種別大きさ 乗車定員 11

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第 2 号様式 ( 試験自動車の諸元表 別紙 研究所使用欄受付番号 : 車台番号 ( シリアル番号,VIN の打刻様式の説明記入シート 1.VIN 打刻様式の説明記入欄 VIN POs. (1 (2 (3 (4 (5 (6 (7 (8 (9 (10 (11 (12 (13 (14 (15 (16 (

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平成 27 年度税制改正 ( 消費税率 10% への引上げ時 ) における 車体課税に関する残された課題 平成 26 年度与党税制改正大綱 自動車取得税は 消費税率 10% への引上げ時に廃止 ~ 平成 26.3 平成 26.4~ 消費税率 10% 引上げ時 1 自動車取得税の廃止等及び自動車税にお

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Transcription:

( 別紙 ) 道路運送車両の保安基準 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 等の一 部改正について 1. 改正の背景自動車及び原動機付自転車の装置の環境基準については 道路運送車両法 ( 昭和 6 年法律第 185 号 以下 法 という ) 第 41 条及び第 44 条の規定に基づき 道路運送車両の保安基準 ( 昭和 6 年運輸省令第 67 号 以下 保安基準 という ) において定めています 我が国では 大気環境改善のため 自動車の排出ガス規制を導入しているところであり 大気汚染状況 技術開発状況 海外の動向等を踏まえ 順次 規制の内容を見直しているところです 平成 年 7 月の中央環境審議会 今後の自動車排出ガス低減対策のあり方について ( 第十次答申 ) 及び平成 4 年 8 月の同第十一次答申において 軽油を燃料とする車両総重量.5 トンを超える普通自動車及び小型自動車 ( 専ら乗用の用に供する乗車定員が10 人以下のものを除く 以下 ディーゼル重量車 という ) 及び二輪自動車 側車付二輪自動車及び原動機付自転車 ( 以下 二輪車 という ) の排出ガス規制の強化について 以下の内容が提言されました ( ディーゼル重量車関係 : 第 10 次答申に基づく ) 1 窒素酸化物 (NOx) の規制値強化 試験サイクルの変更 ( 現行 JE05 モードからWHDC(Worldwide harmonized Heavy Duty Certification) に変更 ) オフサイクル時の排出ガス試験サイクル及び規制値の導入 4 高度な車載式故障診断装置の義務付け ( 二輪車関係 : 第 11 次答申に基づく ) 1 規制値の強化 燃料蒸発ガス対策の実施 車載式故障診断装置の義務付け これら中央環境審議会の提言を踏まえ ディーゼル重量車及び二輪車に対する排出ガス規制を強化するため 保安基準 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 ( 平成 14 年国土交通省告示第 619 号 以下 細目告示 という ) 等の一部を改正することとします

. 改正概要 (1) ディーゼル重量車関係 ( 細目告示第 41 条 第 119 条 第 197 条関係 ) 適用対象 軽油を燃料とする車両総重量が.5 トンを超える普通自動車及び小型自動車 ( 乗車定員 10 人以下のものを除く ) 改正概要 1 NOx の規制値を現行の平均値 0.7g/kWh から 0.4g/kWh( 上限値は 0.9g/kWh から0.7 g/kwh) に規制強化を行います 改正後の規制値は以下のとおりです 平成 8 年ディーゼル重量車排出ガス規制値一覧 規制物質 平成 1 年排出ガス規制 ( ポスト新長期規制 ) 平成 8 年排出ガス規制 (016 年規制 ) 試験モード規制値 g/kwh 試験モード規制値 g/kwh 一酸化炭素 (CO).(.95).(.95) 非メタン炭化水素 (NMHC) JE05 モード 0.17(0.) 0.17(0.) WHDC 1 窒素酸化物 (NOx) 0.7(0.9) 0.4(0.7) 粒子状物質 (PM) 0.010(0.01) 0.010(0.01) 1 WHDC とは WHTC 及びWHSC による測定方法の総称をいう なお WHTC による排出量は コールドスタート時の排出量に0.14 を重み付けした数値とホットスタート時の排出量に0.86 を重み付けした数値を足したものとする WHTC の排出量及びWHSC の排出量の各排出量が規制値を超えないこととする 規制値欄は 平均値 ( 最大値 ) を示す 試験サイクルを現行の JE05 モードから国連の場において策定された世界統一基準であるWHDC に変更します 試験サイクル外 ( オフサイクル時 ) の排出ガス性能維持のため 新たに国連の場において策定された世界統一基準であるOCE(Off Cycle Emissions) による測定方法及び規制値を新たに定めます 4 現行の車載式故障診断装置 J-OBD-Ⅰより高度な車載式故障診断装置 ( 以下 高度なOBD という ) の義務付け及びその性能要件を定めます 5 過給機を備える自動車であってクランクケース等から排出されるブロ-バイ

ガスを含めた排気管等から排出される排気ガスが 1の規制値を満たすものはブローバイガス還元装置の装備義務要件を緩和します 6 認証時等のオパシメータ測定を廃止します () 二輪車関係 ( 保安基準第 1 条及び第 61 条の 細目告示第 41 条 第 119 条 第 197 条及び第 4 条 第 59 条 第 75 条関係 ) 適用対象 ガソリンを燃料とする小型二輪自動車 軽二輪自動車及び原動機付自転車 改正概要 1 現在 WMTC モード法が適用されている二輪車 ( 総排気量が 0.050 リットル以 下で最高速度が 50km/h 以下のガソリンを燃料とする原動機付自転車を除く ) について 規制値を以下のとおり強化します 規制年 平成 8 年規制 適用車種 総排気量 0.050 リットル超 0.150 リットル未 満かつ最高速度 50km/h 以下 又 は 総排気量 0.150 リットル未満かつ 最高速度 50km/h 超 100km/h 未満 の二輪車 ( クラス 1) 総排気量 0.150 リットル未満かつ最高 速度 100km/h 以上 10km/h 未満 又は 総排気量 0.150 リットル以上か つ最高速度 10km/h 未満の二輪 車 ( クラス ) 最高速度 10km/h 以上の二輪車 ( クラス ) 現行規制値原動機付自転車 ( 主としてクラ 1 ス 1 に相当 ) 二輪自動車 ( 主としてクラス 又は に相当 ) 一酸化炭素 (CO) 炭化水素 (HC) 規制値 g/km 窒素酸化物 (NOx) 1.14 0.0 0.07 1.14 (1.58) 1 0.0 (0.4) 1 0.07 (0.10) 1 1.14 (1.58) 1 0.17 (0.1) 1 0.09 (0.14) 1. 0.45 0.16.6 (.48) 1 0.7 (0.6) 1 0.1 (0.8) 1 規制値欄は 平均値 ( 最大値 ) を示す また 最大値は 小型二輪自動車 のみに適用される 燃料タンク等から排出される燃料蒸発ガスの測定方法及び規制値を定めます 排出ガス関連部品の故障を運転者に知らせるための車載式故障診断装置の義 () その他 務付け及びその技術要件を定めます 道路運送車両の保安基準第二章及び第三章の規定の適用関係の整理のため必要 な事項を定める告示 について所要の改正を行うこととします

. 適用開始時期 (1) ディーゼル重量車に対して 以下のとおり適用開始時期を設定します 1 新型車適用対象適用開始時期車両総重量が7.5 トンを超える平成 8 年 10 月 1 日以降 ( 高度なOBD の義務もの ( けん引自動車を除く ) づけは平成 0 年 10 月 1 日以降 ) 車両総重量が7.5 トンを超える平成 9 年 10 月 1 日以降 ( 高度なOBD の義務けん引自動車づけは平成 1 年 10 月 1 日以降 ) 車両総重量が.5 トンを超え平成 0 年 10 月 1 日以降 ( 高度なOBD の義務 7.5 トン以下のものづけは平成 年 10 月 1 日以降 ) 継続生産車及び輸入車適用対象適用開始時期車両総重量が7.5 トンを超える平成 9 年 9 月 1 日以降 ( 高度な OBD の義務づもの ( けん引自動車を除く ) けは平成 1 年 9 月 1 日以降 ) 車両総重量が7.5 トンを超える平成 0 年 9 月 1 日以降 ( 高度な OBD の義務づけん引自動車けは平成 年 9 月 1 日以降 ) 車両総重量が.5 トンを超え平成 1 年 9 月 1 日以降 ( 高度な OBD の義務づ 7.5 トン以下のものけは平成 年 9 月 1 日以降 ) () 二輪車に対して 以下のとおり適用開始時期を設定します 1 新型車平成 8 年 10 月 1 日以降 継続生産車及び輸入車平成 9 年 9 月 1 日以降 4. スケジュール 公布日 : 平成 7 年 7 月 1 日 施行日 : 公布の日

( 参考資料 1) 電子 電子部品 ディーゼル重量車の高度な OBD の検出モニタ項目一覧 区分モニタ項目内容 排出ガス制御用部品 ( センサ アクチュエーター類 ) フィードバック制御異常 部品監視 部品監視 DPF 担体の存在 詰まり 捕集 再生プロセス 1 捕集性能 SCR システム (HC-SCR 含む ) 還元剤供給システム 還元剤消費量 還元剤品質 SCR 触媒浄化率 NOx 吸蔵還元触媒 (LNT) NOx 吸蔵 浄化性能 酸化触媒 (DOC) 還元剤供給システム 後処理上流 DOC - HC 低減率 後処理下流 DOC - HC 低減率 EGR アクチュエーター低応答性 クーラー性能 クーラー性能 高流量 低流量 低流量 燃料システム燃料圧力制御 燃料噴射タイミング 完全故障又は 吸気過給 VGT 応答性 高ブースト 低ブースト 低ブースト 吸気冷却効率 又は VVT 目標誤差 低応答性 エンジン冷却システム冷却水温度 ( サーモスタット ) 排出ガスセンサ電気 電子部品に準拠部品監視 アイドル速度制御システム電気 電子部品に準拠部品監視 1 PM センサー ( スートセンサー ) が開発途上にあるため その信頼性が確認出来るまでの間にあっては 装備要件は任意要件とする また DPF の捕集性能をPM センサーによるを行った場合には DPF の捕集 再生プロセスのは任意要件とする におけるNOx の閾値は1.0g/kWh PM の閾値は0.05g/kWh とする

( 参考資料 ) ディーゼル重量車の排出ガス試験モード WHDC(Worldwide harmonized Heavy Duty Certification) WHTC (Worldwide harmonized transient cycle) WHSC (Worldwide harmonized steady state cycle) 100 5 10 80 7 4 60 8 5 11 9 負荷比率 (%) 40 0 8 10 6 1 8 6 10 8.5 01,1-10 0 10 0 0 40 50 60 70 80 4-0 -40 回転比率 (%) 規制値 WHTC コールドサイクル + WHTC ホットサイクル 14 : 86 規制値 WHSC ディーゼル重量車のオフサイクル試験モード OCE (Off Cycle Emissions) エンジントルク Nm 000 1800 1600 1400 100 1000 800 600 最大出力の 0% となるトルク値 最大トルク最大値の 0% 値 最大トルク最大値 1 4 5 6 1L 79kW 大型エンジンの例 7 8 9 最大トルク 400 00 n0 nhi 0 400 800 100 1600 000 400 エンジン回転数 rpm 三種のグリッドセルを選定 1 グリッドセル当たり 5 点のランダムポイントを抽出 合計 15 点のテストを実施 各グリッドセル毎における平均値が以下の基準値を超えないこと 基準値 NOx 0.6 g/kwh PM 0.016 g/kwh CO.86 g/kwh NMHC 0.7 g/kwh

モニタ項目システム等( 参考資料 ) 二輪車 OBD の対象項目 電気系統の断線等による機能不良を監視する OBD システムの装備を義務付ける 技術要件については 国連の場で検討されている世界統一基準の内容を踏まえ導 入する 対象項目 センサ類 ( 大気圧センサ 吸気圧センサ 吸気温センサ 水温センサ スロットル開度センサ シリンダ判別センサ クランク角センサ O センサ O センサヒータ 一次側点火システム 排気二次空気システム等 ) の断線 故障 燃料噴射補正量の監視等による燃料システムの故障 故障復帰後の警報解除 故障内容の記録 走行前機能確認 警告灯 外部診断装置との通信プロトコル及びコネクタの ISO 規格対応 二輪車の燃料蒸発ガス規制