第 2 学年道徳科学習指導案 研究主題 副主題 平成 2 8 年 1 0 月 3 日 ( 月 ) 5 校時 1 3 : 4 0 ~ 1 4 : 2 5 中 野 区 立 多 田 小 学 校 第 2 学 年 2 組 2 8 名 指 導 者 古 味 進 洋 自立した人間として 他者と共によりよく生きる児童を育てる道徳教育 多様で効果的な道徳科の指導方法の開発 1 主題名友達のことを考えて仲良くする低学年 B( 友情 信頼 ) 2 教材名ブランコ ( 光村図書 きみがいちばんひかるとき ) 3 主題設定の理由 ( 指導観 ) (1) ねらいとする道徳的価値について ( 価値観 ) 他者と共によりよく生きるためには相手のことを考える力や考えようとする姿勢が大切だ 相手のことを考え 理解し 相手にとってよいことを判断し行動していくことで信頼し合える関係を築くことができるからである 友達関係においては 友達のことを知り理解が深まることで互いを認め合う関係になり 協力 助け合い 信頼感や友情が育まれていく 友達関係は児童にとって豊かに生きる上で最も重要な人間関係の一つであり 友達が自分のことを真に思ってくれていることが分かった時 その心に影響を受けて さらに相手に対しても尽くそうというように 互いの成長に大きく関わっていく このような友達関係に価値を感じる段階として 低学年では友達と仲良く助け合うことに指導の重点を置く 低学年の発達段階として 楽しいか 楽しくないかといった自己中心的で損得を優先して判断する傾向がある そのため 友達関係については まず 一緒にいて楽しいかどうかが基準になる そこから 一緒にすごすときに仲良くすることで楽しくなることを気づかせる そして 助け合うことで仲良くでき 楽しく過ごせるというふうに価値理解を深めさせる そのときに 相手の気持ちを考えることが重要になり あわせて指導していく 困っている友達を放っておけないという低学年らしい素直な心と 相手にしてもらうとうれしい 自分もお返しをしようという素直な気持ちから助け合いのよさを学ぶきっかけを作っていく 児童の発達段階に合わせた指導をし 友達と仲良くし助け合おうとする心情を育てたい (2) 児童の実態 ( 児童観 ) 1アンケート調査友情 信頼の価値についてアンケート調査を行った 友達のよさは何ですか 一緒に遊べる 17 名自分のことを分かってくれる 4 名一緒にいると楽しい 13 名相談にのってくれる 3 名一緒にいると安心する 6 名ライバルとして競い合える 6 名 1
2 考察友達のよさを 一緒に遊べる 一緒にいると楽しい という低学年の発達段階によくみられる感じ方をしている児童が多かった また より深いかかわりで友達のよさをとらえて 自分のことをわかってくれる そうだんにのってくれる と感じている児童は多くはないが 少人数のグループで過ごすことが多い児童がそのように感じていることがわかった 3 教師から見た児童の実態本学級では 他教科等の学習や生活において 色々な相手と関わるようにペアや小グループでの活動を多くとり入れてきた そのため 本学級の児童は学級内のあまりかかわったことのなかった相手とも 集団生活をする中で友達関係を広げている 休み時間では週 2 回のクラス遊びをしており 楽しみにしている児童が多い 低学年の発達段階によく見られる集まったみんなで楽しむ時間の中で 友達のよさや大切さを感じている 友達とのかかわりの中で起こるトラブルについてはどの児童も経験しており 自分が友達にいやなことをしてしまったり 逆に友達にいやなことをされたりした経験がある 自分たちで気持ちを伝え合い解決できるときもあれば 大人の手を借りて相手の気持ちに気づくことで解決するときもある このような経験の中で 友達の気持ちを考え よりよいかかわり方を学んでいる 実体験と重ね合わせながら友達の気持ちを考え仲良くし 助け合おうとする心情を育てたい 道徳の時間以外の時間における 内容項目 B 友情 信頼 に関する指導は以下の通りである ア 国語 大事なことを落とさず伝えよう 聞く 話すの単元ではペアで学習し 相手に伝わるように言葉を整理して話した 相手を意識した話し方を学ぶ機会となった イ 生活科 町が大すきたんけんたい 商店街の見学とインタビューを班ごとに分担し 班で担当した店について発表を行った 同じ班になった相手と協力し 助け合いながら学習を進めていた ウ 生活班リーダー活動生活班の 4 人それぞれに生活の場面ごとにリーダーの役割を与えている それぞれの場面でリーダーとしての責任を果たすリーダーシップと リーダーを支えるメンバーシップを学んでいる (3) 教材について ( 教材観 ) 友達の輪を広げ仲良くするよさを感じるさるたちと 友達と仲良くするよさを感じるくまのどちらからも友情についての考えを深められる話になっている 構成は以下のとおりである 1 さるたちがブランコで遊んでいる 2 くまが現れ ブランコを奪う 3 ブランコが壊れ くまが落ちる 4 くまが泣きながら謝り 小さな動物たちは慰め この後どうするか考える 5 新しいブランコを作るためにみんなで出かける さるたちの立場からは相手の気持ちを考えることで仲良くできたこと くまの立場からは自分も力になりたいという気持ちをおさえることで 相手の気持ちを考え仲良くし助け合おうとする心情を育てたい 2
4 研究主題に迫るための手立て (1) 問題解決的な学習指導過程本時では学習指導過程を以下のような意図をもって構成する つかむ アンケートの結果を踏まえ 学びの視点を設定する もっと仲良くなりたいという児童の願いから課題をつかませる 深める 課題の解決に向けて教材の登場人物の気持ちを考えさせる 中心発問は解決に向けて考えを深める場面に設定した 生かす 自己を振り返り 一人一人の課題に対する答えをもたせる 低学年の発達段階を考慮して気持ちから経験を思い出し 自己の生き方に生かせるようにする つなげる 学んだことをさらに深く心にとどめ 今後の発展につなげさせる (2) 表現活動の工夫 深める 段階の第一発問の場面において 人前で言いづらい心情も発言できるように役割演技をさせる テレビモニターで場面を映すことで場面を想像することが苦手な児童も含めて場面を想像できるようにする 価値の良さを感じている登場人物に共感させ価値に迫れるように 中心発問の前に役割演技をさせる さるとくまのどちらの立場も児童にさせることで 他者理解と多面的 多角的な考え方ができるようにする 役割演技で出てきたことを中心発問で整理していく 3
5 学習指導過程 (1) ねらい 友だちの気持ちを考えて仲良くしようとする心情を育てる (2) 本時の展開 段階 学習活動 主な発問 予想される児童の思考 反応 指導上の留意点 指導上の手立て道徳科の特質 つかむ 1 アンケート結果を知り 課題をつかむ 友達と仲良く過ごしていますか 友達ともっと仲良くなりたいですか もっと仲良くなれるように 仲良くなれる気持ちを見つける時間にしましょう なかよくなれる気もちを考えたことなかったな なかよくなれる気もちってどんな気持ちだろう なかよくなれる気もちが分かればもっと仲良くなれそうだ 仲良く過ごしている中もっと仲良くなるために必要なものとして なかよくなれる気もち を取り上げる 課題をつかませることで主体的な学びにする < 学びの視点 >なかよくなれる気もちを見つけよう 深 め る 2 教材 ブランコ を読んで なかよくなれるの気もちについて話合う つなが切れてどすんと地べたに落ちたくまさんを見て おさるさんたちはどんなことを思っているでしょう ブランコが壊れてしまった ひどい くまさんなんて嫌いだ 落ちたのは自分が悪い いい気味だ 仲良くなんてなれない 新しいブランコを作ろう とおさるさんはどんな気持ちで言ったでしょう 謝っているし許してあげよう くまさんも遊びたかったのだろう くまさんだけブランコに乗れないのはかわいそうだな 仲間に入れてあげた方がいい 体が大きいし助けてくれそう 人数が多い方が楽しい くまさんも使えるブランコにしよう 新しいブランコを作るために出かけているとき みんなはどんな気持ちでしょう 4 テレビモニターで教材提示を行い 一読で理解できるようにする くまへの怒りや嫌悪感をとらえさせる くまがブランコから落ちる場面をテレビモニターで提示し おさるさんたちの立場で役割演技をさせる 人間理解他者理解 くまはブランコを壊してしまったのに仲間に入れていいのか 等の揺さぶりをかけ考えを深めさせる 同情だけで行動を起こそうとしているわけではないことに気付かせる くまの気持ちを考える意見に注目させ 考えを深めさせる 価値理解多面的 多角的に考える さるやくまが歩いている場面を役割演技させた後 中心発問を考えさせる 仲良くするよさや仲良くできた喜び
< 解決につながる意見例 > くまさんのことが少しわかった くまさんとも仲良くできそうでよかった 仲良くすると楽しいな 友達っていいな に注目させる くまさんの気持ちを考えた児童にも発表させる 価値理解他者理解多面的 多角的に考える 僕も頑張るぞ 一緒の方が楽しいな 3 自己の経験を通して一人一人が課題に対する答えを考える おさるさんやくまさんみたいな気持ちで 友達の気持 一人一人に課題に対する答えをもたせ これからの自己の生き方の課題につなげる ちを考えて仲良くできたことを書きましょう 一人一人が課題に対する答えをもて生 < 解決例 > るようにワークシートに書かせる か 友達が一人でさみしそうだったから誘ったら楽しく自己を見つめるす遊べた 自己の生き方についての考えを深める 帰るとき友達を誘って一緒に帰ったら安心した 色鉛筆を落としてしまったとき 友達が手伝ってく れた つなげる 4 教師の説話を聞く 先生の仲良しの気持ちを見つけた話をします 友達が広がるだけでなく深まることにもふれて話をする 自己の生き方についての考えを深める (3) 評価 なかよくなれる気もちについて自己の経験を通して自分なりの答えをもち 友達の気持ちを考えて 仲良くしようとする心情をもつことができたか 6 板書計画 ブランコ 学びの視点 なかよくなれる気もちをみつけよう 場面 絵 1 場面絵 3 場面 絵 2 くまさんを見て ひどい 自業自得 仲良くなれない 苦手 仲良くすると楽しい 場面絵 5 熊の顔 友達っていいな 協力できてよかった 一緒のほうが楽しいな 場面絵 5 さるの顔 仲良くできそう 仲良くする方法を考えることができてよかった 場面絵 3 新しいブランコを作ろう あやまっているしゆるそう くまさんも遊びたかったのだろう くまさんだけブランコに乗れないのはかわいそうだ 仲間に入れてあげた方がいい 人数が多いほうが楽しい 熊さんも使えるブランコにしよう 5