反訳書

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裁判員制度 についてのアンケート < 調査概要 > 調査方法 : インサーチモニターを対象としたインターネット調査 分析対象者 : 札幌市内在住の20 歳以上男女 調査実施期間 : 2009 年 11 月 10 日 ( 火 )~11 月 11 日 ( 水 ) 有効回答者数 : N=450 全体 45

的にも影響があるので, 期間をできるだけ短縮することに向けて尽力していただきたい 争点がない事件でも三, 四か月かかるということであるが, 結構時間がかかっているという印象である 事案によっては, 慎重にしなければならないが, 争点がない事件では2か月くらいでできるのではないか 一般人からして裁判は

局長事務連絡

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01_鹿児島地方・家庭裁判所委員会議事概要(本文)H290518

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( 別紙 ) 協議テーマに関する意見交換 (: 委員, : 委員長,: 説明者 ) 資料としてお配りした裁判員等選任手続期日のお知らせ ( 以下 期日のお知らせ という ) 等の書面や, 本日御覧いただいた設備等につき, 御意見, 御感想をお聞かせいただきたい 期日のお知らせの用紙の色によって裁判員

表紙案8

参考 調査員調査の対象者へのアンケート ( 平成 21 年 4 月実施 ) の概要 1 目的総務省統計局が調査対象者から直接 調査員調査の実施状況を把握し 平成 20 年度の委託業務の中で調査員調査の検証を行うとともに 今後の民間調査機関への指導についての参考資料を得る また 本アンケートでは 回答

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最高裁○○第000100号

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第20回福島家庭裁判所委員会議事概要(案)

東京地方裁判所委員会 ( 第 36 回 ) 議事概要 ( 東京地方裁判所委員会事務局 ) 第 1 日時平成 27 年 10 月 22 日 ( 木 )15:00~17:00 第 2 場所東京地方裁判所第 1 会議室第 3 出席者 ( 委員 ) 貝阿彌誠, 足立哲, 大沢陽一郎, 大野正隆, 岡田ヒロミ

5 各アンケート項目の結果 問 今までに宮城県議会を傍聴したことはありますか はじめて ある (~5 回 ) ある (6~0 回 ) ある ( 回以上 ) はじめて議会を傍聴された方が7 割以上でした あるある ( 回以上 ) (6~0

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平成16年度第1回○○区地域協議会次第

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年 9 月 24 日 / 浪宏友ビジネス縁起観塾 / 法華経の現代的実践シリーズ 部下を育てない 事例甲課乙係のF 係長が年次有給休暇を 三日間連続でとった F 係長が三日も連続で休暇をとるのは珍しいことであった この三日の間 乙係からN 課長のところへ 決裁文書はあがらなかった N

教育長報告 ( 教育長 ) 平成 28 年 4 月 1 日から平成 28 年 5 月 26 日までの一般経過報告 事件 事故 問題行動等 今後の予定について報告 ( 教育長 ) 後程 何かありましたらご質問ください 続きまして事項書 3 議案に入らせていただきます 議案第 1 号熊野市立学校評議員の

UNIQLO の販売活動についての一考察 前田ひばり 高知工科大学マネジメント学部 1. 概要現在日本のほとんどの人がUNIQLOという日本企業のブランドを知っているだろう さらに UNIQL Oは着る人を選ばないインナーで圧倒的な知名度がある 日本だけではなく 世界でも多数の店舗を

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目次 1 調査概要 1 (1) 調査目的 (2) 実施日時 (3) 実施場所 (4) 対象者 (5) 実施方法 (6) 回答総数 アンケートの様式 2 2 市民課窓口アンケート結果 3 (1) 設問項目別の結果 (2) 昨年度との比較 (3) 利用者の声 3 窓口サービスの向上のために 13

l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

P5 26 行目 なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等の関係から なお 農村部は 地理的状況や通学時 間等から P5 27 行目 複式学級は 小規模化による学習面 生活面のデメリットがより顕著となる 複式学級は 教育上の課題が大きいことから ことが懸念されるなど 教育上の課題が大きいことから P

質問 1 11 月 30 日は厚生労働省が制定した 年金の日 だとご存じですか? あなたは 毎年届く ねんきん定期便 を確認していますか? ( 回答者数 :10,442 名 ) 知っている と回答した方は 8.3% 約 9 割は 知らない と回答 毎年の ねんきん定期便 を確認している方は約 7 割

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議 事 概 要

魅力発見紹介レポート(ミニミニ岐阜)

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(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

旭川地方・家庭裁判所委員会議事概要

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データ概要調査対象 : 留学ジャーナルから 7 月 ~9 月に短期留学 (1 週間 ~4 週間の留学を指す ) した大学生に任意で実施したアンケート調査の結果調査人数 :64 名調査期間 :2016 年 9 月 26 日 ~10 月 16 日 留学期間 1 週間以内 2 週間 3 週間 4 週間 合

「教育資金贈与信託」、資産の世代間移行を後押し

の家事調停手続の現状について説明がされた テレビ会議システム実演テレビ会議システム及び第一回調停期日における調停委員会の冒頭説明の模擬実演が行われた オブザーバーである現役の家事調停委員と家事調停委員でもある委員から, 次のとおり現場における家事事件手続法施行後の家事調停手続の変化などについて紹介が

小学校国語について

附帯調査

第19回盛岡地方裁判所・盛岡家庭裁判所委員会議事概要

那覇地裁会第     号

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

Microsoft Word - 【修正版】280210議事概要

対応について, 警察署や検察庁では, どのような配慮や対応を行っているのか, 紹介していただきたい ( 委員 ) 各警察署 (39 署 ) に, 被害者支援要員 (3000 人 ) を指定し, 夜間であっても対応できる態勢を整えている また, 捜査や裁判がどのように行われるのか等を記載した冊子を準備

============================== < 第 6 章 > 高校生 大学生 社会人の反応 ============================== 本調査研究では 高校生が社会に出ていく上での実効性のある資質 能力の重要性が感じられ また 調査問題そのものについての興味 関

( 別紙 ) 地裁委員会テーマ 裁判員制度の広報について の質問 意見交換 1 裁判員制度の広報について 制度概要の説明鹿児島地方裁判所裁判官山田直之 2 質疑 ( 委員 ) 裁判員に選ばれるまでの手続の中でくじを3 回行っているが, 全くの無作為なのか, それとも個別の事情や男女比等を考慮すること

3.e-Tax や確定申告書等作成コーナーをどのようにして知りましたか < 複数回答 > ( 件 ) 4. 利用した ( 利用予定 ) 手続 < 複数回答 > ( 件 ) 贈与税については 平成 24 年分の申告から e-tax を利用して提出 ( 送信 ) できるようになりました 2

加須市審議会等の会議の公開に関する要綱の運用の手引

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

員となって刑事裁判に参加しています 裁判員は具体的に何をするのか? 裁判員は 一つの公判に対し 6 名が選任され 3 名の職業裁判官と共に業務を行います 裁判員が行う業務は大きく三点あります 一点目が 公判に立ち会う事 です 公判とは刑事訴訟の手続きのうち 裁判官 検察官 被告人 ( 弁護人 ) が

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

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MELIC 講座参加者アンケート集計結果報告 講座名日時会場講師対象者参加者数使用データベース内容当日の様子 参加者の内訳 有価証券報告書 DB 活用セミナー 2011 年 12 月 8 日 ( 木 ) 16:30~18:00 メディアライブラリーセンター 2 階情報学習室 ( 株 ) プロネクサス

自治体CIO育成教育

第 5 章管理職における男女部下育成の違い - 管理職へのアンケート調査及び若手男女社員へのアンケート調査より - 管理職へのインタビュー調査 ( 第 4 章 ) では 管理職は 仕事 目標の与え方について基本は男女同じだとしながらも 仕事に関わる外的環境 ( 深夜残業 業界特性 結婚 出産 ) 若

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外部評価地域かかわりシート 1 〇外部評価 ( 地域かかわりシート 1) は A~F までの 6 項目となります〇項目 A については 事業所自己評価 をお読みいただき 適当と思われる箇所に を記入ください わかりにくい場合は 運営推進会議当日に事業者から説明がありますので 空欄のまま持参し 当日記

eラーニング「事前学習」終了後受講者アンケート

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問 1-1 現在の成人のつどいの内容等についてどう思いますか?(1 つ選択 ) 11.4% 19.0% 69.6% 現在のままでよい 213 名 分からない 58 名 変更したほうがよい 35 名 問 1-2 成人のつどいに参加又はお子様等が参加したことがありますか?(1 つ選択 ) 45.1% あ

裁の民事訴訟が約 1.3 倍, 執行事件が約 1.6 倍, 破産事件にいたっては約 5 倍と急増しています 地裁の刑事訴訟事件については横ばいに近い状態が続 いていましたが, この 3,4 年は著しい増加傾向を示しており,10 年前の 約 1.7 倍になっています また, 簡裁の調停事件も約 5 倍

セクハラ マタハラに関する調査 資料 4-2 このアンケートは 総務省消防庁が 全国の消防本部におけるセクハラ マタハラの防止対策を検討するにあたって参考とするものであり 個別の事案について対処するものではありません 調査結果については 全体の集計等について公表する場合もありますが 個人が特定される

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行っていない 学識経験者委員 1 人や2 人といった少人数での申し込みも可能か 事務局 特に人数の制限はしていない これまでに3 人程度の申し込みということはあったが,1 人の見学者を対象として職員による説明やDVDの視聴を行ったことはない 要望があれば検討する なお, 裁判の傍聴のみであれば, 誰

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転職後の活躍を実現するには まず 転職先企業に馴染む ことが重要です そこで 転職支援 のプロである転職コンサルタントに 転職先企業への馴染み について伺いました ミドルが転職先企業に馴染めない よくある失敗例としてもっとも多く挙げられたのは 前職の仕事のやり を持ち込む (66%) という回答でし

~「よい夫婦の日」、夫婦間コミュニケーションとセックスに関する実態・意識調査~

問 3 問 2 で と回答した方は 上記対策で何を見て知ったか ( 複数回答可 ) % 問 4 問 2で と回答した方は 下記対策で利用したいまたは既に利用しているものは 問 4 何か ( 複数回答可 ) 特定健診 特定保健指導対策 10 (41.9%) がん ( 婦人

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

調査結果 外国人労働者の受入れについて 自分の職場に外国人労働者が いる 28% 情報通信業では 48% が いる と回答 全国の 20 歳 ~69 歳の働く男女 1,000 名 ( 全回答者 ) に 職場における外国人労働者の受入れ状況や外国人労働者の受入れに対する意識を聞きました まず 全回答者

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4 父親も育児参画しよう! 父親となる職員に, 配偶者出産休暇や男性の育児参加休暇を取得するよう働き掛けましたか 対象の職員全てに働き掛けは行われている 回答数 76 0 全人数割合 (%) 対象者なし 293 配偶者出産休暇 (3 日 ) 数値目標 31 年度までに配偶者出

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平成 20 年度全国学力 学習状況調査回答結果集計 [ 児童質問紙 ] 松江市教育委員会 - 児童 小学校調査 質問番号 (1) 朝食を毎日食べていますか 質問事項 選択肢 その他 無回答 貴教育委員会 島根県 ( 公

3 参加しやすい工夫 ( 効果的な周知や会議運営 ( 開催時間 委員の構成等 ) の工夫 ) 4 名柳田委員 猪瀬委員 庄司委員 小橋委員 2 名関口副会長 高柴委員 1 名櫻井委員 関口副会長 パブリックの後の説明会 意見交換会の開催検討の方向性は 担当課の工夫がある 高柴委員 このバスを望んでい

回答者のうち 68% がこの一年間にクラウドソーシングを利用したと回答しており クラウドソーシングがかなり普及していることがわかる ( 表 2) また 利用したと回答した人(34 人 ) のうち 59%(20 人 ) が前年に比べて発注件数を増やすとともに 利用したことのない人 (11 人 ) のう

2017 年 2 月 27 日株式会社カカクコム 価格.com 生命保険 に関する調査結果を発表加入率は約 8 割 若年層ほど低い傾向 加入中の生命保険は終身タイプがトップ将来への不安?20 代の加入目的 老後保障 貯蓄 が他世代よりも高い結果に補償内容への理解度 十分理解できていない加入者が 53

CL8 ええ それで母に相談したら そんな会社に行かずに地元に戻って就職しなさいと言われま した 就職活動はまた始めた方が良いような気がしますけど でも 本当にどうしてよいか わからなくて CO9 今は どうしたらよいかわからないのですね CL9 そうなんです でも 破綻した会社に行くのは不安だし

最初に あなたの働く目的は何ですか? という質問をしたところ 20~50 代のすべての年代において 生活 家族のため と答えた人が最も多かった その割合は 20 代が 63.6% 30 代が 74.0% 40 代が 83.8% 50 代が 82.5% だった また 全年代共通で 第 2 位が 自由に

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2 ( 別紙 ) 意見交換 ( 委員, 委員長, 説明者 オブザーバー ) 裁判員が裁判に参加するためには, 裁判が分かりやすいものであることが必要であるが, 先ほどの刑事裁判を傍聴された方に, 分かりにくい点がなかったかどうか感想を伺いたい 専門用語を早口で言っており, 何のことを言っているのか分

Transcription:

名古屋地方裁判所委員会 ( 第 26 回 ) 議事概要 1 日時平成 28 年 10 月 3 日 ( 月 ) 午後 1 時 30 分から午後 4 時 30 分まで 2 場所名古屋高等裁判所大会議室 3 出席者 ( 委員 ) 青山禧子, 植田健男, 小川令持, 小原朱美, 加藤敏明, 小島孝之, 長屋祥子, 三輪保太郎, 藪押光市, 瀬古賢二, 早川幸延, 伊藤納, 倉田慎也 ( 説明者 ) 山田耕司 ( 刑事第 1 部裁判官 ), 神田温子 ( 刑事第 1 部裁判官 ), 小林敏康 ( 刑事首席書記官 ), 鬼頭治雄 ( 弁護士 ) ( 事務担当者 ) 白木益美 ( 事務局長 ), 谷口哲文 ( 次長 ), 佐々木憲 ( 裁判員調整官 ), 岡田圭介 ( 裁判員係長 ), 小笠原晶 ( 総務課長 ), 野田明宏 ( 総務課課長補佐 ), 鳥井幸治 ( 総務課庶務第一係長 ) 4 協議テーマ裁判員制度 7 年間の実績と課題 ~より参加しやすくするための方策について~ 5 議事新任委員, 説明者の紹介前回委員会以降に行った改善事項の報告裁判員制度の現状と課題についての概要説明協議テーマに関する意見交換 ( 別紙記載のとおり ) 次回開催日及び協議テーマ決定ア開催日時平成 29 年 2 月 20 日 ( 月 ) 午後 1 時 30 分イ協議テーマ裁判員制度 7 年間の実績と課題 ~より参加しやすくするための方策について~( 続行 )

( 別紙 ) 協議テーマに関する意見交換 ( : 委員, : 委員長, : 説明者 ) 裁判員裁判について, 事前アンケートを提出していただいたが, 事前に裁判傍聴及び概況説明を受けて, 現在の裁判員裁判についてどのように感じているのか教えていただきたい 裁判員裁判が始まるときに, 広報ビデオを拝見させていただいた しかし, その当時は, あまり理解できていなかった また, 法律的な専門的な知識もなく, 自分が参加するには難しいと感じていたし, 新聞などで記事を見ていると, 精神的に苦しんでいる方や外部からの圧力を受けたなどの事例があり, 出来れば参加したくないと思っていた しかし, 選任されれば仕方がなく参加するといった消極的な思いでいたが, この地裁委員の任命を受け, 裁判員裁判制度について改めて見ると, 裁判所は一般市民に対して裁判員裁判を理解していただくため, パンフレットや広報活動など様々な面で努力していると感じた 実際に裁判員裁判の傍聴や, 手続の概要の説明を受け, 裁判員に対して非常に丁寧に説明を行っていることが分かり, 選任された方々は理解しやすいのではないかと感じた 裁判所は非常に硬いイメージがあったが, 評議室等の施設を見学させていただき, 細かい部分まで配慮しており, リラックスして評議ができると感じた よって, 今後, 選任されれば, 前向きに参加してみたいという気持ちになった 裁判所は, 裁判員制度に対して, 人的手当はもちろんのこと, 物的手当などにも非常に力を入れていると感じた しかし, 裁判員裁判について, 一般国民は, 人を裁く又は自分が裁かれることや, 専門家でない人が関わることに抵抗感があるのではないか また, 裁判員裁判について問題に感じているのは次の三点である 一点目は, 最近教育の場において, 法教育が進んでいるが, 法というものをどうとらえるのか理解を深めるためには, まだまだ時間がかかると思う

二点目は, 多様な視点を司法の場に持ち込む目的で, 裁判員裁判が導入されたと聞いているが, 刑事事件だけではなく, 行政訴訟などの他の分野においても国民が参加する必要性があるのではないかと思う 三点目は, 一般国民が司法に携わる問題点として, 専門性をどう担保するのかが問題になってくると思う 裁判員裁判については, 最終的に多数決で採決する流れとなっており, 刑事事件であるため, このような形で行うことができると思うが, 他分野において, 法の理論的な解釈などが論点となる場合など, 多数決では解決できない問題が出てくると思う 裁判員裁判が導入される前に刑事事件の傍聴をしたことがあるが, 以前に比べて, 検察官及び弁護士の方々の説明が素人でも分かりやすいよう, 丁寧になっているし, 裁判所が作成したパンフレットなどについても, 非常に分かりやすく丁寧であると思う ただ, 実際に傍聴して感じたことは, 法壇の上で座っている裁判員の人は, 傍聴席を見て, どのような人が傍聴しているのか気になり, 事件の内容によっては精神的な負担が掛かってくるのではないかということである 参加率が低迷している理由の一つとしては, 審理期間の問題ではないか 仕事を持っている人については数日間仕事を休まなければならず, かなり負担になると思う 裁判所としても, 負担を軽減するため, 連続して裁判所へ出頭しないよう工夫はしていると聞いているが, 審理日数が長い事件については, やはり負担が大きいのではないか 他分野でも言えることだが, 裁判員裁判への参加の理解を深める方法として, 長期的な観点に立って, 若いうちに法に対する関心を持ってもらうことが必要であると感じる 早い時期から法に対する関心を深めることにより, 社会人になった後に, 裁判員に選任された際は, 仕事はあるが, 司法の場に参加しようとする意識が高まるのではないか 事前アンケートで, 裁判員裁判に参加したくないと回答した その理由としては, 仕事及び子育てが忙しく, 時間が取れないためである しかし, 選任されればできる限り参加したい

一般的に参加したくない理由として, 人を裁くことへの抵抗感があるのではないか 匿名性が保たれてはいるものの, 人を裁く, あるいは, 裁かれる場に関わらなければならないため, 日常生活では見たくない, 触れたくない本音とか, 経験したくない恐怖心があると思う しかし, 中には人を裁きたいと思っている人もいるため, 参加したいと思う人と参加したくないと思う人, それぞれ存在すると思う 裁判所が裁判員候補者に配布している資料を見ると, 大変分かりやすく作成していると思うし, 経験者の声などを見ても参加して良かったという意見が見受けられる 最初は否定的だった人も最終的には経験してよかったという声が増えることにより, 理解が深まるのではないか しかし, 経験者の声として裁判員を経験して良かったという意見しか掲載していないが, 良い経験と感じなかった方の意見も掲載することにより, より裁判員裁判への理解を深めることに繋がるのではないかと思う また, 女性の参加についてだが, 女性自身が能力が低いと自己評価をしている人が多いため, 女性の参加率が低いのではないかと思う その一方で, 自分にできることがあれば可能な限り参加したいとも思っている 特に若い世代には, 早い時期から, 国民の義務だと大上段に構えるのではなく, 親しみやすく, 身近な所に裁判所はあるものと分かってもらうことにより, 10 年後の裁判員裁判の状況は変わっているのではないかと思うし, 変わっていてほしいなと思う 当市の規則で, 特別休暇制度により裁判員裁判に参加できるようなしくみになっている しかし, 実際のところ裁判員裁判へ参加した職員は過去 7 年間に1 件あるかないかと聞いているが, もっとあってもよさそうなのに, ひょっとして断っているのではないかとも思う 市民の方と話していたら, 断ることはできないのではないかという声や裁判員になると命を狙われるのではないかという声があった 裁判員に選任され裁判を進めるに当たり, 法律の知識もないし, 事件記録を見ても一般の人が本当に判断することができるのか危惧している

また, 広報活動について, 制度導入当時は力を入れていたと思われるが, その後, 当市の広報においても取り上げられていないと思う 裁判所に対しての怖いイメージがあり, 裁判員を断る事例もあると思う しかし, 今回の傍聴において, 検察官や弁護士の方も丁寧に説明していることが分かったため, 今まで思っていた裁判のイメージが変わった もし, 裁判員に選ばれれば参加したいと思った 日本の国民や市民は, 法によって安心や秩序が守られており, 選ばれれば是非参加したいと思っている 当市においても, 様々な委員会が設置されており, 立候補制という違いはあるが, 委員として市民の中から入っていただいている 委員会の中で, 一般市民から出てくる意見を聞いていると, 職員とは違った目線で物事を見ているため, 新たな発見が見つかることがある そういう意味でも, 国民が参加する裁判員裁判は非常に良い制度だと感じているし, もし裁判員に選任された際には, 被告人の目線に立って, 裁判員をやってみたいと思う 裁判員に選任されれば, 参加したいと思っている 過去に裁判員の経験があるが, 非常に良い経験となったため, 他の人にも是非経験してほしいと感じた 裁判員裁判は, 第三者の目があることにより, 専門家である裁判官も改めて考えるという機会があるという意味でも良い制度だと思う また, 裁判員を経験した方のアンケートを見てみると, 参加して良かったという回答が多く, 自分の場合も, 社会の一員であることを自覚できる良い機会であった いつ犯罪に巻き込まれるかもしれない中, 自分たちも司法の場に参加することにより, よりよい制度になればよいと思う また, 裁判員を経験する前には, 辞退した経験もある 職業柄辞退できることは聞いていたが, 本心として, 漠然とあまり出たくない, また, 周辺の人から大変そうなどの話を聞き, 最終的に辞退することとなった 2 回目に通知が届いたときは, 職場の仲間に相談したところ, 仕事の心配については周囲の人の助けもあり, その気になれば何とかなる事が分かった しかし, 選任手続に参加した人の中に, 選ばれたときのために, 仕事の調整

をしたうえで, 選任手続には何とか仕事を休んで参加したが, 選任から外れたため, もう参加したくないと思っているサイレントアンチサポーターの存在がある そういう人が増加することにより, 裁判員裁判の印象を悪くする懸念がある 裁判員の辞退率を減らすためには, この先, 裁判員裁判の経験者が増加し, 経験して良かったと印象を受けた人を増やすことにより, 良い裁判員経験者を育てていくことで, 辞退率を減らすことができるのではないかと思う 経験して良かった, 良くなかったなど様々な意見や感想を話すことが出来る場を作ることが必要である 裁判員裁判に参加するに当たり, 不安要素の一つとして日程の問題もあると思う 特に自営業の方などは, 仕事を休まなければならない日数が定まらないと, 参加するのは難しいのではないか 一方, 大学生などの学生については教育的にも, 是非参加してもらいたいと感じている 最後に, 裁判員裁判をドラマや映画化することにより, より一層理解が深まるのではないか ただ内容として, 広報的なものにするのではなく, 自治体がロケを誘致するように一場面において取り入れてもらえるよう映画会社に協力を依頼するのも一つの手ではないかと思う 報道関係に携わっているため, 裁判員制度については, どういう目的でなぜ導入されたのかは理解しているし, 裁判に対して, 第三者の目が入ることにより, より民主的なものになっていると感じているため, 私も参加したいと考えている しかし, 一般の人が参加したくない理由として, 仕事が忙しいことや見たくもない証拠写真などを見る機会があることや傍聴席の人が気になることがあるのではと思う 一方で, 実際に経験した裁判員の感想を聞くと, 多くの方が経験して良かったと回答している その理由として, 評議等の中で自分の発言した意見について, 自分自身の感覚や価値観が間違っていなかったことを実感することができたからではないか ただ, このような良い経験をしたことについての情報が知られることは少な

く, 多くはネガティブな情報がニュースになっている 偏った情報のみが発信されることにより, なかなか積極的に参加しようとはなっていかないのではないか また, 守秘義務の問題もあり, 具体的な経験談を話すことができず, 抽象的な話となってしまうので, 丁寧なバランスの良い情報発信は難しいと思うが, 地道な発信を行っていかないと輪が広がっていかないのではないかと思う 裁判員裁判への参加について, 個人事業主及び従業員 5 人以下の小規模事業者はかなり難しいと思う ぎりぎりの従業員で働いているし, コスト削減, 納期に追われている中で参加することは, 場合によっては事業の存続が難しくなってしまう恐れすらあり, 困難であると思われる そこで, 業種をある程度選別し, 裁判員裁判へ参加する方法はどうか ある程度, 従業員のいる会社であれば参加することは可能であると思う また, 裁判員制度の始まった頃は, 広報活動が活発に行われていたが, 最近はあまり聞こえてこない 裁判員制度は大切な制度であるため, 全くPRされていないと, 制度自体が無くなってしまったのではないかと思われるので, 継続的に広報活動をしていくことが必要であると感じる 他方で, 手当の額について初めて知ったが, 少ないと感じる 今後, 見直すことも必要なのではないかと思う 私は大学の非常勤講師もしている 学生を裁判所へ連れて行き, 法廷傍聴の経験をさせたが, その後アンケートを取ると良かったとの感想が多数寄せられた 短期で結審するような事件については, ほぼ半日傍聴をすることで事件の内容も理解しやすい 今回, 事前に裁判員裁判を傍聴させていただいたが, 職員からの解説があったので, 非常に分かりやすかったが, 裁判員裁判は複数日開廷することから, 傍聴者には分かりにくいと思う よって, 裁判員裁判については, 傍聴の人向けに解説したり, 傍聴終了後に説明などがあれば, より一層, 国民の方に裁判員裁判を理解していただけるのではないかと思うし, 事件と結びついた広報活動ができたらよいのではと考えている 質問になるが, 裁判員裁判において, 裁判員にはどこまで守秘義務が必要とさ

れているのか 守秘義務に係る事項は, 事件関係に係る部分となる 具体的には, 評議の場において評決を取った結果, 誰がどのような発言をしたか, どのようなプロセスで結論に至ったのかなどである 守秘義務に係らない事項としては, 法廷でやりとりをした内容である 検察官及び弁護人などの発言やどのような証人が証言したかなど, 公開の法廷で行った事項については該当しない また, 評議室においての一般的な会話や感想についても該当しない もし, 守秘義務に係るかどうか判断に迷ったときは, 相談していただけたらと思う 〇裁判員を経験してみて, 話をしてはいけない範囲は驚くほど少ないと感じた 例えば, 普段の仕事上, 自分たちのグループ内で これは内緒ということ としているようなこと以外は, 守秘義務にあたらないという感じである 裁判所として, 広報活動を含めどのようなことを説明していけばよいのか意見はありますか 〇経験された委員に伺いますが, どういう情報があれば参加したいと思うようになるか 〇近しい人からの良かったという感想は非常に大切である 辞退する前に聞いていれば, 参加していたと思う 地方裁判所としてできることについての意見はありますか 裁判員経験者は, 経験したことについて良かったという意見が多いため, 裁判所職員からの広報活動だけでなく, 裁判員経験者にも協力をしていただき, 裁判所とともに広報活動を行うことも良いと思う 裁判員裁判の終了後に, 記者会見が開かれる場合に, 協力していただける方に出席していただいている また, 後日, 裁判員を経験した方々に裁判所に改めてお越しいただき, 当時の状況を振り返っての感想や意見などを伺う機会を設けている そこで出た意見などを参考に広報活動に活かしている そのほか, 裁判員経験者が勤務している職場に出向いて講義を行い, その職

場の方々にも裁判員制度を理解していただけるような取組も行っている 裁判員制度が始まったころは, 制度について理解を深めていたが, その後は裁判員に関わることがなかったため, すっかり制度自体も忘れてしまっていた 地裁委員になって, 改めて思い出したというものである 法の日週間などの行事に合わせて, 高校生などに制度の説明を行ったらよいのではないかと思う 先ほど, サイレントアンチサポーターの存在について発言がありましたが, 裁判所として, 何かケアしていることはありますか 選任手続において選任されなかった方の中で, 希望者には, 裁判員法廷の見学や質問の機会を持つなど, 裁判員制度を理解していただけるよう, できる限りのサポートを行っている 裁判官としても, 様々な工夫をされていると聞いていますが, 具体的な事例など紹介していただけますか 期間が長期化する事件については, 選任手続の終了後, 裁判手続の開始までの期間, しばらく日数を空けるなどして, その間に, 仕事などの調整をしていただくことで, 参加しやすいようにしているケースもある 終了時刻が来てしまいましたので, 次回も同じテーマで引き続き意見交換を行いたいと思います