Journal of Geography 113 (6) 861-870 2004 Surface Earthquake Fault of the Mid Niigata Prefecture Earthquake in 2004 Yasuhiro SUZUKI *, Mitsuhisa WATANABE * * and Daisuke HIROUCHI Abstract The surface faults of the Mid Niigata prefecture Earthquake in 2004 appeared along preexisting active fault traces (lines) of the Obirou fault, as well as the northern part of the western marginal fault of the Muikamachi basin. The vertical displacement of surface faults are within 30 cm, and the three areas with distinct faults can be summarized as follows. At Obirou, in Hirokami village (Uonuma city), the road surface is vertically displaced by approximately 30 cm just along the active fault line, and the waterways located on the fault line are compressed and broken. At Shitakura, in the Horinouchi town (Uonuma city), the surfaces of both the highway and the old road are cracked and vertically displaced by approximately 20 cm. At Aoshima, in Koide town (Uonuma city), the surface faults clearly extend over 500 m in length. Paddy fields, gardens, waterways, roads, and houses are vertically displaced by approximately 20 cm. The facts mentioned above indicate that the Mid Niigata prefecture Earthquake in 2004 (probably the main shock) was caused by the rejuvenation of these active faults. Key words: The Mid Niigata prefecture Earthquake in 2004, active fault, surface earthquake fault Graduate School of Environmental Studies, Nagoya University Faculty of Sociology, Toyo University Faculty of Engineering, Aichi Institute of Technology
Fig. 1 Active faults in the Mid Niigata region and epicenters of the earthquakes (M 6.0) occurred on 23th October in 2004.
Fig. 2 Locality map of Obirou Fault.
図3 a,bは を 使 用.a,b測 排 水 路(図5)が Fig. 3 写 真1 小 平 尾 地 区 に お け る 断 層 運 動 に 伴 う 地 変. 図4の 測 線 位 置-2,500分 の1広 小 平 尾 断層 に よ る国 道352号 線 の 変 位. 神村 地 形 図 Photo 線 の 中間 の 正 方 形 の 位 置 に破 壊 した 1 Surface Obirou あ る. Surface deformation associated with Mid Niigata prefecture earthquake 2004 at Obirou. deformation along the on Obirou the road fault. the in (a) (b) 図4 小 平 尾 断 層 に よ る 道 路 の 擁 曲 変 形.(小 a:国 道352号 線 上,b:そ 青 線 が 地 震 後 の 実 測 断 面.黒 Fig. 4 Cross-sections showing 平 尾 地 区:測 の 西 方100mの 線 位 置 は 図3に 示 し た) 旧 道 上. 線 は 撹 曲 が 生 じ る 前 の 推 定 断 面. surface deformation caused by faulting 864 at Obirou along the Obirou fault. at
写 真2 Photo 2 小平 尾 断層 の挑 曲崖 と,断 層 運 動 に よ り破壊 され た 排 水 路. Flexure scarp and a broken water way along the Obirou Fault. 土 盛土 党界 で 生 じた.二次 的 な 動 きで は なか っ た こ と を示 して い る また,断 層 の沈下 側 が 全 域 に わ た って 一 定量,相 対 的 に沈下 して い る こ とか ら, 地 滑 りの よ う な局 地 的 な地 盤 変 状 で あ る可 能 性 は 否 定 され る 擁 曲崖 に沿 っ て,排 水 升 の 明 瞭 な 破壊 が 認 め ら れ る(写 真2,図5) こ の排 水 升 は北 西一南東 方 向 に圧 さ れ た結 果,破 線 で 示 す 基 底 部 に対 して,実 線 で 描 か れ た上 部 構 造 が 南 東方 向 に押 し 出 され, 一 部 破 壊 して い る こ の付 近 の 挑 曲崖 の 走 向 は北 東一南西 方 向 で あ る こ とか ら,水 平 短 縮 の 向 きは擁 曲崖 と直 交 して お り,挑 曲 崖 基 部 にお い て逆 断層 運 動 に伴 う水平 短 縮 が 生 じた こ とを 示 して い る 図5 西方 の路 面上 に も同 様 な 挑 曲 変 形 が 確 認 さ れ る 挑 山 崖上 に あ る 破 壊 し た 排 水 路. 位 置 は 図3お よ び写真2参 照.破 壊 パ タ ー ンか ら断 層 崖 と 直 交 す る 方 向 の 水平 圧 縮 が 推 定 さ れ た. (図4b) 路 上 で は複 数 個 所 に,短 縮 変 形 に伴 う路 Fig. 5 面の 局 地 的 な盛 り上が りが 生 じて い る(写 真3) A Broken waterway on the flexure scarp. こ の よ う な水 平短 縮 は,小 平 尾 断 層 の逆 断層 運 動 に伴 う水 平短 縮 の 影 響 で 生 じた もの と解 釈 され る な お,斜 面 の上 方 に顕 著 な 開 日 亀 裂 は な く,表 層 場 所 は,上 述 の図2のA地 が地 滑 りを起 こ した形 跡 は全 くない 変 位 の 可能 性 を示 唆 す る(否 定 しな い)以 下 の 現 現 地 で の 聞 き取 り調 査 に よれ ば,こ れ らの 異 常 点 の み で あ るが,断 層 象 が 各 地 点 ご とに確 認 さ れ る は 地 震 発 生 時 に現 れ た も の で あ る た だ し, B地 点 で は,和 田 川 に面 す る斜 面 に 大 規 模 な斜 本 震 余 震 の い ず れ で 現 れ た の か に つ い て は 判 然 面 崩 壊 が 生 じ,小 平 尾 断層 を横 切 る地 点 で は道 路 と しな い 面 が,断 層 線 に 直交 す る 方 向 に波 打 って い る 確 小平 尾 断 層 沿 い で確 実 に 断 層 変位 を認 定 で き る 実 な地 震 時 変 形 を認 め る こ とは で きな い も の の, 865
Photo 3 Buckle fold on the road at Obirou. Fig. 6 Locality map of the northern part of the western boundary fault of Muikamachi basin.
(c) (d) c:関 図7 六 日 町 盆 地 西 縁 断 層 に よ る 道 路 の 撹 曲 変 形.(堀 之 内 町(現 魚 沼 市)) 越 自 動 車 道上,d:そ の 西 方700mの 道 路 土.青 線 が 地 震 後 の 実 測 断 面 黒 線 は 澆 曲 が 生 じ る 前 の 推 定 断 面. Fig. 7 Cross-sections along the showing western surface boundary deformation fault caused of Muikamachi by faulting at Horinouchi basin. さ れ る 地 点 は,堀 之 内 町 と小 出 町(い ず れ も現, 魚 沼 市)の 活 断 層 線 上 にあ る(図6) 地点Eで 堀 之内町の は,都 市 圏 活 断 層 図 に示 され た活 断層 線 の ま さに 真 上,関 越 自動 車 道 の 下 倉 トンネ ル の 東 側 入 り口付 近 の路 面(写 真4,図7c,口 2)と,そ 真3)に 絵1-写 真 の南 側 の 旧道 の路 面(図7d,口 比 高20Cm程 絵1-写 度 の 挑 曲変 位 が 認 め られ る 路 面 上 に は今 回 の 地 震 時 に生 じた 複 数 の 亀 裂 が 認 め られ る 近 隣住 民 の 話 で は 旧 道 の 携 み は地 震 前 写 真4 下 倉 トン ネ ル入 り口 付 近 の 挑 曲 変位(六 町 盆 地 西 縁 断 層). に は な か っ た とい う な お,旧 道 の 西 方 に位 置 す る 国道17号 線 の新 道 は,も と も と西へ 緩 や か に傾 Photo 4 斜 して お り,今 回 の 西 上 が りの 挑 曲変 形 が 生 じた か どうか の見 分 け が つ か な い Surface deformation on the Horinouchi along the western ary fault of Muikamachi basin. 日 road at bound- 魚 野 川左 岸 の 青 島 地 区 にお い て は,地 表 地 震 断 層 が500m以 上 に わ た っ て 確 認 さ れ(図8),水 複 数 地 点 に お い て 住 民 に尋 ね た と こ ろ,こ う した 路 水 田 面 畑 面 道 路 等 が 変 位 して い る も と も と水 平 だ っ た芝 生 面(口 絵1一 写 真4)と'緩 断 層 変 位 は本 震 の 際 に生 じた との こ とで あ っ た や なお,こ の地 点 は,都 市 圏 活 断 層 図 に描 か れ た か な坂 道 に 高 度 不 連 続 が 生 じて お り,計 測 した擁 断 層 線 か らは や や 西 側 へ 離 れ て い た こ れ は,こ 曲変 位 は共 に上 下 方 向 に約20cmで の 付 近 で は活 断 層 に よ る累 積 的 な変 位 地 形 が 魚 野 路 や 畑 面(口 絵1-写 真5)で あ る(図9) 水 の観 察結 果 で は,断 川 の 側 方 浸 食 に よ っ て 失 わ れ て い る と判 断 され, 層 面 は西 に傾 く逆 断 層 運 動 で あ る こ とが わ か っ た 現 在 見 られ る 山麓 の 崖 は断 層 崖 そ の もの で は な く, 数 カ所 で 家 屋 直 下 を通 過 し,家 屋 が 傾 いた(写 真5) 浸 食 に よ り断層 崖 が や や 後 退 して い る と推 定 され 867
Fig. 8 Surface deformation associated with the Mid Niigata prefecture Earthquake in 2004 at Aoshima. Fig. 9 Cross-sections showing surface deformation caused by faulting at Aoshima along the western boundary fault of the Muikamachi basin.
Photo 5 Surface rupture on the ground at Aoshima along the western boundary fault of Muikamachi basin.