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はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 ) 25 年 ( 未就学児 )) < 平成 20 年 > 無回答 2.9% < 平成 25 年 > 無回答 %

時期場面子ども自身の問題 乳 児 期 乳児訪問 1~2 か月訪問 乳児健診 (3~4 か月 7~8 か月 10 か月 ) 健診時に要チェック項目がある ( 体重増加が悪い 先天性の疾患がある等 ) 既往歴がある ( 硬膜下血腫 頭蓋骨骨折 ) 気持ちを苛立たせるような泣き声 あやしても泣き止まない

系統看護学講座 クイックリファレンス 2012年 母性看護学

資料1-1 HTLV-1母子感染対策事業における妊婦健康診査とフォローアップ等の状況について

併せて 妊娠 出産 更年期など女性特有の生涯にわたる健康問題を気軽に相談できるよう 対 応を充実させる必要があります はじめての子どもが生まれる前に 赤ちゃんの世話をしたことがある割合 (25 年度と 20 年度の 比較 ) 横浜市利用ニーズ把握のための調査 ( 平成 20 年 ( 市民意識調査 )

横浜市育児支援家庭訪問事業実施要綱 制 定平成 17 年 5 月 20 日福子地第 126 号 最近改正平成 28 年 10 月 1 日ここ第 2713 号 ( 目的 ) 第 1 条この要綱は 児童福祉法 ( 法律第 164 号 昭和 22 年 12 月 12 日 ) 第 21 条の10の2 及び養

要保護児童対策地域協議会の支援対象3 母子保健 子育て支援における児童福祉分野との役割分担 ~ 杉並区の要保護児童対策地域協議会の仕組み~ (1) 進行管理の役割分担杉並区では平成 24 年 6 月 児童福祉法や関係法令 通知に基づき 杉並区要保護児童対策地域協議会設置要綱を改正し 子ども家庭支援セ

Ⅲ 各種施策及び事業の動向 第 1 妊娠 出産期から乳幼児期にかけての子育て支援 4 乳児健康診査 (1) 根拠法令等 母子保健法 厚生省児童家庭局長通知 仙台市乳児健康診査実施要領 (2) 制度の概要 事業目的 対象者 実施機関 一般健康診査 精密健康診査 乳児の心身の異常を早期に発見し, 早期に

目次 1 目的 4P 2 運用 5P 3 妊婦 親子連絡票を用いた連携手順 6P 資料 [ 別紙 1] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 [ 別紙 2] 妊婦 親子連絡票 ( 発信用 ) [ 別紙 3] 妊婦 親子連絡票 ( 返信用 ) [ 別紙 4] 気がかりな妊婦 親子管理台帳 ( 受信 ) [ 添

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会場対象者申込み方法 刈谷市保健セン初妊婦とその夫保健師 助産師 保育士電話または来所で予約ふれあい遊び 沐浴体験 妊婦体験 ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) 名称時期 回数会場対象者申込み方法 マタニティサロン 広場等 名称フレッシュ ママクラスマタニティーサロ

愛知県アルコール健康障害対策推進計画 の概要 Ⅰ はじめに 1 計画策定の趣旨酒類は私たちの生活に豊かさと潤いを与える一方で 多量の飲酒 未成年者や妊婦の飲酒等の不適切な飲酒は アルコール健康障害の原因となる アルコール健康障害は 本人の健康問題だけでなく 家族への深刻な影響や飲酒運転 自殺等の重大

豊川市民病院 バースセンターのご案内 バースセンターとは 豊川市民病院にあるバースセンターとは 医療設備のある病院内でのお産と 助産所のような自然なお産という 両方の良さを兼ね備えたお産のシステムです 部屋は バストイレ付きの畳敷きの部屋で 産後はご家族で過ごすことができます 正常経過の妊婦さんを対

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Microsoft PowerPoint - 中板委員提出資料

市町村名 岡崎市 窓口 岡崎市保健部健康増進課 住所 岡崎市若宮町 2 丁目 1 番地 1 電話 FAX URL

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1. 子育て短期支援事業の概要 根拠法 子育て短期支援事業 は 児童福祉法 ( 昭和 22 年法律第 164 号 以下 法 という ) 第 6 条の 3 第 3 項に規定する市町村が実施する事業 用語の意味 児童 児童福祉法第 4 条に規定する者をいう 保護者 児童福祉法第 6 条に規定する者をいう

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3 母子保健事業の量の見込みと提供体制 1 安心して妊娠期を過ごし出産を迎えることができる 親になるための準備と産じょく期の支援 子どもや母親の健康の確保 (1) 母子健康手帳の発行 現状と課題妊娠 出産期から子育てまでの途切れない支援の出発点として 母子健康手帳の交付を保健師が行うことで 妊婦の健

CQ2. 単胎児分娩後の高年初産婦において 母乳育児を推進するための産後 1か月までのケアは何か 希望する授乳方法を確認し 母乳育児に対するモチベーションが高まるように支援する 分娩様式にかかわらず出産当日からの母子同室ができるように支援する ただし 母親 の疲労状態に配慮しながらすすめることが必要

系統看護学講座 クイックリファレンス 2013年7月作成

長野県プレスリリース 平成16年7月23日

1 発達とそのメカニズム 7/21 幼児教育 保育に関する理解を深め 適切 (1) 幼児教育 保育の意義 2 幼児教育 保育の役割と機能及び現状と課題 8/21 12/15 2/13 3 幼児教育 保育と児童福祉の関係性 12/19 な環境を構成し 個々 1 幼児期にふさわしい生活 7/21 12/

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Sanyo Gakuen University 山陽論叢第 19 巻 (2012) 論文 我が国の産後うつ病に関する文献の検討 梅﨑みどり * 富岡美佳 * 國方弘子 ** キーワード : 産後うつ病 妊産婦のメンタルヘルス 養育態度 要旨 : 本研究の目的は, 産後うつ病に関する文献を概観し, 産

平成 25 年度の県内の児童相談所が相談対応した被虐待児童の年齢構成を見ると 0~ 学齢前だけで全体の 41.6% を占めています 平成 25 年度被虐待児の年齢構成 ( 県 ) 中学生 11.9% 高校生 その他 7.1% 3 歳未満 20.3% 小学生 39.5% 3 歳 ~ 学齢前児童 21.

乳幼児健康診査について

もくじ 目的 目標 支援体制図 4 運用規準 ) 運用地域 ) 運用開始時期 ) 実施方法 4) 実施手順 5) 個人情報の取扱い 6) 運用に関する留意事項 5 資料 精神障害者の治療中断 4 精神障害者の治療中断の アセスメント項目 適用例 考え方 6

すくすくガイド お子さんが健やかに育つよう 定期的に健康診査などを受けましょう 川口市では 以下のような健康診査や相談 講習会を行っています 妊婦健診 3 4か月児健診 1 歳 6か月児健診 3 歳児健診 入学 妊産婦訪問 新生児訪問 こんにちは赤ちゃん訪問事業 ( 子育て相談課 ) 1 歳 6か月

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1 現状と課題

⑤5 地方公共団体における検証等に関する調査結果

3) 適切な薬物療法ができる 4) 支持的関係を確立し 個人精神療法を適切に用い 集団精神療法を学ぶ 5) 心理社会的療法 精神科リハビリテーションを行い 早期に地域に復帰させる方法を学ぶ 10. 気分障害 : 2) 病歴を聴取し 精神症状を把握し 病型の把握 診断 鑑別診断ができる 3) 人格特徴

別添2 乳児家庭全戸訪問事業の実施状況

- 目次 - 乳幼児健診情報システムの全体構造と詳細 1 Ⅰ. データの入力方法 5 Ⅱ. 入力したデータの集計方法 10 Ⅲ. 分析結果の作成方法 1 Ⅳ. 都道府県へ報告する際の報告用ファイルの作成方法 15

子どもの保健 Ⅰ・Ⅱ .indd

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練馬区国保における糖尿病重症化 予防事業について 平成 29 年 3 月 6 日練馬区区民部国保年金課 1 東京都糖尿病医療連携協議会配布資料

1 子ども 子育て支援新制度がはじまります 子ども 子育て支援法 等の成立により すべての子どもと子育て家庭を総合的に支援していく 子ども 子育て支援新制度 が平成 27 年 4 月から全国的にスタートします 子ども 子育て支援新制度 では 幼稚園や保育所 地域の子育て支援の充実を図るとともに 認定

Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨魚津市では 平成 14 年から毎年 1 か所ずつ分娩施設の休業等が続き 平成 18 年 8 月には 市内には分娩できる施設がなくなりました 以来 魚津市民や里帰りされる方々は 止むを得ず市外で出産せざるを得ない状況となっていました この間 多くの市民からは 市内で安

資料 3 全国精神保健福祉センター長会による自殺予防総合対策センターの業務のあり方に関するアンケート調査の結果全国精神保健福祉センター長会会長田邊等 全国精神保健福祉センター長会は 自殺予防総合対策センターの業務の在り方に関する検討チームにて 参考資料として使用されることを目的として 研修 講演 講

< 目次 > Ⅰ 基本構想の策定 1 策定の趣旨 2 基本構想の位置づけ 3 現状と課題 めざす姿 4 基本理念 5 基本方針 6 基本方針を実現するために 7 新施設のイメージ Ⅱ 各機能の概要 1 分娩できる施設 ( 産科施設 ) (1) 整備の背景 (2) 整備の概要 (3) 新生児への対応

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奈良市母子保健計画

健康くるめ21概要


認知症医療従事者等向け研修事業要領

Microsoft Word - RQ15推奨のまとめ

基本標 2 子育てを楽しむことができる () 子どもの成長に応じた関わりができる (2) 気持ちにゆとりを持ち子育てができる エジンバラ産後うつ病質問紙票実施率 ( 5) 楽しく子育てしている割合 (.6 歳児 ) ( 6) 楽しく子育てしている割合 ( 7) 心と体が順調と答えた保護者の割合 (.

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スライド 1

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平成 26 年 8 月 仙台市 認可保育所利用申請者数 15,077 人 14,340 人 13,826 人 認可保育所入所者数 13,994 人 13,401 人 13,069 人 市の保育施策で対応している児童数 人 174 人 157 人 待機児童数 人 533 人 4

保健師管理栄養士 窓口 電話 FAX メール 保健師 栄養士の会に分けることで よりきめ細かな内容になっている 就労している方にも参加しやすいように 土曜日開催日を設けている ハイリスク者向け事業 ( 多胎児 外国人 転入者対象 MCG 等 ) ティーンズママの会 ( 子ども ノーバディズパーフェク

赤ちゃんのために 出生届 生まれた日から 1 4 日以内に届け出てください 出生地 本籍地 住所地のいずれかの区市町村窓口で受け付けます 出生届 をご覧ください 帰島後訪問 出産後に帰島されたお子様の発育 栄養 生活環境 疾病予防等必要に応じて保健師が訪問し 相談を行います また 村の母子健康事業の

乳児家庭全戸訪問事業(一部改正)

【資料3】「児童福祉法等の一部を改正する法律」の概要(7.22現在)

4 受けられる手当 助成 児童手当 子ども課 ( ) 児童を養育している方に手当を支給することにより 家庭における生活の安定に寄与 し 次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的として支給されます * 支給対象 中学校卒業まで (15 歳の誕生日後の最初の 3 月 31 日ま

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スライド 1

精神科救急情報センターの機能等

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安心して育 子育てに自信 集計後設定 児ができる母が持てない母 親の増加 親の割合 父親の育児参加に満足する母親の割合 産後うつ病のリスクのある産婦の割合 子どもの健やかな成長のためには 母親が安心かつ自信を持って育児することが重要である 引き続き 育児不安の軽減や虐待予防に取り組む必要があり 健や

学力向上のための取り組み

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

介護における尊厳の保持 自立支援 9 時間 介護職が 利用者の尊厳のある暮らしを支える専門職であることを自覚し 自立支援 介 護予防という介護 福祉サービスを提供するにあたっての基本的視点及びやってはいけ ない行動例を理解している 1 人権と尊厳を支える介護 人権と尊厳の保持 ICF QOL ノーマ

Microsoft Word - 第1章~第5章.doc

高知県新生児聴覚検査実施マニュアル

13 Ⅱ-1-(2)-2 経営の改善や業務の実行性を高める取組に指導力を発揮している Ⅱ-2 福祉人材の確保 育成 Ⅱ-2-(1) 福祉人材の確保 育成計画 人事管理の体制が整備されている 14 Ⅱ-2-(1)-1 必要な福祉人材の確保 定着等に関する具体的な計画が確立し 取組が実施されている 15

平成30年度精神保健に関する技術研修過程(自治体推薦による申込研修)

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で 前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

深夜勤務の制限 5 妊産婦の時間外 休日 妊娠中の女性が 母体または胎児の健康保持のため 深夜勤務や時間外勤務等の制限を所属長に請求できます 病院助手専攻医臨床研修医 6 妊娠中の休息 妊娠中の女性は 勤務時間規程に規定する 職務に専念する義務の免除 を利用して 母体または胎児の健康保持のため 勤務

Microsoft PowerPoint - 参考資料

(1) 庁内外の関係機関と密に連携を図りつつ必要に応じてひとり親家庭を訪問 1 背景ひとり親家庭からの相談窓口に寄せられる相談件数は増加傾向にある また養育に問題を抱える父母からの相談 父母や子どもが精神的に不安定であるケースに関する相談等 相談内容やその背景も複雑化してきていることから 碧南市では

また リハビリテーションの種類別では 理学療法はいずれの医療圏でも 60% 以上が実施したが 作業療法 言語療法は実施状況に医療圏による差があった 病型別では 脳梗塞の合計(59.9%) 脳内出血 (51.7%) が3 日以内にリハビリテーションを開始した (6) 発症時の合併症や生活習慣 高血圧を

整整合合 本計画は 第三次宜野湾市総合計画 ( 案 ) に則するものとして位置づけられます また 第 2 次宜野湾市男女共同参画計画 や他の関連する計画との整合性をもったものとして定めています 一方 本計画には母子の健康確保を盛り込むことが定められていることから 宜野湾市母子保健計画 は本計画に包含

第2節 茨木市の現況

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妊産婦のメンタルヘルスケア

07佐渡

公的医療保険が対象とならない治療 投薬などの費用 ( 例 : 病院や診療所以外でのカウンセリング ) 精神疾患 精神障害と関係のない疾患の医療費 医療費の自己負担ア ) 世帯 ( 1) における家計の負担能力 障害の状態その他の事情をしん酌した額 ( しん酌した額が自立支援医療にかかった費用の 10

かわごえ子育てプラン(川越市次世代育成支援対策行動計画)

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資料 4 医療等に関する個人情報 の範囲について 検討事項 医療等分野において情報の利活用と保護を推進する観点から 医療等に関する個人情報 の範囲をどのように定めるべきか 個別法の対象となる個人情報としては まずは 医療機関などにおいて取り扱われる個人情報が考えられるが そのほかに 介護関係 保健関

足利市妊産婦医療費助成条例 昭和 48 年 3 月 23 日条例第 2 号改正昭和 49 年 6 月 11 日条例第 38 号昭和 59 年 12 月 20 日条例第 32 号昭和 62 年 3 月 23 日条例第 7 号平成 6 年 12 月 21 日条例第 35 号平成 10 年 3 月 24

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地域子育て支援拠点事業について

地域子ども 子育て支援事業の量の見込み及び評価シート (1) 利用者支援事業 教育 保育施設や地域の子育て支援の事業等の利用について情報集約と提供を行うとともに 子どもや保護者からの相談に応じ 子どもや保護者に必要な情報提供 助言をするなどし 関係機関との連絡調整等を行う事業 利用者支援については

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山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

目  次

希望をかなえるまちづくり 結婚 出産 子育て 結婚 出産 子育ての希望実現 1 結婚や出産に対する支援の充実 一人ひとりが結婚や出産について諦めることなく取 り組める環境をつくることによって まちに家族を持つこ との幸せをもたらします 結婚を希望する人の未婚率の改善 結婚や妊娠 出産に関するライフプ

■● 糖尿病

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

認定看護師教育基準カリキュラム

イ相談者の居住地域 ( 図 3-2 参照) 相談者の居住地域は 県内からは 658 件 (4.1 %) 県外からは 10,723 件 (66.7%) 不明が 4,686 件 (29.2%) であり 県内に比べ県外から多くの相談が寄せられている 図 3-2 相談者の居住地域 ウ相談方法 相談時間帯 (

今後の方向性 妊娠届出時に保健師が面接を実施し 不安や心配事が解決できるように相談に応じ 様々な育児支援やサービスについての情報を提供します また 子育てや親になることに夢や喜びを感じられるように 妊娠初期から必要に応じ 家庭訪問などを行い直接相談 支援を行います 妊娠初期の届け出を啓発し 無料の妊

Transcription:

資料 4 中板育美氏 ( 公益社団法人日本看護協会常任理事 ) 提出資料 妊娠期からの支援 公益社団法人日本看護協会 常任理事中板育美

妊娠期から子育て支援までの母子保健活動 母子健康手帳交付 妊婦健診 新生児訪問 ( こんにちは赤ちゃん訪問 ) 4 か月 健診 1 歳 6 か月健診 3 歳児 健診 一貫管理と継続関与 母子保健法等に基づくポピュレーションアプローチと地区活動がつながることで 予防から早期発見, 対応までを可能とする 1

妊娠 出産期のあるべき姿 身体的にも精神的にも最善の健康状態で母親として育児に備えることが可能な状況 / 状態 身体医学的なリスク社会医学的 精神医学的リスク この状態が阻まれている ( あるいは阻まれる可能性のある ) 状態はすべてハイリスクであり, 要支援 参照 : WHO. Facts and figures from the World Health Report 2005. WHO, 2005. www.who.int/whr/2005/media_centre/facts_en.pdf (180405@1730) WHO. The Critical Role of the Skilled Attendant. WHO, 2004. 2008 年 グラスゴーでの国際評議会にて採択 2

妊娠 出産期のあるべき姿に近づけるために 要支援 ハイリスク妊婦 ( 身体医学的なリスク ) ハイリスク妊婦妊娠中 ( だけでなく出産時 出産後 ) の高血圧 心臓疾患 糖尿病 貧血などの合併症等を発症した妊婦に対して, 専門的なケアと治療を提供し, 安全なお産を目指す (WHO) 特定妊婦 ( 社会心理的 精神医学的リスク ) 特定妊婦産後に子育て困難に陥る可能性を下げてるために, 妊娠中から支援 ( 専門的支援含め ) を提供し, 虐待のない関係性を築けることを目指す 3

妊娠期からの支援に向けて 特定妊婦の判断リスク ( 参考 ) 赤字は, 妊娠期の愛着形成を阻害する要因 子ども虐待対応の手引き ( 平成 25 年 8 月改正版 ) 具体的事象 ( 妊娠期からの愛着形成を阻害する要因 ( 赤 ) も含む ) すでに養育の問題がある妊婦 支援者がいない妊婦 妊娠の自覚がない 知識がない妊婦, 出産の準備をしていない妊婦 望まない妊娠 ( 妊娠の拒否 ) 経済的に困窮 若年妊婦 こころの問題 知的な課題 アルコール依存, 薬物依存などのある妊婦 妊娠届未提出, 母子健康手帳未交付, 妊婦健康診査未受診 受診回数の少ない妊婦 上の子どもが要保護児童または要支援児童 未婚またはひとり親で身近に支援者がいない夫の協力が得られない 育てられない もしくはその思い込みがある 婚外妊娠 すでに多くの子どもを養育しているが経済的困窮状態で妊娠した妊婦 過去に要支援児童として要対協で検討された要対協事例になっていないがマルトリートメント状態の子どもがいる ソーシャルサポートの乏しさ (Cranley) 原家族との関係が悪く, 頼れない / 頼りたくない夫のメンタルヘルス不調 自身が妊娠を受容できない (Robson,Freming ) 他者 ( 夫 ) の妊娠の受け止めが悪い (Rubin,Cranley) 過去の流産 死産経験 ( 異常の起こる危険の高い期間 )( Floyd ) 衣食住など劣悪な生活環境 妊娠の拒否 回避, 逃避の傾向が強い妊婦 ( 乳幼児や子育てに拒否的態度 ) 複雑な家庭事情 ( 原家族との葛藤 夫婦間の葛藤 ) 過去の流産 死産経験 ( 異常の起こる危険の高い期間 )(Floyd) DV 被害 /DV リスク ( 妊娠期女性 5%, リスク者含めると 24%) 不安定な雇用状態夫のギャンブルそれに伴う借金無計画な借金 胎児の健康を守るためのセルフケアができない ( 食事, 睡眠, 運動 ) 胎児への侵襲に対する基礎知識があるが飲酒 喫煙 薬物がやめられない精神科通院歴被虐待歴 ( 虐待の病理の伝達ではなく, 虐待により愛着形成が歪み, 歪んだ心の中のワーキングモデルが形成されてしまうために, 子に対し, 自分の体験と類似した関係をもつ (Steel,Zwanah)) 初診が妊娠中期以降妊婦健診の回数が少ない最終受診から 3 か月以上あいている妊婦健診の予約を守らない 4

すべての子どもが健やかに育つ社会 健やか親子 21( 第 2 次 ) (10 年後の実現に向けた国民運動計画 ) 5

みて, つなぎ, むすぶ実践事例 1 産婦面接から妊婦面接へ 病院と保健センターでの共有事例を契機に産後連携 産後連携の積み重ねを契機に * 産婦面接を開始以降, 情報の共有化が進み, その成果の一つとして妊娠期間中の 自殺未遂 住所不定者への対応 性虐待の可能性 など妊娠期からの危機に対する意識の向上と介入の必要性を双方で認識 * 既存の定期の連絡会の活用と, 支援方針の決定, 家庭訪問, 家族調整, 必要時ケース会議, 切れ目のない妊娠期, 出産, スムーズな退院支援, 地域での育児支援の実現 6

特定妊婦およびその家族を対象として対応する医療機関は決して多くはない 心身の合併症, 特に妊婦に精神科疾患を持つ妊婦 若年妊婦, 未婚妊婦, 妊婦健診未受診妊婦, 救急 ( 飛び込み ) 出産 これらは, しばしば 望まない妊娠 であり, 子育て環境を準備できない / する意欲が希薄な家庭 出産後の養育不全, 虐待生起ハイリスク家庭 7

みて, つなぎ, むすぶ 実践事例 2 健やか親子 21 看護連絡票 保健と産科 / 助産の連携 氏名 ( 親 ) 男 女 生年月日 ( 年齢 ) 住所 電話番号 入院日 退院 ( 予定 ) 日 家族構成 氏名 年齢 健康状態 連絡を必要と感じた理由 1) 精神疾患がある ( 統合失調症ほか ) 2) 精神状態不安定 3) 知的 身体障害がある 4) 若年妊産褥婦 5) 外国人 6) 家族機能に問題 7) 虐待歴 被虐待歴 8) ハイリスク児 9) 多産 飛び込み産 10) 死産等の経験あり 11) その他 [ ] 本票情報提供に関する説明 連絡や訪問を拒否した場合に地域で配慮すべきこと 実施 未実施 保健師の訪問についての承諾 連絡事項 あり なし 退院後一週間以内の関わりを希望 退院後一ヶ月以内の関わりを希望 病院名と住所電話番号訪問結果や本票に関する問い合わせは〇〇病院 : にお願いします 8 記載者氏名看護師長氏名 [ 埼玉県看護協会先駆的保健活動研修企画実施委員会作成 ]

母年齢 19 (35) 33 (38) 母の精神科診断 / リスク要因 パーソナリティ障害, てんかん / 妊検未受診, 第 1 子への身体的虐待 DV による PTSD/ 未婚, 中絶 2 回, 経済的困難 16 若年, 未婚, 生活不安定, 祖母のア症のため母は施設生活, 父との葛藤, 妊娠中の喫煙 飲酒 36 (33 63) 27 (35) パーソナリティ障害, 妊娠中複数回の過量服用 / 未受診, 兄二人施設処遇, 離婚後単身 摂食障害他 / 虐待の仄めかし, 第 1 子は施設処遇 医療機関と保健 福祉で検討を重ねた特定妊婦事例 父に関する問題 子どもの性別 同胞 出産前後の問題 / 虐待 DV 男 : 第 2 子 養育能力不全 養育環境不備 ハーレム環境を構成し, 未婚の子多数 出産前結婚, 犯罪歴, その後逮捕 21 未受診, 未婚 19 歳, 出産前結 婚 36 (34) 解離性同一性障害 / 兄二人への虐待 ( 施設処遇 ) 男 : 第 2 子 女 : 第 1 子 養育能力不全養育環境不備 養育環境不備 ( 住居定まらず ) 対応 入院期間延長 施設措置 母の早期入院入院期間延長 不在男 : 第 3 子養育能力不全施設措置 非協力 女 : 第 2 子 養育能力不全 養育環境不備 恫喝的, 近隣住民とのトラブル 一時保護委託 女 ; 第 1 子養育環境不備自宅退院 女 ; 第 3 子 VSD 養育能力不全退院 ( 転院 ) 9

特定妊婦の報告例が多い :20/28 例, 気づき 医療機関と保健機関, 児童福祉 との連携 (2013 年 2 月 ~2014 年 8 月 ;28 事例 ) 10 例は病院からそのまま一時保護, またはその後施設処遇 精神科受診歴のあるものは 11/28 例 ( 統合失調症診断を受けているものが 2 名あったが, いずれも神経症圏, パーソナリティ障害の可能性が高い ) 妊娠期の飲酒, 喫煙, 過量服薬等による胎児虐待行為は 4 例 * 産科, 精神科医療との積極的連携が乏しく, 母子保健の枠内でおさめがちになっていたことへの気づき * 医療機関, 福祉ともに各々の立場で 同様の感 * 産科病棟 ( 助産師 ) を中心に, ハイリスク妊婦に関する市町村と情報交換はしていたが, 連携というより丁寧な引き継ぎで 双方向のやり取りが乏しかった 10

まとめ 1. 出産前ネットワーク構築におけるネットワーカーとしての機能 かなり濃厚な家族病理が認められるケースが少なくはない ( 児童福祉 / 母子保健 / 産科医療 / 精神保健 ) の重要性 2. 言うまでもなく産科病棟 / 新生児病棟の価値と母子保健の連結 母子手帳交付時や妊婦健診時などに母児関係, 夫婦関係等を直接観察でき 統合できる 助産師との連携により スムーズな退院支援と地域での子育てにより 懸念される子育て環境や養育能力に無理なく 早期に介入しやすい 3. 特定妊婦への支援は, 背景は複雑であっても, 虐待未生起の ソフト事例 であり, 保健スタッフが介入する意義は大きい 親になることを支援する 妊娠期からの虐待予防において重要なことは 指導 / 説得 ではなく 親支援 と子どもが育つ道筋の肯定的確認作業である 11