第 6 章介護保険料の考え方 したがって 第 6 期においては今後 3 年間の保険給付総額の 22% を賄うよう 第 1 号被保険者の保険料水準を定めなければなりません ( 調整交付金の減額分を除く ) (2) 調整交付金 標準給付費における国の負担割合のうち5%( 全国平均 ) は調整交付金として

Similar documents
(2) 保険料の算定に関する基本的な方針 1 保険料負担の水準保険料負担の水準については 計画の対象期間である3 年間を通じ おおむね財政の均衡を確保することが可能となるよう 保険料を算定します したがって 人口の高齢化が進展する中では 保険給付が増大することに伴い 保険料負担が増大することは 避け

indd

社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の減免

4 保険料の状況 (1) 保険料の設定及び徴収第 1 号被保険者の介護保険料基準額は 区介護保険事業計画の3 年間の計画期間ごとに必要な介護サービス給付費の見込み額等を基に 高齢者人口の見込み数値等により算出する仕組みになっている この基準額を基に所得状況に応じた ( 段階ごとに ) 保険料を設定し

Microsoft PowerPoint - (参考資料1)介護保険サービスに関する消費税の取扱い等について

Taro 社福軽減(新旧)

王子高齢者あんしんセンター ( 高齢福祉課高齢相談係 ) 名称住所電話番号 王子本町 区役所第一庁舎 1 階 十条台高齢者あんしんセンター中十条 障害者福祉センター 3 階 王子光照苑高齢者あんしんセンター王子

みんなではぐくむ介護保険

高齢者を取り巻く状況 将来人口 本市の総人口は 今後も減少傾向で推移し 平成32年 2020年 には41,191人程度にまで減少し 高齢 者人口については 平成31年 2019年 をピークに減少に転じ 平成32年 2020年 には15,554人程度 になるものと見込まれます 人 第6期 第7期 第8

参考資料

3 高齢者 介護保険を取り巻く現状 1 人口 高齢化率本市は高齢化率が 45% を超えており 本計画の最終年度である 2020( 平成 32) 年度には 高齢化率 48.0% 2025( 平成 37) 年度には高齢化率 49.7% まで増加することが推計されます また 2018( 平成 30) 年以

別紙2

高齢者サービスのしおり

○国民健康保険税について

サービスガイド(カラー表紙,目次)2018.8月

平成 30 年 4 月からの制度改正で 市区町村は都道府県と一緒に 国民健康保険を運営していきます Q なぜ制度改正をするの? 国保は会社勤めの方々が加入している保険と比べて 1 国保加入者の平均年齢が高い また 医療費も高額になりやすい 2 国保加入者は非正規労働者や定年退職者が多く 保険税の負担

後期高齢者支援金等賦課額 ( 後期高齢者支援金等分 ) 所得割一般被保険者に係る後期高齢者支援金等賦課総額の 100 分の50に相当する額を基礎控除後の総所得金額等の総額で除して得た数 ( 小数点以下第 4 位未満の端数は 切り上げ ) 被保険者均等割 世帯別平等割 賦課限度額 一般被保険者に係る後

保険年金管理課資料編

< E9197BF88EA8EAE817995F18D D9195DB8E5A92E895FB8EAE8CA992BC82B5816A817A2E786264>

負担割合の引き上げ 一定以上所得者の利用者負担の見直し 保険料の上昇を可能な限り抑えつつ 制度の持続可能性を高めるため これまで一律 1 割に据え置いている利用者負担について 相対的に負担能力のある一定以上の所得の方の自己負担割合を 2 割とする ただし 月額上限があるため 見直し対象者の負担が必ず

< 現行 > 対象者医療区分 Ⅰ(Ⅱ Ⅲ 以外の者 ) 1 * 医療の必要性の低い者医療区分 Ⅱ Ⅲ 1 2 * 医療の必要性の高い者 ( 指定難病患者を除く ) 3 指定難病患者 2 生活療養標準負担額のうちにかかる部分 1 日につき32 1 日につき 1 日につき < 見直し後 > 対象者医療区

平成13年4月20日

平成 28 年度介護保険事業状況報告 ( 年報 ) のポイント 1 第 1 号被保険者数 (28 年 3 月末現在 ) (29 年 3 月末現在 ) 3,382 万人 3,440 万人 ( 対前年度 +59 万人 +1.7% 増 ) ( 単位 : 万人 ) 3,500 3,000 2,500 2,0

健保連業務支援 G 補足資料 高額療養費の制度改正事項 平成 29 年 8 月施行 1 の引き上げ ( 対象 :70 歳以上の者 ) 1 70 歳以上の外来におけるの引き上げ 70 歳以上の外来におけるが これまでの一般ので 12,000 円 現役並みので 44,400 円だったものが 一般ので 1

(2) 世帯の預貯金等が基準貯蓄額 ( 単身世帯の場合は 350 万円とし 世帯構成員が 1 人増え る毎に 100 万円を加算した額 ) 以下であること (3) 世帯がその居住の用に供する家屋その他日常生活のために必要な資産以外に利用し得る資産 を所有していないこと (4) 負担能力のある親族等に

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

Microsoft PowerPoint - ⑤資料4参考資料.pptx

<8E9197BF325F90E096BE97708E9197BF2E786C7378>

4月20日(水)衆・厚労委 古屋範子議員の議事録(抜粋)

まちの新しい介護保険について 1. 制度のしくみについて 東温市 ( 保険者 ) 制度を運営し 介護サービスを整備します 要介護認定を行います 保険料を徴収し 保険証を交付します 東温市地域包括支援センター ( 東温市社会福祉協議会内 ) ~ 高齢者への総合的な支援 ( 包括的支援事業 )~ 介護予

Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 国保は構造的な問題を抱えており 被保険者の保険料負担軽減のために法定外繰入金を繰入れているといった状況は 全国的な状況であることから 国は全国で約 3,400 億円の公費を拡充し 国保の財政基盤の強化

期末現在の資本金等の額 次に掲げる法人の区分ごとに それぞれ次に定める金額を記載します (1) 連結申告法人以外の法人 ((3) に掲げる法人を除きます ) 法第 292 条第 1 項第 4 号の 5 イに定める額 (2) 連結申告法人 ((3) に掲げる法人を除きます ) 法第 292 条第 1

<4D F736F F D C8892E88D65817A8FE18A518ED2959F8E8382CC82A082F182C882A2>

Microsoft Word - 15 所得制限.doc

<4D F736F F F696E74202D ED CC8C798CB882C982C282A282C E937894C5816A5F388C8E8F4390B32E >

2 社会保障 2.1 社会保障 2.2 医療保険 2.3 年金保険 2.4 介護保険 2.5 労災保険 2.6 雇用保険 介護保険は社会保険を構成する 1 つです 介護保険制度の仕組みや給付について説明していきます 介護保険制度 介護保険制度は 高齢者の介護を社会全体で支えるための制度


_念)健康保険_本.indd

⑵ 外来年間合算の支給額計算の基礎となる合算対象額は 基準日において 同一保険者の同一世帯に属しているか否かにより判断されます ( 例 ) 下記の事例の場合 基準日において 甲と乙が同一世帯であれば 3 と 4 は合算できるが 甲と乙が別世帯であれば 3 と 4 は合算できない 基準日保険者である

<4D F736F F F696E74202D F8E9197BF D828A7A97C3977B94EF82CC8CA992BC82B582C982C282A282C42E >

2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

スライド 1

スライド 1

Microsoft Word - 介護保険最新情報vol.556表紙

vol.355

PowerPoint プレゼンテーション

負担割合証の発行 : 認定者全員 (1 割負担の者も含む ) に交付 システムによる自動判定を行うため 本人の申請は不要 有効期間 8 月 1 日 ~ 翌年度の7 月 31 日 ( 毎年度発行 ) 様式 ( 予定 ) 審査支払での確認 : 国民健康保険団体連合会の審査支払においては保険者からの受給者

PowerPoint プレゼンテーション

( 参考 ) 平成 29 年度予算編成にあたっての財務大臣 厚生労働大臣の合意事項 ( 平成 29 年 12 月 19 日大臣折衝事項の別紙 ) < 医療制度改革 > 別紙 (1) 高額療養費制度の見直し 1 現役並み所得者 - 外来上限特例の上限額を 44,400 円から 57,600 円に引き上

個人市民税 控除・税率等の変遷【市民税課】

1. 消費税の仕組みについて 1 1. 消費税とは 消費税は 消費に広く公平に負担を求める間接税 消費税の課税対象は 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡 貸付け及び役務の提供と外国貨物の輸入 < 導入 引上げの経緯 > 平成元年 4 月 1 日消費税導入 ( 税率 3%) 平成

あっせん文(国民健康保険における限度額適用・標準負担額減額認定証 の申請に係る被保険者の負担軽減)

平成 21 年 11 月 26 日 照会先 社会 援護局障害保健福祉部障害福祉課企画法令係 ( 担当 内線 ) 課長補佐伊藤経人 (3090) 企画法令係吉井彰規 (3148) ( 代表電話 ) 03(5253)1111 ( 直通電話 ) 03(3595)2528 障害者自立支援法の施行前後における

平成19年度市民税のしおり

国民健康保険料の減額・減免等

1. 高額療養費制度について 高額療養費制度とは 患者さんの高額な医療費負担を軽減するための制度です 医療機関や薬局で 診察や治療を受けたときや薬局でお薬を受け取ったときなどに 支払った医療費の自己負担額が一定の金額 ( 自己負担限度額 ) を超えた場合 加入している健康保険 に申請することで 超え

表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

資料2-1(国保条例)

高額療養費制度とは 高額療養費の支給を受けるには 健康保険限度額適用認定証 記号 交付 番号 氏名 生 適用対象者 入院時の食事負担や差額ベッド代等は含みません 1 氏名 生 住所 発効 有効期限 適用区分 保 険 者 健 康 保 険 証 に記載されています に交付申請し 事前に 認 定 証 1 を

01 表紙 雛形(都道府県、市町村、関係団体)介護保険計画課

第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」

緊急に措置すべき事項

Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 平成 28 年度決算時点において 本市に解消すべき法定外繰入金及び赤字はない Ⅱ (3) 赤字解消の年次計画 ( 総括表国定義 ) 以下の法定外繰入にかかる項目は別紙の内訳を自動集計します 法定外繰入

Microsoft PowerPoint - 【がっちゃんこ版(分科会)】全国課長会議資料

別紙1 自立支援医療費支給認定通則実施要綱

介護保険制度 介護保険料に関する Q&A 御前崎市高齢者支援課 平成 30 年 12 月 vol.1

交際費などに含まれる飲食 費の 50% が損金に! 交際費などに含まれる飲食費について 大企業 であっても 50% 相当額を損金に算入できるこ ととなりました 平成 26 年度の税制改正大綱においては 消費活性化の観点から 資本金 1 億円超の法人の飲食のための支出 ( 社内接待費を除く ) につい

1. はじめに 9/15 に所得税の達人 (29 年分版 ) がバージョンアップしました このバージョンアップで 所得税の達人の使い方が大きく変わりました 本日の研修会では バージョンアップで変更になった点を中心に説明いたします 1

(1)制度創設時の考え方

平成19年度分から

2015年1月改定対応(難病・小児慢性対応)

Ⅱ. 赤字の解消計画 Ⅱ (1) 赤字解消のための基本方針 Ⅱ (2) 赤字解消のための具体的取組 保険料減免制度について 府の統一基準に一致させることで急激な保険料増加となる世帯が生じることから 段階的に低所得者減免制度を解消していく 保険料の減免制度については 平成 30 年度からは災害 収入減

入院時生活療養費の見直し内容について(厚生労働省保険局保険課:H29.4.7)

<4D F736F F F696E74202D DB92B789EF8B638E9197BF C CA8F8A8E7B90DD81458DDD91EE B ED2816A817989DB92B789EF8B638CE38A6D92E894C5817A2E707074>

平成 29 年 11 月 1 日 ( 水 ) 第 3 回立川市国民健康保険運営協議会 資料 1 国民健康保険の保険料

☆表紙・目次 (国会議員説明会用:案なし)

た世帯に引き続き属するとみなす ( 対象サービス及び軽減内容 ) 第 3 条軽減対象者が利用者負担の一部軽減を受けることができる介護保険サービスは 当該サービスを提供する事業所及び施設の所在地の都道府県知事及び豊中市長に対して利用者負担の軽減を行う旨の申出を行った社会福祉法人が実施する次のサービスと

①【表紙】介護保険最新情報

2018年8月改定対応(高額療養費制度の見直し)

目 次 はじめに 抗がん剤治療は 患者さんの身体的 精神的な負担に加えて 医療費も大きな負担の一つとなっているのではないでしょうか 1. 制度とは 2. 制度を利用するには 1 限度額適用認定証を提示すると 窓口での支払いが自己負担限度額までとなります 2 の払い戻し 参考自己負担限度額を計算してみ

Microsoft Word - "ç´ıå¿œçfl¨ docx

第6 北海道国民健康保険調整交付金

○○○の課題と検討

はじめに 日本の医療保険制度は 一人ひとりが何らかの公的医療保険に 加入し 互いの医療費を支えあう 国民皆保険 という考え方に基 づいています 患者さんが医療機関で支払う医療費の自己負担額はかかった医療費の一部で 残りは保険から支払われています しかし病気によっては 保険からの支払いがあったとしても

[ 特別控除の一覧 ] 控除の内容 特定扶養親族控除 ( 税法上の扶養親族で満 16 才以上 23 才未満の扶養親族 ) 老人扶養親族 配偶者控除 ( 税法上の扶養親族で満 70 才以上の扶養親族 ) 控除額 1 人につき 250,000 1 人につき 100,000 障がい者控除寡婦 ( 夫 )

【事務連絡】「高額療養費制度の見直しに関するQ&A」の送付について

平成 24 年度国民健康保険税税率改定案 1 医療保険分 ( 基礎課税額 ) 現行 改定 増減 伸率 所得割額 4.30 % 4.63 % % 資産割額 % 9.80 % % 税率等 均等割額 17,100 円 18,000 円 900 円 5.3%

<4D F736F F F696E74202D E482AA8D9182CC88E397C390A CC8A F8C668DDA816A2E B8CDD8AB B83685D>

( 具体的な基準 ) 2 割負担とする所得の水準については 政令で定めることとなっている モデル年金や平均的な消費支出の水準を上回る負担可能な水準として 65 歳以上の被保険者のうち所得上位 20% に相当する基準である合計所得金額 1 60 万円以上を基本として検討中 ( 判定方法 ) 上記の判定

4 各保険等を所管する行政庁 医療保険と介護保険を所管する行政機関は 厚生労働省 ( 中国四国厚生局岡山事務所 ) 及び県 ( 長寿社会課 ) ですが それぞれの所管は次のとおりとなっています 被用者保険厚生労働省 ( 中国四国厚生局岡山事務所 ) 岡山市北区下石井 岡

平成 27 年 1 月から難病医療費助成制度が変わりました! (H26 年 12 月末までに旧制度の医療費助成を受けている人は 3 年間の経過措置 を受けられます ) 分かり難い場合は協会又は自治体の窓口へお問い合わせください H27 年 1 月からの新制度 1. 難病医療費助成の対象は ALS 重

第 3 条条例第 3 条第 2 項第 2 号の所得割の額 ( 以下 所得割の額 という ) の算定は 次の各号に掲げる場合に応じ 当該各号に定める方法により行うものとする (1) 地方税法第 314 条の7 並びに附則第 5 条の4 第 6 項及び第 5 条の4の2 第 6 項の規定による控除をされ

<4D F736F F D F955C8E CC093788A7A934B F A7A8CB88A7A944692E88FD8816A>

目次 定時決定 随時改定 定時決定 随時改定 標準報酬月額の更新の時期 P2 社会保険算定画面を表示する P4 定時決定 随時改定 p6 対象者のみを表示する P13 社員情報の標準月額報酬を更新する P14 出力 ( 定時決定 随時改定 ) 算定基礎届 月額変更届 P15 社会保険料改定通知書 P

平成 29 年 4 月から 保険料の軽減率が変わります 後期高齢者医療保険料は 1 被保険者全員に納めていただく定額部分 ( 均等割 ) と 2 所得に応じて納めていただく部分 ( 所得割 ) があります 平成 29 年 4 月から 保険料が下のように変わります 1 均等割の額が変わる方 元被扶養者

女性部ボランティアの日程について

「公的年金からの特別徴収《Q&A

金のみの場合は年収 28 万円以上 1 年金収入以外の所得がある場合は合計所得金額 2 16 万円以上が対象となる ただし 合計所得金額が16 万円以上であっても 同一世帯の介護保険の第 1 号被保険者 (65 歳以上 ) の年金収入やその他の合計所得が単身世帯で28 万円 2 人以上世帯で346

(案)

高額療養費制度とは 高額療養費の支給を受けるには 高額な医療費による負担を軽くするため 医療機関や薬局の窓口でご自 身が支払う医療費が定められた上限額 を超えた場合 記号 交付 番号 氏名 生 適用対象者 入院時の食事負担や差額ベッド代等は含みません 1 健康保険限度額適用認定証 被 その超えた分の

Transcription:

第 6 章介護保険料の考え方 1 第 6 期介護保険料 (1) 第 1 号被保険者の保険料負担割合 保険給付を行うための財源は 下図のとおり公費 ( 国 都 本市の支出金 ) と保険 加入者の保険料で賄われています 保険給付の費用は原則として二分の一を公費で 残る二分の一を第 1 号被保険者 (65 歳以上の方 ) 第 2 号被保険者 (40 歳以上 65 歳 未満の医療保険加入者 ) の方々から徴収する保険料で賄うこととなっています なお 包括的支援事業等については第 2 号被保険者の負担はなく その分が公費で補填され ます 第 1 号被保険者の負担割合は変わりません 第 1 号被保険者と第 2 号被保険者の保険料負担割合は 全国の第 1 号被保険者と第 2 号被保険者の人口割合により 3 年ごとに決定されます 第 6 期介護保険事業計画期 間における負担割合は 第 1 号被保険者が 22% 第 2 号被保険者が 28% となってい ます 東京都 12.5% 国の調整交付金 5% 居宅給付費 八王子市 12.5% 1 号保険料 12.5% 1 号保険料 22% 22% 国 20% 介護費用の負担区分 2 号保険料 28% 東京都 17.5% 国の調整交付金 5% 国 15% 施設給付費 八王子市 2 号保険料 28% 地域支援事業の負担区分 八王子市 12.5% 東京都 12.5% 介護予防 日常生活支援事業 1 号保険料 22% 包括的支援事業 任意事業 八王子市 19.5% 1 号保険料 22% 国の調整交付金 5% 国 20% 2 号保険料 28% 東京都 19.5% 国 39% 120

第 6 章介護保険料の考え方 したがって 第 6 期においては今後 3 年間の保険給付総額の 22% を賄うよう 第 1 号被保険者の保険料水準を定めなければなりません ( 調整交付金の減額分を除く ) (2) 調整交付金 標準給付費における国の負担割合のうち5%( 全国平均 ) は調整交付金として支出されます 調整交付金は全国の保険者の財政格差を調整する目的で設けられており 第 1 号被保険者における後期高齢者加入割合 (75 歳以上の方 ) や所得別人数割合によって国からの交付金が増減します 後期高齢者の加入割合が全国平均よりも高い場合は より多く保険給付を見込む必要があり保険料の増加につながるため これを軽減する目的で調整交付金が多く交付されます また 所得別の人数構成を全国平均と比較し 所得が高い方の割合が高ければ保険料の負担能力も高いと考えられるため 調整交付金は少なくなります 本市では被保険者における後期高齢者加入割合が全国平均よりも低く 所得別の人数割合では高い方の割合が全国平均よりも高いため 交付割合は 5% を下回っています この調整交付金の減額分は 第 1 号被保険者の保険料で賄うこととなります 第 6 期介護保険事業計画においては 本市の調整交付金の交付割合を 2.21%(3 か年平均 ) と推計しており 5% との差である 2.79% 分は第 1 号被保険者の負担割合 (22%) に加算してご負担いただかなければなりません (3) 介護給付費準備基金 保険者である市町村は 介護給付費準備基金を設けて事業計画期間の初年度に発生が見込まれる余剰金を積み立てる一方 給付費の不足が生じた場合には取崩しを行うなど 被保険者の皆様に安定して保険給付を提供するよう努めています 基金は保険財政の安定を図るために大切な役割を果たしていますが 必要以上の基金残高を保有することは 保険給付のためにお預かりした保険料の使途目的として適切ではありません そこで 第 6 期においては 基金残高約 7 億円のうち安定的な保険運営のために必要な残額水準を除いた約 3 億円を取崩し 保険料負担の軽減を図ります 121

(4) 財政安定化基金 計画期間中において 保険給付費が計画値を上回る場合や社会状況の変化による保険料収入の低下により 保険者が資金不足に陥った場合に備え 国 都 保険者が 3 分の1ずつ拠出して 都道府県に財政安定化基金が設けられています 都道府県は拠出金を原資に基金へ積立て 保険者が資金不足に陥った場合 保険給付に必要な資金を基金から貸し付けます 貸し付けを受けた保険者は次の事業計画期間に返済に必要な額を加算して保険料を定め 基金に借入金を返済することになります 本市では 適切に保険給付費を見込み安定的な介護保険制度運営を図っており 第 5 期介護保険事業計画期間において資金不足は生じていないことから借入は行っていません 2 保険料の所得別設定 被保険者の負担能力には差があるため介護保険料は一律ではなく 市民税の課税状況や収入 所得の状況により別に振り分けを行った上で保険料を定めています 所得別保険料を定める際には所得ごとの人数分布を勘案し ある所得の保険料を軽減した場合には 他の所得の保険料を引き上げ 全体で第 1 号被保険者の負担割合を確保できるよう定めなければなりません 第 6 期では第 5 期に引き続き 所得別人数分布を見直すほか 安定した保険給付を実現するため所得の区分金額や保険料率の見直しを図ります 介護保険法における所得は第 5 期までは6 区分が標準となっていますが 本市では市民税課税層の区分を細分化し 多化を図ることで負担能力に応じた保険料設定を行うため 14 区分への多化を図りました 第 6 期では9 区分が標準となる一方 第 1 2 所得が一体化され 本市では高額所得者に対して 1 区分追加しています また 本人所得の多い被保険者の料率を上げることで低所得者への配慮を行い 更に第 1 2 所得については3 年目の平成 29 年度に軽減措置を強化します 122

第 6 章介護保険料の考え方 保険料の所得別設定 所得 対象者 保険料率 所得 対象者 平成 27 28 年度保険料率 平成 29 年度保険料率 第 1 第 2 生活保護受給者及び市民税世帯非課税 の老齢福祉年金の受給者 市民税世帯非課税で 課税年金収入額 と合計所得金額の合算額が 80 万円以 下の方 0.45 0.45 第 1 生活保護受給者及び市民税世帯非課税 の老齢福祉年金の受給者 市民税世帯非課税で 課税年金収入額 と合計所得金額の合算額が 80 万円以 下の方 0.45 0.30 市民税世帯非課税で 課税年金収入額市民税世帯非課税で 課税年金収入額特例と合計所得金額の合算額が 120 万円以 0.60 第 2 と合計所得金額の合算額が 120 万円以 0.60 0.50 第 3 下の方保下の方世帯全員が市民税非課税で 上記以外第 3 0.65 険世帯全員が市民税非課税で 上記以外第 3 0.70 0.70 の方者の方本人が市民税非課税で 世帯に市民税の本人が市民税非課税で 世帯に市民税特例課税の方がいて 課税年金収入額と合 0.90 負課税の方がいて 課税年金収入額と合第 4 0.90 0.90 第 4 計所得金額の合算額が 80 万円以下の担計所得金額の合算額が 80 万円以下の方能方本人が市民税非課税で 上記以外の方力本人が市民税非課税で 上記以外の方第 4 1.00 第 5 1.00 1.00 ( 基準額 ) に( 基準額 ) 本人が市民税課税で 応本人が市民税課税で 第 5 1.10 第 6 1.15 1.15 合計所得金額が 125 万円未満の方じ合計所得金額が 120 万円未満の方本人が市民税課税で た本人が市民税課税で 第 6 1.25 第 7 1.30 1.30 合計所得金額が 190 万円未満の方多合計所得金額が 190 万円未満の方本人が市民税課税で 段本人が市民税課税で 第 7 1.40 第 8 1.45 1.45 合計所得金額が 250 万円未満の方階合計所得金額が 290 万円未満の方本人が市民税課税で 化本人が市民税課税で 第 8 1.55 第 9 1.60 1.60 合計所得金額が 350 万円未満の方合計所得金額が 350 万円未満の方各所得の区分金額と料率の見直しを行い 被保険者の負担能力に応じたよりきめ細かな保険料設定とします 被 第 9 本人が市民税課税で 本人が市民税課税で 1.70 第 10 合計所得金額が 500 万円未満の方合計所得金額が 500 万円未満の方 1.75 1.75 第 10 本人が市民税課税で 本人が市民税課税で 1.85 第 11 合計所得金額が 700 万円未満の方合計所得金額が 700 万円未満の方 1.90 1.90 第 11 本人が市民税課税で 本人が市民税課税で 2.10 第 12 合計所得金額が 1,000 万円未満の方合計所得金額が 1,000 万円未満の方 2.15 2.15 第 12 本人が市民税課税で 本人が市民税課税で 2.35 第 13 合計所得金額が 1,000 万円以上の方合計所得金額が 1,500 万円未満の方 2.40 2.40 第 14 1,500 万円以上の方 2.65 2.65 課税年金収入額 : 課税対象となる老齢 ( 退職 ) 年金のことで 遺族年金 障害年金は含まれません 合計所得金額 : 収入金額から必要経費に相当する額 ( 収入の種類により計算方法が異なります ) を控除した金額の合計の事 で 所得控除 ( 扶養控除 医療費控除等 ) や特別控除 損失の繰り越し控除をする前の金額です 土地建物や株式の譲渡所 得も合計所得金額に含まれます そのため 土地建物や株式を譲渡した翌年の所得 ( 保険料 ) が一時的に上昇する場合 があります なお 合計所得金額が0 円を下回った場合は0 円とみなします 第 6 期では保険料が同額であった第 5 期の第 1 所得と第 2 所得の一体化を行います また 第 6 期の 新第 1 所得と新第 2 所得については平成 29 年度に料率を下げ負担軽減を行います 123

3 第 6 期保険料の基準額 (1) 保険料基準額の算定方法 第 6 期保険料基準額の算定は下記のとおりです はじめに今後 3 年間の標準給付費 地域支援事業費見込額の合計 (A) に第 1 号被保険者負担割合 (22%) を乗じて第 1 号被保険者負担分相当額 (B) を求めます 次に本来の交付割合による調整交付金相当額と実際に交付が見込まれる調整交付金見込額の差 (C-D) 都の財政安定化基金への償還金 (E) を加算し 基金取崩の額 (F) を差し引きます この保険料収納必要額を予定保険料収納率と被保険者数 月数で割ったものが第 1 号被保険者の基準額 ( 月額 ) となります 項目標準給付費 + 地域支援事業費計 A 第 1 号被保険者負担分相当額 B = A 22.0% 調整交付金相当額 C 調整交付金見込額 D 財政安定化基金償還金 E 介護給付費準備基金取崩額 F 保険料収納必要額 H = B + C - D + E - F 金額 117,095,946 千円 25,761,108 千円 5,689,171 千円 2,460,245 千円 0 千円 335,000 千円 28,655,034 千円 保険料収納必要額 (H) 項目 数値 28,655,034 千円 予定保険料収納率 (I) 98.0% 所得別加入割合補正後被保険者数 (J) 第 5 期の1 号被保険者の介護保険料の基準額保険料 (K)( 月額 ) (K)=(H) (I) (J) 12 か月 450,627 人 5,407 円 本市は財政安定化基金からの借り入れを行っていないため 償還金 ( 基金への返済 ) はありません 第 1 号被保険者保険料に不足を生じないよう 所得ごとに人数と保険料率を乗じた数の合計 (= 所得別加入割合補正後被保険者数 ) を被保険者数とみなして基準額を算定します 124

第 6 章介護保険料の考え方 第 1 号被保険者の所得別保険料は 次のとおりです 所得 対象者 保険料率 平成 27 28 年度 保険料 保険料率 平成 29 年度 保険料 第 1 生活保護受給者及び市民税世帯非課税の老齢福祉年金の受給者市民税世帯非課税で 課税年金収入額と合計所得金額の合算額が 80 万円以下の方 0.45 29,200 円 ( 月額 2,433 円 ) 0.30 19,500 円 ( 月額 1,625 円 ) 第 2 市民税世帯非課税で 課税年金収入額と合計所得金額の合算額が 120 万円以下の方 0.60 38,900 円 ( 月額 3,242 円 ) 0.50 32,400 円 ( 月額 2,700 円 ) 第 3 世帯全員が市民税非課税で 上記以外の方 0.70 45,400 円 ( 月額 3,783 円 ) 0.70 45,400 円 ( 月額 3,783 円 ) 第 4 本人が市民税非課税で 世帯に市民税課税の方がいて 課税年金収入額と合計所得金額の合算額が 80 万円以下の方 0.90 58,400 円 ( 月額 4,867 円 ) 0.90 58,400 円 ( 月額 4,867 円 ) 第 5 本人が市民税非課税で 上記以外の方 1.00 64,900 円 ( 月額 5,407 円 ) 1.00 64,900 円 ( 月額 5,407 円 ) 第 6 120 万円未満の方 1.15 74,600 円 ( 月額 6,217 円 ) 1.15 74,600 円 ( 月額 6,217 円 ) 第 7 190 万円未満の方 1.30 84,400 円 ( 月額 7,033 円 ) 1.30 84,400 円 ( 月額 7,033 円 ) 第 8 290 万円未満の方 1.45 94,100 円 ( 月額 7,842 円 ) 1.45 94,100 円 ( 月額 7,842 円 ) 第 9 350 万円未満の方 1.60 103,800 円 ( 月額 8,650 円 ) 1.60 103,800 円 ( 月額 8,650 円 ) 第 10 500 万円未満の方 1.75 113,600 円 ( 月額 9,467 円 ) 1.75 113,600 円 ( 月額 9,467 円 ) 第 11 700 万円未満の方 1.90 123,300 円 ( 月額 10,275 円 ) 1.90 123,300 円 ( 月額 10,275 円 ) 第 12 1,000 万円未満の方 2.15 139,500 円 ( 月額 11,625 円 ) 2.15 139,500 円 ( 月額 11,625 円 ) 第 13 1,500 万円未満の方 2.40 155,700 円 ( 月額 12,975 円 ) 2.40 155,700 円 ( 月額 12,975 円 ) 第 14 1,500 万円以上の方 2.65 172,000 円 ( 月額 14,333 円 ) 2.65 172,000 円 ( 月額 14,333 円 ) 基準額 ( 年額 ) は 64,887 円です 各所得の保険料 ( 年額 ) は 基準額 ( 年額 ) に保険料率をかけて 100 円単位で端数処理しています (50 円未満切り捨て 50 円以上切り上げ ) 保険料 ( 月額 ) は 第 5 を除き年額を 12 か月で割ったものを表示しています ( 小数点以下四捨五入 ) 125

保険料基準額 5,407 円の内訳は 次のとおりです 区分 負担割合 第 5 期 ( 平成 24~26 年度 ) 第 6 期 ( 平成 27~29 年度 ) 保険料必要額 ( 千円 ) 保険料 / 月 ( 円 ) 負担割合 保険料必要額 ( 千円 ) 保険料 / 月 ( 円 ) 標準給付費 21.0% 20,185,825 4,328 22.0% 24,439,847 4,612 地域支援事業費 21.0% 560,937 120 22.0% 1,321,261 249 調整交付金の不足分 2,566,484 550 3,228,926 609 市町村特別給付等 - - - - 保険料必要額計 23,313,246 4,998 28,990,034 5,470 給付準備基金取り崩し 200,000 43 335,000 63 財政安定化基金取り崩し交付額 263,657 57 保険料基準額 ( 月額 ) 4,898 5,407 (2) 保険料の減免 徴収猶予 震災 火災などの災害で著しい損害が生じた あるいは世帯の生計を主として維持する方の長期入院などで収入が著しく減少し 介護保険料の支払いが困難になった場合は 申請にもとづいて保険料の減免や徴収猶予を行います 126

第 6 章介護保険料の考え方 4 利用者負担の軽減 (1) 特定入所者介護サービス費の支給 ( 食費 居住費の利用者負担額減額制度 ) 介護保険施設 短期入所サービスを利用する際の食費と居住費 ( 滞在費 ) は原則として全額自己負担になりますが 所得の低い方の施設利用が困難とならないよう 下の表に該当する方は負担限度額までの自己負担とするものです 超えた分は 特定入所者介護サービス費 ( 補足給付 ) として介護保険から給付します なお 平成 27 年 8 月から 新たに資産を勘案する等の見直しを行い より受給者の負担能力に応じた区分となるよう制度改正が行われます 負担限度額 ( 日額 ) 利用者負担 食費の負担限度額 ユニット型個室 居住費等の負担限度額 ユニット型準個室 従来型個室 多床室 第 1 生活保護受給者または 老齢福祉年金受給者で世帯全員が市民税非課税の方 300 円 820 円 490 円 490 円 (320 円 ) 0 円 第 2 世帯全員が市民税非課税で 課税年金収入額と合計所得金額の合計が 80 万円以下の方 390 円 820 円 490 円 490 円 (420 円 ) 370 円 第 3 世帯全員が市民税非課税で 上記第 1 2 以外の方 650 円 1,310 円 1,310 円 1,310 円 (820 円 ) 370 円 通所サービスにおける食事負担は除きます 介護老人福祉施設と短期入所生活介護を利用した場合の従来型個室の負担限度額は ( ) 内の金額となります (2) 高額介護サービス費の支給同月内に利用したサービスの利用者負担 (1 割または2 割 ) の合計金額が高額になり利用者負担の上限額を超えたときは 申請により超えた分を 高額介護サービス費 として支給します 同じ世帯内にサービス利用者が複数いる場合 世帯の利用者負担の合計額が 上限額を超えた分について支給します 127

高額介護サービス費の区分と上限額 現役並み所得者 市民税課税世帯の方 所得区分 世帯全員が市民税非課税の方 1 本人の課税年金収入額と合計所得金額が 80 万円以下の方 2 老齢福祉年金受給者の方生活保護受給者 上限額 44,400 円 37,200 円 24,600 円 15,000 円 ( 個人 ) 15,000 円 区分支給限度基準額を超える利用者負担分及び福祉用具購入 住宅改修 施設サービスでの食費 居住費日常 生活費などは対象になりません 現役並み所得者 平成 27 年 8 月から上限額に 現役並み所得者 が新設されました (3) 高額医療合算介護サービス費の支給 ( 高額医療 高額介護合算制度 ) 介護保険と医療保険両方の自己負担額が高額になった場合は 限度額を超えた分を高額医療合算介護サービス費として支給します 同じ医療保険の世帯内で 介護保険と医療保険の両方に自己負担がある世帯で 年間 (8 月 ~ 翌年 7 月 ) 自己負担額 ( 高額療養費 高額介護サービス費を差し引いた額 ) を合算した額が 医療保険者の設定した限度額を超えたときに該当となります (4) 生計困難者等に対する介護保険利用者負担軽減制度本市では 所得が低く生計が困難な方に対し 介護保険サービスの利用者負担額を軽減しています 収入及び預貯金額が少なく 親族の扶養を受けていないなど 生計が困難な利用者が 利用者負担額の軽減を行っている事業者で対象となる介護サービスを受けるとき サービス利用にかかる介護費負担 食費負担 居住費 ( 滞在費 ) 負担が四分の三 ( 老齢福祉年金受給者は二分の一 ) に軽減される制度です 生活保護受給者においては 特養 短期入所生活介護 ( 予防含む ) において個室を利用する場合のみ軽減が適用され 居住費 ( 滞在費 ) 負担の全額が軽減されます 軽減額の半額を事業者が負担する制度のため 軽減制度の対象となる事業者は限られていますが 市では引き続き本事業への協力を各事業者に求めていきます 128