ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月

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3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

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( 注 ) 役務の提供を受ける者の本店又は主たる事務所が日本にあれば課税 ということですので 国内に本店がある法人の海外支店に対して インターネットを介してソフトウェア等を提供した場合は 提供者が国内 国外いずれの事業者であっても国内取引に該当し消費税が課税されます ( 国税庁作成の 国境を越えた役

平成 31 年 (2019 年 )10 月 1 日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱い Q&A 具体的事例編 平成 30 年 10 月国税庁消費税室

1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

事業承継税制の概要 事業承継税制は である受贈者 相続人等が 円滑化法の認定を受けている非上場会社の株式等を贈与又は相続等により取得した場合において その非上場株式等に係る贈与税 相続税について 一定の要件のもと その納税を猶予し の死亡等により 納税が猶予されている贈与税 相続税の納付が免除される

間の初日以後 3 年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 6 高額特定資産を取得した場合の納税義務の免除の特例事業者 ( 免税事業者を除く ) が簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に国内における高額特定資産の課税仕入れ又は高額特定資産に該当する課税貨物の保税地域からの引取り ( 以下 高

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2. 控除の適用時期 Q. 12 月に取得した自宅の所在地に 年末までに住民票を移しましたが 都合で引っ越しが翌年になってしまった場合 住宅ローン控除はいつから受けることになりますか A. 住宅ローン控除の適用を受けるためには 実際に居住を開始することが必要です したがって 住民票を移した年ではなく

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

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消費税法における個別対応方式と一括比例配分方式 河野惟隆 1 はじめに本稿の課題は 個別対応方式と一括比例配分方式とで 課税仕入れ等の税額の合計額が如何よう になるか つまり その大小関係は如何ようになるか ということを 明らかにすることである これを 次のように 条件を追加しながら 次のような順序

給与所得控除額の改正前後の比較 改正前 改正後 給与等の収入金額給与所得控除額給与等の収入金額給与所得控除額 180 万円以下 収入金額 40% 65 万円に満たない場合は 65 万円 180 万円以下 収入金額 40%-10 万円 55 万円に満たない場合は 55 万円 180 万円超 360 万

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契約をするとき 契約書に貼る印紙税不動産取引で取り交わす契約書は 印紙税の対象となります 具体的には 不動産の売買契約書や建物の建築請負契約書 土地賃貸借契約書 ローン借入時の金銭消費貸借契約書等がこれに当たります 印紙税の額は 契約書に記載された金額によって決定されます 原則として 収入印紙を課税

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平成 26 年 5 月に 顧客との契約から生じる収益 (IASB においては IFRS 第 15 号 ( 平成 30 年 1 月 1 日 以後開始事業年度から適用 ) FASB においては Topic606( 平成 29 年 12 月 15 日後開始事業年度から適 用 )) を公表しました これらの

2 その他 H26 中間申告義務のない事業者が 届出 012 書を提出した場合には 自主的に中間申告 納付することができる旨を 検討したか ( 平成 26 年 4 月 1 日以 後開始課税期間より適用 ) 本則課税の場合科目等 No. 主な項目チェック摘要 1 課税事業者 H26 課税期間の基準期間

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3 平成 25 年 4 月に給与の支給規程を改訂し 平成 24 年分 10 月にまでさかのぼって実施する こととなり 平成 25 年 4 月の給与支給日に支払うこととなった平成 24 年 10 月から平成 25 年 3 月までの給与改訂差額 A 3 1 給与所得の収入金額の収入すべき時期は 契約又は

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目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

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はじめに 令和元 (2019) 年 10 月 1 日から消費税率が10% に引き上げられることに合わせて 食品と新聞に対して8% の軽減税率が導入されます そのため 消費税率は8% と10% の複数税率になります 食品や新聞を取り扱っている事業者は 軽減税率や複数税率への対応が必要となりますが 売上

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3. 同意要件との関係宿泊税について 不同意要件に該当する事由があるかどうか検討する (1) 国税又は他の地方税と課税標準を同じくし かつ 住民の負担が著しく過重となること 1 課税標準宿泊行為に関連して課税される既存の税目としては 消費税及び地方消費税がある 宿泊税は宿泊者の担税力に着目して宿泊数

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step.2 課税標準額を計算する ( 申告書 1) step.2-1 課税売上高の合計 ( 表イ 16 欄 ) に 100/108 を掛けます 課税売上高 ( 税込み ) = 1 課税標準額 表イ 17 欄を使用します step.2-2 step.2-1 の計算結果 ( 表イ 17

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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改正された事項 ( 平成 23 年 12 月 2 日公布 施行 ) 増税 減税 1. 復興増税 企業関係 法人税額の 10% を 3 年間上乗せ 法人税の臨時増税 復興特別法人税の創設 1 復興特別法人税の内容 a. 納税義務者は? 法人 ( 収益事業を行うなどの人格のない社団等及び法人課税信託の引

2. 適用を受けるにあたっての 1 相続発生日を起算点とした適用期間の要件 相続日から起算して 3 年を経過する日の属する年の 12 月 31 日まで かつ 特例の適用期間である平成 28 年 4 月 1 日から平成 31 年 12 月 31 日までに譲渡することが必要 例 平成 25 年 1 月

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CONTENTS 第 1 章法人税における純資産の部の取扱い Q1-1 法人税における純資産の部の区分... 2 Q1-2 純資産の部の区分 ( 法人税と会計の違い )... 4 Q1-3 別表調整... 7 Q1-4 資本金等の額についての政令の規定 Q1-5 利益積立金額についての政

2. 改正の趣旨 背景 (1) 問題となっていたケース < 親族図 > 前提条件 1. 父 母 ( 死亡 ) 父の財産 :50 億円 ( すべて現金 ) 財産は 父 子 孫の順に相続する ( 各相続時の法定相続人は 1 名 ) 2. 子 子の妻 ( 死亡 ) 父及び子の相続における相次相続控除は考慮

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Transcription:

消費税率引上げに向けての経過措置の対応 ( 第 2 回 ) ( はじめに ) 消費税法改正に伴う消費税率の引上げは 消費税率及び地方消費税率について 次のと おり 2 段階で引き上げることと予定されています 消費税率 5.0% 8.0% 10.0% 施行日 現行 平成 26 年 4 月 1 日 平成 27 年 10 月 1 日 指定日 平成 25 年 10 月 1 日 平成 27 年 4 月 1 日 前回は 請負工事等 に関する経過措置を解説いたしましたが 今回は 長期割賦販売 等 リース契約 資産の貸付け 指定役務の提供 売上返品 貸倒れ などにつ いて 経過措置の内容や対応方法等について解説いたします 1. 長期割賦販売等 に関する経過措置施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) に行った 長期割賦販売等に係る資産の譲渡等の時期の特例 に規定する長期割賦販売等については 経過措置として施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後にその支払期日が到来する分についても旧税率の5% が適用されます ( 長期割賦販売等の要件 ) 長期割賦販売等に該当するための要件は次のとおりです 1 月賦 年賦等で 3 回以上に分割して支払われること 2 販売等から最終支払期日まで 2 年以上の期間があること 3 頭金 申込金などがその割賦販売価格の3 分の2 以下であること 2. リース契約 に関する経過措置平成 19 年度税制改正でリース取引の税務上の取り扱いが変わりました 結論的には リース取引については売買処理又は賃借処理いずれの場合においても リース契約時点 ( リース資産の引渡しを行った時点 ) の消費税率が適用されます (1) 原則的な取扱い平成 19 年度税制改正で平成 20 年 4 月 1 日以後に行われるリース取引 ( 所有権移転外ファイナンス リース取引 ) については 資産の売買取引として処理し リース資産については会計上 固定資産に計上します そのため リース取引については 原則としてリース資産の引渡しを行った日に資産の譲渡があったことになり 売買取引と同じように譲渡対価の全額が課税仕入れになります この場合のリース取引については 経過措置が適用されません (2) 中小企業の例外的な取扱い中小企業の場合 毎月のリース料の支払いをリース料として費用計上している場合には 特例として従来通り 毎月の支払いの都度 課税仕入れとして消費税の申告をする - 1 -

ことも認められています 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) にリース契約を締結し リース資産の引渡しを行ったリース取引についてこの特例により賃貸借処理を行っている場合には 旧税率の 5% が適用されます 3. 資産の貸付け に関する経過措置指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までに契約を締結し 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日 ) から引き続きその契約に係る資産の貸付けを行っている場合 次の 1 及び2 又は 1 及び3 に掲げる要件に該当するときは 旧税率の5% が適用されます ( 経過措置を適用するための要件 ) 1 資産の貸付期間及び貸付期間中の対価の額が契約で定められていること 2 事業者が事情の変更その他の理由によりその対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと 3 契約期間中に当事者の一方又は双方がいつでも解約の申し入れをすることができる旨の定めがないこと並びにその貸付けに係る資産の取得対価と付随費用の合計額に対するその契約期間中に支払われる貸付け料金の合計額が100 分の90 以上であるように契約において定められていること なお 指定日 ( 平成 25 年 10 月 1 日 ) 以後にその資産の貸付けの対価の額の変更が行われた場合には その変更後におけるその資産の貸付けについては 経過措置が適用されず新税率の8% が適用されます キド先生のコメント 一般的に不動産の契約では 賃料が経済事情の変動 公租公課の増額 近隣の同種物件の賃料との比較等によって著しく不相応となったとこには 協議の上 賃料を改定することができる といった旨の規定がありますので そのような場合には上記 経過措置を適用するための要件 2に該当しないため経過措置を適用できないことになり その変更が施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後であった場合にはそこから 8% の新税率の適用になります しかしながら 賃料の変更が 例えば 賃借人が修繕義務を履行しないことにより行われたものであるなど正当な理由に基づくものである場合には その対価の変更につき経過措置の適用があります 4. 指定役務の提供 に関する経過措置 指定役務の提供 とは 冠婚葬祭のための施設の提供その他の便宜の提供に係る役務の提供をいいます 指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までの間に締結した指定役務の提供に係る契約で次の要件を満たすものが経過措置の対象となり 施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後にその役務の提供を行う場合においても旧税率の 5% が適用されます - 2 -

( 経過措置を適用するための要件 ) 1 その契約の性質上 その役務の提供の時期をあらかじめ定めることができないものであること 2 その役務の提供に先立って対価の全部又は一部が分割で支払われる契約として政令で定めるものであること 3 その契約に係る役務の提供の対価の額が定められていること 4 事業者が事情の変更とその他の理由によりその対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと 5. 売上返品 貸倒れ に関する取扱い商品の販売を行い その後返品 値引き 割戻しがあった場合 販売時点にさかのぼって処理をするのではなく その 返品 値引き 割戻しがあった 時点の課税期間で処理することになっています これは仕入側の処理についても同様です しかし その際に適用する税率は 返品 値引き 割戻しがあった 時点での税率ではなく 販売 仕入れがあった時点の税率を適用することとされています また 貸倒れについても同様に 貸倒れ時点での税率ではなく 販売時点の税率が適用されます したがって 施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) に行った商品の販売について 施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後に返品 値引き 割戻し 貸倒れがあった場合には旧税率の 5% が適用され 消費税及び地方消費税の申告書における 返還等対価に係る税額 又は 貸倒れに係る税額 の計算を行います 6. 経過措置を理解するために 次のリース取引に関するAからDまでの文章の中で 誤っているものが一つだけあります お答えください No 問題 A 指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までの間にリース契約 ( 所有権移転外ファイナンス リース取引 ) を結びリース資産の引渡しを受けた場合において 売買取引として処理し固定資産に計上した場合には リース資産の全額が課税仕入れとなり 5% の消費税率が適用されます B 中小企業が指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までの間にリース契約 ( 所有権移転外ファイナンス リース取引 ) を結びリース資産の引渡しを受けた場合 - 3 -

C D において 毎月のリース料の支払いの都度リース料として計上した場合には 課税仕入れとして施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後も 5% の消費税率が適用されます 中小企業が指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までの間にリース契約 ( 所有権移転外ファイナンス リース取引 ) を結びリース資産の引渡しを受けた場合において 毎月のリース料の支払いの都度リース料として計上した場合には 課税仕入れとして施行日前 ( 平成 26 年 3 月 31 日以前 ) の分は5% 施行日 ( 平成 26 年 4 月 1 日 ) 以後の分は 8% それぞれの消費税率が適用されます 中小企業においては 指定日の前日 ( 平成 25 年 9 月 30 日 ) までの間にリース契約 ( 所有権移転外ファイナンス リース取引 ) を結びリース資産の引渡しを受けた場合には 売買取引として譲渡対価の全額を課税仕入れに処理することも 賃貸借取引としてリース料の支払いの都度リース料を課税仕入れに処理することも どちらを選ぶことも認められています 答えは C です リース取引については リース契約を結びリース資産の引渡しを受けた時点での消費税 率を適用します キド先生のコメント 経過措置の対象となるかどうかについては 原則として その取引の 契約条項 の内容がカギとなります リース契約や資産の貸付けなどはよく行われる取引だと思いますので 今後の取引において 契約条項 をしっかりと吟味することをお勧めします 城所弘明 ( キドコロヒロアキ ) 役職 : 所長公認会計士 税理士 行政書士所属 : 城所会計事務所 プロフィール 横浜国立大学を卒業し 1980 年公認会計士及び税理士の登録 現在 日本公認会計士協会 経営研究調査会 事業承継専門部会部会長 日本商工会議所 税制専門委員会 学識委員 著書には 実践経営改善計画の進め方 ( 清文社 ) 社長さん必読! プロが教える事業承継の税金と法律 ( 東洋経済新報社 ) 専門家のための Q&A 経営承継円滑化法 事業承 - 4 -

継税制徹底活用 ( ぎょうせい ) 等がある - 5 -