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Transcription:

高感度 ZnO 紫外線センサ 岩手大学 : 柏葉安兵衛岩手県工業技術センター : 遠藤治之 ( 株 ) 岩手情報システム : 杉渕真世 ( 有 ) ライトム : 後藤俊介 1

研究背景 紫外線が人間にとって有害であることがわかってきた ( 皮膚がん 白内障 免疫力低下など ) 産業にも紫外線が広く使われるようになり 太陽光だけでなく 環境紫外線から身を守る対策が必要になった ( 殺菌 露光 UV 照射など ) そのため紫外線を検出し これを上手にコントロールして 安全対策を立てる必要がある 火災報知器の取り付け義務化の実施 安全 安価 小型な紫外線センサが必要である 2

太陽光のスペクトル 火炎特有の波長 太陽 UV-C UV-B UV-A 可視光赤外線 100 280 320 400 760 オゾン層に吸収されて地表に届かない 地表へ届く紫外線 3

一般的な紫外線センサについての 従来技術とその問題点 既に実用化されている紫外線センサとしては Si GaAsP などを用いたものがあるが 感度が主として可視部にあるため 可視光を遮断するフィルターが必要 紫外線に対する感度が低い 等の問題があり 広く利用されるまでには至っていない 解決のためには 本質的に紫外線にのみ感度がある材料 ( ワイドバンドギャップ半導体 ) を使用することである ZnO( 酸化亜鉛 ) 系材料に注目した 4

ZnO( 酸化亜鉛 ) 粉末 特徴 ワイドバンドギャップ (~3.37 ev) 安全で環境汚染が少ない昔から化粧品として使用されてきた軟膏などの医薬品白色顔料電子部品 ( バリスタ 圧電素子 透明導電膜 蛍光体など ) 添加剤 ( ゴムの加硫促進助剤 ) 安価 Zn はまた トタンなどの錆止め 黄銅などの合金材料として広く使用されている ZnO 単結晶 東京電波製 東京電波 ( 株 ) 盛岡東京電波 ( 株 ) 一戸工場で製造中 5

紫外線センサの基本構造 光導電型 : 感度は高いが時間応答速度が遅い 電極 紫外線 電極 pn 接合型 : 接合が作りにくい 感度が低い n 形または p 形半導体 紫外線 電極端子 p 形 n 形電極 ショットキー接触型 : 構造簡単 感度が高い 半透明電極 紫外線 n 形 電極 電極端子 6

ZnO 単結晶を用いたショットキー接触型紫外線センサ ( 一般的な紫外線センサ ) 電極端子 紫外線 半透明電極 1.1 mm ZnO 単結晶 低抵抗 ZnO 層 n 形 ZnO 電極 上面図 断面図 7

ZnO ショットキータイプセンサの外観 半透明ショットキー電極 ボンディングパッド TO タイプ SMD タイプ 紫外線センサ 200μm UV センサチップ センサチップ ステム 8

作製したセンサの感度特性 ( 市販品との比較 ) 0.25 Responsivity [A/W] 0.20 0.15 0.10 ZnO GaAsP 0.05 0.00 250 300 350 400 450 500 550 600 650 700 750 800 Wavelength [nm] UV-C UV -B 280 320 400 760 UV-A 可視光赤外線 9

試作品による紫外線計測例 日時 2008年4月22日11:00 場所 岩手県工業技術センター内 計測器 UVセンサモジュール UVM01 開発品 測定対象 太陽光UV 太陽光紫外線を 高精度に測定 2.4 mw/cm2 ヘッド部 UVセンサ UVM01本体 試作したモジュール外観 サイズ : 88 55 8.5 mm3 太陽光UV測定の様子 10

一般的な紫外線センサについて 新技術の特徴 従来技術との比較 ZnO 単結晶を使用し 従来技術の問題点であった可視光カットフィルター挿入が不要な紫外線センサの開発に成功した 従来から実用化されている製品に比べて十分感度が高く 特性は安定している また安全で安価な材料で製造できるので 広く使用することが可能となった 本技術の適用により製造工程が短縮できるため 製造コストが1/2~1/3 程度まで削減されることが期待される 11

火炎センサ (UV-C センサ ) 消防法の改正され 平成 18 年 6 月 1 日から新築住宅でも火災警報機の取り付けが義務化された 現在の火災警報器 煙式 フォトダイオードにより煙を感知 熱式 温度センサにより発熱を検知 火災以外から生じる情報 ( 煙 熱 光 ) に惑わされない 火災特有の情報を検出するセンサの開発が必要 280 nm より短い波長のみに感度を持つセンサの開発が必要 半導体のエネルギーバンドギャップを広げる ( バンドギャップエンジニアリング ) 12

火炎発光スペクトルの例 ( メタン 空気予混合火炎 ) 炎からの紫外線 (UV-C) 放射 新岡嵩他 燃焼現象の基礎 オーム社 p326 (2001) 13

火炎センサ (UV- C センサ ) 従来技術とその問題点 既に実用化されているものに 放電管式 ダイアモンドを用いた半導体式 があるが 放電管式は動作電圧が高く 振動に弱い 寿命が短い また半導体式は非常に高価である 等の問題があるため 広く利用されるまでには至っていない 14

ZnO よりもバンドギャップの広い半導体の作製 ZnO(3.37 ev) と (MgO:7.8 ev) の混晶 (Mg x Zn 1-x O) 薄膜を作り バンドギャップを変える 100 MgO discharge power : 200 W ZnO ターゲット ZnO 単結晶基板 MgO ターゲット Transmittance [%] 80 60 40 20 50W 0.5 Pa 50W 100W 125W ZnO-sub X: 大 斜入射 2 元同時スパッタ 0 250 300 350 400 450 Wavelength [nm] Mg x Zn 1-x O 薄膜の分光透過特性 500 15

Pt/Mg X Zn 1-X O/ZnO ショットキーダイオードの構造 半透明 Pt 電極 3nm n-zno Mg X Zn 1-X O 300 nm Pt 100 nm 反射防止膜紫外線 ボンディングパッド 半透明ショットキー電極 n-zno SiO 2 43 nm n-zno 単結晶 Mg X Zn 1-X O 薄膜 n-zno 基板 : 東京電波 製 n-zno 基板 +c 領域 c 板 ρ= 30~300Ω cm 素子断面図 オーミック電極 16

火炎センサ (UV- C センサ ) の特性 20x10-3 項目 測定値 逆方向電流 I d [A] @-10mV 7 10-13 逆方向耐圧 V B [V] 61 理想係数 n 1.3 ZnO UV-Cセンサの感度特性 UV センサチップ 感度 (A/W) 15 10 5 波長 280 nm 以下の波長に大きな感度 炎からの光 感度 (A/W) 10-2 10-3 10-4 10-5 10-6 10-7 10-8 300 地表における太陽光の到達限界 可視光 400 500 600 波長 (nm) 700 800 1 mm TO-18PKG 金属顕微鏡写真 0 250 300 350 400 450 500 550 波長 (nm) 600 650 700 750 800 17 17

火炎センサ (UV- C センサ ) 新技術の特徴 従来技術との比較 従来技術の問題点であった UV-C 領域 ( 波長 280 nm 以下 ) に大きな感度を持つ安価な火炎センサの開発に成功した 従来は 取り扱いが複雑 あるいは高価であることから使用が限られていたが 安全 安価なZnO 系材料による半導体化に成功し 感度も向上してきたため 実用化が可能となった 本技術の適用により 製造工程が短縮できるため 製造コストが1/2~1/3 程度まで削減されることが期待される 18

想定される用途 本技術を使用すると 高感度な紫外線センサが安価に製造できるので メリットが大きいと考えられる 紫外線による被害を防ぐため 小型の紫外線携帯測定器が普及し 太陽光や様々な環境の紫外線量の測定に広く使用されるだろう 各種紫外線発生装置のコントロールのために使用されるだろう また 達成されたUV-C 領域の感度特性に着目すると やがて火災警報機 燃焼状態の制御といった用途に展開していくと考えられる 19

想定される業界 想定されるユーザーセンサ製造メーカー : センサの製造紫外線照射装置メーカー : センサの利用化学 電気 機械などの各種工場 : センサの利用 ( 環境紫外線測定 監視 ) 携帯電話 時計 : センサの利用化粧品業界 : センサの利用医療機器業界 病院 : センサの利用環境科学産業 : センサの利用各家庭 公共機関 一般建物など : センサの利用 市場規模 :2012 年までに 100 億円弱までの急拡大が期待出来る 20

実用化に向けた課題 現在 一般的な紫外線センサについては 試作を終えて環境動作特性評価の段階まで開発済みである 今後 厳しい環境条件の下での実験データを取得し 使用可能な範囲の条件設定を行っていく 実用化に向けて 生産技術の開発を行う必要がある 火炎センサについては UV-C/ 可視光 (250 nm/400 nm) 及び UV-C/UV-B(250 nm/300 nm) 感度比の向上をはかる必要がある もう少し開発期間が必要である 21

企業への期待 新技術を継承して 紫外線センサの生産に取り組む企業を希望 紫外線センサの需要を積極的に開拓してくれる企業 また 紫外線センサを開発中の企業 紫外線分野への展開を考えている企業との共同研究を希望 22

本技術に関する知的財産権 発明の名称 : 光起電力型紫外線センサ 出願番号 : 特開 2007-201393 出願人 : 岩手大学 岩手県工業技術センター岩手情報システム 発明者 : 柏葉安兵衛 杉渕真世 高橋広祐 後藤俊介 遠藤治之 長谷川辰雄 泉田福典 大嶋江利子 23

お問い合わせ先 岩手大学産学官連携コーディネーター中戸川明広 TEL 019-621 - 6684 FAX 019-621 - 6892 e-mail anktgw@ iwate-u.ac.jp 24