重症急性呼吸器症候群 (SARS) 削除. 新興感染症対策を Xに新設. 5. ウエストナイル熱 空気感染する可能性があり, かつパンデミッ これらは改定版 2 刷発行当時 (2004 年 ), クになった際の透析施設の対応を Xに移行. 新興 再興感染症として問題とされてい 4. ウ

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三訂版における主な変更点 97 透析中は滅菌紙シーツ等で穿刺部を覆う. Ⅲ 3.5) 透析室従事者は手袋を着用して処置をすると記載した. 廃棄物の処理及び清掃に関する法律及び産業廃棄物の処理に係る特定施設の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律 ( 平成 12 年法律第 105 号 ) 及び廃棄

第 4 章感染患者への対策マニュアル ウイルス性肝炎の定義と届け出基準 1) 定義ウイルス感染が原因と考えられる急性肝炎 (B 型肝炎,C 型肝炎, その他のウイルス性肝炎 ) である. 慢性肝疾患, 無症候性キャリア及びこれらの急性増悪例は含まない. したがって, 透析室では HBs

2)HBV の予防 (1)HBV ワクチンプログラム HBV のワクチンの接種歴がなく抗体価が低い職員は アレルギー等の接種するうえでの問題がない場合は HB ワクチンを接種することが推奨される HB ワクチンは 1 クールで 3 回 ( 初回 1 か月後 6 か月後 ) 接種する必要があり 病院の

針刺し切創発生時の対応

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(案の2)

別紙 1 新型インフルエンザ (1) 定義新型インフルエンザウイルスの感染による感染症である (2) 臨床的特徴咳 鼻汁又は咽頭痛等の気道の炎症に伴う症状に加えて 高熱 (38 以上 ) 熱感 全身倦怠感などがみられる また 消化器症状 ( 下痢 嘔吐 ) を伴うこともある なお 国際的連携のもとに

症候性サーベイランス実施 手順書 インフルエンザ様症候性サーベイランス 編 平成 28 年 5 月 26 日 群馬県感染症対策連絡協議会 ICN 分科会サーベイランスチーム作成

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名称未設定

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42 HBs 抗原陽性で HBe 抗原陰性の変異株が感染を起こした場合は, 劇症肝炎を起こしやすいので,HBs 抗原陽性 HBe 抗原陰性血に対しても注意が必要である. なお, 透析患者では, 感染発症時にも比較的 AST(GOT),ALT(GPT) 値が低値をとること,HCV 抗体が出現しにくいこ

1

ロタウイルスワクチンは初回接種を1 価で始めた場合は 1 価の2 回接種 5 価で始めた場合は 5 価の3 回接種 となります 母子感染予防の場合のスケジュール案を示す 母子感染予防以外の目的で受ける場合は 4 週間の間隔をあけて2 回接種し 1 回目 の接種から20~24 週あけて3 回目を接種生

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日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール

横浜市感染症発生状況 ( 平成 30 年 ) ( : 第 50 週に診断された感染症 ) 二類感染症 ( 結核を除く ) 月別届出状況 該当なし 三類感染症月別届出状況 1 月 2 月 3 月 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月計 細菌性赤痢

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も 医療関連施設という集団の中での免疫の度合いを高めることを基本的な目標として 書かれています 医療関係者に対するワクチン接種の考え方 この後は 医療関係者に対するワクチン接種の基本的な考え方について ワクチン毎 に分けて述べていこうと思います 1)B 型肝炎ワクチンまず B 型肝炎ワクチンについて

一について第一に 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号 以下 感染症法 という )第十二条の規定に基づき 後天性免疫不全症候群(以下 エイズという )の患者及びその病原体を保有している者であって無症状のもの(以下 HIV感染者 という )(以下 エイズの患者等

褥瘡発生率 JA 北海道厚生連帯広厚生病院 < 項目解説 > 褥瘡 ( 床ずれ ) は患者さまのQOL( 生活の質 ) を低下させ 結果的に在院日数の長期化や医療費の増大にもつながります そのため 褥瘡予防対策は患者さんに提供されるべき医療の重要な項目の1 つとなっています 褥瘡の治療はしばしば困難

70 例程度 デング熱は最近増加傾向ではあるものの 例程度で推移しています それでは実際に日本人渡航者が帰国後に診断される疾患はどのようなものが多いのでしょうか 私がこれまでに報告したデータによれば日本人渡航者 345 名のうち頻度が高かった疾患は感染性腸炎を中心とした消化器疾患が

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目次 contents 1. はじめに 3 2. 針刺しフローチャート ( 簡易版 ) 4 針刺しフローチャート ( 詳細版 ) 5 3.HIV 曝露フローチャート 6 4. 職業的曝露の実際 7 採血および感染症検査に関する同意書 8 5. 針刺し対応マニュアル HIV 編 < 患者が HIV 抗

インフルエンザ定点以外の医療機関用 ( 別記様式 1) インフルエンザに伴う異常な行動に関する調査のお願い インフルエンザ定点以外の医療機関用 インフルエンザ様疾患罹患時及び抗インフルエンザ薬使用時に見られた異常な行動が 医学的にも社会的にも問題になっており 2007 年より調査をお願いしております

後などに慢性の下痢をおこしているケースでは ランブル鞭毛虫や赤痢アメーバなどの原虫が原因になっていることが多いようです 二番目に海外渡航者にリスクのある感染症は 蚊が媒介するデング熱やマラリアなどの疾患で この種の感染症は滞在する地域によりリスクが異なります たとえば デング熱は東南アジアや中南米で

BSL4の稼働合意について

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蚊を介した感染経路以外にも 性交渉によって男性から女性 男性から男性に感染したと思われる症例も報告されていますが 症例の大半は蚊の刺咬による感染例であり 性交渉による感染例は全体のうちの一部であると考えられています しかし 回復から 2 ヵ月経過した患者の精液からもジカウイルスが検出されたという報告

肝臓の細胞が壊れるる感染があります 肝B 型慢性肝疾患とは? B 型慢性肝疾患は B 型肝炎ウイルスの感染が原因で起こる肝臓の病気です B 型肝炎ウイルスに感染すると ウイルスは肝臓の細胞で増殖します 増殖したウイルスを排除しようと体の免疫機能が働きますが ウイルスだけを狙うことができず 感染した肝

東京大会と感染症サーベイランス ~ 普段とどこがちがうのか ~ 疾患疫学が変化する可能性 多数の訪日外国人の流入 多くのマスギャザリングイベント 事前のリスク評価に基づいたサーベイランスと対応の強化の必要性を検討する 体制構築の観点から 行政と大会組織委員会の責任範囲と協力体制の構築が必要 国内移動

2017 年 8 月 9 日放送 結核診療における QFT-3G と T-SPOT 日本赤十字社長崎原爆諫早病院副院長福島喜代康はじめに 2015 年の本邦の新登録結核患者は 18,820 人で 前年より 1,335 人減少しました 新登録結核患者数も人口 10 万対 14.4 と減少傾向にあります

2017 年 2 月 1 日放送 ウイルス性肺炎の現状と治療戦略 国立病院機構沖縄病院統括診療部長比嘉太はじめに肺炎は実地臨床でよく遭遇するコモンディジーズの一つであると同時に 死亡率も高い重要な疾患です 肺炎の原因となる病原体は数多くあり 極めて多様な病態を呈します ウイルス感染症の診断法の進歩に

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6/10~6/16 今週前週今週前週 インフルエンザ 2 10 ヘルパンギーナ RS ウイルス感染症 1 0 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 8 10 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目 )

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2. 定期接種ンの 接種方法等について ( 表 2) ンの 種類 1 歳未満 生 BCG MR 麻疹風疹 接種回数接種方法接種回数 1 回上腕外側のほぼ中央部に菅針を用いて2か所に圧刺 ( 経皮接種 ) 1 期は1 歳以上 2 歳未満 2 期は5 歳以上 7 歳未満で小学校入学前の 1 年間 ( 年

検査項目情報 インフルエンザウイルスB 型抗体 [HI] influenza virus type B, viral antibodies 連絡先 : 3764 基本情報 ( 標準コード (JLAC10) ) 基本情報 ( 診療報酬 ) 標準コード (JLAC10) 5F410 分析物 インフルエン

第14巻第27号[宮崎県第27週(7/2~7/8)全国第26週(6/25~7/1)]               平成24年7月12日

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【資料1】結核対策について

( 別添 ) インフルエンザに伴う異常な行動に関する報告基準 ( 報告基準 ) ( 重度調査 ) インフルエンザ様疾患と診断され かつ 重度の異常な行動を示した患者につき ご報告ください ( 軽度調査 ) インフルエンザ様疾患と診断され かつ 軽度の異常な行動を示した患者につき ご報告ください イン

インフルエンザ、鳥インフルエンザと新型インフルエンザの違い

アレルギー疾患対策基本法 ( 平成二十六年六月二十七日法律第九十八号 ) 最終改正 : 平成二六年六月一三日法律第六七号 第一章総則 ( 第一条 第十条 ) 第二章アレルギー疾患対策基本指針等 ( 第十一条 第十三条 ) 第三章基本的施策第一節アレルギー疾患の重症化の予防及び症状の軽減 ( 第十四条

A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 第 50 週の報告数は 前週より 39 人減少して 132 人となり 定点当たりの報告数は 3.00 でした 地区別にみると 壱岐地区 上五島地区以外から報告があがっており 県南地区 (8.20) 佐世保地区 (4.67) 県央地区 (4.67) の定点当たり報告数は

Microsoft Word - 【セット版PDF】131105_H25今冬のインフルエンザ総合対策.docx

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審査結果 平成 26 年 2 月 7 日 [ 販売名 ] 1 ヘプタバックス-Ⅱ 2 ビームゲン 同注 0.25mL 同注 0.5mL [ 一般名 ] 組換え沈降 B 型肝炎ワクチン ( 酵母由来 ) [ 申請者名 ] 1 MSD 株式会社 2 一般財団法人化学及血清療法研究所 [ 申請年月日 ]

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1 月号は以下の情報を掲載しています 1. 茨城県感染症発生動向調査事業に基づく試験検査 検出状況 1) 全数把握疾患 2) 病原体定点依頼検査その他の検査 3) 集団 ( 施設や学校等 ) 事例 月別検出件数 1) 三類 四類 五類 ( 全数把握 ) 2) 五類 ( 定点 ) その他の検査 3)

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第 88 回日本感染症学会学術講演会第 62 回日本化学療法学会総会合同学会採択演題一覧 ( 一般演題ポスター ) 登録番号 発表形式 セッション名 日にち 時間 部屋名 NO. 発表順 一般演題 ( ポスター ) 尿路 骨盤 性器感染症 1 6 月 18 日 14:10-14:50 ア

Microsoft Word - <原文>.doc

Microsoft Word - 【要旨】_かぜ症候群の原因ウイルス

<B 型肝炎 (HBV)> ~ 平成 28 年 10 月 1 日から定期の予防接種になりました ~ このワクチンは B 型肝炎ウイルス (HBV) の感染を予防するためのワクチンです 乳幼児感染すると一過性感染あるいは持続性感染 ( キャリア ) を起こします そのうち約 10~15 パーセントは

◎外国為替及び外国貿易法の一部を改正する法律

2017 年 3 月臨時増刊号 [No.165] 平成 28 年のトピックス 1 新たに報告された HIV 感染者 AIDS 患者を合わせた数は 464 件で 前年から 29 件増加した HIV 感染者は前年から 3 件 AIDS 患者は前年から 26 件増加した ( 図 -1) 2 HIV 感染者

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日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 014 年 10 月 1 日版日本小児科学会 乳児期幼児期学童期 / 思春期 ワクチン 種類 直後 6 週 以上 インフルエンザ菌 b 型 ( ヒブ )

熊本県感染症情報 ( 第 14 週 ) 県内 165 観測医の患者数 (4 月 4 日 ~4 月 10 日 ) 今週前週今週前週 インフルエンザ 百日咳 0 0 RS ウイルス感染症 10 8 ヘルパンギーナ 6 5 咽頭結膜熱 A 群溶血性連鎖球菌咽頭炎 感染性胃腸炎

両面印刷推奨 <4 種ウイルス疾患 ( 麻疹 風疹 水痘 流行性耳下腺炎 ) フローチャート> 医療機関の記録または母子手帳でワクチンを接種したことが A B C 2 回確認できる 1 回確認できる 全く確認できない D または E のどちらかを選ぶ D E 前回接種より少なくとも 1 ヶ月以上あけ

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

第51回日本小児感染症学会総会・学術集会 採択結果演題一覧

事務連絡 令和元年 6 月 21 日 ( 公社 ) 岡山県医師会 ( 一社 ) 岡山県病院協会 御中 岡山県保健福祉部健康推進課 手足口病に関する注意喚起について このことについて 厚生労働省健康局結核感染症課から別添のとおり事務連絡が ありましたので 御了知いただくとともに 貴会員への周知をお願い

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1. 医薬品リスク管理計画を策定の上 適切に実施すること 2. 国内での治験症例が極めて限られていることから 製造販売後 一定数の症例に係るデータが集積されるまでの間は 全 症例を対象に使用成績調査を実施することにより 本剤使用患者の背景情報を把握するとともに 本剤の安全性及び有効性に関するデータを

今週前週今週前週 2/18~2/24 インフルエンザ ヘルパンギーナ 4 4 RS ウイルス感染症 流行性耳下腺炎 ( おたふくかぜ ) 7 4 咽頭結膜熱 急性出血性結膜炎 0 0 A 群溶血性レンサ球菌咽頭炎 流行性角結膜炎 ( はやり目

Microsoft PowerPoint - 感染対策予防リーダー養成研修NO4 インフルエンザ++通所

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールの主な変更点 2014 年 1 月 12 日 1)13 価結合型肺炎球菌ワクチンの追加接種についての記載を訂正 追加しました 2)B 型肝炎母子感染予防のためのワクチン接種時期が 生後 か月 から 生直後 1 6 か月 に変更と なりました (

3-2 全国と札幌市の定点あたり患者報告数の年平均値流行状況の年次推移を 全国的な状況と比較するため 全国と札幌市の定点あたり患者報告数の年平均値について解析した ( 図 2) 全国的には 調査期間の定点あたり患者報告数の年平均値は その年次推移にやや増減があるものの大きな変動は認められなかった 札

インフルエンザ施設内感染予防の手引き

さらに 職場における感染防止対策の検討を行うに当たっては 産業医等の助 言を受けることや 衛生委員会において対策を審議するなど 労働安全衛生法上 の安全衛生管理体制を活用し 実施していくことが望まれます Q2 発熱や呼吸器症状等のインフルエンザ様症状を呈した労働者にはどのような注意をすればよいですか

顎下腺 舌下腺 ) の腫脹と疼痛で発症し そのほか倦怠感や食欲低下などを訴えます 潜伏期間は一般的に 16~18 日で 唾液腺腫脹の 7 日前から腫脹後 8 日後まで唾液にウイルスが排泄され 分離できます これらの症状を認めない不顕性感染も約 30% に認めます 合併症は 表 1 に示すように 無菌

定点報告疾患 ( 定点当たり報告数の上位 3 疾患の発生状況 ) (1) インフルエンザ 第 51 週のインフルエンザの報告数は 1025 人で, 前週より 633 人多く, 定点当たりの報告数は であった 年齢別では,10~14 歳 (240 人 ),7 歳 (94 人 ),8 歳 (

国際的な人の移動の活発化に伴い 国内での感染があまり見られない感染症について 海外から持ち込まれる事例が増加している デング熱などの蚊が媒介する感染症 ( 以下 蚊媒介感染症 という ) についても 海外で感染した患者の国内での発生が継続的に報告されている 我が国においては 平成二十六年八月 デング

都道府県単位での肝炎対策を推進するための計画を策定するなど 地域の実情に応じた肝炎対策を推進することが明記された さらに 近年の状況等を踏まえ 平成 28 年 6 月に基本指針の改正を行い 肝炎対策の全体的な施策目標を設定すること等が追記された 都は 肝炎をめぐる都内の状況や基本指針の改正を踏まえ

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48小児感染_一般演題リスト160909

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02別添:日本脳炎ワクチン接種に関するQ&A[H28.3月版]

Microsoft Word - H300717【プレスリリース】夏休みの感染症対策について

通常の市中肺炎の原因菌である肺炎球菌やインフルエンザ菌に加えて 誤嚥を考慮して口腔内連鎖球菌 嫌気性菌や腸管内のグラム陰性桿菌を考慮する必要があります また 緑膿菌や MRSA などの耐性菌も高齢者肺炎の患者ではしばしば検出されるため これらの菌をカバーするために広域の抗菌薬による治療が選択されるこ

Transcription:

三訂版における主な変更点 101 汚染物の取り扱い 家庭でも可能な消毒法を例示. IV HIV VI HIV( 五類 全数報告 ) 2. 感染患者対策 1) エイズ拠点医療機関の利用を追加記載. 5. 参考資料 内容更新. V MRSA 4.MRSA 感染者の移送 VI 結核 2. 感染患者対策 3. サーベイランス 4. 患者教育 3) 拡大防止のためにマスク着用 V IMRSA( 五類定点基幹病院報告 ) 1. 感染経路 1) 大部分は保菌者だが内因性に感染症が起きる,3) 保菌者が上気道炎を起こした際の注意を記載. 2. 感染症患者およびキャリアに対する対策接触予防策が必要となる場合を記載. 4.MRSA 感染症患者の移送保菌者には適応しない趣旨に変更. 5. 患者教育可能なら手洗い 咳エチケットなど, 患者自身を感染対策に参加させるという意識付けを追加し, 不治でないことを明示. V I 結核 ( 二類全数報告 ) 2. サーベイランス 3. 感染患者対策の順に変更. 診断法にクオンティフェロン TG-2B を追加. 4. 患者教育 3) サージカルマスク着用に変更. V I その他の感染症 IX その他の感染症 2. バンコマイシン耐性腸球菌 (VRE) 2. バンコマイシン耐性腸球菌 (VRE) ( 五類 全数報告 ) バンコマイシンの偽膜性大腸炎に対する第一選択薬としての使用を控える 削除 3. インフルエンザ 3. インフルエンザ ( 五類インフルエン ザ定点医療機関報告 ) 感染経路と予防策のみ記載 病原体の特徴 診断 環境対策の要点 治 療を追加.

102 4. 重症急性呼吸器症候群 (SARS) 削除. 新興感染症対策を Xに新設. 5. ウエストナイル熱 空気感染する可能性があり, かつパンデミッ これらは改定版 2 刷発行当時 (2004 年 ), クになった際の透析施設の対応を Xに移行. 新興 再興感染症として問題とされてい 4. ウエストナイル熱 デング熱 日本脳 た疾患である. 炎などの蚊咬媒介感染症 ( 四類 全数報告 ) 蚊咬媒介感染対策のみ記載. 6. その他の感染症 5. その他の感染症 感染症情報入手先として, 非会員にも開放 されているインターネットホームページを 追加記載. X 新興感染症の広範な流行が見られた際 の透析施設の対応 新設. V I 非感染患者の予防措置 2. インフルエンザ HA ワクチン 18 才以上には下記の量 (0.5ml) 接種回数は 2 回 XI 非感染患者の予防措置 1.HB ワクチンワクチンの追加基準 (HBs 抗体が CLEIA 法で 10.0mIU/ml 未満 ) を記載. 2. インフルエンザ HA ワクチン 13 才以上には下記の量 (0.5ml) に訂正接種回数は 2 回の方が望ましいに変更. IX 務 医師から都道府県知事への届出義 X I 医師から都道府県知事への届出義務感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の 2007 年改正に準拠し, 届出感染症の分類変更を行なった. 結核はこの二類に分類され, 結核予防法は廃止された. 附. 感染症の届出様式 削除. 保健所もしくはホームページからの入手法のみ記載. 様式の変更が頻回にあり UpDate ためである. ご了解を. 第 5 章 1. ウイルス肝炎の病原ウイルスには, 1. ウイルス肝炎の病原ウイルスには, 経

三訂版における主な変更点 103 経口感染する A 型,E 型肝炎ウイルス 口感染する A 型,E 型肝炎ウイルスと, と, 血液を介して感染する B 型,C 型, 主として血液を介して感染する B 型,C D 型肝炎ウイルスがある. 型,D 型肝炎ウイルスがある. 2. 検査項目および頻度とその対応 1) 定期健康診断労働者が 50 人以上の事業所に, 厚生労働省 ( 労働基準監督署 ) が健康診断結果の報告を義務づけている. したがって 50 人未満の医療機関でもこの 1 年 1 回の健康診断を施行することは施設の質を高め, 時には医療資源の節約も考えられる. 第 4 章 Iで述べられている 感染対策委員会 を設置し, スタッフの健康診断の計画, 施行, 結果に対して積極的に関与すべきである. 2. 検査項目および頻度とその対応 1) 定期健康診断労働安全衛生法により, 定期健康診断は従業者数にかかわらず実施しなければならない. そして常時 50 人以上の従業者のいる医療機関は 1 年 1 回の定期健康診断結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならないし,50 人未満の医療機関では労働基準監督署に提出する必要はないが健康診断の結果に基づいた健康診断個人票を作成し 5 年間保存しなければならない. 従って第 4 章 Iで述べられている 感染対策委員会 を設置し, 個人情報保護法に注 意してスタッフの健康診断の結果, 施行, 結果に対して積極的に関与するのも良い. 肝機能 :ALT(GPT),AST(GOT), 肝機能 :ALT(GPT),AST(GOT), γgtp( はγGTP は 35 歳を除く,40 γgtp 歳未満は省略可 ) 血中脂質 : 血清総コレステロール, 血中脂質 : 血清総コレステロール, HDL コレステロール, 血清トリグリセラ HDL コレステロール, 血清トリグリセライド ( 血清トリグリセライドは 35 歳 イド 血糖 (HbA1c でも可 ) を除く 40 歳未満では省略可 ),,, について (35 歳を除く 40 血糖 (35 歳を除く 40 歳未満で省略 歳未満省略可 ) 可 ) I 感染に関連する事故時 ( 針刺し事故など ) の対応 I 感染に関連する事故時 ( 針刺し事故など ) の対応 追加 1. 針刺し事故を起こした場合の一般的対応 1) 搾り出すようにして石鹸で洗い流水で

104 洗い流す. 2) 傷口を消毒する. 3) 上司に報告する. 4) 血液汚染事故報告書 等を感染対策委員会に提出する. 5) 汚染源をはっきりさせ,2~3 日以内に汚染源患者と被事故者の採血をして血清を保存する. 6) その後も月 1 回の採血をするなど, 継続的にフォローする. 1.HBV 感染事故 2.HCV 感染事故 3.HIV 感染事故 4.ATLV 感染事故 2.HBV 感染事故 3.HCV 感染事故 4.HIV 感染事故 5.ATLV 感染事故 5. その他の感染症 ( 特に結核 ) 発生時の対応 1) ツベルクリン反応の実施 ( スタッフの希望者 ) 6. その他の感染症 ( 特に結核とインフルエンザ ) 発生時の対応 結核 1) ツベルクリン反応の実施 ( スタッフの ツベルクリン反応の二段階検査法を行う. 希望者 ) これにより陰性または疑陽性であった者は 3ヶ月後の早い時期にツ反応検査を再度実施する.3ヶ月後のツ反応の発赤径が 10mm 以下の場合は陰性. 発赤径 30 mm 以上あり, かつ二段階検査法実施時の反応よりもおおむね 10mm 以上大きくなった場合には, 喀痰,CRP, 血沈の検査, 胸部 X 線撮影を実施する. ツベルクリン検査 (1 回目 ) ツベルクリン反応の二段階検査法を行う. これにより陰性または疑陽性であった者は 3ヶ月後の早い時期にツ反応検査を再度実施する.3ヶ月後のツ反応の発赤径が 10 mm 以下の場合は陰性. 発赤径 30mm 以上あり, かつ二段階検査法実施時の反応よりもおおむね 10mm 以上大きくなった場合には, 喀痰,CRP, 血沈の検査, 胸部 X 線撮影を実施する. 2 週間 ツベルクリン反応 (1 回目 ) ツベルクリン検査 (2 回目 ) 2 週間 ( 陰性 (-) および疑陽性 (±) 者 ) ツベルクリン反応 (2 回目 ) 3ヶ月後 ( 陰性 (-) および疑陽性 (±) 者 ) ツベルクリン検査 3ヶ月後 ツベルクリン反応

三訂版における主な変更点 105 判定 判定なお, 必要があればツベルクリン反応よりも優れた検査法であるクオンティフェロン TB-2G をもちいてもよい. 追加 インフルエンザ 適切な日常の健康管理により発症を予防する. ⅰ) 過労を避け, 十分な休養と適切な食事管理で免疫力低下を予防する. ⅱ) 日常のうがい, 手洗い, 外出時のマスク使用等を徹底し予防を心掛ける. ⅲ) インフルエンザ流行前 (12 月中旬まで ) のワクチン接種を行う事が望ましい. 通常, インフルエンザ HA ワクチン 0.5ml を 1 回皮下注 ( 必要があれば 2 回目を追加 ). 適切な方法により地域のインフルエンザ流行情報を把握する. ( 国立感染症研究所の感染症情報センターや, 厚生労働省の HP 等を参考とする ) インフルエンザを疑う以下の症状があった場合には, 迅速診断用キット等にて早期診断に努める. ⅰ) インフルエンザ流行期における 38 以上の発熱 ⅱ) 突然の頭痛, 全身倦怠感, 筋肉痛, 関節痛などの出現 ⅲ) これらに引き続き咳, 鼻水などの急性上気道炎症状 48 時間以内であれば抗ウイルス薬を投与する.

106 第 6 章 I 感染に関するスタッフ教育の基本 I 定期的なスタッフ教育 I 全ての医療機関における医療安全体制の確保平成 18 年 6 月 21 日付けで交付された 良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律 ( 平成 18 年法律第 84 号 ) により義務付けられた院内感染対策事項を記述した. これに伴い節番号が変更した. I 定期的なスタッフ教育具体的なスタッフ教育項目を追加した. IIV VI 感染症教育 IV V VI 感染防止教育とした.