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別紙 1 法人契約の がん保険 ( 終身保障タイプ ) 医療保険 ( 終身保障 タイプ ) の保険料の取扱いについて の一部改正案等の概要 1 改正等の背景がん保険 ( 終身保障タイプのものに限ります 以下同じです ) は 保険期間の前半において支払う保険料の中に前払保険料が含まれておりますが 法令

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長割り定期 の特長 歳までの長期保障 事業保障対策資金に 経営者の皆様に長期保障をご用意しました 3,000 経営者の皆様に長期保障をご用意しました 万円以上の場合 高額割引制度が適用されます 3,000 万円以上の場合 高額割引制度が適用されます 退職慰労金 死亡退職金のご準備に

- 3 - 村上喜堂 村上喜堂 法人契約の がん保険 ( 終身保障タイプ ) 医療保険 ( 終身保障 タイプ ) の保険料の取扱いについて ( 平成 13 年 8 月 8 日付企第 250 号照会に対する回答 ) 法人契約の がん保険 ( 終身保障タイプ ) 医療保険 ( 終身保障 タイプ ) の保

の合計 ( ただし 20 歳以上 60 歳未満の期間 ) なお 保険料免除期間がある場合 本人は保険料を支払っていなくても 一定の期間が分子に加算される A さんの場合 保険料納付済月数は 国民年金保険料納付済期間 35 月 + 厚生年金保険被 保険者期間 398 月 + 厚生年金保険被保険者期間

経営者が最低限知っておきたい! 役員給与の税務 Ⅱ

生命保険を活用した相続対策 1. 課税関係 生命保険金は 保険料負担者と保険金受取人が税務上のポイントとなっています 死亡保険金の一般的な契約 方法とその課税関係は 以下の通りです 保険契約者被保険者保険金受取人課税関係納税義務者関連法令 父 母 父 ( 被相続人 ) 母又は子供 相続税 ( みなし

第 2 問問 4 2 < 遺族に必要な生活資金等の総額 > 生活費 30 万円 50% 12 カ月 29 年 =5,220 万円 死亡整理資金( 葬儀費用等 ) 200 万円 緊急予備資金 300 万円 住宅ローンについては団体信用生命保険に加入しているので計算に含めない合計 5,220 万円 +2

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スライド 1

中小企業の退職金制度への ご提案について

長としくみ24 特1 普通終身保険 / 普通終身保険 ( 低解約返戻金型 ) 新ながいきくん ( 定額型 ) 新ながいきくん ( 定額型 )( 低解約返戻金プラン ) 1しおり 41P 参照 基本契約の保障内容 2しおり 46P 参照 特約の保障内容 契約の目的 商品の特長 1 一生涯にわたって 万

医療法人化のすすめ.xdw

ご自身の加入限度額は? 加入条件 お さまの 性 自 者 年金 者種 1 者 に確定 年金や 確定拠出年金 ( 型 ) がない 確定拠出年金 ( 型 ) に加入している 2 者 加入できる 確定 年金がある 者 基本的には 60 歳未満のすべての方 にご加入いただけます 国民年金を免除されている方等


99年9月

無配当終身保険

平成19年度市民税のしおり

長としくみ25 特 しくみ図 定額型終身保険 新ながいきくん ( 定額型 ) 基準保険金額,000 に加入の場合 年 年 6 カ月 基本保障,000 生しおり 78P 参照 契約者配当金,000 定額型終身保険 ( 低型 ) 新ながいきくん ( 定額型 低プラン ) 基準保険金額,000 に加入の場

税務調査      業種別・狙われるポイント

A. 受贈者に一定の債務を負担させることを条件に 財産を贈与することを 負担付贈与 といいます 本ケースでは 夫は1 妻の住宅ローン債務を引き受ける代わりに 2 妻の自宅の所有権持分を取得する ( 持分の贈与を受ける 以下持分と記載 ) ことになります したがって 夫は1と2を合わせ 妻から負担付贈

Ⅰ 2012 年 4 月 2 日以降販売している主な商品 1 保険金額等を 減額 する場合 終身保険 養老保険 保険契約 保険金額 特定損傷保険給付金額 ( 他の保険契約との組み合わせが必要となります ) 減額時における被保険者の年齢 ( 満年齢で計算し 1 年未満の端数は切捨てて計算します ) が


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Microsoft Word - 個人住民税について(2018~2022)

はじめに 会社の経営には 様々な判断が必要です そのなかには 税金に関連することも多いでしょう 間違った判断をしてしまった結果 受けられるはずの特例が受けられなかった 本来より多額の税金を支払うことになってしまった という事態になり 場合によっては 会社の経営に大きな影響を及ぼすこともあります また

生命保険は資産運用・資産形成にも使える~拠出時の生命保険料控除と、資産形成の動機づけに着目する

問 3 1 〇 2 〇 3 問 4 18,244( 万円 ) 2 3,356 ( 万円 ) 3 4,620 ( 万円 ) 金基金に加入する場合は 国民年金の付加保険料の納付をやめる手続が必要となります ⅲ) 小規模企業共済制度 小規模企業共済制度は 個人事業主が廃業等した場合に必要となる生活資金を準

Microsoft Word 年度 第3回D-WEB研修シート 2/17/ /JQ30N281/1/1/1/0

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平成 29 年 1 月度実施実技試験 ( 保険顧客資産相談業務 ) 73

3. 改正の内容 法人税における収益認識等について 収益認識時の価額及び収益の認識時期について法令上明確化される 返品調整引当金制度及び延払基準 ( 長期割賦販売等 ) が廃止となる 内容改正前改正後 収益認識時の価額をそれぞれ以下とする ( 資産の販売若しくは譲渡時の価額 ) 原則として資産の引渡

障保険 ( 祝金付終身保険型 ) 個人年金保険 (93) 新個人年金保険 個人年金保険 連生終身保険 特定疾病保障終身保険 5 年ごと利差配当付終身保険 5 年ごと利差配当付連生終身保険 5 年ごと利差配当付特定疾病保障終身保険 5 年ごと利差配当付介護年金保障定期保険 5 年ごと利差配当付介護年金

1 夫が亡くなったとき 40 歳以上 65 歳未満で 生計を同じくしている子がいない妻 2 遺族厚生年金と遺族基礎年金を受けていた子のある妻 (40 歳に達した当時 子がいるため遺族基礎年金を受けていた妻に限る ) が 子が 18 歳到達年度の末日に達したため 遺族基礎年金を受給できなくなったとき


「生命保険料控除制度」

第 2 章 リスク管理 2. 保険制度と契約者保護制度 保険契約者保護機構 保険会社破綻時の契約者保護が目的 国内で営業する全ての生命保険会社 損害保険会社に加入が義務づけ 救済保険会社への資金援助 少額短期 共済は 外資系でも 民営化後のかんぽ生命も 支払補償制度 破綻時の責任準備金の補てん 将来

20年度「応用課程・ビデオ問題」

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問 2 1 〇 3 〇問 ,347( 円 ) 21,459,005 ( 円 ) < 賃金低下率 > < 支給率 > 61% 以下 15% 65% 10.05% 70% 4.67% 75% 以上 0% 1 適切 適切 A さんが厚生年金保険の被保険者でなくなった 場合 妻 B さんは 60

特別障害者一人につき 75 万円を所得から控除することができます 障害者控除は 扶養控除の適用がない16 歳未満の扶養親族を有する場合においても適用されます ⑶ 心身障害者扶養共済掛金の控除 P128 条例の規定により地方公共団体が実施するいわゆる心身障害者扶養共済制度による契約で一定の要件を備えて

生命保険料控除の改正について(概要)

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例題 1 下記の事項につき ア ~ エのうち正しいものを 1 つ 選んでください 所得税および住民税の生命保険料控除 地震保険料控除についてア. 平成 23 年 12 月締結契約で 一般生命保険料の年間正味払込保険料が75,000 円の場合 この契約に係る所得税の生命保険料控除額は 38,750 円

[2] 株式の場合 (1) 発行会社以外に譲渡した場合株式の譲渡による譲渡所得は 上記の 不動産の場合 と同様に 譲渡収入から取得費および譲渡費用を控除した金額とされます (2) 発行会社に譲渡した場合株式を発行会社に譲渡した場合は 一定の場合を除いて 売却価格を 資本金等の払戻し と 留保利益の分

1 商品概要 (1) しくみ ( ) 保険料払込期間 20 年 月掛 払込期間中の当社所定の為替レートを一定と仮定した場合 ためる のこす うけとる ( 注予定利率計算基準日 4) における予定利率が最低保証予定利率を上回った場合 ( 災害 ) 死亡保険金額が増加します 契約から一定期間の解約返戻金


Microsoft Word - 個人住民税について

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1: とは 居住者の配偶者でその居住者と生計を一にするもの ( 青色事業専従者等に該当する者を除く ) のうち 合計所得金額 ( 2) が 38 万円以下である者 2: 合計所得金額とは 総所得金額 ( 3) と分離短期譲渡所得 分離長期譲渡所得 申告分離課税の上場株式等に係る配当所得の金額 申告分

確定拠出年金向け説明資料 スミセイのスーパー積立年金 (10 年 ) 確定拠出年金保険 ( 単位保険別利率設定型 /10 年 ) 商品提供会社 : 住友生命保険相互会社 運営管理機関 : 労働金庫連合会 本商品は元本確保型の商品です 1. 基本的性格 払込保険料は 毎月 1 日に新たに設定される保険

上乗部分Q1. 基金制度のどの給付区分が分配金の対象となるのか A1 基金の給付区分は 国の厚生年金の一部を代行している 代行部分 と 基金独自の 上乗部分 から構成されています 代行部分は 解散により国に返還され 解散後は国から年金が支給されますので 分配金の対象となるのは基金独自の上乗部分となり

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令和元年 10 月改定 無配当初期災害保障低解約返戻金型逓増定期保険 必ずご確認ください 法人で加入をご検討される場合 法人向け保険商品のご検討に際してご留意いただきたいこと を参照のうえ 税務取扱についてご留意すべき事項をご確認ください

役員の債務保証料 1. 概要オーナー社長の場合は 自社の銀行借入金に代表者個人が連帯債務保証をしている場合があります このような場合は 法人からオーナー個人に債務保証料 ( 信用保証料 ) を支払うことが出来ます 当然 会社では法人税の計算上で損金計上することが出来ます 2. 注意点 (1) 債務保

特定退職金共済のご案内 従業員さんの退職金のご用意を 特定退職金共済制度に入ると具体的にどういうメリットがあるの? 従業員さんの処遇向上 及び福利厚生の改善 特定退職金制度に加入すると 共済制度加入 による効果 従業員さんが安心して 長期に働く未来を創る! 健全な経営 従業員の 安心 による意欲の向

平成 31 年度 ( 平成 30 年分 ) 所得控除 雑損控除 納税義務者又はその者と生計同一の配偶者 その他親族が有する資産について 災害 盗難 横領によ る住宅 家財 現金の損害一定額 控除計算 A B いずれか多い方の金額 A:( 損失額 - 保険金等による補てん額 )-( 総所得金額等の合計

NEWS RELEASE The Miyazaki Bank, Ltd. M 平成 20 年 2 月 25 日 平成 20 年 11 月 28 日 各 位 株式会社宮崎銀行 保険商品ラインナップの充実について ~ 明治安田生命保険相互会社 2 つの思いやり介護と終身 第一フロンティア生命保険株式会社

下では特別償却と対比するため 特別控除については 特に断らない限り特定の機械や設備等の資産を取得した場合を前提として説明することとします 特別控除 内容 個別の制度例 特定の機械や設備等の資産を取得して事業の用に供したときや 特定の費用を支出したときなどに 取得価額や支出した費用の額等 一定割合 の

確定給付企業年金制度のご案内 ━ 大阪府電設工業企業年金基金のご案内 ━

Ⅰ 年の中途で行う年末調整の対象となる人 年末調整は 原則として給与の支払者に 給与所得者の扶養控除等 ( 異動 ) 申告書 ( 以下 扶養控除等申告書 といいます ) を提出している人について その年最後に給与の支払をする時に行うことになっていますので 通常は12 月に行うこととなりますが 次に掲

平成 25 年度決算に基づく社員率 個人保険および個人年金保険の 金 (=1+2 この額がマイナスとなる場合はゼロとします ) 各年度の責任準備金に以下の利差益率を乗じた額の合計を基準とした額 ( 例示 ) 平成 11 年度契約 ( 予定利率 2.15 %) の利差益率の推移 平

特別勘定運用レポートをご覧いただくにあたって 当資料をご覧いただく際にご留意いただきたい事項 当資料はご契約者さま等に対し 三井住友海上プライマリー生命のえがお ひろがる 積立金自動移転特約付通貨選択一般勘定移行型変額終身保険 の特別勘定および特別勘定が主たる投資対象とする投資信託の運用状況を開示す

平成 29 年 5 月 3 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 保険顧客資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 番号 問 1 問 2 問 3 正解 配点 3 点 4 点 3 点 < 問 1> 正解 1 1) の語句の組み合わせが正しい 1 老齢基礎年金の年金額は 20 歳から 60

労働法令のポイント に賞与が分割して支払われた場合は 分割した分をまとめて 1 回としてカウントし また 臨時的に当該年に限り 4 回以上支払われたことが明らかな賞与については 支払い回数にカウントしない ( 賞与 として取り扱われ に該当しない ) ものとされている 本来 賞与 として取り扱われる

定期金に関する権利の評価(定期金給付事由が発生しているもの)

年金制度のポイント

(4) 今月下旬に所得税法施行令を改正するとともに 法令解釈通達を発遣し 上記のとおり 保険年金 に係る所得税の取扱いを変更いたします 取扱い変更後 所得税の還付の手続きが可能となります なお 納税者の方々には 次の点にご注意いただく必要があります 所得税が納めすぎとなっていた場合の還付手続きには

平成 28 年 9 月 3 級 FP 技能検定 / 実技試験 < 保険顧客資産相談業務 > 解答と解説 第 1 問 番号 問 1 問 2 問 3 正解 配点 3 点 4 点 3 点 < 問 1> 正解 1 1) が正しい 老齢基礎年金の年金額は 20 歳から 60 歳になるまでの 40

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< 所得控除の詳細 > 1 所得控除額計算一覧表 控除名 控除の詳細 控除額町県民税 控除額 参考 所得税 次の イ と ロ のい 次の イ と ロ のい ずれか多い方の金額 ずれか多い方の金額 災害や盗難等により 本人や本 イ ( 損害金額 - 保険 イ ( 損害金額 - 保険 雑損控除 人と同一

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内容 共済会の新しい会計処理が適用される施設及び事業所とは? 重要用語の解説仕訳の要点移行処理の仕方留意点 2

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国民年金基金は国民年金の第1号被保険者(自営業の方やフリーで働く方、およびその配偶者の方)の保険料を納めている方で、20歳以上60歳未満の方が加入することができます

公的年金からの特別徴収制度の見直しについて ( 平成 28 年 10 月以降適用 ) 公的年金からの特別徴収制度の見直しが行われ 平成 28 年 10 月以降に実施 される特別徴収より 下記のとおり制度が改正されました 1 特別徴収税額の算定方法の見直し 年間の公的年金からの特別徴収税額の平準化を図

の特徴 保障準備と将来に向けての資金づくりに バランスの良いプランニングが可能です 万一の場合の 事業保全資金や死亡退職金 弔慰金などの財源を準備できます 企業を支える経営者 役員等が万一の場合に 保険金をご活用いただくことにより 事業保全資金の財源を準備し 経営の安定を支えます 会社への貢献にふさ

平成 27 年度決算に基づく社員率 個人保険および個人年金保険の [ 販売名称 :W ステージ等 ] 金 (=1+2 この額がマイナスとなる場合はゼロとします ) 平成 27 年度決算に基づく単年度分について 金 (=1+2 この額がマイナスとなる場合はゼロとします ) 平成 27 年度決算に基づく

スライド 1

新逓増定期保険の特徴 Point 1 Point 2 Point 3 一定の保険料で 保険金額が基本保険金額の 5 倍を限度に逓増しますので 企業の発展を担う経営者にふさわしい保障をご準備いただけます 基本保険金額は 最高 2 億円までご加入いただけます 解約時には 解約払戻金をお受取りいただけます

2 3 当会社は 転換日から 10 年間 保険料払込みのつど 当会社の定める方法により転 換価格を分割して転換後保険契約の責任準備金に振り替えます 当会社は 転換価格残額を当会社の定める率の利息を付けて積み立てておきます 当会社の定める率の利息 お取扱いの際の率によります 第 3 条転換日から 10

あさか野子育て_2018

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講演など 2007 年 12 月サラリーマン流不動産投資道場主催サラリーマン大家に語る! 不動産投資にまつわる 税金 と 節税 の話 2008 年 2 月 不動産投資でお金を残す税金塾 Vol.1 青色申告 2008 年 3 月 不動産投資でお金を残す税金塾 Vol.2 消費税還付 2008 年 5

自己株式の消却の会計 税務処理 1. 会社法上の取り扱い取得した自己株式を消却するには 取締役会設置会社の場合は取締役会決議が必要となります ( 会 178) 取締役会決議では 消却する自己株式数を 種類株式発行会社では自己株式の種類及び種類ごとの数を決定する必要があります 自己株式を消却しても 会

FX取引に係る確定申告について

解約返戻金抑制型家族収入保険 ( 高度障害療養加算型 ) ( 無配当 ) 万一の場合 毎月一定額の年金で 遺されたご家族の生活を保障 特長 1 毎月一定額をお支払いします 死亡された場合は 年金受取人に家族年金を 所定の高度障害状態に該当された場合は 被保険者に高度障害年金を 保険期間満了時 * ま

Microsoft Word - 【研17-328①/税理士推進課】2018年度 第1回研修シート.doc

目 次 問 1 法人税法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 1 問 2 租税特別措置法における当初申告要件及び適用額の制限に関する改正の概要 3 問 3 法人税法における当初申告要件 ( 所得税額控除の例 ) 5 問 4 法人税法における適用額の制限 ( 所得税額控除の例 ) 6

* 老齢基礎年金の額および付加年金の額 444 月 780,100 円 +200 円 138 月 749,200 円 480 月 < 問 2> 正解 2 1) 適切 国民年金基金には 47 都道府県に設立された 地域型基金 と 25 の職種別に設立された 職能型基金 の 2 種類があり 国民年金の第

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平成19年度分から

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2/5 ヘ ーシ Q1. 年金通算とは何ですか? A. これまで各企業や基金では 加入者の老後の安定の一助となるよう さまざまな年金制度をつくり運営してきました しかし 従来の終身雇用を前提とした制度では 現代のライフスタイルに対応することが難しくなってきています 転職など雇用の流動化に対応し これ

e-PAP確定申告_【電子申告】第3者作成書類の添付省略

「図解 外形標準課税」(仮称)基本構想

[2] 財務上の影響 自己株式を 取得 した場合には 通常の有価証券の Ⅰ. 株主資本 ように資産に計上することはせず 株主との間の資本取 1. 資本金 引と考え その取得原価をもって純資産の部の株主資本 2. 資本剰余金 (1) 資本準備金 から控除します そのため 貸借対照表上の表示は金額 (2

こども保険の満期金類焼者への損害賠償金 2 18 年 2 月号 次のような内容の こども保険 に加入しています このこども保険においては 契約上 被保険者が一定の年齢に達した場合 教育資金又は満期保険金が支払われることとされています このこども保険における教育資金及び満期保険金に係る所得区分はどのよ

Transcription:

経営者が最低限知っておきたい! 生命保険等の税務

はじめに 中小企業における経営の成否は 経営者の能力と人望にかかっていますので 経営者の死亡などの万一のリスクに備える必要があります 加えて 従業員に万一の事態があった場合にも 会社にとっては非常に大きなリスクとなることから 従業員に関する万一の事態へのリスクヘッジも経営には必要です これらのリスクを防止するためには 生命保険などの保険の活用が有効です このような事情 を踏まえ 法人税においては 生命保険などの支払保険料は事業上必要なものであるため 原則 として経費になるとされています ところで 生命保険は経営のリスクヘッジに止まらず 養老保険などには貯蓄性があることから 経営者が退任する際 巨額の費用負担が必要になる役員退職金の準備にも活用することができます このため 節税を図りながら 将来のリスクを大きく軽減させることができる生命保険は 中小企業の節税を考える上で最高のツールの一つです 反面 生命保険は 使い方によっては妥当とは言い難い節税にもつながりますので 国税はしばしば取扱いを見直しています その結果 保険の税務は非常に複雑になっていますので 落とし穴も多く 保険会社や税理士のお墨付きがあるから大丈夫 と安易に考えてしまうのは非常に危険です 本テキストはこの問題意識に立ち 中小企業の経営者にとって最低限必要になる生命保険の税務の取扱いについてまとめたものです 事業のリスクヘッジのためには 生命保険を積極的に活用する必要がありますので 生命保険を更新したり 新しく契約を結んだりするような場合には 本テキストを読みながら慎重に対応してください 本テキストが 皆様のビジネスにとってわずかなりともお役に立つのであれば これに勝る喜 びはありません 目次 Ⅰ 生命保険等の税務の基礎知識 Ⅱ その他の留意点 注意点 本小冊子は 平成 27 年 9 月 1 日現在の法令等に基づいて作成されております 今後の税制改正等により 本小冊子の内容等の 全部または一部につき 変更があり得ますので ご注意ください

Ⅰ 生命保険等の税務の基礎知識 Q1 < 生命保険等の種類と考え方 > 役員や従業員を被保険者とする 法人契約の生命保険を検討していますが いろいろと種類があり どれを選択すればいいのか分かりません 生命保険の種類によっても税金の取扱いが異なると思いますが どのように考えればいいのでしょうか? A1 < 養老保険 定期保険 終身保険の 3 種類の区分で考える > 生命保険は 大きく分けて養老保険 定期保険 終身保険の 3 種類に区分されるとい われています このため これら 3 つの種類に区分して考えると分かりやすいです 解説 生命保険と一言で言っても 多様な商品がありますので どのようなメリットとデメリットがあるか 非常に分かりにくいといえます しかし 生命保険の種類は大きく分けて養老保険 定期保険 終身保険のいずれかになるといわれており この区分に応じて保険商品を考えると分かりやすいです 1 養老保険 養老保険とは 保険期間が決まっている 有期保険 のうち 保険期間中に被保険者が死亡した場合には死亡保険金が支払われ また満期まで生存していた場合には 満期保険金も支払われる保険をいいます 養老保険は死亡保険金かつ満期保険金がある保険であり 貯蓄性が高い保険といわれています 加えて 貯蓄性の高さから 解約返戻金も加入期間に応じて大きくなることが通例です ( 図 1 参照 ) ( 図 1) 養老保険のイメージ 解約返戻金 満期保険金 契約 満期

2 定期保険 定期保険とは 保険期間が決まっている 有期保険 で 保険期間中に被保険者が死亡した場 合には死亡保険金が支払われる保険をいいます 養老保険と異なり 満期保険金がない掛け捨て の保険であり 解約返戻金もほぼありません ( 図 2 参照 ) ( 図 2) 定期保険のイメージ 解約返戻金 契約 満期 満期保険金なし 3 終身保険 終身保険とは 保険期間が一生涯続く 無期保険 であり 死亡時には死亡保険金が支払われる保険をいいます 保険期間は一生続きますが 払込期間は通常決まっています 加えて 満期保険金はありませんが 解約返戻金があります ただし その金額は養老保険ほどではありません ( 図 3 参照 ) ( 図 3) 終身保険のイメージ 解約返戻金 契約 払込終了 満期保険金なし 生命保険の基本形はこの 3 つであり 税においても原則としてこの 3 つを基準として 役員や 従業員を被保険者とする 法人契約の生命保険に関する課税関係が定められています このため まずは加入しようとする生命保険がどの種類に当たるか 判断してください

Q2 < 養老保険の課税関係 > 法人契約で 役員や従業員を被保険者とする養老保険の税務について 取扱いを教え てください A2 < 受取人と支払う保険料の種類によって異なる課税関係 > 役員や従業員を被保険者とする法人契約の養老保険の課税関係は 保険金の受取人 ( 法人か被保険者などか ) と支払う保険料の種類 ( 主契約保険料か特約保険料か ) によって異なることとされています 解説 役員や従業員を被保険者とする法人契約の養老保険の保険料の課税関係は 保険金の受取人と 支払う保険料の種類によって以下の ( 図 4) のように異なります ( 図 4) 法人契約の養老保険 ( 被保険者は役員又は従業員 ) の課税関係 保険金受取人 保険料の種類 死亡保険金満期保険金主契約保険料特約保険料 法人法人資産計上全額経費 ( 損金 ) 被保険者の遺族被保険者被保険者への給与全額経費 ( 損金 )( 2) 被保険者の遺族 法人 1/2 資産計上 1/2 経費 ( 損金 )( 1) 全額経費 ( 損金 )( 2) ( 1) 特定の役員や従業員のみを被保険者とする場合には これらの者に対する給与となります ( 2) 特定の役員や従業員のみを受取人とする場合には これらの者に対する給与となります 養老保険は貯蓄性が高い保険ですので 満期保険金の受取人が法人であれば 法人の預金と大 きな差はないことから 支払保険料の全部又は一部は経費 ( 損金 ) にならず 保険積立金 のよ うな形で資産計上することが原則になります なお 養老保険に限った話ではありませんが 損金算入される保険料は 支払った保険料の全額ではなく その事業年度に対応する金額となります このため 翌期分の保険料を前払いで支払うような場合には 原則としてその翌期分の保険料は当期の経費にならず 前払保険料として取り扱い 翌期の経費とする必要があります 加えて 特定の役員や従業員のみ を被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 単純に経費とならず これらの者に対する給与として所得税が課税される可能性があります 法人契約の保険は 原則として会社の福利厚生として経費になりますので 特定の役員や従業員のみが加入するとなると 福利厚生とはいえないからです

Q3 < 定期保険の課税関係 > 法人契約で 役員や従業員を被保険者とする定期保険の税務について 取扱いを教え てください A3 < 原則として経費になる> 役員や従業員を被保険者とする法人契約の定期保険の保険料は 原則として福利厚生費として損金となります ただし 特定の役員や従業員のみ を被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 給与として所得税が課税される可能性があります 解説 役員や従業員を被保険者とする法人契約の定期保険の保険料の課税関係は 死亡保険金の受取 人によって以下の ( 図 5) の通りとされています ( 図 5) 法人契約の定期保険 ( 被保険者は役員又は従業員 ) の課税関係保険料の種類死亡保険金の受取人主契約保険料 特約保険料 法人全額経費 ( 損金 ) 被保険者の遺族全額経費 ( 損金 )( ) ( ) 特定の役員や従業員のみを被保険者としたり 特約保険料について特定の役員や従業員のみを受取人としたりする場合には これらの者に対する給与となります 定期保険は養老保険とは異なり 原則として掛け捨てで貯蓄性のない保険ですので 定期保険の支払保険料は経費になるのが原則です ただし 特定の役員や従業員のみ を被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 単純に経費とならず これらの者に対する給与として所得税が課税される可能性があります Q4 < 定期付養老保険の課税関係 > 今回法人で加入した生命保険は 保険会社の説明によると 養老保険に万一の時に大きな死亡保障を確保する 定期保険特約 を上乗せした定期付養老保険という商品ということです この定期付養老保険の保険料は どのように処理すればよろしいでしょうか A4 < 養老保険と定期保険の保険料の額が区分されているか否かで異なる> 定期付養老保険は 原則として養老保険として取り扱われますが 生命保険証券などで養老保険と定期保険の保険料の額が区分されている場合には その区分された保険料のうち定期保険部分は 定期保険として取り扱うことができます

解説 養老保険に定期保険を付した定期付養老保険は 定期保険と養老保険の両方の性質を有する保険です 役員や従業員を被保険者とする法人契約の定期付養老保険の保険料の課税関係は 以下の ( 図 6) のように 生命保険証券などで養老保険と定期保険の保険料の額が区分されているかによって 異なる取扱いとなっています ( 図 6) 法人契約の定期付養老保険 ( 被保険者は役員又は従業員 ) の課税関係 区分保険金受取人保険料の種類 主契約保険料区分 ( 1) 主契約保険料未区分 死亡保険金 満期保険金 養老保険部分 主契約保険料 定期保険部分 法人法人資産計上損金損金 特約保険料 被保険者の遺族被保険者被保険者への給与損金 ( 2) 損金 ( 3) 被保険者の遺族 法人 1/2 資産計上 1/2 損金 ( 2) 損金 ( 2) 損金 ( 3) 法人法人資産計上損金 被保険者の遺族被保険者被保険者への給与損金 ( 3) 被保険者の遺族 法人 1/2 資産計上 1/2 損金 ( 2) ( 1) 生命保険証券などで養老保険と定期保険の保険料の額が区分されている場合をいいます ( 2) 特定の役員や従業員のみを被保険者とする場合には これらの者に対する給与となります ( 3) 特定の役員や従業員のみを受取人とする場合には これらの者に対する給与となります 損金 ( 3) 養老保険と定期保険の保険料の額が区分されている場合には 定期保険部分について区分する 取り扱いが認められ そうでなければ養老保険として取り扱われることになります Q5 < 特別な定期保険 > 定期保険の中には 特別な取り扱いがなされている保険商品があると聞きましたが 具体的にはどのような保険商品がこれに該当するのでしょうか A5 < 長期平準定期保険 逓増定期保険など> 長期平準定期保険や逓増定期保険については 一般の定期保険と異なる 特別な取扱いが設けられています 長期平準定期保険に該当する定期保険の保険料については 保険期間の 6/10 の期間について 損金となる金額が制限されます

解説 定期保険の保険料は 原則としてその全額が経費になりますので 節税に使われることが多い ことから 所定の定期保険については 特別な取扱いが設けられています 代表例は 長期平準 定期保険と逓増定期保険 (Q6 参照 ) です 長期平準定期保険は 保険期間が非常に長い定期保険を意味し 具体的には以下の ( 図 7) の 定期保険をいいます ( 図 7) 長期平準定期保険の要件 契約者 : 法人 被保険者 : 役員又は使用人など 保険期間満了時の被保険者の 年齢が 70 歳超である定期保険 長期平準定期保険 被保険者の保険加入年齢 + 保険期間 2>105 ( ) 逓増定期保険に該当する定期保険は除かれます 長期平準定期保険に該当する定期保険の保険料については 以下の ( 図 8) のように 保険期 間の 6/10 の期間について 損金となる金額が制限されます ( 図 8) 長期平準定期保険の保険料の取扱い < 支払保険料などの取扱い > 保険期間開始 ~ 保険期間の 6/10 に相当する期間 ( ) 1/2 資産計上 ( 前払費用 ) 1/2 損金 ( 定期保険と同様 ) 保険期間の 6/10 に相当する 期間を経過した後の期間 前払部分を取崩して損金 保険料を損金 ( 定期保険と同様 ) ( )1 年未満の端数を切り捨てた年数

なお 長期平準定期保険の保険料のうち 損金となる保険料の部分については 定期保険と同様の取扱いとなりますので 特定の役員や従業員のみを被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 単純に損金とならず これらの者に対する給与として所得税が課税される可能性があります Q6 < 逓増定期保険の課税関係 > 逓増定期保険については 一般の定期保険と異なる課税関係が設けられているという ことですが 逓増定期保険の要件や具体的な取扱いについて教えてください A6 < 保険期間の満了時の年齢などに応じ 所定の金額を資産計上 > 逓増定期保険は 契約後 保険期間満了までに保険金額が契約当初の金額から5 倍まで増加する一定の定期保険をいいます 逓増定期保険の保険料については 保険期間の満了時の年齢などに応じ 所定の金額を一定の期間 資産計上する必要があります 解説 逓増定期保険は 契約後 保険期間満了までに保険金額が契約当初の金額から 5 倍まで増加す る定期保険を意味し 具体的には以下の ( 図 9) の定期保険をいいます ( 図 9) 逓増定期保険の要件 契約者 : 法人 被保険者 : 役員又は使用人など 保険期間の経過により保険金額が 5 倍までの範囲で増加する定期保険 逓増定期保険 保険期間満了時の被保険者の年 齢が 45 歳を超えること ( ) ( ) 平成 20 年 2 月 28 日前の契約については 要件が異なっています

逓増定期保険に該当する定期保険の保険料については 以下の ( 図 10) のように 保険期間の 6/10 の期間について 所定の金額を前払費用とする必要があり 損金となる金額が制限されます ( 図 10) 逓増定期保険の保険料の取扱い < 支払保険料などの取扱い > 保険期間開始 ~ 保険期間の 6/10 に相当する期間 ( ) 所定金額を資産計上 ( 前払費用 ) 残額は損金 ( 定期保険と同様 ) 保険期間の 6/10 に相当する 期間を経過した後の期間 前払部分を取崩して損金 保険料を損金 ( 定期保険と同様 ) ( )1 年未満の端数を切り捨てた年数 上記において 逓増定期保険の保険料のうち 前払費用などとされる部分の金額は 保険期間 の満了時の年齢などに応じ 以下の ( 図 11) の通りです ( 図 11) 逓増定期保険の資産計上額区分 ( ) 資産計上 ( 前払費用 ) 額 1 保険期間の満了時の年齢が 45 歳を超えるもの支払保険料の1/2 (2 又は3を除く ) ( 残額の1/2は定期保険と同様 ) 2 保険期間の満了時の年齢が 70 歳を超え かつ被保支払保険料の2/3 険者の保険加入年齢 + 保険期間 2>95(3を除く ) ( 残額の1/3は定期保険と同様 ) 3 保険期間の満了時の年齢が 80 歳を超え かつ支払保険料の3/4 被保険者の保険加入年齢 + 保険期間 2>120 ( 残額の1/4は定期保険と同様 ) ( ) 平成 20 年 2 月 28 日前の契約については 要件が異なっています なお 逓増定期保険の保険料のうち 損金となる保険料の部分については 定期保険と同様の取扱いとなりますので 特定の役員や従業員のみを被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 単純に損金とならず これらの者に対する給与として所得税が課税される可能性があります その他 逓増定期保険の取扱いは 平成 20 年 2 月 28 日付で改正されており 同日前に契約さ れた逓増定期保険については 要件などが現状と異なっています 詳細は 税理士などの専門家 にお尋ねください

Q7 < 終身保険の課税関係 > 法人契約で 役員や従業員を被保険者とする終身保険の税務について 取扱いを教え てください A7 < 資産計上か被保険者に対する給与として取り扱われる> 役員や従業員を被保険者とする法人契約の終身保険の取扱いは 明確にされた事例はありませんが 死亡保険金が必ず支払われることもあり 原則としては資産計上するか被保険者に対する給与として取り扱われると考えられます 解説 役員や従業員を被保険者とする法人契約の終身保険の取扱いは 明確にされた事例はありませ んが 定期保険や養老保険の取扱いを踏まえ 一般的には以下の ( 図 12) のようになるといわれ ています ( 図 12) 法人契約の終身保険 ( 被保険者は役員又は従業員 ) の課税関係 区分 普通終身保険 定期保険特約付終身保険 死亡保険金の受取人 終身保険部分 主契約保険料 保険料の種類 定期保険部分 法人資産計上 - 損金 特約保険料 被保険者の遺族被保険者への給与 - 損金 ( 2) 法人資産計上損金損金 被保険者の遺族被保険者への給与損金 ( 1) 損金 ( 2) ( 1) 特定の役員や従業員のみを被保険者とする場合には これらの者に対する給与となります ( 2) 特定の役員や従業員のみを受取人とする場合には これらの者に対する給与となります 終身保険については いずれは必ず保険金を受け取ることができますので 貯蓄性のある保険であることから 法人が保険金受取人であれば 支払保険料は保険積立金のような形で資産計上することが必要と考えられます 一方で 被保険者が保険金受取人であれば 養老保険と同様 支払保険料は被保険者への給与になると考えられます

Ⅱ その他の留意点 Q8 < 普遍的加入の意義 > 特定の役員や従業員のみ を被保険者としたり 受取人としたりするような保険については 単純に損金とならず これらの者に対する給与として所得税が課税される可能性があるということですが 必ずすべての従業員を加入させないと 給与とされるのでしょうか? A8 < 職種 年齢 勤続年数等に応ずる合理的な基準による差は可能 > 職種 年齢 勤続年数等に応ずる合理的な基準により 普遍的に設けられた格差であると認められるときは 原則として給与課税の対象としない という取扱いが設けられています 解説 役員や従業員を被保険者とする法人契約の生命保険の保険料が損金となる場合 原則として福利厚生として損金となります 特定の役員や従業員のみを対象とする生命保険契約については 一部の者だけが利益を受けるものですから 福利厚生ではなく 原則としては給与として所得税が課税されることになります このため 原則としては従業員などを全員加入させ 待遇に差が生じないようにする必要があります とはいえ 例えば勤続年数や年齢 職種などによって待遇に差をつけることはよくあることですから これらの要件に照らして所定の従業員だけが保険に加入できるとしても 福利厚生という観点からは問題がないと考えられています このため 保険に加入できる資格や保険金額に格差があったとしても 職種 年齢 勤続年数等に応ずる合理的な基準により 普遍的に設けられた格差であると認められるときは 原則として給与課税の対象としない という取扱いが設けられています このような加入要件を 待遇に差がないという意味で 普遍的加入 といいます 税務調査では 法人が契約し 保険料を負担している保険について 普遍的加入に当たるかどうか よく問題にされます ケースバイケースの判断になりますので 確実なことは言えませんが 一般常識に照らして合理的かどうかが問われると考えられます 普遍的加入に当たるかどうか 税理士などの専門家とも相談しながら 慎重に対応する必要があります

Q9 < 出口戦略の重要性 > 当社は節税を兼ねて 支払保険料の2 分の1が経費となる養老保険に加入しようと考えていますが 顧問税理士より 保険の加入に当たっては出口戦略もきちんと考慮するようにといわれています 出口戦略を考慮するとは 具体的にどういうことなのでしょうか A9 < 満期保険金の節税 > 戻ってくる満期保険金は原則として法人税の対象になりますので 満期時において役 員退職金を支出するなど あらかじめ満期時の節税策を考慮する必要があります 解説 養老保険で節税をするために 満期保険金の受取人を法人 死亡保険金の受取人を法人の役員や従業員の遺族などとして 支払保険料の半額を経費とすることが非常に多く見られます こうすれば節税ができますが 仮にそれが満期を迎えれば 受け取った満期保険金のうち 保険積立金として計上している金額との差額部分については 法人の収益となりますので 法人税の対象になります このため 養老保険の節税を考える場合には 満期保険金の節税についても あらかじめ考慮 しておく必要があります このため 満期時において 課税される満期保険金と相殺できる十分 な費用を計上できるよう 計画 ( 出口戦略 ) を練っておく必要があるといわれます 一般的には 保険の満期時に役員退職金を支出するなどの出口戦略がとられることが多いですが 役員退職金は所定の適正額までしか損金にならないなど 税務上の制限があります 詳細は割愛しますが 退職する役員の役員報酬を徐々に上げていくなど 計画的な対応が必要になることもありますので 税理士などの専門家とも相談しながら 出口戦略についても十分に考慮しておく必要があります Q10 < 小規模企業共済と中小企業倒産防止共済 > 節税のために生命保険を検討していますが 顧問税理士より 小規模企業共済や中小企業倒産防止共済についても検討した方がいいと勧められています 小規模企業共済や中小企業倒産防止共済とは 具体的にどのような制度なのでしょうか A10 < 所定の中小企業が加入できる共済制度 > これらは所定の中小企業などが加入できる共済制度であり その掛金は法人の経費な どとして認められますので 使い方によっては大きな節税ができます

解説 小規模企業共済や中小企業倒産防止共済は 使い方によっては大きな節税ができる共済制度で す このため 余裕資金がある場合には 生命保険と同様に検討すべき制度です 小規模企業共済は 中小機構 ( 独立行政法人中小企業基盤整備機構 ) が提供している共済制度であり 所定の中小企業の会社の役員などが 自己の退職金に充てるための資金を確保することを目的に 個人で加入することができる制度です この制度は 月 1,000 円 ~70,000 円 (500 円単位 ) の範囲で掛金を支払いますが その支払った掛金は 加入した役員の所得税の計算上 所得控除することができます なお 役員が会社を退職した場合などには 積み立てた掛金に応じた共済金を 退職金代わり に受け取ることができます この共済金は 原則として 所得税が優遇される退職所得として課 税されます 一方 中小企業倒産防止共済も 中小機構が提供している共済制度で 取引先の倒産により資金繰りに困るような事態になった場合 納めた掛金の最大 10 倍の資金を迅速に借り入れることができるという制度です この制度は 毎月 5 千円 ~20 万円の間 (5 千円単位 ) で掛金を自由に設定し支払いますが その支払った掛金は全額損金に算入されます ( 上限金額は 800 万円です ) なお 中小企業倒産防止共済の掛金は 12 カ月以上納付すれば 解約時には返還されることと されており 40 カ月以上納付すれば 100% 戻ってきます これらの制度のメリットとデメリットを簡単にまとめますと ( 図 13) の通りです ( 図 13) 小規模企業共済と中小企業倒産防止共済 種類メリットデメリット 小規模企業共済 (http://www.smrj.go.jp/s kyosai/index.html) 中小企業倒産防止共済 (http://www.smrj.go.jp/t kyosai/index.html) 掛金を選択でき 無理のない範囲で積立できる 掛金は所得控除の対象になる 原則退職所得として課税される 掛金を選択でき 無理のない範囲で積立できる 掛金は損金となる(800 万円が限度 ) 小規模な中小企業しか加入できない 20 年未満だと元本割れする 出口戦略が必要になる 40 カ月未満だと元本割れする ただし 加入要件や税務署に対する手続きなど これらの制度には複雑な点もありますので 加入に当たっては上記中小機構のホームページを参考にするとともに 税理士などの専門家に相 談してください

納税者であるあなたの正当な権利を守ります MCS税理士法人 迅速 丁寧 誠実な対応がモットーです MCS税理士法人立川事務所 では 代表税理士 舛田義行をはじめ30 代 40代の若手専門家が 迅速 丁寧 誠実な対応 と 何より税 務会計スペシャリスト達の専門知 識を持って貴方の経営を徹底支援 貴社の発展が私たちの喜びです 写真 事務所名 MCS税理士法人 TEL 代表者名 丸山定夫 舛田義行 0120-316-540 FAX 042-528-6949 所在地 東京都港区南青山3-13-1 小林ビル4階 東京都立川市柴崎町3-11-4 千代田生命立川ビル4階 URL http://www.mcs-office.jp e-mail info@mcs-office.jp 税務のことで悩んだら すぐにこの番号までご連絡下さい 0120-316-540