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商業科 ( 情報類型 ) で学習する商業科目 学年 単位 科目名 ( 単位数 ) 1 11 ビジネス基礎 (2) 簿記(3) 情報処理(3) ビジネス情報(2) 長商デパート(1) 財務会計 Ⅰ(2) 原価計算(2) ビジネス情報(2) マーケティング(2) 9 2 長商デパート (1) 3 プログ

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国語科学習指導案様式(案)

問題 12 取替法 次の取引の仕訳を示しなさい ⑴ 取替資産である鉄道のレールの一部を新品に取替えた 代金 480,000 円は月末に支払う ⑵ 円で20 個を取替えた 代金は小切手を振出して支払った ⑴ ⑵ 問題 12 問題 13 設備投資

Microsoft Word - 高等学校公民科(大島).doc

Microsoft Word - 社会科

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

精算表 精算表とは 決算日に 総勘定元帳から各勘定の残高を集計した上で それらに修正すべき処理 ( 決算整理仕訳 ) の内 容を記入し 確定した各勘定の金額を貸借対照表と損益計算書の欄に移していく一覧表です 期末商品棚卸高 20 円 現金 繰越商品 資本金 2

第 138 回日商簿記 3 級解答解説 第 1 問 実教出版株式会社 仕 訳 借 方 科 目 金 額 貸 方 科 目 金 額 1 売買目的有価証券 1,970,000 未 払 金 1,970,000 2 備品減価償却累計額 70,000 備 品 150,000 現 金 20,000 固定資産売却損

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

スライド 1

平成23年度東京都教育研究員  地区発表公開授業

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

日本基準基礎講座 有形固定資産

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭柚中朗 1 日時平成 30 年 1 月 24 日 ( 水 ) 2 学年第 2 学年 1 組 ( 男子 14 名女子 18 名計 32 名 ) 3 単元名天気とその変化 ~ 大気の動きと日本の天気 ~ 4 単元について (1) 単元観本単元は, 学習指導要領

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

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Taro-12事例08.jtd

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

第137回日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

Microsoft Word - 数学指導案(郡市教科部会)

第4学年算数科学習指導案

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第4期電子公告(東京)

・資本金…資本金勘定から求める \3,800,000-(\150,000+\150,000+\300,000)=\3,2

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法人単位貸借対照表 平成 29 年 3 月 31 日現在 第三号第一様式 ( 第二十七条第四項関係 ) 法人名 : 社会福祉法人水巻みなみ保育所 資産の部当年度末前年度末 増減 負債の部当年度末前年度末 流動資産 23,113,482 23,430, ,370 流動負債 5,252,27

4.原稿(資料)

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第142回日商簿記3級 第1問 仕訳問題類題 問題・解答・解説セット

第○学年 ○○科指導計画

第 2 学年 5 組理科学習指導案 日時平成 26 年 12 月 12 日 ( 金 ) 場所城北中学校授業者酒井佑太 1 単元名電気の世界 2 単元について (1) 教材観今日の私たちの日常生活において 電気製品はなくてはならないものであり 電気についての基礎的な知識は必要不可欠である しかし 実際

5 題材の目標 生涯発達の視点から各ライフステージの特徴 課題について理解す 青年期の自立について考え, 男女の協力などについて考え 結婚 家族 家庭の意義や機能などについて理解し, 自の問題として考え 6 題材の評価規準関心 意欲 態度 思考 判断 表現 技能 知識 理解 自自身のことや, 自らし

技術 家庭科学習指導案 安芸高田市立向原中学校指導者久保田美恵 1 日時平成 26 年 11 月 10 日 ( 月 ) 第 5 校時 (14:15~15:05) 2 場所 2 年教室 3 学年 学級第 2 学年男子 11 名女子 11 名計 22 名 4 題材名 食品の選択 小題材名 加工食品の選び

国語科学習指導案

第 3 学年 2 組算数科学習指導案 1 単元名たし算とひき算の筆算 指導者永田佳江 2 単元について (1) 単元観 該当する学習指導要領の内容 A 数と計算 A(2) 加法, 減法 (2) 加法及び減法の計算が確実にできるようにし, それらを適切に用いる能力を伸ばす 本単元で扱う たし算とひき算

減価償却資産台帳の入力マニュアル

都立第四商業高校商業科技能スタンダードⅠ( 技術 技能編 ) 商業に関する学科基礎標準応用発展 ねらい 商業に関する基礎的 基本的な技術 技能の習得 商業の各分野に関する基礎的 基本的な技術 技能の習得 ビジネスの意義や役割について理解し 地域の産業 社会を担う人材に必要な技術 技能の習得 望ましい

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

指導案

○数学科 2年 連立方程式

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第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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平成25年度 第134回 日商簿記検定 1級 商業簿記 解説

第 146 回日商簿記 3 級解答解説実教出版株式会社 第 146 回簿記検定試験問題解答 解説 第 1 問 解答 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 1 2 仕 入 502,000 受 取 手 形 500,000 現 金 2,000 備品減価償却累計額 300,000 備 品 400,000 未 収

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能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

科目印収納科目一覧

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中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

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Microsoft Word - ④「図形の拡大と縮小」指導案

テレビ学習メモ 簿記 第 15 回 取引の記帳 まだある勘定科目 その他の債権 債務 講師 粕谷和生 これまでに学んだ債権を表す勘定科目には受取手形や売掛金などがあり 債務を表す勘定科目には支払手形や買掛金などがありました そのほかにも債権 債務を表す勘定科目は多数あります 債権と債務は その正体が

1 単元名 分数 ( 全 10 時間 ) 教材名 分数をくわしく調べよう ( 東京書籍 4 年下 ) 第 4 学年算数科学習指導案平成 26 年 11 月 26 日 ( 水 ) 5 校時 4 年 1 組 ( 男子 13 名 女子 10 名計 23 名 ) 指導者上田稚子 ( 学習指導要領 ) A 数

前期に販売した商品を当期に修理する場合 前期末に設定した商品保証引当金を取り崩 す つまり借方に商品保証引当金を 50,000 計上する 差額の 30,000 は商品保証費とする (3) 資本金 資本準備金の問題当座預金に払い込まれた金額は次のように計算される 2,000 株 4,000 = 8,0

連結の補足 連結の 3 年目のタイムテーブル B/S 項目 5つ 68,000 20%=13,600 のれん 8,960 土地 10,000 繰延税金負債( 固定 ) 0 利益剰余金期首残高 1+2, ,120 P/L 項目 3 つ 少数株主損益 4 1,000 のれん償却額 5 1,1

Microsoft Word - 192回_1級商業簿記・会計学

1. 単元名 運動とエネルギー 3 章エネルギーと仕事 南中学校第 3 学年理科学習指導案 平成 26 年 10 月 16 日 ( 木 ) 第 5 校時 3 年生徒数 3 名場所理科室授業者 2. 単元について (1) 単元観本単元は 運動の規則性やエネルギーの基礎を 身のまわりの物体の運動などの観

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

理科学習指導案

授業では, 課題を解決するための情報を集める前に, どのような方法だと必要な情報を集めることができるのかを考えています 58.8% 41.2% 授業では, 調べたことなどを, 図, グラフ, 表などにまとめています 73.5% 26.5% 授業では, 情報を比べたり ( 比較 ), 仲間分けしたり


「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

第 3 学年英語科学習指導案 日時 :2010 年 7 月 18 日 ( 日 ) 模擬授業 3 学年 : 第 3 学年場所 :323 教室授業者 : 高木麻衣 1. 単元名 :Sunshine English Course 3 Program7 Yuki in London 2. 単元について (1

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理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭石川幸宏 1 日時平成 30 年 2 月 21 日 ( 水 ) 第 4 校時 2 学年第 1 学年 2 組 ( 男子 19 名女子 18 名 37 名 ) 3 場所海田西中学校第 2 理科室 4 単元名身のまわりの現象 ~ 力の世界 ~ 5 単元について

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

Taro-6学習指導案(事例①小学校

生徒の活動

高等学校第 2 学年保健体育科学習指導案 日時 : 平成 25 年 月 日 ( ) 第 校時対象 : 東京都立 高等学校第 2 学年 組男子 名 1 単元名 体つくり運動 2 単元の目標 (1) 次の運動をとおして 体を動かす楽しさや心地よさを味わい 健康の保持増進や体力の向上を図り 目的に適した運

★数学学習指導案最終(知的障害)

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第 145 回日商簿記 3 級解答解説実教出版株式会社 第 145 回簿記検定試験問題解答 解説 第 1 問 解答 仕 借方科目金額貸方科目金額 訳 1 2 旅費交通費 60,000 普通預金 80,000 資本金 20,000 他店商品券 10,000 売上 12,000 商品券 2,000 3

財務諸表の知識 ( 税務含む ) 問題 1 配点 20 点 ( 各 2 点 ) 以下の解答欄に指定された減価償却費の額を解答してください 減価償却とは 使用することによってその価値が減少する資産 ( 減価償却資産 ) の取得価額をその使用 可能期間に費用配分する計算手続きです 減価償却資産の償却方法

Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

Microsoft Word - 5第Ⅰ部第1章

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

答 第 1 問 (20 点 ) 仕訳 1 組につき 4 点 仕 訳 借方科目金額貸方科目金額 1 仕 入 130,000 受 取 手 形 当 座 預 金 100,000 30,000 2 買掛金 500,000 売掛金当座預金 100, ,000 3 有価証券 490,000 現金 49

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2、協同的探究学習について

第4期 決算報告書

数学○ 学習指導案

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保健体育第 1 学年庄原市立高野中学校 ん 単元名 心身の発達と心の健康 ~ 思春期の心の変化への対応 ~ 本単元で育成する資質 能力 知と学びに向かう思考力 表現力 日時 平成 29 年 11 月 20 日 ( 月 )5 校時 (13:30~14:20) 場所 1 年生教室 学年 第 1 学年 (

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

Transcription:

商業科 ( 簿記 ) 学習指導案 広島県立芦品まなび学園高等学校教諭上田中康夫 1 学年 2 年次,3 年次,4 年次選択クラス 2 単元名第 16 章固定資産の取引 3 テーマ商業科簿記会計分野における実践力を育成する授業の工夫 4 単元について 単元観本単元は, 高等学校学習指導要領商業 第 10 簿記 内容 (2) エ固定資産に位置付く 学習指導要領解説商業編によれば, 本単元は 固定資産の意味と種類及びその取得, 売却に関する記帳について理解させる と記されている 固定資産の減価償却の記帳については, 決算整理で取り扱うが, 固定資産に関する一連の取引を理解させるために, 合わせて指導する 生徒観 2 年次 3 年次 4 年次の生徒は単位制であり, 科目選択をしている 簿記を選択した理由はさまざまであるが, 本当に興味 関心があって履修している生徒は少ない 卒業後, 簿記の資格を生かして進学 就職を考えている生徒ではないが, 授業に取り組む姿勢は真面目で, 意欲的に取り組む 履修している生徒のうち 3 名は,9 月に行われた広島県高等学校ビジネスコンテスト簿記 Ⅱ 部, 普通科 総合学科部門に参加し, 好成績を修めた 大会での結果で簿記に自信を持ち, 学習する意欲も高まっている また, その姿が他の生徒にも好影響を与えている 聴講生は簿記に関心を持ち, 実務に役立てようという思いで受講している 理解度に差があるが, 生徒と聴講生がお互いに助け合いながら学習を進める様子も見られ, 雰囲気の良いクラスである 指導観本校は普通科であり, 履修する商業科目も少なく, 商業に関する学習を専門的に深めることは難しい したがって学習内容が, 技術の習得に重点をおいた指導にならないように, 思考を深め判断する学習活動を取り入れていく この単元においては, 固定資産の取得と売却に関して取り上げる 固定資産に関する取引を学習していく中で, 生徒の思考を深め判断させるためには, 後の単元で学習する固定資産の減価償却を含めて指導する必要があると考える 固定資産の一連の取引として取得及び減価, 売却を理解させ, 固定資産の帳簿価額がどのように変化していくのかを生徒が主体的に考えることができるように指導したい また, 少人数なので, 生徒の実態を把握しながら, 簿記に対する苦手意識を持たせないよう, ポイントとなる箇所では丁寧な指導をしていく また, 簿記を学習していく中で生徒が学習内容を整理できる教材を用い, 意欲的に取り組んでいけるようにする 5 単元の目標固定資産に関する種類と意味を理解させるとともに, 帳簿における固定資産の価額がどのように変化していくのかを理解させ, 記帳に関する知識と技術を身に付ける 6 単元の評価規準関心 意欲 態度 思考 判断 技能 表現 知識 理解 固定資産の取得及び減価, 売却に関する取引に関心を持ち, 取引の記帳に自らすすんで取り組もうとする 固定資産の取得及び減価, 売却に関する取引を簿記特有のルールから考察し, 適切に判断し仕訳しようとする 固定資産の記帳に関する基礎的 基本的な技術を身に付け, 各種帳簿に合理的, 能率的に記録 計算 整理する 固定資産の記帳に関する基礎的 基本的な知識を身に付けるとともに, 固定資産の種類と意味及び固定資産台帳の役割を 理解する

7 指導と評価の計画 ( 全 2 時間 ) 評価次学習内容 ( 時数 ) 関考技知評価規準評価方法 1 固定資産の取引 (1 時間 ) 本時 2 固定資産に関する仕訳 固定資産台帳 (1 時間 ) 固定資産の取得及び減価, 売却に関する取引を, 簿記特有のルールから考察する 固定資産の種類と意味を理解する 固定資産の記帳に関する基礎的 基本的な技術を身に付け, 合理的 能率的に記録 計算 整理する 固定資産の記帳について, 進んで取り組もうとしている ワークシート発表定期考査ワークシート観察発表定期考査 9 本時の展展 (1) 本時の目標 1 固定資産の種類と意味を理解する 2 企業の帳簿では, 固定資産がどのように変化するのかを理解する (2) 観点別評価規準 1 固定資産の種類と意味を理解している ( 知識 理解 ) 2 固定資産の取得及び減価, 売却に関する取引を, 簿記特有のルールから考察している ( 思考 判断 ) (3) 準備物教科書 新簿記 実教出版ワークシート 1 固定資産の取引 ホワイトボード (40 cm 30cm ) ホワイトボード用マーカー (4) 学習の展開学習活動 指導上の留意事項 評価規準 評価方法 本時の学習のねらい を知る 導入 10 分 経営していくために必要なものについて考える 必要と思ったものを発表する 勘定科目にする 流動資産と固定資産の分類について考える 流動資産と固定資産の違いについて考える 意見を発表する 固定資産の種類と意味を理解する 本時は固定資産について学習することを説明する ワークシートを配布する ワークシートには記入せず, どのようなものが必要なのかを考えさせる 一人ずつ発表させ, 生徒から出た意見を板書する 生徒から出た意見をワークシートに記入するよう指示する 生徒の意見がどの勘定科目になるのかを説明し, 板書する 授業をしていく上で必要となる勘定科目を提示する 板書した勘定科目を流動資産と固定資産に分類する 流動資産と固定資産に分類されない勘定科目についても説明を加える 流動資産と固定資産について, どのような違いで分類されているのかを考えさせる 他人の意見がどうなのかを考えながら聞くように指示する 流動資産と固定資産を分類する基準を説明し, 固定資産の意味を理解させる 固定資産の種類と意味を理解している ( 知識 理解 ) ワークシート

展開 考えてみよう 1 について考える グループで意見交換し, グループとしての答えを決める グループごとに発表する 固定資産の取引について考える 固定資産の取得について考える 固定資産の減価について考える 固定資産の売却について考える 建物の帳簿価額, 売却価額を予想させる 自分の意見を基に他の生徒と相談し, グループとしての意見をまとめさせる ホワイトボードに金額を記入させ, その理由を説明させる 固定資産に関する 3 種類 ( 取得及び減価, 売却 ) の会計事実について考えていくことを説明する 固定資産として帳簿に記録する金額は, 購入時にかかったすべての金額となることを理解させる 付随費用について説明する 1 年以上にわたって使用することをおさえる 帳簿価額がどのような考え方で費用になるのかを説明する 耐用年数, 残存価額についての語句はこれから頻出するので, 理解できるよう丁寧に説明する 毎期の償却額が定額であることをおさえる 固定資産を売却した時に, 利益が算出されるのか, 損失が算出されるのかについて理解させる 30 分 考えてみよう 2 について計算する 一連の流れを確認して正しく計算するよう指示する まとめ 10 分 考えてみよう 1 について再計算をする 本時の学習内容を確認する ワークシートを提出する 次時の学習内容を知る 計算の条件として, 耐用年数 50 年, 残存価額は取得原価の10% と設定する 10 年後の帳簿価額がいくらになるのかを計算させる 自分たちの売却価額だと, 利益が算出されたのか, 損失が算出されたのかを考えさせる 流動資産と固定資産の違いについて再確認する 固定資産を取得したときの帳簿価額について再確認する 固定資産がどのように減価していくのかについて再確認する 固定資産を売却は利益が算出される場合と損失が算出される場合があることを再確認する ワークシートを回収する 本時の学習内容に関する仕訳, 固定資産を管理するために重要な帳簿となる固定資産台帳について学習することを予告する 固定資産の取得及び減価, 売却に関する取引を, 簿記特有のルールから考察している ( 思考 判断 ) 発言ワークシート

第 16 章固定資産の取引生徒番号 : 氏名 : 1 固定資産の取引 あなたは商品売買業の経営者です 経営をしていくためには, どんなものが必要ですか? 流動資産の勘定科目 固定資産の勘定科目 流動資産と固定資産を分類する基準 ( ) ( ) 考えてみよう 1 店舗用の建物を購入しました 建物の代金 5,000,000 改装費 550,000 仲介手数料 250,000 登記料 200,000 を支払いました A建物として記帳する金額はいくらになるでしょうか A B この建物を 10 年間使用して売却しました あなたは, いくらであれば売却しますか? B 固定資産の取引 1. 取得 2. 減価 3. 売却 減価の考え方 ( 備品 300,000 耐用年数 6 年残存価額は取得原価の 10%) 減価償却高 帳簿価額 残存価額取得時 1 年後 2 年後 3 年後 4 年後 5 年後 6 年後 耐用年数 考えてみよう 2 営業用の自動車 ( 車両価額 2,500,000 諸経費 500,000) について,3 年間使用した後 1,200,000 で売却しました それぞれの価額を計算してみよう ただし, 減価償却の計算は, 耐用年数 6 年, 残存価額は取得原価の 10% とする 購入時の帳簿価額 3 年間の減価償却高の合計 3 年後に売却すると の ( 利益 損失 )

第 16 章固定資産の取引生徒番号 : 氏名 : 1 固定資産の取引 あなたは商品売買業の経営者です 経営をしていくためには, どんなものが必要ですか? お金 現金 預金 当座預金 商品 商品 建物 建物 予想 パソコン プリンタ 備品 机 椅子 備品 車 バイク 車両運搬具 土地 土地 解答 従業員 給料 広告 広告料 印鑑 消耗品 筆記用具 消耗品 その他として, 電気代 水道代 ガス代 水道光熱費電話代 通信費家賃 支払家賃などが考えられる 流動資産の勘定科目 固定資産の勘定科目 現金 当座預金 商品 消耗品 備品 建物 車両運搬具 土地 流動資産と固定資産を分類する基準 ( 営業循環基準 ) 日々の営業活動に直接関係する資産を流動資産とする ( 1 年基準 ) 1 年以上使用する目的で所有する資産を固定資産とする 考えてみよう 1 店舗用の建物を購入しました 建物の代金 5,000,000 改装費 550,000 仲介手数料 250,000 登記料 200,000 を支払いました A建物として記帳する金額はいくらになるでしょうか A B この建物を 10 年間使用して売却しました あなたは, いくらであれば売却しますか? B 考えてみよう2が終わった後に提示耐用年数は50 年残存価額は取得原価の10% とすると, 10 年後の建物の帳簿価額はいくらになるか 4,920,000 固定資産の取引 1. 取得 登記料や仲介手数料などの付随費用を含める 2. 減価 使用することで価値が減少することを減価償却という 使用可能期間のことを耐用年数という 耐用年数が過ぎたときの価値を残存価額という 3. 売却 減価の考え方 ( 備品 300,000 耐用年数 6 年残存価額は取得原価の 10%) 45,000 減価償却高 45,000 帳簿価額 45,000 45,000 255,000 300,000 210,000 45,000 165,000 120,000 45,000 75,000 30,000 残存価額取得時 1 年後 2 年後 3 年後 4 年後 5 年後 6 年後 耐用年数 帳簿価額より高く売却できるときと, 低い価格でしか売却できないときがある 考えてみよう 2 営業用の自動車 ( 車両価額 2,500,000 諸経費 500,000) について,3 年間使用した後 1,200,000 で売却しました それぞれの価額を計算してみよう ただし, 減価償却の計算は, 耐用年数 6 年, 残存価額は取得原価の 10% とする 購入時の帳簿価額 3 年間の減価償却高の合計 3 年後に売却すると 3,000,000 1,350,000 450,000 の ( 利益 損失 )