< 家庭科 > 授業改善に向けて 1 家庭科における主体的 対話的で深い学び ( アクティブ ラーニング ) についてこれまで家庭科では, 実践的 体験的な活動を通して日常生活に必要な基礎的 基本的な知識 技能を身に付けるとともに, それらを活用して身近な生活の課題を解決しようと主体的に学習に取り組

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第14章 キャリア教育

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

< 自己と 事象 とのつながり> 題材との出会いの場面において, やってみたいという思いや, どのようになっているのかなどの知的欲求を刺激するように, 実際の小物や写真などを提示し, 自分の生活を豊かにする楽しい小物について具体的なイメージを完成予想図として描き表していく そうすることで, 事象 (

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

gh 第 6 学年 3 組家庭科学習指導案 単元名 : わたしは料理家 ~ おすすめ給食献立を考えよう ~ 朝食から健康な 1 日の生活を 男子 15 名 女子 14 名計 29 名 指導者 T1 宮地仁美 ( 学級担任 ) T2 須山明香 ( 栄養教諭 ) 題材について 小学校学習指導要領家庭科第

(Microsoft Word - \217\254\212w\202U\224N\201i\216R\217\343\201j.doc)

小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Taro-12事例08.jtd

2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

< F31322D C8E825693FA8A778F4B8E7793B188C42E6A7464>

<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

事例 3 小 中連携を生かし, 確実な技能の習得を目指した事例 題材名はじめてみようソーイング 第 5 学年 C 快適な衣服と住まい (1) イ (3) イウ 1 題材の目標 手縫いによる目的に応じた縫い方について理解し, 適切にできる 製作に必要な用具の安全な使い方が分かる 学んだ技能を生かした小

表 2 家庭にミシンがあり, 家族 ( 自分を含む ) が使用している 37% 家庭にミシンはあるが, ほとんど使用していない 26% 家庭にミシンがない 37% 指導観 1 年生にとって, 中学校に入学して初めての被服製作題材である 小学校の家庭科でも布を用いた製作を行ってきているが, 授業後,

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

具体的な場面を設定し 実際に整理 整頓の計画を立てることで 実生活に繋げていくことができる よう指導していきたい また 第 3 次には環境とのかかわりについても押さえ 広い視野で考えられ るようにしていきたい 3 題材の目標 身の回りの整理 整頓に関心をもち 気持ちよく過ごそうとする 家庭生活への関

活実態と関連を図りながら重点的に指導していきたい また, 栄養教諭による給食献立の栄養バランスや食事によるエネルギー量を基盤として, グループごとに話合い活動を取り入れるなどの指導の工夫を行いたい また, 授業の導入にアイスブレイクや, カード式発想法を取り入れることにより, 生徒が本気で語ることが

2年生学級活動(性に関する指導)指導案

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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解答類型

平成15年度 家庭科 年間指導・評価計画

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

識及び技能を活用して総合的に学習できるような教材である 家庭の食事や給食について振り返ってバランスよく食品を組み合わせて食事をとる大切さを理解させたり, 体に必要な栄養素の種類と働きを知り 1 食分の献立を考えさせたりする 栄養バランスを考えた 1 食分の献立を計画することは, 小学校での 2 年間

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

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国語科学習指導案様式(案)

第 3 4 学年 ( 複式学級 ) 学級活動指導案 平成 26 年 6 月 11 日 ( 水 ) 第 5 校時指導者教諭 ( 学級担任 ) 養護教諭 1 題材 バランスよく食べよう ( 第 3 学年及び第 4 学年 (2) 日常の生活や学習への適応及び健康安全キ食育の観点を踏まえた学校給食と望ましい

ICTを軸にした小中連携

とのできる児童がいる反面, 問題の意味がなかなか理解できない児童や自分の考えを言葉で表現することに抵抗が強い児童がいるなど個人差がある さらに, 個々の経験や理解度の差により, 題材への興味 関心や同じ時間内に取り組む課題の量にも差が生じている 本題材における事前アンケートでは, 次のような結果が得

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

芥川小学校5年家庭科 学習指導案

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

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中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

第 5 学年 組家庭科学習指導案 指導者 1 題材名 食べて元気! ご飯とみそ汁 2 題材設定の理由〇児童観本学級の児童は ゆでる 炒める という加熱調理において調理の基礎的 基本的な技能を身に付けている また 5 月の自然教室においては 事前に食品を3つのグループに分ける学習を実施し その後 栄養

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( 書式 ) 平成 0 年度東京都立練馬特別支援学校年間指導計画 4 ねらい () 作品製作を通して 裁縫道具を安全に使えるようになる () 作る喜びを体験する () 手元を見て活動に取り組める時間を増やす (4) 調理道具を教員と共に正しく使用することができる 時間 使用教科書ら くっく (S プ

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

名称や働きを覚えることだけに重点を置くのではなく 体に必要な栄養素を食事によって摂取していることに気付き 栄養を考えて食事することの大切さを理解させたい そのために 日常食べている給食の献立に含まれる栄養素の種類や働きを調べ発表したり 栄養を考えた食事をするにはどうしたらよいかを話し合ったりする活動

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H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

いて考え, 判断し, 実践している 解している 6 食育の視点 自の食生活を見つめ直し, よりよい食習慣を形成しようと努力すること ( 心身の健康 ) 食品の品質の良否を見け, 食品に含まれる栄養素やその働きを考え, 適切な選択をすること ( 食品を選択する能力 ) 7 学習計画 時 おやつの取り方

第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

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考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

第5学年2組         家庭科学習指導案

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

3 題材の目標 < 家庭生活への関心 意欲 態度 > 身の回りの整理 整頓に関心をもつことができるようにす ごみを減らす方法や不用品の再利用に関心をもつことができるようにす < 生活を創意工夫する能力 > 自の持ち物の整理 整頓の仕方を工夫することができるようにす ごみを少なくする方法を考えたり 不

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

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(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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41 仲間との学び合い を通した クラス全員が学習に参加できる 授業づくり自分の考えを伝え 友達の考えを聞くことができる子どもの育成 42 ~ペア グループ学習を通して~ 体育における 主体的 対話的で深い学び を実現する授業づくり 43 ~ 子どもたちが意欲をもって取り組める場の設定の工夫 ~ 4

○数学科 2年 連立方程式

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

6 年 No.12 英語劇をしよう (2/7) 英語での 桃太郎 のお話を理解し 音読する 導 あいさつをす 挨拶の後 Rows and Columns を交え 天気や時 入 候の確認 既習事項の確認をす (T1,T2) ペンマンシップ ペンマンシップ教材を用いて アルファベットの ジングル絵カー

○年○組 □□科学習指導略案

きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

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○家庭科 小5 わくわくミシン

平成 26 年度努力点 1 研究主題 作って食べて食への思いを高める常安の子 - 広げよう! 食育の輪 - 2 研究主題設定の理由本校では 平成 24~25 年度の2 年間に渡り できたよ自分で というテーマの基 やてみたい できるようになりたい 分かるようになりたい と 自分の意思で意欲的に学ぶ子

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社会科学習指導案

(3) 本題材の系統と他教科等との関連は 次のとおりである 学級活動 5 月シンボルマークを決めよう 6 月みんなで雨の日を楽しく過ごそう 6 月本題材 9 月 2 学期がんばろう会をしよう 他教科等との関連 道徳 わけっこしよう ( 友情 ) 道徳 どうしたらいいのかな ( 親切 ) (4) 指導

第 学年 組 図画工作科学習指導案

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自己決定の場を設定する 自己存在感を持たせる 共感的な人間関係を育成する準備活動のどの場面で どの子どもを生かすのか 見通しを持って授業に臨む 導入の場面する 深める場面り返りの場面2 確かな学力の育成 複雑で変化の激しい現代社会に子どもたちが主体的に関わり よりよい社会を創造していくためには 一人

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Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

○ ○ 科 学 習 指 導 案

( ) 単元計画 ( 全 6 時間 ) 段階 主な学習活動と内容 指導上の留意点 配時 私たちが食べているものは, どこからきて 既習を想起できるように, 農業や いるか考える 水産業の学習内容を掲示しておく 給食の献立から調べた食料自給率から, 給食の献立から調べた食料自給率本つ気づいたことや疑問

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

20情報【授業】

5 研究内容 衣生活 の研究を進めるにあたっての研究の柱を以下の3つとした 1 基礎 基本の定着 目標とする姿を設定し 自己評価をさせていく 適切な自己評価ができるように ワークシートを工夫していく 2 生活に活かせる工夫を取り入れた作品づくり 誰が いつ どんな場面で使うのか等の作品の活用場面を考

<共通テーマ>

上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

Transcription:

家庭科 授業改善に向けて 家庭 1 実践事例 1 家庭 2 第 5 学年題材名 はじめてみようソーイング 実践事例 2 家庭 6 第 5 学年 題材名 食べて元気に

< 家庭科 > 授業改善に向けて 1 家庭科における主体的 対話的で深い学び ( アクティブ ラーニング ) についてこれまで家庭科では, 実践的 体験的な活動を通して日常生活に必要な基礎的 基本的な知識 技能を身に付けるとともに, それらを活用して身近な生活の課題を解決しようと主体的に学習に取り組む児童の姿を求め, 習得と活用 の関係を明確にした授業創りを行ってきた さらに, 家族 家庭生活の多様化やグローバル化 少子高齢化社会等, 児童を取り巻く今後の急激な変化に主体的に対応できるよう, 実践的 体験的な学習活動を通して, 科学的な理解を図り, 技能を身に付け, 生活の中の問題を解決し, よりよい生活の実現に向けて, 生活を工夫し, 創造しようとする態度等を育成しなければならない 家庭科では 主体的 対話的で深い学び の実現のために次のような学びを取り入れていく (1) 主体的な学び : 現在及び生涯を見通した生活の課題について, 解決の見通しをもち, 課題の発見や解決に取り組むとともに, 学習の過程を振り返って, 次の学習に取り組む態度を育む学びである そのため, 学習した内容を実際の生活で生かす場面を設定し, 自分の生活が家庭や地域社会と深く関わっていることを認識したり, 自分が社会に参画し貢献できる存在であることに気付いたりする活動に取り組むことなどが考えられる (2) 対話的な学び : 他者との会話を通して考えを明確にしたり, 他者意見を共有して互いの考えを深めたり, 他者と協働したりするなど, 自らの考えを広げ深める学びである (3) 深い学び : 児童が生活の中から問題を見いだして課題を設定し, その解決に向けた解決策の検討, 計画, 実践, 評価, 改善といった一連の学習活動の中で, 生活の営みに係る見方 考え方 を働かせながら課題の解決に向けて自分の考えを構想したり, 表現したりして資質 能力を獲得する学びである このような学びを通して, 生活に関する事実的知識が概念的知識として質的に高まったり, 技能の習熟 熟達 ( 定着 ) が図られたりする これら (1) から (3) について授業改善を行っていくことで, 家庭科が目指す思考力 判断力 表現力を豊かなものとし, 生活や技術についての課題を解決する力や生活や技術を工夫し創造しようとする態度を育んでいく 家庭科における資質 能力を育成する学びの過程のイメージ 家庭や地域での実践についても一連の学習過程と位置づけることが考えられる 生活の 解決方法の 課題解決にむけた 実践活動の 家庭 地域での 課題発見 検討と計画 実践活動 評価 改善 実践 2 授業改善の視点 < 視点 1> 学びをつなぐ〇小中の連続性や関連 系統性を明確にした指導計画〇家庭や地域 他教科との関わりを生かした指導計画 < 視点 2> 気付きを深める〇生活を見つめる目を育てる工夫〇実践的 体験的な活動を通した主体的 協働的な学習の工夫 < 視点 3> 実践意欲を高める〇日常生活との関連を図った問題解決的な学習の工夫〇自分の成長を実感する評価 - 家庭 1-

実践事例 1 第 5 学年題材名はじめてみようソーイング 1 題材の目標 手縫いや製作に関心をもち, 作る楽しさや活用する喜びを味わっている ( 家庭生活への関心 意欲 態度 ) 製作する物について考えたり, 形などを工夫したりしている ( 生活を創意工夫する能力 ) なみ縫いや返し縫いなど基本的な縫い方やボタン付けができ, 目的に応じた縫い方で製作することができる ( 生活の技能 ) 製作に必要な用具の安全な使い方が分かり, 製作手順について理解している ( 家庭生活についての知識 理解 ) 2 題材の展開にあたって本題材は, 裁縫箱を手にして最初の製作の題材であり, 児童はとても楽しみにしている 布で製作する楽しさを感じ, 意欲を高めながら, 縫い方や用具の安全な使い方など, 製作に関する基礎的な知識や技能を身に付けていくようにする 繰り返し練習しながらも生活の中で活用できる作品として仕上げることで, 達成感をもつことができるようにし, さらに小物作りでは, 自分の作りたい物を決めて形や縫い方を工夫することで, 生活に結びつけながら考え, 生かす喜びを味わうことができる題材である 児童は, 布で製作することにたいへん関心が高いが, 生活の中では, 全て家の人にやってもらっており, これまでに針と糸を使った経験はほとんどない そこで興味関心を持続し, 苦手意識をもたずに活動できるようにする必要がある 玉結びや玉どめ, 基本的な縫い方に慣れるためにも, 授業だけでなく, 家庭学習として練習や製作を促すことも意欲の持続につながると考える 視点 1 学びをつなぐ 縫うことに苦手意識をもたないようにするために, 手縫いボランティアを活用し, 個に応じた指導ができるようにする また, 家庭での手縫いの練習や, 学んだことを生かした製作活動を促し, 家族とふれあいながら手縫いをする意欲をもつことができるようにする 視点 2 気付きを深める 生活で活用できる物を複数作ることで, 思いを高めながら製作できるようにする その際, 作りたい物や縫い方に合わせたグループを編成し, 相談したりアドバイスし合ったりしながら, 工夫できるようにする 視点 3 実践意欲を高める なみ縫いの練習をしながら作品としてコースターを製作する イニシャルやマークなどを工夫させ, 家族の分も作ってみようという思いをもつきっかけにしたい また, 製作した物を使った感想や家族のコメントを記録できるように振り返りカードを工夫し, 学んだことを生かす喜びを実感できるようにする - 家庭 2 -

3 題材の指導計画 ( 総時数 8 時間 ) 時評価規準 評価方法 主な学習活動 授業改善の視点 間家庭生活への関生活を創意工夫す生活の技能家庭生活につい 心 意欲 態度る能力ての知識 理解 1 玉結びや玉ど 布を用いた製 玉結び, 玉ど 用具の安全な < 視点 1> め, なみ縫いを練 作に関心をもっ め, なみ縫いな 取扱い方がわか 2 習し, コースター ている どができる る < 視点 3> を製作する 行動観察 作品 行動観察 3 ボタンを付け, ネボタンを付け < 視点 2> ームプレートを製作 ることができ 4 する る 作品 5 小物作りの計画作りたい物へ形や縫い方の工 < 視点 2> 本を立てる の思いを高めて夫を考えている 時いる ワークシート 発言 発言 6 形や縫い方を工 手縫いの楽し 形や縫い方を工 目的に応じた < 視点 1> 夫して小物を作 さや活用する喜 夫している 縫い方ができ 7 る びを味わってい 行動観察 る < 視点 3> 小物の製作を振 る 行動観察 8 り返る 発言 4 展開の具体例 (5/8) 学習のねらい形や大きさ, 製作手順, 縫い方の工夫を話し合うことを通して, 小物づくりの計画を立てることができる 主な学習活動 内容時間 教師の支援 評価 1 本時の学習課題をとらえる 10 仕上がりが小さくなってしまった例や使っているうちにほつれてしまった例を提示し, 使いやすい形や大きさ, 縫い方の工夫の必要性に気付くこ 使いやすく丈夫に作るために, 計画 とができるようにする を立てよう T 4 本のマジックが入るようにぴったりの大きさ - 家庭 3 -

にしたのに, きつくて入りません なぜでしょう C 測り間違えた? C 縫った分だけ小さくなってしまった C 入れたい物より少し大きくしないとだめなんだ C 入り口がほつれてしまった きつくて入らない失敗例 T 縫った分だけ小さくなる幅を, ぬいしろといい ます 丈夫に縫う必要のある部分もありますね 2 製作計画を立てる 作りたい物に合わせたグループを編成し, 協力 (1) 製作の仕方を話し合う しながら製作手順や工夫を考えることができるよ 大きさ ぬいしろ, ゆとり, 20 うにする 視点 2 厚さ 縫う順序 飾りは先に C あんまり大きくするとはさみカバーがするする 縫い方 丈夫に縫う工夫 落ちてしまうよ 課題やポイント C 鉛筆はキャップをしたいから, キャップをした長さを測ろう C ペンケースのふたのボタンは, 初めに付けてしまったほうがいいと思う その後で穴を開ける場所を決めるといいと思う 製作計画の例を提示することで, 書き方をとら えることができるようにする 10 使う場面を明確にしたり, 入れるものを準備さ 縫う順序を相談し合う せたりすることで, 大きさや縫い方を具体的に考 えることができるようにする (2) 工夫のよさを紹介し合い, 計画を 見直す 工夫のよさを集約する場を設け, 広めることで, 使いやすい形 計画を見直すことができるようにする 視点 2 ゆとりのある大きさ 丈夫にするところの縫い方 T 工夫したところや気を付けるところを紹介し合 飾りを付ける工夫 いましょう C 飾りとしてイニシャルを入れる時には, 周りを縫う前に入れないと縫いづらくなってしまいます C ミニクッションは中に綿を入れるので, 縫い目を細かくして綿がはみ出さないようにしたいです C ペンケースは角になるところが破けやすいから, 返し縫いで丈夫にします 返し縫いをしたほうがよいところを確認 紹介された工夫を取り入れられるところはない か検討する時間をとり, 計画を見直すことができ るようにする - 家庭 4 -

適切な形や大きさ, 縫い方の工夫を考えてい る ( ワークシート 発言 ) 3 小物作りのめあてや期待感をまと 5 これまでの製作活動を振り返り, 自分の課題や め, 次時の学習への意欲をもつ ポイントを見つけて書かせることで, めあてをも って取り組むことができるようにする ティッシュを出し入れしても破れ 作りたいものへの思いを高めている ないように丈夫なティッシュケース ( ワークシート 発言 ) になるようにしたい 5 実践の考察 ( 成果 : 課題 : ) 視点 1 学びをつなぐ 基礎縫いの練習では,5 人グループに1 人の手縫 いボランティアに入ってもらうことで, 少人数での 指導ができた 玉結びと玉止めの仕方が困難だった が, 丁寧に指導していただき, 苦手意識をもつこと なく技能を身に付けることができた 手縫いボランティアの丁寧な支援 視点 2 気付きを深める 作品として, コースター ネームプレート 小物を製作した 活用できる物を作ること で手縫いで手作りすることの有用感をもつことができた ぬいしろや縫い方の工夫の必要性に気付き, 自分の作りたい物に合わせて具体化するこ とができた 小物作りの製作計画では, マスコットなどぬいしろやゆとりが必要でない物もあったの で, 何かを入れる物 といったくくりで, 作りたい物を考えるとよかった ミニクッションコースターペンケース 視点 3 実践意欲を高める 自主学習として家庭での手縫いの活動を促したところ, 家族にアドバイスしてもらったり, ほめてもらったりしたことが多く報告された また, 余った布で意欲的に小物を作る児童も多かった 振り返りは題材の最後になってしまった 活動ごとに振り返りの時間が取れるように時間配分を工夫し, 基礎 基本の確認や技能の高まりの実感ができるとよかった - 家庭 5 - ( 文責八巻律子 )

実践事例 2 第 5 学年題材名食べて元気に 1 題材の目標 毎日の食事や食品の栄養的な特徴や食品の組み合わせに関心をもっている ( 家庭生活への関心 意欲 態度 ) 米飯やみそ汁の調理の仕方について考え, 自分なりに工夫している ( 家庭生活を創意工夫する能力 ) 米飯やみそ汁の調理ができる ( 生活の技能 ) 栄養を考えて食事をとることの大切さについて理解し, 五大栄養素の種類と働きについて理解 している ( 家庭生活についての知識 理解 ) 2 題材の展開にあたって本題材は, はじめてみようクッキング に続く食の題材でる 児童は調理に興味をもっており, 調理することを楽しみにしているが, 体の成長や活動のもとになるなど, 食事の役割を考えながら, 食生活を営んでいる児童は少ない そこで, 毎日の家庭の食事や給食について振り返り, なぜ食べるのか を考えたり, 話し合ったりする活動を通して, 食事の役割や日常の食事の大切さに気付かせていく また, 五大栄養素やその働き, 食品の栄養的特徴を知り, 栄養を考えた食事に関する基礎的 基本的知識及び技能を身に付けるとともに, 日常生活で活用できる能力を育てていく 指導に当たっては, 栄養教諭とのティームティーチングを行うことによって, 専門的な知識を得ながら学習するとともに, 家庭で実践する場を設定して, これからの自分の生活に生かしていけるようにする < 視点 1> 学びをつなぐ 栄養教諭の活用により, 五大栄養素や食品の体内での働きについての理解を深め, 家庭の食事や給食についての関心を高めていく また, 食事は栄養をとることで健康を保ち, 体の成長や活動のもとになることや, 一緒に食事をすることで人と楽しく関わったり, 和やかな気持ちになったりすることに気付き, 家族との結びつきが意識できるようにしていく < 視点 2> 気付きを深める 導入で なぜ食べるのか を考えて家庭での食事や給食を振り返り, 食事の大切さについて考えていく また, 栄養補助食品等の提示により, 食の意義を見つめ直し, 友達とペアになって話し合ったり, 全体で交流したりすることを通して, 日常の食事は栄養をとることに加え, 人と関わったり, 生活のリズムをつくったりする大切なものだということに気付かせていく 米飯とみそ汁の調理では, 米の炊き上がっていく様子を観察したり, みそ汁の実を入れる順番を考えたりすることによって, 食事作りには様々な工夫があることに気付かせていく < 視点 3> 実践意欲を高める 毎時間の自分の考えや学んだことを記入できるワークシートを工夫することで, 学習を振り返るとともに, 焦点化した話合いができるようにしていく また, 家庭との連携を図り, 学んだことを実践する機会を設けていくとともに, 家族からのコメントをもらうなど, 家庭での実践カードを工夫して実践意欲を高めていけるようにする - 家庭 6 -

3 題材の指導計画 ( 総時数 10 時間 ) 時 評価規準 評価方法 間主な学習活動 内容家庭生活への生活を創意工夫生活の技能家庭生活について授業改善の視点 関心 意欲 態度する能力の知識 理解 1 五大栄養素の種毎日食べている五大栄養素の種 < 視点 2> 類や体内での働き食事に関心をもち, 類とはたらきにつ 本 が分かり, 食事の食事の役割につい いて理解している 時 役割について考えて考える 発言 ようとしている 行動観察 ワー ワークシート クシート 栄養素の体内で食品の栄養的な食品を 3 つのグ < 視点 1> 2 の主なはたらきに特徴や食品の組み ループの分け方が より食品を3つの合わせに関心をも わかる 3 グループに分けるっている ワークシート ことができる 行動観察 ワークシート 米やみその特徴米飯やみそ汁の米飯とみそ汁の米, みその特徴 < 視点 3> が分かり, 実習に 調理の仕方につい調理ができる がわかり, 米飯や 4 必要なことは何か て考えたり, 工夫 行動観察 みそ汁の調理の仕 ~ を考えながら調理したりしている 技能方について理解し 10 することができ 発言ている る ワークシート ワークシート 4 展開の具体例 (1/10 時 ) 本時のねらい食品に含まれる栄養素や体内での主な働きを知るとともに, 食事の役割を知り, 日常の食事の大切さを考えることができる 主な学習活動 内容 時間 教師の支援 評価 1 本時の学習課題をとらえる 10 T: みんなは, なんで食べるのかな なぜ食べることが必要なのかを考える C: おなかがすくから C: 楽しみだから わたしたちはなぜ 食べる のだろ C: 栄養を取るため うか C: 病気になるから 自分の意見を積極的に発表する様子 子どもたちの意見を聞き, 栄養教諭が説明 2 食品に含まれる栄養素について知る 10 わたしたちが活動するのに必要なエネル (1) 五大栄養素について ギーは, 食品に含まれる栄養素から得てい 炭水化物 脂質 たんぱく質 ることが理解できるようにする (T2) 無機質 ビタミン - 家庭 7 -

(2) 五大栄養素の体内でのはたらきにつ 五大栄養素の体内でのはたらきについて いて理解を深める 理解できる エネルギーになる ( 行動観察 ワークシート ) 体をつくる 体の調子を整える 3 毎日の食事で大切なことは何か話し合う 15 T: 栄養さえ取ればいいならば, 毎日の食事 (1) 栄養補助食品を提示して, 食事の代はこれでいいですね ( 栄養補助食品の提わりになるかを考える 示をする ) C: 毎日同じだったら, あきてしまうよ C: そればかりでいいのかなあ C: 野菜とか食べなくていいのかなあ ペアで話し合う活動を通して, 毎日の食 事で大切なことについて考えを深めること ができるようにする < 視点 2> 全体交流で, 意図的指名により多様な考 ペアでお互いの意見を出し合う様子 えを引き出し, それぞれの気付きを共有す ることができるようにする < 視点 2> (2) 栄養教諭から食品から栄養をとる大 C: 毎日続いたらあきてしまうし, 野菜など 切さや食事のもつ役割を聞く の新鮮な食品も食べないとだめです T2: そうですね いろいろな食品を食べるこ とは団らんの話題にもなりますね C: あごの発達のためには, よくかむことが できる食品を食べたほうがいいです T2: よく知ってるね 給食にもカミカミ献立 がありますね C: 病気にならないためには, いろいろな食 品を食べたほうがいいです C: 楽しくみんなで食べられることも大切だ と思います 栄養教諭が詳しく説明する場面 T2: 今度は病気についても調べてみたいね 4 学んだことをまとめ, 共有し, 次時への 10 本時の学習で学んだことをまとめ, クラ 意欲をもつ スで共有しながら次時の食品のグループ分 心も体も健康に成長し, 楽しく豊かな けができるよう意欲をもたせる 生活を送るために, わたしたちは 食べ 食事の役割を知り, 日常の食事の大切さ る のである を考えることができる ( 交流 ワークシート ) T2: 今日の話合いを生かして, 毎日の給食の 献立にも興味をもってください そして, 作ってくれる人への感謝の気持ちを忘れず に, 残さず食べましょう 本時を振り返り, 自分の言葉でワークシートにまとめをすることができるようにす栄養教諭の資料を使った板書る - 家庭 8 -

5 実践の考察 ( 成果 課題 ) < 視点 1> 学びをつなぐ 6 学年, さらに中学校での家庭科の学習につながる基礎となる題材である ここでは, 五大栄養素とはなにか, またその体内での働きを理解させることが大切である そこで,TT 指導で栄養教諭の専門性を生かして指導することで, 子どもたちの理解を深めることができた また, 毎日の給食の献立を話題にすることで, 実際の家庭の食事と関連付けて考えさせることもできた 様々な家庭に配慮し, 家庭の食生活についてのアンケートなどで調査することはなかったが, 質問項目を精選することで, 実施が可能になると考えられる 他の題材の学習も含めて, 家庭での様子をとらえながら学びをつなげていきたい < 視点 2> 気付きを深める 栄養面に加え, 病気や体の発達まで考えることができる児童もいた また, 生活経験を生かした発言もあり, 話合い活動を通して, それぞれの気付きを深めることができていた 自分の考えを友達の考えと比べたり, 広げたりすることで, 自信をもって自分の考えを発表できていた 全体交流の中では, 意図的指名により多様な考えを引き出し, それぞれの気付きを共有できるようにし, まとめにつなげることができた 話合いにおける教師のコーディネート力が必要であった 児童の気付きをうまく意見として取り上げ, 授業に生かすことが大切であると考える < 視点 3> 実践意欲を高める 五大栄養素とその働きについて理解したことを生かして, 食品を分けたり, 体内でどのような働きをするのかを考えながら, 給食を食べたり, 日常の食事について振り返ったりする姿が見られるようになった ワークシートには学んだことを整理しながら書き込んでいた 米飯とみそ汁の調理では, ワークシートに記入したこれまでの学びを振り返りながら, 調理の計画を立てることができた また, 調理実習にも意欲的に取り組み, 家庭でも作りたいといった感想も聞かれた 板書メモ 栄養教諭の話 みんなの意見を聞いて 自分の考え 今日の学習でわかったこと - 家庭 9 - ( 文責三瓶規子 )