第 6 学年組家庭科学習指導案指導者 T1 T2 ( 学校栄養職員 ) 1 題材名まかせてね今日の食事 2 目標 自分の食生活を振り返り, 家族に喜ばれるおかずを作ろうとする 家族が喜ぶ 1 食分の献立とおかずについて考えたり, 食品を組み合わせて自分なりに工夫して作ったりする これまでの学習を生かして, 調理計画を立て, 安全や衛生に気を付けて調理することができる 食品の選び方やいろいろな調理の仕方を理解する 3 題材設定に当たって (1) 児童観児童の食事作りに関する実態を知るために, 以下のような調査を実施した 食に関するアンケート ( 平成 27 年 7 月 18 日実施 37 人 ) 1 調理実習は好きですか はい 35 人いいえ 2 人 2 一人でできますか ご飯を炊く 33 人みそ汁を作る 34 人 ( はいと答えた児童数 ) サラダを作る 32 人ゆで卵を作る 32 人目玉焼きを作る 31 人いり卵を作る 31 人野菜を炒める 31 人野菜をゆでる 31 人 3 1 食分の献立を一人で考えたことはありますか はい 3 人いいえ 34 人 4 家族の食事を作ったことはありますか よく作る 4 人たまに作る 27 人ない 6 人 5(4でよく作る, たまに作ると答えた児童 ) 何を作ったことがありますか ( 複数回答 ) 卵焼き, 目玉焼き, カレー, みそ汁, 野菜炒め, チャーハン, ハンバーグ, サラダ, 焼きそば, ぎょうざ, いり卵, ホットケーキ 5 食事作りで, 気をつけていることは何ですか ( 複数回答 ) 身支度や手洗い 味付けをおいしく 火や包丁の扱い 調味料の量や減塩 片付けまでやること 食材に火が通るようにする 盛りつけ 栄養のバランス本学級の児童は, 調理に対する関心は高く, 家庭でも調理経験のある児童も多い しかし, 日常的に調理しているというよりは, 家族が不在のときや手伝いとして調理している程度である しかも, 全く食事作りをしていない児童もいる また, 授業で実習したご飯と味噌汁, 卵料理や野菜炒めといった, どちらかというと手軽に短時間で調理できるメニューを家庭で実践していることが多い 食事作りでは, 簡単にできる 自分の好きな ものが中心で, 一食分の献立を考えて作った経験は少ない 包丁や火の扱いなどの安全面, 手洗いなどの衛生面, 調味料の量などに気を付けているといった回答が多く, 栄養のバランス 食材の鮮度や旬 に気を付けている児童はごく少数であった 食の大切さ がさまざまな場面で話題にのぼる中で, 本児童は, 低学年の頃から栄養教諭による給食ワンポイント指導や家庭科 学級活動等で食に関する指導を継続的に受けていることもあり, 三食きちんととること や 栄養のバランス, 食事の時間を大切に といった意識は高まってきていると感じる しかし, 授業の様子を見ると, 調理に関する技能や生活経験, 好き嫌いや食への関心などの個人差が大きいのが実情である 給食では, 偏食や残食もあり, 朝食は毎日欠かさず食べてはいるが, 時間や栄養バランスに課題がある児童も少なくない (2) 題材観本題材では日常の食事に関心をもち, 調和の良い食事のとり方が分かるようにするとともに,1 食分の食事を計画し, 簡単な調理ができるようになることをねらいとしている 第 5 学年で学習した ゆでる調理 や ごはんとみそ汁, 家族との団らん, 第 6 学年の 1 学期に学習した いためる調理 や 栄養バランスの良い朝食 などこれまで学習した知 - 1 -
識及び技能を活用して総合的に学習できるような教材である 家庭の食事や給食について振り返ってバランスよく食品を組み合わせて食事をとる大切さを理解させたり, 体に必要な栄養素の種類と働きを知り 1 食分の献立を考えさせたりする 栄養バランスを考えた 1 食分の献立を計画することは, 小学校での 2 年間のまとめとなる 学んだことをもとに, 家庭でも活用していける実践力を育てていきたいと考えている (3) 指導観 1 食分の食事を計画した経験がほとんどない児童にとっては, 夕食に適した料理やその調理方法をイメージすることは難しいと思われる そこで, 事前に家庭での食事内容や献立を立てる際の留意点などの情報を収集させたい さらに, 学習してきたことを実際に各家庭での実践に結びつけるために, 家族が喜ぶような献立作りをしたり, 楽しい食事にするための工夫を話し合ったりする 本題材では, 今までに学習した五大栄養素のはたらきと大切さを確認しながら学習を進めていく まず, 献立を立てることについて関心をもたせるために, 栄養バランスに課題のある食事を提示し, 問題点に気付かせる そこから, 栄養バランスの整った夕食の献立を考えることを題材として取り上げていきたい また, 望ましい食生活を送るためには, いろいろな食品を組み合わせて食べることが大切であることを認識させたい そして, 家庭との連携を図り, 考えた献立を実際に調理する機会を設けるなど, 学習を生かして家庭でも実践していこうという意欲を高めるようにしたい 4 題材の評価規準家庭生活への関心 意欲 態度 自分の食生活を振り返り, 家族に喜ばれるおかずを作ろうとしている 生活を創意工夫する能力家族が喜ぶ1 食分の献立とおかずについて考えたり, 食品を組み合わせて自分なりに工夫して作ったりしている 調理計画を立て, 安全や衛生に気を付けて調理するための基礎的 基本的な技能を身に付けている 家庭生活についての知識 理解食品の選び方やいろいろな調理の仕方を理解している 5 指導と評価の計画 (13 時間扱い ) 第 1 次献立を工夫し家族が喜ぶ食事を作ろう 11 時間評価規準 評価方法主な学習活動 内容家庭生活への関心生活を創意工夫生活の技能 1 2 3 4 5 食事に関心をもち, 食事の役割や大切さを理解することができる 1 日にとった食事を調べ, ご飯やパンを主食にしているときどのような組み合わせでおかずや汁物を食べているのか確認する 家庭ではどのような観点で献立を立てているのか調べて発表し, 確認する ゆでる と いためる を使ったおかずの調理計画を立て, 作ることができる 調理計画を立てる (1) 必要な材料と分量 (2) 材料の準備 購入 食品を購入するとき, 保存 意欲 態度 毎日の食事に関 心をもち, その 役割を考えて食 事を大切にしよ うとしている ( ノート 行動観察 ) 材料の選び方, 買い方に関心を もち, 適切に購 入しようとして いる ( ノート ) 生活の技能 する能力 家庭生活につい ての知識 理解 食事を作るた めには, 家族の ことや食べる人 のことを考えて 工夫することが 必要なことを理 解している ( ノート 発表 ) 調理に必要な 材料の種類, 分 量, 選び方, 調 理時間などを考 えた調理計画の 立て方を理解し ている - 2 -
するときの注意点 (3) 調理時間と調理方法 ( ノート ペーパーテスト ) 6 7 8 9 調理実習をする 1 食分の食事の計画を立て, 食品の栄養的なバランスや組み合わせを考えながら食事の計画を見直すことができる 家族のためにつくることを考え, テーマを決めて夕食の献立を考える 今まで学習したことを生かして, 自分が立てた夕食の献立を見直す いろいろな食品を組み合わせて食べることの意味や大切さを考える 米飯とみそ汁を 中心とした 1 食 分の食事の材料 や手順に関心を もち, これまで に習得した知識 及び技能を生か して, 家族が喜 ぶ食事を作ろう としている ( 行動観察 ワークシート ) 盛り付けや配 安全や衛生に膳に関心をも留意して, 手順ち, 楽しく食事よく調理がでをしようとしてきる いる ( ノート 行 ( 行動観察 ) 動観察 ) 米飯とみそ汁を中心とした 3つの食品群の食品がそろった1 食分の献立について考えたり, 自分なりに工夫したりしている ( ワークシート ) 材料の切り方, 味の付け方, 後片付けの仕方を理解している ( 行動観察 ) 1 食分の食事としてどのように食品を組み合わせて食べることがよいのかを理解している ( ワークシート 発表) 10 11 学習したことを生かして, 家 食事の取り方庭で実践できるように, 調理に関心をもち, 計画を立てる 栄養を考えた食 調理の時間や手順, 材料の分事にしようとし量などを考えて調理計画を立ている てる ( ノート 家庭で実践する 行動観察 ) 第 2 次食事をもっと楽しくしよう 栄養のバランスの良い1 食分の献立の立て方を理解している ( ペーパーテスト ワークシート ) 2 時間 6 食育の視点心身の成長や健康保持の増進の上で望ましい栄養や食事のとり方を理解し, 自ら管理していく能力を身に付ける ( 心身の健康 ) 7 本時の指導 (1) 目標 栄養のバランスや家族のことを考えて, 米飯とみそ汁を中心とした夕食の献立を立てたり, 工夫したりすることができる (2) 準備 資料栄養バランスに課題のある献立の写真, 掲示資料, 食品のグループ分けの表, 給食の献立表, 食材カード, 実物投影機, スクリーン, ワークシート, 付箋 (3) 展開学習活動 内容指導上の留意点 評価 個への配慮学級担任学校栄養職員 1 前時に考えた 1 食分の食事 ご飯と味噌汁を中心にした1 を振り返り, 本時の学習の見通食分の献立を見直すことを確しをもつ 認する 2 本時の課題を知る - 3 -
家族の心も体も喜ぶ, 献立にしよう 3 献立の見直しの手順や課題の見付け方を知る (1) 担任の考えた献立を見て, 気付いたことや改善した方が良いと思う点を発表する (2) 栄養職員の話を聞く 1 見直しのポイント 栄養面 家族の好み 色どり 旬の食材 2 工夫 改善の仕方 4 前時に自分が立てた献立の見直しをする (1) 自分の献立について, 栄養のバランス等を見直して改善する (2) 良い点, 改善点などを付箋に記入して, グループでアドバイスし合う (3) 自分で再度見直す 前時に立てた献立の例として 1つの献立を紹介する 栄養のバランスに課題のある献立 担任の立てた献立を, 食品のグループ分けの表に入れながら栄養のバランスを確認する 食品を3つのグループに分けて, 栄養バランスを確認する 今までに学習した調理方法 ( ゆでる いためる ゆでてからいためる ) を使って, 自分 1 人で作れるおかずを入れるとよいことを確認する チェックリストをもとに見直すよう助言する どのように改善して良いか分からない児童には, 足りない栄養素を一緒に確認し, 給食献立表の中から主菜を探し出したり, 料理カードの使用を促したりする ご飯とみそ汁を中心とした 3 つのグループの食品のそろった 1 食分の献立について考えたり, 自分なりに工夫したりしている ( ワークシート ) 献立見直しのポイントについて説明する 1 栄養のバランスはどうか 2 家族の好み, 旬, 色どり等はどうか 担任が立てた献立の栄養面で, どこのバランスが悪いのか, どのような食品やおかずを足した方が良いのかを確認する 食品を3つのグループに分けて, 足りない食品や多すぎる食品があることを知ることで, 改善が必要なことを気付かせる 調理場で献立を決める際の順番や気を付けていることを知らせる みそ汁の具を工夫したり, 副菜の材料を増やしたりするなど, 献立の栄養のバランスを整えるための助言をする いろいろな食品を組み合わせて食べることの意味や大切さを伝える 偏った栄養素や不足している栄養素など栄養のバランスについて理解できていない児童やグループを中心に支援していく 給食献立表の中から足りない栄養素が取れるものを一緒に確認し, アドバイスする 5 見直した献立について発表する 6 本時の学習を振り返り, 次時の学習内容を知る 課題に沿って献立を見直すことのできた児童に, 見直したポイントとその理由が分かるように献立を発表させる 今日学んだことを生かして, 次時は家庭でつくるための計画を立てることを伝える 栄養のバランスが良く, しっかり見直しができたことを称賛する さらによくなるポイントがあればアドバイスする 自分の健康を守るために, 献立の作成で学んだことを食生活に生かしていく - 4 -
- 5 - 必要があることを伝える 本時の学習で良かったことを称賛し, 次時への意欲をもたせる