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Microsoft Word - 社会科

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

Microsoft Word - 学習指導案(公民的分野 ②).doc

裁判員制度 についてのアンケート < 調査概要 > 調査方法 : インサーチモニターを対象としたインターネット調査 分析対象者 : 札幌市内在住の20 歳以上男女 調査実施期間 : 2009 年 11 月 10 日 ( 火 )~11 月 11 日 ( 水 ) 有効回答者数 : N=450 全体 45

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

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中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

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第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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Microsoft Word - 小・社会・祭田①.doc

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

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Microsoft Word - 第3学年国語科学習指導案 .docx

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

国語科学習指導案

生徒用プリント ( 裏 ) なぜ 2 人はケンカになってしまったのだろう? ( 詳細編 ) ユウコは アツコが学校を休んだので心配している 具合の確認と明日一緒に登校しようという誘いであった そのため ユウコはアツコからの いいよ を 明日は登校できるものと判断した 一方 アツコはユウコに対して 心

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

Microsoft Word - 中学校数学(福島).doc

( ) 単元計画 ( 全 6 時間 ) 段階 主な学習活動と内容 指導上の留意点 配時 私たちが食べているものは, どこからきて 既習を想起できるように, 農業や いるか考える 水産業の学習内容を掲示しておく 給食の献立から調べた食料自給率から, 給食の献立から調べた食料自給率本つ気づいたことや疑問

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

8 本時 9 働きやすい職場をつくるために 労働者を取り巻く新しい動き 労働三権や労働三法の意義を理解する 労働条件の改善について考える 様々な雇用の実態に気付く 労働者の権利を保障する為の労働三権や労働三法の意義について理解することができる 労働者をとりまく環境の変化について 将来の自らの問題とし

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社会系(地理歴史)カリキュラム デザイン論発表

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

Microsoft Word - åł½èªžç§‚2å¹´2çµ—ã••ï¼™ã†¤ã†®ã†łã†¤ã‡†ã†—ã‡™ã†‘ã‡›ã†¹ã‡‹ã†ƒã••ã•„ã†µã‡“ã†Šã†“ã†¯ã•†ã†©ã‡fiㆪㆬㆮ㕓æ„⁄尔桋

(2) 実践のねらい 以上の実態を踏まえ, 本校における本年度の N IE 実践のねらいを以下のように 定めた 1 生徒が新聞に触れる機会を確保する 2 新聞を読むことを通して, 授業の学習内容と生徒の日常の世界をつなげる 3 新聞記事に対する意見を書く活動を通して, 生徒の思考力 判断力 表現力を

授業単元名 中学校 3 年公民科 : 市場経済 ( 金融 )/ 消費生活 目標 震災復興プランの策定では 政府 企業 銀行 の各立場やその役割から どのようにして震災からの復興を支援していくことができるのかを検討してきた 今回は 賢い消費者として自分自身の生活設計を検討する際の 人生全体を通したお金

第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

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はっきした声であいさつ は高学年では少ないね < 資料 2 より > よい感想だけでなく 問題点も挙げている感想も多いね めあてを達成したとは言えないかもしれないね < 資料 3 より > あいさつ運動への意見が出されているね 4 つの意見が出されているね < 資料 1 2,3 より > 資料 2

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

3 僕が蝶を一つ一つつぶしたのは償いのためであとすこれらは 生徒の感想や疑問をもとに教師が設定した人物像 行動 結末の意図に焦点を当てて3つに絞ったそれぞれを賛成 反対 2つの視点から読み進めていくには 討論会の形式で提示すことが有効であ討論会の班編成は まず課題に対して自分が肯定か否定かを考えさせ

中学校における授業実践事例 1 第 3 学年社会科 消費生活と経済 1 学校名 職氏名萩市立田万川中学校教諭室谷雄二 2 生徒 3 学年 15 人 3 学習指導案 (1) 題材名消費生活と経済 (2) 題材の目標経済活動の意義について消費生活を中心に理解させるとともに 価格の働きに着目させて市場経済

2 児童への事前調査 調 査 事 項 好き どちらかとどちらかというと好きいうと嫌い 嫌い Q1 国語の学習は, 好きですか Q2 説明文の学習は, 好きですか Q3 物語の学習は, 好きですか Q4 話し合う学習は, 好きですか Q

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

また 情報の作り手としての活動も学習に組み込まれている 放送局は情報の作り手として 考えたことや伝えたいことなどから話題を集め 収集した知識や情報を関連付け 目的や意図に応じて 事柄が明確に伝わるように話の構成を工夫している これは 学習指導要領に示されている 話すこと 聞くこと の話すこと内容と同

Microsoft Word - chojugiga_sidoan_new.docx

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

補充資料 2-1 単元 Let's Read 1 の指導展開案 (1) 単元 Let's Read 1 A Magic Box 1 の指導展開案(1/5 時間 ) (1) 目標 物語を読んで 場面展開を読み取ることができる 昨日の日記 というトピックに基づき 自分について英語で書いて表現できる (2

国語科学習指導案様式(案)

(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

Microsoft Word - 高等学校公民科(大島).doc

基礎 基本の定着 習得すべき基礎 基本について 基本的人権の考え方や個人の尊重, 法の下の平等の原理についての理解 平等権をめぐる現代社会の諸課題とそれらに対する法整備の理解 自由権の種類とその内容の理解 社会権の種類とその内容の理解 参政権と請求権の種類とその内容の理解 公共の福祉と国民の義務の理

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

基礎を育てることを主なねらいとしている 現在 地方自治体を取り巻く状況は 少子高齢化 情報化 グローバル化 経済の変動などによ り急速に変化している また 地方分権を推進する法律がつくられ 各地方自治体は 財政の健全 化や組織の改編 市町村合併等の新しい枠組みづくりに取り組んでいる さらに 子育て支

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

平成 年度授業改善 ( 中学校社会 ) 第 2 学年社会科 ( 歴史的分野 ) 学習指導案 1 単元名 近代国家の歩みと国際社会 - 新しい価値観のもとで - ( 帝国書院 ) 2 単元について 本単元は, 学習指導要領の内容 (1) ウ及び (5) イを受け, 開国とその影響, 富国強

けなどが行われている 記事は, 逆三角形の構成と呼ばれることもあるように, 結論を見出しで先に示し, リードから本文へと次第に詳しく記述されている 事件や出来事の報道記事だけでなく, 社説 コラム 解説などの記事もある このような特徴を理解し, 編集の仕方や記事の書き方に注意して読むことが大切である

4. 単元の実際 習得 (1) 三部構成のモデル文 ゲームなんてやめなさい を提示し 子どもの意識とのズレを生む 実践を行った4 年生のクラス 38 名全員が何らかのゲームをもっていることを確認し 子どもがゲームについて感じている楽しさを十分掘り起こす その上で はじめ なか おわり の形式で書かれ

第 2 問問題のねらい青年期と自己の形成の課題について, アイデンティティや防衛機制に関する概念や理論等を活用して, 進路決定や日常生活の葛藤について考察する力を問うとともに, 日本及び世界の宗教や文化をとらえる上で大切な知識や考え方についての理解を問う ( 夏休みの課題として複数のテーマについて調

児童は, これらの 読みの観点 を使いながら, 物語のしくみや中心人物の心情の変化を捉える経験を積んできている しかし, 作品の価値や作者の思いに気付いたりすることは十分ではない (2) 教材観本単元で取り扱う教材は, 作者である小林豊氏がアフガニスタンを訪問した際の経験を基に書いた三部作の中から教

Taro-【HP用】指導案.jtd

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

第1学年国語科学習指導案

(3) 計画 学習課題学習内容時間 変わり方のようすをわかりやすく表すにはどうしたらよいか考えよう変わり方が大きいか小さいかを調べるにはグラフのどこに目をつけるとよいのだろう 2つの折れ線グラフからどんなことが分かるだろう折れ線グラフをかこう 変わり方を分かりやすく表す工夫 折れ線グラフの縦軸と横軸

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M28_回答結果集計(生徒質問紙<グラフ>)(全国(地域規模別)-生徒(公立)).xlsx

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生徒用プリント ( 裏 ) 入力した内容はすべて記録されている!! 印 : 授業で学んだこと 管理者のパソコンには どのパソコンから いつ どのような書き込みがされたか記録されています 占いだけではなく メールや掲示板の内容も同じように記録されています もし 悪意のある管理者から個人情報が洩れたらど

Microsoft Word - 研究協議会資料(保健分野学習指導案)

の一部のみであるしたがって教科書の本文だけから小説 こころ の全体像を浮かび上がらせることは難しいしかし 掲載された部分だけでも 先生 と という二人の青年の揺れ動く こころ を描き 生徒たちを作品の中に引き込む力は群を抜いたものであると考える高校 3 年生である生徒たちは 心の葛藤というものを多く

4 全体計画 ( 総時数 6 時間 ) 主な学習活動 時数 教師のかかわり 評価の観点 ( 求める子どもの姿 ) 新聞について興味をもち, 投 1 新聞への興味をもつことができるよう 関心 意欲 態度 書の特徴を知る に, 実際の新聞をもとに, 投書の内容 新聞について興味をもち, を取り上げる 投

============================== < 第 6 章 > 高校生 大学生 社会人の反応 ============================== 本調査研究では 高校生が社会に出ていく上での実効性のある資質 能力の重要性が感じられ また 調査問題そのものについての興味 関

4 単元構想図 ( 全 14 時間 ) 生徒の意識の流れ 表を使って解く 縦 (m) 0 8 横 (m) x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう1 ax = b (x + m) = nは平方根の考えで解くことができる x= 右辺の形に式を変形して 二次方程式を解こう2 x +

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

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各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

平成23年度第2回学力向上対策会議協議資料  <遠野市立綾織小学校>

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

た, 導入で扱うイメージキャラクターについて, デザインやネーミングの意図, 理由について疑問や関心を持つことにより, より北広島町に興味を持つことが可能となる その他, 調べる際に新聞記事を利用することにより, 記事をスクラップすることができる 記録性 に優れ, 疑問を解決するための手立て, 情報

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

6. 単元の展開 ( 全 6 間 ) 学習活動 単元の見通しを持つ 2. 学習計画を立てる 3. 本文を読み, 感想を書く 内容に関する感想 書き方に関する感想 4. 感想や疑問を交流する 指導上のポイント ( ) 学習活動に即した評価規準 ( 関 読 言 ) 既習事項を振り返らせ,

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

第 3 学年社会科学習指導案 1 小単元名 わたしたちのまちのようす 平成 24 年 6 月 27 日 ( 水 ) 第 3 学年 2 組 3 3 名指導者 : 今橋美都 2 単元について本単元は学習指導要領の第 3 学年及び第 4 学年の内容 (1) アの内容に基づいている (1) 自分たちの住んで

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(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

Microsoft Word - 原稿【市教委指摘訂正済】

第○学年○組 学習指導案

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社会科学習指導案

Transcription:

情報と向き合う生徒 ~メディアリテラシーの構築を目指して~ 指定校 2 年次箕輪町立箕輪中学校宮尾涼子五味和高小澤未来岩原学 Ⅰ 本校の新聞活用 (NIE) の取り組み 1 指定校 1 年次 生徒が新聞や社会情勢に興味を持てる環境作り と 授業での新聞の積極的な活用 を中心に新聞活用に取り組んだ 社会科の中で現実社会と結びつけやすい公民の分野において授業で新聞の活用をしたり 新聞をより近くに感じられる環境づくりを行ったりした 2 指定校 2 年次 1 年次での実践と課題を受けて 新聞活用をより深めていき この2 年間で得られたことを学校教育活動の中で継続していけるものになるように取り組んできた 1 新聞や社会情勢に興味を持てる環境作り 生徒と教師がともに新聞が読める環境をつくるために 職員室の大机に置いていた新聞を 新聞設置台を製作し 生徒玄関前に設置した 日報の裏面に新聞記事を載せるなど 昨年度の活動に加えて NIE の係や若い先生を中心に 切り抜いた新聞記事を掲示し 生徒の新聞への興味 関心を高める活動を行った 2 社会科の授業で新聞を使う学習効果 国の政治のしくみ ~ 行政改革 ~ (3 年生 ) から現代の日本社会では 人々の生活の安定のため社会保障や教育 雇用の確保など様々な仕事を行うべきである という 大きな政府 の考え方がとられている ここが広がりすぎることによって 行政の担う役割や負担が大きくなってしまうという側面から 現在では行政改革のうごきが進められている 政府の仕事が増えると非効率的になることがあること その緩和のために行政改革があるというこ

とに気付かせるため 新聞記事を活用した マイナンバー制度実施の記事 (2015.9.28) < 授業の展開と実際 > なぜデメリットもあるのに政府はマイナンバー制度を実施したのだろう? ~ 生徒の反応 ~ S: このナンバー一つで銀行口座もわかっちゃうの!? やばい! S2: なんでだろう? 政府の仕事を減らしたいからじゃないか S3: これまで行政が管理していた情報がナンバーになれば政府は楽だ S4: 内閣が楽になりたいから 公民の最初に 現在のニュースから 3 分間スピーチをつくろう という学習を設定し 好きな記事やニュースをもとに 1そのニュースの内容を概要説明し 22 つ以上の視点を述べ 3 自分の立場を明らかにして意見を書くという活動を行った その原稿をもとに 授業の前に毎時間 生徒が一人ずつ 3 分間スピーチを行っている その中の何人かが注目した記事が この 個人番号の通知迫るマイナンバー であった 予め記事の内容をある程度読み込んだ子がスピーチをし そこからその記事を配布して全員でこの問題について考えることで内容理解が速く より深まることとなった また この記事の内容を読み込んでいくことで企業の事務負担が大きいことや個人情報の流出 国民の不安の声などといったマイナス面もあることに気づき 自然と デメリットもあるのになぜ政府はこの制度を行うのか という学習問題が成立した 記事の中には 政府は 税制や社会保障関連などの幅広い個人情報を番号で結びつけ 行政事務の効率化や徴税強化につなげる狙い という記述もあり そこから生徒たちは 行政が事務を効率化するのがねらいである ことに気づいて 現在の行政の課題やその解決策に対して考えを深めることができた Ⅱ 育てたい力 社会事象を的確にとらえ 一つの事象にも様々な見方があることを知った上で自分の考えに根拠をもって語ることができる 今周りで起きている社会事象をとらえ その中で生きているという自覚をもつとともに そこから学ぶことができる

Ⅲ 研究の概要 1 授業実践 3 年社会科 (1) 単元名 裁判の種類と人権 (2) 単元の目標 新聞記事から事件の内容や記事内容を積極的に読み取ろうとする( 関心 意欲 ) 記事からわかる裁判の種類やしくみを理解することができる( 知識 理解 ) 記事から的確に情報を読み取ることができる( 資料活用 ) 記事から読み取った情報を下に自分の考えを展開することができる( 思考 判断 ) (3) 単元展開の構想と本時の位置 ( 前 3 時間 ) 1 大阪 愛知 岐阜連続リンチ殺害事件 から裁判の流れをつかもう 新聞記事をもとにして 一つの事件を発生から判決まで追い 裁判の流れを理解する 2 死刑について考えよう 1 の事件は凄惨な死刑事件である 死刑の是非を考えた後で 死刑弁護の手引き についての記事を読むことで次時の学習につなげる 3 なぜ 死刑弁護の手引き では被害者の裁判参加に反対しているのだろうか?( 授業実践 ) 死刑弁護の手引き波紋 の記事から 被害者の裁判参加への反対について議論することで 被告人の人権と裁判の公平さ 裁判官の大変さなどを感じることができる (4) 本時案 1 主眼裁判のしくみや流れを学習した生徒たちが 死刑事件の弁護士手引きについての記事を読み 生徒が着目している被害者の裁判参加への反対理由を考えることを通して被害者遺族が証人として出ることの意義とともに死刑事件にも弁護士をつけること 黙秘権が認められていることなどを読み取り 加害者にも裁判は平等に人権を保障していることに気づくことができる 段階導入 2 展開時 生徒の学習活動 予想される生徒の反応間発問 10 本時で扱う 死刑弁護の手引き波紋 について改めて内容を確認する 記事の内容を確認しよう 弁護士内で作られた手引きだ 目標は死刑回避なんだな 被害者の裁判参加に反対しているんだ 指導 支援 評価 前時の記事の内容を理解している 前時にしっかり読みこめていない生徒が多いため 読み取れている生徒の意見をもとに板書で整理する 机上には学習プリントと筆記用具 根拠となる資料の記事のみにする 資料 学習カード ( 前時 ) 資料プリント ( 前時 ) 展開 2 5 前時に書いたこの記事の感想を発表する 記事の感想を発表しよう この手引きは正しい 反省しているなら罪を軽くするのが弁護士の仕事 遺族は被告人に言いたいことがたくさん その権利を奪うのはひどい! この記事への賛成意見 反対意見をいくつか出し 裁判参加制限への反対意見を取り上げる 被害者の裁判参加反対は 起訴事実を被告が否認している事件で勧められていることを確認する

被害者も事件にかかわった人物なので裁 判に参加してもおかしくないのでは 展開 2 10 なぜこの手引きでは被害者の裁判参加に反対するのだろうか? 予想をたて 共有する 法廷が感情に支配されないためだと思う 記事にもそう書いてあるし 感情に左右されてその被告人が犯人だと決めつけられたらもし間違っていたときに大変だ 弁護士は自分の弁護する被告人を有利にしたいからだ ( ) 予想で時間をたくさん取らないよう 机間巡視をして生徒の予想を把握する 既習事項を使いながら自分なりの考えを書けているか ( ) の意見が出たらリンチ事件のような事件の弁護士の気持ちについて考えられるような問い返しをする 学習カード 裁判で大切にしていることは何なのか 資料をもとに考えよう 展開 2 10 10 自分の予想をもとに資料からわかったことをまとめる 弁護士をお願いするお金や つてのない人のために 国選弁護士 というものがあるんだ 死刑事件を担当するのは大変だな そこまでしてなんで弁護士をつけるのだろう? 冤罪事件というものもあるんだ これは死刑になったら大変 でも 被害者参加することで被告の本当の反省を促せるのではないかな 大切なのはそこだとおもう 資料からわかったことを共有し 学習課題の解決につなげる 意見を共有して 学習問題につい たくさんの資料をいっぺんに見るのではなく 自分の予想に一番近い資料からわかったことを挙げるようにさせる わかったことと同時に その資料から考えることを記述するようにする 資料から必要なものを見出し 情報を整理することができる 資料がうまく選択できない生徒には助言をしながら進める 危険ドラッグ運転記事 ( 信濃毎日新聞 2015.11.19/11.21) てわかったことを書こう 死刑事件の弁護士は大変だけど それでも必ず弁護士がつかなくてはいけないんだな 被告は大切にされているんだ もしその事件の被告が冤罪だったら やはり取り返しがつかない 死刑に反対している弁護士がいるし やっぱり被告が本当にやっているのだとしても心から反省することが一番大事だと思う 死刑の是非を問う問題にならないよう 留意しながら進める

終末 5 今日の授業で学んだことや感想を書く 今日の授業の感想や学んだことを書きましょう 死刑になるような犯人にわざわざ何回も裁判をする必要はないと思ってたけど 加害者にも平等に人権が保障されていることがわかった 裁判はあくまでも公平に行われるものであること 人権保障のことも考えて行われるべきであることを理解し 裁判員制度の学習につなげる 実際に使用した新聞記事 資料記事について < 読売新聞 2015.10.19> 中心資料 < 信濃毎日新聞 2015.11.19/2015.11.21> これら2つの記事については 学習課題解決のために自分の予想に応じて資料を読み取れるよう 被害者の裁判参加の例を提示するための資料である 本時の中心資料の要点 1 否認事件における被害者の裁判参加 ( 最近認められた権利 被害者遺族などが裁判に参加し 証言などをできる ) に反対 2 取り調べでの原則黙秘 目標は死刑回避

2 考察 (1) 新聞記事に書かれている情報から自分の視点で考えを深めていく生徒 ( 前時に 死刑弁護の手引き波紋 を読んで感想を書いたK 生 ) 被害者の思いからすると被告がしゃべったことを知りたいと思うのは当然だし それを否定するのはやっぱりおかしいと思う 死刑弁護だから とてもいけないことをしたということはわかっているんだから 被害者の気持ちを考えろ! あと 弁護士も自分たちの立場が悪くなるからってそんなことするな ~~! 被害者の裁判参加反対への疑問 ( 本時 被害者の裁判参加への反対を仲間と論じる中で被告の人権を守る視点に目を向けたK 生 ) 物的証拠じゃないにしろ そこにいた人の意見というのは それに近いくらいの証拠になってしまうから 被告側からしてみれば嘘を言っているかもしれない そう考えるとそれを排除したいのは当たり前だから ( 被害者の裁判参加への反対は ) あっていいと思う 被害者の裁判参加反対への肯定 (2) 考察資料の多さや難しさが心配ではあったが 生徒が新聞記事の読み取りを思ったより的確に行うことができていた 情報から自分で考え 自分の言葉で語ったり書けたりする生徒が多くいたことがよかった そこから 裁判は様々な立場を考えて行わなければならず 大変だ どちらの人権 ( 被害者 加害者 ) も大切に考えていくべき などの感想を持つ生徒も多くおり 情報を共有したことで考えが深まったと考えられる 中心資料 ( 記事 ) の内容把握と共通理解を前時までにやっておく必要があった できれば新聞記事をじっくり読む時間を確保したい この裁判の学習の最後に学んでみての感想を生徒に書いてもらった これまで何気なく見ていた新聞やニュースを意識して見るようになった ニュースで裁判のことをやっていると それは違うでしょ ~ など 自分の考えで見るようになった などの感想が多く 授業者としても嬉しい 今周りにある社会事象を自分ごととしてとらえ 自分の感覚で考えることのできる生徒を今後も育成していきたい