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黒毛和種における牛白血病ウイルスの母子感染状況およびまん延防止対策の検討 中央家畜保健衛生所 山下将哉 大城守 津波修 野中克治 地方病型牛白血病は 牛白血病ウイルス ( 以下 BL V) に起因する致死性のリンパ肉腫で 発症率は 5 % 以下といわれている しかし近年 沖縄県を含め全国的に発生件数が増加傾向にあり 感染拡大が懸念されている ( 図 1 ) 地方病型牛白血病 (EBL) < 原因 > 牛白血病ウイルス < 病態 > 致死性リンパ肉腫 < 発症率 > <5% < 発生件数 > 28 年全国 1,4 件 (825 戸 ) 沖縄 25 件 (25 戸 ) 生後早期に感染したの多くは持続性リンパ球増多症となり感染源になることや 発病までに至る期間が短いとされることから への感染防御が極めて重要となっている 本病のまん延防止対策として様々なことが提唱されており 当所もそれらをもとに管内の対策に取り組んでいるところである 対策の一つに 母牛の初乳のへの給与中止 があるが そのいっぽうで BLV 感染牛の初乳中には BLV 感染細胞と同時に高力価の抗 BLV 抗体が含まれているため 生後 2 ~ 3 ヵ月の間は感染が防御されるともいわれている ( 図 3) 全国 沖縄県 12 14 1 838 発 772 8 生頭 587 数 6 468 47 4 248 169 161 192 2 99 H1 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H2 3 25 発生 2 頭数 15 1 5 1 1 1 7 H1 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H2 1 16 6 15 25 家畜衛生統計 における感染 生後早期に感染すると多くのは PL 牛となり感染源になる 発症までに至る期間も短くなる 初乳中の移行抗体により生後 2,3 ヶ月は感染が防御される 図 1 地方病型牛白血病の概要 母牛 BLV BLVは除角や直腸検査 吸血昆虫 乳汁などによる水平感染や垂直感染によって伝播される BLV に感染した牛の多くは長期間 無症状キャリアーとなり 約 3 % が一時的に持続性リンパ球増多症を呈する そして無症状期をへて 5 % 以下が発症するといわれている ( 図 2 ) Y BLV 抗原抗 BLV 抗体 図 3 Y Y Y Y Y Y Y Y における感染 BLV 感染 発症 感染牛の 5% 以下 BLV の伝播経路 感染牛 眼球突出 図 2 持続性リンパ球増多症 健康感染牛 削痩 約 3% 感染源 リンパ肉腫 BLV の伝播経路 水平感染 直検 除角 吸血昆虫 乳汁 同居牛 垂直感染 出生前感染 黒毛和種は初乳中の免疫グロブリン含量がホルスタイン種よりも高いという報告がある また 平成 19 年度に行われた地域別 BLV 浸潤状況調査では 率は乳牛で35% 肉牛の繁殖牛で12% であり 1 歳以下では乳牛で16% 肉牛で数% と報告されている 疫学的解析では抗体に関連する要因として 肉牛では外部からの導入 乳牛ではプール初乳があげられている この他にも黒毛和種とホルスタイン種では様々な違いがあるが これまでの調査や研究は乳牛が中心となっている ( 図 4)

黒毛和種 ( 肉牛 ) とホルスタイン種 ( 乳牛 ) の違い 初乳中免疫グロブリン 多い (16.1mg/ml) 少ない (73.1mg/ml) 率 12% ( 繁殖雌牛 ) 35% 1 歳以下の率 数 % 16% 抗体に関連する要因 外部からの導入 プール初乳 検査方法 抗体検査材料 : 母子 64 組を含む 14 戸 33 頭 ( 母牛 258 頭 72 頭 ) 方法 :PHA( 受身赤血球凝集反応 ) 遺伝子検査法 nested PCR (Fechnerらの報告に従いBLVenv 遺伝子 gp51 領域を標的とした ) 北海道畜産試験場 : 小原 平成 19 年度地域別 BLV 浸潤状況調査 ( 動物衛生研究所 : 村上ら ) 3 ヶ月齢未満ので nested PCR のものは移行抗体と判断しとした 図 4 黒毛和種とホルスタイン種の違い また 沖縄県は全国有数の黒毛和種生産出荷県であり 牛白血病のまん延防止対策が急務となっている そこで今回 初乳給与の是非について注目し 自然哺乳を主体とする黒毛和種における BLV 母子感染の実態を調査を行いまん延防止対策について検討したので報告する 材料および方法 抗体検査は 発症牛のあった農家を中心として 母子 64 組を含む 14 戸 33 頭の血清を用いて受身赤血球凝集反応 ( PHA ) にて行った 遺伝子検査はフェシュナーらの報告に従い nested PCR を行った なお 3 ヵ月齢未満のについては PHA であっても PCR のものは 移行抗体と判断しとした また より高精度で効率的な検査方法の検討をするため 今年の4 月に発売されたエライサ方法による検査をおこない PHA の結果と比較した また より高精度で効率的な検査方法の検討をするため エライサ方法による検査をおこない PHA の結果と比較した エライサは感度 特異度ともに従来の抗体検査方法より高いといわれ PHAに比べ安価で多検体処理が容易となっている ( 図 5) 抗体検査方法の比較 検査方法 2 材料 : 14 戸 33 頭のうち 2 戸 21 頭 ( 母牛 153 頭 57 頭 ) 方法 : ELISA(PHA の結果と比較 ) <ELISA 法の特徴 > 感度 特異度ともに高い PHA と比べ安価 多検体処理が容易 図 5 検査方法 結果と考察 全体での抗体率は 母牛で 49.2% で 13.9% であった また 1 歳を越えたあたりから抗体率が急激に上がっているのが確認できる ( 図 6)

感染状況 1 抗体率 (14 戸 33 頭 : うち母子 64 組 ) 母牛 49.2%(127/258) 13.9%(1/72) % 年齢と抗体率の推移 8 7 6 5 4 3 2 1 13.9 4. 43.5 66.7 61.9 64.7 75. 53.8 ~1 1~2 2~3 3~4 4~5 5~6 6~7 7~8 8< 46.4 年齢 感染状況 3 母牛ののうち無症状牛の子の率 :1%(4/4) うち3ヶ月齢未満 :4.3%(1/23) 3ヶ月齢以上 :17.6%(3/17) EBL 牛と PL 牛の子の率 : 8%(4/5) 図 6 抗体率 図 8 抗体母牛のの感染状況 母子における感染状況については 母牛 64 頭のうち 抗体母牛は 45 頭 抗体母牛は 19 頭であった 抗体母牛ののうち8 頭が 37 頭がであった ( 図 7) 図 7 感染状況 2 < 母子 64 組 > 母牛 64 頭中 45 頭が母牛ののうち 37 頭が 8 頭が 母 64 頭 母牛の 8 37 45 19 母子 64 組の抗体率 別の視点から見ると 母牛ののうち 無症状牛の子の率は 1.%(4/4) で そのうち3ヶ月齢未満では 4.3%(1/23) 3ヶ月齢以上で 17.6%(3/17) であった また 発症牛とリンパ球増多症牛の子の率は 8%(4/5) であった ( 図 8) 母牛ののうち 3ヶ月齢未満では高い抗体価を示すものが多く見られるが 3 ヶ月齢を過ぎたでは抗体価が低い傾向が見られた BLVに感染牛した (PCR ) のうち 3 ヶ月齢以降のものは 本来移行抗体がなくっていく時期であるのに高い抗体価を示している また 3 ヶ月齢以下のものでは 感染していないの多くが移行抗体により高い抗体価をしめしている また 感染も高い抗体価を示している ( 図 9) 抗体価 4,96 124 256 64 16 2 図 9 感染状況 4 母牛のの月齢と抗体価 1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 11 12 月齢 移行抗体 (+) 移行抗体 (-) PCR(+) 母牛のの月齢と抗体価 これら 3 ヶ月齢以下の感染については 母牛の抗体価も高いため 初乳を摂取して以降は高い移行抗体により感染はなかったと思われるので出生前の垂直感染が疑われる また 図 1の表中 1のは 抗体測定不可であったがPCR であったため感染としている このは発症牛剖検時に胎児を検査したため 子宮内感染と思われる

3 ヶ月齢未満の感染 1EBL の子 2EBL の子 3EBL の子 4PL の子 5 無症状牛の子 胎齢 239 日 図 1 日齢 12 日 48 日 82 日 48 日 感染状況 5 抗体価 検査不能 4,96 1,24 4,96 母の抗体価 4,96 4,96 1,24 3 ヶ月齢未満の感染 抗体検査方法の比較については 母における一致率は 98.7 % では 7.2% であった PHAがでエライサがのものはなく 逆にPHAがでエライサがのものがで多く見られた ( 図 11) 子宮内感染 垂直感染の可能性 に感染がみられたとの報告 感染牛の初乳中には高力価の抗 BLV 抗体が含まれているため感染が防御されるという報告もあることなどから 総合的に考えて EBL 及び PL 牛のでは垂直感染の可能性が高いと考えられた 以上より初乳による感染は低いと考えられる 牛の初乳からの感染予防として 初乳の凍結や発酵処理によりBLVを失活させてから給与する方法があるが 黒毛和種では一般に搾乳は行われないので現実的ではない また 粉末初乳の給与という方法もありますが BLVに対する抗体のない状態を作るため 逆に水平感染の機会を増やすとも考えられる これらのことから黒毛和種の場合は初乳給与を基本とし 移行抗体が消失するまでに離乳 隔離すべきであると思われる また発症牛やリンパ球増多症牛においてはへの感染リスクが高いことから できるだけ早期に検査し の場合は淘汰を励行すべきとおもわれる ( 図 12) 母牛 母牛における一致率 98.7% における一致率 7.2% ELISA(+) PHA(+) 8 21 抗体検査方法の比較 一致 ELISA(-) PHA(-) 71 19 ELISA(+) PHA(-) 2 17 不一致 ELISA(-) PHA(+) まとめ及び考察 1) 無症状キャリアーでは 初乳を介した感染はリスクは低く 移行抗体が消失した以降の感染が多いことが示唆された 2)EBL 及び PL 牛のでは 子宮内および産道における垂直感染の可能性が高いと考えられた 3) 黒毛和種の場合は初乳給与を基本とし 移行抗体が消失するまでに離乳 隔離すべき 図 11 抗体検査方法の比較 4) EBL 牛 PL 牛のはできるだけ早期に検査し の場合は淘汰を励行 まとめ 無症状キャリアーから直接初乳を飲んだの感染率は低いといわれている 今回 1 歳以降での急激な抗体率の上昇がみられたことなどから 無症状キャリアーからへの感染率が低いことが示唆された とくに 3 ヶ月齢未満での感染率が低かったことから 垂直感染や初乳を介したへの感染リスクは低く 移行抗体が消失した以降の感染のほうが多いことが示唆された これは黒毛和種の初乳中の免疫グロブリン含量がホルスタイン種よりも高いことに関連すると推察される 経口的に摂取された感染リンパ球は感染源になることは少ないと言われている 発症牛の胎児では 3 % 図 12 まとめ及び考察 ELISAは 母子ともに感度が高いことが示唆された においてはPHAよりも多く移行抗体に反応していると思われる面があるが PCRの結果と比較しても感染牛の見逃しはなかったので ELISA は有用であると思われる また これまでの抗体検査と同様 感染を確実に摘発するには スクリーニング的にエライサを使用しPCRで判定することが必要かと思われる 終わりに 今後もこれまでどおり吸血昆虫の駆除 直腸検査手袋の 1 頭ごと交換 牛の分離飼育など基本的対策を指導していきながら 今回のように新たな対策の検討にも取り組み本病のまん延防止に努め

たい まとめ及び考察 2 5)ELISA 法は感度が非常に高いことが示唆された 感染の確実な摘発おいては ELISAとPCRの併用が有効 6) 基本的対策とともに 新たな対策の検討にも取り組み 本病のまん延を防止 図 13 まとめ及び考察 2