体外受精療法を希望される方へ 1. 体外受精胚移植療法の種類と方法について 2016 年 4 月 5 日 松戸市立病院産婦人科 1) 体外受精胚移植療法の適応について 2) 体外受精胚移植 (IVF-ET) 顕微授精(ICSI) 配偶子卵管内移植 (GIFT) 及び受精卵凍結保存の概略 3) 卵胞刺激から移植までの各種体外受精の流れについて 4) 卵胞刺激法について 5) 体外受精スケジュール 6) タイムテーブル 2. 副作用について出血 OHSS( 卵巣過剰刺激症候群 ) 3. 体外受精に伴う倫理上の問題 1) 日本産科婦人科学会の見解 体外受精 胚移植 顕微授精 ヒト胚及び卵子の凍結保存と移植 多胎妊娠 2) 体外受精の安全性について 4. その他 1) 日本における治療法の位置づけ ( 妊娠率及び生産率について ) 2) 費用について 3) 助成金について 4) カウンセリングについて 5) 体外受精治療内容の公表 6) 個人情報保護について 7) 治療選択の任意性と撤回の自由 8) お知らせ 9) 同意書について 10) 喫煙について 予約の取り方 : 月 ~ 金午後 4 時 30 分以降婦人科外来に電話 (047-363-2171) オリエンテーション実施日 : 月曜または木曜の午後 4 時から 1 時間程度ご夫婦で参加
1. 体外受精胚移植療法の種類と方法ついて 1) 体外受精胚移植療法の適応について 体外受精 胚移植の対象となる疾患は 卵管性不妊症 乏精子症 免疫性不妊症 原因不明 不妊症などです 2) 体外受精の概略 体外受精胚移植 (IVF-ET) 顕微授精 (ICSI) 配偶子卵管内移植 (GIFT) 及び受精卵凍結 保存があります 体外受精法 胚移植 (IVF-ET) ホルモン注射 (8~10 日 ) により卵巣を刺激して多数の卵胞形成を計ります 卵巣内に多数の成熟卵胞を認めたら HCG ホルモンを注射します HCG 注射後 36 時間で排卵するため 35 時間前後に超音波を用いて多数の卵を採取します 試験管にいれた卵子に活動精子をかけ合わせ受精させます 更に 試験管内で 2 日間培養し 4 細胞に分割した良好な受精卵を子宮内に移植します (8 細胞 胚盤胞で移植する場合もあります ) これら一連の操作が体外受精 胚移植療法です 顕微授精 (ICSI) ホルモン注射 卵の採取 精子の調整までは体外受精の操作と同じです 採卵 4 時間後 ピエゾ法を用いて不動化した精子を1 個 成熟卵子の卵細胞質内に顕微鏡下で注入する方法です 更に 試験管内で 2 日間培養し 4 細胞に分割した良好な受精卵を子宮内に移植します 男性不妊の方に行います (8 細胞 胚盤胞で移植する場合もあります ) 配偶子卵管内移植 (GIFT) 現在 (2016 年 ) は実施していません精子をかけ合わせるまでは体外受精の操作と全く同じです ( 卵の採取は全身麻酔下で行います ) 全身麻酔をして腹腔鏡下で卵管内に卵と精子を注入する方法です 以後試験管内で培養することなく母体内で経過するためより生理的ですが 卵管性不妊の方には行えません 前日入院 翌日退院となりますので 3 日間の入院が必要です 受精卵凍結 融解 移植 IVF ICSI GIFT で移植以外の余剰受精卵は凍結保存し 別の周期に移植することが可能です 凍結方法は急速で冷凍する Vitrification 法です 移植まで液体窒素で保存します 受精卵の融解は急速融解法です 融解後に移植の時期は随時決定します 融解した受精卵の移植方法は自然周期 ( 排卵の時期を確認し移植のタイミングを計ります ) またはホルモン補充周期 ( 卵胞ホルモン 黄体ホルモンの薬剤を使用します ) のいずれかで行います -1-
3) 卵胞刺激から移植までの各種体外受精の流れ 卵巣刺激 HCG 投与 採卵 採卵当日 精子調整 媒精精子を卵子内に顕微鏡下で刺入媒精 採卵翌日 採卵 2 日後 卵管内移植 受精卵培養 受精卵培養 子宮内移植 子宮内移植 IVF-ET ICSI GIFT 余剰受精卵はいずれもご希望により凍結保存し別周期に移植します (1) 卵胞刺激法は次ページの 4 つのどれかを選択します 現在 世界で行われている代表的な治療法です (2) 卵巣の機能によって刺激法を選択するために前周期の月経 3~5 日に受診します 卵巣の機能を調べるためする場合があります (3) GnRH( ナサニール ) は卵が完全に成熟するまで排卵させないために使用します ( 1 注意 ) HCG 投与日の 1 時間前までで終了です (4) 卵胞刺激は月経 3~10 日から開始し 連日 HMG の注射を外来でおこないます 卵胞の成熟に要する期間は個人差がありますが 約 7~10 日位です (5) 卵巣刺激期間には 随時ホルモン検査 超音波による卵胞の大きさや内膜の厚さをチェックします (6) 卵胞が 16mm~18mm と成ったら卵胞が成熟したと判定し HMG 注射を中止します ナサニールはその日の朝の分で終わりとし 同日の夜に産婦人科病棟で HCG の注射を行います 夜に注射をするのは採卵を翌々日の午前中にするためです (7) 採卵当日の朝に精液を提出していただきます 午前中に精子の調整をし 午後に媒精 ( 卵に精子を掛け合わせる ) を行います 翌日の朝に受精の有無を判定し 受精卵は更に次の日の朝まで培養を続けます 移植日の朝 ( 採卵の 2 日後 ) に受精卵の分割の状態を判定し良好な受精卵を数時間後に子宮内へ移植します (GIFT の場合は 午前中に精子の調整を行い 午後採卵をします 採卵した卵を直ちに媒精し 30 分 ~1 時間後に腹腔鏡を使って卵管に移植します ) * このように 卵胞が成熟し HCG の注射時間が決まりますと以下の採卵 - 精子の準備 - 受精 - 移植の予定時間は自動的に決まります * 1: ナサニールは 12 時間おきに噴霧 薬剤使用時に発疹 呼吸困難などの症状が出た場合 ただちに中止し診察を受けてください ( アンタゴニストも同様 ) -2-
4) 卵胞刺激法について ナサニールは高温期後半 ( 朝 夕 ) から HCG 投与日は朝まで投与 Long 法 ナサニール点鼻 ( 朝 夕 ) 高温期 HCG 35 時間後卵胞刺激 (FSH) 月経 排卵 月経 注射 ( 8~10 日前後 ) 採卵 超音波 Short 法 ナサニール点鼻 ( 朝 夕 ) 高温期 HCG 35 時間後卵胞刺激 (FSH) 月経 排卵 月経 1 2 3 注射 ( 8~10 日前後 ) 採卵 超音波 アンタゴニスト (0.25mg) 高温期 卵巣刺激 アンタゴニス HCG 35 時間後 月経排卵月経 1 2 3 6 7 8 9 採卵 卵巣刺激 (FSH) 超音波月経 1 日目 ~3 日目までに開始 OC-Long 法 ナサニール点鼻 ( 朝 夕 ) 高温期 卵胞刺激 (HMG) HCG 35 時間後 プラノバール内服 月経月経 3~5 日 月経注射 ( 8~10 日前後 ) 採卵 超音波 -3-
卵巣刺激のスケジュール ナサニールは高温期後半 ( 朝 夕 ) から HCG 投与日は朝まで投与 Long 法 2ナサニール点鼻 ( 朝 夕 ) 5 高温期 HCG 35 時間後卵胞刺激 (FSH) 1 月経 排卵 3 月経 4 注射 ( 8~10 日前後 ) 採卵移植 超音波 内容日付備考 1 前周期月経開始月日 来院日月日高温期 7 日目位に来院してください 2 点鼻薬開始月日時時 一日 2 回 ( 例 :8 時 20 時 ) 12 時間おきに一噴霧してください 3 月経開始月日 来院日月日 自己注射月日から開始 月経開始後一週間以内に来院してください 本日から注射です 院内で注射を購入後 指導があります 4 来院日 月日卵胞の発育を診察します 月日採卵予定日を決定します 自己注射月日で終了本日で自己注射は終了です 5 点鼻薬終了月日の朝まで本日で点鼻薬は終了です * ナサニールは 12 時間おきに噴霧 薬剤使用時に発疹 呼吸困難などの症状が出た場合 ただちに中止し診察を受けてください ( アンタゴニストも同様 ) -4-
自己注射終了後のスケジュール HCG 投与月日 1 点鼻スプレーはこの日で終了です 2 午後 10 時に直接産婦人科病棟においでください HCG の筋肉注射を行います 注射の後はすぐお帰りになれます 採卵 媒精月日 1 午前 8 時 30 分前に 産婦人科外来にお出でください 午前 9 時に手術室に入り 麻酔をして採卵を行います 20~30 分位で終了します 病棟で安静にしたのち午後 5 時までには退院となります 2 精液は入院時に持参して頂くか 遅くとも午前 10 時までに準備し手術室に直接ご主人が持ってきてください 3 採卵が終了しましたら 精子の調整をして午後に媒精を行います 4 車での帰宅は出来ませんのであらかじめご了承ください 受精の判定月日 1 午前中に受精の有無を確認します 電話で結果を説明いたします 2 受精が確認されましたら 更に翌日まで受精卵の培養を行います 3 着床促進のため今朝から薬 ( 内服薬及び腟坐薬は夜から ) を投与していただきます 移植月日 1 朝に受精卵の発育状態を確認します 電話で結果を説明いたします 2 受精卵の移植が可能な場合は 来院時間を連絡いたします 3 移植は体外受精室でおこないます 短時間で痛みはありません 4 受精卵移植後は 体外受精室で 15 分 ~30 分程度安静にしています 黄体期管理移植後は着床の促進と妊娠成立をはかるために薬 ( 注射及び内服薬 ) の投与を行います 採卵後の注意卵巣過剰刺激症候群 (OHSS) について卵巣がはれてお腹や胸にお水がたまる ( 腹水 胸水 ) 場合があります 以下の 3 点を毎日チェックしてください 1 体重測定 2 お腹の張り具合 3 尿の出具合 ( 尿が出なくなる前に病院に連絡してください ) 妊娠判定妊娠の判定は移植 2 週間後に市販の尿検査で行ってください 妊娠判定後は病院に連絡してください 次回来院 : 月日 -5-
6) タイムテーブル タイムテーブル IVF-ET 及び ICSI 卵胞刺激 GIFT 10 日前後 卵胞成熟 卵胞成熟が認められたらその日の朝で GnRH ( ナサニ - ル ) 終了 PM 10:00 H C G 投与採卵予定 35 時間前 H C G 投与 35 時間 35 時間 Day0 AM 9:00 経腟超音波下採卵 AM 9:00 精子調整 3~4 時間卵前培養経腟超音波下採卵 精子調整媒精 PM 1:00~2:00 媒精 腹腔鏡下卵管内移植 19 時間余剰卵体外受精 Day1 AM 9:00 受精の判定受精の判定 24 時間凍結保存 Day2 AM 9:00 受精卵の判定 AM 11:00~PM 3:00 受精卵移植 余剰卵凍結保存 別周期に移植 別周期に移植 -6-
2. 上記手術 処置に伴う続発症と合併症の可能性と緊急時の処置 ( 副作用について ) 合併症について 出血: 採卵のための針穴から腹腔内に出血する場合があります 通常は自然に止血しますが極くまれに開腹による止血術が必要となる場合があります OHSS( 卵巣過剰刺激症候群 ): 妊娠した場合に卵巣がさらに腫大し腹水や胸水が貯留し入院治療が必要となることがあります 血栓症: 妊娠して卵巣過剰刺激症候群を発症した場合に血栓症のリスクが生じます リスクがある場合には予防のため治療を追加することがあります 3. 体外受精に伴う倫理上の問題 1) 日本産科婦人科学会の見解について 体外受精 胚移植に関する見解 体外受精 胚移植 ( 以下 本法と称する ) は 不妊治療 およびその他の生殖医療の手段として行われる医療行為であり その実施に際しては わが国における倫理的 法的 社会的基盤に十分配慮し 本法の有効性と安全性を評価した上でこれを施行する 本法実施前に 被実施者に対して本法の内容 問題点 予想される成績について 事前に文書を用いて説明し 了解を得た上で同意を取得し 同意文書を保管する 被実施者は婚姻しており 挙児を強く希望する夫婦で 心身ともに妊娠 分娩 育児に耐え得る状態にあるものとする 顕微授精に関する見解 顕微授精 ( 以下 本法と称する ) は 高度な技術を要する不妊症の治療行為であり その実施に際しては わが国における倫理的 法的 社会的基盤に十分配慮し 本法の有効性と安全性を評価した上で これを実施する 本法は 体外受精 胚移植の一環として行われる医療行為であり その実施に際しては 本学会会告 体外受精 胚移植に関する見解 を踏まえ さらに以下の点について留意して行う 本法は 男性不妊や受精障害など 本法以外の治療によっては妊娠の可能性がないか極めて低いとされる夫婦を対象とする ヒト胚および卵子の凍結保存と移植に関する見解 ヒト胚および卵子の凍結保存と移植 ( 以下 本法と称する ) は 体外受精 胚移植や顕微授精の一環として行われる医療行為である その実施に際しては 本学会会告 体外受精 胚移植に関する見解 および 顕微授精に関する見解 を踏まえ さらに以下の点に留意して行う 胚の凍結保存期間は 被実施者夫婦の婚姻の継続期間であってかつ卵子を採取した女性の生殖年齢を超えないこととする 離婚 夫婦どちらかが死亡した場合には凍結胚は破棄する 卵子の凍結保存期間も卵子を採取した女性の生殖年齢を超えないものとする 凍結融解後の胚および卵子は 卵子を採取して女性に移植するが 施術ごとに被実施者夫婦の同意を取得し 同意文書を保管する -7-
多胎妊娠について 生殖補助医療の胚移植において 移植する胚は原則として単一とする ただし 35 歳以上の女性 または 2 回以上続けて妊娠不成功であった女性などについては 2 胚移植を許容する ( 単胎妊娠を推進 ) 2) 体外受精の安全性について 体外受精出生児は 日本の全出生児の1% を越えその歴史も 30 年以上 (1978 年 イギリスで初めて実施 ) に達しているが 自然妊娠出生児との比較において その長期予後ならびに先天異常の発生率についてはいまだ明確にされておりません 男性不妊症の方のうち Y 染色体上などの遺伝子に原因がある方から誕生した男児の場合 将来的にその児の精子が少なくなることが予想されます 顕微授精に関してはその歴史も浅く 先天異常の発生率に関して先天異常が多いとする報告と差が見られないとする報告があり 長期予後に関する安全性は確立されておりません 4. その他 1) 日本における治療法の位置づけ 1: 妊娠率及び生産率について (2013 年日本産科婦人科学会誌より引用 ) IVF-ET Split ICSI ( 射出 ) CRYO 総治療周期 治療周期総数 87010 18610 116148 141213 全治療周期数 368764 移植当たり妊娠率 22.7% 22.4% 19.1% 32.8% 全治療周期あたり妊娠率 16.3% 妊娠あたり流産率 26.5% 21.9% 26.4% 26.0% 妊娠あたり流産率 28.9% 移植あたり生産率 15.3% 16.0% 12.9% 22.5% 全治療周期あたり生産率 12.4% 妊娠率及び生産率は上記のごとくです 加齢と共に妊娠率の低下が大きな問題です 年齢別の移植妊娠率は 20 歳代では 30% 超えますが 35-40 歳未満では 20% 40 歳以降では 10% 程度となります 2: 多胎妊娠は 早産や双胎間輸血症候群などのため周産期死亡率が上昇しますので多胎妊娠防止のため 1 個の受精卵移植を原則としています 3: 生殖医療により妊娠 出産した場合は 児の予後について長期フォローアップしております ご協力お願いいたします 2) 費用について 1: 多数の卵胞を形成させるため連日 ( 約 10 日前後 ) 自己注射をします その間には 超音波で診察をします 15 万円前後かかります ( 中止の場合もあります ) 2: 成熟した卵子を経腟超音波下で採卵します 10 万円前後かかります ( 卵子が採取できない場合もあります ) 3: 顕微授精 5 万円前後かかります 4: 受精 分割した受精卵を移植します 5 万円前後かかります 5: 移植以外の受精卵 ( 胚 ) は 凍結し保存することが可能です 凍結胚保存 : 凍結 保存 5 万 ~10 万前後 ( 凍結胚の個数によって値段が異なります ) 凍結胚移植 :5~7 万前後 ( 自然周期と HRT 周期では値段が異なります ) 採卵 移植 凍結胚保存 ( 一連 ):30 万 ~45 万前後 -8-
3) 助成金について 松戸市 松戸健康福祉センター 047-361-2138 千葉県 児童家庭課子ども家庭支援室 043-223-2332 千葉市 保健福祉局子ども家庭部子育て支援課 043-245-5178 船橋市 健康増進課 047-436-2382 埼玉県 健康福祉部こども家庭課母子保健 048-830-3561 さいたま市さいたま市保健所母子難病 048-648-2195 川越市 川越市保健所総合保健センター母子保健 049-229-4125 4) カウンセリングについて インフォームドコンセント及び治療に際して疑問が生じた場合には 医師または 体外受精コーテ ィネーターのカウンセリングを受けることができます 5) 体外受精治療内容の公表症例ごとの成績を日本産科婦人科学会へ報告することが義務付けられております 6) 個人情報の保護について個人情報の保護につきましては 学会や日本産科婦人科学会への報告の際 個人に関する情報は体外受精療法の進歩発展に帰する目的以外には使用いたしません 7) 治療選択の任意性と撤回の自由体外受精療法を受けるには この説明書をよくお読みになり 体外受精及び顕微授精に対して十分理解をし かつ同意の得られたカップルに対してのみ実施いたします カップルのどちらか一方の同意が得られない場合は実施いたしません また 同意を得られた後でも カップルが希望すれば 他の治療法への切り替えは自由です ( 代替手段 ) 代替手段について体外受精療法を受ける前に代替治療として下記のものがあります 代替治療を受けていない方は 以下の代替治療を体外受精に先立って行うことも可能です (1) 子宮内膜症の場合 : チョコレート嚢腫 腹腔内の癒着に対する手術 1 エタノール固定術 ( 局所麻酔 1 日入院 ): 膣から超音波ガイド下でチョコレート嚢腫を穿刺 内容液を吸引後 無水エタノールを注入し嚢腫壁を固ためる方法です 2 腹腔鏡下手術 ( 全身麻酔 4~5 日入院 ): 腹腔鏡下で 内膜症病巣焼灼術 癒着剥離術 卵巣嚢腫摘出術などを行います 大きなチョコレート嚢腫の方などに行います 3 開腹手術 ( 全身麻酔 10 日入院 ): 癒着が強固な場合 開腹手術となります 状態に応じて 卵巣嚢腫摘出 癒着剥離 また重症の内膜症に行います -9-
(2) 子宮筋腫の場合筋腫核々出術 : コブだけを摘出し子宮を残す方法です 妊娠を希望される方や子宮を残しておきたい方がおもに対象となります * この治療法のデメリットは手術後何年もしてからまた筋腫が出来て再手術を受ける場合もあることです 1 腹式筋腫核出術 : 開腹による通常の方法でどんな筋腫にも対応できる術式 2 腹腔鏡下筋腫核出術 : お腹に数箇所穴をあけて腹腔内で手術をして筋腫核を機械で砕いて摘出する方法です 大きな筋腫や筋腫が多発している場合は適応となりません 4 宮鏡下経頚管的子宮筋腫摘出術 : 子宮内腔に発生した粘膜下筋腫に対して膣から子宮内腔に子宮鏡を挿入し 筋腫を挽肉のように削り取ります 4 日入院 (3) 卵管性不妊の場合 1 腹腔鏡下卵管形成術 2 腹腔鏡下卵管剥離術 (4) 男性不妊の場合 1 精索静脈瘤手術 2 薬物療法 (5) 卵巣因子の場合 1 少量 FSH 漸増療法 2 卵巣腹腔鏡下ディンプル形成術 8) お知らせ当院では お薬代の負担が軽くなるジェネリック医薬品に変更できる処方箋を発行しています 変更をご希望の方は 保険 ( 調剤 ) 薬局でご相談ください 9) 同意書について体外受精胚移植療法を受ける場合にはこの申込書にご住所 電話番号 ご本人 配偶者の署名を記入してください その他に ご夫婦の証明になる資料をご提示していただきます ( 妻の記載がある書類例 : 住民票 ) 10) 喫煙および飲酒について妊娠前から生活習慣を改善することは重要です その他 ご不明な点がありましたら 医師または体外受精コーテ ィネーターにお尋ねください 説明日 :20 年月日 説明担当 -10-