NTT Secure Platform Laboratories NTT セキュアプラットフォーム研究所 地球防災学 通信とコミュニケーション 日本電信電話株式会社セキュアプラットフォーム研究所東田光裕 2013/06/17 本日のテーマ 1. 通信設備の災害復旧 ( 事例紹介 ) 2003 年台風 14 号による災害復旧 (DVD による紹介 ) 2. 災害時の通信とコミュニケーション あなたが被災者になった時に必要な情報とは? 3. 過去の被害と復旧 4. 東日本大震災が通信に与えた影響 ( 参考 ) 災害時のサービス紹介 2
1. 通信設備の災害復旧 ( 事例紹介 ) 3 3 2003 年台風 14 号による災害復旧 台風の直撃 2003 年台風 14 号によって大きな被害を受けた宮古島 9 月 11 日 3 時に最大風速 38.4m/s 最大瞬間風速 74.1m/sを記録 破壊的な被害 宮古島の通信被害の内容 電話回線故障 :5,540540 件 ( 全契約数の 22.3%) 専用回線故障: 161 件 ( 全契約数の16.8%) 電柱の倒壊 折損など:1,380 本 ( 島内の12.5%) ケーブル切断 垂れ下がり:2,400か所 復旧活動延べ 8,288 人 車両 4,030 台 台風直撃後 18 日でサービス回復 4 それでは DVD をご覧ください
2. 災害時の通信とコミュニケーション 5 あなたが被災者になった時に必要な情報とは? あなたと家族 ( 大切な人 ) は無事に避難所へ避難しました どのような情報を求め避難しましますか? 1. どのような情報が必要ですか? 2. 何が課題ですか? 3. どうすれば改善できますか? 6
3. 過去の被害と復旧 7 1995 年阪神 淡路大震災の被災状況 神戸市内の交換機停止により 固定電話が約 285,000 回線不通 火災により 固定電話が約 193,000 回線不通 5 日間にわたり電話輻輳が継続 ( ピークトラヒックは平常時のクは平常時 50 倍 ) ディジタル衛星車載局による避難場所へ設置した特設公衆電話の利用 ずたずたの通信ケーブル 8 8
1995 年阪神 淡路大震災の被災状況 通信ケーブル ( 切れていない ) 震度 7 でも影響を受けなかったとう道 管路 外れた地下管路 9 地震で壊れなかったシールド式とう道 1995 年阪神 淡路大震災の復旧活動 通信ケーブル ( 架空 ) の張り替え 応急復旧班 10 被災をまぬがれたケーブル心線による応急復旧
電電公社 /NTT における過去の災害事例と教訓 / 対策 http://www.ntt-west.co.jp/saun/saitai/kyokun/kyokun.htm htm 年 災害名 被害等の状況 教訓と実施した対策 1968 年 十勝沖地震 市外伝送路の2ルート化多ルート化青森県を中心に4500 加入 TV 中継伝送路のループ化本土 ~ 北海道の通信が途絶 孤立防止用無線(TZ-60) 1975 年 旭川東光局火災 ハロン消火設備の導入東光局収容の18900 加入 (13 日間 ) 大容量可搬型電話局装置機械室から出火 大容量可搬型電源装置 1978 年 宮城沖地震 仙台市を中心に4000 加入 (7 日間 ) 機械室の架 フリーアクセス床の補強 橋梁添架管路等の所外設備の強化 1982 年 長崎豪雨 長崎市を中心に20000 加入 (8 日間 ) 長時間停電対策 バッテリーの増容量 発電機の増配備 1983 年 島根豪雨 衛星利用の拡大島根県を中心に12000 加入 可搬型ディジタル交換機(KS-1) 河川氾濫で1 局が機能停止 (20 日間 ) 広域災害用光ケーブルの開発 1984 年 世田谷とう道火災 出火防止( 難燃ケーブルの採用 ) 世田谷局収容の 89000 加入のほか専用線多 延焼防止( 防火壁 ) 数 (9 日間 ) とう道内作業管理の強化 1990 年 7 2 九州北部豪雨 佐賀県 熊本県等で 18300 加入河川氾濫で 2 局が機能停止 (5 日間 ) 1993 年北海道南西沖地震奥尻島を中心に 1450 加入 (12 日間 ) 1995 年阪神 淡路大地震神戸市を中心に 30 万を越える加入 (14 日間 ) 可搬型加入者無線方式の開発 災害対策機器のディジタル化 災害対策機器の機動性向上 災害対策用ポータブル衛星の開発 全国利用型伝言ダイヤル開発 衛星利用の拡大 被災地情報ネットワーク開発 11 4. 東日本大震災が通信に与えた影響 12
震災被害とライフラインへの影響 13 通信サービスの復旧状況について 14 http://www.ntt.co.jp/news2011/1103/pdf/110330a_1.pdf 14
震災時の連絡手段とつながり具合 災害時の連絡手段は 固定電話から携帯電話 携帯メールへ 携帯電話メールの利用が増加 災害時もつながった ( 約 7 割 ) 15 東日本大震災における通信の被災 輻輳状況 16 出典 : 大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会 ( 第 2 回会合 ) 2011/04/22 総務省
17 出典 : 東日本大震災による被害及び復旧状況 (NTT ドコモ )(2011 年 4 月 27 日 ) http://www.ntt.co.jp/news2011/1104/110427b.html 18 出典 : 東日本大震災による被害及び復旧状況 (NTT ドコモ )(2011 年 4 月 27 日 ) http://www.ntt.co.jp/news2011/1104/110427b.html
被害状況及び影響額 他のグループ会社も含めた NTT グループ連結における 2010 年度の影響額は約 300 億円 ( 損益 )( 義損金を除く ) 19 出典 : 東日本大震災による被害の復旧状況及び今後の対応について (NTT)(2011 年 4 月 27 日 ) http://www.ntt.co.jp/news2011/1104/110427b.html ( 輻輳対策 ) 災害用音声お届けサービス 震度 6 弱以上の地震など大きな災害が発生し 多くの音声発信によりつながりにくくなった場合に 音声通信に代わってパケット通信により音声メッセージをお届けする災害時専用のサービス (2012 年 3 月 1 日より運用開始 ) 出典 :NTT ドコモ新商品 新サービス発表会資料 ( 2011/05/16 ) 20
( 参考 ) 操作イメージ [1] [2] [3] [4] [8] 主な操作の流れ ( メッセージの送信 ) [1] 災害用キットを選択 [2] 災害用音声お届けサービスを選択 [3] 送るを選択 [4] 電話番号を入力し決定を選択指示に従って操作し [7] 録音を選択 [8] マイクに向かってお話ください 録音が終わったら完了を選択 21 http://www.nttdocomo.co.jp/info/disaster/disaster_voice/guidance_sp/index.html ( 参考 ) 災害時のサービス紹介 22
J-anpi 安否情報まとめて検索 大規模災害時に 各通信キャリアの災害用伝言板や 報道機関 各種企業 団体 が保有する安否情報をまとめて検索 確認できるWeb 共同サイト (2012 年 10 月 1 日から運用開始 ) 日本放送協会 NTT 東日本 NTT 西日本 日本郵便株式会社 http://anpi.jp/ 体験利用提供日 毎月 1 日,15 日 00:00~24:00 正月三が日 (1 月 1 日 00:00~1 月 3 日 24:00) ) 防災週間 (8 月 30 日 9:00~9 月 5 日 17:00) 防災とボランティア週間 (1 月 15 日 9:00~1 月 21 日 17:00) 23 http://www.ntt.co.jp/news2013/1304/130401a.html J-anpi 安否情報まとめて検索 ( 画面イメージ ) 24 検索画面 http://anpi.jp/top 検索結果
災害用伝言板 (web171) 災害等の発生時 被災地域 ( 避難所等含む ) の住居者がインターネットを経由して災害用伝言板 (web171) にアクセスし 電話番号をキーとして伝言情報 ( テキスト ) を登録できます 体験利用提供日 毎月 1 日,15 日 00:00~24:00 正月三が日 (1 月 1 日 00:00~1 月 3 日 24:00) 防災週間 (8 月 30 日 9:00~9 月 5 日 17:00) 防災とボランティア週間 (1 月 15 日 9:00~1 月 21 日 17:00) 提供条件 蓄積伝言数: 最大 20 件 伝言文字数: 最大 100 文字 伝言保存期間 : 最大 6 か月 https://www.web171.jp/ 25 災害用伝言ダイヤル 171 災害用伝言ダイヤル (171) は 被災地の方の電話番号をキーにして 安否等の情報を音声で登録 確認できるサービス 体験利用提供日 毎月 1 日,15 日 00:00~24:00 正月三が日 (1 月 1 日 00:00~1 月 3 日 24:00) 防災週間 (8 月 30 日 9:00~9 月 5 日 17:00) 防災とボランティア週間 (1 月 15 日 9:00~1 月 21 日 17:00) 提供条件 蓄積伝言数 :10 伝言 伝言録音時間:30 秒 伝言保存期間:48 時間 ( 体験利用時は 6 時間 ) http://www.ntt.co.jp/saitai/171.html 26
緊急地震速報 エリアメール 緊急速報 エリアメール サービスとは 災害などの緊急時において 気象庁が提供する緊急地震速報 津波警報および国 地方公共団体が提供する災害 避難情報をドコモのネットワークを介して 一定のエリアに存在する携帯電話に一斉同報配信するサービス 一斉配信の条件 最大震度 5 弱以上と推定した地震の際に 強い揺れ ( 震度 4 以上 ) の地域 ( 全国を約 200 の地域に区分 ) 大津波警報 津波警報を該当する沿岸地域 他の通信事業者においても緊急地震速報を一斉配信するサービス ( 緊急速報メール :) を提供中 27 http://www.nttdocomo.co.jp/service/safety/areamail/