Ⅲ 鉢物類
1 アサガオ ( アンドン仕立て ) Ipomoea nil(=pharbitis nil) ヒルガオ科イポメア ( サツマイモ ) 属 品種斑入せみ葉系の改良系統で アンドン仕立て用の品種を選ぶ ( 暁シリーズ 浜シリーズ ) 鉢上げとその後の管理肥料は 緩効性粒状化成肥料 (10-10-10) を使用し 3~4g/ 培土 1 リットル施用し 成育状況を見て窒素濃度 100ppm 程度の液肥を追肥する 鉢上げ後 6 月上旬頃まで 20 前後の温度で管理する 133
2 アザレア Rhododendron simsii cv. ツツジ科ツツジ属 品 育 種エリシェーム ( 早 ) アンブロシアーナ ( 早 ) レオポルド ( 中 ) ピノキオ マドンナ ミッションベル 春の粧 晴朗 等苗生育適温 15~20 用土は排水性が高く 適湿の保持ができる用土を作る 根は細かく浅根性で乾燥に弱く 急激な多肥にも弱い 即効性の化成肥料は避け 緩効性の肥料 (IBS1) を施す 134
4 アッツザクラ Rhodohypoxis baurii キンバイグサ科ロードヒボキシス属 品 種 4 倍体の広幅丸弁大輪種が主力で 2 倍体 剣弁小輪種もある 赤 白 ピンクがあるが 一般に人気が高いのは赤 ピンク系の大輪種である 用土 施肥 主に 5~6 月に 3~3.5 号鉢に 3~5 球ずつ植える 覆土は球根の先端がかくれる程度とする 用土は排水の良い 赤土 5, 腐葉土 3, 鹿沼土 2 で混合し ph5.5 を目安とする 分球活着後に 緩効性粒状化成肥料 2~3g/ 鉢を施し 株の充実を図る 138
5 カーネーション Dianthas ナデシコ科ナデシコ属 品 種 赤系レジーナ グランルージュ ルビーベル マイフェアレディ ディアママ その他カミーユピンク レモンソフト ブリュレ ベビーハート ロマンスシリー ズ カリフォルニアシリーズ等 施肥 比較的多肥を好むため 鉢上げ 鉢替え用土には緩効性肥料を用土 1 リットルあたり 3g 程度混合するとよい また 活着後は緩効性の置肥などで追肥し 生育の状態をみながら窒素濃度 100ppm 程度の液肥で追肥する 摘心前の追肥は分枝を促進させるため有効である 139
6 ガーベラ Gerbera jamesonii キク科ガーベラ属 品種トップシリーズ ハーモニー ナインガーベラシリーズ シャンデリア ナインシリーズ パンドラシリーズ F 1 フェスティバルシリーズなど < ミニ種 > フロリポットシリーズ F 1 ジャガーシリーズなど鉢上げ本葉 2~3 枚のとき 2.5 号ポットに上げる 植え付けする時は深植えせず 株元が安定するように植え付ける 用土は 赤土とピートモス 腐葉土を等量混合した用土に有機化成 (8-8-8) などを 2g/ 鉢加える 購入苗の場合は 直接仕上げ鉢に鉢上げする 植替え ( 仕上げ鉢 ) 本葉 4~5 枚で 4 号ポットに上げる 深く植えると花立ちが悪くなるので 芽の部分が地中に埋まらないように浅植えする 用土は 赤土 または田土と牛ふんを 10% 混ぜた腐葉土を等量混合する 施肥活着後 緩効性粒状化成肥料 (10-10-10) を 2~3g/ 鉢 さらに葉色を見て液肥を施す 141
7 カランコエ Kalanchoe blossfeldiana ベンケイソウ科カランコエ属 品種ボール咲き : ミリオンスター ( 一重 ) カランディーバ ( 八重 ) クィーンカランコエ ( 一重 ) ローズフラワー ( 八重 ) つり鐘咲き : エンゼルランプ サンライズ ウエンディー施肥用土 1 m2当り N:150g P 2 O 5 :200g K 2 O:250g を元肥として入れておく ph は 6.0 ~6.5 を目標とする その後は生育状況に応じ 500~1,000 倍の液肥を追肥する 特にサンライズの品種は葉片が褐変しやすいので肥料切れに注意する 142
8 カンパニュラ ( オトメギキョウ ) Campanula portenschlagiana Schult. キキョウ科 系統繁殖鉢上げ促成管理 ベルフラワー ゲットミー アルペンブルー ブルーワンダー エリザベスオリバーなど 11~12 月に 親株から採穂し セルトレイ (162 穴 ) を用いて挿し芽を行う 用土は ピートモス バーミキューライトなどを混合した窒素分の少ない物を用いる 株分けで繁殖させる場合は 5 月頃に 5~6 本を 2.5 号ポットに分ける 挿し芽から約 1 ヶ月半育苗した後 3 号ポットに鉢上げを行う 用土の例 ) 赤土 6: 腐葉土 4 に苦土重焼燐とロング 180 日タイフ を用土 1 リットルあたり 2~3g 混合 < アルペンブルーの場合 > 3 号ポット苗で 3 月に出荷するものは 12~1 月に戸外に出して充分寒さに遭わせる 1 月中旬以降に入室し 電照と加温を開始する 入室後は充分光を当て 肥料切れにならないように注意する 電照時間は 夜 11 時から午前 2 時の暗期中断 3 時間とし 6 週間程度行い それ以降は自然日長で管理する 最低温度 14 以上を保つが 開花を促進する時は 17 以上が望ましい 143
9 クレマチス Clematis L. キンポウゲ科 品 種 しろまんえかきお H F ヤング ミゼットブルー 白馬 たてしな 白万重 柿生 星のフラメンコ モンタナ系 マクロペタラ カルトマニージョー テッセン 施 肥 鉢上げ苗の活着を見て IB 化成等の置肥を施用する 様子をみながら液肥等も併用する 鉢替え後 最終追肥は 10 月上旬 ~ 中旬とする 144
10 クンシラン ( 鉢物類 ) Clivia miniata ヒガンバナ科クリビア属 品種繁殖鉢上げ施肥 ダルマ系 斑入り種 黄花種 株分け法もあるが 一般に実生法が多い 採種選定株の開花の 3 日雄しべ先端に交配し 約 8 ヶ月後種子が赤くなったら 直ちに果肉を除去してまく 用土は赤玉 川砂等で 3cm 角にまき 種子が覆われる程度に土をかけ 乾燥させないように管理する 育苗用土の ph は 6~7 に調製する 発芽温度は 20 約 4 ヶ月後に 90% 発芽する 9 月に赤玉土 6 腐葉土 3 川砂 0.5 くん炭 0.5 の用土を用いて 3.5 号ポットに鉢上げする 用土は保水性と通気性が大切である 翌年 (3 年目 ) は 3.5 号ポットで管理し 4 年目に仕上げ鉢 (5 号鉢 ) に上げる ph は 6~7 に調製し 消毒は新しい土であれば必要ない 用土は赤土 腐葉土に少量の元肥を入れ 6~9 月の間に油粕 骨粉 米ぬか等の配合乾燥肥料や粒状肥料等を施す 145
11-1 ゴールドクレスト (3 号鉢 ) Cupressus.sp ヒノキ科クプレッスス属 品種挿し木鉢上げ施肥 ウィルマ 11 月頃に挿し木する穂を採取する 当年枝の木化しかけたものを用い 10cm 程度に調整 水上げし 発根を促進させる 6~8 月の挿し木は避けたほうがよい 用土は オアシスやメトロミックス等を用い 1.5cm 間隔で挿し木を行う 挿し木後 発根しカルスができる 1 ケ月後まで トンネル等で閉め切り土の湿度 ( 水分 60% 程度 ) を保ち 遮光率 60% で遮光を行う 3 月中旬に 3 号鉢へ鉢上げする 用土は 赤玉土 3: ピートモス 3: 腐葉土 2: くん炭 1: パーライト 1 等を混合して用いる その後 必要に応じて 5~6 号鉢に鉢替えする 鉢上げ時の元肥にマグアンプ K(6-36-6-Mg16) を土 1l あたり 3g サンライムを土 1l あたり 2g アズミン ( 腐植酸 ) を土 1l あたり 2g 施肥する 追肥は 鉢替後 1 ケ月後から 1 月ごとにプロミック (12-12-12) を 1 粒施肥する 146
11-2 ゴールドクレスト ( 中 大鉢 ) Cupressus.sp ヒノキ科クプレッスス属 品種挿し木鉢上げ施肥 モントレイ サイプレス ウィルマ 11 月頃に挿し木する穂を採取する 当年枝の木化しかけたものを用い 10cm 程度に調整 水上げし 発根を促進させる 6~8 月の挿し木は避けたほうがよい 用土は 鹿沼土 ( 赤玉土 )6: ピートモス 2: バーミキュライト 2 の混合したもので 軽い土が良い 植え付け時は十分にかん水する 挿し木後 1~1 ヵ月半くらいで発根するので 3 号 ~3.5 号鉢に鉢上げする 用土は 赤玉土を主体に牛糞堆肥 腐葉土 ピートモス等の有機物を混ぜたものを用いる 4 ケ月経過したら 5~6 号鉢に鉢替えし 10 号鉢に上げる場合は 5~6 号鉢で 6 ケ月経過したら鉢替えし 10 号鉢で 1 年経過後出荷する 挿し木育苗時は カルス形成後液肥を葉面散布する 3~3.5 号鉢には 緩効性肥料 (10-10-10) を鉢当たり 5 粒位施す 株の状態を見ながら 40 日程度を目安として施す 5~6 号鉢 10 号鉢には同じ緩効性肥料を生育に合わせて施す 147
12 ゴムノキ Cupressus.sp ヒノキ科クプレッスス属 品種 F. ロブスター ( インドゴムノキの変異種デコーラより育成 ) 親株管理取り木鉢上げ施肥 充実した良い親株の養成がポイントとなる 施設内の光が十分当たる場所を選び 堆肥を十分入れ深耕した床に 取り木作業がやりやすいように植え込む 堆肥は油かす 鶏ふん等 2 ヶ月間隔で施し 地表の湿り具合を見て散水を行う 取り木する部分の葉を 2 枚落とし 茎の直径の 3 分の 2 くらいまで下から上にナイフで切り込みを深く入れる 切り口に湿らせた水ごけを入れたうえで まわりを水ごけでくるみ その上にビニールを巻いて止める 取り木をする枝の葉は 5 枚をつける 15 以上ないと葉の伸びが悪く 取り木の効率が落ちる 20 2~3 週間で発根開始するので乾燥に注意する 最近は苗を購入する場合もある まわりの水ごけから根が見えてきたら親木から切り離し ビニールをはずし 水ごけを少しとって 5 号鉢に鉢上げする 取り木から鉢上げまでは夏場で 30 日 冬場で 40 日程度である 用土は田土 6 堆肥 4 の割合とする 鉢上げ後には蒸散により葉が垂れやすくなるので 2 週間程度は寒冷紗等で遮光を行い 活着まではあまり風を通さないようにし 活着した後には通風を良くする 用土 1l 当たり緩効性粒状化成 (10-10-10)2g 追肥として 粒状化成を 5~7g/ 鉢を施す 148
13-1 シクラメン Cyclamen persicum サクラソウ科シクラメン属 品種パステル系 ( バニー, ピアス, プルマージュ, シューベルト, ランジェリー, リップスなど ) 在来系 ( バーバーク, ビクトリア, ピュアホワイトなど ) F 1 ( ハリオス, ロブスタ, シエラ, コンサートなど ) 栄養系 ( ヴェスタ, ピエーノ, パープルビクトリアなど ) 播種準備培養土は市販の調整ピートなどを使用する 田土または赤土と腐葉土を半々に混合し, くん炭や牛糞たい肥などを少量混ぜて 1 年以上堆積したものを使用しても良い 自家製培養土を使う場合は消毒をする 播種前に培養土に十分潅水しておく 種子は消毒後, 一晩水に浸漬する 施肥発芽揃い後, 窒素濃度 30~50ppm の液肥を適宜追肥する 鉢上げ 2 月下旬頃, 本葉 3 枚前後になったら鉢上げをする ( 鉢上げの代わりに移植を行っても良い ) その際, 子葉の展開が不良なものや変形しているもの, 生育の著しく不良な株は除く 培養土は市販培養土または自家培養土を用いる 自家培養土は田土または赤土 5: 腐葉土 4: 牛糞たい肥 0.5: もみ殻くん炭 0.5 を参考にする ph は 5.5~6.5,EC は 0.5dS/m 以下を目安とし, りん酸の不足がないように (80mg/L 以上を目標とする ) チェックする 特に, 赤土を使用するとりん酸不足になりやすいので 1 年以上堆積し, りん酸肥料を施用する 緩効性肥料を培養土 1 リットル当たり 1g 程度施用する 培養土は強く握って崩れない程度に水分を含ませ, 鉢上げ後は株を落ち着かせる程度の軽めの潅水にとどめて過湿を防ぎ, 気温は最低 18 程度を確保して活着を促進する 活着後は徐々に気温を下げる 鉢上げ後 3~4 週間経ったら窒素濃度 30~50ppm 程度の液肥を 7 ~10 日程度の間隔で施用する この時期に生育停滞を起こすとその後の生育に大きく影響するので, 培養土の肥料分や過湿, 温度管理には十分な注意を払う 鉢替え 4 月下旬頃, 本葉 14~15 枚になったら 4~4.5 号鉢に鉢替えする 鉢替え培養土は鉢上げ時に準ずる 基肥に緩効性肥料を 1~2g 施用する 塊茎が半分くらい見える程度の浅植にする ここでも生育不良のものはすてる 鉢替え直後の潅水管理は鉢上げ時に準ずる 活着後は苗の状態や天候などを考慮して, 過湿に注意しながら十分潅水する 鉢替え後 3 週間程度経過したら窒素濃度 50ppm 程度の液肥を施用し, 必要に応じて固形肥料を置き肥する 夏越し光合成特性からみたシクラメンの生育適温は 15~20 である 25 以上になると光合成速度は急激に低下し, 呼吸量が増加してエネルギーの消耗が大きくなる シクラメンの個体光合成速度は 5~6 万ルクスで平衡に達するので, これ以上の光量は気温上昇や葉焼けなどをもたらすため好ましくない そのため, 最高気温が 25 以上になる 5 月下旬から 9 月下旬までは, 晴天時の日中に 60% 程度の遮光を行う また, 天窓や側窓を開放し鉢間隔を十分とって通風を図り, 高温時には葉水をあたえて温度を下げるなどして生育を促す 高温, 強光下に水不足でしおれさせると生理活性が著しく低下し, 黄化葉の発生など株の傷みが大きくなるので潅水不足にならないように十分注意する 特に晴天日の日中にしおれさせることは絶対に避ける 株の傷みは生育を遅らせ, 十分な葉数や花数の確保が困難になり, 奇形花発生の原因にもなる 施肥は鉢替えの項にも記したが, 窒素濃度で 50ppm 程度を基準にし, 必要に応じて固形肥料を施用する 5~6 月に花が進んでどんどん開花してくると,1 次側芽数が少なくなって開花時の葉数確保が困難になる このような場合は蕾を抜いて施肥レベルを少し上げ, 149
側芽の発達を促す 定植後の施肥は,8 月下旬までは液肥を中心に行い, それ以降固形肥料の施用を適宜行う 夏季は外観の生育は緩慢に見えるが, 葉芽の分化が最も旺盛な時期であり, 施肥は継続して行う 定植 7 月中 ~8 月上旬頃, 葉数 50~60 枚のものを 6 号鉢に定植する 定植に用いる培養土は鉢上げ時の培養土よりも赤土や田土の割合を少し増やし, 腐葉の割合を減らしてやや重めの土にする 鉢替え時と同様に基肥に緩効性肥料を 1~2g 施用する 高温時の作業となるので日よけを行い, 植え替え後にしおれさせることのないよう注意を払う 施肥, 潅水は夏越しの項を参照 施肥 温度管理施肥は生育状況を見ながら液肥を中心に追肥を行う 液肥の窒素濃度は 50~100ppm 程度を目安とし, 固形肥料を適宜施用する 最低気温が 10 以下になる 10 月中 ~ 下旬頃から保温を行い,11 月上旬以降は夜温 15~1 6 を目標に加温する 開花が遅れ気味の時は 17~18 程度に加温し, 日中は十分に換気する 葉数が不足している場合は 18 以上を確保して葉組を行い, 施肥レベルを上げる 150
13-2 ミニシクラメン Cyclamen persicum サクラソウ科シクラメン属品種メティス, リブレット, カント, スーパーファイン, スーパーマイクロ, ドレッシー, ミドリ, ミラクル, ミニビクトリアなど播種 1 月 ~2 月に播種する 仕上げ鉢サイズが 3 号以下の場合は 3 月中旬までに播種すればよい 200~288 穴セルトレイまたは播種箱に播種する 播種後は種子が隠れる程度に覆土をし,2 0 程度で管理する 播種後の管理普通種の項参照 子葉が完全に展開したら, 窒素濃度 30ppm の液肥を適宜追肥する 定植 7 月 3.5 号鉢に定植する 培養土は鉢上げ時に準ずる 基肥には鉢上げ時よりも肥効の長い緩効性肥料を 1~2g 施用する 施肥鉢上げ後 4 月 ~6 月は液肥窒素濃度 30~50ppm, 定植後 7 月 ~9 月中旬は 30ppm 程度,9 月中旬以後は 50~60ppm を目安に追肥を行う 152
14 サイネリア Senecio hibridus(willd.) Regel キク科 収量目標 850 鉢 (5 号 )/a 品種 F 1 ダルマ系移植 1 週間位で発芽する は種後 1ヶ月位で本葉 2~3 枚になるので 3 号ポットに上げる ( 苗が小さい場合は 3 号ポットに上げる前に 200 穴プラグトレイに 1 回上げると管理しやすい ) 用土は赤土 : ピートモス : もみがら牛糞 =5:4:1に混合し ph6 前後に調整したものを使用する 遮光 換気で涼しくし 活着後は少しずつ光線にならす 施肥多肥を好み 肥料ぎれすると葉色が黄化する 窒素過多は開花が遅れる 20 日間隔で少量ずつ化成肥料か 7~10 日間隔で窒素濃度 50ppm 位の液肥を施す 蕾がみえたら追肥は行わない 153
15 シーマニア ( グロキシニア シルバティカ ) Gloxinia sylvatica イワタバコ科グロキシニア属 収量目標 5 号鉢 1,200 鉢 /a 品種特にない 挿し木 4 月に枝を 5 cmに切り 葉を半分に切り 50~100 穴プラグトレイに挿す 用土はピートモス主体の市販培養土を用いる 発根までは 50~70% 程度の遮光を行う 多湿にしすぎると腐敗しやすいので 水のかけすぎには特に注意する 鉢上げ 5 月下旬に発根して芽が伸び始めた苗を 3 号ポットに鉢上げする 用土は 赤土 6: 腐葉土 4 またはピート 5: パーライト 2: 腐葉土 2: バーミキュライト 1 にゼオライトを添加したものなどを用いる 肥料は コーティング肥料 (180 日タイプ ) などの緩効性肥料を用土 1l 当たり 3~5g 程度 速効性化成肥料を 1g 程度添加する 摘心 6 月下旬に摘心する 摘心後は 傷口から腐敗しやすいので注意する 鉢替え 7 月に 5 号鉢に鉢替えする 用土は 鉢上げ時と同様のものを用いる 追肥鉢上げ後 緩効性化成肥料 (10-10-10)2~3 粒を与える 鉢替え後は 肥料が多すぎると開花が遅れるので緩効性化成肥料 3~5 粒を 2 回程度施用し その後は生育状況に応じて液肥を施用する 154
16 シャコバサボテン Schlumbergera truncata サボテン科シャコバサボテン属 品種 育苗 鉢上げ デンマークカクタス系 : エバ ( 桃 ) ザライカ ( 赤 ) ホワイトベル ( 白 ) マドンガ ( ワイン ) ゴールドチャーム ( 黄 ) スーパーケニガー ( 赤橙 ) ブリッター ( 白 ) マナムスメ ( 桃 ) ダークマリー ( 赤 ) サニーブライト ( 橙 ) マルスカ ( 赤 ) パステルアイ ( 橙 ) などさし芽で繁殖を行なう 10~12 月頃 親株の整枝 剪定を行なう時 親株 2~3 節残して切り取った茎節を 1~2 節に調製しさし穂とする さし穂は 2 日程度陰干しし 切り口を乾かし ( 腐敗防止のため ) 6~8 枚を重ねてピート主体の用土に連結ポット (25 穴 ) を利用してさし 発根後鉢上げを行なう 育苗用土は 排水を重視し ピートモス 4 バーミキューライト 3に 炭 発泡スチロール等を混合する ph6.0 EC0.3~0.5ms に調製する さし芽の温度は 18 以上とし 光線量も60% 位に遮光する さしてから発根までは乾燥気味に管理し 潅水は控える 約 1ヶ月で発根する さしてから 2ヶ月後を目安に 有機質の液肥を 2 週間おきに与える 5 月上旬 4~5 号鉢にピートモス 4 腐葉土 2 バーミキューライト 2に 炭 発泡スチロール ベラボン等を混合した用土に鉢上げする 鉢の大きさ 茎節の生育状況を見ながら 仕上げ鉢のボリュームを出すために適宜寄せ植えを行なう 大鉢仕立て : 親株等を利用し 11~12 月に 6 号鉢以上の鉢に寄せ植えをやり直す この場合 かなり強く先端の茎節を摘み (3 段ピンチ ) 草姿を整える 施肥と灌水 栄養状態が良過ぎると着蕾が悪くなることから 花芽分化開始 2 ヶ月前まで ( 自然開花でも 6 月中旬 ) には最終施肥を終えておく 花芽分化期前約 1 ヶ月前から潅水量を減らし 着蕾を促す また 着蕾後の肥料切れによって落蕾が起こる場合が多いので 液肥等の速効性肥料を与える 155
17 シャクナゲ Rhododendron ツツジ科ツツジ属 品種ツクシ, アズマ, ホン, キョウマル, ホソバ, プレジデント, ルーズベルト, ピンクパール施肥管理追肥は油かす 骨粉 熔りんを主体にして N:K 2 O:P 2 O 5 =10:40:20g/ 鉢となるように混合し 年に 2 回置肥する (1 回目は鉢上げ後 1 週間 2 回目は肥料の発行が梅雨入り前に終了するように施肥 ) 157
18 スパティフィラム Spathiphyllum clevelandii サトイモ科スパティフィラム属 収量目標 6 号鉢 750 鉢 /a 品種メリー ( 小 ~ 中輪 ), ホワイトレディー ( 中 ~ 大輪 ), マウナロア ( 中 ~ 大輪 ) 育苗購入苗を使用する メリクロン苗の場合には, 順化を行ってから 3~3.5 号鉢を用い, 鉢上げし育苗する ( 実生, 株分けでの繁殖も可能であるが, 育苗期間が長期にわたり, 施設占有期間が長くなってしまう ) 鉢上げ仕上げ鉢には出荷予定の 8~10 ヶ月前に上げる 根はあまり強くないので鉢上げ後は根が十分に動くまで鉢土を過湿にしない 用土は赤土 5: ピート 3: 堆肥 3 の割合で混合し, 消毒したものを用いる ph は 5.5~6.0 に調節する 施肥多肥栽培にも耐えうる植物である 用土には緩効性化成肥料 (10-10-10)1g/l を入れ, 活着後に同じ化成肥料を 1 鉢当たり 2~3g を施用する また, 生育状態, 株の状態を見ながら液肥で追肥を行う 肥料を切らすと葉色が元に戻らなくなるので注意する 158
19 ゼラニウム Pelargonium フウロウソウ科ペラルゴニウム属 品種 F 1 ( リンゴ ピント マルチブルーム ビデオシリーズ等 ) オービックシリーズ等がある 鉢上げ実生苗は 本葉が 2~3 枚のとき さし芽の場合はさし芽後 25~30 日に 2.5~3 号鉢に鉢上げする 鉢上げ後は 十分灌水するとともに 適温で管理し 発根 生育を促す 用土は 腐葉土 4: 田土 4: 赤土 1: ピート1の割合で混合する 用土は 十分に消毒する 施肥は種後 約 3 週間に 移植前 1 週間に施す 鉢上げ後は かん水を兼ねて液肥を 7~10 日に1 回程度施す 160
20 セントポーリア Saintpaulia ionantha イワタバコ科セントポーリア属 出荷目標 3.5 号鉢 2,250 鉢 /a 品種オプティマラ種出荷時期の配色を考慮し 品種構成を考える 葉挿し温度 湿度 遮光 冷房等の確保ができれば1 年中葉挿し 周年出荷できる 葉挿しは 出荷 10ヵ月前に行う 葉柄を2~3cm 付けて切り口を切り戻し 深さ1.5cmに育苗箱に挿す 外側の葉より中間の葉が発芽率が高い 用土は ピートモスと発砲スチロールの割合が7:3で混合する 株分け 移植葉挿し後 4ヵ月位で本葉 3 枚 葉の大きさが2~3cmになったら株分け 育苗箱に60~ 70 本移植する 最低夜温 18 を目標に管理する 用土は挿し床用土と同じ 鉢上げ移植後 50~60 日位で本葉 6~7 枚となったら3.5 号鉢に鉢上げする 用土は挿し床用土と同じ 施肥肥料は発根したら液肥 (20-20-20) の2,000 倍液を2~3 週間後から月に1~2 回与える リン酸質肥料が欠乏すると生育不良となる - 161 -
21 ディフェンバキア Dieffenbachia spp サトイモ科 ディフェンバキア属 品 種 カミーラ アンナ カテリーナ ハワイスノー ( マリアンヌ ) トロピックスノー さし木 斑が鮮明で 分枝数の多い株を親株とし 若い分枝を上位 3 ~ 4 枚付けてナイフで切り 取る ( 先端から10~15cmほどで採穂 ) 切り口から出る汁液を十分に洗い流してからさし 木する 病害予防にさし穂を消毒しておく 親株を早い時期に摘心しておけば 分枝数が増える 用土と管理 さし木用土は 鉢上げ用土と同じで ピートモス主体がよい 例えば ピートモス 7 土 1 バーク 1 くん炭 +パーライト1など ただし 自家配合用土の種類によっては蒸 気消毒等を行う 2.5~6 号鉢に用土を入れ十分に灌水した後 直ざしする 発根するまでは灌水を控える 温度は20 以上必要 ( 約 20 日で発根 活着 ) で 25 あれば発根がよく揃う 施 肥 直ざし後 1ヵ月半位経過したら 緩効性肥料を鉢の大きさに応じて置肥する 生育状 況を見て 薄い液肥を灌水代わりに施す - 162 -
種 22 ディプラディニア ( マンデビラ ) 鉢上げ ルビースター サンパラソル Mandevilla キョウチクトウ科 苗を購入し 12 月に 3.5 号鉢へ鉢上げする その後 3 月に 5 号鉢へ鉢替えする 用土は 赤土 3: 腐葉土 3: ピートモス 3: パーライト 1 割合で その他も加えて 苗が鉢の中心に入るようにする 鉢上げ後は十分光線に当てる 鉢の間は 蔓が株同士で絡まらないように 30cm 程度確保する 施肥 鉢替え後 IB を 5 粒 その後根が活着した後開花前に 5 粒施肥する また C 鋼を用いて底面給水で OKF-9 5,000 倍を随時施肥する 163
23 ドラセナ コンパクタ Dracaena deremensis リュウゼツラン科ドラセナ属 品種さし木鉢上げ施肥 ドラセナ コンパクタ ドラセナ カザグルマ ドラセナ ワリエガータ 天ざしは 8 節以上をつけ 発根部に水ごけを包むようにする 茎ざしは天ざしに用いた株を用いて 2~3 節に切り 用土にさすか 横にして茎伏せにする 用土はピートモス 8 バーミキュライト 2 で混合する 20 の温度が確保できれば 1~2 ヶ月で発根する 温度が不足する場合は ビニールフィールムで覆い 発根を促す 発根後 苗の老化を防ぐため 根を切らないように早めに植える 鉢上げは 3 号鉢に 発根際から 2cm 程度の深さに植える 仕上げ鉢への定植は 4~5 号鉢に 1~3 株植える 用土は赤土 6 ピートモス 2 腐葉土 2 の割合で混合したものを用いる 鉢上げ後 下部の活着確認後に生育状況を見ながら 緩行性粒状化成肥料を 2~3 ヶ月間隔で施用する 164
24 ニューギニア インパチェンス Impatiens hawkeri W. Bull ツリフネソウ科ツリフネソウ属 品 種 グリッターロズ ( 赤紫 ) ダークテリアス ( 濃桃 ) インパクトスカーレッド ( 赤 ), ムーリア ( 白 ) アクセントなど 育苗 鉢替え 播種用土に灌水を充分施し播種する 発芽温度は 25 前後 発芽日数は 7 日程度で好光性種子である 苗を 11 月入手し 3.5 号ポットに鉢上げする 翌年 2 月に 5~6 号の仕上げ鉢へ鉢替え ( 定植 ) する 地温が 13 以下になると根の生長が悪くなるので 活着促進のため 鉢替えの際はあらかじめハウス内で用土を暖めておくと良い 施 肥 緩効性化成肥料 (10-10-10) を 1~2g/l 用土に入れて鉢上げする 仕上げ鉢には同肥料を元肥に 2~3g/ 鉢施用し その後生育を見ながら 400~600 倍の液肥を月に 2~3 回施用する 肥料が切れると葉の光沢がなくなり 下葉が黄化 落葉するので注意する 用 土 ピートモス 4 赤土 4 パーライト 2 の割合とする ph5.5~6.0,ec1.0ms 以下を目標とする 165
25 ノボタン ( シコンノボタン ) Melastoma candidum ノボタン科ノボタン属 品種シコンノボタンさし木天さし穂を 7cm にとり 鹿沼土か赤玉土を入れた箱にさす 地温を 15~20 とすれば約 30~40 日で発根する さし木後は直射光を避ける 発根確認後は徒長させないような管理を行う わい化剤を処理する場合もある 鉢上げ発根後 4.5 号鉢 1 本 (2 回摘心 ) 5 号鉢 3 本 (1 回摘心 ) 植えとする 用土は赤玉土 ( 小粒 ) 又は田土 5: 腐葉土 3: ピート 2 に混合 夜温 10 以上に保つ 施肥鉢上げ用土は緩効性粒状化成肥料 (N 成分 6~10%) 等を少量混ぜ 追肥は緩効性化成肥料 (10-10-10) で 1~2g 前後施用 さらに生育を見て液肥を施す 166
26 ハイドランジア イ属 Hydrangea macrophylla ユキノシタ科アジサ 品種ブルーダイヤモンド ( 青 ) ミセスクミコ( 桃 ) ブルースカイ( がく 青 ) スミダノハナビ ( 白 ) 城ヶ崎( ピンク ) オタフク( ピンク 青 ) ムーン( ピンク 青 ) さし芽 4 月下旬 ~5 月下旬 ( 大鉢仕立てほど早く ) 天ざし又は管ざし (1 節 ) となるように枝を切り 30 分位水上げする 大葉は 3 分の1に切り 鹿沼土などを用土に育苗箱で3 4cmにさす 密閉ざしか ミスト繁殖とし 寒冷紗で覆う 密閉ざしの場合は発根を確認したら すみやかにビニールを取り除き過湿を防ぎ 少しずつ光に当てる 仕上げと用土調整さし芽後 40~45 日後 3.5~4 号ポリポットに上げる 用土はこの段階から色別に調合し青系は 赤土又は鹿沼土 4: ピートモス3: 牛ふん+ 腐葉土 3の割合でpH5.5 以下にする 赤桃系は 赤土又は鹿沼土 2: 牛ふん1+ 腐葉土 1の割合で配合し酸性用土資材は避け 消石灰などを配合し ph6.5 以上にする 鉢上げ用土には 緩効性肥料で青系 2g/ リットル 赤系 4g/ リットルを目安に施用する 鉢替え 1 月中に6 号鉢に鉢替えする 6 号で6 花以上 5 号で4 花以上となるよう天ざし 管ざしの枝数を確保し更に開花時の花の配置を考えて植える 用土の配合は 鉢替時と同じ 施肥青系はpH4.0~5.0 窒素は硝酸態窒素を用いて窒素 リン酸を控え目にし 加里は多くして 花蕾が 100 円玉の大きさになったら硝酸アルミ 1,000 倍を2~3 回灌水する 赤系はpH6.0~7.0 窒素はアンモニア態窒素を用い 窒素 リン酸は多くても良い 底面給水では青系にはアンモニア態窒素 赤系には硝酸態窒素を用いる 167
27 ハイビスカス Hibiscus hybridus アオイ科ハイビスカス属 品種 中輪赤 : サマーレッド黄 : ハワイアンイエロー赤黄 : チボリー赤白 : 日の丸大輪八重 : バルカン 挿し木早期春 初夏 秋いずれも 20 以上が必要である 挿し穂は 当年枝の頂芽は 5 節 その株を 2~3 節に切り 切り口の粘液を良く洗い ピート 3: 鹿沼土の細粒 1 に挿す 発根まで遮光する大輪種や黄 オレンジ系の発根はあまり良くない プラグトレイに挿し芽する方法が多い 鉢上げ 鉢替え 施肥 挿し芽後 2 ヶ月くらいで 3~3.5 号鉢へ鉢上げする 用土は ピートモス 4: パーライト 2: バーミキュライト 2: ゼオライト 2 の割合で 苗が鉢の中心に入るようにする 鉢上げ後は十分光線に当てる 前回と同じ用土で 5 号鉢に鉢替えする 鉢上げ用土に元肥としてマグアンプ K3g/l を入れて 鉢上げ苗の活着後 ( 直挿しは挿し芽 2 ケ月後 ) 置肥として IB を 20 粒程度与え照りのある葉と株の充実を図る 169
28 ヒメノボタン Melastomaceae.spp ノボタン科ヘテロケントロン属 品種親株管理さし木摘心鉢替え施肥 従来種 出来上がったものから 必要株を残し親株とする 高温期 (7~9 月 ) を除きいつでもよい (5 月下旬 ~6 月上旬 ) 葉柄基部より発根するので 2 節ざしとする さし木はプラグトレイにさす 用土は 赤土 6: 腐葉土 2: ピートモス 1: パーライト 1 の割合で混合する 9 月中旬頃摘心し ポット全体に拡がるように株を作る 10 月中旬に伸びすぎた枝を摘心する 1 月中下旬に 4~5 号鉢に赤土 6: 腐葉土 2: ピートモス 1: パーライト 1 の混合用土で鉢替えする 液肥で 800 倍程度を施す 花芽分化を促すため 11 月上旬 ~2 月中旬までは施肥しない 170
29 ブーゲンビリア Bougainvillea オシロイバナ科ブーゲンビリア属 品種一重咲き系 : サンデリアーナ, エイザベス, ミセスバット八重咲き系さし木側枝の発生が良く, 低温性品種の選定が重要である 親株用には前年出荷時に花苞の色が鮮明で生育の旺盛なものを選別しておく やや褐色気味の太い枝を使用し, 先端の柔らかい部分や株元の堅い部分は使用しない 2 節ごとに 9 程度に切り, 葉を 1 枚残し 3 時間程水上げし, 川砂単用又は川砂 6: ピートモス 4 の混合用土に 3cm 角, 深さ 4cm 位にさし, 十分潅水する ミストさしが最適であるが, 黒寒冷紗で覆い, こまめに散水を行って湿度を保つ さし木床は 20 以上を確保する 鉢上げさし木約 50 日後に赤土 6: 砂 1 の混合用土を用い, 折れやすい根に注意して,3~5 号鉢に鉢上げする 施肥活着の具合を見て, 緩効性粒状化成肥料 (10-10-10) を 3~4g/ 鉢施用し, その後も葉色を見ながら, 肥切れしないように追肥を適宜行う 171