実践報告 成人肥満と精神神経薬剤処方数は関連する - レセプト情報 特定健診等情報データベース ( 第 1 回 NDB オープンデータ ) から - 松本淳子 1 平野好幸 2 須藤千尋 3 清水栄司 3 1 横手幸太郎 Relationship between the Number of Adult Obesity and Neuropsychiatric Prescription Drugs Junko Matsumoto 1, Yoshiyuki Hirano 2, Chihiro Suto 3, Eiji Shimizu 3, Koutaro Yokote 1 目的 医療分野のビッグデータとして 厚生労働省が平成 21 年度より構築しているレセプト情報 特定健診等情報データベース ( 通称 :NDB) のうち 28 年 10 月に公表された第 1 回 NDBデータ (25 年度分特定健診及び26 年度分レセプト情報データ ) を基に 全国の成人肥満者 (40~74 歳の男女 BMI 25kg/m 2 ) 数と生活習慣病との関係 それらの治療薬剤処方数 および精神神経薬剤処方数と肥満との関連性を明らかにする 方法 都道府県別に全国の成人肥満者数の10 万人比を算出し 次に肥満者比率と糖尿病 高血圧症 脂質異常症との関連を調べ それらの治療薬および精神神経薬剤の処方数との関連を検討した 結果 肥満者比率と 糖尿病 高血圧 脂質異常症の それぞれ指標となるヘモグロビンA1c 収縮期 拡張期血圧 中性脂肪 LDLコレステロールの値と有意に相関関係が認められた また 肥満者比率と糖尿病薬剤処方数 降圧剤処方数 精神神経薬剤処方数との間にも有意に相関関係が認められた 結論 肥満は 精神的な不調と関連があることが示唆された ( 調査研究ジャーナル2018;7(1):14-20) キーワード : 肥満 精神神経薬剤 NDB 1. はじめに 肥満度の判定に用いられる国際的な標準指標 BMI (Body Mass Index) は 重要な栄養学的パラメータ である 1) わが国では BMI 25kg/m 2 が肥満と定 義されている 肥満によりさまざまな健康障害が起こりやすく その代表的なものとして 2 型糖尿病 高血圧 脂質異常症が挙げられる 一方で 慢性のうつを抱えている人や不安障害のある人では体重が増加し 肥満になる比率が高いという報告があり 2) さらに肥満とそれら精神疾患における病態機序の関 1 千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学 2 千葉大学子どものこころの発達教育研究センター 3 千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学連絡先 : 260-8670 千葉市中央区亥鼻 1-8-1 千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学松本淳子 (E-mail: matsujun@chiba-u.jp) (Received 15 Dec 2017 / Accepted 2 Mar 2018) 連性も指摘されている 3) 健康障害やその治療薬 あるいは精神神経薬などについて 実際にわが国において国民の医療動向を詳らかにすることは困難であり その種の報告は未だなされていない そこで本研究では 医療分野のビッグデータとして厚生労働省が整備してきた電子レセプトのアーカイブであるナショナルデータベース ( 以下 NDB) のうち 公表された第 1 回 NDBデータ ( 平成 25 年度分特定健診及び26 年度分レセプト情報データ ) を基に 全国の成人肥満者 (40~74 歳の男女 BMI 25kg/m 2 ) 数と生活習慣病との関係 それらの治療薬剤処方数 および精神神経薬剤処方数が肥満と関連しているかについて検討したので報告する 2. 調査方法 2-1. NDBとは厚生労働省は医療費適正化計画の作成 実施及び 14
松本ほか : 肥満と精神神経薬剤処方数の関連 評価に資することを目的に平成 21 年度分より電子レセプトならびに特定健診の匿名化後のデータ収集を開始し 図 1のような流れで25 年 4 月より本格運用されている レセプト情報が約 80 億 5,000 件 特定健診等情報が約 1 億 2,000 件 (26 年 8 月現在 ) のデータが利用できる LDLコレステロールを また厚生労働省が推進してきた医薬分業の観点から 今回は 薬剤 データの 内服 外来( 院外 ) 都道府県別薬効分類別数量 (26 年度分 ) から換算した処方数( 数量の単位は薬価収載の基準単位 ) を分析の対象とした ( 薬効分類は 資料 1 を参照) 2-2. 方法 2-2-1. 対象データおよび項目平成 25 年度実施分の 特定健診集計結果 のうち BMI 腹囲 空腹時血糖 ヘモグロビンA1c (HbA1c) 収縮期血圧 拡張期血圧 中性脂肪 2-2-2. 統計解析都道府県別成人肥満者数の10 万人比を算出し 次に肥満者比率と 対象項目の基準範囲外の者との関連を調べ さらに肥満者比率とそれらの治療薬および精神神経薬剤の10 万人あたりの処方数との相関分 図 1 レセプト情報等の収集 活用の流れ ( 厚生労働省資料より ) 資料 1 薬効分類 ( 厚生労働省資料より ) < 糖尿病薬剤 > < 高脂血症薬剤 > < 降圧剤 > < 催眠 抗不安剤 > < 精神神経剤 > メトグルコ錠 250mg クレストール錠 2.5mg オルメテック錠 20mg ソラナックス 0.4mg 錠 デパス錠 0.5mg エクア錠 50mg ゼチーア錠 10mg ミカルディス錠 40mg マイスリー錠 5mg リーゼ錠 5mg ジャヌビア錠 50mg リピトール錠 10mg ブロプレス錠 4 4mg ハルシオン 0.25mg 錠 サインバルタカプセル 20mg セイブル錠 50mg クレストール錠 5mg ブロプレス錠 8 8mg レンドルミン D 錠 0.25mg ジェイゾロフト錠 25mg アマリール 1mg 錠 リピトール錠 5mg アーチスト錠 2.5mg マイスリー錠 10mg エチゾラム錠 0.5mg トーワ メトグルコ錠 500mg リピディル錠 80mg ディオバン錠 80mg レンドルミン錠 0.25mg エチゾラム錠 0.5mg SW グラクティブ錠 50mg リバロ錠 1mg ミカルディス錠 20mg ワイパックス錠 0.5 0.5mg デパス錠 1mg ネシーナ錠 25mg メバロチン錠 10 10mg エックスフォージ配合錠 2mg セルシン錠 リフレックス錠 15mg トラゼンタ錠 5mg ベザフィブラート SR 錠 200mg サワイ オルメテック錠 10mg メイラックス錠 1mg リーマス錠 200 200mg メデット錠 250mg アトルバスタチン錠 10mg サワイ アジルバ錠 20mg ロラゼパム錠 0.5mg サワイ セロクエル 25mg 錠 ベイスン OD 錠 0.3 0.3mg アトルバスタチン錠 5mg サワイ ミカムロ配合錠 AP コンスタン 0.4mg 錠 デゾラム錠 0.5mg グルファスト錠 10mg ベザトール SR 錠 200mg アーチスト錠 10mg グッドミン錠 0.25mg レクサプロ錠 10mg テネリア錠 20mg リバロ錠 2mg ユニシア配合錠 HD レキソタン錠 2 2mg パキシル錠 10mg ベイスン OD 錠 0.2 0.2mg メバロチン錠 5 5mg アテレック錠 10 10mg ロヒプノール錠 1 1mg エビリファイ錠 3mg ボグリボース OD 錠 0.3mg サワイ アトルバスタチン錠 10mg EE ディオバン錠 40mg グランダキシン錠 50 50mg トリプタノール錠 10 10mg アクトス錠 15 15mg EPL カプセル 250mg レザルタス配合錠 HD アモバン錠 7.5 7.5mg ジェイゾロフト錠 50mg アマリール 0.5mg 錠 プラバスタチン Na 錠 10mg サワイ プレミネント配合錠 LD フルニトラゼパム錠 1mg アメル エビリファイ錠 6mg グルベス配合錠 アトルバスタチン錠 5mg EE シルニジピン錠 10mg サワイ ベンザリン錠 5 5mg エチゾラム錠 0.5mg アメル ボグリボース OD 錠 0.2mg サワイ ベザフィブラート SR 錠 200mg 日医工 エブランチルカプセル 15mg ロヒプノール錠 2 2mg アモキサンカプセル 25mg スイニー錠 100mg プラバスタチンナトリウム錠 10mg 日医工 ナトリックス錠 1 1mg フルニトラゼパム錠 2mg アメル デプロメール錠 25 25mg ジャヌビア錠 25mg ロトリガ粒状カプセル 2g アバプロ錠 100mg フェノバール錠 30mg ルボックス錠 25 25mg グリメピリド錠 1mg 三和 リバロ OD 錠 2mg ニューロタン錠 50mg アルプラゾラム錠 0.4mg トーワ エチゾラム錠 0.5mg EMEC グリメピリド錠 1mg 日医工 リバロ OD 錠 1mg アジルバ錠 40mg ユーロジン 2mg 錠 パキシル CR 錠 12.5mg セイブル錠 75mg リポバス錠 5 5mg カルブロック錠 16mg ブロチゾラム OD 錠 0.25mg サワイ リスパダール錠 1mg アマリール 3mg 錠 アトルバスタチン錠 10mg トーワ カルベジロール錠 10mg サワイ メデポリン錠 0.4 0.4mg テトラミド錠 10mg グリコラン錠 250mg プラバスタチン Na 錠 5mg サワイ エカード配合錠 HD セパゾン錠 1 1mg サインバルタカプセル 30mg リオベル配合錠 LD ローコール錠 20mg アイミクス配合錠 HD アルプラゾラム錠 0.4mg サワイ ジプレキサ錠 2.5mg ネルビス錠 250mg リピディル錠 53.3mg イルベタン錠 100mg セニラン錠 2mg セロクエル 100mg ベイスン錠 0.2 0.2mg トライコア錠 80mg タナトリル錠 5 5mg エバミール錠 1.0 1mg アタラックス-P カプセル 25mg グリメピリド錠 1mg NP プラバスタチンナトリウム錠 5mg 日医工 ブロプレス錠 2 2mg ブロチゾラム OD 錠 0.25mg タイヨー レボトミン錠 5mg 15
析を行った ( 図 2) 3. 結果 3-1.10 万人あたりの BMI 25kg/m 2 の肥満者数お よび対象項目指標全国 10 万人あたりのBMI 25kg/m 2 の肥満者数およびその指標となる対象項目の基準範囲外の HbA1c 収縮期 拡張期血圧 中性脂肪 LDLコレ 肥満者 (BMI25kg/m2 ) 腹囲 :90cm 空腹時血糖 :100mg/dL HbA1c:6.5% 収縮期血圧 :90mmHg 拡張期血圧 :140mmHg 中性脂肪 :150mg/dL LDL コレステロール :140mg/dL 糖尿病薬剤処方数 高脂血症剤処方数 降圧剤処方数 催眠 抗不安剤処方数 精神神経薬剤処方数 図 2 対象項目および分析方法 表 1 全国の 10 万人あたりの BMI25kg/m 2 の肥満者数及び関連疾患指標項目と千葉県の比較 BMI25kg/m 2 腹囲 90cm 血糖値 100mg/dL HbA1c 6.5% 収縮期血圧 90mmHg 拡張期血圧 140mmHg 中性脂肪 150mg/dL LDL140mg/dL 全国の 10 万人比数 ( 人 ) 4,937(4,333-5,255) 3,836(3,514-4,112) 4,499(4,101-4,928) 804(918-1,092) 3,384(3,058-3,665) 2,165(1,942-2,412) 3,921(3,502-4,400) 5,400(5,089-5,779) 千葉県の 10 万人比数 ( 人 ) 5,158 4,112 4,282 1,136 3,310 2,241 4,088 5,778 中央値 ( 四分位範囲 ) 16 図 3 都道府県別人口 10 万人あたりの BMI25kg/m 2 の肥満者数
松本ほか : 肥満と精神神経薬剤処方数の関連 ステロールの中央値ならびに四分位範囲を表 1に示した 次に それらのスコアと千葉県のスコアを比較した結果 BMI 25kg/m 2 腹囲 90cm 基準範囲外のHbA1c 中性脂肪 LDLコレステロール の中央値が全国の中央値を大幅に上回っていた ( 表 1) BMI25kg/m 2 * P <0.05 ** P <0.01 BMI 25kg/m 2 表 2 肥満者と基準範囲外の対象項目及び薬剤処方数との相関 HbA1c 6.5% 腹囲 90cm 血糖値 100mg/dL 中性脂肪 150mg/dL 催眠抗不安剤 精神神経薬剤 認知行動療法 糖尿病薬剤 高脂血症剤 降圧剤 痛風剤 収縮 140mmHg 拡張 90mmHg LDL 140mg/dL Pearson の相関係数 1.549 **.931 **.395 **.766 **.177.296 * -.209.385 **.155.321 *.239.627 **.631 **.508 ** 有意確率 ( 両側 ).000.000.006.000.235.043.159.007.298.028.105.000.000.000 N 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 47 図 4 都道府県別 BMI25kg/m 2 者数と HbA1c6.5% 者数との関連 図 5 都道府県別 BMI25 kg/m 2 者数と中性脂肪 150mg/dL 者数との関連 17
図 6 都道府県別 BMI25kg/m 2 者数と降圧剤処方数との関連 図 7 都道府県別 BMI25kg/m 2 者数と精神神経薬剤処方数との関連 18 図 8 都道府県別人口 10 万人あたりの精神神経薬剤処方数
松本ほか : 肥満と精神神経薬剤処方数の関連 3-2. 都道府県別人口 10 万人あたりの肥満者数比較都道府県別人口 10 万人あたりのBMI 25kg/m 2 の肥満者数は沖縄県が最も多く (6,464 人 ) 次いで宮城県 (6,425 人 ) 山形県(6,195 人 ) で 奈良県 (3,742 人 ) が最も少なかった 千葉県 (5,158 人 ) は17 番目であった ( 図 3) 3-3. 都道府県別肥満者比率と関連疾患の関連肥満者比率と 糖尿病 高血圧 脂質異常症の 指標となるHbA1c 収縮期 拡張期血圧 中性脂肪 LDLコレステロールの基準範囲外の人数比率との間に有意な正の相関が認められた ( 表 2 図 4 図 5) 3-4. 都道府県別肥満者比率と10 万人あたりの薬剤処方数および精神神経薬剤処方数との関連肥満者比率と生活習慣病の薬剤処方数を分析した結果 ( 表 2) 糖尿病薬剤処方数 降圧剤処方数 ( 図 6) との間に有意な正の相関が認められた しかし 高脂血症剤処方数との間には関連は見られなかった 注目すべき点は 肥満者比率と精神神経薬剤処方数との間に有意な正の相関が認められたことである ( 図 7) 都道府県別人口 10 万人あたりの精神神経薬剤処方数は秋田県が最も多く 次いで新潟県 福島県であった ( 図 8) 4. 考察全国 10 万人あたりと千葉県との比較 ( 表 1) で BMI 25kg/m 2 腹囲 90cm HbA1c 中性脂肪 LDLコレステロールのそれぞれで中央値に比べ 千葉県が基準範囲を上回っていた項目は いつでもどこでも食物が手に入る都市部の便利さに加え 食習慣や運動不足などの要因が推測される 肥満は生活習慣と密接に関連しており 肥満率が最も高い沖縄県では 20~50 代の男女共に週に3~4 回 夕食後に飲食している人が3 割を超えている 就寝前の飲食習慣がエネルギーの過剰摂取につながり 若い世代から肥満の要因となっていることが考えられる 4) また揚げ物や炒め物を摂取することが多く 摂取エネルギーに占める脂肪エネルギー の比率が高いという沖縄県特有の食文化が影響していると推察される 肥満は糖尿病 糖 脂質代謝異常 高血圧等の疾患に関与していることが知られており 5) 肥満症とは肥満に起因 関連する健康障害を有するか そうした健康障害が予測される内臓脂肪が過剰に蓄積する疾患である 6) 肥満者比率と糖尿病 高血圧 脂質異常症の 指標となるHbA1c 収縮期 拡張期血圧 中性脂肪 LDLコレステロールの それぞれ基準範囲外の人数比率との間に有意な正の相関が認められたことは先の研究と一致した また肥満者比率と糖尿病薬剤処方数 降圧剤処方数との間に有意な正の相関が認められたことも今回の結果を裏付けるものと考えられる ただし 高脂血症剤処方数との間に関連が見られなかったのは 脂質異常症は肥満症に限らず 家族性高コレステロール血症や女性ホルモンの影響による場合もあるためと推察される 注目すべき点として 肥満者比率と精神神経薬剤処方数との間に有意な正の相関が認められたことが挙げられる 肥満とうつの関連については うつの人はそうでない人に比べて体重増加が見られ 7) またうつの評価尺度におけるスコアはBMIと正の相関を示す 8) との報告と 我々の今回の結果は間接的ではあるが一致した また 最近の研究で 肥満に関連する21 種類の遺伝子の中のある変異が うつ病のリスクを高めるという報告 9) もあり 両者の関連性が指摘されている このように 肥満が精神的な不調と関連していることから 通常の治療に加え 積極的な心理的アプローチを行う必要がある 5. 今後の課題今後さらにNDBの膨大かつ詳細なデータを利用 分析し より精緻に実態を明らかにしていくことを課題とし その際 食欲増進作用や体重増加との関連が指摘されている抗精神病薬に焦点を当て分析するとともに それらの知見を基に 将来 肥満予防や治療に役立てていきたいと考える 6. 利益相反開示すべき利益相反はない 19
本研究は 平成 28 年度ちば県民保健予防基金事業助成を受け行われたものである 文献 1) Bailey KV, Ferro-Luzzi A. Use of body mass index of adults in assessing individual and community nutritional status. Bull. World Health Organ 1995;73,: 673 80. 2) Luppino FS, de Wit LM, Bouvy PF, et al. Overweight, obesity, and depression: a systematic review and meta analysis of longitudinal studies. Arch Gen Psychiatry 2010;67(3):220-9. 3) Nousen EK, Franco JG, Sullivan EL. Unraveling the mech anisms responsible for the comorbidity between metabolic syndrome and mental health disorders. Neuroendocrinology 2013;98, 254 66. 4) 沖縄県 : 県民健康 栄養調査 / 健康おきなわ21 沖縄県の保健医療の現状 <http://www.pref.okinawa.jp/imu_kokuho/iryotaisaku/hoke nniryoukeikaku/ver2.pdf> (2017/12/12アクセス) 5) Pi-Sunyer X. The medical risks of obesity. Postgrad Med 2009;121(6):21-33. 6) 日本肥満症予防協会 : 肥満症とは <http://himan.jp/column/what/>(2017/12/12 アクセス ) 7) Atlantis E, Goldney RD, Wittert GA. Obesity and depres sion or anxiety. BMJ 2009;339:b3868. 8) McLean RC, Morrison DS, Shearer R, et al. Attrition and weight loss outcomes for patients with complex obesity, anxiety and depression attending a weight management programme with targeted psychological treatment. Clin Obes. 2016;6(2):133-42. 9) Samaan Z, Lee YK, Gerstein HC, et al. Obesity genes and risk of major depressive disorder in multiethnic population: a cross-sectional study. J of Clin Psychiatry 2015;76 (12):1611-8. 20