事例紹介「学習成果測定に係る取組~IRコンソーシアム加盟校の現状と課題~」 鹿児島大学における取組 神戸大学 評価・IRシンポジウム「学習成果を把握するための評価・IR活動」   

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表紙

Microsoft Word 年度入学時調査報告.docx

北海道大学における競争的資金 ( 公的研究費 ) に関する相談窓口 競争的資金 ( 公的研究費 ) に関する質問や相談は, 所属部局の相談窓口へお問い合わせください R1.7.1 現在 質問 相談の受付は, 平日 8:30~17:00 です ( 電子メールは 24 時間受付 ) 函館 の表示のある内

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Microsoft Word - 123 26 第2章 単位と卒業要件 docx

H 公的研究費に関する事務処理手続の相談窓口照会(H )

選択評価事項C 水準判定のガイドライン(案)

3 4

目次 はじめに 1 Ⅰ. 調査の概要 1 Ⅱ. アンケート調査結果 ( 速報 ) 2 Ⅲ. 基礎集計 8 資料 アンケート調査票 11 アンケート依頼 15

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表 回答科目数と回答数 前期 後期 通年 ( 合計 ) 科目数 回答数 科目数 回答数 科目数 回答数 外国語 ( 英語 ) 120 / 133 3,263 / 4, / 152 3,051 / 4, / 285 6,314 / 8,426 外国語 ( 英語以

理学研究院先端生命科学研究院総合博物館 理学 生命科学事務部事務課 外部資金担当 競争的資金 ( 科研費含む ) の使用に関すること

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法人本部教育支援機構研究支援機構金沢工大学園 金沢工業大学 大学事務局 金沢工業高等専門学校 研究支援課研究企画課ライブラリーセンター情報処理サービスセンター能力開発センター工学設計教育センター工学基礎教育センター基礎英語教育センター穴水湾自然学苑天池自然学苑池の平セミナーハウス 学務部推進課教務課

( その 1) 履歴書 記入例 履歴書 記入例 (No. 1) フリガナ 英字氏名 氏名 生年月日 ( 年齢 ) 昭和 年 月 日 ( 満 才 ) ( - ) 性別 男 女 現住所 県 市 区 - - 本籍地又は国籍 都道府県名 ( 外国籍の方は国名 ) を記入 T E L - - ( 携帯電話 -

自己点検・評価表

3-2 学びの機会 グループワークやプレゼンテーション ディスカッションを取り入れた授業が 8 年間で大きく増加 この8 年間で グループワークなどの協同作業をする授業 ( よく+ある程度あった ) と回答した比率は18.1ポイント プレゼンテーションの機会を取り入れた授業 ( 同 ) は 16.0

筑波大学の使命 筑波大学は その建学の理念に 変動する現代社会に不断に対応しつつ 国際性豊かにして かつ 多様性と柔軟性とを持った新しい教育 研究の機能及び運営の組織を開発 し 更に これらの諸活動を実施する責任ある管理体制を確立する と掲げ 我が国における大学改革の先導的役割を果たす 研究力開学以

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2016 年度自己点検 評価報告書 青山学院大学 全学自己点検 評価委員会 2017 年 10 月

山梨学院短期大学の概要 設置者 学校法人山梨学院 理事長 古屋忠彦 学長 三神敬子 ALO 清水智 開設年月日 昭和 26 年 4 月 1 日 所在地 山梨県甲府市酒折 設置学科および入学定員 ( 募集停止を除く ) 学科 専攻 入学定員 食物栄養科 150 保育科 130 経営学科 7

運営拠点事業計画書(大阪大学作成)3

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第8回外国語学部教授会議事録要旨(平成30年12月10日)

調査概要 授業評価アンケート結果 ( 大学 ) 調査票

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

個人情報保護に関する規定 ( 規定第 98 号 ) 第 1 章 総則 ( 目的 ) 第 1 条学校法人トヨタ学園および豊田工業大学 ( 以下, 総称して本学という ) は, 個人情報の保護に関する法律 ( 平成 15 年法律第 57 号, 以下, 法律という ) に定める個人情報取り扱い事業者 (


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H31 入学時アンケート 全学科 専攻 平成 31 年度入学時アンケート報告用.xlsx 平成 31 年度入学時アンケート 全学科 専攻 実施日 : 平成 31 年 4 月 3 日 ( 水 )~5 日 ( 金 ) 調査方法 : 集合法 ( 学科 / クラス ) による 自記入式質問紙調査 調査対象

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l. 職業以外の幅広い知識 教養を身につけたいから m. 転職したいから n. 国際的な研究をしたかったから o. その他 ( 具体的に : ) 6.( 修士課程の学生への設問 ) 修士課程進学を決めた時期はいつですか a. 大学入学前 b. 学部 1 年 c. 学部 2 年 d. 学部 3 年 e

メディアデザイン学科ディプロマ ポリシー メディアデザイン学科は 科学的市民 の育成という教育理念のもとに以下の資質や能力を身につけ 所定の授業 科目を履修して卒業に必要な単位を修得した学生に 学士 ( 工学 ) の学位を授与します 1. コミュニケーション力論理的な思考力 記述力 発表と議論の能力

平成30年度シラバス作成要領

. 実施方法 公表学校関係者評価の実施については 平成 8 年度に行われた 自己点検評価 を学校関係者評価委員の皆さまにご確認いただき 自己点検評価の各項目に対するご意見と評価を取りまとめました また 評価結果については 今後の各校における教育活動や学生指導等 学校運営の改善に活かすとともに教育水準


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香川大学教育研究 3. 調査の概要 調査対象は 平成 25 年 10 月 15 日 ( 火 ) の2 校時に全学共通科目の学問基礎科目 主題科目を受講している学生である 担当教員の協力のもと授業時間内に調査票を配布し 回収を行った 有効回答者数は 819 名であった 次節で詳しく見ていくが アンケー

就職委員会 1 新年度ガイダンスなどで履修指導を行ったが 職業と人生 Ⅲ( 履修者 710 名 履修率 74.8%) 職業と人生 Ⅳ(630 名 67.2%) と昨年度より履修率が 6.5% 低下した 出席率が低いので 3 年生全員に就職ガイダンスの告知ハガキを送付したが 参加者を増やすことは出来な

47回学調コメント

実際は 以下のスケジュールで取り組んだ 2009 年度 ASTAC 用課外講座担当者養成を目指し ICCC コーチ養成講座に2 名の教員を派遣した アカデミック アドバイザー研修プログラムとして 外部講師を招聘し マインドマップおよびコーチングの1 日研修を試行し 14 名の教員が参加した 全教員対

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Ⅰ. 学生の属性など [] あなたの学籍番号 ( 学生 ID) を教えてください 6 桁の番号で記入してください 学生 ID 回答者 :5 名 非回答者 : 名 [] あなたの所属する学科はどれですか. 専攻科生体技工専攻 :5 名 [] あなたの性別を答えてください. 男性 : 名. 女性 : 名


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エ事務部門 (9) 利用者 教職員 学生等及び臨時利用者で 本学情報システムを利用する者をいう (10) 教職員 本学に勤務する常勤又は非常勤の教職員 ( 派遣職員を含む ) をいう (11) 学生等 本学学則に定める学部学生 大学院学生 大学院研究生 科目等履修生及び聴講生 等をいう (12) 臨

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2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

1. 食品安全専門 材育成の 的 1. 品安全管理に関する基礎的な知識 専 的な知識や技能の修得体制をつくる 2. FSMS 監査員の育成体制をつくる 3. 国際的な議論に参画できる 材を育てる 本研究会は主に について 議論を進めている 1

第3章(基準06)

1. 学校関係者の実施について平成 26 年度学校関係者は 文部科学省が策定した 専修学校における学校ガイドライン に沿って実施した 学校自己点検報告書 ( 平成 25 年度 ) について 当校に関係の深い 3 名の委員 ( 委員名簿記載 ) にしていただいた 委員には 学校運営状況をまとめた資料を

4 平成 29 年 4 月現在の在籍者数について資料 12 5 平成 29 年度インターンシップ及びコンサルティング プロジェクト支援について資料 13 6 平成 29 年度学長裁量経費 ( 大学戦略推進経費分 ) について資料 その他 1 平成 29 年度上半期の主な行事予定について

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16 世界標準を目指す東北大学産学連携マネジメントの在り方検討プロジェクト チーム ( 第二次中間報告 ( 案 )) 年度夏季の電力需給対策 18 平成 28 年度新任教員研修欠席者 ISTU 受講状況 19 東北放射光計画の概要 20Falling Walls Lab Sendai

2. ログイン ( 認証 ) 方法次のどちらかの方法によりデスクネッツのログイン画面にアクセスし ログイン ID 及び パスワード ( デスクネッツ用 ) を入力してログインしてください デスクトップにあるデスクネッツのショートカットアイコン( 右上図 ) をダブルクリックする ( 事務用リース P

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調査結果からみえてきたこと 大学教育改革の渦中にあった 8 年間の学生の意識や学びの変化をまとめると 以下 3 点です (1) アクティブ ラーニング形式の授業が増え 自己主張できる学生が増加 大学の授業で際立って増加しているのが アクティブ ラーニングの機会です 特にこの 4 年間で ディスカッシ

(2)APM への 3 回生編入学 転入学への志願にあたって APM への 3 回生編入学 転入学を志願するにあたって 各志願者が前籍機関において学んだ内容がどの程度 APM のとして認定される見込みがあるかを踏まえた上で志願を行うことが極めて重要です 単位認定は志願者ごとの前籍機関における学修内容

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報道関係各位 2012 年 1 月 25 日 株式会社ベネッセコーポレーション 代表取締役社長福島保 高校受験調査 ~ 高校 1 年生は自らの高校受験をどのように振り返っているのか ~ 高校受験を通じて やればできると自信がついた 71% 一方で もっと勉強しておけばよかった 65% 株式会社ベネッ

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Transcription:

事例紹介 学習成果測定に係る取組 ~IR コンソーシアム加盟校の現状と課題 ~ 鹿児島大学における取組 神戸大学評価 IR シンポジウム 学習成果を把握するための評価 IR 活動 2014.08.28 鹿児島大学教育センター高等教育研究開発部准教授学長補佐 ( 企画 評価 IR 担当 ) IR センター長 渋井進

構成 大学の概要と学内の組織体制 所属組織の学内の位置づけ 業務 IR コンソーシアム加盟の経緯 IR コンソーシアムを通じた学修成果把握に係る取組例 課題と今後の展望

構成 大学の概要と学内の組織体制 所属組織の学内の位置づけ 業務 IR コンソーシアム加盟の経緯 IR コンソーシアムを通じた学修成果把握に係る取組例 課題と今後の展望

鹿児島大学 9 学部 10 研究科 約 9,000 名の学部学生と約 2,000 名の大学院生 ( 九州で 2 番目に多い学生数 ) 学問の自由と多様性を堅持しつつ 自主自律と進取の精神を尊重し 地域とともに社会の発展に貢献する総合大学 重点領域研究 島嶼 環境 食と健康 水 エネルギー

第 2 期中期目標期間の 大学の基本的な目標

進取の気風広場

マスコットキャラクター さっつん 鹿児島市発祥である氷白熊からヒントを得て 大きなしろくまのキャラクターに薩摩の偉人たちの歴史を思わせる紋付き袴を着せ 頭に桜島を乗せてあります (HP より抜粋 )

組織体制 室体制 室 : 学長に対して 主に企画立案を行う センター等 事務部門 : 主に実施 ( 室への企画立案も行う ) 総務企画室 総務部総務課 労務調査室 人事計画室 総務部人事課 男女共同参画推進室 男女共同参画推進センター 総務部人事課 コンプライアンス推進室 危機管理室 総務部総務課 ( コンプライアンス推進係 ) 総務部 企画 評価 IR 室 IR センター 総務部企画評価課 広報室 広報センター 総務部企画評価課 情報企画室 総務部情報企画課 学術情報基盤センター 総務部情報企画課 図書館企画室 附属図書館 学術情報部 学術情報部情報管理課 情報サービス課 学術情報部 学生部教務課 教務等部門 学生支援センター 学生部学生生活課 教育改革室 学生支援等部門 ボランティア支援センター 学生部学生生活課 入試等部門 就職支援センター 学生部学生生活課

構成 大学の概要と学内の組織体制 所属組織の学内の位置づけ 業務 IR コンソーシアム加盟の経緯 IR コンソーシアムを通じた学修成果把握に係る取組例 課題と今後の展望

所属組織 教育センター高等教育研究開発部 学長補佐 ( 企画 評価 IR) 担当 (IR センター長 ) 2 つの顔があり それぞれ立場の利益がぶつかる場合も

教育センター高等教育研究開発部 学生部教務課 ( 教育担当理事 教育改革室 ) と連携 部長 1 名 ( 兼務 ) 専任教員 2 名 ( 准教授 2) 各学部選出委員 (9 名 ) 目的 高等教育の教育方法及び教育支援等の研究開発 FDの研究開発 実施及び授業改善 共通教育棟の授業 カリキュラム 専門教育との連絡調整について検証 提案 教育評価の研究開発及び自己点検 評価等

企画 評価 IR 室 総務部 ( 企画担当理事 ) の管轄 理事 学長補佐 (2 名 ) 総務部長 課長 課長代理 (2 名 ) 係長 (2 名 ) 係員 (2 名 ) 事務補佐員 業務 (1) 将来構想に関すること (2) 中期目標 中期計画及び年度計画の原案の作成並びにその評価への対応に関すること (3) 認証評価への対応に関すること (4) 自己評価に関すること (5) 企画 評価に関し 各理事及び各部局等との連携 調整に関すること (6) 大学の運営及び評価に係る情報の収集 調査 分析及び活用の総括に関すること (7) 本学の運営及び評価に係るシステムに関すること (8) 本学の運営及び評価に係る指標 分析手法等の開発に関すること (9) その他企画 評価並びに本学の運営及び評価に係る IR に関すること

IR センター 昨年 5 月に設置 学長補佐 事務局各部長 医学部 歯学部附属病院事務部長 企画評価課長 国立大学法人鹿児島大学 IRセンター要項 第 2 センターは 次に掲げる事項の実施をつかさどる (1) 大学の運営及び評価に係る情報の収集 調査 分析及び活用の総括に関すること (2) 本学の運営及び評価に係るシステムに関すること (3) 本学の運営及び評価に係る指標 分析手法等の開発に関すること (4) その他本学の運営及び評価に係るIRに関すること

構成 大学の概要と学内の組織体制 所属組織の学内の位置づけ 業務 IR コンソーシアム加盟の経緯 IR コンソーシアムを通じた学習成果把握に係る取組例 課題と今後の展望

IR コンソーシアム加盟に 関連した経緯 2012 年 4 月私の鹿児島大学への着任 2012 年 7 月学長が参加をトップダウンで指示 2012 年 10 月教育改革室部門長会議にて決定後 正式に入会 2012 年 12 月 1 年生調査 ( 試行 200 名に実施 ) 2013 年 5 月 (IR センター設置 企画 評価 IR 室 ) 2013 年 7 翌 1 月 WG での検討と 実施要項の作成 ( 学生部教務課 ) 2013 年 12 月 1 年生調査 (400 名に実施 ) 試行調査の報告書刊行

鹿児島大学共通教育における学習実態 学習成果に関する調査 全学 FD 委員会が主体となって 2010 年から 2012 年までの 3 年間実施 学生アンケート 3 年間での回答の変化はほとんどない

調査の内容 対象 2 年終了時の学生 1500 名程度 質問項目 基本事項 日頃の行動 習慣 考え 共通教育科目の受講の有無および予習 復習の時間 共通教育科目の授業における学習の仕方 共通教育において受講した授業形態 共通教育において経験したこと 共通教育において入学時点と比べて変化したこと 共通教育の授業を通して身についた知識 技能 態度 学期中における各活動の一週間あたりの平均時間 鹿児島大学に対して

調査の限界 現状把握を目的としており 直接的に改善案を導ける設計ではない 改善案のためには コンソーシアム加入で他大学と比較可能なデータを取るべきであると提案したが 比較の問題 並列に比較して判断していい項目か? 他大学等との状況で比較なら意味があるが

構成 大学の概要と学内の組織体制 所属組織の学内の位置づけ 業務 IR コンソーシアム加盟の経緯 IR コンソーシアムを通じた学習成果把握に係る取組例 課題と今後の展望

IR コンソーシアム学生調査の 学内での運営サイクル 依頼を受けた教育センター及び委員会で改善を図る 結果を踏まえた改善策の検討 実施 学生調査の具体的な実施方法の検討 決定 各学部の意見 要望を取り入れつつ FD 委員会で決定 結果の分析 各部局 各委員会への報告及び改善依頼 調査の実施 集計 高等教育研究開発部で分析 教育改革室で審議及び各部局 各委員会へ報告 必要な場合は改善依頼 FD 委員会から部局等に依頼して調査実施 調査後に基礎集計

想定する分析結果の利用 ( 予定 ) 基礎集計後の調査結果の分析を教育センター高等教育研究開発部で行う 分析結果を踏まえて教育改革室で審議を行い 各部局及び各委員会へ報告 ( 報告書の送付 ) するとともに 改善が必要と認められる場合は改善を依頼する 例としては以下が考えられる FD 委員会 ( 教育方法の改善に関する内容 ) 教務委員会 ( カリキュラムに関する内容 ) 教育センター ( 特に 1 年生調査のカリキュラム等に関する内容 ) 教育センター外国語教育推進部 ( 英語教育に関する内容 )

具体的な分析事例 2012 年の試行的調査報告書から一例 英語に関するこれまで学内で行っていた調査結果の事例と IR コンソーシアム調査データの項目同士を組み合わせた 試行的分析例

分析事例外国語 鹿児島大学の英語教育は 本当に成果が上がっていないのだろうか?

分析事例 時間外学習時間を増加させるために

渋井 (2014) より IR コンソーシアムの許可を得て掲載 [ 問 9B] 週あたりの活動時間 : 授業時間以 外に 授業課題や準備学習 復習をする

他の 週あたりの活動時間 に関する項目 [ 問 9A] 授業や実験に出る [ 問 9C] 授業時間以外に 授業に関連のない勉強をする [ 問 9D] オフィスアワーなど 授業時間外に教員と面談する [ 問 9E] 部活動や同好会に参加する [ 問 9F] 大学外でアルバイトや仕事をする [ 問 9G] 読書をする ( マンガ 雑誌を除く ) [ 問 9H] 個人的な趣味活動をする ( テレビやゲーム 映画鑑賞など )

[ 問 9F] 週あたりの活動時間 : 大学外 でアルバイトや仕事をする 渋井 (2014) より IR コンソーシアムの許可を得て掲載

課題と今後の展望 企画 評価課と教務課の連携 ( 縦割りの問題 ) 教務課と学部教育との連携 学部における利用の推進 今度の法人評価の現況分析の存在が 学部への普及の牽引役となるか 分析方法の充実 自由度の高い分析手法から 何を用いるか GPA 等の 大学基本情報 と結びつけてどう使うか 分析結果の有効活用 英語教育が入りやすいか IR センターの見直し 今年秋 アドミッションセンターに専任教員