平成24年度

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問 3 問 1 で複数種目を回答した場合 指導形態について該当するものを選んでください ( 問 1 で複数種目回答していない場合は回答不要 ) 1 学校が選択した複数種目をすべての生徒に履修させている 2 学校が提示した複数種目から生徒が選択して履修できるようにしている 3 その他 ( 具体的な指導

(2) 体重 平成 25 年度の幼稚園 小学校 中学校及び高等学校における幼児 児童及び生徒の体重 ( 県平均値 以下同じ ) については次のとおりである 1 前年度との比較 ( 表 2) 男子の体重は 6 歳 11 歳 13~17 歳で 前年度の同年齢より.2~2. kg増加しており 最 も増加し

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Ⅰ 調査の概要

調査結果の概要

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

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領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

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調査の目的と概要 Ⅰ 調査の目的 札幌市の児童生徒の実態に関する基礎調査 は 札幌市の小学生 中学生 高校生の意識や心情 生活 行動などについて 継続的に調査し その実態の変容を明らかにすることにより 子どもを取り巻く社会変化や教育情勢と子どもの生活との関連性を客観的に把握し 教育施策の推進に資する

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第 1 章調査の概要 1 調査の目的 県民の結婚や子どもを持つこと 子育てに関する意識や現状を把握し 奈良県において子どもを 生み育てやすい環境づくりを進める取組を検討するための基礎資料を得ることを目的に実施した 2 調査の実施概要 (1) 調査対象 夫婦調査 : 平成 30 年 9 月 1 日現在

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本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

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はじめに 我が国においては 障害者の権利に関する条約 を踏まえ 誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合い 人々の多様な在り方を相互に認め合える 共生社会 を目指し 障がいのある者と障がいのない者が共に学ぶ仕組みである インクルーシブ教育システム の理念のもと 特別支援教育を推進していく必要があります

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2 ステップ 1 の検索条件を入力し ステップ 2 へすすむ を 1 検索条件を入力する 設置者の場合 クロス集計作成の手順 1 ステップ 1 を選択する 2 ステップ 2 を選択する 2 3 出力する帳票を選択する 相関関係表又はグラフが作成される 注意 対象年度は 当該年度を選択した場合は 速報

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- 1 - Ⅰ. 調査設計 1. 調査の目的 本調査は 全国 47 都道府県で スギ花粉症の現状と生活に及ぼす影響や 現状の対策と満足度 また 治療に対する理解度と情報の到達度など 現在のスギ花粉症の実態について調査しています 2. 調査の内容 - 調査対象 : ご自身がスギ花粉症である方 -サンプ

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目次 Ⅰ 福島県教育委員会経験者研修 Ⅰ 実施要項 1 Ⅱ 高等学校経験者研修 Ⅰ 研修概要 1 研修体系 2 研修の目的 研修の内容等 4 研修の計画及び実施 運営等 4 5 研修の留意点 4 表 1 高等学校経験者研修 Ⅰ の流れ 5 表 2 高等学校経験者研修 Ⅰ 提出書類一覧 5 Ⅲ 高等学

資料1 世帯特性データのさらなる充実可能性の検討について

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(2) 不登校児童生徒の状況について ( 児童生徒調査より ) 不登校児童生徒は, 中学 2 年生が最も多く 867 人, 次いで中学 3 年生が 786 人となっている 不登校になった学年は, 中学 1 年からが 970 人であり, 不登校児童生徒全体の約 34.8% を占める 依然として中学 1

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(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

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鳥居薬品株式会社 ( 本社 : 東京都 代表取締役社長 : 髙木正一郎 ) は 全国の通年性アレルギー性鼻炎 花粉症のいずれかの症状を自己申告いただいた本人 (15~64 歳 )4,692 名 ( 各都道府県 100 名 山梨県のみ 92 名 ) と 子ども (5 歳 ~15 歳 ) が両疾患のいず

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第 Ⅰ 部 調査の概要

第 1 章調査の概要 1.1 調査の目的東日本大震災に伴う子どもの心身の健康状態を的確に把握し 子どもの心身の健康状態に応じた行政 学校等の適 切な対策を講じる際の基礎資料を得ることを目的とする 1.2 調査対象平成 23 年 (2011 年 ) 東北地方太平洋沖地震に係る災害救助法が適応された地域 ( 帰宅困難者対応を除く ) に 該当する国公私立幼稚園 小学校 中学校 高等学校 ( 全日制のみ ) 中等教育学校 特別支援学校の 5,075 校 参考 平成 23 年東北地方太平洋沖地震に係る災害救助法適応地域 ( 帰宅困難者対応を除く ):193 市区町村 ( 青森県 :2 岩手県全域 :33 宮城県全域 :39 福島県全域 :59 茨城県 :37 栃木県 :15 千葉県 :8) 1.3 調査の種類 教員調査 校 ( 園 ) 長調査学級担任調査 ( 各学校各学年全ての学級担任 )* 幼稚園は5 歳児のみ対象養護教諭調査 スクールカウンセラー調査 保護者調査 ( 各学校各学年で無作為抽出 1 学級の保護者全員 )* 幼稚園は5 歳児のみ対象 1.4 調査の方法学校を通した郵送調査法 1.5 調査実施時期平成 24 年 5 月 1 日現在 1.6 有効回答数 回収率 有効回答数 校 ( 園 ) 長調査 :4,569 件学級担任調査 :33,700 件養護教諭調査 :3,408 件スクールカウンセラー調査 :1,838 件保護者調査 :335,784 件 回収率 :93.7%(5,075 校のうち 少なくともいずれか一つの調査に回答のあった学校数の割合 ) 1.7 調査集計に当たっての留意点 集計方法 結果に示す数値は 平成 24 年度学校基本調査における学校数及び学年 性別在籍児童生徒数を用いて母集団推定を行った結果である ( スクールカウンセラー調査を除く ) 百分率は小数点第 2 位を四捨五入したため 合計が 10 とならないことがある 百分率の 0.0 は四捨五入の結果 0. となったことを表し - はその回答選択肢を選んだ回答者がいなかったことを示す 視覚的に比較するため 一部のグラフについて 母集団における回答者の属性( 県 校種 ) 等の構成割合に応じて 幅が異なるグラフとした 例えば 図 2.1:PTSD が疑われる症状 では 調査対象となった幼稚園や特別支援学校の割合は少なく 小学校の割合が多いことを グラフの縦方向の幅を変えることで示している 中等教育学校については 調査対象が4 校と少なく 回答が特定される可能性があるため 校種別の結果は示していない 1

2 章調査結果の概要第二章第 2.1 子どもの現状 2.1.1 震災前と異なる子どもの様子についての分類の考え方 本報告書では 保護者調査の問 4 震災前と異なる子どもの様子 の選択肢(a)~(m) について 以下のように定義した 第一章 PTSD の診断基準となる主要症状のうち 代表的な症状 ( 再体験症状 回避 麻痺症状 過覚醒症状 ) を取り上げて PTSD が疑われる症状 とした ( コラム参照 ) PTSD の診断基準には含まれないものの PTSD にしばしば付随する症状や状況のうち 今回の被災後に生じやすいと思われるものを PTSD に関連する症状等 とした PTSD かどうかにかかわらず 強いストレスがもたらす心身の不調のうち 子どもに生じやすいと思われるものを 一般的な心身不良の症状 とした 以上 3 種類の症状のうち PTSD が疑われる症状 に含まれる4 項目のいずれかが当てはまれば ( 当てはまる項目が多いほど )PTSD を発症している可能性が高いと考えられる ただし 本調査は保護者への質問紙調査のため今回の回答を基に PTSD を確定診断することはできない また PTSD が疑われる症状 のいずれの項目にも該当しないという回答の場合でも PTSD の可能性を完全には否定できない点に注意する必要がある PTSD が疑われる症状 (f) 災害のことを思い出して突然おびえたり 興奮や混乱することがある (g) 災害を思い出すような話題やニュースになると 話題を変えたり その場から立ち去ろうとする (h) 無表情でぼんやりすることが多くなった (i) 物音に敏感になったり イライラするようになった PTSD に関連する症状等 (j) よく甘えるようになった (k) 以前は一人で出来ていたことができなくなった (l) 外出を怖がるようになった (m) 学校を休みがちになった 一般的な心身不良の症状 (a) 元気がなくなり 意欲が低下した (b) あまり話さなくなった (c) 睡眠が十分とれなくなった (d) 食欲や体重に大きな変化があった (e) 頭痛 腹痛 心臓の動悸 過呼吸 めまい等がおこるようになった PTSD とは 自然災害や事件 事故などの非常災害は被災者( 被害者 ) の心身に様々な打撃を与えるが なかでも心の健康に最も深刻な影響を及ぼすのが PTSD(post-traumatic stress disorder 心的外傷後ストレス障害 ) である PTSD は被災後 1 年以上経ってから気付かれることも稀ではなく 長期にわたり生活に支障をもたらすため 専門機関で診断と治療を受けることが大切である PTSD の3 大症状は 再体験症状 ( 辛い場面が突然よみがえったり 夢に現れるなど ) 過覚醒症状 ( 過敏 警戒状態や不眠など ) 回避 麻痺症状 ( 被災のことを連想させるような刺激を避ける ; 現実感や時間の感覚が薄らぐなど ) であり これらのほか心理的退行 ( 幼児がえり ) などの関連症状を伴うことがある 3 大症状のうち 一見 ぼんやりした様子に見える麻痺症状は見過ごされやすいが 実際は重症化しやすいサインであるため注意が必要である 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 2

2.1.2 PTSD が疑われる症状 < 震災前と異なる現在の子どもの様子 ( 保護者調査問 4)> 現在の子どもの様子について 震災前と異なる様子が見られるかどうか を保護者に聞いたところ 物音に敏感になったり イライラするようになった (9.1%) 災害を思い出すような話題やニュースになると 話題を変えたり その場から立ち去ろうとする (6.2%) の割合が高かった PTSD が疑われる症状 4 項目に1つでも該当する子どもの割合は14.1% あり 地域的には 福島県 (22.9%) 宮城県 (19.) に高い傾向が見られた また 福島県 宮城県以外の地域でも一定数見られた 校種別では 特別支援学校(20.5%) 幼稚園(20.2%) 小学校(17.6%) で高い傾向が見られた 年齢の低い子どもほどPTSD が疑われる症状の割合が高かった 詳細は 4.1.1 節 (p.19 20) を参照 保護者調査 震災前と異なる現在の子どもの様子 3.0 1.5 6.2 9.1 2 4 6 8 10 14.1 14.1 7.2 11.3 20.2 19.0 17.6 10.1 22.9 11.5 8.4 8.8 8.4 20.5 2 4 6 8 10 2 4 6 8 10 図 2.1:PTSD が疑われる症状 3

2.1.3PTSD に関連する症状等第二章< 震災前と異なる現在の子どもの様子 ( 保護者調査問 4)> 現在の子どもの様子について 震災前と異なる様子が見られるかどうか を保護者に聞いたところ よく甘え るようになった (10.7%) が一番高かった PTSD に関連する症状等 4 項目の1つに該当する子どもの割合は12.9% あり 地域的には 福島県 (20.3%) 宮城県 (16.4%) に高い傾向が見られた また 福島県 宮城県以外の地域でも一定数見られた 校種別では 幼稚園(27.8%) 小学校(19.8%) 特別支援学校(15.4%) に高い傾向が見られた 詳細は 4.1.2 節 (p.21 22) を参照 保護者調査 震災前と異なる現在の子どもの様子 10.7 4.4 1.5 0.8 2 4 6 8 10 12.9 12.9 6.5 9.2 27.8 16.4 19.8 20.3 10.1 6.3 8.5 3.4 8.5 15.4 2 4 6 8 10 2 4 6 8 10 図 2.2:PTSD に関連する症状等 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 4

2.1.4 一般的な心身不良の症状 < 震災前と異なる現在の子どもの様子 ( 保護者調査問 4)> 現在の子どもの様子について 震災前と異なる様子が見られるかどうか を保護者に聞いたところ 睡眠が十分とれなくなった 3. 頭痛 腹痛 心臓の動悸 過呼吸 めまい等がおこるようになった 3. 食欲や体重に大きな変化があった 2.2% 元気がなくなり意欲が低下した 2.1 % であった 一般的な心身不良の症状 5 項目に1つでも該当する子どもの割合は7.3% あり 地域的には 福島県 (16.) 宮城県 (8.9%) に高い傾向が見られた 校種別に見ると 幼稚園が4.6% で最も低く 小学校 中学校 高等学校がほぼ同等で 特別支援学校が10.8% で最も高い割合を示した 詳細は 4.1.3 節 (p.23 24) を参照 保護者調査 震災前と異なる現在の子どもの様子 2.1 1.3 3.0 2.2 3.0 2 4 6 8 10 7.3 7.3 2.8 4.7 4.6 8.9 7.2 4.3 16.0 7.6 3.6 7.5 3.0 10.8 2 4 6 8 10 2 4 6 8 10 図 2.3: 一般的な心身不良の症状 5

2.2 子どもの心の健康問題に対する取組の現状第二章< 取組の現状 > 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査 の調査内容の中から 震災後の子どもの健康問題への取組状況を3つの領域 8つの軸に整理し グラフ化したものが図 2.4 である 健康観察と心のケアに関する資質 の領域では 健康観察の実施はなされている一方で 心のケアに関する知識 理解は取組の割合が低かった 組織体制の構築 や 支援者のメンタルヘルス の領域では どの軸も取組の割合は低く 特に保護者や地域の専門機関との連携 保護者の心の安定に関する取組の割合が低かった 詳細は 5.1.1 節 (p.27 28) を参照 図 2.4: 取組の現状チャート * チャートの同心円は 30 45 60 75 90 点とする ( 中心点は 15 点 ) 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 6

第 Ⅱ 部 調査結果の分析と考察

第 3 章調査回答者の属性 3.1 校 ( 園 ) 長調査 < 校 ( 園 ) 長の属性 ( 校 ( 園 ) 長調査問 1 問 19 問 20)> 回答のあった校( 園 ) 長の勤務している学校は 小学校 42.7% 幼稚園 25.3% 中学校 20.7% 高等学校 9.4% 特別支援学校 1.9% であった 震災前 健康問題に関する研修( 校内研修を含む ) に 参加したことがある 校 ( 園 ) 長は 80.4% であった また 震災前 健康問題のある子どもへの指導 支援経験について 経験がある 校 ( 園 ) 長は75.7% であった 10 5 25.3 42.7 20.7 9.4 1.9 10 80.4 10 75.7 5 18.2 5 23.1 図 3.1: 校 ( 国 ) 長の属性 9

< 養護教諭の配置 ( 校 ( 園 ) 長調査問 4) スクールカウンセラーの配置( 校 ( 園 ) 長調査問 5)> 第三章 養護教諭の配置( 幼稚園を除く ) については 一人配置 と 複数配置 を合計すると 9 割以上が配置されていた 複数配置 については 特別支援学校 55.9% 高等学校 23.8% であった 幼稚園への配置は 一人配置 複数配置 を合計すると 8.5% であった スクールカウンセラーの配置については 一人配置 と 複数配置 を合計すると 中学校 91.4% 高等学校 80. 小学校 30.4% 特別支援学校 5.1% 幼稚園 3.6% であった 0.3 8.2 0.6 3.0 90.4 1.1 95.4 1.0 1.4 0.9 94.6 3.1 0.9 29.5 67.8 1.8 1.7 91.6 6.3 0.4 84.5 6.9 7.1 1.5 0.9 74.5 23.8 0.9 70.8 9.2 18.8 1.2 37.4 55.9 2.3 4.4 5.1 91.1 3.8 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 図 3.2: 養護教諭の配置 スクールカウンセラーの配置 < 校舎の被害状況 ( 校 ( 園 ) 長調査問 6 問 7)> 地震による校舎の被害については 大部分使用不能 と 一部使用不能 を合計すると 今回調査した地域の中で 宮城県 (32.1%) 茨城県(27.8%) に高い傾向が見られた また 津波による校舎の被害は 大部分使用不能 と 一部使用不能 を合計すると 宮城県 6.0 % 岩手県 3.6 % であった 4.9 1.1 15.6 53.0 38.8 46.8 31.3 2.5 0.8 4.4 0.8 1.7 3.3 2.5 1.1 2.2 1.9 94.2 92.1 0.8 2.0 0.8 0.1 4.4 27.7 54.1 6.6 5.4 1.7 4.1 2.9 89.8 0.5 1.6 19.9 56.1 14.5 6.2 1.7 0.2 0.4 1.0 97.3 0.6 0.6 2.0 25.8 55.1 7.9 7.9 1.3 0.8 99.0 0.2 0.8 23.5 58.7 11.0 4.9 1.1 99.1 0.9 1.5 20.2 47.1 20.8 9.7 0.8 0.3 99.4 0.3 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 図 3.3: 校舎の被害 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 10

< 授業等再開までの期間 ( 校 ( 園 ) 長調査問 8) 屋外活動の制限( 校 ( 園 ) 長調査問 9)> 授業等再開までの期間は 1か月以上 と回答した地域は 宮城県 35.4% 岩手県 10.8% 福島県 10.7% であった また 1か月以内 は福島県 43.6% 宮城県 21.1% であった 1 週間以内 は 青森県 79.1% 茨城県 52.1% 臨時休業なし は 栃木県 55.5% 千葉県 49.4% であった 震災後の屋外活動の制限については 福島県では 屋外活動は全く行っていない 6.2% 屋外活動の時間を制限 31.3% 制限はしていない 56.2% であった 14.9 79.1 2.5 1.8 1.6 100 27.1 46.8 3.7 8.3 10.8 3.4 3.3 1.1 92.2 3.2 0.3 2.9 11.6 24.7 21.1 35.4 4.3 4.03.3 87.5 4.4 0.8 16.5 13.4 10.5 43.6 10.7 5.4 6.2 31.3 56.2 5.2 1.0 10.3 52.1 23.7 10.0 1.4 2.5 4.3 6.6 83.5 5.0 0.6 49.4 55.5 27.7 34.5 8.7 3.3 0.7 4.7 1.3 0.3 13.3 0.7 2.6 4.2 3.5 2.3 87.3 91.9 4.9 1.1 1.9 0.3 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 図 3.4: 授業等再開までの期間 屋外活動の制限 11

第三章図 3.5: 学級担任の属性 3.2 学級担任調査 < 学級担任の属性 ( 学級担任調査問 15 問 16 問 17)> 回答のあった学級担任の勤務している学校は 小学校 49.2% 中学校 22.9% 高等学校 17.3% 特別支援学校 5.6% 幼稚園 4.9% であった 教師としての経験年数は 30 年以下 30.4% 20 年以下 28.6% 5 年以下 16.1% 10 年以下 15.7% 31 年以上 7.3% であった 震災前 健康問題に関する研修( 校内研修を含む ) に 参加したことがある 学級担任は 48.7% であった また 震災前 健康問題のある子どもへの指導 支援経験について 経験がある 学級担任は56.4% であった 10 5 4.9 49.2 22.9 17.3 5.6 10 5 28.6 30.4 16.1 15.7 7.3 5 10 20 30 31 10 10 5 48.7 50.2 5 56.4 42.6 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 12

< 学級の子どもの様子 ( 学級担任調査問 2 問 3 問 4)> 学級担任が各学級で把握している子どもの様子について 現在 震災の影響と思われる 子どもに現れやすいストレス症状等 ( 下記の7 項目 ) が1つでも見られる子どもがいる と回答した学級担任の割合は 高等学校 6.2 % 中学校 5.1% 小学校 4.5% 特別支援学校 4. 幼稚園 3.8% であった 災害等に遭遇した後に現れることが多い反応( 下記の4 項目 ) が1つでも見られる子どもがいる と回答した学級担任の割合は 特別支援学校 11.8% 幼稚園 11.2% 小学校 6.7% 中学校 4.9% 高等学校 4.2% であった 震災後 遅刻や欠席が見られる子どもが学級にいる と回答した学級担任は 高等学校 1.5% 中学校 1.4% 幼稚園 1.3% であった 表 3.1 学級の子どもの様子 ( いる と回答した学級担任の割合 ) 単位 :% 幼稚園小学校中学校高等学校特別支援学校 子どもに現れやすいストレス症状等が 1 つでも見られる子どもがいる 災害に遭遇した後に現れることが多い反応が 1 つでも見られる子どもがいる 震災後 遅刻や欠席がられる子どもがいる 3.8 4.5 5.1 6.2 4.0 11.2 6.7 4.9 4.2 11.8 1.3 0.9 1.4 1.5 0.4 子どもに現れやすいストレス症状等 7 項目 1 食欲の異常 ( 不振または過剰 ) 2 睡眠不足になっている 3 頭痛 腹痛 吐き気 下痢や便秘 頻尿のいずれかがある 4 持病 ( ぜん息やアトピー性皮膚炎等 ) が悪化した 5 体のだるさ 疲労感を訴える 6 元気がない 意欲が低下した 7あまり話さなくなった 本問では 保護者調査とは異なり 教職員が学校における健康観察等により 把握しやすい症状等を調査項目とした 災害等に遭遇した後に現れることが多い反応 4 項目 1 災害のことを突然思い出して動揺する 2 災害を連想させる事柄や場面に出会うと あわてて話題を変えたり その場から立ち去ろうとする 3 喜怒哀楽がなくなり 無表情になった 4 些細な音でビクッとしたり 過剰に警戒するようになった 13

3.3 養護教諭調査第三章< 養護教諭の属性 ( 養護教諭調査問 1 問 17 問 18 問 19)> 回答のあった養護教諭の勤務している学校は 小学校 47.2% 中学校 23.4% 幼稚園 16.8% 高等学校 10.3 % 特別支援学校 2.2 % であった 教師としての経験年数は 30 年以下 32.1% 31 年以上 21.8% 20 年以下 20. 5 年以下 13.3% 10 年以下 9.4% であった 震災前 健康問題に関する研修( 校内研修を含む ) に 参加したことがある 養護教諭は 87.8% であった また 震災前 健康問題のある子どもへの指導 支援経験について 経験がある 養護教諭は83.6% であった 学校再開後 保健室機能が再開するまでの期間は 学校再開と同時 が89.3% であった 10 10 5 16.8 47.2 23.4 10.3 2.2 4 2 32.1 20.0 21.8 13.3 9.4 5 10 20 30 31 10 87.8 10 83.6 5 5 10.5 15.0 10 89.3 5 1.7 0.5 0.9 1.5 0.5 図 3.6: 養護教諭の属性 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 14

< 保健室で把握している子どもの様子 ( 養護教諭調査問 2 問 3 問 5 問 6)> 現在 震災の影響と思われる 子どもに現れやすいストレス症状等( 下記の7 項目 ) が1つでも見られる子どもがいる と回答した養護教諭の割合は 高等学校 18. 中学校 13.8% 小学校 11.5% であった 災害等に遭遇した後に現れることが多い反応( 下記の4 項目 ) が1つでも見られる子どもがいる と回答した養護教諭の割合は 高等学校 12. 小学校 10.4% 特別支援学校 9.7% 中学校 9.1% であった 子どもに現れやすいストレス症状等や災害等に遭遇した後に現れることが多い反応が1つでも見られる子どものうち 受診が必要と判断した子どもがいる と回答した養護教諭の割合は 高等学校 9.4% 中学校 7.6% 幼稚園 6.2% 小学校 5.9% であった 震災後 保健室登校になった子どもがいる と回答した養護教諭の割合は 小学校 中学校 0.5% 幼稚園 0.3% 高等学校 0.2% であった 表 3.2: 保健室で把握している子どもの様子 ( いる と回答した養護教諭の割合 ) 単位 :% 幼稚園小学校中学校高等学校特別支援学校 子どもに現れやすいストレス症状等が 1 つでも見られる子どもがいる 災害に遭遇した後に現れることが多い反応が 1 つでも見られる子どもがいる 受診が必要と判断した子どもがいる 震災後 保健室登校になった子どもがいる 0.1 11.5 13.8 18.0 5.2 1.9 10.4 9.1 12.0 9.7 6.2 5.9 7.6 9.4 0.3 0.5 0.5 0.2 子どもに現れやすいストレス症状等 7 項目 1 食欲の異常 ( 不振または過剰 ) 2 睡眠不足になっている 3 頭痛 腹痛 吐き気 下痢や便秘 頻尿のいずれかがある 4 持病 ( ぜん息やアトピー性皮膚炎等 ) が悪化した 5 体のだるさ 疲労感を訴える 6 元気がない 意欲が低下した 7あまり話さなくなった 本問では 保護者調査とは異なり 教職員が学校において健康観察等により 把握しやすい症状等を調査項目とした 災害等に遭遇した後に現れることが多い反応 4 項目 1 災害のことを突然思い出して動揺する 2 災害を連想させる事柄や場面に出会うと あわてて話題を変えたり その場から立ち去ろうとする 3 喜怒哀楽がなくなり 無表情になった 4 些細な音でビクッとしたり 過剰に警戒するようになった 15

3.4 スクールカウンセラー調査第三章<スクールカウンセラーの属性 ( スクールカウンセラー調査問 1)> 回答のあったスクールカウンセラーの所属している学校は 中学校 45.7% 小学校 31.9% 高等学校 20. 幼稚園 1.6% 特別支援学校 0.5% であった 10 4 2 31.9 45.7 20.0 1.6 0.5 図 3.7: スクールカウンセラーの属性 < 支援開始時期 ( スクールカウンセラー調査問 2)> 支援開始時期について 震災前から と回答したスクールカウンセラーは 高等学校 54.6% 中学校 50.5% 特別支援学校 30. 小学校 29. 幼稚園 24.1% 震災後 は 小学校 63.9% 中学校 45.5% 幼稚園 44.8 % 特別支援学校 40. 高等学校 38.6% であった 地域別では 震災前から と回答したスクールカウンセラーは 青森県(77.8%) 千葉県(55.8%) の割合が高く 震災後 は 宮城県 (57.6%) 栃木県(51.9%) 福島県(50.2%) の割合が高かった 24.1 44.8 10.3 20.7 77.8 14.8 3.73.7 47.9 47.0 2.5 2.5 29.0 63.9 1.9 5.3 38.5 57.6 2.1 1.9 50.5 45.5 1.9 2.1 43.6 50.2 1.9 4.3 47.8 45.7 1.5 5.1 54.6 38.6 2.2 4.6 36.4 51.9 3.2 8.6 30.0 40.0 10.0 20.0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 55.8 37.2 2.3 4.7 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 図 3.8: 支援開始時期 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 16

< 支援が必要な子どもや保護者 教職員 ( スクールカウンセラー調査問 4)> スクールカウンセラーに 震災による( 地震 津波 放射線 ) 心身の健康への影響について 現在 支援が必要な子どもや保護者 教職員の割合 について聞いたところ 子ども は小学校 26.1 % 高等学校 23.4 % 保護者 は 幼稚園 20.7 % 小学校 16.4 % 教職員 は 小学校 高等学校で6.5% であった 表 3.3: 支援が必要な子どもや保護者 教職員の割合単位 :% 幼稚園小学校中学校高等学校特別支援学校 子ども 17.2 26.1 18.6 23.4 10.0 保護者 20.7 16.4 10.6 6.0 10.0 教職員 3.4 6.5 4.2 6.5 17

3.5 保護者調査第三章< 対象となる子どもの属性 ( 保護者調査問 1 問 2 問 3)> 子どもの学校種について保護者に聞いたところ 小学校 46.1% 中学校 24.7% 高等学校 23.6% 幼稚園 4.4% 特別支援学校 1. であった 子どもの性別は 男子 51.3% 女子 48.7% であった 震災による転校については 転校しなかった 94.8% 転校した 1.4% 転校したが元の学校に通っている 1.1% であった 10 5 46.1 24.7 23.6 4.4 1.0 10 10 94.8 5 51.3 48.7 5 1.4 1.1 1.7 図 3.9: 対象となる子どもの属性 < 保護者の属性 ( 保護者調査問 7 問 8)> 回答のあった保護者の続柄は 母親 91.1% 父親 7.3% であった また 年齢については 40 代 が 52.2% 30 代 が 36.5% であった 10 91.1 10 5 5 36.5 52.2 7.3 0.8 0.2 2.3 7.7 0.8-29 30-39 40-49 50-59 60- 図 3.10: 保護者の属性 平成 24 年度非常災害時の子どもの心のケアに関する調査報告書 18