目次 1. 趣旨 2. 計画の期間 3. 兵庫県の特徴 (1) 人口 後期高齢者数について (2) 平均寿命について (3) 医療 健診 介護 ( 有病状況 ) について 4. 目標 5. 実施事業 < 参考 > 別添資料 KDB の分析帳票等について

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1 保健事業実施計画策定の背景 北海道の後期高齢者医療は 被保険者数が増加し 医療費についても増大している 全国的にも少子高齢化の進展 社会保障費の増大が見込まれる このような現状から 一層 被保険者の健康増進に資する保健事業の実施が重要となっており 国においても 保健事業実施計画 ( データヘルス

第2期データヘルス計画について

市原市国民健康保険 データヘルス計画書

~ 第 1 章計画策定にあたって ~ 1. データヘルス計画策定の背景及び位置付けこれからの高齢者の大幅な増加が見込まれる中で 高齢者ができる限り長く自立した日常生活を送ることができるよう 被保険者の健康の保持増進の取組みを支援することが重要です また 特定健康診査の実施やレセプト等の電子化の進展

調査の概要 本調査は 788 組合を対象に平成 24 年度の特定健診の 問診回答 (22 項目 ) の状況について前年度の比較から調査したものです 対象データの概要 ( 全体 ) 年度 被保険区分 加入者 ( 人 ) 健診対象者数 ( 人 ) 健診受診者数 ( 人 ) 健診受診率 (%) 評価対象者

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Microsoft PowerPoint - 2.医療費プロファイル 平成25年度(長野県・・

目次 1. 基本事項... 1 (1) 計画策定の背景... 1 (2) データヘルス計画の位置づけ... 1 (3) 計画期間 北海道建設国民健康保険組合の特性把握... 2 (1) 被保険者の構成... 2 (2) 医療費の状況 これまでの取り組み... 6 (1

平成 27 年 10 月 6 日第 2 回健康増進 予防サービス プラットフォーム資料 協会けんぽ広島支部の取り組み ~ ヘルスケア通信簿について ~ 平成 27 年 10 月全国健康保険協会広島支部 協会けんぽ 支部長向井一誠

対象疾患名及び ICD-10 コード等 対象疾患名 ( 診療行為 ) ICD-10 等 1 糖尿病 2 脳血管障害 3 虚血性心疾患 4 動脈閉塞 5 高血圧症 6 高尿酸血症 7 高脂血症 8 肝機能障害 9 高血圧性腎臓障害 10 人工透析 E11~E14 I61 I639 I64 I209 I

保健事業実施計画書

第 3 節心筋梗塞等の心血管疾患 , % % % %

保健事業実施計画書

第三期 特定健康診査等実施計画 ウシオ電機健康保険組合 平成 30 年 4 月

1 基本健康診査基本健康診査は 青年期 壮年期から受診者自身が自分の健康に関心を持ち 健康づくりに取り組むきっかけとなることを目的に実施しています 心臓病や脳卒中等の生活習慣病を予防するために糖尿病 高血圧 高脂血症 高尿酸血症 内臓脂肪症候群などの基礎疾患の早期発見 生活習慣改善指導 受診指導を実

国民健康保険制度改革の施行に向けて

医療費適正化計画の概要について 国民の高齢期における適切な医療の確保を図る観点から 医療費適正化を総合的かつ計画的に推進するため 国 都道府県は 医療費適正化計画を定めている 根拠法 : 高齢者の医療の確保に関する法律作成主体 : 国 都道府県計画期間 :5 年 ( 第 1 期 : 平成 20~24

1 疾患別医療費札幌市国保の総医療費に占める入院医療費では 悪性新生物が 21.2% 循環器疾患が 18.6% となっており 循環器疾患では 虚血性心疾患が 4.5% 脳梗塞が 2.8% を占めています 外来医療費では 糖尿病が 7.8% 高血圧症が 6.6% 脂質異常症が 4.3% となっています

メディフィットプラスパンフ_通販用_ ai

目次 第 1 基本的事項 1 1. 計画策定の目的 2. 計画期間 第 2 現状と評価 2 1. 滋賀県の後期高齢者等の現状 2. 健康 医療情報の分析および結果に基づく健康課題の把握 第 3 保健事業 実施する事業 2. 実施体制 3. 実施事業の目的および概要 第 4 計画の評価方法

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(この実施計画は「高齢者の医療の確保に関する法律」第19条の規定に基づき作成し、

Ⅰ 目標達成

3 成人保健

特定健康診査等実施計画(案)

第 2 章気仙沼市の健康を取り巻く状況 - 4 -

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第28回介護福祉士国家試験 試験問題「社会の理解」


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歯科中間報告(案)概要

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死亡率 我が国における疾病構造 生活習慣病は死亡割合の約 6 割を占めている 我が国の疾病構造は感染症から生活習慣病へと変化 死因別死亡割合 ( 平成 24 年 ) 生活習

(7)健診データの受領方法

特定健康診査等実施計画 東京スター銀行健康保険組合 平成 25 年 4 月

特定健康診査等実施計画 ( 第 3 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 30 年 3 月 1 日 ( 最終更新日 : 平成 30 年 7 月 27 日 )

肥満者の多くが複数の危険因子を持っている 肥満のみ約 20% いずれか 1 疾患有病約 47% 肥満のみ 糖尿病 いずれか 2 疾患有病約 28% 3 疾患すべて有病約 5% 高脂血症 高血圧症 厚生労働省保健指導における学習教材集 (H14 糖尿病実態調査の再集計 ) より

現状分析による課題抽出のためのワークシート ( 高血圧 糖尿病 脂質異常症 ) 高血圧糖尿病脂質異常症 要介護認定を受けた被保険者の医療費の状況 ( 資料 :KDB システム 12 月末抽出分 ) 有病状況では糖尿病等の基礎疾患が約 6 割となっている 中分類別医療費 1 人当たり医療費が県と比較し

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 ) 三重交通健康保険組合 平成 25 年 7 月


練馬区国保における糖尿病重症化 予防事業について 平成 29 年 3 月 6 日練馬区区民部国保年金課 1 東京都糖尿病医療連携協議会配布資料

7 対 1 10 対 1 入院基本料の対応について 2(ⅲ) 7 対 1 10 対 1 入院基本料の課題 将来の入院医療ニーズは 人口構造の変化に伴う疾病構成の変化等により より高い医療資源の投入が必要となる医療ニーズは横ばいから減少 中程度の医療資源の投入が必要となる医療ニーズは増加から横ばいにな

第1章評価にあたって

特定健康診査等実施計画 ( 第 2 期 ) ベルシステム 24 健康保険組合 平成 25 年 3 月 1 日

山梨県生活習慣病実態調査の状況 1 調査目的平成 20 年 4 月に施行される医療制度改革において生活習慣病対策が一つの大きな柱となっている このため 糖尿病等生活習慣病の有病者 予備群の減少を図るために健康増進計画を見直し メタボリックシンドロームの概念を導入した 糖尿病等生活習慣病の有病者や予備

H23修正版

第3章「疾病の発症予防及び重症化予防 1がん」

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保健事業実施計画書 ( データヘルス計画 ) 平成 30 年度 ~ 平成 35 年度 長野県医師国民健康保険組合

-3- Ⅰ 市町村国保の状況 1 特定健康診査受診者の状況 平成 23 年度は 市町村国保 (41 保険者 )98,439 人の特定健康診査データの集計を行った 市町村国保の診者数は男性 女性ともに 歳の割合が多く 次いで 歳 歳の順となっている 男性 女性 総数

特定健康診査等実施計画

リハビリテーションを受けること 以下 リハビリ 理想 病院でも自宅でも 自分が納得できる 期間や時間のリハビリを受けたい 現実: 現実: リ ビリが受けられる期間や時間は制度で リハビリが受けられる期間や時間は制度で 決 決められています いつ どこで どのように いつ どこで どのように リハビリ

2 3

第 1 章計画策定にあたって 1 計画策定の背景と趣旨 ( 注近年 特定健康診査 ) ( 注 ) ( 以下 特定健診 という ) の実施や診療報酬明細書等 ( 以 下 レセプト という ) の電子化の進展等により 保険者 ( 注 ) が健康や医療に関する情 報を活用して被保険者 ( 注 ) の健康課

第三期特定健康診査等実施計画 横浜ゴム健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 10 月 16 日

宗像市国保医療課 御中

特定健康診査等実施計画

第2章

(案)

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老発第    第 号

スライド 1

2 第 1 期データヘルス計画 ( 平成 27 年度 ~ 平成 29 年度 ) の要点 ⑴ 加入者の状況被保険者は 男性が約 85% と多く 年齢構成は 40 歳代 50 歳代が多い 被扶養者は 子供を除くと女性が多い ⑵ データに基づく健康課題 1 生活習慣病及び生活習慣病関連疾患が医療費に占める

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はじめに第1章基本方針第2章岐阜市の現状第3章第4章第二次ぎふ市民健康基本計画の評価今後の取り組み第5章効果的な推進体制第6章参考資料7 第 3 章岐阜市の現状 1 岐阜市の人口統計 (1) 人口の推移 本市の人口は 昭和 60 年以降 減少傾向にあったものの 平成 18 年柳津町との合併により 一

1. 趣旨 目的 香川県糖尿病性腎症等重症化予防プログラム 香川県医師会香川県糖尿病対策推進会議香川県国民健康保険団体連合会香川県 本県では 糖尿病患者の人口割合が全国上位にあり 糖尿病対策が喫緊 の課題となっている 糖尿病は放置すると網膜症や腎症 歯周病などの合 併症を引き起こし 患者の QOL


第三期特定健康診査等実施計画 ニチアス健康保険組合 最終更新日 : 平成 30 年 02 月 20 日

特定健康診査等実施計画 豊田合成健康保険組合 平成 30 年 3 月


第 1 章 ヘルスプランぎふ 21 の基本的な考え方 1 計画策定の趣旨 ヘルスプランぎふ 21 は 岐阜県健康増進計画として平成 14 年 3 月に策定し その後平成 20 年度には 国が策定した 健康日本 21 と連動しながら メタボリックシンドロームに着目した生活習慣病の一次予防に重点をおいた

機関と調整する ) 次の 1 から 3 により算出し それを合計して支払いを行うことと なりますので 各保険医療機関においては 別紙様式により 当該保険医療機関等の 平成 23 年 5 月の入院 外来別の診療実日数を併せて届け出るものとなります 1 入院分平成 22 年 11 月 ~ 平成 23 年


ファイル名 GYYMM_1_KDB 被保険者台帳.CSV( 最新 1 月分 ) GYYMM_2_ 健診結果.CSV GYYMM_3_ 医療レセプト管理.CSV GYYMM_4_ 医療傷病名.CSV GYYMM_5_ 医療摘要.CSV GYYMM_6_ 医療最大医療資源 ICD 別点数.CSV GYY

第 11 章 保健衛生 600 人 図 11-1 乳幼児健康診査実施状況 幼児一般検診 1 歳 6ヶ月検診 3 歳児検診 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度平成 26 年度平成 27 年度 14


議題1 介護納付金課税額に係る税率及び課税限度額について(諮問)

全ての国民が自ら生活習慣病を中心とした疾病の予防 重症化予防 介護予防 後発医薬品の使用や適切な受療行動をとること等を目指し 特定健診等の受診率向上に取り組みつつ 個人や保険者の取組を促すインセンティブのある仕組みを構築 提出府省庁厚生労働省部局名保険局関係府省庁 厚 - 質問 : 骨太方針 07

特定健康診査等実施計画


スライド 1

データヘルス計画 ~健康増進に向けた医療保険者の機能強化~

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目次 第 1 広域計画の趣旨 計画期間及び改定 1 第 2 高齢者医療を取り巻く現状と医療保険者としての課題 1 1 被保険者の状況 1 2 医療費の状況 3 3 保険料の状況 4 4 保健事業の状況 6 5 医療保険者としての課題 7 第 3 基本的考え方 7 第 4 施策の方針 8 1 医療費の

背景及び趣旨我が国は国民皆保険のもと世界最長の平均寿命や高い保健医療水準を達成してきた しかし 急速な少子高齢化や国民の意識変化などにより大きな環境変化に直面しており 医療制度を持続可能なものにするために その構造改革が急務となっている このような状況に対応するため 高齢者の医療の確保に関する法律に

02 28結果の概要(3健康)(170622)

■● 糖尿病

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平成26年度  レセプトデータ利活用に 関するモデル事業

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特定健診の受診率は毎年上昇しており 平成 28 年度は県平均よりも 7% 高い状況 となっていますが 国が示す目標値 60% を達成するには更なる工夫や PR が必要とな っています 長与町国保の医療費は平成 25 年度から上昇していましたが 平成 28 年度は前年度より約 3 億円減少し 1 人当


PowerPoint プレゼンテーション

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保険年金管理課資料編

標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会

特定健康診査等実施計画 ( 第二期 : 平成 25 年度 ~ 平成 29 年度 ) リクルート健康保険組合 平成 25 年 4 月 1

Microsoft Word - にしはら健康21(第2次)最終(表紙、間紙入り)

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Transcription:

兵庫県後期高齢者医療広域連合 第 1 期データヘルス計画 ( 平成 27~29 年度 )( 案 ) 平成 27 年 3 月

目次 1. 趣旨 2. 計画の期間 3. 兵庫県の特徴 (1) 人口 後期高齢者数について (2) 平均寿命について (3) 医療 健診 介護 ( 有病状況 ) について 4. 目標 5. 実施事業 < 参考 > 別添資料 KDB の分析帳票等について

1. 趣旨 高齢者の医療の確保に関する法律 ( 昭和 5 7 年法律第 8 0 号 ) 第 1 2 5 条第 3 項に基づき 後期高齢者医療広域連合 ( 以下 広域連合 という ) が行う被保険者の健康保持増進のために必要な事業に関し 適切かつ有効な実施を図るため 平成 2 6 年 3 月 3 1 日厚生労働省告示第 1 4 1 号をもって 高齢者の医療の確保に関する法律に基づく保健事業の実施等に関する指針 が公表され 同年 4 月 1 日から適用されることとなりました データヘルス計画とは 同指針により 保険者が医療等のデータ分析に基づく健康の保持増進のための保健事業の計画を策定し 評価を推進するものです 保険者が保有する被保険者の情報を活用して P D C A サイクルを通じて 被保険者の健康づくりや疾病予防や 重症化予防につなげる事業です 兵庫県後期高齢者医療広域連合では 構成 4 1 市町 ( 2 9 市 1 2 町 ) の連携 協力のもとで計画を策定し 実施します また データヘルス計画の策定 実施にあたっては 平成 2 6 年 1 0 月に稼働開始し 当広域連合も参加している国保データベース ( K D B ) システムを活用します 国保データベース (KDB) システムとは 国民健康保険中央会が開発しており 各都道府県の国保連合会が有する医療 健診 介護などの各種データを活用し 地域の状況把握や 健康課題の明確化 保健事業の効果的な実施とその評価を行うことを目的としています 2. 計画の期間 平成 2 7 年度から平成 2 9 年度 ( 平成 2 7 年 4 月から平成 3 0 年 3 月 ) までの 3 年間とし 計画期間中も必要に応じて更新します 1

3. 兵庫県の特徴 ( 1) 人口 後期高齢者数について 兵庫県推計人口平成 26 年 11 月 1 日現在 参考人口密度後期高齢者数人口 ( 人 ) 面積 ( km2 ) 世帯数 ( 人 / km2 ) ( 人 ) 全体 5,541,371 8,396.47 660 2,309,596 673,205 兵 庫 県 市合計 5,280,199 6,655.58 793 2,216,949 635,420 町合計 261,172 1,740.89 150 92,647 37,785 男性 2,645,377 261,223 女性 2,895,994 411,982 全国 127,097,558 377,961.73 336 55,577,563 15,575,476 兵庫県後期高齢者数は 平成 26 年 10 月末現在です 兵庫県全体の後期高齢者医療の被保険者の割合は約 12% であり 全国の後期高齢者医療の被保険者の割合も約 12% と人口構成に特に特徴は見られませんが 面積が広いため 各市町で状況が大きく異なります 特に 市と町の人口密度の差が大きく開いています 兵庫県後期高齢被保険者の推移について ( 人 ) 670000 年度別平均兵庫県後期高齢者数 ( 被保険者数 ) 表 1 650000 630000 610000 590000 570000 550000 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 兵庫県後期高齢者 ( 被保険者数 ) ( 平成年度 ) 2

表 2 平成 平成 平成 平成 平成 平成 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 被保険 者数 565,037 人 582,630 人 602,241 人 622,997 人 642,783 人 659,420 人 平成 20 年度被保険者数のみ 平成 20 年 4 月 ~ 平成 21 年 2 月の 11 ヶ月平均です 平成 21 年度以降の被保険者数は各年度 3 月 ~ 翌年 2 月の 12 ヵ月平均です 兵庫県後期高齢者数 ( 被保険者数 ) は平成 2 0 年度以降 毎年約 2 万人増加しています (2) 平均寿命について 寿命の全国との比較 表 3 平均寿命 ( 男性 ) 平均寿命 ( 女性 ) 健康寿命 ( 男性 ) 健康寿命 ( 女性 ) 75 77 79 81 83 85 87 89 兵庫県後期高齢者 全国 ( 歳 ) 平成 2 5 年 4 月 兵庫県健康づくり推進実施計画 の 健康寿命の状況 を参照しています 健康寿命について 兵庫県後期高齢者のデータは平成 2 1 ~ 2 3 年の 3 年間の平均から 介護保険情報の要介護 2 未満の割合から算出しており 全国のデータは平成 2 2 年度の単年度データを基に算出しています 平均寿命兵庫県男性 :79.59 歳女性 :86.14 歳 全国 男性 :79.59 歳女性 :86.35 歳 健康寿命兵庫県男性 :78.28 歳女性 :83.02 歳全国男性 :78.17 歳女性 :83.16 歳 3

平均寿命は 全国で男性が25 位 女性が34 位という順位です 平均寿命 健康寿命ともに全国と比べて差は小さく 一見 大きな問題はないと見受けられますが 健康で過ごせる期間 ( = 健康寿命 ) を延ばすことが課題となります (3) 医療 健診 介護 ( 有病状況 ) について ア. 医療費 ( 入院 外来別 ) データについて 表 4 区分 広域連合 全国 広域と全国の比較広域連合 - 全国 1 人当たり医療費 445,950 円 430,604 円 15,346 円 入院 1 日当たり医療費 30,376 円 28,335 円 2,041 円 1 件当たり日数 17.56 日 18.14 日 -0.58 日 100 人当たり件数 ( 受診率 ) 83.45 件 83.78 件 -0.33 件 1 人当たり医療費 297,350 円 271,943 円 25,407 円 入院外 1 日当たり医療費 8,224 円 8,675 円 -451 円 1 件当たり日数 2.09 日 1.96 日 0.13 日 100 人当たり件数 ( 受診率 ) 1,729.09 件 1,598.82 件 130.27 件 1 人当たり医療費 36,212 円 31,202 円 5,010 円 歯科 1 日当たり医療費 7,365 円 6,995 円 370 円 1 件当たり日数 2.13 日 2.16 日 -0.03 日 100 人当たり件数 ( 受診率 ) 230.41 件 206.87 件 23.54 件 1 人当たり医療費 164,059 円 156,416 円 7,643 円 調剤 1 日当たり医療費 10,326 円 11,079 円 -753 円 1 件当たり回数 1.41 回 1.38 回 0.03 回 100 人当たり件数 ( 受診率 ) 1117.47 件 1024.66 件 92.81 件 全国の各指標及び兵庫広域の 1 人当たり医療費については 国民健康保険中央会ホー ムページの平成 25 年度医療費速報 ( 平成 26 年 7 月 29 日発表 ) の数値を元に算定しました 兵庫広域の 1 日当たり医療費 1 件当たり日数及び 100 人当たり件数については 診療報酬請求内訳書数値より算定しました ( 被保険者数は H25.3-H26.2 の平均 659,420 人で算定 ) 現物給付 総医療費ベースの数値です 1 人当たり医療費 は 1 日当たり医療費 1 件当たり日数 1 人当たり件数 ( 受診率 ) で構成され これを 医療費の3 要素 といいます 4

以下の表は国保データベースシステム ( 以下 K D B という ) の 医療及び健診データを参照しています 入院疾病別の高額医療費について 千万 ( 円 ) 300 250 200 150 H26 年 5 月入院疾病別医療費 ( 高額順 5 番まで ) 表 5 100 50 0 骨折 脳梗塞 肺炎 関節疾患 慢性腎不全 ( 透析あり ) 入院疾病別医療費に占める割合 表 6 骨折 8.2% 脳梗塞 7.3% 他 77 疾病及びその他 73.7% 肺炎 4.2% 関節疾患 3.7% 慢性腎不全 ( 透析あり ) 2.9% 上記の数値は平成 2 6 年 5 月の累計です 入院につきましては 骨折 脳梗塞のように後期高齢者に多い疾病が特に医療費が高いです 肺炎が 3 番目に医療費が高くなっていますが 地域によっては関節疾患や慢性腎不全がより低くなっています 5

また 全国と比べて受診率や在院日数が少なく 1 人当たり医療費 1 日当たり医療費が高くなっています 外来疾病別の高額医療費について H26 年 5 月外来疾病別医療費 ( 高額順 5 番まで ) 表 7 千万 ( 円 ) 300 250 200 150 100 50 0 高血圧症 慢性腎不全 ( 透析あり ) 糖尿病関節疾患脂質異常症 外来疾病別医療費に占める割合 高血圧症 10.7% 慢性腎不全 ( 透析あり ) 7.3% 表 8 他 77 疾病及びその他 65.9% 糖尿病 7.1% 関節疾患 4.9% 脂質異常症 4.1% 上記の数値は平成 2 6 年 5 月の累計です 外来受診率が全国と比べ非常に多い状況です 1 日当たり医療費は低く 1 人当たり医療費が高いことから 慢性的に通院している患者 ( 生活習慣病患者 ) が多いと考えられます 6

実際に 外来で疾病別に見た医療費が高いものは 高血圧症 慢性 腎不全 糖尿病が兵庫県のほとんどの市町で上位 3 番以内に入ってい ます 1 人当たり医療費 ( 年間 ) の推移 ( 円 ) 1000000 兵庫県後期高齢者医療と全国の 1 人当たり医療費比較 表 9 950000 900000 850000 800000 750000 700000 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 兵庫県後期高齢者医療 全国 ( 平成年度 ) 平成 20 年度の数値は平成 20 年 4 月 ~ 平成 21 年 2 月の 11 ヶ月に係るものです 兵庫県後期高齢者の 1 人当たりの医療費は 平成 20 年度から平成 2 4 年度にかけていずれも全国平均より高く 順位は全国で 1 5 ~ 1 7 番目で 中間より少し上の位置となっています また 生活習慣病における死亡率は 平成 2 4 年の人口動態調査では 全体では全国で 3 7 番目と低く 糖尿病の死亡率は 3 2 番 急性心筋梗塞は 2 3 番 脳血管疾患は 3 6 番という状況です 7

兵庫県後期高齢者医療と全国の 1 人当たり医科入院費比較 表 10 ( 円 ) 450000 440000 430000 420000 410000 400000 390000 380000 370000 360000 350000 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 兵庫県後期高齢者医療 全国 ( 平成年度 ) 兵庫県後期高齢者医療と全国の 1 人当たり医科入院外費比較 表 11 ( 円 ) 300000 290000 280000 270000 260000 250000 240000 230000 220000 210000 200000 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 兵庫県後期高齢者医療 全国 ( 平成年度 ) 平成 20 年度の数値は平成 20 年 4 月 ~ 平成 21 年 2 月の11ヶ月に係るものです 1 人当たり医療費 ( 入院 入院外 ) については 政府統計の窓口ホームページの 後期高齢者医療事業状況報告統計表 ( 後期高齢者医療制度 ) 第 2 表都道府県別医療費の状況 を参考にしています 8

1 人当たり歯科医療費 ( 年間 ) の推移 兵庫県後期高齢者医療と全国の 1 人当たり歯科医療費比較 表 12 ( 円 ) 40000 38000 36000 34000 32000 30000 28000 26000 24000 22000 20000 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 兵庫県後期高齢者医療 全国 ( 平成年度 ) 平成 20 年度の数値は平成 20 年 4 月 ~ 平成 21 年 2 月の 11 ヶ月に 係るものです 歯科の診療費の状況について 平成 2 4 年度の 1 人当たりの歯科医療費は 3 5, 2 1 9 円であり 全国で 5 番という状況です 平成 2 0 年度から平成 2 3 年度までについても いずれも全国平均を上回っており 全国で 5 番という順位です 歯科については 政府統計の窓口ホームページの 後期高齢者医療事 業状況報告統計表 ( 後期高齢者医療制度 ) 第 2 表都道府県別医 療費の状況 を参考にしています 9

1 人当たり調剤費用額 ( 年間 ) の推移 兵庫県後期高齢者医療と全国の 1 人当たり調剤医療費比較 表 13 ( 円 ) 170000 165000 160000 155000 150000 145000 140000 135000 130000 125000 120000 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 兵庫県後期高齢者医療 全国 ( 平成年度 ) 調剤医療費の状況について 平成 2 4 年度の 1 人当たりの調剤費用額は154, 3 1 6 円であり 全国で 1 2 番という状況です 平成 21 年度から平成 2 3 年度までについても いずれも全国平均を上回っており 全国で 1 2 ~ 1 4 番という順位です 調剤については 国民健康保険中央会ホームページの統計情報 国 保 後期高齢者医療医療費速報 表 3-5 都道府県別調剤医療費 ( 被保険者 1 人当たり ) を参考にしています 10

イ. 健診データについて 兵庫県後期高齢者の健康診査受診率の推移について ( % ) 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 兵庫県後期高齢者医療健診受診率 表 14 20 年度 21 年度 22 年度 23 年度 24 年度 25 年度 ( 平成年度 ) 兵庫県後期高齢者医療 健診受診率 表 15 被保険者数対象外者数対象者数受診者数受診率 平成 20 年度 565,037 人 0 人 565,037 人 66,583 人 11.78% 平成 21 年度 584,219 人 0 人 584,219 人 66,988 人 11.47% 平成 22 年度 603,991 人 0 人 603,991 人 74,517 人 12.34% 平成 23 年度 616,107 人 17,422 人 598,685 人 79,858 人 13.34% 平成 24 年度 635,167 人 24,445 人 610,722 人 85,764 人 14.04% 平成 25 年度 655,480 人 29,206 人 626,274 人 93,243 人 14.89% 平成 20~22 年度の被保険者数は4~3 月の平均値です 平成 23~25 年度の被保険者数は4 月 1 日時点です 平成 2 5 年度の兵庫県後期高齢者全体で見ると 長期入院者や施設入所者を除いて 健診受診者数は 9 3, 2 4 3 人で 受診率は 1 4. 8 9 % であり 受診率は高くありませんが 平成 2 4 年度の 11

受診率 1 4. 0 4 % から 0. 8 5 ポイント増加しており 僅かです が年々受診率は向上しています 兵庫県内の市町別健康診査受診率について 25% 以上 4 市町 兵庫県内健康診査受診率 ( 市町別 ) の割合表 16 市町数 20% 以上 25% 未満 2 市町 15% 以上 20% 未満 6 市町 10% 以上 15% 未満 12 市町 4 4 4 4 5 2 3 3 3 3 5 5 7 7 8 12 14 13 16 16 5% 以上 10% 未満 14 市町 15 13 10 10 7 5% 未満 3 市町 3 4 2 1 2 平成 20 年度平成 21 年度平成 22 年度平成 23 年度平成 24 年度平成 25 年度 市町別健康診査受診率の割合では 平成 2 0 年度は受診率 1 0 % 以上 1 5 % 未満の市町が 1 2 市町であったのに対し 平成 2 5 年度には 4 市町増加し 1 6 市町になっています 兵庫県の健康診査は 各市町においてそれぞれ地域の実情に応じて取り組みが行われております 市町での状況が異なりますので健診受診率にも差が見られます 歯科健康診査について 平成 2 6 年度に実施した市町は 20 市 町 ( 1 2 市 8 町 ) でした 各市町と連携 協力し 可能な限り早期 に全市町での取り組み 実施を目指しています 12

生活習慣に関する問診データについて 表 17 該当する生活習慣 兵庫県 国 兵庫県 - 国 (%) 喫 煙 6.0% 5.5% 0.5% 朝食抜き ( 週 3 回以上 ) 2.3% 4.0% -1.7% 夕食後間食 ( 週 3 回以上 ) 7.2% 7.5% -0.3% 就寝前夕食 ( 週 3 回以上 ) 12.8% 16.7% -3.9% 食事速度が速 い 17.8% 16.6% 1.2% 2 0 歳時体重から 1 0 kg以上増加 20.1% 25.4% -5.3% 1 回 3 0 分以上の運動習慣なし 56.6% 57.8% -1.2% 1 日 6 0 分以上の運動習慣なし 51.7% 46.6% 5.1% 睡 眠 不 足 28.9% 19.1% 9.8% 毎 日 飲 酒 21.1% 17.1% 4.0% 時 々 飲 酒 17.1% 15.3% 1.8% 1 合未満 (1 日飲酒量 ) 82.0% 80.3% 1.7% 1~2 合 (1 日飲酒量 ) 14.6% 16.1% -1.5% 生活習慣改善意欲なし 42.0% 50.1% -8.1% 生活習慣改善意欲あり 18.1% 18.4% -0.3% 生活習慣改善意欲ありかつ始めている 6.9% 8.8% -1.9% 取り組み済み 6ケ月未満 4.5% 5.0% -0.5% 取り組み済み 6ケ月以上 28.5% 17.6% 10.9% 上記の数値は平成 25 年 4 月 ~ 平成 26 年 3 月の累計です 一部の市町のデータ ( 一部市町の健診受診者数は兵庫県全体 ( 後期高齢者 ) の健診受診者のうち 6.7 % の数値です ) ではありますが 食事に関しては全国と比べ良好と見受けられます しかし 喫煙 6 0 分以上の運動習慣 睡眠不足 飲酒については 全国に比べ数値が高い状況です また 飲酒については毎日もしくはときどき飲酒する被保険者が 38.2 % となっています 13

生活習慣改善の意欲がある または生活改善の意欲がありかつ始めている被保険者は 2 5 % で 全国に比べて数値が低くなっていますが 改善の取り組み済みが 6 か月以上である被保険者は 全国より高くなっています また 生活習慣改善意欲のない被保険者が全国 兵庫県後期高齢被保険者ともに改善意欲のある被保険者より多くなっています ウ. 介護データについて 表 18 月単位 介護有病状況 兵庫県 国 兵庫県 - 国 (%) 糖 尿 病 23.2% 20.9% 2.3% 高血圧症 53.3% 49.4% 3.9% 脂質異常症 29.5% 25.8% 3.7% 心 臓 病 62.3% 56.8% 5.5% 脳 疾 患 27.4% 26.4% 1.0% が ん 10.6% 9.4% 1.2% 筋 骨格 53.1% 48.7% 4.4% 精 神 33.5% 32.4% 1.1% 上記の数値は平成 25 年 4 月 ~ 平成 26 年 3 月の月平均です 一部市町を除きます 介護認定を受けている者の有病状況が全国に比べ軒並み高い状況 です 特に心臓病 高血圧症 筋 骨格の順に有病率が高い状態です 4. 第 1 次計画の目標 (1) データ分析にあたり より多くの数値をとり 健診データの精度を上げるため旧老人保健法制度時代の受診率 2 0 % を目標とし 健康診査受診率を平成 2 9 年度までに兵庫県全体で 2 0 % まで引き上げる また 歯科健診について全市町での実施を目指す (2) 被保険者の医療等の状況を分析できるようにデータ環境整備 を行う 14

(3) 中長期的目標として 医療 健診 介護データを活用することにより 兵庫県及び市町の健康課題を明確にし 課題解決に向けて地域特性に即して疾病予防 重症化予防など効果的 効率的な保健事業に取組む 5. 実施事業 ( 構成市町と広域連合の役割分担 ) 構成市町が計画の考え方実施する事業 (1) 健康診査健康診査については 各市町が需要に合わせて受診率向上の計画を立てて実施します 計画は各市町が作成した 健康診査推進計画 を年度ごとに更新します また 構成市町は 健康診査推進計画をデータヘルス計画における個別計画と位置付け 受診率の向上 拡大に取組みます ( 勧奨通知 受診券を受診対象者全員に送付 未受診者への勧奨連絡等 ) (2) 歯科健診口腔機能低下の早期発見 早期改善によって全身状態への悪影響や誤嚥性肺炎の予防に資する等 被保険者の口腔ケアの重要性に鑑み 可能な限り早期に全市町での実施を目指します (3) データ環境の 整備 構成市町においては 管理している健診データを K D B 上に登録できるように環境整備を行います K D B への登録等について 環境整備を行うための データ環境整備計画 を作成します 変更がある場合は 年度ごとに更新します 医療 健診 介護のデータを活用が可能となった段階で重症化予防の取り組みの検討を行い 次回改訂時に計画に反映するものとします その際は 各市町の国民健康保険におけるデータヘルス計画や健康増進計画等との連携を図り 市町としての体制を整備し 実効性の担保を図るものとします 15

(4) 長寿 健康 増進事業 各市町の判断で独自に実施している様々な事 業です 計画は各市町が作成した 事業計 画 を年度ごとに更新します 広域連合が実施する事業 (1) 構成市町への広域連合統計データ等の情報提供 計画の考え方広域連合では K D B を通して構成市町に医療データを提供しています 医療データを活用して 構成市町へ兵庫県疾病分類統計等の分析や情報提供を行い 構成市町の保健事業の取り組みに役立ててもらいます 当初は医療データを用いて可能な分析を行い 広域連合は主として広域全体の傾向等の分析を行います (2) 健康相談事業 ( 重複頻回訪問 指導事業 ) 被保険者が自ら健康管理の意識を高め 健康に関心を持ちながら生活が送れるように 医療データを活用して 重複 頻回受診者への訪問などの健康相談事業を広域連合で実施します データヘルス計画推進連絡会議 ( 仮称 ) の設置データヘルス計画について P D C A サイクルを通して 計画を推進するために 毎年度定期的に 広域連合と構成市町による意見交換の場をもち 連携を図ります 16