(2) 実践のねらい 以上の実態を踏まえ, 本校における本年度の N IE 実践のねらいを以下のように 定めた 1 生徒が新聞に触れる機会を確保する 2 新聞を読むことを通して, 授業の学習内容と生徒の日常の世界をつなげる 3 新聞記事に対する意見を書く活動を通して, 生徒の思考力 判断力 表現力を

Similar documents
(3) 将来の夢や目標を持っていますか 平成 29 年度 平成 28 年度 平成

国語の授業で目的に応じて資料を読み, 自分の考えを 話したり, 書いたりしている

M28_回答結果集計(生徒質問紙<グラフ>)(全国(地域規模別)-生徒(公立)).xlsx

(4) 学校の規則を守っていますか (5) いじめは, どんな理由があってもいけないことだと思いますか

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

Microsoft PowerPoint - syogaku [互換モード]

平成23年度全国学力・学習状況調査問題を活用した結果の分析   資料

H30全国HP

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

平成 21 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 21 年 10 月 2 日 ( 金 ) 教務部 平成 21 年 4 月 21 日 ( 火 )AM8:50~11:50 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (95 名 ) 教科に関す

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

小学校の結果は 国語 B 算数 A で全国平均正答率を上回っており 改善傾向が見られる しかし 国語 A 算数 B では依然として全国平均正答率を下回っており 課題が残る 中学校の結果は 国語 B 以外の教科で全国平均正答率を上回った ア平成 26 年度全国学力 学習状況調査における宇部市の平均正答

3 調査結果 1 平成 30 年度大分県学力定着状況調査 学年 小学校 5 年生 教科 国語 算数 理科 項目 知識 活用 知識 活用 知識 活用 大分県平均正答率 大分県偏差値

平成 26 年度生徒アンケート 浦和北高校へ入学してよかったと感じている 1: 当てはまる 2: だいたい当てはまる 3: あまり当てはまらない 4: 当てはまらない 5: 分からない 私の進路や興味に応じた科目を選択でき

1

Taro-① 平成30年度全国学力・学習状況調査の結果の概要について

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

Water Sunshine

目 次 1 学力調査の概要 1 2 内容別調査結果の概要 (1) 内容別正答率 2 (2) 分類 区分別正答率 小学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 3 小学校算数 A( 知識 ) 算数 B( 活用 ) 5 中学校国語 A( 知識 ) 国語 B( 活用 ) 7 中学校数学 A( 知識 )

平成 22 年度全国学力 学習状況調査結果の概要と分析及び改善計画 調査実施期日 平成 22 年 4 月 20 日 ( 火 )AM8:50~11:50 平成 22 年 9 月 14 日 ( 火 ) 研究主任山口嘉子 調査実施学級数等 三次市立十日市小学校第 6 学年い ろ は に組 (105 名 )

(2) 学習指導要領の領域別の平均正答率 1 小学校国語 A (%) 学習指導要領の領域 領 域 話すこと 聞くこと 66.6(69.2) 77.0(79.2) 書くこと 61.8(60.6) 69.3(72.8) 読むこと 69.9(70.2) 77.4(78.5) 伝統的な言語文化等 78.3(

領域別正答率 Zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz んんんんんんんんんんんんん 小学校 中学校ともに 国語 A B 算数( 数学 )A B のほとんどの領域において 奈良県 全国を上回っています 小学校国語 書く B において 奈良県 全国を大きく上回っています しかし 質問紙調査では 自分

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

解禁日時新聞平成 30 年 8 月 1 日朝刊テレビ ラジオ インターネット平成 30 年 7 月 31 日午後 5 時以降 報道資料 年月日 平成 30 年 7 月 31 日 ( 火 ) 担当課 学校教育課 担当者 義務教育係 垣内 宏志 富倉 勇 TEL 直通 内線 5

(4) ものごとを最後までやりとげて, うれしかったことがありますか (5) 自分には, よいところがあると思いますか

(Microsoft Word - \207U\202P.doc)

2 各教科の領域別結果および状況 小学校 国語 A 書くこと 伝統的言語文化と国語の特質に関する事項 の2 領域は おおむね満足できると考えられる 話すこと 聞くこと 読むこと の2 領域は 一部課題がある 国語 B 書くこと 読むこと の領域は 一定身についているがさらに伸ばしたい 短答式はおおむ

gggggggggggggggggggggggggggggggggggggkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkkk

平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

小学校国語について

5 教5-1 教員の勤務時間と意識表 5 1 ( 平均時間 経年比較 教員年齢別 ) 中学校教員 調査年 25 歳以下 26 ~ 30 歳 31 ~ 40 歳 41 ~ 50 歳 51 ~ 60 歳 7:22 7:25 7:31 7:30 7:33 7:16 7:15 7:23 7:27 7:25

ニュースレター 報道関係各位 2018 年 10 月 26 日 株式会社ベネッセホールディングス広報 IR 部 小学生の読書に関する実態調査 研究 読書は学力が低い子どもたちに大きなプラス効果 自分で調べる 話題が増える 幅広いメリットが明らかに 株式会社ベネッセホールディングスの子会社 株式会社ベ

<4D F736F F D AA90CD E7792E88D5A82CC8FF38BB5816A819A819B2E646F63>

1-1 小学校国語 A( 調査時間 20 分 ) 基礎的 基本的な言語活動や言語事項に関する知識 技能が身に付いているかどうかをみる問題 で 12 設問で構成されている 本町の結果は 全国の平均正答率 栃木県の平均正答率とほぼ同じであった この調査では 学習指導要領の領域等として 話すこと 聞くこと

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

国語 A では, 領域別, 観点別, 問題形式別に見て, どの区分においても全国平均を上回り, 高い正答率でした しかし, 設問別でみると全国および新潟県平均正答率を下回った設問が, 15 問中 1 問, 新潟県の平均正答率を下回った設問は,15 問中 1 問ありました 設問の概要関屋小新潟県全国

瑞浪市調査結果概略(平成19年度全国学力・学習状況調査)

学習指導要領の領域等の平均正答率をみると 各教科のすべての領域でほぼ同じ値か わずかに低い値を示しています 国語では A 問題のすべての領域で 全国の平均正答率をわずかながら低い値を示しています このことから 基礎知識をしっかりと定着させるための日常的な学習活動が必要です 家庭学習が形式的になってい

平成24年度全国学力・学習状況調査の結果について(概要)

資料1 団体ヒアリング資料(ベネッセ教育総合研究所)

の間で動いています 今年度は特に中学校の数学 A 区分 ( 知識 に関する問題 ) の平均正答率が全 国の平均正答率より 2.4 ポイント上回り 高い正答率となっています <H9 年度からの平均正答率の経年変化を表すグラフ > * 平成 22 年度は抽出調査のためデータがありません 平

国語 B 柏原 埼玉県 全国 話すこと 聞くこと 書くこと 読むこと 算数 A 柏原 埼玉県 全国 数と計算 量と測定 図形 数量関係 算数 B 柏原 埼玉県 全国

平成 3 年度花乃井中のあゆみ 調査結果から 成果と課題 学力調査では すべての項目において平均値を上回っているが 平均値では若干下回っている教科もある 平均正答率を平均と比べると 国語 A は - ポイント 国語 B は -2.2 ポイント 数学 A は +6.9 ポイント 数学 B は +6.

別紙様式 平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果と考察及び対策について 東松島市立宮野森小学校 1 国語科 (1) 国語 A 平均正答率 ( 宮城県 全国との比較 ) 話す 聞く能力 書く能力 読む能力 言語についての知識 理解 技能 全体 県比較

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

< 受験生トレンド > 受験生に必須のアイテム 受験生の半数以上が勉強に SNS を活用 3 人に 1 人以上が活用している Twitter が第 1 位に 目的は モチベーションを上げたい 記録に残したい 共有して安心したい が上位に 勉強専門アカウントについては約 5 割が興味 約 2 割が活用

H

第 9 章 外国語 第 1 教科目標, 評価の観点及びその趣旨等 1 教科目標外国語を通じて, 言語や文化に対する理解を深め, 積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度の育成を図り, 聞くこと, 話すこと, 読むこと, 書くことなどのコミュニケーション能力の基礎を養う 2 評価の観点及びその趣旨

2.3.事前に調べておこう

国語 A: 本校と全国の領域別平均正答率比較 話すこと 聞くこと 90.8% 書くこと 73.8% 読むこと 74.0% 伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項 67.0% 考 察 話すこと 聞くこと では 相手や目的に応じて 理由や事例などを挙げなが ら筋道を立てて話すことができています 今後も

PowerPoint プレゼンテーション

資料3 平成28年度京都府学力診断テスト 質問紙調査結果 28④ 28中① 27④ 27中① 平成28年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成28年度京都府学力診断テスト中学1年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト中学1

第 2 章 知 徳 体 のバランスのとれた基礎 基本の徹底 基礎 基本 の定着 教育基本法 学校教育法の改正により, 教育の目標 義務教育の目標が定められるとともに, 学力の重要な三つの要素が規定された 本県では, 基礎 基本 定着状況調査や高等学校学力調査を実施することにより, 児童生徒の学力や学

調査結果概要

<4D F736F F D E7793B188C D915F88E48FE38BB E646F63>

今年度は 創立 125 周年 です 平成 29 年度 12 月号杉並区立杉並第三小学校 杉並区高円寺南 TEL FAX 杉三小の子

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

Microsoft Word - 新聞教育.doc

平成19年度全国学力・学習状況調査の結果をふまえた指導改善策

平成 30 年度全国学力 学習状況調査 北見市の結果等の概要 Ⅰ 調査の概要 1 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析するとともに教育施策の成果と課題を検証し その改善を図り 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

本年度の調査結果を更に詳しく分析するため 本道の課題となっている質問紙の項目について 継続して成果を上げている福井県 秋田県 広島県と比較した結果を示しています ( 全国を 100 とした場合の全道及び他県の状況をレーダーチャートで示したもの ) 1 福井県との比較 (~P51) 継続的に成果を上げ

2 調査結果 (1) 教科に関する調査結果 全体の平均正答率では, 小 5, 中 2の全ての教科で 全国的期待値 ( 参考値 ) ( 以下 全国値 という ) との5ポイント以上の有意差は見られなかった 基礎 基本 については,5ポイント以上の有意差は見られなかったものの, 小 5 中 2ともに,

平成 30 年度全国学力 学習状況調査の結果について ( 速報 ) 1. 調査の概要 実施日平成 30 年 4 月 17 日 ( 火 ) 調査内容 1 教科に関する調査 ( 国語 A 国語 B 算数 数学 A 算数 数学 B 理科 (3 年に 1 回 )) A 問題 : 主として知識に関する問題 B

平成 20 年度全国学力 学習状況調査回答結果集計 [ 児童質問紙 ] 松江市教育委員会 - 児童 小学校調査 質問番号 (1) 朝食を毎日食べていますか 質問事項 選択肢 その他 無回答 貴教育委員会 島根県 ( 公

指導方法等の改善計画について

系統的で一貫性のあ評価指標 評価指標による達成度 総合評価 るキャリア教育の推進に向けて 小 中 1 卒業後の生活につながる客観的 < 評定 > 学部段階での客観的アセスメントに基づいた指導計画 指標に基づいた卒業を立案することができる A B C 後の生活を見据えた教育活動につながる 2 立案され

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

参加校 (825 校 ) の内訳は 高等学校 51.2%(422 校 ) と最も多く 次いで中学校が 23.8%(196 校 ) 大学 21.1%(174 校 ) 短大 1.6%(13 校 ) の学校等が 2.4%(20 校 ) であった 前年度と比べて 中学校が 3 校 高等学校が 33 校増加し

1 高等学校学習指導要領との整合性 高等学校学習指導要領との整合性 ( 試験名 : 実用英語技能検定 ( 英検 )2 級 ) ⅰ) 試験の目的 出題方針について < 目的 > 英検 2 級は 4 技能における英語運用能力 (CEFR の B1 レベル ) を測定するテストである テスト課題においては

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

第 2 問 A 問題のねらいインターネット上の利用者の評価情報やイラストを参考に場面にふさわしい店を推測させることを通じて, 平易な英語で書かれた短い説明文の概要や要点を捉えたり, 情報を事実と意見に整理する力を問う 問 1 6 友人, 家族, 学校生活などの身の回りの事柄に関して平易な英語で書かれ

<4D F736F F D AA90CD82545F315F81758AEE AC89CA82C689DB91E8819A2E646F63>

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

平成 30 年度授業シラバスの詳細内容 科目名 ( 英 ) 担当教員名 情報技術と職業 - 演習 (Information Technology at Work Place - 授業コード exercise ) 松永多苗子 星芝貴行 坂井美穂 足立元 坪倉篤志 科目ナンバリン 福島学 グコード 配当

平成 25 年度学力定着状況確認問題の結果について 概要版 山口県教育庁義務教育課 平成 2 6 年 1 月 1 実施概要 (1) 目 的 児童生徒の客観的な学力状況の経年的な把握と分析を通して 課題解決に向けた 指導の工夫改善等の取組の充実を図る全県的な検証改善サイクルを確立し 県内す べての児童

untitled

今年度の校内研究について.HP

表 回答科目数と回答数 前期 後期 通年 ( 合計 ) 科目数 回答数 科目数 回答数 科目数 回答数 外国語 ( 英語 ) 120 / 133 3,263 / 4, / 152 3,051 / 4, / 285 6,314 / 8,426 外国語 ( 英語以

家庭における教育

Microsoft Word - 社会科

[2007版] 平成23年度 全国学力・学習状況調査の結果概要(01 小・・

小学生の英語学習に関する調査

この章のポイント 高校での指導の実態からみる高校教育の課題 Benesse 教育研究開発センター研究員 岡部悟志 解説の時間 が中心の高校での授業中学校から高校にかけて生徒が様々なとまどいを感じていることは第 1 章で確認した通りだが その背景には中学校と高校とで大きく異なる指導の実態がありそうだ

春期教務だより  特別号

けなどが行われている 記事は, 逆三角形の構成と呼ばれることもあるように, 結論を見出しで先に示し, リードから本文へと次第に詳しく記述されている 事件や出来事の報道記事だけでなく, 社説 コラム 解説などの記事もある このような特徴を理解し, 編集の仕方や記事の書き方に注意して読むことが大切である

国語科学習指導案

_前付.indd

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

6. 調査結果及び考察 (1) 児童生徒のスマホ等の所持実態 1 スマホ等の所持実態 54.3% 49.8% 41.9% 32.9% % 78.7% 73.4% 71.1% 76.9% 68.3% 61.4% 26.7% 29.9% 22.1% % 中 3 中 2 中 1

(2) 国語 B 算数数学 B 知識 技能等を実生活の様々な場面に活用する力や 様々な課題解決のための構想を立て実践し 評価 改善する力などに関わる主として 活用 に関する問題です (3) 児童生徒質問紙児童生徒の生活習慣や意識等に関する調査です 3 平成 20 年度全国学力 学習状況調査の結果 (

国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

町全体の状況を把握 分析するとともに 平均正答率については 全国 全道との比較を数値以外の文言で表現します また 質問紙調査の結果や 課題解決に向けた学力向上の取組を示します (3) 学校ごとの公表小規模校において個人が特定される恐れのあることから 学校ごとの結果公表はしません (4) 北海道版結果

平成 30 年度授業シラバスの詳細内容 科目名 ( 英 ) 担当教員名 情報技術と職業 - 実践 (Information Technology at Work Place - 授業コード practice ) 松永多苗子 赤星哲也 濱田大助 星芝貴行 高文局 科目ナンバリン坂井美穂 足立元 坪倉篤

(2) 国語科 国語 A 国語 A においては 平均正答率が平均を上回っている 国語 A の正答数の分布では 平均に比べ 中位層が薄く 上位層 下位層が厚い傾向が見られる 漢字を読む 漢字を書く 設問において 平均正答率が平均を下回っている 国語 B 国語 B においては 平均正答率が平均を上回って

各教科 道徳科 外国語活動 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする 各教科 道徳科 総合的な学習の時間並びに特別活動によって編成するものとする

調査の概要 1 目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し その改善を図るとともに そのような取組を通じて 教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する また 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の

推薦入試 ( 単願 ) 平成 26 年 01 月 09 日 ( 木 ) 募集コース :α コース β コース (β 7 β 6) 募集人数 :250 名 一般入試 ( 単願 併願 ) 併願型推薦入試 ( 千葉県受験者 ) 平成 26 年 01 月 16 日 ( 木 ) 募集コース :α コース β

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

Transcription:

新聞を身近なものに ~ 日々の生活と学習に新聞を NIE1 年目の取り組み ~ 新潟明訓中学校 高等学校 1. 学校の概要新潟明訓中学校 高等学校は, 平成 16 年に新潟市中央区川岸町から同市江南区北山に移転した新潟明訓高等学校に, 平成 19 年 4 月に開校した新潟明訓中学校を併せた, 在籍生徒数 1500 名を越える大規模校である 高等学校は, 多くの生徒が大学進学を目指す進学校であるとともに, 7 度の夏の甲子園出場を誇る野球部をはじめ, 部活動も盛んな校風となっている また, 中高一貫コースでは中学校から高等学校までの6 年間を見通した生活 学習指導が行われ, 昨年度卒業の 1 期生からは, 東大 京大など難関大学への合格者も出てきている 平成 25 年度からは中学校 高等学校ともに電子黒板が導入され, 授業改善が図られている 本年度の N IE 実践を行った中学校では, 英語科や社会科をはじめ多くの授業で電子黒板を利用した授業が行われている 2.NIE 実践のねらい (1) 生徒の実態日本社会において 若者の活字離れ がさけばれて久しいが, 本校の生徒についてもそれは例外ではない 本年度の N IE 実践の対象となる新潟明訓中学校の 3 年生 (2 クラス ) に対して, 実践開始前に 1 あなたは新聞を読んでいますか?, 2 あなたの家では新聞をとっていますか? という 2 題のアンケートを実施した その結果,1については 7 割以上の生徒が 読んでいない と回答し, 読んでいる と回答した生徒についても, その半数が番組欄のみであった 2 についても, 両クラスとも数名が とっていない と回答した また, 読書についても, ライトノベルしか読まないという生徒もおり, 平易な文章や話し言葉に近い文章は読めるが新聞や評論文などのような文章を敬遠している生徒も少なくない

(2) 実践のねらい 以上の実態を踏まえ, 本校における本年度の N IE 実践のねらいを以下のように 定めた 1 生徒が新聞に触れる機会を確保する 2 新聞を読むことを通して, 授業の学習内容と生徒の日常の世界をつなげる 3 新聞記事に対する意見を書く活動を通して, 生徒の思考力 判断力 表現力を育成する 1 については, 中学 3 年生の教室に新聞コーナーを設置し, 休み時間や放課後などに生徒が自ら新聞を読む機会を提供することとした 2については, 本年度の実践担当教員が社会科担当の教員であることから, 主に中学 3 年生の社会科公民的分野における学習内容との関連を意識することとした 具体的には, 授業内における教材としての新聞の利用や, 時事問題テストの実施などを通して, 新聞を生徒にとって身近なものとして感じられるように努めることとした 3については, クラスに配置された3 紙の新聞のそれぞれについて, 各週ごとに担当者を決め, それぞれの担当者がその記事に対する意見 考察を書くという 今週のニュース 活動を行うこととした また, 大型連休や長期休暇の際に, 新聞記事のスクラップと記事に関する考察レポートを課題として実施することとした 3. 本年度実践の概要 (1) 新聞に触れる環境の整備本年度は, 中学 3 年生においてN IE の実践を行った A 組 B 組それぞれの教室に写真のような新聞コーナーを設置し, 休み時間や放課後などに生徒がいつでも新聞に触れることができる環境を整備した その際, 設置する新聞を 朝日新聞

新潟日報 産経新聞 と 読売新聞 毎日新聞 日経新聞 とに分け, 両ク ラスに設置し, 1 ヶ月ごとに A 組 B 組に設置する新聞を総入れ替えし, 2 ヶ月間 で 6 紙すべてが両クラスに行き渡るようにした (2) 時事問題テスト の実施 4 月の第 1 回の授業の際に行った教科ガイダンスにおいて, 中学 3 年生の社会科では, 毎週 1 回程度の頻度で 時事問題テスト を実施することをアナウンスした 本年度は, 主に金曜日に 時事問題テスト を実施した その内容は, 時事問題テスト が実施される授業日から一週間以内の新聞記事やニュースの中から, 教員が選んだ出来事や事件を一問一答形式で答えるというものである 時事問題テスト を行うことにより, 生徒が時事問題に関心を持てるようにするだけではなく, 積極的に新聞を読んだりニュースを見たりするよう促していきたいという意図があった (3) 今週のニュース の実施各クラスに配置した新聞を用いて実施した 今週のニュース では, 各新聞ごとに毎週 1 人の担当者を指名し, 選んだ記事に関する考察と意見を書かせ, 教室の後部に掲示した その際, 新聞ごとの主張の違いなどに気付かせるため, 各クラス内では3 人の担当者が同じ出来事を取り上げている記事を選ぶように指導した

(4) 新聞スクラップ レポートの実施本年度は, 長期休暇課題として,GW 夏休み 冬休み 春休みの4 回にわたり, 以下のような計画で新聞のスクラップ レポートを実施しようと計画した G W 新聞を読む習慣をつけるため, とくに条件を設けず気になった記事を選んで考察させ, 意見を書かせる 夏休み 1 学期には政治分野の学習が進んでいることから, 政治に関する記事 という条件のもとで記事を選んで考察させ, 意見を書かせる 冬休み 2 学期には経済分野の学習が進んでいることから, 経済に関する記事 という条件のもとで記事を選んで考察させ, 意見を書かせる 春休み 本年度の学習を踏まえ, 1 年間の学習内容と関連する記事 という条件のもとで記事を選んで考察させ, 意見を書かせる 冬休みについては, 経済分野の学習内容の確認に力を入れていくために問題演習を予定よりも多く課題として課したために, 予定していたスクラップ レポートは中止したが,GWと夏休みについては予定通り実施した レポートに関しては, 生徒の思考力 判断力 表現力を育成するという観点から, 単なる感想となっているものは認めず, 記事を読んでの意見を書かせて, 不十分な場合には再提出という形式をとった 4. 実践例 (1) 社会科公民的分野 ( 中学 3 学年 ) における実践 1 時事問題テスト 時事問題テスト は, 本校においては公民分野を学習する中学 3 学年においてほぼ毎年実施されているものである 生徒に新聞やニュースに対する関心を持たせることがその主たる目的である 本年度も, 年度当初から週 1 回のペースで 時事問題テスト を実施してきたが, NIE 実践校として教室に新聞が配置された 9 月から 1 2 月にかけては, 時事問題テスト に出題する内容もできる限り 6 紙の新聞記事の中から選択することとした 時事問題テスト は授業開始直後の 2~3 分間を利用して実施し, その後に新聞記事を用いた解答 解説の時間を 5 分程度設けるものとした 解答 解説に際しては, 今年度から導入された電子黒板に新聞記事を映し出し, その記事を元に解説を行った

2 新聞のスクラップ レポート G Wと夏休みに実施したスクラップ レポートでは, 各家庭で購読している新聞を読み, 関心を持った記事に関して考察させ, 意見を記述させた この活動の実施目的は, 休業中も新聞に触れさせるとともに, 考察 意見記述を通して生徒の思考力 判断力 表現力の育成を図ることにある 授業における学習内容の進展に応じて, 生徒が選ぶ新聞記事への条件を指定し G W 課題では 関心を持った新聞記事, 夏休み課題では 政治に関する新聞記事のなかで関心を持ったもの とした 日常的に新聞を読んでいる生徒は, 記事の内容を踏まえた考察と意見の記述ができていることが多かったが, 普段はほとんど新聞を読まないという生徒は, 記事の選定段階でつまずいてしまっていたり, 考察が不十分である場合が多かった レポートの内容が単なる感想文とならないように指導していったが, 新聞を読んで意見を書く という活動に不慣れである生徒は, 記事の内容を正確に読み取ることを困難に感じていると見てとれた また, 家庭で新聞を購読していない生徒については, ネット上にあるニュースサイトからニュースを選ぶよう指導した (2) 今週のニュース 期間 : 9 月 ~ 12 月 今週のニュース にいては, 以下の手順で活動を進めた 1 担当者へ用紙を配布 : 週末毎週末, 各クラス3 人の担当者に用紙を配布し, クラス毎に担当者 3 人で話し合い, 取り上げる共通の出来事に関する記事を決定する 2 担当者が考察と意見の記述を行う : 土 日 祝日週末の時間を使って選んだ記事の内容についての考察と意見の記述を行い, 翌週の最初の授業日に NIE 担当の教員に提出する 3 教員によるチェック : 週明け NIE 担当の教員は, 内容を読み, 意見の記述が記事の内容に沿ったものとなっているかを確認し, 沿っていない場合には生徒に返却して書き直しを行わせる また, 単なる感想となっている場合についても同様の対応をした 4 掲示 : 火曜日 ~ 担当者 3 人の考察 意見がすべて教員のチェックを通過した時点で, 各教室の後部にあるN IE コーナーに掲示する 5ファイリング次の担当者の考察 意見が出そろった時点で, NIEコーナーの用紙を入れ替える 前週の用紙はファイルに綴じて教室内の新聞コーナーに保管し, 自由に閲覧できるようにする

5. 本年度の成果と課題 (1) 成果 N IE を推進し, 教室内に新聞を配置することで, 生徒の新聞への興味 関心が高めることができた 年度当初から実施していた 時事問題テスト であるが, 各教室に新聞を配置した 9 月以降は, 生徒の取り組みが格段に向上した 毎日, 新聞コーナーに群がって新聞を読んでいる姿も見受けられ, 都合によって 時事問題テスト が実施できない週などは, 新聞読んで準備したのに! と残念がる生徒も見られた また, 今週のニュース やスクラップ レポートなどで新聞記事に関する意見を記述させる活動は, 新聞を通して社会科の授業と現代の社会を接続することにつながっていた 生徒の間でも, この記事の内容, この前授業で習ったやつだ! という声が挙がることもあった ときには, 生徒が新聞を持って教壇や教務室に来て, 新聞記事の内容と授業内容の関連について質問することもあった (2) 課題と次年度への展望 1NIE 実施教科の偏り本年度は, NIE 担当教員が社会科の担当であることもあり, この報告書に挙げた取り組みも大部分が社会科の授業内や課題において行ったものとなった しかし, NIE は社会科に限定すべきではなく, 多くの教科で横断的に実施していくべきものであると考えられる 次年度以降, NIE を国語や理科など, 他教科へも拡大させていく必要がある 2 今週のニュース の担当者について本年度は, 新聞の購読時期が 9 月 ~12 月の4 ヶ月間であったことから, 全ての生徒に 今週のニュース を担当してもらうことができなかった 担当できなかった後半の生徒からは, なんで回ってこなかったのかと指摘されることも幾度かあり, 次年度以降は全ての生徒に平等に機会を与える必要があると実感した 3 新聞の保管について本年度は, 各教室の新聞コーナーにおいて一週間分の新聞を閲覧可能な状態にし, 毎週月曜日には前週の新聞を撤去し, 教務室内の棚に保管していた しかし, 生徒からは 月 日の新聞が見たい という要望が幾度かあり, 過去の新聞を生徒が閲覧できるようにしていけないかという検討事項が残された また, 本年度の新聞を来年度も何らかの形で活用できないかという点についても, 保管と関連して検討していきたい ( 阿久津源基 )