早速ですが 解説を始めます 結線を理解する時に要となる部分が有ります 下記の 2 つです その 1 三相回路の解析を行う場合 力率角が何処に現れているかを理解すること その 2 トランスの巻き線電流と配線の線電流の関係を理解すること 尚 この 2 点を既に理解されている方は 9 ページに飛んで下さい

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早速ですが下図を見て下さい 何やら怪しげな図です 図 1 移動導体の移動速度 =v[m/s] 鳥瞰図 導体有効長さ =L[m] 固定導体 磁束密度 =B[T] 誘導起電力 =E[]( 直流 ) 図 2 移動導体の移動速度 =v[m/s] 真上から見た図 導体有効長さ =L[m] 磁束密度 =B[T]

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Transcription:

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早速ですが 解説を始めます 結線を理解する時に要となる部分が有ります 下記の 2 つです その 1 三相回路の解析を行う場合 力率角が何処に現れているかを理解すること その 2 トランスの巻き線電流と配線の線電流の関係を理解すること 尚 この 2 点を既に理解されている方は 9 ページに飛んで下さい その 1 から話を始めます 三相回路のベクトル図には色々なベクトルが出てきます 負荷は固有の力率を持ち力率角とよばれる位相角があります この角度が何処に現れているかを正しく理解することが重要です この話は 結線に限らず 三相回路の考え方の基礎となるものです 確実にマスターしてください 下記に単相の場合の例を記載します 図 3 E[] I[A] 容量 P[] 力率 =COθ( 遅れ ) θ は力率角 図 4 J 電源電圧 基準ベクトル 力率角 θ E[] I[A] 電流 この図は理解出来ると思います ( 幾ら何でもこれがワカランとは言うなよ!) ベクトル図の中でも最も基本のものです 上図は単相の場合です 三相の場合も 基本的にこの図と大きくは変わりません 単相と 三相の異なる部分は 電源が 3 セット有ることです 基本的には 単相 3 セットと言えます 手始めに 次ページの問題を考えて下さい 問題 1 図 5 は三相電圧電源である ( スター結線 ) 端子 N に係わる電圧ベクトルを総て描きなさい ( は位相角を示します 値の単位は [ 度 ] です ) 電圧ベクトルを描けというので 捉えず描いたのが図 6 です 図 5 図 6 基準ベクトル Ern 座標軸の 向きに注意 115[] 120 115[] 0 N J N 115[] 120 Etn Esn 2

図 6 の図は間違いではありませんが 不十分です 正解は下図の図 7 になります ベクトル図を書くときのお作法に従って 基準ベクトルを 12 時の方向では無く 3 時の方向で描いています 以下の説明で ベクトル図を描くときは総て 3 時の方向を基準方向とします 図 7 J Etn tr N st Esn 基準ベクトル Ern 3 時の方向に描く rs tr=200[] 210 図 8 J Etn=115[] 240 Esn=115[] 120 基準ベクトル st=200[] 90 図 7 のベクトル図を描き直すと図 8 になります この様に 電圧源があるから描ける電圧ベクトル以外に 誘導される電圧に依る電圧ベクトルも書けます ここで学ぶべき事は電圧ベクトルは 色々描けると言うことです 図 9 虚数軸 J 実数軸 此処で 基準ベクトル =3 時の方向がお作法の話を書きます ベクトル図は左図に示す通り 複素数座標で描きます 基準とするベクトルは長さ ±0 で示されますので 虚数部の値は必ずゼロになります 従って 自動的に 3 時の方向を向くことになります 座標そのものを 90 度回して 12 時 6 時の方向を実数軸にすることもありますが 3 時の方向を実数軸のプラス方向に描くのが一般的です 回路図を描くときは 見やすさ理解のし易さ等で 色々な方向を用いて回路図が描かれます ですから 回路図の電源方向等と このベクトル図の方向が合わない場合が多々あります ベクトル図は色々描く事が多いと思いますが 一般的な描き方に慣れて置いた方が良いと思います この解説書では ベクトル図を描くときは 特に断り書きを入れない場合 3 時の方向が実数の正方向とします 複素数座標 3

引き続き次の問題を考えて下さい 問題 2 2ページ図 5の電源に下図のような負荷を接続した 流れる電流値を計算し ベクトル図に示しなさい 基準ベクトルは Ern とする 尚 配線のインピーダンスは無視する 図 10 N 線 線 線 Ir 三相平行負荷 容量 9[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) まず 電流の大きさを求めます これはスカラー式で算出が可能です 電流値 = 値 力率 線間電圧 3( 公式のまんまです ) =9000[] 0866 200[] 3 =30[A] となります I r = I s = I t =30[A] です 電流値の大きさが解りましたので 今度は力率角がどの電圧に対する位相角なのかを考えます Irを考えます や の場合も位相が 120 度ずれるだけです Irは電圧 Ern に対して 30 度遅れています コレを図示すると図 11 になります 図 11 J 図 12 J Etn=115[] 240 =30[A] 270 30 度 30 度 Ir=30[A] 30 =30[A] 150 Esn=115[] 120 Ir=30[A] 30 図 11のベクトル図を三相分描くと図 12になります ところで 線電流は相電圧に対して力率角を持ちますが どうしてそうなるのかは 此処ではなるからなるとしてください 線間電圧 rs st tr は無関係です 後の方で このカラクリは説明したいと思います 1 4

引き続き次の問題を考えて下さい 問題 3 前ページ図 10 の電源に代えて下図のような電源を負荷に接続した 流れる電流値を計算し ベクトル図に示しなさい 基準ベクトルは何でも良い 尚 配線のインピーダンスは無視する 図 13 線 Ir 線 三相平行負荷容量 9[k] 線 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 何やら怪しげな問題です 前問題のスター電源をデルタ電源に置換したものです 電源は代わりましたが 線間電圧は変わりません 従って 線電流は 前問の値と変わりません I r = I s = I t =30[A] です 線電流の大きさは解っていますので ベクトル図は描けるハズです 描けない! そうです 描けません! 基準とすべき相電圧がこの結線にはありません さて どうしたものか? この様な場合は 仮想の相電圧を定義します 図 14 参照 図 14 図 15 N tr=200[] 210 J この仮想の相電圧を基準として ベクトル図を書くと図 15になります 基準となるベクトルErn は実在しない電圧です 中性点 Nも実在しません 力率角 30 度はこの実在しない相電圧と 線電流の挟み角になります 因みに 電圧 rs と電流 Irとの相差角は 60 度です この様に 力率角は思わぬところにあります この考え方は三相回路の考え方の基本です 納得がいかないかも知れませんので 後の方に詳しい説明を記載します 1 力率角の説明は此処までとします =30[A] 150 Esn=115[] 120 =30[A] 270 30 度 60 度 rs=200[] 30 Ir=30[A] 30 st=200[] 90 5

今度は電圧電源に流れる電流の話です 引き続き次の問題を考えて下さい 問題 4 図 10の電圧電源に流れる電流を計算し ベクトル図を描きなさい 図 10 再度掲載 線 Ir N 線 線 三相平行負荷 容量 9[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) これは考えるまでも無い問題です 電圧電源 Nに流れる電流は線電流 Irと同じ電流です ベクトル図は4ページの図 12のまんまです 今度はデルタの場合です 問題 5 図 13の電圧電源に流れる電流を計算し ベクトル図を描きなさい 図 13 線 Ir 再度掲載 一部加筆 r Irs 線 三相平行負荷容量 9[k] t 線 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) これは面倒くさい計算をすると出てきます 此処では結果のみを示します 計算手法は後で書きます 2 ( 此処で細かく書くと 結線の話になかなかたどり着けない ) 三相回路ですから I rs = I st = I tr です 又 I rs = I r / 3 の関係があります I r が 30[A] ですから I rs は 30/ 3=1732[A]= I st = I tr となります 位相角の関係は Irを Ir θ と表した場合 Irs はIrs=Irs (θ30) となります つまりIrs はIrに対して大きさが 1/ 3 で位相が 30 度進んだ電流になります ベクトル図を次ページに示します 6

一相分を描いたのが図 16です 基準とするベクトルは架空のErn です 三相分を描くと図 17になります 図 17では基準ベクトルは描いていません ご注意下さい 図 16 J 図 17 J r=1732[a] 240 =30[A] 270 30 度 30 度 I rs=1732[a] 0 rn=115[] 0 E Ir=30[A] 30 tr=200[] 210 30 度 =30[A] 150 t=1732[a] 120 30 度 30 度 Irs=1732[A] 0 Ir=30[A] 30 st=200[] 90 これで 電圧電源に流れる電流と 線電流の違いを理解出来れば良いのですが チョット無理があります 理解出来ない場合は お手数ですが 資料 6 ページの計算手法をお読みになってから 戻ってきて下さい 此処で 電圧電源とトランスの巻線の関係を書きます 結論を先に書けば 回路解析上両者は同じです 図 18 N 同じもの N 同じもの この両者が違うものとして扱わなければならないとしたら それはトランスが定電圧源として見なせないことを意味します そんなトランスは通常では使い物になりません 従って 両者は同じものです 7

やっと 結線の話に入ります 結線の説明手法は色々ですが 此処ではデルタ結線から 1 バンクを取り去ったものとして説明します 早速ですが又問題を出しますので 考えて下さい 問題 5 図 19 は 結線と同等の電圧電源である この電圧電源のベクトル図を描け 図 19 図 20 tr=200[] 210 J 120 度 30 度 120 度 120 度 st=200[] 90 ベクトル図を描いたものが図 20です デルタ結線の場合と全く同じです どうしてこの様なベクトル図が描けるのか? これは考えるまでも無いことです 結線は三相の結線です 従って 120 度位相の電圧べくトルが3つ描けなかったら それは三相電源ではありません デルタ結線と同じ電圧ベクトル図になることは当たり前の事です 5ページ図 15のベクトル図の内 電圧に関する部分と見比べて下さい 全く同じ図であることが解ります 端子 間には誘導により電圧が発生し この電圧はデルタ結線の場合の tr と全く同じです 世の中の参考書には 結線の電圧ベクトルを下図 A Bの様に記載したものもあります これらは どの様な意図を持って描かれたかは解りませんが 電圧に関するものは Cが正解として扱います このC 図を描き直すと図 20になります 基準ベクトルはErn です ( 基準のベクトルを3 時の方向に描く ) 図 21 A 図 B 図 C 図 rs rs tr E rn rs 仮想 N 点 st ts st 8

次に 結線の電流の話に入ります 話の前に又問題を出しますので 考えて下さい 問題 6 電源の構成が解らない電源がある この電源に下図の様に負荷を接続した この電源は下図 A 図 B 図 C 図の内 何れか? 又 各線電流を計算しなさい 図 22 三相平行電圧電源 電圧 間 :200[] 間 :200[] 間 :200[] 線 線 線 Ir 三相平行負荷容量 9[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 図 23 A 図 B 図 C 図 N 仮想 N 点 仮想 N 点 A 図はスター結線 B 図はデルタ結線 C 図は 結線です 解答は 何れの結線でも OK <= これが解答 一見不可解な解答の様に思えるかも知れませんが 図 22 の様に結線内容を隠した電源を 負荷側から見ると 中の結線は A でも B でも C でも良いのです 総て,, 間の電圧は 120 度位相の 200 です だからどれでも良いことになります 又線電流の計算ですが これは計算するまでも無いのです I r = I s = I t =30[A] です A~Cの電源パターン全部に共通です つまり 線電流は電源の結線に無関係です スターでもデルタでもでも 線電流は全部同じです 電圧は同じ 線電流も同じ 違うのは電源の中を通過する電流です スターとデルタの電源内を通過する電流は既に記載しました 問題は 結線の中を通過する電流です 次ページに解説を記載します 頂上はもうすぐ! ファイト!! 9

電源部分 つまりトランスの巻線部分の電流の解析をします 下記の回路は今までと同じ負荷を 結線に電源に接続したものです 電流の向き等は一切変えていません デルタから1バンクを取っただけですから この様な回路図が書けます <== 重要! 今まで使っていた色を少し変えています ご注意下さい 図 24 線 Ir t st=200[] 90 Irs 線 線 三相平行負荷容量 9[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 上記回路で 電圧は既に全部解っています (6 種類の電圧が描ける rs st tr E rn E sn Etn の6 種類 ) 電流は全部で5 種類ありますが 線電流の Ir は既に解っています ワカンナイのは Irs とt です まずIrs はどの様な電流か考えてみましょう 図 24 図をヨーク見ると解ります I rs=i rです Irs は電圧源を出発して 点 を通過し そのまま線電流 Irになります 従って 両者は全く同じ電流です 電圧 rs と電流 Irs の関係のみに注目して取り敢えずベクトル図を描いて見ましょう 図 25 J 30 度 60 度 Irs=30[A] 30=I r 結果を見ると解りますが Irs はrs に対して60 度の遅れ位相角を持ちます 力率角は本来 30 度ですが この30 度に足してさらに30 度遅れます と言って力率が COθ=CO60=05 になるわけではありません 力率はあくまでも COθ=CO30=0866 です 次はt の検討です 10

t の電流を理解するのは 厄介です ワケワカランです この部分が 結線で一番解らないところです これが理解出来たら 結線が解った事になります 図 24のt に関する部分のみを抽出して 解説します 図 26 st=200[] 90 Irs t 線 図 26の点 に注目して下さい この点から 電流 t は流出しています 電流 も流出してます 流入する電流が無い! <==ナンジャコリャ?? 何だこの点は? 無限に電流が湧き出る泉か? 疑問は果てしなく続きますが この疑問は次のように解釈して解決します 点 でキルヒホッフの電流則を立てます 流入する電流をプラス値 流出電流をマイナス値とします Σ 流入する電流 Σ 流出する電流 =0 <== 電流則のまんま 0I sti t=0 t=i t つまりt はを 180 度反転した電流となります <==もの凄く重要! 結線の要です この部分のみのベクトル図を描いて見ましょう 図 27 J Etn=115[] 240 =30[A] 270 30 度 ±0 度 基準ベクトル 180 度反転 st=200[] 90 t=30[a] 90 この様なベクトル図になります 次ページに全部のベクトル図を書いたものを掲載します 11

電圧ベクトルは 6 本描けます 電流ベクトルは 4 本です ( 回路図は 5 本であるが 1 本は共通なので 4 本になる ) 力率角が何処に現れて 巻線に流れる電流と巻線の電圧との位相差がどうなっているのかをヨーク見て下さい 図 1 再度掲載 Irs Ir t 定格電圧 200[] 三相平行負荷容量 9[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 図 2 再度掲載一部加筆 J Etn=115[] 240 tr=200[] 210 30 度 =30[A] 150 Esn=115[] 120 =30[A] 270 30 度 30 度 ±0 度 60 度 Ir=30[A] 30=I rs t=30[a] 90=I t st=200[] 90 若干の補足をします 点の電流の出入りに関するものです ( 点 点は既に解説済みです ) 点でキルヒホッフの電流則を立てます Σ 流入する電流 Σ 流出する電流 =0 ti rsi s=0 (30[A] 90)(30[A] 30)(30[A] 150)=0 030(15 315)(15 315)=0 03015 3J1515 3J15=0 0=0 となります 矛盾はありません 整理の意味で次ページに練習問題を記載します 解いて下さい 12

練習問題下記回路の電圧及び電流ベクトルを描きなさい ( 負荷の容量と力率が変わっただけです ) 図 28 Irs Ir t 定格電圧 200[] 三相平行負荷容量 12[k] 力率 =08( 遅れ ) ( 力率角 θ=369 度 ) 解答手順を追って描いて行きます その 1 電圧ベクトルを記載します 全部で 6 本描けます 図 29 J Etn=115[] 240 tr=200[] 210 Esn=115[] 120 st=200[] 90 その2 線電流を描きます 線電流を計算しましょう 容量が k 値で与えられていますので ka 値変換します ka 値 =k 値 力率 =12[k] 08=15[kA] 従って 線電流の A 値 =15000[A] 200[] 3=433[A] 力率角が 369 度と解っていますので 各線電流は下記になります I r=433 369 I s=433 1569 =433 2769 これを 図 29に加筆します 次ページ参照 13

図 30 J =433[A] 2769 Etn=115[] 240 tr=200[] 210 =433[A] 1569 Esn=115[] 120 st=200[] 90 Ir=433[A] 369=I rs その3 電流ベクトルの最後の 1 本 t を描きます を 180 度反転させて記載すればOKです 図 31 J =433[A] 2769 Etn=115[] 240 tr=200[] 210 =433[A] 1569 Esn=115[] 120 t=433[a] 969 st=200[] 90 Ir=433[A] 369=I rs これでベクトル図は出来上がりです これで一応の説明は終わりです 次ページに 結線の注目すべき点を記載します 14

進みバンク 遅れバンクの話 下図はrs Irs st t のみを抽出したものです 図 32 J 669 度 69 度 Irs=433[A] 369 t=433[a] 969 st=200[] 90 この図から解るとおり 各巻線に流れる電流は 巻線電圧に対して 位相差が両極端になります Irs はrs に対して極端な遅れとなり t はst に対して位相差が殆ど無くなります この様に 位相差が大きく異なりますが それぞれのバンクを 進みバンク 遅れバンク と言います 巻線 側は極端に遅れになりますので 遅れバンク と言いそうですが 言いません バンクは 進みバンク バンクは 遅れバンク と言います これはバンクの電圧 rs がバンクのst に対して120 度進んでいる為にこういう言い方をします 間違いやすいので注意して下さい 図 33 遅れバンク Irs 進みバンク t 15

トランスの利用率の話 トランスの容量の単位は一般的に [A] ですが 結線は変則な結線の為に 無理をしている所があります この無理をしているヶ所が 利用率に表れます 図 34 トランス容量 =3[A] [A]=[] I[A](=1 バンク当たりの容量 ) I r = 3I[A] 線 rs =[] I rs =I[A] 線 線 I s = 3I[A] I t = 3I[A] 三相平行負荷 容量 [A] は幾つ? 力率 = 無関係 上図はデルタ巻線の回路を描いたものです このトランスに負荷は幾つまで接続出来るか考えてみましょう トランス容量が 3[A] だと言っているので 3[A] 使えなかったらインチキになります トランスの定格電流 ( 流し得る最大電流 ) を I[A] とした場合 線電流はこの電流の 3 倍になります 従って 接続出来る最大負荷は負荷容量 [A]= 3 線間電圧 [] 線電流 [A] <== 公式のまんま = 3 [] 3I[A] =3 [] I[A] =3[A] となりますので 無事 3[A] の容量を接続出来ます <== 当たり前の話では 結線の場合はどうなるのでしょうか? 図 35 トランス容量 =2[A] [A]=[] I[A] 線 rs =[] I rs =I[A] 線 線 I r =I[A] I s =I[A] I t =I[A] 三相平行負荷 容量 [A] は幾つ? 力率 = 無関係 図 34 から 1 バンク撤去しました トランス容量は 2[A] になります <== 当たり前の話 結線の場合 巻き線電流と線電流の大きさは等しくなります ( 線電流を 3 倍に出来ない ) 従って接続可能な容量は下記になります 負荷容量 [A]= 3 線間電圧 [] 線電流 [A] <== 公式のまんま = 3 [] I[A] = 3[A] <==2[A] より小さい値になる トランス容量は 2[A] ですが 接続可能な負荷容量は 3[A] です 2[A] の容量を接続出来ません 従って この場合のトランスの利用率は利用率 = 接続可能な負荷容量 / トランス合計容量 = 3[A]/2[A] =866[%] <==100[%] にならない となります 逆算をすると 負荷容量が D[kA] の場合 結線の容量は 1155D[kA]=0578D[kA] 2 バンク以上が必要です 16

結線の裏技話 前ページではトランスの利用率の話をしましたが 此処ではこの利用率を改善する方法を書きます 非常にマニアックな方法です 普通はこんな事をやりませんがこんな手法もあると言うことを覚えておいて下さい 図 1 再度掲載 Irs Ir t 定格電圧 200[] 三相平行負荷容量 90[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 図 2 再度掲載一部加筆 J Etn=115[] 240 tr=200[] 210 30 度 =300[A] 150 Esn=115[] 120 =300[A] 270 30 度 30 度 ±0 度 60 度 Ir=300[A] 30=I rs t=300[a] 90=I t st=200[] 90 上図は何度も描いた 結線の基本図です 話に現実味を持たせるために容量を大きくしています この回路の必要トランス容量を計算してみましょう 1 バンクで必要トランス容量 =200[] 300[A]=60[kA] となります バンク ( 遅れバンク ) に流れる電流は巻線電圧に対して位相差が無い電流です 従って これ以上どうにもなりません バンク ( 進みバンク ) には 60 度の位相差を持った電流が流れます これを何とかイジクリマワシテ何か出来ないか? を考えます ソウダ!! コンデンサを接続してみよう!! 17

コンデンサを付けてみました 図 36 Irs Ir t 定格電圧 200[] 三相平行負荷容量 90[k] 力率 =0866( 遅れ ) ( 力率角 θ=30 度 ) 図 37 J 図 38 J Ic=J2598[A] rs=200[] ±0 90 度 rs=200[] ±0 60 度 図 37は電圧ベクトル Irs=300[A] 60 rs を基準ベクトルとして新たに描いたものです 図 38に示した様にIrs を実数分と虚数分に分解します 虚数分の電流を打ち消す事が出来る電流をコンデンサで作ってやれば 電流値を減らすことが出来ます 図 38で示した通り J2598[A] を流すコンデンサを付ければ良いことになります このコンデンサの容量を計算します コンデンサ容量 [var]=j2598[a] 200[]=J5196[kvar] となります この時にトランスに流れる電流はトランス巻線電流 = 線電流 コンデンサ電流 =1502598J2598 =150[A] 従って 必要なトランスバンク容量はバンク容量 ( 進みバンク側 )=200[] 150[A]=30[kA] となりますので 元の容量 60[kA] の半分に出来る事になります <== 本当! お勧め度やらない方が良いと思います お勧め出来ません 負荷を計算上 90[k] で一定としましたが 実際の負荷は一定にはなりません 負荷が停止しているときは トランスから見た負荷はコンデンサだけになります コンデンサ容量は 5196[kvar] でトランス容量は 30[kA] ですから 3 倍の過負荷になります これではトランスがパンクします 又 コンデンサ電流だけになった場合 フェランチ効果により電圧が上昇します ですから やらない方が良いと思います 60 度 Irs の虚数分 =2598[A] Irs=300[A] 60 Irs の実数分 =150[A] 18