策目的遅延リスク 荷傷みのリスク等も懸念される 政策目標な施策国際コンテナ戦略港湾政策の概要 政策目的 : 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大すること政 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大することにより 企業の立地環境を向上させ 我が国経済の国際競争力を強化 雇用と所得の維持 創出 国際

Similar documents
Microsoft PowerPoint - 【資料2-4-1】大阪港0927.pptx

資料 4 港湾の渋滞緩和対策について 平成 29 年 12 月 11 日 国土交通省港湾局 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

11 月 01 日 阪神港国際コンテナ戦略港湾推進事務局( 準備室 ) を大阪港埠頭 公社内に設置 平成 23 年 03 月 31 日 改正港湾法の公布 平成 23 年 04 月 1 日大阪港埠頭株式会社及び神戸港埠頭株式会社が新外貿法の指定を受 け 本格的に業務開始 阪神港国際コンテナ戦略港湾推進

コンテナ戦略港湾に寄港する欧州基幹航路を週3便に増やす し 阪神国際港湾株式会社が設立され 同年11月28日に国土 とともに 北米基幹航路のデイリー寄港を維持 拡大する こ 交通大臣が同社を港湾運営会社として指定した同年12月26 とを設定し 概ね10年以内に 国際コンテナ戦略港湾におい 日には同社

平成20年度国家予算


<4D F736F F F696E74202D E9197BF C C A91E58DE38D608FDA8DD78E9197BF E B8CDD8AB B83685D>

資料 3-1 国際コンテナ戦略港湾政策について 平成 30 年 11 月 6 日関税 外国為替等審議会関税分科会国土交通省港湾局

Microsoft PowerPoint - 厳原港(ppt) スライド用(最終).pptx

目次 1. 大阪港の概要 1 大阪港の概要 大阪港の位置 大阪港の取扱貨物量 外貿コンテナ貨物の取扱状況 大阪港の再編計画 2. 対象事業の概要 5 整備目的 事業の主な経緯 整備対象施設の概要 事後評価に至る経緯 3. 費用対効果分析 7 便益項目の抽出 需要の推計 便益計測 荷主の輸送コストの削

<312D315F BFA98488D918DDB95A897AC B4B816A834A838B83655F967B8FC88F4390B32E786C7378>

外航コンテナの国内フィーダ輸送実績(20年度報告)

Microsoft PowerPoint - 【資料2-1-1】釧路港Phase1.pptx

Microsoft PowerPoint - 最終131209_【事後評価】TS1・(委員会説明用PPT) .pptx



<4D F736F F D C83588E9197BF FE394BC8AFA332D322E646F63>

Microsoft PowerPoint - †i”‚Š¿-5†j”wŁW…J…‰…e.ppt

Taro-資料 1.jtd

説明用パワーポイント

資料 2-2(1) 小樽港本港地区 臨港道路整備事業 再評価原案準備書説明資料 平成 21 年度北海道開発局

<4D F736F F D C83588E9197BF FE394BC8AFA81698A6D92E894C5816A2E646F63>

お客様各位 2018 年 6 月 14 日 井本商運株式会社代表取締役社長井本隆之 東京 / 横浜 - 神戸 - 門司 / 博多航路 増便 神戸 - 名古屋 / 四日市航路 新設のご案内 初夏の候 貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます 平素は格別のご高配を賜り 厚く御礼申し上げます さて こ

Microsoft PowerPoint 資料2-2 横須賀港(修正2).ppt

目次 1. 事業概要 (1) 新潟港の概要 1 (2) 事業の目的 2 (3) 整備内容 3 2. 事業の効果の発現状況 (1) 便益の抽出 4 (2) 便益計測の考え方 5 (3) その他の効果 8 (4) 費用便益分析結果 9 3. 社会経済情勢の変化 事後評価結果 対応


資料 4 H24 北陸地域国際物流戦略チーム幹事会 日本海側拠点港における取り組み状況 金沢港 七尾港 平成 25 年 3 月 8 日 石川県

<4D F736F F F696E74202D AA89C889EF8E9197BF81698D918DDB ED97AA8D A2E >

H28秋_24地方税財源

<4D F736F F F696E74202D F81798E9197BF2D32817A EE688B589DD95A897CA8AD68C578E9197BF2E B8CDD8AB B83685D>

数値目標 事業開始前 ( 現時点 ) 平成 28 年度 (1 年目 ) 平成 29 年度 (2 年目 ) 平成 30 年度 (3 年目 ) 港湾取扱貨物量 556 万トン 4 万トン 0 万トン 20 万トン 観光入込客数 2,899.4 万人回 -9.5 万人回 1.9 万人回 1.9 万人回 7

<4D F736F F F696E74202D E4967B8FA4895E817A8E9F90A291E38C5E82CC81758D9193E08A438FE

目 次 1 はじめに 1 2 経営理念 1 3 基本方針 2 4 経営目標 3 5 経営環境の認識 4 6 中期的重要施策と推進策 5 2

スライド 1

別紙 Ⅰ 対象事業の概要環境影響評価法 ( 平成 9 年法律第 81 号 以下 法 という ) 第 15 条に基づき 事業者である国土交通省関東地方整備局及び横浜市から 平成 30 年 6 月 22 日に送付のあった環境影響評価準備書 ( 以下 準備書 という ) の概要は次のとおりである 1 事業

Microsoft Word - ①外航コンテナフィーダ輸送実績(24年度報告)★

Microsoft Word - åł½éıłã…fiㇸㅓㇹå®�剎å®�ç¿™2017.doc

<4D F736F F F696E74202D D E9197BF342D31817A8DE3905F8D A D E E888CF88F589EF82CC8C8B89CA82C982C282A282C487412E >

大規模震災発生に備えたサプライチェーンの構築を目指して 別紙 -3 浅見尚史 2 齋藤輝彦 1 舟川幸治 1 1 渡邉理之 1 港湾空港部港湾物流企画室 ( 新潟市中央区美咲町 1-1-1). 2 国土交通省港湾局技術企画課 ( 千代田区霞が関 2-1-3) 東日

< F2D D5F8E9197BF E482AA8D9182CC8A88>

2019 年 2 月 12 日井本商運株式会社 海上コンテナ定期スケジュール < 西航 > 東京 / 横浜 神戸 瀬戸内 / 九州 VESSEL VOY. 東京 横浜 神戸 博多 門司 伊予三島 水島 大竹 松山 徳山 大分 志布志 ながら ( 水 ) ( 水 ) ( 金 ) ( 土 ) ( 土 )

表紙-裏表紙-低

東南アジア航路 韓中航路 日韓航路等において スペース交換 航路の合理化 新航路の共同開設などについて加盟船社同士が協調することで 競争力の回復を図ることを目的としている KSP は 2017 年 11 月の第 1 弾では東南アジア航路で 3 隻 釜山 - 博多 門司航路で 4 隻の撤退 2018

( 外航 ) 就航船舶運航便数船名航路寄港地積荷運航会社代理店船種 大連 - 青島 - 福山 - 高松 - 水島 ( 月 )- 広島 - 大連 - 青島 上海 - 福山 - 水島 ( 火 )- 高松 - 岩国 - 上海 上海 - 福山 - 水島 ( 金 )- 広島 - 徳山 - 上海 化学薬品石材

資料 5 総務省提出資料 平成 30 年 12 月 21 日 総務省情報流通行政局

目次 1. 事業の概要 1 (1) 事業の目的 1 (2) 事業の経緯 5 (3) 事業の概要 6 2. 投資額及び整備期間 7 (1) 投資額 ( 事業費 ) 7 (2) コスト縮減結果 7 (3) 整備期間 7 3. 事業の必要性等 8 (1) 本整備事業による効果 8 (2) 定量的な効果 9

資料1:地球温暖化対策基本法案(環境大臣案の概要)

港則法 海上交通安全法改正に伴う AIS の目的地入力について >JP FNB >JP TYO >JP CHB >JP KWS >JP ANE >JP YOK >JP KZU >JP YOS 第三管区海上保安本部

資料3

スライド 1

調査の目的 概要 1. 調査の目的 南海トラフ巨大地震の発生時にも円滑に支援物資輸送を行うため 中国 四国 九州地域における広域連携を通じ 鉄道 海運 ( 船舶 ) トラックなど多様な輸送モードの活用による支援物資物流システムの構築を目的として行ったもの 国 ( 中国 四国 九州の各運輸局 ) が主

<4D F736F F D2081A18D4892F6955C EF198418BA68B6394BD A>

<4D F736F F F696E74202D D E9197BF332D31817A8DE3905F8D A D E E888CF88F589E

< F2D303491E6338FCD91E6345F3690DF2E6A7464>

Microsoft PowerPoint - 青森港ビジョン概要版(A4版)

平成24年

< F2D91E682588E9F90AE94F58C7689E681698DC58F49816A2E6A7464>

Microsoft PowerPoint - モーダルシフトパンフレット.pptx

道路建設事業の再評価項目調書 とのみ 事業名 一般国道 2 号 富海拡幅 事業 一般国道 事業 国土交通省 区分 主体 中国地方整備局 やまぐちしゆうなんへた 起終点自 : 山口県周南市戸田延長 3.6km 事業概要 やまぐちほうふとのみ 至 : 山口県防府市富海 おおさか きたきゅうしゅう 一般国

第16回税制調査会 別添資料1(税務手続の電子化に向けた具体的取組(国税))

輸出許可一般的な輸出申告による輸出通関 搬出許可概 要 輸出通関における保税搬入原則の見直しが施行されました - お知らせ - 輸出通関における保税搬入原則の見直しについては 当該見直しを盛り込んだ関税改正法が平成 23 年 3 月 31 日に成立し 同年 10 月 1 日より施行されました これに

Microsoft Word - ①外航コンテナフィーダ輸送実績(24年度報告P1~3)★

事業報告 ( 平成 27 年 4 月 1 日から平成 28 年 3 月 31 日まで ) 1. 株式会社の現況に関する事項 (1) 事業の経過及びその成果国際戦略港湾施策の一環として 民の視点による効率的な港湾運営を推進するため 平成 26 年 10 月 1 日に神戸 大阪両埠頭会社を上下分離方式に

<4D F736F F D208E9197BF F8CCB8D60817A B B8E968BC D E646F63>

Taro-【資料-5】①中表紙

平成27年度 北陸地域国際戦略チーム 幹事会 現代版北前船航路の形成に向けて

計画書

別紙 2 様式第十八 ( 第 13 条関係 ) 認定事業再編計画の内容の公表 1. 認定をした年月日平成 27 年 7 月 6 日 2. 認定事業者名 WAKUWAKU JAPAN 株式会社 3. 認定事業再編計画の目標 (1) 事業再編に係る事業の目標スカパー JSAT グループ ( 以下 スカパ

規制 制度改革に関する閣議決定事項に係るフォローアップ調査の結果 ( 抜粋 ) 規制 制度改革に係る追加方針 ( 抜粋 ) 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 番号 規制 制度改革に係る追加方針 ( 平成 23 年 7 月 22 日閣議決定 ) における決定内容 規制 制度改革事項 規制 制度

スライド 1

平成 26 年度公共事業事後評価調書 1. 事業説明シート (1) ( 区分 ) 国補 県単 事業名道路事業 [ 国道橋りょう改築事業 ( 国補 )] 事業箇所南巨摩郡身延町波高島 ~ 下山地区名国道 300 号 ( 波高島バイパス ) 事業主体山梨県 (1) 事業着手年度 H12 年度 (2) 事

日本海側拠点港の対象 < 対象港湾 > 日本海側に存在する国際拠点港湾及び重要港湾 26 港 < 対象機能 > 1. 輸送モード 国際海上コンテナ 国際フェリー 国際 RORO 船 外航クルーズ( 定点クルーズ 背後観光地クルーズ ) 国際定期旅客 2. 貨物 原木 その他の貨物 資料 : 国土交通

課題と対応

ットワーク構築の観点等を盛り込み, 太平洋側港湾の代替機能の確保, 及び, 防災機能の確保についても併せて求められることとなった. 表 -2 日本海側拠点港計画書記載項目 ( 国際海上コンテナ, 国際フェリー 国際 RORO 船 ) (2) 目的と目標日本海側拠点港の募集にあたり, 日本海側港湾のあ

スライド 1

取組みの背景 これまでの流れ 平成 27 年 6 月 日本再興戦略 改訂 2015 の閣議決定 ( 訪日外国人からの 日本の Wi-Fi サービスは使い難い との声を受け ) 戦略市場創造プラン における新たに講ずべき具体的施策として 事業者の垣根を越えた認証手続きの簡素化 が盛り込まれる 平成 2

戦略提言 四国における効率的なコンテナ貨物輸送のあり方編 平成 28 年 8 月追加 背景 (1) はじめに 平成 19 年 3 月に四国国際物流戦略チームにおいて 戦略提言 及び提言に基づく 施策の取組体系 が策定されてから 9 年が経過したが この間 以下に述べるように四国を取り巻く社会経済情勢

前回の御指摘概要 1 CY カットタイムの短縮 < 諸外国の現状 > 北米 欧州等が 24 時間をルール導入 北米向け貨物の書類のカット日はタイが 3 日前 台湾 3 日前 ベトナム 48 時間 南中国 香港 48 時間 韓国 48 時間 ( 日本は書類 貨物共に 3 日前 ) 荷主からもらったデー

untitled

News Release 2014 年 3 月 24 日 伊丹市と新関西国際空港株式会社が 伊丹市域におけるまちづくりの推進 について合意 伊丹市と新関西国際空港株式会社は 伊丹市域の生活環境の改善 地域コミュニティの再生等を図るためのまちづくりを連携して推進するため 2014 年 3 月 24 日

資料 7-1 特殊車両の通行に関する指導取締要領の一部改正について 国土交通省関東地方整備局道路部交通対策課 1 (1) 特殊車両通行許可制度 2

茨城港 ( 日立港区 ) の全景 ひ たち 日立港区 茨城港日立港区 茨城県 水戸 常陸那珂港区 大洗港区 計画変更箇所 がいこう 外港地区 第 5 ふ頭地区 ひたちなか 常陸那珂港区 第 3 ふ頭地区 久慈漁港 第 1 ふ頭地区 第 2 ふ頭地区 久慈川 第 4 ふ頭地区 JR 常磐線 H26.3

病院等における耐震診断 耐震整備の補助事業 (1) 医療施設運営費等 ( 医療施設耐震化促進事業平成 30 年度予算 13,067 千円 ) 医療施設耐震化促進事業 ( 平成 18 年度 ~) 医療施設の耐震化を促進するため 救命救急センター 病院群輪番制病院 小児救急医療拠点病院等の救急医療等を担

トラックドライバー不足が東北地域の物流に及ぼす影響の検討 資料(案)

目 次 1. 事業の概要 1) 事業の目的 P 1 2) 概要及び進捗状況 P 2 2. 事業の効果 1) 効果項目の抽出と便益の計測 P 3 2) 便益として計測する効果 1 陸上輸送コスト削減便益 P 4 2 滞船コスト削減便益 P 5 3) その他の効果 1 排出ガス発生の抑制 P 6 2 沿

平成 23 年航空輸送統計 ( 暦年 ) の概況について 平成 2 4 年 3 月 2 8 日国土交通省総合政策局情報政策本部情報政策課交通統計室担当 : 川口 (28742) ( 要旨 ) 1. 国内定期航空輸送実績 平成 23 年 (1 月 ~12 月 ) における国内定期航空輸送の旅客数は 7

PowerPoint プレゼンテーション

Microsoft PowerPoint - めぐる情勢(H28年6月).pptx

女性の活躍促進や仕事と子育て等の両立支援に取り組む企業に対するインセンティブ付与等 役員 管理職等への女性の登用促進 М 字カーブ問題の解消には企業の取組が不可欠 このため 企業の自主的な取組について 経済的に支援する 経営上のメリットにつなぐ 外部から見えるようにし当該取組の市場評価を高めるよう政

横浜市記者発表資料 平成 29 年 1 月 31 日港湾局客船事業推進課 官民連携による国際クルーズ拠点 を形成する港湾として 横浜港が選定されました 国土交通省は 民間による投資と公共による受入環境の整備を組み合わせてクルーズ拠点整備の促進を図る 官民連携による国際クルーズ拠点形成 の仕組みの創設

企業物流短期動向調査 ( 日通総研短観 ) 調査結果 ( 抜粋 ) (2008 年 9 月調査 ) 2008 年 10 月 株式会社日通総合研究所 ホームページはこちら

<4D F736F F F696E74202D A F95BD90AC E31308C8E8AFA5F8C888E5A90E096BE89EF81408DC58F4994C530362E70707


Microsoft PowerPoint - 06_【資料-1】戦略チームの取組(第16回部会)_0825

特集 平成 30 年分成田空港貿易概況 ( 速報 ) 平成 31 年 1 月 23 日 ( 水 ) 東京税関 本資料における 2018 年 の数値は速報値 本資料における 伸率 とは前年との比較によるもの 本資料における対中国の貿易額には対香港及び対マカオの貿易額を含む

Microsoft Word - ②千葉港長期構想1~2-1

宮城県 競争力のある大規模土地利用型経営体の育成 活動期間 : 平成 27~29 年度 ( 継続中 ) 1. 取組の背景震災により多くの生産基盤が失われ, それに起因する離農や全体的な担い手の減少, 高齢化の進行による生産力の低下が懸念されており, 持続可能な農業生産の展開を可能にする 地域営農シス

Microsoft Word - 04_data_product_4


内航海運の現状 内航海運は 国内貨物輸送全体の 44% 産業基礎物資輸送の約 8 割を担う我が国の国民生活や経済活動を支える基幹的輸送インフラである 一方 産業基礎物資輸送が輸送需要の大宗を占めることから 国内需要の縮小 国際競争の進展等により 内航貨物全体の輸送量はピーク時に比べ 27%( 輸送ト

Transcription:

平成 28 年 5 月 24 日国際コンテナ戦略港湾政策推進委員会 ( 第 7 回 ) 資料 2-2 国際コンテナ戦略港湾政策の進捗状況 平成 28 年 5 月 24 日国土交通省港湾局

策目的遅延リスク 荷傷みのリスク等も懸念される 政策目標な施策国際コンテナ戦略港湾政策の概要 政策目的 : 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大すること政 国際基幹航路の我が国への寄港を維持 拡大することにより 企業の立地環境を向上させ 我が国経済の国際競争力を強化 雇用と所得の維持 創出 国際基幹航路の我が国への直接寄港が少なくなると 本来最も安価で短時間の直接寄港ルートが減るというサービス水準の直接の低下に加え 我が国立地企業の輸送が海外トランシップを経るルートを選択せざるを得なくなり 我が国立地企業が直接寄港ルートとの比較による価格交渉力を失い 海外トランシップルートの料金高騰等立地環境の悪化を招く また 積み替え時の積み残し等による 平成 26 年から 概ね5 年以内国際コンテナ戦略港湾に寄港する欧州基幹航路を週 3 便に増やすとともに 北米基幹航路のデイリー寄港を維持 拡大する また アフリカ 南米 中東 インドといった 現状で我が国への寄港が少ない航路の誘致も進める 平成 26 年から 概ね10 年以内国際コンテナ戦略港湾において グローバルに展開する我が国立地企業のサプライチェーンマネジメントに資する多方面 多頻度の直航サービスを充実する 国際コンテナ戦略港湾への 集貨 国際コンテナ戦略港湾の港湾運営への産業集積による 創貨 主会社に対する集貨支援 国際コンテナ戦略港湾背後 国際コンテナ戦略港湾背後に立地する物流施設の整備に対する支援 国際コンテナ戦略港湾の 競争力強化 コンテナ船の大型化や取扱貨物量の増大等に対応するための 大水深コンテナターミナルの機能強化 荷役システムや情報技術を活用した海上コンテナ物流の高度化実証事業等によるコスト削減 利便性向上のための取組の推進 国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社に対する国の出資 1

集貨 の取組 2

国際コンテナ戦略港湾の港湾運営会社に対する集貨支援 国際コンテナ戦略港湾における基幹航路の維持 拡大を図るため 経営統合した港湾運営会社の集貨事業等の経費の一部を補助する 国際戦略港湾競争力強化対策事業 を実施する 事業スキーム 国 補助 ( 事業費の 1/2) 港湾運営会社 集貨事業イメージ 釜山港等 国際コンテナ戦略港湾利用への転換 補助対象事業 基幹航路維持 拡大に資する集貨事業 渋滞対策に資する事業 事業対象者 外航船社 内航船社 荷主 等 阪神港 京浜港 転換させた貨物に対し インセンティブを港湾運営会社が事業対象者に付与等 阪神港 京浜港 3

阪神国際港湾株式会社による集貨に向けた取組 国際戦略港湾競争力強化対策事業 を活用することにより 西日本諸港における国際フィーダー航路の寄港便数が 27 便 / 週増加し また 国内外の貨物を阪神港へ約 14 万 TEU 集貨 ( 平成 27 年度実績 ) 国際戦略港湾競争力強化対策事業 : 国際コンテナ戦略港湾における基幹航路の維持 拡大を図るため 経営統合した港湾運営会社の集貨事業等の経費の一部を補助する事業 事業実施前 (2014.4) 事業実施後 (2015.12) 徳山下松 (4 便 ) 広島 (6 便 ) 徳山下松 (5 便 ) 広島 (16 便 ) 門司 (6 便 ) 北九州 (2 便 ) 博多 (4 便 ) 八代 (1 便 ) 薩摩川内 (1 便 ) 志布志 (3 便 ) 三田尻中関 (1 便 ) 宇部 (2 便 ) 大竹 (2 便 ) 岩国 (1 便 ) 大分 (2 便 ) 細島 (1 便 ) 油津 (1 便 ) 松山 (4 便 ) 福山 (1 便 ) 今治 (2 便 ) 新居浜 (2 便 ) 三島川之江 (3 便 ) 寄港便数 :68 便 / 週 水島 (7 便 ) 高松 (1 便 ) 姫路 (3 便 ) 阪神 徳島小松島 (2 便 ) ( その他 ) 和歌山四日市名古屋横浜東京川崎 1 便 / 週 1 便 / 週 2 便 / 週 1 便 / 週 1 便 / 週 1 便 / 週 門司 (8 便 ) 北九州 (2 便 ) 博多 (5 便 ) 伊万里 (1 便 ) 長崎 (1 便 ) 八代 (1 便 ) 薩摩川内 (1 便 ) 志布志 (4 便 ) 三田尻中関 (6 便 ) 宇部 (2 便 ) 大竹 (3 便 ) 岩国 (3 便 ) 松山 (4 便 ) 大分 (3 便 ) 細島 (1 便 ) 油津 (1 便 ) 福山 (1 便 ) 今治 (2 便 ) 新居浜 (2 便 ) 水島 (8 便 ) 高松 (1 便 ) 姫路 (3 便 ) 三島川之江 (3 便 ) 赤字 赤丸 ( ) の港は 寄港便数が増加した港 寄港便数 :95 便 / 週 ( その他 ) 阪神 徳島小松島 (1 便 ) 和歌山名古屋横浜東京 1 便 / 週 1 便 / 週 4 便 / 週 1 便 / 週 27 便 / 週の増加 ( 約 40% 増 ) 4

阪神港 ( 神戸港 ) への集貨によるコンテナ取扱貨物量の増加 国際コンテナ戦略港湾政策により阪神港への集貨が進められた結果 神戸港の平成 27 年のコンテナ貨物取扱量 ( 外内貿合計 ) が約 271 万 TEU となり 阪神 淡路大震災 ( 平成 7 年 ) 以降過去最高を記録 万 TEU 350 300 輸出輸入移出移入 阪神 淡路大震災 292 集貨事業開始 250 246 260 264 261 270 223 209 210 218 227 201 199 205 218 226 241 247 256 225 256 263 257 255 262 271 200 150 146 100 50 0 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 5

阪神港 ( 神戸港 ) への集貨による内貿コンテナ取扱貨物量の増加 国際コンテナ戦略港湾政策により阪神港への集貨が進められた結果 神戸港の平成 27 年の内貿コンテナ貨物取扱量が約 59 万 TEU となり過去最高を記録 ( 万 TEU) 60 阪神港 ( 神戸港 ) の内貿コンテナ貨物取扱量の推移 56.5 59.2 50 49.7 50.4 40 30 移入 移出 20 10 0 平成 24 年平成 25 年平成 26 年 平成 27 年 6

阪神港利用への転換事例 近年の円安等経済環境の変化に加え 国際戦略港湾競争力強化対策事業の活用等により 阪神港を選択する動きが荷主 フォワーダー等で広がっている 荷主へのヒアリング結果 リードタイムと輸送コストの両方いわゆるトータルコストで航路を選ぶ 北九州工場からインドネシア向けは以前は釜山港 経由だったが 今は神戸港経由が優位になったので利用するようになった ( 機械メーカー 北九州 ) かつては釜山港 TS で北米 欧州へ輸出していたが 北米向けは国際フィーダーで阪神港を利用 ( 釜山港 TS から転換 ) し 欧州向けも釜山港 TS に比較して 100 ト ル / 本程度安いため神戸港を利用 ( 機械メーカー 松山 ) 神戸港の本船船社やフェリーがコストダウンを行って安くなったことから 釜山港 TS から神戸港 (+ フェリー ) に切り替えてい る ( 通信販売会社 高松 ) フォワーダーへのヒアリング結果 船社へのインセンティブや円安の関係で 韓国利用よりも神戸利用のほうがコスト面でメリットがあることから 近年は韓国 利用から神戸港利用へのルート変更が多い ( 自動車関連総合物流会社 広島 ) 外航船社へのヒアリング結果 釜山港利用から内航フィーダーを利用して神戸港で積み替える荷主が増加してきている ( 外船社 九州 ) 7

国主導による全国からの集貨に向けた荷主への働きかけ 国際コンテナ戦略港湾 ( 京浜港 阪神港 ) への集貨を図るため 国 ( 地方整備局 ) が中心となって 港湾運営会社と連携しつつ 日本全国の荷主への働きかけを強力に推進 個別の荷主への訪問 全国の地方整備局において 直接職員が各地域の個別荷主を訪問し 国際コンテナ戦略港湾政策の理解醸成 京浜港 阪神港への集貨協力依頼 サービス向上等に向けた意見聴取等を実施 平成 26 年度 : 197 社訪問平成 27 年度 : 234 社訪問 荷主説明会 意見交換会の開催 京浜港 阪神港への集貨を目的として 地方整備局が中心となり 荷主等を集めた説明会を開催 平成 26 年度 : 26 回開催平成 27 年度 : 16 回開催 荷主意見交換会の一例物流効率化に関する荷主意見交換会 ( 平成 26 年 11 月 横浜市 ) 荷主企業 10 社が参加 ( 参加企業例 : クボタ 小松製作所 東芝等 ) 港湾運営会社による具体的な集貨事業の実施荷主意見交換会の模様 ( 平成 26 年 11 月 横浜市 ) 平成 26 年 10 月に設立された阪神国際港湾株式会社が 国が実施する国際戦略港湾競争力強化対策事業 ( 会社が実施する集貨事業に対して国が 1/2 を補助する制度 ) も活用しつつ 個別の荷主を訪問し 阪神港への集貨事業を実施 平成 26 年度 : 約 800 社訪問約 80 社と契約平成 27 年度 : 約 1000 社訪問約 110 社と契約 8

国主導による広域集貨に向けた港湾管理者への働きかけ オールジャパンの体制で国際コンテナ戦略港湾への集貨を図るため 国 ( 地方整備局 ) 主導の下 東日本 西日本の各地域の港湾管理者 港湾運営会社が出席する協議会を開催 1. 概要 東日本国際コンテナ戦略港湾政策推進協議会 東日本地域の各港において 京浜港の国際コンテナ戦略港湾としてのメリットを最大限に活かし 効率的かつ安定的な国際コンテナ物流を実現するために広く 関係者により意見交換及び情報共有する 2. 構成員 国土交通省港湾局国際コンテナ戦略港湾政策推進室京浜強化 対策班 ( 関東 東北 北陸 中部の各地方整備局並びに北海道開発局併任 ) 京浜港及び東日本において国際海上コンテナを取り扱う港の港湾管理者 (19 港湾管理者 ) 京浜港の特例港湾運営会社 (3 社 ) 3. 開催実績第 1 回開催日時平成 26 年 10 月 22 日 ( 火 ) 設立会議 東日本国際海上コンテナ流動の現況把握について等第 2 回開催日時平成 27 年 1 月 20 日 ( 火 ) 国際フィーダー促進施策の取り組みに関する意見交換等第 3 回開催日時平成 27 年 9 月 3 日 ( 木 ) 東日本国際海上コンテナ流動の現況把握に関する意見交換 内航船社へのヒアリング方策の確認等第 4 回開催日時平成 28 年 1 月 27 日 ( 水 ) 内航船社ヒアリングの結果の共有等 西日本国際コンテナ戦略港湾政策推進協議会 1. 概要西日本地域の各港の関係者が情報共有及び意見交換を行い 西日本全体の効率的で安定的な国際海上コンテナ物流を実現させるとともに 国際コンテナ戦略港湾政策を推進することを目的とする 2. 構成員 国土交通省港湾局国際コンテナ戦略港湾政策推進室阪神強化 対策班 ( 近畿 北陸 中国 四国 九州の各地方整備局 ) 阪神港及び西日本地域において国際海上コンテナを取り扱う港の港湾管理者 (34 港湾管理者 ) 特定港湾運営会社 ( 阪神国際港湾株式会社 ) 3. 開催実績 第 1 回開催日時平成 27 年 9 月 3 日 ( 木 ) 設立会議 西日本国際海上コンテナ流動の現況把握について等 第 2 回開催日時平成 28 年 1 月 27 日 ( 水 ) 西日本国際海上コンテナ流動の現況把握について情報共有 内航船社へのヒアリング方策の確認等 第 2 回協議会 第 3 回協議会 第 1 回協議会 第 2 回協議会 9

国 阪神国際港湾 ( 株 ) 港湾管理者の連携による利用促進に向けた PR 活動 阪神国際港湾株式会社が 国及び港湾管理者と密接に情報共有 意見交換を図りながら 効率的な諸施策を実施することを目的として設置された 阪神国際港湾戦略事務局 により 集貨説明会の開催や アジア物流 & 海運会議 (ALMC ) における阪神港のブースの出展など 阪神港の利用促進に向けた PR 活動を国内外で展開 国内における PR 活動 ( 集貨説明会の開催 ) 荷主 海運事業者 物流事業者等に国際コンテナ戦略港湾 阪神港 の集貨施策を紹介するため 西日本各地および東京にて集貨説明会を開催 平成 27 年度実績 5 月 27 日 ( 水 ) 三宮研修センター ( 約 200 名 ) 5 月 29 日 ( 金 ) 大阪商工会議所 ( 約 170 名 ) 6 月 4 5 日 ( 木 金 ) TKP 東京八重洲カンファレンスセンター ( 約 240 名 ) 6 月 18 日 ( 木 ) ホテルサンルート徳山 ( 約 60 名 ) 6 月 25 日 ( 木 ) JRホテルクレメント高松 ( 約 80 名 ) 7 月 1 日 ( 水 ) ホテルメルパルク広島 ( 約 40 名 ) 7 月 2 日 ( 木 ) ステーションホテル小倉 ( 約 80 名 ) 出席者延べ約 870 名 ALMC:Asian Logistics and Maritime Conference の略 講演 東京会場 海外における PR 活動 ( アジア物流 & 海運会議 (ALMC) における阪神港ブースの出展 ) 海外現地に赴き 海外の荷主 海運事業者 物流事業者等に対して阪神港の利用促進に向けた PR を行うため アジア物流 & 海運会議 (ALMC) ( 平成 27 年 11 月 香港にて開催 ) にて阪神港のブースを出展 講演 高松会場 阪神港のブースを出展 アジア物流 & 海運会議 (ALMC) の様子 10 10

インセンティブ措置の見直しに向けた港湾管理者等への協力要請 発出日 : 平成 25 年 6 月 6 日 発出者 : 国土交通省港湾局長 発出先 : 重要港湾以上の各港湾管理者 協力要請文書の内容 : ( 抜粋 ) 国際コンテナ戦略港湾政策が 政府としての最重要プロジェクトであり 本政策が国民の雇用と所得を守るための政策であることをご理解頂き 現在 外航航路に対するインセンティブを実施されている場合には 国際コンテナ戦略港湾への集荷を担う内航フィーダー航路 貨物に対しても 同等以上のインセンティブ措置を講じて頂きますようお願いいたします 海事プレス平成 26 年 7 月 31 日 ( 木 )8 頁 国土交通省としては 国際コンテナ戦略港湾と国内各港を結ぶ内航フィーダー航路を 国際フィーダー航路 という名称に改め 国際コンテナ戦略港湾政策の一環としての集荷対策を強化してまいります 釜山港等でのトランシップを助長するインセンティブを行っている管理者に対し 港湾局長から個別要請を行っているところ 要請に対応した港湾管理者等 : 下関港 : 釜山港でトランシップされる貨物を除外 (2014.1~) 広島 福山港 : 釜山港でトランシップされる貨物を除外 (2014.4~) 徳島小松島港 : 釜山港でトランシップされる貨物を除外 (2014.4~) 八戸港 : 京浜港を経由する貨物に対し 助成金を加算 (2014.6~) 11

国際コンテナ戦略港湾政策の推進による内航船社の動き ( 井本商運の例 ) 国際フィーダー航路の強化を図る国際コンテナ戦略港湾政策の推進により 内航船社における大型内航コンテナ船の新造などの新規投資 事業を誘発 井本商運においては 国内初の大型内航コンテナ船 さがみ の投入 ( 平成 25 年 11 月 ) を皮切りに 新造船に約 134 億円を投資 ( 国内船主からの傭船を含む ) 国内最大内航コンテナ船 (540TEU 型 ) なとり の投入 ( 約 25 億円 / 隻 平成 27 年 12 月 ~ 旭洋造船 ( 下関市 ) ) 大型内航コンテナ船 (400TEU 型 ) さがみ の投入 ( 約 15 億円 / 隻 平成 25 年 11 月 ~ 小池造船海運 ( 広島県 ) ) 京浜港 ~ 阪神港 ~ 門司 博多港航路に就航 内航コンテナ船で初の定曜日ウィークリーサービスを実施 苫小牧港 同型船を 平成 28 年度に 1 隻 ( 山中造船 ( 愛媛県 )) 平成 30 年度に 1 隻 ( 小池造船海運 ) 新造予定 京浜港 ~ 北海道 東北航路 400TEU 型 さがみ 投入 小計約 45 億円 京浜港 ~ 阪神港 ~ 九州航路 540TEU 型 なとり 投入 博多港 阪神港 京浜港 : 内航コンテナ船の造船所 その他通常船を 平成 28 年度までに 7 隻新造予定 総トン数 749t( 約 240TEU 級 ):4 隻 ( 約 10 億円 / 隻 ) ( 小池造船海運 ) 総トン数 499t( 約 140TEU 級 ) :3 隻 ( 約 8 億円 / 隻 ) ( 小池造船海運 山中造船 ) 小計約 44 億円 12

国際コンテナ戦略港湾政策の推進による地方港への波及効果 ( 八戸港の例 ) 国際コンテナ戦略港湾と地方港とを結ぶ国際フィーダー航路網の強化を図るフィーダーモデル事業により 京浜港と八戸港との間に新規国際フィーダー航路を開設 また 八戸港国際物流拠点化推進協議会が港湾管理者 ( 青森県 ) の支援により 八戸港を新たに利用する荷主への補助にあたって 京浜港経由の場合に補助を上乗せ これらにより 八戸港においては 内航航路での取扱貨物量が大幅に増加し 平成 27 年 (2015 年 ) のコンテナ取扱貨物量が過去最高を更新するなど 地方港においても戦略港湾政策の効果が波及 フィーダーモデル事業の概要 左記国際フィーダー航路の開設に伴い新造された国内最大級の大型内航コンテナ船 八戸港 国が実施したフィダーモデル事業により 京浜港 ~ 八戸港等に寄港する国際フィーダー航路が開設 国際フィーダー航路 八戸港の補助内容 八戸港を利用してコンテナ貨物の輸出入を行う新規荷主に対し 2 万円 /TEU を補助 ( 京浜港を経由する場合には 3 万円 /TEU を加算 ) 京浜港 平成 27 年の八戸港におけるコンテナ取扱量が前年比 20.6% 増の 58,065TEU となり 3 年連で過去最高を更新 13

国際フィーダー航路充実による災害時における貢献 熊本地震の被災地において 幹線道路の混雑等により 生活物資の安定供給 被災地域の企業等の安定的な物流ルート確保が求められている中 井本商運 ( 株 ) が八代港を拠点に 九州の南北を結ぶ 海上代替航路 を 4 月 23 日に臨時開設し 多様な物流ルート確保による生活物資の安定輸送や産業活動の復旧を支援 被災地域 博多港間には コンテナ航路は存在していなかったが 国際コンテナ戦略港湾政策による国際フィーダー航路充実が八代港 博多港間の臨時航路の迅速な開設に結びつき 災害時における貢献を果たした 八代港発着の内航コンテナ航路既存航路 : 薩摩川内港 - 八代港 - 北九州港 - 神戸港 ( 不定期 ) 海上バイパス航路 : 八代港 - 博多港 南新丸 積載可能コンテナ数 :72TEU 今回開設された 海上バイパス航路 八代港 - 博多港 博多港 北九州港 阪神港 京浜港方面へ 植木 IC 通行止め 九州自動車道植木 IC~ 八代 IC (4 月 21 日時点 ) 投入された内航コンテナ船 既存航路薩摩川内港 - 八代港 - 北九州港 - 神戸港 ( 不定期 ) 八代 IC 八代港 薩摩川内港 熊本県の主要業種 事業所数 2,173 事業所 従業者数 92,162 人 製造品出荷額 23,850 億円 熊本県の主要業種製造品出荷額等は 九州経済 2016 より国土交通省港湾局作成 初便の荷役実施状況 ( 平成 28 年 4 月 23 日 ( 土 ) 八代港 ) 14

国際コンテナ戦略港湾における農林水産物 食品の集貨促進に向けた取組 略港湾での取り組み政府全体で 新輸出大国 の実現に向けて 2020 年までの農林水産物 食品の輸出額 1 兆円前倒し達成 を目標に各種取り組みを進めているなか 国際コンテナ戦略港湾においても 阪神港において農林水産物 食品 の集貨支援制度を新設 戦府全体の取り組み- 物流効率化 高度化を含めた技術 新商品開発等の促進等政 日本再興戦略 改訂 2015 ( 平成 27 年 6 月 30 日閣議決定 )( 抄 ) テーマ 4-1: 世界に冠たる高品質な農林水産物 食品を生み出す豊かな農山漁村社会 <<KPI>>2020 年に農林水産物 食品の輸出額を1 兆円 ( 現状 (2012 年 ) 約 4,500 億円 ) とする - ジャパン ブランドの推進 - 輸出の環境整備等 総合的な TPP 関連政策大綱 ( 平成 27 年 11 月 25 日 TPP 総合対策本部決定 )( 抄 ) Ⅱ TPP 関連政策の目標 1 TPP の活用促進 (2) 新たな市場開拓 グローバル バリューチェーン構築支援 3 農林水産物 食品輸出の戦略的推進 ( 目標 ) 平成 32 年の農林水産物 食品の輸出額 1 兆円目標の前倒し達成を目指す - 高品質な我が国農林水産物の一層の輸出拡大 農業の 6 次産業化の推進 国際コンテナ戦略港湾への 集貨 国際コンテナ戦略港湾 ( 阪神港 京浜港 ) への集貨を図るため 港湾運営会社が実施する集貨事業の経費の一部を国が支援する 国際戦略港湾競争力強化対策事業 を実施中 阪神港における農林水産物 食品の集貨支援阪神港において 平成 28 年度より リーファーコンテナ等を利用して国内から阪神港へ農林水産物 食品等を集貨する支援メニューを新規創設 海事プレス平成 28 年 4 月 5 日 ( 火 )11 面 15

国際コンテナ戦略港湾積替機能強化実証事業の取り組み 国際コンテナ戦略港湾に貨物を集貨し その貨物を低コストかつスピーディに外航船に積み替えることが不可欠であるため 外内貿コンテナの円滑な積替を行ううえで 支障となっている内航船の沖待ちや複数バース寄りの解消 複数事業者による荷役作業の協力体制構築のための検証を行うとともに 一体的運営のための情報共有に関する調査検討を実施 実証事業のイメージ 内航船は複数バース寄りが必要 現状 実証事業 外航船優先のため内航船は沖待ち 実証事業の実施箇所 < 京浜港 > 内航船の複数バース寄り解消 一括で荷役 荷役作業の協力体制 < 阪神港 > 内航船の沖待ち解消 内航船優先バースへの入港 横持ち輸送 実証事業の内容 内航船優先バースを確保 外貿バースへの効率的な積替輸送を行う経費 ( 横持ちの経費等 ) を支出 荷役作業の協力体制構築のための検証 一体的運営のための情報共有に関する調査検討 優先バース MC1 /2 HD 4 BC HD 5 HA7 HA5 横持ちが想定されるターミナル コンテナバース 海コントレーラによる横持ち 本事業において 横浜港 神戸港で 優先バースの確保や当該優先バースとその他バースとの間での荷役作業の協力体制を試験的に構築した この結果 例えば 平成 27 年 3 月において 内航船の1 航海当りの沖待ち時間が約 59% 減少 (110 分 45 分 ) し 内航船の運航コストが約 47% 減少するなどの効果が認められた (A 社の場合 ) 16

現状における課題 インフラ面 40ft クラスの海上コンテナの取扱いが可能な鉄道貨物駅が僅かしかない 西日本などの一部の鉄道輸送区間では 40ft 背高コンテナが輸送不可能 輸出入コンテナ貨物の鉄道輸送の促進 日本国内の港湾において輸出入される国際海上コンテナ貨物の国内輸送では 9 割以上がトレーラー輸送となっている 更なる物流効率化 CO2 削減のためにはこれら国際海上コンテナ貨物のモーダルシフトを促進する必要がある このため 平成 26 年度に関係者の検討会で取りまとめた報告書に基づき 背高海上コンテナに対応した低床貨車の開発や オンドックレールの導入に向けた検討を行うこととしている 方策の方向性 40ft 背高コンテナに対応する低床貨車の導入 荷主 物流事業者から指摘された課題 懸念事項 鉄道輸送のサービス メリットを理解していない コスト競争力の確保 ( 両端のショートドレージのコスト含む ) 出荷量の急な増減に対応できない リードタイム ( 所要時間 ) が適さない 輸送障害に弱く輸送の確実性に不安がある ( 全国の物流事業者 ( 一般社団法人国際フレイトフォワーダーズ協会会員 ) を対象に調査を実施 457 社に配布し回収数は 98 社 ( 回収率 21.4%)) 港湾に隣接する鉄道貨物駅におけるショートドレージの効率化 作業の効率化の促進 渋滞を回避する最適な入場経路の確保 コンテナターミナルにおける事前予約の導入 共同シャーシプール導入による待ち時間の解消 オンドックレールの導入検討 内陸の鉄道貨物駅を活用した輸出入コンテナのラウンドユース 輸出入事業者への鉄道輸送に関するサービス メリットの周知と営業活動の強化 災害時の輸送確実性向上に向けた荷主の声を踏まえた施策の導入 多岐に渡る課題を解決するには 鉄道貨物事業者や利用運送事業者をはじめ 関係各者の協力 連携が不可欠 17

創貨 の取組 18

施設位置 神戸港ポートアイランド地区 阪神港 ( 神戸港 ) における創貨に向けた取組 十分な保管スペースや流通加工機能を有した高能率な物流施設を新設することにより 工場からの輸出用生産品の受入が増加し 神戸港において創貨効果が見込まれる 加えて 老朽化した物流施設 ( 上屋及び倉庫 ) が除却されることにより 大規模地震時の施設の倒壊による物流の寸断等の被害が回避される また 物流施設を高床式にすることで 高潮 津波発生時の浸水被害を防ぐことができる 港湾機能高度化施設整備事業 ( 物流拠点再編 高度化支援施設 補助率 1/3) により物流施設を新設 最新の物流施設の導入に次世代物流システム構築支援事業 ( 経済産業省補助率 1/2 以内 ) による補助 支援内容 物流施設の共用部及び共同施設の整備に対する支援 その他 物流施設の整備に次世代物流システム構築支援事業 ( 経済産業省 ) による補助あり 新規施設整備箇所 ポートアイランド 事業期間 平成 27 年 6 月 ~ 平成 28 年 3 月 ポートアイランド第 2 期 事業主体 代表事業者 :( 株 ) 上組 共同事業者 : メーカー 施設概要 施設イメージ 敷地面積 : 約 91,000 m2 延床面積 : 約 19,000 m2 東側 西側 施設名数量物流施設 ( 貨物用エレヘ ータ 垂直搬送機 スローフ 等 ) 1 棟 北側 立面図 西側 立面図 共同施設 ( 緑地 外構 道路 共用通行部分等 ) 1 式 19

阪神港 ( 神戸港 ) における創貨に向けた取組 流通加工等の一連の作業を行うことができる保管施設が埠頭の近傍に新設されることにより 工場からの輸出用生産品等の受入が増加し 神戸港において創貨効果が見込まれる 特定用途港湾施設整備事業 ( 特定用途港湾施設 ( 保管施設 ) 無利子貸付 ) により保管施設を新設 施設位置 神戸港六甲アイランド地区 施設イメージ 北側 南側 新規施設整備箇所 事業規模 全体事業費 :1,039 百万円 うち無利子貸付金 : 600 百万円 事業期間 平成 28 年 3 月 ~ 平成 28 年 10 月 事業主体 事業者 : 川西倉庫 ( 株 ) 施設概要 延床面積 : 約 8,200 m2 保管施設 ( 流通加工機能 : 検品 仕分け 梱包 ) ( 国 :300 百万円 神戸市 :300 万円 ) 施設名数量 1 棟 西側 立面図 北側 立面図 20

京浜港 ( 横浜港 ) における創貨に向けた取組 横浜港の創貨機能を大幅に向上させるため 山下ふ頭再開発に伴い 既存の老朽化倉庫を新山下地区 本牧ふ頭 南本牧ふ頭へ移転し 流通加工機能を有した倉庫に建て替える 老朽化した物流施設 流通加工機能を有する物流施設 移転時期 平成 28 年度 ~ 横浜港 山下ふ頭再開発と併せて老朽化した倉庫を移転し 流通加工機能を有した倉庫に建て替える 山下ふ頭 山下ふ頭 新山下地区 本牧ふ頭 南本牧ふ頭 21

現状と課題生産地 消費地生生産産地内航 / 鉄道地輸出拠点船舶農林水産品の輸出拡大に向けた物流面での取組の方向海 モノの流れ 日航空機 ( 空港や港湾等 ) 航空機 集約拠点 海外拠点 トラック 消費消費地 取組の方向 1. 輸出拠点の機能向上 1) 輸出拠点の機能充実が必要冷蔵倉庫等の保管容量 利便性の向上必要 ( 施設点在 リーファー電源不足 空港内外の接続等 ) 環境改善本国3 成田空港での冷蔵倉庫増床 利用促進割引内措置の検討 2) 生産者が個別に出荷するなど 4 成田空港の貨物上屋の機能向上 動線改良 規模の経済 が機能していない 2. 荷物の集約 大口化等による適正な物流コストの実現 1 改正物流総合効率化法 の仕組等を活用し イ : 共同輸送の促進ロ : 大量輸送機関 ( 鉄道 船舶 ) の利用促進 2 国内空港の着陸料減免措置継続内3) 航空 物量が少なく貨物単位 3 那覇空港の国際物流ハブ化に向けたかあたりの輸送コストが高い取組の推進ら外4 鮮度保持輸送技術*1 の普及促進により へトラック 4) 船舶 輸送時間が長く 品質上の制約大量かつ低コストの海上輸送の実現 *1 船で1 週間輸送しても飛行機同様に鮮度保持できる技術等 3. 鮮度を保持してスムーズに 5) 国ごとに物流への規制があり スムーズな物流や日本企業進出に支障届けるコールドチェーン 1 事業環境改善に向けた政策当局間協議外へ6) ASEAN 地域等で物流の質が低い 2 我が国クール宅配システムの国際標準化 a: 温度管理技術が不十分 3 官民ファンド JOIN*2 の活用の促進地b: コールドチェーンインフラが未成熟 *2 海外交通 都市開発事業支援機構 1 冷蔵倉庫の整備促進 機能充実 ( 倉庫税制措置継続等も活用 ) 2 港湾の冷蔵 ( リーファー ) コンテナの輸出 22

物流の高品質化による生鮮品の輸出拡大 野菜 果物等の生鮮品の輸出は 輸入規制が比較的少ない香港や台湾に多いが 通常の冷蔵コンテナでの輸送が可能なりんご ながいも等の輸出額が大きいのが現状である 現在 航空輸送による輸出が中心の鮮魚 いちご ぶどう もも等の劣化の早い生鮮品の輸出を拡大するために 大量かつ低コストの輸送が可能な 海上コンテナ輸送における鮮度保持技術 の向上に取り組んでいるところである 鮮度保持技術の例 青果物の呼吸抑制による鮮度保持 コンテナ内の窒素濃度を高めることで酸素濃度を低下させ 青果物の呼吸を抑制させることにより鮮度を保持 (CA コンテナ :Controlled Atmosphere) 鮮魚を保冷する 雪状塩水氷 離島や地方産地からの鮮魚輸送において鮮魚を保冷するとともに 鮮度を維持する 雪状塩水氷 ( 塩水をシャーベット状に凍らせた氷 ) 高電圧の通電による鮮度保持 コンテナ内に高電圧を通し 殺菌効果のあるオゾンを発生させるとともに 電場による微弱振動で凍結させずに -2 まで冷却することにより 鮮度を保持 製氷機 ( イメージ ) エチレンガスの分解 除去による鮮度保持 青果物から発生するエチレンガス ( 青果物の成熟 老化を促進させる ) を分解 除去することにより鮮度を保持 エチレンガス分解 除去装置 設置場所 効果 従来の冷蔵保管 新たな冷蔵保管 現状 日通が平成 28 年秋からサービス開始予定 23

競争力強化 の取組 24

大水深コンテナバースの整備見通しと国際比較 日本再興戦略 改訂 2015( 平成 27 年 6 月 30 日閣議決定 ) 中短期工程表 立地競争力の更なる強化 3 空港 港湾など産業インフラの整備 2013 年度 2014 年度 2015 年度 2016 年度 2017 年度 2018 年度 ~ 国際コンテナ戦略港湾における大水深コンテナターミナルの整備 (2016 年度までに 12 バース ) 大水深コンテナターミナルの国際比較 国名 港湾名 水深 16m 以上の岸壁整備中 東京 0バース 2バース 1 日本 横浜 6バース 1バース大阪 0バース 1バース 2 神戸 0バース 6バース 3 韓国 釜山 21バース光陽 7バース 中国 上海 16バース シンガポール シンガポール 23バース 4 オランダ ロッテルダム 5,370m 5 ドイツ ハンブルク 4バースブレーマーハーフェン 15バース 4 フランス ルアーブル 6バース イギリス フェリクストゥ 2バース アメリカ ロサンゼルス 13バース 4 ロングビーチ 4バース 1: うち 1 バースを 2016 年度までに整備予定 2: 航路水深 14m で暫定供用中 整備完了は 2017 年度以降を予定 3: うち 4 バースは岸壁水深 15m で暫定供用中 これを含み 2016 年度までに 5 バースを整備予定 4: 最大水深は 16m だが 16m 未満のバースが含まれている可能性がある 5: バース数が不明なため バース延長を記載している 出典 : 各港 HP 港湾管理者ヒアリング等に基づく国土交通省港湾局調べ ( 日本は 2016 年 4 月時点 海外各港は 2013 年 4 月時点 ) 25

大水深コンテナターミナルの機能強化による 競争力強化 横浜港南本牧ふ頭地区において 世界最大級のコンテナ船 (18,000TEU 積み ) にも対応できる国内唯一の大水深 高規格コンテナターミナル ( 水深 -18m) を整備し 平成 27 年 4 月 1 日に暫定供用開始 事業概要 整備施設 : 岸壁延長 400m( 水深 18m) 耐震 荷さばき地 耐震 護岸 荷役機械 (4 基 (24 列対応 )) 免震 ターミナル整備整備期間 : 平成 19~29 年度総事業費 :924 億円 平成 27 年 4 月暫定供用 ( 借受者 : 三菱倉庫 ) 荷さばき地 ( ヤード ) を国が直轄事業で整備 岸壁と一体で国が直接港湾運営会社に貸付け MC2 ( 供用中 ) MC4 ( 整備中 ) MC1 ( 供用中 ) MC3 (H27.4 供用開始 ) 横浜港南本牧ふ頭 ( 平成 27 年 2 月撮影 ) MC3 ターミナルに入港する大型コンテナ船 MC3 ターミナルにおける大型コンテナ船の荷役の様子 26

阪神港 京浜港における特定港湾運営会社の設立 阪神港においては平成 26 年 12 月に 京浜港においては平成 28 年 3 月にそれぞれ国が港湾運営会社に出資を行い 国 港湾管理者 民間のオールジャパンで運営する体制を構築 阪神国際港湾株式会社 の概要 横浜川崎国際港湾株式会社 の概要 設立日平成 26 年 10 月 1 日 ( 特例港湾運営会社である大阪港埠頭 と神戸港埠頭 が経営統合 ) 指定日平成 26 年 11 月 28 日 ( 港湾法に基づく港湾運営会社の指定 ) 国出資日平成 26 年 12 月 26 日 代表者代表取締役会長犬伏泰夫 ( 元神戸港埠頭 ( 株 ) 代表取締役社長 ) 代表取締役社長川端芳文 ( 元大阪港埠頭 ( 株 ) 代表取締役社長 ) 所在地兵庫県神戸市中央区御幸通 8 丁目 1 番 6 号神戸国際会館 20 階 社員数 87 名 出資比率国 (34%) 神戸市(31%) 大阪市(31%) 民間企業(4%) ( 合計 14.6 億円 ) 設立日平成 28 年 1 月 12 日 ( 特例港湾運営会社である横浜港埠頭 が新設分割により設立 ) 指定日平成 28 年 3 月 4 日 ( 港湾法に基づく港湾運営会社の指定 ) 国出資日平成 28 年 3 月 25 日 代表者代表取締役社長諸岡正道 ( 元 NYKハ ルク フ ロシ ェクト貨物輸送 ( 株 ) 代表取締役社長 ) 所在地神奈川県横浜市西区みなとみらい2 丁目 3 番 1 号クイーンズタワー A 棟 14 階 社員数 28 名 出資比率国 (50%) 横浜市(45%) 川崎市(4.5%) 民間企業(0.5%) ( 合計 10 億円 ) 民間企業 0.6 億円 (4%) 民間企業 0.05 億円 (0.5%) 大阪市 4.5 億円 (31%) 神戸市 4.5 億円 (31%) 国 5 億円 (34%) 阪神国際港湾株式会社のシンボルマーク 川崎市 0.45 億円 (4.5%) 横浜市 4.5 億円 (45.0%) 国 5 億円 (50.0%) 横浜川崎国際港湾株式会社のシンボルマーク 出資総額 14.6 億円 出資総額 10 億円 27

阪神港におけるターミナル料金低減 ( 関連記事 ) 阪神国際港湾株式会社の川端社長によると 神戸 大阪両港で段階的にターミナル料低減に努めてきた結果 2014 年 10 月に 2002 年当時に比べターミナル料の 50% 減額を実現 日本海事新聞平成 26 年 10 月 17 日 ( 金 ) 1 面 28

国出資による港湾運営会社の信用力向上 ( 関連記事 ) 阪神国際港湾株式会社への国出資の効果について 川端社長は 財務体質が強化されたとともに 金融機関からの信用度が高まった と言及 海事プレス平成 27 年 10 月 9 日 ( 金 ) 10 面 ( 略 ) ( 略 ) 29

阪神港における渋滞対策事業の実施による 競争力強化 阪神港における渋滞対策の実施による 競争力強化 阪神港において発生しているコンテナターミナルのゲート前渋滞を解消し 利便性向上 輸送コスト低減を通じた競争力強化を図るため 混雑時間帯に利用する海コントレーラーを 非混雑時間帯である早朝及び昼休みに誘導処理する渋滞対策事業 を実施 本事業により ゲート前渋滞長を大幅に削減 阪神国際港湾 ( 株 ) への国補助事業 ( 国際戦略港湾競争力強化対策事業 ) を活用し 早朝及び昼休み時間帯に IN ゲート処理を行う事業 実施期間 ゲートオープン拡大時間 < 神戸港 > 平成 26 年 12 月 22 日 ~ 平成 27 年 2 月 28 日早朝 (7:30~8:30)< 土日祝日は除く > 昼休み (11:30~13:00)< 土日祝日は除く > < 大阪港 > 平成 26 年 12 月 22 日 ~ 平成 27 年 1 月 31 日早朝 (7:30~8:30)< 日祝日は除く> 昼休み (11:30~13:00)< 土日祝日は除く> 平成 27 年 4 月 28 日 ~ 平成 27 年 5 月 22 日 早朝 (8:00~8:30)< 土日祝日は除く> 昼休み (11:30~13:00)< 土日祝日は除く> 平成 27 年 9 月 24 日 ~ 平成 27 年 10 月 24 日早朝 (8:00~8:30)< 日祝日は除く> 昼休み (11:30~13:00)< 土日祝日は除く> 平成 27 年 12 月 24 日 ~ 平成 28 年 1 月 22 日早朝 (8:00~8:30)< 日祝日は除く> 昼休み (11:30~13:00)< 土日祝日は除く> 神戸港 RC2 六甲アイランド 大阪港 夢洲 C10 : 事業実施ターミナル ポートアイランド PC13 PC18 PC14 RC4 RC5 RC6 RC7 C12 C11 北埠頭 KF C8 C9 中埠頭 コスモスクエアポートタウン C4 C3 C2 事業実施前の阪神港 ( 大阪港夢洲地区 ) における渋滞状況 ( 平成 26 年 1 月 ) 事業効果 ゲート前渋滞長を 26 年度早朝 : 最大延べ 3.9km( 平均延べ 1.2km) 昼休み : 最大延べ 10.1km( 平均延べ 4.3km) 27 年度早朝 : 最大延べ 5.7km( 平均延べ 2.4km) 昼休み : 最大延べ 7.0km( 平均延べ 3.3km) 削減の効果を発揮 PC16 PC17 渋滞による外部不経済を解消し 国際コンテナ戦略港湾 ( 阪神港 ) の国際競争力を強化 30

コンテナ物流情報サービス (Colins) の NACCS への移管について コンテナ物流情報サービス (Colins) は コンテナ物流業務の効率化を図るため 海貨事業者や陸運事業者等の民間事業者間でコンテナ物流情報を共有することを目的に構築したシステムで 国土交通省港湾局がシステム開発及び運営を実施 ( 平成 22 年 4 月からサービス開始 ) 総合物流施策大綱 (2013-2017) ( 平成 25 年 6 月 25 日閣議決定 ) において NACCS への Colins の反映が盛り込まれており 貿易にかかる様々な官民手続 民々手続を担う NACCS の次期システム更改 ( 平成 29 年 10 月供用 ) に合わせて Colins 機能を移管し 効率的で利便性の高い総合的物流情報プラットフォームの導入を図る 総合物流施策大綱 (2013-2017) ( 抜粋 ) NACCS へのコンテナ物流情報サービス (Colins) 機能の反映や これらが有する貨物情報の充実 活用促進を図り NACCS を国際物流情報基盤の中核システムに育成する 現状 NACCS 官民手続の電子化 ( シングルウィンドウ ) 1 船舶の入出港等の手続き ( 港湾管理者 港長 税関等 ) 2 貨物の輸出入手続き ( 税関 食品検疫 動物検疫等 ) 民々間における輸出入手続の電子化 3 コンテナ搬出入手続 4 貨物取引書類情報通知 NACCS 移管後 次期 NACCS 官民手続 ( シングルウィンドウ ) 民々間の輸出入手続 コンテナ物流情報 利用者 利用者 Colins コンテナ物流情報 1 船舶の離着岸情報 2 コンテナ搬出可否情報 3 ゲートオープン時間情報等 NACCS Colinsの一元化により 見込まれる利点 [ 提供者側 ] 取扱データ 通信機器 ヘルプデスク機能の共通化 システム運営の効率化 [ 利用者側 ] プラットフォーム機能の充実 ログインID 共通化 利用者の利便性向上 31

物流情報の共有化のイメージ NEAL-NET によるコンテナ物流情報の可視化 日中韓の 3 カ国は 荷主や物流事業者が各国の主要港におけるコンテナ物流情報をタイムリーかつ効率的に把握できるようにするため 平成 22 年にコンテナ物流情報の共有を行う 北東アジア物流情報サービスネットワーク (NEAL-NET) の構築に合意し 平成 26 年 8 月よりサービスを開始 NEAL-NET のサービス開始により 日本 中国 韓国の 3 カ国間において 1 コンテナ船の到着 出発時刻 2 コンテナの船積み 船卸し時刻 3 コンテナのゲートイン ゲートアウト時刻に関する情報の取得が可能となった NEAL-NET: Northeast Asia Logistics Information Service Network の略称 Colins により情報共有化が進んでいた部分 : NEAL-NET によるコンテナ物流情報提供サービスにより 我が国で新たに共有化が可能となった部分 : コンテナ コンテナ船 コンテナ 状態 : ゲートイン時間 :x 月 x 日 xx:xx 状態 : 船積み時間 :x 月 x 日 xx:xx 状態 : 離岸 / 着岸時間 :x 月 x 日 xx:xx 状態 : 船卸し時間 :x 月 x 日 xx:xx 状態 : ゲートアウト時間 :x 月 x 日 xx:xx 工場 倉庫 販売店 日本の港湾 中国 韓国の港湾 NEAL-NET のイメージ NEAL-NET 対象港湾 Colins コンテナ物流情報システム LOG-INK コンテナ物流情報システム SP-IDC コンテナ物流情報システム (2016 年 3 月末現在 ) 32

荷役システム高度化実証事業 コンテナ舶の更なる大型化 (1 寄港あたりの積卸量増加 ) が進展する中 荷役能力を向上させつつ将来の労働者人口減少や高齢化への対応を図るため 荷役機械 ( 以下 RTG ( ) ) の遠隔操作化の導入に係る実証事業を平成 28 年度以降 3 年間実施し ターミナルの生産性向上を図る RTG Rubber Tired Gantry craneの略で タイヤ式門型クレーンのこと 荷役システム高度化の必要性 オペレーター 有人 RTG による荷役作業 有人 RTG コンテナ船の更なる大型化 将来の労働力人口の減少 国際コンテナ戦略港湾の効率化が必要 コンテナヤードにてコンテナ荷役の荷上げ 荷下ろし 横浜港南本牧ふ頭地区 オペレーター 無人 RTG による荷役作業イメージ ( 遠隔操作化導入後 ) 無人 RTG RTG 荷役機械の遠隔操作化導入によるコンテナターミナルの生産性向上 管理棟から RTG を遠隔操作 世界でまだ例のない既存コンテナターミナルへの RTG の遠隔操作化等の導入促進 荷役能力向上等によるターミナルの生産性向上を図り 我が国港湾の国際競争力を強化 33

情報技術を活用した海上コンテナ物流の高度化実証事業 コンテナ船の更なる大型化の進展によるコンテナターミナル周辺の渋滞悪化が懸念されるなか 近年の情報技術の進展により高精度で把握可能となった車両位置情報を活用して ゲート処理及びヤード内荷役作業を効率化することにより コンテナターミナルにおけるコンテナ搬出入処理能力の向上を目指している 平成 28 年度より 3 カ年の実証事業の実施を予定している コンテナ搬出入処理能力向上の必要性 コンテナターミナル周辺における渋滞の発生 効果 1: ゲート処理の効率化 〇搬出入票の提示等を省略することで ゲート処理時間を短縮 車両判別装置 コンテナ船の更なる大型化 紙の搬出入票による受付 情報技術を活用した自動受付 渋滞悪化 国際コンテナ戦略港湾の効率化が必要 効果 2: ヤード内荷役作業の効率化 〇車両到着予測情報に基づいた手戻りの少ない効率的な荷役とすることで コンテナ搬出入に係る荷役時間を短縮 効果 3: 内陸部コンテナ位置情報の可視化 車両到着予測に基づく蔵置計画 情報技術の活用によるコンテナ搬出入処理能力向上 内陸部コンテナ位置情報の可視化を可能と することで 在庫管理 生産体制の最適化を図り 製造業等における生産性向上を図る コンテナターミナル 車両到着予測情報 情報技術の活用により 効率的なコンテナ搬出入を実現し コンテナターミナルの生産性向上 我が国港湾の国際競争力を強化 34

その他関連施策 35

オールジャパンで取り組む 物流生産性革命 の推進 国土交通省においては 本年を 生産性革命元年 として 省を挙げて生産性革命に取り組むこととしており 物流分野では 物流生産性革命 を推進 物流生産性革命 の必要性 近年の我が国の物流は トラック積載率が 41% に低下するなど様々な非効率が発生 生産性を向上させ 将来の労働力不足を克服し 経済成長に貢献していくことが必要 そのため 1 荷主協調のトラック業務改革 自動隊列走行の早期実現など 成長加速物流 2 受け取りやすい宅配便など 暮らし向上物流 を推進 物流事業の労働生産性を 2 割程度向上させることを目指す オールジャパンの物流力を結集し 物流を大幅に効率化 高度化する 物流生産性革命 を断行 (1) 移動時間 待ち時間のムダ スペースのムダ等の様々なムダを大幅に効率化し 生産性を向上 我が国産業と経済の成長を加速化 ( 成長加速物流 ) (2) 連携と先進技術で 利便性も生産性も向上 国民の暮らしを便利に ( 暮らし向上物流 ) 数値目標 物流事業 ( トラック 内航海運 貨物鉄道事業の合計 ) の就業者 1 人 1 時間当たりの付加価値額 を将来的に全産業平均並みに引き上げることを目指して 2020 年度までに2 割程度向上させる 人件費 経常利益 租税公課 支払利息 施設使用料の合計 1 トラック物流の刷新 2 コンテナ輸送の刷新 3 港湾の刷新 ~ 産業支援機能強化 ~ 4 海運の刷新 36

横浜港強制水先の緩和 横浜港における強制水先の緩和 横浜川崎区の横浜港部分の強制水先について 水先法 施行令の一部改正により 平成 27 年 8 月 1 日から強制水 強制水先の対象船舶の範囲の水域 :1 万総トン以上の水域 :1 万総トン以上に緩和 ( 平成 27 年 8 月 ) の水域 :3 千総トン以上 先の対象船舶 ( 危険物積載船を除く ) を総トン数 3 千ト ン以上から総トン数 1 万トン以上に緩和 強制水先緩和により期待される効果 強制水先対象船舶が緩和されることにより 緩和対象となる船型の船舶が多い中国航路などのコンテナ船は 入出港経費が削減され 横浜港に入出港する船舶の増加が期待される 横浜川崎区 横浜港部分 大井埠頭へ 東京湾区 安全確保の取組 強制水先緩和にあたり 安全確保を目的に以下の取組 を実施 大黒埠頭へ 本牧埠頭へ 港湾施設における防衝材の設置 強制水先緩和に伴う安全対策を反映させた 横浜港入出港手引き のとりまとめ 等 南本牧埠頭へ 37

東京湾内における一元的な海上交通管制の構築 大規模災害発生時においては 船舶への警報等の伝達 避難海域等の情報提供を迅速確実に実施し 平時においては 船舶の運航効率の向上を図るため 東京湾における海上交通センターと 4 つの港内交通管制室を統合のうえ これら業務を一元的に実施するため 平成 29 年度中の運用開始を目指し施設整備 制度改正等による体制構築を進めている 大規模災害発生時において 海難発生の極小化 海上輸送機能の確保及びサプライチェーンの寸断の防止を図る 海上交通管制の一元化のイメージ 災害発生時の海上交通機能の維持 ダメージの最小化 平時において 船舶の管制信号待ちや渋滞を緩和し物流の一層の効率化を図る 施設整備例 管制に必要な船舶動静等の情報を一元的に管理するためのシステムを開発 整備 次世代管制支援業務システム 国際競争力の向上を実現 # 4 5 信号施設 高性能な監視カメラ 高性能な監視カメラの整備 ~ ~ 川崎海上保安署港内交通管制室 横浜海上保安部港内交通管制室 新海上交通センター ( 横浜第二合同庁舎 ) 東京海上保安部港内交通管制室 統合 避難に関する情報提供 # 4 5 港内から湾外まで一体的な情報提供 横浜港 観音埼 東京港 川崎港 沈没船海域の明示 油流出海域の明示 避難経路の明示 東京湾海上交通センターと 4 つの港内交通管制室を一つに統合し 東京湾内の船舶の一元的な動静監視及び航行管制を実現 千葉港 千葉海上保安部港内交通管制室 東京湾海上交通センター ( 観音埼 ) ( 凡例 ) AIS 仮想航路標識 避難海域 38