Taro-01-3 事例発表まとめ(甲南高・野間口先生)1222

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第 2 学年 理科学習指導案 平成 29 年 1 月 1 7 日 ( 火 ) 場所理科室 1 単元名電流とその利用 イ電流と磁界 ( イ ) 磁界中の電流が受ける力 2 単元について ( 1 ) 生徒観略 ( 2 ) 単元観生徒は 小学校第 3 学年で 磁石の性質 第 4 学年で 電気の働き 第 5

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講座授業事例集

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

ICTを軸にした小中連携

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

彩の国埼玉県 埼玉県のマスコット コバトン 科学的な見方や考え方を養う理科の授業 小学校理科の観察 実験で大切なことは? 県立総合教育センターでの 学校間の接続に関する調査研究 の意識調査では 埼玉県内の児童生徒の多くは 理科が好きな理由として 観察 実験などの活動があること を一番にあげています

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

Microsoft Word - 全国調査分析(H30算数)

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

第 6 学年 1 組理科学習指導案単元名 : 瀬野川の生き物のつながり 生き物のくらしと環境 男子 18 名女子 21 名計 39 名 単元について 指導者澄川和生 単元観本単元は, 小学校学習指導要領解説理科編第 6 学年 内容 B(3) の 動物や植物の生活を観察したり, 資料を活用したりして調

5 単元の評価規準と学習活動における具体の評価規準 単元の評価規準 学習活動における具体の評価規準 ア関心 意欲 態度イ読む能力ウ知識 理解 本文の読解を通じて 科学 について改めて問い直し 新たな視点で考えようとすることができる 学習指導要領 国語総合 3- (6)- ウ -( オ ) 1 科学

けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

○数学科 2年 連立方程式

基礎を育てることを主なねらいとしている 現在 地方自治体を取り巻く状況は 少子高齢化 情報化 グローバル化 経済の変動などによ り急速に変化している また 地方分権を推進する法律がつくられ 各地方自治体は 財政の健全 化や組織の改編 市町村合併等の新しい枠組みづくりに取り組んでいる さらに 子育て支

H30全国HP

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5 主体的 対話的で深い学びの視点 (1) 主体的な学びとしての視点主体的な学びとして 本単元ではプレゼンテーションを作成する段階で 聞き手の関心を最大限ひきつけることができるようなテーマの設定を生徒たち自身に行わせたい このことにより 教師から与えられたテーマではなく 自分たち自身もより興味 関心

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学年第 3 学年 2 単元名 ( 科目 ) いろいろな関数の導関数 ( 数学 Ⅲ) 3 単元の目標 三角関数 対数関数 指数関数の導関数を求めることができる 第 次導関数の意味を理解し 求めることができる 放物線 楕円 双曲線などの曲線の方程式を微分することができる 4 単元の学習計画 三角関数 対

第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

生理学 1章 生理学の基礎 1-1. 細胞の主要な構成成分はどれか 1 タンパク質 2 ビタミン 3 無機塩類 4 ATP 第5回 按マ指 (1279) 1-2. 細胞膜の構成成分はどれか 1 無機りん酸 2 リボ核酸 3 りん脂質 4 乳酸 第6回 鍼灸 (1734) E L 1-3. 細胞膜につ

たい 生徒は九州地方のイメージを漠然と 自然が多い 山がある 空気がおいしい というような自然や環境がよいことをあげていた そこで 九州地方の環境と産業の関わりや環境保全への取組 持続可能な社会を目指した活動についてなど 九州の地域的特色を捉えさせることが重要である そのために 環境保全には人々の積

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子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

2、協同的探究学習について

平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

授業では, 課題を解決するための情報を集める前に, どのような方法だと必要な情報を集めることができるのかを考えています 58.8% 41.2% 授業では, 調べたことなどを, 図, グラフ, 表などにまとめています 73.5% 26.5% 授業では, 情報を比べたり ( 比較 ), 仲間分けしたり

(3) 指導観公民的分野は地理的分野と歴史的分野の学びの積み重ねによるところが大きい 用語や概念も高度化し 生徒の感想にも 難しい と感じるものが多くなっている そこで その難しいと感じる公民の用語などは積極的に用語集を活用し 難しい言葉に対する抵抗感を少しでも和らげるよう授業でも活用している また

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

H26関ブロ美術プレ大会学習指導案(完成版)

(3) 指導観本時は 連立方程式の文章題を扱う最初の時間である 方程式の文章題は 個数と代金に関する問題 速さ 時間 道のりに関する問題 割合に関する問題 を扱う これらを解くときには図や表 線分図などを書くことが有効であることを生徒達は昨年度一次方程式の時にも経験している 一元一次方程式を利用する

理科学習指導案

2 単元の評価規準関心 意欲 態度 科学的な思考 表現 観察 実験の技能 知識 理解 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事物 現象に興味 関心を持ち, それを科学的に探究しようとするとともに, 事象を日常生活との関わりで捉えようとする 酸 アルカリ, 中和と塩に関する事象 現象の中に問題を見いだし,

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国語科第 1 学年熊野町立熊野中学校指導者森島登紀子 単元名 根拠を明確にして書こう 本単元で育成する資質 能力 自ら考え判断する力, 読解力 情報収集能力 1 日 時平成 29 年 11 月 16 日 5 校時 2 場 所 1 年 3 組教室 3 学年 学級第 1 学年 3 組 (27 名男子 1

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数学科学習指導案 1 次方程式 ( 中学校第 1 学年 ) 神奈川県立総合教育センター < 中学校 高等学校 > 数学 理科授業づくりガイドブック 平成 22 年 3 月 問題つくりを題材として取り上げ 身近な生活の中にある数量関係を見いだし それを基に文章題を作らせる指導によって 自ら具体的な事象

(2) 本単元に関わる生徒の実態及び指導方針 1 既習の学習内容 水溶液には酸性 中性 アルカリ性のものがあること 金属を変化させる水溶液があること( 小 6) 気体の発生と性質 物質への水への溶解について( 第 1 学年 ) 物質が原子や分子でできていること( 第 2 学年 ) 電流が電子の流れで

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平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

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平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭柚中朗 1 日時平成 30 年 1 月 24 日 ( 水 ) 2 学年第 2 学年 1 組 ( 男子 14 名女子 18 名計 32 名 ) 3 単元名天気とその変化 ~ 大気の動きと日本の天気 ~ 4 単元について (1) 単元観本単元は, 学習指導要領

群教セ G04-03 平 集 理科 - 中 生徒が解決の見通しを持って実験方法を立案する理科授業 モデル図やグラフを使った予想の共有と タブレット端末の活用を通して 特別研修員奈良達也 Ⅰ 研究テーマ設定の理由 平成 29 年 3 月公示の新学習指導要領では 内容のイとして思考 判断

第 3 学年 学級活動学習指導案 平成 18 年 6 月 30 日 ( 金曜日 ) 第 5 時限指導者二階堂聡 1 題 材 夏休みに向けて1 学期の学習を振り返ろう 2 題材について 生徒にとって, 夏休みの過ごし方はそれぞれである 部活動に熱中する生徒, 夏期 講習に参加し, 学力向上に努める生徒

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

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国語科学習指導案様式(案)

解答類型

能を習得したり活用したりすることの必要性について確認する グラフをかく力やグラフを読み取る力を身に付けさせるとともに, 一次関数を学ぶことに対する意欲を高めたい 小単元全体を通して主体的に学ぶ意欲を高め, 自分の考えを説明したいという気持ちにさせた上で, 目的や方法等を明確にした意図のあるペアやグル

2017 年度茨城キリスト教大学入学試験問題 生物基礎 (A 日程 ) ( 解答は解答用紙に記入すること ) Ⅰ ヒトの肝臓とその働きに関する記述である 以下の設問に答えなさい 肝臓は ( ア ) という構造単位が集まってできている器官である 肝臓に入る血管には, 酸素を 運ぶ肝動脈と栄養素を運ぶ

20情報【授業】

7 3. 単元の指導計画 (7 時間扱い ) 時 学習内容 授業のねらい 物質の溶解と水溶液の均一性 コーヒーシュガーが水に溶ける様子を観察し, 色の様子からコーヒーシュガーの拡散と水溶液の均一性を理解する ( 観 実 ) コーヒーシュガーと食塩の溶解 物質の溶解と水溶液の均一性 2 物質が目に見え

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とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

3 単元の目標 (1) 電流と電圧との関係及び電流の働きに関する事物 現象に進んでかかわり それらを科学的に探究するとともに 事象を日常生活とのかかわりでみようとする 自然事象への関心 意欲 態度 (2) 電流と電圧との関係及び電流の働きに関する事物 現象の中に問題を見いだし 目的意識をもって観察

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

指導案

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理科学習指導案指導者海田町立海田西中学校教諭石川幸宏 1 日時平成 30 年 2 月 21 日 ( 水 ) 第 4 校時 2 学年第 1 学年 2 組 ( 男子 19 名女子 18 名 37 名 ) 3 場所海田西中学校第 2 理科室 4 単元名身のまわりの現象 ~ 力の世界 ~ 5 単元について

いきたいと考えるはずである 水溶液を区別する ためには, 水溶液のどんな性質やはたらきに着目していったらよいか, 子どもたちの考えを大切にしながら学習を進めていきたい 本単元の問題を解決するためには, いくつかの実験結果から, 総合的に判断することが必要である そこで,5つの水溶液を区別するという意

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Ⅰ 評価の基本的な考え方 1 学力のとらえ方 学力については 知識や技能だけでなく 自ら学ぶ意欲や思考力 判断力 表現力などの資質や能力などを含めて基礎 基本ととらえ その基礎 基本の確実な定着を前提に 自ら学び 自ら考える力などの 生きる力 がはぐくまれているかどうかを含めて学力ととらえる必要があ

単元構造図の簡素化とその活用 ~ 九州体育 保健体育ネットワーク研究会 2016 ファイナル in 福岡 ~ 佐賀県伊万里市立伊万里中学校教頭福井宏和 1 はじめに伊万里市立伊万里中学校は, 平成 20 年度から平成 22 年度までの3 年間, 文部科学省 国立教育政策研究所 学力の把握に関する研究

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

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の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

Taro-H29結果概要(5月25日最終)

中学校における授業実践事例 1 第 3 学年社会科 消費生活と経済 1 学校名 職氏名萩市立田万川中学校教諭室谷雄二 2 生徒 3 学年 15 人 3 学習指導案 (1) 題材名消費生活と経済 (2) 題材の目標経済活動の意義について消費生活を中心に理解させるとともに 価格の働きに着目させて市場経済

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資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

2 教科に関する調査の結果 ( 各教科での % ) (1) 小学校 国語 4 年生 5 年生 6 年生 狭山市埼玉県狭山市埼玉県狭山市埼玉県 平領均域正等答別率 話すこと 聞くこと 書くこと

理科科学習指導案

3 特別支援学級における学習指導案 特別支援学級においても 学習指導案は授業の設計図としての働きに変わりはありません しかし 特別支援学級では 児童生徒の実態から指導の内容や計画を考えることに大きな意味があります 通常の学級の学習指導案では 例えば 単元について は学習指導要領に沿った指導計画に基づ

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Taro-【HP用】指導案.jtd

2 児童観復習プリントから 乗法の交換法則 4 7=7 乗法の結合法則 = 加減混合の式や乗除混合の式の計算はできていると考えられる しかし 分配法則 6 10=6 9+ や 7 8=7 9 はできない児童が数名いて 定着していないことが分かる また 計算の仕方は理解してい

平成 26 年度 高知県学力定着状況調査結果の概要 速報版 平成 27 年 2 月 高知県教育委員会

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

4 調査結果について (1) 教科に関する調査の結果 ( 公立 ) の平均正答率を % として換算した市内の領域 観点 問題形式別正答率 グラフの途切れは, 問題が出題されなかった項目 < 小学校 > : 概要 : 課題 : 今後の学習ポイント国語 A( 基礎 ) 国語 B( 活用 ) 話すこと聞く

平成 30 年度 品川区学力定着度調査 の結果から明らかになった課題と学力向上に向けた取組 ( 国語 ) 1. 国語の定着状況についての概要 どの学年もほとんどすべての項目において 目標値を上回った 昨年度から取り組んできた 文章を書き表す際の 言葉の正しい使い方の指導 が 言葉についての知識 理解

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事例発表 (3) 未来の創り手に求められる資質 能力を育成する授業に関する研究 - 理科 ( 生物 ) 体内環境 での実践を通して - 鹿児島県立甲南高等学校教諭野間口元 1 単元の概要 (1) 単元名 3 編生物の体内環境の維持 1 章体内環境 2 節心臓と血液の循環 (2) 単元について生物には体内環境を一定に保とうとする仕組みや働き ( 恒常性 ) があり, それらを日常生活に関連付けて考察し, 事象を発表できるようにする 本単元では, 心臓を中心とした循環系による体液と細胞間での物質のやり取り, 赤血球が酸素運搬を行う仕組み, そして体液の塩類や糖の濃度などを一定に保つために肝臓や腎臓が重要な役割を果たしていることなどを学習する (3) 生徒の実態クラス全員が大学進学を希望し, 授業に対して意欲的に取り組んでいる 事前アンケートにおいて, 中学校までの生命領域の学習内容に対して, 好きだ, 好きな方だ と回答した生徒は合わせて 91% と高い状況であったが, 高校の学習内容に 興味がある と回答した生徒は 57% であった また,63% の生徒が 授業の進度が速い とも回答しており, 高校のでの学習は, 理解や思考が十分できないまま次々と新しい内容に進んでしまい, 興味 関心を失うことにつながっているのではないかと思われる そこで, 生命現象は ヒト につながりが深いものであることを認識でき, 関連する知識, 技能を基に, 多面的な視野と科学的な視点での思考, 判断, 表現ができる課題を設定するように心掛けている また, 主体的, 対話的な学習を取り入れながら, 興味 関心, 学習の理解が深まるような授業の改善に取り組む 2 単元の目標 ( 現行学習指導要領下での指導案のため,4 観点で記載している ) 関心 意欲 態度 思考 判断 表現 観察 実験の技能 知識 理解 細胞と体液との間で 体内環境の維持を体 メダカを用いて赤血球 体内環境の維持の 物質がやり取りされる液生物とその濃度調節を観察するとき, 器具を仕組みを理解し, 体 ことで恒常性が保たれから考える また, 酸正しく取り扱い, ヒトの液や血糖濃度が一定 ていることを, 循環系素解離曲線を用いて, 赤血球と比較できるようの範囲に保たれてい の学習を通して意欲的赤血球が酸素を運ぶ仕正しく観察し, 記録, スることを理解する に学習に取り組む 組みについて考察し, ケッチすることができ 説明することができる る 3 単元の学習内容のつながり ( 生命の構造と機能 に関する内容の系統) 小学校 中学校 高等学校 第 3 学年 第 1 学年 生物基礎 昆虫と植物 植物の体のつくりと働き 生物の体内環境 第 4 学年 動物の体のつくりと働き 体内環境 人の体のつくりと運動 体内環境の維持の仕組み 第 6 学年 免疫 人の体のつくりと働き 植物の養分と水の通り道 - 1 -

4 単元全体で育成したい資質 能力学びに向かう力, 人間性等 体内環境の維持について, 体液の成分とその濃度調節の仕組みを, 根拠に基づいて理解しようとする態度 体液と細胞との間で物質がやり取りされることで恒常性が保たれていることなど循環系の意義についての興味 関心 血液凝固の仕組みや腎臓, 肝臓の働きを自分の体内で起こる反応や身近なこととして捉える態度 知識及び技能 思考力, 判断力, 表現力等 生物の体内環境の維持につい 酸素解離曲線を用いて, 赤血球が て, 観察, 実験を通して探究し, 酸素を運ぶ仕組みについて考察し, 生活環境に応じた体内環境を維持 説明できる力 する仕組みの理解 肝臓, 腎臓の機能や特徴について ヘモグロビンの特徴を理解し, 理解し, 働きを科学的根拠を基に説 酸素解離曲線の酸素解離度を求め 明できる力 る技能 水生生物の塩類濃度調節の仕組み 尿生成の仕組みや意義を基に尿 について理解し, 生活環境の違いに の濃縮率や再吸収率を算出できる よる恒常性維持の仕組みを考察し, 技能 説明できる力 正しい実験器具の扱い方を通し 魚類とヒトの赤血球を科学的視点 て, 魚類を用いて赤血球の観察を を基に比較し, 考察する力 行い, 適切に結果を記録する技能 5 単元の指導計画 (7 時間配当, 本時第 3 時 ) 3 編 生物の体内環境の維持 1 章 体内環境 1 体内環境の特徴 2 心臓と血液の循環 ( 本時 ) 3 体内環境を調節する器官 育成したい資質 能力 科学的に探究思考力, 学びに向時主な学習内容知識及びする生徒の姿判断力, かう力, 技能表現力等人間性等 評価規準 1 体内環境の特徴 B-1 体液成分の特徴, 細胞と体液との間で物質のやり取りの仕組みを理解する B-2 〇 体液とはどのようなものか, 特徴を基に理解する 体液は, 心臓を中心に肝臓, 腎臓な A-1 どを循環することで, 恒常性が維持さ 2 心臓と血液の循環 れていることを理解する 体液の循環経路を理解し, 様々な動 G-2 〇 物の体液循環の仕組みとの相違点を理解する 既習事項を基に, 血液循環による酸 D-1 〇 素運搬や酸素供給の仕組みを理解し, 課題を明確にしてグループでまとめる 3 心臓と血液の循環 酸素解離曲線を理解し, 血液循環の ( 本時 ) F-2 〇知識と関連させながら読み取り, 内容 を説明する G-1 〇 胎児や高地に生息する生物のヘモグロビンの特徴を考察する - 2 -

血液凝固の仕組みを理解するととも G-2 〇 に, 血液凝固を防ぐ仕組みを利用した 4 心臓と血液の循環 医療等への応用についても理解する E-1 〇 メダカの血液循環の様子や赤血球を光学顕微鏡で観察する 体液の循環は小腸で吸収した栄養分 B-1 や各組織で生じた老廃物などを肝臓で 5 体内環境を調節す処理していることを理解する る器官 肝臓のもつ多くの役割を理解し, 肝 G-2 〇 臓が恒常性維持に大きく関わっていることを理解する 肝臓で処理した老廃物などが腎臓で B-1 〇排出される働きを理解する 体内環境を調節す 6 尿生産の仕組みについて理解し, 腎る器官 G-2 〇臓が恒常性維持に大切な働きをしてい ることを理解する 尿生産に関して, 再吸収されるべき 物質, 排出されるべき物質がどのよう D-2 〇に処理されているか理解するとともに, 体内環境を調節す 7 濃縮率や, 再吸収量の算出を行う る器官 水生生物の塩類調節の仕組みを理解 G-3 〇 し, 哺乳類との浸透圧調節の仕組みの相違点を理解し, 説明する 6 判断基準 の設定( 判断基準 とは, 思考力, 判断力, 表現力等の育成を意図的に図るために当センターが提唱しているものである ) 評価規準 ( 思考 判断 表現 ) 呼吸に必要とされる酸素の運搬がどのような仕組みで行われているのかを科学的に考え, 説 明できる 赤血球に含まれるヘモグロビンの特徴を理解し, 酸素解離曲線がどのような曲線となるかを 考えて描くことができる 酸素解離曲線のグラフを正しく読み取ることができる 体内環境の違いでヘモグロビンと酸素との親和性に変化が生じることを理解できる 評価の場面及び評価の対象 ( 思考 判断に基づく表現内容 ) 記入したワークシートの内容や生徒の発表, 説明の様子 尺度 判断基準 予想される表現例 ア 酸素を必要とする組織に酸素が優先 酸素濃度が低く, 二酸化炭素濃度が高い 的に供給される仕組みについて, 理論 ところほど酸素ヘモグロビンは酸素を解離 的にワークシートに記述できている しやすく, 酸素を組織に供給する 肺で酸素はヘモグロビンと結合し, 酸素を必要とする組織でヘモグロビンから酸素が解離される イ 酸素濃度が減少すると酸素ヘモグロ グラフの縦軸に酸素ヘモグロビンの割合, B ビンの割合が減少する関係を曲線で記入できている 横軸に酸素濃度の項目を記入し, 酸素濃度の減少で酸素ヘモグロビンの割合が減少するグラフを記入している 判断の要素 ワークシートに記入された酸素運搬の様子を論理的に説明できるか また, グループでの話合いを基に根拠をもって発表できるか 血液中の酸素濃度や二酸化炭素濃度の違いによって, 酸素ヘモグロビンの割合の変化をワークシートの記入欄に曲線で表現できるか 酸素飽和度が組織などへの酸素供給に影響していることを理解できているか - 3 -

A 判断基準 Bに加えて 呼吸が盛んな組織は二酸化炭素濃度が高くなり, 体温も高くなるため, 二酸化炭素濃度やpH, 温度によっても酸素ヘモグロビンの割合に違いができることを表現できる 二酸化炭素濃度や温度の違いによって曲線を複数描くことができる 授業で理解したことを基に演習問題を理論的に解くことができ, 説明することができる 母体から胎児へ酸素供給するため, 胎児のヘモグロビンは成人と性質が異なり, 酸素飽和度が高くなっていることを考えることができる 予想される生徒の表現例 温度が高くなると, 酸素ヘモグロビンは酸素を解離しやすくなるため, 酸素解離曲線は右に移動することを図示できる 二酸化炭素が血液に溶け込むとH + とHCO - 3 になることでpHが低下するため, 酸素解離曲線は右に移動することを図示できる 胎児ヘモグロビンは, 酸素分圧の低い胎盤においても母体のヘモグロビンが解離した酸素と結合することで, 母体から酸素を受け取っている そのため, 胎児の酸素解離曲線は, 酸素分圧が低い環境で, より酸素親和性の高い特徴をもつ また, これに準じた酸素解離曲線を描くことができる C 状況の生徒への補充指導 B 状況の生徒への深化指導 酸素は赤血球に含まれるヘモグロビンが運 呼気には二酸化炭素が含まれるが, 血液 搬することを気付かせる 循環で二酸化炭素はどのように運ばれるか 細胞呼吸には酸素が必要であり, 血液循環 を考え, その結果, 二酸化炭素濃度以外の で酸素が運ばれることを気付かせる 要因に変化が生じないか考えさせる 呼吸が盛んな組織, そうでない組織をヘモ 胎児と母体は胎盤でそれぞれの毛細血管 グロビンはどのようにして認識できるのかを を介して, 酸素や栄養分のやり取りをして 酸素濃度, 二酸化炭素濃度の視点から考えさ いることを説明し, 母親のヘモグロビンか せる ら胎児のヘモグロビンへ酸素が供給される ヘモグロビンと結合したままの酸素はその 仕組みを考えさせる まま静脈の方へ流れ去ってしまうことに気付かせ, どうしたら酸素を細胞へ届けられるか考えさせる グラフの縦軸, 横軸の項目は記載しないと関係性が示せないことを説明し, 酸素濃度の変化によって酸素ヘモグロビンの割合がどのように変化するか考えさせる 7 検証授業の実際 (1/7 時間 ) (1) 目標赤血球が酸素運搬を行う仕組みの学習では, 体内環境に応じてヘモグロビンが行う酸素との可逆反応に関する情報の収集と反応の考え方, 酸素解離曲線の読み取り方を共有することで理解の深化を図る また, 血液循環により, 酸素が各組織へ送られる仕組みについて, 理解し, 説明ができるようになる さらに, ヘモグロビンと酸素との結合が 酸素濃度, 二酸化炭素濃度, 体温,pHなど体内環境の影響でどのように異なるかを考察し, グラフとして描くことができるようになる 哺乳類の母体と胎児間での酸素のやり取りや低地と高地で生息する生物の酸素運搬の能力の違いについても考察できるようになる - 4 -

(2) 本時の実際 過程 時間 主 な 学 習 活 動 主体的 対話的で深い学びにつながる学習の工夫 5 1 前時の復習 1 血液循環の経路を確認するため, 動脈 分 血液循環の経路をワークシート1 血と静脈血を色分けすることで理解を確 で確認する 認し, 既習内容の定着を図った上で, 本時への関心を高めた 課題の設定 ワークシート 2, リフレクションカードを受け取り, 授業の流れを確認す る 六 ~ 七人の班 ( ホームグループ ) に分かれる 重点化:D-1 5 2 課題設定 2 既習の血液循環がどのような役割を果 分 酸素運搬 供給の仕組みを考えよう たしているのか関心を高め, 課題の明確 酸素解離曲線を考えよう 化により, 追究活動への意欲を促した ジグソー学習について説明し, グループご 血液の酸素運搬の仕組みと酸素解 とに発表を行うことの意識付けをするこ 離曲線の特徴と読み取り方を理解す とで, 本時の学習への見通しを立てさせ ること, 授業の終わりに演習問題を た グループで解答することを確認する 10 3 エキスパート学習 3 各自のテーマを確認させ, 自由な意見 分 各班 (6 班 ) 六 ~ 七人が二人又は三 交換を行いながら課題に取り組むよう促 人ずつA,B,C のテーマに分かれ, した 各テーマごとにそれぞれ集まる ( エ エキスパート学習終了後は, 同じテー キスパートグループ ) マを学習した二, 三人がホームグループ 指示されたテーマの内容の専門的 のメンバーへ, エキスパートグループで な知識を深める 学習した内容を説明しなければならないことを自覚させ, 動機付けを行った エキスパートグループ ( 内容 ) 最初は一人で考えて学習し,5 分ほど A: ヘモグロビンの性質について したらエキスパートグループ内でお互い 課 B: 細胞呼吸について 積極的な話合いをするよう促した 題 C: 酸素解離曲線について 声掛けを繰り返しながら, 各エキスパー の A,B,Cのエキスパートグループ トグループの様子を確認し, 行き詰まっ 追 に分かれ, 教科書などを基に学習 ているグループには, 思考する手立てと 究 する なる助言を行った エキスパート学習の様子 CO2 濃度の違いでグラフが別々にかかれてあるのはなぜかな? - 5 -

1 0 4 ホームグループ学習 4 発表する班は, あらかじめ決めず発表 分 ホームグループに戻り, エキスパー 直前に抽選で決めることで, どの班も発 トグループで得た知識をそれぞれ発表 表する意識をもって取り組ませるように し合い, 自由に発言しながら課題 ( 酸 した 素運搬 供給の仕組み ) についてまと 発表の様子 める ミトコンドリアで O 2 を用いてエネルギーを発生させているから, 呼吸が盛んなところだと O 2 は少なくなるよね O 2 濃度が高く,CO 2 濃度が高い肺ではヘモグロビンは酸素と結合しやすいので 1 0 5 発表 1 5 発表を聞く際は, 自分たちの考えとの 分 酸素運搬 供給の仕組みを考えよ 共通点, 相違点に注意するよう促した う 発表後, 教師が班の発表内容を簡潔に まとまった酸素運搬 供給の仕組 板書し, 復唱することで, 確実な発表内 みを二つの班が発表する 容の理解を図った 課 発表 2 グラフの黒板掲示 題 酸素解離曲線を考えよう の追究 体温が上がるときは運動したときだから O 2 の消費は増えるよね 全ての班のグラフを黒板に掲示した グラフの特徴が異なる班にグラフがそのようになった理由を説明し, 考えを聞い グループごとに作成したグラフを た上で自分たちの班の考えと比較させた 黒板に掲示し, 3 班ほど発表, 説明 する 補足説明の様子 呼吸で出てくる CO 2 は水に溶けると炭酸になるので 重点化 :F-2 酸素解離曲線の特徴について, 各班の発表内容を基に, 補足説明を行うことで各班の考えの妥当性を考えさせた - 6 -

課題の解決 重点化:G-1 10 6 まとめ 6 学習内容を振り返り, 理解確認の基本 分 確認問題を解き, 答えを発表する 的な問題と理解内容から考える難易度が ( 問 1, 問 2) 少し高めの問題を準備した 次の時間の指示を受ける 8 研究の成果と課題 (1) 成果 既習領域の知識を基に説明し合い, 教え合う姿が見られるとともに, 会話の内容からも知識が定着しているかどうかを知ることができるようなった 生徒の感想 〇エキスパート学習は, 計三つのテーマを設定した 担当を決めることにより, ホームグループへ戻り説明しなければならないという責任感を与え, 学習する意欲を高めることができた 最初一人でテーマに取り組むが, 同テーマを同じホームグループ内の二 ~ 三人で行うことにより, ホームグループでの説明の不安を軽減することができた このことからエキスパートグループで意欲的に意見交換ができるなど安心して課題に取り組むことができた 〇生徒が考えを説明し合う過程で, 相手に理解してもらうためにはどのような説明をすればよいか, 考えながら説明を行ったことで聞く態度とともに表現力も向上した 〇 いくつかのテーマをグループでつなげていくことでより詳しく理解することができた, 誤解して理解していることを話合いで修正できてよかった などの感想から, 知識の再確認, 関連付けという学習過程を通して深い学びへ向かうことができた 〇グループ活動により, 演習問題においても, 既習の内容と本時の学習内容を基に自分の考えを自由に出し合い, より妥当な解答作成にまでたどり着くことができ, 思考力の向上にもつなけることができた - 7 -

(2) 課題〇個人で調べる活動のみになり, 意見交換等しないまま活動時間が終了してしまうと感じる生徒や複数で同じテーマを調べる必要性を感じない生徒もおり, 授業の進め方を十分に周知しておく必要があると感じた また, エキスパート学習やホームグループ学習の時間設定に関しても余裕をもった計画が必要である 〇六人の班では人数が多すぎるため, 全員で意見交換をしていない班もあった テーマの数, エキスパート学習の内容精選など, 授業の進行にあたってはまだまだ工夫が必要である 〇グループ活動が苦手な生徒でも参加しやすいよう, 安心して失敗できる雰囲気づくりや配慮も必要である 〇このような授業を多く取り入れ, グループ活動に慣れさせる必要もあると感じた - 8 -