勝ちにこだわるあまり, 他人の気持ちを考えない言動をする生徒がいたため, 全体指導を行った経緯もある 以上の事から, 中学校生活で様々な活動に一生懸命に取り組む中で, 思うようにいかず, 悔しい思いをする経験をした生徒が多いことがわかる 本学級の生徒がこの経験を生かし, さらに成長するためには, 悔

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考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

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第1学年5組 道徳学習指導案

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Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

解答類型

国語科学習指導案様式(案)

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

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3 各エキスパートグループを解体し 一人ずつ組み合わせて新たなグループを作り 意見を統合し問いに対する新たな答えを出す ( ジグソー活動 ) 4 最後に 各ジグソーグループで考えた自分達の答えを全体で交換し合い 一人一人が 様々な答えから自分で最も納得のいく 言い方 表現 を拾って 納得できる答えを

3 僕が蝶を一つ一つつぶしたのは償いのためであとすこれらは 生徒の感想や疑問をもとに教師が設定した人物像 行動 結末の意図に焦点を当てて3つに絞ったそれぞれを賛成 反対 2つの視点から読み進めていくには 討論会の形式で提示すことが有効であ討論会の班編成は まず課題に対して自分が肯定か否定かを考えさせ

(3) 資料について本資料は混雑したお店で孫が積んである段ボールを崩してしまい困っているおばあさんの代わりに わたし とその友達の友子が 整理していると 事情の知らない店員に叱られてしまう その後 おばあさんにお礼を言われたが わたし と友子はすっきりしないで帰る 数日後 店員からお詫びの手紙が来た

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

資料3 道徳科における「主体的・対話的で深い学び」を実現する学習・指導改善について

Taro-【HP用】指導案.jtd

とができる児童が増えてきている 総合的な学習の時間の 私たちにできることは何だろう では 調べ学習や実際の車いす体験の学習を通して 相手の気持ちを考えて親切な行動をすることの大切さを学んできている 一方で 仲の良い友達には親切にできるが そうでない友達には同じように親切にできない児童がいる また 困

1. 研究主題 学び方を身につけ, 見通しをもって意欲的に学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における算数科授業づくりを通して ~ 2. 主題設定の理由 本校では, 平成 22 年度から平成 24 年度までの3 年間, 生き生きと学ぶ子どもの育成 ~ 複式学級における授業づくり通して~ を研究主題に意欲的

し, 定期的に評価することで 自己の考え を自覚する場面を意図的に設定している 本教材の学習においては, 様々な情報の中から必要な情報を取り出し, 整理 分析し, それに基づいた自分の考えを表現する活動を通して, 自己の考えの深まりや広がり を実感させることによって, 課題改善につなげたいと考えてい

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知識・技能を活用して、考えさせる授業モデルの研究

Microsoft Word - 社会科

第 1 学年国語科学習指導案 日時 平成 27 年 11 月 11 日 ( 水 ) 授業 2 場所 八幡平市立西根中学校 1 年 2 組教室 学級 1 年 2 組 ( 男子 17 名女子 13 名計 30 名 ) 授業者佐々木朋子 1 単元名いにしえの心にふれる蓬莱の玉の枝 竹取物語 から 2 単元

7 本時の指導構想 (1) 本時のねらい本時は, 前時までの活動を受けて, 単元テーマ なぜ働くのだろう について, さらに考えを深めるための自己課題を設定させる () 論理の意識化を図る学習活動 に関わって 考えがいのある課題設定 学習課題を 職業調べの自己課題を設定する と設定する ( 学習課題

(1) 体育・保健体育の授業を改善するために

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第 2 学年 * 組保健体育科 ( 保健分野 ) 学習指導案 1 単元名生涯の各段階における健康 ( イ ) 結婚生活と健康 指導者間中大介 2 単元の目標 生涯の各段階における健康について, 課題の解決に向けての話し合いや模擬授業, ディベート形式のディスカッションなどの学習活動に意欲的に取り組む

第○学年○組 学習指導案

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

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d 単元について 第 2 学年 5 組国語科学習指導案単元名 : 謎解きインタビュー記事を書こう教材文 : 走れメロス 男子 21 名女子 16 名計 37 名 指導者水田陽子 単元観本単元は, 中学校学習指導要領国語科第二学年, C 読むこと の指導事項 イ文章全体と部分との関係, 例示や描写の効

第 3 学年道徳学習指導案 1 主題名どうすることが正しいか 1-(3) 勇気 平成 27 年 9 月 11 日 ( 金 ) 第 3 学年 2 組 34 名 授業者久米亨 2 資料名 思いきって言ったらどうなるの? ( 出典 : 光文書院 ) 3 主題設定の理由 (1) ねらいとする価値について中学

必要性 学習指導要領の改訂により総則において情報モラルを身に付けるよう指導することを明示 背 景 ひぼう インターネット上での誹謗中傷やいじめ, 犯罪や違法 有害情報などの問題が発生している現状 情報社会に積極的に参画する態度を育てることは今後ますます重要 目 情報モラル教育とは 標 情報手段をいか

中学校第 3 学年国語科学習指導案 日時平成 28 年 月 日第 校時対象第 3 学年 組学校名 中学校授業者 1 教材名 故郷 2 単元の目標 情景や人物を描写する語句や表現を読み取り 内容への理解を深めることができる 作品を通して 社会の中での人間の生き方について考え 自分の意見をもつことができ

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生徒自身, 思いやりをもった行動ができたと感じていても, 相手の立場に立った行動になっていないこともあるこのキャストの心情を考えることで, 相手の気持ちや立場に共感し, 相手のことを考えた上でキャストがとった思いやりある行動, 親切な行為を学ばせたい (4) 生徒の実態と関わらせた指導の方策 ( 指

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平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

平成 28 年度全国学力 学習状況調査の結果伊達市教育委員会〇平成 28 年 4 月 19 日 ( 火 ) に実施した平成 28 年度全国学力 学習状況調査の北海道における参加状況は 下記のとおりである 北海道 伊達市 ( 星の丘小 中学校を除く ) 学校数 児童生徒数 学校数 児童生徒数 小学校

「埼玉発世界行き」高校生留学奨学金交付要綱

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

< 心の中でおうえんしながらそっと見守ったぼく > ぼくの状況 家に用事があったけれど じっとおばあさんを見ていた < 最初に声をかけたぼく > ぼくの状況 お母さんのお手伝いをする約束を果たすため 下校を急いでいた おばあさんの状況 不自由な足を一生懸命動かして坂を上っている この間より足どりが重

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

平成29年度 小学校教育課程講習会 総合的な学習の時間

教育調査 ( 教職員用 ) 1 教育計画の作成にあたって 教職員でよく話し合っていますか 度数 相対度数 (%) 累積度数累積相対度数 (%) はい どちらかといえばはい どちらかといえばいいえ いいえ 0

愛媛県学力向上5か年計画

4 研究主題との関連 自分を見つめ 友達の思いを大切にする子供の育成 道徳授業の充実を通して 研究主題に迫るために 4 年生では子供たちの目指すべき児童像を 自分の思いを見つめる子 友達の思いに気付く子とした また 目指すべき具体的な児童像を 資料の世界観に浸り 登場人物に自分を重ねながら登場人物の

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平成 29 年度 全国学力 学習状況調査結果と対策 1 全国学力調査の結果 ( 校種 検査項目ごとの平均正答率の比較から ) (1) 小学校の結果 会津若松市 国語 A は 全国平均を上回る 国語 B はやや上回る 算数は A B ともに全国平均を上回る 昨年度の国語 A はほぼ同じ 他科目はやや下

第○学年 ○○科指導計画

2 研究の歩みから 本校では平成 4 年度より道徳教育の研究を学校経営の基盤にすえ, 継続的に研究を進めてきた しかし, 児童を取り巻く社会状況の変化や, 規範意識の低下, 生命を尊重する心情を育てる必要 性などから, 自己の生き方を見つめ, 他者との関わりを深めながらたくましく生きる児童を育てる

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上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年女子 上体おこし長座体前屈反復横跳持久走三年男子 力ンド力ンド幅跳び幅跳び保健体育科学習指導案 指導者三和中学校小浦麻美日時平成 23 年 9 月 30 日 ( 金 ) 第 5 校時 ( 三良坂中学校体育館 ) 学年三和中学校第 3 学年 23 名 ( 男子 9

PowerPoint プレゼンテーション

られる 日常の生活場面でも, そのことを裏付けるような行動が時折見られることがある (3) 教材について 1 教材名 手品師 出典 : 新しい道徳 6 東京書籍 2 価値 A-(2) 正直, 誠実 3 教材について本教材は, あまり売れない手品師が大劇場のステージに立てるチャンスを捨て, 男の子と交

7 学習指導過程 段階 導入 学習活動 1 友達との絆 について考える 2 教材 心のレシーブ の範読を聞いて話し合う 主な発問と予想される児童の心の動き 友達との絆 を深めるためには何が大切だと思いますか 困っていたら助けること 一緒に遊ぶこと 仲良くすること チーム分けの時, どこかやる気のない

3 4 すみれちゃんはどこでおねえさんになったのだろうか について考える 前時のカードからすみれちゃんの行動や様子について確認する すみれちゃんがかわったきっかけを読む 行動の変化前後での場面の様子について想像する わたしはおねえさん のすみれちゃんのきらりと光るところ抜き出し 理由

平成 30 年度研究授業 道徳科学習指導案 授業仮説 黒田投手の 決断 の理由について考えさせ, [ 指導の工夫 ( 手立て )] グループで話し合い, 友達の考えを参考にして, 自分の考えを深めることで, 自分の進みたい道に向かって, よりよく生きようとする道徳的実践意欲と 態度を養うことができる

農山漁村での宿泊体験活動の教育効果について

(3) 指導について本単元のねらいは 体の発育 発達について その一般的な現象や思春期の体の変化などについて理解できるようにすること 体をより良く発育 発達させるための生活のしかたについて理解できるようにすること である そのねらいを達成するため 児童が学習に興味 関心をもち 意欲的に取り組むことが

7 月の 人の心にふれて では, 人に素直に親切にできた経験をふり返る ぼく の気持ちを考えることを通して, だれに対しても相手の立場に立って温かな心で接していこうとする心情を育てることをねらいとして取り組んだ 授業後には, 親切にしたいと心では思っていても行動に移すのは難しい でも思っているだけで

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

持ちを更に考え 何故主人公はマネージャーを引き受けたのか クラス全体での討論から考えさせたい そして 第 3の話題として最後に 4 年もの長い間 苦しい気持ちを一言も言わずに献身的に働いた鈴木さんの姿から 自己の役割を受け止め責任を持って最後までやり遂げたことから 集団の一員としての役割を果たすこと

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価 がら読んでいる 語句には性質や役割の上で類別 規 文章を読んで考えたこ があることを理解している 準 とを発表し合い 一人 指示語や接続語が文と文との意 一人の感じ方につい 味のつながりに果たす役割を理 て 違いのあることに 解し 使っている 気付いている 学 登場人物の思いを想像し 時代の状況

道徳科学習指導案 指導者 T1 重森恵美子 T2 毛利佐由理 1 日時平成 30 年 6 月 27 日 ( 水 )5 校時 2 学年第 1 学年 (16 名 ) 3 主題名 だれにでもおなじように [C 公正, 公平, 社会正義 ] 4 ねらい誰に対しても同じように接することがすてきであることに気づ

作品の情景をよりわかりやすく伝える手だてともなる 指導にあたって 1 では まず 俳句は17 音で作ることや季語を入れることと言ったきまりをおさえる そして 教科書の例を読み 想像した情景や作者の思いを想像し 良いと思うところ 工夫されていると思うところを発表できるようにする 2 の俳句を作る場面で

ICTを軸にした小中連携

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5 題材の目標 生涯発達の視点から各ライフステージの特徴 課題について理解す 青年期の自立について考え, 男女の協力などについて考え 結婚 家族 家庭の意義や機能などについて理解し, 自の問題として考え 6 題材の評価規準関心 意欲 態度 思考 判断 表現 技能 知識 理解 自自身のことや, 自らし

上に食に関する指導の充実が求められている 食環境の乱れが社会的課題とっている今日 中学生が食生活の自立を目指した学習をすることは大切なことであるので 本時は 自分や家族の食生活の中で見付けた問題点の改善に自主的に取り組むことができるように 指導を進めることにした 指導に当たっては これまでの学習を踏

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詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県和歌山市 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

(2) 児童観児童は1 年生 1 月に おはなしをつくろう で 昔話をもとにして 人物と出来事を考えて簡単に物語を書く学習を行っている また 2 年生の1 学期には じゅんじょよく書こう の学習で はじめ 中 おわり の構成を考え 自分の経験を伝える文章を書く学習をしてきている この学習を通して 順

いとする価値 生命の尊さ と自己の生き方との関わりについて, さらに考えを深める時間としたい これは, 内容項目 生命の尊さを知り, 生命あるものを大切にすること に関する学習を道徳の時間を要にし, 関連する各教科 領域または日常生活と組み合わせて作成したものである 導入では, 生命に関する価値を確

英語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 指導者 : 津田優子 1. 指導日時平成 30 年 2 月 2 日 ( 金 ) 公開授業 Ⅱ(10:45~11:35) 2. 指導学級 ( 場所 ) 第 2 学年 3 組 ( 男子 20 名女子 17 名計 37 名 ) 3. 場所京都教育大学附属桃山中

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課題研究の進め方 これは,10 年経験者研修講座の各教科の課題研究の研修で使っている資料をまとめたものです 課題研究の進め方 と 課題研究報告書の書き方 について, 教科を限定せずに一般的に紹介してありますので, 校内研修などにご活用ください

(2) 指導の実際 1 話すこと 聞くこと の実践ア協働による教材研究の柱 モデルの提示について対話のためのスキルの定着や対話の深まりを目指し, 教師や代表グループによる対話のモデルを提示し, 気付いたことや発見したことを基に自分たちの対話や話合いの様子を振り返らせ, 学びの充実を図るようにする 共

道徳の時間学習指導案 指導者 T1 長手英克 T2 浜井綾子 1 学年第 4 学年 15 名 2 主題名本当の友達 B 友情, 信頼 3 ねらいなつみに逆上がりを教えようと思うようになったてつおの気持ちを考えることを通して, 友達には自分とは違ったよさがあり, それぞれが力を発揮すると一人ではできな

ホームページ掲載資料 平成 30 年度 全国学力 学習状況調査結果 ( 上尾市立小 中学校概要 ) 平成 30 年 4 月 17 日実施 上尾市教育委員会

指導内容科目国語総合の具体的な指導目標評価の観点 方法 読むこと 書くこと 対象を的確に説明したり描写したりするなど 適切な表現の下かを考えて読む 常用漢字の大体を読み 書くことができ 文や文章の中で使うことができる 与えられた題材に即して 自分が体験したことや考えたこと 身の回りのことなどから 相

第 2 学年 1 組国語科学習指導案 指導者平方舜 1. 単元名二千五百年前からのメッセージ - 孔子の言葉 - 2. 単元について (1) 単元観本題材に用いられる 論語 は古代中国の思想家 孔子とその弟子たちの言行を記録したものである 簡潔な文章で書かれていて 抽象的なメッセージが多く それゆえ

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児童は, これらの 読みの観点 を使いながら, 物語のしくみや中心人物の心情の変化を捉える経験を積んできている しかし, 作品の価値や作者の思いに気付いたりすることは十分ではない (2) 教材観本単元で取り扱う教材は, 作者である小林豊氏がアフガニスタンを訪問した際の経験を基に書いた三部作の中から教

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の一部のみであるしたがって教科書の本文だけから小説 こころ の全体像を浮かび上がらせることは難しいしかし 掲載された部分だけでも 先生 と という二人の青年の揺れ動く こころ を描き 生徒たちを作品の中に引き込む力は群を抜いたものであると考える高校 3 年生である生徒たちは 心の葛藤というものを多く

Taro-6年HP

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

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平成 29 年度全国学力 学習状況調査の結果の概要 ( 和歌山県海草地方 ) 1 調査の概要 (1) 調査日平成 29 年 4 月 18 日 ( 火 ) (2) 調査の目的義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から 全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握 分析し 教育施策の成果と課題を検証し

2 教科に関する調査の結果 (1) 平均正答率 % 小学校 中学校 4 年生 5 年生 6 年生 1 年生 2 年生 3 年生 国語算数 数学英語 狭山市 埼玉県 狭山市 61.4

事例 1 アキラの選択 ( 出典 : 自分を見つめる あかつき ) を活用した事例 主題名 1 自主的な生き方 1-(3) 自主 自律の精神 2 よりよい判断 1-(3) 自主 自律の精神 3 自己を見つめる 1-(5) 個性の伸長中学校第 3 学年 主題名 1 自主的な生き方 1 目標 深く考えな

中学校第 3 学年社会科 ( 公民的分野 ) 単元名 よりよい社会をめざして 1 本単元で人権教育を進めるにあたって 本単元は 持続可能な社会を形成するという観点から 私たちがよりよい社会を築いていくために解決すべき課題を設けて探究し 自分の考えをまとめさせ これらの課題を考え続けていく態度を育てる

「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

3 指導観本単元では C 読むこと ウ場面の移り変わりに注意しながら 登場人物の性格や気持ちの変化 情景など について 叙述を基に想像して読むこと の力を身につけさせることをねらいとしているそこで本単元では まず 3 年生の国語の教材 モチモチの木 で物語文の読み取り方を想起させる本学級は情景描写か

Transcription:

道徳の時間学習指導案 1 日時平成 30 年 11 月 15 日 ( 木 ) 第 4 校時 世羅町立甲山中学校 指導者津森佑平 2 学年第 1 学年 B 組 23 名 ( 男子 11 名, 女子 12 名 ) 3 場所 A 棟 2 階 1 年 B 組教室 4 主題名自律の精神 内容項目 A-(1) 自主, 自律, 自由と責任 5 ねらい二人の勝負への姿勢を考えることを通して, 自律の精神を重んじることの大切さに気づ かせ, 誠実に行動しようとする道徳的実践意欲と態度を育てる 6 教材名 ネット将棋 ( 出典文部科学省 私たちの道徳 ) 7 主題設定の理由 主題観 価値観本主題は, 中学校学習指導要領特別の教科道徳編 のA-(1) 自律の精神を重んじ, 自主的に考え, 判断し, 誠実に実行してその結果に責任を持つこと に基づくものである 中学校では小学校までと違い, 学校行事や部活動において他者と競い合う場面が多くなる そこでは明確に勝ち負けが決まる場面も少なくない このような活動を通して成長していくためには, 勝負の結果がどうであれ, 結果を誠実に受け止めることが大切である 相手に対しての誠実な行動や, 感謝や礼儀を伴った行動を取るためには, 自分の中に規律をつくり, それに従って考え, 判断し, 行動に移して, その結果に責任を持たなければならない しかし, 中学校の段階では, 自分自身の行為が自分や他者にどのような結果をもたらすかということを深く考えないまま, 無責任な行動をとったりすることもある そこで, 生徒には, 勝負に対する姿勢の違う二人の登場人物の姿が描かれた教材を提示し, 二人の登場人物と自分とを照らし合わせながら考えさせることで, どのように考え, 判断し, 行動していくことが良いかを考える機会としたい また, そのことを通して自律の精神を重んじることの大切さに気づかせ, 日常生活において, 誠実に行動しようとする道徳的実践意欲と態度を育てたいと考え, 本主題を設定した 生徒観本学級の生徒に事前に実施したアンケートでは,90% 以上の生徒が 上達したいという気持ちを持って頑張っていることがある と回答している そのうちのおよそ 60% の生徒が 負けて悔しい思いをした経験がある と回答している 具体的には部活動の大会や体育大会などで負けたときのことを例として挙げている生徒が多かった また,7 月に行われた校内球技大会では,

勝ちにこだわるあまり, 他人の気持ちを考えない言動をする生徒がいたため, 全体指導を行った経緯もある 以上の事から, 中学校生活で様々な活動に一生懸命に取り組む中で, 思うようにいかず, 悔しい思いをする経験をした生徒が多いことがわかる 本学級の生徒がこの経験を生かし, さらに成長するためには, 悔しい思いをどのように受け止め, 次に生かしていくかということを, 自己の経験と重ねながら深く考えることが必要である 教材観 指導観本教材 ネット将棋 は, 主人公である 僕 と将棋仲間である敏和の姿の比較を通して, 自律の精神を重んじ, 誠実に行動することの大切さについて考える教材である 僕 は将棋の上達を目指し, 敏和がやっているというネット将棋を始める しかし, 弱い相手を見つけては勝負したり, 負けそうになるとログアウトしたりと, 勝ち負けにこだわった不誠実な行動しかとれず, 一向に上達しない 一方敏和は, 負けを素直に認め, その後の感想戦を大切にしようとするなど, 自律の精神を重んじた考え方ができている その考え方は, 対局後の 負けました ありがとうございました という言葉やその他の誠実な言動に表れており, 結果的に将棋の上達に繋がっている 指導に当たっては,2 人の考え方と行動を整理し, 対比させる 本学級の実態から 僕 の悔しさに共感できる生徒は多いと考えられるため, どうして敏和はその悔しさを乗り越えて誠実な行動ができるのかということを考えさせる このことにより, 勝負の結果を自分の成長につなげるためにはどう考え, どう行動すればよいかを自分ごととして考えさせ, 道徳的実践意欲と態度の育成につなげたい また, 電子黒板を用いて場面を視覚的に捉えさせたり, タブレットと電子黒板を連動させて自分の意見を直接全体へ反映させたりすることで, 生徒が多面的 多角的に考えることができるよう,ICTを効果的に活用していきたい 8 指導のポイント (1) 本教材の 3 年間を通しての学習活動のつながり 教科 領域との関連 国語 少年の日の思い出 (1 月 ) 総合的な学習の時間 郷土の先輩に学ぶ (5 月 ) 特別活動 生活の見直し ( 12 月 ) 教科 領域との関連 教科 領域との関連 国語 総合的な学習の時間 走れメロス (1 月 ) 将来の生き方を考える (6 月 ) 総合的な学習の時間 特別活動 生き方学習 (12 月 ) 生活の向上 (10 月 ) 特別活動 生活の見直し ( 12 月 ) 3 年次 道徳の時間 内容項目 A-(1) に係るつながり 償い (4 月 ) 自作教材 2 年次 道徳の時間 内容項目 A-(1) に係るつながり リクエスト (10 月 ) 3 焦土から起ち上がる (11 月 ) ふるさと教材 1 年次 道徳の時間 内容項目 A-(1) に係るつながり 3 年間を通しての教科 領域等との関連 裏庭でのできごと (5 月 ) 2 目標は小刻みに (9 月 ) 2 生徒会活動 クラスマッチ ( 校内球技大会 ) ネット将棋 ( 本時 ) 2 学校行事 体育大会 小学校 6 年 道徳の時間 内容項目 A-(1) に係るつながり 自由への道 1 インターネットの落とし穴 1 課外活動 部活動 出典 1 道徳きみがいちばんひかるとき 光村図書出版 2 中学生の道徳 1 自分を見つめる 廣済堂あかつき株式会社 3 中学生の道徳 2 自分を考える 廣済堂あかつき株式会社

(2) かかわり合う場の充実にむけたポイント こじん ( 個人 ) で考えを持つりゆ う ( 理由 ) を整理して伝えるさま ざま ( 様々 ) な角度から考えるじぶ ん ( 自分 ) ごととして考える 個人思考の時間を十分に設定することにより, 発問についてじっくり自問させ, 考えを深めさせる ペア学習において, 相手からの質問を受けさせることにより, 自らの考えの理由を整理させる ICTを活用して, 僕と敏和の将棋に対する姿勢をそれぞれの視点から整理し, 比較させる 敏和の行動の理由を考えることで, 今までの自分を振り返り, これからの生活につなげていく 9 評価の視点 視点 1 多面的 多角的な見方へと発展しているか 敏和の誠実な行動の理由やその時の心情をさまざまな視点から捉え考えようとしている 視点 2 道徳的価値の理解を自分自身との関わりの中で深めているか 敏和の行動の理由を自分に置き換えて考え, 自らの生活や考えを見直している 10 準備物教材, 電子黒板, タブレット型 PC, ワークシート 11 学習指導過程 導 入 主な発問と予想される生徒の心の動き学習活動主な発問 ( ) 中心発問 ( ) 予想される生徒の反応 ( ) 1 将棋について知る この映像は何をしているところでしょう 対戦ゲーム 将棋をしている 対局後の振り返り( 感想戦 ) をしている 2 資料を読む 指導上の留意点 評価の観点 将棋というゲームの特徴を簡単にとらえさせる 資料を範読する 展 開 3 内容を整理する 印象に残った部分はどこでしょう かかわり合う場の充実 印象を聞きながら, 登場人物や物語の要所を押さえることで本時で考える内容への方向付けとする 4 僕 と敏和の 違いを押さえる ペア学習 僕 と敏和はどんなところが違うだろう タブレット型 PC を 用いて対比的に整理 させる

展 開 5 敏和の行動の理 由を考える 個人思考 全体交流 僕 負けそうになると時間稼ぎ, ログアウト 弱い相手とだけ対戦する 負けたくない 僕 と敏和どちらに共感できますか 敏和にあって 僕 にたりなかったものはな んだろう 負けを認めることができる心 補なぜ負けを認めることができるのだろ う 負けを認めることで, 感想戦の内容が頭 に入ってくる 負けを認めることが上達につながると考 えている 自分に足りない部分を見つめ, 振り返る ことができ, 相手の意見を素直に聞くこ とができる 将棋が強くなりたいと思う気持ち 補強くなりたいのは 僕 も同じでは? 勝ち負けではなく, 勝負を通して勉強を している 自分一人では強くなれないことを理解し ている 補強くなればいいの? 自分自身に勝つことも大切 自分の行動に責任を持つ 誠実さ 努力をする力 補 僕 も努力をしているのでは? 強くなる方法を自分で考えている 将棋を楽しむから努力が続く 僕の努力は勝つため 敏和の努力は成長 のため 敏和 負けました と言える 負けても ありがとうございました と言える 楽しんでいる 生徒が整理したものをもとに,2 人の将棋に対する姿勢の違いを押さえる 僕の将棋に対する姿勢については, その理由についても押さえながら進める タブレット型 PCを用いてアンケートを取り, 集計結果を電子黒板に表示する 敏和の行動の理由を自分なりに考えさせる 補助発問等で, 生徒が深く思考しようとする場面では, 必要に応じてペア活動を設定する 必要に応じて切り返し発問を行うことでさらに深めていく 視点 1 敏和の誠実な行動の理由やその時の心情をさまざまな視点から捉え考えようとしている 視点 2 敏和の行動の理由を自分に置き換えて考え, 自らの生活や考えを見直している

終 末 礼儀正しくすること 補どうして礼儀正しくできるの? 対戦してくれたことへの感謝の気持ちがあるから 素直に負けを認めていることが態度に表れている 自分が試されている気がする 6 学習のまとめをする 今日の学習で考えたことを書きましょう 勝つために努力することは大切だけど, もっと大切なのは負けた後どうするかだと思った 上達するには勝ちも負けも素直に受け止めることが大切だと思う 今後の部活動に活かしていきたい 自分を振り返り, 反省点を見つけたり, 相手から学ぶ姿勢をもって素直に行動したりしたい 評価の視点にそった感想を意図的指名により発表させる 自律の精神を重んじることについて自分なりの考えを持ち, 今後の生活に活かそうとしている 12 板書計画将棋とは 対戦ゲーム 感想戦 勝ちにこだわっている 素直じゃない ずるい 自分勝手 ネット将棋僕敏和 負けそうになると 負けましたと言え時間稼ぎ, ログアる ウト ありがとうございま 弱い相手とだけ対した と言える 戦する 楽しんでいる 負けたくない 敏和にあって 僕 にたりなかったものはなんだろう 負けを認める 上達自分を振り返る 強くなりたい 勉強, 相手がいるから 自分に勝つ 礼儀正しさ 努力 自分で考える 負けた後, どうするか 結果を素直に受け止める 素直に相手から学ぶ姿勢 態度に表れる