2012 Septrmber 9 平成 24 年 9 月 1 日 ( 毎月 1 日発行 ) 民生委員 児童委員のひろば ( 昭和 31 年 5 月 18 日第三種郵便物認可 ) 第 711 号
鯖江市民児連(民生委員 児童委員1 2 1 名 うち主任児童委員12 名)は 日頃から地区社会福祉協議会や福祉協力員と連携しながら地域福祉活動を推進しています 赤い羽根共同募金においても 街頭募金等に協力し 住民の理解の促進やP 活動に努めてきました 街頭募金では 鯖江市社会福祉協議会との協働で 毎年 市内12 か所の大型店舗の店頭で民生委員 児童委員と市社協の役員が募金を呼びかけています そうしたなか 昨年度は募金額が増額となりました 地域の状況に詳しい民生委員 児童委員の利点をいかした戸別訪問等を 地区社協と連携しながらすすめた結果です 共同募金への協力は 民生委員の職務の一環と考えて 昔からかかわってきましたが 集まった募金が身近な地域に配分され福祉活動ができるしくみに変わったことなどで あらためて募金活動の意義を実感し 委員のモチベーションも上がっています と 鯖江市民児連の清水武士会長は話されます 勉強会で学んだことを 市民に伝える市民児連では 毎年 赤い羽根共同募金が始まる前の8 月 9 月に 共同募金についての理解を深めるための勉強会を行なっています 福井県共同募金会や鯖江市社協から 募金のしくみ等の説明や どのような活動に助成されたかという配分実績 次年度の助成計画について報告を受けます この報告を参考に 市民への説明に役立てています 説明するときには 募金の約7 割が鯖江市を良くする身近な福祉活動に使われるということや 具体的な使いみち 例えば ひとり暮らし高齢者のためのサロンや 市民と障赤い羽根共同募金が 10 月 1 日から始まります 共同募金や 歳末たすけあい運動 には 民生委員 児童委員がその推進 発展に大きな役割を担ってきました 今回は 赤い羽根共同募金の地域福祉推進という目的や 共同募金活動への民児協の協力のあり方について考えるとともに 民生委員 児童委員 民児協の協力活動の取り組み事例をご紹介します 赤い羽根共同募金と民生委員 児童委員市民にわかりやすく 地域に活かされるように 福井県鯖江市民生委員児童委員協議会連合会事例 ❶ 2 S E P T E M B E 2 0 1 2
がい者団体の交流というような活動の例を示し ていねいに説明しています と 清水会長は話されます 募金活動を福祉に関心を持ってもらう機会に地域配分のしくみが変わり 共同募金委員会が市内の団体の公募を取り扱うようになったことで 地域全体で募金活動を盛り上げていく機運 じぶんのまちを 良くするしくみ づくり黒部市民児協(民生委員 児童委員1 1 0 名 うち主任児童委員15 名)は 毎年 街頭募金などに参加し 赤い羽根共同募金への協力を呼びかけてきました 黒部市民児協の沖村武志会長は 市民児協では以前から赤い羽根共同募金に積極的にが高まっています 昨年 とくに募金額の伸びが大きかったのは企業 商店等の大口の法人募金でした 市民児連では 企業などの依頼先について細かく打ち合わせを行ない 4 つの単位民児協ごとに 前年までの実績を振り返りながら 今年もお願いしてみましょう 新規開拓のために 依頼状を出しましょう などと一件ずつ検討協力していますが 向こう三軒両隣の人間関係が希薄になっているなか 共同募金活動の推進が地域の連帯感を強くすることにつながっていくと考えています と話されます そして 平成18 年から市民児協独自の活動の一つが共同募金の助成事業となったことで 一層協力関係が強まっています 市内に暮らす外国人の子育て支援活動 子育てすくすくネットワークの会 国際交流 は 言葉や生活習慣の違いなどから子育てに不安を感じている外国人の母親を支援しようと 市民児協が平成11 年から実施しします また 市社協との連携による 広報紙やイベントを通してのP 活動もあります 毎年10 月 市社協主催の ボランティアまつり さばえ健康 福祉ふれあいフェア に民生委員 児童委員の有志も参加し 共同募金のP に協力していますが 大勢の人が集まるなか 顔の見える活動は その場で手ごたえを感じることができるそうです 共同募金が身近な地域福祉のために使われていることを知っていただくにつれて 積極的に募金してくれる方が増えてきました 市民の方にわかりやすく 募金のしくみ 使いみちを説明していくことは 民生委員 児童委員の大切な役割だと考えています と清水会長は強調されました てきました レクリエーションや郷土料理づくり 市内散策等 地域との交流活動をとおして母親の孤立を防ぎ 悩み相談の機会ともなっています 母子保健推進員等関係者の協力を得ながら 市民児協の児童福祉委員会を中心に実施し 共同募金の助成によって活動が定着しました 顔の見える関係づくり パートナーミーティング と ありがとう運動 市民児協が黒部市共同募金委員会に協力している取り組みの一つに 小地域版赤い羽根パートナーミーティング があります 平成21 年か共同募金活動で地域の連帯感を強める富山県黒部市民生委員児童委員協議会事例 ❷ 3 民生委員 児童委員の平成 24 年 9 月 1 日 ( 毎月 1 日発行 ) 民生委員 児童委員のひろば ( 昭和 31 年 5 月 18 日第三種郵便物認可 ) 第 711 号
民児協の役員も市共募職員とともに 小学校の全校集会等に出向きます 児童に 共同募金のしくみや募金がどのような活動に使われているかを報告することは 地域のボランティア活動や地域福祉について考えるきっかけづくりになっていると思います そして 小学校への訪問が教職員と民児協との関係強化にも役立っています と沖村会長は話されます ありがとう運動 や 小地域版赤い羽根パートナーミーティング の活動を重ねるなかで 地域住民の共同募金についての理解が深まっていることを沖村会長は実感しています そして 民生委員 児童委員の役割を知らない方がたにその存在や活動を知ってもらう 民児協のP 活動としても共同募金運動へ協力する意義を強調されました ら 小学校区の単位の市内11 地区で地域の秋まつり 文化祭などのイベントのなかで開催されています 助成を受ける団体などの関係者だけでなく 地域住民に知ってもらうことが大切と考えて 共同募金のP のためだけでなく ゲームやクイズ大会を企画し 参加者に楽しんでもらいながら交流を促進しています 住民との顔の見える関係づくりを進めるねらいもあります と 黒部市社協総務課主査の小柴徳明さんは話されます さらに 募金した方に感謝の気持ちを伝え 募金がどのように活かされているか知ってもらうことを目的とした ありがとう運動 を市共募が中心となって展開しています 助成を受けた団体が 寄付をしてくれた企業 団体 学校を訪れ 直接 感謝の気持ちを伝え 使いみちを説明する活動で チラシの作成等も行なわれます 市民児協では ありがとうメッセージ と題したチラシを作成し 助成を受けている子育て支援活動のようすを紹介しています この ありがとう運動 は 学校の福祉教育とも関連づけられ 市 法律に基づいて実施され 地域における民間の福祉活動に 使われるものです 共同募金 の目的については 社会福祉法第一一二条に下記のように規定されています 共同募金は民間社会福祉活動の財源として使われます 都道府県の地域を単位とし A 県内で寄付されたお金はA 県内で使われます(うち約7 割は募金いただいた地域で使われます) 寄付者が生活する地域の実情にそった柔軟な活用ができるという特徴があります また 募金の一部は 災害等準備金 として 大規模な災害が発生した場合のボランティア活動への支援など 被災地の応援にも役立てられます 計画に基づいて実施されます共同募金は 事前に使いみちや集める目標額を定めて行なわれる 計画募金 です 市民参加により助成計画の立案を行なう配分委員会の設置や 地域住民や福祉施設 団体等からニーズを聞き 審査を実施し 助成計画を立案します このような活動により目標額が設定され 募金終了後は 募金額と助成額を調整して配分します 赤い羽根共同募金と民生委員 児童委員 共同募金の特徴社会福祉法第一一二条 共同募金とは 都道府県の区域を単位として 毎年1 回 厚生労働大臣の定める期間内に限って あまねく行う寄付金の募集であって その区域における地域福祉の推進を図るため その寄付金をその区域内において社会福祉事業 更生保護事業その他の社会福祉を目的とする事業を経営する者(国及び地方公共団体を除く)に配分することを目的とするものをいう 地域福祉の推進を目的として目標を定めて計画的に実施され 地域のために使われます4 S E P T E M B E 2 0 1 2
共同募金の発展において 民生委員 児童委員が運動推進の中心的役割を果たしてきました 大正後期から昭和初期にかけて 全国各地の方面委員(民生委員の前身)は 世界的な不況のさなか 歳末同情募金 をその中心となって募り 義援金品の配布を行ないました 戦後 民生委員に制度が変わった昭和22 年には 厚生省(当時)の調整により 共同募金 として一元化されました しかし 実施期間が当初10 月1 か月間だけだったため その後再び市町村単位で 民生委員が中心となって歳末の時期に たすけあい運動 (名称はさまざま)が展開されました それが後に社会福祉協議会と共同募金会 民生委員児童委員協議会の三者が推進主体となる 歳末たすけあい運動 へと発展しました 昭和34 年には 歳末たすけあい運動 をはじめ 各地 各団体の募金運動と共同募金が一元化され 共同募金の運動期間が10 月1 日から12 月31 日の3 か月間に拡大されました 近年 共同募金を 市民の共有財産 と位置づけ じぶんの住む町を良くする ための活動とする取り組みがすすめられています 毎年実施されている共同募金は 実際にどのように使われているのでしょうか 平成 22 年度共同募金の募金総額は約 197 億円 助成総額 ( 運動経費を除く ) は約 176 億円で 助成件数は約 6 万件となっています その事業の内容別内訳は右図のとおりです 図 : 共同募金の事業内容別助成状況 ( 平成 22 年度実績 ) 詳しくは 赤い羽根共同募金 ( 中央共同募金会 ) ホームページをご覧ください http://www.akaihane.or.jp 共同募金に関するさまざまな情報 資料や 都道府県 指定都市別の助成実績 具体的な助成事例などが掲載されています 共同募金の使いみち共同募金のあゆみと民生委員 児童委員5 民生委員 児童委員の平成 24 年 9 月 1 日 ( 毎月 1 日発行 ) 民生委員 児童委員のひろば ( 昭和 31 年 5 月 18 日第三種郵便物認可 ) 第 711 号
SEPTEMBE 2 0 1 2 INFOMATION 情報室 11 月の 児童虐待防止推進月間 に向けて取り組みをすすめましょう 児童相談所全国共通ダイヤル の周知を児童虐待問題の解決には 虐待の発生予防 早期発見と対応 支援に地域社会全体で取り組むことが必要です そのためには 児童虐待防止に向けての住民一人ひとりの理解を深め 主体的な関わりが持てるような意識啓発の取り組みが重要です 毎年11 月の 児童虐待防止推進月間 は 関係機関 団体と協働した児童虐待防止活動の取り組みを推進し 集中的に広報 啓発活動などを実施することにより 活動の定着を図るものです 民児協としても この機会に取り組みを強化しましょう 子育てに悩んだときや 虐待を受けたと思われる子どもを見つけたときなどに ためらわずに児童相談所に相談できるよう 管轄する児童相談所に電話が転送される 全国共通の電話番号が設けられています 主唱/厚生労働省 内閣府平成23 年度の児童虐待相談対応件数は約6万件に厚生労働省は 平成23 年度の 児童相談所における児童虐待相談対応件数(速報値) を発表しました 前年よりさらに増加し 59,862件でした 10 年前との比較では 約2 5 倍となっています また 前年度(平成22 年度)との比較では 5 7 %の増となっています(福島県分を除いて集計) 相談対応件数の増は 児童虐待への関心や通報義務の意識の高まりの表れでもありますが 予防等の取り組みや施策の一層の充実が求められています 詳細は 厚生労働省ホームページをご覧ください 児童相談所全国共通ダイヤル 0570-064-000 PHSや一部のIP電話からはつながりません 電話機によってガイダンスに沿っての地域番号等の入力が必要な場合もあります 平成 22 年度は福島県を除いて集計した数値 http://www.mhlw.go.jp/ 6 S E P T E M B E 2 0 1 2
東日本大震災いま 被災地では全民児連では 災害救助法が適用された地域に 民生委員 児童委員災害救援活動支援金 をお送りし 民生委員 児童委員による災害対応活動への支援を行なっています 今年春には突風による被害が発生しました また 7 月は 豪雨被害が各地で相次ぎ とくに九州地方に甚大な被害がありました 今年度 これまでに全民児連から 救援活動支援金 をお送りした民児協と その被害状況は次のとおりです(送金が完了した地域を掲載) 災害救援活動支援金を送金しました半島の町 唐桑地区は一時孤立状態となる程の大きな被害を受けました 唐桑地区民児協としても委員17 名中 7名が被災しました 当初は各委員とも自分のことはさておき 担当地域の方がたのために奔走しました あちこちの仮設住宅に別れて把握できなくなった担当地域の皆さんでしたが 被災者全員がそれぞれの仮設住宅に落ち着いた頃 あらためて自分の身を考え 全てを失った私が果たして地域の皆さんの支えになれるだろうか と 自問自答の毎日でした 地域外に移転せざるをえなかった委員の一人も同じ悩みを抱え この3月に退任されました いま 私は 同じ被災者だからこそ 悲しみ 苦しみを分かち合える 同じ目線に立って話を聞き 泣いたり笑ったりできる その中で希望や目標を見い出していけるのではないか と思っています 今後 仮設住宅入居者の中からも精神的に追い込まれる人 アルコールに依存する人 さまざまなケースが出てくると思います 生活支援相談員をはじめ多くの皆さんと情報を交換し合いながら これまでの住民との強い繋がりをいかした私たち地元の民生委員 児童委員にしかできない支援活動をしていきたいと思います 同じ目線に立って畠山泰子宮城県気仙沼市唐桑地区民児協会長 茨城県民児協5 月6 日に発生した突風等による被害に対し 県内4 市に災害救助法が適用 大分県民児協7 月3 日に発生した大雨被害に対し 県内2市に災害救助法が適用 熊本県民児協 福岡県民児協7 月11 日からの大雨被害に対し 熊本県内2市1町2村 福岡県6市1町に災害救助法が適用 7 民生委員 児童委員の平成 24 年 9 月 1 日 ( 毎月 1 日発行 ) 民生委員 児童委員のひろば ( 昭和 31 年 5 月 18 日第三種郵便物認可 ) 第 711 号
全国民生委員児童委員連合会のホームページ http://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/ 全国民生委員互助共励事業のホームページ http://www2.shakyo.or.jp/gojokyourei/ ホームページのご案内 9 月号 2012 SEPTEMBE 人権啓発資料紹介 エムジェイ アシスト ( 民生委員 児童委員活動支援情報システム ) は 民生委員 児童委員 ( および民児協事務局 ) を会員とした インターネット情報サービスです エムジェイ アシストには 民生委員 児童委員活動に関係する各種情報提供や 会員間の情報 意見交換ができる 掲示板 などの機能があります 民生委員 児童委員 ( および民児協事務局 ) であって パソコンとインターネットに繋がる環境をお持ちであれば どなたでもご利用いただけます 入会金や会費などをお支払いただく必要もございません ぜひ 会員登録申請をしてください 詳細は 次のホームページをご覧ください エムジェイ アシストのご案内 http://www2.shakyo.or.jp/zenminjiren/mjassist/index.html 平成 24 年 9 月 1 日発行 ( 毎月 1 回 1 日発行 ) 第 7 1 1 号昭和 31 年 5 月 18 日第三種郵便物認可 発行所 / 全国社会福祉協議会 100-8980 東京都千代田区霞が関 3-3-2 電話 03-3581-6747 発行人 / 山田秀昭 編集人 / 池上実 定価 / 1 部 10 円 ( 購読料は会費に含む ) 民鏡池上実 全民児連事務局を担当し約半年 まだまだ勉強中ですが 皆様の活動のお役にたてるよう努力してまいりますのでよろしくお願いいたします 暑い日が続き 熱中症予防にはエアコンや扇風機が欠かせませんが 最近は 省エネ機能はもちろん 羽根のない扇風機など安全性をアピールする製品も多くなっています 電化製品を活用した 安全 安心 への取り組みは 情報通信技術の活用により高齢者世帯の見守りなどでも進みつつあります たとえばテレビ電話 一部自治体では住民や民生委員への貸与により安否確認に活用されています また冷蔵庫や電子レンジの扉の開閉状況から異常を感知すると家族に電子メールで通知する機器や 同様に電気ポットがその利用状況を通知するものなど 多様な製品が登場しており さらなる普及 活用が期待されます これらを含め 福祉機器等を一堂に展示する 国際福祉機器展 は今年も9 月26 日から東京で開催(本紙前号参照) 機器情報は主催の保健福祉広報協会ホームページ(http://www.hcr.or.jp/ )でも紹介されていますので ぜひご覧ください 全国社会福祉協議会民生部長 本紙編集委員光り揺れる川面夏の終わりを惜しむように鮎が勢いよく泳いでいます(公財)人権教育啓発推進センターが併設する人権ライブラリーは 人権に関する専門図書館として 所蔵する図書 ビデオ DVD 展示パネル 地方公共団体が作成した啓発資料などを広く公開しています 映像作品では 本紙3月号でご紹介した いじめ など子どもの人権や今日的課題をテーマにしたDVDなども好評です これらの資料の閲覧や貸出に際し パソコンからインターネットを経由しての資料の検索も可能です 人権ライブラリーホームページでは このほか新着資料や各種イベント情報を随時お知らせしています ぜひご利用ください 人権ライブラリーのご案内人権ライブラリーに関するお問い合わせは 03-5777-1919( 直 ) TEL 03-5777-1954 FAX http://www.jinken-library.jp/ library@jinken.or.jp E メール 開館時間 :9:30~17:30 ( 土日 祝日 年末年始は休館 ) 住所 : 105-0012 東京都港区芝大門 2-10-12 KDX 芝大門ビル 4F 貸出方法図書やビデオ DVD は 郵送による貸出も行なっています ( 送料別途必要 ) 申込は FAX 郵送 E メールで 所蔵資料数図書資料約 15,500 冊 VHS ビデオ約 1,100 本 DVD(CD- 音声資料含む ) 約 400 本 16mm 映画約 40 本展示パネル約 20 種類 貸出制限 貸出期間は最長 1 か月図書 5 冊までビデオ 3 本まで DVD 3 本まで展示パネル一式 ( 公財 ) 人権教育啓発推進センター人権ライブラリー ホームページ /// ///