調査結果 1. 働き方改革 と聞いてイメージすること 男女とも 有休取得 残業減 が 2 トップに 次いで 育児と仕事の両立 女性活躍 生産性向上 が上位に 働き方改革 と聞いてイメージすることを聞いたところ 全体では 有給休暇が取りやすくなる (37.6%) が最も多く 次いで 残業が減る (36

Similar documents
2016年11月_第7回ビジネスパーソン1000人調査(仕事と感謝編)




Microsoft Word - H29 結果概要


参考 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに 家

1. 職場愛着度 現在働いている勤務先にどの程度愛着を感じているかについて とても愛着がある を 10 点 どちらでもない を 5 点 まったく愛着がない を 0 点とすると 何点くらいになるか尋ねた 回答の分布は 5 点 ( どちらでもない ) と回答した人が 26.9% で最も多かった 次いで

スライド 1

中小企業のための「育休復帰支援プラン」策定マニュアル

男女共同参画に関する意識調査

スライド 1


スライド 1

従業員に占める女性の割合 7 割弱の企業が 40% 未満 と回答 一方 60% 以上 と回答した企業も 1 割以上 ある 66.8% 19.1% 14.1% 40% 未満 40~60% 未満 60% 以上 女性管理職比率 7 割の企業が 5% 未満 と回答 一方 30% 以上 と回答した企業も 1

職場環境 回答者数 654 人員構成タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % タイプ % % 質問 1_ 採用 回答 /654 中途採用 % 新卒採用 % タ

第第第ライフスタイルに対する国民の意識と求められるすがた50 また 働いていないが 今後働きたい と回答した人の割合は 男性では 7.4% であるのに対し て 女性は19.1% である さらに 女性の中では 30 代の割合が高く ( 図表 2-1-2) その中でも 特に三大都市圏で高い割合となってい

男女共同参画に関する意識調査

電通総研、「若者×働く」調査を実施

滋賀県内企業動向調査 2018 年 月期特別項目結果 2019 年 1 月 滋賀銀行のシンクタンクである しがぎん経済文化センター ( 大津市 取締役社長中川浩 ) は 滋賀県内企業動向調査 (2018 年 月期 ) のなかで 特別項目 : 働き方改革 ~ 年次有給休暇の取得

Microsoft Word - (参考資料2(第4回資料3)修)本編_企業アンケート結果

図 1-a 貴社は 働き方改革に向けた取り組みを なっていますか? ( 企業規模別 ) 0% 20% 40% 60% 80% 100% 1 50 名 4 46% 6% 名 55% 36% 9% 名 63% 301 名以上 82% 9% 図 2 働き方改革に取り組んでいな


20代のワークルールに関する意識・認識調査

<4D F736F F D DE97C78CA78F418BC B28DB895F18D908F DC58F49817A2E646F63>

調査の概要 少子高齢化が進む中 わが国経済の持続的発展のために今 国をあげて女性の活躍推進の取組が行なわれています このまま女性正社員の継続就業が進むと 今後 男性同様 女性も長年勤めた会社で定年を迎える人が増えることが見込まれます 現状では 60 代前半の離職者のうち 定年 を理由として離職する男

「新入社員意識調査」に関するアンケート調査結果

スライド 1

図表 1 人口と高齢化率の推移と見通し ( 億人 ) 歳以上人口 推計 高齢化率 ( 右目盛 ) ~64 歳人口 ~14 歳人口 212 年推計 217 年推計

結果概要 Ⅰ 働き方改革に係る各制度改正について 時間外労働の上限規制等について. 新たな時間外労働の上限規制が導入された場合の影響について 社 % 直近 年を振り返って新たな時間外労働の上限規制に抵触する労働者がいる 0. 直近 年を振り返って新たな時間外労働の上限規制に抵触する労働者はいない,0

調査要領 1. 調査の目的 : 人口減少による労働力不足が懸念されるなかで 昨年 4 月には女性活躍推進法 ( 正式名称 : 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律 ) が施行されるなど 女性の社会進出がさらに進むことが期待されている そこで 女性の活躍に向けた取り組み状況について調査を実施す

あおもり働き方改革推進企業認証制度 Q&A 平成 29 年 12 月 14 日 Vol.1 目次 1 あおもり働き方改革推進企業認証制度全般関係 Q1 県外に本社がある場合はどのように申請できるのか P1 2 あおもり働き方改革宣言企業関係 Q2 次世代法に基づく一般事業主行動計画とはどういうものか

参考 1 男女の能力発揮とライフプランに対する意識に関する調査 について 1. 調査の目的これから結婚 子育てといったライフ イベントを経験する層及び現在経験している層として 若年 ~ 中年層を対象に それまでの就業状況や就業経験などが能力発揮やライフプランに関する意識に与える影響を把握するとともに

調査実施の背景 わが国では今 女性活躍を推進し 誰もが仕事に対する意欲と能力を高めつつワークライフバランスのとれた働き方を実現するため 長時間労働を是正し 労働時間の上限規制や年次有給休暇の取得促進策など労働時間制度の改革が行なわれています 年次有給休暇の取得率 ( 付与日数に占める取得日数の割合

仕事と生活の調和 ( ワーク ライフ バランス ) に関する意識調査について Ⅰ. 調査目的 本調査は 仕事と生活の調和 ( ワーク ライフ バランス ) の現状及び仕事と生活の調和の実現を推進するための新たな国民運動である カエル! ジャパンキャンペーン に関して 国民の意識やニーズを把握し 今後

目次. 独立行政法人労働政策研究 研修機構による調査 速報値 ページ : 企業調査 ページ : 労働者調査 ページ. 総務省行政評価局による調査 ページ

<4D F736F F F696E74202D C668DDA A8DB293A190E690B62E B8CDD8AB B83685D>

電通総研、「女性×働く」調査を実施

調査結果 転職決定者に聞く入社の決め手 ( 男 別 ) 入社の決め手 を男 別でみた際 性は男性に比べると 勤務時間 休日休暇 育児環境 服装 オフィス環境 職場の上司 同僚 の項目で 10 ポイント以上 かった ( 図 1) 特に 勤務時間 休日休暇 の項目は 20 ポイント以上 かった ( 図

調査レポート

①働き方アンケートプレスリリース

調査レポート

調査結果 ~~ 中の働き方 ~~ 中の 日の労働時間 約 8 時間 が最多 9 時間以上 は 割半 正社員 正職員では 9 時間以上 が 4 人に 人以上 9 時間以上 働くことが多かった早産した人では 4 人に 人 流産してしまった人では 5 人に 人の割合に 中の働き方 立ったままの仕事が多かっ

第1回「若手社員の仕事・会社に対する満足度」調査   

働き方の現状と今後の課題

労働力調査(詳細集計)平成29年(2017年)平均(速報)結果の概要

Microsoft PowerPoint - GM未替誓㕒朕絇稿㕂 _社åfi¡ã†®å�¦ã†³æfl¯æ‘´ã†¨ä¸�é•fl攡çfl¨ç−¶æ³†.pptx

2018年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果

厚生労働省発表

働き方改革推進の基本方針 平成 29 年 9 月 22 日 一般社団法人日本建設業連合会 政府は 平成 29 年 3 月 28 日に 働き方改革実行計画 を策定した 本計画では 同一労働同一賃金など非正規雇用の処遇改善 賃金引上げと労働生産性向上 罰則付き時間外労働の上限規制の導入など長時間労働の是

4 子育てしやすいようにするための制度の導入 仕事内容への配慮子育て中の社員のため以下のような配慮がありますか? 短時間勤務ができる フレックスタイムによる勤務ができる 勤務時間等 始業 終業時刻の繰上げ 繰下げによる勤務ができる 残業などの所定外労働を制限することができる 育児サービスを受けるため

小-労働法ハンドブック-18.indd

アンケート調査報告書要約 人材マネジメントや働き方の現状 〇働き方改革で特に対応の必要性が高いと認識されている取組みの上位 3 位は 労働時間の削減 女性の従業員 職員の管理職登用の促進 介護と仕事の両立支援 で 従業員 職員の副業 兼業に対する支援 は最下位となった 2016 年 4 月には女性活

- 調査結果の概要 - 1. 改正高年齢者雇用安定法への対応について a. 定年を迎えた人材の雇用確保措置として 再雇用制度 導入企業は9 割超 定年を迎えた人材の雇用確保措置としては 再雇用制度 と回答した企業が90.3% となっています それに対し 勤務延長制度 と回答した企業は2.0% となっ

PowerPoint プレゼンテーション

佐藤委員提出資料

Microsoft Word 「100年人生を考えようLAB」アンケート調査 ニュースレター.docx


社団法人日本能率協会(JMA、会長:山口範雄)とベルリッツ・ジャパン株式会社(●●)は、この度、企業向け研修コースの開発における業務提携を結び、「集中ビジネス英会話講座」を7月より開講いたします

Microsoft Word - 4AFBAE70.doc

Microsoft Word - Notes1104(的場).doc

2. 女性の労働力率の上昇要因 М 字カーブがほぼ解消しつつあるものの 3 歳代の女性の労働力率が上昇した主な要因は非正規雇用の増加である 217 年の女性の年齢階級別の労働力率の内訳をみると の労働力率 ( 年齢階級別の人口に占めるの割合 ) は25~29 歳をピークに低下しており 4 歳代以降は

調査結果 ~~ 就業規則について ~~ 勤め先の就業規則を把握していない 4 人に 1 人 勤め先に就業規則があるか ないかわからない 1 割 非正規労働者では 1 割半 会社で働く場合の労働時間の長さや休日等は 就業規則に定められています そこで 20 歳 ~59 歳の男女雇用労働者 ( 正規労働

2018年度の雇用動向に関する道内企業の意識調査

第5回「仕事・会社に対する満足度」調査  

転職者の動向・意識調査 2011年1月~3月期

第2回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

< 調査概要 ( 経営者版 )> 調査期間 : 平成 29 年 8 月 2 日 ( 水 )~10 月 20 日 ( 金 ) 調査地域 : 全国 調査方法 : 当社営業職員によるアンケート回収 回答数 :13,854 部無作為に 5,000 サンプル ( 男性 :4,025 名 :975 名 ) を抽

スライド 1

2015年 「働き方や仕事と育児の両立」に関する意識(働き方と企業福祉に関する

ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)  レベル診断チェックシート

<4D F736F F D CD CC88DB8E9D814188C092E882D682CC8EE682E DD82C98AD682B782E98BD98B7D B F578C768C8B89CA82C982C282A282C42E646F63>

日韓比較(10):非正規雇用-その4 なぜ雇用形態により人件費は異なるのか?―賃金水準や社会保険の適用率に差があるのが主な原因―

第5回 「離婚したくなる亭主の仕事」調査

3 調査項目一覧 分類問調査項目 属性 1 男女平等意識 F 基本属性 ( 性別 年齢 雇用形態 未既婚 配偶者の雇用形態 家族構成 居住地 ) 12 年調査 比較分析 17 年調査 22 年調査 (1) 男女の平等感 (2) 男女平等になるために重要なこと (3) 男女の役割分担意

【ピンクリボン月間】「乳がんに関するアンケート結果」-女性の6割が乳がん罹患後も仕事を続けたいと希望-

本調査へのコメント ( 独立行政法人労働政策研究 研修機構労働政策研究所副所長荻野登氏 ) 無期転換ルールに基づく申し込み権が本格的に発生するまで一年を切るなか 連合調査によるとまだ半数の有期雇用労働者がこのルールを知らないままでいる まず この周知が残された期間での最大の課題になるのではないか 当

第1回「離婚したくなる亭主の仕事」調査

ボスの本音(ボスジレンマ)調査報告書_

Microsoft Word - notes①1210(的場).docx

~~ 改正労働契約法の認知状況や施行状況 ~~ 今年 4 月施行の改正労働契約法有期契約労働者の認知状況は不十分 無期労働契約への転換 は 6 割以上 不合理な労働条件の禁止 は 7 割が 知らなかった 契約期間の定めのある労働契約 ( 有期労働契約 ) で働く人が安心して働き続けることができるよう

[2] ブラック だと思う条件 / 調査 調査 ブラック だと思う条件について とのの双方に尋ね 調査データの比較を行った 最も数値が高い項目は両者とも 残業代が支払われない で ともに 8 割近くが選択 ( 78.4% 78.5%) 続いて セクハラ パワハラがある も数値が高く の 7% の 6

リスモン調べ 第4回 離婚したくなる亭主の仕事

平成 年 2 月 日総務省統計局 労働力調査 ( 詳細集計 ) 平成 24 年 10~12 月期平均 ( 速報 ) 結果の概要 1 Ⅰ 雇用者 ( 役員を除く ) 1 1 雇用形態 2 非正規の職員 従業員の内訳 Ⅱ 完全失業者 3 1 仕事につけない理由 2 失業期間 3 主な求職方法 4 前職の

<4D F736F F D C835894AD955C8E9197BF EE CC B83678E9E8E96816A8F4390B38CE32E646F63>

短時間.indd

結果概要 Ⅰ 人手不足への対応について 1. 人員の過不足状況について 社 % 不足している 1, 過不足はない 1, 過剰である 合計 2, 全体では 半数以上の企業が 不足している と回答 n =2,

Microsoft Word - 㕒ㅊㅬㇹㅪㅪㅼㇹ㕂㕔兓㆓挹ㆫ錢ㆎ㇉㇢ㅳㇱㅼㅋ調æ�»ã•‘+咋ä½fi盋;.doc

PowerPoint プレゼンテーション

自ら変化し続ける自律的な組織をつくる

ニュースリリース:P&G「ダイバーシティ時代の“管理職1000人の本音”調査」を実施(参考資料)

派遣社員の評価に関する 派遣先担当者調査結果

このジニ係数は 所得等の格差を示すときに用いられる指標であり 所得等が完全に平等に分配されている場合に比べて どれだけ分配が偏っているかを数値で示す ジニ係数は 0~1の値をとり 0 に近づくほど格差が小さく 1に近づくほど格差が大きいことを表す したがって 年間収入のジニ係数が上昇しているというこ

報道関係各位 36 協定に関する調査 年 7 月 7 日 労働時間に対する社会的関心が高まる中 日本労働組合総連合会 ( 略称 : 連合 所在地 : 東京都千代田区 会長 : 神津里季生 ) は 36 協定 を周知する活動を行っています その一環として 時間外労働の実態や 36

女性活躍による中小企業の生産性向上の余地

Microsoft PowerPoint - 【資料3-2】高年齢者の雇用・就業の現状と課題Ⅱ .pptx

育児短時間勤務

(2) 月額の手取り収入と扶養控除について 図 2: 月額の手取り収入について ( 既婚女性 n=968 未婚女性 n=156) 図 3:( 上 ) 扶養控除や健康保険免除について ( 月収 10 万円未満 n=802 月収 10 万円以上 n=166) ( 下 ) 働く際に扶養控除などを気にしてい

調査の背景 わが国は今 女性の活躍推進を掲げ 結婚や出産をしても働き続けることを後押しする社会を目指しています しかしながら 出産後も働き続ける女性は未だ半数にとどまっているばかりでなく 職場において指導的な立場に就く女性も多くありません こうした中 北海道においても地域や職場 家庭などのさまざまな

Let s ゆとり! キャンペーン好事例 実施期間 : 平成 30 年 9 月 1 日 ~11 月 30 日 参加事業所数 :249 事業所 PickUp! 参加してどんな効果があったの? ゆとりキャンペーン参加事業所の事例紹介 宣言内容 県内一斉 ノー残業デー に参加します 毎月第 2 第 4 水

Transcription:

本ニュースリリースは 12 月 4 日 14 時 00 分に 厚生労働記者会 労政記者クラブ 東商記者クラブに配布しております 報道関係各位 2017 年 12 月 4 日 ビジネスパーソンの 今 をデータで読み解く 一般社団法人日本能率協会 第 8 回 ビジネスパーソン 1000 人調査 働き方改革編 働き方改革 を実感していない 8 割超 理由は 有休取りにくい 給料格差なくならない 残業減らない ~ 労働時間削減と並行して 女性活躍支援 生産性向上 など積極的な施策が重要 ~ 一般社団法人日本能率協会 (JMA 会長 : 中村正己 ) は 2013 年より全国のビジネスパーソン 1000 人に対し 職場や仕事に対する考えについて意識調査を行っています この調査は 働く人びとに焦点を当て その時々の旬の話題をデータで紹介するシリーズです 今回は 政府が最重要課題の 1 つと位置づける 働き方改革 についてとりあげました トピックス 1. 働き方改革 と聞いてイメージすること 男女とも 有休取得 残業減 が 2 トップに 次いで 育児と仕事の両立 女性活躍 生産性向上 が上位に 2. 働き方改革 を実感していない人 8 割超 実感していない理由は 上位から 有休取りにくい 給料格差なくならない 残業減らない 対して 働き方改革 を実感している人の理由は 上位から 残業減った 有休取りやすくなった 女性活用進んだ 3. 働き方改革 に向け 今後職場に望むこと 男女とも 有休取得 がトップに 2 位以下は 男性 長時間労働の是正 管理者の意識改革 女性 非正規社員から正社員への登用 週休 3 日制の導入 調査概要 調査概要 結果の詳細は次ページ以降をご覧ください 調査名称 第 8 回 ビジネスパーソン1000 人調査 働き方改革編 調査期間 2017 年 9 月 27 日 ~2017 年 10 月 6 日 10 日間 調査対象 ( 株 ) 日本能率協会総合研究所 JMAR リサーチモニター のうち全国の 20 歳 ~69 歳までの正規 非正規雇用の就業者 ( 企業や団体で働く正社員 役員 経営者 契約 嘱託社員 派遣社員 ただ しパート アルバイト 医師 弁護士などの専門職業 自由業を除く ) 調査方法 インターネット調査 回答数 1,000 人 属性 性別 : 男性 555 人 女性 445 人 年代 :20 代 156 人 30 代 243 人 40 代 240 人 50 代 209 人 60 代 152 人 雇用形態 : 男性 ( 正規 444 人 非正規 111 人 ) 女性 ( 正規 194 人 非正規 251 人 ) 勤務先従業員数 :5,000 人以上 170 人 1,000~5,000 人未満 154 人 300~1,000 人未満 166 人 100~300 人未満 182 人 100 人未満 328 人 本件に関するお問い合せ 一般社団法人日本能率協会 KAIKA センター JMA 広報室 ( 担当 : 斎藤 ) TEL:03-3434-8620/FAX:03-3433-0269/Email:jmapr@jma.or.jp 100-0003 東京都千代田区一ツ橋 1-2-2 住友商事竹橋ビル 14 階 回答は % 表記とし 小数点第 2 位を四捨五入 1

調査結果 1. 働き方改革 と聞いてイメージすること 男女とも 有休取得 残業減 が 2 トップに 次いで 育児と仕事の両立 女性活躍 生産性向上 が上位に 働き方改革 と聞いてイメージすることを聞いたところ 全体では 有給休暇が取りやすくなる (37.6%) が最も多く 次いで 残業が減る (36.0%) となり それぞれ4 割近くに達しました 3 位以下については 男女で差がみられました 男性では 3 位 生産性が向上する (28.8%) 4 位 育児と仕事が両立できる (25.9%) 5 位 フレックスタイム制が導入される (22.9%) となりました 女性では 3 位 女性が職場で活躍する (32.4%) 4 位 育児と仕事が両立できる (31.9%) 5 位 フレックスタイム制が導入される テレワーク 在宅勤務が導入される ( ともに 26.1%) となりました 図表 1 働き方改革 と聞いてイメージすることは何ですか ( 複数回答 ) 0% 10% 20% 30% 40% 有給休暇が取りやすくなる残業が減る育児と仕事が両立できる女性が職場で活躍する生産性が向上するフレックスタイム制が導入されるテレワーク 在宅勤務が導入されるシニアが職場で活躍する介護と仕事が両立できる労働時間より成果で賃金が決まる週休 3 日制が導入される副業 兼業がしやすくなる IT 化が進む同一労働同一賃金になる転職がしやすくなる外国人が職場で活躍する 働き方改革 の意味がよく分からない 6.3 5.4 7.4 37.6 37.3 38.0 36.0 37.7 33.9 28.6 25.9 31.9 27.0 22.7 32.4 25.1 28.8 20.4 24.3 22.9 26.1 2 18.7 26.1 18.4 16.6 20.7 22.2 17.0 19.5 16.8 16.4 17.3 15.8 16.6 13.6 15.7 13.5 14.2 12.6 10.6 10.3 13.8 13.7 全体 (n=1000) 男性 (n=555) 女性 (n=445) 2

2. 働き方改革 を実感していない人 8 割超 実感していない理由は 上位から 有休取りにくい 給料格差なくならない 残業減らない 対して 働き方改革 を実感している人の理由は 上位から 残業減った 有休取りやすくなった 女性活用進んだ 働き方改革を実感しているかどうかを聞いたところ 全体では あまり実感していない が 41.5% まったく実感していない が 39.2% となり 働き方改革を実感していない人は 8 割を超えました 性別でみると 男性より女性 年代別でみると 40 代 50 代 雇用形態別でみると 正規職員より非正規職員の方が 働き方改革を実感していないことがわかります 図表 2 職場での 働き方改革 を実感していますか ( 単一回答 ) 働き方改革 の意味がよく分からないと回答した人除く とても実感している やや実感している あまり実感していない まったく実感していない 0% 25% 50% 75% 100% 全体 (n=862) 3.4 男性 (n=479) 3.8 女性 (n=383) 2.9 20 代 (n=139) 6.5 30 代 (n=217) 2.8 40 代 (n=202) 3.5 50 代 (n=173) 1.2 60 代 (n=131) 3.8 正規職員 (n=563) 3.9 非正規職員 (n=299) 2.3 11.4 18.6 12.5 13.7 19.4 12.4 16.2 18.3 41.5 41.3 41.8 46.8 39.2 37.1 41.0 47.3 39.4 45.5 39.2 36.3 42.8 33.1 38.7 47.0 41.6 31.3 38.4 40.8 働き方改革を実感していない理由を聞いたところ 全体では 1 位 有給休暇が取りにくいから (28.2%) 2 位 正社員と非正規社員の給料の格差がなくならないから ( 26.6%) 3 位 残業が減らないから (24.1%) でした 男女別でみると 男性では 1 位 残業が減らないから ( 29.8%/ 女性より 12.2 ポイント高 ) 2 位 有給休暇が取りにくいから ( 28.2%) 3 位 生産性が向上しないから ( 27.4%/ 女性より 12.3 ポイント高 ) となりました 女性では 1 位 正社員と非正規社員の給料の格差がなくならないから (37.7%/ 男性より 20.8 ポイント高 ) で 4 割近くに達しました 次いで2 位 有給休暇が取りにくいから (28.1%) 3 位 管理者が働き方改革に積極的ではないから (19.4%) となりました 図表 3 職場での 働き方改革 を実感していない理由は何ですか ( 複数回答 / 上位 10 項目を抜粋 ) 0% 20% 40% 有給休暇が取りにくいから正社員と非正規社員の給料の格差がなくならないから 残業が減らないから生産性が向上しないから経営者が 働き方改革 に積極的ではないから 管理者が 働き方改革 に積極的ではないから 週休週休 3 日制が導入されていないから 3 フレックスタイム制が導入されていないから長時間働いている人ほど評価されるからテレワーク 在宅勤務が導入されていないから 28.2 28.2 28.1 26.6 37.7 24.1 29.8 21.7 27.4 19.0 21.0 16.7 19.0 18.5 19.4 18.7 18.3 19.1 16.7 全体 (n=696) 15.4 男性 (n=372) 17.2 13.3 女性 (n=324) 12.9 12.9 13.0 3

一方 働き方改革 を実感している人に理由を聞いたところ 全体では 1 位 残業が減った (38.0%) 2 位 有給休暇が取りやすくなった (31.9%) 3 位 女性活躍が進んだ (24.1%) でした 特に男性では 4 割を超える人が 残業が減った と回答しています 残業減 と 有休取得 は男女ともに働き方改革を実感する大きな要因と言えます 男女別にみると 男性では 3 位 女性活用が進んだ 生産性が向上した ( ともに 23.4%) 女性では 3 位 女性活用が進んだ ( 25.4%) 4 位 育児と仕事の両立支援が強化された ( 20.3%) が続きます 男性では3 位につけた 生産性向上 は女性では 5.1% にとどまっています 上位 5 項目は 順位は違いますが 働き方改革のイメージの回答とほぼ重なっており イメージと現実がつながっています 図表 4 職場での 働き方改革 を実感している理由は何ですか ( 複数回答 / 上位 10 項目を抜粋 ) 0% 25% 50% 残業が減った有給休暇が取りやすくなった女性活用が進んだ育児と仕事の両立支援が強化された育児と仕事が両立支援が 生産性が向上した正社員と非正規社員の給料の格差が減った 労働時間より成果で評価されるようになった フレックスタイム制が導入されたシニア活用が進んだ IT IT 化が進んだ 38.0 42.1 30.5 31.9 29.9 35.6 24.1 23.4 25.4 20.3 23.4 5.1 15.7 8.5 13.3 10.2 12.7 全体 (n=166) 8.5 男性 (n=107) 12.7 14.0 10.2 女性 (n=59) 11.4 3.4 3. 働き方改革 に向け 今後職場に望むこと 男女とも 有休 がトップに 2 位以下は 男性 長 時間労働の是正 管理者の意識改革 女性 非正規社員から正社員への登用 週休 3 日制 の導入 働き方改革 に向け 今後どのようなことに重点をおいてほしいか聞いたところ 全体では 1 位 有給休暇取得の推奨 ( 33.0%) 2 位 長時間労働の是正 (26.9%) 3 位 管理者の意識改革 (20.0%) でした 男女別にみると 男性では 2 位 長時間労働の是正 (33.9%/ 女性より 15.7 ポイント高 ) 3 位 管理者の意識改革 (22.9%/ 女性より 6.5 ポイント高 ) でした 女性では 2 位 非正規社員から正社員への登用 (26.3%/ 男性より 11.5 ポイント高 ) 3 位 週休 3 日制の導入 (20.2%) でした 週休 3 日に関しては 男女とも約 2 割が望んでいることが分かりました 図表は次ページに掲載 4

図表 5 働き方改革 に向け あなたの職場では 今後どのようなことに重点をおいてほしいですか ( あてはまるもの 5 つまで選択 ) 0% 20% 40% 有給休暇取得の推奨長時間労働の是正管理者の意識改革週休 3 日制の導入非正規社員から正社員への登用人事評価制度の見直し社員の意識改革経営者の意識改革フレックスタイム制導入育児と仕事の両立支援テレワーク 在宅勤務導入女性の活用高齢者の活用介護と仕事の両立支援顧客 ( 取引先 ) への働きかけ外国人の活用その他 33.0 34.2 31.5 26.9 33.9 18.2 20.0 22.9 16.4 19.9 20.2 19.9 14.8 26.3 20.9 18.0 18.8 21.6 15.3 17.0 19.5 14.2 14.1 14.4 8.3 14.4 10.3 10.1 10.6 9.4 6.7 12.8 全体 (n=1000) 9.2 9.5 男性 (n=555) 8.8 7.6 女性 (n=445) 4.3 11.7 4.8 6.1 3.1 3.5 2.7 4.5 結果を受けてコメント ( 一般社団法人日本能率協会理事 KAIKA センター長曽根原幹人 ) < 有休取得 残業減 が働き方改革の実感を左右する要因に> 今回の調査では 8 割以上の人が 働き方改革 を実感していないことが分かりました その要因として 男女とも 有休が取れない 残業が減らない など 労働時間に関する項目をあげています 小会が本調査とは別に日本企業経営者を対象に行った 経営課題調査 では 約 8 割の企業が残業削減 休暇取得の推進に着手しており 労働時間に関しては 今後より実感は広まってくるものと思われます ただし 女性の4 割近くが 正社員と非正規社員の給料の格差 を感じており 労働時間削減だけでは問題が解決しないことが推察できます < 次のステップは 管理者の意識改革 と 女性活躍支援 生産性向上 など積極的な施策を> 有休取得 残業削減を機械的に推奨することは かくれ残業や休日出勤の温床となりかねません 並行して 仕事の原理原則に立ち返り 不要な仕事をやめてより付加価値の高い仕事へシフトすること 人に仕事を当てはめるのではなく仕事に人を当て 仕事に応じた評価や処遇を行うこと 時間や場所の制約を極限まで減らす職場環境づくりなど より積極的な施策が重要と考えます また 管理者の意識改革により 育児 介護などさまざまな環境に応じた中で 実力を発揮してもらえるマネジメントを行うことも必要です こうした取り組みが結果として 女性活躍 生産性向上 につながり 本来の意味で 働き方改革 が実現すると言えます 以上 5