小学校調査問題の活用例(1)

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第2学年 生活科学習指導案

Taro-小学校第5学年国語科「ゆる

3. ➀ 1 1 ➁ 2 ➀ ➁ /

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(3) 児童の意識の流れ 児童の意識 活動 葉っぱの色が赤 伝え合い交流する環境設定 大きなどんぐりを拾ったよ どんぐりでこまをつくろう 探した秋を 教え合おう秋の物でおもちゃを作ろう や黄色だったよ 葉っぱの形がおもしろいな 葉っぱで顔をつくれそうだな 友達と交流する場 思考ツール : イメージマ

総合的な学習の時間指導案

<小学校 生活科>

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2年生学級活動(性に関する指導)指導案

○ ○ 科 学 習 指 導 案

○ ○ 科 学 習 指 導 案

や友達のよさに気付かせたい また, 気付いたことが今後の成長にどのように生かしていけるのかを 考えさせたい 単元の目標 身近な材料を使って, 工夫して動くおもちゃをつくることに関心をもち, 遊びを工夫して, みんなで楽しく遊ぼうとしている 生活への関心 意欲 態度 身近にある材料を使って, 動くおも

が分かり 地域に親しみや愛着をもち 人々と適切に接することや安全に生活することができるようにすることを目指している 本校は 隣接する小学校が休校することになり 今年度非常に多くの転校生を迎えた それに伴い学区域が二校分の広さに広がり 2 年生にとっては新しくなった学区域の中には 知らない場所やまだ行

社会科学習指導案

3 児童の意識の流れ 友達の名前をおぼえよう みんなであそぼう 3 友達と名前カード を交換したよ 初めて お話できた 子がいるよ 友達が増えたよ 学校に行くのが楽しいな 他のクラスの子ともお友達になりたいな 握手すると心が あったかくなるね 学校たんけんをしよう 9 校長先生の お部屋があったよ

あったらいいな ! こんなあそび場 (わたしの町大好き)

主語と述語に気を付けながら場面に合ったことばを使おう 学年 小学校 2 年生 教科 ( 授業内容 ) 国語 ( 主語と述語 ) 情報提供者 品川区立台場小学校 学習活動の分類 B. 学習指導要領に例示されてはいないが 学習指導要領に示される各教科 等の内容を指導する中で実施するもの 教材タイプ ビジ

<小学校 生活科>

内容 児童 経験したことや調べたことから選んで話す 内容 ( 考え ) を分かりやすく話す はっきりした発音で声の大きさを考えて話す 丁寧な言葉を使って話す 相手の顔を見ながら話す 大事なこと

4. 題材の評価規準 題材の評価規準 については, B 日常の食事と調理の基礎 (2),(3), D 身近な消費生活 と環境 (1) の 評価規準に盛り込むべき事項 及び 評価規準の設定例 を参考に設定して いる 家庭生活への関心 意欲 態度 お弁当作りに関心をもち, おか 生活を創意工夫する能力

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第 4 学年算数科学習指導案 平成 23 年 10 月 17 日 ( 月 ) 授業者川口雄 1 単元名 面積 2 児童の実態中条小学校の4 年生 (36 名 ) では算数において習熟度別学習を行っている 今回授業を行うのは算数が得意な どんどんコース の26 名である 課題に対して意欲的に取り組むこ

子葉と本葉に注目すると植物の成長の変化を見ることができるという見方や, 植物は 葉 茎 根 からできていて, それらからできているものが植物であるという見方ができるようにしていく また, 学んだことを生かして科学的なものの見方を育てるために, 生活の中で口にしている野菜も取り上げて観察する活動を取り

きるか, 必要なものを取捨選択したり, 試したり見立てたり工夫したりしながら, 自分が選んだおもちゃや楽器をつくる できたおもちゃや楽器を交流し, 友達とアドバイスしあいながら, 改良したり, 遊び方を工夫したりして, よいものにしようとする おもちゃフェスティバルを開き実際に遊び, みんなが楽しく

自己紹介をしよう

とで児童に活動の見通しを持たせ, 自分で課題を立て情報を集め整理し, 発表する等に取り組めるようにしていきたい 調査計画の場面では, 目的に照らしてどのような調査をしていくことがよいのか児童にしっかりと考えさせたい 例えば, データはどう集めたらよいのか, アンケートを実施する場合には, 誰にアンケ

Microsoft Word - 【東広島市】西条小学校 算数「かたちクイズをしよう」(1年).doc

(4) ものごとを最後までやり遂げて, うれしかったことがありますか (5) 難しいことでも, 失敗を恐れないで挑戦していますか

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<ICTの活用 > 第 3 時でデジタルカメラを使い子ども達の制作途中の作品を撮影し, 大型テレビを活用して提示する 道具の使い方の工夫を分かりやすく示したり, 作品の面白さを紹介したりすることで 自分の作品にも取り入れてみたい という活動への意欲付けになると考える 2 題材の目標 粘土を切ったりけ

Microsoft Word - 小学校第6学年国語科「鳥獣戯画を読む」

国語科学習指導案

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への関心 意欲態度 集団の一員としての思考 判断 実践 学級の生活上の問題に関心 楽しい学級をつくるために を持ち 他の児童と協力して意 話し合い 自己の役割や集団と 欲的に集団活動に取り組もう してよりよい方法について考 としている え 判

詳細に伝えるためにインタビューやアンケートを実施して情報を収集したりする活動を設定することにする 整理する 場面では,CM のテーマをもとに集めた情報の中から伝えたいことが受け手にしっかりと伝えることができる情報を選択する また, 選択肢した情報を加工しながら, 伝えたいことが伝わりやすい CM の

2 単元の目標 廿日市市 についての魅力を目的意識や相手意識を明確にして地域内外に発信することができる 自分たちの住む 廿日市市 に愛着をもつことができる 3 単元の評価規準 学習方法 自分自身 他者や社会 課題発見力 思考力 判断力 表現力 主体性 自らへの自信 対象と積極的にかかわる中で, 課題

ICTを軸にした小中連携

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Taro-H29 教育課程編成届3

解答類型

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平成 30 年 6 月 8 日 ( 金 ) 第 5 校時 尾道市立日比崎小学校第 4 学年 2 組外国語活動 指導者 HRT 東森 千晶 JTE 片山 奈弥津 単元名 好きな曜日は何かな? ~I like Mondays.~ 本単元で育成する資質 能力 コミュニケーション能力 主体性 本時のポイント

(1)

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の 問を提示して定着度を確認していく 1 分けて計算するやり方 70 = =216 2 =6 2 筆算で計算する方法 題材の指導計画 ( 全 10 時間扱い ) ⑴ ⑵ ⑶ 何十 何百 1 位数の計算 1 時間 2 位数 1 位数

Microsoft Word - 6年国語「パネルディスカッションをしよう」

4. 評価規準集団活動や生活への関心 意欲 態度学級や学校の生活の充実と向上にかかわる問題に関心をもち 他の児童と協力して自主的に集団活動に取り組もうとしている 集団の一員としての思考 判断 実践楽しく豊かな学級や学校の生活をつくるために話し合い 自己の役割や責任 集団としてのよりよい方法などについ

単元の目標 カレーライスを作ることに興味 関心をもち, 進んで活動する カレーライスの作り方を調べ, 作り方, 材料, 用具を発表することができる カレーライス作りの活動を通して, 食材を知ったり, 道具を使う仕事にふれたりして, 生活経験を豊かにする 人との関わりを通してコミュニケーション能力を身

4. タブレット端末の利用状況 ( 利用機材の内容と利用のねらい ) ハードウェア機材名 :ipad ねらい : 水が流れる様子や地形が変化した様子を確認できるよう 動画で撮影し記録する 上流 中流 下流それぞれの様子が撮影できるよう ipadは3 台準備する 機材名 :ENVY110( 複合印刷機

4 本単元と情報リテラシーの関わり 課題設定担任による 説明会におけるデモンストレーションを見ることを通して 本単元を貫く言語活動としての これぞ和の文化! おすすめの 和の文化 を調べて説明会を開こう を知り 見通しを持たせ学校司書による関連図書紹介を通して 和の文化への関心を高め 進んで調べよう

4 目標及び評価規準 (1) 目標 光源 材料や身近な場所 空間の特徴をもとに 思いついたり つくり方を考えたりして活 動することができる (2) 本題材における [ 共通事項 ] 光と影の効果を試しながら 形や色 奥行きなどの造形的な特徴をとらえ それらをもとに 活動のイメージをもつ (3) 本題

第 5 学年 社会科学習指導案 1 単元名自動車をつくる工業 2 目標 我が国の自動車工業の様子に関心を持って意欲的に調べ, 働く人々の工夫や努力によって国民生活を支える我が国の工業生産の役割や発展について考えようとしている ( 社会的事象への関心 意欲 態度 ) 我が国の自動車工業について調べた事

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社会科学習指導案

エコポリスセンターとの打合せ内容 2007

第 4 学年算数科指導案 平成 28 年 11 月 2 日 ( 水 ) 第 5 校時場所 4 年 2 組男子 22 名女子 10 名指導者垣見遥 ともなって変わる量 思考力 判断力 表現力の育成 ~ 児童の考えを引きだす算数的活動の工夫 ~ 1 単元名 ともなって変わる量 2 単元の目標 ともなって

5 児童の実態と主題に迫るための手だて (1) 児童の実態本学級の児童は明るく 男女の仲もよい いろいろな場面で声を掛け合ったり 仕事を手伝ったりできる児童も多い 話し合い活動では 友達の意見のいいところを取り上げて考えをまとめることができたり 人の意見を聞いて自分の考えを変えることができたりする児

<小学校 生活科>

3. 単元目標 自の育てている野菜の変化の様子を観察したり 地域の人に話しかけたりしながら すすんで課題を解決することができる ( 関心 意欲 態度 ) 野菜の生長の様子や 地域のお店の様子について気付いたことを絵や文章などにかき 伝えることができる ( 思考 表現 ) お店の人にインタビューしたり

M28_回答結果集計(生徒質問紙<グラフ>)(全国(地域規模別)-生徒(公立)).xlsx

6 年 No.22 my summer vacation. 1/8 単元の目標 主な言語材料 過去の表し方に気付く 夏休みの思い出について, 楽しかったことなどを伝え合う 夏休みの思い出について, 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり, 他者に伝えるなどの目的

(2) 計画学習課題 学習内容 時間 連立方程式とその解 二元一次方程式とその解の意味 2 連立方程式とその解の意味 ( 本時 1/2) 連立方程式の解き方 文字の消去の意味 加減法による連立方程式の解き方 5 代入法による連立方程式の解き方 連立方程式の利用 問題を解決するために 2つの文字を使っ

本時は 名人からいろいろな技を教えてもらった後 友達と一緒に練習をする場面である 友達と夢中になって技を競い合ったり 遊び方を工夫したりする中で友達との対話が生まれ その楽しさや喜びを友達と共有することができるだろう そこで 名人に教わった遊びに加え 児童が考えた新たな遊び方も一覧表にまとめ そこに

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けて考察し, 自分の考えを表現している 3 電磁石の極の変化と電流の向きとを関係付けて考え, 自分の考えを表現している 指導計画 ( 全 10 時間 ) 第 1 次 電磁石のはたらき (2 時間 ) 知 1, 思 1 第 2 次 電磁石の強さが変わる条件 (4 時間 ) 思 2, 技 1, 知 2

(4) 指導観 出会いの過程において, 児童が自分もおもちゃを作って遊んでみたいという意欲が高まるよう, 十分 に遊ぶことができる場と時間の設定を工夫し, 児童が友達と仲よく遊んでいたり, おもちゃの動きに ついて気付いたりした姿を認め, ほめる言葉かけを意識して行う 友達と話し合ったり考えたことを

幼児の実態を捉えると共に 幼児が自分たちで生活をつくり出す保育の在り方を探り 主体的 に生活する子どもを育むための教育課程及び指導計画を作成する 3 研究の計画 <1 年次 > 主体的に生活する幼児の姿を捉える 教育課程 指導計画を見直す <2 年次 > 主体的に生活する幼児の姿を捉え その要因につ

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5 指導の構想 H 1 8 年度中学校家庭科課題研修講座テーマ ~ 進んで生活を工夫 創造する能力と態度を育てる家庭科の授業改善 ~ 生活の自立と衣食住 の学習内容は 生徒の興味 関心も高く 学習したことがすぐに 生活に生かすことができる しかし 家族と家庭生活 の内容の中でも特に 幼児とのかかわり

座標軸の入ったワークシートで整理して, 次の単元 もっとすばらしい自分へ~ 自分向上プロジェクト~ につなげていく 整理 分析 協同的な学習について児童がスクラップした新聞記事の人物や, 身近な地域の人を定期的に紹介し合う場を設けることで, 自分が知らなかった様々な かがやいている人 がいることを知

小学校 第○学年 学級活動(給食)指導案

外国語活動の実践 外国語活動におけるコミュニケーションを大切にした活動の工夫 1 単元名 5 年数で遊ぼう ~ How many?~ ( 教材 Hi,friends! 1 文部科学省) 2 目標 積極的に数を数えたり, 尋ねたりしようとする 1~20の数の言い方や数の尋ね方に慣れ親しむ 言語には,

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Microsoft Word ~33第3学年1組  社会科学習指導案1

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Taro-6学習指導案(事例①小学校

平成 年度佐賀県教育センタープロジェクト研究小 中学校校内研究の在り方研究委員会 2 研究の実際 (4) 校内研究の推進 充実のための方策の実施 実践 3 教科の枠を越えた協議を目指した授業研究会 C 中学校における実践 C 中学校は 昨年度までの付箋を用いた協議の場においては 意見を出

3 第 3 学年及び第 4 学年の評価規準 集団活動や生活への 集団の一員としての 集団活動や生活についての 関心 意欲 態度 思考 判断 実践 知識 理解 学級の生活上の問題に関心を 楽しい学級生活をつくるため みんなで楽しい学級生活をつ もち, 他の児童と協力して意欲 に話し合い, 自己の役割や

6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり できることについ

題材について 本題材は, 小学校学習指導要領図画工作第 3 学年及び第 4 学年の内容 A 表現 (2) を受け, 特にウ 表したいことに合わせて, 材料や用具の特徴を生かして使うとともに, 表し方を考えて表すこと に重点を置いて設定している 粘土の立ち上がらせ方を工夫し, 切り糸やかきベラなどを用

考え 主体的な学び 対話的な学び 問題意識を持つ 多面的 多角的思考 自分自身との関わりで考える 協働 対話 自らを振り返る 学級経営の充実 議論する 主体的に自分との関わりで考え 自分の感じ方 考え方を 明確にする 多様な感じ方 考え方と出会い 交流し 自分の感じ方 考え方を より明確にする 教師

国語科学習指導案様式(案)

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6 年 No.8 You can see Daibutsu! 1/7 単元の目標 主な言語材料 本時の目標 できることを紹介する表現や感情を表す表現が分かる 修学旅行でできることについて具体物などを見せながら伝え合う 音声で十分に慣れ親しんだ簡単な語句や基本的な表現で書かれたものの意味が分かり でき

0630指導案A1

画像, 映像などの気象情報や天気と1 日の気温の変化の仕方に興味 関心をもち, 自ら気象情報を収集して天気を予想したり天気の観測をしたりしようとしている 気象情報を活用して, 天気の変化を予想することができる 1 日の気温の変化の仕方を適切に測り, 記録することができる 天気の変化は気象情報を用いて

Taro-4年 総合 指導案(最終)

1

小学校理科の観察,実験の手引き 第3学年A(1) 物と重さ

第 3 学年 学級活動学習指導案 平成 18 年 6 月 30 日 ( 金曜日 ) 第 5 時限指導者二階堂聡 1 題 材 夏休みに向けて1 学期の学習を振り返ろう 2 題材について 生徒にとって, 夏休みの過ごし方はそれぞれである 部活動に熱中する生徒, 夏期 講習に参加し, 学力向上に努める生徒

項目評価規準評価方法状況 C の生徒への対応 関心意欲態度 1 自の考えを持ち 積極的に交流 討論している 2 自らの言葉で 中学生にかりやすく紹介文を書こうとしている 交流 討論で得た仲間の意見を取り入れて 自らの考えを深めるよう促す 参考例を示したり 書き出しを例示したりして 参考にするように指

学習指導要領の趣旨を実現する授業づくりのポイント

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ことが大切である 本単元では, 児童にとってもっとも身近な存在である父親や児童が選んだ相手に手紙や暑中見舞いを出すことで, 気持ちを伝える学習ができるように工夫する この学習を通し, 障害児学級の児童の感情表現を豊かにし, 人とのかかわりを広げることにつながっていくと考える (4) 個に応じた支援に

演習:キャップハンディ ~言葉のわからない人の疑似体験~

第1学年3組 生活科学習指導案

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資料3 平成28年度京都府学力診断テスト 質問紙調査結果 28④ 28中① 27④ 27中① 平成28年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成28年度京都府学力診断テスト中学1年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト小学4年質問紙調査結果 平成27年度京都府学力診断テスト中学1

いろいろな衣装を知ろう

Transcription:

小 1 生活科なつのあそび H26 授業のエキスパート養成事業 本単元で重点を置く指導事項 身近にある自然や物を利用しながら遊びをつくり出す中で 自然の面白さや不思議さに気付き 楽しく遊ぶ < 内容 (6)> 評価の工夫 学習過程の様々な場面における児童の姿を 様々な評価方法で見取り 指導に生かす 単元のねらい 夏の自然や土や水などを利用して 楽しく遊ぼうとする 関心 意欲 態度 夏の自然や土や水などの特徴を考え 遊びに取り入れる 思考 表現 夏の自然や土や水などの特徴を生かして工夫すれば 遊びに利用できることに気付く 気付き - 単元の学習活動 - 第 1 次 第 2 次 様々な遊びをしよう 季節の変化を感じながら 夏ならではの様々な遊びをする 工夫して遊ぼう もっとしたいと思った遊びを 工夫しながら繰り返し楽しむ 指導のポイント 1 主体的な活動を促す指導の工夫 児童の主体的な思いを引き出す様々な活動を効果的に取り入れた ( 参考 1) 児童の思いに応じた遊びの場の構成をした ( 参考 2) 2 気付きを促し 質を高めるための指導の工夫 その日の天気に応じた活動を促した ( 参考 3) 物的環境を精選し 用具を提示するタイミングを工夫した ( 参考 4) 情報交換の場や繰り返し試すことのできる場を設定した ( 参考 5) 参考 1 主体的な思いを引き出す活動の設定 < 言葉で思いを表現する活動 > 大枠のみを決める 用具や場所などは活動の様子に合わせて その場で話し合う めあてを提示して 話合いの内容を明確化 話し合いは 15 分以内 終わりの時間を提示 短く 分かりやすい言葉 いろいろな遊びを試して 最後は全部合わせてやりたいという意見 単元導入時の話合いの板書

< 絵や文字で思いを表現する活動の場の設定 > 次はどんな遊びがしたいかを表現する 絵が得意な児童は絵を中心に表現 第 5 時の後にかいたワークシート 書くことが得意な児童は 文字で表現 単元に入る前に どんな遊びがしたいかを学級全体で話し合った 自由に発言し合いながら 児童の思いと教師の願いをすり合わせながら活動の大枠を決めた 話合いを活動の直前に行ったため 児童は興味をもった遊びにすぐに取り掛かることができた また 積極的に発言することができにくい児童のために 文字や絵などを用いて 自由に表現する活動も取り入れた 十分遊ばせた後に 次にやりたいことを表現させることで 児童の個々の思いを引き出すことができ 思いの実現に向けた積極的な活動につながった 参考 2 児童の思いに応じた場の構成 周辺にあるものを利用する いすも作りたいなあ 何か使える物はないかなあ この思いに応じるために 色水コーナーを作ることを提案 これをテーブルにしようよ 色水コーナー ( ジュース屋 ) が完成する 色水遊びを始めてから数時間が過ぎ ビニール袋に花弁を入れてもむという個の遊びが充実してきており 色水遊びに対する様々な思いが膨らんできていた こうした時期に 友達同士で情報交換をしながら活動を広げてほしいと願い 色水コーナーを設置することを提案した どんなコーナーにしたいか相談に乗りながら 周辺にさり気なく用意しておいたものを利用して 自分たちの手でコーナーを作らせた 児童は自分が表現したことが 実現していく喜びを感じ その後 主体的な活動が展開されていった 参考 3 天気に応じた活動の展開 < 雨の日ならではの遊び> 溝を掘って もっと遠くまで流そう 前日から設置のたらい ( 雨水でいっぱいになっている ) 運動場にできた雨の川に草舟を流そう 深く掘ると 水がうまく流れるよ

< 雨のため場所を変えて行った遊び > 雨でも さら粉を集めておいたから泥だんごを磨けるよ 雨に濡れて くしゃっとなっているアサガオは 濃い色が出るよ 雨の日に 天候を生かした活動を展開した これまでの草舟遊びは 草舟をたらいや池の中に浮かべる遊びが中心であったが 雨によって運動場にできた雨水の川に草舟を流す活動を促した これまで 他の遊びに夢中だった児童も 初めて草舟を作ることに挑戦したり 流したりする遊びに意欲的に取り組んだ その結果 雨の日ならではの経験や気付きを促すことができた 参考 4 物的環境の精選や用具を用意するタイミングの工夫 第 1 時 高い山を作ろう 第 2 時 砂の感触が気持ちいいな 第 5 時 ダムも作ろうよ 砂遊びの流れ スコップを手にすると 一斉に山を作り始めた 自分の好きな場所で始める 高い山ができると 一斉にトンネルを掘り始めた 一人一人が思いのままに掘っている 提示したスコップ ( 大 ) バケツ カップ ペットボトル等を使い始める < 単元の導入時に用意した用具 > ビニール袋 スコップ ( 一人に一つずつ ) マヨネーズやケチャップの容器 ( 一人に一つずつ ) たらい ( 水鉄砲用 ) < 単元の途中で追加した用具 > スコップ 花びらをすり潰す物 茶こし ペットボトル 空き缶 カップ トレイ たらい ( 砂遊び用 ) < 単元の終わりごろ追加した用具 > 竹のとい 水を持ち込んでダイナミックに遊びを展開する 竹のといに水を流している様子 活動の終盤は みんなで知恵を出し合いながら遊べる用具を提示

段階を追ってそれぞれの遊びが発展するように その時々の遊びに必要な用具のみを用意した 砂遊びを例に挙げると 活動の始めからバケツや水 カップなどの用具を用意すると 砂遊びの経験の豊富な児童に引っ張られ あっという間に写真の 第 5 時 の遊びに変わってしまう そこで 砂を掘る 砂を高く積む 穴を掘るといった経験を保障するために 活動の始めは 一人に一つずつのスコップのみを用意した そして 児童の活動の変わり目を捉えて 他の用具を追加していった そうすることで これまであまり砂遊びの経験のなかった児童にも 砂の感触を十分味わわせたり その場面でしかできない気付きを促したりすることができた 参考 5 砂山に水をかけて固めると トンネルが崩れないよ 情報交換の場や繰り返し試すことのできる場の設定 ぼくもやってみたいなあ 様々な方法で情報交換する 濃い色を出すには 花をすり潰すんだよ そうだったのか すり潰したアサガオに水を加えると濃さが調節できるよ こんなふうに遊びたいなあ 色水コーナーを常設する 1 単位時間の活動が終わった後で 楽しかったことや次にどんな活動がしたいかなどを発表する情報交換の場を設定した 他の友達がしていることに目を向ける機会になるとともに 意図的に指名をすることで 自覚していない気付きを自覚させる場にもなった 絵が得意な児童は 絵を描いて自分がしたいことを紹介した また 教室に近い場所に繰り返し試すことのできる場を設置することで 10 分間の休み時間にも遊ぶことが可能になった 児童は友達と関わりながら繰り返し遊び どんどん遊び方を工夫していくことができた 評価について なつのあそび ( 全 12 時間 ) 身近な環境や自分についての気付き < 児童 A の見取りと評価 > 活動の様子と見取 第 1~ 3 時 第 4~ 5 時 は 教師の指導を表している 泥団子作り 砂を利用してのケーキ作り ささ舟を池に浮かべての遊びなど 友達といっしょに自分のやりたい遊びを積極的にしていた ビニール袋に水と花弁を入れ 手でもみながら色を出していた 初めは 数人の友達といっしょに行っていたが 友達が他の遊びに移っても ずっと一人でビニール袋をもみ続けていた ぽつんと一人でいたので どうしたの と教師が声を掛けたところ 色が薄い と返してきた 様子を見ると ビニール袋に水を半分以上入れており また 花弁も少なかった 本当だね どうしたらきれいな色が出るかな と児童 A に言葉を掛けた 第 6 時 色水遊びをしている児童が同じ場所で活動できるように 色水コーナーを作ることを提案した 友達といっしょに活動する中で 校庭の様々な場所に花があることを知り 校庭で探した様々な花で 色水遊びを楽しんだ 高い所に咲いている花の中では アサガオは色が出にくいということを 友達と話していた

り 指導 第 7 時 アサガオが咲き始めたので アサガオの花での色水遊びを楽しんでいた 休み時間が終わった後 数人の児童が 作った色水をペットボトルに移して教室まで持ってきた みんなの前で色や濃さが違うと紹介したところ 水や花の量を調整したり花弁をすり潰したりすることによって色水の濃さが違ってくると話してくれた 第 8 時 雨のため 草船を作り 運動場の雨水の川に流して遊んでいた 途中から マヨネーズの容器を使った水鉄砲で 空き缶を倒す遊びを繰り返し楽しんだ 第 9~ 10 時 第 11 ~ 12 時 評価 靴箱の横にいつでも活動できるように色水コーナーを設置し 花弁をすり潰すことのできる用具を用意した 様々な色のアサガオを取ってきては すり潰すことを繰り返した 初めは すり潰した花弁をビニール袋の水の中に入れて色水を作っていたが 繰り返していくうちに 水を少し含ませた花弁をすり潰し それに水を加えることで色の濃さを変えて遊ぶようになっていた 友達といっしょに同系色で濃さが違う色水をペットボトルに入れて並べていた ジュースをください とカップを持って話し掛けると どうぞ と言って カップに色水を入れてくれた その後も数日間に渡って 休み時間に様々な色や濃さの色水を作る遊びを友達といっしょに楽しんだ 評価結果 : 十分満足できる 状況 (A) 判断理由 A 児は 様々な遊びを試した後で色水遊びにこだわり遊び続けた その過程で 友達の行動に流されたり 教師に促されたりすることなく自分のやりたいことを自分で決めて活動している様子が見られた 活動中に 色水が薄いということに気付き その後 繰り返し遊ぶ中で 濃い色水の作り方を発見するとともに 遊び自体もより楽しいものへと発展させた こうした理由から 評価規準に照らし合わせて 指導後の A 児は 十分満足である 状況 (A) であると判断した 授業改善に向けて 生活科における 気付き とは 児童が主体的な活動を展開しているときに 自分自身の内面から生まれるものであると考える しかし その見取りについては 活動ごとの具体的な子どもの姿を想起することができなかったため これまでは十分に行うことができていなかった 本単元の授業を通して 児童の 気付き を促し 適切に見取るためには 次の 3 点が重要であると考えた 単元の活動の流れを子どもの姿で捉え 明確な評価規準を作成しておく 児童を活動に没頭させるため 教師も共に活動する 活動を共にしながら 児童自身の気付きを促す指導を心掛ける この 3 点に留意した指導を行っていても 児童の活動は主体的に様々な場所で展開されているため 気付き の瞬間を見逃すこともある しかし 気付き は 言葉 絵 文字などを用いての振り返りや表現の場でも評価することができる そのため 気付き を適切に評価するためには 学習過程の様々な場面において 児童の行動 つぶやき 具体物などを多様な方法で見取り 記録しておく必要がある これまで評価が難しいとされてきた 気付き の観点であるが 今後も 気付き を促す指導を適切に行った上で 評価していきたい